JP6046022B2 - 低水素系被覆アーク溶接棒 - Google Patents

低水素系被覆アーク溶接棒 Download PDF

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本発明は、低水素系被覆アーク溶接棒に関し、特に直流電源を用いて490MPa級鋼管の円周溶接などの裏波溶接において、アークの安定性に優れ、良好な裏波ビードを得る上で好適な低水素系被覆アーク溶接棒に関する。
金属炭酸塩及び金属弗化物を主成分とする低水素系被覆アーク溶接棒は、イルミナイト系やライムチタニヤ系被覆アーク溶接棒に比べて全姿勢における裏波溶接が容易でかつ機械的性質が優れている。また低水素系被覆アーク溶接棒は、立向下進溶接が可能な高セルロース系被覆アーク溶接棒に比べて拡散性水素量が少なく耐割れ性に優れている。このため、低水素系被覆アーク溶接棒は、鋼管の円周溶接などの裏波溶接にも多く用いられている。
しかし、低水素系被覆アーク溶接棒は、一般的に交流電源を用いて溶接するように設計してあることが多いが、鋼管を屋外で円周溶接する場合には、直流電源が用いられることが多い。この直流電源を用いて低水素系被覆アーク溶接棒により溶接した場合は、磁気吹きやアーク切れが生じてアークが不安定となり、健全な裏波ビードが得られないという問題点がある。このため、直流電源を使用した場合においても、アークの安定性に優れ、良好な裏波ビードが得られる低水素系被覆アーク溶接棒の開発要望が高い。
鋼管の円周溶接など、初層溶接用の被覆アーク溶接棒は、例えば特許文献1に、被覆剤中のカリ長石の平均粒径を限定して裏波溶接時のアーク切れを少なくして裏波ビードを連続して均一に得る技術の開示がある。
また、特許文献2には、被覆剤中のチタン酸カリウムの平均粒径を限定して裏波溶接時のアーク切れを少なくして裏波ビードを連続して均一に得るとともに一般的な溶接作業性も良好にするという技術の開示がある。
さらに、特許文献3には、被覆剤中のカリ長石、ルチール及びアルミナの含有量を調整することによって、裏波溶接から最終層の溶接までの全層を効率よく溶接することができ、良好なアーク安定性及びビード形状を得ることができるという技術の開示がある。
しかし、特許文献1〜特許文献3に記載の技術は、何れも交流電源を用いた場合に有効であるが、これらの低水素系被覆アーク溶接棒により直流電源を用いて溶接した場合に、磁気吹きやアーク切れがしてアークが不安定となり健全な裏波ビードが得られないという問題点があった。
一方、特許文献4には、直流電源用の低水素系被覆アーク溶接棒に関する技術の開示がある。即ち、この特許文献4の開示技術では、直流電源用の溶接棒として使用する鋼心線の炭素量が溶接金属の酸素量に大きく影響する点に着目し、その炭素量の最適化を図ったものである。しかし、特許文献4に記載の技術では、直流電源を用いて下向姿勢で溶接した溶接金属の低温破壊靭性値が得られるというものであって、鋼管の円周溶接などに適用した場合の裏波溶接においては、アークの安定性及び良好な裏波ビードが得られるものではないという問題点があった。
特開平5−212586号公報 特開2012−143810号公報 特開2000−117487号公報 特開2010−227968号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、直流電源を用いて鋼管の円周溶接などの裏波溶接を行う場合において、アークの安定性に優れてアーク切れが生じず、良好な裏波ビードが得られる低水素系被覆アーク溶接棒を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、鋼心線に被覆剤が塗装されている低水素系被覆アーク溶接棒において、前記鋼心線は、鋼心線全質量に対する質量%で、C:0.06〜0.11%を含有し、被覆剤は、被覆剤全質量に対する質量%で、C:0.20〜0.35%、金属炭酸塩の1種または2種以上の合計:40〜55%、金属弗化物の1種または2種以上の合計:4〜11%、ルチール:3〜9%、カリ長石:4〜10%、金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上:Si換算値の合計で4〜7%、金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上:Mn換算値の合計で1.5〜5.0%を含有し、残部がスラグ生成剤、脱酸剤、塗装剤及びSi合金及びMn合金のFe分の不可避的不純物からなり、前記被覆剤が前記鋼心線に塗装されることを特徴とする。
また、被覆剤全質量に対する質量%で、ヘマタイト:0.2〜1.5%を含有することも特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒にある。
本発明を適用した低水素系被覆アーク溶接棒によれば、直流電源を用いて鋼管の円周溶接などの裏波溶接などを行う場合において、アークの安定性に優れてアーク切れが生じず、良好な裏波ビードが得られ、一般的な溶接作業性も良好であるので溶接能率が大幅に改善できるとともに、溶接金属の機械的性能も良好であるので高品質な溶接部が得られる。
本発明者らは、低水素系被覆アーク溶接棒を用いて交流電源と直流電源を用いて溶接した場合の差異を詳細に調査した。その結果、直流電源を用いて溶接した場合は、交流電源を用いて溶接した場合に比べて、アークが弱くなることに起因して磁気吹きやアーク切れが生じ、アークが不安定で健全な裏波ビードが得られないことが判明した。
そこで、直流電源で低水素系被覆アーク溶接棒を用いて鋼管の円周溶接などの裏波溶接をした場合においてもアークが安定してアーク切れが生じず、かつ良好な裏波ビードを得るために、鋼心線成分及び被覆剤成分について種々試作をして検討した。
その結果、鋼心線中のC量及び被覆剤中のC量を適量とすることで、直流電源で裏波溶接をした場合でもアークの吹き付けを良好にし、金属炭酸塩及びルチールの各含有量を適量とすることによってアークが安定化して良好な裏波ビードが得られ、金属弗化物及びカリ長石の各含有量を適量とすることによって表ビードの形状及びスラグ剥離性が良好になることを知見した。また、ヘマタイトの添加量を調整することにより、さらにアークが安定することを見出した。
以下、本発明の低水素系被覆アーク溶接棒について、鋼心線全質量に対する鋼心線中のC量及び被覆剤全成分に対する被覆剤中の各成分組成の含有量の限定理由について詳細に説明する。以下、各成分組成における質量%は、単に%と記載する。
[鋼心線のC:0.06〜0.11%]
鋼心線のCは、溶接金属の強度を支配する元素であるとともに、直流電源で溶接を行う場合においても安定したアークを保つために必要である。鋼心線のCが0.06%未満では、アークの吹付けが弱くなってアークが不安定になり、直流電源下でも安定した裏波ビードが得られない。また鋼心線のCが0.06%未満では、却って溶接金属の強度が低くなる。一方、鋼心線のCが0.11%を超えると、アークの吹付けが強くなりすぎてスパッタの発生量が多くなり、表ビードの形状も不揃いになる。また、溶接金属の強度が過剰となり靱性が低下する。したがって、鋼心線全質量に対する鋼心線のCは、0.06〜0.11%とする。
なお、鋼心線のその他の成分は、Si:0.03%以下、Mn:0.40〜0.60%、P:0.009%以下、S:0.005%以下、N:0.065%以下であることが好ましい。
[被覆剤のC:0.20〜0.35%]
被覆剤のCは、鋼心線のCと同様に、直流電源で溶接を行う場合においても安定したアークを保つために必要で、溶接金属の強度確保においても極めて重要な成分である。被覆剤のCが0.20%未満では、アークの吹付けが弱くなってアークが不安定になり、直流電源下でも安定した裏波ビードが得られない。また被覆剤のCが0.20%未満では、却って溶接金属の強度が低くなる。一方、被覆剤のCが0.35%を超えると、溶接金属の強度が過剰となり靭性が低下する。したがって、被覆剤全質量に対する被覆剤のCは、0.20〜0.35%とする。
[金属炭酸塩の1種または2種以上の合計:40〜55%]
金属炭酸塩は炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マンガン、炭酸マグネシウムなどを指し、アーク中で分解してCO2ガスを発生させて溶着金属を大気から遮断しアーク雰囲気中の水素分圧を下げる効果がある。金属炭酸塩の1種または2種の合計が40%未満であると、上述したようにCO2ガスを発生させることによるシールド効果が不足してブローホールが発生しやすくなる。また金属炭酸塩の1種または2種の合計が40%未満であると、拡散性水素量が多くなって耐割れ性が劣化する。一方、金属炭酸塩の1種または2種の合計が55%を超えると、アークの吹きつけが弱くなってアークが不安定になり安定した裏波ビードが得られない。したがって、被覆剤全質量に対する金属炭酸塩の1種または2種以上の合計は、40〜55%とする。
[金属弗化物の1種または2種以上の合計:4〜11%]
金属弗化物は蛍石、弗化バリウム、弗化マグネシウム、弗化アルミニウムなどを指し、いずれも溶融スラグの粘性を下げて流動性のよいスラグを作り、優れたビード形状とする。また金属弗化物は、アーク雰囲気中の水素分圧を下げて耐割れ性を向上させる。金属弗化物の1種または2種以上の合計が4%未満であると、適当な溶融スラグの粘性が得られず表ビードの形状が劣下し、また拡散性水素量が多くなって耐割れ性が劣化する。一方、金属弗化物の合計が11%を超えると、スラグ剥離性が不良となる。したがって、被覆剤全質量に対する金属弗化物の1種または2種以上の合計は、4〜11%とする。
[ルチール:3〜9%]
ルチールはアーク安定剤及びスラグの粘性を調整する。ルチールが3%未満であると、アークが不安定となり良好な裏波ビードを得ることが困難となる。一方、ルチールが9%を超えると、立向姿勢及び上向姿勢の溶接時に溶融スラグの粘性が高くなりスラグの流れが低下するので、表ビードの形状が凸状となる。したがって、被覆剤全質量に対するルチールの含有量は、3〜9%とする。
[カリ長石:4〜10%]
カリ長石は、溶融スラグの粘性を高め裏波溶接時には適切な粘性のスラグを得ることができると共に、アークの集中性を向上するので、良好な裏波ビードを得ることができる。しかし、カリ長石は含水鉱物であるため拡散性水素量が多くなり耐割れ性が劣化する。カリ長石が4%未満であると、溶融スラグの粘性が低く、またアークが集中しないので良好な裏波ビードを得ることが困難となる。一方、カリ長石が10%を超えると、拡散性水素量が多くなり耐割れ性が劣化する。したがって、被覆剤全質量に対するカリ長石の含有量は、4〜10%とする。
[金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上:Si換算値の合計で4〜7%]
Siは、金属Si、及びFe−Si、Fe−Si−Mn等のSi合金から添加され、溶接金属の脱酸を目的として使用されるが、溶接作業性確保の上からも必要である。金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上のSi換算値の合計が4%未満では、脱酸不足で溶接金属中にブローホールが発生し易く、アークが不安定で立向姿勢での溶接の継続が困難となる。一方、金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上のSi換算値の合計が7%を超えると、溶接金属組織の粒界に低融点酸化物を析出させ靱性が低下する。したがって、被覆剤全質量に対する金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上のSi換算値の合計は、4〜7%とする。
[金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上:Mn換算値の合計で1.5〜5.0%]
Mnは、金属Mn、及びFe−Mn、Fe−Si−Mn等のMn合金から添加され、Siと同様に脱酸剤として添加する他、溶接金属の強度向上に有効である。金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上のMn換算値の合計が1.5%未満では、溶接金属の強度が低下する。一方、金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上のMn換算値の合計が5.0%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低くなる。したがって、被覆剤全質量に対する金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上のMn換算値の合計は、1.5〜5.0%とする。
[ヘマタイト:0.2〜1.5%]
ヘマタイトは、低級酸化物のため酸素を供給し、アークの吹きつけを強くさせ集中度を増すのに効果的である。ヘマタイトが0.2%未満では、その効果がなく裏波ビードがやや不安定になる。一方、ヘマタイトが1.5%を超えると、アークの吹付けが強くなりすぎてスパッタの発生量が多くなる。したがって、被覆剤全質量に対するヘマタイトの含有量は、0.2〜1.5%とする。ちなみに被覆剤中にヘマタイトを添加しなくても上述した所期の効果を奏することは勿論であるが、アークの安定性の観点からヘマタイトの添加量を上述の範囲に調整することが望ましい。
なお、前記被覆剤組成以外の被覆剤は、スラグ形成剤として珪砂、珪灰石、アルミナ、セリサイト、水ガラスからの珪酸ソーダ及び珪酸カリウムの固質成分等の1種以上を合計で15%以下、脱酸剤としてマグネシウム、アルミマグネシウム、フェロアルミニウム等の1種以上を合計で3%以下、塗装剤としてマイカ、アルギン酸ソーダ等の1種以上を合計で4%以下を含む。
不可避的不純物は、例えば、前記Si合金及びMn合金のFe分等を始めとした不可避的に混入される不純物である。
また、被覆剤の軟鋼心線への被覆率(溶接棒全質量に対する被覆剤の質量%)は25〜38%とする。
本発明を適用した低水素系被覆アーク溶接棒の実施例について具体的に説明する。
表1に示す化学成分を有する外径4mmの鋼心線N1〜N5と、表2に示す各種被覆剤を用いて、被覆率32%で鋼心線に塗装して低水素系被覆アーク溶接棒を各種試作した。
Figure 0006046022
Figure 0006046022
試作した低水素系被覆アーク溶接棒用いて、JIS Z 3118に準じて拡散性水素量を測定した。
また、490MPa級鋼管(板厚;9mm、内径;150mm、開先角度;60°、ギャップ;2.5mm、ルートフェイス;1.5mm)を水平固定管とし、直流溶接機を用い、溶接電流85Aで各試作溶接棒6本を使用して上向姿勢から順次全姿勢の溶接を実施し、裏波ビード形状及びアークの安定性、スラグ剥離性等の溶接作業性を調査した後、JIS Z 3104に準じてX線透過試験を行った。
さらに、490MPa級鋼(板厚16mm)を用いて、JIZ Z3111に準じて直流溶接機で溶着金属を行い、引張試験片(A2号)と衝撃試験片を採取して機械的性能を調査した。
拡散性水素量は5ml/100g以下を良好とした。引張試験の引張強さは550〜650MPaを良好、衝撃試験は試験温度−40℃で繰り返し5本シャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギーの最低値が30J以上を良好とした。これらの試験結果を表3にまとめて示す。
Figure 0006046022
表2、表3中の溶接棒No.1〜10が本発明例、溶接棒No.11〜19は比較例である。本発明例である溶接棒記号1〜10は、鋼心線のC、被覆剤のC、金属炭酸塩、金属弗化物、ルチール、カリ長石、Si換算値及びMn換算値が適量であるので、拡散性水素が低く、アークが安定してスパッタ発生量が少なく、裏波ビード形状、表ビード形状及びスラグ剥離性も良好で、ブローホール等の溶接欠陥もないなど極めて満足な結果であった。また、溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーも良好な値であった。
なお、ヘマタイトを適量含む溶接棒No.1、4、5、8及び溶接棒No.10は、アークが非常に安定した。
比較例中溶接棒No.11は、被覆剤中のCが少ないのでアークの吹付けが弱くアークが不安定で裏波ビードが不均一であった。また、溶着金属の引張強さが低値であった。さらに、カリ長石が多いので、拡散性水素量が多かった。
溶接棒No.12は、被覆剤中のCが多いので溶着金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。また、カリ長石が少ないのでアークが不安定で裏波ビードが不均一であった。
溶接棒No.13は、金属炭酸塩の合計が少ないので拡散性水素量が多かった。また、ブローホールが発生した。さらに、ルチールが少ないのでアークが不安定で裏波ビードが不均一であった。
溶接棒No.14は、金属炭酸塩の合計が多いのでアーク不安定で裏波ビードが不均一であった。また、Si換算値が多いので溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。
溶接棒No.15は、金属弗化物の合計が少ないので拡散性水素量が多かった。また、表ビードの形状が不良であった。さらに、Mn換算値が少ないので溶着金属の引張強さが低値であった。
溶接棒No.16は、金属弗化物の合計が多いのでスラグ剥離性が不良であった。また、ヘマタイトが多いのでスパッタ発生量が多かった。
溶接棒No.17は、ルチールが多いので表ビード形状が不良であった。また、Mn換算値が多いので溶着金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。
溶接棒No.18は、鋼心線N4のCが少ないのでアークの吹付けが弱くアークが不安定で裏波ビードが不均一であった。また、溶着金属の引張強さが低かった。なお、ヘマタイトが少ないのでアークを安定にする効果は得られなかった。
溶接棒No.19は、鋼心線N5のCが多いのでスパッタ発生量が多く表ビード形状が不良であった。また、溶着金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。さらに、Si換算値が少ないのでアークが不安定で、ブローホールも生じた。

Claims (2)

  1. 鋼心線に被覆剤が塗装されている低水素系被覆アーク溶接棒において、
    前記鋼心線は、鋼心線全質量に対する質量%で、
    C:0.06〜0.11%を含有し、
    被覆剤は、被覆剤全質量に対する質量%で、
    C:0.20〜0.35%、
    金属炭酸塩の1種または2種以上の合計:40〜55%、
    金属弗化物の1種または2種以上の合計:4〜11%、
    ルチール:3〜9%、
    カリ長石:4〜10%、
    金属Si及びFe−Si、Fe−Si−MnのSi合金の1種または2種以上:Si換算値の合計で4〜7%、
    金属Mn及びFe−Mn、Fe−Si−MnのMn合金の1種または2種以上:Mn換算値の合計で1.5〜5.0%を含有し、
    残部がスラグ生成剤、脱酸剤、塗装剤及びSi合金及びMn合金のFe分の不可避的不純物からなり、
    前記被覆剤が前記鋼心線に塗装されることを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。
  2. 被覆剤全質量に対する質量%で、ヘマタイト:0.2〜1.5%をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の低水素系被覆アーク溶接棒。
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