JP6043001B1 - 生物育成用水素水生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】家畜などの生物育成用の水に水素ガスを長時間高濃度に含有させることができ、また、多量の水素水を生成可能な生物育成用水素水生成装置の提供。【解決手段】水素水槽1と、水素ガスボンベ2と、水素水槽下部に設けられ水素ガスを水素水槽1内に供給する複数の水素ガス微細気泡導入部3と、水槽1の上方を覆うフード6と、フード6内側の水素濃度を計測する水素濃度計7と、水素濃度が所定値以上になった場合、水素ガスボンベ2から水素ガス微細気泡導入部3への水素ガスの供給を停止する水素ガス供給停止機構とを備え、それぞれの水素ガス微細気泡導入部3を水素ガスを導入する圧力室4と、圧力室4内と水槽1内を仕切る部材に気密に取り付けられた焼結金属多孔質板6とから構成される生物育成用水素水生成装置。【選択図】図1

Description

本発明は、生物育成用水素水生成装置に係り、特に、水素の微細気泡(マクロバブル、ナノバブル)を生物育成用水中に含有させるのに好適な生物育成用水素水生成装置に関する。
水などの液体に水素を含有させた水素水は、飲用に供した場合には、抗酸化作用などが期待されている。この水素水を牛、馬、豚、鶏等の飼育用飲み水に利用した場合、牛、馬、豚、鶏等の病気予防・生存率UPにつながることが期待されている。
従来、水素水の製造には、例えば、特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1には、多孔質板を介して水素ガスなどの気体を水や所定の溶液中に供給することにより、水素ガスなどの気体をナノメートルオーダーの微粒気泡として水や所定の溶液中に溶解若しくは溶存させて、ナノバブル水やフォームを生成する装置が提案されている。
特開2014-226616号公報
特許文献1のナノバブル水・フォーム生成器は、家庭などで用いられること想定しており、従って、消費量が余り多くはないので、水素水生成量は多くはない(多くても1リットル程度)。しかしながら、水素水を牛、馬、豚、鶏等の家畜飼育用飲み水に利用した場合、特に牛の飼育用飲み水に利用した場合、牛は多量の水を飲むことから、また、飼育頭数に応じて、多量の水素水を一度に生成する必要がある。しかしながら、特許文献1では、多量に水素水を生成することについて特に配慮されていない。
また、事前に多量の水素水を生成しておいた場合、一般的に水素濃度が時間の経過と共に低下するため、効果的に牛などに水素水を与えることができない可能性がある。
本発明の目的は、家畜などの生物育成用の水に水素ガスを長時間高濃度に含有させることができ、また、多量の水素水を生成可能な生物育成用水素水生成装置を提供することにある。
本発明の生物育成用水素水生成装置は、水を収容する水槽と、水素ガスボンベと、水槽下部に設けられ水素ガスボンベからの水素ガスを水槽内に供給する複数の水素ガス導入部と、水槽の上方を覆うフードと、フードに設けられフード内側の水素濃度を計測する水素濃度計と、水素濃度計で計測した水素濃度が所定値以上になった場合、水素ガスボンベから水素ガス微細気泡導入部への水素ガスの供給を停止する水素ガス供給停止機構とを備え、それぞれの水素ガス微細気泡導入部を水素ガスボンベからの水素ガスを導入する圧力室と、圧力室内と水槽内を仕切り、圧力室を構成する部材に気密に取り付けられた焼結金属からなる多孔質板とから構成したことを特徴とする。
また、本発明に用いられる焼結金属からなる多孔質板は、ステンレス鋼で構成された焼結金属の多孔質板であり、多孔質板の周囲がステンレス鋼からなる多孔質板保持部材で保持されており、多孔質板と多孔質板保持部材の接触面がニッケルを主成分とする層を介して接続され、多孔質板保持部材を介して多孔質板を、圧力室を構成する部材に気密に取り付けるのが望ましい。
本発明によれば、家畜などの生物育成用の水に水素ガスを長時間高濃度に含有させることができ、また、多量の水素水を生成可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置の構成図。 本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置の前方から見た斜視図。 本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置の後方から見た斜視図。 本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置の正面、側面、背面及び上面を示す図。 図4におけるA−A矢視側面図。 図5におけるB−B矢視上面図。 図5におけるC−C矢視上面図。 図4におけるD−D矢視底面図。 本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの一例を示す上面図および断面図。 本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの他の一例を示す上面図および断面図。 本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの他の一例を示す上面図および断面図。 本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの製造フローの一例を模式的に示す図。 本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの概要を説明する断面模式図。 本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置における水素の粒径測定結果を示すグラフ。 本発明の一実施例の生物育成用水素水生成装置における水素濃度を示すグラフ。
以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明する。
図1に基づき本発明の一実施例である生物育成用水素水生成装置のシステム構成を説明する。本実施例では、生成した水素水を牛の飲用水として用いている。本実施例の生物育成用水素水生成装置で生成した水素水は、牛以外に、馬、豚、鳥などの動物の飲用水として用いることができる。また、本実施例の生物育成用水素水生成装置で生成した水素水は、家畜の飲用水以外に、水産養殖の水や、水耕栽培用の水としても用いることができる。これらは何れも多量の水素水を生成する必要がある点で共通している。
図1に示すように、本実施例の生物育成用水素水生成装置は、パッケージ型ユニット100としてユニット化されており、水素水槽1、水素ボンベ2、水素ガス微細気泡導入部3(圧力室4、焼結金属多孔質板5)、フード6、水素濃度計(水素ガスセンサ)7、電磁弁8、減圧弁9、水素ガス圧力計10、水素ガス流量計(水素ガス総流量計)11、流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)12、水素ガスヘッダ13、ドレン弁14、流量調節弁15、流量計16、電磁弁17、仕切弁18、溶存水素濃度計19、液面レベル計(液位スイッチ)20、警報監視盤30などから構成されている。
水素水槽1には電磁弁17を介して水道水を供給する。電磁弁17は、液面レベル計(液位スイッチ)20で計測された水位に基づき開閉される。液面レベル計20は所定の高水位Hと所定の低水位Lのときに、それぞれ警報監視盤(制御装置)30に信号を出力する。警報監視盤30は、高水位Hのときには電磁弁17を閉じて水素水槽1への水道水の供給と停止し、低水位Lのときには電磁弁17を開いて水素水槽1へ水道水を供給して、水素水槽1の水位を制御する。本実施例では水素水槽1は約1mの水が収容できるように構成されている。
水素水槽1の下部には複数の水素ガス微細気泡導入部3が設けられている。水素ガス微細気泡導入部3は、圧力室4と、焼結金属多孔質板5から構成される。焼結金属多孔質板5は、詳細は後述するが、圧力室4に接続部が気密になるように取り付けられている。圧力室4には、水素ガスボンベ2からの水素ガスが供給される。水素ガスボンベ2からの水素ガスは、減圧弁9、電磁弁8、流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)12、水素ガスヘッダ13、流量調節弁15を介して、圧力室4に供給される。
水素ガスボンベ2からの水素ガスを減圧弁9により所定圧力に減圧する。本実施例では水素ガスが焼結金属多孔質板5を通過して水素水槽1内に供給されるが、水素ガスが水素水槽1内に供給されるようにするためには、圧力室4内の水素ガス圧力が水素水槽1内の水の水頭圧に打ち勝ちようにする必要がある。従って、減圧弁9により設定される圧力は、水素水槽1内の水位が高水位Hのときの水頭圧に打ち勝つように設定される。減圧弁9の開度調整は、水素ガス圧力計10に計測される圧力を作業員が目視確認しながら行うようにしている。
流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)12により水素水槽1内に供給される水素の流量を調節する。水素ガスの総流量が大きすぎると、水素水生成中に水素水槽1の水面から水素ガスの放出量が増大する可能性があるので、水素ガスの総流量と、溶存水素濃度の上昇度合い及び水素放出量との関係を予め実験などで求めておき、水素放出量が少なく、また、短時間で所定の水素水濃度に到達するような水素ガスの総流量になるように流量調節弁12の開度を調節する。流量調節弁12の開度調整は、水素ガス流量計(水素ガス総流量計)11で計測される流量を作業員が目視確認しながら行うようにしている。
電磁弁8は、フード6の内側に取り付けた水素濃度計(水素ガスセンサ)7による計測値が所定値以上となった場合に、水素ガスの水素水槽1内への供給を遮断するために設けられている。水素濃度計(水素ガスセンサ)7による計測値は、警報監視盤30に送信される。警報監視盤30において、水素濃度計(水素ガスセンサ)7の計測値が所定値以上となったと判断した場合、電磁弁8を閉じるように電磁弁8に指令するとともに警報器に警報(警報音など)を出すように指令する。本実施例では、パッケージ型ユニット100内の水素ガス濃度が4%を超えないように、水素濃度計(水素ガスセンサ)7にし、生物育成用水素水生成装置の安全性を向上させている。本実施例の生物育成用水素水生成装置は多量に水素水を生成するものであり、従って、多くの水素ガスを水素水槽1内に供給するものであるから、このような安全システムは重要である。家庭用の水素水生成器にはない特有の課題である。
本実施例の生物育成用水素水生成装置は多量に水素水を生成するものであることから、複数の水素ガス微細気泡導入部3が水素水槽1に設けられている。水素ガス微細気泡導入部3を多くすることにより、大容量の水素水槽1にも対応可能である。複数の水素ガス微細気泡導入部3が設けられていることから、水素ガスヘッダ13を介して、各水素ガス微細気泡導入部3に水素ガスが供給される。水素ガスヘッダ13にはドレン管が設けられており、ドレン管にはドレン弁14が設けられている。焼結金属多孔質板5及び流量調節弁15を介して水素ガスヘッダ13内に水素水槽1内の水が流入した場合、ドレン弁14を開放することにより外部に排出することができる。例えば、生物育成用水素水生成装置の始動前にドレン弁14を開放してドレン水を排出した後にドレン弁14を閉じてから、市水素水槽1内への水道水の供給と水素ガスの供給を行うようにする。
流量調節弁15は、複数の水素ガス微細気泡導入部3の水素ガスの供給に偏りが生じないようにするために用いられる。すなわち、焼結金属多孔質板15は複数の水素ガス微細気泡導入部3間において一様となるように形成することは困難であるので、流量調節弁15を設けない場合、複数の水素ガス微細気泡導入部3間において水素ガスの流量に偏りが生じる可能性がある。複数の流量調節弁15の開度を調整することにより流量の偏りが生じないようにする。複数の流量調節弁15の開度調整は、流量計16の作業員が目視確認することにより行うようにしている。なお、流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)12により水素水槽1内に供給される水素の流量が調節されているので、流量の偏りを問題にしない場合、この流量調節弁15の設置は任意である。また、複数の複数の流量計16に基づき、水素水槽1内に供給される水素ガスの総流量を把握することもできるので、確認や調整が面倒になるが、流量調節弁15及び流量計16を設けることにより、水素ガス流量計(水素ガス総流量計)11及び流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)12を省略することも可能である。
水素水槽1内には溶存水素濃度計19が設けられている。例えば、所定時間(例えば20分程度)、水素ガスを水素水槽1内に供給した後、作業員が溶存水素濃度計19により水素濃度を確認する。例えば、溶存水素濃度が約1.6ppmを超えていれば、警報監視盤に設置した電磁弁8の操作ボタン(閉)を押して、電磁弁8を閉じる。
水素水槽1内に生成した水素水は水素水出口配管に設けた仕切弁18を作業員が開くことにより、例えば、押しベら式のウォーターカップ(図示省略)やボールタップ付き(フロート式)の給水槽(水飲み用タンク、図示省略)に供給される。押しベら式のウォーターカップやボールタップ付き(フロート式)の給水槽には給水管(図示省略)が設けられており、この給水管に水素水出口配管を接続する。押しベら式のウォーターカップでは、牛が口や鼻で押しベらを押している間だけ、出口バルブ(図示省略)が開き給水管から水素水がカップに流入し、飲水できるしくみになっている。また、ボールタップ付き(フロート式)の給水槽の水位が所定量低下したときに、出口バルブが開き給水管から水槽に流入し、いつも新鮮な水素水が供給されるしくみになっている。
また、本実施例ではボールタップ付き(フロート式)の吸水槽で直接水素水を生成しないで、パッケージ型ユニットの生物育成用水素水生成装置で生成した水素水を供給するようにしている。ボールタップ付き(フロート式)の給水槽は牛が飲水の際に口中から吐き出した食べかすによって給水が汚れたり、また、飼料やごみなどが流入したりする。本実施例では、給水槽とは別の箇所で水素水を生成しているので、水素水生成用の構成要素(焼結金属多孔質板など)を汚染しない。したがって、水素水生成装置の清掃などメンテナンス作業が低減され、また、綺麗な水素水を長期に渡って安定的に供給できる。
生物育成用水素水生成装置は牛舎内や野外で用いられることから、水素水槽1内にごみ等が入り込む可能性がある。水素水生成装置の清掃などメンテナンス作業の低減、また、綺麗な水素水を長期に渡って安定的に供給ということを考慮して、本実施例では、生物育成用水素水生成装置は側面板(図示省略)、底板(図示省略)、上板(フード6)で覆われている。生物育成用水素水生成装置を全て覆った場合、装置内部が水素水槽1の水面からの水素ガスの放出により水素濃度が上昇してしまう。本実施例では水素ガスの放出により装置内部の水素濃度が上昇しないように、フード6に、フード開口部21を設けている。このフード開口部21の開口面積は水素水槽1の水面からの放出量とフード開口部21を介した拡散量を考慮して装置外部に水素ガスを十分に排出できるように設定されている。
また、本実施例のパッケージ型ユニットの生物育成用水素水生成装置は、牛舎内の複数の給水槽に水素水を供給できるように、車輪101が設けられており、牛舎内を移動可能となっている。
図2〜図8に本実施例の生物育成用水素水生成装置の具体的な配置構成例を示す。これらの図では、生物育成用水素水生成装置の内部構成が理解できるように、パッケージ型ユニット100の側面板の図示を省略している。基本的には、図1のシステム構成で説明した内容と同じであるので詳細な説明は省略する。
図4〜図8において、本実施例では、水素ガス圧力計10、水素ガス流量計(水素ガス総流量計)11、流量計16は、それぞれ圧力センサ部10aと圧力表示部10b、流量センサ部11aと流量表示部11b、流量センサ部16aと流量表示部16bから構成されている。圧力表示部10bは、パッケージ型ユニット100の前面パネルに設けられ、流量表示部11bと流量表示部16bは警報監視盤30に設けられている。圧力センサ部10aと圧力表示部10b、流量センサ部11aと流量表示部11b、流量センサ部16aと流量表示部16bは、それぞれ信号線により接続されている。なお、信号線で接続する以外に、配管を警報監視盤30経由とし、警報監視盤30に設けた各計測器を、図1のシステム構成に図示するように、水素ガスを通過させて次の構成要素(流量計16の場合、水素ガス微細気泡導入部3の圧力室4)に流入させるようにしても良い。この場合。センサ部と表示部が一体化されたものとなり、また、計測器に簡易な構成のものを用いることができる。
また、図2〜図8に本実施例の生物育成用水素水生成装置では、水素濃度計7を二つ設けている。一つは水素水槽1の上方と、もう一つは水素ガスヘッダ13などの機器の上方である。二つの水素濃度計7の計測値に基づき警報監視盤30からの指令により別個の警報器23を動作させる。これにより、どの箇所における異常かを判別することも可能である。二つの水素濃度計7などにより、生物育成用水素水生成装置内の水素濃度を適切に監視することができる。
また、警報監視盤30には100V受電表示22が設けられている。警報監視盤30には、装置使用開始時や停止時に水道水の供給・停止や水素ガスの供給・停止ができるように、電磁弁8、電磁弁17の開閉スイッチが設けられている。
次に上述した生物育成用水素水生成装置の運転手順を説明する。
(1)警報監視盤30に設置の水道水用の電磁弁17の開閉スイッチを「開」にし、水素水槽1内に水を供給する。
(2)水素水槽1内への水の供給は液位スイッチ20が「H」で自動停止する。
(3)警報監視盤30に設置の水素ガス用の電磁弁8の開閉スイッチを「開」にする。
(4)水素ガスヘッダ13のドレン弁14を手動で「閉」にする。
(5)水素ガスボンベ2〜水素ガスヘッダ13間の流量調節弁12を「開」にする。
(6)水素ガスヘッダ13から圧力室4間の流量調節弁16を「開」にする。
(7)減圧弁9を「開」にし、所定の圧力に調節する。
(8)水素ガスボンベ2からの流体圧力を水素ガス圧力計10で目視確認する。
(9)水素ガスボンベ2からの水素ガス流量を流量調節弁12で所定の流量に調節する。
(10)水素ガスボンベからの水素ガス流量を流量計11で目視確認する。
(11)圧力室4への流量を個別に流量調節弁15で調節する。
(12)圧力室4への流量を個別に流量計16にて目視確認する。
(13)水素ガス微細気泡部3の焼結金属多孔質板5に水素ガスを通し水素水槽1内の水にマイクロバブル・ナノバブルを発生させ、水素水を生成する。
(14)約20分水素ガスを通し、溶存水素計19で溶存水素濃度を確認する。
(15)溶存水素濃度が約1.6ppmで警報監視盤30からの信号に基づき水素ガス用の電磁弁8を「閉」にし水素ガス供給を停止する。
(16)水素水槽1下部の水素水供給用の仕切弁18を「開」にし家畜へ水素水を供給する。
(17)水素水槽1内の水素水の溶存水素濃度は所定の時間毎に溶存水素計で確認し、約0.8ppmに低下したら水素ガスの供給を再開し溶存水素濃度を調節する。
(18)水素水槽1内の水素水を供給して、水位下降時時には液位スイッチ「L」で水道用の電磁弁17が自動「開」で水の供給を再開し、液位スイッチ20が「H」で自動停止する。このとき、警報監視盤30に設置の水素濃度確認ランプが点灯する。
(19)水素濃度を確認し、濃度低下と判断の場合は上記(14)、(15)の手順で溶存水素濃度を調節する。
(20)所定の時間で家畜に水素水を供給する。
(21)フード6内側に設置の水素濃度計7が4%以上になった場合、警報監視盤30に設置の警報器23が吹鳴し、また、水素ガス用の電磁弁8が自動「閉」となる。
本実施例によれば、牛など家畜の飲用水として多量の水素水を生成できる。すなわち、水素ガス微細気泡導入部3の数を増やして、または、焼結金属多孔質板の面積を大きくすることにより、容易に水素水生成量の増大させることができる。
また、多量に水素水を生成しても、直ぐには牛に飲用水として供給できない状態が生じても、本実施例では、1時間経過後に1.4ppm程度、8時間経過後に0.8ppm程度の水素濃度低下に抑えることができ、長時間に水素水濃度を高濃度に維持できる。通常の水素水では1時間で殆ど水素は放出し水素濃度は略ゼロとなることから、この効果は大きい。なお、この効果を得るには後で詳述する焼結金属多孔質板(多孔質板アッセンブリ)が重要となる。
また、本実施例では、生物育成用水素水生成装置内部を清潔に保つことができるので、長期間、高性能を維持することができ、メンテナンスの負担も小さくすることができる。
また、本実施例の生物育成用水素水生成装置は、移動可能に構成されていることから、水素水の供給作業が容易となる。牛舎全体を一か所に設置した生物育成用水素水生成装置により水素水の供給を行うよりもコストを低減することができる。
また、本実施例では、生物育成用水素水生成装置内部を清潔に保つため、装置を覆っているが、フードに開口部を設けていること、また、水素濃度計により水素濃度を監視していることから装置の安全性を確保することができる。
次に、本実施例における水素のマイクロバブル、ナノバブルを水中に生成させる原理について説明し、その構成要素の重要性について説明する。
水素ガスは圧力室4に導かれ、これにより圧力室4の水素ガスが溜まり、圧力室4内の昇圧が進行する。
水素水槽1内の水による水頭圧より圧力室4内の圧力が高くなった段階で、水素ガスが焼結金属多孔質板5内部の狭路(微細孔)を通り水素水槽1内に水素ガスが放出される。これにより水素ガスの微細気泡が水中に発生する。
水素ガスは焼結金属多孔質板5内の狭路(微細孔)を通過する際に加速され高速で水素水槽1内の水と接触することになる。これにより焼結金属多孔質板5と水素水槽1内の水との界面においてキャビテーションが発生し、マイクロバブル、ナノバブルが生成する。
水素のマイクロバブルは水中を上昇することにより気液接触面から水素が水中に溶け出し、水中の溶存水素となり水中の溶存水素量を高める。
水素のナノバブルは水中に浮遊し水中の溶存水素量を更に高める効果を持つ。
水素のファインバブルを水中に効果的に生成させるには、焼結金属多孔質板5が重要な働きをする。
焼結金属多孔質板5としてはステンレスの焼結金属板を用いるのが好ましく、また、焼結金属板の公称ろ過精度は0.1〜120μmが好適であり、より好ましくは1〜20μmが好適である。このような焼結金属板としては、例えば、SMC株式会社製の公称ろ過精度1,2,5,10,20μmの焼結金属エレメントが用いられる。また、焼結金属板5と水素水槽1内の水との界面においてキャビテーションを効果的に発生させるためには、焼結金属多孔質板5内を水素ガスが通過する際に効果的に加速されるようにするのが良い。このためには、焼結金属多孔質板5の厚みをある程度の大きさとした方が良い。本発明者等の検討によれば、焼結金属多孔質板5の厚みを5mm以上とするのが良い。なお、このように構成した焼結金属多孔質板5を用いることにより、水素水槽1内の水の水頭圧を焼結金属多孔質板5で保持することができる。
また、水素水槽内の水素水の水素濃度は、焼結金属多孔質板の開口部の開口面積を大きくすることにより容易に高めることができる。すなわち、開口面積が大きいということは、焼結金属多孔質板5内の微細孔により構成される水素ガス供給孔がより多くなることを意味し、開口部の開口面積の増大に従い、水素水の水素濃度が高められる。
なお、焼結金属多孔質板5としては、ステンレスの焼結金属板以外に、銅の焼結金属板やセラミックスの焼結板などを用いることもできるが、水素水を飲用に供することを考慮した場合、ステンレス製の焼結金属板が望ましい。
また、圧力室4内から焼結金属多孔質板5を介して水素水槽1内に水素ガスを供給する上で、焼結金属多孔質板5と圧力室を構成する部材との接続が重要となる。圧力室を構成する部材には、焼結金属多孔質板取付用サポートを用いて接続する場合、焼結金属多孔質板取付用サポートと圧力室を構成する部材との間をパッキンやOリングなどで気密性を高めても、焼結金属多孔質板5と焼結金属多孔質板取付用サポートとの接続が不十分な場合には、接続が不十分な箇所を介して水素ガスが圧力室4内から水素水槽1内の水に放出される。このような接続が不十分な箇所を通過した水素はバブル径がmmサイズと大きく、また、キャビテーションによるファインバブル化の効果も期待できない。また、接続が不十分な箇所に水素ガスの流れが集中するため、焼結金属多孔質板5内を通過する水素ガスの量が低下し、効果的に水素のファインバブルを水中に発生させることが難しくなる。
本実施例では、焼結金属多孔質板5としてステンレスの焼結金属板を用いるのが望ましいが、ステンレスの焼結金属板5と焼結金属多孔質板取付用サポート(ステンレス製)を溶接で接合した場合には、焼結金属板にクラックの発生が懸念され、また、水素水を引用に供する場合には接着剤を用いて接続することも避けなければならない。
そこで本実施例では、ステンレスの焼結金属多孔質板と焼結金属多孔質板取付用サポート(ステンレス製)をニッケルロー付けにより接続している。
以下、それによる接続構造と製造方法について説明する。
本実施例で用いられる多孔質体アッセンブリ(焼結金属多孔質板と焼結金属多孔質板取付用サポート(保持部材)のアッセンブリ)は、水に接触する面と、水素ガスが供給される面とを有する焼結金属多孔質板を有し、水素ガスが供給される面に供給されたガスが、水に接触する面に向かって焼結金属多孔質体を通過することによって微細気泡として水中に供給されるように構成された多孔質体アッセンブリであって、ステンレス鋼の焼結金属からなる焼結金属多孔質板と、ステンレス鋼からなり、焼結金属多孔質体を保持する焼結金属多孔質板保持部材と、焼結金属多孔質板が焼結金属多孔質板保持部材に保持されることにより焼結金属多孔質板の表面の一部分に形成された焼結金属多孔質板と焼結金属多孔質体保持部材との接触面と、焼結金属多孔質板の表面の一部分以外の他の一部分と焼結金属多孔質板保持部材との間に形成される溝と、を有し、接触面はニッケルを主成分とする層を有することを特徴とする。
また、本実施例で用いられる多孔質体アッセンブリ本発明に係る多孔質体アッセンブリの製造方法は、水に接触する面と、水素ガスが供給される面とを有する多孔質体を有し、水素ガスが供給される面に供給されたガスが、水に接触する面に向かって焼結金属多孔質板を通過することによって微細気泡として水中に供給されるように構成された多孔質体アッセンブリの製造方法であって、ステンレス鋼の焼結金属からなる焼結金属多孔質板と、ステンレス鋼からなり、焼結金属多孔質板を保持する焼結金属多孔質板保持部材と、を準備し、焼結金属多孔質板を焼結金属多孔質板保持部材に接触させ、接触部にニッケルを主成分とする合金を含むろう材を配置し、加熱して焼結金属多孔質板と焼結金属多孔質板保持部材とをろう付けによって接合することを特徴とする。
[多孔質体アッセンブリおよび多孔質体アッセンブリの製造方法]
まず始めに、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの概要について説明する。図13は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる焼結金属多孔質体アッセンブリの概要を説明する断面模式図である。図13に示すように、多孔質体アッセンブリを構成する多孔質体400は、液体403に接触する面401と、ガス(水素ガス)404が供給される面402とを有する。ガス404が供給される面402に供給されたガスが、液体403に接触する面401に向かって(図13の矢印の方向に向かって)多孔質体400が有する微細孔を通過することによって微細気泡405として液体403中に供給されるように構成されている。ガス404は、多孔質体400の微細孔を通過する際に加速されて高速で液体403と接触する。これにより、多孔質体400と液体403との界面においてキャビテーションが発生し、微細気泡(マイクロバブル、ナノバブル)405が発生する。
本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリは、上述した多孔質体と、該多孔質体を保持する多孔質体保持部材(図13では図示省略)で構成される。多孔質体保持部材によって、多孔質体をさまざまな部材(被取付部材)に取り付けることができる。
次に、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの詳細な構造について説明する。図9は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの第1の例を示す上面図および断面図である。図9に示すように、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリ300aは、ステンレス鋼の焼結金属からなる多孔質体301と、ステンレス鋼からなり、多孔質体301を保持する多孔質体保持部材302aを有する。本例において、多孔質体301は円盤状であり、多孔質体保持部材302aは中空円盤状である。多孔質体301は、多孔質体保持部材302aの内側(中空部)に保持(嵌合)されることにより、多孔質体301の外周面の一部分に、多孔質体301と多孔質体保持部材302aとの接触面が形成される。また、多孔質体301の外周面の他の部分(接触面とならない部分)と多孔質体保持部材302aとの間に溝303aを有する。本例では、溝303aは、多孔質体アッセンブリ300aの断面をみたときに四角形状を有している。そして、接触面はニッケル(Ni)を主成分とする層306aを有する。このNiを主成分とする層306aは、多孔質体301と多孔質体保持部材302aとをNiを主成分とする合金(以下、「Niろう」と称する。)を含むろう材を用いてろう付けしたことに由来するものである。このような接合によって、本発明に係る多孔質体アッセンブリは、有害性の高い有機性接着剤を使用せず、多孔質体301と多孔質体保持部材302aとの高い接合性を実現し、液体中への微細気泡(特に100〜200nm)の生成を実現している。
本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリでは、多孔質体301および多孔質体保持部材302aの材料としてステンレス鋼を用いる。多孔質体301として、ステンレスの焼結金属以外に、銅の焼結金属や焼結セラミックスなどを用いることもできるが、ファインバブル液を飲用に供することを考慮した場合、ステンレス製の焼結金属が望ましい。
次に、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの製造方法(多孔質体と多孔質体保持部材の接合方法)について説明する。図12は、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの製造フローの一例を模式的に示す図である。図12に示すように、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリ300の製造方法は、多孔質体301と多孔質体保持部材302aを準備し、多孔質体301を多孔質体保持部材302aに保持して接触させ(工程(a))、接触部(溝303a)にろう材305を配置(充填)し(工程(b))、加熱することで多孔質体301と多孔質体保持部材302aをろう付けによって接合する(工程(c))。ろう材を充填する工程(b)および加熱する工程(c)は、2回以上行ってもよい。
ここで、一般的なろう付けの方法について説明する。一般的なろう付けでは、被接合部材の接合部分に、ワイヤ状のろう材を供給しながら、接合部分をバーナーなどで加熱することで被接合部材を接合するか、または接合部分に粉末状のろう材を配置し、被接合部材を電気炉などで加熱することで被接合部材を接合する。しかしながら、このような方法は金属の緻密体同士の接合に適用されるものであり、本例のように金属の緻密体と多孔質体を接合する場合には、この方法を適用しても多孔質体にろう材が流出する結果、十分な接合性を得ることができない。
これに対し、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリは、溝303aに従来のろう付けよりも多量のろう材を充填して加熱することで多孔質体301と多孔質体保持部材302aを接合する。このように多量のろう材を充填することで、被接合部材の一方が多孔質体であっても十分な接合性を得ることができる。このため、溝303aは多量のろう材を充填することが可能な構成である必要がある。この点で、本例の接合体(多孔質体301と多孔質体保持部材302aの接合体)の構造は、従来のろう材を用いた接合体とは異なる。
図12(b)に示すように、ろう材305を溝303aに充填するため、加熱後にろう材に由来するNi金属を主成分とする層は、図9の306aのみならず、溝を構成する多孔質体保持部材302aの表面にも形成される(306b)。また、ろう材が多孔質体301の微細孔にも染み込むことによって、図示しないが、Ni金属を主成分とする層を構成する合金が多孔質体301の接触面の周囲にも含まれている。
ろう材としては、溝303aに充填するために、Niろうの粉末と有機溶剤とを混合した混合物(ペースト)を用いることが好ましい。本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリにおいてNiろうの粉末を用いるのは、Niろうの主成分であるNiは被接合部材である多孔質体301および多孔質体保持部材302a(ステンレス鋼)の構成成分であり、これらの部材との接合性が高いためである。本発明者らの検討の結果、Agろうでは本発明に係る多孔質体301および多孔質体保持部材302aの接合性を高めることはできないことがわかっている。なお、ろう材の充填方法について特に限定は無いが、例えばディスペンサーを用いることができる。
Niろうの組成は、特に限定はなく、例えば、JIS(Japanese Industrial Standards)規格に規定されているBNi‐2を用いることができる。また、有機溶剤も特に限定はなく、Niろうのバインダーとなるものであればよい。例えば、エチルセルロースを主成分とするNICROBRAZ CEMENT S(株式会社ハードフェースウエルドカンパニー)を用いることができる。
Niろう粉末の添加量は、ろう材(Niろう粉末と有機溶剤)の8〜10質量%であることが好ましい。接合に必要なろう材の量は、多孔質体301および多孔質体保持部材302aのサイズと多孔質体301の微細孔のサイズによって決定することが好ましい。図9に示す形状の多孔質体アセンブリのサイズと接合に必要なろう材の量の一例を以下に示す。
多孔質体:外径60mm、厚さ6mm、ろ過精度2μm
多孔質体保持部材:外径70mm、内径64mm、厚さ6μm
溝:幅2mm、深さ2mm
ろう材:組成・・・BNI−2(90)、NICROBRAZ CEMENT S(10)、充填量・・・6.2g(0.8cc)
なお、上記の多孔質体と同じサイズのステンレス鋼の円盤および上記の多孔質体保持部材と同じサイズのステンレス鋼の中空円盤を従来の方法でろう付けする際に必要なNiろうの量を本発明者らが見積もったところ、約1.7g(0.2cc)であった。
ろう付けの際の熱処理条件には特に限定はなく、ステンレス鋼をNiろうで接合する際の一般的なろう付けの温度および雰囲気で行うことができる。
多孔質体301のろ過精度は0.1〜120μmが好適であり、より好ましくは1〜20μmが好適である。このような焼結金属板としては、例えば、SMC株式会社製の公称ろ過精度1,2,5,10,20μmの焼結金属エレメントが用いられる。なお、本明細書において「ろ過精度」とは、多孔質体の微細孔が通過させない粒子のサイズを意味するものとする。また、多孔質体301と液体との界面においてキャビテーションを効果的に発生させるためには、多孔質体301内をガスが通過する際に効果的に加速されるようにするのが良い。このためには、多孔質体301の厚みをある程度の大きさとした方が良い。本発明者らの検討によれば、多孔質体301の厚みを5mm以上とするのが良い。
次に、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの別の形態について説明する。図10は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの第2の例を示す上面図および断面図である。図10に示す多孔質体アッセンブリ300bの溝303bは、多孔質体アッセンブリ300bの断面をみたときに三角形状を有している。溝がこのような形態を有していても、図9の場合と同様の効果を得ることができる。
図11は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリの第3の例を示す上面図および断面図である。図11に示す多孔質体アッセンブリ300cは、その断面をみたときに、多孔質体保持部材302cが少なくとも2段の階段形状を有し、最下段に多孔質体301の底面が接触して保持されている。多孔質体保持部材302cをこのような形状とすることで多孔質体301と多孔質体保持部材302cの接合時のずれを防止し、多孔質体301の全周において均一に接合することができる。
以下に、上述した水素水生成装置で得られた水素水中における水素濃度およびマイクロバブル・ナノバブルの粒度分布について説明する。多孔質体アセンブリ(多孔質板および多孔質板取付用サポート)として、上述の構成の多孔質体および多孔質体保持部材を用いた。
図14は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリで得られた水素水中における水素ナノバブルの粒度分布を示す。英国ナノサイト社製のナノ粒子解析装置(商品名:NanoSight(ナノサイト))を用いて20回計測した平均値をグラフ化している。図14に示すように、ナノバブルのトップピーク粒径は142nmであり、バブル径が約40〜500nmの範囲に存在するナノバブル総数は約2500万個/mlであった。このように本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリによれば、多数の水素ナノバブルが水中に形成されていた。
図15は本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリで得られた水素水の水素濃度の時間変化を示す。Unisense社製のマイクロセンサーモノメータ(MONOMETER H2 センサ)を用いて計測した。水素ガス発生終了後(反応開始から10分経過後)、水素水容器本体から水素水を採取し、60分間の水素濃度変化を測定した。図15に示すように、測定開始直後の水素濃度は3.02ppmであり、時間の経過と共に水素濃度は低下するが、1時間経過しても1.5ppm以上と高濃度を維持していた。
以上のように、本発明の生物育成用水素水生成装置に用いられる多孔質体アッセンブリは、多孔質体と多孔質体保持部材の接合性が高く、両者の間に間隙が生じないため、ナノバブルが均一かつ大量に発生可能であることが確認された。さらに、溶存水素濃度がナノバブル生成後1時間経過しても1.5ppm以上と高濃度であることを確認することができた。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加,削除,置換をすることが可能である。
1・・・水素水槽、2・・・水素ボンベ、3・・・水素ガス微細気泡導入部、4・・・圧力室、5・・・焼結金属多孔質板、6・・・フード、7・・・水素濃度計(水素ガスセンサ)、8・・・電磁弁、9・・・減圧弁、10・・・水素ガス圧力計、10a・・・圧力センサ部、10b・・・圧力表示部、11・・・水素ガス流量計(水素ガス総流量計)、11a・・・流量センサ部、11b・・・流量表示部、12・・・流量調節弁(水素ガス総流量調節弁)、13・・・水素ガスヘッダ、14・・・ドレン弁、15・・・流量調節弁、16・・・流量計、16a・・・流量センサ部、16b・・・流量表示部、17・・・電磁弁、18・・・仕切弁、19・・・溶存水素濃度計、20・・・液面レベル計(液位スイッチ)、21・・・フード開口部、22・・・受電表示、23・・・警報器、30・・・警報監視盤、100・・・パッケージ型ユニット、101・・・車輪、300,300a,300c…多孔質体アッセンブリ、303a,303b,303c…溝、306a…接触面に形成されたNiを主成分とする層、305…ろう材、306b…接触面以外の多孔質体保持部材の表面に形成されたNiを主成分とする層、401…多孔質体400の液体に接触する面、402…多孔質体400のガスが供給される面、403…液体、404…ガス、405…微細気泡(マイクロバブル)。

Claims (4)

  1. 水を収容する水槽と、水素ガスボンベと、前記水槽下部に設けられ前記水素ガスボンベからの水素ガスを前記水槽内に供給する複数の水素ガス微細気泡導入部と、前記水槽の上方を覆うフードと、前記フードに設けられ前記フードの内側の水素濃度を計測する水素濃度計と、前記水素濃度計で計測した水素濃度が所定値以上になった場合、前記水素ガスボンベから前記水素ガス微細気泡導入部への水素ガスの供給を停止する水素ガス供給停止機構とを備え、それぞれの前記水素ガス微細気泡導入部を前記水素ガスボンベからの水素ガスを導入する圧力室と、前記圧力室内と前記水槽内を仕切り、前記圧力室を構成する部材に気密に取り付けられた焼結金属からなる多孔質板とから構成し、
    前記焼結金属からなる多孔質板は、ステンレス鋼で構成された焼結金属の多孔質板であり、前記多孔質板の周囲がステンレス鋼からなる多孔質板保持部材で保持されており、前記多孔質板と前記多孔質板保持部材の接触面がニッケルを主成分とする層を介して接続され、前記多孔質板は、前記多孔質板保持部材を介して前記圧力室を構成する部材に気密に取り付けられていることを特徴とする生物育成用水素水生成装置。
  2. 請求項に記載の生物育成用水素水生成装置において、
    前記生物育成用水素水生成装置はユニット化され、該ユニットには車輪が取り付けられ前記生物育成用水素水生成装置が移動可能に構成されていることを特徴とする生物育成用水素水生成装置。
  3. 請求項1または2の何れか一項に記載の生物育成用水素水生成装置において、
    前記水槽の下方に水素水を外部に供給する出口配管が設けられており、前記出口配管は、押しベら式のウォーターカップまたはボールタップ付きの給水槽に設けられた給水管に接続されることを特徴とする生物育成用水素水生成装置。
  4. 請求項1〜の何れか一項に記載の生物育成用水素水生成装置において、
    前記多孔質板は、ろ過精度が0.1μm〜120μmで構成されていることを特徴とする生物育成用水素水生成装置。
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