JP6040323B2 - 光学フィルムおよびその作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、可視光域でフラットな反射率を有し、ディスプレイに貼り付けた場合に黒が際立ち、画像コントラストを向上する光学フィルムおよびその作製方法に関するものである。
パソコンや液晶テレビなどの液晶パネルの表示面側には偏光板があり、偏光板は偏光フィルムとそれを支持する基材フィルムで構成されている。基材フィルムの表面には液晶パネルの視認性向上のために、眩しさを防ぐAG(アンチグレア)層および反射防止層がコーティングされている。
従来から、基材フィルム1の表面にコーティングされた平滑なクリアハードコート層32の上に、ウェットコーティングあるいはドライコーティングによって、平滑で一定厚みの反射防止層3が形成された反射防止構造(CH−LR)が知られている(図7(1)を参照)。
また、基材フィルム1の表面にコロナ処理やプラズマ処理を施し、次いで、フィラー31(シリカ)などの微粒子を混ぜたアクリル樹脂および有機溶剤を、基材フィルム1の表面に塗布・乾燥する工程を数回繰り返して、凹凸形状のAG層30を基材フィルム1の表面上に形成し、さらに、AG層30の凹凸に沿ってドライコーティングによって一定厚みの反射防止層3が形成された反射防止構造(AG−LR)が知られている(図7(2)を参照)。
一方、従来から、金型表面に凹凸を形成し、紫外線硬化樹脂や熱可塑性樹脂を用いて基材フィルム上に金型の凹凸を転写成形し、AG層を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。転写成形して形成したAG層の凹凸に沿ってドライコーティングによって一定厚みの反射防止層が形成された反射防止構造も知られている。
特開2010−224427号公報 特開2006−53371号公報 特開2007−187952号公報
上述した従来の反射防止構造の光学フィルムでは、反射防止層3の厚み(d)が一定であるために、反射防止層3の屈折率をnとすると、n×d=λ/4の関係が成立することから、一定波長の反射率が極端に下がる。そのため、光学フィルムをディスプレイ等に貼り付けた場合、黒の色合いが悪くなり(赤紫、青紫っぽい黒になり)、画像コントラストが低下するという問題がある。
図8に従来の光学フィルム(AG−LR)の反射プロファイルの一例を示す。図8の反射プロファイルの場合、波長480〜670(nm)の光の反射率は2%未満であるが、それ以外の波長では反射率が急激に大きくなっていることがわかる。このような反射プロファイルの光学フィルムをディスプレイ表面に設けると、赤紫、青紫っぽい黒になり色合いが悪くなる。
上記状況に鑑みて、本発明は、可視光域でフラットな反射率を有し、ディスプレイに貼り付けた場合に黒が際立ち、画像コントラストを向上する光学フィルムおよびその作製方法を提供することを目的とする。
従来は、反射防止層の膜厚は均一の方が、逆位相の打ち消す効果が上がることから、反射率が下がるので好ましいとされていた。しかしながら、黒の色合いが悪くなり(赤紫、青紫っぽい黒になり)、画像コントラストが低下するという問題は、反射防止層の厚みが一定であることに起因していた。すなわち、反射防止層の厚みが一定の場合、特定波長の反射率が下がり、それ以外の部分の反射光により赤あるいは青っぽい黒となっていた。
本発明者らは、鋭意研究・実験検証の結果、反射防止層の膜厚が不均一なランダムな厚みを有する反射防止層により可視光全域でフラットな反射率が得られることの知見を得て、本発明を完成させたのである。
すなわち、上記課題を解決すべく、本発明の光学フィルムは、基材フィルム上に紫外線硬化樹脂を用いて金型表面の凹凸が転写成形され、ランダム凹凸形状面を有する光学フィルムにおいて、ウェット状態で凹凸を平坦化するように形成させ、溶媒分を乾燥させることにより、紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から成る低屈折率層が形成されており、該低屈折率層の厚みが所定範囲内でランダムな厚みであることを特徴とする。
本発明の光学フィルムは、基材フィルム上に紫外線硬化樹脂を用いて金型表面の凹凸が転写成形され、フィラーを用いないノンフィラータイプのランダム形状のAG層が形成され、AG層の上にウェットコーティングで凹凸を埋めるように反射防止層が形成される。
ここで、上記のランダムな厚みの範囲については下記式1を満たす。下記式1中、nは低屈折率樹脂の屈折率、低屈折率層の厚さd、λは可視光域の波長360〜780nmをそれぞれ示している。
(数1)
×膜厚d=λ/4 ・・・(式1)
本発明の光学フィルムにおいて、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.6〜1.5μmであることが好ましい。
ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8〜1.3μmの範囲外の場合、表面粗さRaの範囲が0.8μm以下では凹凸が小さく、厚みのランダム性が低くなり、反射率曲線のボトム値が発生し、色合いが悪くなる。一方、表面粗さRaの範囲が1.3μm以上の場合は、反射防止層が点在したような形状で形成され、十分な反射防止層が形成できず、反射防止機能が劣るといった問題が生じる。
ここで、表面粗さRaは、JIS規格(JIS B0601:1994)に従っている。
また、本発明の光学フィルムにおける低屈折率層の表面にフッ素膜が形成されていることが好ましい。低屈折率層の表面にフッ素膜が形成されることにより、フィルム表面を指で触った際の指紋の後が残り難くなり、視認性の低下を防ぐことができる。また、滑り性も向上し、タッチパネルを搭載した表示機器の使いやすさが向上する。
また、本発明の光学フィルムの作製方法は、下記1)〜4)を備える。
1)透明基材表面に紫外線硬化樹脂を塗布するステップ
2)ブラスト粒子を衝打したロール状金型を用いて、透明基材表面に塗布した紫外線硬化樹脂を転写成形するステップ
3)転写成形した紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させて、透明基材表面に微細なランダム凹凸形状を形成させるステップ
4)ランダム凹凸形状面の表面にウェット状態で凹凸を平坦化するように形成し溶媒分を乾燥することにより、紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂からなる低屈折率層を形成させるステップ
上記1)〜3)のステップによって、ノンフィラータイプのランダム凹凸形状のAG層を透明基材表面に成形する。
そして、上記4)によって、ランダム凹凸形状のAG層の上に、例えばウェットコーティングで、溶剤系の低屈折率コート剤で凹凸を平坦化させ、凹凸が埋まるように反射防止層になる低屈折率層を形成する。
ここで、溶剤としては、ケトン系溶剤(例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、炭化水素系溶剤(例えば、トルエン、キシレンなど)、アルコール系溶剤(例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールなど)が使用できる。また、反射防止層のコーティング剤が熱硬化型の場合、熱乾燥炉での熱乾燥が必要である。また、反射防止層のコーティング剤がUV硬化型の場合、熱乾燥炉とUV照射炉の双方の設備が必要となる。
上記4)の低屈折率層の厚みは、所定範囲内のランダムな厚みであり、そのランダムな厚みの範囲は下記式2を満たす。下記式2中、nは低屈折率樹脂の屈折率、低屈折率層の厚さd、λは可視光域の波長であり360〜780nmをそれぞれ示している。
(数2)
×膜厚d=λ/4 ・・・(式2)
本発明の光学フィルムの作製方法における低屈折率層のランダムな厚みは、ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差を制御することによって、低屈折率層の厚みを所定範囲内に制御することが好ましい。ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差の制御は、ロール状金型の表面の凹凸の高低差で制御可能であり、また、ロール状金型の表面の凹凸の高低差は、ブラスト粒子のサイズやブラスト粒子の衝打の仕方(衝打時間、衝打速度など)によって制御可能である。すなわち、ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差の制御は容易に行えることになる。従って、制御が容易であるランダム凹凸形状面の凹凸高低差の制御によって、低屈折率層の厚みを所定範囲内に制御するのである。
本発明の光学フィルムの作製方法において、上記ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が、0.8〜1.3μmであることが好ましい。上述したように、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8μm以下では凹凸が小さく、厚みのランダム性が低くなり、反射率曲線のボトム値が発生し、色合いが悪くなる一方、表面粗さRaの範囲が1.3μm以上の場合は、反射防止層が点在したような形状で形成され、十分な反射防止層が形成できず、反射防止機能が劣るといった問題が生じるからである。
本発明の光学フィルムの作製方法における低屈折率層の表面に、耐指紋用のフッ素コーティングを施すステップを更に備えることが好ましい。低屈折率層の表面にフッ素コーティングを施すことにより、フィルム表面を指で触った際の指紋の後が残り難くなり、視認性の低下を防ぐことができる。
本発明の光学フィルムによれば、ランダムな厚みの反射防止層により、可視光域でフラットな反射率を有し、ディスプレイに貼り付けた場合に黒が際立ち、画像コントラストを飛躍的に向上できる。
本発明の光学フィルム(AG−LR)の断面模式図 本発明の光学フィルム(AG−LR)の作製フロー 実施例1の光学フィルム(AG−LR)の反射プロファイル 実施例1の光学フィルム(AG−LR)のAG層の表面粗さRaとLR層積層後の反射率(top/bottom比)の相関図 光学フィルム(AG−LR)の断面模式図(ランダム凹凸形状面の表面粗さRaが1.3μm以上の場合) 実施例1の光学フィルム(AG−LR)のRaと反射率の関係図 従来の光学フィルム(AG−LR)の断面模式図 従来の光学フィルム(AG−LR)の反射プロファイル
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は本発明の光学フィルム(AG−LR)の断面模式図を示している。図1に示す光学フィルムでは、基材フィルム1上に設けられるAG層2(ノンフィラータイプ)が、ランダム凹凸形状面を有している。そして、AG層2の上に、AG層の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から成る反射防止層3が形成される。
AG層2(ノンフィラータイプ)は、紫外線硬化樹脂を用いて金型表面の凹凸が転写成形される。反射防止層3は、AG層2を形成する紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から構成される。また、反射防止層3は、層の厚みが所定範囲内でランダムな厚みに形成される。
図2(1)は、本発明の光学フィルム(AG−LR)におけるAG層の形成の概念図を示している。また、図2(2)は、本発明の光学フィルム(AG−LR)におけるLR層の形成の概念図を示している。
図2(1)を参照して、AG層の形成について説明する。AG層の形成プロセスでは、図示しない巻出しロールから巻き出された基材フィルム20aに対して、上面をロール12、下面をロール11で挟持することにより、ロール13の表面からロール12の表面に搬送した紫外線硬化樹脂を、基材フィルム10aの上面に塗布する。塗布された紫外線硬化樹脂は、ロール11とロール状AG金型14の挟持部分で基材フィルム10aが押圧され、ロール状AG金型14の表面に形成された凸凹のパターンと同一のパターンが基材フィルム10aの上面に塗布した紫外線硬化樹脂に形成される。ロール状AG金型14表面のパターンと同じパターンが形成された紫外線硬化樹脂は、基材フィルム10aの下面に設けたUVランプから照射される紫外線により硬化する。このようにして得られた基材フィルム10aは、ロール15によりロール状AG金型14からリリースされ、基材フィルム上にAG層が形成されたコーティングフィルム10bとなる。
このように、AG層の形成プロセスは、ブラスト粒子を衝打したロール状金型14を用いて、透明基材の基材フィルム1表面に塗布した紫外線硬化樹脂を転写成形し、転写成形した紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させて、基材フィルム1表面に微細な凹凸形状のAG層2を形成させる。
なお、AG層の形成プロセスは、上述した処理とは異なる処理であっても構わない。
次に、図2(2)を参照して、LR層の形成について説明する。LR層の形成プロセスでは、上記のコーティングフィルム20aのランダム凹凸形状のAG層表面に低屈折率樹脂を溶媒に溶かした溶液を塗布し、乾燥させて反射防止層を形成させる。紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂を溶媒に溶かした溶液槽21にロール22の一部が浸かるように配置し、ロール23の一部に巻きついたコーティングフィルム20aに、ロール22の表面の低屈折率樹脂を含む溶液を塗布する。その後、溶媒分を乾燥させる。
このように、LR層の形成プロセスは、ウェット状態で凹凸を平坦化するように形成させ、溶媒分を乾燥させることにより、紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から成る反射防止層3を形成させる。尚、本実施例では溶剤系の低屈折樹脂溶液を用いているが、紫外線硬化型の低屈折樹脂溶液を用いてもかまわない。
形成されたLR層は、反射防止層となる。LR層の厚みは所定範囲内でランダムな厚みで、ランダムな厚みの範囲は、n×膜厚d=λ/4となる。ここで、nは低屈折率樹脂の屈折率、低屈折率層の厚さd、λは可視光域の波長360〜780nmをそれぞれ示す。
LR層の厚みdがランダムであることにより、n2×膜厚d=λ/4の式において、反射防止に寄与する波長λもまたランダムとなり、可視光域のあらゆる波長に対して反射防止の効果を得ることができるため反射率プロファイルが平滑となり、黒の色合いが向上する。
また、LR層のランダムな厚みは、ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差を制御して、厚みを所定範囲内に制御する。ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差の制御は、ロール状AG金型の表面の凹凸の高低差で制御できる。ロール状AG金型の表面の凹凸の高低差は、ブラスト粒子のサイズやブラスト粒子の衝打の仕方(衝打時間、衝打速度)によって制御する。
さらに、LR層の表面に、フッ素コーティングを施して、フィルム表面を指で触った際の指紋の後が残り難くし、視認性の低下を防ぐ。
図3は、実施例1の光学フィルム(AG−LR)の反射プロファイルを示している。反射率の測定条件について説明する。反射率の測定方法は、反射防止フィルムの裏面に黒PETを貼りつけ測定している。使用した測定装置は、Minolta CM-2500d(C光源)である。
図3は、AG層の表面粗さRaによるLR層積層後の反射率を示している。AG層の表面粗さRaが、0.62,0.82,1.03,1.35(μm)の4種類の場合における反射率の違いが表れている。
図3から、Raが0.82,1.03(μm)の場合、反射率のプロット曲線は、可視光域の波長360〜740nmにおいて反射率が4%以下であり、波長430〜670nmにおいて平坦化されていることがわかる。すなわち、Raが0.82,1.03(μm)の場合は、黒の色合いがよい。
一方、Raが0.62μmの場合、波長500nm未満では反射率が急激に大きくなり、青紫っぽい黒になることがわかる。また、Raが1.35μmの場合、全体的に反射率が大きく、波長650nm以上では反射率が急激に大きくなり、赤っぽい黒になることがわかる。
実施例1の光学フィルム(AG−LR)において、図4にランダム凹凸形状面の表面粗さRaと反射率をプロットした曲線状のトップ値/ボトム値(380〜780nm)の関係を示す。反射率の曲線状のトップ値/ボトム値が小さい方が黒っぽいことを示している。
図4から、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8〜1.3μmの範囲に制御することにより、トップ値/ボトム値を2以下に抑えることができ、またクリアハードコート製品における反射率の平滑性を1/2以下に低下させることができ、黒の色合いが向上することがわかる。
ここで、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaが0.8μm以下では、凹凸が小さく、反射防止層の厚みのランダム性が低下し、反射率の曲線のボトム値が明確に発生し、色合いが悪くなる。図4から、反射率をプロットした曲線状のトップ値/ボトム値が急激に大きくなっていることがわかる。
また、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaが1.3μm以上の場合は、図5に示す断面模式図のように反射防止層が点在したような形状で形成され、十分な反射防止層が形成できない。そのため、図6のように反射防止機能が劣るため、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8〜1.3μmであることが好ましい。すなわち、ランダム凹凸形状面の表面粗さRaが0.8〜1.3μmの場合には、反射率の平滑性が安定して低くなるため、より一層、黒さが増すことになる。
本発明は、液晶テレビの光学フィルムとして有用である。
1 基材フィルム
2,30 AG層
3 反射防止層
31 フィラー
32 クリアハードコート層

Claims (5)

  1. 基材フィルム上に紫外線硬化樹脂を用いて金型表面の凹凸が転写成形され、ランダム凹凸形状面を有する光学フィルムにおいて、
    前記ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8〜1.03μmであり、
    前記紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から成る低屈折率層が形成されており、該低屈折率層の厚みが所定範囲内でランダムな厚みであり、
    上記のランダムな厚みの範囲が、下記式1を満たし、
    可視光域の波長360〜740nmにおける反射率が4%以下であることを特徴とする光学フィルム。
    (数1)
    ×膜厚d=λ/4 ・・・(式1)
    (式1中、nは低屈折率樹脂の屈折率、低屈折率層の厚さd、λは可視光域の波長360〜780nmをそれぞれ示す。)。
  2. 低屈折率層の表面にフッ素膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 透明基材表面に紫外線硬化樹脂を塗布するステップと、
    ブラスト粒子を衝打したロール状金型を用いて、透明基材表面に塗布した紫外線硬化樹脂を転写成形するステップと、
    転写成形した紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させて、透明基材表面に微細なランダム凹凸形状を形成させるステップと、
    前記ランダム凹凸形状面の表面に、ウェット状態で凹凸を平坦化するように形成させ、溶媒分を乾燥させることにより、前記紫外線硬化樹脂の屈折率nよりも低屈折率nの低屈折率樹脂から成る低屈折率層を形成させるステップと、
    を備え、
    前記ランダム凹凸形状面の表面粗さRaの範囲が0.8〜1.03μmであり、
    該低屈折率層の厚みが所定範囲内でランダムな厚みで、ランダムな厚みの範囲が、下記式2を満たし、
    可視光域の波長360〜740nmにおける反射率が4%以下であることを特徴とする光学フィルムの作製方法:
    (数2)
    ×膜厚d=λ/4 ・・・(式2)
    (式2中、nは低屈折率樹脂の屈折率、低屈折率層の厚さd、λは可視光域の波長360〜780nmをそれぞれ示す。)。
  4. 上記の低屈折率層のランダムな厚みは、前記ランダム凹凸形状面の凹凸の高低差を制御することによって、厚みを所定範囲内に制御することを特徴とする請求項3に記載の光学フィルムの作製方法。
  5. 上記の低屈折率層の表面に、フッ素コーティングを施すステップを更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の光学フィルムの作製方法。

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