JP6040046B2 - 荷電粒子ビーム描画装置、および荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置、および荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及びステージのミラー曲がり変形量取得方法に係り、例えば、電子ビームを用いて試料にパターンを描画する描画装置及びその装置内のステージのミラー曲がり変形量を測定位置から補正する方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図13は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
ここで、上述したステージは、例えばレーザ干渉計によってその位置が測定される。レーザ干渉計で位置を測定するにはレーザを反射するミラーがステージ上に配置される必要がある。そして、そのミラーが曲がっていた場合でもレーザ干渉計ではその曲がり誤差分(歪分)は観測されない。そのため、そのままレーザ干渉計での測定位置を用いて描画を行なうと、描画される位置に誤差(歪)が生じてしまう。
そこで、ミラー全体に対して、x,y方向のミラー曲がり変形量を測定してマップ化し、ミラー曲がり変形量(x,y)のマップ値を対応する座標の描画データ位置の補正に使用する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−88371号公報
しかしながら、上述したミラー曲がり変形量(x,y)のマップ値を対応する座標の描画データの位置補正に使用する手法では、補正残差が生じることがわかってきた。そのため、さらに高精度な補正手法の確立が望まれている。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、ミラー曲がりの変形量に対する高精度な補正を行う描画装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
第1の方向からレーザの照射を受け、照射されたレーザを反射する第1のミラーと第1の方向と直交する第2の方向からレーザの照射を受け、照射されたレーザを反射する第2のミラーとが配置された、試料を載置するステージと、
第1の方向からレーザを照射して、第1の方向についてステージの位置を測定する第1のレーザ干渉計と、
第2の方向からレーザを照射して、第2の方向についてステージの位置を測定する第2のレーザ干渉計と、
第2の方向における第1のミラーの位置と第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量との相関データを記憶する記憶部と、
第1のレーザ干渉計によって測定された第1の方向のステージの位置に対して、レーザの照射を受けた第2の方向における第1のミラーの位置に対応する第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量分を補正する補正部と、
第2の方向における位置がレーザの照射を受けた第2の方向における第1のミラーの位置とは異なる描画位置に対して、補正されたステージ位置に基づいて得られた偏向量で荷電粒子ビームを偏向して、所定のパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、第2の方向の第1のミラーの曲がり変形量は、第2の方向のステージの位置に依存するように構成すると好適である。
また、第1の方向の第2のミラーの曲がり変形量は、第1の方向のステージの位置に依存するように構成すると好適である。
また、第1のミラーの曲がり変形量は、多項式或いは配列データによって定義されると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
第1のレーザ干渉計を用いて、試料を載置するステージに配置された第1のミラーに第1の方向からレーザを照射して、第1の方向について、前記ステージの位置を測定する工程と、
第2のレーザ干渉計を用いて、ステージに配置された第2のミラーに第2の方向からレーザを照射して、第2の方向についてステージの位置を測定する工程と、
第2の方向における第1のミラーの位置と第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量との相関データを記憶装置に記憶する工程と、
第1のレーザ干渉計によって測定された第1の方向のステージの位置に対して、レーザの照射を受けた第2の方向における第1のミラーの位置に対応する第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量分を補正する工程と、
第2の方向における位置がレーザの照射を受けた第2の方向における第1のミラーの位置とは異なる描画位置に対して、補正されたステージ位置に基づいて得られた偏向量で荷電粒子ビームを偏向して、所定のパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、レーザによって実際に測定されたステージ位置の位置ずれ量を用いて描画位置を補正できる。よって、レーザでの測定位置とは無関係な位置でのミラーの曲がり変形量によって補正するよりも高精度な補正ができる。よって、ミラーに歪が生じていても高精度な位置にパターンを描画することができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における変形量演算部の内部構成およびレーザ干渉計の配置位置を示す概念図である。 実施の形態1における反射ミラーに曲がり変形が生じている様子の一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるX方向の1次比例成分誤差を減算した結果の一例を示す図である。 実施の形態1におけるY方向の1次比例成分誤差を減算した結果の一例を示す図である。 実施の形態1における各領域を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるレーザ照射位置と描画位置との関係の一例を示す図である。 実施の形態1におけるレーザ照射位置での変形量と描画位置での変形量との関係の一例を示す図である。 実施の形態1におけるステージ位置と描画位置との関係を示す図である。 実施の形態1における位置補正の効果を説明するための概念図である。 実施の形態1における反射ミラーの曲がり変形量の相関データの他の一例を示す図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画部150は、描画室103と描画室103の上部に配置された電子鏡筒102を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208を有している。そして、描画室103内には、XYステージ105とXYステージ105を駆動するモータ222,224が配置される。XYステージ105上には、描画対象となる試料101とレーザ干渉を利用した測長システムに用いる反射ミラー30,32とが配置される。試料101として、例えば、半導体装置が形成されるウェハやウェハにパターンを転写する露光用のマスクが含まれる。また、このマスクは、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、4つのレーザ干渉計10,12,14,16、4つの座標変換部20,22,24,26、磁気ディスク装置等の記憶装置109,142、偏向制御回路110、デジタルアナログ変換器(DAC)112、アンプ114、描画制御回路120、ステージ制御部122、補正回路130、及び変形量演算部140を有している。座標変換部20,22,24,26、記憶装置109,142、偏向制御回路110、デジタルアナログ変換器(DAC)112、描画制御回路120、ステージ制御部122、補正回路130、及び変形量演算部140は図示しないバスを介して接続されている。アンプ114は、DAC112に図示しないバスを介して接続されている。レーザ干渉計10,12,14,16は、それぞれ座標変換部20,22,24,26のうちの対応する座標変換部に接続されている。モータ222,224は、ステージ制御部122に接続されている。記憶装置109内には、描画データが格納されている。図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
図2は、図1の変形量演算部の内部構成およびレーザ干渉計の配置位置を示す概念図である。図2において、変形量演算部140は、Y方向差分演算部42、X方向差分演算部44、メモリ46、X方向累積加算部48、Y方向累積加算部50、フィッティング部52,54、及び減算部56,58を有している。Y方向差分演算部42、X方向差分演算部44、X方向累積加算部48、Y方向累積加算部50、フィッティング部52,54、及び減算部56,58は、電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、変形量演算部140をコンピュータとして配置して、Y方向差分演算部42、X方向差分演算部44、X方向累積加算部48、Y方向累積加算部50、フィッティング部52,54、及び減算部56,58といった機能の処理を上述したコンピュータとなる変形量演算部140で実行するようにしても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組み合わせでも構わない。
また、図2において、XYステージ105には直交する2辺に沿って反射ミラー30,32が配置されている。ここでは、X方向(第1の方向)に反射面が位置するように反射ミラー30(第1のミラー)が、Y方向(第2の方向)に反射面が位置するように反射ミラー32(第2のミラー)が配置される。そして、レーザ干渉計10(第1のレーザ干渉計)とレーザ干渉計12は、共に、同方向からX方向に位置する反射ミラー30にレーザを照射するように並んで配置される。レーザ干渉計14(第2のレーザ干渉計)とレーザ干渉計16は、共に、同方向からY方向に位置する反射ミラー32にレーザを照射するように並んで配置される。モータ222は、XYステージ105をX方向に移動させ、モータ224は、XYステージ105をY方向に移動させる。
図3は、実施の形態1における反射ミラーに曲がり変形が生じている様子の一例を示す概念図である。反射ミラー30,32は、XYステージ105の移動や停止の繰り返しなどによる経時変化によってミラー曲がりが生じ、例えば図3に示すように反射面が平面でなくなってしまう。固定されたレーザ干渉計に対してステージが移動しても、例えば、従来のようにX方向とY方向に1つずつのレーザ干渉計を配置しただけではレーザ干渉計でミラー曲がりの変形量を観測するのが困難なのでビーム偏向位置に誤差が生じてしまうことになる。
図4は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、実施の形態1における描画方法は、ミラー変形量取得工程(S102)と、ステージ位置測定工程(S104)と、補正工程(S106)と、描画工程(S108)という一連の工程を実施する。
ミラー変形量取得工程(S102)として、各反射ミラー30,32のミラー曲がりの変形量を取得する。実施の形態1では、各反射ミラーに対して固定された2つのレーザ干渉計から照射されるそれぞれ1本、すなわち合計2本の測定光(レーザ)を用いる。そして、XYステージ105が移動した場合の位置をそれぞれ測定する。そして得られたそれぞれの測定値を使って各反射ミラーのミラー曲がりの変形量を算出する。
X方向の位置を測定するための反射ミラー30のミラー歪(ミラー曲がり変形量)は、Y方向の位置に依存するためYの多項式関数X(Y)で定義することができる。他方、Y方向の位置を測定するための反射ミラー32のミラー歪(ミラー曲がり変形量)は、X方向の位置に依存するためXの多項式関数Y(X)で定義することができる。そこで、X軸とY軸の測定光を2本にすることで、ミラーの傾きの位置依存関数を以下のような式(1−1)及び式(1−2)で定義することができる。
Figure 0006040046
ここでは、レーザ干渉計10の測定値(第1の測定値)をX、レーザ干渉計12の測定値(第2の測定値)をX、レーザ干渉計14の測定値(第3の測定値)をY、レーザ干渉計16の測定値(第4の測定値)をYとする。そして、X方向の測定値の差分値をX、Y方向の測定値の差分値をYとする。また、それぞれの方向の位置依存関数にはヨーイング成分Yaw(X,Y)も発生するので式(1−1)及び式(1−2)ではヨーイング成分Yaw(X,Y)を追加している。この式(1−1)及び式(1−2)で示すように、差分値X及び差分値Yは、それぞれ近似的にミラー表面の微分値なので積分することでミラー歪(ミラー曲がり変形量)成分のX(Y)及びY(X)を求めることができる。しかし、実際には、上述したヨーイング成分Yaw(X,Y)も同時に観測されてしまうので、このヨーイング成分Yaw(X,Y)を除く必要がある。そのため、以下のように式(1−1)に式(1−2)を加算することで以下の式(2)にようにヨーイング成分Yaw(X,Y)を除くことができる。
Figure 0006040046
この式(2)を積分することで、実際のミラー曲がり成分を求めることができる。ここで、X方向(第1の方向)の位置を一定にした状態でY方向(第2の方向)にXYステージ105を移動させた場合、差分値Yは一定となる。そして、式(2)の2項目の微分項も一定となる。同様に、Y方向の位置を一定にした状態でX方向にXYステージ105を移動させた場合、差分値Xは一定となる。そして、式(2)の1項目の微分項も一定となる。この関係を利用することで式(2)を解くことができる。
まず、位置測定工程として、X方向の位置を一定にした状態でY方向にXYステージ105を移動させ、複数の位置で4つのレーザ干渉計10,12,14,16を使ってXYステージ105の位置を測定する。具体的には、X方向の位置を一定にした状態での各位置でレーザ干渉計10,12を用いて同一方向からレーザを照射して、XYステージ105の位置をX方向について測定する。同様に、X方向の位置を一定にした状態での各位置でレーザ干渉計14,16を用いて同一方向からレーザを照射して、XYステージ105の位置をY方向について測定する。
そして、次に、今度はY方向の位置を一定にした状態でX方向にXYステージ105を移動させ、複数の位置で4つのレーザ干渉計10,12,14,16を使ってXYステージ105の位置を測定する。具体的には、Y方向の位置を一定にした状態での各位置でレーザ干渉計10,12を用いて同一方向からレーザを照射して、XYステージ105の位置をX方向について測定する。同様に、Y方向の位置を一定にした状態での各位置でレーザ干渉計14,16を用いて同一方向からレーザを照射して、XYステージ105の位置をY方向について測定する。
レーザ干渉計10で測定された情報は、座標変換部20によってX軸の座標値(ここでは、測定値X)に変換され、X方向差分演算部44に出力される。同様に、レーザ干渉計12で測定された情報は、座標変換部22によってX軸の座標値(ここでは、測定値X)に変換され、X方向差分演算部44に出力される。他方、レーザ干渉計14で測定された情報は、座標変換部24によってY軸の座標値(ここでは、測定値Y)に変換され、Y方向差分演算部42に出力される。同様に、レーザ干渉計16で測定された情報は、座標変換部26によってY軸の座標値(ここでは、測定値Y)に変換され、Y方向差分演算部42に出力される。
次に、X方向差分演算工程として、X方向差分演算部44は、X方向の位置を一定にした状態でY方向にステージを移動した複数の位置でレーザ干渉計10,12によって測定された各位置での測定値X(第1の測定値)と測定値X(第2の測定値)の差分値X(X=X−X)を演算する。同様に、X方向差分演算部44は、Y方向の位置を一定にした状態でX方向にステージを移動した複数の位置でレーザ干渉計10,12によって測定された各位置での測定値X(第1の測定値)と測定値X(第2の測定値)の差分値X(X=X−X)を演算する。そして、演算された各位置での差分値Xは、メモリ46に格納される。
他方、Y方向差分演算工程として、Y方向差分演算部42(第2の差分演算部)は、X方向の位置を一定にした状態でY方向にステージを移動した複数の位置でレーザ干渉計14,16によって測定された各位置での測定値Y(第3の測定値)と測定値Y(第4の測定値)の差分値Y(Y=Y−Y)を演算する。同様に、Y方向差分演算部42は、Y方向の位置を一定にした状態でX方向にステージを移動した複数の位置でレーザ干渉計14,16によって測定された各位置での測定値Y(第3の測定値)と測定値Y(第4の測定値)の差分値Y(Y=Y−Y)を演算する。そして、演算された各位置での差分値Yは、メモリ46に格納される。
次に、X方向累積加算工程として、X方向累積加算部48は、X方向の位置を一定にした状態でY方向にステージを移動した位置(0,j)毎に測定開始位置(0,0)から当該位置(0,j)までの差分値Xと差分値Yの和を以下の式(3)のように累積加算する。すなわち、Y方向に式(2)を積分する。ここで、上述したように、X方向の位置を一定にした状態では、式(2)の第2の微分項は一定値Cをとることになる。
Figure 0006040046
ここで、X方向の位置を一定にしたにも関わらず、X方向に傾いてしまう。これは、式(3)における不確定成分である係数C,Dに起因する。よって、係数C,Dにかかる1次比例成分誤差を補正するとミラーの曲がり変形量の関数X(Y)を得ることができる。
そこで、フィッティング工程として、フィッティング部52は、式(3)で得られた各位置での累積加算値(第1の累積加算値)を1次関数:CY+Dでフィッティングして、係数C,Dを演算する。
そして、X方向誤差補正工程として、減算部56は、得られた1次比例成分誤差関数CY+Dを用いて、X方向累積加算部48によって累積加算された各位置での累積加算値Σ(X+Y)|Yj<Yの変化量に対する1次比例成分誤差を減算することで補正する。
図5は、実施の形態1におけるX方向の1次比例成分誤差を減算した結果の一例を示す図である。1次比例成分誤差を補正することで、図5に示すように、X方向への傾きが無くなりY方向の位置に依存した反射ミラー30のミラー曲がり変形量X(Y)を得ることができる。言い換えれば、Y方向の反射ミラー30の曲がり変形量X(Y)は、Y方向のXYステージ105の位置に依存する。そして、得られた演算結果となる反射ミラー30のミラー曲がり変形量X(Y)(多項式の関数X(Y))は、記憶装置142に出力される。
次に、Y方向累積加算工程として、Y方向累積加算部50は、Y方向の位置を一定にした状態でX方向にステージを移動した位置(i,0)毎に測定開始位置(0,0)から当該位置(i,0)までの差分値Xと差分値Yの和を以下の式(4)のように累積加算する。すなわち、X方向に式(2)を積分する。ここで、上述したように、Y方向の位置を一定にした状態では、式(2)の第1の微分項は一定値Eをとることになる。
Figure 0006040046
X方向の場合と同様、Y方向の位置を一定にしたにも関わらず、Y方向に傾いてしまう。これは、式(4)における不確定成分である係数E,Fに起因する。よって、係数E,Fにかかる1次比例成分誤差を補正するとミラーの曲がり変形量の関数Y(X)を得ることができる。
そこで、フィッティング工程として、フィッティング部54は、式(4)で得られた各位置での累積加算値を1次関数:EX+Fでフィッティングして、係数C,Dを演算する。
そして、Y方向誤差補正工程として、減算部58は、得られた1次比例成分誤差関数EX+Fを用いて、Y方向累積加算部50によって累積加算された各位置での累積加算値Σ(X+Y)|Xi<Xの変化量に対する1次比例成分誤差を減算することで補正する。
図6は、実施の形態1におけるY方向の1次比例成分誤差を減算した結果の一例を示す図である。1次比例成分誤差を補正することで、図6に示すようにY方向への傾きが無くなりX方向の位置に依存した反射ミラー32のミラー曲がり変形量Y(X)を得ることができる。言い換えれば、X方向の反射ミラー32の曲がり変形量Y(X)は、X方向のXYステージ105の位置に依存する。そして、得られた演算結果となる反射ミラー32のミラー曲がり変形量Y(X)(多項式の関数Y(X))は、記憶装置142に出力される。
以上のようにして、変形量演算部140は、レーザ干渉計10,12によって測定された各測定値の差分値Xと、レーザ干渉計14,16によって測定された各測定値の差分値Yとを用いて、反射ミラー30,32の曲がり変形量X(Y),Y(X)を演算する。このように同一方向から2つのレーザ干渉計で位置を測定することで、XYステージ105上の反射ミラー30,32の曲がり変形量を取得することができる。記憶装置142(記憶部)は、反射ミラー30,32の曲がり変形量X(Y),Y(X)を格納する。言い換えれば、記憶装置142(記憶部)は、Y方向における反射ミラー30の位置とX方向に対する反射ミラー30の曲がり変形量との相関データX(Y)を記憶する。同様に、記憶装置142(記憶部)は、X方向における反射ミラー32の位置とY方向に対する反射ミラー32の曲がり変形量との相関データY(X)を記憶する。
ここで、描画位置(x,y)に対応する反射ミラー30,32の曲がり変形量X(Y),Y(X)分を描画位置(x,y)から補正してしまうと以下に説明するように位置補正が過補正になってしまう場合がある。言い換えれば、補正後の位置(x’,y’)に補正残差が残ってしまう場合がある。
図7は、実施の形態1における各領域を説明するための概念図である。図7において、試料101の描画領域10は、偏向器208の例えばY方向偏向可能幅或いはそれよりも若干小さい幅で例えばY方向に向かって短冊状の複数のストライプ領域20に仮想分割される。試料101の描画処理は、例えばX方向に描画処理を進めることによってストライプ領域20単位で実行されることになる。
図8は、実施の形態1におけるレーザ照射位置と描画位置との関係の一例を示す図である。図8において、描画対象となるストライプ領域20内の描画位置22を示している。当該ストライプ領域20を描画する際、例えば、レーザ干渉計10がXYステージ105のX座標位置測定用にレーザを反射ミラー30に照射するY座標位置は、当該ストライプ領域20のY方向サイズの中心位置付近に設定される。当該ストライプ領域20の描画中は、かかる位置に照射し続けることになる。他方、図8に示すように、当該ストライプ領域20内の描画位置22は、レーザ干渉計10が照射するレーザの照射位置とは、Y座標位置がずれている場合がほとんどである。
図9は、実施の形態1におけるレーザ照射位置での変形量と描画位置での変形量との関係の一例を示す図である。図9において、レーザ干渉計10が照射するレーザのY座標位置では、例えば、反射ミラー30のミラー曲がり変形量(歪み量)がΔxである。よって、実際に描画する際、描画位置(x,y)のX方向の位置補正は、照射位置での変形量(歪み量)Δxで足りる。しかしながら、記憶装置142に記憶された変形量の関数X(Y)を用いて、実際の描画位置(x,y)でX方向の変形量を計算すると、図8に示すようにΔxになってしまう。よって、描画位置(x,y)を描画する際、描画位置(x,y)のX座標を−Δxだけ補正してしまうと、−(Δx−Δx)だけ過補正になってしまう。
ここで、上述した図8及び図9では、X座標の位置補正について説明したが、Y座標の位置補正についても同様に過補正になる。その内容は図8及び図9の説明についてX,Yを逆に読み替えればよい。
そこで、実施の形態1では、XYステージ105の位置測定を行うレーザ干渉計10,14のレーザ照射位置に着目して、描画位置(x,y)を描画する際の位置補正を行う。さらに、実施の形態1では、描画データ上での描画位置(x,y)の補正を行うのではなく、もっと簡易に、描画しながらXYステージ105の測定位置自体をリアルタイムで補正することによって対応する。これにより、描画データのデータ処理の負荷を低減できる。また、反射ミラー30,32の曲がり変形量の関数X(Y),Y(X)を取得するために、各方向に2台ずつのレーザ干渉計10,12,14,16を用いたが、変形量の関数X(Y),Y(X)を取得した後の描画処理の際には、各方向1台ずつのレーザ干渉計10,14を用いれば足りる。以下、描画処理を実施しながらリアルタイムに行う各工程について説明する。
まず、描画制御回路120内では、記憶装置109から描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。描画データには、複数の図形パターンが定義される。しかしながら、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに描画データに定義された図形パターンを分割する必要がある。そこで、描画制御回路120は、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、及び描画位置(x,y)(照射位置)といった図形データが定義される。その他、照射量に応じた照射時間が定義される。ショットデータはショット順にソートされて定義される。生成されたショットデータは、図示しない記憶装置に一時的に格納しておけばよい。偏向制御回路110は、生成されたショットデータをショット順に読み出していくことになる。
ステージ位置測定工程(S104)として、レーザ干渉計10を用いて、試料101を載置するXYステージ105に配置された反射ミラー30にX方向からレーザを照射して、X方向について、XYステージ105の位置(座標X)を測定する。同様に、レーザ干渉計14を用いて、XYステージ105に配置された反射ミラー32にY方向からレーザを照射して、Y方向についてXYステージ105の位置(座標Y)を測定する。かかるXYステージ105のX座標を測定する際のレーザ照射を行うY座標位置は、例えば、描画対象となるストライプ領域20のY方向幅の中心位置を測定すると良い。但し、これに限るものではない。その他の位置でも構わない。XYステージ105のY座標を測定する際のレーザ照射を行うX座標位置は、例えば、描画対象となるストライプ領域20内を描画中は描画の進行に合わせて刻々と変化することになる。レーザ干渉計10で測定された情報は、座標変換部20によってX軸の座標値(ここでは、測定値X)に変換され、補正回路130に出力される。同様に、レーザ干渉計14で測定された情報は、座標変換部24によってY軸の座標値(ここでは、測定値Y)に変換され、補正回路130に出力される。
補正工程(S106)として、補正回路130(補正部)は、レーザ干渉計10によって測定されたX方向のXYステージ105の位置(座標X)と、レーザ干渉計14によって測定されたY方向のXYステージ105の位置(座標Y)とを入力する。そして、補正回路130は、記憶装置142から変形量関数X(Y)を読み出し、XYステージ105のX方向位置(座標X)に対してレーザ干渉計10からレーザの照射を受けた反射ミラー30のY方向位置に対応する変形量分X(Y)を補正する。言い換えれば、補正回路130は、レーザ干渉計10によって測定されたX方向のステージの位置に対して、レーザの照射を受けたY方向における反射ミラー30の位置に対応するX方向に対する反射ミラー30の曲がり変形量分を補正する。同様に、補正回路130は、記憶装置142から変形量関数Y(X)を読み出し、XYステージ105のY方向位置(座標Y)に対してレーザ干渉計14からレーザの照射を受けた反射ミラー32のX方向位置に対応する変形量分Y(X)を補正する。言い換えれば、補正回路130は、レーザ干渉計14によって測定されたY方向のステージの位置に対して、レーザの照射を受けたX方向における反射ミラー32の位置に対応するY方向に対する反射ミラー32の曲がり変形量分を補正する。位置補正後のXYステージ105の位置(X’,Y’)は、偏向制御回路110に出力される。これにより、XYステージ105の位置(X,Y)は、実際に測定されたレーザの測定位置での変形量分が補正されたことになる。
描画工程(S108)として、まず、偏向制御回路110は、入力されたXYステージ105の位置(X’,Y’)を用いて、描画位置(x,y)に電子ビームを照射するための偏向量を演算する。
図10は、実施の形態1におけるステージ位置と描画位置との関係を示す図である。図10に示すように、原点Oにある装置において、点Pの位置にパターンを描画する場合を考える。パターンデータには描画するべき位置は装置の原点からの位置X(ベクトルで示す)が記述されている。実際の描画に際してはステージ移動と偏向の組合せでビームをXの位置へ照射する。そのため最初に計画された位置X(ベクトルで示す)の付近にステージを移動させる。描画する直前にレーザ干渉計にてステージ位置Xを測定し、描画位置XとXとの差分X(ベクトルで示す)を次のように算出する。
=X−X
そして、差分Xを偏向量として算出し、ビームを照射する。
以上はレーザ干渉計用の反射ミラー30,32が完全な平面とした理想的な場合を説明した。しかし、上述したように、実際にはレーザ干渉計用の反射ミラー30,32は完全な平面ではない。そのため、測定されたステージ位置Xに誤差が生じると演算される偏向量に誤差が生じることになる。そこで、実施の形態1では、補正後のXYステージ105の位置X’(ベクトルで示す)と描画位置Xとの差分X(ベクトルで示す)を偏向量として算出する。このように、高精度なXYステージ105の位置が測定できれば、高精度な偏向量を演算できる。実施の形態1では、XYステージ105の位置自体を反射ミラーの変形量分補正してあるので、反射ミラーの曲がり変形量に対しては高精度に位置が補正されている。よって、偏向量Xも反射ミラーの曲がり変形量に対しては高精度に補正できる。
なお、描画時の試料101(例えばマスク)では重力の影響で歪みが生じ、描画位置が変動する。よって、図示しないかかる変動成分も考慮するとさらに好適である。まず、レーザ干渉計用の反射ミラー30,32は完全な平面で、試料101に重力などの歪みのみが存在する場合を考える。この変動をF(X)と記述することにする。この量は非常に小さいので近似的に
=X+f(X
と記述できる。ここでf(X)=F(X)−Xと定義する。
つまり、本来Xの位置に描画すべきパターンがX’の位置に描画されてしまうことを表現している。この影響を補正するために描画位置つまりXに依存した図示しない補正処理を加えてから描画するとより好適である。この補正値をF−1(X)とする。やはり、F−1(X)は非常に小さい量なので
”=F−1(X)=X−f(X
と近似的に記述できる。Xの変わりにX”の位置に描画すると、
’=X”+f(X”)=X−f(X)+f(X”)=X
となり、上述した図示しない補正によって、試料101に生じた重力などの歪みを補正できる。
ここで、f(X)とf(X”)は微小量なので高次成分を除いては一致するとして無視できる。このようにして重力ひずみなのでの物理的な要因によるパターン位置誤差は補正することができる。
ここで、試料101に生じる重力などの歪み成分に加えて、さらにレーザ干渉計用の反射ミラー30,32に歪み成分の誤差があった場合を考察する。本来Xとして観察される位置がG(X)として観測される。やはり、Gは微小量として近似的に
G(X)=X+g(X
と記述できる。この場合描画位置は
’=X+f(X)=X+X+f(X
となるところ、
’=G(X)+X+f(X
=X+g(X)+X+f(X
=(X+X)+g(X)+f(X
=X+g(X)+f(X
と定義できる。
一方、従来の手法では、テストパターンを用いた描画結果から歪みのマップを求めて補正していた。従来手法の補正マップにはF(X)以外にG(X)が含まれる。したがって、従来の手法では、かかる2種類の歪みを区別せずに扱って補正しているので補正結果は次のようになる。
”=X−(g+f)(X
=X−g(X)−f(X
これを描画すると
’=X”+g(X)+f(X
=X−g(X)−f(X)+g(X)+f(X
=X−g(X)+g(X
となり物理的な歪みは補正されるが、ミラー歪みの成分はg(X)−g(X)だけ残ってしまう。従来の手法においてかかる結果になるのは、補正をかけている位置が異なるためである。
これに対して、実施の形態1では、補正回路130によって、ミラー歪み成分G(X)をXに対して補正処理を施している。言い換えれば、Xには、試料101に生じる重力などの歪み変動成分F(X)について補正処理を施し、Xには、ミラー歪みの成分G(X)について補正処理を施す。このように、実施の形態1では、XとXに個別に補正処理を施し描画する。つまり、XをX+Xに分解した後、
”=X+X−g(X)−f(X
と補正する。これを描画すると
’=X”+g(X)+f(X
=X+X−g(X)−f(X)+g(X)+f(X
=X+X
=X
となり、試料101に生じる重力などの歪み変動成分とミラー歪み変動成分の両方の問題点を解決できる。よって、上述したように、Xに対してミラー歪み成分G(X)を補正する他に、Xに対して試料101に生じる重力などの歪み変動成分F(X)を補正するとさらに好適である。
描画部150は、Y方向における位置がレーザの照射を受けたY方向における反射ミラー30の位置とは異なる描画位置について、補正されたXYステージ105位置(X’,Y’)に基づいて得られた偏向量で電子ビーム200を偏向して、所定のパターンを描画する。具体的には、以下のように動作する。偏向制御回路110では、演算された例えば偏向器208への偏向量を示すデジタル信号を出力する。そして、デジタル信号はDAC112でアナログ変換され、アンプ114で増幅され、偏向電圧となって偏向器208に印加される。描画部150での動作は以下のようになる。
電子銃201から出た電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化(可変成形)させることができる。通常、ショット毎に、ビーム形状と寸法を変化させることが多い。同じビーム形状と寸法のビームを連続してショットする場合もあることは言うまでもない。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向制御回路110に制御された偏向器208により偏向され、ステージ制御部122に制御されたモータ222,224により駆動されて連続移動するXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
図11は、実施の形態1における位置補正の効果を説明するための概念図である。反射ミラーの曲がり変形量の関数X(Y)を用いて、実際の描画位置(x,y)のX座標を描画データ上で補正した場合を比較例として図11(a)に示す。レーザの照射位置とはY座標が異なる描画位置(x,y)の描画データ上のx座標を関数X(Y)で補正後に、実際のレーザ測定位置(X,Y)との相対関係で描画位置を特定すると、上述したように補正残差が残り、図11(a)に示すように、ストライプ領域20の位置に歪みが残ってしまう。なお、反射ミラーの曲がり変形量を補正しない場合にもストライプ領域20の位置に歪みが生じてしまうことは言うまでもない。これに対して、実施の形態1のように、レーザの照射位置に着目して、XYステージ105の位置自体をまずは補正してしまうことで、図11(b)に示すように、ストライプ領域20の位置の歪みを補正できる。
本実施の形態によれば、レーザによって実際に測定されたステージ位置の位置ずれ量を用いて描画位置を補正できる。よって、レーザでの測定位置とは無関係な位置でのミラーの曲がり変形量によって補正するよりも高精度な補正ができる。よって、ミラーに歪が生じていても高精度な位置にパターンを描画することができる。
上述した例では、反射ミラー30のY方向位置に対応する曲がり変形量と反射ミラー32のX方向位置に対応する曲がり変形量は、多項式X(Y),Y(X)で定義される場合について示したがこれに限るものではない。
図12は、実施の形態1における反射ミラーの曲がり変形量の相関データの他の一例を示す図である。例えば、図12(a)に示すように、反射ミラー30のY方向位置に対応する曲がり変形量Δx(測定値)を配列データ(例えばY方向に並ぶ1次元のマップデータ)によって定義しても好適である。同様に、図12(b)に示すように、反射ミラー32のX方向位置に対応する曲がり変形量Δy(測定値)を配列データ(例えばX方向に並ぶ1次元のマップデータ)によって定義しても好適である。かかる場合には、レーザの照射位置に対応する各データ値を曲がり変形量として用いればよい。
以上のようにしてパターンが描画されたマスクを使って、後にステッパ等で半導体ウェハ等にパターンが転写されることになる。その際、製造されたマスクを測定して、まだ、1次比例成分誤差が残っているようであれば、その誤差をステッパ装置で補正してもよい。
或いは、上述した例では、不確定誤差として、変形量演算部140内で1次比例成分誤差を補正したが、ステッパ装置で補正することとして、描画装置100内でのこの補正工程を省略しても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画方法及び装置は、本発明の範囲に包含される。
10,12,14,16 レーザ干渉計
20,22,24,26 座標変換部
30,32 反射ミラー
42 Y方向差分演算部
44 X方向差分演算部
46 メモリ
48 X方向累積加算部
50 Y方向累積加算部
52,54 フィッティング部
56,58 減算部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
109,142 記憶装置
110 偏向制御回路
112 DAC
114 アンプ
120 描画制御回路
122 ステージ制御部
130 補正回路
140 変形量演算部
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
222,224 モータ
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 第1の方向からレーザの照射を受け、照射されたレーザを反射する第1のミラーと前記第1の方向と直交する第2の方向からレーザの照射を受け、照射されたレーザを反射する第2のミラーとが配置された、試料を載置するステージと、
    第1の方向からレーザを照射して、第1の方向について前記ステージの位置を測定する第1のレーザ干渉計と、
    第2の方向からレーザを照射して、第2の方向について前記ステージの位置を測定する第2のレーザ干渉計と、
    前記第2の方向における前記第1のミラーの位置と前記第1の方向に対する前記第1のミラーの曲がり変形量との相関データを記憶する記憶部と、
    前記第1のレーザ干渉計によって測定された前記第1の方向の前記ステージの位置に対して、前記レーザの照射を受けた前記第2の方向における第1のミラーの位置に対応する前記第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量分を補正する補正部と、
    前記第2の方向における位置が前記レーザの照射を受けた前記第2の方向における第1のミラーの位置とは異なる描画位置に対して、補正されたステージ位置に基づいて得られた偏向量で荷電粒子ビームを偏向して、所定のパターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記第2の方向の前記第1のミラーの曲がり変形量は、前記第2の方向の前記ステージの位置に依存することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記第1の方向の前記第2のミラーの曲がり変形量は、前記第1の方向の前記ステージの位置に依存することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記第1のミラーの曲がり変形量は、多項式或いは配列データによって定義されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 第1のレーザ干渉計を用いて、試料を載置するステージに配置された第1のミラーに第1の方向からレーザを照射して、第1の方向について、前記ステージの位置を測定する工程と、
    第2のレーザ干渉計を用いて、前記ステージに配置された第2のミラーに第2の方向からレーザを照射して、第2の方向について前記ステージの位置を測定する工程と、
    前記第2の方向における前記第1のミラーの位置と前記第1の方向に対する前記第1のミラーの曲がり変形量との相関データを記憶装置に記憶する工程と、
    前記第1のレーザ干渉計によって測定された前記第1の方向の前記ステージの位置に対して、前記レーザの照射を受けた前記第2の方向における第1のミラーの位置に対応する前記第1の方向に対する第1のミラーの曲がり変形量分を補正する工程と、
    前記第2の方向における位置が前記レーザの照射を受けた前記第2の方向における第1のミラーの位置とは異なる描画位置に対して、補正されたステージ位置に基づいて得られた偏向量で荷電粒子ビームを偏向して、所定のパターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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