JP6044072B2 - 感光性フレキソ印刷版の現像方法および現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、感光性フレキソ印刷版の現像方法および現像装置に関する。さらに詳しくは、フレキソ印刷版の現像工程で、感光性樹脂凝集物が現像槽内での浮上、さらに現像ブラシや現像槽内への沈降堆積しない現像方法および現像装置に関するものである。
感光性樹脂を用いた感光性フレキソ印刷版は、操作性、生産性、価格、及びその印刷特性等が優れており、急速に普及してきた。感光性フレキソ印刷版を製造するために用いる現像液としては安全性の面から水又は水系現像液が主流である。
一方、感光性フレキソ印刷版を現像する装置としては、現像液を版面に一定圧力でスプレーして未露光部を除去する装置、平面上あるいは、円筒上固定された版面をブラシ等で洗出し液中に洗い出す装置等が考案され、実用化されている。
最近、印刷物の品位が向上するにつれて、感光性フレキソ印刷版に対しても微細なパターンの再現が求められてきた。その要求に対応するために、感光性フレキソ印刷版に用いる感光性樹脂の耐水性向上がなされ、感光性樹脂の現像性は水完全溶解型から水分散型へ変わっていった。
しかし、水分散型の感光性フレキソ印刷版では、未露光部の樹脂が現像液に溶解しないために分散した樹脂が浮上して凝集物を生成、現像ブラシ周辺への凝集沈降物の堆積、さらには現像液を入れる現像槽底部への沈降の問題を起こしていた。
このような問題を解決するため、凝集物をろ過する方法が検討されている。(例えば、特許文献1から3)。
特開平8−62857号公報 特開平10−34147号公報 特開平11−104651号公報
しかしながら、特許文献1から3に記載された感光性樹脂印刷版の現像装置では、ろ過材料の樹脂詰りの管理や高価な装置の購入の問題であることが知られていた。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、感光性フレキソ印刷版の現像工程において、高価なろ過設備を購入することなく、現像槽内に分散した感光性樹脂が凝集して浮上すること、更にはブラシ毛束間の間隙や現像槽底部への沈降物堆積を極力少なくした現像方法および現像装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、水分散型の感光性フレキソ印刷版の現像に対して、現像槽の片側側面より送り込んだ現像液を反対側面より吸引する循環型流動方法を用いた時、更に効率的には現像液の送り出し方法を特定の位置とした場合に、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)の構成を有するものである。
(1)現像槽内の現像液中にブラシ先を上方向に向けて浸漬したブラシを用いて水分散型の感光性フレキソ印刷版を現像する方法であって、現像液を現像槽の片側側面に設置された現像液供給口より反対側側面の現像液排出口へ流動させる循環型現像液流動方法であり、現像液供給口から流入された現像液が現像ブラシの上下に同時に流れ、且つ供給した現像液をブラシ支持基板に当てる方法又は現像ブラシの上下に対応する位置に供給口を設ける方法によって現像液を現像ブラシの上下に流入させることを特徴とする感光性フレキソ印刷版の現像方法。
(2)現像ブラシ用支持基板が直径10〜30mmの空隙を10平方センチメートル当たりに1〜5個を有する(1)に記載の感光性フレキソ印刷版の現像方法。
(3)請求項1又は2に記載の現像方法を用いることのできる現像装置であって、少なくとも現像槽、現像ブラシ、現像液供給口、現像液排出口及びポンプから構成され、現像槽内の現像液中にブラシ先を上方向に向けて浸漬したブラシを用いて水分散型の感光性フレキソ印刷版を現像する感光性フレキソ印刷版用現像装置であって、現像液を現像槽の片側側面に設置された現像液供給口より反対側側面の現像液排出口へ流動させる循環型現像液流動方法に用いる感光性フレキソ印刷版用現像装置であり、且つ供給した現像液がブラシ支持基板に当たる又は現像ブラシの上下に対応する位置に供給口を設け、現像液を現像ブラシの上下に流入させることを特徴とする感光性フレキソ印刷版用現像装置。
本発明によれば、感光性フレキソ印刷版の現像工程において、高価なろ過設備を購入することなく、現像槽内に分散した感光性樹脂が凝集して浮上すること、更にはブラシ間の間隙や現像槽底部への沈降物堆積を極力少なくなる。これにより、印刷版への樹脂凝集物の殆どなくなり、印刷版表面に付着物のない良好な感光性フレキソ印刷版を得ることができる。
本発明の実施形態に係る現像装置を示す断面図の模式図である。 本発明の現像供給口の形状が円形の上下2列にすることで現像ブラシの上下に現像液を流すように配置した断面図の模式図である。 本発明の現像供給口の形状が円形の一列にすることで現像液を現像ブラシの支持板に当るように配置した断面図の模式図である。 本発明の現像供給口の形状が長方形で間欠の上下二列とすることで現像ブラシの上下に現像液を流すように配置した断面図の模式図である。 本発明の現像供給口の形状が長方形の上下二列とすることで現像ブラシの上下に現像液を流すように配置した断面図の模式図である。 本発明の現像供給口の形状が現像ブラシ上にのみ現像液が流れるよう配置した断面図の模式図である。
以下、本発明の現像方法及び現像装置について説明する。
本発明の現像方法は、現像槽内を流動させた現像液中でブラシを用いて水分散型感光性フレキソ印刷版を現像する方法であって、現像槽の片側側面より送り込んだ現像液を反対側面より吸引することを循環型現像液流動方法である。
本発明は現像槽の片側側面より供給した現像液を反対側面より吸引・排出する循環型現像液流動方法を取ることで現像液の滞留部分を少なくすることができ、ブラシ間隙や底部への凝集物が沈降した堆積することを防げる。現像液を現像槽の片側側面より反対側面へ供給する方法としては、循環する現像液を現像槽の片側側面に設けた現像液供給口より流入させればよい。
現像槽の片側側面に設けた現像液供給口は、その位置が現像槽の幅方向に対して中央にあることが好ましい。片側側面の幅方向の全長に対する供給口幅が重要であり、片側側面の幅方向の全長に対する供給口幅の好ましい比率は15%〜90%、好ましくは20〜60%、更に好ましくは20〜40%である。現像液供給口が20%未満では現像槽への凝集物の沈降が発生し、又90%を超える場合には現像液の流れが弱くなるので好ましくない。本発明では、特に20〜40%と幅の狭い条件において現像液の流動性を保つことができる。そして供給口を分割した場合でも供給口間の流量ばらつきや長方形の場合の位置による流量ばらつきを小さくできた。その結果、全長に対する供給口幅の好ましい比率が20〜40%の狭い範囲において特に片側側面の幅方向に対して流動させる効果が得られた。
現像槽内で、現像液を現像ブラシの上下に流れるように現像液を制御する方法としては、供給する現像液の流れを現像ブラシ支持基板に当て方法又は現像ブラシの上下に供給口を設ける方法がある。その中でも現像ブラシの上下に供給口を設ける方法が安定した現像液の流れを作ることが出来るので好ましい。
現像液の流れを現像ブラシ支持基板に当て方法としては、現像液の供給口の位置を、支持基現像ブラシと平行にすることでブラシ支持基板に当てることができる。ブラシ支持基板に当った現像液は、ブラシ支持基板を中心として上下に分かれて流れることになり、目的とした現像液の流れを達成できる。
現像ブラシの上下に対応する位置に供給口を設ける方法としては、現像槽の上下方向(深さ方向)に供給口を二つ設ければ良い。供給口を二つ設けることで、ブラシと支持基板からなる現像ブラシの上下に現像液の流れを作ることが可能となる。上下方向に設けた二つの供給口から供給された現像液は現像ブラシを中心として上下に流れ、現像液が効率的に流動する。
次に現像槽に設ける現像液供給口について説明する。現像槽側面における現像液供給口の形状としては、スリット状、一定間隔でスリットを形成する間欠スリット形状、円形又は四角形の現像液供給口を並べた形状などが考えられる。その中でも、現像液の効率的な流れの面から、円形が好ましい。
現像槽に設ける現像液排出口について説明する。現像液排出口は現像液供給口と同じであることが好ましいが、同一でなくてもかまわない。現像液供給口と同様に幅方向の全長に対する排出口幅の比率は好ましくは20〜60%、更に好ましくは20〜40%である。幅方向の全長に対する排出口幅の比率とは、最大有効排出口幅を現像槽側面の内側全長で割って100倍した値である。
本発明に用いる現像ブラシは少なくとも平面状のブラシ支持基板と毛束からなり、基板材質としては塩ビ板やポリカーボネート板、フェノール樹脂板などの樹脂板が用いられるが、それらに限定されるものではない。その支持基板には均一あるいはほぼ均一配列に毛束を植え込む穴が開けられている。この穴の配列は千鳥格子状や、正方形又は長方形格子状である。植え込む毛の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン66、ナイロン6などの合成繊維が用いられるが、その中でもナイロン6が好ましい。支持基板の厚は10〜30mm、植え込み穴のピッチ間隔は5〜12mm、毛束の植え込み穴径は15〜35mm、毛足長は10〜30mm、単糸径は100〜200mmのものが使用できる。
本発明は、水分散性の感光性フレキソ印刷版を現像するためのものであり、水分散性感光性樹脂版に適したブラシ単糸の直径、植え込み穴の直径や植え込み穴のピッチ間隔を選択しなければならない。より好ましい範囲としては、植え込み穴のピッチ間隔は6〜10mm、毛束の植え込み穴径は5〜8mm、単糸径は160〜200μmmのものである。
本発明に用いるブラシ用支持基板には、現像液が現像ブラシの上下間で現像液が流れるようにするために空隙が開いていることが好ましい。空隙としては円形、四角形などが考えられるが、その中でも円形が好ましい。空隙は大きさが直径10〜30mmであることが好ましく、又その空隙を10平方センチメートル当たりに1〜5個配置することが好ましい。
次に、本発明に使用する現像液を循環方法について説明する。本発明に使用する現像液を循環方法としては、一般的な循環装置を持ちいれがば良い。循環装置としてはポンプが一般的である。現像槽現像液入り口より入る現像液の流量としては、現像液が流動する限界量以上であれば良い。好ましい流量としては30cm/秒以上、さらには80cm/秒以上であるが、ポンプの容量などとの関係から最適な流量を設定すればよい。
本発明に用いる現像液としては、PH5.0〜9.0の水が最適であり、該水を主成分として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性化合物、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含有してもよく、感光性樹脂の水への分散を促進し、かつ分散状態を維持するため特に界面活性剤の配合が好ましい。なお上記界面活性剤としては、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ等が最適であり、他に、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等を含有したアニオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール鎖含有体、多価アルコール誘導体、ソルビタン誘導体などのノニオン系界面活性剤、第1〜3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等を含有したカチオン系界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型親水基を含有した両性界面活性剤が使用できる。なお現像液は25℃〜50℃、特に35℃〜45℃で用いられるのが好ましい。
本発明の現像方法及び現像装置は、現像した樹脂凝集物を非常に少なくできることから樹脂凝集物をフィルターで分離することは必須ではないが、連続運転でより安定した現像を要望する場合にはフィターと組み合わせても良い。
本発明において水分散性とは、水に分散する性質を有することをいい、完全溶解型を除くものである。たとえばシート状に成形した感光性樹脂組成物を水または温水に浸漬し、ブラシ等で擦過したときに感光性樹脂組成物が膨潤離散し水中に分散することによりシートが減量あるいは崩壊するものをいう。
次に本発明に用いる感光性フレキソ印刷について説明する。感光性フレキソ印刷は、まず、感光性樹脂組成物より製造した感光性樹脂層を支持体上に設けた感光性樹脂原版にマスク層を使って紫外線を照射し、露光済みの感光性樹脂印刷版を得る。次に得られた露光済みの感光性樹脂印刷版を現像し、乾燥等の後処理を行って印刷に用いる最終の感光性フレキソ版を得るものである。
本発明の感光性フレキソ印刷の感光性樹脂層について説明する。感光性樹脂層としては、特に限定されるものではないが、バインダー樹脂、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含んでいる感光性樹脂組成物からなることが好ましい。
(バインダー樹脂)
本発明の感光性樹脂層に含まれるバインダー樹脂としては、水分散性の樹脂を用いる。バインダー樹脂としては、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、1,2−ポリブタジエン系、塩化ビニル系、及びポリアミド系等の各種樹脂を挙げることができる。これらのうち特に好ましいバインダー樹脂としては、全ラテックスの重量平均ゲル化度が65%以上のラテックスである。ラテックスとしては、単一種類のラテックスからなっても複数種類のラテックスの混合物からなっても良く、例えばポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックスなどを使用することができる。
(光重合性モノマー)
光重合性モノマーとしては、上記バインダー樹脂を架橋可能なモノマーであり、バインダー樹脂と相溶性がよい化合物であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、及びクロトン酸エステル類等があり、付加重合性不飽和結合を有する化合物から選ばれる。上記化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、配合量は、上記バインダー樹脂100質量部に対して、3質量部以上80質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることが更に好ましい。配合量が3質量部以上であることにより、再現性に優れたパターンを得ることができ、80質量部以下であることにより、良好なゴム弾性を得ることができる。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、感光性樹脂組成物に慣用される、公知の化合物の中から任意に選択することができるが、特にベンゾイン系、フェノン系、及びアントラキノン系が好ましい。具体的には、ベンゾイン系の光重合開始剤として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−エチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン、及びα−アリルベンゾイン;フェノン系の光重合開始剤として、ベンゾフェノン、ω−ブロモアセトフェノン、及びアセトフェノン;並びに、アントラキノン系の光重合開始剤として、アントラキノン、クロロアントラキノン、メチルアントラキノン、及びエチルアントラキノン等を挙げることができる。これらの光重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光重合開始剤の配合量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上2質量部以下であることが更に好ましい。配合量が0.1質量部以上であることにより、実用的な感度を得ることができ、5質量部以下であることにより、良好なパターンを得ることができる。
(その他の成分)
感光性樹脂層には、必要に応じて染料、顔料、重合禁止剤、酸化防止剤、及び光劣化防止剤等を添加し、その性能の改善を図ることもできる。更に、耐摩耗性を改善するために、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、及びポリウレタン樹脂等、バインダー樹脂と相溶性のある樹脂を混入することもできる。
(感光性樹脂層の膜厚)
本発明の感光性樹脂層の膜厚は、0.4mm以上10mm以下であることが好ましく、0.5mm以上7.5mm以下であることが更に好ましい。感光性樹脂層の膜厚は、上記膜厚の範囲内において、被印刷体や使用する印刷機の種類に応じて適宜選択すればよい。
(支持体)
支持体は、寸法安定性に優れた材料が好ましく、例えばスチールなどの金属製支持体、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの熱可塑性樹脂製支持体を挙げることができる。これらの中でも、寸法安定性に優れ、充分に高い粘弾性を有するポリエチレンテレフタレートフイルムが特に好ましい。支持体の厚みは、機械的特性、形状安定性あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から50〜350μm、好ましくは100〜250μmが望ましい。また、必要により、支持体と感光性樹脂層との接着性を向上させるために、それらの間に接着剤を設けても良い。
(感光性樹脂印刷原板の製造方法)
本発明に用いる製造方法としては、従来公知の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、支持体上に感光性樹脂層を形成し、次いでコーティング又はラミネーション技術により、感光性樹脂層上に粘着防止層を形成することにより製造される。粘着防止層は、一般に、ポリビニルアルコール及び溶剤を含む粘着防止層用組成物をカバーフィルム上に塗布することにより形成される。この際、粘着防止層用組成物は、スプレーコーティングを含む任意のコーティング技術を使用して塗布することができる。
本発明の実施形態について図面で説明する。
第1図は本発明現像装置の実施形態の一例である。第1図は現像装置の概略図であり、ポンプを使って現像槽側面片側の供給口より反対側側面の排出口へ循環する。図2〜図6は現像液供給口を現像槽内部からの正面図で示した概略図である。図2〜5の供給口の形状が実施形態の一例であり、図6は本発明を満足しない比較例である。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
「ウレタン系接着剤を塗布としたポリエチレンテレフタレート(PET)支持体上に、感光性樹脂組成物層、粘着防止層、ポリエチレンテレフタレートのカバーフィルムがこの順で積層された、厚み1.70mmの東洋紡績株式会社製のフレキソ印刷原版「NS170F」(商標)を用意した。
まず、フロアー層を形成するために原版のPET支持体側から化学線(光源 Phillips 10R 365nmにおける照度8mW/cm2)を1分間照射した。続いてカバーフィルムを剥離した。その後ネガティブフィルムを粘着防止層上に減圧下で密着させ化学線(光源 Phillips 10R 365nmにおける照度8mW/cm2)を6分間照射し、フレキソ印刷に用いる露光済みの感光性フレキソ印刷版を得た。
図1で説明した現像装置を使用して現像性の性能を評価した。
<使用した装置の説明>
現像ブラシは、メラミン樹脂合板にブラシを植え込んだ以下の現像ブラシを使用した。
ブラシ:150μm ナイロン製
支持板:メラミン樹脂合板 15mm
毛束植え込み孔径:直径20mm
毛束植え込み密度:密度が120本/孔
現像液は水道水60リットルに対して洗濯用石けん(日本生活共同組合連合会 製造 成分:脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム)0.7kgを溶解して現像液を作製し、70リットルの現像槽に入れて現像液温40℃に加温した。
現像槽中の現像液の流動は、以下の条件で行った。
現像槽側面に設置する現像液供給口は、図2の上下に供給口を二つ配置した形状のものを用い、ポンプを用いて100cm/秒で供給して循環させた。
現像性の評価は、露光済みのNS170F A2サイズを使って、30枚連続的に現像し、評価を行った。さらに、連続運転を想定して現像枚数を合計45枚まで増やして現像安定性を評価した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1において、現像ブラシ用支持板に直径20mmの円形空隙を10平方センチメートル当たりに3個設けた以外は実施例1と同様にして評価を行った。その評価結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、図3の現像用ブラシ支持基板に現像液を当る現像液供給口を用いて評価を行った。その評価結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1において、図4に示した上下二段の長方形の現像液供給口を用いて評価を行った。その評価結果を表1に示す。
<現像性評価>
〔現像ブラシ毛束間の間隙への樹脂沈降物有無〕
A2サイズ30枚連続的して現像した後、さらに合計45枚になるまでに現像した後に目視で樹脂沈降物有無を判定した。
○: 樹脂沈降物無し
△: 僅かに樹脂沈降物有り
×: 樹脂沈降物有り
〔現像槽底部へ樹脂沈降有無〕
A2サイズ30枚連続的して現像した後、さらに合計45枚になるまでに現像した後に、目視で現像槽底部全体の樹脂沈降物有無を判定した。
○: 樹脂沈降物無し
△: 現像槽底部の端部僅かに樹脂沈降物有り
×: 堆積した樹脂沈降物有り
〔現像液表面への樹脂浮上有無〕
A2サイズ30枚連続的して現像した後、さらに合計45枚になるまでに現像した後に、目視で現像液表面への樹脂浮上有無を判定した。
○: 浮上樹脂無し
×: 浮上樹脂有り
〔印刷版表面への樹脂付着有無〕
A2サイズを連続現像した30枚目の印刷版、さらに合計45枚目の印刷版について、印刷版表面を目視で樹脂付着有無を判定した。
○: 樹脂付着無し
×: 樹脂付着有り
<比較例1>
実施例1において、ポンプを止めて実施例1と同じ現像性の評価を行った。その結果を表1に示した。
<比較例2>
実施例1において、現像液供給口と現像液排出口を同一側面に配置して現像液が循環するようにして評価を行った。
<比較例3>
実施例1において、現像液排出口を現像ブラシのブラシ位置よりも上に配置して現像液がブラシ上を循環するようにして評価を行った。
表1より、現像液を循環し、さらに供給口と排出口が反対側にある方が樹脂沈降や印刷版表面への樹脂付着が少ないことが分かる。又、現像液供給口の形状が図6のブラシよりも上の位置にある場合には現像槽底部への樹脂沈降が見られた。 この結果より、本発明のフレキソ印刷版の現像方法では、凝集した樹脂の浮上、ブラシ毛束間への凝集樹脂沈降、現像槽底部への凝集樹脂沈降がなく、さらに印刷版表面への樹脂付着がない優れたフレキソ印刷版を得られることが分かる。
本発明の感光性フレキソ印刷版の現像方法および現像装置は、高価なろ過設備を購入することなく、現像槽内に樹脂成分の凝集物浮上や凝集物の沈降が極力少なくなることから、印刷版表面に樹脂の付着のない高品位な感光性フレキソ印刷版として特に有用である。
11.現像槽側面
12.現像槽底部
13.現像槽底部
14.現像液排出口
15.現像液供給口
21.ブラシ毛束
22.ブラシ支持基板
3.ポンプ
4.現像液の流れ
5.現像液面

Claims (3)

  1. 現像槽内の現像液中にブラシ先を上方向に向けて浸漬したブラシを用いて水分散型の感光性フレキソ印刷版を現像する方法であって、現像液を現像槽の片側側面に設置された現像液供給口より反対側側面の現像液排出口へ流動させる循環型現像液流動方法であり、現像液供給口から流入された現像液が現像ブラシの上下に同時に流れ、且つ供給した現像液をブラシ支持基板に当てる方法又は現像ブラシの上下に対応する位置に供給口を設ける方法によって現像液を現像ブラシの上下に流入させることを特徴とする感光性フレキソ印刷版の現像方法。
  2. 現像ブラシ用支持基板が直径10〜30mmの空隙を10平方センチメートル当たりに1〜5個を有する請求項に記載の感光性フレキソ印刷版の現像方法。
  3. 請求項1又は2に記載の現像方法を用いることのできる現像装置であって、少なくとも現像槽、現像ブラシ、現像液供給口、現像液排出口及びポンプから構成され、現像槽内の現像液中にブラシ先を上方向に向けて浸漬したブラシを用いて水分散型の感光性フレキソ印刷版を現像する感光性フレキソ印刷版用現像装置であって、現像液を現像槽の片側側面に設置された現像液供給口より反対側側面の現像液排出口へ流動させる循環型現像液流動方法に用いる感光性フレキソ印刷版用現像装置であり、且つ供給した現像液がブラシ支持基板に当たる又は現像ブラシの上下に対応する位置に供給口を設け、現像液を現像ブラシの上下に流入させることを特徴とする感光性フレキソ印刷版用現像装置。
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