JP6047638B2 - クリームチーズの製造方法 - Google Patents

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Description

発明の分野
本開示は、クリームチーズの生成のための方法に関する。特に、本開示は、得られるクリームチーズの特性を改善するために、クリームチーズ前駆物質が、脱脂乳およびチーズ作製プロセスの酸性水性副産物に由来する濃縮物で補われる方法に関する。
発明の背景
クリームチーズは、脂肪源(好ましくは、クリームと乳との混合物)を含む乳系(dairy)構成要素から作製される酸性の保存処理されていないチーズである。代表的に、クリームチーズを作製することにおいて、乳系食品ベース(例えば、乳)が、脂肪源(例えば、クリーム)と混合され、低温殺菌ステップが続く。低温殺菌ステップの前または後に、クリームチーズミックスは、均質化され得る。これらのステップの後、ミックスは酸性化される。代表的に、ミックスは、発酵によって間接的に酸性化され、発酵は、細菌培養物(例えば、乳酸産生培養物)を加えて、ミックスに接種することによって開始され得る。発酵ステップは、代表的に、少なくとも約10時間、特に、約1日間〜約2日間行われ得る。適切な培養物は、例えば、中温性および高温性乳酸産生細菌の中から選択される乳酸スターター培養物を含み得る。代表的に、発酵プロセスは、その「培養物要素(culture notes)」のため、消費者に好ましい最終製品をもたらす。培養物要素は、発酵クリームチーズ製品に関連付けられるフレーバーおよび/またはアロマを指す。そのようなクリームチーズの製造の例は、特許文献1において述べられている。代替として、ミックスは、例えば、レモン汁、酢、または食品グレードの添加物(例えば、乳酸またはクエン酸)を加えることによって直接酸性化され得る。
酸性化プロセス中、乳は、乳におけるカゼインが沈殿する時点まで酸性化される。この凝固は、最終的にクリームチーズになる凝乳と、酸性乳清とを生成し、この酸性乳清は、水、ラクトース、乳清タンパク質、および塩/無機質を含む液体部分である。凝乳および乳清は、この時点において、必ずしも個々に識別可能である必要はない。実際に、凝固は、代表的に、ゲル化サワーミックスを生成し、このゲル化サワーミックスは、凝乳および乳清から構成されている。
分離ステップは、ゲル化サワーミックスから水分の少なくともいくらかを除去するために用いられる。いくつかの場合において、凝乳は、少なくとも部分的に酸性乳清から分離される。これは、分離ステップが遠心分離プロセスを含む場合である。対照的に、水分を除去するために膜濾過ステップが用いられる場合、これは、必ずしも乳清タンパク質の除去を含む必要はない。区別は、遠心分離がそれらの密度に従って構成要素を分離するのに対して、膜濾過が分子サイズに従って分離する事実において存在する。これらのタイプの分離プロセスを用いる場合、凝乳相からの酸性相の除去時にフレーバーの損失が起き得る。分離ステップ後、混合物は、均質化され得、最終クリームチーズ製品をもたらす。
特許文献2において議論されるように、乳清の量が低減された後、安定剤、塩、および他の成分が加えられ得る。乳清の制御された除去は、最終製品における所望の水含有量の選択を可能にする。
様々な処理された乳系誘導体は、クリームチーズ製品のフレーバーおよび/またはテクスチャーを変更することで公知である。これらの誘導体としては、例えば、乳タンパク質濃縮物、全乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、カゼインなどが挙げられる。乳タンパク質濃縮物は、例えば、乳の限外濾過および/または微細濾過によって生成され得る。そのような添加物は、クリームチーズ製品に加えられ得るか、または製品の調製中に導入され得る。
特許文献3は、高タンパク質クリームチーズ組成物を開示し、この高タンパク質クリームチーズ組成物は、より低量のタンパク質を有するクリームチーズの感覚刺激性特徴を有する。クリームチーズ組成物は、概して、約8%〜約20%の全タンパク質を含み得、それは、チーズ凝乳、培養された乳系液体、および1つまたはそれより多い高タンパク質粉末から提供される。
特許文献4は、乳清タンパク質の回収およびチーズ作製におけるそれらの利用のためのプロセスを開示する。通常の処理中にチーズ凝乳から分離される乳清は、最初に低温殺菌され、次に、限外濾過にかけられて、乳清タンパク質濃縮物を提供する。濃縮物が乳と混合され、従って、強化された乳は、さらなる限外濾過にかけられ、さらなる限外濾過の後、それは通常の態様で処理されて、凝乳を形成する。チーズ作製は、上記プロセスの強化された凝乳製品の発酵を含む。
クリームチーズの製造の改善された方法、または先行技術と関連付けられる問題のいくつかを軽減するか、もしくはそれに対する有用な代替物を提供する少なくとも1つの方法に対する要望が存在する。
欧州特許出願公開第2269466号明細書 米国特許第7611743号明細書 国際公開第2014/205340号 米国特許第4518616号明細書
開示の摘要
第1の局面に従って、本開示は、クリームチーズの製造方法を提供し、上記方法は、
乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
上記乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
凝乳と乳清との上記混合物から少なくとも水性部分を除去することによって、濃縮混合物を形成することと、
上記濃縮混合物からクリームチーズを形成することと
を含み、上記方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物(retentate)を得ること、ならびに、
a)上記乳およびクリーム含有乳系組成物を上記保持物の少なくとも一部分で補うこと、ならびに/あるいは
b)上記濃縮混合物を上記保持物の少なくとも一部分で補うこと
をさらに含む。
この態様での添加物としての上記保持物の使用は、クリームチーズ製品のタンパク質含有量を増大させる手段を提供し、より高い脂肪含有量を必要とすることなく、その固さ(firmness)を改善する。クリームチーズの上記タンパク質含有量を増大させるために、添加物として乳タンパク質濃縮物を使用することは、当該分野において公知であるが、本発明者らは、発酵前にタンパク質強化の特定のレベルが超過される場合に、これがオフフレーバーをもたらし得ることを見出した。驚くことに、中性pHにおいて脱脂乳からのみ作製される乳タンパク質濃縮物ではなく、本開示の上記保持物を加えることによって、上記クリームチーズのテクスチャーを損なうことなく、上記オフフレーバーを低減すること、および改善された味を提供することが可能であることが見出されている。さらに、下で説明されるように、クリームチーズ製造の分野において、上記凝乳および上記乳清の遠心分離を容易にするために、特定のレベルの脂肪を有することが必要であると考えられている。驚くことに、本発明者らは、上記固さを損なうことなく、従来のクリームチーズの脂肪含有量よりも十分に低い脂肪含有量を有する「ライト」クリームチーズを生成することが可能であることを示している。
本開示は、次に、さらに記載される。以下の一節において、本開示の異なる局面/実施形態がより詳細に規定される。そのように規定される各局面/実施形態は、そうでないと明らかに示されない限り、任意の他の局面/実施形態(単数または複数)と組み合わせられ得る。特に、好ましい、または有利であるとして示される任意の特徴は、好ましい、または有利であるとして示される任意の他の特徴(単数または複数)と組み合わせられ得る。
本開示は、クリームチーズの製造方法に関する。クリームチーズは、周知の食料品である。それは、高脂肪含有量をしばしば有する軟質のマイルドな味のチーズである。慣習的に、さらなるクリームで強化された全乳から作製される。クリームチーズは、他の軟質チーズと違い、自然に熟成されず、フレッシュで消費されることになっている。クリームチーズは、パン、ベーグル、クラッカーなどの上にしばしば塗られ、ポテトチップスおよび同様のスナック品目のためのディップとして、およびサラダにおいて使用される。
本開示の上記方法は、多くのステップを含む。認識されるように、これらのステップは、逐次的であることが意図されるが、上記プロセスが連続態様で実施される場合、上記ステップ間でいくらかのオーバーラップが存在し得る。
第1のステップは、乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することを含む。乳系組成物は、哺乳動物(代表的にウシ)の乳から得られる組成物である。乳系組成物の例としては、全乳、脱脂乳、クリーム、ホイップクリームなどが挙げられる。さらに、乳系組成物は、代表的に、乳清タンパク質、カゼイン、および/またはラクトースを含む。従って、定義は、乳系誘導体(例えば、乳タンパク質濃縮物、全乳タンパク質濃縮物、乳清タンパク質濃縮物、カゼインなど)を含む。全乳は、少なくとも3wt%の脂肪を含有する。クリームは、少なくとも10wt%の脂肪、および好ましくは25wt%と45wt%との間の脂肪を含有する。高バター脂相が除去されると、乳の残りの部分は、脱脂乳と称される。脱脂乳の脂肪含有量は、0.3wt%未満である。上記乳およびクリーム含有乳系組成物は、例えば、限外濾過または蒸発によって、使用前に任意選択で濃縮され得る。
上記プロセスのさらなるステップは、上記乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することを含む。本出願の文脈において、発酵は、グルコース、他の六炭糖、および二糖類(例えば、スクロースまたはラクトース)が細胞エネルギーおよび代謝産物の乳酸に変換される生物学的プロセスである乳酸発酵を指す。それは、乳酸産生細菌において起きる嫌気性発酵反応である。これらの細菌は、中温性であり得、すなわち、それらは、中程度の温度(代表的に15℃と30℃との間)において最も良好に増殖する。あるいは、これらの細菌は、高温性であり得、すなわち、それらは、比較的高温(35℃と55℃との間)において最も良好に増殖する。最も広範に使用される乳酸産生細菌の属は、乳酸桿菌属である。乳酸産生細菌の適切な菌株は、市販されている。
例えば、本発明は、以下を提供する:
(項目1)
クリームチーズの製造方法であって、該方法は、
乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
凝乳と乳清との該混合物から少なくとも水性部分を除去することによって、濃縮混合物を形成することと、
該濃縮混合物からクリームチーズを形成することと
を含み、該方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
a)該乳およびクリーム含有乳系組成物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと、ならびに/あるいは
b)該濃縮混合物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと
をさらに含む、方法。
(項目2)
上記水性部分は、乳清を含み、および/またはチーズ作製プロセスの上記酸性水性副産物は、酸性乳清である、上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記方法は、a)上記乳およびクリーム含有乳系組成物を上記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
(i)該乳およびクリーム含有乳系組成物は、1:2〜2:1の乳:クリームの比を有し、好ましくは約1:1の乳:クリームの比を有し、ならびに/または
(ii)上記クリームチーズは、30wt%〜45wt%、好ましくは32wt%〜38wt%の全固形物含有量を有し、ならびに/または
(iii)該クリームチーズは、15wt%〜30wt%、好ましくは20wt%〜25wt%の脂肪含有量を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
上記方法は、b)上記濃縮混合物を上記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
(i)該乳およびクリーム含有乳系組成物は、7:1〜10:1の乳:クリームの比を有し、好ましくは8:1〜9:1の乳:クリームの比を有し、ならびに/または
(ii)上記クリームチーズは、20wt%〜35wt%、好ましくは24wt%〜28wt%の全固形物含有量を有し、ならびに/または
(iii)該クリームチーズは、8wt%〜20wt%、好ましくは10wt%〜15wt%の脂肪含有量を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
上記方法は、b)上記濃縮混合物を上記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
該保持物の該少なくとも一部分は、発酵される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
上記乳およびクリーム含有乳系組成物は、該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させるステップの前に低温殺菌され、および/または均質化される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
凝乳と酸性乳清との上記混合物から少なくとも水性部分を除去するステップは、凝乳と乳清との該混合物を遠心分離または膜濾過にかけることを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
上記濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップは、該濃縮混合物を低温殺菌すること、および/または均質化すること、および/またはテクスチャー付与することを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
上記濃縮混合物をテクスチャー付与するステップは、10分間〜80分間、好ましくは15分間〜70分間、より好ましくは30分間〜60分間、および最も好ましくは40分間〜50分間実施され、ならびに/または該濃縮混合物をテクスチャー付与する該ステップは、70℃〜85℃、好ましくは73℃〜80℃、およびより好ましくは約75℃の温度で実施される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
上記濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップにおいて、安定剤および/または塩が、該濃縮混合物に加えられ、好ましくは、該安定剤は、イナゴマメガム、カラゲーナン、ローカストビーンゴム、アルギネート、キサンタン、ゼラチン、アラビアゴム、寒天、ペクチン、セルロースガム、カルボキシメチルセルロース、およびそれらの2つまたはそれより多い混合物からなる群から選択される、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
チーズ製造プロセスの上記酸性水性副産物の少なくとも一部分は、濃縮混合物を形成する上記ステップから得られる上記水性部分である、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
脱脂乳とチーズ製造プロセスの酸性水性副産物との上記混合物は、1:1〜10:1、好ましくは2:1〜3:1、より好ましくは約7:3の脱脂乳:酸性水性副産物の比を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
脱脂乳とチーズ製造プロセスの酸性水性副産物との上記混合物は、5.5〜6.5のpH、より好ましくは5.8〜6.2のpH、およびさらにより好ましくは約6.0のpHを有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記保持物の固形物含有量は、限外濾過および/または微細濾過前の固形物含有量に対して、100%〜400%、好ましくは200%〜300%、より好ましくは330%〜370%、および最も好ましくは約350%、増大させられる、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
上記方法は、上記クリームチーズをパッケージングすることをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
クリームチーズの製造方法であって、該方法は、
乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
凝乳と乳清との該混合物からクリームチーズを形成することと
を含み、該方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
該乳およびクリーム含有乳系組成物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと
をさらに含む、方法。
(項目17)
上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法によって取られ得る、クリームチーズ。
開示の摘要
本発明は、クリームチーズの製造方法に関し、方法は、
乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
凝乳と乳清との混合物から少なくとも水性部分を除去することによって、濃縮混合物を形成することと、
濃縮混合物からクリームチーズを形成することと
を含み、方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
a)乳およびクリーム含有乳系組成物を保持物の少なくとも一部分で補うこと、ならびに/あるいは
b)濃縮混合物を保持物の少なくとも一部分で補うこと
をさらに含む。
本開示は、以下の非限定的な図面に関連して記載される。
図1は、本明細書中に記載されるようなクリームチーズを生成する方法の1つの実施形態の異なるステップを例示しているフローチャートである。 図2は、従来の方法によって生成されるクリームチーズと比較して、本方法に従って生成されるクリームチーズの固さが、75℃におけるテクスチャー構築プロセスの過程にわたって、どのくらい変化するかを例示しているグラフである。菱形は、標準混合物であり、正方形は、本明細書中に記載される方法に従って生成された製品を示している。 図3は、本明細書中に記載されるようなクリームチーズを生成する方法の第2の実施形態の異なるステップを例示しているフローチャートである。 図4は、実施例6の結果を示している棒グラフである。
実施形態の記載
好ましくは、本プロセスの発酵ステップは、乳酸産生細菌を乳およびクリーム含有乳系組成物に加えることを含み、好ましくは、乳酸産生細菌は、中温性乳酸産生細菌および高温性乳酸産生細菌からなる群から選択される。
好ましくは、乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成するステップは、少なくとも(least)約10時間、好ましくは、約1日〜約2日の期間実施される。概して、発酵ステップの温度が低くなればなるほど、必要とされる発酵時間はより長くなる。例えば、発酵ステップは、4.3〜4.9のpHに到達するまで18℃〜25℃にて15時間〜30時間実施され得る。
クリームチーズの製造における凝乳の調製は周知である:凝乳は、酸性化乳/クリーム混合物の濃縮において液体構成要素から分離される固形物である。凝乳は、乳から固形物塊へのカゼインタンパク質のもつれ(tangling)からもたらされ、乳タンパク質、ならびに乳からの脂肪を含有する。識別可能な凝乳および乳清が、必ずしも酸性化の結果として形成される必要はない。むしろ、酸性化は、凝乳および乳清から構成されているゲル化サワーミックスを生じ得る。凝乳および乳清は、その後の分離ステップの結果としてやっと識別可能になり得る。
残りの液体、代表的に乳清は、使用される分離プロセスに依存して、ラクトース、乳清タンパク質、および無機質を含む水性組成物である。乳清は、そのpHに依存して、「甘性乳清」または「酸性乳清」のいずれかとして分類され得る。「酸性乳清」は、乳組成物中での乳酸産生細菌の培養を含むチーズ作製プロセスからもたらされる乳清を意味し、乳清は、分離される場合、5.1またはそれ未満のpH、好ましくは3.8〜4.6のpHを有する。酸性乳清は、「酸性」タイプの乳系製品(例えば、カッテージチーズ、クワルク、リコッタ、プティスイス)の製造中に生成される。「甘性乳清」は、乳組成物へのレンネットの添加を含むチーズ作製プロセスからもたらされる乳清を指し、乳清は、分離される場合、5.2またはそれより高いpH、好ましくは5.2と6.7との間のpHを有する。甘性乳清は、「レンネット」タイプの硬質チーズ(例えば、チェダーまたはスイスチーズ)の製造中に生成される。
好ましくは、本開示の酸性乳清は、5.1またはそれ未満のpH、より好ましくは3.8〜4.6のpHを有する。
好ましくは、乳およびクリーム含有乳系組成物は、乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させるステップの前に、低温殺菌され、および/または均質化される。低温殺菌は、当該分野において周知のプロセスである。それは、予め規定される長さの時間の間、特定の温度に食品組成物を加熱し、次に、この食品組成物が熱から除去された後にそれを急速に冷却することを含む。このプロセスは、食品において微生物の増殖によって引き起こされる腐敗を遅くする。滅菌とは違い、低温殺菌は、食品中の全ての微生物を殺すことを意図されていない。代わりに、それは、生存可能な病原体の数を低減することを目指しており、その結果、それらは、疾患を引き起こしそうもない。低温殺菌は、その後の発酵ステップにおいて、発酵されるのが、初期乳系組成物から依然として存在する細菌ではなく、加えられた乳酸産生細菌のみであることを確実にするために、クリームチーズ製造においてしばしば使用される。
均質化は、2つの不混和性液体の均質性を確実にするために使用されるプロセスである。脂肪含有量が組成物の水性部分中に均等に分配されており、クリーム層が組成物の上に形成することを防止することを確実にするために、乳系組成物を均質化することは、周知である。均質化は、脂肪をより小さいサイズに壊すので脂肪はもはや分離せず、任意の脂肪規格(fat specification)における非分離乳の販売を可能にする。均質化は、初期脂肪含有量に依存して、例えば、100バール〜200バールの圧力における1段階の高圧プロセスであり得る。あるいは、均質化は、2段階の均質化であり得る。
プロセスのさらなるステップにおいて、濃縮混合物は、凝乳と乳清との混合物から少なくとも水性部分を除去することによって形成される。好ましくは、このステップは、凝乳と乳清との混合物を遠心分離または膜濾過にかけることを含む。これらの処理技術の両方は、当該分野において周知である。
遠心分離は、遠心分離機を用いて、不均質な混合物の沈降のための遠心力の使用を含む。混合物のより高密度の構成要素は、遠心分離機の軸から離れる方へ移動し、一方で、混合物のより高密度でない構成要素は、軸に向かって移動する。凝乳および乳清の遠心分離中、脂肪およびタンパク質構成要素(それらは、凝乳を構成する)は、より密度が低く、軸に向かって移動し、一方で、より高密度の水性乳清相は、軸から離れる方へ移動する。認識されるように、遠心分離の速度および持続時間は、所望の程度の凝乳および乳清の分離を達成するために様々であり得る。
さらに、これらのパラメーターは、初期乳系ミックスの組成物、特に、タンパク質および脂肪の絶対含有量、および比に依存する。例えば、高脂肪およびタンパク質の乳系ミックスは、少量の乳清のみを生成する。実際に、脂肪およびタンパク質の含有量は、非常に高いものであり得るので、濃縮混合物を作り出すために、最小量の乳清のみが除去される必要があるか、または乳清が実質的に除去される必要がない。遠心分離が分離技術として使用される場合、水性部分は、通常、酸性乳清と称される。
同様の考慮は、濃縮混合物を形成するために膜濾過が使用される場合に適用される。発酵時、ゲル様粘稠混合物が代表的に得られる。従って、所望の分離を達成するために、比較的小さい孔サイズを有する膜フィルターを使用することが望ましい(例えば、UF10kDa−MF0.1μm)。膜濾過が使用される場合、水性部分は、通常、酸性透過液と称される。これは、必ずしも乳清を含む必要はない。
本プロセスの次のステップは、濃縮混合物からクリームチーズを形成することを含む。好ましくは、濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップは、濃縮混合物を、低温殺菌すること、および/または均質化すること、および/またはテクスチャー付与する(texturise)ことを含む。上記から認識されるように、均質化は、クリームチーズにわたって、脂肪および他の構成要素の均等な分配を提供する。テクスチャー付与は、クリームチーズ製造の技術において周知のプロセスである。それは、食品製品のテクスチャーを制御するために、特定の温度に食品組成物を加熱し、剪断下でそれをその温度に保持することを含む。乳系製品へのこの手順の適用が、代表的に、乳系製品の固さの増大をもたらすことが代表的に見出される。この変化についての正確な分子機構は知られていないが、より安定した構造を与えるための脂肪およびタンパク質の小球の再編成に関係があると考えられる。
好ましくは、濃縮混合物(任意選択で、下に記載されるようなさらなる成分(例えば、安定剤)を含む)をテクスチャー付与するステップは、10分間〜80分間、より好ましくは15分間〜70分間、さらにより好ましくは30分間〜60分間、および最も好ましくは40分間〜50分間実施される。代替的に、または追加的に、濃縮混合物をテクスチャー付与するステップは、70℃〜85℃、より好ましくは73℃〜80℃、および最も好ましくは約75℃の温度で実施され得る。下で説明されるように、驚くことに、本開示に従う添加物で補われた濃縮混合物は、従来の濃縮混合物よりも有効なテクスチャーの構築を経ることができる。
好ましくは、濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップにおいて、安定剤および/または塩が、濃縮混合物に加えられ、好ましくは、安定剤は、イナゴマメガム、カラゲーナン、ローカストビーンゴム、アルギネート、キサンタン、ゼラチン、アラビアゴム、寒天、ペクチン、セルロースガム、カルボキシメチルセルロース、およびそれらの2つまたはそれより多い混合物からなる群から選択される。
方法は、乳およびチーズ作製プロセスの酸性水性副産物から作製される添加物の使用を含む。これは、固形物補助剤(solids supplement)として働く。特に、添加物は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって得られる保持物である。限外濾過は、当該分野において周知のプロセスである。限外濾過(UF)は、半透膜を通して、例えば、圧力または濃縮勾配のような条件が分離をもたらす多様な膜濾過である。懸濁された固形物および高分子量の溶質は、いわゆる保持物の中に保持されるが、水および低分子量溶質は、透過液における膜を通過する。限外濾過は、それが保持する分子のサイズに関する以外は、微細濾過、ナノ濾過、または膜ガス分離と根本的に異ならない。認識されるように、限外濾過および/または微細濾過ステップは、他の濃縮技術(例えば、ナノ濾過、逆浸透、および蒸発)と組み合わせられ得る。
添加物を形成するために使用される酸性水性副産物は、チーズ製造プロセスの副産物であり、より好ましくは、チーズは、カッテージチーズ、クワルク、リコッタ、およびプティスイスからなる群から選択される。好ましくは、チーズ作製プロセスの酸性水性副産物は、酸性乳清である。上で説明されるように、酸性乳清は、乳組成物中での乳酸産生細菌の培養を含む任意のチーズ作製プロセスから調達され得る。酸性乳清は、カゼイネートの生成または慣習的なギリシャスタイルヨーグルトから代替的にまたは追加的に調達され得る。
代替的に、または追加的に、添加物を形成するために使用される酸性水性副産物の少なくとも一部分は、本プロセスにおいて、濃縮混合物を形成するステップから得られる水性部分である。上で説明されるように、この水性部分は、適用される分離方法に依存して、酸性乳清もしくは酸性透過液を含み得るか、または酸性乳清もしくは酸性透過液からなり得る。水性部分が、酸性乳清であるか、または酸性乳清を含む場合、これは、酸性乳清のリサイクルのための一体化されたプロセスを提供する利点を有する。これはまた、さらなる添加物が製品ラベル上に言及される必要がないという利点を提供する。
酸性乳清源に関係なく、特定の実施形態において、本プロセスにおけるその利用は、酸性乳清が代表的に廃棄される従来のチーズ製造プロセスと相違する。例えば、乳清タンパク質の濃縮物または単離物を作製するために、酸性乳清をさらに処理することが知られているが、酸性乳清は、依然として廃棄物として頻繁に廃棄されている。酸性乳清が分解する場合、酸性乳清は、自然環境に害を及ぼすことになるので、この廃棄は、環境問題をはらんでいる。従って、本プロセスは、チーズ作製プロセスから廃棄される酸性乳清に関連付けられる環境への影響を有利に低減する。
好ましくは、限外濾過および/または微細濾過前の脱脂乳と酸性水性副産物との混合物は、1:1〜10:1、より好ましくは2:1〜3:1、さらにより好ましくは約7:3の脱脂乳:酸性部分の比を有する。
好ましくは、限外濾過および/または微細濾過前の脱脂乳と酸性水性副産物との混合物は、5.5〜6.5のpH、より好ましくは5.8〜6.2のpH、およびさらにより好ましくは約6.0のpHを有する。酸性水性副産物を用いた酸性化による脱脂乳のpHの低減は、添加物またはさらなるプロセス(例えば、シトレート/ホスフェート、イオン交換、電気透析など)を使用することなく、その後に形成される保持物中のカルシウムレベルを低減する手段を提供する。混合物のpHは、脱脂乳および酸性水性副産物の相対的な割合によって決定される。好ましくは、保持物の固形物含有量は、限外濾過および/または微細濾過前の固形物含有量に対して、100%〜400%、より好ましくは200%〜300%、さらにより好ましくは330%〜370%、および最も好ましくは約350%、増大させられる。脱脂乳−酸性水性副産物混合物が濃縮される程度は、保持物の所望の固形物含有量に従って決定されることになっており、それは、次に、最終クリームチーズの所望の特性に整合させられる。混合物の固形物含有量は、脱脂乳対酸性水性副産物の比および酸性水性副産物源の両方に依存する。
好ましくは、保持物は、3.5wt%〜15wt%、より好ましくは8wt%〜12wt%のタンパク質含有量を有する。
上で説明されるように、本開示の保持物の少なくとも一部分は、特許請求されるクリームチーズ製造プロセスにおいて添加物として使用され得る。これは、クリームチーズ製品におけるタンパク質および固形物を増大させる手段を提供し、より高い脂肪含有量(それは、栄養上の理由で望ましくない)を必要とすることなく、その固さを改善する。酸性水性副産物が、酸性乳清であるか、または酸性乳清を含む場合、これは、乳清タンパク質にさらに起因して保持物のタンパク質含有量を増大させ、従って、さらにより固いクリームチーズが、増大させられた脂肪を必要とすることなく得られることを可能にする。
タンパク質含有量を増大させ、従って、得られるクリームチーズの固さを増大させるために、乳タンパク質濃縮物を添加物として使用することが当該分野において公知であるが、本発明は、これが、消費者の観点から望ましくないオフフレーバーをもたらし得ることを見出した。これらのオフフレーバーは、発酵前にタンパク質強化の特定のレベルが超過される場合に発達する傾向がある。驚くことに、本発明者らは、中性pHにおいて脱脂乳からのみ調製される従来の乳タンパク質濃縮物ではなく、本開示の保持物を加えることによって、オフフレーバーを低減すること、および従って、改善された味を提供することが可能であることを見出した。これは、脱脂乳単独におけるよりも、混合物におけるカルシウムイオンのより高い溶解度に起因し、混合物のより低いpHのためであることが考えられる。これは、混合物の限外濾過時または微細濾過時、透過液が、脱脂乳単独の限外濾過/微細濾過から得られるよりも多くのカルシウムイオン濃度を有することを意味する。従って、添加物として使用される保持物は、より低いカルシウムイオン濃度を有する。これは、最終クリームチーズ製品において、カルシウムに関連する苦さ、または金属性の味の低減をもたらす。上で言及されるように、チーズ製造から酸性水性副産物を調達することは、「クリーンラベル」の製品を提供し、それは、鉱酸または有機酸がそのような作用のために使用された場合には当てはまらない。
特に、本開示の保持物の少なくとも一部分は、乳およびクリーム含有乳系組成物を補うために使用され得る。上で説明されるように、これは、初期乳系ミックスのタンパク質濃度を増大させ、それにより、その脂肪含有量を増大させることなく、完成した製品のより高い収量および固さを与える。さらに、この作用は、酸性乳清が保持物を形成するために使用される場合にさらにより顕著である。実施例から明らかであるように、本発明者らは、本開示の保持物を加えることによって、濃縮混合物が、従来の濃縮凝乳部分よりも有効なテクスチャーの構築を経ることができることを示している。実際に、上に記載されるように、テクスチャー付与ステップの使用は、予測されるよりも固いクリームチーズ製品をもたらす。
方法が、乳およびクリーム含有乳系組成物を保持物の少なくとも一部分で補うステップを含む場合、乳およびクリーム含有乳系組成物は、好ましくは、1:2〜2:1の乳:クリームの比、より好ましくは約1:1の乳:クリームの比を有する。この比は、最終クリームチーズ製品において所望されるクリーム感(creaminess)および固さに従って決定されるものである。従って、クリームチーズは、代替的に、または追加的に、30wt%〜45wt%の全固形物含有量、より好ましくは32wt%〜38wt%の全固形物含有量を有し得る。代替的に、または追加的に、クリームチーズは、15wt%〜30wt%の脂肪含有量、より好ましくは20wt%〜25wt%の脂肪含有量を有し得る。実施例から見られるように、本発明者らは、固さを損なうことなく、従来のクリームチーズよりも低い脂肪含有量を有するクリームチーズを生成することが可能であることを実証している。
方法が、乳およびクリーム含有乳系組成物を保持物の少なくとも一部分で補うステップを含む場合、乳およびクリーム含有乳系組成物は、好ましくは、例えば、組成物のpHを、6.0〜6.6に、より好ましくは6.2〜6.4に減少させる量での、保持物の少なくとも一部分で補われる。この態様でpHを調整することは、従来のプロセスから生成されるクリームチーズに対し、得られるクリームチーズの特性の最も良好な改善を達成することを見出した。
代替的に、または追加的に、方法は、濃縮混合物を保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み得る。上記実施形態と同じ態様において、これは、得られるクリームチーズの固形物およびタンパク質含有量を増大させ、従って、脂肪含有量を増大させることなく、その固さを増大させる。実際に、本実施形態は、従来のクリームチーズの脂肪含有量よりもさらに低い脂肪含有量を有する「ライト」クリームチーズの調製を容易にする。
より健康的な食品製品に対する動機の増大に起因して、より低い脂肪含有量を有するクリームチーズ製品を提供することが望ましい。しかし、本発明者らは、初期乳系ミックスの脂肪含有量が低すぎる場合、凝乳相と水相との間の、得られる密度の差は、遠心分離によってこれらの相を分離するためには低すぎ、従って、膜分離プロセスが使用される場合にのみ適切なクリームチーズ製品を形成することが可能であることを見出した。濃縮混合物に本開示の保持物を加えることによって、その固さを損なうことなく、得られるクリームチーズの脂肪含有量を減少させることが可能であることが見出された。したがって、初期乳系ミックスにおいて、より高脂肪の濃縮物を使用することが可能であり、従って、最終製品の脂肪含有量が発酵保持物を乳清低減混合物に加えることによって減少させられ得る場合、遠心分離による凝乳および乳清の少なくとも部分的な分離を可能にする。上で説明されるように、これはまた、最終製品において、乳タンパク質濃縮物が高レベルで添加物として使用される場合に引き起こされるカルシウムに関連する苦さを避ける。従って、本開示は、同じテクスチャー、および消費者が慣れているクリームチーズに関連付けられる他の属性を有するライトで健康的なクリームチーズを生成する手段を提供する。
この実施形態において、保持物の少なくとも一部分は、濃縮混合物を補うステップの前に好ましくは発酵される。有利には、これは、濃縮混合物の心地よい酸性の培養された味に寄与し、クリームチーズ製品の固さのさらなる増大を可能にする。これは、発酵ステップから生じる凝固されたタンパク質が、可溶性タンパク質よりも良好にテクスチャー構築に寄与するからである。
方法が、濃縮混合物を保持物の少なくとも一部分で補うステップを含む場合、好ましい乳およびクリーム含有乳系組成物は、7:1〜10:1の乳:クリームの比、より好ましくは8:1〜9:1の乳:クリームの比を有する。代替的に、または追加的に、クリームチーズは、20wt%〜35wt%の全固形物含有量、より好ましくは24wt%〜28wt%の全固形物含有量を有し得る。代替的に、または追加的に、クリームチーズは、8wt%〜20wt%の脂肪含有量、より好ましくは10wt%〜15wt%の脂肪含有量を有し得る。クリームに対する乳のこれらの比率は、上で誘導されたものよりも高く、全固形物含有量および脂肪含有量は、上で誘導されたものよりも低いことに留意すべきである。これは、この実施形態が、概して、「ライト」低脂肪クリームチーズの調製に向けられているからであり、その調製は、上で説明されるように、従来の方法を用いて成し遂げることが難しい。それにもかかわらず、この実施形態は、全脂肪チーズを生成するためにも使用され得る。
好ましくは、チーズ作製プロセスの酸性水性副産物は、保持物を形成するために限外濾過および/または微細濾過される前に、混合物を形成するために脱脂乳と合わせられる前に濃縮されない。
好ましくは、方法は、クリームチーズをパッケージングすることをさらに含む。
第2の局面に従って、本発明は、本明細書中に開示される方法によって得られ得るクリームチーズを提供する。
第3の局面に従って、クリームチーズの製造方法が提供され、方法は、
乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清(それは、いわゆるサワー乳清である)との混合物を形成することと、
凝乳と乳清との混合物からクリームチーズを形成することと
を含み、方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
乳およびクリーム含有乳系組成物を保持物の少なくとも一部分で補うこと
をさらに含む。
この局面において、凝乳と乳清との混合物からクリームチーズを形成するステップは、好ましくは、乳清を除去することなく行われる。
第1の局面に関して開示される全ての局面は、第3の局面と組み合わせて使用され得る。認識されるように、第1の局面の濃縮混合物は、第3の局面において、代わりに、凝乳と乳清との混合物である。
そうでないと言及されない限り、本明細書中の全ての百分率は、重量によるものである。
図1に示される方法は、以下のステップを含む。
乳1およびクリーム5は、合わせられ、次に、UF濃縮物10が加えられる。合わせられた混合物は、ミックス標準化、均質化、低温殺菌、および発酵の一連の第1の処理ステップ15にかけられる。
次に、処理された混合物は、遠心分離機20に進められ、酸性乳清25を除去するために遠心分離される。残余は、粉末にされた成分の導入のための粉末添加ステップ30にかけられ、次に、加熱、均質化、およびテクスチャー構築の第2の処理ステップ35にかけられ、その後、充填、冷却、および保存のパッケージングステップ40にかけられる。
除去された酸性乳清25は、70:30の低温殺菌された脱脂乳45:酸性乳清25の比で、乳45とブレンドされる。次に、ブレンドは、限外濾過50にかけられて、UF濃縮物10およびUF透過液55を提供する。
図3に示される方法は、以下のステップを含む。
乳1およびクリーム5は、合わせられる。合わせられた混合物は、ミックス標準化、均質化、低温殺菌、および発酵の一連の第1の処理ステップ15にかけられる。
次に、処理された混合物は、遠心分離機20に進められ、酸性乳清25およびクリームチーズ凝乳26を除去するために遠心分離され、クリームチーズ凝乳26は、粉末にされた成分の導入のための粉末添加ステップ30にかけられる。酸性化されたUF濃縮物27は、プロセスにおけるこの時点くらいに、クリームチーズ凝乳26に加えられる。
次に、補われたクリームチーズ凝乳は、加熱、均質化、およびテクスチャー構築の第2の処理ステップ35にかけられ、その後、充填、冷却、および保存のパッケージングステップ40にかけられる。
除去された酸性乳清25は、70:30の低温殺菌された脱脂乳45:酸性乳清25の比で、乳45とブレンドされる。次に、ブレンドは、限外濾過50にかけられて、UF濃縮物10およびUF透過液55を生成する。次に、UF濃縮物10は、発酵ステップ60にかけられて、酸性化されたUF濃縮物27を生成する。
図4は、UF濃縮物からの様々なクリームチーズの固さを示している棒グラフである。Aは、脱脂乳UF濃縮物に関する。Bは、70:30の脱脂乳:酸性乳清ブレンドのUF濃縮物に関する。Cは、60:40の脱脂乳:酸性乳清ブレンドのUF濃縮物に関する。
実施例
次に、本開示を以下の非限定的な実施例に関連して記載する。
実施例1
低温殺菌された乳と酸性乳清との7:3の混合物を調製した。次に、これを、限外濾過によって3.45倍に濃縮した。保持物は、15.0%の全固形物、9%のタンパク質、および6.25のpHを有した。この操作からの対応する透過液は、6.05のpH、5.9%の全固形物、および0.050%のカルシウム含有量を有した。従来の脱脂乳限外濾過プロセスからの透過液は、0.030%のみのカルシウム含有量を有することを見出した。従って、より高いカルシウム可溶性を本プロセスにおいて達成し、従来の脱脂乳限外濾過プロセスから達成可能であるよりも低いカルシウム含有量を有する保持物を得た。
実施例2
ブレンドを約44%の生の全乳、約44%のクリーム、および実施例1の約12%の保持物を混合することによって調製した。次に、この混合物を低温殺菌し、均質化し、中温性培養物で接種した。中温性培養物は、乳酸産生培養物であり、クリームチーズ生成において従来的に使用されている。
次に、この発酵混合物を、以下のステップによってクリームチーズ製品を調製するために使用した。
熱処理
酸性乳清からの凝乳の遠心分離
塩および安定剤の添加
凝乳チーズの加熱および均質化
固さを構築するためのテクスチャー付与反応
充填および冷却
上に記載されるステップを、図1によって例示する。
得られるクリームチーズは、約36.5%の全固形物含有量、約26%の脂肪、および約5.8%のタンパク質を有し、4.76のpHを有した。比較として、上に記載される保持物を加えずに生成された標準的な全脂肪クリームチーズは、代表的に、40%の全固形物含有量、29.4%の脂肪、および5.6%のタンパク質を有し、約4.80のpHを有する。
テクスチャー付与するステップは、一定の温度(代表的に、75℃〜85℃の範囲内)において、均質化された凝乳を撹拌することを含む。本実施例に従う基本型クリームチーズ製品を75℃にてそのようなステップにかけ、そのStevensの固さを経時的に監視した。上に記載される標準的な全脂肪クリームチーズを比較として使用した。
Stevensの固さ(g)は、フルサイクルにおいて到達されるピークの正の負荷であり、所与の変形に到達するために必要とされる力の測定値である。測定をStevens LFRA TA 1000テクスチャー分析器およびCNS Farnell LFRA TA 1000コンピューターインターフェイスキットを用いて行った。Stevens LFRAテクスチャー分析器は、線形移動を可能にするために、ステッピングモーターによって駆動される二方向性ロードセルおよびプローブからなる。公知の形状のプローブは、予め選択されたスピードおよび距離でサンプル材料を圧縮/貫通する。Stevens分析器は、プローブ移動に抵抗する力を記録し、力変形曲線を生み出し、そこから、必要とされる情報が従来の態様で誘導される。
図2から見られ得るように、本開示に従って生成されたクリームチーズおよび従来のクリームチーズの両方は、10分後〜20分後、固さの顕著な増大を経験した。さらに、手順の最初の80分間にわたって、本開示に従って生成されたクリームチーズは、所与の時点において、従来のクリームチーズよりも固い固さを有する。従って、クリームチーズ製造プロセスにおいて、脱脂乳/酸性乳清濃縮物を添加物として使用することによって、その低減された脂肪含有量にもかかわらず、従来の方法によって生成されるものよりも固い固さを有するクリームチーズを生成することが可能である。
実施例3
「ライト」クリームチーズ(すなわち、従来のクリームチーズの脂肪含有量よりも顕著に低い脂肪含有量を有するもの)を以下のように生成した。
85%の全乳を15%のクリームと混合して、8%の脂肪含有量を有する乳系組成物を生成した。乳系組成物を200バールで均質化し、83℃で120秒間低温殺菌し、次に、pH4.65まで乳酸細菌で発酵させ、凝乳と乳清との混合物を形成した。分離ステップを76℃で実施して、32.6%の全固形物、19.7%の脂肪、7.7%のタンパク質を有する濃縮混合物を得た(濃縮係数=2.5)。
酸性乳清と脱脂乳との混合物を、(実施例1におけるように)限外濾過によって濃縮し、さらに発酵させて、15%の全固形物、9%のタンパク質、およびpH4.9を有する発酵UF−濃縮物を得た。33%の発酵UF−濃縮物を塩および安定剤と一緒に上に記載される凝乳に加えた。
次に、補われた濃縮混合物を350/70バールで均質化し、その後、78℃〜80℃で45分間テクスチャー構築して、ライトクリームチーズ製品を形成した。完成した製品は、27.0%の全固形物、13.5%の脂肪、および7.5%のタンパク質を有する。乳清低減混合物をUF−濃縮物で補うことは、最終製品の脂肪含有量の低減を可能にし、そのことは、凝乳および乳清の遠心分離を可能にするための十分な脂肪が、より早い段階で使用され得ることを意味する。
実施例4
脱脂乳と酸性UF透過液(混合比 約65:35、pH5.98、8%の固形物)とのブレンドを微細濾過膜(0.1μm孔サイズ)で3.5倍〜4倍濃縮した。得られた保持物は、約16.7%の全固形物、10.9%の全タンパク質、0.3%の脂肪、および0.37%のカルシウムを有した。この保持物(51部)を40%の脂肪(49部)を含有するクリームとブレンドし、加熱し、均質化し、インキュベーション温度に冷却し、レンネットの存在下において乳酸菌で発酵させた。この場合において、さらなる分離ステップを必要としなかった。その後、発酵および凝固されたミックスを加熱し、塩および安定剤とブレンドし、均質化し、80℃で50分間、テクスチャー付与ステップにかけ、最終的にタブの中に充填した。完成したクリームチーズは、32.2%の全固形物、19.9%の脂肪、および6.9%の全タンパク質を有した。このチーズは、良好な感覚特性を示した。
実施例5
これは、脱脂乳、および脱脂乳/酸性乳清ブレンド(比70:30および60:40)からの乳タンパク質濃縮物の調製の実施例である。
限外濾過を、15℃にて、1バールの経膜圧力、および10kDaの分子カットオフで実施した。透過液流動は、3つ全ての実行について、濾過プロセスの終わりにおいて同等であった。フロキュレーションは一切観測されなかった。出発材料のpHは、6.71(普通乳)から、6.15(70:30ブレンド)および6.03(60:40ブレンド)に減少し、可溶性カルシウムは、360mg/kg(乳透過液)から、590mg/kg(70:30透過液)および720mg/kg(60:40透過液)にそれぞれ増大した。
実施例6
これは、第3の局面に従う、乳清分離を伴わないモデルクリームチーズ製品の調製の実施例である。
35%のクリーム(30%の脂肪)を65%の乳タンパク質濃縮物(実施例5由来)とブレンドし、このブレンドを80℃で低温殺菌し、20℃〜22℃に冷却し、乳酸培養物を加え、約4.65のpHが得られるまで発酵させることによって、モデル全脂肪クリームチーズを調製した。発酵乳ブレンドを70℃に加熱し、塩およびローカストビーンゴムを加え、均質化ステップを300バールで行った。均質化された製品を80℃で約30分間撹拌し、プラスチックタブの中に充填した。3つのチーズの最終組成物は、以下の範囲内で変動した。
全固形物:34.0%±0.5%
脂肪:21.0%±0.5%
タンパク質:6.9%±0.2%
ラクトース:3.0%±0.2%
塩:0.7%±0.1%
味のプロフィールは、3つ全てのサンプルについて、同等であった:軽い酸味があり、クリーミーで、最小限の苦みの後味(クワルク(quarg)のような)である。固さを、1週間の冷蔵後、テクスチャー分析器を用いて10℃で測定した。驚くことに、酸性乳清で作製された本発明のサンプルは、図4に示されるように、より固いテクスチャーを示した。
前述の詳細な説明は、説明および例示として提供されており、添付の特許請求の範囲の範囲を限定することを意図されない。本明細書中に例示される本発明の好ましい実施形態における多くのバリエーションは、当業者に明らかであり、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内にあるままである。

Claims (16)

  1. クリームチーズの製造方法であって、該方法は、
    乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
    該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
    凝乳と乳清との該混合物から少なくとも水性部分を除去することによって、濃縮混合物を形成することと、
    該濃縮混合物からクリームチーズを形成することと
    を含み、該方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
    a)該乳およびクリーム含有乳系組成物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと、ならびに/あるいは
    b)該濃縮混合物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと
    をさらに含む、方法。
  2. 前記水性部分は、乳清を含み、および/またはチーズ作製プロセスの前記酸性水性副産物は、酸性乳清である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法は、a)前記乳およびクリーム含有乳系組成物を前記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
    (i)該乳およびクリーム含有乳系組成物は、1:2〜2:1の乳:クリームの比を有し、ならびに/または
    (ii)前記クリームチーズは、30wt%〜45wt%の全固形物含有量を有し、ならびに/または
    (iii)該クリームチーズは、15wt%〜30wt%の脂肪含有量を有する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記方法は、b)前記濃縮混合物を前記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
    (i)該乳およびクリーム含有乳系組成物は、7:1〜10:1の乳:クリームの比を有し、ならびに/または
    (ii)前記クリームチーズは、20wt%〜35wt%の全固形物含有量を有し、ならびに/または
    (iii)該クリームチーズは、8wt%〜20wt%の脂肪含有量を有する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  5. 前記方法は、b)前記濃縮混合物を前記保持物の少なくとも一部分で補うステップを含み、
    該保持物の該少なくとも一部分は、発酵されている、請求項1〜4のうちのいずれかに記載の方法。
  6. 前記乳およびクリーム含有乳系組成物は、該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させるステップの前に低温殺菌され、および/または均質化される、請求項1〜5のうちのいずれかに記載の方法。
  7. 凝乳と酸性乳清との前記混合物から少なくとも水性部分を除去するステップは、凝乳と乳清との該混合物を遠心分離または膜濾過にかけることを含む、請求項1〜6のうちのいずれかに記載の方法。
  8. 前記濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップは、該濃縮混合物を低温殺菌すること、および/または均質化すること、および/またはテクスチャー付与することを含む、請求項1〜7のうちのいずれかに記載の方法。
  9. 前記濃縮混合物をテクスチャー付与するステップは、10分間〜80分間実施され、ならびに/または該濃縮混合物をテクスチャー付与する該ステップは、70℃〜85℃の温度で実施される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記濃縮混合物からクリームチーズを形成するステップにおいて、安定剤および/または塩が、該濃縮混合物に加えられる請求項1〜9のうちのいずれかに記載の方法。
  11. チーズ製造プロセスの前記酸性水性副産物の少なくとも一部分は、濃縮混合物を形成するステップから得られる前記水性部分である、請求項1〜10のうちのいずれかに記載の方法。
  12. 脱脂乳とチーズ製造プロセスの酸性水性副産物との前記混合物は、1:1〜10:1の脱脂乳:酸性水性副産物の比を有する、請求項1〜11のうちのいずれかに記載の方法。
  13. 脱脂乳とチーズ製造プロセスの酸性水性副産物との前記混合物は、5.5〜6.5のpHを有する、請求項1〜12のうちのいずれかに記載の方法。
  14. 前記保持物の固形物含有量は、限外濾過および/または微細濾過前の固形物含有量に対して、100%〜400%増大させられる、請求項1〜13のうちのいずれかに記載の方法。
  15. 前記方法は、前記クリームチーズをパッケージングすることをさらに含む、請求項1〜14のうちのいずれかに記載の方法。
  16. クリームチーズの製造方法であって、該方法は、
    乳およびクリーム含有乳系組成物を提供することと、
    該乳およびクリーム含有乳系組成物を発酵させて、凝乳と乳清との混合物を形成することと、
    凝乳と乳清との該混合物からクリームチーズを形成することと
    を含み、該方法は、脱脂乳とチーズ作製プロセスの酸性水性副産物との混合物を限外濾過すること、および/または微細濾過することによって、保持物を得ること、ならびに、
    該乳およびクリーム含有乳系組成物を該保持物の少なくとも一部分で補うこと
    をさらに含む、方法。
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