JP2009227906A - ハードコートフィルムおよび反射防止フィルム - Google Patents
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Abstract
ハードコート層を積層した熱可塑性フィルムにおいて表面硬度に優れ、かつ干渉模様の発生が抑制され、反射防止フィルムに適用した時に画像鮮明性を損なうことなく、画面のぎらつきや外光の映り込み、反射光の着色ムラが抑制されたハードコートフィルムおよび反射防止フィルムを提供すること。
【解決手段】
ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリエステルフィルムとハードコート層の界面に凹凸構造を有するハードコート層が積層され、該ハードコート層中に粒子を含有し、該粒子の平均粒子径が該ハードコート層の平均厚みの50%以上、150%以下であることを特徴とするハードコートフィルムおよび反射防止フィルム。
【選択図】なし
Description
(1)ポリエステルフィルムの少なくとも片面にハードコート層が積層され、ポリエステルフィルムとハードコート層の界面に凹凸構造を有し、かつ該ハードコート層中に粒子を含有し、該粒子の平均粒子径が該ハードコート層の平均厚みの50%以上、150%以下であることを特徴とするハードコートフィルム、
(2)ポリエステルフィルムとハードコート層との界面において、界面突起高さが0.3μm以上、1.8μm以下である(1)に記載のハードコートフィルム、
(3)ハードコート層が熱硬化によって形成された層であることを特徴とする(1)または(2)に記載のハードコートフィルム、
(4)該ハードコート層中に含まれる粒子が有機粒子であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のハードコートフィルム、
(5)ポリエステルフィルムが紫外線吸収剤を含有する(1)〜(4)のいずれかに記載のハードコートフィルム、
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載のハードコートフィルムのハードコート層上に屈折率1.45以下の低屈折率層が形成されてなる反射防止フィルム、
である。
例えばアクリル系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、メラミン系、有機シリケート化合物系、シリコーン系および金属酸化物などで構成されることが好ましい。これらの中でも熱や活性線で硬化するアクリル系が好ましく、多官能アクリレートを主成分とする化合物から構成される硬化組成物が好ましい。ここで主成分とはハードコート層全体に占める割合が50重量%以上、好ましくは70重量%以上であることが望ましい。多官能アクリレートとは、1分子中に3(より好ましくは4、更に好ましくは5)個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体もしくはオリゴマー、プレポリマーであって、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基(但し、本明細書において「・・・(メタ)アクリ・・・」とは、「・・・アクリ・・・又は・・・メタアクリ・・・」を略して表示したものである。)を有する単量体、オリゴマー、プレポリマーを言う。このような組成物としては、1分子中に3個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基が、3個以上の(メタ)アクリル酸のエステル化物となっている化合物などを挙げることができる。
1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体としては、ラジカル重合性のある通常の単量体ならば特に限定されずに使用することができる。
(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなど、
(b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリレート酸ジエステル類:ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど、
(c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど、
(d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物のエチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類:2,2’−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)プロパンなど、
(e)ジイソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、更にアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類など、および、
(f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類など。
突起形成粒子を実質的に含有しない紫外線吸収剤含有ポリエステル原料を溶融押出しし、静電印加装置を用いて鏡面ドラム上にキャストして、シート状に成形する。該成形シートを長手方向に3〜4.5倍の延伸を行う。この際、長手方向のアッベ法による屈折率が1.62〜1.68、ハードコート剤塗布面側のラマン法による結晶化度が11〜25%程度となるように延伸時にラジエーションヒーターによる加熱延伸を行う。
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は次のとおりである。
ハードコート表面を表面形状測定装置SP-500(東レエンジニアリング株式会社製)にて、SP-500に付属の標準カメラを使用し、5倍対物レンズ、測定モードWSI、で測定したハードコード表面の3次元表面形状から求める。本測定で得られるデーターは、視野サイズ0.80mm×0.72mm、面方向分解能1.6μm、高さ方向分解能1nmのものとして得ることができる。
得られた表面形状曲線と界面形状曲線を上下に並べ、凹凸の位置を確認した。
また、界面の凹凸高さは、測定結果の「裏面」を選択し、「粗さ計測」で表示されるRzの値を用いた。
スチールウール#0000でハードコート層表面を1kg/cm2の荷重下で10往復(速度10cm/s)摩擦し、耐傷性を評価した。ハードコート層に傷がついた場合、1kg/cm2の荷重下での耐傷性は不良とし、評価を終了した。ハードコート層に傷がつかなった場合は、1kg/cm2の荷重下での耐傷性は良好と判断し、荷重を2kg/cm2とし、上記と同様の試験を行った。以後、同様に荷重を1kg/cm2ずつ増加させ、耐傷性が良好と判断される最大荷重値を求めた。
JIS K−7136(2000)に基づいてヘイズメーターHGM−2DP(スガ試験器株式会社)を用い、光線入射面をハードコート層側として計5回測定し、その平均値をフィルムヘイズ値とした。
ハードコートフィルムからを幅10mm長さ200mmの短冊状(矩形状)のサンプルを切り出した。このとき、フィルム長手方向の熱収縮率測定用のサンプルは、ハードコートフィルム製造時の長手方向とサンプルの長さ方向が一致するよう切り出した。また、フィルム幅方向の熱収縮率測定用のサンプルは、ハードコートフィルム製造時の長手方向とサンプルの長さ方向が直交するよう切り出した。
次いで、該サンプルを150℃の熱風オーブン中に、サンプル長さ方向の下部に1gの荷重をかけて吊り下げる。その状態で30分間放置し、取り出す。熱処理前の基準線間の長さ(L1)と150℃30分処理後のサンプルの基準線の長さ(L2)を0.1mm単位で正確に測定し、{(L1−L2)/L1}×100をそのサンプルの熱収縮率(%)とした。
なお測定は、フィルム長手方向、幅方向ともに10点の測定を行い、その平均値をもって、フィルム長手方向または幅方向の150℃×30分の熱収縮率とした。
作成したハードコートフィルムの裏面反射の影響をなくすために、測定面(ハードコート層面側)の裏面を240番のサンドペーパーで粗面化した後、波長400〜600nmの可視光線の平均透過率が5%以下になるように黒色油性ペンにて着色した。裏面反射の影響有無の判定は、処理後の裏面の光沢度(入射角60゜、受光角60゜)が10以下であれば、裏面反射の影響はないと判断した。光沢度はデジタル変角光沢度計UGV−5B(スガ試験機株式会社製)を用いてJIS Z 8741(1997)に従って測定した。
・虹彩模様がみえない :Aランク
・非常に弱い虹彩模様が見える : Bランク
・弱い虹色模様が見える : Cランク
・強い虹色模様がはっきり見える : Dランク。
Aランク、Bランクを合格とした。
反射防止フィルムは以下の方法で作製した。
ハードコートフィルム表面に含フッ素系共重合体(フルオロオレフィン/ビニルエーテル共重合体)を含む塗料(固形分3%)(JSR(株)製、JN−7215)40部、コロイダルシリカ分散液(平均一次粒径13nm、固形分30%、メチルイソブチルケトン分散液)1部、コロイダルシリカ分散液(平均一次粒径100nm、固形分30%、メチルイソブチルケトン分散液)0.1部を、攪拌することにより塗布液を調整した。この塗布液を、ハードコート層の上にワイヤーバーを用いて塗工し、150℃で乾燥、硬化させ、厚さ約0.1μm、屈折率n=1.42の低屈折率層を形成して、反射防止加工フィルムを作製した。
高屈折率層、低屈折率層を設けず、ハードコートフィルムのみを反射防止フィルムとして用いた。
上記(6)で作製した反射防止フィルムを以下の方法で測定した。
日立製作所製,60mmφ積分球を装備したU−3410型分光光度計を用いて入射角10度における反射率を測定し、波長400〜750nmでの最も低い反射率を表面反射率とした。
作成した反射防止フィルムを用いて上記(5)干渉縞の有無の評価方法と同様な手法により反射光の着色ムラを以下の基準で評価した。
・着色ムラがない:着色変化が50cm四方の評価エリアで認められない。:優
・微妙な着色ムラ:着色変化が30cm四方以上、50cm四方未満の評価エリアで認められる:良
・弱い着色ムラ:着色変化が10cm四方以上、30cm四方未満の評価エリアで認められる:可
・強い着色ムラ:着色変化が10cm四方未満の評価エリアで認められる:不可。
A4に切り出した反射防止フィルムを反射防止面を視認側にして暗室に置いたPDPテレビ(TH-42PX500:松下電器(株)製)の画面表面に四隅をセロハンテープで固定し貼り付ける。テレビに画像を映し、反射防止フィルム貼付部と未貼付部の透過画像をテレビ正面1.5mの位置から観察比較し、透過画像の劣化状態を調べた。
・透過画像に劣化がなく鮮明に見える:優
・透過画像が少しぼやける:良
・透過画像がぼやけ、見えにくい:可
・透過画像が見えない:不可。
優、良を合格とした。
分光光度計U−3410((株)日立製作所製)にΦ60積分球130−063((株)日立製作所製)で反射防止処理面側から光線を入射させ、反射防止フィルムの380nmの透過率を求め、10点測定の平均値とした。
A4サイズに切り出した反射防止フィルムを反射防止面を視認側にしてPDPテレビ(TH-42PX500:松下電器(株)製)の画面表面に四隅をセロハンテープで固定し貼り付ける。室内照明を400〜500lxとし、テレビの電源を入れないで、テレビからの距離1.5mの位置から、テレビ前面に映った自分の像を観察する。
・観察者の目の輪郭が視認できない:優
・観察者の目の輪郭が何とか視認できるが、未貼付と比較すると写像が不鮮明:良
・観察者の目の輪郭が視認できる:不可。
優、良を合格とした。
上記(11)と同様にして室内に点灯した蛍光灯の画面への映り込みについて以下の評価を行った。
蛍光灯の周囲はぼやけている。:良
蛍光灯のぼやけが無く、輪郭がはっきり確認できる:不可。
優、良を合格とした。
上記(11)と同様のセットでテレビの電源を入れて「緑」のパターンを映し出し、正面から観察したときの画面のぎらつき具合を以下の基準で目視評価した。
画面が若干ぎらつく : 良
明らかに画面がぎらつく: 不可。
優、良を合格とした。
(14)塗液の粘度
塗液の粘度はE型粘度計(DVM−E型、トキメック製)を用い、使用コーンロータは、コーン角度が1°34″、コーン半径が24mmのものを用い、ジャケット温度を25℃、100℃として測定した。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー XX−02FP (積水化成品工業(株)製)
(架橋ポリメタクリル酸メチル−架橋ポリスチレン)
(平均粒子径5μm 粒子屈折率1.515) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:なし
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー MBX−1S (積水化成品工業(株)製)
(平均粒子径1μmSタイプ粒子屈折率1.490) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー MBX−8S (積水化成品工業(株)製)
(平均粒子径8μmSタイプ粒子屈折率1.490) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー MBX−3S (積水化成品工業(株)製)
(平均粒子径3μmSタイプ粒子屈折率1.490) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー MBX−5S (積水化成品工業(株)製)
(架橋ポリメタクリル酸メチル)
(平均粒子径5μmSタイプ粒子屈折率1.490) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:テクポリマー MBX−3S (積水化成品工業(株)製)
(平均粒子径3μmSタイプ粒子屈折率1.490) 1.2重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
(主剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアク リレートの混合物(KAYARAD−DPHA:日本化薬(株)製)70重量%
・トリメチロールプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(アロニックスM−350:東亞合成化学(株)製) 10重量%
・完全アルキル化メラミン(サイメル303:日本サイテック(株)製)20重量%
主剤を100重量部として、
・触媒:キャタリスト602(日本サイテック(株)製)1重量部
・レベリング剤:アルフォンUP1000(東亜合成化学(株)製) 0.2重量部。
・球状粒子:サイロスフェア C−1504、(富士シリシア(株)製)
(平均粒子径4μm 粒子屈折率1.490) 0.8重量部
塗液粘度 25℃ 2000mPa・s
100℃ 150mPa・s。
ポリエチレンテレフタレート(以下PET:極限粘度0.65dl/g)チップを180℃で3時間十分に真空乾燥した後、溶融押出機に供給し、285℃で溶融後、T字型口金からシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて回転する表面温度20℃の鏡面キャストドラム上で冷却固化させて未延伸シートを作製した。得られた未延伸シートを連続的に長手方向に延伸を行った。長手方向の延伸は、連続的に配置されたロール群でまず75℃に予熱を行い、その後、95℃のロールで加熱し、ラジエーションヒーターでフィルム面を加熱しつつ、3.5倍の延伸を行った。このフィルムのドラム面側の長手方向の屈折率は1.645、ラマン法による表面結晶化度は19%であった。このフィルムのドラム面側にハードコート層形成塗剤(H−1)をメタバー方式により18μm厚に塗布した。このフィルムの両端を把持しながら連続的にテンター内に導き、フィルム温度70℃で15秒間予熱後、75℃で幅方向に1.2倍微延伸し、その後、95℃で幅方向に3.7倍の延伸を行った。その後、連続的に225℃の熱処理ゾーンで塗布層を硬化させつつ5%の弛緩処理を行いながら25秒間の熱処理を行なった。
得られたハードコートフィルムはハードコート層の平均厚みが3.5μmであった。
このハードコートフィルムはハードコート表面、ハードコート層と接触するPETフィルム表面はいずれも凹凸構造を有し、ハードコート層表面の凸部がPETフィルム表面の凹部と一致していた。
この反射防止フィルムは、表2に示すとおり、着色ムラが無く、視認性に優れ、画面のぎらつきの無いもので、映り込み抑制の効果も有していた。
実施例1においてハードコート層形成塗剤をH−2とした以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
比較例1では表面硬度、干渉模様は実用的に問題の無いものであったが、映り込み抑制効果が不十分であった。これらのフィルムについて実施例1と同様にして反射防止フィルムを作製した。この反射防止フィルムは、表2に示すとおり、着色ムラ、視認性、画面のぎらつきは良好であったが、映り込み抑制効果において不十分であった。
実施例1において、フィルム温度80℃で15秒間予熱後、90℃で幅方向に1.2倍微延伸し、その後、95℃で幅方向に3.7倍の延伸を行った以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。このハードコートフィルムは表1に示すとおり、ハードコート層―PET界面の凹凸構造は有していなかった。比較例2で得られたハードコートフィルムは十分な耐摩耗性を有していたが、干渉縞模様が視認でき、映り込み抑制効果は悪いものであった。これらのハードコートフィルムを実施例1に準じて反射防止フィルムを作製した。透過画像は鮮明であったが、映り込み抑制効果は悪かった。
実施例1において、横延伸後、連続的に220℃の熱処理ゾーンで塗布層を硬化させつつ5%の弛緩処理を行いながら15秒間の熱処理を行ない、さらに230℃の熱処理ゾーンで5%の弛緩処理を行いながら10秒間の熱処理を行った以外は同様にして作製した。
このハードコートフィルムは凹凸構造が形成され、ハードコート層表面の凸部とハードコート層―PET界面の凸部位置が一致したものとなった。
実施例1において、ハードコート層形成塗剤(H−1)を26μm塗布した以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例1において、ハードコート層形成塗剤を(H−3:比較例3)、(H−4:比較例4)を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例1において、ハードコート層形成塗剤(H−1)を13μm塗布した以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
比較例5において、ハードコート層形成塗剤H−5を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例1において、ハードコート層形成塗剤H−6を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例2において、ハードコート層形成塗剤H−7を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
比較例2において、ハードコート層形成塗剤H−5を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例2において、ハードコート層形成塗剤H−8を用いた以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
実施例1において紫外線吸収剤としてサイアソルブ3638(サイテック(株)社製)0.4wt%を添加したポリエチレンテレフタレート(以下PET)(極限粘度0.63dl/g)チップを使用した以外は同様に作製しハードコートフィルムを得た。
実施例1において、フィルム温度75℃で15秒間予熱後、80℃で幅方向に1.2倍微延伸し、その後、95℃で幅方向に3.7倍の延伸を行った以外は同様にしてハードコートフィルムを作製した。
Claims (6)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面にハードコート層が積層され、ポリエステルフィルムとハードコート層の界面に凹凸構造を有し、かつ該ハードコート層中に粒子を含有し、該粒子の平均粒子径が該ハードコート層の平均厚みの50%以上、150%以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
- ポリエステルフィルムとハードコート層との界面において、界面突起高さが0.3μm以上、1.8μm以下である請求項1に記載のハードコートフィルム。
- ハードコート層が熱硬化によって形成された層であることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
- 該ハードコート層中に含まれる粒子が有機粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- ポリエステルフィルムが紫外線吸収剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムのハードコート層上に屈折率1.45以下の低屈折率層が形成されてなる反射防止フィルム。
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Cited By (6)
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