JP6039610B2 - シート材の加工位置調整方法 - Google Patents

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本発明は、段ボールシートの製造ラインにおいて、走行するシート材に溝切り及び罫線入れが行われる加工位置を調整するシート材の加工位置調整方法に関するものである。
段ボールシートは、一般的にコルゲータと称される装置で製造される。コルゲータでは、シングルフェーサにおいて、波形に成形された中芯と裏ライナとの貼合により片面段ボールシートが製造され、ダブルフェーサにおいて、片面段ボールシートと表ライナとの貼合、または複数の片面段ボールシートと表ライナの貼合が行われ、両面段ボールシート、複両面段ボールシート等の段ボールシートが製造される。製造された段ボールシートは、スリッタスコアラにおいて走行方向と平行に溝切り及び罫線入れが行われた後、所定の長さで流れ方向と直交する方向に裁断される。
上記の工程は、中芯、ライナ、片面段ボールシート、両面段ボールシート等のシート材を走行させながら行われるが、シート材が走行する位置が幅方向(走行方向と直交する方向)にずれることにより、不具合が生じることがある。特に、スリッタスコアラの上流でシート材が幅方向にずれていると、ずれた位置で溝切りや罫線入れが行われることになり、製造される段ボールブランクの寸法が不正確となったり、両サイドに設定されているトリミング幅が確保できなくなったりする。
そこで、従来、多くの製造ラインにおいて、シート材の位置ずれに追随させて、スリッタスコアラを幅方向に移動させることによる加工位置調整が採用されている。これは、シート材の位置ずれを修正するのではなく、ずれてしまったシート材にスリッタスコアラを合わせることにより、溝切りや罫線入れを適正な位置で行わせることを意図するものである。スリッタスコアラを幅方向に移動させる方法としては、スリッタスコアラの装置全体を幅方向に移動させる方法が、従前より一般的である。また、スリッタスコアラは、スリッタの刃体またはスコアラの円盤体である加工ユニットを、段ボールブランクの形状に応じて、溝切りや罫線入れをすべき位置まで個々に移動させるためアクチュエータを複数備えている。そこで、スリッタスコアラが加工ユニットごとに元々備えているこれら複数のアクチュエータを制御することにより、複数の加工ユニットを、互いの配列間隔を変えることなく、同一方向に同一距離だけ同時に移動させる技術も提案されている(特許文献1参照)。
ここで、シート材が幅方向にずれる原因は、ミルロールスタンドにおける原紙ロールの掛け位置のずれ、原紙ロールの巻きの緩みや崩れ、旧ロットと新ロットの紙継ぎ位置のずれ、ダブルフェーサのベルトの蛇行など、極めて種々である。そのため、シート材の幅方向のずれには、時間をかけてゆっくり変位する「遅いずれ」や、短い時間で変位する「速いずれ」が存在する。スリッタスコアラはサイズも重量も大きいため、装置全体を幅方向に移動させる場合に短時間で移動させることは難しく、「速いずれ」に対応できないという問題があった。また、特許文献1で提案されているように、複数の加工ユニットを同一方向に同一距離だけ同時に移動させる場合も、スリッタスコアラは多数の加工ユニットを備えているため、これらを一斉に素早く移動させる制御は、複雑で大掛かりとなり困難であった。加えて、何れの場合であっても、スリッタの刃体がシート材に食い込んだ状態で刃体を速く移動させると、シート材を損傷させてしまうという問題があった。すなわち、幅方向に位置ずれしたシート材にスリッタスコアラを追随させるという従来の技術では、「速いずれ」に対応することはできなかった。
特許第3618165号公報
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、段ボールシートの製造ラインにおいて走行するシート材に幅方向の位置ずれが生じたときに、シート材に溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に調整することができ、シート材が幅方向に短い時間で変位する「速いずれ」にも応答することができる、シート材の加工位置調整方法の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるシート材の加工位置調整方法(以下、単に「加工位置調整方法」と称することがある)は、
「走行するシート材の幅方向に平行な軸周りにそれぞれ回転自在で、且つ、前記幅方向にスライド可能な一対のローラで、前記シート材を常に上下から挟持し、
前記シート材に前記幅方向の位置ずれが生じたとき、スリッタスコアラと前記シート材との相対的な位置関係が、予め定めた基準位置関係となるまで、一対の前記ローラの双方を前記シート材の位置ずれの方向とは反対の前記幅方向にスライドさせ、
一対の前記ローラが初期位置に対して位置している方向とは反対の前記幅方向に、前記スリッタスコアラをスライドさせる」ものである。
「シート材」は、表・裏ライナ、波形に成形された中芯、片面段ボールシート、両面段ボールシート、及び、二層以上が貼合された片面段ボールシートに表ライナが貼合されたシートを指している。
ローラの「スライド」は、シート材に対する動きであり、本発明の加工位置調整方法においてローラの制御のために使用するローラ装置において、専ら一対のローラ自体をシート材の幅方向に移動させるものであっても、ローラを有するローラ装置の全体をシート材に対して幅方向に移動させるものであってもよい。
「スリッタスコアラと前記シート材との相対的な位置関係」を「予め定めた基準位置関係」とするには、スリッタスコアラ及びシート材の双方にそれぞれ基準位置を定め、両者の基準位置を一致させれば良い。例えば、スリッタスコアラの装置としての中心線、いわゆる「マシンセンタライン」と、シート材の中心線とを一致させる位置関係を「基準位置関係」とすることができる。
ローラの「初期位置」は、ローラが全くスライドしていないときの位置であり、例えば、ローラ装置のマシンセンタラインとすることができる。
本構成では、シート材に幅方向のずれが生じたとき、一対のローラを幅方向にスライドさせることにより、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を予め定めた基準位置関係とする。シート材は一対のローラで常に上下から挟持されているため、一対のローラが幅方向にスライドすると、ローラに引き摺られるようにシート材が幅方向に移動する。これにより、シート材の幅方向の位置の検知、及びスリッタスコアラの位置情報に基づいて、ローラをスライドさせる方向及び距離を制御すれば、シート材の幅方向の位置ずれを修正することができる。サイズや重量が大きいことに加え、加工ユニットを多数備えていることにより、素早くスライドさせにくいスリッタスコアラとは異なり、ローラを一対のみ備えるローラ装置では、ローラを素早くスライドさせる制御が可能である。従って、シート材が幅方向に短い時間で変位する「速いずれ」も含めたシート材の幅方向の位置ずれを、応答性よく修正することができる。
ここで、シート材が幅方向における右方向及び左方向に、短い周期で蛇行するような位置ずれが発生する場合は、一対のローラが初期位置から大きく離れることなく、シート材の幅方向の位置ずれを修正することが可能である。しかしながら、シート材の位置ずれには、幅方向にずらすように作用する外力がシート材に対して長時間に亘り作用し続けることによる位置ずれ、いわば「継続的な位置ずれ」が含まれる。これは、段ボールシートの製造ラインにおいて走行するシート材は、上流端でミルロールスタンドに巻き掛けられている非常に長い原紙が、連続的に供給されるものであるためであり、原紙掛け位置のずれや新旧ロットの原紙の紙継ぎ位置のずれに起因して幅方向に位置ずれが生じた場合などは、ロットが切り換えられる等その原因が取り除かれるまでは、それより下流側のシート材に対して幅方向にずらすような外力が作用し続けることになる。その場合、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を予め定めた基準位置関係とし、その基準位置関係を保持するためには、一対のローラは初期位置から離れる方向にスライドし続けることになり、いずれは可動範囲の限界に達してしまう。
これに対して、本構成では、一対のローラが初期位置に対して位置している方向、すなわちスライドによって初期位置から離れた方向とは反対の幅方向に、スリッタスコアラをスライドさせる。つまり、スリッタスコアラとシート材との基準位置関係を、敢えて崩すようにスリッタスコアラを移動させる。ローラは、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係が基準位置関係となるまでスライドするように制御されるため、崩れた位置関係を再び基準位置関係に戻すために、挟持しているシート材をスリッタスコアラ側に移動させるために、それまでスライドしていた方向とは反対方向にスライドする。これにより、一対のローラを初期位置に向かって戻すことができる。
ここで、スリッタスコアラは、スリッタの刃体が食い込んでいるシート材に損傷を与えるおそれを低減するために、少しずつ移動させることが望ましい。このようなスリッタスコアラの小さな距離の移動に対して、一対のローラは素早くスライドさせることが可能であるため、基準位置関係にあるスリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を敢えて崩しても、両者の位置関係を速やかに基準位置関係に戻すことができる。これにより、シート材に溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に保持しつつ、一対のローラの位置が初期位置から大きく離れることを防止することができる。
従って、本構成の加工位置調整方法によれば、シート材を挟持している一対のローラを幅方向にスライドさせることによって、「速いずれ」も含めたシート材の幅方向の位置ずれを応答性よく修正することができ、溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に調整することができる。そして、「継続的な位置ずれ」が生じた場合に、一対のローラの位置が幅方向における一方向に偏ってしまうおそれがあるところ、基準位置関係にあるスリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を敢えて崩すように、スリッタスコアラをスライドさせるという極めて斬新な手段を採用したことにより、一対のローラが初期位置から大きく離隔することを防止して、シート材の幅方向の位置ずれを修正することができる。
本発明にかかるシート材の加工位置調整方法は、上記構成に加え、
「一対の前記ローラの前記幅方向のスライドを許容する範囲として、前記初期位置の両側に予め許容範囲を定めると共に、前記初期位置の両側に前記許容範囲より狭い範囲である基準範囲を予め定め、
一対の前記ローラが前記許容範囲の上限に達したとき、前記スリッタスコアラを前記幅方向にスライドさせる距離として予め定めた単位距離だけスライドさせ、一対の前記ローラが前記基準範囲内に戻るまで、前記スリッタスコアラの前記単位距離のスライドを繰り返す」ものとすることができる。
本構成では、初期位置の両側に、予めローラのスライドを許容する範囲を定めておく。この許容範囲は、ローラの機械的な可動範囲より初期位置に近い範囲とすることができる。シート材の位置調整は、初期位置から大きく離隔しない範囲にあるローラによって行う方が、制御が安定するからである。一方、許容範囲より狭い範囲、すなわち、より初期位置に近い範囲である基準範囲は、スライドによって初期位置から離れてしまったローラを、その範囲内に戻すための範囲として設定される。そして、本構成では、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を基準位置関係に保持するためのスライドにより、徐々に初期位置から離れてしまった一対のローラが許容範囲の上限に達したとき、スリッタスコアラを予め定めた単位距離だけスライドさせる。このとき、スリッタスコアラをスライドさせる方向は、上記のように、初期位置に対してローラが位置している方向とは反対の方向である。
これにより、スリッタスコアラとシート材との基準位置関係が崩れるため、一対のローラはシート材を挟持しながら初期位置に近づくようにスライドし、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を再び基準位置関係に戻す。この際、一対のローラは素早くスライドさせることが可能であるため、スリッタスコアラとシート材との位置関係を速やかに基準位置関係に戻すことが可能であり、スリッタスコアラによるシート材の加工位置を、適正な範囲に保持することができる。そして、スリッタスコアラとシート材との位置関係が基準位置関係に戻ったとき、一対のローラが基準範囲内まで戻っていなければ、更に単位距離だけスリッタスコアラを同一方向にスライドさせる。これにより、再び崩れたスリッタスコアラとシート材との位置関係を基準位置関係を戻すために、一対のローラは更に初期位置に近づくようにスライドする。このような動作を、一対のローラが基準範囲内に戻るまで繰り返すことにより、スリッタスコアラとシート材との相対的な位置関係を基準位置関係に保持しつつ、初期位置から離れてしまった一対のローラを徐々に初期位置に近い基準範囲内に戻すことができる。
なお、上述のように、スリッタスコアラの移動によってスリッタの刃体が食い込んでいるシート材に損傷を与えるおそれを低減し、且つ、スリッタスコアラとシート材との位置関係を可及的速やかに基準位置関係に戻すために、スリッタスコアラを一度の動作でスライドさせる「単位距離」は小さい値に設定することが望ましく、例えば、0.5mm〜2mmとすることができる。或いは、スリッタスコアラのスライドを駆動する機構を機械的に制御可能な最小単位を、「単位距離」として設定することができる。
本発明にかかる段ボールシートの加工位置調整方法は、上記構成に替えて、
「予め定めた単位時間当たりに、一対の前記ローラが前記幅方向における右方向にスライドした距離と左方向にスライドした距離の一方を正の値、他方を負の値として総和を算出し、該総和を相殺する距離及び方向に前記スリッタスコアラをスライドさせる」ものとすることができる。
本構成では、シート材の幅方向の位置ずれを修正するためにローラが右方向及び左方向にスライドした距離のうち、一方を正の値とし他方を負の値として、単位時間当たりの距離の総和を算出する。一対のローラの位置は、単位時間が経過する前後で、算出された距離の総和の分だけ右方向または左方向に偏っている。例えば、右方向のスライド距離を正の値にした場合、単位時間当たりの距離の総和が正の値であれば、一対のローラの位置は、単位時間の経過前に比べてその距離だけ右に偏っている。
そこで、本構成では、この距離の総和を相殺する距離及び方向に、スリッタスコアラをスライドさせる。例えば、距離の総和が正の値である場合、シート材との相対的な位置関係が基準位置関係にあるスリッタスコアラを、その距離だけ負の方向にスライドさせる。これにより、スリッタスコアラとシート材との基準位置関係が崩れるため、再び基準位置関係に戻すために一対のローラはシート材を挟持しながら負の方向にスライドし、ローラの位置の偏りが解消する。
つまり、本構成の加工位置調整方法では、単位時間ごとに一対のローラの位置の偏りを修正しながら、一対のローラによってシート材の幅方向の位置ずれを修正する。従って、単位時間を短く設定することにより、一対のローラの位置が初期位置から大きく離れることを防止することができ、一対のローラによってシート材の位置ずれを修正することにより、シート材に溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に調整することができる。なお、スリッタスコアラを、算出された距離の総和を相殺する距離だけ一度にスライドさせる必要はなく、その距離を複数回に分けてスライドさせても構わない。
以上のように、本発明の効果として、段ボールシートの製造ラインにおいて走行するシート材に幅方向の位置ずれが生じたときに、シート材に溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に調整することができ、シート材が幅方向に短い時間で変位する「速いずれ」にも応答することができる、シート材の加工位置調整方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である加工位置調整方法に使用するローラ装置の斜視図である。 図1のローラ装置において、シートの上面に当接させるローラ近傍の斜視図である。 図1のローラ装置の側面図である。 本発明の一実施形態の加工位置調整方法における制御例1の説明図である。 図4に引き続き、制御例1の説明図である。 本発明の一実施形態の加工位置調整方法における制御例2の説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態であるシート材の加工位置調整方法、及び、該加工位置調整方法に使用されるローラ装置2について、図1乃至図6を用いて説明する。
まず、ローラ装置2について、図1乃至図3を用いて説明する。ローラ装置2は、段ボールシートの製造ラインにおいて、走行するシート材Sを載置する載置台91で構成されるシート材Sの走行路の一部で、上下の空間を連通させている開放部92に配置される。ここで、載置台91は、シート材Sを載置し滑らせるプレートや、シート材Sを載置し搬送するコンベアで構成させることができる。ここでは、開放部92として、載置台91を上流側と下流側とに分断して間隙を設けることにより形成されたものを図示により例示しているが、その他、載置台を左右に分断して中央部に間隙を設けることにより、或いは、載置台の一部に貫通孔を設けることにより、開放部を形成することができる。
ローラ装置2は、走行するシート材Sを上下から挟持する一対のローラ21,22を具備している。一方のローラ21は、走行するシート材Sの幅方向に平行な軸21p、すなわち、走行するシート材Sを載置する載置台91の幅方向に平行な軸21p周りに回転自在であり、シート材Sの上面に当接させる。他方のローラ22は、載置台91の幅方向に平行な軸22p周りに回転自在であり、シート材Sの下面に当接させる。これらのローラ21,22のうち一方は、上下に昇降してシート材Sに当接する。ここでは、ローラ21が昇降する場合を例示する。
ローラ装置2は、ローラ21,22を支持する架台を備えている。架台は、開放部92においてシート材Sの走行路の両外側に近接して立設された二対の支柱69と、走行路に対して右側の二本の支柱69同士、及び左側の二本の支柱69同士を、それぞれ上方及び下方で連結している上連結材60c及び下連結材60dと、左右の上連結材60c間にシート材Sより上方で架け渡された上横架材60aと、左右の下連結材60d間にシート材Sより下方で架け渡された下横架材60bを備えている。ここで、上横架材60a及び下横架材60bの延びる方向は、走行するシート材Sの幅方向(載置台91の幅方向)に一致している。そして、上横架材60aにはローラ21を支持する上ローラ支持装置20aが、下横架材60bにはローラ22を支持する下ローラ支持装置20bが、それぞれ取り付けられている。
上ローラ支持装置20aは、主に図2に示すように、上横架材60aと平行にスライドする上スライド体31と、上スライド体31に対して昇降する昇降体41とを備えており、この昇降体41にローラ21が支持されている。より具体的には、上スライド体31は平面視四角形の枠状であり、上スライド体31に形成された螺子孔と螺合するボール螺子56の回転によってスライドする。このボール螺子56の一端は、上横架材60aから上流側に向かって突出するように上横架材60aに固定された一対の支持板51の一方に、他端は一対の支持板51の他方に回転自在に支持されている。そして、ボール螺子56を回転駆動するモータ56mが、一方の支持板51の近傍で上横架材60aに支持されている。このような構成により、モータ56mに駆動されてボール螺子56が回転することにより、上スライド体31が一対の支持板51間で上横架材60aと平行な方向、すなわち、シート材Sの幅方向にスライドする。
なお、一対の支持板51間にはボール螺子56と平行にガイド棒59が取り付けられており、ガイド棒59は上スライド体31に設けられた貫通孔を挿通している。これにより、上スライド体31は、ボール螺子56の回転に伴いボール螺子56の軸周りに回転することなく、シート材Sの幅方向にスライドする。
上スライド体31には、上方に突出する突出片61が取り付けられており、この突出片61を介して、エアまたは油圧により作動し、ピストンロッド71bを上下方向に進退させるシリンダ装置71が、上スライド体31に支持されている。そしてピストンロッド71bの先端は、連結片66を介して昇降体41に連結されている。これにより、昇降体41は、上スライド体31と共にシート材Sの幅方向に移動すると共に、シリンダ装置71によるピストンロッド71bの駆動により昇降する。なお、昇降体41の側面には上下方向に延びるレール46が形成されており、上スライド体31には、レール46と係合する凸条36が上下方向に延びるように形成されている(図3参照)。これにより、シリンダ装置71がピストンロッド71bを進退させた際に、昇降体41が安定的に昇降する。
ローラ21は、コ字形のローラ支持部81に回転自在に支持されている。そして、ローラ支持部81においてコ字の中央に相当する平板部には、上方に突出する二本のシャフト86が固定されており、シャフト86はそれぞれ昇降体41を上下に貫通する孔部を挿通している。それぞれのシャフト86の先端にはフランジ部86bが形成されており、フランジ部86bと昇降体41との間にはコイルバネ85が配されている。このコイルバネ85は、一端がフランジ部86bに固定されていると共に、他端が昇降体41に固定されている。
上記構成により、モータ56mの駆動によりボール螺子56が回転すると、上スライド体31及び昇降体41を介して、ローラ21がシート材Sの幅方向に移動する。また、シリンダ装置71の駆動によりピストンロッド71bが上下に進退すると、昇降体41を介してローラ21が昇降する。
下ローラ支持装置20bの構成は、上ローラ支持装置20aから昇降のための機構を除いた構成に相当し、モータ(図示しない)に駆動されたボール螺子57の回転により、一対の支持板52間で下横架材60bに平行にスライドする下スライド体32を備え、ローラ支持部82に支持されたローラ22が、ローラ支持部82から突出するシャフト87及びシャフト87を支持するシャフト支持部42を介して下スライド体32に支持されている。ここで、ローラ22は、上端の高さが載置台91の上面の高さと同一となるように設定されており、載置台91の上面を走行するシート材Sの下面に当接する。
更に、ローラ装置2は、主記憶装置と、主記憶装置に記憶されたプログラムに従って処理を行う中央処理装置(CPU)と、ハードディスク等の補助記憶装置とを具備するコンピュータ(図示しない)を備えている。主記憶装置には、検知装置によるシート材Sの幅方向の位置の検知と、スリッタスコアラ1から送出されるスリッタスコアラ1の位置情報に基づき、シート材Sとスリッタスコアラ1の相対的な位置関係を算出し、基準位置関係との対比に基づいてモータ56mを制御し、ボルト螺子56,57の回転による上スライド体31及び下スライド体32の幅方向への移動を制御するローラ制御プログラムが記憶されている。なお、シート材Sの幅方向の位置を検知する検知装置としては、カメラや光電センサを使用することができる。図3では、シート材Sを上方から撮影するカメラ94を例示しており、シート材Sの走行路を挟んでカメラ94の真下には、照明装置95が設けられている。
また、コンピュータの主記憶装置には、モータ56mの駆動によるボルト螺子56,57の回転数を検知し、これに基づきローラ21,22の初期位置からの距離やスライド距離の総和を算出し、算出結果に基づいて、スリッタスコアラ1を幅方向にスライドさせる後述の機構を制御する、スリッタスコアラ制御プログラムが記憶されている。
本実施形態の加工位置調整方法は、上記構成のローラ装置2と、幅方向にスライドさせる機構を備えるスリッタスコアラ1を使用して行うことができる。スリッタスコアラ1としては、シート材Sに対して溝切りを行う刃体及び罫線入れを行う円盤体が、それぞれ上下で対をなしている加工ユニット11を複数対備える従来のスリッタスコアラ1を使用することができる。つまり、幅方向にスライド可能なスリッタスコアラ1を備える従来の製造ラインに、ローラ装置2、及び、ローラ装置2とスリッタスコアラ1とを制御する上記のコンピュータを導入することにより、本実施形態の加工位置調整方法を実施することができる。
スリッタスコアラ1を幅方向にスライドさせる機構(図示しない)は、スリッタスコアラ1の装置全体をスライドさせるレール、レール上を摺動するスライダ、及びシリンダ装置で構成させることができる。この場合、レールの軸方向を走行するシート材Sの幅方向に一致させた状態で、スリッタスコアラ1の基台の支柱をスライダの上に固定する。そして、シリンダ装置のピストンロッドをレールの軸方向に平行に進退させることにより、支柱を押し又は牽引する。これにより、スリッタスコアラ1の装置全体がシート材Sの幅方向に移動するため、全ての加工ユニット11を同時に、幅方向における同一方向にスライドさせることができ、ピストンロッドを進退させる距離によってスロッタスコアラ1のスライド距離を制御することができる。
加工位置調整方法では、ローラ装置2の動作開始に先立ち、或いは、製造する段ボールシートの種類やロットの切り替えに際して、まず、シート材Sの厚さに応じて、ローラ21を降下させ、シート材Sの上面に当接させる。例えば、ローラ装置2のコンピュータを、段ボールシートの製造ラインの生産管理装置または事業者の事務所コンピュータと、有線通信または無線通信可能に接続することにより、シート材Sの種類や厚さに関する情報を、生産管理装置や事務所コンピュータから随時取得することができる。或いは、シート材Sの種類や厚さに関する情報を、予めローラ装置2のコンピュータの補助記憶装置に記憶させておき、これを読み出して使用する構成とすることができる。コンピュータの主記憶装置には、シート材Sの厚さに関する情報に基づいてシリンダ装置71の駆動を制御し、ローラ21の高さを調整するローラ高さ調整プログラムを記憶させておくことができる。なお、ローラ21を支持するシャフト86にはコイルバネ85が配されているため、ローラ21を下降させた際、コイルバネ85の弾性でシート材Sの潰れを防止しつつ、ローラ21,22によってしっかりとシート材Sを挟持することができる。
上記構成のローラ装置2、スリッタスコアラ1、及びコンピュータを使用して行う本実施形態の加工位置調整方法は、走行するシート材Sの幅方向に平行な軸21p、22p周りにそれぞれ回転自在で、且つ、幅方向にスライド可能な一対のローラ21,22で、シート材Sを常に上下から挟持し、シート材Sに幅方向の位置ずれが生じたとき、スリッタスコアラ1とシート材Sとの相対的な位置関係が、予め定めた基準位置関係となるまで、一対のローラ21,22の双方をシート材Sの位置ずれの方向とは反対の幅方向にスライドさせ、一対のローラ21,22が初期位置に対して位置している方向とは反対の幅方向に、スリッタスコアラ1をスライドさせるものである。本実施形態では、スリッタスコアラ1とシート材Sとの基準位置関係を、スリッタスコアラ1のマシンセンタラインMとシート材Sの幅方向の中心線Lが一致する位置関係としている。
<制御例1>
以下、シート材Sの加工位置調整方法における具体的な制御例を説明する。まず、制御例1について、図4及び図5を用いて説明する。これらの図は、走行するシート材Sを上方から見た図であり、シート材Sの走行方向は紙面上から下に向かう方向である。また、説明の便宜のために、スリッタスコアラ1を簡略化し、四つの加工ユニット11が一列に設けられているものを図示しているが、実際のスリッタスコアラ1は加工ユニット11を複数列備えており、各列における加工ユニット11の数も四つに限定されるものではない。
制御例1の加工位置調整方法は、一対のローラ21,22の幅方向のスライドを許容する範囲として、初期位置の両側に予め許容範囲Rを定めると共に、初期位置の両側に許容範囲Rより狭い範囲である基準範囲Rを予め定め、一対のローラが許容範囲Rの上限に達したとき、スリッタスコアラ1を幅方向にスライドさせる距離として予め定めた単位距離Nだけスライドさせ、一対のローラが基準範囲R内に戻るまで、スリッタスコアラ1の単位距離Nのスライドを繰り返すものである。
シート材Sは、上面に当接させたローラ21と下面に当接させたローラ22によって、常に上下から挟持された状態とする。上下のローラ21,22は、それぞれ軸21p、22p周りに回転自在であるため、シート材Sの走行を妨げることなく、シート材Sの走行に従動して自由回転する。シート材Sの幅方向の中心線Lがスリッタスコアラ1のマシンセンタラインM上にあるときは、上下からシート材Sを挟持しているローラ21,22はスライドさせない(図4(a)参照)。この状態では、ローラ21の上流側と下流側とで、シート材Sが走行する幅方向の位置は変わらない。このときのローラ21,22の幅方向の位置が、初期位置である。なお、ここでは、ローラ21,22の初期位置が、ローラ装置2のマシンセンタラインC上にある場合を例示する。
シート材Sに対して何らかの外力が作用して、シート材Sに幅方向の位置ずれが生じた場合、コンピュータはシート材Sの幅方向の位置の検知、及びスリッタスコアラ1の位置情報に基づいて、基準位置関係からのずれを算出する。そして、コンピュータは算出結果に基づいて上下のローラ21,22を制御し、シート材Sを挟持したままの状態で、同時に同方向に同距離移動させる。ここでは、紙面左方向に外力が作用し、シート材Sが紙面左方向にずれた場合を例示する(図4(b)参照)。コンピュータは、スリッタスコアラ1とシート材Sとの相対的な位置関係が基準位置関係となるまで、すなわち、シート材Sの中心線Lがスリッタスコアラ1のマシンセンタラインMと一致するまで、シート材Sが位置ずれしている方向とは反対の方向、ここでは紙面右方向に、ローラ21,22をスライドさせる。これにより、シート材Sはローラ21,22に引き摺られるようにローラ21,22のスライド方向、ここでは紙面右方向に移動し、シート材Sの中心線Lがスリッタスコアラ1のマシンセンタラインMと一致する(図4(c)参照)。
このように、本制御例では、一対のローラ21,22のスライドによって、シート材Sの幅方向の位置ずれを修正する。一対のローラ21,22のみを備える上記構成のローラ装置2では、ローラ21,22が素早くスライドするように制御することが可能である。従って、シート材Sが幅方向に短い時間で変位する「速いずれ」も含めたシート材Sの幅方向の位置ずれを、応答性よく修正することができる。
ここで、幅方向にずらすように作用する外力がシート材に対して長時間に亘り作用し続ける「継続的な位置ずれ」が生じた場合、シート材Sの中心線Lがスリッタスコアラ1のマシンセンタラインMと一致している基準位置関係を保持するためには、一対のローラ21,22は同一方向に継続的にスライドする必要がある。そのため、時間の経過に伴い一対のローラ21,22の位置が次第に一方向に偏ってしまい、機械的な可動範囲の限界に達してしまうおそれがある。
そこで、本制御例では、ローラ21,22をスライドさせる許容範囲Rに基づく制御を行う。この許容範囲Rは、ローラ21,22の初期位置(ローラ装置2のマシンセンタラインC)の両側に所定距離の範囲として定められる。つまり、ローラ装置2のマシンセンタラインCの左右両側に、それぞれローラ21,22をスライドさせる距離の上限値が設けられる。ここで、許容範囲Rは、ローラ21,22の機械的な可動範囲より、ローラ装置2のマシンセンタラインCに近い範囲とすることが望ましい。シート材Sの位置調整は、ローラ装置2のマシンセンタラインCに近い位置にあるローラ21,22によって行う方が、制御が安定するからである。
そして、スライドしたローラ21,22が許容範囲Rの上限まで達した場合は、ローラが初期位置(ローラ装置2のマシンセンタラインC)に対して位置している方向とは反対の幅方向に、スリッタスコアラ1をスライドさせる(図5(d)参照)。これにより、シート材Sとスリッタスコアラ1の基準位置関係は崩れ、シート材Sの中心線Lに対して、スリッタスコアラ1のマシンセンタラインMがずれた状態となる。ここでは、ローラ21,22が初期位置に対して右側の許容範囲Rの上限に達しており、スリッタスコアラ1を左にスライドさせたことにより、ローラ装置2のマシンセンタラインCに対してスリッタスコアラ1のマシンセンタラインMが左にずれている状態を示している。このとき、スリッタスコアラ1を一度にスライドさせる単位距離Nは、スリッタの刃体が食い込んでいるシート材Sに損傷を与えることがないよう、小さい距離が設定される。ここでは、スリッタスコアラ1のスライドを駆動する機構を機械的に制御可能な最小単位を、単位距離Nとして設定している。なお、図5では、明確に示すために、単位距離N、許容範囲R、及び基準範囲Rの大きさを誇張して図示している。
一対のローラ21,22は、常にスリッタスコアラ1とシート材Sとの相対的な位置関係が基準位置関係となるまでスライドするように、ここでは、シート材Sの中心線Lがスリッタスコアラ1のマシンセンタラインMと一致するまでスライドするように制御されている。そのため、ローラ21,22は、スリッタスコアラ1がスライドした方向に向かって、つまり、初期位置(ローラ装置2のマシンセンタラインC)に向かって、スライドする(図5(e)参照)。これにより、ローラ21,22は、シート材Sとスリッタスコアラ1との位置関係を基準位置関係に戻すように移動することで、自身も初期位置に戻る方向に移動する。
従って、シート材Sとの基準位置関係を崩すようなスリッタスコアラ1のスライドと、シート材Sとスリッタスコアラ1の位置関係を基準位置関係に戻すためのローラ21,22のスライドとを繰り返すことにより、ローラ21,22を初期位置の近傍に戻すことができる。ここで、ローラ21,22が初期位置の近傍まで戻ったか否かの判断は、初期位置の両側に許容範囲Rより狭い範囲として設定された基準範囲Rと、ローラ21,22の位置とを対比することにより行う。そして、ローラ21,22の位置が基準範囲R内となるまで、上述のように、シート材Sとの基準位置関係を崩すようなスリッタスコアラ1のスライドと、シート材Sとスリッタスコアラ1の位置関係を基準位置関係に戻すためのローラ21,22のスライドとを繰り返すことにより、ローラ21,22を初期位置の近傍に戻すことができる。
このように本制御例は、シート材Sとの相対的な位置関係が基準位置関係にあるスリッタスコアラ1を、敢えて基準位置関係を崩すように移動させるものである。しかしながら、スリッタスコアラ1が一度にスライドする単位距離Nは、上記のように小さい距離に設定されており、崩れた位置関係は、スリッタスコアラ1に比べて素早く移動可能なローラ21,22のスライドによって、速やかに基準位置関係に戻される。従って、スリッタスコアラ1によってシート材Sが加工される位置に影響を及ぼすことなく、一対のローラ21,22の位置を徐々に基準範囲R内に戻すことができる。
<制御例2>
次に、制御例2について、図6を用いて説明する。制御2の加工位置調整方法は、予め定めた単位時間T当たりに、一対のローラ21,22が幅方向における右方向にスライドした距離と左方向にスライドした距離の一方を正の値、他方を負の値として総和を算出し、算出された総和を相殺する距離及び方向にスリッタスコアラ1をスライドさせるものである。
図6(a)において、ジグザグの実線は、シート材Sの幅方向の位置ずれを修正するために、スリッタスコアラ1とシート材Sの相対的な位置関係が基準位置関係となるように幅方向にスライドしたローラ21,22の軌跡を示しており、紙面上から下に向かう矢印tは、時間軸である。ここでは、シート材Sが左右への蛇行を短い周期で繰り返していると共に、シート材を右方向にずらす外力がシート材に対して長時間に亘り作用し続けている「継続的な位置ずれ」が生じている例である。このような場合、一対のローラ21,22がスライドすることにより、シート材Sの短周期の蛇行による位置ずれを修正して行くと、時間の経過に伴い、ローラ21,22の位置は左方向に偏って行ってしまう。
そこで、本制御例では、図6(b)に示すように、単位時間T当たりにローラ21,22がスライドした距離の総和を算出する。ここで、幅方向における右方向への移動距離を正の値、左方向への移動距離を負の値とすると、単位時間T当たりのローラ21,22のスライド距離の総和は、負の値としてn1である。つまり、単位時間Tの経過後、シート材Sの幅方向の位置ずれが修正された状態、すなわち、シート材Sとスリッタスコアラ1の相対的な位置関係が基準位置関係にある状態で、ローラ21,22は、初期位置であるローラ装置2のマシンセンタラインCから左方向へ距離nだけ移動している。
この距離の総和を相殺する距離及び方向に、スリッタスコアラ1をスライドさせる。すなわち、正の方向である右方向に距離nだけ、スリッタスコアラ1をスライドさせる。これにより、シート材Sに対するスリッタスコアラ1の位置が、基準位置関係より正の方向に距離nだけずれた状態となる。そのため、ローラ21,22は、シート材Sとスリッタスコアラ1との位置関係を基準位置関係に戻すために、シート材Sを挟持した状態で正の方向に距離nだけスライドする。これにより、ローラ21,22は、シート材Sとスリッタスコアラ1との位置関係を調整しつつ、自身も初期位置であるローラ装置2のマシンセンタC上に戻ることができる。
従って、本制御例によれば、シート材Sの幅方向の位置ずれに応答してローラ21,22をスライドさせることにより、常時シート材Sの位置ずれを修正すると共に、単位時間Tごとにローラ21,22を初期位置に戻すことができる。これにより、単位時間Tを短く設定することにより、一対のローラ21,22の位置が初期位置から大きく離れることなく、一対のローラ21,22によってシート材Sの位置ずれを修正し、シート材Sに溝切り及び罫線入れがなされる加工位置を適正な位置に調整することができる。
上記のように、本実施形態の位置調整方法によれば、素早く移動することが可能な一対のローラのスライドによって、常にシート材Sとスリッタスコアラ1の位置関係を一定に保持することにより、シート材Sが幅方向に短い時間で変位する「速いずれ」も含め、シート材Sの幅方向の位置ずれを応答性よく修正し、段ボールシートに溝切りや罫線入れの加工を行う加工位置を適正な位置に調整することができる。
加えて、スリッタスコアラ1のスライドによって、シート材Sとの基準位置関係を敢えて崩すことにより、シート材Sとスリッタスコアラ1の位置関係を基準位置関係に保持しようとするローラが、初期位置から大きく離れることを防止することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記のローラ装置2では、ローラ21,22のうち、シート材Sの上面に当接するローラ21が昇降することにより段ボールシートの厚さに対応する場合を例示したが、シート材Sの下面に当接するローラ22が昇降する構成とすることができる。
1 スリッタスコアラ
2 ローラ装置
21,22 ローラ
21p,22p シート材の幅方向に平行な軸
S シート材
許容範囲
基準範囲
単位距離
単位時間

Claims (3)

  1. 走行するシート材の幅方向に平行な軸周りにそれぞれ回転自在で、且つ、前記幅方向にスライド可能な一対のローラで、前記シート材を常に上下から挟持し、
    前記シート材に前記幅方向の位置ずれが生じたとき、スリッタスコアラと前記シート材との相対的な位置関係が、予め定めた基準位置関係となるまで、一対の前記ローラの双方を前記シート材の位置ずれの方向とは反対の前記幅方向にスライドさせ、
    一対の前記ローラが初期位置に対して位置している方向とは反対の前記幅方向に、前記スリッタスコアラをスライドさせる
    ことを特徴とするシート材の位置調整方法。
  2. 一対の前記ローラの前記幅方向のスライドを許容する範囲として、前記初期位置の両側に予め許容範囲を定めると共に、前記初期位置の両側に前記許容範囲より狭い範囲である基準範囲を予め定め、
    一対の前記ローラが前記許容範囲の上限に達したとき、前記スリッタスコアラを前記幅方向にスライドさせる距離として予め定めた単位距離だけスライドさせ、一対の前記ローラが前記基準範囲内に戻るまで、前記スリッタスコアラの前記単位距離のスライドを繰り返す
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート材の位置調整方法。
  3. 予め定めた単位時間当たりに、一対の前記ローラが前記幅方向における右方向にスライドした距離と左方向にスライドした距離の一方を正の値、他方を負の値として総和を算出し、該総和を相殺する距離及び方向に前記スリッタスコアラをスライドさせる
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート材の位置調整方法。
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