JP2003236991A - 反射防止膜付基材 - Google Patents

反射防止膜付基材

Info

Publication number
JP2003236991A
JP2003236991A JP2002039045A JP2002039045A JP2003236991A JP 2003236991 A JP2003236991 A JP 2003236991A JP 2002039045 A JP2002039045 A JP 2002039045A JP 2002039045 A JP2002039045 A JP 2002039045A JP 2003236991 A JP2003236991 A JP 2003236991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
hard coat
coat film
refractive index
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002039045A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3955971B2 (ja
Inventor
Masayuki Matsuda
田 政 幸 松
Toshiharu Hirai
井 俊 晴 平
Michio Komatsu
松 通 郎 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd filed Critical Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority to JP2002039045A priority Critical patent/JP3955971B2/ja
Publication of JP2003236991A publication Critical patent/JP2003236991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3955971B2 publication Critical patent/JP3955971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐擦傷性、透明性、ヘーズなどに優れた反射防
止膜付基材を提供する。 【解決手段】樹脂基材と、該樹脂基材上に形成された無
機物粒子および膜形成用マトリックスを含むハードコー
ト膜と、該ハードコート膜上に形成された反射防止膜と
からなり、無機物粒子の平均粒子径(Dp)と該ハード
コート膜の厚さ(Th)との比(Dp/Th)が0.2〜
1.0の範囲にあることを特徴とする反射防止膜付基
材。前記膜形成用マトリックスが樹脂マトリックスであ
ることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂基材と、該基
材上に形成されたハードコート膜と、該ハードコート膜
上に形成された反射防止膜とからなる。さらに詳しく
は、無機物粒子を含むハードコート膜が設けられている
ために樹脂基材を使用しているにもかかわらず、耐擦傷
性、透明性、ヘーズ等に優れた反射防止膜付基材に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】ガラス、プラスチックシート等の
基材表面の反射を防止するため、その表面に反射防止膜
を形成することが知られており、たとえば、コート法、
蒸着法、CVD法等によって、フッ素樹脂、フッ化マグ
ネシウムのような低屈折率の物質の被膜をガラスやプラ
スチックの表面に形成することが行われている。
【0003】また、シリカ微粒子等の低屈折率微粒子を
含む塗布液を基材表面に塗布して、反射防止被膜を形成
する方法が知られている。さらに、シリカ粒子を含む塗
布液を基材表面に塗布し、シリカ粒子による微細で均一
な凹凸をもった反射防止被膜を形成する方法も知られて
いる。さらに、本発明者等は、上記の低屈折率微粒子と
して多孔性の微粒子の表面をシリカで被覆した低屈折率
の複合酸化物微粒子を分散させたゾルを用いることを提
案している(特開平7-133105号公報)。
【0004】しかしながら、上記した従来の方法では、
特に基材が樹脂製の基材の場合は耐擦傷性が不充分であ
った。このため、基材と反射防止被膜との間にハードコ
ート膜を設けることが行われているが、耐擦傷性はある
程度向上するものの、必ずしも充分とはいえず、さらに
強度にも優れたものが望まれている。また、基材の屈折
率が低い場合は、基材の屈折率と反射防止被膜の屈折率
との差が小さいために充分な反射防止性能が得られない
ことがあった。
【0005】このため、基材が樹脂基材であり、なおか
つ、耐擦傷性、透明性、ヘーズ等に優れた反射防止膜付
基材の出現が望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、樹脂基材と、該基材上に順次
形成されたハードコート膜、反射防止膜とからなる反射
防止膜付基材であり、耐擦傷性、透明性、ヘーズなどに
優れた反射防止膜付基材を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【発明の概要】上記従来技術に伴う問題点を解消すべ
く、本発明者等は鋭意検討した結果、ハードコート膜に
無機物粒子を配合するとともに、ハードコート膜厚さと
無機物粒子との粒径とが特定の関係とすることによっ
て、被膜の耐擦傷性、被膜強度が著しく向上することを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明に係る反射防止膜付基材
は、樹脂基材と、該樹脂基材上に形成された無機物粒子
および膜形成用マトリックスを含むハードコート膜と、
該ハードコート膜上に形成された反射防止膜とからな
り、無機物粒子の平均粒子径(Dp)と該ハードコート
膜の厚さ(Th)との比(Dp/Th)が0.2〜1.0
の範囲にあることを特徴としている。
【0009】前記膜形成用マトリックスは、樹脂マトリ
ックスであることが好ましい。また、無機物粒子の平均
粒子径が0.2〜20μmの範囲にあり、かつハードコ
ート膜の厚さが1〜20μmの範囲にあり(ただし無機
物粒子の平均粒子径はハードコート膜の厚さを越えるこ
とはない)、ハードコート膜中の無機物粒子の含有量が
0.1〜90重量%の範囲にあることが好ましい。
【0010】前記無機物粒子の屈折率と膜形成用マトリ
ックスの屈折率との屈折率差が0.2以下であることが
好ましい。ハードコート膜はさらに、平均粒子径が5〜
200nmの範囲の着色粒子を含んでいてもよい。また、
本発明では、基材の屈折率が1.55以下であり、前記
ハードコート膜と反射防止膜との間に屈折率が1.6以
上の中間膜を有していてもよい。
【0011】
【発明の具体的な説明】以下、本発明に係る反射防止膜
付基材について説明する。反射防止膜付基材 本発明の反射防止膜付基材は、樹脂基材と、該樹脂基材
上に形成された無機物粒子を含むハードコート膜と、該
ハードコート膜上に形成された反射防止膜とからなり、
無機物粒子の平均粒子径(Dp)と該ハードコート膜の
厚さ(Th)との比(Dp/Th)が0.2〜1.0の範
囲にあることを特徴としている。
【0012】樹脂基材 本発明に用いる基材としては、ポリカーボネート、アク
リル樹脂、PET、TAC等の樹脂材料からなり、プラ
スチックシート、プラスチックフィルム等、プラスチッ
クパネル等の形状のものが使用される。ハードコート膜 本発明に用いるハードコート膜は、無機物粒子を膜形成
用マトリックスとを含んでいる。
【0013】(i)無機物粒子 無機物粒子としては、SiO2、Al23、TiO2、Z
rO2、SiO2・Al23、SiO2・ZrO2等の酸化
物、複合酸化物、さらに表面を樹脂で被覆した酸化物、
複合酸化物、金、銀、白金などの金属コロイド粒子、カ
ーボンブラック、黒鉛などの炭素材料、フッ化マグネシ
ウム、フッ化アルミニウムナトリウムなどの無機化合物
などからなるものが用いられる。
【0014】無機物粒子の形状は、特に制限されるもの
ではないが、球状であるものが基材状に緻密に配列する
ことができるため好適である。これらの中でもSiO2
SiO2・Al23、SiO2・ZrO2等のシリカ系粒子
は、真球状の粒子が得られやすく、このためハードコー
ト膜と基材との密着性に優れたハードコート膜を形成す
ることができるため好適である。
【0015】また、無機物粒子は、後述の樹脂に対する
分散性を向上させるため、表面をシランカップリング剤
で処理してもよい。このような無機物粒子の平均粒子径
は、後述するハードコート膜の厚さとの関係が特定の関
係を満たしていれば特に制限されるものではなく、通
常、0.2〜20μm、さらには1〜10μmの範囲に
あるものが好適である。
【0016】無機物粒子の平均粒子径が前記範囲下限未
満の場合は、無機物粒子の分散性が低下したり、ハード
コート膜の厚さに対して粒子が小さすぎるので、最終的
に得られるハードコート膜付反射防止膜の強度が不充分
となる傾向がある。また、平均粒子径が前記範囲の上限
を越えていると、ハードコート膜形成用マトリックスと
の密着性が低下し、クラックが発生し易くなり、また、
ハードコート膜の厚さより大きい場合はハードコート膜
上に形成される反射防止膜表面に凹凸が残り、表面硬度
が不均一になることがある。
【0017】(ii)膜形成用マトリックス ハードコート膜には、基材との密着性や塗工性などの点
から層形成成分が含まれていてもよい。このような層形
成成分としては、樹脂マトリックスが好適である。この
ような樹脂マトリックスとして、具体的には、塗料用樹
脂として公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも
採用することが可能であり、具体的には、従来から用い
られているポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、熱可
塑性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、酢酸
ビニル樹脂、シリコーンゴムなどの熱可塑性樹脂、ウレ
タン樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、ブチラール樹
脂、反応性シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂
などの熱硬化性樹脂などが挙げられる。さらにこれら樹
脂の2種以上の共重合体や変性体であってもよい。
【0018】これらの樹脂は、エマルジョン樹脂、水溶
性樹脂、親水性樹脂であってもよい。さらに熱硬化性樹
脂の場合、紫外線硬化型のものであっても、電子線硬化
型のものであってもよく、熱硬化性樹脂の場合、硬化触
媒が含まれていてもよい。本発明では、特に、熱硬化性
樹脂、紫外線硬化タイプのものが前記酸化物粒子の配合
量が少なくても鉛筆硬度の高い反射防止膜付基材が得ら
れるので好ましい。
【0019】(iii)ハードコート膜 ハードコート膜の厚さ(Th)は、特に制限されるもの
ではないが、本発明では前記無機物粒子の平均粒子径
(Dp)と形成されるハードコート膜の厚さ(Th)との
比(Dp/Th)が、0.2〜1.0、好ましくは0.5〜
0.98の範囲にあることが望ましい。
【0020】前記比(Dp/Th)が前記下限未満の場合
は基材との密着性を向上させる効果が不充分となること
があり、さらに得られる反射防止膜付基材の硬度(鉛筆
硬度)を向上させる効果が不充分となることがある。ま
た、前記比(Dp/Th)が前記上限を越すと、反射防止
膜表面に凹凸が形成されることがあり、このため硬度
(鉛筆硬度)や耐摩耗性が低下したり、反射防止膜の膜
厚が不均一になるため外観村が発生したり反射防止性能
が低下することがある。
【0021】前記比(Dp/Th)が前記範囲内にある
と、ハードコート膜中に、無機物粒子が単層または2層
程度に配列するため、ハードコート膜と基材との密着性
が高くなる。また、ハードコート膜中の無機物粒子の含
有量は0.1〜90重量%、さらには2〜50重量%の
範囲にあることが好ましい。ハードコート膜中の無機物
粒子の含有量が前記下限未満の場合は、無機物粒子の含
有量が少ないために無機物粒子を含む効果、即ち、基材
との密着性や、(鉛筆)硬度、強度を向上させる効果が
得られないことがある。ハードコート膜中の酸化物粒子
の含有量が前記上限を越えるとハードコート膜形成用マ
トリックスが少ないために基材との密着性が低下した
り、ボイドが生成し、ハードコート膜の強度が低下した
りすることがある。
【0022】ハードコート膜の厚さは、無機物粒子との
関係が上記範囲内にあれば特に制限されるものではない
が、1〜20μm、さらには2〜10μmの範囲にある
ことが望ましい。ただし無機物粒子の平均粒子径はハー
ドコート膜の厚さを越えることはない。ハードコート膜
の厚さが前記範囲下限未満の場合は、ハードコート膜が
薄いために反射防止膜表面に加わる応力を充分吸収する
ことがでないために、結果的に鉛筆硬度が不充分となる
ことがある。前記範囲上限を越えると、層の厚さが均一
になるように塗布したり、均一に乾燥したりすることが
困難となり、このためクラックやボイドが発生により得
られる反射防止膜の強度や透明性が不充分となることが
ある。
【0023】ハードコート膜として透明性を有するもの
を作成する場合、前記した無機物粒子のうち、シリカ系
粒子を使用すると、これらの粒子は屈折率が低いのでハ
ードコート膜を形成する成分(ハードコート膜形成用マ
トリックス)の屈折率との屈折率差を、小さくすること
ができ、透明性やヘーズに優れた反射防止膜付基材を得
ることができる。このようなシリカ系粒子として、具体
的には、特開昭63−210016号公報、特開平11
−228699号公報に開示されたシリカ系粒子、オル
ガノポリシロキサン系粒子等は好適に用いることができ
る。オルガノポリシロキサン系粒子は粒子中に有機基を
含み、このためハードコート膜形成用マトリックスとし
て用いる後述の樹脂に対する分散性がよく、このため密
着性に優れたハードコート膜を形成することができる。
ハードコート膜として透明性を有するものを作成する場
合、ハードコート膜形成用マトリックスの屈折率と前記
無機物粒子の屈折率とハードコート膜形成用マトリック
スの屈折率との屈折率差は0.2以下、さらには0.1以
下であることが好ましい。前記屈折率差が0.2を越え
ると、可視光の散乱が顕著になり、ハードコート膜、最
終的に得られる反射防止膜の透明性が低下することもあ
る。
【0024】ハードコート膜として透明性が要求されな
い場合、上記した無機物粒子のうち、たとえば、金属コ
ロイド、炭素材料などの着色したものを使用すればよ
い。さらに、透明性が要求されない場合には、無機物粒
子とともに、平均粒子径が5〜200nm、さらには10
〜100nmの範囲の着色粒子を含んでいてもよい。着色
粒子としては、フタロシアニン、紺青などの有機顔料、
酸化亜鉛、鉛白、鉛丹、亜酸化鉛、酸化チタン、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウ
ム、硫酸バリウムなどの無機顔料の他、カーボン粒子、
金、銀、白金などの金属コロイド粒子等の着色粒子が挙
げられる。平均粒子径が5nm未満の粒子は得ることが
困難であり、また着色粒子の種類によっては得られる反
射防止膜付基材の光遮蔽性(ブラインド機能)を調節す
ることが困難な場合がある。平均粒子径が200nmを
越えると可視光線の散乱が顕著となり被膜の透明性が低
下することがある。
【0025】ハードコート膜中の着色粒子の含有量は
0.1〜20重量%、さらには0.2〜10重量%の範囲
にあることが好ましい。ハードコート膜中の着色粒子の
含有量が0.1重量%未満の場合は、前記した光遮蔽性
が不充分となり、20重量%を越えると光遮蔽性が強す
ぎるとともに透明性も低下する傾向にある。なお、着色
粒子を用いる場合は、前記した無機物粒子と着色粒子と
の合計含有量が1〜90重量%の範囲となるように用い
ることが好ましい。
【0026】さらに必要に応じて、ハードコート膜に
は、無機物粒子とともに、硬度の高いポリスチレン、ポ
リカーボネートなどからなる粒子が含有されていてもよ
い。なお、このようなポリスチレン、ポリカーボネート
からなる粒子は無機物粒子と併用せずともハードコート
膜に配合することができる。このようなハードコート膜
は、ハードコート膜形成用マトリックス形成成分と、無
機物粒子、および着色粒子などの任意成分とを含む塗布
液を塗布することで形成することができる。
【0027】また、塗布液には、マトリックス形成成分
を溶解するとともに、容易に揮発しうる溶剤が含まれて
いてもよく、マトリックス形成成分が熱硬化性樹脂の場
合は、必要に応じて硬化剤とを配合することができる。
このような塗布液をディップ法、スプレー法、スピナー
法、ロールコート法などの周知の方法で基材に塗布し、
乾燥し、熱硬化性樹脂の場合は硬化させたのち、熱可塑
性樹脂の場合は、さらに必要に応じて基材の軟化点未満
の温度で加熱処理することによってハードコート膜を形
成することができる。
【0028】反射防止膜 本発明に用いる反射防止膜としては、反射防止性能を有
していれば特に制限はなく従来公知の反射防止膜を用い
ることができる。具体的には、前記ハードコート膜より
も屈折率が低いものであれば反射防止性能を具備してい
る。このような反射防止膜は、反射防止膜形成用マトリ
ックスと、必要に応じて低屈折率成分とからなってい
る。
【0029】反射防止膜形成用マトリックスとは、ハー
ドコート膜(あるいは後述する中間膜)等の基材表面に
被膜を形成し得る成分をいい、基材との密着性や硬度塗
工性等の条件に適合する樹脂等から選択して用いること
ができ、前記ハードコート膜形成用マトリックスと同様
の塗料用樹脂を用いることができる。低屈折率成分とし
ては、CaF2、NaF、NaAlF6、MgF等の低屈折率
物質の他、シリカ系粒子(シリカ粒子、シリカ中空粒
子、シリカ・アルミナ複合酸化物粒子)、多孔質シリカ
系粒子等が挙げられる。
【0030】たとえば、本願出願人の出願による特開平
7−133105号公報に開示した多孔性の無機酸化物
微粒子の表面をシリカで被覆した複合酸化物微粒子を用
いると屈折率が低く反射防止性能に優れた反射防止膜を
得ることができる。一方、マトリックスとして加水分解
性有機珪素化合物を用いることも可能である。具体的に
は、たとえば、アルコキシシランとアルコールの混合液
に、水および触媒としての酸またはアルカリを加えるこ
とによって得られたアルコキシシランの部分加水分解物
が好適に使用される。
【0031】加水分解性有機珪素化合物としては、一般
式RnSi(OR)4-n[R、R':アルキル基、アリール
基、ビニル基、アクリル基、等の炭化水素基、n=0,
1,2,または3]で表されるアルコキシシランを用い
ることができる。特にテトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトライソプロポキシシランなどのテト
ラアルコキシシランが好ましく用いられる。
【0032】反射防止膜中の低屈折率成分の含有量は9
0重量%以下、さらには50重量%以下であることが好
ましい。低屈折率成分の含有量が、90重量%を越える
と被膜の強度や、ハードコート膜(あるいは後述する中
間膜)等の基材との密着性が不足して実用性に欠けるこ
とがある。反射防止膜の厚さは50〜300nm、さら
には80〜200nmの範囲にあることが好ましい。
【0033】反射防止膜の厚さが50nm未満の場合
は、膜の強度、反射防止性能等が劣ることがある。反射
防止膜の厚さが300nmを越えると、膜にクラックが
発生したり、このため膜の強度が低下したり、また膜が
厚すぎて反射防止性能が不充分となることがある。この
ような反射防止膜の屈折率は、低屈折率成分と樹脂等マ
トリックスとの混合比率および使用する樹脂等の屈折率
によっても異なるが、通常1.28〜1.50の範囲にあ
ることが好ましい。反射防止膜の屈折率が1.50を越
えると基材の屈折率にもよるが、反射防止性能が不充分
となることがあり、屈折率が1.28未満のものは得る
ことが困難である。
【0034】反射防止膜は、上記した形成用マトリック
スと、必要に応じて低屈折率成分と溶媒とを含む反射防
止膜形成用塗布液を塗布することで形成される。使用さ
れる溶媒としては、いずれも容易に蒸散し、得られる反
射防止膜に悪影響を及ぼすことがないものであれば特に
制限されない。反射防止膜形成用塗布液としては、特に
制限されるものではなく、前記したハードコート膜の形
成と同様に、ディップ法、スプレー法、スピナー法、ロ
ールコート法などの周知の方法で基材に塗布し、乾燥す
ればよく、特に形成成分が熱硬化性樹脂の場合は加熱処
理、紫外線照射処理、電子線照射処理などにより、ハー
ドコート膜の硬化を促進させてもよく、また形成成分に
加水分解性有機ケイ素化合物が含まれている場合は、加
熱処理により、加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解
・重縮合を促進させてもよい。
【0035】本発明では、ハードコート膜と反射防止膜
との間に中間膜が設けられていてもよい。中間膜 中間膜としては屈折率が1.6以上のものが形成され
る。特に、基材の屈折率が1.55以下の場合は、反射
防止膜の屈折率との差が小さく、反射防止性能が不充分
となることがあり、このため屈折率が1.6以上の中間
膜が形成されていることが好ましい。
【0036】なお、ハードコート膜に着色成分が含まれ
ている場合、必ずしも中間膜を設ける必要はない。中間
膜は、高屈折率の金属酸化物微粒子と、必要に応じて中
間膜形成用マトリックスとからなる。中間膜形成用マト
リックスとは、ハードコート膜の表面に中間膜を形成し
得る成分をいい、ハードコート膜との密着性や塗工性等
の条件に適合する樹脂等から選択して用いることがで
き、具体的には前記ハードコート膜形成用マトリックス
と同様に塗料用樹脂、および、前記反射防止膜にて例示
したアルコキシシラン等の加水分解性有機珪素化合物等
が挙げられる。
【0037】高屈折率の金属酸化物微粒子としては、屈
折率が1.60以上の金属酸化物粒子を用いることが好
ましい。さらに好ましい屈折率は1.70以上である。
このような金属酸化物微粒子としては、酸化チタン
(2.50)、酸化亜鉛(2.0)、酸化ジルコニウム
(2.20)、酸化セリウム(2.2)、酸化スズ(2.
0)、酸化タリウム(2.1)、チタン酸バリウム(2.
40)、酸化アルミニウム(1.73)、酸化マグネシ
ウム(1.77)、酸化イットリウム(1.92)、酸化
アンチモン(2.0)、酸化インジウム(2.0)等が挙
げられる。(括弧内は屈折率) これらのなかでも、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ス
ズ、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化インジウ
ム等の導電性微粒子、さらにはこれら微粒子にアンチモ
ン、スズ、フッ素等の異種元素をドープした導電性微粒
子は、得られる反射防止膜付基材が反射防止性能に加え
て帯電防止効果を有するので好ましい。
【0038】金属酸化物粒子の屈折率が1.60未満の
場合は得られる中間膜の屈折率が1.60以上となら
ず、反射防止膜との屈折率の差が小さいので反射防止性
能が不充分となり、中間膜を設ける効果が充分得られな
いことがある。また、金属酸化物微粒子の平均粒子径は
5〜100nmの範囲にあることが好ましい。さらに好
まし範囲は10〜60nmである。平均粒子径が5nm
未満の粒子は得ることが困難であり、100nmを越え
ると可視光線の散乱が顕著となり被膜の透明性が低下す
ることがある。
【0039】中間膜中の金属酸化物粒子の含有量は、屈
折率が1.6以上の中間膜が得られれば特に制限はな
く、中間膜形成用マトリックスや金属酸化物粒子の屈折
率によっても異なるが、通常30〜100重量%、さら
には50〜95重量%の範囲にあることが好ましい。
(なお、中間膜は、マトリックスを含まず、金属酸化物
粒子単体からなるものであってもよい) 中間膜中の金属酸化物粒子の含有量が30重量%未満の
場合は金属酸化物粒子の種類にもよるが中間膜の屈折率
が1.60以上とならず、中間膜を設ける効果が得られ
ないことがある。
【0040】このような中間膜は、高屈折率の金属酸化
物微粒子と、必要に応じて中間膜形成用マトリックスと
溶媒とを含む中間膜形成用塗布液を塗布することで形成
される。なお、金属酸化物微粒子を用いて中間膜形成用
の塗布液を調製する際には、金属酸化物微粒子を分散媒
に分散させたゾルとして用いることが好ましく、水分散
ゾル、アルコール等の有機溶媒に分散させた有機溶媒分
散ゾル、あるいは前記微粒子を公知のカップリング剤で
処理した後、有機溶媒に分散させた有機溶媒分散ゾルと
塗料用樹脂とを適当な有機溶剤で希釈して、中間膜形成
用の塗布液とすることができる。さらに塗布液には分散
性、安定性等を高めるために界面活性剤等を添加するこ
ともできる。
【0041】使用される溶媒としては、容易に蒸散し、
得られる反射防止膜、中間膜に悪影響を及ぼすことがな
いものであれば特に制限されない。中間膜形成用塗布液
の塗布方法としては、反射防止膜形成用塗布液の場合と
同様に、特に制限されるものではなく、前記したハード
コート膜形成用塗布液と同様に、ディップ法、スプレー
法、スピナー法、ロールコート法などの周知の方法で基
材に塗布し、乾燥すればよく、特に形成成分が熱硬化性
樹脂の場合は加熱処理、紫外線照射処理、電子線照射処
理などにより、ハードコート膜の硬化を促進させてもよ
く、また形成成分に加水分解性有機ケイ素化合物が含ま
れている場合は、加熱処理により、加水分解性有機ケイ
素化合物の加水分解・重縮合を促進させてもよい。
【0042】このように中間膜を形成する場合、先ず基
材上に前記したハードコート膜を形成した後、中間膜形
成用の塗布液を塗布し、ついで乾燥し、さらに必要に応
じて基材の軟化点未満の温度で加熱処理し、ついで前記
した反射防止膜を形成してもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明では、樹脂基材表面に、無機物粒
子を含むハードコート膜が設けられているために、樹脂
基材を使用しているにもかかわらず、耐擦傷性、透明
性、ヘーズ等に優れた反射防止膜付基材が得られる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0045】
【調製例】〔複合酸化物微粒子分散ゾルの製造〕メチル
メトキシシラン27.4gを濃度0.65重量%の水酸化
ナトリウム水溶液872.6gに混合し室温で1時間撹
拌して、CH3SiO3/2として1.5重量%の無色透明な
部分加水分解物を調製した。
【0046】ついで、種粒子として平均粒子径5nm、
SiO2濃度20重量%のシリカゾル20gと純水380
gとの混合物を80℃に加温した。この反応母液のpH
は10.5であり、同母液にSiO2として1.5重量%の
珪酸ナトリウム水溶液900gと、上記部分加水分解物
の水溶液900gと、Al23として濃度0.5重量%の
アルミン酸ナトリウム水溶液1800gとを6時間掛け
て同時に添加した。その間、反応母液の温度を80℃に
維持した。反応母液のpHは添加直後、12.7に上昇
し、その後ほとんど変化しなかった。添加終了後、反応
液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度
20重量%のメチル基含有SiO2・Al23複合酸化物微
粒子(A-1)の分散液を得た。
【0047】ついで、複合酸化物微粒子(A-1)の分散
液250gに純水550gを加えて98℃に加温し、こ
の温度を維持しながら、珪酸ナトリウム水溶液を陽イオ
ン交換樹脂で脱アルカリして得た珪酸液(SiO2濃度
3.5重量%)1,000gを5時間で添加して、シリ
カで被覆したメチル基含有SiO2・Al2O3 複合酸化物
微粒子(B-1)の分散液を得た。ついで、限外濾過膜を
用いて洗浄し、固形分濃度13重量%とした分散液50
0gに純水1,125gを加え、さらに濃塩酸(濃度3
5.5重量%)を滴下してpH1.0とし、微粒子からア
ルミニウムを除去する処理を行った。
【0048】ついで、pH3.0の塩酸水溶液10Lと
純水5Lを加えながら限外濾過膜を用いて溶解したアル
ミニウム塩を洗浄除去するとともに、濃縮して固形分濃
度13重量%のシリカで被覆したメチル基含有SiO2
Al23複合酸化物微粒子(C-1)の分散液を得た。つい
で、複合酸化物微粒子(C-1)の分散液1500gと、
純水500g、エタノール1,750gおよび濃度28
重量%のアンモニア水626gとの混合液を35℃に加
温した後、エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)
104gを添加し、前記シリカで被覆した。これをエバ
ポレーターで固形分濃度5重量%まで濃縮した後、濃度
15重量%のアンモニア水を加えてpH10とし、オー
トクレーブで180℃、2時間加熱処理し、ついで限外
濾過膜で濃縮して固形分濃度10重量%のシリカで完全
に被覆したメチル基含有SiO2・Al23複合酸化物微粒
子(D-1)の分散液を得た。
【0049】このシリカ被覆複合酸化物微粒子(D-1)
のSiO2/Al23モル比は278、平均粒径は34n
m、屈折率は1.36であった。なお、粒子の屈折率
は、次のようにして測定した。 (1)複合酸化物微粒子(D-1)の分散液をエバポレー
ターに採り、分散媒を蒸発させる。 (2)これを120℃で乾燥し、粉末とする。 (3)屈折率が既知である標準屈折液を2、3滴ガラス
板上に滴下し、これに上記粉末を混合する。 (4)上記(3)の操作を種々の標準屈折液で行い、混
合液(ペースト)が透明になったときの標準屈折液の屈
折率を微粒子の屈折率とする。
【0050】
【実施例1】ハードコート膜形成用塗布液(H-1)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液55.55gを調製した。これにアクリル樹脂
(ヒタロイド1007、日立化成(株)製、屈折率1.
49)100gおよびイソプロパノールとn−ブタノー
ルの1/1(重量比)混合溶媒400gとを充分に混合
してハードコート膜形成用塗布液(H-1)を調製した。
【0051】反射防止膜形成用塗布液(R-1)の調製 上記調製例で得た複合酸化物微粒子(D-1)の分散液を
限外濾過膜に通し、分散媒の水をエタノールに置換し
た。このエタノールゾル(固形分濃度5重量%)50g
と、紫外線硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディ
ックV5500、屈折率1.50)3gおよびイソプロパノ
ールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒47
gとを充分に混合して反射防止膜形成用塗布液(R-1)を
調製した。 〔反射防止膜付基材(F-1)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-1)をPETフィルム(厚さ:188μ
m、屈折率:1.65)にバーコーター法で塗布し、8
0℃で、1分間乾燥した。このときのハードコート膜の
厚さは5μmであった。
【0052】ついで、反射防止膜形成用塗布液(R-1)を
バーコーター法で塗布し、80℃で、1分間乾燥した
後、高圧水銀灯(80W/cm)を1分間照射して硬化
させ、反射防止膜付基材(F-1)を調製した。このときの
反射防止膜の厚さは80nmであった。得られた反射防
止膜付基材(F-1)と、未塗布のPETフィルム(F-0)
の全光線透過率、ヘーズ、波長550nmの光線の反射
率および被膜の屈折率を表1に示す。全光線透過率およ
びヘーズは、ヘーズメーター(スガ試験機(株)製)に
より、反射率は分光光度計(日本分光社、Ubest-55)に
より夫々測定した。なお、ハードコート膜、反射防止膜
の各々の屈折率は、シリコンウェハーに上記各塗布液を
個別に上記と同様に塗布、乾燥および加熱処理し、エリ
プソメーター(ULVAC社製、EMS−1)により測
定した。
【0053】密着性 反射防止膜付基材(F-1)の表面にナイフで縦横1mm
の間隔で11本の平行な傷を付け100個の升目を作
り、これにセロファンテープ(R)を接着し、ついで、セ
ロファンテープを剥離したときに被膜が剥離せず残存し
ている升目の数を、以下の4段階に分類することによっ
て密着性を評価した。結果を表1に示す。
【0054】 残存升目の数95個以上 :◎ 残存升目の数90〜94個:○ 残存升目の数85〜89個:△ 残存升目の数84個以下 :×鉛筆硬度の測定 JIS−K−5400に準じて鉛筆硬度試験器により測
定した。
【0055】耐擦傷性の測定 (#0000スチールウールを用い、荷重500g/c
2で50回摺動し、膜の表面を目視観察し、以下の基
準で評価し、結果を表1に示す。 評価基準: 筋条の傷が認められない :◎ 筋条に傷が僅かに認められる:○ 筋条に傷が多数認められる :△ 面が全体的に削られている :×
【0056】
【実施例2】ハードコート膜形成用塗布液(H-2)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液55.55gを調製した。これにウレタン系紫
外線硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5
500)100gおよびイソプロパノールとn−ブタノー
ルの1/1(重量比)混合溶媒400gとを充分に混合
してハードコート膜形成用塗布液(H-2)を調製した。
【0057】中間膜形成用の塗布液(M-1)の調製 高屈折率粒子として酸化チタンコロイド(触媒化成工業
(株)製;オプトレイク1130Z、屈折率2.2、平
均粒子径20nm、濃度20重量%)20gと、紫外線
硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV550
0、屈折率1.50)0.44gとイソプロパノール6.
7gとを充分に混合して中間被膜形成用塗布液(M-1)を
調製した。 〔反射防止膜付基材(F-2)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-2)をPETフィルム(厚さ:188μ
m、屈折率:1.65)にバーコーター法で塗布し、8
0℃で、1分間乾燥した後、高圧水銀灯(80W/c
m)を1分間照射して硬化させた。このときのハードコ
ート膜の厚さは5μmであった。
【0058】ついで、中間被膜形成用塗布液(M-1)をバ
ーコーター法で塗布し、80℃で、1分間乾燥した.こ
のときの中間膜の厚さは80nmであった。また、屈折
率は1.80であった。ついで、実施例1と同様にして
反射防止膜形成用塗布液(R-1)をバーコーター法で塗布
し、80℃で、1分間乾燥し、紫外線照射して反射防止
膜付基材(F-2)を調製した。このときの反射防止膜の厚
さは80nmであった。
【0059】得られた反射防止膜付基材(F-2)の全光
線透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1
に示す。なお、中間被膜の屈折率はシリコンウェハーに
上記中間被膜形成用塗布液(M-1)を上記と同様に塗
布、乾燥および加熱処理し、エリプソメーター(ULV
AC社製、EMS−1)により測定した。また、密着
性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果を表1に示す。
【0060】
【実施例3】ハードコート膜形成用塗布液(H-3)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液277.8gを調製した。これに紫外線硬化樹
脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5500、屈折
率1.50)55.5gおよびイソプロパノールとn−
ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒222.2gと
を充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(H-3)を
調製した。 〔反射防止膜付基材(F-3)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-3)を用いた以外は実施例2と同様にして
ハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜
の厚さは5μmであった。
【0061】ついで、実施例2と同様にして、中間被膜
および反射防止膜を形成して、反射防止膜付基材(F-
3)を得た。得られた反射防止膜付基材(F-3)の全光線
透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に
示す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結
果を表1に示す。
【0062】
【実施例4】ハードコート膜形成用塗布液(H-4)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径8μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液277.8gを調製した。これに紫外線硬化樹
脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5500)5
5.5gおよびイソプロパノールとn−ブタノールの1
/1(重量比)混合溶媒222.2gとを充分に混合し
てハードコート膜形成用塗布液(H-4)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-4)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-4)を用いた以外は実施例2と同様にして
ハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜
の厚さは10μmであった。
【0063】ついで、実施例2と同様にして、中間被膜
および反射防止膜を形成して、反射防止膜付基材(F-
4)を得た。得られた反射防止膜付基材(F-4)の全光線
透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に
示す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結
果を表1に示す。
【0064】
【実施例5】ハードコート膜形成用塗布液(H-5)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径1.5μm)を用い、これをエ
タノールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタ
ノール分散液167.7gを調製した。これに紫外線硬
化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5500、
屈折率1.50)77.7gおよびイソプロパノールと
n−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒311.1
gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(H-
5)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-5)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-5)を用い、これをPETフィルム(厚
さ:100μm、屈折率:1.65)に塗布した以外は
実施例2と同様にしてハードコート膜を形成した。この
ときのハードコート膜の厚さは2μmであった。
【0065】ついで、実施例2と同様にして、中間被膜
および反射防止膜を形成して、反射防止膜付基材(F-
5)を得た。得られた反射防止膜付基材(F-5)の全光線
透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に
示す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結
果を表1に示す。
【0066】
【実施例6】ハードコート膜形成用塗布液(H-6)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液167.7gを調製した。これに紫外線硬化樹
脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5500、屈折
率1.50)77.7gおよびイソプロパノールとn−
ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒311.1gと
を充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(H-6)
を調製した。
【0067】中間膜形成用の塗布液(M-2)の調製 金属酸化物粒子の調製 (ITO) 硝酸インジウム79.9gを水686gに溶解して得ら
れた溶液と、錫酸カリウム12.7gを濃度10重量%
の水酸化カリウム溶液に溶解して得られた溶液とを調製
し、これらの溶液を、50℃に保持された1000gの
純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを1
1に保持した。得られたSnドープ酸化インジウム水和
物分散液からSnドープ酸化インジウム水和物を濾別・
洗浄した後、乾燥し、ついで空気中で350℃の温度で
3時間焼成し、さらに空気中で600℃の温度で2時間
焼成することによりSnドープ酸化インジウム微粒子を
得た。こSnドープ酸化インジウム微粒子を濃度が30
重量%となるように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液
でpHを3.5に調製した後、この混合液を30℃に保
持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製し
た。次に、このゾルをイオン交換樹脂で処理して硝酸イ
オンを除去し、純水を加えて濃度20重量%の導電性金
属酸化物粒子分散ゾルを調製した。(このとき、平均粒
子径50nm、屈折率1.80であった。) 上記導電性金属酸化物粒子分散ゾル20gと、紫外線硬
化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディックV5500)
0.44gとイソプロパノール6.7gとを充分に混合し
て中間被膜形成用塗布液(M-2)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-6)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-6)を用いた以外は実施例2と同様にして
ハードコート膜を形成した。このときのハードコート膜
の厚さは5μmであった。
【0068】以下、中間被膜形成用塗布液(M-2)を用い
た以外は実施例2と同様にして反射防止膜付基材(F-
6)を得た。このときの中間層の厚さは120nmであ
った。得られた反射防止膜付基材(F-5)の全光線透過
率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に示
す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果
を表1に示す。
【0069】
【実施例7】ハードコート膜形成用塗布液(H-7)の調
無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液167.7gを調製した。これにアクリル樹脂
(ヒタロイド1007、日立化成(株)製、屈折率1.
49)77.7gおよびイソプロパノールとn−ブタノ
ールの1/1(重量比)混合溶媒311.1gとを充分
に混合してハードコート膜形成用塗布液(H-7)を調製
した。
【0070】中間膜形成用の塗布液(M-3)の調製 エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)20g、
エタノール45gおよび純水5.33gの混合溶液に少
量の塩酸を添加して、エチルシリケートの部分加水分解
物を含有したマトリックスを得た。これに、実施例6と
同様にして得た濃度20重量%の導電性金属酸化物粒子
分散ゾル252gとを充分に混合して中間膜形成用の塗
布液(M-3)を調製した。
【0071】反射防止膜形成用塗布液(R-2)の調製 エチルシリケート(SiO2濃度28重量%)20g、エ
タノール45gおよび純水5.33gの混合溶液に少量
の塩酸を添加して、エチルシリケートの部分加水分解物
を含有したマトリックスを得た。これに、実施例1と同
様にして得た複合酸化物微粒子(D-1)のエタノールゾ
ル(固形分濃度5重量%)74.6gとを充分に混合し
て反射防止膜形成用塗布液(R-2)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-7)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-7)をアクリル板(三菱レーヨン(株)
製:アクリライト、屈折率1.49)にバーコーター法
で塗布し、80℃で、1分間乾燥した。このときのハー
ドコート膜の厚さは5μmであった。
【0072】ついで、中間膜形成用の塗布液(M-3)をバ
ーコーター法で塗布した後、80℃で、30分間乾燥し
た。このときの中間膜の厚さは100nmであった。つ
いで、反射防止膜形成用塗布液(R-2)をバーコーター法
で塗布した後、80℃で、30分間乾燥し、120℃で
30分間加熱処理して反射防止膜付基材(F-7)を調製し
た。このときの反射防止膜の厚さは80nmであった。
【0073】得られた反射防止膜付基材(F-7)の全光線
透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に
示す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結
果を表1に示す。
【0074】
【実施例8】酸化物粒子の調製 メチルトリメトキシシラン8gと、テトラメトキシシラ
ン8gとを、エタノール350gに溶解した溶液(A
液)を調製した。他方、純水6gと、28%アンモニア
水78gと、エタノール350gの混合溶液(B液)を
調製した。
【0075】上記A液とB液とを混合し、25℃で3時
間撹拌し、アルコキシシランを加水分解・縮重合を行っ
た。さらに、濃度1重量%の水酸化カリウム水溶液3.
3gを添加しさらに10分間超音波処理をして、シード
の安定化を行った。この時pHは12であった。このシ
ード粒子分散液中のシード粒子の平均粒径は、遠心式粒
度分布測定法で測定した結果、0.15μmであった。
【0076】得られたシード粒子分散液が160gにな
るまでシード粒子分散液を加熱濃縮した後、陽イオン交
換樹脂10ccを用いてアルカリおよびアンモニアを除
去した。このシード粒子分散液に純水5000gおよび
ブタノール250gを加えた。こうして希釈されたシー
ド粒子分散液を0℃に冷却し、この温度を保持しなが
ら、このシード粒子分散液にメチルトリメトキシシラン
400gとビニルトリメトキシシラン100gの混合溶
液を0.005g/純水−g・時間の添加速度で滴下し
たが、この時濃度0.028%のアンモニア水溶液を約
0.012/純水−g・時間の添加速度で添加しながら
シード粒子分散液のpHを8.0に維持して、メチルト
リメトキシシランとビニルトリメトキシシランをシード
粒子上に加水分解・縮重合させてシード粒子を成長させ
た。ついで20℃で2時間撹拌した後、さらに80℃に
加温して5時間熟成を行った。
【0077】得られた微粒子を液から分離し、乾燥後、
相対湿度60%の空気を供給しながら、220℃で加熱
処理してオルガノポリシロキサン微粒子を得た。得られ
た微粒子は、有機基を含有し炭素として19重量%して
いた。また、均粒子径は7.6μm、10%圧縮弾性率
は205Kgf/mm2、粒子径変動係数は1.8%であ
った。
【0078】ハードコート膜形成用塗布液(H-8)の調
無機物粒子として上記オルガノポリシロキサン微粒子を
用い、これをエタノールに分散させた濃度20重量%の
シリカ粒子エタノール分散液167.7gを調製した。
これに紫外線硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニデ
ィックV5500、屈折率1.50)77.8gおよびイソプ
ロパノールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶
媒311gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗
布液(H-8)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-8)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-8)をアクリル板(三菱レーヨン(株)
製:アクリライト、屈折率1.49)にバーコーター法
で塗布し、80℃で、1分間乾燥した後、高圧水銀灯
(80W/cm)を1分間照射して硬化させた。このと
きのハードコート膜の厚さは10μmであった。
【0079】以下、実施例7と同様にして中間膜および
反射防止膜を形成して反射防止膜付基材(F-8)を調製し
た。得られた反射防止膜付基材(F-8)の全光線透過率、
ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に示す。ま
た、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果を表1
に示す。
【0080】
【実施例9】ハードコート膜形成用塗布液(H-9)の調
無機物粒子としてSiO2・ZrO2粒子(触媒化成工業
(株)製:P-1500K、平均粒子径5μm、屈折率1.4
9)を用い、これをエタノールに分散させた濃度20重
量%のシリカ粒子エタノール分散液167.7gを調製
した。これにアクリル樹脂(ヒタロイド1007、日立
化成(株)製、屈折率1.49)134.2gおよびイ
ソプロパノールとn−ブタノールの1/1(重量比)混
合溶媒537.3gとを充分に混合してハードコート膜
形成用塗布液(H-9)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-9)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-9)をアクリル板(三菱レーヨン(株)
製:アクリライト、屈折率1.49)にバーコーター法
で塗布し、80℃で、1分間乾燥した。このときのハー
ドコート膜の厚さは10μmであった。
【0081】以下、実施例7と同様にして中間膜および
反射防止膜を形成して反射防止膜付基材(F-9)を調製し
た。得られた反射防止膜付基材(F-9)の全光線透過率、
ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に示す。ま
た、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果を表1
に示す。
【0082】
【実施例10】ハードコート膜形成用塗布液(H-10)の
調製 無機物粒子としてSiO2・ZrO2粒子(触媒化成工業
(株)製:P-1500K、平均粒子径5μm、屈折率1.4
9)35gを水140gに分散し、これにシランカップ
リング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン2gを添加し、60℃で1時間撹拌した。つい
で、溶媒置換してエタノールに分散させた濃度20重量
%のシリカ・ジルコノア粒子のエタノール分散液16
7.7gを調製した。これにアクリル樹脂(ヒタロイド
1007、日立化成(株)製、屈折率1.49)13
4.2gおよびイソプロパノールとn−ブタノールの1
/1(重量比)混合溶媒537.3gとを充分に混合し
てハードコート膜形成用塗布液(H-10)を調製した。 〔反射防止膜付基材(F-10)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-10)をアクリル板(三菱レーヨン(株)
製:アクリライト、屈折率1.49)にバーコーター法
で塗布し、80℃で、1分間乾燥した。このときのハー
ドコート膜の厚さは10μmであった。
【0083】以下、実施例7と同様にして中間膜および
反射防止膜を形成して反射防止膜付基材(F-10)を調製
した。得られた反射防止膜付基材(F-10)の全光線透過
率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1に示
す。また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果
を表1に示す。
【0084】
【実施例11】ハードコート膜形成用塗布液(H-11)の
調製 無機物粒子としてシリカ粒子(触媒化成工業(株)製;
真絲球SW、平均粒子径4μm)を用い、これをエタノ
ールに分散させた濃度20重量%のシリカ粒子エタノー
ル分散液50gを調製した。
【0085】着色粒子として白金粒子((株)徳力本店
製:TPT−200、平均粒子径0.1μm、球状黒色
粒子)を用い、これをエタノールに分散させた濃度20
重量%の白金粒子エタノール分散液100gを調製し
た。これに紫外線硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユ
ニディックV5500)70gおよびイソプロパノールとn
−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒280gとを
充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(H-11)を
調製した。 〔反射防止膜付基材(F-11)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(H-11)をPETフィルム(厚さ:188μ
m、屈折率:1.65)にバーコーター法で塗布し、8
0℃で、1分間乾燥した。このときのハードコート膜の
厚さは5μmであった。
【0086】以下、実施例7と同様にして中間膜および
反射防止膜を形成して反射防止膜付基材(F-11)を調製
した。得られた反射防止膜付基材(F-11)の全光線透過
率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表に示す。
また、密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性を測定し、結果を表
1に示す。
【0087】
【比較例1】ハードコート膜形成用塗布液(RH-1)の調
アクリル樹脂(ヒタロイド1007、日立化成(株)
製、屈折率1.49)100gおよびイソプロパノール
とn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒400g
とを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(RH-
1)を調製した。 〔反射防止膜付基材(RF-1)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(RH-1)を用いた以外は実施例1と同様にし
て反射防止膜付基材(RF-1)を調製した。このときのハ
ードコート膜の厚さは5μmであった。
【0088】得られた反射防止膜付基材(RF-1)の全光
線透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1
に示す。また、密着性、鉛筆高度、耐擦傷性を測定し、
結果を表1に示す。
【0089】
【比較例2】ハードコート膜形成用塗布液(RH-2)の調
紫外線硬化樹脂(大日本インキ(株)製:ユニディック
V5500、屈折率1.50)100gおよびイソプロパノ
ールとn−ブタノールの1/1(重量比)混合溶媒40
0gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液
(RH-2)を調製した。 〔反射防止膜付基材(RF-2)の製造〕ハードコート膜形
成用塗布液(RH-2)を用いた以外は実施例2と同様にし
て反射防止膜付基材(RF-2)を調製した。このときのハ
ードコート膜の厚さは5μmであった。
【0090】得られた反射防止膜付基材(RF-2)の全光
線透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈折率を表1
に示す。また、密着性、鉛筆高度、耐擦傷性を測定し、
結果を表1に示す。
【0091】
【比較例3】〔反射防止膜付基材(RF-3)の製造〕比較
例1と同様にして得たハードコート膜形成用塗布液(RH
-1)をアクリル板(三菱レーヨン(株)製:アクリライ
ト、屈折率1.49)にバーコーター法で塗布し、80
℃で、1分間乾燥した。このときのハードコート膜の厚
さは5μmであった。
【0092】以下、実施例7と同様にして反射防止膜付
基材(RF-3)を調製した。このときのハードコート膜の
厚さは5μmであった。得られた反射防止膜付基材(RF
-3)の全光線透過率、ヘーズ、反射率および各被膜の屈
折率を表1に示す。また、密着性、鉛筆高度、耐擦傷性
を測定し、結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 小 松 通 郎 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 Fターム(参考) 2K009 AA02 AA15 BB24 CC09 DD02 4F100 AA01B AA20 AA27 AA33 AK01A AK01B AK25 AK42 AK51 AR00C AT00A BA02 BA03 BA07 DE01B EH46 EJ54 GB07 GB32 GB41 JK12B JL10B JL11 JN01 JN18B JN18C JN30 YY00B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂基材と、該樹脂基材上に形成された無
    機物粒子および膜形成用マトリックスを含むハードコー
    ト膜と、該ハードコート膜上に形成された反射防止膜と
    からなり、 無機物粒子の平均粒子径(Dp)と該ハードコート膜の
    厚さ(Th)との比(Dp/Th)が0.2〜1.0の範
    囲にあることを特徴とする反射防止膜付基材。
  2. 【請求項2】前記膜形成用マトリックスが樹脂マトリッ
    クスであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止
    膜付基材。
  3. 【請求項3】無機物粒子の平均粒子径が0.2〜20μ
    mの範囲にあり、かつハードコート膜の厚さが1〜20
    μmの範囲にあり(ただし無機物粒子の平均粒子径はハ
    ードコート膜の厚さを越えることはない)、ハードコー
    ト膜中の無機物粒子の含有量が0.1〜90重量%の範
    囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の反
    射防止膜付基材。
  4. 【請求項4】前記無機物粒子の屈折率と膜形成用マトリ
    ックスの屈折率との屈折率差が0.2以下であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜
    付基材。
  5. 【請求項5】ハードコート膜はさらに、平均粒子径が5
    〜200nmの範囲の着色粒子を含んでいることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜付基
    材。
  6. 【請求項6】基材の屈折率が1.55以下であり、前記
    ハードコート膜と反射防止膜との間に屈折率が1.6以
    上の中間膜を有することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の反射防止膜付基材。
JP2002039045A 2002-02-15 2002-02-15 反射防止膜付基材 Expired - Lifetime JP3955971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002039045A JP3955971B2 (ja) 2002-02-15 2002-02-15 反射防止膜付基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002039045A JP3955971B2 (ja) 2002-02-15 2002-02-15 反射防止膜付基材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003236991A true JP2003236991A (ja) 2003-08-26
JP3955971B2 JP3955971B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=27780199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002039045A Expired - Lifetime JP3955971B2 (ja) 2002-02-15 2002-02-15 反射防止膜付基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3955971B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005099778A (ja) * 2003-08-28 2005-04-14 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止積層体
JP2007219485A (ja) * 2005-11-04 2007-08-30 Fujifilm Corp 光学フィルム、偏光板および画像表示装置
JP2007296711A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 耐擦傷性樹脂積層体
JP2009160755A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 透明被膜付基材
JP2009227906A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Toray Ind Inc ハードコートフィルムおよび反射防止フィルム
JP2011203745A (ja) * 2003-08-28 2011-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止積層体
JP2014085638A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Fujicopian Co Ltd ハードコートフィルム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005099778A (ja) * 2003-08-28 2005-04-14 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止積層体
JP2011203745A (ja) * 2003-08-28 2011-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止積層体
JP2011237802A (ja) * 2003-08-28 2011-11-24 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止積層体の製造方法
US9683108B2 (en) 2003-08-28 2017-06-20 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Antireflective laminate
JP2007219485A (ja) * 2005-11-04 2007-08-30 Fujifilm Corp 光学フィルム、偏光板および画像表示装置
JP2007296711A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 耐擦傷性樹脂積層体
JP2009160755A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 透明被膜付基材
JP2009227906A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Toray Ind Inc ハードコートフィルムおよび反射防止フィルム
JP2014085638A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Fujicopian Co Ltd ハードコートフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3955971B2 (ja) 2007-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5700458B2 (ja) シリカ系微粒子、被膜形成用塗料および被膜付基材
JP4521993B2 (ja) 微粒子分散ゾルの製造方法
JP4428923B2 (ja) シリカ系中空微粒子の製造方法
JP5078620B2 (ja) 中空シリカ微粒子、それを含む透明被膜形成用組成物、および透明被膜付基材
JP4592274B2 (ja) 酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子、該微粒子の製造方法および該微粒子を含む被膜付基材
WO2006129411A1 (ja) 中空状SiO2を含有する分散液、塗料組成物及び反射防止塗膜付き基材
JP2003202406A (ja) 反射防止フィルム及びディスプレイ装置
JP4540979B2 (ja) ハードコート膜付基材および該ハードコート膜形成用塗布液
JP6895760B2 (ja) シリカ系粒子分散液の製造方法、シリカ系粒子分散液、透明被膜形成用塗布液及び透明被膜付基材
KR101102115B1 (ko) 실리카계 미립자의 제조방법, 피막 형성용 도료 및피막부착 기재
JP2009066965A (ja) 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗料
JP4979876B2 (ja) ハードコート膜付基材
JP5084122B2 (ja) 被膜付基材および該被膜形成用塗布液
JP3955971B2 (ja) 反射防止膜付基材
JP5875367B2 (ja) 透明性着色膜付基材および透明着色膜形成用塗布液
JP4731137B2 (ja) シリカ系微粒子の製造方法
GB2288184A (en) Coating composition
JP5782916B2 (ja) 変性中空シリカ微粒子を含有する反射防止フィルム用組成物と、これを用いた反射防止フィルム
JP5404568B2 (ja) シリカ系微粒子、被膜形成用塗料および被膜付基材
JP2004204173A (ja) 赤外線遮蔽膜形成用塗料および赤外線遮蔽膜付基材
JP2002197996A (ja) 陰極線管
JP2005290149A (ja) 透明被膜形成用塗布液および透明被膜付基材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3955971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120518

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140518

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term