JP6044281B2 - 微小吸着構造面を有する情報装置 - Google Patents

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本発明は、情報装置(通信装置を含む)または電気装置一般の装置において、利用者や保守者の名刺、または当該装置の説明や注意事項等を記載したメモ用紙等を筐体の所定の部位に、一時的に貼ったり剥がしたりすることが可能な筐体に関する。
情報装置または通信装置または電機装置等の筐体に、当該装置の利用者や保守者の名刺、または当該装置の説明や注意事項等を記載したメモ用紙等を一時的に貼ることがある。その際、名刺等を貼る場合は接着テープで貼る、またメモ用紙を貼る場合は剥離し易い糊が付いた付箋紙を利用する、ことが通例であり、接着テープや糊が付いた付箋紙を用意するのが面倒であった。また、接着テープ等を利用した場合には剥がした後に粘着剤が残る、糊が付いた付箋紙を利用した場合には接着力が弱いという問題があった。
これを改善する技術として、表面に形成された凹凸形状で情報ラベルを保持し、剥離操作が容易で、情報ラベルを何度でも容易に交換できるコンテナラベルに係る技術がある(例えば、特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載されたコンテナラベル自体は筐体等に強固に貼るものであり、何度でも容易に交換できるものではない。即ち、当該装置の利用者や保守者の名刺、または当該装置の説明や注意事項等を記載したメモ用紙等を一時的に貼り、いずれ剥離することへの配慮が不足している。
特開2009−36847号公報
そこで、本発明の課題は、接着テープや糊が付いた付箋紙を用意することなく、一時的なメモ用紙等を繰り返し貼ったり剥がしたりすることが容易な筐体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、自装置の外形を形成する筐体の1以上の所定の部位に形成または装着された多数の微小な吸着構造体が露出している微小吸着構造面を備える情報装置であって、前記微小吸着構造面が露出する面の裏側の所定の部位に配置された無線タグ読取手段と、自装置の動作を制御する制御手段と、前記無線タグ読取手段が読取るタグ情報と対応付けて前記制御手段が制御する自装置の動作内容を登録する動作内容登録手段と、を有し、前記微小吸着構造面は前記多数の微小な吸着構造体により、自装置を使用する者を識別するID情報を含む所定の無線タグが装着された用紙またはシート状の材質を一時的に保持し、前記無線タグ読取手段前記無線タグからタグ情報を読取った場合に、前記制御手段は、前記動作内容登録手段を参照し、記読取ったタグ情報に対応する動作内容が登録されているか否かを判定し、登録されていたならば、当該タグ情報に対応する動作内容に応じて自装置の動作を制御することを特徴とする。
本発明によれば、当該装置の利用者や保守者の名刺、または当該装置の説明や注意事項等を記載した一時的なメモ用紙等を繰り返し貼ったり剥がしたりすることが容易な、一時的なメモ用紙等の保持機構を有する筐体を提供することが出来る。
また、当該装置に一時的に貼られた利用者や保守者の名刺等に保持されている無線タグからタグ情報を読取り、読取ったタグ情報に応じて、当該装置の機能動作を制御することが出来る。例えば、当該装置が複数の者が共用するパソコンや電話機であった場合、その者の個人IDを記憶している無線タグを保持している名刺を、一時的に当該装置に貼っておけば、その間、その者に対応した専用の動作や情報へのアクセスの許可/不許可に係る制御を実行できる。

本発明による筐体の一実施例の外観を示す斜視図 本発明による筐体の一実施例の部分的な断面図 本発明による情報装置の一実施例の内部ブロック構成図 本発明による情報装置の一実施例の動作フローチャート図
以下、図面を併用して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明による筐体の一実施例の外観を示す斜視図である。1は装置の外形を形成する筐体である。ここでは、情報装置や通信装置の筐体を例に説明するが、本発明の筐体を適用する対象の装置は、情報装置や通信装置に限るものではなく、電気装置一般または非電気装置の種々の装置の筐体として適用可能である。2は特殊吸着構造面であって、筐体1を構成するいずれかの平面の所定の箇所に形成または装着されている。この特殊吸着構造面2には、多数の微小な吸着構造体(例えば、特殊ポリマーフォーム)が露出している。この微小な吸着構造体が露出した面に、平滑な面を有する物を圧接すると、この微小な吸着構造が変形してその内部のエアーが抜け、所謂吸盤と同じ原理で、圧接した物を保持することが出来る。ただし、その保持力は吸着構造体内の気圧と外気圧の差によるものなので、吸着構造体と圧接した部位の気密性に依存する。即ち、圧接する物体の圧接面の平滑性に依存し、紙のような平滑性が低いまたはエアーが通過できるような物質の場合は、長期間に亘る保持は困難である。ただし、短期間(例えば、数時間〜数日)保持するには問題ない。なお、特殊吸着構造面2の形成箇所および形成箇所の数は任意である。
3は透光性のある保護シートである。保護シート3は例えば塩化ビニール系の素材で出来た透光性のシートであって、特殊吸着構造面2と接する側の面は極めて平滑なので、特殊吸着構造面2と保護シート3の間に被保持用紙4(例えば、メモ用紙)を挟んで圧接すると、特殊吸着構造面2と保護シート3が直接接触する部分の保持力は極めて強固になる。この結果、長期間の保持が可能になると共に、被保持用紙4の汚れを防止できる。なお、保護シート3の一辺が筐体1に固定されていてもよいし、いずれの辺も筐体1に固定されていなくてもよい。さらに、この保護シート3自体が無くてもよい。4は被保持用紙で、利用者や保守者の名刺、または当該装置の説明や注意事項等を記載したメモ用紙等である。被保持用紙4の形状は平面でかつ特殊吸着面構造面2ならびに保護シート3よりも小さいことが望ましい。
図2は、図1のA−A断面図であり、5は被保持用紙4に装着されている無線タグ(例えば、名札に装着されている、人を識別するID(IDentification)情報をタグ情報として記憶している無線タグ)。6は無線タグリーダであり、無線タグ5から読取ったタグ情報を筐体1を実装している情報装置の制御部10へ通知する。例えば、無線タグ付きの名札を特殊吸着構造面2に圧接して保持しておくだけで、近隣の者は、その名札を見て、この筐体1の装置の現在の使用者を視認出来ると共に、制御部10も無線タグリーダ6から通知されるIDにより、現在の使用者を認識出来、そのIDに応じた制御(例えば、使用制限や所定の宛先への使用者通知等)を実行出来る。
従って、操作者は特殊吸着構造面2に名札,名刺,メモ用紙等の被保持用紙4を押し付けるだけで、筐体1に被保持用紙4を一時的に保持することが出来るので、粘着テープ等が不要で簡便である。もちろん被保持用紙4は紙に限らず、樹脂や金属などのシートや札など、特殊吸着構造面2に吸着するものであれば材質を問わない。
さらに、被保持用紙4を保持した特殊吸着構造面2の上から保護シート3で覆って被保持用紙4を外気から遮断すれば、保持力を強化出来ると共に、被保持用紙4への防水性や防塵性を付与することができる。なお、保護シート3は透光性のあるカラーシートでもよいし、内容を隠すための非透光性シートでもよい。
図3は、本発明による情報装置の一実施例の内部ブロック構成図であり、10は制御部、11は動作内容登録部、12は通信部、13は操作/表示部である。これらの各ブロックは筐体1の内部に収納されており、各ブロックの機能および動作については後述する。
図4は、本発明による筐体1を備えた情報装置(以下、本装置と略す)の一実施例の動作フローチャート図である。以下、図3を併用して、本装置の動作フローを説明する。
本フローは、電源が投入された状態でスタートし(S400)、制御部10は、情報装置としての本装置の一般的な機能動作を制御,実行する(S401)。なお、S401を実行中、無線タグリーダ6は、常時または定期的もしくは所定のイベント発生毎の非定期に起動される。そして、本装置を使用しようとしている者が、無線タグ5を装着している被保持用紙(名札や許可証等)を特殊吸着構造面2に圧接し、無線タグリーダ6が、無線タグ5からタグ情報を読取った場合(S410,YES)、読取ったタグ情報は制御部10へ通知される。すると、制御部10は、通知されたタグ情報に対応している機能動作の内容が、動作内容登録部11に登録されているか否かを判定する(S420)。無線タグリーダ6が、無線タグ5を検知しないまたはタグ情報を読取れなければ(S410,NO)、S401に戻る。
ここで、動作内容登録部11は、タグ情報と対応付けて本装置が実行する機能動作の内容を予め登録しておく手段であって、制御部10は、この動作内容登録部11を参照して、本装置の特定の機能または特定のデータベースへのアクセス等を制御する。これにより、例えば、許可された特定の者以外が本装置を利用することや、許可された特定の者以外が特定のデータベースへアクセスすること等を防止することが出来る。
通知されたタグ情報に対応している機能動作の内容が、動作内容登録部11に登録されていた場合(S420,YES)、制御部10は、動作内容登録部11を参照して、本装置の機能動作を制御し(S421)、S401に戻る。通知されたタグ情報に対応している機能動作の内容が、動作内容登録部11に登録されていなければ(S420,NO)、S421をスキップして、S401に戻る
ところで、動作内容登録部11に登録する機能動作の内容の例として許可された特定の者が利用できる機能動作を例に説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、多人数で共用する本装置が設置されたフリーオフィスにおいて、名札等から読取ったタグ情報を通信部12,ネットワーク7を介して、所定の宛先(例えば、プレゼンスサーバ)へ通知するようにすれば、通知先において、現在オフィスに居る者のプレゼンス情報を管理することが出来る。
また、例えば、本装置が情報装置や通信装置の各種機能を有する複合装置(例えば、電話装置+メール装置+Webアクセス装置+複写機等)であった場合、それらの機能毎に、当該機能の操作方法が記載されている説明シートに、当該機能に対応したタグ情報(機能ID)を記憶している無線タグを装着しておけば、そのシートを筐体の見やすい個所の特殊吸着構造面2に圧接して保持している間、その機能に特化した使い易いユーザインタフェースを実現することも可能である。この場合、利用者はその説明シートを見ながら、操作/表示部13を操作出来るので便利である。なお、無線タグに応じて機能を制御する装置は種々存在するが、それらの装置は無線タグを装着したカード等をワンタッチするのが通例であり、本願のようにタッチ面に保持しておくような利用法は想定していない。
以上説明した通り、本発明によれば、一時的な被保持用紙を繰り返し貼ったり剥がしたりすることが容易な被保持用紙の保持機構を有する筐体を提供することが出来る。また、被保持用紙に無線タグが装着されていれば、そのタグ情報に応じて本装置の機能動作を柔軟に制御することが出来る。
1 ・・・筐体
2 ・・・特殊吸着構造面
3 ・・・保護シート
4 ・・・被保持用紙
5 ・・・無線タグ
6 ・・・無線タグリーダ
7 ・・・ネットワーク
10 ・・・制御部
11 ・・・動作内容登録部
12 ・・・通信部
13 ・・・操作/表示部

Claims (1)

  1. 自装置の外形を形成する筐体の1以上の所定の部位に形成または装着された多数の微小な吸着構造体が露出している微小吸着構造面を備える情報装置であって、
    前記微小吸着構造面が露出する面の裏側の所定の部位に配置された無線タグ読取手段と、自装置の動作を制御する制御手段と、前記無線タグ読取手段が読取るタグ情報と対応付けて前記制御手段が制御する自装置の動作内容を登録する動作内容登録手段と、を有し、
    前記微小吸着構造面は前記多数の微小な吸着構造体により、自装置を使用する者を識別するID情報を含む所定の無線タグが装着された用紙またはシート状の材質を一時的に保持し、前記無線タグ読取手段前記無線タグからタグ情報を読取った場合に、前記制御手段は、前記動作内容登録手段を参照し、記読取ったタグ情報に対応する動作内容が登録されているか否かを判定し、登録されていたならば、当該タグ情報に対応する動作内容に応じて自装置の動作を制御することを特徴とする微小吸着構造面を有する情報装置。
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