JP2008270246A - 希土類添加光ファイバ及びファイバレーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】フォトダークニングを抑制でき、製造性が良く安価に製造でき、かつベース損失の増加が少ない希土類添加光ファイバの提供。
【解決手段】希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなる希土類添加光ファイバにおいて、波長1240nmの損失と波長1200nmの損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であることを特徴とする希土類添加光ファイバ。
【選択図】なし
【解決手段】希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなる希土類添加光ファイバにおいて、波長1240nmの損失と波長1200nmの損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であることを特徴とする希土類添加光ファイバ。
【選択図】なし
Description
本発明は、コアに希土類元素が添加された希土類添加光ファイバに関し、特に、希土類元素の持つ吸収波長帯における高励起パワー入射後に、経時的に光ファイバの損失が増加する現象であるフォトダークニングを抑制した希土類添加光ファイバに関する。この希土類添加光ファイバは、主にファイバレーザ用途、または、ファイバアンプ用途に利用される。
フォトダークニングの原因として、希土類添加イオン同士のクラスタリングが影響を及ぼしていることが一般に知られている。特に、励起効率の増加のため、希土類添加量を増加させると、フォトダークニングが増大することが知られている。
このフォトダークニングを回避する従来技術として、コアに希土類元素とともにアルミニウム(Al)を高濃度に添加する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、クラスタリングを抑制するために、飽和蒸気圧の低い希土類元素を水やアルコールなどの溶媒に溶かし、直接酸水素火炎中に溶液を霧化させてガラス微粒子中に添加させるダイレクトナノパーティクルデポジション(以下、DND)法による希土類添加光ファイバの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、クラスタリング抑制のために、希土類元素をガラス元素中に均一に分散させる方法として、シリカゾルを使用した製造方法(例えば、特許文献2参照。)や、ゾルゲル法での製造方法(例えば、特許文献3参照。)などが提案されている。
また、希土類添加ガラスの組成(ホストガラスの組成)を変えることで、マルチフォノン緩和に起因する非発光緩和率が石英ガラスより低いガラスを用いることによってフォトダークニングを抑制する方法も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
T. Kitabayashi, et al., "Population Inversion Factor Dependence of Photodarkening of Yb-doped Fibers and its Suppression by Highly Aluminum Doping", OFC2006, Anaheim, USA, paper OThC5, 2006 特表2002−526373号公報
特表2005−505489号公報
特開2001−261359号公報
WO2005/011073号パンフレット
T. Kitabayashi, et al., "Population Inversion Factor Dependence of Photodarkening of Yb-doped Fibers and its Suppression by Highly Aluminum Doping", OFC2006, Anaheim, USA, paper OThC5, 2006
しかしながら、前述した従来技術には、次のような問題があった。
非特許文献1に開示されたアルミニウムの高濃度添加については、コアの比屈折率差の制御が困難になるという問題がある。近年、ファイバレーザのコストダウンを目的として、光ファイバ中の希土類イオンの添加量を増加させ、さらに、希土類添加コアの断面積を増加させる傾向にある。コア断面積(コア径)を増加した場合、コア中を導波させる出力光(励起光ではない)のモードプロファイルをガウス型に近づけるためには、シングルモード動作させる必要があり、そのためにコアとクラッドの比屈折率差Δを低くする必要がある。それに対し、アルミニウムは屈折率を上昇させる元素であるため、低Δコアへの適応が難しい。
非特許文献1に開示されたアルミニウムの高濃度添加については、コアの比屈折率差の制御が困難になるという問題がある。近年、ファイバレーザのコストダウンを目的として、光ファイバ中の希土類イオンの添加量を増加させ、さらに、希土類添加コアの断面積を増加させる傾向にある。コア断面積(コア径)を増加した場合、コア中を導波させる出力光(励起光ではない)のモードプロファイルをガウス型に近づけるためには、シングルモード動作させる必要があり、そのためにコアとクラッドの比屈折率差Δを低くする必要がある。それに対し、アルミニウムは屈折率を上昇させる元素であるため、低Δコアへの適応が難しい。
特許文献1に開示されたDND法は、火炎に液相の霧状の液滴をナノメートルオーダのサイズで噴霧するために、高度な製造技術が必要であり、製造安定性を維持することが難しく、製造コストの観点から、好ましくない。
特許文献2に開示されたシリカゾル法や特許文献3に開示されたゾルゲル法は、一般的なVAD法やMCVD法により製造した石英ガラス多孔質スートを希土類添加溶液中に液浸して希土類を添加する方法と比較して製造性が悪く、製造コストの観点から、好ましくない。
特許文献4に開示されたホストガラスなどは、ホストガラスの屈折率や透過率も変化し、ベース損失の高いファイバとなることから、好ましくない。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、ファイバレーザの光増幅媒体として使用した際のフォトダークニングを抑制でき、製造性が良く安価に製造でき、かつベース損失の増加が少ない希土類添加光ファイバの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなる希土類添加光ファイバにおいて、波長1240nmの損失と波長1200nmの損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であることを特徴とする希土類添加光ファイバを提供する。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、希土類元素としてYbが添加されたものであることが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、コアにAlが添加されたことが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、コアに含まれるYb濃度が0.5〜5.0質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、コアに含まれるAl濃度が0.1〜4.0質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、コアと接するクラッドの屈折率に対するコアの比屈折率差Δが0.05〜0.5%の範囲内であることが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、コアと接するクラッドの屈折率に対するコアの比屈折率差Δが0.1〜0.2%の範囲内であることが好ましい。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、フォトダークニングによる波長800nmでの損失増加が1dB以下であることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る希土類添加光ファイバを光増幅媒体として用いたことを特徴とするファイバレーザを提供する。
本発明の希土類添加光ファイバは、希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなり、波長1240nmの損失と波長1200nmの損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であるものなので、フォトダークニングを抑制でき、製造性が良く安価に製造でき、かつベース損失の増加が少ない希土類添加光ファイバを提供することができる。
本発明のファイバレーザは、本発明に係る希土類添加光ファイバを光増幅媒体として用いたものなので、フォトダークニングによる出力低下を抑制でき、長期信頼性に優れている。また、光増幅媒体としてベース損失の低いファイバを用いることで、高い増幅効率で高強度のレーザ光を出力可能なファイバレーザを提供することができる。
本発明の希土類添加光ファイバは、希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなり、波長1240nmの損失(以下、波長1240nm損失と記す。)と波長1200nmの損失(以下、波長1200nm損失と記す。)との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であることを特徴としている。
本発明の希土類添加光ファイバを得るための方法の一つとして、光ファイバ製造時、光ファイバ母材にOH基を含有させ、光ファイバ線引き後の光ファイバ素線の波長1240nm損失と波長1200nm損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内の希土類添加光ファイバを製造することが挙げられる。ただし、光ファイバ母材にOH基を添加することは、光ファイバ中の欠陥を少なくすることが目的ではなく、希土類イオンのエネルギー順位を変化させることを目的としている。
より具体的に説明する。一般に光ファイバのOH損失の評価は、波長1380nm帯のピーク値で評価する。一方、ファイバレーザ用の希土類添加光ファイバとして好適な特性は、低Δ、コア径大、カットオフ波長1000nm以下であることが挙げられる。このため、波長1380nm帯において、一般に取り扱えるφ280mm程度の曲げ径においても曲げ損失が大きく、波長1380nm帯でOH損失が評価できないという問題がある。
これに対し、1240nmにおいてもOH基による吸収ピークもあり、前述したOH基を添加して製造された光ファイバは、高OH吸収損失であるため、実質OH基による吸収を波長1240nmでの損失値で評価できる。一般に波長1240nmの吸収は、波長1380nmの吸収の約1/25程度となるため、OH濃度が低い場合は、波長1240nmでは観測できない。また、OH基を含有させることは、特許文献4に開示されている方法と同じように、ホストガラスの組成を変化させることになる。
OH基を含有させることで、波長1240nm帯や1380nm帯などのOH基に起因する損失増加はあるが、使用波長帯である800〜1200nm付近には大きな吸収はなく、ベース損失増加を抑制できるという利点がある。またこれにより、希土類イオンのエネルギー準位がわずかに変化し、フォトダークニングの影響が変化し、最適な波長1240nmでの吸収損失とすることで、ベース損失の低い、フォトダークニングの少ないファイバを得ることができる。
本発明の希土類添加光ファイバにおいて、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差が20dB/km未満である場合は、希土類イオンのエネルギー準位の変化が少なく、フォトダークニングを抑制することができない。
一方、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差が300dB/kmを超えると、ベース損失の増加が大きく、ファイバの伝送損失が励起光や出力光の吸収に影響するため、望ましくない。
一方、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差が300dB/kmを超えると、ベース損失の増加が大きく、ファイバの伝送損失が励起光や出力光の吸収に影響するため、望ましくない。
OH基含有光ファイバ母材を製造する方法は、特に限定されるものではないが、一例として、酸水素火炎中でガラス微粒子(スート)を生成し(VAD法やOVD法、DND法など)、ガラス化時に脱水を行わず焼結する方法、また、CVD法において、スートを生成し、液浸法により希土類を添加させるときに含有する水を利用して、ガラス化時に脱水を行わず焼結する方法、また、あらかじめOH基を含有させた石英管を使用する方法、さらに、全ての製法の焼結時に水分を含有する雰囲気でガラス化する方法や水を霧化した雰囲気でガラス化する方法、露点の高いガスを使用してスートを作製し、露点の高いガスを使用して焼結しガラス化する方法などが挙げられる。
光ファイバ母材を試作し、線引きし、ファイバ化して、評価を行った。フォトダークニングの評価は、非特許文献1に記載された評価法を参考にして行った。
(実施例1)
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、60℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は0.5質量%、Al濃度は4.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、20dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、1dBであり良好であった。
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、60℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は0.5質量%、Al濃度は4.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、20dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、1dBであり良好であった。
(実施例2)
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、80℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.2%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は2.5質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、100dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.5dBであり良好であった。
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、80℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.2%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は2.5質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、100dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.5dBであり良好であった。
(実施例3)
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、100℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.1%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は1.2質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、300dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.3dBであり良好であった。
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、100℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.1%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は1.2質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、300dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.3dBであり良好であった。
(実施例4)
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、90℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.05%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は0.7質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、200dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.5dBであり良好であった。
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、90℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、外付け法にてクラッドを作製し、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.05%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は0.7質量%、Al濃度は0.1質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、200dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.5dBであり良好であった。
(実施例5)
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、100℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法でクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、300dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.8dBであり良好であった。
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、100℃に加熱した水の蒸気を送り出したガス雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法でクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、300dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.8dBであり良好であった。
(比較例1)
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、脱水を行い、ついで焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、0dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、3dBであり判定基準以上であった。
MCVD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、脱水を行い、ついで焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、0dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、3dBであり判定基準以上であった。
(比較例2)
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、水を霧化させた雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、500dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.2dBであったが、ベース損失が150dB/kmもあり、励起LDが余分に必要になり、望ましくなかった。
VAD法でデポジションしたスートに、液浸法にてアルミニウム(Al)、および、イッテルビウム(Yb)を添加し、その後、水を霧化させた雰囲気で焼結し、コラプスし、コア材を作製した。次いで、光学特性調整のため、ジャケット法にてクラッドをジャケットし、光ファイバ母材を試作した。得られた母材を、プリフォームアナライザーで屈折率分布を測定したところ、Δは0.5%であった。母材の一部を輪切りにし、EPMAにて元素分析を行ったところ、Yb濃度は5.0質量%、Al濃度は1.0質量%であった。試作した光ファイバ母材を線引き炉にて線引きし、光ファイバ素線とした。試作した光ファイバ素線をカットバック法にて損失を測定したところ、波長1240nm損失と波長1200nm損失との差は、500dB/kmであった。当該素線のフォトダークニングの評価を行ったところ、0.2dBであったが、ベース損失が150dB/kmもあり、励起LDが余分に必要になり、望ましくなかった。
Claims (9)
- 希土類元素が添加されたコアと、該コアを囲む少なくとも1層のクラッドとからなる希土類添加光ファイバにおいて、
波長1240nmの損失と波長1200nmの損失との差が20dB/km〜300dB/kmの範囲内であることを特徴とする希土類添加光ファイバ。 - 希土類元素としてYbが添加されたことを特徴とする請求項1に記載の希土類添加光ファイバ。
- コアにAlが添加されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類添加光ファイバ。
- コアに含まれるYb濃度が0.5〜5.0質量%の範囲内であることを特徴とする請求項2又は3に記載の希土類添加光ファイバ。
- コアに含まれるAl濃度が0.1〜4.0質量%の範囲内であることを特徴とする請求項3又は4に記載の希土類添加光ファイバ。
- コアと接するクラッドの屈折率に対するコアの比屈折率差Δが0.05〜0.5%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の希土類添加光ファイバ。
- コアと接するクラッドの屈折率に対するコアの比屈折率差Δが0.1〜0.2%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の希土類添加光ファイバ。
- フォトダークニングによる波長800nmでの損失増加が1dB以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の希土類添加光ファイバ。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の希土類添加光ファイバを光増幅媒体として用いたことを特徴とするファイバレーザ。
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CN104556674A (zh) * | 2015-02-03 | 2015-04-29 | 中国电子科技集团公司第四十六研究所 | 一种稀土离子共掺光纤预制棒的制备方法 |
CN106226035A (zh) * | 2016-07-25 | 2016-12-14 | 长飞光纤光缆股份有限公司 | 一种掺镱光纤光子暗化测试系统 |
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2007
- 2007-04-16 JP JP2007106875A patent/JP2008270246A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104556674A (zh) * | 2015-02-03 | 2015-04-29 | 中国电子科技集团公司第四十六研究所 | 一种稀土离子共掺光纤预制棒的制备方法 |
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CN106226035A (zh) * | 2016-07-25 | 2016-12-14 | 长飞光纤光缆股份有限公司 | 一种掺镱光纤光子暗化测试系统 |
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