JP2013232591A - Yb添加光ファイバ - Google Patents

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Abstract

【課題】低損失で且つ、良好なフォトダークニング耐性を有するYb添加光ファイバを提供する。
【解決手段】Yb添加光ファイバにYb、Al及びGeが添加されたコアと、コアの外周囲に設けられたクラッドとをコアの開口数NAが、0.05以上0.15以下となるように設ける。コアに含有されているYbに対するAlのモル比を1.2以上40以下とし、コアに添加されているGeに対するAlのモル比を0.9以上15以下とし、コアに添加されているYbに対するGeのモル比を0.01以上10以下とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、コアにYb(イッテルビウム)を添加(ドープ)したYb添加光ファイバに関する。
従来より、Er(エルビウム)、Ybなどの希土類元素を添加した希土類添加光ファイバは、光通信信号の増幅器として幅広く利用されている。特に、Ybを添加したYb添加光ファイバを用いたファイバレーザは、高い光変換効率や優れたビーム品質が得られることから、切断、溶接、マーキング等の加工技術分野において大きな関心を集めている。
近年、こうした加工技術分野では、高出力で高品質なレーザが求められている。高出力化のためには、大強度のレーザ光をYb添加光ファイバに入力することが考えられる。しかしながら、単に大強度のレーザ光をYb添加光ファイバに入力しても、誘導ブリルアン散乱(SBS:Stimulated Brillouin Scattering)や誘導ラマン散乱(SRS:Stimulated Raman Scattering)が発生すると共に、特にフォトダークニング(PD:photodarkening)が起こり、高出力化が妨げられてしまう。
Yb添加光ファイバから高品質レーザを得るためには、広い利得スペクトル、低い再吸収、レーザの安定性、特に高い光変換効率や高いフォトダークニング耐性等の物性が要求される。
ここで、カラーセンター形成のメカニズムによって起こるフォトダークニングは、光ファイバの出力を劣化させる主な原因となっており、励起反転分布又はYbイオンの励起濃度の約7乗に比例して起こることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
フォトダークニングは、添加されたYbイオンのクラスタ化が原因で起きることが一般に知られている。Ybイオンのクラスタ化は、添加されたYbイオンが十分な拡散(分離)ができず、酸素欠陥によって起因する現象であり、Yb添加を高濃度化すると、顕著に現れる。
非特許文献2には、Ybイオンのクラスタ化を抑制し、フォトダークニングを低減する方法として、Al(アルミニウム)を共添加する方法が開示されている。これによると、Yb元素に対するAlのモル比の増大させることにより、フォトダークニングをある程度抑制することができる。しかし、シングルモードファイバから非線形特性に耐性を持たせるためにNA(Numerical Aperture、開口数)を制御させる必要があり、Al濃度をいくらでも上げられるものではない。
非特許文献3には、P(リン)を添加することにより、酸素欠陥( Non Bridging Oxygen Hole Center: 以下、NBOHCという)準位を変化させ、フォトダークニングをある程度抑制が可能性あることが記載されているが、P添加コアでは伝送損失が300dB/kmとなり、高出力レーザでは適切ではない(例えば、非特許文献4参照)。
ところで、特許文献1〜3では、Ge添加希土類ファイバのフォトダークニング特性に関して記載され、Yb添加希土類ファイバのフォトダークニング特性はGe添加と関係なく、主にAl濃度に支配される他、特に、Ge添加希土類ファイバからフォトダークニング耐性の低下が確認されている。さらに、Ge添加によるフォトダークニング抑制及び伝送損失改善の報告はない他、添加元素のモル比とフォトダークニング及び伝送損失の相関関係を詳細に記載している従来技術はない。
ここで、高ビーム品質のシングルモードファイバを実現させるためにはNAを制御する必要があり、添加元素の濃度が制限される。特に、近年になって変換効率が高い高出力レーザを実現させるためには、コアのNAが低く、且つ、1wt%(重量百分率)前後のYb濃度が必要となり、Ybクラスタ化に影響されるAl添加濃度が制限され、フォトダークニング耐性が悪化する恐れがある。
なお、シングルクラッドファイバから高い光変換効率を得る方法としては、希土類ファイバのコア中心のYb添加が知られているが(非特許文献5参照)、一般的に、光変換効率を高くするには、光ファイバの伝送損失も低くしなければならない。シングルクラッドファイバの伝送損失の要因には、吸収損失(例えば、コアに含まれる不純物による吸収及び結晶欠陥による吸収)と散乱損失(例えば、レイリー散乱)がある。コアに含まれる不純物濃度は、ガラス自体に含まれる不純物やロッド・イン・チューブ工程において混入する不純物によるところが大きいため、低減することが困難である。また、結晶欠陥は、コア組成及び製法によって異なるためにコア組成の制御やモル比の制御、且つ、ファイバ製造条件を最適にしなければいけない。
なお、非特許文献6のように、フォトダークニングに起因する損失増加量を評価することが知られている。
特開2009-24405号公報 特開2009-536785号公報 国際公開第2010/016245号パンフレット
Joona Koponen.et al.,"Photodarkening Measurements in Large-Mode-Area Fibers",SPIE Photonics West 2007,2007,vol.6453-50 T.Kitabayashi.et al.,"Population Inversion Factor Dependence of Photodarkening of Yb-doped Fibers and its Suppression by Highly Aluminum Doping",OFC2006,OThC5,2006 Peter d. Dragic、"Characterization of defect luminescence in Yb doped silica fibers: part I NBOHC", OPTICS EXPRESS,vol. 16, 2008, p4688 Sylvia Jetschke, "Efficient Yb laser fibers with low photodarkening by optimization of the core composition", OPTICS EXPRESS, vol. 16, 2008, p15540 C.Randy Giles.et al.,"Modeling Erbium-Doped Fiber Amplifiers",journal of lightwave technology,1991,vol.9(no.2),p.271-283 Joona Koponen.et al.," Photodarkening Measurements in Large-Mode-Area Fibers", SPIE Photonics West 2007, vol. 6453-50 (2007)
Yb添加光ファイバを用いたファイバレーザでは、通信、産業への応用の観点から高い光変換効率及び高い信頼性が求められる。したがって、Yb添加光ファイバにおいては、伝送損失が低く、高いフォトダークニング耐性(PD損失増加量)、且つ、高い非線形耐性を有することが求められる。
本発明の課題は、低損失で且つ、高いフォトダークニング耐性を有するYb添加光ファイバを提供することである。
本願発明者は、コアにYbが添加されたYb添加光ファイバにおいて、コアに対するAl及びGe(ゲルマニウム)の添加濃度を最適化することにより、フォトダークニング耐性(又は、PD損失増加量)を高めることができると共に、伝送損失を低減できることを見出した。本発明は、この知見に基づいて完成するに至ったものである。
具体的には、第1の発明では、
Yb、Al及びGeが添加されたコアと、
前記コアの外周囲に設けられたクラッドとを備えたYb添加光ファイバを対象とし、
上記Yb添加光ファイバでは、
前期コアの開口数NAは、0.05以上0.15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bは、1.2以上40以下であり、
前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cは、0.9以上15以下であり、
前記コアに添加されているYbに対するGeのモル比dは、0.01以上10以下である構成とする。
ここで、コアの開口数NAが0.05より小さいと光の閉じ込めが弱く光変換効率が低下するためにコアNAを0.05以上にあげる必要があり、0.15よりも大きくなると、シングルモードファイバ化及びコア中に伝送される光の波長を制限(波長カットオフ)させるために有効コア径を小さくする必要があり、非線形耐性が悪くなる。非線形耐性が悪くなると、SBS(Stimulated Brillouin Scattering)、SRS(Stimulated Raman Scattering)などの非線形特性によってコアが破壊される。しかし、NAを0.05以上0.15以下にすることで、非線形特性が抑制され、高出力レーザ発振状態でも破壊され難いコア径が大口径のシングルモードの光ファイバが実現できる。
また、Ybに対するAlのモル比が1.2よりも小さくなると、Al濃度が低くなると共にGe濃度が高くなるため、Ybイオンのクラスタ化及びNBOHCの密度が増え、フォトダークニング耐性が悪化する。また、40よりも大きいと、Al結晶化により欠陥密度が増大し、フォトダークニング耐性の劣化及び伝送損失が増大する他、フォトダークニング耐性の向上のためにAlを増やすと、NAが必要以上に高くなるためにGe濃度が低くなり、フォトダークニング耐性及び伝送損失が悪くなる。一方、Geに対するAlのモル比が0.9よりも小さいと、Al濃度が低くすぎるためにYbイオンのクラスタ化の促進及びAl結晶化により結晶欠陥が増え、フォトダークニング耐性及び伝送損失が悪くなる他、NAを0.15以下にするためにGe濃度を増やす必要があるので、NBOHC準位及び密度が増大し、フォトダークニング耐性を悪化させる。また、Geに対するAlのモル比が15よりも大きいと、Ge濃度が低くなり、ガラスが硬くなるためにYbイオンの拡散が不完全に終わり、フォトダークニング耐性が悪化し、レイリー散乱増加により伝送損失が増える。さらに、Ybに対するGeモル比が0.01より小さいとGe濃度が低いためにYbイオンの拡散が不完全で終わり、Ybイオンのクラスタ化が進む他、ガラスが硬くなり、結晶欠陥の増大やレリー散乱を増大させる恐れがある。また、Ybに対するGeモル比が10よりも大きくなるとNBOHC密度の増大するためにフォトダークニング耐性が低下する。
したがって、上記の構成によると、低い伝送損失及び高いフォトダークニング耐性を有するYb添加光ファイバを実現することができる。
また、この好ましいコアの開口数NA、Ybに対するAlのモル比、Geに対するAlのモル比、Ybに対するGeモル比は以下の通りである。
コアの開口数NAは、0.07〜0.12、Ybに対するAlのモル比は、0.30〜20.00、Geに対するAlのモル比は。0.15〜12.00、Ybに対するGeモル比は、0.40〜5.00。
第2の発明では、第1の発明において、
前期コアのNAと、
前記Ybに対するAlのモル比bと
前記Geに対するYbのモル比dとの関係を現す(NA×b×c)/d×1000の値が80以上1000000以下とする。
ここで、(NA×b×c)/d×1000の値が80よりも小さくなると、Geの濃度が高く、且つ、Al濃度が低くなるためにYbイオンのクラスタ密度が増大する他、NBOHC準位の変化及びNBOHC密度が増え、伝送損失増加及びフォトダークニング耐性が低下する恐れがある。
逆に(NA×b×c)/d×1000の値が1000000よりも大きくなるとGe濃度が低くすぎるためにガラスが硬くなり、レイリー散乱の増加及びAl結晶化が進み、伝送損失及びフォトダークニング耐性が悪化する恐れがある。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
前記Yb濃度は0.05モル%以上0.2モル%以下であり、
前記Al濃度は0.1モル%以上1.2モル%以下であり、
前記Ge濃度は0.05モル%以上0.7モル%以下とする。
すなわち、高い光変換効率のYb添加光ファイバを作製するためには、Yb濃度を高くして、吸収係数を上げる必要があるが、あまり上げすぎるとYbイオンのクラスタ密度増加及びYb結晶化により、伝送損失の増大及びフォトダークニング耐性が低下する。ここで、コアにGeが含まれていない従来のYb添加光ファイバであれば、Yb濃度を高くすると、Ybイオンの拡散が不完全で終わり、Ybイオンがクラスタ化され、フォトダークニング耐性が低下するため、コアに高濃度のAlを添加する必要があった。しかし、コアに高濃度のAlを添加すると、コアの屈折率が大きく上昇し、ひいては比屈折率差が大きくなるため、高品質なレーザビームを提供可能な低NAの光ファイバを作製することが困難になる。これに対し、本発明では、Alと共に、このAlよりも屈折率変化量が小さい(約1/6)Geを所定のモル比でコアに添加することによりガラスが比較的に柔らかくなるためにレイリー散乱の低下及びフォトダークニング耐性が高められているので、高濃度のAlをコアに添加する必要がなく、0.05モル%以上といった高濃度のYbが添加された低NAの光ファイバを実現することができる。しかし、Yb濃度が0.2モル%よりも大きくなるとYbイオンの拡散が不完全に終わり、Ybイオンのクラスタが増えると共に結晶欠陥が増え、フォトダークニング耐性の悪化及び伝送損失の増大を招く。また、Al濃度は0.1モルよりも小さくなるとコア屈折率を上げるためにGe濃度を上げる必要があるためにNBOHC密度が増え、フォトダークニング耐性が低下する。さらに、Al濃度が1.2モル%よりも大きくなるとNAが高くなるために非線形耐性が高いシングルモードファイバの実現が難しくなる。また、Ge濃度が0.05モル%よりも小さくなるとガラスが硬くなるためにレイリー散乱の増大する他、Ybイオンのクラスタ密度が増え、フォトダークニング耐性が悪化する。さらに、Ge濃度が0.7モル%よりも大きくなるとAl濃度が減るためにNBOHC密度が増え、フォトダークニング耐性が低下する。
第4の発明では、第1〜3の発明のいずれか1つの発明において、
前記コアにはP(リン)がさらに添加され、
前記リンの濃度は、0.05モル%以上0.5モル%以下とする。
すなわち、Pを添加することによりフォトダークニング耐性が向上する他、Pを添加すると屈折率が低減されるのでNA上昇せず、Al濃度を高めることが可能になる。ここで、Pを単に添加するだけでは、高いフォトダークニング耐性及び低い伝送損失の光ファイバの実現が難しいためにAl、Geの濃度最適化が必要となり、前記P(リン)の濃度は0.05モル%以上0.5モル%以下が好ましい。こうすることで、低伝送損失で且つ、高いフォトダークニング耐性を有するYb添加ファイバを実現することができる。
Yb、Al及びGeが添加されたコアと、コアの外周囲に設けられたクラッドとを備えたYb添加光ファイバにおいて、最適なNA並びにYb、Al及びGeのモル比を選択したことにより、低い伝送損失で、且つ、高いフォトダークニング耐性を有するYb添加光ファイバを提供することができる。
コアにYb、Al及びGeを添加したファイバのYb濃度に対する伝送損失の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al及びGeを添加したファイバの添加元素のモル比に対する伝送損失の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al及びGeを添加したファイバのYb濃度に対するPD損失増加量の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al及びGeを添加したファイバの添加元素のモル比に対するPD損失増加量の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al及びGeを添加したファイバのコアのNA、Yb/Alモル比b、 Al/Geモル比cの積値をGe/Ybモル比dで割り、1000を積した値Nに対するPD損失増加量及び伝送損失の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al、Ge及びPを添加したファイバのYb濃度に対する伝送損失の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al、Ge及びPを添加したファイバの添加元素のモル比に対する伝送損失の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al、Ge及びPを添加したファイバのYb濃度に対するPD損失増加量の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al、Ge及びPを添加したファイバの添加元素のモル比に対するPD損失増加量の相関を示すグラフである。 コアにYb、Al、Ge及びPを添加したファイバのNA、Yb/Alモル比b、 Al/Geモル比cの積値をGe/Ybモル比dで割り、1000を積した値Nに対するPD損失増加量及び伝送損失の相関を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
(光ファイバの構成)
本発明の実施形態に係る光ファイバは、コアにYbが添加されたYb添加光ファイバであり、例えばファイバレーザや光通信信号の増幅器に用いられる。
光ファイバは、コアと、このコアの外周囲に設けられ、コアよりも屈折率が低いクラッドとを備える。ここで、クラッドは1層であっても2層以上であってもよい。
コアには、Yb、Al、Ge及びPが添加されている。そうして、コアに添加されているYbに対するAl(=Al/Yb)のモル比は1.2以上40以下に調整されており、コアに添加されているGeに対するAl(=Al/Ge)のモル比は0.9以上15以下に調整されており、コアに添加されているYbに対するGe(=Ge/Yb)のモル比は0.01以上10以下に調整されている。また、Yb濃度は0.05モル%以上0.2モル%以下に調整されており、Al濃度は0.1モル%以上1.2モル%以下に調整されており、Ge濃度は0.05モル%以上0.7モル%以下に調整されており、P濃度は0.05モル%以上0.5モル%以下に調整されている。
(光ファイバの製造方法)
次に、光ファイバの製造方法の一例を説明する。
−光ファイバ母材作製工程−
光ファイバ母材の製造方法としては、例えばMCVD法を採用することができる。具体的には、ロータリージョイントに軸回転可能に支持された石英管内に、SiCl、Yb(DPM)(β−ジケトン金属錯体)(或いはYbCl)、AlCl、GeCl、POClを供給すると共に、石英管を軸回転させつつ酸水素バーナーの炎を軸方向に走査させることにより外部から加熱する。このとき、Yb(DPM)、AlCl及び、GeCl、POClの供給量を調整することにより、光ファイバのコアに添加されるAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比dを調整することができる。そうして、石英管内に、Yb、Al、Ge、又は、Pが添加されたSiO(ガラス微粒子)からなるスートが堆積する。スートは、酸水素炎の熱により加熱されて透明のガラス層になる。
次いで、Yb(DPM)3、AlCl及び、GeCl、POClの供給を停止し、石英管を軸回転させつつ、石英管に沿って酸水素バーナーを往復運動させることにより、石英管を酸水素炎で加熱して内部空間を縮小させて潰す。これにより、Yb、Al、Ge又はPが添加された中央のコア形成部と、このコア形成部を被覆するように外側に設けられたクラッド形成部とを有する円柱状の光ファイバ母材が得られる。なお、酸水素炎による加熱によって混入するOH−イオンの濃度を低減すべく、ロッド・イン・チューブ法により、石英管を被せてコラップスすることにより大径化し、それを延伸してもよい。
−線引工程−
続いて、光ファイバ母材を線引装置にセットし、加熱炉で加熱して線引きする。これにより、Yb、Al及びGe、又はPが添加されたコアと、このコアを被覆するように外側に設けられ、コアよりも屈折率が低いクラッドとを有する光ファイバが製造される。
なお、上記においては、MCVD法による光ファイバの製造方法を説明したが、これに限られず、例えばOVD法、VAD法などの公知の種々の製造方法を採用してもよい。
また、コア及びクラッドの屈折率を低減するために、B(ホウ素)やF(フッ素)を添加してもよい。但し、コアにBやFを添加すると別の問題が生じ得るため、濃度の最適値が異なるが、基本概念は同様である。
したがって、本発明の実施形態によると、伝送損失が低くて、且つ、高いフォトダークニング耐性を有する光ファイバを提供することができる。
以下、実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
MCVD法によりコアにYb、Al及びGeが添加された実施例1〜12の光ファイバ、コアにYb、Alが添加された比較例1、3、5の光ファイバ及び、コアにYb、Geが添加された比較例2、4の光ファイバを作製した。また、コアにYb、Al、Ge及びPが添加された実施例13〜23の光ファイバ、コアにYb、Al及びPが添加された比較例6、7の光ファイバを作製し、伝送損失、フォトダークニング耐性及びレーザ特性の評価を行った。広い範囲に当たるファイバ特性を調べるためにNAを0.1又は0.08付近に固定した。Al/Ybモル比、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比dに対する伝送損失及びフォトダークニング耐性を調べるためにNAを0.1又は0.08に固定し、AlとGe濃度を調整した。ここで、「NAを固定し、Yb、Al、Ge及びPの濃度を調整した」のは、シングルモードの光ファイバを安定的に製造するためにはNAを固定しなければならないからである。例えば、Yb、Geの濃度を固定し、Al濃度を変化させるだけでは、NAが好ましい範囲から外れるために判断が難しくなる。つまり、NAを変化させるとAl、Ge濃度が変化され、異なる振る舞いを示すためである。
<Yb/Al/Ge添加ファイバ>
(実施例1)
実施例1に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.08モル%(モル百分率)、0.77モル%、0.19モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000はそれぞれ、9.63、4.05、2.38、1756であった。
なお、Yb、Al、Geの添加濃度プロファイルをEPMA(Electron Probe Mass Analyzer)を用いて測定したところ、Yb及びAlの添加濃度プロファイルは、Yb(又はAl)濃度がコアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、中心付近で若干窪んだ疑似ステップインデックス型となっており、Geの添加濃度プロファイルは、Ge濃度がコアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、コアの中心付近で大きく窪んだ疑似ステップインデックス型となっていた。また、屈折率プロファイルは、コアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、この中心付近で若干窪んだ疑似ステップインデックス型となっていた。なお、実施例2〜12に係る光ファイバのYb、Al、Geの添加濃度プロファイル及び屈折率プロファイルも実施例1に係る光ファイバと同様であったため、詳細な説明は省略する。
(実施例2)
実施例2に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.109であった。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.11モル%、0.64モル%、0.17モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.82、3.76、1.55、1541であった。
(実施例3)
実施例3に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.20モル%、0.24モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.33、0.83、1.6、72であった。
(実施例4)
実施例4に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.16モル%、0.21モル%、0.25モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.31、0.84、1.56、75であった。
(実施例5)
実施例5に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.111であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.07モル%、0.89モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、12.71、6.36、2.0、4486であった。
(実施例6)
実施例6に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.108であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.26モル%、0.43モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.73、0.6、2.87、39であった。
(実施例7)
実施例7に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.54モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、4.5、11、0.75、6846であった。
(実施例8)
実施例8に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.2モル%、0.47モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.67、11.0、3.92、501であった。
(実施例9)
実施例9に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.107であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.22モル%、0.45モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.2、11、4.5、575であった。
(実施例10)
実施例10に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.79であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.12モル%、0.29モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、1.33、0.41、3.22、14であった。
(実施例11)
実施例11に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.085であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.08モル%、0.17モル%、0.11モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.13、1.55、1.38、203であった。
(実施例12)
実施例12に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.076であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度はそれぞれ、0.11モル%、0.04モル%、0.23モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、0.36、0.17、2.09、2であった。
(比較例1)
比較例1に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.37モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、4.11であった。
(比較例2)
比較例2に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。コアに添加されているYb濃度及びGe濃度はそれぞれ、0.09モル%、0.3モル%であった。すなわち、Ge/Ybモル比dは、3.33であった。
(比較例3)
比較例3に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.79モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、7.9であった。
(比較例4)
比較例4に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。コアに添加されているYb濃度及びGe濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.4モル%であった。すなわち、Ge/Ybモル比dは、4.0であった。
(比較例5)
比較例5に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.14であった。そして、コアには、Yb及びAlが添加されている。コアに添加されているYb濃度及びAl濃度はそれぞれ、0.1モル%、1.95モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、19.5であった。
(伝送損失の評価方法)
ファイバ長100m、曲げ直径200mmの光ファイバにおける波長1300nm付近の伝送損失を測定し、その波長帯域における伝送損失を評価した。
(フォトダークニング耐性の評価方法)
異なるYb濃度を有する光ファイバのフォトダークニング耐性の評価を規格化するため、光ファイバのファイバ長を変化させることで、光ファイバの総吸収係数を略一致させ、励起波長976nm、励起パワー500mWで、コアを励起させながら、670nmのレーザ光の透過率(透過パワー)を48時間連続的に計測して、レーザ光の損失増加量を評価した(例えば、非特許文献6参照)。ここで、ファイバのコア径は7.5um、コアのYb総吸収は波長915nm帯域において15dB/ファイバ、Yb添加光ファイバに融着する光ファイバとしては、Yb添加光ファイバと同じコア径を有する1.3μm零分散光ファイバを採用した。ファイバと間の融着損失はフォトダークニング結果に影響されるために、融着後の透過率を測定し、問題ないことを確認した。
(伝送損失及びフォトダークニング耐性の評価)
表1は、実施例1〜12及び比較例1〜5に係る光ファイバの波長1300nm帯域の伝送損失や励起波長915nm、励起パワー500mWで48時間照射後の670nmのレーザ光の損失増加量などの特性をまとめたものである。
Figure 2013232591
−伝送損失の評価−
図1で示すように波長1300nm帯域の伝送損失は、Yb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al及びGe添加コアの伝送損失は、単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al及びGeの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al及びGe濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、NBOHC準位及びNBOHC密度、結晶欠陥密度、レイリー散乱状態が異なるためであると考えられる。表1で示すように、例えば、実施例2、12のように類似なYb濃度であってもAl、Ge濃度の組合せによって伝送損失は異なる。さらに、表1に示すように、実施例1では6.2dB/km、実施例3では18.0dB/km、比較例1では21dB/km、比較例2では25dB/kmであり、実施例1、2に係る光ファイバの伝送損失は、比較例1、2に係る光ファイバの伝送損失よりも格段に低くなっている。このことから、コアにYb、Al及びGeが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb及びAlが添加されている光ファイバやコアにAlが添加されておらずYb及びGeが添加されている光ファイバよりも伝送損失が小さくなることが分かる。
高出力シングルモードファイバレーザの応用のためにはコア伝送損失は15dB/km以下が好ましく、10dB/km以下がより好ましいことから、図2によると、伝送損失はAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比に大きく依存し、10dB/km以下の伝送損失を持つファイバ確保するためには、それぞれの値は、1.2以上10以下、1.0以上10以下であることが分かる。しかし、Ge/Ybモル比dは規則性が少なく、ばらつく。それは、伝送損失は、Ge/Ybモル比に影響されるよりもAl/Ybモル比b及びAl/Geモル比cに支配されるためと考えられる。
−フォトダークニング耐性の評価−
図3示すように励起パワー500mWでの670nm付近のPD損失増加量は、概ねYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al及びGe添加コアのPD損失増加量は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al及びGeの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al及びGe濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、NBOHC密度、結晶欠陥密度が異なるためと考えられる。表1で示すように、実施例1では2.0dB、実施例2では4.5dB、比較例1では20dB、比較例2では26dBであり、実施例1、2に係る光ファイバのPD損失増加量は、比較例1、2に係る光ファイバの損失増加量よりも格段に低くなっている。つまり、実施例1、2に係る光ファイバは、比較例1、2に係る光ファイバよりもフォトダークニング耐性が格段に高くなっている。このことから、コアにYb、Al及びGeが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb及びAlが添加されている光ファイバやコアにAlが添加されておらずYb及びGeが添加されている光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなることが分かる。加えて、実施例9と比較例1とを対比すると、比較例1の方が実施例9よりもAl濃度が高くても、実施例9の方が損失増加量が低くなっている。このことは、Yb元素に対するAlのモル比の増大させることにより、フォトダークニング耐性を向上することができるという従来の知見とは、全く逆の結果である。
高出力シングルモードファイバレーザの応用のためにはコアのPD損失増加量は15dB/2日以下が好ましく、10dB/2日以下がより好ましいことから、図4によると、PD損失増加量はAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比に大きく依存し、10dB/2日以下の損失増加量を持つファイバ確保するためには、それぞれの値は、1.2以上10以下、0.9以上10以下であることが分かる。しかし、Ge/Ybモル比dは規則性が少なく、ばらつく。それは、伝送損失は、Ge/Ybモル比に支配されるよりもAl/Ybモル比b及びAl/Geモル比cに影響されるためと考えられる。
図5は、コアにYb、Al、Ge、Pを添加したファイバのNA、Yb/Alモル比b、 Al/Geモル比cを積算して、Ge/Ybモル比で割り、1000を積値Nに対するPD損失増加量及び伝送損失の相関を示す結果である。PD損失増加量及び伝送損失はNに大きく依存する。10dB/km以下の伝送損失及び10dB/2日以下のPD損失増大量を得るためには、Nは80以上であることが必要とされる。
また、図5に示すとおり、(NA×b×c)/d×1000が80以上となると、PD損失増加量及び伝送損失が、急激に小さくなり(具体的には10(dB/2日)より小さくなる)、10000超えても、急激に伝送損失及びフォトダークニング耐性が小さくならない(飽和している)。よって、上記の構成によると、より高いフォトダークニング耐性、且つ、より良い伝送損失を有するYb添加光ファイバを実現することができる。
<Yb/Al/Ge/P添加ファイバ>
(実施例13)
実施例13に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度及びP濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.22モル%、0.4モル%、0.15モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000はそれぞれ、1.47、0.55、2.67、31であった。
なお、Yb、Al、Geの添加濃度プロファイルをEPMAを用いて測定したところ、Yb及びAlの添加濃度プロファイルは、Yb(又はAl、P)濃度がコアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、中心付近で若干窪んだ疑似ステップインデックス型となっており、Geの添加濃度プロファイルは、Ge濃度がコアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、コアの中心付近で大きく窪んだ疑似ステップインデックス型となっていた。また、屈折率プロファイルは、コアとクラッドとの界面で急峻に立ち上がって高くなり、その高くなった位置から中心に向かって略一定となり、この中心付近で若干窪んだ疑似ステップインデックス型となっていた。なお、実施例14〜23に係る光ファイバのYb、Al、Geの添加濃度プロファイル及び屈折率プロファイルも実施例13に係る光ファイバと同様であったため、詳細な説明は省略する。
(実施例14)
実施例14に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.109であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.16モル%、0.33モル%、0.16モル%、0.13モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.06、2.06、1.0、464であった。
(実施例15)
実施例15に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.104であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.14モル%、0.54モル%、0.09モル%、0.1モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、3.86、6.0、0.64、3744であった。
(実施例16)
実施例16に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.51モル%、0.1モル%、0.06モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、4.25、5.1、0.83、2679であった。
(実施例17)
実施例17に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.103であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.64モル%、0.06モル%、0.07モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.33、10.67、0.5、11719であった。
(実施例18)
実施例18に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.099であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.13モル%、0.48モル%、0.1モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、3.69、4.8、0.77、2281であった。
(実施例19)
実施例19に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.11であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.06モル%、1.14モル%、0.11モル%、0.16モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、19.0、10.36、1.83、11815であった。
(実施例20)
実施例20に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.105であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.12モル%、0.64モル%、0.1モル%、0.13モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、5.33、6.4、0.83、4301であった。
(実施例21)
実施例21に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.106であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.10モル%、0.76モル%、0.10モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、7.6、7.6、1.0、6123であった。
(実施例22)
実施例22に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.08であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.1モル%、0.22モル%、0.26モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、2.2、0.85、2.6、57であった。
(実施例23)
実施例23に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.082であった。そして、コアに添加されているYb濃度、Al濃度、Ge濃度、P濃度はそれぞれ、0.07モル%、0.45モル%、0.09モル%、0.14モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比d、(NA×b×c)/d×1000は、それぞれ、6.43、5.0、1.29、2050であった。
(比較例6)
比較例6に係る光ファイバは、コア径が7.5μm、NAが0.114であった。そして、コアには、Yb、Al及びPが添加されている。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、P濃度はそれぞれ、0.14モル%、0.91モル%、0.21モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、6.5であった。
(比較例7)
比較例7に係る光ファイバは、コア径が7.5±1μm、NAが0.089であった。そして、コアには、Yb、Al及びPが添加されている。コアに添加されているYb濃度、Al濃度、P濃度はそれぞれ、0.15モル%、0.46モル%、0.09モル%であった。すなわち、Al/Ybモル比bは、3.07であった。
(伝送損失及びフォトダークニング耐性の評価)
表2は、実施例13〜23及び比較例1〜5に係る光ファイバの波長1300nm帯域の伝送損失や励起波長915nm、励起パワー500mWで48時間照射後の670nmのレーザ光の損失増加量などの特性をまとめたものである。
Figure 2013232591
−伝送損失の評価−
図6で示すように波長1300nm帯域の伝送損失は、図1と同様にYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al、Ge及びP添加コアの伝送損失は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al、Ge及びPの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al、Ge及びP濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、欠陥密度、NBOHC準位及びNBOHC密度、レイリー散乱状態が異なるためであると考えられる。表2で示すように、例えば、実施例14、15のように同様なYb濃度であってもAl、Ge及びP濃度の組合せによって伝送損失は異なる。さらに、実施例16では5.3dB/km、実施例17では5.1dB/km、比較例6では15dB/km、比較例7では15dB/kmであり、実施例15、16に係る光ファイバの伝送損失は、比較例6、7に係る光ファイバの伝送損失よりも低くなっている。このことから、コアにYb、Al、Ge及びPが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb、Al及びPが添加されている光ファイバよりも伝送損失が小さくなることが分かる。
高出力シングルモードファイバレーザの応用のためにはコアのPD損失増加量は15dB/2日以下が好ましく、10dB/2日以下がより好ましいことから、図7によると、伝送損失はAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比に大きく依存し、10dB/km以下の伝送損失を確保するためには、それぞれの値を、2以上、1以上であることが分かる。しかし、Ge/Ybモル比dと伝送損失には規則性が少なく、ばらつく。この結果から伝送損失は、Ge/Ybモル比dに影響されるよりもAl/Ybモル比b及びAl/Geモル比cに支配されるためと考えられる。
−フォトダークニング耐性の評価−
図8示すように励起パワー500mWでの670nm付近の損失は、概ねYb濃度に依存するが、ある条件においては予測曲線から外れることからYb、Al、Ge及びP添加コアの伝送損失は単にYb濃度に依存するだけではなく、Yb、Al、Ge及びPの濃度組合せに依存することが分かる。それは、Yb、Al、Ge及びP濃度の組合せ状況によってガラスの軽度、欠陥密度、NBOHC準位及び密度が異なるためであると考えられる。表2で示すように、実施例14では7.5dB、実施例15では6.0dB、比較例7では19.4dBであり、実施例14、15に係る光ファイバの損失増加量は、比較例7に係る光ファイバの損失増加量よりも低くなっている。つまり、実施例14、15に係る光ファイバは、比較例7に係る光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなっている。しかし、比較例6の損失増加量は実施例より低いが、伝送損失が高く、高出力レーザを実現させるには適切ではない。また、比較例7から分かるように、NAを下げることにより伝送損失及びPD損失耐性は悪くなるため、シングルモードファイバのコア面積を広げ、非線形耐性を高める観点からも適切ではない。このことから、コアにYb、Al、Ge及びPが添加されている光ファイバは、コアにGeが添加されておらずYb、Al及びPが添加されている光ファイバよりもフォトダークニング耐性が高くなることが分かる。
高出力ファイバレーザの応用のためには、コア伝送損失は15dB/km以下が好ましく、10dB/km以下がより好ましいために、図9によると、伝送損失はAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c、Ge/Ybモル比dに大きく依存し、10dB/2日以下のPD損失増加量を確保するためには、それぞれの値を、2以上、1.2以上が必要とされる。しかし、Ge/Ybモル比dに係るPD損失増加量は規則性が少なく、ばらつく。それは、伝送損失は、Ge/Ybモル比dに影響されるよりもAl/Ybモル比b及びAl/Geモル比cに支配されると考えられる。
図10は、コアにYb、Al、Ge、Pを添加したファイバのコアのNA、Yb/Alモル比b、Al/Geモル比cを積した値をGe/Ybモル比dで割り、1000を積値Nに対するPD損失増加量及び伝送損失の相関を示す結果である。PD損失増加量及び伝送損失はNに大きく依存する。高出力ファイバレーザの応用のためには、コア伝送損失は15dB/km以下が好ましく、10dB/km以下がより好ましいために、Nは、80以上が必要とされる。
以上のフォトダークニング耐性の評価結果を踏まえると、比較的高いフォトダークニング耐性を有する光ファイバを得るためには、コアに添加するYb、Al、Geの比率を調整することが肝要であることが分かる。そこで、コアに添加するAl、Yb、GeのAl/Ybモル比b、Al/Geモル比c及び、Ge/Ybモル比dを変化させてフォトダークニング耐性を評価した。その結果、Al/Ybモル比bは、10よりも大きいとNAが高くなるために、非線形耐性が高いシングルモードファイバの実現が難しくなり、1.2よりも小さいと伝送損失の増加及びフォトダークニング耐性が低下となるために、1.2以上が好ましく、1.2以上10以下がより好ましい。Al/Geモル比cは、10よりも大きいとAl結晶化による伝送損失の増加及びフォトダークニング耐性の低下となり、0.9よりも小さいとガラスが硬くなり、Ybイオンのクラスタ増大によるフォトダークニング耐性低下及び伝送損失の増加になるため、0.9以上が好ましく、0.9以上10以下がより好ましい。Ge/Ybモル比dは、10よりも大きいとAl濃度が低く、Ybクラスタの増大によりフォトダークニング及び伝送損失が悪化となるため、5以下が好ましく、10以下がより好ましいことが分かった。
(レーザ特性の評価)
また、レーザ特性を評価するために、実施例5、7、11、17、19及び比較例1、2、6のようにYb、Al、Ge又はPがコアに添加され、コア径が11±1μm、ポンプガイド径が400μm、ファイバ長15mのいわゆるポリマークラッド構造のダブルクラッド光ファイバを作製した。そうして、光ファイバの一端面に950nm以上1100nm以下帯域用の誘電体高反射膜を形成し、励起波長を976nm、入射NAを0.45としてレーザ発振特性を評価したところ、実施例5、7、11、17、19のようにYb、Al、Ge又はPが添加された光ファイバの50W出力での光-光変換効率は、78%以上80%以下となり、比較例1、2、6のようにコアにYb及びAl、Yb及びGe、又は、Yb、Al及びPが添加された光ファイバの50W出力での光-光変換効率(60%以上70%以下)よりも高くなった。
かくして、本発明に係る光ファイバが従来の光ファイバに比べて格別の優れた有利な効果を有することが実証された。
本発明は、高出力Ybドープ光ファイバの伝送損失を低減することができると共に、フォトダークニングを抑制することができる点で有用である。

Claims (4)

  1. Yb、Al及びGeが添加されたコアと、
    前記コアの外周囲に設けられたクラッドとを備えたYb添加光ファイバであって、
    前期コアの開口数NAは、0.05以上0.15以下であり、
    前記コアに添加されているYbに対するAlのモル比bは、1.2以上40以下であり、
    前記コアに添加されているGeに対するAlのモル比cは、0.9以上15以下であり、
    前記コアに添加されているYbに対するGeのモル比dは、0.01以上10以下である
    ことを特徴とするYb添加光ファイバ。
  2. 請求項1に記載のYb添加光ファイバにおいて、
    前期コアのNAと、
    前記Ybに対するAlのモル比bと
    前記Geに対するAlのモル比cと、
    前記Geに対するYbのモル比dとの関係を現す(NA×b×c)/d×1000の値が80以上1000000以下である
    ことを特徴とするYb添加光ファイバ。
  3. 請求項1又は2に記載のYb添加光ファイバにおいて、
    前記Yb濃度は0.05モル%以上0.2モル%以下であり、
    前記Al濃度は0.1モル%以上1.2モル%以下であり、
    前記Ge濃度は0.05モル%以上0.7モル%以下である
    ことを特徴とするYb添加光ファイバ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のYb添加光ファイバにおいて、
    前記コアにはリンがさらに添加され、
    前記リンの濃度は、0.05モル%以上0.5モル%以下である
    ことを特徴とするYb添加光ファイバ。
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