JP6038039B2 - 一体化されたシールを備える軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受、特に、エンジンがより低い体積流量のオイルで作動することを可能にする軸受に関する。
背景
内燃機関には、一般的にオイルポンプが設けられており、オイルポンプは、あるエンジン作動条件下で必要とされるよりも著しく高い体積流量のオイルを提供する能力を有する。高いオイルポンピング能力は、エンジンアイドリング速度においてエンジンの軸受に十分なオイル流量および圧力を供給するために提供されている。しかしながら、エンジンが通常車両作動速度で作動しているときには、オイルポンプの潜在能力の約10〜25%しか利用されない。エンジン動作寿命のほとんどのために必要とされるよりも大きな能力を有するオイルポンプを作動させる必要性は、複数の欠点を有する。これらの欠点は、物理的に大きすぎるポンプによって大きなエネルギが消費されること、ポンプを駆動するために大きすぎるエンジンパワーを消費すること、オイルポンプが不必要に重いこと、より高いエンジン速度においてポンプが高すぎるオイル圧力を提供し、オイル流の大部分が、軸受を通過することさえなくオイル圧力逃がし溢れ弁を介してエンジン油溜めへ直接に逸らされること、を含む。
エンジンがこのような大きなオイルポンプを有する理由は、エンジンにおいて使用される軸受の設計によるところが大きい。オイルが、軸受面と、軸受内で作動する回転するクランクシャフトジャーナルとの間の間隙内へポンピングされるとき、オイルは間隙の軸方向エッジを通って逃げ出し、間隙内のオイル圧力を減じ、間隙内のオイル圧力を維持するために実質的な流量のオイルが間隙内へポンピングされる必要がある。
米国特許出願公開第2006/0263000号明細書には、シールがばねまたはオイル圧力によってクランクシャフトに対して押し付けられるようにシールが軸受シェルの溝内に支持されている軸受が記載されている。不都合なことに、このような配列は、製造しかつ組み立てるために複雑かつ高価であり、供給業者および顧客による部品の大量の在庫を必要とする。さらに、このような配列は、かなり大きく、クランクシャフトに係合する軸受面の使用できる表面積を著しく減じ、局所的な摩耗を増大させ、構成部材の寿命および信頼性を低下させる。
米国特許出願公開第2010/00544639号明細書には、ガルバニックコーティングまたはスパッタコーティングが軸受表面全体に提供され、かつコーティングをプロファイリングすることによってまたはコーティングが堆積される下側の層をプロファイリングすることによって形成された広い周方向シールを有する軸受が記載されている。不都合なことに、このような金属三層構造は製造するのが複雑である。さらに、この軸受は、比較的フレキシブルでなく、製造ばらつきおよびクランクシャフトジャーナルと軸受との位置ずれを補正する信頼できるシーリングを提供しない。
開示の簡単な概要
発明の第1の態様によれば、半軸受であって、軸受部材を備え、軸受部材は少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、内側軸受ライニング層は、半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びた凹面状の内面を形成する選択的な軸受オーバーレイ層を備え、凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒形の軸受面と、それぞれ複数のシールリッジを有する少なくとも第1および第2のマイクロプロファイル付き領域とを有し、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、第1および第2の軸方向端部にまたは第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、シールリッジの山は、凹面状の軸受面よりも突出しており、マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に凹面状の内面に沿って延びている、半軸受が提供される。
発明の第2の態様によれば、360°エンジン軸受アセンブリであって、第1の半軸受であって、該第1の半軸受は、軸受部材を有し、軸受部材は、少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、内側軸受ライニング層は、半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びる凹面状の内面を形成する選択的な軸受オーバーレイ層を備え、凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒形の軸受面と、それぞれ複数のシールリッジを備える第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域とを有し、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、第1および第2の軸方向端部にまたは第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、シールリッジの山は凹面状の軸受面よりも突出しており、マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に凹面状の内面にわたって延びている第1の半軸受と、第2の半軸受と、を備える360°エンジン軸受アセンブリが提供される。
発明の第3の態様によれば、内燃機関であって、半軸受を備え、該半軸受は、軸受部材を有し、軸受部材は、少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、内側ライニング層は、半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びる凹面状の内面を形成する選択的な軸受オーバーレイ層を備え、凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒形の軸受面と、それぞれ複数のシールリッジを有する少なくとも第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域とを有し、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、第1および第2の軸方向端部にまたは第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、シールリッジの山は、凹面状の軸受面よりも突出しており、マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に凹面状の内面にわたって延びている。
発明の第4の態様によれば、半軸受を製造する方法であって、半軸受は軸受部材を有し、軸受部材は、少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、内側軸受ライニング層は、半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びる凹面状の内面を形成した選択的な軸受オーバーレイ層を備え、凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒形の軸受面と、それぞれが複数のシールリッジを有する少なくとも第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域とを備え、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、内面の第1および第2の軸方向端部にまたは第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、シールリッジの山は、凹面状の軸受面よりも突出しており、マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に凹面状の内面にわたって延びている、方法が提供される。
マイクロプロファイル付きシール領域の山は、中空でかつほぼ半円筒形である半軸受の凹面状の軸受面のレベルから(すなわち半軸受の軸線により近く)突出させられている。軸受部材は、内面の、周方向に延びる突出させられた領域を有してよく、この突出させられた領域に、マイクロプロファイルを有するシール領域が提供されている。
軸受部材は、接合面を有し、マイクロプロファイル付きシール領域(およびあらゆる突出させられた領域)は、実質的に、接合面の間の凹面状の内面全体に沿って延びている。マイクロプロファイル付きシール領域は、接合面から間隔を置かれた領域におけるよりも、接合面におけるまたは接合面に隣接した領域において、軸受面からより大きく突出していてよい。これに代えて、マイクロプロファイルシール領域(およびあらゆる突出させられた領域)は、接合面から間隔を置かれた凹面状の内面の一部の周囲に沿って延びていてよい。別の択一例において、マイクロプロファイル付きシール領域は、接合面に隣接して終わっている凹面状の内面の部分に沿って延びていてよい。
凹面状の内面には、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間において、少なくとも1つの別のマイクロプロファイル付きシール領域が設けられていてよい。
それぞれのマイクロプロファイル付きシール領域のシールリッジは、隣接するリッジの間にいかなる間隙もなしに配置されていてよい(すなわち間に位置する谷の底はV字形である)。マイクロプロファイル付きシール領域は、100〜750μm、好適には300〜700μmの反復周期を有するシールリッジのパターンを有してよい。マイクロプロファイル付きシール領域は、8〜50μm、好適には12〜30μmのリッジ高さを有するシールリッジのパターンを有してよい。それぞれのマイクロプロファイル付きシール領域は、100〜2000μm、好適には200〜600μmの幅を有してよい。
マイクロプロファイル付きシール領域のシールリッジのパターンは、リッジの反復するパターンであってよい。択一的に、マイクロプロファイル付きシール領域は、それぞれ、その領域にわたって高さが単調に変化するシールリッジを有してよい。
マイクロプロファイル付きシール領域は、間にシール谷が位置したシールリッジを有してよく、シール谷の底は、軸受面と同じレベルである。マイクロプロファイル付きシール領域は、間にシール谷が位置したシールリッジを有してよく、シール谷の底は、軸受面からの距離が増大するにつれて、軸受面のレベルから増大する高さを有する。
軸受面は、滑らかな軸受面であってよい(すなわち実質的に滑らかな仕上げが提供されており、マイクロプロファイルを有さない)。軸受面は、複数の軸受面リッジを有するマイクロプロファイル付き軸受面領域を有するマイクロプロファイル付き軸受面であってよく、シールリッジの山は、軸受面リッジの山よりも突出している。マイクロプロファイル付き軸受領域は、100〜750μm、好適には200〜500μmの反復周期を有する軸受面リッジのパターンを有してよい。マイクロプロファイル付き軸受領域は、2〜12μm、好適には2〜5μmのリッジ高さを有する軸受面リッジのパターンを有してよい。マイクロプロファイル付き軸受領域の軸受面リッジのパターンは、リッジの反復パターンであってよい。
マイクロプロファイル付き領域は、周方向リッジの反復パターンを有してよい。マイクロプロファイル付き領域は、らせん状に配置されたリッジの反復パターンを有してよい。
内面にオイル供給穴が設けられていてよく、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間に配置されている。オイル分配溝は、軸受面に提供されていてよく、マイクロプロファイル付きシール領域の間に配置されている。
マイクロプロファイル付き領域は、中ぐり工具を用いた機械加工によって形成されてよい。マイクロプロファイル付き領域は、ねじ切りタッピング工具を用いるタッピングによって形成されてよい。択一的に、マイクロプロファイル付き領域は、リソグラフィマスクを介してエッチングすることによって形成されてよい。別の択一例において、マイクロプロファイル付き領域は、シールマイクロプロファイル層の堆積と、リソグラフィマスクを用いた除去とによって形成されてよい。マイクロプロファイル付き領域は、軸受面に堆積されたマイクロプロファイル層に形成されてよい。
軸受部材は、外側バッキング層を有してよい。
360°エンジン軸受アセンブリにおいて、第1の半軸受は、エンジンブロック主軸受ハウジングに保持されてよく、第2の半軸受は、主軸受キャップハウジングに保持されてよい。第2の半軸受は、プレーンな半軸受であってよい。択一的に、第2の半軸受は、マイクロプロファイル付きシール領域を有する半軸受であってよい。
内燃機関において、第2の半軸受は、プレーン半軸受であってよい。択一的に、第2の半軸受は、マイクロプロファイル付きシール領域を有する半軸受であってよい。
方法は、軸受ライニング層の周方向の突出した領域を形成し、突出した領域にマイクロプロファイル付きシール領域を形成することを含む。
添付の図面を参照して以下に発明の実施の形態がさらに説明される。
本発明の第1の実施の形態による半軸受の斜視図である。 図1の半軸受の断面図である。 本発明の別の半軸受の断面図である。 図1の半軸受の側面図である。 本発明の第2の実施の形態による半軸受の斜視図である。 主軸受キャップハウジングに取り付けられたプレーンな半軸受と、クランクシャフト主軸受ジャーナルとともに、主軸受のエンジンブロックハウジングに組み付けられた図1の半軸受を示す図である。 図5の軸受アセンブリの横断面図である。 本発明の第3の実施の形態による半軸受の横断面図である。 本発明の第4の実施の形態による半軸受の横断面図である。 本発明の第5の実施の形態による半軸受の横断面図である。
詳細な説明
ここで図1、図2Aおよび図3を参照し、これらの図面においては同じ特徴は共通の参照符号で示されている。本発明による半軸受の第1の実施の形態は100で示されている。半軸受100は実質的に半円筒形であり、軸線に沿って二等分された、管の直円柱長さの半分の形状である。図2Aは、半軸受の軸線と同一平面上の、図1の半軸受100の断面図を示す。図3は、半軸受の軸線の方向に見た、図1の半軸受100の側面図を示す。
半軸受100は軸受部材102を有する。軸受部材102は、鋼(しかしながらたとえば青銅材料であることができる)から成る強い外側のバッキング層104と、公知の形式でたとえばアルミニウムベースまたは銅ベースであってよい適切な軸受合金から成る内側軸受ライニング層106とを有する。軸受ライニング層106には、適当であるならば公知の形式でオーバーレイコーティング(図示せず)が設けられていてよい。半軸受100の内面(すなわち内側)は、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bを有する。第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、半軸受100の第1および第2の軸方向端部110Aおよび110Bにまたは半軸受100の第1および第2の軸方向端部110Aおよび110Bに隣接して、軸受ライニング層106にまたは軸受ライニング層106の一部として提供されている。軸受部材102は、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bの間に軸受面112を有する。軸受部材102には、選択的に、オイル供給穴114が設けられている。オイル供給穴114は、軸受面112における周方向のオイル分配溝116に接続されている。軸受面112は、マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bよりも、半軸受100の内面のより大きな割合を占めている。軸受部材102は、接合面113Aおよび113Bを有する。これらの接合面113Aおよび113Bは、360°軸受アセンブリを形成するために、別の半軸受の対応する接合面と突き合わせて配置される。
第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bはそれぞれ、実質的に周方向の複数のシールリッジを有する。シールリッジは、軸受ライニング層106の内面の軸受面のレベルよりも(すなわち半軸受の軸線に向かって)突出している。マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、軸受面112よりも突出した対応する領域から機械加工される。それぞれのマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bのシールリッジは、300〜700μmのピッチと、12〜30μmの高さとを有する反復パターンを形成している。
図1および図2Aに示した実施の形態において、マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、マイクロプロファイル付きシール領域のリッジの間の谷が、隣接する軸受面112のレベルと同じであり、かつシールリッジが軸受面のレベルよりも突出するように(すなわち少なくともシールリッジの山が軸受面のレベルよりも突出するように)、半軸受に形成されている。しかしながら、図2Bに示された択一的な配列において、軸受部材102′は、軸受層106′の周方向の突出した領域107′を有する。この突出した領域107′は、軸受面112′のレベルよりも突出させられている。マイクロプロファイル付きシール領域108A′および108B′は、突出した領域に設けられており、これにより、シールリッジの間の谷の底部が、軸受面よりも高く位置している(すなわち、シールリッジは、半軸受の軸線により近くに、たとえば、シールリッジは、軸受面と同心的でかつより小さな半径を有する円筒面に位置する)。
図1に示された実施の形態において、マイクロプロファイル付き領域108Aおよび108Bのシールリッジの山および谷は、それぞれ、半円筒状の軸受部材の軸線に対して垂直な平面に位置する。択一的に、山および谷は、平坦でなくてよい。たとえば、マイクロプロファイルの周方向リッジの山は、半円筒状の軸受部材の軸線を中心とした螺旋の複数の部分を形成していてよい。このような配列は、マイクロプロファイルが、適切な中ぐり工具またはねじ切りタッピング工具を用いて軸受半部を機械加工することによって形成されることを可能にする。便利には、一対の対応する軸受半部は結合され、マイクロプロファイルの共通の螺旋パターンが、軸受面よりも(すなわち軸受面の軸線に向かって)突出した対応する領域に同時にタッピングされてよい。
マイクロプロファイル付き領域を機械加工する代わりに、マイクロプロファイル付き領域は、パターン付けされたリソグラフィマスクの堆積の後、エッチングプロセスによって形成されてよい。たとえば、軸受部材の突出した領域は、感光性化学物質(たとえばポリメチルメタクリレート(PMMA)などの"フォトレジスト")でコーティングされ、光学的干渉パターンに曝され、線およびギャップのマスクを製造するように現像され、ギャップを通じて、科学的にまたはイオンプラズマにより、下側の軸受部材がエッチングされ、マスクが洗い流され、これにより、突出した領域にエッチングされたリッジおよび谷の対応するパターンを残す。
別の択一例において、マイクロプロファイル付き領域は、材料の別の層に形成されてよい。この別の層は、相補的にパターン付けされたリソグラフィマスクを使用して堆積および除去プロセスによってパターン付けされている。たとえば、コーティングシール材料はリソグラフィマスク上に堆積させられ、これにより、マスクが溶剤で洗い流されたときに、マスクに堆積されたコーティングの領域が除去され、パターン付けされたマイクロプロファイルを残し、リッジは、マスクの線の間のギャップに形成されている。
発明の別の実施の形態において、同じ特徴は、同じ番号に100の整数倍を加えたもので示されている。たとえば、図7のマイクロプロファイル付きシール領域708Aおよび708Bは、図1のマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bに対応する。
図1において、マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、接合面113Aおよび113Bの間に、半軸受の内面の全周に沿って設けられて示されている。しかしながら、択一的に、マイクロプロファイル付きシール領域は、内面の周の一部のみに沿って設けられていてもよい。たとえば、マイクロプロファイル付き領域は、接合面の間に、内面の周に沿って中央に配置されていてよい。択一的に、図4における本発明の半軸受400の第2の実施の形態に示したように、接合面において終わった、一定の長さのマイクロプロファイル付きシール領域408A(i)および408B(ii)が、軸方向端部にまたは軸方向端部に隣接して、凹面状の内面の円周に沿って設けられてよく、マイクロプロファイル付きシール領域が設けられていない内面の領域がそれらの間に存在していてもよい。別の択一例において、接合面に隣接したマイクロプロファイル付きシール領域の部分は、接合面から間隔を置かれた部分よりも、隣接する軸受面からより大きく突出している。
このような択一的な配列は、以下のような場合に有利である。すなわち、半軸受が、接合面クラッシュリリーフとして知られる特徴を有する場合である。接合面クラッシュリリーフにおいては、クランクシャフトジャーナルの周囲に完全な360°軸受アセンブリを形成するように2つの180°半軸受の周方向端部が突き合わされる領域において、軸受滑り面と、協働するシャフトジャーナル面との間により大きな間隙が設けられている。ハウジングに組み付けられると、半軸受(すなわち180°軸受エレメント)の接合面クラッシュリリーフ領域は、通常、約5°〜15°の増大した間隙の領域を提供する。したがって、一対の半軸受のそれぞれの周方向端部にクラッシュリリーフが設けられている360°軸受アセンブリは、20°〜60°にわたって間隙が増大されていてよい。クラッシュリリーフ領域は、通常、間隙の他の領域よりも、軸受を通ってポンピングされるオイルが溜めへ押し戻されるためのより広い通路を提供し、したがって、360°軸受アセンブリの一方または両方の軸受半部にマイクロプロファイル付き領域を提供することによって、クラッシュリリーフ領域を通るオイルの流れが減じられる。
第2の実施の形態の半軸受400の作動は、第1の実施の形態の半軸受100のものと実質的に同じである。したがって、第1の実施の形態の利点が、第2の実施の形態によっても提供される。
図1には、2つのマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bが示されている。それぞれのマイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、半軸受100の軸方向端部110Aおよび110Bに設けられている。しかしながら、作動中のオイルの流れをさらに制御するために、軸方向端部110Aおよび110Bから間隔を置かれた内面の他の領域に、別のマイクロプロファイル付きシール領域が設けられてよい。たとえば、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間に、第3および第4のマイクロプロファイル付きシール領域が設けられてよい。たとえば、軸方向端部の間に、半軸受の内面にわたって均等に分離された4つのマイクロプロファイル付きシール領域が設けられてよい。
ここで図5および図6を参照すると、図5は、複合的な360°軸受アセンブリを有する内燃機関アセンブリを示し、図6は、このような複合的な360°軸受アセンブリを示す。これらの図において、図1、図2Aおよび図3に示されたものと同じ特徴は同じ符号で示されている。図1の実施の形態の半軸受100と、プレーンな第2の半軸受120とが、複合的な360°軸受アセンブリ117に組み立てられている。複合的な360°軸受アセンブリ117において、半軸受100は、内燃機関のエンジンブロック主軸受ハウジング118に取り付けられて示されており、プレーンな第2の半軸受120は、ハウジングの主軸受キャップ122半部に取り付けられて示されている。図5は、軸受半部内で回転するクランクシャフトジャーナルの回転軸線と同じ平面における断面図を示し、図6は、クランクシャフトの回転軸線に対して垂直な、複合的な360°軸受アセンブリの対応する横断面図を示す。プレーンな第2の半軸受120は、鋼(しかしながらたとえば青銅材料であることもできる)から成る強い外側バッキング層と、たとえば公知の形式でアルミニウムベースまたは銅ベースであってよい適切な軸受合金の内側軸受ライニング層とを有する。プレーンな第2の半軸受120は、360°軸受アセンブリ117を形成するために第1の半部材100の接合面113Aおよび113Bに対して配置される接合面127Aおよび127Bを有する。プレーンな第2の半軸受120は、慣用の軸受であり、公知の形式で接合面リリーフ領域(図示せず)を有する。2つの軸受半部100および120は、2つの半軸受100および120の内面と協働する滑り面130を有するクランクシャフトジャーナル128の周囲に組み付けられ、ジャーナルは軸線を中心に回転する。滑り面130と軸受面112および132との間には間隙134が設けられている。クランクシャフトは、公知の形式でジャーナル128の端部においてウェブ部分135を有し、これらのウェブ部分は、ウェブ部分に支持された大端ジャーナル136を有する。大端ジャーナル136は、公知の形式でコネクティングロッドおよびピストン(両方とも図示せず)を支持する。エンジンブロックにおける主軸受ハウジング118には、圧力がかけられたオイルを、関連するオイルポンプ(図示せず)から、オイル供給穴114およびオイル分配溝116に供給するために、オイル通路138が設けられている。
作動中、マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、回転するクランクシャフトジャーナル128の滑り面130と協働する。オイルは、圧力をかけられて、エンジンオイルポンプからオイル通路138へ、そこからオイル供給穴114へ供給される。オイル分配溝116は、オイル穴114からオイルを受け取り、オイルは、圧力をかけられながら間隙134内へ広がる。したがって、クランクシャフトジャーナル128の滑り面130と、軸受面112および132との間の間隙134には、常に油膜が存在する。オイル分配溝116内でのオイルの分配は、回転するクランクシャフトジャーナル128の粘性抵抗によって補助され、オイルは、そこから間隙134全体に軸方向に広がる。マイクロプロファイル付きシール領域108Aおよび108Bは、間隙134内からのオイルの流出を減じ、流れを減じて、間隙内により高いオイル圧力を維持する。
択一的に、図6の360°軸受アセンブリ、および図5の内燃機関アセンブリは、2つの半軸受を有してよく、両半軸受は、本発明によるマイクロプロファイル付きシール領域を有してよい。有利には、このような配列は、軸受アセンブリの軸受半部とクランクシャフトジャーナルとの間の間隙におけるオイルのさらなる閉込めを提供する。
マイクロプロファイル付きシール領域は、特定のクランクシャフトジャーナルとの作動のために必要とされるよりも狭いボアのリッジを有するように形成され、これにより、軸受半部は、クランクシャフトジャーナルの初期作動においてマイクロプロファイル付きシール領域のリッジの山が摩耗除去される"適応性"シールを提供する。したがって、半軸受のマイクロプロファイル付きシール領域は、高性能シールを提供するように、エンジンの製造公差および組立位置ずれにその都度適応する。
使用中、エンジンは、エンジン潤滑油内に微粒子、特に金属微粒子を放出し、これはエンジン摩耗を増大する。微粒子が表面に入り込み、協働する面の間の自由微粒子による摩耗効果が減じられるように、下側の構造物よりも柔軟な表面層が軸受表面に設けられることが知られている。本発明のマイクロプロファイル付き領域は、マイクロプロファイル付きシール領域のリッジの間の谷に微粒子を入り込ませることができ、これは、蓄積した粒子状物質による軸受の固着を低減または回避することを助ける。
ここで、本発明による半軸受700の第3の実施の形態が断面図で示されている図7を参照する。この第3の実施の形態において、半軸受700は半軸受100と同じであり、同じ特徴は、符号に600を足したもので示されている。
半軸受は、鋼(しかしながらたとえば青銅材料であることができる)から成る強い外側バッキング層704と、たとえば公知の形式でアルミニウムベースまたは銅ベースであってよい適切な軸受合金から成る内側軸受ライニング層706とを有する軸受部材702を含む。軸受ライニング層706には、適切ならば公知の形式でオーバーレイコーティング(図示せず)が設けられてよい。
半円筒状の軸受面112が実質的に滑らかである図1の半軸受100とは対照的に、図7の半軸受700は、軸受ライニング層706の軸受面712が、マイクロプロファイル付き軸受面領域750を有するマイクロプロファイル付き軸受面である点で異なる。それぞれのマイクロプロファイル付き軸受面領域750は、山およびその間の谷を有する複数の実質的に周方向の軸受面リッジを有する。マイクロプロファイル付き軸受面領域750は、軸受ライニング層706の軸受面712に機械加工されている。マイクロプロファイル付き軸受面領域750の軸受面リッジは、マイクロプロファイル付きシール領域708Aおよび708Bのシールリッジよりも小さな高さ(すなわち連続する谷と山との間の半径方向の高さ)を有し、好適にはシールリッジの高さの半分よりも小さい。マイクロプロファイル付き軸受面領域750の軸受面リッジは、200〜500μmのピッチと、2〜5μmの高さとを有する反復パターンを形成している。マイクロプロファイル付き軸受面領域750は、マイクロプロファイル付きシール領域708Aおよび708Bと同じ方法のいずれかによって形成されてよい。
シールリッジの山は、軸受面リッジの山よりも高くなっている(すなわち、実質的に半円筒状の半軸受700の軸線に関する、マイクロプロファイル付き軸受面領域750の軸受面リッジの周方向山の半径は、マイクロプロファイル付きシール領域708Aおよび708Bのシールリッジの山の半径よりも大きい)。したがって、マイクロプロファイル付き軸受面領域750の山は、マイクロプロファイル付きシール領域708Aおよび708Bの山よりも大きく、協働するクランクシャフトジャーナルから分離されている。図7において、マイクロプロファイル付き軸受領域750およびマイクロプロファイル付き領域708Aおよび708Bのリッジのピッチは同じであるが、択一的にそれらのピッチは異なっていてもよいことが認められるであろう。
作動中、マイクロプロファイル付き軸受領域750は、軸受半部と、閉じ込められた回転するクランクシャフトジャーナルとの間の間隙内のオイルの軸方向流量をさらに減じる。さらに、マイクロプロファイル付き軸受面領域は、改良された流体力学的潤滑および適応性表面を提供し、これにより、軸受面は、局所的な接触面積において軸受ジャーナルの形状に合わせて摩耗することができる。有利には、マイクロプロファイル付き軸受面領域は、より高い固着抵抗、より低い作動温度、およびより高い耐荷重能力を提供する。
図1の半軸受100とは対照的に、図8の半軸受800は、マイクロプロファイル付きシール領域808Aおよび808Bのリッジが、それぞれのシール領域の幅にわたって均一な高さを有さないという点で異なる。むしろ、マイクロプロファイル付きシール領域808Aおよび808Bのシールリッジの高さは、軸受面812から離れるにつれて均一に増大しており(すなわち線形に増大する半径方向リッジ高さ)、これにより、軸受面からのシールリッジの山のレベルは、軸受面から離れるにつれて増大している。最大高さは8〜50μmであってよい。リッジの高さは、ゼロの最小高さから漸増していてよい。マイクロプロファイル付きシール領域808Aおよび808Bのシールリッジの間の谷の底は、軸受面812と同じレベルである。
図8の半軸受800とは対照的に、図9の半軸受900は、マイクロプロファイル付きシール領域908Aおよび908Bのリッジの谷の底が軸受面912と同じレベルでないという点で異なる。むしろ、マイクロプロファイル付きシール領域908Aおよび908Bのリッジの間の谷の底は、軸受面から半軸受900の軸方向端部に向かって離れるにつれて軸受面912のレベルよりも連続的に高められている。
半軸受700,800および900の作動は、実質的に第1の実施の形態の半軸受100のものと同じである。したがって、第1の実施の形態の利点は、第3、第4および第5の実施の形態によっても提供される。
長期作動に必要なよりも軸受面からさらに突出したマイクロプロファイル付きシール領域の形成は(たとえばマイクロプロファイル付きシール領域の上部は軸受面のレベルよりも突出させられている)、関連する軸受アセンブリ内で作動するクランクシャフトジャーナルの特定の寸法に従って、マイクロプロファイル付き領域のリッジが初期使用時に所定サイズに摩耗させられるような半軸受を提供する。したがって、その都度最適化されたシールを提供するためにリッジがクランクシャフトジャーナルによって所定形状に摩耗されるので、マイクロプロファイル付きシール領域は、有利には、クランクシャフトジャーナルと軸受との位置ずれのような製造および組み立て公差を補正することができる。
さらに、有利には、本発明の半軸受は、軸受部材および/または作動するクランクシャフトジャーナルのためにより大きな公差を提供し、製造の複雑さおよびコストを低減し、固着のリスクを低減し、エンジンの作動寿命にわたってより大きなシーリング効果を提供する。さらに、有利には、摩耗を生ぜしめる潤滑油内の微粒子は、マイクロプロファイル付き領域のリッジの間の谷に入り込むことができ、これにより、エンジン摩耗を低減し、エンジン作動寿命を延長させる。
有利には、本発明の半軸受は、簡単かつ安価に製造される。さらに、軸受部材におけるマイクロプロファイル付きシール領域の形成は、単一の構成部材から成る半軸受を提供し、この半軸受は、従来の複数の構成部材から成る半軸受と比較して、供給業者にとって減じられた在庫、顧客にとっては組立の容易性、および減じられたコストおよび高められた信頼性という、対応する利点を伴う。さらに、組立の複雑さが低減されると、組立歩留りが高まる。さらに、有利には、本発明の実施の形態により、半軸受は、外側バッキング層および軸受ライニング層の金属層のみである二層金属システムから製造することができ、これは、従来の三層金属半軸受よりも複雑でない製造を可能にする。
有利には、マイクロプロファイル付きシール領域は、クランクシャフトジャーナルと軸受面との間の間隙内からのオイルの軸方向の流出を減じ、十分な潤滑および圧力を依然と維持しながら、主軸受内へのオイルの体積のより高い割合の流入が維持されるので、物理的により小さくかつより軽量でもあるより小さな能力のオイルポンプを使用することができる。
軸受半部の、半軸受の内面の軸方向端部に隣接した部分のみに、軸受面とクランクシャフトジャーナルとの間の間隙内に潤滑剤を選択的に提供することにより、クランクシャフトジャーナルの主要な中央部分は、マイクロプロファイル付きシール領域のオイル保持利点をも有しながら、材料組成および設計に関して目的に合わせて最適化された軸受面上で回転する。
ここに提供された図面は例示的でありかつ実寸ではない。
本明細書の説明および請求項を通じて、"含む"および"包含する"という用語およびそれらの変形は、"含むが限定されない"という意味であり、その他の成分、添加物、構成部材、整数またはステップを排除する(および排除しない)ことを意図しない。本明細書の説明および請求項を通じて、単数形は、文脈がそうでないことを要求していない限り複数を含む。特に、不定冠詞が使用されている場合、文脈がそうでないことを要求していない限り、複数および単数を想定しているものと理解すべきである。
発明の特定の態様、実施の形態または実施例に関連して記載された特徴、整数、特性、化合物、化学的成分またはグループは、両立不能でない限り、ここに記載されたあらゆるその他の態様、実施の形態または実施例に適用可能である。本明細書(あらゆる添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示された全ての特徴、および/またはそのように開示されたあらゆる方法またはプロセスの全てのステップは、このような特徴および/またはステップのうちの少なくとも幾つかが互いに排他的であるような組合せを除き、あらゆる組合せにおいて組み合わされてよい。発明は、あらゆる前記実施の形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(あらゆる添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示された特徴のうちのいずれかの新規の1つまたは新規の組合せ、またはそのように開示されたあらゆる方法またはプロセスのステップのうちのあらゆる新規の1つまたはあらゆる新規の組合せまで拡張される。
読者の注意は、本出願に関連して本明細書と同時にまたは本明細書の前に出願されかつ本明細書とともに公共の閲覧に開放された全ての文書およびドキュメントに向けられ、全てのこのような文書およびドキュメントの内容は引用したことにより本明細書に組み込まれる。

Claims (35)

  1. 半軸受であって、軸受部材を備え、該軸受部材は、少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、該内側軸受ライニング層は、前記半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びる凹面状の内面を形成する選択的な軸受オーバーレイ層を有し、前記凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒状の軸受面と、それぞれが複数のシールリッジを有する少なくとも第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域とを有し、該第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、前記第1および第2の軸方向端部にまたは前記第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、前記シールリッジの山は、凹面状の前記軸受面よりも突出しており、前記マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に前記凹面状の内面にわたって延びていることを特徴とする、半軸受。
  2. 前記軸受部材は、前記内面の周方向の突出した領域を有し、該突出した領域に前記マイクロプロファイル付きシール領域が設けられている、請求項1記載の半軸受。
  3. 前記軸受部材は接合面を有し、前記マイクロプロファイル付きシール領域は、前記接合面の間の前記凹面状の内面の実質的に全体にわたって延びている、請求項1または2記載の半軸受。
  4. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、前記接合面から間隔を置かれた領域におけるよりも、前記接合面におけるまたは前記接合面に隣接した領域において、前記軸受面からより大きく延びている、請求項3記載の半軸受。
  5. 前記軸受部材は接合面を有し、前記マイクロプロファイル付きシール領域は、前記接合面から間隔を置かれた前記凹面状の内面の一部にわたって延びている、請求項1または2記載の半軸受。
  6. 前記軸受部材は接合面を有し、前記マイクロプロファイル付きシール領域は、前記接合面に隣接して終わった前記凹面状の内面の一部にわたって延びている、請求項1または2記載の半軸受。
  7. 前記凹面状の内面には、前記第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間において、少なくとも1つの別のマイクロプロファイル付きシール領域が設けられている、請求項1から6までのいずれか1項記載の半軸受。
  8. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、100〜750μmの反復周期を有する、シールリッジのパターンを有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の半軸受。
  9. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、8〜50μmの高さを有するシールリッジのパターンを有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の半軸受。
  10. 前記マイクロプロファイル付きシール領域はそれぞれ、該領域にわたって高さの単調な変化を有するシールリッジを有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の半軸受。
  11. 前記シールリッジは、8〜50μmの最大高さを有する、請求項10記載の半軸受。
  12. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、シールリッジを有し、該シールリッジの間にシール谷を備え、該シール谷の底は前記軸受面と同じレベルにある、請求項1から11までのいずれか1項記載の半軸受。
  13. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、シールリッジを有し、該シールリッジの間にシール谷を備え、該シール谷の底は、前記軸受面のレベルよりも高くなっている、請求項1から11までのいずれか1項記載の半軸受。
  14. 前記マイクロプロファイル付きシール領域は、シールリッジを有し、該シールリッジの間にシール谷を備え、該シール谷の底は、前記軸受面からの距離が増大するにつれて、軸受面のレベルからの増大する高さを有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の半軸受。
  15. 前記軸受面は、滑らかな軸受面である、請求項1から14までのいずれか1項記載の半軸受。
  16. 前記軸受面は、複数の軸受面リッジを有するマイクロプロファイル付き軸受面領域を備えたマイクロプロファイル付き軸受面であり、シールリッジの山は、軸受面リッジの山よりも突出している、請求項1から14までのいずれか1項記載の半軸受。
  17. 前記マイクロプロファイル付き領域は、周方向リッジの反復するパターンを有する、請求項1から16までのいずれか1項記載の半軸受。
  18. 前記マイクロプロファイル付き領域は、らせん状に配置されたリッジの反復するパターンを有する、請求項1から17までのいずれか1項記載の半軸受。
  19. 前記内面にオイル供給穴が設けられており、該オイル供給穴は、第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間に配置されている、請求項1から18までのいずれか1項記載の半軸受。
  20. 前記軸受面にオイル分配溝が設けられており、該オイル分配溝は、前記第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域の間に配置されている、請求項1から19までのいずれか1項記載の半軸受。
  21. 前記マイクロプロフィル付き領域は、前記軸受面に堆積された別個の層に形成されている、請求項1から20までのいずれか1項記載の半軸受。
  22. 前記軸受部材は、外側バッキング層を有する、請求項1から21までのいずれか1項記載の半軸受。
  23. 請求項1から22までのいずれか1項記載の第1の半軸受と、第2の半軸受とを有する、360°エンジン軸受アセンブリ。
  24. 前記第1の半軸受は、エンジンブロック主軸受ハウジングに保持されており、前記第2の半軸受は、主軸受キャップハウジングに保持されている、請求項23記載の360°エンジン軸受アセンブリ。
  25. 前記第2の半軸受は、プレーンな半軸受である、請求項23または24記載の360°エンジン軸受アセンブリ。
  26. 前記第2の半軸受は、請求項1から22までのいずれか1項記載の半軸受である、請求項23または24記載の360°エンジン軸受アセンブリ。
  27. 請求項1から22までのいずれか1項記載の半軸受を有する内燃機関。
  28. 第2の半軸受を有し、該第2の半軸受はプレーンな半軸受である、請求項27記載の内燃機関。
  29. 請求項1から22までのいずれか1項記載の第2の半軸受を有する、請求項27記載の内燃機関。
  30. 半軸受を製造する方法であって、該半軸受は、軸受部材を備え、該軸受部材は、少なくとも1つの内側軸受ライニング層を有し、該内側軸受ライニング層は、前記半軸受の第1および第2の軸方向端部の間に延びる凹面状の内面を形成する選択的な軸受オーバーレイ層を備え、前記凹面状の内面は、凹面状の実質的に半円筒形の軸受面と、それぞれ複数のシールリッジを有する少なくとも第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域とを有し、該第1および第2のマイクロプロファイル付きシール領域は、前記内面の前記第1および第2の軸方向端部にまたは前記内面の前記第1および第2の軸方向端部に隣接して設けられており、前記シールリッジの山は、前記凹面状の軸受面よりも突出しており、前記マイクロプロファイル付きシール領域は、少なくとも部分的に周方向に前記凹面状の内面にわたって延びている、半軸受を製造する方法。
  31. 前記方法は、前記軸受ライニング層の周方向の突出した領域を形成し、該突出した領域にマイクロプロファイル付きシール領域を形成することを含む、請求項30記載の方法。
  32. 中ぐり工具を用いて機械加工することによって前記マイクロプロファイルを形成することを含む、請求項30または31記載の方法。
  33. ねじ切りタッピング工具を用いてタッピングすることによって前記マイクロプロファイルを形成することを含む、請求項30または31記載の方法。
  34. リソグラフィマスクを介してエッチングすることによって前記マイクロプロファイルを形成することを含む、請求項30または31記載の方法。
  35. マイクロプロファイル層の堆積と、リソグラフィマスクを用いた除去とによって前記マイクロプロファイルを形成することを含む、請求項30または31記載の方法。
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