JP6038484B2 - Yb添加光ファイバ - Google Patents
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Description
Yb、Al、Ge及びリンが添加されたコアと、
前記コアの外周囲に設けられたクラッドとを備えたYb添加光ファイバを対象とし、
上記Yb添加光ファイバでは、
前記コアの開口数NAは、0.05以上0.15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bは、1.2以上40以下であり、
前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cは、0.9以上15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するGeのモル比dは、0.01以上10以下であり、
前記コアに添加されているリンの濃度は、0.16モル%以下である構成とする。
前記コアのNAと、
前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bと
前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cと、
前記コアに添加されているGeに対するYbのモル比dとの関係を現す(NA×b×c)/d×1000の値が80以上1000000以下とする。
前記コアに添加されているYbの濃度は0.05モル%以上0.2モル%以下であり、
前記コアに添加されているAlの濃度は0.1モル%以上1.2モル%以下であり、
前記コアに添加されているGeの濃度は0.05モル%以上0.7モル%以下とする。
前記コアにはP(リン)がさらに添加され、
前記リンの濃度は、0.05モル%以上、0.16モル%以下とする。
本発明の実施形態に係る光ファイバは、コアにYbが添加されたYb添加光ファイバであり、例えばファイバレーザや光通信信号の増幅器に用いられる。
次に、光ファイバの製造方法の一例を説明する。
光ファイバ母材の製造方法としては、例えばMCVD法を採用することができる。具体的には、ロータリージョイントに軸回転可能に支持された石英管内に、SiCl4、Yb(DPM)3(β−ジケトン金属錯体)(或いはYbCl3)、AlCl3、GeCl4、POCl3を供給すると共に、石英管を軸回転させつつ酸水素バーナーの炎を軸方向に走査させることにより外部から加熱する。このとき、Yb(DPM)3、AlCl3及び、GeCl4、POCl3の供給量を調整することにより、光ファイバのコアに添加されるAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比dを調整することができる。そうして、石英管内に、Yb、Al、Ge、又は、Pが添加されたSiO2(ガラス微粒子)からなるスートが堆積する。スートは、酸水素炎の熱により加熱されて透明のガラス層になる。
続いて、光ファイバ母材を線引装置にセットし、加熱炉で加熱して線引きする。これにより、Yb、Al及びGe、又はPが添加されたコアと、このコアを被覆するように外側に設けられ、コアよりも屈折率が低いクラッドとを有する光ファイバが製造される。
(実施例1)
実施例1に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.08モル%(モル百分率)、0.77モル%、0.19モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000はそれぞれ、9.63、4.05、2.38、1756であった。
実施例2に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.109であった。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.11モル%、0.64モル%、0.17モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.82、3.76、1.55、1541であった。
実施例3に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.20モル%、0.24モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.33、0.83、1.6、72であった。
実施例4に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.16モル%、0.21モル%、0.25モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.31、0.84、1.56、75であった。
実施例5に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.111であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.07モル%、0.89モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、12.71、6.36、2.0、4486であった。
実施例6に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.108であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.26モル%、0.43モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.73、0.6、2.87、39であった。
実施例7に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.54モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、4.5、11、0.75、6846であった。
実施例8に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.2モル%、0.47モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.67、11.0、3.92、501であった。
実施例9に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.22モル%、0.45モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.2、11、4.5、575であった。
実施例10に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.79であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.12モル%、0.29モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.33、0.41、3.22、14であった。
実施例11に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.085であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.08モル%、0.17モル%、0.11モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.13、1.55、1.38、203であった。
実施例12に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.076であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.11モル%、0.04モル%、0.23モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、0.36、0.17、2.09、2であった。
比較例1に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.37モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、4.11であった。
比較例2に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。コアに添加されているYb濃度及びGe濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.3モル%であった。すなわち、Ge/Ybモル比dは、3.33であった。
比較例3に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.79モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、7.9であった。
比較例4に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。コアに添加されているYb濃度及びGe濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.4モル%であった。すなわち、Ge/Ybモル比dは、4.0であった。
比較例5に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.14であった。そして、コアには、Yb及びAlが添加されている。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.1モル%、1.95モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、19.5であった。
ファイバ長100m、曲げ直径200mmの光ファイバにおける波長1300nm付近の伝送損失を測定し、その波長帯域における伝送損失を評価した。
異なるYb濃度を有する光ファイバのフォトダークニング耐性の評価を規格化するため、光ファイバのファイバ長を変化させることで、光ファイバの総吸収係数を略一致させ、励起波長976nm、励起パワー500mWで、コアを励起させながら、670nmのレーザ光の透過率(透過パワー)を48時間連続的に計測して、レーザ光の損失増加量を評価した(例えば、非特許文献6参照)。ここで、ファイバのコア径は7.5um、コアのYb総吸収は波長915nm帯域において15dB/ファイバ、Yb添加光ファイバに融着する光ファイバとしては、Yb添加光ファイバと同じコア径を有する1.3μm零分散光ファイバを採用した。ファイバと間の融着損失はフォトダークニング結果に影響されるために、融着後の透過率を測定し、問題ないことを確認した。
表1は、実施例1〜12及び比較例1〜5に係る光ファイバの波長1300nm帯域の伝送損失や励起波長915nm、励起パワー500mWで48時間照射後の670nmのレーザ光の損失増加量などの特性をまとめたものである。
図1で示すように波長1300nm帯域の伝送損失は、Yb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al及びGe添加コアの伝送損失は、単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al及びGeの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al及びGe濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、NBOHC準位及びNBOHC密度、結晶欠陥密度、レイリー散乱状態が異なるためであると考えられる。表1で示すように、例えば、実施例2、12のように類似なYb濃度であってもAl、Ge濃度の組合せによって伝送損失は異なる。さらに、表1に示すように、実施例1では6.2dB/km、実施例3では18.0dB/km、比較例1では21dB/km、比較例2では25dB/kmであり、実施例1、2に係る光ファイバの伝送損失は、比較例1、2に係る光ファイバの伝送損失よりも格段に低くなっている。このことから、コアにYb、Al及びGeが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb及びAlが添加されている光ファイバやコアにAlが添加されておらずYb及びGeが添加されている光ファイバよりも伝送損失が小さくなることが分かる。
図3示すように励起パワー500mWでの670nm付近のPD損失増加量は、概ねYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al及びGe添加コアのPD損失増加量は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al及びGeの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al及びGe濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、NBOHC密度、結晶欠陥密度が異なるためと考えられる。表1で示すように、実施例1では2.0dB、実施例2では4.5dB、比較例1では20dB、比較例2では26dBであり、実施例1、2に係る光ファイバのPD損失増加量は、比較例1、2に係る光ファイバの損失増加量よりも格段に低くなっている。つまり、実施例1、2に係る光ファイバは、比較例1、2に係る光ファイバよりもフォトダークニング耐性が格段に高くなっている。このことから、コアにYb、Al及びGeが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb及びAlが添加されている光ファイバやコアにAlが添加されておらずYb及びGeが添加されている光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなることが分かる。加えて、実施例9と比較例1とを対比すると、比較例1の方が実施例9よりもAl濃度が高くても、実施例9の方が損失増加量が低くなっている。このことは、Yb元素に対するAlのモル比の増大させることにより、フォトダークニング耐性を向上することができるという従来の知見とは、全く逆の結果である。
(実施例13)
実施例13に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度及びP濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.22モル%、0.4モル%、0.15モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000はそれぞれ、1.47、0.55、2.67、31であった。
実施例14に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.109であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.16モル%、0.33モル%、0.16モル%、0.13モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.06、2.06、1.0、464であった。
実施例15に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.14モル%、0.54モル%、0.09モル%、0.1モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、3.86、6.0、0.64、3744であった。
実施例16に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.51モル%、0.1モル%、0.06モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、4.25、5.1、0.83、2679であった。
実施例17に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.64モル%、0.06モル%、0.07モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.33、10.67、0.5、11719であった。
実施例18に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.099であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.13モル%、0.48モル%、0.1モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、3.69、4.8、0.77、2281であった。
実施例19に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.06モル%、1.14モル%、0.11モル%、0.16モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、19.0、10.36、1.83、11815であった。
実施例20に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.105であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.64モル%、0.1モル%、0.13モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.33、6.4、0.83、4301であった。
実施例21に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.106であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.10モル%、0.76モル%、0.10モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、7.6、7.6、1.0、6123であった。
実施例22に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.22モル%、0.26モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.2、0.85、2.6、57であった。
実施例23に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.082であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.07モル%、0.45モル%、0.09モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、6.43、5.0、1.29、2050であった。
比較例6に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.114であった。そして、コアには、Yb、Al及びPが添加されている。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、P濃度はそれぞれ、0.14モル%、0.91モル%、0.21モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、6.5であった。
比較例7に係る光ファイバは、コア径が7.5±1μm、NAが0.089であった。そして、コアには、Yb、Al及びPが添加されている。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、P濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.46モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、3.07であった。
表2は、実施例13〜23及び比較例1〜5に係る光ファイバの波長1300nm帯域の伝送損失や励起波長915nm、励起パワー500mWで48時間照射後の670nmのレーザ光の損失増加量などの特性をまとめたものである。
図6で示すように波長1300nm帯域の伝送損失は、図1と同様にYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al、Ge及びP添加コアの伝送損失は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al、Ge及びPの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al、Ge及びP濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、欠陥密度、NBOHC準位及びNBOHC密度、レイリー散乱状態が異なるためであると考えられる。表2で示すように、例えば、実施例14、15のように同様なYb濃度であってもAl、Ge及びP濃度の組合せによって伝送損失は異なる。さらに、実施例16では5.3dB/km、実施例17では5.1dB/km、比較例6では15dB/km、比較例7では15dB/kmであり、実施例15、16に係る光ファイバの伝送損失は、比較例6、7に係る光ファイバの伝送損失よりも低くなっている。このことから、コアにYb、Al、Ge及びPが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb、Al及びPが添加されている光ファイバよりも伝送損失が小さくなることが分かる。
図8示すように励起パワー500mWでの670nm付近の損失は、概ねYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al、Ge及びP添加コアの伝送損失は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al、Ge及びPの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al、Ge及びP濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、欠陥密度、NBOHC準位及び密度が異なるためであると考えられる。表2で示すように、実施例14では7.5dB、実施例15では6.0dB、比較例7では19.4dBであり、実施例14、15に係る光ファイバの損失増加量は、比較例7に係る光ファイバの損失増加量よりも低くなっている。つまり、実施例14、15に係る光ファイバは、比較例7に係る光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなっている。しかし、比較例6の損失増加量は実施例より低いが、伝送損失が高く、高出力レーザを実現させるには適切ではない。また、比較例7から分かるように、NAを下げることにより伝送損失及びPD損失耐性は悪くなるため、シングルモードファイバのコア面積を広げ、非線形耐性を高める観点からも適切ではない。このことから、コアにYb、Al、Ge及びPが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb、Al及びPが添加されている光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなることが分かる。
また、レーザ特性を評価するために、実施例5、7、11、17、19及び比較例1、2、6のようにYb、Al、Ge又はPがコアに添加され、コア径が11±1μm、ポンプガイド径が400μm、ファイバ長15mのいわゆるポリマークラッド構造のダブルクラッド光ファイバを作製した。そうして、光ファイバの一端面に950nm以上1100nm以下帯域用の誘電体高反射膜を形成し、励起波長を976nm、入射NAを0.45としてレーザ発振特性を評価したところ、実施例5、7、11、17、19のようにYb、Al、Ge又はPが添加された光ファイバの50W出力での光-光変換効率は、78%以上80%以下となり、比較例1、2、6のようにコアにYb及びAl、Yb及びGe、又は、Yb、Al及びPが添加された光ファイバの50W出力での光-光変換効率(60%以上70%以下)よりも高くなった。
Claims (4)
- Yb、Al、Ge及びリンが添加されたコアと、
前記コアの外周囲に設けられたクラッドとを備えたYb添加光ファイバであって、
前記コアの開口数NAは、0.05以上0.15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bは、1.2以上40以下であり、
前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cは、0.9以上15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するGeのモル比dは、0.01以上10以下であり、
前記コアに添加されているリンの濃度は、0.16モル%以下である
ことを特徴とするYb添加光ファイバ。 - 請求項1に記載のYb添加光ファイバにおいて、
前記コアのNAと、
前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bと
前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cと、
前記コアに添加されているGeに対するYbのモル比dとの関係を現す(NA×b×c)/d×1000の値が80以上1000000以下である
ことを特徴とするYb添加光ファイバ。 - 請求項1又は2に記載のYb添加光ファイバにおいて、
前記コアに添加されているYbの濃度は0.05モル%以上0.2モル%以下であり、
前記コアに添加されているAlの濃度は0.1モル%以上1.2モル%以下であり、
前記コアに添加されているGeの濃度は0.05モル%以上0.7モル%以下である
ことを特徴とするYb添加光ファイバ。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載のYb添加光ファイバにおいて、
前記コアに添加されているリンの濃度は、0.05モル%以上0.16モル%以下である
ことを特徴とするYb添加光ファイバ。
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