JP6045607B2 - ホール効果スラスタ - Google Patents

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Description

本発明は、ホール効果スラスタの分野に関する。
本発明は、さらに詳しくは、環状チャネルと、陽極と、注入回路と、磁気回路と、陰極とを有するホール効果スラスタに関する。環状チャネルは、中心軸を中心にして同軸に位置する外壁および内壁によって定められ、開いた下流端と、閉じた上流端とを呈している。陽極が、環状チャネルの上流端に位置している。注入回路が、例えばキセノンなどの推進ガスを環状チャネルへと注入するために適している。磁気回路が、環状チャネルの下流端に磁界を生成するために適している。陰極が、環状チャネルの下流端の外側に位置している。
本文脈において、用語「上流」および「下流」は、環状チャネルの中心軸によって定められる方向の推進ガスの通常の流れの方向に対して定義される。
典型的には、そのようなホール効果スラスタの動作においては、電子が陰極によって放射され、環状チャネルの端部の陽極に向かって引き付けられ、これらの電子が、磁界によって2つの壁の間のらせん状の軌道に閉じ込められ、仮想の陰極格子を形成する。この磁気囲いから陽極に向かって逃げ出す電子が、注入回路によって環状チャネルへと注入される推進ガスの原子と衝突し、電離プラズマが生み出される。
プラズマの陽イオンが、陽極と環状チャネルの開放端の磁界によって閉じ込められた電子の雲によって形成される仮想の陰極格子との間に存在する電界によって加速される。各々の陽イオンの質量は、電子の質量よりもはるかに大きいため、陽イオンの軌道は、磁界によって影響されることがほとんどない。このプラズマジェットのイオンは、最終的には、陰極によって放射される電子またはプラズマの電離によって生じた電子によって、磁界の下流で中性化される。
ホール効果スラスタは、最初は、宇宙船の姿勢/軌道制御システム(AOCS)において使用され、とくには静止衛星のAOCSに使用された。ホール効果スラスタは、1500秒(s)程度のきわめて高い比推力(Isp)を得ることを可能にし、したがって乗り物の姿勢および/または軌道を、例えばリアクションホイールなどの慣性装置と、それらを非飽和にするための化学スラスタとの組み合わせに頼る従来のシステムを使用する場合と比べて大幅に小さい質量および複雑さで、きわめて正確に制御することを可能にする。
それにもかかわらず、高い比推力を有するホール効果スラスタは、通常は、きわめて小さい推力しか達成することができない。結果として、ホール効果スラスタを備えるAOCSは、従来、ポジショニングまたは軌道移行などの特定の高速な機動を実行するための化学スラスタと組み合わせられている。しかしながら、これは、宇宙船の全体としてのコストおよび複雑さが増し、信頼性にとって不利であるという欠点を呈する。
特性試験の実行時や、SMART−1の実験においても、ホール効果スラスタが、推進ガスを低流量で使用し、かつ高い電圧を陽極と陰極との間に使用する高比推力モードで動作できるだけでなく、流量が大きく、電圧が控え目である大推力モードでも使用可能であることが、明らかになっている。しかしながら、プラズマジェットの安定性およびスラスタの効率は、とりわけ環状チャネルにおけるプラズマの密度に依存する。したがって、現在のスラスタは、ただ1つの動作モードに最適化されている。すなわち、ポジショニングおよび軌道移行のための化学スラスタを置き換えるためには、通常は、大推力モードで動作するように設計されたホール効果スラスタが、AOCSにおける高比推力のホール効果スラスタに加えて、必要であると考えられる。このため、宇宙船の複雑さは、大きくは軽減されないと考えられる。
米国特許第7 500 350号B1明細書において、開いた下流端と閉じた上流端とを呈する環状チャネルと、電気回路と、推進ガスの流れを環状チャネルへと注入するための注入回路と、環状チャネルの下流端に磁界を生成するための磁気回路とを有するホール効果スラスタが開示されている。電気回路が、環状チャネルの上流端に位置する陽極と、環状チャネルの下流端さらに下流に位置する陰極と、前記陽極と前記陰極との間の電圧源とを備えている。環状チャネルは、中心軸を中心にして同軸に位置する内壁および外壁によって定められている。スラスタの動作中に徐々に浸食が進行しているにもかかわらず、内壁および外壁の間のすき間をほぼ一定に保つために、内壁および/または外壁が軸方向に可動であり、さらにスラスタが、前記内壁および/または前記外壁を移動させるためのアクチュエータを有している。しかしながら、この文献は、ホール効果スラスタを大推力モードおよび高比推力モードの両方で動作させる方法に、言及していない。
本発明は、大推力モードおよび高比推力モードの両方で動作することができるホール効果スラスタを提案しようと試みる。
少なくとも第1の実施の形態においては、この目的が、内壁が可動でありかつ下流方向に減少する直径を呈しており、スラスタが、少なくとも電気回路、推進ガスの注入回路、および前記アクチュエータへと接続された制御ユニットをさらに備え、この制御ユニットが、前記流れおよび/または前記電圧を変化させ、環状チャネルの下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持すべく前記変化させられる流れおよび/または前記変化させられる電圧の関数として環状チャネルの下流端の断面を調節するために、可動の内壁の位置を調節するように構成されることで、達成される。
少なくとも第2の実施の形態においては、この目的が、外壁が可動でありかつ下流方向に増加する直径を呈しており、スラスタが、少なくとも電気回路、推進ガスの注入回路、および前記アクチュエータへと接続された制御ユニットをさらに備え、この制御ユニットが、前記流れおよび/または前記電圧を変化させ、環状チャネルの下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持すべく前記変化させられる流れおよび/または前記変化させられる電圧の関数として環状チャネルの下流端の断面を調節するために、可動の外壁の位置を調節するように構成されることで、達成される。
どちらの構成においても、上述のようにすることで、推進ガスの流量が変化しても環状チャネルからの出口におけるプラズマの密度が一定に保たれるように、可動の壁を軸方向に移動させることによって環状チャネルの下流端の厚さを変化させることができる。このようにして、大流量のプラズマが環状チャネルからの大きな出口部分へともたらされる大推力モードで機能でき、かつ小流量のプラズマが環状チャネルからのより狭い出口部分を通過する高比推力モードでも機能することができるきわめて適応性のあるホール効果スラスタがもたらされる。
可動の壁を軸方向に移動させるために、例えば可動の壁の前記アクチュエータは、可動の壁を駆動するための圧電アクチュエータであってよい。この用途において、そのような圧電アクチュエータは、宇宙の環境における使用に適合し、寿命が長く、ホール効果スラスタにおいて存在する強い電磁界からの妨害を受けないにもかかわらず、きわめて速い反応速度をもたらすという利点を呈する。とくには、圧電アクチュエータは、超音波モータであってよい。この文脈において、用語「超音波モータ」は、ロータおよび圧電ステータを有しており、圧電ステータ上に移動する超音波を電気的に誘起させることができ、ロータに接触する波の頂点によってロータが前進方向に駆動されるアクチュエータを意味する。超音波モータは、通常は環状のロータおよびステータによる回転型であるが、この用途においては、直線状のロータおよびステータによるリニア超音波モータを使用することも考えられる。用語「ロータ」は、回転方向に可動な可動部分だけでなく、直線方向に可動な可動部分についても使用される。超音波モータは、比較的大きいトルクおよび力をもたらすが、30キロヘルツ(kHz)程度の動作周波数を有し、宇宙船の遠隔通信設備においては、ギガヘルツ級の周波数で動作するホール効果スラスタにおいて妨害を生じることがないという特有の利点を呈する。超音波モータの動作周波数は、30メガヘルツ(MHz)程度である。
とくには、内壁および外壁を、電気特性、磁気特性、および耐食性ゆえにきわめて適切であるセラミック材料で製作することができる。
さらに、本発明は、そのようなホール効果スラスタを少なくとも1つ備える宇宙船を提供し、そのようなホール効果スラスタにおける推力の調節方法も提供する。
スラスタ調節方法の少なくとも1つの実施例においては、前記回路によって環状チャネルへと注入される推進ガスの流れ、および/または前記陽極および陰極の間の電圧が、所望される推力の関数として変化し、可動の壁の位置が、環状チャネルの下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持するようなやり方で前記変化する流れおよび/または前記変化する電圧の関数として環状チャネルの下流端の断面を調節するように変更される。このようにして、ホール効果スラスタの動作を、プラズマジェットの安定性に悪影響を及ぼすことなく大推力モードと高比推力モードとの間で変化させることができる。
あくまでも本発明を限定するものではない例として提示される以下の2つの実施の形態についての詳細な説明を検討することで、本発明を良好に理解することができ、本発明の利点がさらに明らかになるであろう。説明においては、添付の図面が参照される。
大推力モードにある第1の実施の形態のホール効果スラスタの概略の縦断面図である。 高比推力モードにある図1Aのホール効果スラスタの概略の縦断面図である。 大推力モードにある第2の実施の形態のホール効果スラスタの概略の縦断面図である。 高比推力モードにある図2Aのホール効果スラスタの概略の縦断面図である。
図1Aおよび1Bが、第1の実施の形態における同じホール効果スラスタ1の2つの異なる状態を示している。このスラスタ1は、セラミック材料製の内壁3および外壁4によって定められた環状チャネル2を有しており、これらの壁は、中心軸Xの周囲に同軸に位置している。環状チャネル2は、開いた下流端および閉じた上流端を呈している。環状チャネル2は、その上流端に、推進ガスを環状チャネル2へと注入するためのノズル10をさらに呈している。ノズル10は、流量調節装置24を備える注入回路11によって推進ガスの供給源へと接続されている。例として、これらの装置24は、ペンシルバルブまたは熱毛管(thermo−capilarly)、すなわち自身の温度を積極的に変化させ、したがって自身が通す流量を積極的に変化させることを可能にするヒータ手段を有する毛管を備えることができる。そのような流量調節装置が、受動的な流量制限装置と組み合わせられてもよい。推進ガスは、大きな分子量および比較的低い電離ポテンシャルという利点を呈するキセノンであってよい。しかしながら、他のホール効果スラスタと同様に、幅広くさまざまな推進ガスを使用することが可能である。
スラスタ1は、磁気回路をさらに有している。この磁気回路は、外壁4の周囲に配置された磁気コア13を備えており、磁気コア自身は、コイル14によって囲まれ、環状チャネル2の開放端の付近の外極15を終端としている。磁気回路は、スラスタ1の中央に位置してコイル17によって囲まれている中央磁気コア16をさらに有しており、この中央コアは、外極15の極性と反対の極性であり、外極15との間に径方向の磁界を生成すべく環状チャネル2の開放端の付近において外極15に面して位置している内極18を終端としている。さらに、スラスタ1は、環状チャネル2の上流端に位置する陽極9と、環状チャネル2の開放端の下流に位置する陰極19と、陽極9と陰極19との間の電圧源20とを備える電気回路21を有している。図示の実施の形態においては、陰極19が中空陰極であるが、代案として、他の種類の陰極を使用することも可能である。
環状チャネル2は、とくには軸対称であってよい。しかしながら、代案として、例えば長円形または馬術演技場(hippodrome)の形状の断面を有するなど、軸対称でない他の形状を考えることも可能である。
動作において、推進ガスとしてキセノンが使用される場合には、典型的には150ボルト(V)〜800V程度の電圧が、環状チャネル2の下流端の下流の中空陰極19と環状チャネル2の端部の陽極9との間に確立される。これにより、中空陰極19が電子を放射し始め、その大部分が、磁界によって形成される磁気囲いに閉じ込められる。この囲いは、所望される性能および使用される推進ガスに合わせて構成され、推進ガスとしてキセノンが使用される場合、磁界は、典型的には100ガウス(G)〜300G程度である。このようにして、磁気囲いに閉じ込められた電子が、仮想の陰極格子を形成する。したがって、電界が、環状チャネルにおいて陽極9と仮想の陰極格子との間に生じる。
高エネルギの電子(典型的には、10電子ボルト(eV)〜40eVの範囲のエネルギを有する)が、陽極9に向かって磁気囲いから逃げ出す一方で、推進ガスが、ノズル10を介して環状チャネル2へと注入される。これらの電子と推進ガスの原子との間の衝突により、推進ガスが電離させられ、環状チャネル2の下流端に向かって電界によって加速させられる。推進ガスのイオンの質量が、電子の質量よりも数桁も大きいため、磁界がこれらのイオンを同じように閉じ込めることはない。したがって、実質的に中心軸Xに整列した推力を生み出すために、環状チャネル2の下流端を通って排出されるプラズマジェットが、スラスタ1によって生み出される。
この第1の実施の形態のスラスタ1においては、外壁4が、軸方向に可動であり、下流に向かうにつれて増加する直径を有している。対照的に、内壁3は不動である。したがって、図1Aに示されている状態のように、外壁4が軸方向に退避しているとき、内壁3および外壁4は、比較的大きな径方向のすき間lを呈し、すなわち環状チャネル2を出るプラズマジェットの通過のための大きな断面を呈する。対照的に、図1Bに示されているように、外壁3が下流方向に進められるとき、内壁3および外壁4は、より小さい径方向のすき間lを環状チャネル2からの出口において呈し、すなわちプラズマジェットの通過のためのより小さな断面を呈する。したがって、図1Aに示される状態は、プラズマジェットを環状チャネル2の下流端においてより広い出口領域に分布させ、したがって大流量、すなわち大推力のプラズマジェットにより適している。対照的に、図1Bに示される状態においては、環状チャネル2からの出口領域がより小さく、したがって少ない流量およびより高い電圧においてもプラズマジェットの安定を維持することができ、したがって高比推力での動作モードにより適している。
外壁4を軸方向に移動させるために、外壁4を、小さなサイズゆえにスラスタ1に容易に組み込むことができる超音波モータを有するアクチュエータ22によって駆動することができる。この実施の形態においては超音波モータが具体的に提案されるが、代案として、とくには圧電アクチュエータなど、他の種類のアクチュエータも考えられる。
アクチュエータ22、回路11の推進ガスの流量を調節するための装置、および陽極9と陰極19との間の電圧の供給源に少なくとも接続された制御ユニット23が、回路11によってもたらされる推進ガスの流量、陰極19と陽極9との間の電圧、および外壁4の軸方向における位置を、スラスタ1の推力および比推力を変化させるようなやり方で調節することができる。この制御ユニット23は、データプロセッサと、陽極9および陰極19へと接続された電源の電流/電圧の組によって定められるスラスタ1の動作点に対応する外壁4の軸方向における位置を指定するチャートを格納するメモリとを備える。
この第1の実施の形態においては、外壁4が可動な壁であるが、他の実施の形態においては、外壁4の代わりに、または外壁4とともに、内壁3を可動にすることも可能である。したがって、図2Aおよび2Bに示される第2の実施の形態においては、外壁4が不動である一方で、内壁3が軸方向に可動である。スラスタ1の他の構成要素は、第1の実施の形態の構成要素と同一であり、それらの構成要素には、図面において同じ参照番号が与えられている。この第2の実施の形態において、内壁4は、下流方向に進むにつれて減少する直径を有している。したがって、第1の実施の形態と同様に、可動の壁を軸方向に移動させることで、図2Aに示されるとおりの大推力の動作モードから、図2Bに示されるとおりの高比推力の動作モードへの移行が可能になり、その逆も然りである。
両方の実施の形態において、プラズマジェットの一部分を、軸方向に対する少なからぬ角度(例えば、最大45°)に排出することができる。したがって、壁3および4の形状を、これらのイオンによって引き起こされる浸食を可能な限り避けるように構成することが適切である。したがって、例として、図示の実施の形態においては、可動の壁の形状が、遠位端において中心軸Xに対して45°よりも大きい角度に達するように、円形の推移を辿る。
本発明を具体的な実施の形態を参照して説明したが、これらの実施の形態について、特許請求の範囲によって定められる本発明の全体的な技術的範囲を超えることなく、他の改良および変更が可能であることは明らかである。さらに、上述した種々の実施の形態の個々の特徴を、さらなる実施の形態にて組み合わせることが可能である。例えば、内壁および外壁の両方が、軸方向に可動であってよい。したがって、本明細書および図面は、限定的なものとして理解されるべきではなく、例示として理解されるべきである。

Claims (7)

  1. 中心軸(X)を中心にして同軸である内壁(3)および外壁(4)によって定められ、開いた下流端および閉じた上流端を呈しており、前記内壁(3)が軸方向に可動である環状チャネル(2)と、
    前記可動の内壁(3)を軸方向に移動させるためのアクチュエータ(22)と、
    前記環状チャネル(2)の前記上流端に位置する陽極(9)と、前記環状チャネル(2)の前記下流端に位置する陰極(19)と、前記陽極(9)および陰極(19)の間の電圧源(20)とを有する電気回路(21)と、
    推進ガスの流れを前記環状チャネル(2)へと注入するための注入回路(11)と、
    前記環状チャネル(2)の前記下流端に磁界(M)を生成するための磁気回路と
    を備えるホール効果スラスタ(1)であって、
    前記可動の内壁(3)が、下流方向に減少する直径を呈しており、
    少なくとも前記電気回路、前記推進ガスの注入回路、および前記アクチュエータへと接続された制御ユニット(23)をさらに備え、この制御ユニット(23)が、前記流れおよび/または前記電圧を変化させ、前記環状チャネル(2)の前記下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持すべく前記環状チャネル(2)の前記下流端の断面を調節するために、前記変化させられる流れおよび/または前記変化させられる電圧の関数として前記可動の内壁(3)の位置を調節するように構成されている、ことを特徴とするホール効果スラスタ。
  2. 中心軸(X)を中心にして同軸である内壁(3)および外壁(4)によって定められ、開いた下流端および閉じた上流端を呈しており、前記外壁(4)が軸方向に可動である環状チャネル(2)と、
    前記可動の外壁(4)を軸方向に移動させるためのアクチュエータと、
    前記環状チャネル(2)の前記上流端に位置する陽極(9)と、前記環状チャネル(2)の前記下流端に位置する陰極(19)と、前記陽極(9)および陰極(19)の間の電圧源(20)とを有する電気回路(21)と、
    推進ガスの流れを前記環状チャネル(2)へと注入するための注入回路(11)と、
    前記環状チャネル(2)の前記下流端(5)に磁界(M)を生成するための磁気回路と
    を備えるホール効果スラスタ(1)であって、
    前記可動の外壁(4)が、下流方向に増加する直径を呈しており、
    少なくとも前記電気回路、前記推進ガスの注入回路、および前記アクチュエータへと接続された制御ユニット(23)をさらに備え、この制御ユニット(23)が、前記流れおよび/または前記電圧を変化させ、前記環状チャネル(2)の前記下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持すべく前記変化させられる流れおよび/または前記変化させられる電圧の関数として前記環状チャネル(2)の前記下流端の断面を調節するために前記可動の外壁(4)の位置を調節するように構成されている、ことを特徴とするホール効果スラスタ。
  3. 前記アクチュエータが、圧電アクチュエータである請求項1または2に記載のホール効果スラスタ(1)。
  4. 前記圧電アクチュエータが、超音波モータである請求項3に記載のホール効果スラスタ(1)。
  5. 前記内外壁(3、4)が、セラミック材料で作られている請求項1〜4のいずれか一項に記載のホール効果スラスタ(1)。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のホール効果スラスタ(1)を少なくとも1つ備える宇宙船。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のホール効果スラスタ(1)の推力を調節する方法であって、
    前記回路(11)によって前記環状チャネル(2)へと注入される推進ガスの流れ、および/または前記陽極(9)および陰極(19)の間の電圧が、所望される推力の関数として変化し、
    前記可動の壁(3、4)の位置が、前記環状チャネル(2)の前記下流端におけるプラズマの密度を所定の範囲内に維持すべく前記変化する流れおよび/または前記変化する電圧の関数として前記環状チャネル(2)の前記下流端の断面を調節するように変更される、方法。
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