JP6043625B2 - ワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法 - Google Patents

ワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤハーネス組立工場内において真空成形や圧空成形等でプロテクタ等の樹脂部品を成形してワイヤハーネス組立ラインに供給するワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法に関するものである。
従来のワイヤハーネスの製造方法として、例えば特許文献1には、無端ベルトを用いたベルトコンベアによって複数のワイヤハーネス布線ボートを所定の搬送経路に沿ってループ状に搬送させながら、ワイヤハーネス布線ボートの表面上の布線治具に沿って電線を布線し、複数本の電線で成る束電線の所定位置に合成樹脂製のプロテクタやチューブや係止用クリップ等を組み付けたり、束電線をテープ巻きで結束したりすることが記載されている。このワイヤハーネス布線ボートの表面には外装検査図や注意ポイント図を含むラベルが貼り付けられている。
また、特許文献2には、ワイヤハーネス組立工場において、端子製造機と電線製造機と合成樹脂製のコネクタハウジングを成形するための成形機とを用いてサブワイヤハーネスを製造し、同じくワイヤハーネス組立工場の組立ラインにおいて、複数のサブワイヤハーネスを相互に組み付けると共に、組み付けられた複数のサブワイヤハーネスに樹脂成形品としてのプロテクタや係止用クリップを組み付けてワイヤハーネスを形成することが記載されている。
また、特許文献3には、複数の布線板をベルトコンベアの走行経路に沿ってループ状に搬送しながら、各布線板ごとに各作業者が電線を布線しつつ、各布線板の近傍に設置した縦型射出成形機で合成樹脂製の係止用クリップを成形して、複数本の電線で成る束電線に係止用クリップをバンド締めで組み付けることが記載されている。この束電線には係止用クリップ以外に合成樹脂製のプロテクタやゴム製のグロメット等が組み付けられてワイヤハーネスが構成される。
また、特許文献4には、合成樹脂製のプロテクタの成形方法として、射出成形以外に、樋状のプロテクタ本体とプロテクタ本体の横長の開口を塞ぐ蓋材とを真空成形又は圧空成形にて形成し、蓋材とプロテクタ本体とのブラケット状の各車体固定部を重ね合わせて車体にねじ締め固定することが記載されている。
特開2002−329429号公報(図1) 特開2002−245876号公報(図1) 特開2012−124090号公報(図1,図4) 特開2010−93920号公報(図1〜図4)
しかしながら、上記従来の特許文献1に記載されたワイヤハーネスの製造方法にあっては、例えば図3にワイヤハーネス製造工程の一例を示す如く、ワイヤハーネス組立工場55のワイヤハーネス組立ライン58において、複数の布線板61を作業開始位置Sから矢印の如く移動させつつ前半の配索工程59で各布線板61に電線を布線(配索)し、後半の部品組付工程60で各布線板61上の複数本の電線で成る束電線の外周側に樹脂部品として例えばプロテクタA〜Cを組み付ける際に、以下のような問題があった。
例えば各車種のワイヤハーネスA’,B’(図示せず)に共通で使用される使用頻度の多い共通のプロテクタA,Bと、特定の車種のワイヤハーネスC’(図示せず)に専用で使用される使用頻度の少ない専用のプロテクタCとがある場合に、共通のプロテクタA,Bは多くの数量を必要とし、専用のプロテクタCは少ない数量であれば済むが、部品工場51で専用のプロテクタCを共通のプロテクタA,Bと同じような方法で生産し、同じように梱包し、同じようにワイヤハーネス組立工場55に輸送し、ワイヤハーネス組立工場55において同じように部品在庫57として管理しなければならないために、ワイヤハーネスA’〜C’(特にワイヤハーネスC’)の生産コストが割高になるという問題があった。
すなわち、共通のプロテクタA,Bと専用のプロテクタCとを部品工場51において射出成形工程52で生産するために、少量生産の専用のプロテクタCにおいても、凸型(コア)と凹型(キャビティ)の高価な金型を必要とし、設備や金型償却費が高くついて、部品コストが高価になっていた。また、共通のプロテクタA,Bと専用のプロテクタCとを部品工場51において同じような荷姿で別々に梱包するために(符号53の工程)、専用のプロテクタCにおいても梱包費(物流コスト)が発生していた。また、共通のプロテクタA,Bと専用のプロテクタCを梱包した後、例えばトラック便でワイヤハーネス組立工場55まで輸送するために(符号54の工程)、専用のプロテクタCにおいても輸送費(物流コスト)が発生していた。また、専用のプロテクタCは少量生産であるので、例えば輸送便54の間隔があきやすく、多くの輸送日数を必要とし、ワイヤハーネス組立工場55にタイムリーに届けるための管理やそのための経費が必要であった。
また、ワイヤハーネス組立工場55に届いた専用のプロテクタCを共通のプロテクタA,Bと同様に部品受け入れし(符号56の工程)、部品在庫57として保管して在庫管理するために、専用のプロテクタCのための受入スペースや在庫スペースや管理コストを必要としていた。また、専用のプロテクタCを共通のプロテクタA,Bと共に部品在庫置き場57からワイヤハーネス組立ライン58の部品組付工程60の近くの部品置き場62〜64まで移動させる際に、専用のプロテクタCは少数あればよいのに係わらず、専用のプロテクタCを在庫置き場57から部品置き場64に補充する作業が面倒であるので、部品置き場64における専用のプロテクタCの置き数が増して部品置き場64のスペースが肥大化する傾向にあった。
上記従来の特許文献2や特許文献3に記載されたワイヤハーネスの製造方法にあっても、例えば各車種のワイヤハーネスA’,B’(図示せず)に共通で使用される使用頻度の多いプロテクタ(樹脂部品)A,Bと、特定の車種のワイヤハーネスC’(図示せず)に専用で使用される使用頻度の少ないプロテクタ(樹脂部品)Cとがある場合の対応については記載されておらず、上記特許文献1におけると同様な問題が生じる懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハーネス組立工場において、例えば各車種のワイヤハーネスに共通で使用される使用頻度の多い樹脂部品と、特定の車種のワイヤハーネスに専用で使用される使用頻度の少ない樹脂部品とがある場合に、使用頻度の少ない樹脂部品に起因するワイヤハーネスの生産コストの上昇を抑えて、ワイヤハーネスのコストを低減させることのできるワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法は、ワイヤハーネスの品番に応じて組み付けられる同類の樹脂部品のうちの使用頻度の多い樹脂部品を部品工場の成形工程で生産してワイヤハーネス組立工場に搬入し、該同類の樹脂部品のうちの使用頻度の少ない樹脂部品を該ワイヤハーネス組立工場の成形工程で生産して、該使用頻度の多い樹脂部品と該使用頻度の少ない樹脂部品とを該ワイヤハーネス組立工場のワイヤハーネス組立ラインに適宜供給し、前記使用頻度の多い樹脂部品と前記使用頻度の少ない樹脂部品とを前記ワイヤハーネス組立工場の各部品置き場に配置し、前記ワイヤハーネス組立ラインにおいて、組み立てるワイヤハーネスの識別情報を識別情報読込装置で読み込んで、組付に必要な樹脂部品の部品置き場を視覚表示させると共に、該使用頻度の少ない樹脂部品の必要な時に、前記ワイヤハーネス組立工場の成形工程を視覚表示させることを特徴とする。
上記構成により、使用頻度の多い樹脂部品が部品工場での梱包や部品工場からワイヤハーネス組立工場への輸送を必要とするのに対し、使用頻度の少ない樹脂部品は、ワイヤハーネス組立ラインを配置したワイヤハーネス組立工場内(好ましくはワイヤハーネス組立ラインの近傍)で生産されるので、梱包や輸送が不要であり、且つ必要な時に必要な数だけ生産可能で、在庫の管理も不要である。「同類の樹脂部品」とは、形状や大きさは異なるが名称が同一のものを言う。また、上記構成により、同一のワイヤハーネス組立ラインにおいて、使用頻度の多いワイヤハーネスの束電線に使用頻度の多い樹脂部品が組み付けられ、あるいは使用頻度の少ないワイヤハーネスの束電線に使用頻度の少ない樹脂部品が組み付けられる。各樹脂部品の組付に際して、組付作業者がワイヤハーネスの識別情報を識別情報読込装置で読み込むことで、各樹脂部品の部品置き場のランプが点灯して視覚表示され、視覚表示された部品置き場から作業者が所定の樹脂部品を確実に選択してワイヤハーネスの束電線に組み付ける。使用頻度の少ない樹脂部品の必要な時(例えば使用頻度の少ない樹脂部品が部品置き場に一つないし少数配置された状態から組付作業者がその一つを視覚表示に従って取り出した時)には、前記組付作業者がワイヤハーネスの識別情報を識別情報読込装置で読み込んだ際に、同時にワイヤハーネス組立工場の成形工程のランプが点灯して視覚表示され、成形工程の作業者が使用頻度の少ない樹脂部品を生産する。
請求項2に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法は、請求項1記載のワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法において、前記使用頻度の多い樹脂部品を射出成形工程で生産し、前記使用頻度の少ない樹脂部品を真空成形工程又は圧空成形工程で生産することを特徴とする。
上記構成により、使用頻度の多い樹脂部品が部品工場において射出成形で大量生産され、使用頻度の少ない樹脂部品がワイヤハーネス組立工場において真空成形又は圧空成形によって少ない占有スペースで且つ必要な時に必要な数だけ生産可能となる。樹脂部品としては、射出成形及び真空成形又は圧空成形可能なハーネスプロテクタが好適である。
請求項に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法は、請求項1又は2に記載のワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法において、前記ワイヤハーネス組立工場の成形工程を樹脂板成形機と真空成形機又は圧空成形機とトリミング機とで構成し、該トリミング機で生じた端材を該樹脂板成形機でリサイクルすることを特徴とする。
上記構成により、樹脂板成形機で樹脂板(シート)が形成され、樹脂板を真空成形又は圧空成形して使用頻度の少ない樹脂部品の中間加工品が形成され、樹脂部品の中間加工品の端部の不要部分をトリミングして樹脂部品が完成する。トリミング機で生じた端材は樹脂板成形機に投入されてリサイクルされる。
請求項1記載の発明によれば、使用頻度の多い樹脂部品を部品工場で生産し、使用頻度の少ない樹脂部品をワイヤハーネス組立工場で生産することで、使用頻度の少ない樹脂部品を部品工場で生産する場合に比べて、使用頻度の少ない樹脂部品の梱包や部品工場からワイヤハーネス組立工場への輸送を不要とし、且つ使用頻度の少ない樹脂部品を必要な時に必要な数だけ生産することができ、使用頻度の少ない樹脂部品の在庫の管理を不要として、使用頻度の少ない樹脂部品に起因するワイヤハーネスの生産コストの上昇を抑えて、ワイヤハーネスのコストを低減させることができる。また、組付作業者が視覚表示に従って各樹脂部品を各部品置き場から取り間違えなく確実に取り出してワイヤハーネス組立ラインに供給することができると共に、成形作業者が視覚表示に従って使用頻度の少ない樹脂部品を必要な時に必要な数だけ生産することができるので、請求項1記載の発明の効果を促進させることができる。
請求項2記載の発明によれば、使用頻度の多い樹脂部品を部品工場において射出成形で大量生産し、使用頻度の少ない樹脂部品をワイヤハーネス組立工場において真空成形又は圧空成形によって少ない占有スペースで且つ必要な時に必要な数だけ生産することができるので、請求項1記載の発明の効果を促進させることができる。
請求項記載の発明によれば、使用頻度の少ない樹脂部品をワイヤハーネス組立工場において真空成形又は圧空成形で生産する際に、トリミングで生じた端材を樹脂板成形機に投入してリサイクルすることで、使用頻度の少ない樹脂部品の材料コストを低減して、使用頻度の少ない樹脂部品に起因するワイヤハーネスの生産コストの上昇を抑えて、ワイヤハーネスのコストを低減させることができる。
本発明に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法の一実施形態を示す平面図(説明図)である。 (a)〜(d)は、樹脂部品の真空成形工程の一例を順に示す縦断面図(説明図)である。 従来のワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法の一形態を示す平面図(説明図)である。
図1は、本発明に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法の一実施形態を示すものである。
このワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法は、例えば各車種のワイヤハーネスA’,B’(図示せず符号のみ示す)に共通で使用される二種類の使用頻度の多い共通の樹脂部品であるプロテクタA,B(図示せず符号のみ示す)を外部の部品工場1で多数生産してワイヤハーネス組立工場2へ搬入し、特定の車種のワイヤハーネスC’(図示せず符号のみ示す)に専用で使用される一種類の使用頻度の少ない専用の樹脂部品であるプロテクタC(図示せず符号のみ示す)をワイヤハーネス組立工場2の内部において必要に応じてタイムリーに生産して、共通のプロテクタA,Bと共にワイヤハーネス組立ライン3に供給することを特徴としている。
共通のプロテクタA,Bは部品工場1内の射出成形工程で形成し、専用のプロテクタCはワイヤハーネス組立工場2内の真空成形工程4又は圧空成形工程において形成する。図1の例では真空成形工程4として説明する。各プロテクタA〜C(図示せず)はハーネスプロテクタとも呼称され、断面凹字状の樋状のプロテクタ本体と、プロテクタ本体の横長の開口を塞ぐ断面逆凹字状のカバーとで成る、あるいは凹字状の樋状のプロテクタ本体のみで成る既存のものである。各プロテクタA〜Cは形状や大きさは異なるが同類である。
例えば共通のプロテクタA,B用の射出成形工程の場合は、プロテクタ本体とカバーとを連結する薄肉ヒンジ(図示せず)や、プロテクタ本体とカバーとを係止するためのロック部(図示せず)を容易に形成することができるが、真空成形工程4又は圧空成形工程では、これら薄肉ヒンジやロック部の形成が難しい。
しかし、真空成形工程4又は圧空成形工程においても、例えば成形時のプラグアシスト(樹脂板18(図2)を押さえ付けるための不図示の補助型)を利用して薄肉ヒンジを形成したり、例えば既存のアンダカット対応用の外スライド駒型や傾斜バーや倒れピン等の手法を用いてロック部を形成することはできる。これらロック部等を形成しない場合は、プロテクタCのプロテクタ本体とカバーとの相互固定はテープ巻きやボルトやクリップ等での共締め等で行うことができる。
図1の如く、共通のプロテクタA,Bは、外部の部品工場1において品番ごとに原材料の熱可塑性樹脂材5を射出成形工程6で射出成形してそれぞれ生産し、品番ごとに梱包して(符号7で示す工程)、好ましくは同時にトラック等で輸送して(符号8で示す工程)ワイヤハーネス組立工場2に搬入する。図3の従来例に比べて専用のプロテクタCを射出成形するための高価な金型や、専用のプロテクタCの梱包や輸送に要する手間やコストが不要である。
ワイヤハーネス組立工場2に搬入された共通のプロテクタA,Bは、部品受入(受入検査を含む)9を経て部品在庫10として一時保管された後、ワイヤハーネス組立ライン3の近傍の部品置き場11,12に移される。
一方、専用のプロテクタCは、ワイヤハーネス組立工場2の内部の真空成形工程4又は圧空成形工程で必要な時に必要な数だけタイムリーに製造される。真空成形工程4又は圧空成形工程は、ワイヤハーネス組立ライン3の近傍に設置され、真空成形機15又は圧空成形機と、その前工程としての樹脂板成形機14と、後工程としてのトリミング機16とで構成されている。
樹脂板成形機14は、原材料の不図示の熱可塑性樹脂材(ペレット)から一枚の平坦な樹脂板18(図2)を成形する。すなわち、原材料の樹脂材を加熱溶融した後、例えば、射出成形、押出成形、ロール成形等の成形方法により、平坦な樹脂板18を得る。樹脂板18はシートとも呼称され、専用のプロテクタCの展開形状に沿った大きさに(正確には展開形状よりも少し大きく)形成される。
トリミング機16は、真空成形機15又は圧空成形機で形成されたプロテクタ中間加工品の不要な端部を切断して、製品(樹脂部品)としての専用のプロテクタCを形成する。トリミング工程16で生じた不要な端材は例えばペレット状に粉砕して、図1の矢印17の如く樹脂板成形機14に投入してリサイクルする。
図2(a)〜(d)を用いて真空成形工程4の一例を説明する。なお、図2(d)における成形品の完成形状は必ずしも専用のプロテクタCの形状と一致するものではない。
先ず、図2(a)の如く、平坦な樹脂板(シート)18を両側から支持部19で水平に支持した状態で、上下のヒータ20で加熱して軟化させる(樹脂板18の加熱・軟化工程)。次いで、図2(b)の如く、軟化した樹脂板18を断面略凸字状の真空成形用の金型21の上にセットし(被せ)、樹脂板18と金型21との間の空気を金型21の下側から矢印22の如く吸引して、樹脂板18を金型21の表面に沿って金型21の形状に変形させる(成形工程)。
なお、図2(b)では断面略凸字状の金型21を用いているが、プロテクタCの矩形樋状(断面凹字状)のプロテクタ本体(C)を成形するには、断面矩形状の金型を用いればよい。また、プロテクタ本体(C)の横長の開口23を塞ぐ断面逆凹字状のカバー(図示せず)を成形するには、図2(b)の金型21よりも浅い(低い)断面矩形状の金型を用いればよい。また、樹脂板18を上下ではなく片面のヒータ20で加熱して軟化させてもよい。
次いで、図2(c)の如く、成形されたプロテクタ中間加工品24を金型21上で冷却して硬化させた後、例えばプロテクタ中間加工品24と金型21との間に下方から加圧エアをブローする等して、プロテクタ中間加工品24を金型21から上向きに離脱(離型)させる(冷却離型工程)。
次いで、図2(d)の如く、プロテクタ中間加工品24を図2(c)におけるとは上下逆に反転して、下側の刃型25(略凹字状の台状の刃型本体に上向きのトムソン刃26を有するもの)にセットし、上側のプレス板27を矢印の如く下降させて、プロテクタ中間加工品24の不要な端部(図2(b)の成形工程で両側から支持した鍔状の部分)24aを刃26で切断して、製品(樹脂部品)としてのプロテクタ本体(C)を得る(トリミング工程)。プロテクタCのカバーも同様の方法でトリミングする。トリミング工程16で切断した端材24aは前述の如く例えばペレット状に粉砕して図1の樹脂板成形機14に投入して再使用(リサイクル)する。トムソン刃26ではなく、金型プレスでのトリミングでもよい。
なお、図2(d)では刃型本体(符号25で代用)の凹部25aから左右に離間した位置に刃26を配置しているが、例えば、矩形樋状のプロテクタ本体(C)や、プロテクタ本体(C)の横長の開口23を塞ぐ逆凹字状のカバー(図示せず)を形成する場合には、刃型本体25の凹部25aの近傍に刃26を配置する。また、成形したプロテクタ中間加工品24の不要な端部24aを手作業等で容易に離別可能な場合は、図1のトリミング機16は不要である。
専用のプロテクタCは、通常、底壁24b(図2(d))と左右の深い側壁24cとで成る矩形樋状のプロテクタ本体(C)と、上壁と左右の浅い側壁とで成る断面逆凹字状のカバー(図示せず)とで構成されるので、図1の一台の真空成形機15でプロテクタ本体とカバーとを同時に成形する(一台の真空成形機15にプロテクタ本体成形部とカバー成形部とを並列に設ける)ことが好ましい。プロテクタ本体(C)の底壁24bの長手方向(図2の奥行き方向)の端部には、プロテクタ本体内に挿通させた複数本の電線(束電線)をテープ巻きで固定するための板部(図示せず)を突出形成することが好ましい。
また、底壁24bと左右の深い側壁24cとで成る矩形樋状のプロテクタ本体(C)のみで専用のプロテクタCを構成する場合(カバーを用いない場合)は、例えば、複数本の電線で成る束電線(束電線のうちのテープ巻きしない部分)をプロテクタ本体に挿通させた後、プロテクタ本体の周囲をテープ巻きしたり、前述の固定用の板部に束電線をテープ巻きで固定して、束電線の脱落を防ぐようにする。
図2では真空成形工程4について説明したが、圧空成形工程の場合は、図2(b)において軟化した樹脂板18を凸状ではなく凹状の金型(21)の上にセットしつつ樹脂板18の上から圧縮空気を下向きにブローして、樹脂板18を金型(21)の凹部の表面に沿って金型(21)の形状に変形させる。その他の工程(図2(a)の樹脂板の加熱軟化工程、図2(c)のプロテクタ中間加工品の冷却離型工程、図2(d)のトリミング工程)は真空成形におけると同様である。
図1の真空成形機15又は圧空成形機は卓上小型設備であるので、ワイヤハーネス組立工場2内のワイヤハーネス組立ライン3の近傍に省スペースで設置することができる(図1においては説明の便宜上、真空成形工程4の真空成形機15等の設備14〜16を作業者37に比べて大きく表示しているが、実際には作業者37と略同程度の大きさである)。
図1の如く、真空成形工程4又は圧空成形工程で製造された専用のプロテクタCは、共通のプロテクタA,Bの部品置き場11,12の近傍(隣接)の部品置き場13に置かれる。各部品置き場11〜13において各プロテクタA〜Cは混入しないように別々に分離して配置される。共通のプロテクタA,Bは必要数量が多く、専用のプロテクタCは必要数量が少ないので、共通のプロテクタA,B用の部品置き場11,12は広く、専用のプロテクタC用の部品置き場13は狭く規定される。
専用のプロテクタCは必要な時に必要な数だけ真空成形工程4又は圧空成形工程でタイムリーに製造することができるので、部品置き場13における専用のプロテクタCの数は少なくとも1つないしそれ以上の少数であればよい。専用のプロテクタCのプロテクタ本体とカバーとが分離されている場合(連結用の薄肉ヒンジがない場合)は、プロテクタ本体とカバーとをセットで部品置き場13に配置する。
ワイヤハーネス組立ライン3は、前半の電線配索工程28と後半の部品組付工程29及び検査工程(外観検査及び導通検査工程)30とで成り、後半の部品組付工程29の近傍に各プロテクタA〜Cの部品置き場11〜13があり、部品置き場11〜13の近傍にはプロテクタA〜C以外に他の樹脂部品である不図示のコルゲートチューブ(保護チューブ)や係止用クリップや防水用グロメット等が配置されている。
図1の例において、真空成形工程4又は圧空成形工程はワイヤハーネス組立ライン3の終端側の検査工程30の近傍に配置されている。また、共通のプロテクタA,B用の部品受入場所9と部品在庫置き場10は、真空成形工程4又は圧空成形工程とは反対側すなわち部品置き場11〜13を境にして左側に配置されている。置き場10,11〜13は、全て同じ側に配置してもよい。
ワイヤハーネス組立ライン3の作業開始位置Sの布線板311は配索工程28の右端に位置し、ワイヤハーネスA’〜C’(図示せず)の完成品取り出し位置Pの布線板3116は、部品組付工程29の右側の検査工程30の右端に位置する。ワイヤハーネス組立ライン3の各布線板(治具板)31は矢印32の如く時計回り(右回り)にエンドレスでゆっくりと移動する。
ワイヤハーネス組立ライン3の配索工程28において布線板31ごとの作業者33によって各布線板31の布線具(図示せず)に順番に電線(図示せず)が布線されていく。布線具(図示せず)は結き具とも呼称され、布線板31の表面から上向きに立設された支柱部と、支柱部の先端に設けられたUフォーク状等の電線引っ掛け部(結き部)とで構成されている。なお、布線板31の枚数は必要に応じて適宜設定される。
例えば、各電線の端末には予め前工程で端子が圧着接続され、所要の電線の端末の端子は予め合成樹脂製のコネクタハウジング内に収容されてコネクタを構成し、複数本の電線とコネクタとでサブワイヤハーネスを構成している。ワイヤハーネス組立ライン3の配索工程28の終端(左端)の布線板318の上においては複数組の電線すなわち各サブワイヤハーネスの配索が完了して、布線板318の長手方向に沿う太い幹線から布線板318の短手方向に複数の細い分岐線が分岐されている。
電線の配索(布線)を完了した布線板318は部品組付工程29に送られて、部品組付工程29で布線板3110〜3113上の幹線や分岐線にすなわち束電線に所定のプロテクタA〜Cやチューブや係止用クリップやグロメット等といった樹脂部品(外装部品)が組み付けられる(グロメットはゴム部品であるが便宜上樹脂部品と称する)。プロテクタA〜Cを含む樹脂部品は各布線板3110〜3113ごとに各作業者33によって束電線への組み付けが行われる。配索工程28においても同様であるが、各作業者33は布線板31と一体的にループ状に移動するのではなく、自分の前(持ち位置)に来た布線板31での担当の作業を終了したら、次に来る布線板31において同様の作業を行う。
各布線板31には、製造するワイヤハーネスA’〜C’(図示せず)の品番を表すバーコード等の識別情報を記入した識別ラベル34が添付されており、作業者33が識別ラベル34の識別情報をバーコードリーダ等の識別情報読込(取込)装置35で読み込むことで、識別情報読込装置35に接続された制御装置(図示せず)が、読み込んだ識別情報と、ワイヤハーネスA’〜C’の品番ごとに予め入力(記憶)された各布線板31ごとの組付設定情報とに基づいて、どの位置の布線板31にどの樹脂部品(例えばどのプロテクタA〜C)を組み付けるのかを判断して、各布線板31の各作業者33が部品置き場11〜13等からどの樹脂部品(例えばプロテクタA〜C)を選択すればよいのかを(さらに好ましくはどの樹脂部品を布線板31上の束電線のどの位置に組み付けるのかを)作業者に指示する。
すなわち、プロテクタA〜Cの例で説明すると、共通のプロテクタA,Bと専用のプロテクタCとの各部品置き場11〜13にそれぞれランプ等の視覚装置11a〜13aが設置されており、例えば部品組付工程29の各布線板31における各作業者33が、各布線板31に隣接する各固定部(布線板31とは分離されて不動である部分)に配置された各識別情報読込装置35で各布線板31の識別ラベル34の識別情報を読み込む(取り込む)ことで(図1では便宜上、部品組付工程29の識別ラベル34と識別情報読込装置35は一箇所のみ図示している)、その布線板31の位置情報をも取り込んで、各識別情報読込装置35に接続された不図示の共通の制御部がその布線板31上の束電線にどのプロテクタA〜Cを組み付けるのかを判断して、組み付けるべきプロテクタA〜Cの部品置き場11〜13の何れかのランプ11a〜13aを点灯させる。
さらに好ましくは、どの布線板31上の束電線のどの位置にプロテクタA〜Cを組み付けるのかをも、布線板31上に設置された位置表示ランプ(図示せず)を点灯させることで作業者33に指示する。
作業者33は、何れかのランプ11a〜13aの点灯した部品置き場11〜13から何れかのプロテクタA〜Cを手で取り出して、例えば布線板31上に予め配置された不図示の組付作業図からプロテクタA〜Cの組付位置を読み取って、あるいは布線板31上に設置された不図示の位置表示ランプの点灯表示に従って、布線板31上の束電線にプロテクタA〜Cを組み付ける。布線板31ごとに識別ラベル34の識別情報を各識別情報読込装置35で読み取ることで、束電線へのプロテクタA〜Cの誤組付や欠品といった不具合が確実に防止される。
なお、例えば部品組付工程29の二つの布線板3110,3111において各作業者33が同時に各識別ラベル34の識別情報を各識別情報読込装置35で読み込んで部品置き場11〜13の二つのランプ(例えば11aと12a)が同時に点灯した場合に、どの作業者33がどちらのランプ11a,12aで指示されたプロテクタA,Bを取ればよいかが分からなくなる不具合を防ぐために、プロテクタA〜Cごとの各部品置き場11〜13に、各布線板3110〜3113ごとに対応した色の異なるランプ11a〜13aを複数配置しておく(例えば第一の布線板3110に対応するランプは黄色、第二の布線板3111に対応するランプは青色等とする)ことも有用である。
専用のプロテクタCはワイヤハーネス組立工場2内で必要な時に必要な数だけ少量生産するべく、部品置き場13には常に少なくとも一つの専用のプロテクタCがストックされていると仮定して、例えば、専用のプロテクタCの部品置き場13のランプ13aが点灯すると同時に、成形工程4のランプ(視覚装置)36が点灯するようにする。すなわち、識別情報読込装置35に接続された不図示の制御装置が専用のプロテクタCの部品置き場13のランプ13aを点灯させると同時に、成形工程4のランプ36をも点灯させる。ブザー等の不図示の報知装置を併用してもよい。
成形工程4の担当の作業者37は成形工程4のランプ36の点灯を確認して、専用のプロテクタCの成形を開始し、真空成形機15とトリミング機16を用いて(樹脂板18は樹脂板成形機14で予め成形しておくことが好ましい)、専用のプロテクタCを完成させる。作業者37は、完成した専用のプロテクタCを、トリミング機16に隣接する部品置き場13に置く。専用のプロテクタCの生産数は一度に一つでもよいが、一度に複数個(少量)まとめて生産してもよい。何れにおいても、従来(図3)の部品工場51で専用のプロテクタCを複数(多数)まとめて射出成形してワイヤハーネス組立工場55に搬入する場合に比べて、ワイヤハーネス組立工場2内での専用のプロテクタCの在庫数量を大幅に削減することができる。
専用のプロテクタCの在庫を全く持たずに、例えば、図1のワイヤハーネス組立ライン3の配索工程28の作業開始位置Sの布線板311ないしその次の布線板312におけるワイヤハーネスC’用の識別ラベル34の識別情報を作業者33が識別情報読込装置35で読み込んだ際に、成形工程4に専用のプロテクタCの生産指示を出すように(成形工程4のランプ36が点灯するように)、制御装置(図示せず)に予めプログラミングしておけば、配索工程28の作業中に成形工程4の作業者37が専用のプロテクタCを成形して、後半の部品組付工程29に専用のプロテクタCをタイムリーに供給し、専用のプロテクタCの在庫をゼロにすることもできる。
配索工程28の作業者33は、識別ラベル34の識別情報を識別情報読込装置35で読み込ませることで、識別情報読込装置35に接続された制御装置の指示で(布線板31上に設置された不図示のランプの点灯で)布線板31のどの位置に電線を布線するのかを知ることができる。
なお、上記実施形態においては、布線板31ごとにワイヤハーネスA’〜C’の識別情報(符号34で代用)を読み取る例で説明したが、例えば、ワイヤハーネス組立ライン3の部品組付工程29の初期(第一)の布線板3110において、ワイヤハーネスA’〜C’の識別ラベル34の識別情報を識別情報読込装置35で読み込むことで、部品組付工程29の各布線板3110〜3113におけるプロテクタA〜Cの選択指示を順次行わせるようにすることも可能である。
この場合は、例えば、各布線板3110〜3113の間に布線板3110〜3113の移動によって作動するスイッチ(図示せず)をそれぞれ設けておき、最初(第一)の布線板3110への何れかのプロテクタA〜Cの組付が完了して第一の布線板3110が次(第二)の布線板3111の位置に移動する際に、第一のスイッチが作動して、第一のスイッチの電気信号を受けた不図示の制御装置が第二の布線板3111においてプロテクタA〜Cの部品置き場11〜13の何れかのランプ11a〜13aを点灯させ、第二の布線板3111の作業者33が、点灯したランプ11a〜13aの部品置き場11〜13から何れかのプロテクタA〜Cを取りだして第二の布線板3111に組み付ける。
そして、第二の布線板3111が次(第三)の布線板位置3112に移動する際に、第二のスイッチが作動して、第二のスイッチの電気信号を受けた不図示の制御装置が第三の布線板3112において必要なプロテクタA〜Cの部品置き場11〜13の何れかのランプ11a〜13aを点灯させる、というようにして、各布線板3110〜3113ごとに作業者33が識別情報読込装置35でワイヤハーネスA’〜C’の識別情報(34)を読み取る手間を削減させる。
この場合においても、プロテクタA〜Cごとの各部品置き場11〜13に各布線板3110〜3113ごとに対応した色の異なるランプ11a〜13aを複数配置しておくことが有用である。どのタイミングで布線板31の識別情報(34)を読み取るか等は必要に応じて適宜設定可能である。
また、上記実施形態においては、プロテクタA〜Cを用いた例で説明したが、例えばプロテクタに代えてコルゲートチューブ等の保護チューブや係止用クリップや防水用グロメット等を用いることも可能である。但し、コルゲートチューブは押出成形と真空成形との組み合わせで設備が肥大化しやすく、係止用クリップや防水用グロメットは射出成形が好ましいので、射出成形6でも真空成形4又は圧空成形でも生産できるプロテクタA〜Cを用いることが好ましい。各プロテクタA〜Cは形状や大きさが異なるが同様であるのと同様に、各コルゲートチューブは形状や大きさが異なるが同類であり、各係止用クリップは形状や大きさが異なるが同類である。
以下に、上記した本発明に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法について、概要をまとめて説明する。
従来、ワイヤハーネスA’〜C’(図示せず)に組み付けられるプロテクタA〜C等の樹脂成形部品は、射出成形工程(射出成形機)52(図3)で生産されるのが一般的であるが、設備費や金型費が高価であるために、一括して部品工場51(図3)で集中生産を行って、ワイヤハーネス組立工場55(図3)へ供給している。しかしながら、従来の生産方法では、物流コスト(梱包53や輸送54にかかる費用)の他に、物流に伴う輸送日数や部品在庫/管理を必要とするために、多くの費用が発生するので、物流コスト及び経費を削減して部品A〜Cの低コスト化を図ることを目的としたプロテクタの製造方法及びワイヤハーネス製造工程、詳細にはワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法を提供する必要があった。
そこで本発明は、ワイヤハーネス組立工場2(図1)において、プロテクタA〜C等の樹脂成形部品の部品コストや成形方法及びワイヤハーネスA’〜C’(図示せず)の製造工程について合理化を図るものである。
ワイヤハーネスA’〜C’は生産計画に基づいて製造され、仕向け地(北米、中国、日本等)や車両のグレード、オプション装備の有無等でワイヤハーネスA’〜C’の品番が異なる。例えばワイヤハーネスA’〜C’の製造を番号A’A’A’A’→B’B’B’→C’の繰り返し生産とした場合に、図1において、車両共通部品等の生産量の多い、ワイヤハーネスA’,B’に組み付けられるプロテクタ(樹脂成形部品)A,Bは、従来通り部品工場1で集中生産を行ってワイヤハーネス組立工場2へ搬送供給する。
車両専用部品等の生産数量の少ない、ワイヤハーネスC’だけに組み付けられるプロテクタ(樹脂成形部品)Cについては、ワイヤハーネス組立工場2内あるいはワイヤハーネス組立ライン3側で製造する。ここでの樹脂成形部品Cの成形方法は、真空成形工程4又は圧空成形工程を採用する。但し、樹脂成形部品Cの製品形状(例えば複雑な場合)や生産数量(例えば多い場合)によっては小型の射出成形機(図示せず)を用いることも可能である。
ワイヤハーネス組立ライン3の部品組付工程29の作業者33は、ワイヤハーネスA’〜C’の生産計画に基づき、ワイヤハーネス品番に適合するプロテクタA〜Cを含む成形部品を選択し、ワイヤハーネスA’〜C’に組み付けて完成させる。部品選択方法は、作業者33が部品組付工程29でプロテクタA〜Cを含む成形部品を組み付ける段階で、識別ラベル34のバーコード等の識別情報と識別情報読込装置(認識装置)35でワイヤハーネス品番を読み込むことで、その品番に適合するプロテクタA〜Cを含む組付部品を部品置き場11〜13のランプ11a〜13a等の視覚装置で知らせるようにする。
例えば、ワイヤハーネスA’の場合は、部品Aの部品置き場11のランプ11aが点灯し、ワイヤハーネスB’の場合は、部品Bの部品置き場12のランプ12aが点灯し、ワイヤハーネスC’の場合は、部品Cの部品置き場13のランプ13aが点灯するので、ランプ11a〜13aの指示通りに作業者33が部品置き場11〜13から間違えることなく確実に所要の部品(例えばプロテクタA〜C)を取り出すことができる。
なお、例えば部品Aの部品置き場11にワイヤハーネスA’用のプロテクタAを含む全ての種類の組付用部品を一括して置いておくことも可能である。この場合、部品組付工程29の各作業者33は、プロテクタAを含む全ての種類の組付用部品を部品置き場11から好ましくは同時に取り出して、例えば布線板31上の組付指示図を見ながらワイヤハーネスA’に順に組み付ける。
また、例えばワイヤハーネスC’に組み付けられる専用の部品(プロテクタ)Cが他の部品(プロテクタ)A,Bに比べて明らかに異なる製品/形状の場合は、部品置き場13のランプ表示を行わずに作業者の目視判断だけで部品Cの選択を行うことも可能である。
また、専用の部品(プロテクタ)Cは、ワイヤハーネス組立工場2内あるいはワイヤハーネス組立ライン3側で製造されるので、生産計画に基づいて製造開始をランプ(視覚)36やブザー(聴覚)で成形工程4の作業者37に知らせて、必要な時に必要な量だけを製造する。
真空成形工程4又は圧空成形工程のトリミング16で不要となった端材24a(図2)は真空成形工程4又は圧空成形工程でリサイクル材として使用する。真空成形15又は圧空成形の成形材料として使用される樹脂板18(図2)は、ワイヤハーネス組立工場2内あるいはワイヤハーネス組立ライン3側で生産することを前提とするが、生産数量や生産拠点によっては生産委託や購入品とすることも可能である。
上記実施形態においては、共通のプロテクタA,Bを二種類、専用のプロテクタCを一種類とした例で説明しているが、本発明はこれに限られるものではなく、共通のプロテクタが三種類ないしそれ以上、専用のプロテクタが二種類ないしそれ以上である場合においても適用できるものである。ワイヤハーネスの種類も同様にA’〜C’の三種類に限られるものではなく、四種類ないしそれ以上であってもよい。
本発明によって、部品成形方法すなわち射出成形6と真空成形又4は圧空成形との使い分けによって樹脂部品A〜Cの最適供給が可能となり、物流コストや無駄な経費の削減によって部品コストが低減される。また、ワイヤハーネスA’〜C’の生産に同期したワイヤハーネス製造工程によって、不要在庫57(図3)が削減される。また、ワイヤハーネス組立ライン3側での専用部品Cの生産によって、物流53,54(図3)のコストや部品管理56,57のコストが削減されると共に、部品Cが安定供給される。また、真空成形15又は圧空成形による小型設備での部品Cの製造によって、生産数量の変動や生産拠点の移転にスムーズに対応できる。
本発明に係るワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法は、ワイヤハーネス組立工場において、例えば各車種のワイヤハーネスに共通で使用される使用頻度の多い樹脂部品と、特定の車種のワイヤハーネスに専用で使用される使用頻度の少ない樹脂部品とがある場合に、使用頻度の少ない樹脂部品に起因するワイヤハーネスの生産コストの上昇を抑えて、ワイヤハーネスのコストを低減させるために利用することができる。
A,B 使用頻度の多いプロテクタ(樹脂部品)
C 使用頻度の少ないプロテクタ(樹脂部品)
1 部品工場
2 ワイヤハーネス組立工場
3 ワイヤハーネス組立ライン
4 真空成形工程(成形工程)
6 射出成形工程(成形工程)
11〜13 部品置き場
11a〜13a ランプ(視覚表示)
14 樹脂板成形機
15 真空成形機
16 トリミング機
24a 端材
34 識別ラベル(識別情報)
35 識別情報読込装置
36 ランプ(視覚表示)

Claims (3)

  1. ワイヤハーネスの品番に応じて組み付けられる同類の樹脂部品のうちの使用頻度の多い樹脂部品を部品工場の成形工程で生産してワイヤハーネス組立工場に搬入し、該同類の樹脂部品のうちの使用頻度の少ない樹脂部品を該ワイヤハーネス組立工場の成形工程で生産して、該使用頻度の多い樹脂部品と該使用頻度の少ない樹脂部品とを該ワイヤハーネス組立工場のワイヤハーネス組立ラインに適宜供給し、
    前記使用頻度の多い樹脂部品と前記使用頻度の少ない樹脂部品とを前記ワイヤハーネス組立工場の各部品置き場に配置し、前記ワイヤハーネス組立ラインにおいて、組み立てるワイヤハーネスの識別情報を識別情報読込装置で読み込んで、組付に必要な樹脂部品の部品置き場を視覚表示させると共に、該使用頻度の少ない樹脂部品の必要な時に、前記ワイヤハーネス組立工場の成形工程を視覚表示させることを特徴とするワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法。
  2. 前記使用頻度の多い樹脂部品を射出成形工程で生産し、前記使用頻度の少ない樹脂部品を真空成形工程又は圧空成形工程で生産することを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法。
  3. 前記ワイヤハーネス組立工場の成形工程を樹脂板成形機と真空成形機又は圧空成形機とトリミング機とで構成し、該トリミング機で生じた端材を該樹脂板成形機でリサイクルすることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法。
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