JP6045208B2 - 撮像装置 - Google Patents

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本発明は、撮像装置に関するものである。
従来、マイクロレンズアレイを用いて高ダイナミックレンジの画像を取得可能な撮像装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
この撮像装置は、各マイクロレンズに異なるフィルタを与えて、各マイクロレンズを通過する光量を異ならせることにより、露光量の多い画像と露光量の少ない画像とを1ショットで得て、それらの画像を合成することにより、高ダイナミックレンジの画像を取得することとしている。
New results on the Plenoptic 2.0 camera.Georgiev,T,Signals,Systems and Computers,2009 Conference Record of the Forty-Third Asilomar Conference,Page1243-1247
しかしながら、非特許文献1の撮像装置は、同一の大きさを有する各マイクロレンズに異なるフィルタを与えて露出条件を異ならせることによりダイナミックレンジを拡大しようとしているので、空間分解能は少なくとも1/2まで低下させなければならないという不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、空間的な分解能を1/2まで低下させることなく、ダイナミックレンジを拡大することができる撮像装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、被写体からの光を集光する撮像レンズと、該撮像レンズにより集光された光を撮影して画像信号を検出する撮像素子と、該撮像素子と前記撮像レンズとの間に、該撮像レンズの焦点面に対して光軸方向に前記被写体から遠ざかる方向に間隔をあけて配置されたマイクロレンズアレイとを備え、該マイクロレンズアレイが、入射された光を集光して前記撮像素子の撮像面にそれぞれ結像させる複数のマイクロレンズであって、有効径、焦点距離および透過率が異なる2種以上のマイクロレンズを前記光軸に交差する方向にアレイ状に配列してなり、前記撮像素子が、前記マイクロレンズアレイに対して前記光軸方向に前記被写体から遠ざかる方向に間隔をあけて配置され、前記焦点面から前記マイクロレンズアレイまでの前記光軸方向の距離が、前記マイクロレンズアレイから前記撮像素子までの前記光軸方向の距離よりも大きい撮像装置を提供する。
本態様によれば、撮像レンズにより集光された被写体からの光は、撮像レンズの焦点面において実像を結像した後、焦点面に対して光軸方向に間隔をあけて配置されたマイクロレンズアレイに入射され、マイクロレンズアレイを構成している各マイクロレンズによって個別に撮像素子の撮像面に結像される。これにより、撮像素子には、マイクロレンズ毎に被写体の複数の像が取得される。
この場合において、本態様に係る撮像装置によれば、マイクロレンズアレイが、有効径の異なる複数種のマイクロレンズを配列することにより構成されているので、有効径の大きなマイクロレンズによって、分解能が高い画像の取得が可能となり、有効径の小さなマイクロレンズによって、分解能の低い画像が取得される。したがって、撮像レンズの焦点面を、有効径が大きいマイクロレンズの焦点面に一致させておくことにより、分解能の高い画像を取得することができる。
この場合、焦点距離が異なる有効径の小さなマイクロレンズの焦点面は撮像レンズの焦点面に一致しないので、取得される画像信号は分解能の向上には寄与しないが、透過率の異なるマイクロレンズを介した露出条件の異なる複数の画像信号によって、ダイナミックレンジを向上することができる。
そして、分解能の向上に寄与しないマイクロレンズの有効径を分解能の高い画像を取得するためのマイクロレンズの有効径より小さくすることにより、同じ有効径のマイクロレンズを配列した従来の撮像装置と比較して、分解能を1/2まで低下させることなく、すなわち、分解能の低下を抑えつつダイナミックレンジを向上することができる。
上記態様においては、前記マイクロレンズアレイが、有効径および焦点距離の異なる2種類のマイクロレンズを備え、有効径が小さい方の前記マイクロレンズが、少なくとも2種類の透過率を有していてもよい。
このようにすることで、有効径が小さい方のマイクロレンズのみによってダイナミックレンジの向上を図ることができ、有効径が大きい方のマイクロレンズによって分解能が高く明るい画像を取得することができる。
また、上記態様においては、 透過率の異なる前記マイクロレンズは、それらの焦点面における同一領域を通過した被写体からの光が、両マイクロレンズのいずれにも入射することとなる位置に配置されていてもよい。
このようにすることで、同一領域を通過する光に対して露出条件を異ならせて撮像素子により撮影することができ、ダイナミックレンジの向上を図ることができる。
また、上記態様においては、有効径が大きい方の前記マイクロレンズが、少なくとも2種類の偏光方向を有していてもよい。
このようにすることで、偏光方向が同一のマイクロレンズに割り当てられた撮像素子により検出された画像信号を用いて、少なくとも1つの偏光成分の画像信号を再構成できる。その結果、例えば、反射光によるぎらつき等を抑えた画像を取得することができる。
また、上記態様においては、有効径が大きい方の前記マイクロレンズに割り当てられた前記撮像素子により検出された画像信号を構成する第1の画像構成部と、有効径が小さい方の前記マイクロレンズに割り当てられた前記撮像素子により検出された画像信号を構成する第2の画像構成部と、前記第1の画像構成部により構成された画像信号と、前記第2の画像構成部により構成された画像信号とを合成する画像合成部とを備えていてもよい。
このようにすることで、第1の画像構成部により分解能の高い画像信号が構成され、第2の画像構成部によりダイナミックレンジを向上する画像信号が構成され、画像合成部により、分解能の低下を抑えつつダイナミックレンジを向上した画像を取得することができる。
また、上記態様においては、前記マイクロレンズアレイが、一方の種類の前記マイクロレンズを他方の種類の前記マイクロレンズで挟むように2種類の前記マイクロレンズを配列してなっていてもよい。
このようにすることで、有効径が大きい方のマイクロレンズの位置における分解能の高い画像のダイナミックレンジを、それを挟む有効径が小さい方のマイクロレンズの位置における画像によって向上することができる。
また上記態様においては、前記マイクロレンズアレイが、一方の種類の前記マイクロレンズを他方の種類の前記マイクロレンズで異なる2方向から挟むように2種類の前記マイクロレンズを配列してなっていてもよい。
このようにすることで、有効径が大きい方のマイクロレンズの位置における分解能の高い画像のダイナミックレンジを、それを挟む有効径が小さい方のマイクロレンズの位置における画像によって、より確実に向上することができる。
また、上記態様においては、いずれかの前記マイクロレンズを通過した光が、隣接する前記マイクロレンズに対応する画素に入射しないように遮蔽する遮光部材を備えていてもよい。
このようにすることで、隣接するマイクロレンズを通過した光が遮光部材によって遮蔽され、撮像素子上において混じり合うクロストークの発生を未然に防止することができる。
本発明によれば、空間的な分解能を1/2まで低下させることなく、ダイナミックレンジを拡大することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る撮像装置を示す全体構成図である。 図1の撮像装置に備えられたマイクロレンズアレイの一例を示す正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの図2におけるD−D断面を示す縦断面図である。 図1の撮像装置に備えられた再構成部の詳細を示すブロック図である。 図3のマイクロレンズアレイの第1の変形例を説明する縦断面図である。 図3のマイクロレンズアレイの第2の変形例を説明する縦断面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第1の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第2の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第3の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第4の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第5の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第6の変形例を説明する正面図である。 図2のマイクロレンズアレイの配列の第7の変形例を説明する正面図である。
本発明の一実施形態に係る撮像装置1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る撮像装置1は、図1に示されるように、被写体Aを撮影する撮像部2と、該撮像部2により取得された画像信号を処理する画像処理部3と、撮像部2を制御する撮像制御部4と、画像処理部3および撮像制御部4を制御する制御部5と、該制御部5に対して外部信号を入力するI/F部6とを備えている。
撮像部2は、被写体A側から順に、被写体Aに対向して配置される撮像レンズ7と、該撮像レンズ7を通過した光の光束径を決定する開口絞り8と、撮像レンズ7の後側焦点位置に形成される実像Bに対して光軸方向に被写体Aから遠ざかる方向に間隔をあけて配置されたマイクロレンズアレイ9と、該マイクロレンズアレイ9に対してさらに光軸方向に間隔をあけて配置され、マイクロレンズアレイ9を通過した光を撮影する撮像素子10とを備えている。
撮像レンズ7にはAFモータ11が接続されている。撮像レンズ7は、撮像制御部4からの指令信号に応じてAFモータ11が駆動させられることにより、光軸方向に移動させられて、被写体Aに前側焦点を一致させるようになっている。なお、図1中、撮像レンズ7は単一のレンズとして表示しているが、実際には、光軸方向に配列された複数のレンズからなり、少なくとも1つのレンズがAFモータ11によって光軸方向に移動させられるようになっている。
開口絞り8には開度調節モータ12が接続されている。開口絞り8は、撮像制御部4からの指令信号に応じて開度調節モータ12が駆動させられることにより、開度が調節されて、入射光量が調節されるようになっている。開口絞り8は、後述する大きい方のマイクロレンズ9aにより取得される画像信号が適正露光となるように調整されている。
マイクロレンズアレイ9は、図2および図3に示されるように、異なる直径を有する2種類のマイクロレンズ9a,9bを直径方向に交互に配列することにより構成されている。これらの2種のマイクロレンズ9a,9bは、焦点距離および有効径が相違している。
図3において、符号13は、撮像素子10上でクロストークが発生しないように、マイクロレンズアレイ9と撮像素子10との間の空間を区画する遮光部材である。
大きい方のマイクロレンズ9aとしては、適正露光となるような等しい透過率を有するものが使用されている。
また、小さい方のマイクロレンズ9bは透過率の異なるものが2種類存在し、透過率の高いマイクロレンズ9bと透過率の低いマイクロレンズ9b(図中ハッチングで示されている)とが大きい方のマイクロレンズ9aを挟む位置関係に配置されている。透過率の大きい方のマイクロレンズ9bは適正露光に対してオーバーとなり、透過率の小さい方のマイクロレンズ9bは適正露光に対してアンダーとなるような透過率に設定されている。
このように配列することで、大きい方のマイクロレンズ9aは、小さい方のマイクロレンズ9bによって四方を取り囲まれ、同時に、小さい方のマイクロレンズ9bも大きい方のマイクロレンズ9aによって四方を取り囲まれる関係になっている。
その結果、一方の種類のマイクロレンズ9a(9b)は、他方の種類のマイクロレンズ9b(9a)によって上下左右の2方向から挟まれている。
図3は図2のD−D断面である。
図3によれば、大きい方のマイクロレンズ9aの焦点面Bは、撮像レンズ7の後側焦点位置に一致している。一方、小さい方のマイクロレンズ9bの焦点面Cは、撮像レンズ7の焦点位置から被写体A側に光軸方向にずれた位置に配置されている。
また、図3に示されるように、大きい方のマイクロレンズ9aを挟む位置に配置されている2つのマイクロレンズ9bは、それらの焦点面Cの任意の位置を通過した光が、両マイクロレンズ9bのいずれにも入射するように配列されている。
撮像素子10は、例えば、RGB原色系の単板CCDである。
画像処理部3は、図1に示されるように、撮像素子10により検出された画像信号をディジタル信号に変換するA/D変換器14と、ディジタル信号に変換された画像信号を一時的に格納するバッファ15と、バッファ15に格納された単板状態の画像信号を処理して三板状態の画像信号を生成する信号処理部16と、信号処理部16により生成された画像信号を用いて、画像信号を再構成する再構成部17とを備えている。
信号処理部16は、制御部5からの指令信号に基づいてバッファ15上の単板状態の画像信号を読み込み、公知のデモザイキング処理やホワイトバランス処理を行った後の各画素の画像信号から三板状態の画像信号を生成するようになっている。
再構成部17は、図4に示されるように、信号処理部16で生成された画像信号を一時的に格納するバッファ18と、該バッファ18に格納された画像信号に基づいて画像信号を再構成する画像再構成部(第1の画像構成部)19と、ダイナミックレンジの高い画像信号を再構成するHDR再構成部(第2の画像構成部)20と、画像再構成部19において再構成された画像信号Snと、HDR再構成部20において再構成された画像信号SHDRとを合成する画像合成部21とを備えている。
さらに具体的には、画像再構成部19は、バッファ18内に格納された画像信号のうち、大きい方のマイクロレンズ9aに割り当てられた撮像素子10の画素領域により取得された画像信号を用いて、画像信号Snを生成するようになっている。図3に示す例では、大きい方のマイクロレンズ9aの倍率は1/3であるが、小さい方のマイクロレンズ9bに対して有効径が2倍であるため、画像再構成部19において生成される画像信号Snの解像度は、縦横それぞれ2/3となっている。
一方、HDR再構成部20は、バッファ18内に格納された画像信号のうち、小さい方のマイクロレンズ9bに割り当てられた撮像素子10の画素領域により取得された画像信号を用いて、ダイナミックレンジの高い画像信号SHDRを生成するようになっている。
各マイクロレンズ9bに割り当てられた画素領域により取得された、アンダーとオーバーの画像信号をそれぞれSu,Soとし、マイクロレンズ9bのアンダーとオーバーの透過率をそれぞれTu、Toとすると、HDR再構成部20において生成される画像信号SHDRは、
HDR=Su/Tu+So/To
となる。
図3に示す例では、小さい方のマイクロレンズ9bの倍率は1/6であるため、画像信号の解像度は縦横それぞれ1/6となっている。
画像合成部21においては、HDR再構成部20から出力された画像信号SHDRの解像度を、公知のバイリニア補間やバイキュービック補間を用いて縦横それぞれ2倍に拡大して画像信号SHDR’を得た上で、得られた画像信号SHDR’を、画像再構成部19において生成された画像信号Snと加算して画像信号Sを合成するようになっている。
S=Sn+SHDR
このように構成された本実施形態に係る撮像装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る撮像装置1を用いて撮影を行うには、I/F部6を介してISO感度、露出などの撮影条件を設定した後、図示しないシャッタボタンを半押しにすることにより、プリ撮影モードに入る。被写体Aからの光は撮像レンズ7を介して撮像部2内に入り、実像Bを結像した後にマイクロレンズアレイ9によって集光され撮像素子10により撮影される。撮像素子10により取得された画像信号は、A/D変換器14によってディジタル信号に変換された後、バッファ15に転送され格納される。
バッファ15内に格納された画像信号は撮像制御部4に送られる。撮像制御部4は、送られてきた画像信号中の輝度レベルを用いて開口絞り8の開度調節モータ12を制御し、撮像素子10における電子シャッタ速度を制御する。また、撮像制御部4は、撮像レンズ7のAFモータ11を制御して、画像信号から所定領域におけるコントラスト値を算出し、該コントラスト値が最大になるように撮像レンズ7を所定の焦点距離に設定する。
この状態で、シャッタボタンを全押しすることにより、本撮影が行われる。本撮影は、撮像制御部4において求められた焦点距離および露光条件に基づいて行われ、取得された画像信号は、A/D変換器14によってディジタル信号に変換され、バッファ15に転送されて格納される。その後、バッファ15内の画像信号は信号処理部16に転送される。
信号処理部16においては、バッファ15内から転送されてきた単板状態の画像信号に対し、公知のデモザイキング処理およびホワイトバランス処理が行われた各画素RGBの三板状態の画像信号が生成される。生成された画像信号は再構成部17に転送される。
再構成部17においては、信号処理部16から送られてきた画像信号がバッファ18内に格納される。そして、バッファ18内に格納された画像信号の内、大きい方のマイクロレンズ9aに割り当てられた撮像素子10の画素領域において取得された画像信号は、画像再構成部19に入力され、小さい方のマイクロレンズ9bに割り当てられた撮像素子10の画素領域において取得された画像信号はHDR再構成部20に入力される。
画像再構成部19においては、入力された画像信号に基づいて比較的高解像度でダイナミックレンジの低い画像信号Snが再構成される。一方、HDR再構成部20においては、入力された画像信号に基づいて低解像度でダイナミックレンジの高い画像信号SHDR’が再構成される。
この場合において、小さい方のマイクロレンズ9bの焦点面Cは、撮像レンズ7の後側焦点位置Bから光軸方向にずれているため、該マイクロレンズ9bに割り当てられた撮像素子10の画素領域により取得された画像信号には高い解像度の情報は含まれていない。しかしながら、ダイナミックレンジの情報は十分に含まれているため、HDR再構成部20においては、低解像度でダイナミックレンジの高い画像信号SHDR’を再構成することができる。
そして、このようにして再構成された画像信号Sn,SHDR’は画像合成部21に入力され、そこで加算処理されることにより比較的高解像度でダイナミックレンジの高い画像信号Sを出力することができる。
すなわち、本実施形態に係る撮像装置1によれば、比較的高解像度でダイナミックレンジの低い画像信号Sn、低解像度でダイナミックレンジの高い画像信号SHDR’とを合成して、比較的高解像度でダイナミックレンジの高い画像信号Sを得ることができる。つまり、従来のように、同一の大きさを有するマイクロレンズに異なるフィルタを与えて露出条件を異ならせる場合には、解像度は1/2まで低下するのに対し、本実施形態に係る撮像装置によれば、解像度は2/3として、1/2まで低下させることなく、高いダイナミックレンジの画像信号Saを得ることができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、大きい方のマイクロレンズ9aは等しい透過率を有するものを例示したが、図5に示されるように、偏光方向の異なるもの(図中、マイクロレンズ9aにおけるハッチング方向の相違が偏光方向の相違を示している。)を交互に配置することにしてもよい。
この場合に、撮像レンズ7の結像面における各領域を通過する光は、偏光方向の異なる2つのマイクロレンズ9aのいずれにも入射されるように構成されている。
そして、画像再構成部19からは、偏光方向の異なる2種類の画像信号Ss,Spが出力され、画像合成部21においては、これらとHDR再構成部20から出力されたSHDR’とがそれぞれ合成されて、以下の2種類の画像信号S1,S2を得ることができる。
S1=Ss+SHDR
S2=Sp+SHDR
このようにすることで、画像再構成部19からの画像信号は偏光方向の異なる2種類の画像信号Ss,Spに分離されるので、解像度は上記実施形態の半分の1/3になるが、同一の有効径のマイクロレンズで実現しようとする場合には解像度が1/4となるので、それよりも高解像度で、ダイナミックレンジを向上することができるという利点がある。
そして、このように偏光方向の異なる画像信号を得ることにより、画像中から特定の反射光成分を除外する処理が可能となり、ぎらつきの少ない画像を得ることができる。
また、本実施形態においては、小さい方のマイクロレンズ9bとして異なる透過率を有する2種類のマイクロレンズ9bを設けることとしたが、これに代えて、図6に示されるように、大きい方のマイクロレンズ9aを適正露出となる透過率とし、小さい方のマイクロレンズ9bを適正露光に対してオーバーとなる透過率としてもよい。この場合には、ダイナミックレンジの増加量は少ないが、解像度は1/2.5とすることができる。
また、本実施形態においては、マイクロレンズ9a,9bとして、図2に示すような配列および形状を例示したが、これに代えて、図7〜図13に示されるような任意の配列および形状を採用してもよい。
A 被写体
B 焦点面
1 撮像装置
7 撮像レンズ
9 マイクロレンズアレイ
9a,9b マイクロレンズ
10 撮像素子
13 遮光部材
19 画像再構成部(第1の再構成部)
20 HDR再構成部(第2の再構成部)
21 画像合成部

Claims (8)

  1. 被写体からの光を集光する撮像レンズと、
    該撮像レンズにより集光された光を撮影して画像信号を検出する撮像素子と、
    該撮像素子と前記撮像レンズとの間に、該撮像レンズの焦点面に対して光軸方向に前記被写体から遠ざかる方向に間隔をあけて配置されたマイクロレンズアレイとを備え、
    該マイクロレンズアレイが、入射された光を集光して前記撮像素子の撮像面にそれぞれ結像させる複数のマイクロレンズであって、有効径、焦点距離および透過率が異なる2種以上のマイクロレンズを前記光軸に交差する方向にアレイ状に配列してなり、
    前記撮像素子が、前記マイクロレンズアレイに対して前記光軸方向に前記被写体から遠ざかる方向に間隔をあけて配置され、
    前記焦点面から前記マイクロレンズアレイまでの前記光軸方向の距離が、前記マイクロレンズアレイから前記撮像素子までの前記光軸方向の距離よりも大きい撮像装置。
  2. 前記マイクロレンズアレイが、有効径および焦点距離の異なる2種類のマイクロレンズを備え、
    有効径が小さい方の前記マイクロレンズが、少なくとも2種類の透過率を有する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 透過率の異なる前記マイクロレンズは、それらの焦点面における同一領域を通過した被写体からの光が、両マイクロレンズのいずれにも入射することとなる位置に配置されている請求項2に記載の撮像装置。
  4. 有効径が大きい方の前記マイクロレンズが、少なくとも2種類の偏光方向を有する請求項2または請求項3に記載の撮像装置。
  5. 有効径が大きい方の前記マイクロレンズに割り当てられた前記撮像素子により検出された第1の画像信号を構成する第1の画像構成部と、
    有効径が小さい方の前記マイクロレンズに割り当てられた前記撮像素子により検出された第2の画像信号を構成する第2の画像構成部と、
    前記第1の画像構成部により構成された第1の画像信号と、前記第2の画像構成部により構成された第2の画像信号とを合成する画像合成部とを備える請求項2から請求項4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 前記有効径が小さい方のマイクロレンズのうち透過率が高い方のマイクロレンズが、前記有効径が大きい方のマイクロレンズよりも高い透過率を有し、
    前記画像合成部が、前記第2の画像構成部により構成された前記第2の画像信号のうち、少なくとも前記透過率が高い方のマイクロレンズに割り当てられた第2の画像信号を前記第1の画像信号との合成に用いる請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記画像合成部が、前記第2の画像信号の解像度を前記第1の画像信号の解像度と等しい解像度まで拡大し、解像度が拡大された第2の画像信号を前記第1の画像信号との合成に用いる請求項5または請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記2種類以上のマイクロレンズの各々に、前記撮像面上の複数の画素からなる画素領域が割り当てられている請求項1から請求項7のいずれかに記載の撮像装置。
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