JP6047751B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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本発明は回路部品が実装された回路基板をモータケースに内蔵するとともに、モータケース内部から外部へとリード線を引き出したブラシレスモータに関する。
位置検出センサや駆動制御回路を内蔵したブラシレスモータは、従来、回路基板内蔵型のブラシレスモータとして、例えば、特許文献1に開示されている。この従来のブラシレスモータは、次のように構成されている。複数の駆動コイルへ電流切替えを行う駆動回路を実装した駆動回路基板がモータ本体側から突設されたブラケット部材に一体に取り付けられる。駆動回路基板に対応した形状寸法の基板ケースを設け、ブラケット部材に対し所要の取り付け態様となるように組み合わせた状態の駆動回路基板を基板ケースに挿入する。基板ケースにポッティングにより液下されて固化したコーティング材によりブラケット部材に駆動回路基板を一体に取り付ける。このような構成により、生産性と防塵性、防水性を向上させている。
また、特許文献2では、有底カップ状円筒部に装着される回路基板の裏側に、ポッティング材での封止による内部への気泡の残留を無くし、放熱・防湿・防滴等の諸効果への障害を排除するための方法が開示されている。
特開2011−142784号公報 特開2004−190576号公報
しかしながら、防水性を保つためには、特許文献1および特許文献2のようにカップ状円筒部(基板ケースのブラケット)に、駆動回路基板を基板上のICチップなどの回路部品を完全に埋没するように丸ごとジャバ漬けしているので、ポッティング材を厚膜にする必要がありポッティング材の増量によるモータ重量の増加、またポッティング材のコストやポッティングが固着する時間が余計にかかる課題があった。
また、特許文献1に記載された構成では、特許文献2の記載の課題(段落0004)のように、回路基板とブラケットの隙間からポッティング材を注入する方法であるため、基板とブラケット間は密室状態となり、ポッティング材の封止の際、内部に気泡が残りやすく、放熱、防湿、防滴等の効果の障害が生じやすい課題があった。
さらに、駆動回路基板に搭載された駆動回路は大電流で駆動するために温度が上昇する。このため、モータの信頼性が低下するという問題があった。
本発明は以上の課題を解決するものであり、回路基板をモータケースに内蔵したブラシレスモータにおいて、回路基板の防水性、放熱性を確保しつつ生産性と信頼性を向上したブラシレスモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のブラシレスモータは、環状のヨークとヨークの内周に沿って設けられた複数のティースとからなるステータコアを有し、複数のティースに巻線を巻回したステータと、回転軸を中心として回転自在に配置されたロータと、巻線を通電駆動するための駆動制御回路を実装した回路基板と、ステータの端面に配置されて回路基板を保持する基板保持部材と、開口部に切欠き部を有したモータケースと、ケース蓋と、を備え、モータケース内に、ステータ、ロータ、および回路基板を装着した基板保持部材を収納し、前記回路基板にポッティング材を塗布し、モータケースの開口部をケース蓋で封じたブラシレスモータであって、基板保持部材は、回路基板を搭載する略円板状の基板搭載部と、基板搭載部の外周に沿って一体成型された円環状の放熱板と、回路基板から延伸したリード線を保持するリード線保持部とを含み、基板搭載部は、中央に略円形の開口部を有し、開口部に沿って基板搭載面側に突起した円筒状の突起部が形成されており、放熱板の外周部がモータケースの内周面と接触するように配置されるとともに、リード線保持部がモータケースの切欠き部に配置され、基板搭載部に搭載された回路基板からリード線保持部を介して、リード線がモータケース外に引き出されており、円環状の放熱板の端面と円筒状の突起部が回路基板の面より上部にあることでポッティング材の漏れ防止となり、基板保持部材に収納した状態の回路基板において、ポッティング材をこの回路基板上にある半田付け済みの巻線の端子、回路部品の端子およびリード線の端子を埋没するように塗布されていることを特徴とする。
また、円環状の放熱板は、側面部と底面部からなるL字型の断面を持つようにしてもよい。
また、回路部品の1つであるホール素子とロータの永久磁石部分との間に放熱板が存在しないことが好ましい。
このような構成により、基板保持部材に回路基板を搭載し、防水用コーティングする為、ポッティング材を塗布する場合にも、ポッティング材が、基板保持部材からたれてモータ構成部品に悪影響を与えることがない。また、放熱板の形状は、全外周がつながった円環状であるために、高い真円度を確保することができ、放熱板の外周部と、モータケース内周面の接触面積が大きくなり、放熱効果を高めることができる。
さらに、高い真円度を持つ放熱板の内周面と回路基板には隙間がほとんどないため、ポッティング材が回路基板の下に漏れることもなく、余計なポッティング材を消費することがない。
また、基板保持部材は樹脂製で放熱板は金属製であり、この放熱板の形状は回路基板の円周端面とモータケースに接する側面部だけでなく底面部を持つもので放熱板の断面形状がL字型になっている場合、放熱板は回路基板端面に密着しているだけでなく、回路基板の実装面と反対側の面(回路基板裏面)に対し薄い膜状の樹脂を挟みこみ回路基板裏面と密着しているため、回路基板と放熱板は基板保持部材の樹脂により絶縁状態のまま、回路基板の端面と底面から回路基板の熱を放熱板に逃がすことができる。
また本発明のブラシレスモータでは、基板搭載部の基板搭載面と反対側に、ステータコアの外周とヨークの内周の間の位置に外周側面を有する凹部が形成されるとともに、凹部にはステータコアの径方向へ放射状に延伸する複数の補強リブが形成されており、補強リブは隣接するティースの略中央に配置されていてもよい。
このような構成により、ティースに巻回された各巻線の下端が隣接する補強リブの間に配置でき、基板搭載部の凹部に収容できる。このため、基板搭載部の回路搭載面がロータにより近づくので、ロータの回転位置を検出するためのホール素子をロータ側と反対側の回路基板面に実装できる。よって、ホール素子、駆動回路、MOSFET、電解コンデンサ、チョークコイルなど、すべての回路部品を回路基板の片面に実装することができる。
また、ホール素子とロータマグネット(ロータの永久磁石部分)の間に金属製の放熱板が存在しない構成であるため、マグネットからの磁束を良好に読み取ることができる。
そのため、ポッティング材を回路基板上の半田された巻線の端子、回路部品の端子など導通部分のみを埋没するように塗布するのみで防水コーティングできるため、背の高い部品である電解コンデンサやチョークコイルなどの部品を完全に埋没させる必要がなく、多量のポッティング材を塗布する必要がない。
この結果、ブラシレスモータのより小型化と軽量化、少量のポッティング材による生産性を向上、およびポッティング材のコストと片面実装による組立てコストの低減が可能となる。
また本発明のブラシレスモータでは、複数のティースと同数の補強リブが形成されてもよい。このような構成により、基板搭載部に凹部を設けても基板保持部材の強度を維持することができる。
また本発明のブラシレスモータでは、円環状の放熱板は、周方向側面に対し完全に分断しない全外周がつながった形状となるような切欠き部を有し、リード線保持部は放熱板の切欠き部の位置に一体成型されてもよい。このような構成により、リード線保持部を一体成型した後の高さを、低く抑えることができるので、ブラシレスモータの回転軸方向の長さを短くすることが可能となる。
また本発明のブラシレスモータでは、リード線保持部は、リード線を挟持してリード線をガイドしてもよい。このような構成により、リード線を半田付けした半田にかかる応力を低減でき、信頼性の向上を図ることができる。
また本発明のブラシレスモータでは、ステータコアは、外周側に回転軸方向の複数のスリットを有し、基板保持部材は、ステータコア側に突出する複数の突起部を有し、突起部がスリットに挿入されてもよい。
このような構成により、突起部を利用した周方向の位置決めもさらに可能となり、周方向の位置決め精度を確保できるため、モータケース内への回路基板の実装精度も確保でき、位置検出精度の低下を防止できる。
また本発明のブラシレスモータでは、ステータコアの外周は、モータケースの内周面に固着され、モータケースとステータコアのスリットとで形成される空隙に、突起部が挿入されてもよい。
このような構成により、基板保持部材をより強固にモータケースに固着することができる。
また本発明のブラシレスモータでは、基板保持部材は、ケース蓋の方向に突出するケース蓋側の複数の突起部を有し、ケース蓋側の突起部は、バネ性を有してもよい。このような構成により、ケース蓋側の突起部のバネ性によって振動などの影響を吸収できるため、長期的に安定した回路基板の保持が可能となる。
また本発明のブラシレスモータでは、モータケースは、開口部から外方向に広がるケース側鍔部を有し、ケース蓋は、モータケースの開口部に接合する箇所から外方向に広がるケース蓋側鍔部を有し、ケース側鍔部とケース蓋側鍔部とは切欠き部を有し、ケース側鍔部の切欠き部と、ケース蓋側鍔部の切欠き部とが異なる位置で、ケース側鍔部とケース蓋側鍔部とが重なるように、開口部をケース蓋で封じてもよい。
このような構成により、メンテナンスなどのためにブラシレスモータを分解するとき、容易にケース蓋を取り外しできる。
本発明によれば、回路基板をモータケースに内蔵したブラシレスモータにおいて、回路基板の防水性、放熱性を確保しつつ生産性と信頼性を向上したブラシレスモータを提供することができる。
本発明の実施の形態におけるブラシレスモータの縦断面を示す図 同ブラシレスモータのモータケース内部の主要な構成を頭部側から示す図 同ブラシレスモータのモータケース内部の主要な構成を底部側から示す図 同ブラシレスモータの基板保持部材のケース蓋側から見た斜視図 同ブラシレスモータの基板保持部材の構成を示す図 同ブラシレスモータの基板保持部材のステータコア側から見た斜視図 同ブラシレスモータの基板組立体を形成する前の回路基板、基板保持部材およびリード線の斜視図 同ブラシレスモータの基板組立体の斜視図 同ブラシレスモータの基板組立体の組立方法の各ステップを示すフローチャート 同ブラシレスモータの基板組立体およびモータケースの斜視図 同ブラシレスモータの部品挿入組立て後のモータケースおよびケース蓋の斜視図 同ブラシレスモータの製造方法の各ステップを示すフローチャート
以下、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータについて図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の縦断面を示す図である。本実施の形態では、ロータがステータの内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ10は、ステータ11、ロータ12、回路基板13、基板保持部材14、モータケース15およびケース蓋16を備えている。モータケース15は、金属で形成され、円筒部を3つの段に組み合わせたような形状を成し、開口部を有している。ブラシレスモータ10は、このようなモータケース15内に、ステータ11と、ロータ12と、ポッティング材25が塗布された回路基板13を装着した基板保持部材14とを収納し、モータケース15の開口部を、金属製のケース蓋16で封じた構成である。なお、本実施の形態では、ケース蓋16が配置される側を底部側、その反対側を頭部側として説明する。すなわち、モータケース15は、頭部側から頭円筒部15t、中円筒部15m、底円筒部15bが形成され、底円筒部15bの底部側に開口部を有し、この開口部にケース蓋16が装着される。また、詳細については以下で説明するが、モータケース15は、開口部の一部を切り欠いた切欠き部15nを有している。
図2は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10のモータケース内部の主要な構成を頭部側から示す図である。また、図3は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10のモータケース内部の主要な構成を底部側から示す図である。以下、図1〜3を参照して、ブラシレスモータ10の全体構成について説明する。
図1および図2に示すように、ステータ11は、ステータコア17に相ごとの巻線18を巻回して構成される。本実施の形態では、互いに120度位相が異なるU相、V相、W相とする3つの相に区分した巻線18をステータコア17に巻回した一例を挙げて説明する。ステータコア17は、図2に示すように、環状のヨーク17yと、ヨーク17yの内周に沿って設けられた突極としてのそれぞれのティース17tとで構成されている。本実施の形態では、突極数を12極とした12個のティース17tを有する一例を挙げている。このようなステータコア17の外周が、モータケース15の中円筒部15mの内面に固着される。また、ティース17tのそれぞれは、内周側へと延伸して突出するとともに、ティース17t間の空間であるスロットを形成しながら周方向に等間隔で配置されている。
ステータ11の内周側には、空隙を介してロータ12が挿入されている。ロータ12は、ロータフレーム19の外周に円筒形状の永久磁石20を保持し、軸受21で支持された回転軸22を中心に回転自在に配置される。軸受21は、モータケース15の頭円筒部15tに固定されている。また、回転軸22の一方の端部は、ケース蓋16の中央部に配置されたスラスト板23で回転自在に支承される。そして、回転軸22は、軸受21およびモータケース15の天面部を貫通して、回転軸22の他方の端部が、出力軸として頭部側に突出している。また、回転軸22にはロータフレーム19が固着されている。そして、ロータフレーム19の外周側に固着された永久磁石20が、ステータコア17の突極の先端面と対向するように配置されている。永久磁石20は、S極とN極とが交互に配置されるように、周方向に等間隔で着磁されている。本実施の形態の永久磁石20は、S極とN極とを一対として5対、すなわち、周方向に磁極数が10極となるように着磁されている。本実施の形態のブラシレスモータ10は、このような10極12スロット構成である。
さらに、ブラシレスモータ10には、各種の回路部品31を実装した回路基板13がモータケース15の内部に内蔵されている。これら回路部品31によって、モータの制御や巻線18を通電駆動するための駆動制御回路が構成される。また、回路基板13には、ロータ12の回転位置を検出するために位置検出センサとして、U相、V相、W相に対応させた3つのホール素子33も実装されている。
このような回路基板13は、図3に示すように中央部に後述する基板保持部材14の基板搭載部14mに形成された円筒状の突起部14m1を貫通させる孔を有した円板状を成しており、基板搭載部14mに搭載されている。回路基板13を搭載するこの基板保持部材14は、ステータ11の底部側端面に配置される。基板保持部材14は、基板搭載部14mと、基板搭載部14mの外周に沿って一体成型された円環状の放熱板14oを有している。基板搭載部14mの中央には略円形の開口部があり、この開口部に沿って基板搭載面側に突起した円筒状の突起部14m1が形成されている。より詳細には、まず、ステータコア17の外周側には、図2に示すように、それぞれのティース17tと対向して、回転軸22に平行となる回転軸方向にスリット17sが形成されている。一方、基板保持部材14のステータコア17の外周に対応する位置には、ステータコア17側に突出する複数の突起部14pが形成されている。これら突起部14pを、スリット17sに挿入することで、基板保持部材14がステータ11に固定される。本実施の形態では、ステータコア17をモータケース15の中円筒部15mの内周面に固定することにより、各スリット17sの箇所に空隙が形成される。そして、これら突起部14pを、中円筒部15mとスリット17sとで形成された空隙に挿入することで、基板保持部材14をステータ11に固定している。これによって、本実施の形態では、より強固に基板保持部材14を固定している。また、図2では、4つの突起部14pを一定間隔で、スリット17sに配置した例を示している。
また、基板保持部材14は、基板搭載部14mと放熱板14oに加えて、回路基板13から延伸したリード線35を保持するリード線保持部14gを有している。一方、モータケース15は、上述したように、開口部の一部に切欠き部15nを有しており、この切欠き部15nにリード線保持部14gが配置される。本実施の形態では、このような構成によって、回路基板13に一端を半田付けしたリード線35が、このリード線保持部14gを介して、モータケース15外に引き出される。特に、リード線保持部14gは、図1に示すように、回路基板13から底部側に延伸したリード線35を、延伸した方向から屈曲した方向へとガイドして、モータケース15内部からモータケース15外部へと引き出している。
このように構成されたブラシレスモータ10は、概略次のようにして、形成される。すなわち、まず、基板保持部材14に回路基板13を搭載し、リード線保持部14gによりリード線35が保持された基板組立体を形成しておく。そして、モータケース15内の頭円筒部15tに軸受21を固定し、モータケース15内の中円筒部15mにステータ11を固定する。次に、ロータ12を収納した後、基板組立体を収納する。このとき、モータケース15の切欠き部15nに開口部側から、リード線保持部14gを挿入して、基板保持部材14の突起部14pを中円筒部15mとスリット17sとで形成された空隙に挿入する。これによって、容易に基板組立体をモータケース15に固定できる。このとき、基板保持部材14の円環状の放熱材14oの外周部はモータケース15の底円筒部15bの内周面に接触するように固定される。その後、スラスト板23を中央に配置したケース蓋16によって、モータケース15の開口部を封じる。このようにして、ホール素子33や駆動制御回路を内蔵したブラシレスモータ10が形成される。特に、モータケース15を金属製とすることによりシールド効果があるため、回路基板13やステータ11などから外部に放射される電磁ノイズを抑制できる。また、回路基板13で発生した熱を放熱板15oとモータケース15を介して外部に効率よく放熱させることができる。また、ステータコア17をモータケース15に直接固定した構成であるため、ステータ11で生じた熱を金属製のモータケース15を介して外部に放熱できる。
以上のように構成されたブラシレスモータ10に対して、外部から電源電圧や制御信号を供給することにより、回路基板13の制御回路や駆動回路によって巻線18に駆動電流が流れ、ステータコア17から磁界が発生する。そして、ステータコア17からの磁界と永久磁石20からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によって回転軸22を中心にロータ12が回転する。
次にブラシレスモータ10の詳細な構成について説明する。
図4は、本実施の形態のブラシレスモータ10の基板保持部材14のケース蓋側から見た斜視図である。図4(a)は、リード線保持部14gを一体成型する前の図、図4(b)は、リード線保持部14gの構成を示す図、図4(c)は、リード線保持部14gを一体成型した後の図である。図5は、本実施の形態のブラシレスモータの基板保持部材の構成を示す図である。図5(a)は、基板搭載部の斜視図、図5(b)は、放熱板の斜視図、図5(c)は、基板保持部材の断面斜視図である。
図4に示すように、基板保持部材14は、基板搭載部14mと、放熱材14oと、リード線保持部14gとから構成されている。放熱板14oは、略円板状の基板搭載部14mの外周に沿って円環状に一体成型され、金属など熱伝導率の高い材料で構成されている。基板搭載部14mは図5(a)に示すように、中央には略円形の開口部を有し、この開口部に沿って基板搭載面側(ケース蓋側)に突起した円筒状の突起部14m1が形成されている。また、基板搭載部14mは突起部14m1と平坦部14m2を有している。放熱板14oには周方向の領域Aに切欠き部が形成されており、この切欠き部にリード線保持部14gが一体成型されている。これにより、リード線保持部14gを一体成型した後の、基板保持部材14の回転軸22方向の高さを、切欠け部を形成しない場合と比較して低く抑えることができる。その結果、ブラシレスモータ10の回転軸22方向の長さを短くすることが可能となる。
また、図4(a)に示すように、放熱板14oの形状は、側面に対して全外周がつながった円環状であるために、高い真円度を確保することができる。放熱板14oの真円度が高いと、円環状の放熱板14oの外周部と、モータケース15の底円筒部15bの内周面の接触面積が大きくなり、放熱効果が高くなる。また、放熱板14oは、図5(b)に示すように、側面部14o1と底面部14o2から構成され、断面形状はL字型になっている。そして図5(c)に示すように、基板保持部材14は放熱板14oを側面部14o1はむき出しに底面部14o2は両面からはさみ込まれるように樹脂により一体成型されている。底面部14o2の基板搭載面側の表面には薄く樹脂が成型されており、底面部14o2からもこの薄い樹脂を通してモータケース15へ放熱される。そのため、放熱板14oの側面部14o1と底面部14o2により、モータケース15に接触する面積がさらに大きくなり、放熱効果がよりに高いものとなる。このとき、回路基板13に搭載された発熱の大きい回路部品31に放熱部材(図示せず)を取り付け、この放熱部材と放熱板14oを熱伝導率の高い部材などで接続することにより放熱効果をさらに高くできる。
また、放熱板14oの底面部14o2の形状は、ホール素子33(図3に記載)が検出するロータ12からの磁界をさえぎらないようなものとなっている。
なお、本実施の形態では、円形状に穴が開いたカップ状の放熱板となっているが、ホール素子33の磁束を妨げないものであれば、この形状に限られたものでなくてもよい。
図4(a)に示すように、放熱板14oは基板搭載部14mの基板搭載面側に所定の高さで突出するように基板搭載部14mと一体成型されている。さらに、基板搭載部14mの内周側には開口部に沿って回路搭載面側に突起した所定の高さの筒状の突起部14m1が形成されている。このため、基板搭載部14mの上に回路基板13を搭載し、ウレタンなどのポッティング材25(図1に記載)を塗布する際、またはポッティング材25が熱などにより溶融した場合でも、ポッティング材25が基板保持部材14の内外周からたれてステータ11、ロータ12などのモータ構成部品に悪影響を与えることがない。その結果、ブラシレスモータ10の信頼性を確保することができる。放熱板14oの側面部14o1の端面および基板搭載部14mの内周側の突起部14m1の回路搭載面からの高さは、回路実装後の回路基板13の高さよりも高いことが好ましい。このようにすれば、ポッティング材の液ダレに対してさらに効果がある。
また、基板保持部材14には、基板搭載部14mの回路搭載面において、複数の凸部46と複数の突起部47とが形成されている。凸部46は、基板搭載部14m上に回路基板13を取り付けるために利用される。突起部47は、ステータ11側の突起部14pとは逆方向、すなわちケース蓋16方向に突出し、モータケース15内に基板組立体39を取り付けるために利用される。
次に、基板搭載部14mの回路搭載面と反対側(ステータ11に面する側)の構成について図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態のブラシレスモータ10の基板保持部材14のステータコア側から見た斜視図である。図6に示すように、基板搭載部14mの回路搭載面と反対側には、複数の突起部14pと、凹部14aと、補強リブ14rとが形成されている。
複数の突起部14pは、ステータコア17のスリット17sに挿入することで、基板保持部材14がステータ11に固定される。本実施の形態では、ステータコア17をモータケース15の中円筒部15mの内周面に固定することにより、各スリット17sの箇所に空隙が形成される。そして、これら突起部14pを、中円筒部15mとスリット17sとで形成された空隙に挿入することで、基板保持部材14をステータ11に固定している。これによって、本実施の形態では、より強固に基板保持部材14を固定している。
凹部14aは、その外周側面14bがステータコア17の外周とヨーク17yの内周の間に位置するように形成されている。すなわち、基板保持部材14はステータ11の下に配置されているが、凹部14aの外周側面14bを上方へ(回転軸22方向へ)延長するとその延長面がステータコア17の外周とヨーク17yの内周の間に入るように構成されている。このようにすることで、ステータコア17のティース17tに巻回された巻線18が外周側面14bより内側(回転軸22側)に配置されるようになる(図2を参照)。
補強リブ14rは、凹部14aが形成されたことによる基板保持部材14の強度の低下を補うために形成されている。補強リブ14rは、補強リブ14r1と、補強リブ14r2と、複数の補強リブ14r3と、複数の補強リブ14r4とから構成されている。補強リブ14r1は、基板搭載部14mの内周側の開口部に沿ってステータコア17の周方向に形成されている。補強リブ14r2は、ステータコア17の内周面(ティース17tの永久磁石20と対向する面)の位置に略対応してステータコア17の周方向に形成されている。補強リブ14r3は、凹部14aの外周側面14bと補強リブ14r2を接続し、ステータコア17の径方向に放射状に延伸して形成されている。補強リブ14r4は、凹部14aの外周側面14bと補強リブ14r2と補強リブ14r1とを接続し、ステータコア17の径方向に放射状に延伸して形成されている。
図6に示すように、補強リブ14r3および補強リブ14r4はそれぞれ交互に6本ずつ合計12本形成されており、ティース17tと同数形成されている。また、補強リブ14r3および補強リブ14r4は隣接する2つのティース17tの略中央に対応する位置に配置されている。このように補強リブ14rを形成することで、ステータコア17の12個のティース17tに巻回された各巻線18の下端(基板保持部材14側の端)が隣接する補強リブ14r3および補強リブ14r4の間に配置できる。さらに、補強リブ14r2も巻線18の内側(回転軸22側)に形成されている。これにより、図1に示した巻線18の下部18aが補強リブ14rと接触することなく、基板搭載部14mの凹部14aに収容されることになる。このため、基板搭載部14mに凹部14aを設けない場合に比べ基板保持部材14をステータ11側により近づけることができ、回転軸22方向の長さを短縮することが可能となる。さらに、基板搭載部14mの回路搭載面がロータ12の永久磁石20により近づくので、ロータ12の回転位置を検出するためのホール素子33を回路基板13のステータ11と反対側に実装しても検出感度を確保することが可能となる。これにより、すべての回路部品を回路基板13の片面(ステータ11の反対側の面)に実装することができる。この結果、ブラシレスモータのより小型化、生産性を向上、および回路基板実装コストの低減が可能となる。
なお、補強リブ14rは図6に示す構成に限定されない。例えば、補強リブ14r2を設けず、補強リブ14r3を補強リブ14r4と同様な形状としてもよい。すなわち、この場合は、補強リブ14r3も凹部14aの外周側面14bと補強リブ14r1を接続するように形成されることになる。また、ステータコア17の径方向へ放射状に形成した補強リブ14r3、14r4の数はティース17tの数よりも少なくてもよい。
図7は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の基板組立体を形成する前の回路基板13、基板保持部材14、およびリード線35の斜視図である。また、図8は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の基板組立体39の斜視図である。次に、図7および図8を参照しながら、基板組立体39の詳細な構成について説明する。
まず、基板保持部材14は、図7に示すように、回路基板13を搭載する基板搭載部14mと、基板搭載部14mの外周に沿って一体成型され円環状の放熱板14oと、リード線保持部14gを有している。
基板保持部材14は、基板搭載部14mの基板搭載面において、複数の凸部46と基板側の複数の突起部47とが形成されている。凸部46は、基板搭載部14m上に回路基板13を取り付けるために利用される。
また、基板側の突起部47は、ステータ11側の突起部14pとは逆方向、すなわちケース蓋16方向に突出し、モータケース15内に基板組立体39を取り付けるために利用される。突起部47はバネ性を有した突起であり、ケース蓋16によってモータケース15の開口部を封じたとき、突起部47がバネ性を持つように曲がった状態でケース蓋16に当接する。これによって、基板組立体39は、回転軸方向に位置決めされた状態でモータケース15内に固定される。本実施の形態では、突起部47を例えば先端に近づくに従って細くなったり薄くなったりするような形状とすることで、このようなバネ性を持たせている。本実施の形態では、突起部47のバネ性による回転軸方向の力を利用して、基板組立体39をステータコア17とケース蓋16との間に保持する構成である。このような構成とすることにより、突起部47のバネ性により振動などの影響を吸収できるため、長期的に安定した基板組立体39の保持が可能となる。また、回路基板13の回転軸方向における位置決めを、容易に行うことができる。さらに、基板組立体39は、突起部47のバネ性により保持されているため、例えばメンテナンスのために分解した場合など、容易に基板組立体39を取り外すことができる。
また、基板保持部材14は、基板搭載部14mと一体成型された円環状の放熱板14oの切欠け部において、リード線保持部14gが形成されている。図7では、リード線35を保持する前のリード線保持部14gの構造を示している。リード線保持部14gは、基板搭載部14mの端部に形成された保持底部48bと、保持底部48bに嵌合することでリード線35を保持するための保持頭部48tとを含む構成である。また、保持底部48bおよび保持頭部48tの中央部には、並行する複数のリード線35を所定方向に案内するための線ガイド部48gが形成されている。すなわち、図7に示す状態での基板保持部材14に対して、線ガイド部48gの案内方向、すなわち基板保持部材14の中から外に向かう方向にリード線35それぞれを配置する。そして、保持頭部48tと保持底部48bとに形成された凸部48cと凹部48dとを嵌め合わせて、保持頭部48tと保持底部48bとによりリード線35を挟持することで、リード線35は、基板保持部材14の中から外に向かう方向に案内された状態で固定される。
次に、回路基板13は、図7に示すように、概略円板状の形状を成しており、回路部品31やホール素子33が実装されている。回路基板13には、複数の孔36、複数の切欠き37、および複数の端子孔38が形成されている。
孔36は、回路基板13を基板保持部材14に取り付けるために設けている。すなわち、各孔36は、基板保持部材14の各凸部46の位置に併せて形成されている。そして、孔36に凸部46をそれぞれ挿入し、その後、孔36から突出した凸部46を熱溶着したり、孔36と凸部46とを嵌め合わせたりすることにより、基板保持部材14の基板搭載部14m上に回路基板13が装着される。切欠き37は、基板保持部材14の各突起部47を通すために設けている。すなわち、基板保持部材14からの突起部47は、回路基板13を超えて、組立時に底部側となるケース蓋16方向に突出する。また、端子孔38は、リード線35を接続するために設けている。
このような構成の回路基板13、基板保持部材14およびリード線35を組み合すことにより、図8に示すような基板組立体39が構成される。
図9は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の基板組立体39の組立方法の各ステップを示すフローチャートである。次に、図9を参照しながら、基板組立体39の組立方法について説明する。
まず、図9に示すように、回路部品を実装した回路基板13を基板保持部材14に取り付ける(ステップS100)。すなわち、回路基板13の各孔36が基板保持部材14の各凸部46の位置となるように、基板保持部材14の基板搭載部14m上に回路基板13を配置する。そして、孔36から突出した凸部46を熱溶着したり、孔36と凸部46とを嵌め合わせたりする。これによって、基板保持部材14上に回路基板13が取り付けられる。
次に、リード線35の先端部を回路基板13の端子孔38に挿入する(ステップS102)。そして、リード線保持部14gの線ガイド部48gに、リード線35を配置(ステップS104)し、リード線保持部14gの保持頭部48tと保持底部48bとを嵌め合わす(ステップS106)。これにより、リード線35は、回路基板13から外周方向に延伸するように案内されて、リード線保持部14gに保持される。このようにリード線35をリード線保持部14gに固定した後、回路基板13の端子孔38に挿入したリード線35の先端部を、半田付けする(ステップS108)。
このようにして、回路基板13、基板保持部材14およびリード線35を一体化した基板組立体39が形成される。特に、本実施の形態での基板保持部材14は、回路基板13を搭載する基板搭載部14mとリード線35を保持するリード線保持部14gとを一体化した構成である。このため、まず、リード線保持部14gの線ガイド部48gを利用して、容易に、回路基板13の端子孔38にリード線35の先端部を位置決めできる。また、リード線35をリード線保持部14gに固定した状態でリード線35を半田付けできるため、リード線35の先端部を確実に半田付けでき、リード線35の接続不良を防止できる。また、リード線35をリード線保持部14gに固定した構成であるため、半田にかかる応力を低減でき、信頼性の向上を図ることができる。さらに、ブラシレスモータ10の製造時だけでなく、ブラシレスモータ10をセットに組み入れたりするときに直接リード線35を持っても、リード線保持部14gがあるため、リード線35の半田付け箇所に直接応力がかからない。よって、セットへの組み込み時においても、リード線35の半田付け箇所にクラックなどの不良が発生しないため、半田付け部の信頼性が維持できる。このように、本実施の形態では、基板搭載部14mとリード線保持部14gとを一体化した基板保持部材14を利用して基板組立体39を形成しているため、高信頼性のある基板保持部材14を実現できる。
次に、モータケース15内に基板組立体39を取り付ける方法について説明する。図10は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の基板組立体39およびモータケース15の斜視図である。
図10に示すように、モータケース15は、頭部側から頭円筒部15t、中円筒部15m、底円筒部15bが形成され、底円筒部15bの底部側に開口部を有している。また、モータケース15は、開口部から外方向に広がるケース側鍔部51を有しており、ケース側鍔部51には切欠き部52が形成されている。さらに、モータケース15は、底円筒部15bの一部を開口部から切り欠いた切欠き部15nを有している。切欠き部15nは、底円筒部15bの円周方向における幅、および回転軸の延伸方向における高さが、基板組立体39のリード線保持部14gの幅および高さとほぼ一致するように形成されている。このため、リード線保持部14gをこの切欠き部15nに合わせながら、基板組立体39をモータケース15内に挿入することで、容易にモータケース15内に基板組立体39を配置できる。また、リード線保持部14gを切欠き部15nに合わせることで、回路基板13の円周方向における位置が規制されるため、回路基板13の円周方向における位置決めを容易に行うことができる。なお、本実施の形態では、リード線保持部14gに溝部49を設けた構成としており、この溝部49を利用して切欠き部15nにリード線保持部14gを合わせるような構成例を示している。
以上説明した構成により、基板組立体39は、モータケース15内に次のようにして配置される。上述したように、基板保持部材14のステータコア17の外周に対応する位置には突起部14pが形成されているとともに、モータケース15の中円筒部15mとステータコア17のスリット17sとで空隙が形成されている。すなわち、基板保持部材14のリード線保持部14gがモータケース15の切欠き部15nに合うように、モータケース15内に基板組立体39を挿入する。そして、基板保持部材14の各突起部14pを、中円筒部15mとスリット17sとで形成された空隙に挿入する。このようにして、基板組立体39がステータ11に固定されるようにして、モータケース15内に配置される。以上のように、基板組立体39の基板保持部材14は、基板搭載部14mとリード線保持部14gとを一体化するとともに、ステータ11に固定するための突起部14pを有している。このため、リード線保持部14gを利用して容易にモータケース15内に配置できる。さらに、リード線保持部14gと切欠き部15nとによる周方向の位置決めとともに、突起部14pを利用した周方向の位置決めによって、位置決め精度を確保しながら、基板組立体39をモータケース15内に装着できる。特に、回路基板13に実装したホール素子33とステータコア17との位置関係がずれると、ホール素子33による位置検出精度が低下する。これに対して、本実施の形態では、リード線保持部14gと切欠き部15nとによる位置決めに加えて、突起部14pを利用して周方向の位置決め精度を確保できるため、ホール素子33とステータコア17との位置関係の精度も確保でき、位置検出精度の低下も防止できる。
次に、モータケース15およびケース蓋16の詳細な構成について説明する。図11は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の巻線18を巻回したステータ11、ロータ12、軸受21および回路基板組立体39等が組み込まれたモータケース15およびケース蓋16の斜視図である。
図11に示すように、ケース蓋16もモータケース15と同様に、外方向に広がるケース蓋側鍔部61を有しており、ケース蓋側鍔部61には切欠き部62が形成されている。ケース蓋側鍔部61は、モータケース15のケース側鍔部51と同形状を成している。さらに、ケース蓋16は、モータケース15の開口部に嵌合させるため、外周がモータケース15の開口部の内周径にほぼ等しく、環状に突出した環状凸部63が形成されている。ケース側鍔部51とケース蓋側鍔部61との形状が一致するように、モータケース15の開口部にケース蓋16の環状凸部63を挿入することで、ケース蓋16によってモータケース15が封じられる。
なお、このとき、モータケース15の切欠き部52とケース蓋16の切欠き部62とは、異なった位置となって鍔部どうしが重なるように、切欠き部52および切欠き部62が形成されている。本実施の形態では、メンテナンスなどのためにブラシレスモータ10を分解する際、容易にケース蓋16を取り外しできるように、このような切欠き部52および切欠き部62を設けている。すなわち、例えば、ケース蓋16の切欠き部62に露出するケース側鍔部51の箇所を、ケース蓋16側から切欠き部62を介して押すことにより、モータケース15とケース蓋16とを容易に分離できる。
図12は、本発明の実施の形態におけるブラシレスモータ10の製造方法の各ステップを示すフローチャートである。次に、以上のように形成される各部材を用いたブラシレスモータ10の製造方法について説明する。
まず、図12に示すように、モータケース15内の頭円筒部15tに軸受21を固定する(ステップS200)。次に、モータケース15内の中円筒部15mに、ステータコア17に巻線18を巻回したステータ11を固定する(ステップS202)。そして、モータケース15内にロータ12を収納する(ステップS204)。
この後、リード線保持部14gを切欠き部15nに合わせながら、基板組立体39をモータケース15内に挿入する(ステップS206)。そして、基板保持部材14の各突起部14pを、中円筒部15mとスリット17sとで形成された空隙に嵌め込む(ステップS208)。これにより、容易かつ周方向の位置決め精度を確保しながら、基板組立体39をモータケース15内に配置できる。
このとき、モータケース15内に基板組立体39が挿入されるとき、ステータ11の巻線18の終端部が回路基板13の実装面まで通され、巻線18やその他の回路部品31等をまとめて半田付けし、その後、ポッティング材を注入することで、回路部品などのすでに半田付けされた導通部等をポッティング材で封止する(ステップS209)。これにより、ポッティング材が基板組立体39から液ダレすることもなく、回路部品などの導通部分をポッティング材により防水コーティングできる。
そして最後に、モータケース15の開口部にケース蓋16の環状凸部63を挿入して、モータケース15を封じる(ステップS210)。このとき、モータケース15とケース蓋16とは、モータケース15の内周と環状凸部63の外周との接合面で固定される。さらに、基板保持部材14の突起部47は、環状凸部63によって屈曲して回転軸方向の押圧力が生じ、この押圧力によってステータコア17とケース蓋16との間に基板組立体39が保持される。これにより、容易かつ回転軸方向の位置決め精度を確保しながら、基板組立体39をモータケース15内に固定できる。
以上説明したように、本実施の形態のブラシレスモータ10は、モータケース15に回路基板13を搭載するための基板保持部材14を有し、基板保持部材14は、回路基板13を搭載する略円板状の基板搭載部14mと、基板搭載部14mの外周に沿って一体成型された円環状の放熱板14oと、回路基板13から延伸したリード線35を保持するリード線保持部14gとを含む。基板搭載部14mは、中央に略円形の開口部を有し、開口部に沿って基板搭載面側に突起した円筒状の突起部14m1が形成されている。そして、放熱板14oの外周部がモータケース15の内周面と接触するように配置されるとともに、リード線保持部がモータケースの切欠き部に配置され、基板搭載部に搭載された回路基板からリード線保持部を介して、リード線がモータケース外に引き出された構成である。
このような構成により、基板保持部材14に回路基板13を搭載し、防水用コーティング材でポッティングする場合にも、コーティング材が、基板保持部材14からたれてモータ構成部品に悪影響を与えることがない。また、放熱板14oの形状は、全外周がつながった円環状であるために、高い真円度を確保することができ、放熱板14oの外周部と、モータケース15の内周面の接触面積が大きくなり、放熱効果が高めることができる。
また、本実施の形態のブラシレスモータでは、基板保持部材14の基板搭載部14mの基板搭載面と反対側に、ステータコア17の外周とヨーク17yの内周の間の位置に外周側面14bを有する凹部14aが形成されるとともに、凹部14aにはステータコア17の径方向へ放射状に延伸する複数の補強リブ14r3、14r4が形成されており、これらの補強リブ14r3、14r4は隣接するティース17tの略中央に配置されている。
このような構成により、ティース17tに巻回された各巻線18の下端が隣接する補強リブ14rの間に配置でき、基板搭載部14mの凹部14aに収容できる。このため、基板搭載部14mの回路搭載面がロータ12により近づくので、ロータ12の回転位置を検出するためのホール素子33を含めてすべての回路部品を回路基板13の片面に実装することができる。この結果、ブラシレスモータ10のより小型化、生産性の向上、および回路基板実装コストの低減が可能となる。
本発明に係るブラシレスモータによれば、駆動制御回路などを搭載した回路基板の防水性、放熱性を確保しつつ生産性と信頼性を向上できるので、家電製品や電装品などに用いられるブラシレスモータに有用である。
10 ブラシレスモータ
11 ステータ
12 ロータ
13 回路基板
14 基板保持部材
14a 凹部
14b 凹部の外周側面
14g リード線保持部
14m 基板搭載部
14m1 (基板搭載部の)突起部
14m2 平坦部
14o 放熱板
14o1 側面部
14o2 底面部
14p,47 突起部
14r,14r1,14r2,14r3,14r4 補強リブ
15 モータケース
15b 底円筒部
15m 中円筒部
15n (モータケースの)切欠き部
15t 頭円筒部
16 ケース蓋
17 ステータコア
17s スリット
17t ティース
17y ヨーク
18 巻線
19 ロータフレーム
20 永久磁石
21 軸受
22 回転軸
23 スラスト板
25 ポッティング材
31 回路部品
33 ホール素子
35 リード線
36 孔
37 切欠き
38 端子孔
39 基板組立体
46,48c 凸部
48b 保持底部
48d 凹部
48g 線ガイド部
48t 保持頭部
49 溝部
51 ケース側鍔部
52 (ケース側鍔部の)切欠き部
61 ケース蓋側鍔部
62 (ケース蓋側鍔部の)切欠き部
63 環状凸部

Claims (8)

  1. 環状のヨークと前記ヨークの内周に沿って設けられた複数のティースとからなるステータコアを有し、前記複数のティースに巻線を巻回したステータと、
    回転軸を中心として回転自在に配置されて永久磁石を有するロータと、
    前記巻線を通電駆動するための駆動制御回路と前記ロータの回転位置を検出するためのホール素子とを実装した回路基板と、
    前記ステータの端面に配置されて前記回路基板を保持する基板保持部材と、
    開口部に切欠き部を有した金属製のモータケースと、
    ケース蓋と、を備え、
    前記モータケース内に、前記ステータ、前記ロータ、および前記回路基板を装着した前記基板保持部材を収納し、前記回路基板にポッティング材を塗布し、前記モータケースの開口部を前記ケース蓋で封じたブラシレスモータであって、
    前記基板保持部材は、前記回路基板を直に搭載する略円板状の基板搭載部と、前記基板搭載部の外周に沿って一体成型された金属製で円環状の放熱板と、前記回路基板から延伸したリード線を保持するリード線保持部とを一体に配置しており
    前記基板搭載部は、中央に略円形の開口部を有し、前記開口部に沿って基板搭載面側に突起した円筒状の第1の突起部が形成されており、
    前記放熱板の外周部の全周が前記モータケースの内周面と接触するように配置されるとともに、前記リード線保持部が前記モータケースの前記切欠き部に配置され、前記基板搭載部に搭載された前記回路基板から前記リード線保持部を介して、前記リード線が前記モータケース外に引き出されており、
    円環状の前記放熱板の端面と円筒状の前記突起部が前記回路基板の面より上部にあることで前記ポッティング材の漏れ防止となり、前記基板保持部材に収納した状態の前記回路基板において、前記ポッティング材をこの回路基板上にある半田付け済みの前記巻線の端子、回路部品の端子および前記リード線の端子を埋没するように塗布されており、
    円環状の前記放熱板は、L字型の断面となる側面部と底面部を有し、
    前記側面部は、前記モータケースの内面と接触しており、
    前記底面部は、前記ステータコア側の反対の面に前記基板搭載部を形成する面を有して膜状の絶縁性の樹脂で覆っており、また、前記ステータコア側の面にも膜状の前記樹脂で覆っていて前記放熱板の前記底面部を前記樹脂で挟み込んだ状態で一体成型されており、
    前記ホール素子と前記ロータの前記永久磁石部分との間に前記放熱板の前記底面部が存在しない状態であって、
    前記ステータコアは、外周側に回転軸方向の複数のスリットを有し、
    前記基板保持部材は、ステータコア側に突出する前記樹脂で一体成型された複数の第2の突起部を有し、
    前記ステータコアの外周は、前記モータケースの内周面に固着され、
    前記モータケースと前記ステータコアの前記スリットとで形成される空隙に、第2の突起部が挿入されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記モータケースは円筒部と段部を組み合わせた形状をしており、
    前記基板保持部材は、前記回路基板を装着した面の反対の面で前記モータケースの前記段部の内周面と接することを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記基板搭載部の基板搭載面と反対側に、前記ステータコアの外周と前記ヨークの内周の間の位置に外周側面を有する凹部が形成されるとともに、前記凹部には前記ステータコアの径方向へ放射状に延伸する複数の補強リブが形成されており、前記補強リブは隣接する前記ティースの略中央に配置されていることを特徴とする請求項1、2に記載のブラシレスモータ。
  4. 前記複数のティースと同数の前記補強リブが形成されていることを特徴とする請求項に記載のブラシレスモータ。
  5. 円環状の前記放熱板は、周方向側面に対し完全に分断しない全外周がつながった形状となるような切欠き部を有し、前記リード線保持部は前記放熱板の切欠き部の位置に一体成型されたことを特徴とする請求項1、2に記載のブラシレスモータ。
  6. 前記リード線保持部は、前記リード線を挟持して前記リード線をガイドすることを特徴とする請求項1、2に記載のブラシレスモータ。
  7. 前記基板保持部材は、前記ケース蓋の方向に突出する前記ケース蓋側の複数の第3の突起部を有し、
    前記ケース蓋側の第3の突起部は、バネ性を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  8. 前記モータケースは、前記開口部から外方向に広がるケース側鍔部を有し、
    前記ケース蓋は、前記モータケースの前記開口部に接合する箇所から外方向に広がるケース蓋側鍔部を有し、
    前記ケース側鍔部と前記ケース蓋側鍔部とは切欠き部を有し、
    前記ケース側鍔部の切欠き部と、前記ケース蓋側鍔部の切欠き部とが異なる位置で、前記ケース側鍔部と前記ケース蓋側鍔部とが重なるように、前記開口部を前記ケース蓋で封じたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
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