JP6036531B2 - 燃料圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料圧力制御装置に関する。
従来、燃料圧力制御装置として、燃料ポンプと燃料噴射弁との間の燃料通路に設けられた燃圧調整器と、燃圧調整器から燃料タンクに至る戻し通路に設けられた負圧発生手段と、燃料ポンプと燃圧調整器との間の燃料通路から分岐し負圧発生手段に連通したノズルとを備え、燃料通路上のノズルの分岐箇所に電磁式の流量制御弁を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この燃料圧力制御装置は、アイドリング運転や低負荷運転域では負圧発生手段への流量が多くなるよう流量制御弁を制御して戻し通路に高い負圧を発生させる。一方、高負荷運転域では、燃料調整器への流量が多くなるよう流量制御弁を制御することでエンジンの最高出力が得られるようにしている。
特開昭62−7941号公報
しかしながら、上述の燃料圧力制御装置にあっては、例えばエンジン回転速度等をパラメータにエンジンの運転状態を判断し、これに応じて流量制御弁の開閉を制御しているが、燃料ポンプの経年劣化等によるその流量特性の変化を考慮して流量制御弁の開閉を制御するものではない。
このため、上述の燃料圧力制御装置では、燃料ポンプの流量特性の変化を考慮していないため、単にエンジン回転速度等をパラメータとして流量制御弁の開閉を制御すると、特に燃料ポンプの吐出量が減少している場合には燃圧が低下してしまうおそれがあった。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、燃料ポンプの流量特性の変化に起因した燃圧の低下を抑制することができる燃料圧力制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料圧力制御装置は、上記目的達成のため、(1)燃料タンクに貯留されている燃料を、供給通路を介して内燃機関の燃料噴射弁が接続されたデリバリパイプに圧送する電動式の燃料ポンプと、前記供給通路から分岐して前記供給通路内を流れる燃料の一部を前記燃料タンクに還流させる還流通路と、前記還流通路に設けられた電磁式の減量弁と、前記燃料ポンプを下限電圧で駆動した際の前記燃料ポンプの最低燃料吐出量と燃料噴射に要求される要求燃料消費量との差分に相当する燃料を前記燃料タンクに還流させるよう前記減量弁を開弁状態に制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記燃料噴射弁に供給される燃料の実際の圧力である実燃圧と、前記燃料噴射弁に供給されるべき燃料の圧力である目標燃圧との燃圧差に基づき、前記燃料ポンプの最低燃料吐出量を補正し、補正後の最低燃料吐出量に基づいて前記減量弁の開閉を制御する構成を有する。
この構成により、本発明に係る燃料圧力制御装置は、実燃圧と目標燃圧との燃圧差に基づき燃料ポンプの最低燃料吐出量を補正し、その補正後の最低燃料吐出量に基づいて、供給通路を流れる燃料の一部を燃料タンクに還流させる還流通路に設けられた減量弁の開閉を制御する。
このため、例えば燃料ポンプの経年劣化により燃料吐出量が低下するような燃料ポンプの流量特性の変化が生じても、最低燃料吐出量を補正することで適切なタイミング(例えば、劣化前よりも早期)で減量弁を閉弁状態に制御することができる。この場合、燃料ポンプの経年劣化による燃料吐出量の低下に応じて実際の燃料吐出量を増大させることができる。したがって、本発明に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプの流量特性の変化に起因した燃圧の低下を抑制することができる。
また、本発明に係る燃料圧力制御装置においては、さらに、前記制御手段は、前記燃圧差に所定の比例ゲインを乗ずることにより比例項を算出し、算出した前記比例項に前記燃料ポンプの流量特性の変化に応じた学習値を加算した値を修正流量として算出し、かつ前記最低燃料吐出量から前記学習値を減算した値を前記補正後の最低燃料吐出量として算出し、前記修正流量を前記要求燃料消費量に加算した値が、前記補正後の最低燃料吐出量より大きいことを条件に前記減量弁を閉弁状態に制御する構成を有する。
この構成により、本発明に係る燃料圧力制御装置は、修正流量を要求燃料消費量に加算した値が学習値分だけ低下された補正後の最低燃料吐出量より大きいことを条件に、減量弁を閉弁状態に制御する。これにより、燃料ポンプの流量特性が変化した場合、特に経年劣化等により実際の燃料吐出量が低下した場合には減量弁を早期に閉弁することができる。したがって、燃料吐出量の低下に応じて実際の燃料吐出量を増大させることができる。
また、本発明に係る燃料圧力制御装置において、(2)前記下限電圧は、前記燃料ポンプの摺動部分に異物の噛み込みが生じても前記燃料ポンプの駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる印加電圧である構成とすることができる。
この構成により、本発明に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプの下限電圧が燃料ポンプの摺動部分に異物の噛み込みが生じても燃料ポンプの駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる印加電圧である。このため、本発明に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプに印加する印加電圧が燃料ポンプの摺動部分に異物の噛み込みが生じても燃料ポンプの駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる下限電圧以上に制御される。したがって、電動式の燃料ポンプが上記のような異物噛み込みにより駆動停止することを防止することができる。
また、本発明に係る燃料圧力制御装置において、(3)前記制御手段は、前記比例項が予め定められた所定の範囲に含まれることを条件に、前記学習値を算出する構成とすることができる
この構成により、本発明に係る燃料圧力制御装置は、実燃圧と目標燃圧の燃圧差に応じた比例項が所定の範囲に含まれることを条件に学習値を算出するので、算出される学習値の安定性を確保することができる。
本発明によれば、燃料ポンプの流量特性の変化に起因した燃圧の低下を抑制することができる燃料圧力制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る燃料圧力制御装置が適用される車両の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る減量バルブの開閉制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両1は、エンジン10と、燃料供給機構20と、ECU(Electronic Control Unit)100とを含んで構成されている。
エンジン10は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されている。なお、エンジン10に用いられる燃料は、エタノール等のアルコールとガソリンとを混合したアルコール燃料であってもよい。
本実施の形態では、エンジン10は、#1、#2、#3、#4で示すように直列に4つの気筒11を配置した、いわゆる直列4気筒のガソリンエンジンによって構成されている。なお、エンジン10としては、直列4気筒エンジンに限らず、例えば直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、V型12気筒エンジンまたは水平対向6気筒エンジン等の種々の型式のエンジンによって構成されていてもよい。
また、本実施の形態において、エンジン10は、図示しないピストンが2往復する間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う、4サイクルのガソリンエンジンによって構成されているものとして説明する。
さらに、エンジン10における#1、#2、#3、#4で示す4つの各気筒11には、それぞれ吸気ポート12が設けられている。また、エンジン10は、この吸気ポート12内に燃料を噴射するためのポート噴射インジェクタ13を備えている。
ポート噴射インジェクタ13は、ECU100からの噴射指令信号Iqによって制御されるソレノイドコイルと、ニードルバルブと、噴口部とを有している。ポート噴射インジェクタ13には、所定の圧力で燃料が供給されている。ポート噴射インジェクタ13は、ECU100によってソレノイドコイルが通電されると、ニードルバルブを開いて、吸気ポート12内に燃料を噴射するようになっている。本実施の形態におけるポート噴射インジェクタ13は、本発明に係る燃料噴射弁を構成する。
燃料供給機構20は、燃料タンク30から燃料を加圧して汲み上げる燃料ポンプ21と、燃料ポンプ21によって汲み上げられた燃料を燃料配管22を通して導入するデリバリパイプ23とを備えている。燃料配管22には、燃料を燃料ポンプ21からデリバリパイプ23に供給するための供給通路が形成されている。
この構成により、燃料供給機構20は、エンジン10の吸気通路15のうち複数の気筒11に対応する複数の吸気ポート12の内部にそれぞれ燃料を噴射する複数のポート噴射インジェクタ13に燃料を供給するようになっている。
燃料ポンプ21は、ECU100によって出力される制御信号に応じて駆動される電動式の燃料ポンプであり、燃料タンク30に貯留されている燃料を汲み上げ、これを燃料配管22内の供給通路を介してポート噴射インジェクタ13が接続されたデリバリパイプ23に圧送するようになっている。
具体的には、燃料ポンプ21は、ECU100によって出力される制御信号に応じた印加電圧によって回転速度が変化するモータと、このモータの回転力によって回転するインペラとを有している。燃料ポンプ21は、インペラを回転させることにより、燃料タンク30から燃料を加圧して汲み上げるようになっている。したがって、燃料ポンプ21は、モータに印加される印加電圧の大きさに応じてモータの回転力が調整され、吐出する燃料の燃料吐出量が可変とされる。
また、燃料ポンプ21は、燃料中に含まれる比較的大きな異物を除去するサクションフィルタの機能と燃料中に含まれる比較的小さな異物やモータ異物を除去するフューエルフィルタの機能とを兼ね備えた統合フィルタを備えている。
デリバリパイプ23は、複数の気筒11の直列配置方向の一端側で燃料配管22に接続され、複数のポート噴射インジェクタ13に独立して燃料を供給するように形成されている。また、デリバリパイプ23には、デリバリパイプ23内の燃料の圧力(以下、燃圧という)を検出する燃料圧力センサ25が設けられている。
さらに、燃料供給機構20は、燃料配管22から分岐して同燃料配管22内を流れる燃料の一部を燃料タンク30に還流させる還流通路が内部に形成された第1のリターン用配管26および第2のリターン用配管27を備えている。
第1のリターン用配管26には、燃料配管22の燃圧が予め設定された所定の燃圧(例えば、数百kPaなど)を超えたときに燃料配管22から燃料タンク30に燃料を戻すリリーフバルブ28が設けられている。このリリーフバルブ28は、燃料配管22の燃圧の異常上昇を防止するために設けられたものである。
第2のリターン用配管27には、電磁式の減量バルブ29が設けられている。減量バルブ29は、ECU100からの指令信号に応じて開弁状態および閉弁状態をとり得る。減量バルブ29が開弁状態とされると、燃料配管22内を流れる燃料の一部、例えば後述するように余剰分の燃料が第2のリターン用配管27を介して燃料タンク30に戻される。本実施の形態における減量バルブ29は、本発明に係る減量弁を構成する。
ECU100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。ROMには、各種制御定数や各種マップ等が予め記憶されている。
また、ECU100には、前述した燃料圧力センサ25、回転速度センサ101、吸気量センサ102およびアクセル開度センサ103等の各種センサ類や、ポート噴射インジェクタ13、燃料ポンプ21および減量バルブ29が接続されている。
燃料圧力センサ25は、デリバリパイプ23内の燃圧を検出する。回転速度センサ101は、エンジン10のエンジン回転速度Neを検出する。吸気量センサ102は、吸入空気量GAを検出する。アクセル開度センサ103は、アクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル操作量ACCを検出する。これら各センサは、検出結果に応じた信号をECU100に送信するようになっている。
ECU100は、これら各種センサから入力される信号に基づき各種演算を実行し、その演算結果に基づき各種制御を実行するようになっている。
例えば、ECU100は、吸入空気量GAやエンジン回転速度Ne、アクセル操作量ACC等に基づいて、目標燃料噴射量Qを算出する。ECU100は、算出した目標燃料噴射量Qを実現することができるように燃圧PFに基づき、ポート噴射インジェクタ13の開弁期間、つまり噴射期間を設定する。
ECU100は、設定した噴射期間に応じて各ポート噴射インジェクタ13に個別に開弁指令を出力する。これにより、エンジン10の運転状態に見合う量の燃料が各ポート噴射インジェクタ13から噴射されるようになる。
このとき、ECU100は、目標燃料噴射量Q分の燃料を各ポート噴射インジェクタ13から噴射するためにエンジン10に要求される要求燃料消費量Fctに応じた燃料が燃料ポンプ21から吐出されるよう、燃料ポンプ21に印加する印加電圧を制御するようになっている。なお、エンジン10に要求される要求燃料消費量Fctは、例えばエンジン回転速度Neとエンジン10の負荷率KLに基づき算出することができる。負荷率KLは、例えば吸入空気量GAおよびエンジン回転速度Neに基づき算出することができる。
また、ECU100は、目標とする燃圧、すなわちポート噴射インジェクタ13に供給されるべき燃料の圧力(以下、目標燃圧PFtという)を確保するために必要な最低限の吐出能力が得られるように、目標燃圧PFtの大きさに応じて燃料ポンプ21に印加する印加電圧を制御する。ここで、目標燃圧PFtは、例えばエンジン10の運転状態や燃料噴射量に応じた最適な燃圧である。
より詳細には、ECU100は、所定の下限電圧Vmin以上で上記印加電圧を制御する。所定の下限電圧Vminは、燃料ポンプ21の摺動部分、例えばインペラとポンプカバーとの間の隙間部分に異物の噛み込みが生じても燃料ポンプ21の駆動を維持可能な駆動トルクを発生させることができる電圧とされる。したがって、燃料ポンプ21が上記のような異物の噛み込みにより駆動停止することを防止することができる。
ここで、燃料ポンプ21は、上述の下限電圧Vminによって制限されているため、下限電圧Vmin未満の印加電圧で駆動させることができない。この場合、燃料ポンプ21の燃料吐出量の最低量(以下、最低燃料吐出量Fminという)は、下限電圧Vminに応じた燃料吐出量となる。つまり、最低燃料吐出量Fminは、燃料ポンプ21を下限電圧Vminで駆動した際の燃料吐出量である。したがって、燃料ポンプ21は、下限電圧Vminに応じた最低燃料吐出量Fmin未満の燃料吐出量で燃料を吐出することができない。
このため、例えばアイドル運転時等のように要求される燃料噴射量が小さい場合には、要求燃料消費量Fctに対して上述の最低燃料吐出量Fminが大きくなってしまい、所望の燃料噴射量を得ることができないという問題がある。
また、これに伴い、デリバリパイプ23内の実際の燃圧、すなわちポート噴射インジェクタ13に供給される燃料の実際の圧力(以下、実燃圧PFrという)も目標燃圧PFtを超えて上昇してしまい、実燃圧PFrを目標燃圧PFtに維持できない。
そこで、本実施の形態に係るECU100は、燃料ポンプ21の最低燃料吐出量Fminとエンジン10の燃料噴射に要求される要求燃料消費量Fctとの差分に相当する余剰燃料を燃料タンク30に還流させるよう、減量バルブ29を開弁状態に制御するようになっている。本実施の形態におけるECU100は、本発明に係る制御手段を構成する。
また、ECU100は、実燃圧PFrと目標燃圧PFtとの燃圧差ΔPF(=PFr−PFt)に基づき、実燃圧PFrが目標燃圧PFtに一致するように燃料ポンプ21の印加電圧をフィードバック制御する、いわゆる燃圧フィードバック制御を実行するようになっている。
具体的には、ECU100は、上記燃圧差ΔPFに所定の比例ゲインαを乗ずることにより比例項p(=ΔPF×α)を算出するとともに、積分項として学習値i(n)を算出するようになっている。そして、ECU100は、算出した比例項pに積分項としての学習値i(n)を加算した値を修正流量Fa(=p+i(n))として算出するようになっている。算出された修正流量Faは、上述の要求燃料消費量Fctに加算されるようになっている。つまり、比例項pと学習値i(n)との和として算出された修正流量Faは、要求燃料消費量Fctのフィードバック補正量として取り扱われる。
学習値i(n)は、前回ルーチンで算出された前回学習値i(n−1)から、燃圧差ΔPFに所定の係数(積分ゲイン)βを乗じた値を減じる(学習値i(n)=前回学習値i(n−1)−(ΔPF×β))ことによって導出される。すなわち、学習値i(n)は、前回学習値i(n−1)を保持しつつ、燃圧差ΔPFに応じて増減更新される。なお、学習値i(n)の初期値は「0」である。
本実施の形態では、こうした学習値i(n)の算出は、上述の比例項pが予め定められた所定の範囲に含まれることを条件に行われる。つまり、ECU100は、上述の比例項pが予め定められた所定の範囲に含まれることを条件に、学習値i(n)を算出するようになっている。
ここで、所定の範囲とは、例えばγ=1L/h(毎時1リットル)としたとき、±γの範囲である。つまり、ECU100は、比例項pが−γ<p<γとなったときの残渣を劣化流量すなわち学習値i(n)として算出する。これにより、算出される学習値i(n)の安定性が確保される。なお、γの値は例示であって、これに限定されるものではない。
また、ECU100は、上記燃圧差ΔPFに基づき予め定められた最低燃料吐出量Fmin0を補正し、補正後の最低燃料吐出量Fmin1に基づいて減量バルブ29の開閉を制御するようになっている。なお、本実施の形態においては、燃料ポンプ21の下限電圧Vminの制約により予め設定される最低燃料吐出量Fminを最低燃料吐出量Fmin0とし、また上記補正により補正された最低燃料吐出量Fminを最低燃料吐出量Fmin1として取り扱うものとする。
ここで、減量バルブ29が開弁状態にあるときは上述の通り余剰燃料を燃料タンク30に還流させる一方で、減量バルブ29が閉弁状態にあるときは燃料ポンプ21から吐出された燃料の全てがデリバリパイプ23に供給される。このため、ECU100は、要求燃料消費量Fctが最低燃料吐出量Fmin0を超える場合に減量バルブ29を開弁状態から閉弁状態に制御する。したがって、本実施の形態において、最低燃料吐出量Fmin0は、減量バルブ29を閉弁状態に制御するか否かの閾値(閉弁閾値ともいう)となる。
このとき、燃料ポンプ21が例えば経年劣化等により劣化し、その流量特性が変化している場合には、予め設定された最低燃料吐出量Fmin0に対して実際の燃料吐出量が低下する。実際の燃料吐出量が低下した状態で、最低燃料吐出量Fmin0を基準に減量バルブ29の開閉を制御すると、実燃圧PFrが低下するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、ECU100が燃料ポンプ21の流量特性の変化を学習し、この学習結果を減量バルブ29の開閉制御に反映させることにより実燃圧PFrの低下を抑制するようにした。
具体的には、ECU100は、減量バルブ29の開閉制御にあたっては、予め定められた最低燃料吐出量Fmin0から上記学習値i(n)を減算した値を補正後の最低燃料吐出量Fmin1として算出するようになっている。すなわち、本実施の形態では、燃料ポンプ21の劣化流量分だけ減量バルブ29の閉弁閾値を低下させる。これにより、燃料ポンプ21の流量特性が変化した場合、特に経年劣化等により実際の燃料吐出量が低下した場合には減量バルブ29を早期に閉弁することができる。したがって、燃料ポンプ21の経年劣化等による燃料吐出量の低下に応じて実際の燃料吐出量を増大させることができる。
さらに、ECU100は、減量バルブ29の開閉制御において、上記修正流量Fa(=p+i)を要求燃料消費量Fctに加算した値(=Fct+Fa)が補正後の最低燃料吐出量Fmin1(=Fmin0−i)より大きいことを条件に減量バルブ29を閉弁状態に制御するようになっている。
次に、図2を参照して、減量バルブ29の開閉制御について説明する。
この減量バルブ29の開閉制御は、所定の時間間隔でECU100により実行される。
図2に示すように、ECU100は、まずエンジン回転速度Neとエンジン10の負荷率KLに基づき要求燃料消費量Fctを算出する(ステップS1)。その後、ECU100は、実燃圧PFrと目標燃圧PFtとの燃圧差ΔPFに所定の比例ゲインαを乗じて得られた比例項pと、燃料ポンプ21の流量特性の変化に応じた学習値i(n)とに基づき、修正流量Faを算出する(ステップS2)。
次いで、ECU100は、燃料ポンプ21の下限電圧Vminに応じた最低燃料吐出量Fmin0を設定する(ステップS3)。その後、ECU100は、修正流量Fa(=p+i)を要求燃料消費量Fctに加算した値(=Fct+Fa)が補正後の最低燃料吐出量Fmin1(=Fmin0−i)より大きいか否かを判定する(ステップS4)。ここで、最低燃料吐出量Fmin1は、ステップS4を実行する前に、予め設定された最低燃料吐出量Fmin0から学習値i(n)を減算することによって事前に導出されている。
ECU100は、修正流量Faを要求燃料消費量Fctに加算した値が補正後の最低燃料吐出量Fmin1より大きいと判定した場合には、減量バルブ29を閉弁状態として(ステップS5)、本処理を終了する。
一方、ECU100は、修正流量Faを要求燃料消費量Fctに加算した値が補正後の最低燃料吐出量Fmin1より大きくない、すなわち最低燃料吐出量Fmin1以下であると判定した場合には、減量バルブ29を開弁状態として(ステップS6)、本処理を終了する。
以上のように、本実施の形態に係る燃料圧力制御装置は、実燃圧PFrと目標燃圧PFtとの燃圧差ΔPFに基づき燃料ポンプ21の最低燃料吐出量Fmin0を補正し、その補正後の最低燃料吐出量Fmin1に基づいて、供給通路を流れる燃料の一部を燃料タンク30に還流させる還流通路に設けられた減量バルブ29の開閉を制御する。
このため、例えば燃料ポンプ21の経年劣化により燃料吐出量が低下するような燃料ポンプ21の流量特性の変化が生じても、最低燃料吐出量Fmin0を補正することで適切なタイミング(例えば、劣化前よりも早期)で減量バルブ29を閉弁状態に制御することができる。この場合、燃料ポンプ21の経年劣化による燃料吐出量の低下に応じて実際の燃料吐出量を増大させることができる。したがって、本実施の形態に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプ21の流量特性の変化に起因した燃圧PFの低下を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプ21の下限電圧Vminが燃料ポンプ21の摺動部分に異物の噛み込みが生じても燃料ポンプ21の駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる印加電圧である。このため、本実施の形態に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプ21に印加する印加電圧が燃料ポンプ21の摺動部分に異物の噛み込みが生じても燃料ポンプ21の駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる下限電圧Vmin以上に制御される。したがって、電動式の燃料ポンプ21が上記のような異物噛み込みにより駆動停止することを防止することができる。
また、本実施の形態に係る燃料圧力制御装置は、実燃圧PFrと目標燃圧PFtの燃圧差ΔPFに応じた比例項pが所定の範囲に含まれることを条件に学習値i(n)を算出するので、算出される学習値i(n)の安定性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、エンジン10は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射のみを行う内燃機関で構成したが、これに限らず、気筒内の燃焼室に直接に燃料を噴射する筒内噴射と、気筒に対応する吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射とを併用するデュアル噴射方式の内燃機関で構成してもよい。あるいは、エンジン10は、筒内噴射のみを採用する筒内噴射式の内燃機関で構成してもよい。
以上説明したように、本発明に係る燃料圧力制御装置は、燃料ポンプの流量特性の変化に起因した燃圧の低下を抑制することができ、車両等に搭載される内燃機関の燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を制御する燃料圧力制御装置に有用である。
1…車両、10…エンジン(内燃機関)、13…ポート噴射インジェクタ(燃料噴射弁)、15…吸気通路、20…燃料供給機構、21…燃料ポンプ、22…燃料配管(供給通路)、23…デリバリパイプ、25…燃料圧力センサ、27…第2のリターン用配管(還流通路)、29…減量バルブ(減量弁)、30…燃料タンク、100…ECU(制御手段)

Claims (3)

  1. 燃料タンクに貯留されている燃料を、供給通路を介して内燃機関の燃料噴射弁が接続されたデリバリパイプに圧送する電動式の燃料ポンプと、
    前記供給通路から分岐して前記供給通路内を流れる燃料の一部を前記燃料タンクに還流させる還流通路と、
    前記還流通路に設けられた電磁式の減量弁と、
    前記燃料ポンプを下限電圧で駆動した際の前記燃料ポンプの最低燃料吐出量と燃料噴射に要求される要求燃料消費量との差分に相当する燃料を前記燃料タンクに還流させるよう前記減量弁を開弁状態に制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記燃料噴射弁に供給される燃料の実際の圧力である実燃圧と、前記燃料噴射弁に供給されるべき燃料の圧力である目標燃圧との燃圧差に基づき、前記燃料ポンプの最低燃料吐出量を補正し、補正後の最低燃料吐出量に基づいて前記減量弁の開閉を制御するよう、
    前記燃圧差に所定の比例ゲインを乗ずることにより比例項を算出し、
    算出した前記比例項に前記燃料ポンプの流量特性の変化に応じた学習値を加算した値を修正流量として算出し、かつ前記最低燃料吐出量から前記学習値を減算した値を前記補正後の最低燃料吐出量として算出し、
    前記修正流量を前記要求燃料消費量に加算した値が、前記補正後の最低燃料吐出量より大きいことを条件に前記減量弁を閉弁状態に制御することを特徴とする燃料圧力制御装置。
  2. 前記下限電圧は、前記燃料ポンプの摺動部分に異物の噛み込みが生じても前記燃料ポンプの駆動を維持可能な駆動トルクを発生させる印加電圧であることを特徴とする請求項1に記載の燃料圧力制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記比例項が予め定められた所定の範囲に含まれることを条件に、前記学習値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料圧力制御装置。
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