JP6040446B2 - 運搬用吊り滑車機構および吊り滑車機構使用の運搬方法 - Google Patents

運搬用吊り滑車機構および吊り滑車機構使用の運搬方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤ,ロープ,ベルト,鎖状などの各種牽引部材を案内し、かつ当該牽引部材に固定された吊下げ部がそれぞれの間を通過していく、一対の片持ち滑車を備えた運搬用吊り滑車機構に関する。
この吊下げ部には、荷物,人間,動物などの各種運搬対象物が保持され、さらには図13で示すように、運搬対象物そのものではなく、別途運搬用の第二の牽引部材が移動可能な形で取り付けられる。
本発明は、このように運搬用吊り滑車機構に案内される第一牽引部材に固定された吊下げ部に運搬対象物移動用の第二牽引部材を取り付けて、第一牽引部材を駆動することによりその吊下げ部位置、すなわち第二牽引部材による運搬対象物の受け地点(または送り地点)を任意に変更できるようにした、吊り滑車機構使用の運搬方法にも関する。
本発明の運搬用吊り滑車機構は、各種環境において使用可能であり、例えば山,畑,牧場,工場,屋内遊戯施設,屋外遊戯施設,舞台装置,住宅,ビルなどにおいて用いることができる。
従来、ワイヤなどの牽引部材を案内し、かつ、当該牽引部材に固定された吊下げ部がそれぞれの間を通過していく一対の片持ち滑車を持つ、運搬用吊り滑車機構自体は知られている(下記特許文献1参照)。
ここで牽引部材と一体の吊下げ部が通過することになる一対の片持ち滑車は、吊下げ部通過空間域を構成する滑車対向面同士が略平行状態に設定されている。
特開2010−100150号公報
このように従来の、牽引部材に固定した吊下げ部が一対の片持ち滑車対向面間を通過していく運搬用吊り滑車機構では、この対向面同士が略平行状態に設定されているため、牽引部材の曲折などに基づく外力を受けた運搬用吊り滑車機構が鉛直状態から傾くときなど、片持ち滑車の対向面に吊下げ部がいわば引っ掛かった状態になって牽引部材のスムーズな移動を担保できないという問題点があった。
そこで、本発明では、牽引部材を案内する一対の片持ち滑車における吊下げ部通過用の滑車対向面同士が「上方から連続して下広がりとなる間隔態様で」設定されるようにし、これにより運搬用吊り滑車機構の傾きにともなう吊下げ部の片持ち滑車へのいわば引っ掛かりを防止して、牽引部材の移動の安定化を図ることを目的とする。
また、一対の片持ち滑車が取り付けられる側板の上側対向部分同士の間隔を狭く設定し、これにより一対の側板上側部分それぞれへのワイヤ(支持部材)取付け作業などの簡単化を図ることを目的とする。
また、例えば移動中の牽引部材が、それを案内する一対の片持ち滑車の間から下方にすり抜けたときに当該牽引部材を受けて保持し、かつ、吊下げ部が通過するときには当該吊下げ部との当接作用で開状態に移行する開閉部材を設け、これにより運搬用吊り滑車機構のいわばフェイルセーフ化を図ることを目的とする。
また、運搬用吊り滑車機構が鉛直状態から傾くこと以外にも、吊下げた軽重量の運搬対象物がその進行方向の左右横側に揺れる場合や、図13のように吊下げ部に第二の牽引部材を移動可能な形で取り付けることで横方向の力が加わる場合などに、鉛直状態から横方向に傾いたままの吊下げ部が通過用の滑車対向面同士の間から大きく外れた回動状態で運搬用吊り滑車機構に進入することがある。
この進入状況では、吊り下げ部の運搬用吊り滑車機構へのいわば「入り」がむずかしい。なお、ここでの横方向への傾き(回動)は、運搬用吊り滑車機構と吊下げ部との間の相対的なものである。
そこで、運搬用吊り滑車機構に対するこの横方向への傾き(回動)ずれが生じた場合の吊下げ部を一対の片持ち滑車の間に相対的に誘導する案内部を設け、吊り下げ部の、運搬用吊り滑車機構への進入動作の確実化を図ることを目的とする。
さらには、一対の片持ち滑車を備えた吊り滑車機構に案内される第一牽引部材に固定された吊下げ部に運搬対象物移動用の第二牽引部材を取り付けた状態で、第一牽引部材を駆動してその吊下げ部位置、すなわち第二牽引部材による運搬対象物の受け地点(または送り地点)を任意に変更できるようにし、これにより一対の片持ち滑車を備えた吊り滑車機構の用途の豊富化を図ることを目的とする。
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)吊下げ部(例えば後述の吊下げ部3,3')を固定した牽引部材(例えば後述の牽引ワイヤ2)を案内して当該吊下げ部がそれぞれの間を通過する一対の片持ち滑車(例えば後述の片持ち滑車1b)と、当該片持ち滑車が個々に取り付けられた一対の側板(例えば後述の平側板1a)と、を少なくとも有し、
前記一対の片持ち滑車は、
前記吊下げ部の通過空間域を構成するそれぞれの対向面(例えば後述の円形状対向面1c)が、上方から連続して下広がりとなる間隔態様で設定され、
前記側板は、
その上側対向部分に、前記一対の片持ち滑車に案内された前記牽引部材の折返し態様の戻り部分を案内する滑車(例えば後述の滑車1g)が取り付けられている、
構成態様の運搬用吊り滑車機構(例えば後述の運搬用吊り滑車機構1,1')を用いる。
)上記()において、
前記側板は、
その上側対向部分に側板設置用の被取付け部(例えば後述の孔部1f)を有し、
その下側対向部分に前記片持ち滑車が個々に取り付けられ、
その上側対向部分同士の間隔が狭く設定されている
構成態様のものを用いる。
)上記(1),(2)において、
前記牽引部材が、前記一対の片持ち滑車の間から下方にすり抜けたときに当該牽引部材を受けて保持し、かつ、前記吊下げ部が通過するときには当該吊下げ部との当接作用で開状態に移行する開閉部材(例えば後述の蝶番1k)を設けた、
構成態様のものを用いる。
)上記(1),(2),(3)において、
前記側板は、
その吊下げ部入口端部分に、前記牽引部材の移動方向に対する前記吊下げ部および前記対向面の相対的な回動ずれを減じることにより当該吊下げ部を当該対向面の間に誘導する、端側が外広がり形状の案内板(例えば後述の入口拡大用案内板1r)を備えた、
構成態様のものを用いる。
)それぞれの間を吊下げ部(例えば後述の吊下げ部3)が通過していく一対の片持ち滑車(例えば後述の片持ち滑車1b)からなる運搬用吊り滑車機構(例えば後述の運搬用吊り滑車機構1,1')の使用により、当該吊下げ部が固定された第一の牽引部材(例えば後述の牽引ワイヤ2)を当該片持ち滑車で案内して配設し、
前記吊下げ部に、運搬対象物に対する第二の牽引部材(例えば後述の牽引ワイヤ2')を移動可能な形で取り付け、
前記第一の牽引部材を駆動することにより、前記吊下げ部を、当該牽引部材の経路上における任意の位置に設定し、
前記吊下げ部の位置設定後に、前記第二の牽引部材を駆動することにより前記運搬対象物を当該吊下げ部との間で移動させる、
構成態様の吊り滑車機構使用の運搬方法を用いる。
)上記()において、
前記運搬用吊り滑車機構は、
上記(1)〜()のいずれかの運搬用吊り滑車機構である、
構成態様のものを用いる。
このような構成からなる運搬用吊り滑車機構、および吊り滑車機構使用の運搬方法を本発明の対象としている。
本発明は以上の課題解決手段により、
(11)運搬用吊り滑車機構の傾きにともなう吊下げ部の片持ち滑車へのいわば引っ掛かりを防止して、牽引部材の移動の安定化を図ることができる、
(12)一対の側板上側部分それぞれへのワイヤ(支持部材)取付け作業などの簡単化を図ることができる、
(13)運搬用吊り滑車機構のいわばフェイルセーフ化を図ることができる、
(14)吊り下げ部の、運搬用吊り滑車機構への進入動作の確実化を図ることができる、
(15)一対の片持ち滑車を備えた吊り滑車機構の用途の豊富化を図ることができる、
などの効果を奏している。
牽引ワイヤ2の下ワイヤ部分2aに固定した吊下げ部3が、一対の片持ち滑車1bのテーパ状周回面1dのそれぞれに案内される状態を示す説明図(下ワイヤ部分2aの進行方向側から見たときのいわば正面図)である。 運搬用吊り滑車機構1を用いたときの図1に対応した側面図である。 平側板1aそれぞれの牽引ワイヤ移動方向の前後位置に片持ち滑車1bを設けた、計二組の当該片持ち滑車からなる運搬用吊り滑車機構1’を示す説明図である。 荷物5を保持した吊下げ部3が、図3の二組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1に接近したときの牽引ワイヤ2の屈曲状態を示す説明図である。 荷物5を保持した吊下げ部3が、図1,図2の一組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1に接近したときの牽引ワイヤ2の屈曲状態を示す説明図である。 運搬用吊り滑車機構1,1’のところで、牽引ワイヤ2の配設状態がその進行直線方向から10度ほど右側に変化する場合を示す説明図である。 一対の片持ち滑車1bの隙間部分から牽引ワイヤ2が万が一にすり抜けてしまったときの牽引ワイヤ保持機能を示す正面図である。 図7に対応した側面図である。 吊下げ部3の平板状部3aの進入を容易にする入口拡大用案内板1rの機能を示す底面視である。 平板状部3aが運搬用吊り滑車機構1’に進入するときに、入口拡大用案内板1rとの当接作用で平板状部3aに対し運搬用吊り滑車機構1’が矢印方向に回動する場合を示す説明図である。 運搬用吊り滑車機構1,1’の基本的な使用概念を示す説明図である。 森林で伐採した木材などの運搬対象物を往方向および復方向の双方に運搬するための適用例を示す説明図である。 山頂側と麓側との間で運搬物を送る場合において、この山頂側の荷物送受位置(荷物運搬用の牽引ワイヤ位置)を麓側のウインチ操作で変更できるようにした運搬システムを示す説明図である。 ウインチなどの動力源が使えない例えば山中で、遭難者などをヘリコプター着陸可能な場所まで運ぶための適用例を示す説明図である。 マンション,ビルなどの上層階の部屋内部にその窓側から荷物を運び込むための適用例(その1)を示す説明図である。 マンション,ビルなどの上層階の部屋内部にその窓側から荷物を運び込むための適用例(その2)を示す説明図である。
図1〜図16を用いて本発明を実施するための形態を説明する。
これらの図においてアルファベット付き参照番号が示す構成要素(例えば平側板1a)は原則として、アルファベットなしの参照番号の構成要素(例えば運搬用吊り滑車機構1,1’)の一部であることを示す。
図1〜図16において、
1,1’は後述の吊下げ部3およびその牽引ワイヤ2の案内作用を呈する運搬用吊り滑車機構(1:計2個で一組の片持ち滑車,1’:計4個で二組の片持ち滑車),
1aは「ハの字状」の下広がり対向状態で設定された滑車取付け用の一対の平側板,
1a’は平側板1aそれぞれの内面下端側に固定されて後述の片持ち滑車1bそれぞれの回転軸を案内するための一対の台座,
1bは平側板1aおよび台座1a’からなる組み部分の一対それぞれに、同じく「ハの字状」の形で取り付けられた一対の片持ち滑車,
1cは片持ち滑車1bそれぞれの対向する部分であって、同じく「ハの字状」に設定された円形状対向面,
1dは片持ち滑車1bそれぞれの側面部分であって、対向する内側にいくほど直径が小さくなるように設定されたテーパ状周回面,
1eは台座1a’と片持ち滑車1bとの間にそれぞれ設けられた一対のワッシャー,
1fは平側板1aそれぞれの上端側に形成された支持ワイヤ取付け用の孔部,
1f’は後述の上下二段滑車19に形成された支持ワイヤ取付け用の孔部(図16のみで使用),
1gは平側板1aそれぞれの上側部分で孔部1fの直下方に取り付けられた、牽引ワイヤ(後述の上ワイヤ部分2b)案内用で軸方向中央側が凹み周面形状の滑車,
1hは一対の平側板1aを図示の「ハの字状」に設定するため、滑車1gの下方内部空間域に取り付けられたスペーサ,
1jは一対の平側板1aとその中のスペーサ1hとを固定して一体化するための固定手段(ボルト,ナット),
をそれぞれ示している。
また、
1kは運搬用吊り滑車機構1’の平側板1aそれぞれにおける牽引ワイヤ進行方向の二個の片持ち滑車1bの間部分に形成されて、牽引ワイヤ2の落下防止作用を呈する開閉部材,ゲート部材としての蝶番(1k〜1qは図7,図8のみで使用),
1mは平側板1aにボルト,ナットで固定された蝶番基部,
1nは図示上下方向に回動する蝶番可動部,
1pは蝶番可動部1nの前後方向(図2,図3,図8の左右方向)の端側に形成されて、吊下げ部3の平板状部3aが当該蝶番可動部にあたったときにその上方への移動をスムーズにおこなうための円弧形状部分,
1qは平側板1aにボルト,ナットで固定されて、蝶番可動部1nの下方への開き過ぎを阻止するための台座,
1rは平側板1aそれぞれの下端側に内向きの対向状態で設けられて、吊下げ部3の平板状部3aとの当接作用により、牽引ワイヤに対する、一対の片持ち滑車1bの間の通過域と平側板1aとの相対的なに回動ずれを減じ、これにより当該吊下げ部が当該片持ち滑車の間を進入できるようにするための横方向の入口拡大用案内板(1r〜1tは図9,図10のみで使用),
1sは、入口拡大用案内板1rの吊下げ部進行方向の両端側部分であって、両端それぞれの全体が奥行狭まりのラッパ状に設定された、吊下げ部誘導用の端曲面,
1tは前後の端曲面1s同士の間の連続する部分であって、円形状対向面1cのいわば仮想的な連続平面を共有し、「ハの字状」の下広がり対向状態に設定された吊下げ部通過用の対向平面,
をそれぞれ示している。
また、
2は後述の吊下げ部3を固定した状態で、一対の片持ち滑車1bおよび滑車1gに案内されながら往復方向、例えば図2〜図5,図11の左右方向や図12〜図16の上下方向などに移動する牽引ワイヤ,
2aは牽引ワイヤ2の下ワイヤ部分,
2bは下ワイヤ部分2aから連続する折返し態様の戻り部分としての上ワイヤ部分,
2cは横並び状態で折り返し連続する牽引ワイヤ2の、高地側に向かって右ワイヤ部分(2c,2dは図12のみで使用),
2dは右ワイヤ部分2cから連続する折返し態様の戻り部分としての左ワイヤ部分,
2’は荷物運搬用の牽引ワイヤ(図13のみで使用),
をそれぞれ示している。
なお、図12および図13の牽引ワイヤ2は運搬用吊り滑車機構1,1’の滑車1gに案内されていない。
また、
3は下ワイヤ部分2aに固定されて牽引ワイヤ2と連動する吊下げ部,
3’は右ワイヤ部分2cおよび左ワイヤ部分2dに個々に固定されて牽引ワイヤ2と連動する吊下げ部(図12のみで使用),
3aは当該吊下げ部の下側を構成する逆台形状の平板状部,
3bは平板状部3aの下端側に設けられた吊下げ用の孔部,
3cは平板状部3aの上端部分から上方に連続して下ワイヤ部分2aを固定的に保持するためのU字状部,
3dはU字状部3cの内側下端部分に配設した下ワイヤ部分2aの上側に隣接する形で取り付けられて、当該下ワイヤ部分を当該U字状部の内部へ確実に保持するための四角柱状部材,
3eはU字状部3cと四角柱状部材3dとを固定して一体化するための固定手段(ボルト,ナット),
をそれぞれ示している。
また、
4は取外し可能な態様で吊下げ部3に取り付けられて、運搬対象物(荷物,人間,動物など)を収容保持する被吊下げ収容部,
4aは吊下げ用の孔部3bに掛けて保持されるフック,
5は被吊下げ収容部4などに収容保持される運搬対象物の一例としての荷物,
6は平側板1aそれぞれの孔部1fに通して、運搬用吊り滑車機構1,1’を空間域に保持するための支持ワイヤ,
6aは当該支持ワイヤにボルト,ナットで固定されて運搬用吊り滑車機構1,1’のいわば横滑りを防ぐための滑り防止具,
をそれぞれ示している。
また、
7は運搬用吊り滑車機構1,1’が吊り下げられる天井(7〜9は図11のみで使用),
8は牽引ワイヤ2,2’の折り返し部分を案内する滑車などが懸架される壁,
9は壁8に取り付けられたワイヤ駆動部,
10〜18は牽引ワイヤ2を案内する単一の滑車,
19は上下二段滑車(19〜19bは図16のみで使用)
19aは当該上下二段滑車の対向側板の間に設けられた下滑車19a,
19bは当該上下二段滑車の対向側板の間に設けられて下滑車19aとは個別に作動する上滑車,
20〜29は運搬用吊り滑車機構1,1’や滑車12,14,15,16,17が懸架される立ち木,
30〜37は牽引ワイヤ2,2’を駆動するウインチ,
40は牽引ワイヤ2の折返し案内用の滑車18を懸架するためのマンション,ビルなどの柱,
41,42はマンション,ビルのベランダなどに取り付けられて、運搬用吊り滑車機構1,1’を懸架するための金具,
をそれぞれ示している。
以上の運搬用吊り滑車機構1,1’,吊下げ部3および被吊下げ収容部4の各構成要素は木製,金属製(例えば鉄,チタン,アルミニウムなど),合成樹脂製のものである。また、牽引ワイヤ2および支持ワイヤ6は金属製,合成樹脂製,樹木製のものである。
図示の実施形態における運搬用吊り滑車機構の基本的特徴は、
(21)片持ち滑車1bそれぞれの円形状対向面1cが「ハの字状」の下広がり対向状態で設定され、
(22)片持ち滑車1bそれぞれが取り付けられる一対の平側板1aも「ハの字状」の下広がり対向状態で設定されている、すなわち当該平側板同士の頂部分が狭い、
ことである。
上記(21)の基本的特徴により、
例えば牽引ワイヤ2の進行方向がそれまでの直進状態から変化して、運搬用吊り滑車機構1,1’がその鉛直状態から傾くような場合にも、鉛直状態を維持したままの吊下げ部3の平板状部3aが当該運搬用吊り滑車機構の円形状対向面1cに引っ掛かるようなことは生じにくい。
上記(22)の基本的特徴により、
運搬用吊り滑車機構1,1’が、上端側直近の計二個の孔部1fで支持ワイヤ6に取り付けられることになってその取付け作業の簡単化を図れ、また、牽引ワイヤ2を折返し態様にした場合の上ワイヤ部分2bおよびそれを案内する滑車1gの配設スペースの効率化を図れる。
図1および図2は、牽引ワイヤ2の下ワイヤ部分2aに固定した吊下げ部3が、一対の片持ち滑車1bのテーパ状周回面1dのそれぞれに案内される状態を示している。
図1は下ワイヤ部分2aの進行方向側から見たときのいわば正面図に相当し、図2は図1に対応した側面図に相当する。
図1および図2において、
(31)一対の平側板1aそれぞれの孔部1fを通した支持ワイヤ6が、立ち木,支柱,電柱,建造物の一部(ベランダ,柱など)や、ベランダなどに固定した金具41,42(図15,図16参照)に取り付けられ、
(32)牽引ワイヤ2の下ワイヤ部分2aおよびこれに固定した吊下げ部3が、一対の片持ち滑車1bのテーパ状周回面1dに当接した状態で案内され、
(33)牽引ワイヤ2の上ワイヤ部分2bが滑車1gに当接した状態で案内され、
(34)被吊下げ収容部4のフック4aが、下ワイヤ部分2aと同じ方向に移動する吊下げ部3の孔部3bに掛けられ、
(35)ワッシャー1eが、一対の片持ち滑車1bのそれぞれと平側板1aの台座1a’との間に設けられている。
一対の片持ち滑車1bそれぞれの円形状対向面1cの間隔は、ワッシャー1eの厚みを変えることにより、牽引ワイヤ2の太さに応じて自由に調整できる。
また、片持ち滑車1bは、牽引ワイヤ2から外向きの力を受けるのでその軸を強く固定しなくても、外れることがない。片持ち滑車1bの軸を強く固定しないことによりその交換作業も容易になる。
図3は、一対の平側板1aそれぞれの牽引ワイヤ移動方向の前後位置に片持ち滑車1bを設けた、計二組の当該片持ち滑車からなる運搬用吊り滑車機構1’を示している。
図4は、荷物5を保持した吊下げ部3が、図3の二組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1に接近したときの牽引ワイヤ2の屈曲状態を示している。
図5は、荷物5を保持した吊下げ部3が、図1,図2の一組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1に接近したときの牽引ワイヤ2の屈曲状態を示している。
図4および図5からも分かるように、二組の片持ち滑車1bを備えた図3の運搬用吊り滑車機構1’における牽引ワイヤ2の屈曲状態は、一組の片持ち滑車1bを備えた図2の運搬用吊り滑車機構1のそれに比べて、緩やかになっている。このため、二組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1’の方が、一組の片持ち滑車1bを備えた運搬用吊り滑車機構1よりも吊下げ部3をスムーズに通過する。
図6は、運搬用吊り滑車機構1,1’のところで、牽引ワイヤ2の配設状態がその進行直線方向から10度ほど右側に変化する場合を示している。
このとき、牽引ワイヤ2から右方向への力を受ける運搬用吊り滑車機構1,1’はその下端部分が右側に移動する。
そして、この運搬用吊り滑車機構1,1’の右側(図示反時計方向)への回動にともない、一対の片持ち滑車1bも図6の右方向へ回動する。
上述したように、この一対の片持ち滑車1bの円形状対向面1cは「ハの字状」の下広がり対向状態で設定されている。
そのため、図6で示すように一対の片持ち滑車1bが右方向に回動しても、荷物5を吊るした吊下げ部3の平板状部3aが当該片持ち滑車の円形状対向面1cに引っ掛かることは生じにくい。
図7および図8は、一対の片持ち滑車1bの隙間部分から牽引ワイヤ2が万が一にすり抜けてしまったときの牽引ワイヤ保持機能を示している。図7は正面図を示し、図8は側面図を示す。
すなわち、仮に牽引ワイヤ2が片持ち滑車1bの隙間部分から下方にすり抜けたとしても、当該牽引ワイヤは、当該片持ち滑車の横側(進行方向前後側)に設けた一対の蝶番1k(蝶番可動部1n)にいわば引っかかって保持される。
そのため、運搬用吊り滑車機構1,1’の一対の片持ち滑車1bの隙間部分から牽引ワイヤ2が離脱して落下するようなことは生じない。
一対の蝶番基部1mは、図8で示すように、それぞれ運搬用吊り滑車機構1’の平側板1aの片持ち滑車間にボルト,ナットで固定され、蝶番可動部1nはその下面部分が台座1qに当接した状態に保持されている。
一対の台座1qは、蝶番可動部1nの下方への開き過ぎを阻止するため一対の平側板1aにボルト,ナットで固定されている。
なお、通常の、吊下げ部3が片持ち滑車1bの間を通過するときは、その平板状部3aの先端部分で蝶番可動部1nが上方に持上げられる。吊下げ部3が片持ち滑車1bの間を通過し終えると、蝶番可動部1nは、その自重で図7の初期位置に復帰する。
図8で明示されるように、蝶番可動部1nはその前後方向(図2,図3,図8の左右方向)の端側部分が円弧形状に設定されている。
牽引ワイヤ2が移動するとき、この蝶番可動部1nの円弧形状部分1pに吊下げ部3の平板状部3aの側端面(前端面)があたるので、当該蝶番可動部の上方への移動がスムーズにおこなわれる。
図9および図10は、吊下げ部3の平板状部3aを確実に円形状対向面1c同士の間に進入させるための案内機構を示している。図9は底面視を示し、図10は、吊下げ部3の平板状部3aが運搬用吊り滑車機構1’に進入するときに、入口拡大用案内板1rと当該平板状部との当接作用でこの案内板側の運搬用吊り滑車機構1’が図示時計方向に回動する場合を示している。
図9の吊下げ部3が運搬用吊り滑車機構1’に進入するとき、端曲面1sが平板状部3aを案内して円形状対向面1cの間に誘導する。このとき運搬用吊り滑車機構1’が下ワイヤ部分2aを軸として回動することになる。
図10はこの運搬用吊り滑車機構1’の回動状態を示している。
すなわち、運搬用吊り滑車機構1’が二点鎖線の位置から図示左方向(図示時計方向)に回動している。なお、荷物5が軽く、牽引ワイヤ2の張力が強い場合には、運搬用吊り滑車機構1’が動かずに、平板状部3aが図示右方向(図示反時計方向)に回動することになる。
また、運搬用吊り滑車機構1’を用いた場合において、同一の平側板1aに取付けられた片持ち滑車1b同士の間に、通過中の平板状部3aが下ワイヤ部分2aを軸として回動して嵌まり込むことを対向平面1tが阻止するので、平板状部3aのスムーズな通過移動が担保される。
図11は、運搬用吊り滑車機構1,1’の基本的な使用概念を示している。
ここでは単なる説明の便宜上、建造物の天井7および壁8を、運搬用吊り滑車機構や牽引ワイヤの取付け対象としている。
ここで、二個の運搬用吊り滑車機構1’がその孔部1fに通した支持ワイヤ6で天井7に懸架され、また、当該運搬用吊り滑車機構に案内される折返しループ状の牽引ワイヤ2が、一方の壁8に取り付けた滑車10と他方の壁8に取り付けたワイヤ駆動部9の滑車11との間に配設されている。
壁8に取り付けたワイヤ駆動部9および滑車10,11の作用で牽引ワイヤ2が図示左右方向に選択的に移動することにより、当該牽引ワイヤに固定した吊下げ部3の荷物5が左右の壁8の間で運搬される。
図12は、森林で伐採した木材などの運搬対象物を往方向および復方向の双方に運搬するための適用例を示している。
図12において、
(41)二台の運搬用吊り滑車機構1’がいわば横並び状態で配設され、すなわちそれぞれの孔部1fに通した支持ワイヤ6が低地側の二本の立ち木20,21の間に懸架され、
(42)牽引ワイヤ2が、低地側の二台のウインチ30,31の間に、
ウインチ30から一方の運搬用吊り滑車機構1’の片持ち滑車1bを経て、高地側の立ち木22に懸架した滑車12で折り返した後、他方の運搬用吊り滑車機構1’の片持ち滑車1bを経てウインチ31にいたる形で配設され、
(43)牽引ワイヤ2の右ワイヤ部分2cおよび左ワイヤ部分2dのそれぞれに、二個の吊下げ部3’(計四個)が、当該牽引ワイヤのウインチ30,31から高地側の滑車12までの経路中間部分ですれ違うように取り付けられている。
図12は、立ち木22の高地側で右ワイヤ部分2cの吊下げ部3’に保持された伐採木材を、ウインチ30,31の駆動操作により、当該ウインチが設置された低地側に運搬している状態である。
このときの左ワイヤ部分2dの吊下げ部3’はいわば空身状態になっているが、このような空身ではなく、ウインチ側から高地側の滑車12への運搬物を当該吊下げ部に取り付けるといった使い方も勿論ありえる。
この左ワイヤ部分2dの吊下げ部3’に運搬物を取り付けるのは当該吊下げ部がウインチ側に位置しているとき、すなわち右ワイヤ部分2cの吊下げ部3’が滑車12の近くに位置するときである。
図13は、山頂側と麓側との間で運搬物を送る場合において、この山頂側の荷物送受位置(荷物運搬用の牽引ワイヤ位置)を麓側のウインチ操作で変更できるようにした運搬方法を示している。
図13において、
(51)ウインチ33と34との間には、荷物運搬用の牽引ワイヤ2’が、吊下げ部3の孔部3bに取り付けた滑車13を介して配設され、
(52)ウインチ32と35との間には、吊下げ部3を固定した牽引ワイヤ2が配設され、
(53)牽引ワイヤ2が、それぞれ山頂側の立ち木23〜26に支持ワイヤ6を介して取り付けられた二個の滑車14,15と、その間の二個の運搬用吊り滑車機構1’とに案内されている。
牽引ワイヤ2に対するウインチ32,35の駆動操作により、吊下げ部3の位置を滑車14〜15の範囲にわたって双方向に移動させることができる。
すなわち、麓側のウインチ操作で、山頂側の荷物送受地点(吊下げ部3の位置)をいわば任意の位置に変更できる。
山頂側の吊下げ部3の位置を設定した状態でウインチ33,34を駆動操作することにより、当該ウインチが設置された麓側と当該吊下げ部が設定された山側との間で、牽引ワイヤ2’を用いた荷物運搬がおこなえる。すなわち固定地点の麓側と任意の変更地点の山側とで牽引ワイヤ2’による荷物5の運搬をおこなうことができる。
図14は、ウインチなどの動力源が使えない例えば山中で、遭難者などをヘリコプター着陸可能な場所まで運ぶための適用例を示している。
図14において、
(61)送り元側の立ち木27に滑車16が懸架され、
(62)受け側(送り先側)の奥の立ち木28に滑車17が懸架され、
(63)受け側(送り先側)の手前二本の立ち木29の間に運搬用吊り滑車機構1’が支持ワイヤ6で懸架されている。
牽引ワイヤ2は、その上ワイヤ部分2bが滑車17で折り返してから運搬用吊り滑車機構1’の片持ち滑車1bを通って下ワイヤ部分2aと重畳した形になっている。
牽引ワイヤ2の下ワイヤ部分2aは、運搬用吊り滑車機構1’の片持ち滑車1bを通ってその先端側が立ち木29の先まで延びた状態に設定されている。
また、下ワイヤ部分2aの重畳範囲の送り元側先端部分は金具,針金などで固定される。
図1などで示されるように、運搬用吊り滑車機構1,1’の一対の片持ち滑車1bとスペーサ1hとの間には、二本の下ワイヤ部分2aからなる重畳ワイヤが通過するのに十分な空間域が確保されている。
遭難者を図示下側の立ち木部分から図示上側のヘリコプター着陸可能場所まで運ぶときは、牽引ワイヤ2に固定された吊下げ部3と一体の被吊下げ収容部(カプセル)4に当該下側立ち木部分の遭難者を乗せてから、図示上側の救助隊員などが下ワイヤ部分2aの上端側を引いて被吊下げ収容部4を引き上げる。
この救助隊員などによる引上げ作業の際、すでに引き上げている下ワイヤ部分2aを近くの立ち木に縛ることもできる。これにより、被吊下げ収容部(カプセル)4が不用意に送り元側の方に移動してしまうのを防止できる。
図15は、マンション,ビルなどの上層階の部屋内部にその窓側から荷物を運び込むための適用例(その1)を示している。
図15において、
(71)荷物を運び込む部屋の柱40に滑車18が懸架され、
(72)この部屋の直上階のベランダなどに固定した金具41に運搬用吊り滑車機構1’がその孔部1fおよび支持ワイヤ6で懸架され、
(73)滑車18および運搬用吊り滑車機構1’を介して配設した牽引ワイヤ2が、ウインチ36,37の操作により双方向駆動される。
牽引ワイヤ2と一体の吊下げ部3に保持された荷物5は、ウインチ36,37の駆動操作により地上から、ベランダ止まりではなく、所定の部屋内部まで運び込まれる。
また、荷物5を、ベランダからスタートさせて地上に下ろすのではなく、部屋内部で吊下げ部3に取り付けた状態で地上に下ろすこともできる。
図16は、マンション,ビルなどの上層階の部屋内部にその窓側から荷物を運び込むための適用例(その2)を示している。
図16において、
(81)荷物を運び込む部屋の柱40に滑車18が懸架され、
(82)この部屋の直上階のベランダなどに固定した金具42に、外側の方から順に上下二段滑車19(下滑車19a+上滑車19b)および運搬用吊り滑車機構1’が、それぞれの孔部1f’,1fに通した支持ワイヤ6で懸架され、
(83)この上下二段滑車19および運搬用吊り滑車機構1’を介して配設した牽引ワイヤ2、すなわちウインチ36−下滑車19a−運搬用吊り滑車機構1’の片持ち滑車1b−滑車18−運搬用吊り滑車機構1’の滑車1g−上滑車19b−ウインチ37の経路からなる牽引ワイヤ2が、ウインチ36,37の操作により双方向駆動される。
なお、上下二段滑車19は、その対向側板の間に下滑車19aと上滑車19bとが個々に作動する形で設けられた滑車機構である。対向側板の上端側には運搬用吊り滑車機構1,1’と同様の支持ワイヤ取付け用の孔部1f’が形成されている。
牽引ワイヤ2と一体の吊下げ部3に保持された荷物5は、ウインチ36,37の駆動操作により、先ず地上から略垂直方向にベランダ部分まで持ち上げられ、そこから略水平状態に移動して所定の部屋内部まで運び込まれる。
なお、荷物5が、地上から部屋内部まで持ち上げられるとき、またその逆の部屋内部から地上まで下ろされときのいずれにおいても、吊下げ部3は上下二段滑車19を通過しない。
図16の荷物持上げシステムは、図15のそれに比べて、地上に十分な作業スペースが確保されない場合に有効的である。
本発明が、図示の運搬用吊り滑車機構に限定されないことは勿論であって例えば、
(91)図2の片持ち滑車1bにおいて、平側板1aの図示左右方向の幅を広げ、その広げた部分(当該片持ち滑車の左側または右側の横部分)に図7,図8と同様の牽引ワイヤ脱落阻止用の蝶番機構を設ける、
(92)牽引ワイヤ2,支持ワイヤ6に相当するものとしてロープ部材,ケーブル部材,ベルト部材,縄部材などを用いる、
(93)平側板1aを一対の別部材として設けるのではなく、単一部材とする、
(94)上方向に回動する蝶番1kに代えて、牽引ワイヤ2と一体の吊下げ部3があたったときに牽引ワイヤ進行方向に回動してそれまでの経路閉状態から開状態に移行し、当該吊下げ部の通過後は弾性力などにより元の経路閉状態に復帰するタイプの開閉部材を用いる、
(95)ボルト,ナットの固定手段に代えて、ネジ止め,リベット止め,接着などの各種固定手段を用いる、
ようにしてもよい。
1,1’:運搬用吊り滑車機構
1a:一対の平側板
1a’:一対の台座
1b:一対の片持ち滑車
1c:円形状対向面
1d:テーパ状周回面
1e:一対のワッシャー
1f,1f’:支持ワイヤ取付け用の孔部(1f’は図16のみで使用)
1g:滑車
1h:スペーサ
1j:固定手段(ボルト,ナット)
1k:蝶番(1k〜1qは図7,図8のみで使用)
1m:蝶番基部
1n:蝶番可動部
1p:円弧形状部分
1q:台座
1r:入口拡大用案内板(1r〜1tは図9,図10のみで使用)
1s:端曲面
1t:対向平面
2,2’:牽引ワイヤ(2’は図13のみで使用)
2a:下ワイヤ部分
2b:上ワイヤ部分
2c:右ワイヤ部分(2c,2dは図12のみで使用)
2d:左ワイヤ部分
3,3’:吊下げ部(3’は図12のみで使用)
3a:平板状部
3b:吊下げ用の孔部
3c:U字状部
3d:四角柱状部材
3e:固定手段(ボルト,ナット)
4:被吊下げ収容部
4a:フック
5:荷物
6:支持ワイヤ
6a:滑り防止具
7:天井(7〜9は図11のみで使用)
8:壁
9:ワイヤ駆動部
10〜18:滑車
19:上下二段滑車(19〜19bは図16のみで使用)
19a:下滑車
19b:上滑車
20〜28:立ち木
30〜37:ウインチ
40:柱
41,42:金具

Claims (6)

  1. 吊下げ部を固定した牽引部材を案内して当該吊下げ部がそれぞれの間を通過する一対の片持ち滑車と、当該片持ち滑車が個々に取り付けられた一対の側板と、を少なくとも有し、
    前記一対の片持ち滑車は、
    前記吊下げ部の通過空間域を構成するそれぞれの対向面が、上方から連続して下広がりとなる間隔態様で設定され、
    前記側板は、
    その上側対向部分に、前記一対の片持ち滑車に案内された前記牽引部材の折返し態様の戻り部分を案内する滑車が取り付けられている、
    ことを特徴とする運搬用吊り滑車機構。
  2. 前記側板は、
    その上側対向部分に側板設置用の被取付け部を有し、
    その下側対向部分に前記片持ち滑車が個々に取り付けられ、
    その上側対向部分同士の間隔が狭く設定されている
    ことを特徴とする請求項記載の運搬用吊り滑車機構。
  3. 前記牽引部材が、前記一対の片持ち滑車の間から下方にすり抜けたときに当該牽引部材を受けて保持し、かつ、前記吊下げ部が通過するときには当該吊下げ部との当接作用で開状態に移行する開閉部材を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の運搬用吊り滑車機構。
  4. 前記側板は、
    その吊下げ部入口端部分に、前記牽引部材の移動方向に対する前記吊下げ部および前記対向面の相対的な回動ずれを減じることにより当該吊下げ部を当該対向面の間に誘導する、端側が外広がり形状の案内板を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の運搬用吊り滑車機構。
  5. それぞれの間を吊下げ部が通過していく一対の片持ち滑車からなる運搬用吊り滑車機構の使用により、当該吊下げ部が固定された第一の牽引部材を当該片持ち滑車で案内して配設し、
    前記吊下げ部に、運搬対象物に対する第二の牽引部材を移動可能な形で取り付け、
    前記第一の牽引部材を駆動することにより、前記吊下げ部を、当該牽引部材の経路上における任意の位置に設定し、
    前記吊下げ部の位置設定後に、前記第二の牽引部材を駆動することにより前記運搬対象物を当該吊下げ部との間で移動させる、
    ことを特徴とする吊り滑車機構使用の運搬方法。
  6. 前記運搬用吊り滑車機構は、
    請求項1〜のいずれかに記載の運搬用吊り滑車機構である、
    ことを特徴とする請求項記載の吊り滑車機構使用の運搬方法。
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