JP6045737B1 - コンバインドサイクルプラントの改造方法、分配ダクト、コンバインドサイクルプラント - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の設備を流用して、コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができるコンバインドサイクルプラントの改造方法等を提供する。【解決手段】2台のガスタービン10及び2つのダクト17を取り外す撤去工程S12と、2台のガスタービン10に代えて、2台のガスタービン10よりも効率が高く少ない台数となる1台の新たなガスタービン10aを設置するガスタービン設置工程S13と、複数のダクト17に代えて、新たなガスタービン10aからの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に分配して案内する分配ダクト70を設置する分配ダクト設置工程S13と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、ガスタービンと蒸気タービンとを備えるコンバインドサイクルプラントの改造方法、分配ダクト及びコンバインドサイクルプラントに関するものである。
従来、コンバインドサイクルプラントとして、2台のガスタービンユニットと、1台の蒸気タービン設備とを組み合わせて構成された、いわゆる2on1の構成となる多軸型コンバインドサイクル発電プラントが知られている(例えば、特許文献1参照)。この多軸型コンバインドサイクル発電プラントにおいて、ガスタービンユニットは、ガスタービンと、ガスタービンの排熱で蒸気を発生させる排熱回収ボイラとを備えており、1台のガスタービンに対して1台の排熱回収ボイラが設けられている。
ところで、コンバインドサイクルプラントの効率(CC効率)は、年々向上しており、古いコンバインドサイクルプラントのCC効率は、相対的に低下することから、経済性が低下する。このため、古いコンバインドサイクルプラントは、製品の耐用寿命が残存する場合であっても、稼働率が低下することから、経済的な損失が大きなものとなる。一方で、経済性を高めるために、CC効率の高い新たなコンバインドサイクルプラントを新設することが考えられるが、新設コストが大きなものとなってしまう。
そこで、本発明は、既存の設備を流用して、コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができるコンバインドサイクルプラントの改造方法、分配ダクト及びコンバインドサイクルプラントを提供することを課題とする。
本発明のコンバインドサイクルプラントの改造方法は、複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンの台数に応じて設けられ、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、前記各ガスタービンからの前記排ガスを前記各排熱回収ボイラへ向けて案内する複数のダクトと、複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクルプラントの改造方法において、複数台の前記ガスタービン及び複数の前記ダクトを取り外す撤去工程と、複数台の前記ガスタービンに代えて、複数台の前記ガスタービンよりも効率が高く少ない台数となる新たなガスタービンを設置するガスタービン設置工程と、複数の前記ダクトに代えて、前記新たなガスタービンからの前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに分配して案内する分配ダクトを設置する分配ダクト設置工程と、を備える。
この構成によれば、既存の複数台のガスタービンに代えて、効率のよい新たなガスタービンを設置することで、CC効率の向上を図ることができる。このとき、新たなガスタービンの台数が、既存のガスタービンの台数よりも少なくなる場合であっても、分配ダクトにより排ガスを分配することで、既存の複数台の排熱回収ボイラへ向けて排ガスを供給することができる。以上から、既存の複数台の排熱回収ボイラ及び既存の蒸気タービンを流用し、また、既存の複数台のガスタービンから新たなガスタービンに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。
また、前記ガスタービン設置工程は、前記撤去工程後に行われ、前記ガスタービン設置工程では、前記撤去工程により取り外された前記ガスタービンの跡地に、前記新たなガスタービンが設置されることが好ましい。
この構成によれば、取り外された既存の複数台のガスタービンの跡地は、ガスタービンの設置に適したスペースであることから、新たなガスタービンを適切に設置することができる。
また、前記ガスタービン設置工程は、前記撤去工程前に行われ、前記ガスタービン設置工程では、空地に前記新たなガスタービンが設置されることが好ましい。
この構成によれば、撤去工程を行うまでは、既存の複数台のガスタービンの運転が可能であることから、プラントの運転を行うことができる。また、撤去工程を開始する前に、ガスタービン設置工程が完了しているため、撤去工程及び分配ダクト設置工程を行うことで、プラントの運転を再開することができるため、改造によるプラントの運転停止期間を短いものとすることができる。
また、前記各排熱回収ボイラは、鉛直方向の下方側から上方側へ向かって前記排ガスが流通する縦型の排熱回収ボイラとなっており、前記分配ダクト設置工程では、前記熱回収ボイラに対して、改造前の複数の前記ダクトが接続される改造前接続位置と、改造後の前記分配ダクトが接続される改造後接続位置とが異なる位置となっていることが好ましい。
この構成によれば、縦型の排熱回収ボイラである場合、改造前接続位置とは異なる改造後接続位置に、分配ダクトを接続することができる。このため、分配ダクトの取り回し及び分配ダクトの接続が簡易となるような位置に、改造後接続位置を設定することができる。
また、前記撤去工程では、複数台の前記排熱回収ボイラをさらに取り外しており、複数台の前記排熱回収ボイラに代えて、前記新たなガスタービンの台数に応じて設けられる新たな排熱回収ボイラを設置する排熱回収ボイラ設置工程と、前記分配ダクト設置工程に代えて、前記新たなガスタービンからの前記排ガスを、前記新たな排熱回収ボイラに案内するダクトを設置するダクト設置工程と、をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、既存の複数台の排熱回収ボイラに代えて、効率のよい新たな排熱回収ボイラを設置することで、CC効率の向上をさらに図ることができる。このとき、新たなガスタービンの台数と、新たな排熱回収ボイラの台数とを同じ台数にできるため、排ガスの分配を行う必要がない。以上から、既存の蒸気タービンを流用し、また、既存の複数台のガスタービンから新たなガスタービンに取り換えると共に、既存の複数台の排熱回収ボイラから新たな排熱回収ボイラに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上をさらに図ることができる。
また、前記分配ダクト設置工程で設置される前記分配ダクトには、前記新たなガスタービンから排出される前記排ガスを冷却する冷却装置が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、冷却装置により、新たなガスタービンから排出される排ガスの温度を冷却することができる。つまり、新たなガスタービンは、既設の古いガスタービンに比して効率がよく、効率のよいガスタービンから排出される排ガスの温度は、既存の古いガスタービンに比して高くなる。既存の排熱回収ボイラは、既存の古いガスタービンに基づいて設計されていることから、温度の高い排ガスを受け入れると、既存の排熱回収ボイラは焼損する可能性がある。このため、冷却装置により排ガスを冷却することで、排ガスの熱による既存の排熱回収ボイラの焼損を抑制することができる。なお、冷却装置としては、外気を取り込んで送気する送気ファン、外気を引き込むエジェクタ、ガスクーラー等の熱交換器であってもよく、特に限定されない。
また、前記コンバインドサイクルプラントは、前記ガスタービンの回転軸と前記蒸気タービンの回転軸とが別体となる多軸型のコンバインドサイクルプラントであることが好ましい。
この構成によれば、蒸気タービンを残しつつ、ガスタービンを換装することができる。
本発明の他のコンバインドサイクルプラントの改造方法は、複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンの台数に応じて設けられ、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、前記各ガスタービンからの前記排ガスを前記各排熱回収ボイラへ向けて案内する複数のダクトと、複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクルプラントの改造方法において、少なくとも1台以上の前記ガスタービンを残して、1台以上の前記ガスタービン及び複数の前記ダクトを取り外す撤去工程と、取り外される前記ガスタービンに代えて、取り外される前記ガスタービンよりも効率が高い新たなガスタービンを設置するガスタービン設置工程と、複数の前記ダクトに代えて、残した前記ガスタービンからの前記排ガスと、前記新たなガスタービンからの前記排ガスと合流させると共に、合流させた前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに分配して案内する分配ダクトを設置する分配ダクト設置工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも1台以上の既存のガスタービンを残しつつ、他の既存の1台以上のガスタービンに代えて、効率のよい新たなガスタービンを設置することで、CC効率の向上を図ることができる。このとき、新たなガスタービンと既存のガスタービンとを併用する場合であっても、分配ダクトにより、排ガスを合流させた後、合流後の排ガスを分配することで、既存の複数台の排熱回収ボイラへ向けて排ガスを供給することができる。また、新たなガスタービンと既存のガスタービンとを併用することにより、既存の複数台の排熱回収ボイラへ向けて供給する排ガスが不足することを抑制できる。このため、既存の複数台の排熱回収ボイラにおいて、改造前と同等の蒸気量を発生させることができ、蒸気タービンの出力低下を抑制することができる。以上から、既存の複数台の排熱回収ボイラ及び既存の蒸気タービンを流用し、また、既存の1台以上のガスタービンから新たなガスタービンに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。つまり、改造前後における蒸気タービンの出力を維持しつつ、新たなガスタービンの出力と既存のガスタービンの出力とを合わせた出力を増大できるため、コンバインドサイクルプラント全体の出力を増加させることができる。
本発明の分配ダクトは、1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、改造等によってガスタービンの台数が、排熱回収ボイラの台数よりも少なくなる場合であっても、ガスタービンからの排ガスを、複数台の排熱回収ボイラへ向けて分配して供給することができる。
また、前記ガスタービンからの前記排ガスを冷却する冷却装置を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、ガスタービンから排出される排ガスの温度が高い場合、冷却装置により排ガスを冷却することで、排ガスの熱による排熱回収ボイラの焼損を抑制することができる。
また、前記排熱回収ボイラが許容可能な前記排ガスの許容温度及び前記排ガスの許容流量が予め設計されており、前記冷却装置は、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの温度が前記許容温度以下になると共に、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの流量が前記許容流量以下になるように前記排ガスを冷却することが好ましい。
この構成によれば、設計上許容される排ガスを排熱回収ボイラに流入させることができるため、排ガスによって排熱回収ボイラに与えられる影響を抑制することができる。
また、前記冷却装置は、内部に外気を供給する送気ファンであることが好ましい。
この構成によれば、排ガスに外気を供給することで、簡単に排ガスの温度を低下させることができる。なお、送気ファンとしては、具体的に、押込送風機(FDF:Forced Draft Fan)等がある。
また、前記送気ファンは、前記排ガスの流通方向と対向する方向に外気を供給することが好ましい。
この構成によれば、外気と排ガスとの混合を促すことができるため、排熱回収ボイラに流入する排ガスの熱分布の偏りを抑制することができる。
また、前記送気ファンは、前記上流側ダクトから複数の前記下流側ダクトに分岐する分岐部から上流側に設けられることが好ましい。
この構成によれば、下流側ダクトにおいて、外気と排ガスとを混合させることができるため、外気と排ガスとの混合をより促進することができる。
また、前記送気ファンから供給される外気を、内部において分散させる分散部材を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、分散部材により外気を分散してダクト内に供給することができるため、外気と排ガスとの混合をより促進することができる。
また、前記冷却装置は、内部を流通する前記排ガスによって外気を引き込むエジェクタであることが好ましい。
この構成によれば、排ガスに外気を供給することで、簡単に排ガスの温度を低下させることができる。
また、前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトは、前記ガスタービンからの前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに均等となるように分配する形状であることが好ましい。
この構成によれば、排ガスを、複数台の排熱回収ボイラに均等となるように分配することができるため、排熱回収ボイラに過剰に排ガスが供給されることを抑制することができる。
また、前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトは、前記ガスタービンから排出される前記排ガスの流通方向を中心として、左右対称となる形状であることが好ましい。
この構成によれば、上流側ダクト及び複数の下流側ダクトを左右対称な形状とすることで、排ガスを、均等となるように簡単に分配することができる。
また、複数の前記下流側ダクトは、前記上流側ダクトから前記排熱回収ボイラまでの流路長さが異なる長さとなっており、前記上流側ダクトから前記流路長さが長い前記下流側ダクトへ前記排ガスが流れ込む流路の流路面積は、前記上流側ダクトから前記流路長さが短い前記下流側ダクトへ前記排ガスが流れ込む流路の流路面積に比して小さくなっていることが好ましい。
この構成によれば、下流側ダクトの流路長さが異なる場合であっても、複数の下流側ダクトを流通する排ガスを、均等となるように分配することができる。
また、前記ガスタービンから複数台の前記排熱回収ボイラに分配する前記排ガスの分配量を調整する可変ダンパを、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、ダクトの形状がいずれの形状であっても、可変ダンパにより排ガスを均等となるように分配することができる。
また、前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトの少なくとも一方のダクト内の流路抵抗を調整する流路抵抗部材を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、流路抵抗部材によりダクト内の排ガスの流れを調整することにより、排ガスの偏流を抑制することができる。
本発明の他の分配ダクトは、複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、前記ガスタービン側に接続され、複数台の前記ガスタービンからの前記排ガスがそれぞれ流通する複数の上流側ダクトと、複数の前記上流側ダクトに連通し、複数の前記上流側ダクトを流通する前記排ガスが合流する合流部と、前記合流部に連通し、前記合流部から複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記合流部を流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、改造等によって新たなガスタービンと既存のガスタービンとが混在する場合であっても、新たなガスタービンからの排ガスと、既存のガスタービンからの排ガスとを混在させた後、混在後の排ガスを複数台の排熱回収ボイラへ向けて分配して供給することができる。
本発明のコンバインドサイクルプラントは、1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンに接続される、上記の分配ダクトと、前記分配ダクトに接続され、前記ガスタービンよりも多い台数となる複数台の排熱回収ボイラと、複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、改造等によってガスタービンの台数が、排熱回収ボイラの台数よりも少なくなる場合であっても、ガスタービンからの排ガスを、複数台の排熱回収ボイラへ向けて分配して供給することができる。このとき、ガスタービンとして、効率のよい新たなガスタービンが設置されることで、CC効率の向上を図ることができる。以上から、既存の複数台の排熱回収ボイラ及び既存の蒸気タービンを流用することができ、また、既存の複数台のガスタービンから新たなガスタービンに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。
本発明の他のコンバインドサイクルプラントは、効率の異なる複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンに接続される、上記の分配ダクトと、前記分配ダクトに接続される複数台の排熱回収ボイラと、複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、改造等によって新たなガスタービンと既存のガスタービンとが混在する場合であっても、新たなガスタービンからの排ガスと、既存のガスタービンからの排ガスとを混在させた後、混在後の排ガスを複数台の排熱回収ボイラへ向けて分配して供給することができる。このとき、ガスタービンとして、効率のよい新たなガスタービンが設置されると共に、既存のガスタービンと併用することで、既存の複数台の排熱回収ボイラへ向けて供給する排ガスが不足することを抑制できる。このため、既存の複数台の排熱回収ボイラにおいて、改造前と同等の蒸気量を発生させることができ、蒸気タービンの出力低下を抑制することができる。以上から、既存の複数台の排熱回収ボイラ及び既存の蒸気タービンを流用することができ、また、既存の複数台のガスタービンから新たなガスタービンに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。つまり、改造前後における蒸気タービンの出力を維持しつつ、新たなガスタービンとの出力と既存のガスタービンの出力とを合わせた出力を増大できるため、コンバインドサイクルプラント全体の出力を増加させることができる。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る改造前のGTCC発電プラントの配置を示す説明図である。図2は、実施形態1に係る改造前のGTCC発電プラントの系統を示す説明図である。
図1は、実施形態1に係る改造前のGTCC発電プラントの配置を示す説明図である。図2は、実施形態1に係る改造前のGTCC発電プラントの系統を示す説明図である。
図1及び図2に示すように、実施形態1に係るコンバインドサイクルプラントの改造方法が適用されるプラントとしては、例えば、多軸型のガスタービンコンバインドサイクル(GTCC:Gas Turbine Combined Cycle)発電プラント(以下、GTCC発電プラントという)である。ここで、図1及び図2に示すGTCC発電プラント100は、改造が行われる前のプラントとなっている。
図1及び図2に示すように、改造前のGTCC発電プラント100は、複数台(実施形態1では2台)のガスタービン10と、複数台(実施形態1では2台)の排熱回収ボイラ20と、1台の蒸気タービン30と、復水器40と、給水ポンプ50と、制御部60とを備えている。このGTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10と、1台の蒸気タービン30とを備える、いわゆる2on1の構成となっている。また、GTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10の回転軸(後述するロータ14)と、蒸気タービン30の回転軸(後述するロータ32)とが別体となる多軸型のコンバインドサイクルとなっている。
2台のガスタービン10は、図1に示すように隣接して設けられている。各ガスタービン10は、図2に示すように、圧縮機11と、燃焼器12と、タービン13とを有している。圧縮機11は、空気導入ラインLaから空気を取り込んで圧縮し、高温高圧の圧縮空気とする。
燃焼器12は、圧縮機11から圧縮空気供給ラインLbを経由して供給される圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させる。燃料供給ラインLdは、燃焼器12に接続されている。燃料供給ラインLdは、燃焼器12に燃料を供給する。
タービン13は、燃焼器12から燃焼ガス供給ラインLcを経由して供給される高温高圧の燃焼ガスによって回転する。タービン13は、ロータ14及び駆動軸15に連結されている。ロータ14及び駆動軸15は、タービン13の回転によって回転する。駆動軸15は、発電機G1に接続されている。発電機G1は、駆動軸15の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する。また、タービン13は、回転に用いた燃焼ガス(排ガス)を排出する。
2台の排熱回収ボイラ20は、図1に示すように、隣接して設けられている。2台のガスタービン10と2台の排熱回収ボイラ20との間には、2台のダクト17がそれぞれ平行に設けられている。各ダクト17には、ガスタービン10のタービン13から排出された排ガスが流通する。各ダクト17は、各ガスタービン10からの排ガスを各排熱回収ボイラ20へ向けて案内する。
各排熱回収ボイラ20は、各ダクト17から流入する排ガスと熱交換を行い、排ガスの熱を回収して蒸気を生成する。排熱回収ボイラ20としては、例えば、縦型の排熱回収ボイラ20が適用されており、縦型の排熱回収ボイラ20は、鉛直方向の下方側から排ガスが供給され、供給された排ガスが鉛直方向の上方側に向かって流通する。
排熱回収ボイラ20は、図2に示すように、生成した蒸気を主蒸気ラインL1に排出する。排熱回収ボイラ20は、伝熱管L0を有する熱交換器であり、伝熱管L0の内部に熱媒としての給水が流通する。排熱回収ボイラ20は、伝熱管L0の内部を流通する給水と、伝熱管L0の外部を鉛直方向の下方側から上方側に流通する排ガスとの間で熱交換を行うことで、給水を加熱し、蒸気を発生させる。伝熱管L0は、復水ラインL3と主蒸気ラインL1とを接続している。また、各排熱回収ボイラ20は、熱交換が行われた後の排ガスを、排ガスラインL4に排出する。排ガスラインL4には、煙突25が接続されている。排ガスラインL4に排出された排ガスは、煙突25から大気に排出される。
蒸気タービン30は、主蒸気ラインL1に接続されている。蒸気タービン30は、タービン31及びロータ32を有している。タービン31は、排熱回収ボイラ20から主蒸気ラインL1を経由して供給される蒸気によって回転する。ロータ32は、タービン31の回転によって回転する。ロータ32は、発電機G2に接続されている。発電機G2は、ロータ32の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する。タービン31は、回転に用いた蒸気を排出ラインL2に排出する。
復水器40は、排出ラインL2に接続されている。復水器40は、排出ラインL2から供給される蒸気中の水分を凝縮して、復水を生成する。復水器40は、生成した復水を復水ラインL3に排出する。復水ラインL3は、上記の伝熱管L0に接続されている。したがって、伝熱管L0には、復水ラインL3から供給される復水(給水)が流通する。
給水ポンプ50は、復水ラインL3に設けられている。給水ポンプ50は、復水器40によって凝縮された給水を、排熱回収ボイラ20の伝熱管L0へ向けて供給する。
制御部60は、GTCC発電プラント100の各部の動作を制御する。なお、詳細は後述するが、制御部60は、後述する改造後のGTCC発電プラント100において、分配ダクト70に設けられる可変ダンパ73及び送気ファン74を制御する。
続いて、上記のように構成されたGTCC発電プラント100の動作を説明する。2台のガスタービン10のそれぞれは、圧縮機11において空気が圧縮され、燃焼器12において圧縮空気と燃料とが混合されて燃焼し、燃焼ガスによってタービン13が回転する。発電機G1は、タービン13の回転によって発電を行う。そして、各ガスタービン10は、タービン13の回転に用いた燃焼ガスを排ガスとして各ダクト17に排出する。
排ガスは、ダクト17を経由して排熱回収ボイラ20に供給される。排熱回収ボイラ20は、排ガスの排熱により給水を加熱して、蒸気を生成する。2台の排熱回収ボイラ20で生成された蒸気は、主蒸気ラインL1にそれぞれ排出され、主蒸気ラインL1において合流する。そして、蒸気は、主蒸気ラインL1を経由して蒸気タービン30に供給される。
蒸気タービン30は、排熱回収ボイラ20から供給される蒸気によってタービン31が回転する。発電機G2は、タービン31の回転によって発電を行う。蒸気タービン30は、タービン31の回転に用いた蒸気を排出し、排出ラインL2を経由して復水器40に供給する。復水器40は、供給される蒸気中の水分を凝縮して復水を生成し、給水ポンプ50は、復水ラインL3を経由して排熱回収ボイラ20に復水を供給する。
このように、ガスタービン10の動作により発電機G1で発電が行われ、蒸気タービン30の動作により発電機G2で発電が行われる。
次に、図3及び図4を参照して、改造後のGTCC発電プラント100について説明する。図3は、実施形態1に係る改造後のGTCC発電プラントの一例の配置を示す説明図である。図4は、図3に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの斜視図である。
改造後のGTCC発電プラント100は、図3に示すように、ガスタービン10aが1台となっている。具体的に、改造後のGTCC発電プラント100は、改造前となる既存の2台のガスタービン10から、改造後となる新たな1台のガスタービン10aに換装したものである。また、改造後のGTCC発電プラント100は、複数のダクト17に代えて、分配ダクト70が設けられている。
新たなガスタービン10aは、改造前のガスタービン10に比してガスタービン効率が高い構成となっている。ガスタービン効率の高いガスタービン10aは、改造前のガスタービン10に比して、燃焼ガス温度が高くなり、排ガスの温度も高くなる。また、新たなガスタービン10aは、改造前のガスタービン10に比して、圧縮機11において取り込む吸気流量が多くなり、また、タービン13から排出される排ガスの排気流量も多くなる。ガスタービン10aは、改造前のガスタービン10よりも少ない台数となっている。このため、ガスタービン10aは、既存の複数台の排熱回収ボイラ20よりも少ない台数となる。なお、ガスタービン10aは、改造前のガスタービン10に比してガスタービン効率が高い構成となっているが、改造前のガスタービン10とほぼ同様の構成であるため、説明を省略する。
分配ダクト70は、図3及び図4に示すように、1台のガスタービン10aから排出される排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に分配して案内する。分配ダクト70は、図3及び図4に示すように、上流側ダクト71と、2つの下流側ダクト72と、可変ダンパ73と、2つの送気ファン74と、を備えている。また、分配ダクト70の2つの下流側ダクト72には、2つのガス流量計76と、2つのガス温度計77とがそれぞれ設けられている。そして、可変ダンパ73、2つの送気ファン74、ガス流量計76及びガス温度計77は、制御部60にそれぞれ接続されている。
上流側ダクト71は、ガスタービン10aに接続され、内部においてガスタービン10aからの排ガスが流通する。上流側ダクト71は、角筒状に形成され、2つの下流側ダクト72へ向けて排ガスを案内する。
2つの下流側ダクト72は、上流側ダクト71から2つに分岐して、2台の排熱回収ボイラ20に接続されている。2つの下流側ダクト72は、角筒状に形成され、上流側ダクト71に連通し、上流側ダクト71からの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20へ向けて案内する。
図3及び図4に示すように、上流側ダクト71及び一方の下流側ダクト72は、ガスタービン10aから一方の排熱回収ボイラ20に向かって真っ直ぐに延びて設けられている。他方の下流側ダクト72は、上流側ダクト71と一方の下流側ダクト72との接続部分から分岐する。他方の下流側ダクト72は、接続部分から他方の排熱回収ボイラ20に向かって順に設けられる4つの部位72a〜72dが一体となっている。部位72aは、接続部分から鉛直方向の上方側に僅かに延びて形成されている。部位72bは、部位72aから上流側ダクト71が延在する方向に対して直交する方向に延びて形成されている。部位72cは、部位72bから鉛直方向の下方側に僅かに延びて形成されている。部位72dは、部位72cから上流側ダクト71が延在する方向と平行な方向に延びて形成されている。
可変ダンパ73は、ガスタービン10aから2台の排熱回収ボイラ20に分配する排ガスの分配量を調整する。可変ダンパ73は、図3及び図4に示すように、回動軸81と、回動軸81を中心に回転する羽根82と、回動軸81を回転駆動させる図示しない駆動源とを有している。回動軸81は、一方の下流側ダクト72の壁面に沿って設けられ、羽根82は、回動軸81を中心に回転させられることで、一方の下流側ダクト71の流路面積を変化させている。駆動源は、制御部60に接続されており、制御部60によって駆動が制御されることで、回転軸81を中心に羽根82を回動させる。
2つの送気ファン74は、2つの下流側ダクト72にそれぞれ設けられている。各送気ファン74は、下流側ダクト72内に外気を供給して、ガスタービン10aから排出される排ガスと外気とを混合させることにより、排ガスを冷却している。各送気ファン74は、例えば、押込送風機(FDF:Forced Draft Fan)が適用される。2つの送気ファン74は、制御部60に接続されており、その作動が制御部60によって制御される。
ここで、各排熱回収ボイラ20には、許容可能な排ガスの許容温度及び排ガスの許容流量が予め設計されている。各送気ファン74は、制御部60に制御されることで、各排熱回収ボイラ20に流入する排ガスの温度が許容温度以下となるように制御される。また、各送気ファン74は、制御部60に制御されることで、各排熱回収ボイラ20に流入する排ガスの流量が許容流量以下となるように制御される。
2つのガス流量計76は、送気ファン74の下流側の2つの下流側ダクト72のそれぞれに設けられる。ガス流量計76は、排熱回収ボイラ20に流入する外気が混入した排ガスの流量を計測する。各ガス流量計76は、制御部60に接続され、計測した排ガスの流量を制御部60に出力する。
2つのガス温度計77は、送気ファン74の下流側の2つの下流側ダクト72のそれぞれに設けられる。ガス温度計77は、排熱回収ボイラ20に流入する外気が混入した排ガスの温度を計測する。各ガス温度計77は、制御部60に接続され、計測した排ガスの温度を制御部60に出力する。
制御部60は、2つのガス流量計76の計測結果に基づいて、可変ダンパ73を制御する。具体的に、制御部60は、2つのガス流量計76により計測した排ガスの流量が、ほぼ同じ流量となるように可変ダンパ73を制御している。制御部60は、駆動源を制御することで、回動軸81を回転させ、羽根82を回動軸81を中心に回転させることで、一方の下流側ダクト72の流路面積を変化させる。そして、制御部60は、2つのガス流量計76の計測結果に基づいて、一方の下流側ダクト72に流入する排ガスの流量と、他方の下方側ダクト72に流入する排ガスの流量とが同じ流量となるように、駆動源を制御する。このため、均等に分配された排ガスが、2台の排熱回収ボイラ20に供給されることで、2台の排熱回収ボイラ20で生成される蒸気がほぼ同じ温度となる。よって、蒸気タービン30には、2台の排熱回収ボイラ20から主蒸気ラインL1を経由して温度偏差が小さい蒸気が供給される。
また、制御部60は、2つのガス流量計76と2つのガス温度計77の計測結果に基づいて、2つの送気ファン74をそれぞれ制御する。具体的に、制御部60は、2つのガス流量計76により計測した排ガスの流量が許容流量以下となるように、2つの送気ファン74をそれぞれ制御して、2つの下流側ダクト72内に供給する外気の供給量を調整する。また、制御部60は、2つのガス温度計77により計測した排ガスの温度が許容温度以下となるように、2つの送気ファン74をそれぞれ制御して、2つの下流側ダクト72内に供給する外気の供給量を調整する。
次に、図5を参照して、実施形態1に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。図5は、実施形態1に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。なお、改造前のGTCC発電プラント100は、図1に示すとおりであり、改造後のGTCC発電プラント100は、図3に示すとおりである。
図5に示すように、改造前のGTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10と、2台の排熱回収ボイラ20とが、2つのダクト17によって接続された状態となっている(ステップS11)。この改造前のGTCC発電プラント100から、先ず、2台のガスタービン10と、2つのダクト17を取り外す(ステップS12:撤去工程)。撤去工程S12の実施後、新たなガスタービン10aを設置する(ステップS13:ガスタービン設置工程)。ガスタービン設置工程S13では、撤去工程S12において取り外された改造前のガスタービン10の跡地に、新たなガスタービン10aが設置される。
続いて、新たなガスタービン10aの設置後、新たなガスタービン10aと、既存の2台の排熱回収ボイラ20とをそれぞれ接続するように、分配ダクト70を設置する(ステップS13:分配ダクト設置工程)。分配ダクト設置工程S13では、分配ダクト70の上流側ダクト71をガスタービン10aに接続し、2つの下流側ダクト72を2台の排熱回収ボイラ20にそれぞれ接続する。このとき、改造前における排熱回収ボイラ20とダクト17との接続位置(改造前接続位置)と、改造後における排熱回収ボイラ20と下流側ダクト72との接続位置(改造後接続位置)とは、同じ位置となっている。
このように、改造後のGTCC発電プラント100は、改造前のガスタービン10に比べてガスタービン効率の高い新たなガスタービン10aが設けられる。このとき、新たなガスタービン10aの台数が、排熱回収ボイラ20の台数より少ない場合であっても、分配ダクト70を設けることで、新たなガスタービン10aから排出される排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に好適に分配して案内することが可能となる。
以上のように、実施形態1によれば、既存の2台の排熱回収ボイラ20及び既存の1台の蒸気タービン30を流用し、また、既存の2台のガスタービン10から、効率の高い新たなガスタービン10aに取り換えればよいため、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。
また、実施形態1によれば、取り外された既存の2台のガスタービン10の跡地は、ガスタービンの設置に適したスペースであることから、新たなガスタービン10aを適切に設置することができる。
また、実施形態1によれば、送気ファン74により、新たなガスタービン10aから排出される排ガスの温度を冷却することができる。このため、送気ファン74により排ガスを冷却することで、排ガスの熱による既存の排熱回収ボイラ20の焼損を抑制することができる。
また、実施形態1によれば、GTCC発電プラント100が多軸型のコンバインドサイクルであるため、既存の蒸気タービン30を残しつつ、既存のガスタービン10を取り外して、新たなガスタービン10aに換装することができる。
また、実施形態1によれば、分配ダクト70を用いることで、改造によってガスタービン10aの台数が、排熱回収ボイラ20の台数よりも少なくなる場合であっても、ガスタービン10aからの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20へ向けて分配して供給することができる。
また、実施形態1によれば、送気ファン74により、排ガスを許容温度以下及び許容流量以下にできるため、排ガスによって排熱回収ボイラ20に与えられる影響を抑制することができる。
また、実施形態1によれば、送気ファン74を用いて排ガスに外気を供給することで、簡単に排ガスの温度を低下させることができる。
また、実施形態1によれば、可変ダンパ73により排ガスを均等となるように分配することができるため、各排熱回収ボイラ20に過剰に排ガスが供給されることを抑制できると共に、2台の排熱回収ボイラ20で生成される蒸気の温度偏差を小さくすることができる。
なお、実施形態1では、排ガスを冷却する冷却装置として、送気ファン74を用いたが、送気ファン74に限定されず、例えば、エジェクタを用いて、ガスタービン10aから排出される排ガスを冷却してもよい。また、冷却装置として、ガスクーラー等の熱交換機を適用してもよく、特に限定されない。
また、実施形態1では、ダクト17と排熱回収ボイラ20とを接続する改造前接続位置と、分配ダクト70と排熱回収ボイラ20とを接続する改造後接続位置とが同じ位置であることから、排熱回収ボイラ20は、縦型の排熱回収ボイラ20に限らず、水平方向に排ガスが流通する横型の排熱回収ボイラを適用してもよい。
なお、排熱回収ボイラ20内に送気ファン74を設けることも考えられるが、この場合、外気と排ガスとを好適に混合させることができず、排ガスの熱分布が偏在する可能性があることから、実施形態1のように、分配ダクト70に送気ファン74を設けることが好ましい。
[実施形態2]
次に、図6から図13を参照して、実施形態2に係るGTCC発電プラント100について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
次に、図6から図13を参照して、実施形態2に係るGTCC発電プラント100について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
図6は、実施形態2に係る改造後のGTCC発電プラントの一例の配置を示す説明図である。図7は、外気拡散管が設置された部分の分配ダクトを示す説明図である。図8は、外気拡散管の断面図である。図9は、図6に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの正面図である。図10は、図6に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの斜視図である。図11は、実施形態2に係る改造後のGTCC発電プラントの他の一例の配置を示す説明図である。図12は、図11に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの平面図である。図13は、実施形態2に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。
実施形態2の改造後のGTCC発電プラント100は、図6及び図11に示すように、既存の2台のガスタービン10に代えて、新たなガスタービン10aが1台設けられている。このとき、実施形態1では、新たなガスタービン10aを、取り外した既存のガスタービン10の跡地に設置したが、実施形態2では、新たなガスタービン10aを、GTCC発電プラント100の空地に設置している。
新たなガスタービン10aを設置する場所としては、例えば、図6に示す場所と、図11に示す場所がある。以下の説明では、先ず、図6に示す場所に新たなガスタービン10aを設けた場合について説明する。図6では、新たなガスタービン10aは、2台の排熱回収ボイラ20と並んで設けられ、2台の排熱回収ボイラ20の一方側(図示左側)に設けられている。なお、改造後のGTCC発電プラント100に設けられる新たなガスタービン10aは、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
分配ダクト110は、図6から図10に示すように、上流側ダクト111と、2つの下流側ダクト112と、送気ファン113と、外気拡散管114と、を備えている。また、分配ダクト110の2つの下流側ダクト112には、2つのガス温度計117がそれぞれ設けられている。そして、送気ファン113及びガス温度計117は、制御部60にそれぞれ接続されている。
上流側ダクト111は、ガスタービン10aに接続され、内部においてガスタービン10aからの排ガスが流通する。上流側ダクト111は、角筒状に形成され、2つの下流側ダクト112へ向けて排ガスを案内する。上流側ダクト111は、ガスタービン10aから2台の排熱回収ボイラ20に向かって順に設けられる2つの部位111a,111bが一体となっている。部位111aは、ガスタービン10aから、2台の排熱回収ボイラ20が並ぶ方向に直交する方向(図6の上下方向)に延びて形成されている。部位111bは、部位111aから2台の排熱回収ボイラ20が並ぶ方向に延びて形成されている。なお、後述する外気拡散管114は、部位111aと部位111bとにより形成される屈曲部に設けられる。
2つの下流側ダクト112は、上流側ダクト111から2つに分岐して、2台の排熱回収ボイラ20に接続されている。2つの下流側ダクト112は、角筒状に形成され、上流側ダクト111に連通し、上流側ダクト111からの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20へ向けて案内する。
一方の下流側ダクト112は、上流側ダクト111の下面側に接続されており、上流側ダクト111から一方の排熱回収ボイラ20に向かって延びて設けられ、上流側ダクト111の部位111aと平行となっている。
他方の下流側ダクト112は、上流側ダクト111から他方の排熱回収ボイラ20に向かって順に設けられる2つの部位112a,112bが一体となっている。部位112aは、上流側ダクト111から2台の排熱回収ボイラ20が並ぶ方向に延びて形成されている。部位112bは、部位112aの下面側に接続されており、部位112aから他方の排熱回収ボイラ20に向かって延びて設けられ、上流側ダクト111の部位111a及び一方の下流側ダクト112と平行となっている。
ここで、他方の下流側ダクト112の流路長さは、一方の下流側ダクト112の流路長さに比して長くなっている。上流側ダクト111及び2つの下流側ダクト112は、ガスタービン10aからの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に均等となるように分配する形状に形成されている。具体的に、2つの下流側ダクト112において、上流側ダクト111から流路長さが長い下流側ダクト112へ排ガスが流れ込む流路の流路面積は、上流側ダクト111から流路長さが短い下流側ダクト112へ排ガスが流れ込む流路の流路面積に比して小さくなっている。つまり、上流側ダクト111から流路長さが短い下流側ダクト112へ排ガスが流れ込む流路の流路面積は、上流側ダクト111の部位111bの下流側における流路面積である。また、上流側ダクト111から流路長さが長い下流側ダクト112へ排ガスが流れ込む流路の流路面積は、下流側ダクト112の部位112aの上流側における流路面積である。ここで、実施形態2では、流路長さが長い他方側の下流側ダクト112の部位112a流路面積を小さくするために、他方側の下流側ダクト112の上流側に絞り部120が形成されている。このため、部位112aの上流側における流路面積が、部位111bの下流側における流路面積に比して小さくなっている。
また、図9に示すように、上流側ダクト111と一方の下流側ダクト112とにより形成されるコーナ部121aは、排ガスの流通が円滑となるように、曲面に形成されている。同様に、他方の下流側ダクト112において、部位112aと部位112bとにより形成されるコーナ部121bは、排ガスの流通が円滑となるように、曲面に形成されている。
送気ファン113は、ダクト外に設けられており、上流側ダクト111内へ向かって外気を供給して、ガスタービン10aから排出される排ガスと外気とを混合させることにより、排ガスを冷却している。送気ファン113から供給される外気は、外気拡散管114へ向かって供給される。送気ファン113は、実施形態1と同様に、制御部60に接続されている。
外気拡散管114は、上流側ダクト111内を流通する排ガスに対して、送気ファン113から供給される外気を拡散している。また、外気拡散管114は、上流側ダクト111の内部における流路抵抗となる部材となっている。つまり、外気拡散管114は、外気を拡散する拡散部材として機能すると共に、排ガスの流路抵抗となる流路抵抗部材として機能している。
外気拡散管114は、図7に示すように、上流側ダクト111の部位111aと部位111bとにより形成される屈曲部に、複数本設けられる。複数本の外気拡散管114は、排ガスが流通する流通方向に直交する幅方向の両側に二分して設けられている。図7に示す外気拡散管114の配置は一例であり、排ガスの流通状態に応じて適宜配置される。
外気拡散管114は、図8に示すように、筒状に形成され、長手方向が鉛直方向となるように上流側ダクト111の内壁に取り付けられている。上流側ダクト111の内壁には、外気拡散管114の両端部を固定するための円環状の突出部125がそれぞれ設けられ、この突出部125の内側に外気拡散管114が挿通される。ここで、外気拡散管114は、排ガスの熱による長手方向への熱伸びを考慮して、上流側ダクト111の内壁に対して所定の隙間を設けて設置されている。
この外気拡散管114には、外気を噴出する複数の噴出孔126が内外に貫通して形成されている。複数の噴出孔126は、上流側ダクト111内において外気を拡散するように、外気拡散管114の長手方向に沿って所定の間隔を空けて設けられている。このとき、図8に示すように、隣接する外気拡散管114の一方側に形成される複数の噴出孔126と、隣接する外気拡散管114の他方側に形成される複数の噴出孔126とは、噴射する外気が対向しないように位置ずれして形成されている。つまり、長手方向において、一方の外気拡散管114に形成される噴出孔126同士の間に、他方の外気拡散管114に形成される噴出孔126が位置している。
このような分配ダクト110において、ガスタービン10aから排ガスが排出されると、排ガスは上流側ダクト111を流通する。上流側ダクト111を流通する排ガスは、外気拡散管114から外気が噴射されることで、排ガスと外気とが混合し、排ガスが冷却される。上流側ダクト111を流通した排ガスは、2つの下流側ダクト112に向かって流れる。排ガスは、下流側ダクト112を流通することで、外気との混合が促進される。一方の下流側ダクト112を流通する排ガスは、一方の排熱回収ボイラ20に流入する。他方の下流側ダクト112は、絞り部120により一方の下流側ダクト112に比して流路面積が小さくなっている。このため、他方の下流側ダクト112を流通する排ガスの流量は、一方の下流側ダクト112に比して規制されることで、2つの下流側ダクト112を流通する排ガスは、均等となるように分配される。
なお、ガス温度計117は、実施形態1と同様に、2つの下流側ダクト112に設けられている。また、ガス温度計117に基づく制御部60の送気ファン113に係る制御も、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
次に、図11に示す場所に新たなガスタービン10aを設けた場合について説明する。図11では、新たなガスタービン10aは、2台の排熱回収ボイラ20を挟んで、既存の2台のガスタービン10の反対側に設けられ、2台の排熱回収ボイラ20が並ぶ方向において、2台の排熱回収ボイラ20の中央に位置するように設けられている。
分配ダクト130は、図11及び図12に示すように、上流側ダクト131と、2つの下流側ダクト132と、送気ファン133と、を備えている。また、分配ダクト130の2つの下流側ダクト132には、2つのガス温度計137がそれぞれ設けられている。そして、送気ファン133及びガス温度計137は、制御部60にそれぞれ接続されている。
上流側ダクト131は、ガスタービン10aに接続され、内部においてガスタービン10aからの排ガスが流通する。上流側ダクト131は、角筒状に形成され、2つの下流側ダクト132へ向けて排ガスを案内する。上流側ダクト131は、ガスタービン10aから2台の排熱回収ボイラ20の間に向かって真っ直ぐ延びて形成されている。
2つの下流側ダクト132は、上流側ダクト131から2つに分岐して、2台の排熱回収ボイラ20に接続されている。2つの下流側ダクト132は、角筒状に形成され、上流側ダクト131に連通し、上流側ダクト131からの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20へ向けて案内する。
上流側ダクト131及び2つの下流側ダクト132は、ガスタービン10aからの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に均等となるように分配する形状に形成されている。具体的に、上流側ダクト131及び2つの下流側ダクト132は、ガスタービン10aから排出される排ガスの流通方向を中心として、左右対称となる形状に形成されている。実施形態2では、2つの下流側ダクト132は、上流側ダクト131から2台の排熱回収ボイラ20に向かって、排ガスの流通方向に対して傾斜して配置される。このとき、各下流側ダクト132の流路面積は、上流側の方が大きく、下流側に向かって小さくなるように形成されている。
送気ファン133は、上流側ダクト131から2つの下流側ダクト132に分岐する分岐部に設けられている。つまり、送気ファン133は、2つの下流側ダクト132により形成される隅部に設けられている。この送気ファン133は、排ガスの流通方向と対向する方向に外気を供給している。このため、送気ファン133から供給された外気と、ガスタービン10aから排出された排ガスとが対向することで、外気と排ガスとの混合が促進される。
なお、ガス温度計137は、実施形態1と同様に、2つの下流側ダクト132に設けられている。また、ガス温度計137に基づく制御部60の送気ファン133に係る制御も、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
次に、図13を参照して、実施形態2に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、改造前のGTCC発電プラント100は、図1に示すとおりであり、改造後のGTCC発電プラント100は、図6及び図11に示すとおりである。
図13に示すように、改造前のGTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10と、2台の排熱回収ボイラ20とが、2つのダクト17によって接続された状態となっている(ステップS21)。この改造前のGTCC発電プラント100に対して、先ず、GTCC発電プラント100の空地に、新たなガスタービン10aを設置する(ステップS21:ガスタービン設置工程)。なお、ガスタービン設置工程S21の実施中において、改造前のGTCC発電プラント100は、継続して運転可能な状態となっている。
ガスタービン設置工程S21の実施後、2台のガスタービン10と、2つのダクト17を取り外す(ステップS22:撤去工程)。なお、撤去工程S22の実施中において、GTCC発電プラント100は、運転停止状態となっている。続いて、撤去工程S22の実施後、新たなガスタービン10aと、既存の2台の排熱回収ボイラ20とをそれぞれ接続するように、分配ダクト110,130を設置する(ステップS23:分配ダクト設置工程)。分配ダクト設置工程S23では、分配ダクト110,130の上流側ダクト111,131をガスタービン10aに接続し、2つの下流側ダクト112,132を2台の排熱回収ボイラ20にそれぞれ接続する。このとき、改造前における排熱回収ボイラ20とダクト17との改造前接続位置と、改造後における排熱回収ボイラ20と下流側ダクト111,131との改造後接続位置とは、異なる反対側の位置となっている。
このように、実施形態2においても、改造後のGTCC発電プラント100は、改造前のガスタービン10に比べてガスタービン効率の高い新たなガスタービン10aが設けられる。このとき、新たなガスタービン10aの台数が、排熱回収ボイラ20の台数より少ない場合であっても、分配ダクト110,130を設けることで、新たなガスタービン10aから排出される排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20に好適に分配して案内することが可能となる。
以上のように、実施形態2によれば、ガスタービン設置工程S21を、撤去工程S22前に行うことで、撤去工程S22を行うまでは、既存の2台のガスタービン10の運転が可能であることから、GTCC発電プラント100の運転を行うことができる。また、撤去工程S22を開始する前に、ガスタービン設置工程S21が完了しているため、撤去工程S22及び分配ダクト設置工程S23を行うことで、GTCC発電プラント100の運転を再開することができるため、改造によるGTCC発電プラント100の運転停止期間を短いものとすることができる。
また、実施形態2によれば、改造前接続位置とは異なる改造後接続位置に、分配ダクト110,130を接続することができる。このため、分配ダクト110,130の取り回し及び分配ダクト110,130の接続が簡易となるような位置に、改造後接続位置を設定することができる。なお、排熱回収ボイラ20が縦型の排熱回収ボイラ20である場合に、改造前接続位置と改造後接続位置とを異ならせることが可能である。
また、実施形態2によれば、送気ファン113,133を、上流側ダクト111,131と2つの下流側ダクト112,132との分岐部から上流側に設けることで、下流側ダクト112,132において、外気と排ガスとを混合させることができるため、外気と排ガスとの混合をより促進することができる。
また、実施形態2によれば、分配ダクト110において、送気ファン113から供給される外気を、外気拡散管114により拡散して、上流ダクト111内に供給することができるため、外気と排ガスとの混合をより促進することができる。
また、実施形態2によれば、分配ダクト110において、絞り部120を設けることにより、下流側ダクト112の流路長さが異なる場合であっても、2つの下流側ダクト112を流通する排ガスを、均等となるように分配することができる。
また、実施形態2によれば、分配ダクト110において、外気拡散管114を設けることで、上流側ダクト111内の排ガスの流れを調整することにより、排ガスの偏流を抑制することができる。
また、実施形態2によれば、分配ダクト130において、排ガスと外気とを対向して供給することにより、外気と排ガスとの混合を促すことができるため、排熱回収ボイラ20に流入する排ガスの熱分布の偏りを抑制することができる。
また、実施形態2によれば、分配ダクト130において、上流側ダクト131及び2つの下流側ダクト132を左右対称な形状とすることで、2つの下流側ダクト132を流通する排ガスを、均等となるように分配することができる。
[実施形態3]
次に、図14を参照して、実施形態3に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図14は、実施形態3に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。
次に、図14を参照して、実施形態3に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図14は、実施形態3に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。
実施形態3のGTCC発電プラント100の改造方法は、既存のガスタービン10aだけでなく、既存の排熱回収ボイラ20を新たな排熱回収ボイラ20aに換装している。
新たな排熱回収ボイラ20aは、改造前の排熱回収ボイラ20に比して蒸気を発生させる効率が高い構成となっている。なお、新たな排熱回収ボイラ20aは、新たなガスタービン10aに基づいて設計されているため、新たなガスタービン10aから排出される排ガスを受け入れ可能な構成となっている。
次に、図14を参照して、実施形態3に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態3の改造方法は、実施形態1の改造方法に基づいて説明する。
図14に示すように、改造前のGTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10と、2台の排熱回収ボイラ20とが、2つのダクト17によって接続された状態となっている(ステップS31)。この改造前のGTCC発電プラント100から、先ず、2台のガスタービン10と、2つのダクト17と、2台の排熱回収ボイラ20とを取り外す(ステップS32:撤去工程)。撤去工程S32の実施後、新たなガスタービン10aを設置する(ステップS33:ガスタービン設置工程)。ガスタービン設置工程S33では、撤去工程S32において取り外された改造前のガスタービン10の跡地に、新たなガスタービン10aが設置される。
また、撤去工程S32の実施後、新たな排熱回収ボイラ20aを設置する(ステップS33: 排熱回収ボイラ設置工程)。排熱回収ボイラ設置工程S33でも、撤去工程S32において取り外された改造前の排熱回収ボイラ20の跡地に、新たな排熱回収ボイラ20aが設置される。
続いて、新たなガスタービン10a及び新たな排熱回収ボイラ20aの設置後、新たなガスタービン10aと、新たな排熱回収ボイラ20aとをそれぞれ接続するように、ダクト140を設置する(ステップS33:ダクト設置工程)。なお、ダクト設置工程S33では、1台のガスタービン10aからの排ガスを、1台の排熱回収ボイラ20aに案内するために接続されるダクト140であり、改造前に用いられるダクト17とほぼ同様である。
以上のように、実施形態3によれば、既存の2台の排熱回収ボイラ20に代えて、効率のよい新たな排熱回収ボイラ20aを設置することで、CC効率の向上をさらに図ることができる。このとき、新たなガスタービン10aの台数と、新たな排熱回収ボイラ20aの台数とを同じ台数にできるため、排ガスの分配を行う必要がない。以上から、既存の蒸気タービン30を流用し、また、既存の2台のガスタービン10から新たなガスタービン10aに取り換えると共に、既存の2台の排熱回収ボイラ20から新たな排熱回収ボイラ20aに取り換えればよいため、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上をさらに図ることができる。
[実施形態4]
次に、図15から図17を参照して、実施形態4に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図15は、実施形態4に係る改造後のGTCC発電プラントの一例の配置を示す説明図である。図16は、図15に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの斜視図である。図17は、実施形態4に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。
次に、図15から図17を参照して、実施形態4に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図15は、実施形態4に係る改造後のGTCC発電プラントの一例の配置を示す説明図である。図16は、図15に示すGTCC発電プラントの分配ダクトの斜視図である。図17は、実施形態4に係るGTCC発電プラントの改造方法を示す説明図である。
実施形態1では、既存の2台のガスタービン10に代えて、新たな1台のガスタービン10aを設置したが、実施形態4では、既存の2台のガスタービン10のうち、既存の1台のガスタービン10に代えて、新たな1台のガスタービン10aを設置している。つまり、実施形態4の改造後のGTCC発電プラント100は、図15に示すように、1台の既存のガスタービン10と、1台の新たなガスタービン10aとが設けられている。また、改造後のGTCC発電プラント100は、複数のダクト17に代えて、分配ダクト150が設けられている。なお、改造後のGTCC発電プラント100に設けられる新たなガスタービン10aは、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
分配ダクト150は、図15及び図16に示すように、2つの上流側ダクト151と、合流部152と、2つの下流側ダクト153と、可変ダンパ73と、2つの送気ファン74と、を備えている。また、分配ダクト150の2つの下流側ダクト153には、2つのガス流量計76と、2つのガス温度計77とがそれぞれ設けられている。そして、可変ダンパ73、2つの送気ファン74、ガス流量計76及びガス温度計77は、制御部60にそれぞれ接続されている。なお、可変ダンパ73、2つの送気ファン74、2つのガス流量計76、2つのガス温度計77は、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
2つの上流側ダクト151は、一方の上流側ダクト151が新たなガスタービン10aに接続され、内部においてガスタービン10aからの排ガスが流通し、他方の上流側ダクト151が既存のガスタービン10に接続され、内部においてガスタービン10からの排ガスが流通する。2つの上流側ダクト151は、角筒状に形成され、合流部152へ向けて排ガスを案内する。
合流部152は、角筒状に形成され、ガスタービン10aからの排ガスとガスタービン10からの排ガスとが混在して流通し、2つの下流側ダクト153へ向けて排ガスを案内する。
2つの下流側ダクト153は、合流部152から2つに分岐して、2台の排熱回収ボイラ20に接続されている。2つの下流側ダクト153は、角筒状に形成され、合流部152に連通し、合流部152からの排ガスを、2台の排熱回収ボイラ20へ向けて案内する。
なお、可変ダンパ73は、合流部152に設けられ、合流部152から2台の排熱回収ボイラ20に分配する排ガスの分配量を調整する。
図15及び図16に示すように、一方の上流側ダクト151、合流部152及び一方の下流側ダクト153は、ガスタービン10aから一方の排熱回収ボイラ20に向かって真っ直ぐに延びて設けられている。他方の上流側ダクト151は、一方の上流側ダクト151に向かって合流するように接続される。他方の下流側ダクト153は、合流部152と一方の下流側ダクト153との接続部分から分岐する。なお、他方の下流側ダクト153は、実施形態1の他方の下流側ダクト72と同様であるため、説明を省略する。
このような改造後のGTCC発電プラント100は、新たなガスタービン10aをメインとして運転し、既存のガスタービン10をサブとして運転する。具体的に、2台の排熱回収ボイラ20には、許容可能な排ガスの許容流量が予め設計されていることから、新たなガスタービン10aを運転することで排出される排ガスが2台の排熱回収ボイラ20の許容流量に達しない場合、既存のガスタービン10を運転する。つまり、既存のガスタービン10は、新たなガスタービン10aから排出される排ガスの流量が、2台の排熱回収ボイラ20の許容流量に対して不足する場合に運転される。このとき、既存のガスタービン10は、例えば、圧縮機11において取り込む空気の流量を調整するIGV(入口案内翼)の開度を最小とする。なお、既存のガスタービン10は、不足分の排ガスを供給可能であれば、IGVの開度はいずれの開度であってもよい。
次に、図17を参照して、実施形態4に係るGTCC発電プラント100の改造方法について説明する。なお、実施形態4の改造方法は、実施形態1の改造方法に基づいて説明する。
図17に示すように、改造前のGTCC発電プラント100は、2台のガスタービン10と、2台の排熱回収ボイラ20とが、2つのダクト17によって接続された状態となっている(ステップS41)。この改造前のGTCC発電プラント100から、先ず、1台のガスタービン10と、2つのダクト17とを取り外す(ステップS42:撤去工程)。撤去工程S42の実施後、新たなガスタービン10aを設置する(ステップS43:ガスタービン設置工程)。
続いて、新たなガスタービン10aの設置後、新たなガスタービン10a及び既存のガスタービン10と、既存の2台の排熱回収ボイラ20とをそれぞれ接続するように、分配ダクト150を設置する(ステップS43:ダクト設置工程)。
以上のように、実施形態4によれば、1台の既存のガスタービン10を残しつつ、他の既存の1台のガスタービン10に代えて、効率のよい新たなガスタービン10aを設置することで、CC効率の向上を図ることができる。このとき、新たなガスタービン10aと既存のガスタービン10とを併用する場合であっても、分配ダクト150により、排ガスを合流させた後、合流後の排ガスを分配することで、既存の2台の排熱回収ボイラ20へ向けて排ガスを供給することができる。また、新たなガスタービン10aと既存のガスタービン10とを併用することにより、既存の2台の排熱回収ボイラ20へ向けて供給する排ガスの流量が不足することを抑制できる。このため、既存の2台の排熱回収ボイラ20において、改造前と同等の蒸気量を発生させることができ、蒸気タービン30の出力低下を抑制することができる。以上から、既存の2台の排熱回収ボイラ20及び既存の蒸気タービン30を流用し、また、既存の1台のガスタービン10から新たなガスタービン10aに取り換えることで、改造コストの増大を抑制しつつ、CC効率の向上を図ることができる。つまり、改造前後における蒸気タービン30の出力を維持しつつ、新たなガスタービン10aの出力と既存のガスタービン10の出力とを合わせた出力を増大できるため、GTCC発電プラント100全体の出力を増加させることができる。
G1,G2 発電機
La 空気導入ライン
Lb 圧縮空気供給ライン
Lc 燃焼ガス供給ライン
Ld 燃料供給ライン
L0 伝熱管
L1 主蒸気ライン
L2 排出ライン
L3 復水ライン
L4 排ガスライン
10 ガスタービン
11 圧縮機
12 燃焼器
13,31 タービン
14,32 ロータ
15 駆動軸
17,140 ダクト
20 排熱回収ボイラ
30 蒸気タービン
40 復水器
50 給水ポンプ
60 制御部
70,110,130,150 分配ダクト
71,111,131,151 上流側ダクト
72,112,132,153 下流側ダクト
73 可変ダンパ
74,113,133 送気ファン
76 ガス流量計
77,117,137 ガス温度計
81 回動軸
82 羽根
100 GTCC発電プラント
114 外気拡散管
120 絞り部
125 突出部
126 噴出孔
152 合流部
La 空気導入ライン
Lb 圧縮空気供給ライン
Lc 燃焼ガス供給ライン
Ld 燃料供給ライン
L0 伝熱管
L1 主蒸気ライン
L2 排出ライン
L3 復水ライン
L4 排ガスライン
10 ガスタービン
11 圧縮機
12 燃焼器
13,31 タービン
14,32 ロータ
15 駆動軸
17,140 ダクト
20 排熱回収ボイラ
30 蒸気タービン
40 復水器
50 給水ポンプ
60 制御部
70,110,130,150 分配ダクト
71,111,131,151 上流側ダクト
72,112,132,153 下流側ダクト
73 可変ダンパ
74,113,133 送気ファン
76 ガス流量計
77,117,137 ガス温度計
81 回動軸
82 羽根
100 GTCC発電プラント
114 外気拡散管
120 絞り部
125 突出部
126 噴出孔
152 合流部
Claims (27)
- 複数台のガスタービンと、
複数台の前記ガスタービンの台数に応じて設けられ、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、
前記各ガスタービンからの前記排ガスを前記各排熱回収ボイラへ向けて案内する複数のダクトと、
複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクルプラントの改造方法において、
複数台の前記ガスタービン及び複数の前記ダクトを取り外す撤去工程と、
複数台の前記ガスタービンに代えて、複数台の前記ガスタービンよりも効率が高く少ない台数となる新たなガスタービンを設置するガスタービン設置工程と、
複数の前記ダクトに代えて、前記新たなガスタービンからの前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに分配して案内する分配ダクトを設置する分配ダクト設置工程と、を備えることを特徴とするコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 前記ガスタービン設置工程は、前記撤去工程後に行われ、
前記ガスタービン設置工程では、前記撤去工程により取り外された前記ガスタービンの跡地に、前記新たなガスタービンが設置されることを特徴とする請求項1に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 前記ガスタービン設置工程は、前記撤去工程前に行われ、
前記ガスタービン設置工程では、空地に前記新たなガスタービンが設置されることを特徴とする請求項1に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 前記各排熱回収ボイラは、鉛直方向の下方側から上方側へ向かって前記排ガスが流通する縦型の排熱回収ボイラとなっており、
前記分配ダクト設置工程では、前記排熱回収ボイラに対して、改造前の複数の前記ダクトが接続される改造前接続位置と、改造後の前記分配ダクトが接続される改造後接続位置とが異なる位置となっていることを特徴とする請求項3に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 前記撤去工程では、複数台の前記排熱回収ボイラをさらに取り外しており、
複数台の前記排熱回収ボイラに代えて、前記新たなガスタービンの台数に応じて設けられる新たな排熱回収ボイラを設置する排熱回収ボイラ設置工程と、
前記分配ダクト設置工程に代えて、前記新たなガスタービンからの前記排ガスを、前記新たな排熱回収ボイラに案内するダクトを設置するダクト設置工程と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 前記分配ダクト設置工程で設置される前記分配ダクトには、前記新たなガスタービンから排出される前記排ガスを冷却する冷却装置が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。
- 前記コンバインドサイクルプラントは、前記ガスタービンの回転軸と前記蒸気タービンの回転軸とが別体となる多軸型のコンバインドサイクルプラントであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のコンバインドサイクルプラントの改造方法。
- 複数台のガスタービンと、
複数台の前記ガスタービンの台数に応じて設けられ、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、
前記各ガスタービンからの前記排ガスを前記各排熱回収ボイラへ向けて案内する複数のダクトと、
複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクルプラントの改造方法において、
少なくとも1台以上の前記ガスタービンを残して、1台以上の前記ガスタービン及び複数の前記ダクトを取り外す撤去工程と、
取り外される前記ガスタービンに代えて、取り外される前記ガスタービンよりも効率が高い新たなガスタービンを設置するガスタービン設置工程と、
複数の前記ダクトに代えて、残した前記ガスタービンからの前記排ガスと、前記新たなガスタービンからの前記排ガスと合流させると共に、合流させた前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに分配して案内する分配ダクトを設置する分配ダクト設置工程と、を備えることを特徴とするコンバインドサイクルプラントの改造方法。 - 1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、
前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記ガスタービンからの前記排ガスを冷却する冷却装置と、を備え、
前記排熱回収ボイラが許容可能な前記排ガスの許容温度及び前記排ガスの許容流量が予め設計されており、
前記冷却装置は、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの温度が前記許容温度以下になると共に、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの流量が前記許容流量以下になるように前記排ガスを冷却することを特徴とする分配ダクト。 - 前記冷却装置は、内部に外気を供給する送気ファンであることを特徴とする請求項9に記載の分配ダクト。
- 前記送気ファンは、前記排ガスの流通方向と対向する方向に外気を供給することを特徴とする請求項10に記載の分配ダクト。
- 前記送気ファンは、前記上流側ダクトから複数の前記下流側ダクトに分岐する分岐部から上流側に設けられることを特徴とする請求項10または11に記載の分配ダクト。
- 前記送気ファンから供給される外気を、内部において分散させる分散部材を、さらに備えることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の分配ダクト。
- 1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、
前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記ガスタービンからの前記排ガスを冷却する冷却装置と、を備え、
前記冷却装置は、内部を流通する前記排ガスによって外気を引き込むエジェクタであることを特徴とする分配ダクト。 - 前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトは、前記ガスタービンからの前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに均等となるように分配する形状であることを特徴とする請求項9から14のいずれか1項に記載の分配ダクト。
- 前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトは、前記ガスタービンから排出される前記排ガスの流通方向を中心として、左右対称となる形状であることを特徴とする請求項15に記載の分配ダクト。
- 複数の前記下流側ダクトは、前記上流側ダクトから前記排熱回収ボイラまでの流路長さが異なる長さとなっており、
前記上流側ダクトから前記流路長さが長い前記下流側ダクトへ前記排ガスが流れ込む流路の流路面積は、前記上流側ダクトから前記流路長さが短い前記下流側ダクトへ前記排ガスが流れ込む流路の流路面積に比して小さくなっていることを特徴とする請求項15に記載の分配ダクト。 - 前記ガスタービンから複数台の前記排熱回収ボイラに分配する前記排ガスの分配量を調整する可変ダンパを、さらに備えることを特徴とする請求項9から17のいずれか1項に記載の分配ダクト。
- 前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトの少なくとも一方のダクト内の流路抵抗を調整する流路抵抗部材を、さらに備えることを特徴とする請求項9から18のいずれか1項に記載の分配ダクト。
- 1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、
前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、を備え、
前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトは、前記ガスタービンからの前記排ガスを、複数台の前記排熱回収ボイラに均等となるように分配する形状であることを特徴とする分配ダクト。 - 1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、
前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記ガスタービンから複数台の前記排熱回収ボイラに分配する前記排ガスの分配量を調整する可変ダンパと、を備えることを特徴とする分配ダクト。 - 1台以上のガスタービンと、前記ガスタービンよりも多い台数であり、前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、前記ガスタービンからの前記排ガスが流通する上流側ダクトと、
前記上流側ダクトに連通し、前記上流側ダクトから複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記上流側ダクトを流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記上流側ダクト及び複数の前記下流側ダクトの少なくとも一方のダクト内の流路抵抗を調整する流路抵抗部材と、を備えることを特徴とする分配ダクト。 - 複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、複数台の前記ガスタービンからの前記排ガスがそれぞれ流通する複数の上流側ダクトと、
複数の前記上流側ダクトに連通し、複数の前記上流側ダクトを流通する前記排ガスが合流する合流部と、
前記合流部に連通し、前記合流部から複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記合流部を流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記ガスタービンからの前記排ガスを冷却する冷却装置と、を備え、
前記排熱回収ボイラが許容可能な前記排ガスの許容温度及び前記排ガスの許容流量が予め設計されており、
前記冷却装置は、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの温度が前記許容温度以下になると共に、前記排熱回収ボイラに流入する前記排ガスの流量が前記許容流量以下になるように前記排ガスを冷却することを特徴とする分配ダクト。 - 複数台のガスタービンと、複数台の前記ガスタービンから排出される排ガスの熱をそれぞれ回収し、回収した熱により蒸気を生成する複数台の排熱回収ボイラと、を接続する分配ダクトであって、
前記ガスタービン側に接続され、複数台の前記ガスタービンからの前記排ガスがそれぞれ流通する複数の上流側ダクトと、
複数の前記上流側ダクトに連通し、複数の前記上流側ダクトを流通する前記排ガスが合流する合流部と、
前記合流部に連通し、前記合流部から複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記合流部を流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、
前記ガスタービンから複数台の前記排熱回収ボイラに分配する前記排ガスの分配量を調整する可変ダンパと、を備えることを特徴とする分配ダクト。 - 1台以上のガスタービンと、
前記ガスタービンに接続される、請求項9から22のいずれか1項に記載の分配ダクトと、
前記分配ダクトに接続され、前記ガスタービンよりも多い台数となる複数台の排熱回収ボイラと、
複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えることを特徴とするコンバインドサイクルプラント。 - 効率の異なる複数台のガスタービンと、
複数台の前記ガスタービンに接続される、請求項23または24に記載の分配ダクトと、
前記分配ダクトに接続される複数台の排熱回収ボイラと、
複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備えることを特徴とするコンバインドサイクルプラント。 - 効率の異なる複数台のガスタービンと、
複数台の前記ガスタービンに接続される分配ダクトと、
前記分配ダクトに接続される複数台の排熱回収ボイラと、
複数台の前記排熱回収ボイラで生成された蒸気によって回転駆動する蒸気タービンと、を備え、
前記分配ダクトは、
前記ガスタービン側に接続され、複数台の前記ガスタービンからの排ガスがそれぞれ流通する複数の上流側ダクトと、
複数の前記上流側ダクトに連通し、複数の前記上流側ダクトを流通する前記排ガスが合流する合流部と、
前記合流部に連通し、前記合流部から複数に分岐して、複数台の前記排熱回収ボイラに接続され、前記合流部を流通する前記排ガスを分配する複数の下流側ダクトと、を備えることを特徴とするコンバインドサイクルプラント。
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