JP6039939B2 - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機 Download PDF

Info

Publication number
JP6039939B2
JP6039939B2 JP2012152744A JP2012152744A JP6039939B2 JP 6039939 B2 JP6039939 B2 JP 6039939B2 JP 2012152744 A JP2012152744 A JP 2012152744A JP 2012152744 A JP2012152744 A JP 2012152744A JP 6039939 B2 JP6039939 B2 JP 6039939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
special symbol
game ball
round
random number
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012152744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014014448A (ja
Inventor
武臣 井本
武臣 井本
拓蔵 吉川
拓蔵 吉川
小林 義明
義明 小林
洋行 安彦
洋行 安彦
教 鈴木
教 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Heiwa Corp
Original Assignee
Heiwa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Heiwa Corp filed Critical Heiwa Corp
Priority to JP2012152744A priority Critical patent/JP6039939B2/ja
Publication of JP2014014448A publication Critical patent/JP2014014448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6039939B2 publication Critical patent/JP6039939B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、特別電動役物内に遊技球を一時的に貯留することができるパチンコ機に関する。
一般に、パチンコ機は、その遊技盤面内に、特別図柄を表示する特別図柄表示装置、所定の演出を表示する演出表示装置、特別図柄に係る電子抽選の契機となる始動口、普通図柄に係る電子抽選の契機となるスルーチャッカ、始動口の入口で開閉する電動チューリップなどが設けられており、遊技領域に向けて発射された遊技球(パチンコ球)が、この始動口に入賞すると特別図柄に係る電子抽選が行われると共に、特別図柄表示装置において特別図柄を所定時間だけ変動させた後に停止させるといった態様の表示を行って電子抽選の結果を報知している。
さらに、特別図柄の変動表示と同期をとって、演出表示装置に複数の演出図柄(演出に用いられる図柄のことで、ダミー図柄とも称される)が変動表示されて様々な演出が行われるようになっており、電子抽選の結果が大当たり(特図当たり)である場合には、これらの演出図柄が所定の停止態様(例えば、同一図柄が3つ揃って停止する態様)で停止表示されることで遊技者に大当たりであることが報知される。そして、大当たりとなった場合には、遊技者にとって有利な大当たり遊技が提供される。この大当たり遊技では、アタッカー装置(特別電動役物)が所定回数だけ開閉して露呈された大入賞口(遊技球進入口)に遊技球が入るので、遊技者は多くの賞球を獲得することができる。
大当たり遊技は、所定個数(例えば10個)の遊技球がアタッカー装置内に入賞したことまたは所定時間(例えば30秒)が経過したことの何れかの終了条件が成立したことに基づいて1回のラウンドが終了するラウンド遊技を複数回行うという内容で構成されている。最近のパチンコ機は、このラウンド遊技の回数(ラウンド数)が複数設けられているものが主流であり、例えば、2ラウンド(R)の大当たりと、8Rの大当たりと、16Rの大当たりといったように、複数種類の大当たり遊技が用意されているものが多い。
ところで、大当たり遊技中は、アタッカー装置内に多くの遊技球が入賞するため、その入賞した遊技球を一時的に貯留することによって、インパクトのある演出を行うようにしたパチンコ機が公知である(特許文献1参照)。この特許文献1に記載のパチンコ機は、大入賞口から進入した遊技球を、遊技者に視認可能な状態で一時的に貯留する貯留箱(貯留装置)を備えている。この貯留箱は、遊技盤と液晶表示装置との間に配置されており、大当たり遊技のラウンド数が最大で15ラウンドであることを考慮して、大入賞口から進入する遊技球を最大15ラウンド分貯留できるだけの容積を有している。貯留箱の下部は排出路と接続されており、貯留箱の底面部がソレノイドによって揺動することにより、貯留箱内に貯留されている遊技球が排出路を介して外部に排出するように構成されている。
この特許文献1によれば、大当たり遊技終了後に、貯留箱に貯留されている遊技球が一斉に流れ落ちるので、遊技者に強いインパクトを与えることができ、大当たり遊技における興趣を向上させることが可能となる。
特開2009−077956号公報(段落0051〜0053等)
しかしながら、特許文献1は、大当たり遊技中にアタッカー装置に入賞した遊技球をいったん貯留箱に貯留し、大当たり遊技の最後のラウンド遊技が終了したときに、貯留箱内に貯留されている遊技球を一斉に排出するだけであり、貯留箱内に貯留されている遊技球が排出されるタイミングによって遊技結果に関する情報(例えば、確変当たりであるのか否か、保留球乱数の中に大当たりが含まれているか否かなど)を報知することはできない。そのため、せっかく遊技球を貯留箱内に貯留しても、それを遊技に十分に反映しているとは言えないものであった。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特別電動役物内に遊技球を一時的に貯留することができるパチンコ機において、貯留された遊技球を排出するタイミングによって遊技結果に関する各種情報を報知できるようにすることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動口および特別電動役物と、前記始動口に遊技球が入賞したことを契機に乱数を取得すると共に、当該乱数に基づいて特別図柄に係る抽選を行う特別図柄抽選手段と、遊技に関する制御を行う遊技制御装置と、を備え、前記遊技制御装置は、前記特別図柄抽選手段による抽選で特図当たりに当選した場合に、前記特別電動役物を作動して大当たり遊技を提供するようにしたパチンコ機において、前記特別電動役物は、遊技球が進入する遊技球進入口と、この遊技球進入口を開閉する開閉体と、前記遊技球進入口の近傍に設けられ、前記遊技球進入口を通過した遊技球を検知する遊技球検知手段と、前記遊技球進入口を通過した遊技球を受け入れる内部空間と、この内部空間に取り込まれた遊技球を外部に排出する遊技球排出口と、前記遊技球進入口から進入した遊技球を一時的に貯留することが可能であって、その貯留された遊技球を前記遊技球排出口に向けて排出する貯留装置と、を備え、前記大当たり遊技は、前記遊技球検知手段によって検知された遊技球の個数が所定個数に到達したことまたは所定時間が経過したことの何れかの終了条件が成立したことに基づいて1回のラウンドが終了するラウンド遊技を所定回数行う内容で構成され、前記遊技制御装置は、前記貯留装置内に貯留されている遊技球を前記遊技球排出口に向けて排出するように前記貯留装置の作動を制御すると共に、遊技結果に関する特定条件が成立した場合に、前記所定回数のラウンド遊技のうち最終回のラウンド遊技と最終回以外のラウンド遊技とで前記貯留装置内に貯留されている遊技球を異なるタイミングで排出することが可能となるよう制御することを特徴としている。
本発明によれば、遊技結果に関する特定条件が成立すると、最終回のラウンド遊技と最終回以外のラウンド遊技とで、貯留装置内に貯留されている遊技球の排出タイミングを異ならせることができるので、遊技者に遊技結果に関する情報を貯留されている遊技球の排出タイミングによって報知することができる。よって、従来にはない報知演出を実現できる。
また、上記構成において、前記大当たり遊技が終了した後の遊技状態が遊技者に有利な状態となる場合を前記特定条件の成立とする構成にすれば、大当たり遊技終了後に有利な状態に移行することを遊技者に報知できるので好ましい。
また、上記構成において、前記特別図柄抽選手段は、取得された前記乱数を所定個数の上限まで保留球乱数として記憶する保留球乱数記憶部をさらに備え、前記大当たり遊技が終了した時点で前記保留球乱数記憶部に記憶されている保留球乱数の中に前記特図当たりに当選しているもの(以下、「当たり保留)という)が含まれる場合を前記特定条件の成立とする構成にしても良くこの場合、大当たり遊技後の保留球乱数に基づく遊技の中で特図当たりが連荘することを遊技者に報知できるので好ましい。
また、上記構成において、前記遊技制御装置は、前記最終回以外のラウンド遊技にて前記終了条件が成立した場合には、当該終了条件の成立時あるいは当該終了条件の成立から第1待ち時間経過後に前記貯留装置内に貯留されている遊技球を排出するよう制御し、前記最終回のラウンド遊技にて前記終了条件が成立した場合には、当該終了条件の成立から前記第1待ち時間より長い第2待ち時間経過後に前記貯留装置内に貯留されている遊技球を排出するよう制御することにより、遊技球の排出するタイミングを異なるようにしても良い。
この構成によれば、最終回のラウンド遊技において、貯留装置内に貯留されている遊技球が排出されるタイミングがいつもより遅れることにより、遊技者に遊技結果に関する情報を報知できるから、遊技の趣向性を高めることができる。
また、上記構成において、前記遊技制御装置は、前記最終回以外のラウンド遊技にて前記終了条件が成立した場合には、当該終了条件の成立時あるいは当該終了条件の成立から所定の待ち時間経過後に前記貯留装置内に貯留されている遊技球を排出するよう制御し、前記最終回のラウンド遊技にて前記終了条件が成立した場合には、当該最終回のラウンド遊技の開始から前記終了条件の成立までの間の所定のタイミングで前記貯留装置内に貯留されている遊技球を排出するよう制御することにより、遊技球の排出するタイミングを異なるようにすることもできる。
この構成によれば、最終回のラウンド遊技において、貯留装置内に貯留されている遊技球が排出されるタイミングがいつもより早まることにより、遊技者に遊技結果に関する情報を報知できるから、遊技の趣向性を高めることができる。
また、上記構成において、前記遊技制御装置は、前記当たり保留が含まれる場合には、前記最終回のラウンド遊技の前記終了条件が成立してからも前記貯留装置内に遊技球を貯留し続け、前記当たり保留に係る遊技が開始してから当該当たり保留に基づく前記大当たり遊技が開始するまでの間に前記貯留装置内に貯留している遊技球を排出するように制御する構成にすれば、遊技者は、貯留装置から遊技球が排出されたときに行われている遊技が特図当たりに当選していることを知ることができるから、演出効果はより一層高まる。
本発明によれば、上記した構成を備えることにより、特別電動役物内に遊技球を一時的に貯留することができるパチンコ機において、貯留された遊技球を排出するタイミングによって遊技結果に関する各種情報を報知することができる。
本発明の第1の実施の形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機のガラス扉を開けた状態(但し、遊技盤ユニットは取り外された状態)の外観斜視図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図1に示すパチンコ機に取り付けられる遊技盤ユニットの正面図(但し、ゲート役物は埋没位置にある状態)である。 図4に示す遊技盤ユニットの外観斜視図である。 図5に示す遊技盤ユニットの遊技盤の詳細を示す外観斜視図である。 図5に示す遊技盤ユニットの装飾役物部材の詳細を示す外観斜視図である。 図5に示す遊技盤ユニットのセンター役物の詳細を示す外観斜視図である。 図8に示すアタッカー装置に遊技球が取り込まれ、かつ、ステージ上を遊技球が転動する様子を示す図である。 図4に示す遊技盤ユニットにおいて、ゲート役物が露呈位置にある状態を示す図である。 図10に示す遊技盤ユニットの外観斜視図である。 図4に示す貯留装置の詳細を示す図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。 図12に示すシャッター部材とそれを駆動する機構の詳細(但し、シャッター部材が閉鎖位置にある状態)を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。 図12に示すシャッター部材とそれを駆動する機構の詳細(但し、シャッター部材が開放位置にある状態)を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。 図4に示す貯留装置の詳細を示す図であり、(a)はラウンド遊技中の状態を、(b)はラウンド遊技終了時の状態をそれぞれ示す図である。 (a)は貯留装置に遊技球が貯留されている状態を、(b)は貯留装置に遊技球が詰まった状態をそれぞれ示す図である。 図1に示すパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図17に示す特別図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図18に示す第1、第2特別図柄低確率判定テーブルおよび第1、第2特別図柄高確率判定テーブルの詳細を示す図である。 図17に示す特別図柄種類決定処理部の詳細を示すブロック図である。 図20に示す特別図柄種類決定テーブルの詳細を示す図である。 図17に示す普通図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図21に示す特別図柄の種類に対する、大当たり種別、電サポ回数、ラウンド数、およびアタッカー開放パターンを示す図である。 図17に示す特別図柄変動パターンコマンド決定部の詳細を示すブロック図である。 図24に示す特別図柄共通変動パターンコマンドテーブルの詳細を示す図である。 図25に示す各変動パターンテーブルと主要変動時間、リーチ確率、およびリーチ時変動時間との関係を説明するための図である。 図25に示す各変動パターンテーブルが参照される遊技状態を説明するための図である。 図24に示す特別図柄変動パターンコマンド決定部が決定する変動パターンコマンドの具体例を説明するための図である。 図17に示す演出制御処理部の詳細を示すブロック図である。 図1に示すパチンコ機において、第2始動入賞口に遊技球が入賞した場合の遊技制御の処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態例において貯留装置の制御処理の手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態例において大当たり遊技の進行と貯留装置の作動状況を示したタイムチャートである。 図30に示す大当たり遊技中におけるゲート役物の制御処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態例において貯留装置の制御処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態例において大当たり遊技の進行と貯留装置の作動状況を示したタイムチャートである。 第3の実施の形態例において貯留装置の制御処理の手順を示すフローチャートである。 第3の実施の形態例において大当たり遊技の進行と貯留装置の作動状況を示したタイムチャートである。
以下、発明の実施の形態例を、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施の形態例に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の内側に収容される遊技盤ユニット3(図2において不図示。詳細は図4および図5を参照)と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、本体枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、本体枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7と、を具備している。さらに、ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御処理部100、払出・発射制御処理部105、サブ制御処理部200、賞球払出装置14等を備えている(なお、図3は、カバー61が取り外された状態を示している)。続いて、本実施形態に係るパチンコ機Pの機械的な構成について、主に図4〜図16を参照しながら詳しく説明していくことにする。
本実施形態に係る遊技盤ユニット3は、図5に示すように、遊技盤3aと、装飾役物部材3bと、センター役物3cの3つの部材を重ね合わせて構成されている。
遊技盤3aは、遊技球が流下する盤面として機能するものであって、透明なアクリル樹脂製の板状体から成る。この遊技盤3aの前面には、図6に示すように、ガイドレール32と遊技球規制レール33とにより区画された遊技領域31が形成されている。この遊技領域31には、中央から上部と右側部とにかけて大きな開口30が設けられている。そして、遊技領域31内には、スルーチャッカ21、第1始動入賞口(始動口)37a、第2始動入賞口(始動口)37b、一般入賞口38、アウト口39、電動チューリップ(普通電動役物)49a、振分装置52、遊技釘(図示せず)、風車(図示せず)が設けられている。さらに、遊技盤3aには、遊技領域31の外側に、特別図柄表示装置17および普通図柄表示装置22が取り付けられている。
なお、本実施形態では、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bとは左右方向に間隔を空けて設けられており、遊技球は、後述する振分装置52によって、両始動入賞口37a,37bに交互に入賞するようになっている。
装飾役物部材3bは、遊技盤3aの裏面側に取り付けられる部材であって、アタッカー装置ATの一部、装飾用または演出用の部材や可動役物、基板ケース等が取り付けられて構成されている。具体的には、図7に示すように、演出表示装置34と、蝶々役物50と、回転表示灯51と、アタッカー装置(特別電動役物)ATの一部(開口部75、遊技球排出口77、貯留底面78、溢れ球受入口91、溢れ球排出口93)と、ゲート役物65と、各種基板を収納した基板ケース(図示せず)を覆うカバー61とを備えて構成されている。
センター役物3cは、遊技盤3aの開口30に嵌め込まれる部材であって、図8に示すように、円環状の飾り枠部材62と、アタッカー装置ATの一部(羽根71、大入賞口72、貯留ケース本体74(図8では隠れて見えない)、誘導路79)、ワープ入口35、ステージ36、ステージ出口36a、透明板63とを備えて構成されている。なお、透明板63は、ステージ36と貯留装置73の間を仕切るようにして設けられている。これは、ステージ36上を転動する遊技球が貯留装置73側に入ることがないようにするためである。
ここで、遊技盤ユニット3は、遊技盤3aの後面側から装飾役物部材3bを取り付けて両者を固定した後に、センター役物3cを遊技盤3aの前面側から開口30に嵌め込むようにして取り付けることで完成する。このようにして完成された遊技盤ユニット3は、図4および図5に示す通りである。なお、図4、図5、図9〜図11には、透明板63の図示は省略されている。続いて、遊技盤ユニット3に設けられている各種部材、装置等をそれぞれ詳細に説明する。
演出表示装置34は、遊技盤3aの略中央部に設けられ、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置34には、画面全体に背景画像が表示されるほか、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置17に変動表示される第1特別図柄または第2特別図柄と同期をとってダミー図柄(演出図柄)が変動表示されるようになっている。
なお、この演出表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部(メモリ)115a、115bに記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。具体的には、演出表示装置34の左下側に第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aに保留球乱数が記憶されたことを表示する第1保留球表示領域34aが設けられ、右下側に第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bに保留球乱数が記憶されたことを表示する第2保留球表示領域34bが設けられている。第1始動入賞口37aまたは第2始動入賞口37bに遊技球が入賞し、当該入賞により取得した特別図柄用乱数が保留球乱数として記憶されたときに主制御処理部100から出力されるコマンドを受けると、これらの保留球表示領域34a,bに白色で保留球の表示がなされる。
特別図柄表示装置17は、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものである。より具体的には、特別図柄表示装置17は、特別図柄に係る抽選結果を、第1特別図柄あるいは第2特別図柄(例えば、数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示する。本実施形態では、特別図柄表示装置17として7セグメント表示器が用いられている。この特別図柄表示装置17は、演出表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3aの右下部分に離れて設けられている。そして、7セグメント表示器を点滅表示させることにより特別図柄が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで特別図柄の変動が停止する。この点滅中の時間が、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動時間である。
なお、本実施形態では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技と、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技との優先順位は、遊技球の入賞順である。例えば、先に第1始動入賞口37aに遊技球が入賞し、その次に第2始動入賞口37bに遊技球が入賞した場合には、まず第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に電子抽選を行い、その抽選結果に応じた遊技が実行され、その遊技結果が確定した後に第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞に基づく遊技が実行されることになる。そのため、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bの両方の抽選結果を同時に表示することはない。よって、2つの始動入賞口37a、37bに遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置17で表示している。勿論、特別図柄表示装置17を別個に2つ設けることもできることは言うまでもない。
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときに一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。なお、2つのLEDランプを交互に点滅表示させることにより普通図柄が変動し、その点滅が停止して点灯表示に変わることで普通図柄の変動が停止する。この点滅中の時間が、普通図柄の変動時間である。
なお、特別図柄表示装置17の表示制御は、主制御処理部100の第1特別図柄表示制御部101aおよび第2特別図柄表示制御部101bによって行われ、普通図柄表示装置22の表示制御は、主制御処理部100の普通図柄表示制御部102によって行われている(図17参照)。
電動チューリップ(普通電動役物)49aは、第1始動入賞口37aの入口に設けられ、遊技盤3aの面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、第1始動入賞口37aの入口を拡大するようになっている。そして、電動チューリップ49aが開放されると、第1始動入賞口37aへの遊技球の入賞が容易になる。
ステージ36は、演出表示装置34の下方に配置されており、ワープ入口35から進入した遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物(詳細は後述)である。ステージ36上を転動した遊技球は、ステージ出口36aから遊技領域31へと戻される。このステージ出口36a内には遊技球の移動を規制するための溝が形成されており、この溝の真下に振分装置52が配置されている。そのため、ステージ出口36a内の溝に誘導されて落下した遊技球は、高い確率で振分装置52に取り込まれ、その後、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bへと交互に導かれることとなる。
この振分装置52は、ステージ36の下方、かつ、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bの上方の位置に設けられており、遊技球が1個通過できる程度の入口53と、同じく遊技球が1個通過できる程度の出口54a,54bと、入口53から取り込まれた遊技球を第1出口54aと第2出口54bに交互に振り分けるスプロケット(図示せず)と、を備えている。振分装置52の入口53は、ステージ出口36aの真下の位置に設けられているから、ステージ出口36aから落下した遊技球は、高い確率で振分装置52の入口53に導かれる。また、振分装置52の第1出口54aは第1始動入賞口37aに臨む位置に設けられ、第2出口54bは第2始動入賞口37bを臨む位置に設けられている。よって、第1出口54aから落下した遊技球は殆ど第1始動入賞口37aに入り、第2出口54bから落下した遊技球は殆ど第2始動入賞口37bに入る。なお、遊技球は、ステージ36上を転動しなくても、遊技領域31内を流下しながら振分装置52の入口53を通過することができるようになっていることは言うまでもない。
また、回転表示灯51および蝶々役物50は、所定の場合に作動する演出用の可動役物である。回転表示灯51は、反射板と、この反射板を回転駆動するモータと、発光素子とを備えて構成されており、例えば、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄に係る電子抽選の結果、または第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄に係る電子抽選の結果が特図当たりの場合に、その特図当たりに係る遊技の途中に、反射板が回転して、特図当たりである旨の確定予告を遊技者に報知するような演出を行っている。一方、蝶々役物50は、蝶々をモチーフとして作られた役物であり、特別図柄に係る遊技の途中に羽根が動いて、特図当たりの可能性が高いことを遊技者に告知するような演出を行っている。
ゲート役物65は、ヤシの木等をモチーフとして作られた役物であって、図示しないモータを駆動することによって、上下方向に移動する構成となっている(図10,11,15参照)。このゲート役物65は、大当たり遊技中に上下動して大当たり遊技を盛り上げることに一役買っている。より具体的に説明すると、ゲート役物65は、貯留装置73の後方に配置されていて、常態では、図15(a)に示すように、正面視で貯留装置73に概ね隠れた埋没位置にある。ところが、このゲート役物65は、一部の大当たり遊技中には、図15(b)に示すように、貯留装置73から少なくとも一部が露呈した露呈位置まで上昇するようになっている。なお、このゲート役物65の駆動制御の詳細については、後述する。
また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、およびアタッカー装置ATの何れにも入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、大入賞口72の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43a,43b,44,45(図17参照)が設けられている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球払出装置14から賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が本体枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。また、図1に示すように、受皿5の側部には、遊技者が押下操作する演出用タッチボタン60が設けられている。
次に、アタッカー装置ATについて説明する。本実施形態に係るアタッカー装置(特別電動役物)ATは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞することを契機に行われる第1特別図柄に係る電子抽選で特図当たり(大当たりまたは小当たり)に当選した場合、および第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる第2特別図柄に係る電子抽選で特図当たり(大当たりまたは小当たり)に当選した場合に、所定回数開放される装置である。つまり、アタッカー装置ATは、両始動入賞口37a,bでの抽選結果に応じて作動する。
アタッカー装置ATの具体的な構成は図4,5,7,12等に示す通りであり、遊技球が進入する大入賞口(遊技球進入口)72と、この大入賞口72を開閉する羽根(開閉体)71と、大入賞口72の近傍に設けられ、遊技球が通過したことを検知する大入賞口検知センサ(遊技球検知手段)45(図17参照)と、遊技球を外部に排出する遊技球排出口77と、大入賞口72から進入した遊技球を一時的に貯留することが可能であって、その貯留された遊技球を遊技球排出口77に向けて排出する貯留装置73と、大入賞口72と貯留装置73との間を繋ぐ通路であって、大入賞口72から進入した遊技球を貯留装置73へと導く誘導路(球通路)79と、貯留装置73と遊技球排出口77とを繋ぐ遊技球排出通路76と、誘導路79を臨む位置に設けられ、貯留装置73内から溢れ出た遊技球を受け入れる溢れ球受入口91と、貯留装置73内から溢れ出た遊技球を外部に排出する溢れ球排出口93と、溢れ球受入口91と溢れ球排出口93とを繋ぐ溢れ球排出通路92と、を備えて構成されている。なお、誘導路79と貯留装置73とは連通しており、これら誘導路79と貯留装置73とによって形成された内部の空間が、大入賞口72を通過した遊技球を受け入れる内部空間Rである。
貯留装置73は、遊技球を内部に貯留可能な貯留ケース本体74と、この貯留ケース本体74内に貯留された遊技球が遊技球排出口77へと落下するための開口部75と、この開口部75を閉鎖する閉鎖位置(図13の状態)と開放する開放位置(図14の状態)との間で移動するシャッター部材81と、を有している。
貯留ケース本体74は、透明で筒状に形成されており、内部に遊技球を1個ずつ整列させた状態で貯留することができる整列構造を成している。そのため、遊技者が貯留されている遊技球を視認可能である。そして、この貯留ケース本体74の入口74aから端部74bまでの長さは、遊技球が10個一列に並べられるだけのものとなっている(図16(a)参照)。なお、詳しくは後述するが、貯留ケース本体74に貯留できる遊技球の個数(即ち、10個)は、大当たり遊技の1回のラウンド遊技の終了条件と等しい個数となっている。
この貯留ケース本体74は、誘導路79と一体的に構成されており、図9に示すように、ステージ36に沿うように設けられている。そして、貯留ケース本体74の設けられている位置は、ステージ36より後方かつ略同一の高さ位置である。そのため、大入賞口72から進入し、誘導路74を流下して貯留ケース本体74へと導かれる遊技球と、ワープ入口35から進入してステージ36上を転動する遊技球とが前後方向に重なり合って見える。この構成により、遊技球の動きを立体的に見せることが可能であり、遊技者に対する訴求効果が高い。
また、開口部75は、略矩形状であって、遊技球が3個程度同時に落下することができる程度の大きさを有している。よって、貯留ケース本体74内にある遊技球は、シャッター部材81が閉鎖位置から開放位置へと変位した瞬間に、一気に遊技球排出口77へ向かって落下することとなる。
シャッター部材81は、開口部75を塞ぐことができる程度の大きさの矩形状の薄板から成り、図13および図14に示すように、ピン89a,89bを中心に回動自在に構成されている。このシャッター部材81は、第1アーム82および第2アームを介してソレノイド84と連結していて、ソレノイド84を駆動することにより、シャッター部材81は、開口部75を閉鎖する位置と開放する位置との間で回動するようになっている。
より詳細に説明すると、シャッター部材81は、その一側端に下方に折れ曲がる小片81aを有しており、この小片81aには長溝81bが形成されている。この長溝81bと第1アーム82の一端側とを貫通するようにピン88を挿入することにより、シャッター部材81と第1アーム82とは連結されている。また、第1アーム82と第2アーム83とは、第1アーム82の他端側に設けられた第1ギヤ82aと第2アーム83の一端側に設けられた第2ギヤ83aとが噛合することにより連結されている。第2アームの他端側に設けられた長溝83bとソレノイド84の可動鉄心84aとを貫通するようにピン85を挿入することにより、第2アーム83とソレノイド84とは連結されている。
こうしてシャッター部材81とソレノイド84とが連結されることにより、ソレノイド84の駆動によって、シャッター部材81がピン89a,89bを中心にして回動することができる。例えば、ソレノイド84を励磁すると、可動鉄心84aが図13(b)のA1方向に引っ張られる。すると、第2アーム83がピン86を中心にして図中のB1方向に回動する。第2ギヤ83aと第1ギヤ82aとは噛み合わされているので、第2アーム83がB1方向に回動すると、第1アーム82は、ピン87を中心にして図中C1方向に回動する。第1アーム82とシャッター部材81とはピン88を介して連結しているので、第1アーム82がC1方向に回動すると、これに伴ってシャッター部材81がピン89a,89bを中心にして図中D1方向に回動する。この図13の状態が、シャッター部材81が開口部75を閉鎖する閉鎖位置で停止している状態である。
これに対して、ソレノイドの非励磁にすると、可動鉄心84aが図示しないバネで図14(b)のA2方向に戻される。すると、第2アーム83がピン86を中心にして図中のB2方向に回動する。第2ギヤ83aと第1ギヤ82aとは噛み合わされているので、第2アーム83がB2方向に回動すると、第1アーム82は、ピン87を中心にして図中C2方向に回動する。第1アーム82とシャッター部材81とはピン88を介して連結しているので、第1アーム82がC2方向に回動すると、これに伴ってシャッター部材81がピン89a,89bを中心にして図中D2方向に回動する。この図14の状態が、シャッター部材81が開口部75を開放する開放位置で停止している状態である。
なお、常態ではソレノイド84は非励磁であり、貯留装置73の貯留は解除された状態であるが、特定の15ラウンドの大当たり遊技のときだけ、ソレノイド84が励磁されてシャッター部材81が開口部75を閉鎖する場合がある。シャッター部材81がどのようなときに作動するのかについては、後ほど詳しく説明する。
ところで、本実施形態に係るパチンコ機では、貯留装置73に貯留されている遊技球が正常に遊技球排出口77から外部に排出されていれば問題ないが、万一、シャッター部材81が正常に作動しない場合や、遊技球が遊技球排出通路76内に詰まってしまった場合などの予期せぬトラブルが発生した場合には、大当たり遊技中に貯留ケース本体74から遊技球が溢れてしまい、最悪の場合には、誘導路79内にも遊技球で溢れ、もはや大入賞口72を遊技球が通過できなくなるといった事態も起こり得る。これでは、大当たり遊技中にアタッカー装置AT内に遊技球を入賞させることができず、賞球を獲得できなくなってしまう。
このような事態が生じることを防止するために、本実施形態では、貯留ケース本体74から溢れ出た遊技球を外部に排出するための構成を備えている。具体的には、図16に示すように、誘導路79を臨む位置に、貯留ケース本体74から溢れ出て誘導路79内に溜まった遊技球を受け入れるための溢れ球受入口91が設けられている。この溢れ球受入口91は、誘導路79と連通していて、誘導路79内にまで溜まった遊技球は、溢れ球受入口91から溢れ球排出通路92内を落下して、溢れ球排出口93から外部に排出されるようになっている(図16(b)参照)。
よって、万一、貯留ケース本体74内に貯留されている遊技球が外部に排出されない事態が生じたとしても、大当たり遊技中にアタッカー装置AT内に遊技球を入賞させることができなくなるといった問題はない。そして、大入賞口72の近傍に大入賞口検知センサ45が設けられているから、このセンサ45からの検知信号に基づいて賞球の払出しを行えば、仮に貯留ケース本体74内に遊技球が詰まっていたとしても、賞球の払出しに関する問題は発生しない。
ここで、溢れ球受入口91は、大入賞口検知センサ45より下流であって、貯留ケース本体74の入口74aの上流であれば、誘導路79の何れの位置を臨むようにして設けられていても良い。即ち、溢れ球受入口91が設けられる位置は、図16(a)のXの範囲内であれば何れであっても良い。大入賞検知センサ45による遊技球の検知を妨げることがなく遊技球を外部に排出できるからである。なお、図16等から明らかなように、この溢れ球排出通路92は、遊技球排出通路76とは別体で構成されている。そのため、遊技球排出通路76が遊技球で一杯に詰まったとしても、溢れ球排出通路92は別体なので、遊技球排出通路76内の球詰まりの影響を受けることなく、確実に遊技球を外部に排出することができる。
次に、本実施形態に係るパチンコ機Pの電気的な構成について説明する。主制御処理部100は、遊技盤ユニット3の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御処理部100は、CPU(Central Processing Unit)、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等により構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
具体的には、図17に示すように、主制御処理部100は、始動入賞口37a,37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄の当否に係る抽選を行う特別図柄抽選処理部(特別図柄抽選手段)110と、この特別図柄抽選処理部110による抽選で大当たり(特図当たり)に当選した場合に、その当選に係る特別図柄の種類を抽選で決定する特別図柄種類決定処理部120と、特別図柄の変動時間に関する情報を含むコマンドである変動パターンコマンドを決定するための特別図柄変動パターンコマンド決定部130と、所定条件が成立したことに基づいて、特別図柄に係る遊技状態および普通図柄に係る遊技状態をそれぞれ設定する遊技状態設定部140と、特別図柄抽選処理部110による抽選結果の判定が大当たりとなった場合に、特別図柄種類決定処理部120で決定した特別図柄の種類に応じてアタッカー装置AT(のソレノイド)を作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部(遊技制御装置)160とを備えている。なお、この大当たり遊技制御部160は、小当たり(特図当たり)に当選した場合にも、アタッカー装置ATを所定の態様で作動させて小当たり遊技を提供するよう制御している。
なお、上記した大当たりおよび小当たりは、本発明の「特図当たり」に相当するものであり、詳しくは後述するが、大当たりに当選すると、ラウンド遊技が複数回連続して実行される大当たり遊技が提供されるのに対して、小当たりに当選すると、ラウンド遊技は1回のみであり、大当たりのときのように複数回連続して行われることがない。
さらに、主制御処理部100は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄の当否に係る抽選を行う普通図柄抽選処理部170と、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄変動時間決定部190と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部180と、特別図柄表示装置17の表示制御を行う第1特別図柄表示制御部101aおよび第2特別図柄表示制御部101bと、普通図柄表示装置22の表示制御を行う普通図柄表示制御部102と、を備えて構成されている。
特別図柄抽選処理部110は、図18に示すように、周期的に入力されるクロック信号に基づいてカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜65535までの範囲)で1ずつ更新させることによりハードウェア乱数を生成する特別図柄当否判定用乱数発生部111と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、第1特別図柄の当否に係る抽選を行う第1特別図柄当否抽選部119aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、第2特別図柄の当否に係る抽選を行う第2特別図柄当否抽選部119bとを備えて構成されている。
第1特別図柄当否抽選部119aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで)、特別図柄当否判定用乱数発生部111で発生した特別図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aと、この第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aが取得した乱数が大当たりあるいは小当たり(何れも特図当たり)であるか否かを、第1特別図柄高確率判定テーブル116aまたは第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して決定する第1特別図柄当否判定部113aと、第1特別図柄当否判定用乱数取得部112aが乱数を取得したときに第1特別図柄または第2特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を第1特別図柄に係る保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aとを備えている。
ここで、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、第1特別図柄低確率判定テーブル117aよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、大当たりの当選確率がおよそ1/30、第1特別図柄低確率判定テーブル117aは、大当たりの当選確率がおよそ1/300に設定されている。つまり、第1特別図柄高確率判定テーブル116aの方が、第1特別図柄低確率判定テーブル117aに比べて10倍大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。
より具体的には、図19に示すように、第1特別図柄の当否判定の結果は、第1特別図柄低確率判定テーブル117aが参照される場合、特別図柄当否決定用乱数の値が0〜217までのときに大当たりとなり、その値が218〜65000までのときにハズレとなり、その値が65001〜65535までのときに小当たりとなる。また、第1特別図柄高確率判定テーブル116aが参照される場合、その当否判定の結果は、特別図柄当否決定用乱数の値が0〜2170までのときに大当たりとなり、その値が2171〜65000までのときにハズレとなり、その値が65001〜65535までのときに小当たりとなる。つまり、第1特別図柄の当否判定では、大当たり、小当たり、またはハズレの何れかとなる。なお、小当たりの確率は、第1特別図柄高確率判定テーブル116aと第1特別図柄低確率判定テーブル117aとで同じである。
第2特別図柄当否抽選部119bも第1特別図柄当否抽選部119aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで)、特別図柄当否判定用乱数発生部111で発生した特別図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bと、この第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bが取得した乱数が大当たりあるいは小当たり(何れも特図当たり)であるか否かを、第2特別図柄高確率判定テーブル116bまたは第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して決定する第2特別図柄当否判定部113bと、第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bが乱数を取得したときに第1特別図柄または第2特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を第2特別図柄に係る保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bとを備えている。
ここで、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、第2特別図柄低確率判定テーブル117bよりも大当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、大当たりの当選確率がおよそ1/30、第2特別図柄低確率判定テーブル117bは、大当たりの当選確率がおよそ1/300に設定されている。つまり、第2特別図柄高確率判定テーブル116bの方が、第2特別図柄低確率判定テーブル117bに比べて10倍大当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。なお、第2特別図柄低確率判定テーブル117bおよび第2特別図柄高確率判定テーブル116bの構成は、図19に示すように、第1特別図柄低確率判定テーブル117aおよび第1特別図柄高確率判定テーブル116aの構成と同じである。
なお、これ以降の説明において、便宜上、第1特別図柄当否抽選部119aが第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して第1特別図柄の当否に係る抽選を行い、第2特別図柄当否抽選部119bが第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して第2特別図柄の当否に係る抽選を行う遊技状態のことを、単に「特図低確」といい、第1特別図柄当否抽選部119aが第1特別図柄高確率判定テーブル116aを参照して第1特別図柄の当否に係る抽選を行い、第2特別図柄当否抽選部119bが第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照して第2特別図柄の当否に係る抽選を行う遊技状態のことを、単に「特図高確」ということにする。
次に、特別図柄種類決定処理部120について説明する。上述した特別図柄抽選処理部110が大当たりまたは小当たりに当選しているか否か(即ち、特別図柄の当否)を決定するものであるのに対して、特別図柄種類決定処理部120は、特別図柄の種類を決定するためのものである。つまり、本実施形態では、特別図柄に関する大当たり/小当たり/ハズレの決定は特別図柄抽選処理部110によって行われるが、大当たりの内容(種別、ラウンド数、電サポ回数、アタッカー開放パターン)は特別図柄種類決定処理部120によって決定される構成となっている。なお、上記した大当たりの内容についての詳細は後述する。
特別図柄種類決定処理部120は、図20に示すように、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜399までの範囲)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄種類決定用乱数発生部121と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、抽選により第1特別図柄の種類を決定するための第1特別図柄種類抽選部129aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、抽選により第2特別図柄の種類を決定するための第2特別図柄種類抽選部129bと、を備えて構成されている。
第1特別図柄種類抽選部129aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで)、特別図柄種類決定用乱数発生部121で発生した特別図柄種類決定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aと、この第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aが取得した乱数から、第1特別図柄種類決定テーブル125aを参照して第1特別図柄の種類を決定する第1特別図柄種類決定部123aと、第1特別図柄種類決定用乱数取得部122aが乱数を取得したときに第1特別図柄または第2特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1特別図柄種類決定用乱数記憶部124aと、を備えている。
第1特別図柄種類決定テーブル125aは、図21(a)に示すように、特別図柄種類決定用の乱数と第1特別図柄の種類とが予め対応付けられたテーブル構成を成している。具体的には、2R特定時短有図柄、15R特定時短有図柄、15R通常時短有図柄1、および15R通常時短有図柄2の合計4種類の第1特別図柄が第1特別図柄種類決定テーブル125aに格納されており、これら4種類の第1特別図柄のそれぞれに特別図柄種類決定用乱数0〜399までの値が対応付けられている。そして、各第1特別図柄に割り当てられる特別図柄種類決定用乱数値の範囲が異なるテーブル構成となっているから、第1特別図柄のそれぞれが第1特別図柄種類決定部123aによって選択される確率は異なるものとなる。
より詳細に説明すると、第1特別図柄種類決定テーブル125aに格納された4種類の第1特別図柄のうち、特別図柄種類決定用乱数の値が0〜19までのものに対して「2R特定時短有図柄」が対応付けられており、当該乱数値が20〜259に対して「15R特定時短有図柄」が、当該乱数値が260〜319までのものに対して「15R通常時短有図柄1」が、当該乱数値が320〜399までのものに対して「15R通常時短有図柄2」が、それぞれ対応付けられている。
なお、詳しくは後述するが、特別図柄の種類のうち、「15R」は大当たり遊技のラウンド数が15ラウンドであることを、「特定」は所謂、確変当たりを、「通常」は所謂、通常当たりを、「時短有」は電サポが付与されることを、それぞれ示している。
この図21(a)から明らかなように、「2R特定時短有図柄」に対応付けられた乱数の個数は、全体で400個の特別図柄種類決定用乱数のうち20個であるから、「2R特定時短有図柄」が選択される確率は、20/400x100=5%である。その他の第1特別図柄の選択確率についても同様にして求められ、「15R特定時短有図柄」の選択確率は60%、「15R通常時短有図柄1」の選択確率は15%、「15R通常時短有図柄2」の選択確率は20%となっている。
また、第2特別図柄種類抽選部129bも第1特別図柄種類抽選部129aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで)、特別図柄種類決定用乱数発生部121で発生した特別図柄種類決定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bと、この第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bが取得した乱数から、第2特別図柄種類決定テーブル125bを参照して第2特別図柄の種類を決定する第2特別図柄種類決定部123bと、第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bが乱数を取得したときに第1特別図柄または第2特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2特別図柄種類決定用乱数記憶部124bと、を備えている。
第2特別図柄種類決定テーブル125bは、図21(b)に示すように、特別図柄種類決定用の乱数と第2特別図柄の種類とが予め対応付けられたテーブル構成を成しているが、その構成は、同図(a)に示す第1特別図柄種類決定テーブル125aと同じであるため、ここでの説明は省略する。
以上のことから、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞して大当たりに当選した場合と第2始動入賞口37bに遊技球が入賞して大当たりに当選した場合とで、大当たりの抽選確率および特別図柄の種類の抽選確率に差はない。つまり、両始動口37a、37bの間に有利不利の違いはない。
次に、普通図柄抽選処理部170について説明する。この普通図柄抽選処理部170は、図22に示すように、乱数を発生させる普通図柄当否判定用乱数発生部171と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る抽選を行って当否を判定するための普通図柄当否抽選部177とを備えて構成されている。普通図柄当否判定用乱数発生部171は、特別図柄当否判定用乱数発生部111と同じ構成から成るものである。また、普通図柄当否抽選部177は、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部100に入力されたタイミングで)、普通図柄当否判定用乱数発生部171で発生した普通図柄当否判定用の乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄当否判定用乱数取得部172と、この普通図柄当否判定用乱数取得部172が取得した乱数が普図当たりであるか否かを、判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部173と、普通図柄当否判定用乱数取得部172が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を上限4個まで普通図柄に係る保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球乱数記憶部174と、判定テーブルとして、普図当たりに当選する確率が低い普通図柄低確率判定テーブル176と、この普通図柄低確率判定テーブル176よりも普図当たりに当選する確率が高い普通図柄高確率判定テーブル175とを備えている。
ここで、普通図柄高確率判定テーブル175は、普通図柄低確率判定テーブル176よりも普図当たりとなる確率が高くなっており、より詳しく言うと、普通図柄高確率判定テーブル175は、普図当たりの当選確率が1/1.1、普通図柄低確率判定テーブル176は、普図当たりの当選確率が1/20に設定されている。つまり、普通図柄高確率判定テーブル175の方が、普通図柄低確率判定テーブル176に比べて格段に普図当たりに当選する確率が高くなるように設定されている。そして、普通図柄高確率判定テーブル175を参照して抽選が行われると、殆どの場合、普図当たりに当選することになる。
なお、これ以降の説明において、便宜上、普通図柄当否抽選部177が普通図柄低確率判定テーブル176を参照して普通図柄に係る抽選を行う遊技状態のことを、単に「普図低確」といい、普通図柄当否抽選部177が普通図柄高確率判定テーブル175を参照して普通図柄に係る抽選を行う遊技状態のことを、単に「普図高確」ということにする。
次に、図17に示す電動チューリップ作動制御部180は、普通図柄抽選処理部170による抽選で普図当たりに当選した結果に基づいて、電動チューリップ49aのソレノイドに通電して開閉するよう制御している。この電動チューリップ作動制御部180は、普図高確中は、1回の普図当たりに対して、電動チューリップ49aを開放時間1.2秒(インターバル0.8秒)で2回開放する(つまり、1.2秒開放→0.8秒閉鎖→1.2秒開放の順となる)よう制御し、普図低確中は、1回の普図当たりに対して、電動チューリップ49aを開放時間0.2秒で1回開放するよう制御している。よって、普図高確中は、上述したように、普通図柄抽選処理部170による抽選が行われる度に、殆ど普図当たりに当選し、その当選により電動チューリップ49aが1.2秒x2回開放されるため、遊技者は、電動チューリップ49a内に遊技球を比較的容易に入賞させることができる。従って、普図高確中は、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。
さて、本実施形態に係るパチンコ機Pは、遊技状態として、「低確」、「時短」、「確変」の3つの状態が予め用意されている。「低確」は、特図低確および普図低確の遊技状態から成り、「時短」は、特図低確および普図高確の遊技状態から成り、「確変」は、特図高確および普図高確の遊技状態から成るものである。
本実施形態では、先に述べた特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の種類が決定されると、その特別図柄と上記の各遊技状態とから、大当たり種別、ラウンド数、電サポ回数(時短回数)、および、アタッカー開放パターンが決まるようになっている。これについて、図23を参照しながら、以下、詳しく説明を行っていくことにする。
図23に示すように、各特別図柄の種類には、それぞれ、大当たり種別、ラウンド数、電サポ回数、およびアタッカー開放パターンを規定した大当たりパターンが予め対応付けられている。
ここで、「大当たり種別」とは、大当たり遊技後の特別図柄に係る遊技状態を特図低確とする「通常当たり」と、特図高確とする「確変当たり」との何れにするかを定めたものである。通常当たりの場合には、その後の遊技状態が特図低確となるので、なかなか次の大当たりに当選しないが、確変当たりの場合、その後の遊技状態が特図高確となるので、直ぐに次の大当たりに当選する可能性が高い。
「ラウンド数」とは、大当たり遊技中にラウンド遊技が何回実行されるかを定めたものである。本実施形態では、大当たり遊技中のラウンド遊技の回数が15ラウンド(R)と2ラウンド(R)の2種類に定められているが、以下に説明するように、同じ15ラウンドであっても、アタッカー開放パターンが異なるため、獲得できる賞球数に差がある。
「アタッカー開放パターン」とは、大当たり遊技中のアタッカー装置ATの開放パターンを定めたものであり、「フル開放」はアタッカー装置ATが15ラウンド分長時間開放されるパターンであるのに対して、「一部高速開放」はアタッカー装置ATが4ラウンド分は長時間開放されるものの、残りの11ラウンド分は短時間しか開放されないパターンである。また、「高速開放」はアタッカー装置ATが2ラウンド分短時間での開放が行われるパターンである。
この点について、具体的に説明すると、「フル開放」では、1回のラウンド遊技が、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個(所定個数)の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから30秒が経過したことの何れかの終了条件(ラウンド終了条件)が成立すると終了するという内容となっており、このラウンド遊技が15回(ラウンド)行われる。よって、遊技者は、多くの賞球の獲得が可能である。
「一部高速開放」では、ラウンド遊技が15回(ラウンド)行われる点では、「フル開放」と同じであるが、1〜4ラウンド目までと5〜15ラウンド目までとでは、ラウンド遊技の終了条件が異なっている。詳細に説明すると、1〜4ラウンド目は、「フル開放」と同じように、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから30秒が経過したことの何れかの終了条件(ラウンド終了条件)が成立すると終了するという内容となっている。
これに対して、5〜15ラウンド目までは、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから0.2秒が経過したことの何れかの終了条件(ラウンド終了条件)が成立すると終了するという内容になっている。つまり、高速開放の場合、1〜4ラウンド目までは多少の賞球の獲得が見込めるが、5〜15ラウンド目までは、アタッカー装置ATが1ラウンドで最大0.2秒間しか開放されないため、賞球の獲得が見込めない。
また、「高速開放」は、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから0.2秒が経過したことの何れかの終了条件(ラウンド終了条件)が成立すると終了するという内容になっており、このラウンド遊技が2回(ラウンド)行われる。よって、高速開放の場合、2回のラウンドにおいて殆ど賞球が見込めない。
このようにアタッカー開放パターンが「フル開放」と「一部高速開放」と「高速開放」とで異なっているため、「フル開放」では、約1500個の賞球を獲得できるが、「一部高速開放」では約400個しか賞球を獲得できず、「高速開放」では賞球の獲得は約0個である。
なお、このアタッカー装置ATの作動(羽根71の開閉動作)を制御して、特別図柄の種類に応じたアタッカー開放パターンで大当たり遊技を提供しているのが、大当たり遊技制御部(遊技制御装置)160である。ちなみに、この大当たり遊技制御部160は、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に行われる抽選で小当たりに当選した場合には、小当たり遊技を提供する制御も行っている。具体的には、小当たり遊技に移行すると、1回のラウンド中に、アタッカー装置ATを0.2秒間開放する動作を2回繰り返して行うよう制御している。
また、「電サポ回数」とは、電動チューリップ49aによるサポートを受けながら遊技を行うことができる遊技回数のことであり、より詳しくは、遊技状態が普図高確の状態で、特別図柄抽選処理部110による抽選を行うことのできる回数(遊技回数)のことである。なお、本実施形態では、電サポ回数は、100回および10000回(次回まで)の2種類が設けられているが、設定された電サポ回数に到達する前に大当たりに当選すると、その時点で残りの電サポ回数は消滅し、そして新たに当選した際に決定した特別図柄の種類に応じた電サポ回数が付与されるようになることは言うまでもない。
ここで、本実施形態では、特図低確時の当選確率が1/300であり、特図高確時の当選確率が1/30となっているから、10000回も遊技を行う間には、ほぼ間違いなく大当たりに当選する。つまり、次回の大当たりに当選するまでの遊技回数が10000回を超えることは皆無である。よって、電サポ回数が10000回付与されるということは、次回の大当たり当選まで「普図高確」が継続することと等しいと言えるものである。そして、電サポ回数が10000回に決定されると、遊技球をあまり減らすことなく大当たりが連荘することが実質上、確定することになる。
このように、大当たりパターンは、大当たり種別と、ラウンド数と、アタッカー開放パターンと、電サポ回数とが規定された内容で構成されており、特別図柄の種類が決定されると、その種類に応じた大当たりパターンに従って遊技の制御が行われることとなる。なお、特別図柄の種類と大当たりパターンの対応関係は以下の通りである。
「2R特定時短有図柄」は、確変当たりであり、大当たり時の遊技状態が「低確」、「時短」、「確変」の何れの場合においても電サポ回数が10000回(次回まで)となり、ラウンド数が2ラウンドで、大当たり遊技でのアタッカー開放のパターンが「高速開放」となり、1回の大当たり遊技での出玉がおよそ0個となる大当たりパターンに対応している。
「15R特定時短有図柄」は、確変当たりであり、大当たり時の遊技状態が「低確」、「時短」、「確変」の何れの場合においても電サポ回数が10000回(次回まで)となり、ラウンド数が15ラウンドで、大当たり遊技でのアタッカー開放のパターンが「フル開放」となり、1回の大当たり遊技での出玉がおよそ1500個となる大当たりパターンに対応している。
「15R通常時短有図柄1」は、通常当たりであり、大当たり時の遊技状態が「低確」、「時短」、「確変」の何れの場合においても電サポ回数が100回となり、ラウンド数が15ラウンド(実質4ラウンド)で、大当たり遊技でのアタッカー開放のパターンが「一部高速開放」となり、1回の大当たり遊技での出玉がおよそ400個となる大当たりパターンに対応している。
「15R通常時短有図柄2」は、通常当たりであり、大当たり時の遊技状態が「低確」、「時短」、「確変」の何れの場合においても電サポ回数が100回となり、ラウンド数が15ラウンドで、大当たり遊技でのアタッカー開放のパターンが「フル開放」となり、1回の大当たり遊技での出玉がおよそ1500個となる大当たりパターンに対応している。
なお、上記の特別図柄の種類と大当たりパターンとの対応関係については、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞した場合と第2始動入賞口37bに遊技球が入賞した場合とで同じである。即ち、何れの始動入賞口に遊技球が入賞しても、その入賞を契機に決定される特別図柄の種類が同じであれば、それに対応する大当たりパターンも同じとなる。
次に、特別図柄の変動時間を決定するための処理について説明する。特別図柄の変動時間は、変動パターンコマンドというコマンドに含まれており、特別図柄変動パターンコマンド決定部130が遊技の開始時に変動パターンコマンドを決定することにより、その遊技に係る特別図柄の変動時間が決定されるようになっている。
特別図柄変動パターンコマンド決定部130は、図24に示すように、変動パターンコマンドの決定に用いる変動パターン用乱数を発生させるための特別図柄変動パターン用乱数発生部131と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づいて第1変動パターンコマンドを決定するための第1特別図柄変動パターン抽選部130aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づいて第2変動パターンコマンドを決定するための第2特別図柄変動パターン抽選部130bと、を備えて構成されている。
特別図柄変動パターン用乱数発生部131は、周期的(例えば4ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば0〜199まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。
第1特別図柄変動パターン抽選部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄変動パターン用乱数発生部131にて発生した特別図柄変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aと、この第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aが取得した乱数から、特別図柄共通変動パターンコマンドテーブル134を参照して第1変動パターンコマンドを決定する第1特別図柄変動パターン決定部135aと、第1特別図柄または第2特別図柄が変動中の場合に、第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aが取得した乱数を上限4個まで記憶する第1特別図柄変動パターン用乱数記憶部133aと、を備えて構成されている。なお、第1特別図柄変動パターン抽選部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が1個入賞すると、第1特別図柄当否抽選部119aと同様に、その入賞につき1つの特別図柄変動パターン用乱数を取得する。
第2特別図柄変動パターン抽選部130bも第1特別図柄変動パターン抽選部130aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、特別図柄変動パターン用乱数発生部131にて発生した特別図柄変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bと、この第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bが取得した乱数から、特別図柄共通変動パターンコマンドテーブル134を参照して第2変動パターンコマンドを決定する第2特別図柄変動パターン決定部135bと、第1特別図柄または第2特別図柄が変動中の場合に、第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bが取得した乱数を上限4個まで記憶する第2特別図柄変動パターン用乱数記憶部133bと、を備えて構成されている。なお、第2特別図柄変動パターン抽選部130bは、第2始動入賞口37bに遊技球が1個入賞すると、第2特別図柄当否抽選部119bと同様に、その入賞につき1つの特別図柄変動パターン用乱数を取得する。
特別図柄共通変動パターンコマンドテーブル134は、第1特別図柄変動パターン抽選部130aおよび第2特別図柄変動パターン抽選部130bの両方の抽選部が共通で用いるテーブルであって、図25に示すように、通常変動パターンテーブル134a、短縮変動パターンテーブル134bの合計2つのテーブルを備えている。
変動パターンテーブル134a,134bは、特図1(第1特別図柄)および特図2(第2特別図柄)の変動時間が規定されている(つまり、第1特別図柄の変動時間に関するテーブルと第2特別図柄の変動時間に関するテーブルとを有している)と共に、特図1と特図2とがそれぞれ特有の変動時間となるよう設定されている。そこで、以下、各テーブルの変動時間の特徴について、図26を用いて説明することにする。
まず、通常変動パターンテーブル134aは、保留記憶数(保留球乱数の記憶数)に応じて特図1の主要変動時間が異なるように設定されている。具体的には、第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aに記憶されている保留記憶数が0個と1個の場合、特図1の主要変動時間は12.5秒に設定され、保留記憶数が2個の場合、特図1の主要変動時間は12.5秒に設定され、保留記憶数が3個の場合、特図1の主要変動時間は7秒に設定され、保留記憶数が4個の場合、特図1の主要変動時間は4秒に設定されている。つまり、保留記憶数が多くなると、主要変動時間は短くなるように設定されている。さらに、通常変動パターンテーブル134aには、特図2についての主要変動時間が特図1と全く同一の時間となるように規定されている。なお、この主要変動時間とは、リーチが成立しない(または、リーチ扱いとならない)通常のハズレ変動時間のことである。
また、この通常変動パターンテーブル134aは、リーチとなる確率が特図1、特図2共に1/15に設定され、さらに、リーチ時の変動時間が特図1、特図2共に20秒〜120秒に設定されている。なお、大当たりまたは小当たりに当選した遊技では、必ずリーチ時の変動時間が選択される。
短縮変動パターンテーブル134bは、保留記憶数に応じて特図1の主要変動時間が異なるように設定されている。具体的には、第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aに記憶されている保留記憶数が0個と1個の場合、特図1の主要変動時間は7秒に設定され、保留記憶数が2個の場合、特図1の主要変動時間は4秒に設定され、保留記憶数が3個および4個の場合、特図1の主要変動時間は2秒に設定されている。短縮変動パターンテーブル134bにおいても、保留記憶数が多くなると、主要変動時間は短くなるように設定されている。さらに、短縮変動パターンテーブル134bには、特図2についての主要変動時間が特図1と全く同一の時間となるように規定されている。
また、この短縮変動パターンテーブル134bは、リーチとなる確率が特図1、特図2共に1/20に設定され、さらに、リーチ時の変動時間が特図1、特図2共に60秒〜120秒に設定されている。なお、大当たりまたは小当たりに当選した遊技では、必ずリーチ時の変動時間が選択される。
ここで、通常変動パターンテーブル134aと短縮変動パターンテーブル134bとを比較すると、特別図柄の変動時間について、次のような関係が成立していることが分かる。即ち、全ての保留記憶数において短縮変動パターンテーブル134bの方が主要変動時間は短い。さらに、リーチ確率は、短縮変動パターンテーブル134bの方が低確率である。よって、1回の遊技に要する時間は、通常変動パターンテーブル134aに比べて短縮変動パターンテーブル134bの方が相対的に短くなる。
次に、参照される変動パターンテーブルと遊技状態との関係について、図27を用いて説明する。通常変動パターンテーブル134aは、遊技状態が低確中(特図低確かつ普図低確)の場合に参照される。短縮変動パターンテーブル134bは、確変中(特図高確かつ普図高確)の場合と時短中(特図低確かつ普図高確)の場合に参照される。なお、電源投入後の初期状態やRAMクリア時は、通常変動パターンテーブル134aが参照されるようになっている。
このように構成された第1特別図柄変動パターン抽選部130aは、遊技の開始時に、第1特別図柄当否抽選部119aによる当否抽選の結果と、第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aに現在記憶されている保留球乱数の記憶個数(保留記憶数)と、第1特別図柄変動パターン用乱数取得部132aが取得した特別図柄変動パターン用乱数とに基づき、現在の遊技状態に対応する変動パターンテーブル(通常変動パターンテーブル134aまたは短縮変動パターンテーブル134b)を参照して第1変動パターンコマンドを決定している。また、第2特別図柄変動パターン抽選部130bも同様にして、遊技の開始時に第2変動パターンコマンドを決定している。
そこで、決定されるコマンドの具体例を、図28を参照しながら以下に説明する。なお、図28中の「擬似連」とは、1回の遊技中に、複数の演出図柄を変動させた後にハズレを示す態様で仮停止させ、再び複数の演出図柄を変動させるといった演出表示を繰り返すことによって、実際には1回の遊技であるものの、擬似的に複数回の遊技を行っているかのように見せる演出のことであり、擬似連の回数とは、その擬似的に行う演出上(見せかけ)の遊技回数のことである。
図28(a)は、第2特別図柄当否抽選部119bによる当否判定の結果が「ハズレ」の場合において、短縮変動パターンテーブル134bを参照した場合の特別図柄変動パターン用乱数の値と第2変動パターンコマンドとの関係、および変動パターンコマンドの内容について示したものである。また、図28(b)は、第2特別図柄当否抽選部119bによる当否判定の結果が「大当たり」の場合において、短縮変動パターンテーブル134bを参照した場合の特別図柄変動パターン用乱数の値と第2変動パターンコマンドとの関係、および変動パターンコマンドの内容について示したものである。
図28(a)に示すように、ハズレのときに短縮変動パターンテーブル134bが参照される場合においては、特別図柄変動パターン用乱数の値が0〜9までの何れかであるとき、それらに対応する第2変動パターンコマンドは、変動パターンNo.B31〜B36の何れかとなる。これら変動パターンNo.B31〜B36には、変動時間が60秒〜120秒までの何れかのリーチ変動時間が規定されている。よって、特別図柄変動パターン用乱数の値が0〜9までの場合、保留記憶数とは関係なく、変動パターンNo.に規定されているリーチ変動時間となる。なお、前述したように、短縮変動パターンテーブル134bのリーチ確率は1/20であるため、リーチとなる特別図柄変動パターン用乱数の個数は、合計200個のうち10個となっている。
これに対して、特別図柄変動パターン用乱数の値が10〜199までの何れかであるとき、それらに対応する第2変動パターンコマンドは、保留記憶数に応じて変動パターンNo.B37〜B39の何れかとなる。具体的には、第2変動パターンコマンドは、保留記憶数が0〜1個のとき変動時間7秒の変動パターンNo.B37となり、保留記憶数が2個のとき変動時間4秒の変動パターンNo.B38となり、保留記憶数が3〜4個のとき変動時間2秒の変動パターンNo.B39となる。
また、図28(b)に示すように、大当たりのときに短縮変動パターンテーブル134bが参照される場合においては、特別図柄変動パターン用乱数の値が0〜199の何れの値であっても、必ずリーチとなる変動パターンコマンドが決定される。具体的には、第2変動パターンコマンドは、特別図柄変動パターン用乱数の値が0〜20までの場合に変動パターンNo.B41となり、当該乱数値が21〜60の場合に変動パターンNo.B42となり、当該乱数値が61〜100の場合に変動パターンNo.B43となり、当該乱数値が101〜130の場合に変動パターンNo.B44となり、当該乱数値が131〜170の場合に変動パターンNo.B45となり、当該乱数値が171〜199の場合に変動パターンNo.B46となる。
なお、図28から明らかなように、変動パターンの番号がB31〜B39までの場合はハズレであり、B41〜B46までの場合は大当たりであることが分かる。つまり、変動パターンの番号に基づいて大当たりまたはハズレが判別できるということになる。
さらに、本実施形態では、特別図柄変動パターンコマンド決定部130が遊技開始時だけでなく、保留記憶時にも上記と同じようにして変動パターンコマンドを決定し、このコマンドを先読みコマンドとして演出制御処理部201に出力している。先読みコマンドも変動パターンコマンドも保留記憶時に取得した各種乱数は同じであり、それらの乱数に基づいて各種抽選処理が行われ、その抽選結果に基づいて変動パターンコマンドまたは先読みコマンドが決定されるから、両者は基本的に同じコマンドとなる。ただし、ハズレの場合であってリーチなしの場合には、保留記憶数によって主要変動時間が異なるから、特別図柄の変動時間については、保留記憶時に決定された先読みコマンドと、遊技開始時に決定された変動パターンコマンドとで異なる場合が有り得る。こうして決定された先読みコマンドは、各種演出に用いられる。
図17に戻って、普通図柄変動時間決定部190は、普通図柄の変動開始時における普通図柄の遊技状態が普図高確と普図低確の何れであるかを判断し、その判断結果に応じて予め定めた普通図柄の変動時間を決定する。具体的には、普図高確の場合、普通図柄変動時間決定部190は、普通図柄に係る変動時間を2秒に決定し、普図低確の場合、普通図柄変動時間決定部190は、普通図柄に係る変動時間を30秒に決定する。
また、払出・発射制御処理部105は、主制御処理部100と相互通信可能に接続されているうえ、CRユニットとも中継基板を介して相互通信可能に接続されており、賞球払出装置14の払出モータの駆動を制御することにより、所定個数の賞球や貸球を払い出したり、発射ボリュームの値に応じて発射装置9の発射用モータ(発射用ロータリーソレノイドが用いられることもある)の駆動を制御することにより、所定の発射強度で遊技球を発射できるようにしたり、整流器の球送りソレノイドの駆動を制御することにより、遊技球を1個ずつ発射装置9に送り出すようにする等の処理を担っている。なお、CRユニットが払出・発射制御処理部105と電気的に接続されていない場合には、発射装置9から遊技球が発射されることはないように制御されている。
ここまで、主に主制御処理部100が行う各処理について説明したが、ここからは、主制御処理部100から指令を受けて各種演出を行うためのサブ制御処理部200について説明する。サブ制御処理部200は、演出制御処理部201(詳しくは後述)と、枠ランプや盤面ランプ等の各種ランプの制御を行うためのランプ制御処理部202と、スピーカ20やサウンドプロセッサ等の制御を行うための音声制御処理部203と、を備えて構成され、図3に示すように遊技盤ユニット3の裏面に支持部材等を介して設けられている。
演出制御処理部201は、図29に示すように、処理部として、演出態様を決定するための演出態様決定部210と、演出態様決定部210が決定した演出態様を演出表示装置34に表示するよう制御する演出表示制御部220と、保留球表示領域34a,34bに保留球を表示する制御を行う保留球表示制御部230と、貯留装置73の作動を制御する貯留装置作動制御部(遊技制御装置)240と、ゲート役物65の作動を制御するゲート役物作動制御部(遊技制御装置)250と、を備えている。
さらに、演出制御処理部201は、記憶部として、演出態様記憶部260を備えている。この演出態様記憶部260には、複数種類の演出態様(演出画像データ)を記憶した演出パターンテーブル261が格納されている。
演出態様決定部210は、遊技の開始時に送られてきた第1変動パターンコマンドまたは第2変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている通常演出テーブル261aまたは短縮演出テーブル261bの何れかのテーブルを参照しながら、今回用いる演出態様(使用する演出画像データ)を決定する。また、詳しくは説明しないが、演出態様決定部210は、所定の条件が成立した場合には、先読みコマンドに基づいて各種の先読み予告演出を行うよう決定する。なお、通常演出テーブル261aは遊技状態が低確中の場合に参照され、短縮演出テーブル261bは遊技状態が時短中または確変中の場合に参照される。
詳しくは図示しないが、各演出テーブル261a,261bには、変動パターンコマンドに対応する演出画像データが複数記憶されており、より詳細に言えば、変動時間毎に、リーチ内容の異なる演出画像データが複数記憶されている。例えば、変動時間90秒の演出画像データとして、対決系リーチA、対決系リーチB、ストーリー系リーチA、ストーリー系リーチB、ストーリー系リーチCといった種類の画像データが用意されている。そして、演出態様決定部210は、遊技開始時に第1または第2変動パターンコマンドが送られてくると、その変動パターンコマンドに規定されている変動時間およびリーチ内容に対応する演出画像データの中から1つを抽選で選択する。こうして、今回の遊技に用いる演出態様が決定されることになる。
演出表示制御部220は、演出態様決定部210にて決定された演出パターンを演出表示装置34に表示するよう制御している。さらに、演出表示制御部220は、大当たり遊技中に演出表示装置34に賞球数を表示するよう制御している。また、保留球表示制御部230は、主制御処理部100から保留球乱数が記憶された旨のコマンドを受信すると、それに従って、第1保留球表示領域34aまたは第2保留球表示領域34bに白色の保留球を表示するよう制御している。
貯留装置作動制御部(遊技制御装置)240は、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」と「15R通常時短有図柄2」に決定されたことに基づく大当たり遊技中に、各ラウンド遊技の開始のコマンドを主制御処理部100から受信すると、ソレノイド84を励磁して、シャッター部材81が開口部75を閉鎖する位置(図13の状態)まで移動するように、シャッター部材81の動作を制御している。このとき、貯留装置73の貯留ケース本体74内には遊技球の貯留が可能な状態となる。そして、各ラウンド遊技の終了のコマンドを主制御処理部100から受信すると、詳しくは後述する待ち時間が経過した後に、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を非励磁にして、シャッター部材81が開口部75を開放する位置まで移動するように、シャッター部材81の動作を制御する。このとき、貯留ケース本体74内に貯留されている遊技球は、開口部75から一斉に落下することとなる。
なお、貯留装置作動制御部240は、特別図柄の種類が「2R特定時短有図柄」と「15R通常時短有図柄1」の何れかに決定されたことに基づく大当たり遊技の場合と、小当たりに基づく小当たり遊技の場合には、ソレノイド84を励磁しない。つまり、ソレノイド84を非励磁のままに維持する。よって、この場合、開口部75は開放されたままである。なお、詳しい制御手順は、後ほど改めて説明する。
ゲート役物作動制御部(遊技制御装置)250は、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」と「15R通常時短有図柄2」に決定されたことに基づく大当たり遊技中に、各ラウンド遊技の開始のコマンドを主制御処理部100から受信すると、ゲート役物65が上下方向に揺動するように、ゲート役物65用のモータの駆動を制御する。そして、各ラウンド遊技の終了のコマンドを主制御処理部100から受信すると、ゲート役物作動制御部250は、モータを駆動して、ゲート役物65を露呈位置(図15(b)の状態)まで上昇させるよう制御する。
なお、ゲート役物作動制御部250は、特別図柄の種類が「2R特定時短有図柄」と「15R通常時短有図柄1」の何れかに決定されたことに基づく大当たり遊技の場合と、小当たりに基づく小当たり遊技の場合には、ゲート役物65用のモータを駆動しない。よって、この場合、ゲート役物65は上下方向に動かない。なお、詳しい制御手順は、後ほど改めて説明する。
次に、本発明の第1の実施の形態例に係るパチンコ機Pの遊技処理の手順について図30を参照して説明するが、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞した場合の遊技処理と第2始動入賞口37bに遊技球が入賞した場合の遊技処理とは基本的に同じであるので、以下では、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞した場合の遊技処理についてのみ説明をし、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞した場合についての説明は省略する。
図30に示すように、遊技球が第2始動入賞口37bに入賞したか否かを主制御処理部100は判断する(ステップS1)。入賞した場合(ステップS1でYes)には、第2特別図柄当否判定用乱数取得部112bは特別図柄当否判定用の乱数を取得し、第2特別図柄種類決定用乱数取得部122bは特別図柄種類決定用の乱数を取得し、第2特別図柄変動パターン用乱数取得部132bは特別図柄変動パターン用の乱数を取得する(ステップS2)。
第1特別図柄または第2特別図柄が変動中の場合(ステップS3でYes)には、ステップS2で取得した特別図柄当否判定用乱数を第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bに、特別図柄種類決定用乱数を第2特別図柄種類決定用乱数記憶部124bに、特別図柄変動パターン用乱数を第2特別図柄変動パターン用乱数記憶部133bに、それぞれ記憶する(ステップS4)。このとき、保留球表示制御部230が白色の保留球を第2保留球表示領域34bに表示する。また、ステップS4において、第2特別図柄変動パターン決定部135bは、上記した各種乱数に基づいて先読みコマンドを決定し、その先読みコマンドを直ちに演出制御処理部201に出力する。そして、ステップS3の手前に戻って、今回の入賞に係る遊技の順番が来るまで待機する。なお、既に第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bに、上限である4個の保留球乱数が記憶されている場合には、ステップS4の処理は行われないということは言うまでもない。
一方、第1特別図柄および第2特別図柄の何れも変動していない場合、即ち、遊技の順番が来た場合(ステップS3でNo)には、ステップS5にて特図当たり判定処理が行われる。つまり、ステップS2で取得した特別図柄当否判定用乱数が大当たりまたは小当たりであるか否かを第2特別図柄当否判定部113bが判断する。
次いで、ステップS6にて、特別図柄種類決定処理が行われる。具体的には、ステップS5での特図当たり判定処理の結果、大当たりと判定された場合には、第2特別図柄種類決定部124bが、ステップS2で取得した特別図柄種類決定用乱数に基づいて、その大当たりに対する特別図柄の種類を決定する。即ち、図21(b)を参照して、「2R特定時短有図柄」、「15R通常時短有図柄」、「15R通常時短有図柄1」、「15R通常時短有図柄2」の中から1つの第2特別図柄の種類を、このステップS6で決定する。一方、ステップS5でハズレと判定された場合には、第2特別図柄の種類を決定することなくステップS6の処理は終了する。なお、ステップS5で小当たりと判定された場合には、ステップS2で取得した特別図柄種類決定用乱数の値が何れの場合であっても、このステップS6において、第2特別図柄の種類は「小当たり図柄」に決定される。
次いで、ステップS7にて特別図柄変動パターンコマンド決定処理が行われる。この特別図柄変動パターンコマンド決定処理では、ステップS2で取得した特別図柄変動パターン用乱数に基づいて、第2特別図柄変動パターン決定部135bは、変動パターンテーブル134a,134bのうち何れかを参照して第2変動パターンコマンドを決定する。
次いで、ステップS8にて、演出態様決定処理が行われる。この演出態様決定処理では、演出態様決定部210が、演出パターンテーブル261a,261bの何れかを参照して、第2変動パターンコマンドに対応する演出パターンを今回の遊技に用いる演出パターンに決定する。
次いで、ステップS9で、第2特別図柄表示制御部101bが特別図柄表示装置17に第2特別図柄の変動表示を開始させ、演出表示制御部220が演出表示装置34にステップS8で決定された演出パターンの表示を開始する。
次いで、ステップS10で、第2特別図柄表示制御部101bが特別図柄表示装置17に第2特別図柄を停止表示させる。このとき、特別図柄表示装置17に停止表示される図柄は、ステップS5で大当たりと判定された場合には、ステップS6にて決定された第2特別図柄の種類に対応した大当たり停止図柄となり、小当たりと判定された場合には小当たり図柄に対応した小当たり停止図柄となるが、ステップS5でハズレと判定された場合には、ハズレに対応したハズレ停止図柄となる。また、ステップS10では、第2特別図柄の変動停止と同期して、演出パターンの表示が停止され、所定の演出図柄が演出表示装置34に停止表示される。
なお、本実施形態では、大当たりの場合には、演出表示装置34に演出図柄が3つ同じ図柄で揃って停止表示されるため、演出図柄が揃ったことをもって大当たりに当選したことを遊技者は認識することができる。しかし、揃った演出図柄を見ても、大当たりの種別が確変なのか通常なのかの区別はできないようになっている。別言すれば、揃った演出図柄と大当たりの種別とが対応していない。よって、遊技者は、確変か通常か分からないまま大当たり遊技後の遊技を行うこととなるが、後述するように貯留装置73の解除タイミングが遅れた場合には、大当たりの種別が確変であることを知ることができる。
次いで、停止した第2特別図柄が大当たりの組合せで確定している場合(ステップS11でYes)は、大当たり遊技制御部160は、第2特別図柄の種類に応じた所定のアタッカー開放パターンでアタッカー装置ATを開放して大当たり遊技を提供する(ステップS12)。小当たりの場合も同様に所定の小当たり遊技が提供される。次いで、ステップS13にて、遊技状態設定部140は、次の遊技における特別図柄および普通図柄の遊技状態を高確率状態または低確率状態に設定する。
このステップS13で、次回の遊技における遊技状態が設定されると、1回の遊技に係る処理が終了する。また、ステップS11でNoの場合は、大当たり遊技が提供されることなくステップS13に進んで、次遊技の遊技状態が設定される。なお、ステップS1でNoの場合は遊技が行われることなく終了となる。
次に、大当たり遊技中または小当たり遊技中の貯留装置73の制御について図31を用いて説明する。図30のステップS12で大当たり遊技または小当たり遊技が提供された場合には、貯留装置作動制御部240は、図31に示す手順で貯留装置73の作動(より具体的には、シャッター部材81の作動)を制御している。具体的には、まず、ステップS21において、貯留装置作動制御部240は、主制御処理部100から送信されたコマンドを解析して、図30のステップS6で決定された特別図柄の種類が何であったかを判定する。
ステップS21の判定において、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」である場合(特定条件が成立した場合)、ステップS22に進み、貯留装置作動制御部240は、大当たり遊技の最終回のラウンドにおいて貯留の解除を遅らせる演出を行うか否かの抽選を行う。次いで、ステップS23に進む。一方、ステップS21の判定において、特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」である場合、ステップS22の遅れ抽選を実行することなく、ステップS23に進む。
ステップS23において、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技が開始されるタイミングであるか否か(ラウンド遊技開始コマンドが入力されたか)を判定する。ラウンド遊技が開始される場合(ステップS23でYes)には、ステップS24に進み、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を励磁してシャッター部材81が開口部75を閉鎖する位置まで変位するよう制御する。即ち、貯留装置73による遊技球の貯留機能がオンとなる。次いで、ステップS25に進み、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技の終了条件、即ち、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから30秒が経過したことの何れかの終了条件が成立した旨のコマンドが主制御処理部100から送信されたか否かを判定する。
ラウンド遊技の終了条件が成立している旨のコマンドを受信した場合(ステップS25でYes)、ステップS26に進み、貯留装置作動制御部240は、今回のラウンド遊技が大当たり遊技の最終回のラウンド遊技であるか(即ち、15ラウンド目であるか否か)を判定する。最終回のラウンド遊技である場合(ステップS26でYes)にはステップS27に進み、貯留装置作動制御部240は、ステップS22で行われた遅れ抽選に当選しているか否かを判定する。
遅れ抽選に当選していない場合(ステップS27でNo)には、ステップS28に進み、貯留装置作動制御部240は、最終回のラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから2秒経過後(最終回のラウンド遊技が終了して2秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。このとき、貯留装置73の貯留ケース本体74内に貯留されている遊技球(たいてい遊技球は10個貯留されている)は、開口部75から落下して、遊技球排出口77から外部に排出される。
なお、ステップS21において特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」であると判定された場合には、ステップS22をジャンプしているので、遅れ抽選に当選していることはない。よって、今回の大当たりに対応する特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」である場合には、ステップS27で必ずNoとなり、最終回のラウンド遊技が終了して2秒後に貯留機能がオフされることになる。
一方、遅れ抽選に当選している場合(ステップS27でYes)には、ステップS29に進み、貯留装置作動制御部240は、最終回のラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから7秒経過後(最終回のラウンド遊技が終了して7秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。よって、貯留装置73の貯留ケース本体74内に貯留されている遊技球が開口部75から落下して外部に排出されるタイミングがいつもより5秒も遅れることになる。
このように、本実施形態では、大当たりに当選し、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合には、最終回である15ラウンド目が終了していつものように2秒経過後に貯留ケース本体74に貯留されている遊技球が開口部75から落下する場合と、15ラウンド目が終了してもしばらく遊技球が貯留ケース本体74内に貯留され、その後遅れて開口部75から落下する場合とがある。そのため、遊技者は、貯留の解除が遅れた場合には、今回の大当たり時に決定された特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」であったことを知ることができる。そして、「15R特定時短有図柄」の場合、大当たり遊技終了後の遊技状態が特図高確となり、電サポが10000回(次回の大当たりまで)付与されるため、連荘が確定することになる。つまり、本実施形態に係るパチンコ機は、貯留ケース本体74に貯留されている遊技球がいつ落下するかという物理的な現象によって、今回の大当たりが確変であるか否かを遊技者に報知しているのである。
この貯留解除の遅れ現象を図示したのが図32である。図32に示すように、ステップS22における遅れ抽選に当選した場合には、貯留装置73は、大当たり遊技が開始されたt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンされ、15ラウンド目の終了のタイミングt9が経過して7秒後のタイミングt11で貯留機能がオンからオフとなり、t9から10秒経過したタイミングt12で大当たり遊技が終了する。
一方、ステップS22における遅れ抽選でハズレとなった場合には、貯留装置73は、大当たり遊技が開始されたt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンされ、15ラウンド目の終了のタイミングt9が経過して2秒後のタイミングt10で貯留機能がオンからオフとなり、t9から10秒経過したタイミングt12で大当たり遊技が終了する。このように、本実施形態では、遅れ抽選に当選した場合とハズレとなった場合とで、同じ「15R特定時短有図柄」の場合であっても、15ラウンド目の貯留機能がオフとなるタイミングがt10の場合とt11の場合とが存在するのである。
なお、上記したように、図32において、t2〜t3、t5〜t6は2秒間(第1待ち時間)であり、t9〜t11は7秒間(第2待ち時間)であり、遅れ時間であるt10〜t11は5秒間であり、1ラウンド後のインターバル時間であるt2〜t4は5秒間であり、2ラウンド後のインターバル時間であるt5〜t7は5秒間であり、15ラウンド後のインターバル時間であるt9〜t12は10秒間である。
図31に戻って、今回のラウンド遊技が最終回以外である場合(ステップS26でNoの場合)には、ステップS30に進み、貯留装置作動制御部240は、最終回以外の各ラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから2秒経過後(ラウンド遊技が終了して2秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。そして、ステップS23の手前に戻り、次のラウンド遊技の開始コマンドが入力されるまで待つ。
ここで、本実施形態では、最終回以外の各ラウンド遊技の終了条件が成立している旨のコマンドを受信してから2秒経過した後に、貯留装置作動制御部240がソレノイド84を非励磁にしている。これは、遊技球が大入賞口72を通過して誘導路79を転動し、貯留ケース本体74の入口74aに到達するまでの時間を考慮したためである。ラウンド遊技中に大入賞口検知センサ45が10個目の遊技球の通過を検知すると、主制御処理部100は、ラウンド遊技の終了条件が成立した旨のコマンドを貯留装置作動制御部240に送信する。そのコマンドを受信した貯留装置作動制御部240が、直ぐにソレノイド84を非励磁にしてしまうと、貯留ケース本体74内にある9個の遊技球は開口部75から一斉に落下するが、10個目の遊技球だけ遅れて開口部75から落下する状況が起こり得る。これでは、せっかくの演出が台無しである。そこで、このような状況を防ぐために、本実施形態では、2秒経過した後にソレノイド84を非励磁するようにしている。
なお、ステップS23でNoの場合は、ステップS23の手前に戻る。また、ステップS25でNoの場合には、ステップS24の手前に戻り、シャッター部材81が開口部75を閉鎖した状態が維持される。よって、大入賞口72から遊技球が進入すると、貯留ケース本体74に遊技球が貯留されていく。
また、ステップS21による判定において、特別図柄の種類が「2R特定時短有図柄」、「15R通常時短有図柄1」、または「小当たり図柄」の場合には、ステップS31に進み、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を非励磁のまま維持する。つまり、シャッター部材81が開口部75を開放する位置にある状態を維持する。よって、この場合、貯留装置73に遊技球が貯留されることはない。
次に、大当たり遊技中または小当たり遊技中のゲート役物65の制御について図33を用いて説明する。図30のステップS12で大当たり遊技または小当たり遊技が提供された場合には、ゲート役物作動制御部250は、図33に示す手順でゲート役物65の作動を制御している。具体的には、まず、ステップS41において、ゲート役物作動制御部250は、主制御処理部100から送信されたコマンドを解析して、図30のステップS6で決定された特別図柄の種類が何であったかを判定する。ステップS41の判定において、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」または「15R通常時短有図柄2」の場合、ステップS42に進み、ゲート役物作動制御部250は、ラウンド遊技が開始されるタイミングであるか否か(ラウンド遊技開始コマンドが入力されたか)を判定する。
ラウンド遊技が開始される場合(ステップS42でYes)には、ステップS33に進み、ゲート役物作動制御部250は、モータを駆動してゲート役物65を上下方向に揺動させるよう制御する。次いで、ステップS44に進み、ゲート役物作動制御部250は、ラウンド遊技の終了条件、即ち、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから30秒が経過したことの何れかの終了条件が成立した旨のコマンドが主制御処理部100から送信されたか否かを判定する。
ラウンド遊技の終了条件が成立している旨のコマンドを受信した場合(ステップS44でYes)、ステップS45に進み、ゲート役物作動制御部250は、モータを駆動してゲート役物65を貯留装置73に概ね隠れた埋没位置から、貯留装置73から少なくとも一部が露呈した露呈位置へと一気に上昇させるよう制御する。その後(約3秒後)、ゲート役物作動制御部250は、ゲート役物65を再び埋没位置へと下降させる。このとき、貯留装置73の貯留ケース本体74内に貯留されている遊技球(たいてい遊技球は10個貯留されている)は、開口部75から落下して、遊技球排出口77から外部に排出される(図31のステップS30参照)。つまり、本実施形態では、最終回のラウンド遊技後に貯留解除が遅れる場合(図31のステップS29の場合)を除けば、ゲート役物65が埋没位置から露呈位置へと上昇した後に貯留装置73内の遊技球が排出されるようになっている。そのため、あたかも貯留装置73内の遊技球がゲート役物65に取り込まれたかのような演出となる。一方、ステップS44でNoの場合には、ステップS43の手前に戻り、ゲート役物65の揺動動作が維持される。
ステップS45の処理が終わるとステップS46に進み、ゲート役物作動制御部250は、全ラウンド(15ラウンド)が消化された旨のコマンドが主制御処理部100から送信されたか否かを判定する。全ラウンドが行われて大当たり遊技が終了する旨のコマンドが受信された場合(ステップS46でYes)には、ゲート役物作動制御部250は、ゲート役物65の制御を終了する。一方、まだラウンド遊技が残っている場合(ステップS46でNoの場合)には、ステップS42の手前に戻り、次のラウンド遊技の開始コマンドが入力されるまで待つこととなる。なお、ステップS42でNoの場合は、ステップS42の手前に戻る。
また、ステップS41による判定において、特別図柄の種類が「2R特定時短有図柄」、「15R通常時短有図柄1」、または「小当たり図柄」の場合には、ステップS47に進み、ゲート役物作動制御部250は、ゲート役物65の動作を停止させる。つまり、ゲート役物65は、貯留装置73の後方で隠れた埋没位置に保持される。
このように、本実施形態では、ステップS41で「15R特定時短有図柄」または「15R通常時短有図柄2」と判定された場合、ゲート役物65の動作は、最終回のラウンド遊技と最終回以外のラウンド遊技とで同じである。これは、遊技者に対して、貯留装置73の貯留解除のタイミングの遅れを際立たせるためである。この実施形態によれば、遊技者は、ゲート役物65が露呈位置から埋没位置へと下降してもまだ貯留装置73内に遊技球が貯留されている場合に、貯留の解除タイミングが遅れていることに気付くことができる。
以上、説明したように、第1の実施の形態例に係るパチンコ機によれば、貯留装置73の貯留解除のタイミング(遊技球が排出されるタイミング)が遅れることによって、大当たりの種別が確変であること、即ち、大当たり遊技後に特図高確かつ普図高確の遊技状態に移行すること(遊技結果に関する情報)を遊技者に報知することができる。よって、遊技者は、従来にはなかった斬新な演出に興奮させられ、遊技に夢中になる。
また、貯留の解除タイミングが通常と変わらなかった場合であっても、貯留解除の遅れ抽選(図31のステップS22参照)でハズレとなった可能性もあるため、大当たり遊技後に確変の可能性が残っているということになる。よって、遊技者を遊技に惹き付けておくこともできる。
なお、第1の実施の形態例では、大当たり当選時の特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合であって貯留解除の遅れ抽選に当選した場合に限って、最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングが遅れる構成にしたが、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合には常に最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングを遅らせるようにしても良い。
また、最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングの遅れ時間については、特別図柄の種類に応じて異なる時間とすることもできる。例えば、大当たり種別が確変となる特別図柄の種類として「15R特定時短有図柄1〜10」まで予め用意しておき、貯留解除のタイミングを、「15R特定時短有図柄1」は最終回のラウンド遊技終了条件が成立して5秒経過後、「15R特定時短有図柄2」は6秒経過後、「15R特定時短有図柄3」は7秒経過後、といったように、特別図柄の種類によって異なるタイミングとしても良い。このようにすると、貯留解除の遅れ時間によって、大当たりの種類を報知できるから、遊技性が向上する。
また、第1の実施の形態例では、最終回以外のラウンド遊技の終了条件が成立して2秒経過した後に貯留機能がオフとなるようにしたが、終了条件が成立したら直ちに貯留機能をオフとするようにしても良い。また、所謂ガセ報知として、貯留の解除タイミングを遅らせる場合を設けても良い。
次に、本発明の第2の実施の形態例に係るパチンコ機について説明するが、主な構成については上述した第1の実施の形態例に係るパチンコ機と同じであるため、以下では、第2の実施の形態例特有の構成についてのみ説明する。第2の実施の形態例では、貯留装置73の制御が大きく異なっている。これについて、図34および図35を用いて説明する。
大当たり遊技または小当たり遊技が提供された場合には、貯留装置作動制御部240は、図34に示す手順で貯留装置73の作動(より具体的には、シャッター部材81の作動)を制御している。具体的には、まず、ステップS121において、貯留装置作動制御部240は、主制御処理部100から送信されたコマンドを解析して、大当たり当選時に決定された特別図柄の種類が何であったかを判定する。
ステップS121の判定において、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」である場合(特定条件が成立した場合)、ステップS122に進み、貯留装置作動制御部240は、大当たり遊技の最終回のラウンドにおいて貯留の解除を前倒しする演出を行うか否かの抽選を行う。次いで、ステップS123に進む。一方、ステップS121の判定において、特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」である場合、ステップS122の前倒し抽選を実行することなく、ステップS123に進む。
ステップS123において、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技が開始されるタイミングであるか否か(ラウンド遊技開始コマンドが入力されたか)を判定する。ラウンド遊技が開始される場合(ステップS123でYes)には、ステップS124に進み、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を励磁してシャッター部材81が開口部75を閉鎖する位置まで変位するよう制御する。即ち、貯留装置73による遊技球の貯留機能がオンとなる。次いで、ステップS125に進み、貯留装置作動制御部240は、今回のラウンド遊技が大当たり遊技の最終回のラウンド遊技であるか(即ち、15ラウンド目であるか否か)を判定する。最終回以外のラウンド遊技である場合(ステップS125でNo)にはステップS126に進み、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技の終了条件、即ち、ラウンド遊技開始後にアタッカー装置ATが1回開き、露呈した大入賞口72に10個の遊技球が入賞すること、またはラウンド遊技が開始されてから30秒が経過したことの何れかの終了条件が成立した旨のコマンドが主制御処理部100から送信されたか否かを判定する。
ラウンド遊技の終了条件が成立している旨のコマンドを受信した場合(ステップS126でYes)、ステップS127に進み、貯留装置作動制御部240は、各ラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから2秒経過後(ラウンド遊技が終了して2秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。次いで、ステップS128で大当たり遊技が終了したか否かが判断され、Yesの場合、貯留装置の制御処理は終了し、Noの場合には、ステップS123の手前に戻り、次のラウンド遊技の開始コマンドが入力されるまで待つ。
また、今回のラウンド遊技が最終回である場合(ステップS125でYes)には、ステップS129に進み、貯留装置作動制御部240は、ステップS122で行われた前倒し抽選に当選しているか否かを判定する。
前倒し抽選に当選していない場合(ステップS129でNo)には、ステップS126に進むが、前倒し抽選に当選している場合(ステップS129でYes)には、ステップS130に進み、貯留装置作動制御部240は、最終回のラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が開いたタイミングから5秒経過後(最終回のラウンド遊技の開始から5秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。そのため、ステップS130に進んだ場合、ラウンド遊技の途中から貯留装置73内に遊技球が貯留されなくなる。
なお、ステップS121において特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」であると判定された場合には、ステップS122をジャンプしているので、前倒し抽選に当選していることはない。よって、今回の大当たりに対応する特別図柄の種類が「15R通常時短有図柄2」である場合には、ステップS129で必ずNoとなるから、最終回のラウンド遊技が開始して5秒後に貯留機能がオフされることはない。
このように、本実施形態では、大当たりに当選し、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合には、最終回である15ラウンド目が開始して5秒後に貯留ケース本体74に貯留されている遊技球が開口部75から落下する場合と、15ラウンド目が終了して2秒が経過するまで遊技球が貯留ケース本体74内に貯留される場合とがある。そのため、遊技者は、貯留解除の前倒し現象(貯留機能オフが早められた現象)が起こった場合には、今回の大当たり時に決定された特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」であったことを知ることができる。そして、「15R特定時短有図柄」の場合、大当たり遊技終了後の遊技状態が特図高確となり、電サポが10000回(次回の大当たりまで)付与されるため、連荘が確定することになる。つまり、本実施形態に係るパチンコ機は、貯留ケース本体74に貯留されている遊技球がいつ落下するかという物理的な現象によって、今回の大当たりが確変であるか否かを遊技者に報知しているのである。
この貯留解除の前倒し現象を図示したのが図35である。図35に示すように、ステップS122における前倒し抽選に当選した場合には、貯留装置73は、大当たり遊技が開始されたt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンされ、15ラウンド目の開始から5秒後のタイミングt11−1で貯留機能がオンからオフとなり、t9から10秒経過したタイミングt12で大当たり遊技が終了する。
一方、ステップS122における前倒し抽選でハズレとなった場合には、貯留装置73は、大当たり遊技が開始されたt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンされ、15ラウンド目の終了のタイミングt9が経過して2秒後のタイミングt10で貯留機能がオンからオフとなり、t9から10秒経過したタイミングt12で大当たり遊技が終了する。このように、本実施形態では、前倒し抽選に当選した場合とハズレとなった場合とで、同じ「15R特定時短有図柄」の場合であっても、15ラウンド目の貯留機能がオフとなるタイミングがt10の場合とt11−1の場合とが存在するのである。
なお、上記したように、図35において、t2〜t3、t5〜t6は2秒間(所定の待ち時間)であり、t8〜t11−1は5秒間(所定のタイミング)であり、1ラウンド後のインターバル時間であるt2〜t4は5秒間であり、2ラウンド後のインターバル時間であるt5〜t7は5秒間であり、15ラウンド後のインターバル時間であるt9〜t12は10秒間である。
図34に戻って、ステップS123でNoの場合は、ステップS123の手前に戻る。また、ステップS126でNoの場合は、ステップS126の手前に戻り、シャッター部材81が開口部75を閉鎖した状態が維持される。よって、大入賞口72から遊技球が進入すると、貯留ケース本体74に遊技球が貯留されていく。
また、ステップS121による判定において、特別図柄の種類が「2R特定時短有図柄」、「15R通常時短有図柄1」、または「小当たり図柄」の場合には、ステップS131に進み、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を非励磁のまま維持する。つまり、シャッター部材81が開口部75を開放する位置にある状態を維持する。よって、この場合、貯留装置73に遊技球が貯留されることはない。
以上、説明したように、第2の実施の形態例に係るパチンコ機によれば、貯留装置73の貯留解除のタイミング(遊技球が排出されるタイミング)が早まることによって、大当たりの種別が確変であること、即ち、大当たり遊技後に特図高確かつ普図高確の遊技状態に移行すること(遊技結果に関する情報)を遊技者に報知することができる。よって、遊技者は、従来にはなかった斬新な演出に興奮させられ、遊技に夢中になる。
また、貯留の解除タイミングが通常と変わらなかった場合であっても、貯留解除の前倒し抽選(図34のステップS122参照)でハズレとなった可能性もあるため、大当たり遊技後に確変の可能性が残っているということになる。よって、遊技者を遊技に惹き付けておくこともできる。
なお、第2の実施の形態例では、大当たり当選時の特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合であって貯留解除の前倒し抽選に当選した場合に限って、最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングが早まる構成にしたが、特別図柄の種類が「15R特定時短有図柄」の場合には常に最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングを早めるようにしても良い。
また、最終回のラウンド遊技における貯留解除のタイミングを早める時間については、特別図柄の種類に応じて異なる時間とすることもできる。例えば、大当たり種別が確変となる特別図柄の種類として「15R特定時短有図柄1〜10」まで予め用意しておき、貯留解除のタイミングを、「15R特定時短有図柄1」は最終回のラウンド遊技開始直後に、「15R特定時短有図柄2」は最終回のラウンド遊技開始から2秒経過後、「15R特定時短有図柄3」は最終回のラウンド遊技開始から5秒経過後、といったように、特別図柄の種類によって異なるタイミングとしても良い。このようにすると、最終回のラウンド遊技が開始してから終了条件が成立するまでの間でいつ貯留が解除されるかによって、大当たりの種類を報知できるから、遊技性が向上する。
また、第2の実施の形態例では、最終回以外のラウンド遊技の終了条件が成立して2秒経過した後に貯留機能がオフとなるようにしたが、終了条件が成立したら直ちに貯留機能をオフとするようにしても良い。さらに、最終回のラウンド遊技では、前倒し抽選に当選した場合における貯留の解除タイミングはラウンド遊技開始から5秒経過後としたが、最終回のラウンド遊技開始時にすることもできるし、10秒経過後とすることもできる。また、所謂ガセ報知として、貯留の解除タイミングを早める場合を設けても良い。
次に、本発明の第3の実施の形態例に係るパチンコ機について説明するが、主な構成については上述した第1の実施の形態例に係るパチンコ機と同じであるため、以下では、第3の実施の形態例特有の構成についてのみ説明する。第3の実施の形態例では、貯留装置73の制御が大きく異なっている。これについて、図36および図37を用いて説明する。
大当たり遊技または小当たり遊技が提供された場合には、貯留装置作動制御部240は、図36に示す手順で貯留装置73の作動(より具体的には、シャッター部材81の作動)を制御している。具体的には、まず、ステップS221において、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技が開始されるタイミングであるか否か(ラウンド遊技開始コマンドが入力されたか)を判定する。ラウンド遊技が開始される場合(ステップS221でYes)には、ステップS222に進み、貯留装置作動制御部240は、ソレノイド84を励磁してシャッター部材81が開口部75を閉鎖する位置まで変位するよう制御する。即ち、貯留装置73による遊技球の貯留機能がオンとなる。
次いで、ステップS223に進み、貯留装置作動制御部240は、ラウンド遊技の終了条件が成立した旨のコマンドが主制御処理部100から送信されたか否かを判定する。ラウンド遊技の終了条件が成立している旨のコマンドを受信した場合(ステップS223でYes)、ステップS224に進み、今回のラウンド遊技が最終ラウンドであるか否かを判定する。最終回のラウンド遊技である場合(ステップS224でYes)にはステップS225に進み、貯留装置作動制御部240は、第1特別図柄用保留球乱数記憶部115aおよび第2特別図柄用保留球乱数記憶部115bに記憶されている保留球乱数の中に、大当たりに当選しているものがあるか否かを、受信した先読みコマンドから判断する。
具体的には、前述したように、保留球乱数記憶部115a,115bに保留球乱数が記憶されると、その保留球乱数に基づく先読みコマンドが生成され、その先読みコマンドが演出制御処理部201に入力されるので、貯留装置作動制御部240は、大当たり遊技が終了する時点で、保留球乱数記憶部115a,115bに記憶されている保留球乱数に対応する先読みコマンドの中に大当たりコマンドがあるか否か(例えば、図28(b)に示すように変動パターンNo.B41〜B46があるか否か)を判定する。
大当たりに当選している保留球乱数(当たり保留)がなければ、ステップS225でNoとなり、ステップS226に進む。そして、ステップS226にて、貯留装置作動制御部240は、最終回のラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから2秒経過後(ラウンド遊技が終了して2秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。
一方、大当たり遊技終了時に記憶されている保留球乱数の中に大当たりが含まれている場合(ステップS225でYes)、貯留装置作動制御部240は、保留球乱数のうち大当たりのものに基づく遊技が開始するまで、貯留機能をオンにする。つまり、大当たり遊技が終了しても貯留装置73内に遊技球が貯留され、大当たりとなる遊技(当たり保留に係る遊技)の開始時に貯留装置73内の遊技球が落下するように、貯留装置作動制御部240は貯留装置73の作動を制御する。
このように、本実施形態では、保留球乱数の中に大当たりが含まれている場合とそうでない場合とで、大当たり遊技後の貯留装置73の動作が異なるものとなる。そのため、遊技者は、大当たり遊技後に貯留装置73内に遊技球の貯留が継続される現象が発生すれば、保留球乱数の中に大当たりがあること、即ち、保留内連荘することを知ることができる。
大当たり遊技後も貯留が継続する現象を図示したのが図37である。なお、図37は、保留球乱数のうち2番目に記憶されたもの(保留2)が大当たりである場合を示している。大当たり遊技が開始されると、貯留装置73はt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンとなる。
図36のステップS225でYesと判定された場合には、15ラウンドが終了するタイミングt9を経過しても貯留機能はオフとならず、さらに、15ラウンド終了後のインターバル時間が経過するタイミングt12でも貯留機能はオフとならない。さらに、保留1の特別図柄に係る遊技が開始されても、貯留機能はオン状態が継続され、保留2に基づく遊技の開始時(特別図柄の変動開始時)のタイミングt11−2で貯留機能がオフとなる。
一方、保留球乱数の大当たりが含まれない場合(ステップS225でNo)には、貯留装置73は、大当たり遊技が開始されたt1のタイミングで貯留機能がオンされ、1ラウンド目が終了したタイミングt2から2秒経過したt3のタイミングで貯留機能がオンからオフとなり、1ラウンド終了後のインターバル時間である5秒が経過したt4のタイミングで2ラウンド目が開始されると共に貯留機能がオンされ、2ラウンド目が終了したタイミングt5から2秒経過したt6のタイミングで貯留機能がオンからオフとなる。同様にしてラウンド遊技が進められ、最終回である15ラウンド目が開始されるタイミングt8で貯留機能がオンされ、15ラウンド目の終了のタイミングt9が経過して2秒後のタイミングt10で貯留機能がオンからオフとなり、t9から10秒経過したタイミングt12で大当たり遊技が終了する。
このように、本実施形態では、大当たり遊技が終了する時点で保留球乱数記憶部115a,115bに記憶されている保留球乱数の中に大当たりが含まれている場合には貯留機能がオフとなるタイミングがt11−2となり、大当たりが含まれていない場合には貯留機能がオフとなるタイミングがt10となる。
図36に戻って、ステップS224でNoの場合には、ステップS228に進み、貯留装置作動制御部240は、最終回以外の各ラウンド遊技においてアタッカー装置ATの羽根71が閉じたタイミングから2秒経過後(ラウンド遊技が終了して2秒後)に、ソレノイド84を非励磁にしてシャッター部材81が開口部75を開放する位置まで変位するよう制御する。そして、ステップS221の手前に戻る。また、ステップS221でNoの場合は、ステップS221の手前に戻る。ステップS223でNoの場合は、ステップS222の手前に戻り、シャッター部材81が開口部75を閉鎖した状態が維持される。よって、大入賞口72から遊技球が進入すると、貯留ケース本体74に遊技球が貯留されていく。
以上、説明したように、第3の実施の形態例に係るパチンコ機によれば、保留球乱数の中に大当たり(当たり保留)が含まれている場合、その当たり保留に基づく遊技が開始するまで貯留装置73の貯留機能がオンのままであるから、遊技者に対して、保留球乱数の中に大当たりがあること(遊技結果に関する情報)を報知することができる。また、貯留が解除された遊技で大当たりになることも遊技者に報知することができる。よって、遊技者は、従来にはなかった斬新な演出に興奮させられ、遊技に夢中になる。
なお、第3の実施の形態例では、保留球乱数記憶部115a,115bに大当たりが含まれていれば常に貯留機能を当たり保留の遊技開始時までオンするようにしたが、大当たりのうち特定のものに当選している場合に限って、貯留機能のオンを継続するようにしても良い。また、貯留機能をオンからオフにするタイミングは、当たり保留の遊技開始時だけでなく、遊技開始から所定時間経過したとき(例えば、リーチ成立時、演出発展時など演出上の分岐点に到達したときなど)に貯留機能をオンからオフにするようにしても良い。このようにしても、遊技者に対する訴求効果は大きい。
また、当たり保留が含まれている場合であっても、当たり保留の内容(確変当たりか否かなど)に応じて、当たり保留の遊技中に貯留が解除されるタイミングが異なるようにしても良い。具体的には、当たり保留の先読みコマンドを解析し、その解析結果に応じて、当たり保留に係る遊技中の貯留機能がオンからオフとなるタイミングを変えるようにすれば良い。このようにすれば、演出のバリエーションが増えるから、遊技性がより一層向上する。
なお、上記の第1〜第3の実施の形態例では、貯留装置作動制御部240がシャッター部材81のソレノイド84の励磁/非励磁を制御する構成にしたが、主制御処理部100に設けられた制御部(例えば、大当たり遊技制御部160)がソレノイド84の作動を制御するようにしても良い。また、同様に、ゲート役物作動制御部250がゲート役物65のモータを制御する構成にしたが、例えば、主制御処理部100に設けられた制御部(例えば、大当たり遊技制御部160)がゲート役物65の作動を制御しても良い。
3 遊技盤ユニット
3a 遊技盤
31 遊技領域
37a 第1始動入賞口(始動口)
37b 第2始動入賞口(始動口)
45 大入賞口検知センサ(遊技球検知手段)
71 羽根(開閉体)
72 大入賞口(遊技球進入口)
73 貯留装置
77 遊技球排出口
110 特別図柄抽選処理部(特別図柄抽選手段)
115a 第1特別図柄用保留球乱数記憶部(保留球乱数記憶部)
115b 第2特別図柄用保留球乱数記憶部(保留球乱数記憶部)
160 大当たり遊技制御部(遊技制御装置)
240 貯留装置作動制御部(遊技制御装置)
AT アタッカー装置(特別電動役物)
R 内部空間

Claims (2)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられた始動口および特別電動役物と、前記始動口に遊技球が入賞したことを契機に乱数を取得すると共に、当該乱数に基づいて特別図柄に係る抽選を行う特別図柄抽選手段と、遊技に関する制御を行う遊技制御装置と、を備え、前記遊技制御装置は、前記特別図柄抽選手段による抽選で特図当たりに当選した場合に、前記特別電動役物を作動して大当たり遊技を提供するようにしたパチンコ機において、
    前記特別電動役物は、遊技球が進入する遊技球進入口と、この遊技球進入口を開閉する開閉体と、前記遊技球進入口の近傍に設けられ、前記遊技球進入口を通過した遊技球を検知する遊技球検知手段と、前記遊技球進入口を通過した遊技球を受け入れる内部空間と、この内部空間に取り込まれた遊技球を外部に排出する遊技球排出口と、前記遊技球進入口から進入した遊技球を一時的に貯留することが可能であって、その貯留された遊技球を前記遊技球排出口に向けて排出する貯留装置と、を備え、
    前記大当たり遊技は、前記遊技球検知手段によって検知された遊技球の個数が所定個数に到達したことまたは所定時間が経過したことの何れかの終了条件が成立したことに基づいて1回のラウンドが終了するラウンド遊技を所定回数行う内容で構成され、
    前記遊技制御装置は、前記貯留装置内に貯留されている遊技球を前記遊技球排出口に向けて排出するように前記貯留装置の作動を制御すると共に、遊技結果に関する特定条件が成立した場合に、前記所定回数のラウンド遊技のうち最終回のラウンド遊技と最終回以外のラウンド遊技とで前記貯留装置内に貯留されている遊技球を異なるタイミングで排出することが可能となるよう制御する
    ことを特徴とするパチンコ機。
  2. 請求項1の記載において、
    前記大当たり遊技が終了した後の遊技状態が遊技者に有利な状態となる場合を前記特定条件の成立としたことを特徴とするパチンコ機。
JP2012152744A 2012-07-06 2012-07-06 パチンコ機 Expired - Fee Related JP6039939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012152744A JP6039939B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 パチンコ機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012152744A JP6039939B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 パチンコ機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014014448A JP2014014448A (ja) 2014-01-30
JP6039939B2 true JP6039939B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=50109723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012152744A Expired - Fee Related JP6039939B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 パチンコ機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6039939B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6545929B2 (ja) * 2014-04-17 2019-07-17 株式会社ニューギン 遊技機
JP6545930B2 (ja) * 2014-04-17 2019-07-17 株式会社ニューギン 遊技機
JP2017119132A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 株式会社三洋物産 遊技機
JP7248005B2 (ja) * 2020-12-28 2023-03-29 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021045673A (ja) * 2020-12-28 2021-03-25 株式会社三洋物産 遊技機

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08182831A (ja) * 1994-12-27 1996-07-16 Sophia Co Ltd 遊技機
JP4278585B2 (ja) * 2004-08-04 2009-06-17 マルホン工業株式会社 パチンコ遊技機
JP4757510B2 (ja) * 2005-03-04 2011-08-24 株式会社三共 遊技機
JP2009077956A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Aruze Corp 遊技機
JP5049222B2 (ja) * 2008-07-29 2012-10-17 京楽産業.株式会社 盤面部品、演出装置、遊技盤ユニット、及びパチンコ遊技機
JP5447966B2 (ja) * 2010-03-18 2014-03-19 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014014448A (ja) 2014-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5215530B2 (ja) 遊技機
JP5938229B2 (ja) パチンコ機
JP5944685B2 (ja) パチンコ機
JP2010082178A (ja) 遊技機
JP6039939B2 (ja) パチンコ機
JP2013255643A (ja) パチンコ機
JP5944728B2 (ja) パチンコ機
JP4895954B2 (ja) 遊技機
JP2010082168A (ja) 遊技機
JP2010082171A (ja) 遊技機
JP2013165833A (ja) パチンコ機
JP5475050B2 (ja) 遊技機
JP5650075B2 (ja) パチンコ遊技機
JP2010082172A (ja) 遊技機
JP5675880B2 (ja) 遊技機
JP5813050B2 (ja) 遊技機
JP2010082175A (ja) 遊技機
JP2010082177A (ja) 遊技機
JP5554912B2 (ja) 遊技機
JP2010082170A (ja) 遊技機
JP5913552B2 (ja) 遊技機
JP5981618B2 (ja) 遊技機
JP5981619B2 (ja) 遊技機
JP6063512B2 (ja) 遊技機
JP6063511B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6039939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees