JP5717161B1 - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明が解決しようとする課題は、遊技媒体の払出し信号を外部に送信する遊技機において、簡素な演算処理により、正確な払出し数を外部信号として出力可能にすることである。
本発明は、
遊技の進行を制御するメイン処理(M_MAIN)と、
前記メイン処理の実行中に、前記メイン処理とは異なる処理を割込みによって実行する割込み処理と
を有し、
遊技媒体(メダル)のベット数に対応するベット信号を外部に出力する遊技機であって、
ベット数データを記憶するベット数データ記憶手段(F06D;_NB_PLAY_MEDAL)と、
前記ベット信号を外部に出力するか否かを定めるデータを記憶するベット信号データ記憶手段(F027;_PT_MEDAL_IOのD6ビット)と、
前記ベット信号を外部に出力する回数を記憶するベット信号出力回数記憶手段(F06F;_CT_MEDAL_IN)と
を備え、
前記メイン処理では、
前記ベット数データ記憶手段に記憶されたベット数データを読み込み、読み込んだベット数データを2倍にする演算a(ステップS440〜S441)を実行し、
前記ベット信号出力回数記憶手段に記憶されている回数に、演算aにより求めた値を加算することにより、前記ベット信号出力回数記憶手段に記憶されている回数を更新し(S441)、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数を更新した後、遊技媒体の払出しがあるときは払出し処理を実行し、
前記割込み処理では、
所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS961)、
前記所定時間が経過したと判断したときは、前記ベット信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないか否かを判断し(ステップS963)、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないと判断したときは、A)前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数の減算処理(ステップS964)と、B)前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータの更新処理であって、前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータが前記払出し信号を外部に出力することを示すデータであるときは前記払出し信号を外部に出力しないことを示すデータに更新し、前記払出し信号を外部に出力しないことを示すデータであるときは前記払出し信号を外部に出力することを示すデータに更新する処理(ステップS965)とを実行し、
前記払出し信号データ記憶手段に記憶されたデータが前記払出し信号を外部に出力することを示すデータであるときに、前記払出し信号を外部に出力する処理(ステップS970、ステップS971)を実行し、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」になるまで、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数の減算処理と、前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータの更新処理とを、繰り返し実行する
ことを特徴とする。
「遊技媒体」とは、遊技の用に供する媒体をいい、本実施形態では「メダル(遊技メダル)」である。ただしこれに限らず、遊技球を使用することも可能である。また、遊技媒体には、実際のメダルの他に、遊技機内部に電気的に貯留(クレジット、記憶)された遊技媒体(遊技媒体に係るデータ)も含まれる。
なお、「遊技媒体」は「数」と称し、「メダル」は「枚数」と称する。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。本実施形態において、1遊技での最大ベット枚数(限界枚数)は、通常遊技では3枚、1BB遊技中では2枚に設定されている。なお、これに限らず、1BB遊技中の最大ベット数を1枚又は3枚(通常遊技と同じ)に設定することも可能である。
また、「規定数」とは、スタートスイッチ41の操作が可能、すなわち遊技開始可能なメダル枚数を指し、当該遊技における最大ベット枚数である「限界枚数」とは異なる。
「手入れベット」とは、遊技者が、メダル投入口44からメダルを手入れすることにより、メダルをベットする(ベット数を加算する)ことをいう。
「手入れ貯留」とは、遊技者が、メダル投入口44からメダルを手入れすることにより、メダルを貯留する(クレジット数(貯留枚数)を加算する)ことをいう。
「ベットメダル」とは、ベットされているメダルをいう。
「貯留メダル」とは、クレジットとして貯留されているメダルをいう。
「自動ベット」とは、リプレイが入賞したときに、スロットマシン10の内部制御処理により、前回遊技でベットされていた数のメダルを自動でベットすることをいう。なお、上記の手入れベットしたメダル、貯留ベットしたメダル、及び貯留メダルは、その後に精算可能であるが、リプレイの入賞により自動ベットされたメダルは精算を行うことができないように設定されている。
「精算」とは、ベットメダル及び/又は貯留メダルを遊技者に対して払い出すことをいう。
また、「メダルの飲み込み」とは、メダル投入口44からメダルが投入された場合において、ブロッカ47がオンとなっている状態で(メダルが返却されず)、メダルが正しくベット又は貯留されないことをいう。
図1は、本実施形態のスロットマシン10(遊技機)を示す外観斜視図である。
また、図2は、図1中、スロットマシン10のフロントカバー11を内面側から見た(遊技者側を見た)正面図である。
さらに、図3は、図1中、フロントカバー11を開放し、基体部12の内部を遊技者側から見た正面図である。
以下の図1〜図3の説明では、スロットマシン10に設けられている各装置の配置を中心に説明し、各装置の具体的説明は、後述する図4(ブロック図)等において行う。
また、フロントカバー11の略中央部には、内部に配置されたリール31の一部が透視可能に形成された表示窓13が形成されている。
なお、表示窓13上(たとえば、リール31の視認領域の左側)に、貯留数表示LED71、獲得数表示LED72及び情報表示LED73を設けることも可能である。この場合、後述する表示基板70は、表示窓13の裏面側に配置される。
さらに、フロントカバー11の下方部には、メダル払出し口14と、メダル受け皿15が設けられている。さらにまた、メダル払出し口14の両側にもスピーカ22が設けられている。
また、メイン制御基板60上には、設定値を表示するための設定値表示LED63(セブンセグメントLED)が実装されている。
貯留数表示LED71は、貯留メダル枚数を表示するLEDであり、2桁を表示するために、2つのセブンセグメントディスプレイ(いわゆる7セグ)から構成されている。
貯留数表示LED71は、本実施形態では、「00」〜「50」(整数)の間の数字を表示する。
なお、獲得数表示LED72は、通常は獲得枚数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能するため、「獲得数(又はエラー)表示LED72」と称する場合もある。
なお、獲得数表示LED72は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。
リプレイ表示LED73aは、リプレイの入賞時に点灯するLEDである。リプレイの入賞に基づく自動ベットが行われると、リプレイ表示LED73aが点灯し、自動ベット状態であることを遊技者に知らせる。
精算表示LED73cは、本実施形態では、精算処理中に点灯するLEDである。貯留メダル及び/又はベットメダル(リプレイ入賞時の自動ベットを除く)を有する状態で、精算スイッチ43がオンされたときに、メダルを実際に払い出している最中に点灯する。
スロットマシン10は、上述したようにメイン制御基板60とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板60は、入力ポート(0〜2)及び出力ポート(0〜6)を有し、RWM(メインメモリ)61、メインCPU62等を備える(図5で図示したもののみを備える意味ではない)。
したがって、メインCPU62というときは、MPUを含む意味で使用する。
また、RWM61(記憶手段)というときは、MPU内蔵のRWM61、ROM(内部/外部)、及びレジスタ(記憶回路)を含む意味で使用する。
なお、図5において、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板60に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板60からその周辺機器に向かう矢印で示している。
ROMは、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU62は、メイン制御基板60上に設けられたCPUを指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
メダルセレクタ45は、図5に示すように、通路センサ46、ブロッカ47、投入センサ48a及び48bを備え(ただし、これらに限定されるものではない)、メイン制御基板60と電気的に接続されている。
メダル投入口44からメダルが投入されると、最初に、通路センサ46により検知されるように構成されている。
また、後述するように、ブロッカ47の状態として、メダルの投入を許可する状態をオン状態と称し、メダルの投入を不許可する状態をオフ状態と称する。
ベットスイッチ40は、貯留されたメダルを当該遊技のためにベットするときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態におけるベットスイッチ40は、1枚(1遊技における最小枚数)をベットするための1ベットスイッチ40aと、当該遊技でベット可能な最大枚数のメダルをベットするための3ベットスイッチ40bとを備える。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。また、1枚、2枚、3枚ベット用のベットスイッチ40のうち、スロットマシン10の仕様に応じて、2つ又は3つ設けることも可能である。
3ベットスイッチ40bは、いずれにしてもそのときにベット可能な最大枚数を加算するベットスイッチであるので、マックスベットスイッチとも称される。本実施形態では、説明の便宜上、3ベットスイッチ40bと称する。
たとえば通常遊技において、既にベットされているメダル枚数(既ベット枚数)が0枚の場合に、3ベットスイッチ40bが操作され、かつ貯留枚数が3枚以上であるときは、3枚がベットされる。
また、通常遊技において、既ベット枚数が0枚の場合に、3ベットスイッチ40bが操作され、かつ貯留枚数が2枚であるときは、ベット可能な最大枚数は2枚であるので、2枚がベットされる。
さらに、通常遊技において、既ベット枚数が3枚の場合に、3ベットスイッチ40bが操作されたときは、貯留枚数を有するときであっても、ベット(加算)可能な枚数は0枚であるので、ベット枚数は加算されない。
さらにまた、1BB遊技において、既ベット枚数が0枚の場合に、3ベットスイッチ40bが操作され、かつ貯留枚数が2枚以上であるときは、ベット可能な最大枚数は2枚であるので、2枚がベットされる。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、制御基板同士が直接(ハーネス等で)接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板60とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
図柄表示装置30は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ39とを含む。
また、メイン制御基板60には、メダル払出し装置35が電気的に接続されている。メダル払出し装置35は、メダルを溜めておくためのホッパー35aと、ホッパー35aのメダルを払出し口14から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパー35aから払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37a及び37bを備える。
払出しセンサ37a及び37bは、投入センサ48a及び48bと同様に、上流側に払出しセンサ37aが設けられ、下流側に払出しセンサ37bが設けられている。
一方、払出しセンサ37a又は37bの信号の少なくとも1つがオンのままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。なお、払出しセンサ37を1つだけ設け、上記エラーを検知するようにしてもよい。
また、電源スイッチ51は、スロットマシン10の電源のオン/オフを行うスイッチである。
設定キースイッチ52は、設定キー挿入口から設定キーが挿入され、右90度に回転しているときにオンとなるスイッチであり、設定確認時や設定変更時にオンとする。
設定変更/リセットスイッチ53は、設定値を変更するときに操作される。また、設定キースイッチ52をオンにしつつ電源スイッチ51がオンにされると、リセットすなわち初期化処理が行われ、RWM61に記憶されている所定のデータがクリアされる。
本実施形態の入力ポート0〜2及び出力ポート0〜6は、D0〜D7の8ビットが入力又は出力可能な1バイトのポートである。
なお、入力ポート及び出力ポートは、図示したもの以外にも設けられているが、本実施形態では説明を省略する。
このように、設計上の都合に応じて、同じベットスイッチ40であっても異なる構造のスイッチを採用している。なお、これに限らず、同一構造のスイッチを用いることも勿論可能である。
また、入力ポート1には、通路センサ46、ドアスイッチ16、設定ドアスイッチ54、設定キースイッチ52、設定変更/リセットスイッチ53、(左、中、右)リールセンサ39の各信号が入力される。なお、設定ドアスイッチ54を設けていない仕様のスロットマシン10であるときには、入力ポート1のD2ビットは未使用となる。
さらにまた、入力ポート2には、電断信号(電断が発生したときに出力される信号)、投入センサ1(48a)及び2(48b)の信号、払出しセンサ1(37a)及び2(37b)の信号、満杯センサ38の信号が入力される。
一方、入力ポート2については、各種センサからの入力信号であるため、センサからの入力に基づいて制御を行うだけでよいので、立ち上がりデータを生成する必要はないからである。
このように、入力ポート0の1バイトデータ(8ビット)を取得すれば、すべての操作スイッチのオン/オフの状況を知ることができるだけでなく、ブログラム容量の削減という効果や、演出制御の変更等の契機に使用することもできる。
ここで、ブロッカ47は、ブロッカの信号が「1」(オン)であるときは、メダル投入口44とホッパー35aとを連結するメダル通路を形成し、メダルの受付けを許可する。これに対し、「0」(オフ)であるときは、メダル投入口44と払出し口14とを連結する通路(返却通路)を形成し、メダルの受付けを不許可とする。
そして、たとえばブロッカ47の駆動時には、割込み処理によって、出力ポート3のD6ビットからブロッカ信号を出力する。
また、出力ポート4のD5〜D7ビットからは、状態表示LED73中、1枚〜3枚投入表示LED73e〜73gの信号が出力される。
ここで、「外部信号」とは、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータや、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。本実施形態では、ART発動(初当たり)を示す外部信号1、ART継続を示す外部信号2、ARTの開始時から終了時までを示す外部信号3、スロットマシン10で生じたエラーや電源断が発生したこと等を示す外部信号4、スロットマシン10のフロントドアの開放を示す外部信号5を設けている。
これらの出力信号の詳細については、後述するが、本実施形態では、出力ポート6から出力される信号がBレジスタに記憶され、「外部出力信号データ」となる。
図6に示すように、入力ポート0のD0〜D7(ただし、D4を除く)には、正又は負の信号が入力されるが、入力ポート0に入力された信号を取得した後、正論理又は負論理に変換(演算)した後のデータが、入力ポート0レベルデータとして記憶される。たとえば、入力ポート0において、D0、D1、D3ビットには、操作時には負の信号が入力され、入力された信号が「負」の場合は「1」、「正」の場合は「0」となるように演算する。
まず、入力ポート0〜2にそれぞれ入力された論理を統一するために、定義データ(ROMに記憶されているデータ)に相当する負論理ビットを設ける。たとえば、入力ポート0の負論理ビットは、図6に記載したように、「00001011」である。
そして、入力ポート0に信号が入力されると仮定する。ここでは、1ベットスイッチ40aがオンにされたものとする。1ベットスイッチ信号は、オンのときは負の信号が入力されるので、入力される信号は「0」である。また、入力ポート0における他のスイッチは操作されないものとすると、精算スイッチ信号(D0ビット)及びスタートスイッチ信号(D3ビット)は「1」、その他は「0」であるので、
入力データ:00001001
となる。
この入力データは、MPU内の所定のレジスタ(たとえばAレジスタ)に記憶される。
00001001:入力データ
00001011:入力ポート0負論理ビット
00000010:演算後データ
となり、操作されたスイッチである1ベットスイッチ40aに係るデータ(D1ビット)のみが「1」となる。
上記のように演算することで、1ベットスイッチ40aのみが操作されたことを検知することができる。
この演算後データ、すなわち「00000010」が、当該割込み時における「入力ポート0レベルデータ」となる。
00000010:演算後データ
11101111:定義データ
00000010:演算後データ(AND後)
となる。
なお、未使用ビットを有さないときは、最初の演算後データの算出までで十分であり、演算後データ(AND後)の算出は不要である。また、未使用ビットを有する場合であっても、最初の演算後データの算出で終了することも可能であり、演算後データ(AND後)の算出は、ノイズをより確実に除去するために行われる。
入力ポート1レベルデータは、実際に入力された信号と、図6に示す入力ポート1負論理ビット「00010001」とを排他的論理和(XOR)による演算を実行したものである。
また、入力ポート2レベルデータは、実際に入力された信号と、図6に示す入力ポート2負論理ビット「00101111」とを排他的論理和(XOR)による演算を実行したものである。
作成された入力ポート0レベルデータ〜入力ポート2レベルデータは、RWM61内の所定の番地(後述)に記憶される。
図8は、入力ポート1の立ち上がりデータ及び立ち下がりデータを作成する演算例を示す図である。
次に、データA0(今回割込み時のレベルデータ)とデータC0(変化ビットを示すデータ)とを論理積(AND)により演算を実行する。これにより作成されるデータD0が、入力ポート1立ち上がりデータとなる。
前回割込み時の入力ポート1レベルデータ(データB1)が「00000010」(D1ビットのドアスイッチ信号のみがオン)であり、今回割込み時の入力ポート1レベルデータ(データA1)が「00000000」(全ビットがオフ)となった例である。したがって、ドアスイッチ信号について立ち下がりを有する例である。
次に、データB1(前回回割込み時のレベルデータ)とデータC1(変化ビットを示すデータ)とを論理積(AND)により演算を実行する。これにより作成されるデータD1が、入力ポート1立ち下がりデータとなる。
たとえば、入力ポート0を例にあげると、一割込み内で、2回、入力ポート0のデータを取得する。なお、データを2回取得する場合の時間間隔は任意であるが、たとえば1回目のデータ取得時から50μS(マイクロ秒)経過後に2回目のデータを取得することが挙げられる。
00000100:取得データ1回目(正常)
00000100:取得データ2回目(正常)
であったと仮定する。なお、上記例では、1回目及び2回目のいずれも正常なデータを取得し、両データに変化がない例を示している。そして、これら2つのデータを論理積(AND)による演算を実行する。その結果、
00000100:AND演算後
となる。このAND演算後のデータを当該割込み処理時におけるレベルデータとする。
00000100:取得データ1回目(正常)
00000110:取得データ2回目(異常)
となる。そして、両データを上記のように論理積(AND)による演算を実行すると、
00000100:AND演算後
となり、上記と同じ結果を得る。すなわち、AND演算を実行することで、取得データ2回目のD1ビットを「0」にすることができ、これによってノイズやチャタリング等を防止することができる。
図9において、番地「F008」の「_PT_IN0_OLD 」は、入力ポート0レベルデータの記憶領域である。一割込み処理ごとに、入力ポート0からの入力信号が読み込まれ、上述したように演算された後、レベルデータが更新されていく。
番地「F009」の「_PT_IN0_UP」は、入力ポート0立ち上がりデータの記憶領域である。入力ポート0レベルデータの更新ごとに演算され、入力ポート0立ち上がりデータも更新されていく。
また、番地「F00B」の「_PT_IN1_UP」は、入力ポート1立ち上がりデータの記憶領域である。入力ポート1レベルデータの更新ごとに演算され、入力ポート1立ち上がりデータも更新されていく。
また、番地「F00D」の「_PT_IN2_OLD 」は、入力ポート2レベルデータの記憶領域である。一割込み処理ごとに、入力ポート2からの入力信号が読み込まれ、上述したように演算された後、データが更新されていく。
ドアスイッチ情報(D1)、設定ドアスイッチ情報(D2)、設定キースイッチ情報(D3)、及び設定/リセットスイッチ情報(D4)は、入力ポート1レベルデータの各ビットと対応している。そして、たとえばドアスイッチ16のオンが検知されると、入力ポート1レベルデータのD1ビットがオン(「1」)となるが、これに併せて、特定情報フラグのD1ビットがオン(「1」)となる。設定キースイッチ情報(D3)、及び設定/リセットスイッチ情報(D4)についても同様である。
また、番地「F013」の「_WK_H0_CHK1 」は、払出しセンサ1(37a)異常検出データの記憶領域であり、払出しセンサ1(37a)への異常入力を検出するためのデータである。その範囲は、「0」〜「4」をとり、後述するように、発生したエラー番号を特定するときに用いられる。
D2ビットのブロッカ状態は、ブロッカ47がオンであるときは「1」となり、オフであるときは「0」にされるデータである。このD2ビットの値を判断することにより、現在のブロッカ47がどのような状態であるか(オンかオフか)を判断可能となる。
D4ビットの精算表示LEDは、精算スイッチ43が操作され、貯留メダルを精算するとき(図57のステップS324)に、「1」にされるデータである。このデータが「1」のとき、上述した状態表示LED73のうちの精算表示LED73cが点灯する。また、貯留メダルの精算が終了したとき(図57のステップS326)に、「0」にされるデータである。
たとえばリプレイが入賞したときは、リプレイの作動状態となり、遊技状態をセットするとき(図41のステップS124)に、D0ビットが「1」にされる。このD0ビットが「1」から「0」にされるのは、再遊技による遊技が終了したとき(図39のステップS68)である。
なお、本実施形態において、メダル投入信号は、ベットメダル枚数データ(何枚ベットされて遊技が開始されたか)を外部に送信するものであり、貯留枚数データは含まれない。
番地「F02F」の「_TM1_MDL_SENS 」は、投入センサ48a及び48bの異常入力検出を行うためのタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、ブロッカ47がオフになったときに初期値として「224」をセットし、一割込みごとに「1」ずつ減算する。そして、詳細は後述するが、この値が「0」となったときに、投入センサ48a及び48bがメダルを検知しているときはエラーとする。
番地「F033」の「_TM1_POWER_ON 」は、電断復帰時に外部信号4(出力ポート6のD1ビット)を出力する時間をカウントするタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、電源断からの復帰を検知すると、この値の初期値として「136」をセットし、一割込みごとに「1」ずつ減算する。そして、この値が「0」になるまで、外部信号4を出力すると判断する。
番地「F06D」の「_NB_PLAY_MEDAL」は、メダルベット枚数データの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
番地「F06E」の「_NB_PAY_MEDAL 」は、メダル払出し枚数データの記憶領域であり、本実施形態では、「0」〜「8」の値のいずれかが記憶される。なお、本実施形態では、1遊技におけるメダルの最大払出し枚数が8枚であるため、メダル払出し枚数データの最大値は「8」である。ただし、たとえば15枚払出し役を設けたときは、メダル払出し枚数データは、「0」〜「15」となる。
図18(A)は、メダル信号の送信状態を説明するタイムチャートである。図18(A)に示すように、本実施形態では、メダル投入又は払出し信号は、メダル1枚につき、オン信号が1回送信される。たとえば、ベットメダルが3枚であるときは、メダル投入信号は、オン→オフ→オン→オフ→オン→オフとなる。同様に、たとえばメダル払出し枚数が1枚であるときは、メダル払出し信号は、オン→オフとなる。
本実施形態では、一割込み時間が2.235msであるので、46割込みを時間に換算すると、102.81(ms)(約100ms)となる。
上記のようなメダル信号の出力(オン/オフ)を、メダル枚数分だけ繰り返す。
また、Cレジスタ値は、
メダル払出し信号出力回数の値が「0」より大きいとき:00100000(D5ビットが「1」)
メダル払出し信号出力回数の値が「0」のとき:00000000(D5ビットが「0」)
に設定される。
具体的には、後述する図72のステップS966でメダル払出し信号出力回数が「0」より大きいと判断したときはステップS968でCレジスタのD5ビットを「1」に設定する。
次に、更新前メダル払出し信号と、CレジスタのD5ビット値とをXOR演算し、その値を更新後のメダル払出し信号とする。この例では、更新前メダル払出し信号が「0」、Cレジスタ値のD5ビットが「1」であるので、更新後メダル払出し信号は「1」となる。この更新後メダル払出し信号が「1」であるときは、図18(B)の下段図に示すようにオン信号となり、それが約100ms間継続される。
また、メダル払出し信号出力回数は、最後には「0」となる。メダル払出し信号出力回数が「0」になると、Cレジスタ値のD5ビット値も「0」となる。よって、最終的には、更新前メダル払出し信号、メダル払出し信号出力回数、Cレジスタ値のD5ビット値、及び更新後メダル払出し信号のすべてが「0」となる(図18(B))。
このことは、後述するメダル投入信号出力回数(F06F;_CT_MEDAL_IN)についても同様であり、メダル投入枚数データ(F06D;_NB_PLAY_MEDAL)を2倍にした値を記憶する。
このように設定したのは、「1」を示すデータと「0」を示すデータとをそれぞれ生成するためである。このようにすれば、前回のメダル払出し(又は投入)信号が「1」であるか否かという判断を行うことなく、単純な演算処理で正しいメダル払出し(又は投入)信号を生成することができるからである。
図19(A)に示すように、更新前のメダル払出し信号が「1」、メダル払出し信号出力回数が「3」である場合においては、更新後のメダル払出し信号は、「0」となる。その後、次にメダル払出し信号が更新される前に、メダル払出し信号出力回数が「3」から「5」に更新されると仮定する。
これにより、図18で説明したように、メダル払出し信号を出力し続けていったときに、最後には、メダル払出し信号出力回数が「0」、かつ、Cレジスタ値のD5ビットが「0」となるにもかかわらず、メダル払出し信号は「1」となる。したがって、これ以降は、メダル払出し信号が「1」のままとなり、「0」にはならなくなってしまう。
このような不都合は、後述する図72のステップS961において、「外部信号出力時間終了?」で「Yes」と判断されたとき(ステップS962〜S969の処理が実行されるとき)に起こり得る。
図19(B)の例では、最初の段階では、同図(A)と同様に、メダル払出し信号が「1」、メダル払出し信号出力回数が「3」、Cレジスタ値のD5ビットが「1」となっている。この時点で、メダルが1枚払い出され、メダル払出し信号出力回数を更新しようとしたときは、割込みを禁止する(処理0)。
この更新後に、処理3により、禁止していた割込み処理を許可する。この許可により割込み処理が実行されると、メダル払出し信号出力回数「5」から「1」を減算する処理(ステップS967)が実行される。
以上のように、メダル払出し信号出力回数の更新前後で割込み処理を禁止し、メダル払出し信号出力回数の減算処理を禁止すれば、最後には、メダル払出し信号を「0」にすることができる。
なお、上述した割込み禁止処理は、図63のステップS461〜S463に相当する。
具体的に説明すると、たとえば図18(B)において、最初(更新前)(図中、左端側)は、メダル投入信号は「0」となっている状態で、3枚のメダルが投入されると、メダル投入信号出力回数は、「6」に更新される。
また、Cレジスタ値は、
メダル投入信号出力回数の値が「0」より大きいとき:01000000(D6ビットが「1」)
メダル投入信号出力回数の値が「0」のとき:00000000(D6ビットが「0」)
に設定される。
この処理は、後述する図72のステップS963でメダル投入信号出力回数が「0」より大きいと判断したときはステップS965でCレジスタ値のD6ビットを「1」に設定する処理である。
次に、更新前メダル投入信号と、CレジスタのD6ビット値とをXOR演算し、その値を更新後のメダル投入信号とする。図18(B)の例では、更新前メダル投入信号が「0」、Cレジスタ値のD6ビットが「1」であるので、更新後メダル投入信号は「1」となる。この更新後メダル投入信号が「1」であるときは、図18(A)に示すようにオンとなり、それが約100ms間継続される。
また、メダル投入信号出力回数は、最後には「0」となる。メダル投入信号出力回数が「0」になると、Cレジスタ値のD6ビットも「0」となる。よって、最終的には、更新前メダル投入信号、メダル投入信号出力回数、Cレジスタ値のD6ビット、及び更新後メダル投入信号のすべてが「0」となる。
なお、メダル払出し時と同様に、メダル投入時にも、図19(B)のように割込み禁止処理を実行する。メダル投入時の割込み禁止処理は、図62のステップS442〜S444に相当する。
上述したように、本実施形態では、メダル投入信号及びメダル払出し信号のいずれも、46割込み間、オンとなり、次に、46割込み間、オフとなる信号である。
外部信号出力時間は、カウントが開始されると、46割込み間(102.81ms)、割込み回数をカウントし、割込み回数のカウント値が「46」に到達すると、再度、値を「0」にリセットして、割込み回数のカウントを繰り返す。したがって、割込み回数「46」を繰り返すタイマである。
全リール31が停止し、15枚役が入賞すると、メダル払出し信号出力回数として「30」が設定される(その直前のメダル払出し信号出力回数は「0」とする)。そして、上記と同様に、外部信号出力時間の割込み回数のカウント値が「46」になったタイミングで、メダル払出し信号の送信が開始される。上記のように、メダル払出し信号は、1つあたり約100msであるので、メダル払出し信号出力回数「30」に対応する時間は、約3秒となる。したがって、すべてのメダル払出し信号の送信が完了する前に、次遊技に移行し、さらに次遊技の全リール31が停止するまで遊技が進行する場合がある。
また、本実施形態では、メダル投入信号の出力が完了する前であっても、遊技の開始が可能であるので、たとえば3ベットスイッチ40bが操作された直後にスタートスイッチ41が操作されたとき等は、メダル投入信号の出力完了前であってもリール31の回転が開始され、遊技が開始される。
さらに、この遊技では、8枚役が入賞したものとする。この場合、メダル払出し信号出力回数に、8枚の払出しに対応するメダル払出し信号出力回数「16」が加算される。この例では、メダル払出し信号出力回数が残り「2」のときに8枚払出し信号を受信し、メダル払出し信号出力回数(残り)が、「1+16=17」に更新された例を示している。
本実施形態では、押し順正解カウンタ及び押し順不正解カウンタを備える。
押し順正解カウンタは、後述するベル当選時に正解押し順でストップスイッチ42が操作された回数をカウントする。また、連続して正解しないとカウンタは加算されない。
さらにまた、非ART遊技中において、ベル当選時に、3回連続で、正解押し順となり、押し順正解カウンタが「+3」になることは極めて稀である。
押し順正解カウンタが「+3」になったときは、それ以降、ベル当選時の押し順正解/不正解にかかわらず、遊技ごとにカウント値を「+1」する。
また、図21の例では、ARTは、1セットが50遊技からなり、当選等によって複数セットが継続可能に設定されている。本実施形態では、メイン制御基板60は、遊技回数カウンタが「50」となったときは、次のベル当選時に押し順正解カウンタが「+1」となったか否かを判断する。「+1」となったと判断したときは、外部信号1の出力を終了する。また、遊技回数カウンタが「50」となった後、押し順不正解カウンタが「+2」となったときは、外部信号1及び3の出力を終了する。
図21の例では、ARTが3セット継続した例を示している。このような場合、遊技回数カウンタが「50」となった後、押し順正解カウンタが「+1」になったときは、その時点から外部信号2をオフにし、さらに、T2時間(たとえば1000ms)経過後に外部信号2の出力を再開する。
なお、上記例では、ベル当選時の正解押し順となった回数をカウントし、そのカウント値に基づいてARTに係る外部信号を送信した。しかし、これに限らず、後述するようにARTに移行したときはRT状態が移行(RT2に移行)するので、RT2となったときにART信号を送信するように構成してもよい。
また、出力ポート6(図7)に示すように、D0ビットからは外部信号5が出力され、D1ビットからは外部信号4が出力されるが、これらの信号出力については後述する。
図5に示すように、メイン制御基板60のメインCPU62は、以下の設定変更手段62a等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
ここで、設定値とは、遊技者の有利度、より具体的にはメダルの投入枚数に対する払出し枚数の期待値(遊技者が獲得できるメダル)の程度を定めるものであり、本実施形態では設定1〜設定6の6段階を設けている。
そして、設定値が高くなるほど、少なくとも一部の役の当選確率が高く設定される等、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
また、設定値が高くなるほど、ARTに移行する確率が高くなり、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
本実施形態では、電源スイッチ51を一旦オフにし、電源断をした後に、設定キー挿入口に設定キーを差し込み、これを時計回りに90度回転させると、設定キースイッチ52がオンとなる。この状態で電源スイッチ51を再度オンにすると、設定変更中、すなわち設定変更モードになる。この場合、通常の立ち上げ処理は行われない。したがって、設定変更中にするためには、電源スイッチ51のオン/オフ操作が必要である。
また、設定変更手段62aは、設定変更/リセットスイッチ53が1回操作(オン)されるごとに、設定値の表示を、・・・→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・と順次変化させる。
そして、設定変更手段62aは、設定キーを反時計回りに90度回転させて設定キースイッチ52をオフにすることで、決定した設定値をRWM61中の所定の記憶領域に記憶し、設定変更後の設定値で遊技が可能となる。
また、設定キー挿入口から設定キーを抜かなければ設定変更後の設定値で遊技ができないように構成してもよい。
さらに、設定キーを反時計回りに90度回転させて設定キースイッチ52をオフにし、設定キー挿入口から設定キーを抜き、この状態で電源スイッチ51を一旦オフにした後に再度オンにしなければ、設定変更後の設定値で遊技ができないように構成してもよい。
さらにまた、設定キースイッチ52がオンにされた状態で、電源スイッチ51がオンにされると、リセット、すなわち初期化処理が行われる。この初期化処理については後述する。
ここで、本実施形態の役、図柄の組合せ等について説明する。
図22は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図22では、図柄番号を併せて図示している。たとえば、左リール31において、図柄番号16番の図柄は、「ベル」である。
また、図23は、スロットマシン10のフロントカバー11に設けられた表示窓13(透明窓)と、各リール31の位置関係と、有効ラインとを示す図である。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せラインであり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。本実施形態では、図6に示すように、水平方向中段の有効ライン(1本)のみが定められ、他の図柄組合せラインは、全て無効ラインとなっている。
また、たとえば図24のベル02aの場合には、ベル02aの図柄の組合せとして、「リプレイ」−「赤7」−「赤7」と、「リプレイ」−「赤7」−「BAR」の2種類を有するという意味である(他の役において、複数の図柄の組合せを有する場合も、同様の意味である。)。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する。以下同じ。)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
なお、特別役としては、他に、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
なお、1BB遊技は、出率が「1」を超えるように設定されていることで、通常遊技以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。
本実施形態のリプレイは、ノーマルリプレイに相当するリプレイと、2種類の特殊リプレイ(特殊リプレイ1及び2)を備え、それぞれ図柄の組合せが異なる。
特殊リプレイ1は、RT1において入賞すると、RT1からRT2に遊技状態を昇格させる役であり、昇格リプレイとも称される。
一方、特殊リプレイ2は、RT2において入賞すると、RT2からRT1に遊技状態を降格させる役であり、転落リプレイとも称される。
そして、ベルは、入賞時に8枚の払出しのあるベル01と、入賞時に1枚の払出しのあるベル02a〜09dを備える。
チェリーは、チェリー01〜04の4種類を有し、いずれも、入賞時の払出し枚数は1枚に設定されている。
持ち越される役は、特別役である1BBである。1BBに当選したときは、1BBが入賞するまでの遊技において、1BBの当選を次遊技に持ち越すように制御される。
役抽選手段62bは、たとえば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数や、MPUに備えられている乱数生成回路等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
なお、抽出した乱数を演算により加工して役抽選テーブルと照合してもよい。
当選番号「0」の1BBの当選、及び当選番号「2」のリプレイの当選は、それぞれ、1BB及びリプレイの単独当選である。
当選番号「2」〜「13」は、ベル当選を示し、いずれも、8枚役であるベル01と、1枚役である3種類のベル(合計4種類)との重複当選である。たとえば、ベルA1は、ベル01、ベル02a、ベル03、ベル04aの4つのベルの重複当選を意味する。
また、当選番号「14」のチェリー重複は、チェリー01〜04の4つのチェリーが重複当選するものである。
なお、図27及び図28では、「備考」欄において、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を示しているが、この点については後述する。
図29において、「置数」とは、乱数値がとる全範囲「65536」のうち、当選となる範囲を示す値である。したがって、「当選確率=置数/65536」となる。たとえば、RT1等の遊技状態において、1BBの置数は「218」であるので、1BBの当選確率は、「218/65536」=「約1/300」である。
なお、1BBは、上述した設定値に応じて異なるように設定されており、図29の例は、いずれか1つの設定値における置数を示している。
また、非内部中遊技は、RT1及びRT2を有する。RT1では、当選番号「1」と、当選番号「15」及び「16」の合算の確率は、「約1/7.3」であり、内部中遊技にけるリプレイの当選確率とほぼ同一である。
また、RT2は、リプレイの当選確率が高確率に設定されたRTである。RT2では、当選役により、非当選をほとんど有さない(1/65536)ように設定されている。
なお、内部中遊技におけるリプレイの当選確率を、通常時(RT1等)よりも高く設定したとき、内部中RTと称する場合もある。
したがって、非内部中遊技では、非ARTであるときとARTであるきとを有するが、内部中遊技では、常に非ARTである。
これらの各遊技状態ごとに役抽選テーブルが設けられているとともに、図29に示すように、抽選される役の種類や当選確率が設定されている。
1BB遊技以外の遊技状態において、内部中遊技では、リプレイは、当選番号「1」のみが抽選される。これに対し、非内部中であるRT1及びRT2では、リプレイの当選として、当選番号「1」、「15」、「16」を有する。
さらに、ベルA1〜A8当選は、いずれも、置数として「1260」が割り当てられているが、ベルB1〜B4当選には、いずれも置数として「1620」が割り当てられており、ベルA1〜A8当選よりも当選確率が高い。
これに対し、1BBの当選は持ち越されるので、当該遊技で1BBに当選し、当選した1BBに係る当選フラグが一旦オンになったときは、その1BBが入賞するまでオンの状態が維持され、その1BBが入賞した時点でオフにされる。
なお、本実施形態における「遊技結果」とは、役抽選手段62bにより当選した当選役に対応したリール31の停止表示結果を指す。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が3コマに設定されている。
さらに、複数の役に当選している遊技では、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する図柄の引込み停止制御を行う。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号がリール制御手段62cに入力される。この信号を判別することで、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。
なお、ART中に押し順報知が行われた場合において、その報知内容が中又は右第一停止であるときはペナルティは設定されない。
また、変則押し時に設定するペナルティは、種々挙げられるが、本実施形態では、ペナルティ期間中は、ART抽選を遊技者にとって不利な確率で実行する(たとえば、後述する低確率よりもさらに不利な確率で実行する)こと、及び当選役の報知を行わないことに設定されている。
1BBテーブルは、1BBの当選フラグ66aのみがオンであるとき、すなわち当該遊技で1BBに当選したとき、又は当該遊技以前に1BBに当選し、かつ当該遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
これに対し、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても(ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを、「PB=1」と称する。
上述したように、第1実施形態では、最大移動コマ数は「3」であるので、4図柄以内の間隔で対象図柄が配列されているときは、「PB=1」となり、5図柄以上の間隔で配列されているときは、「PB≠1」となる。
ここで、図22に示すように、すべてのリール31において、「リプレイ」の図柄は、4図柄以内の間隔で配置されている。したがって、リプレイについては、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず、リプレイを常に入賞させることができる(PB=1)。
非内部中遊技及び内部中遊技のいずれも、リプレイの当選時は、「PB=1」でリプレイが入賞する。
同様に、右一停止であるときは、右リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させる。そして、この場合、左リール31の停止時には中段に「ベル」図柄を停止させ、中リール31の停止時には中段に「リプレイ」図柄を停止させる。
リール31の停止制御については、リプレイ重複1テーブルと同様であり、右第一停止であるときは「リプレイ」−「ベル」−「リプレイ」(特殊リプレイ1)を有効ラインに停止させ、左又は中第一停止であるときは「ベル」−「リプレイ」−「ベル」(特殊リプレイ2)を有効ラインに停止させる。
「枚数優先」とは、重複当選している役に係る図柄の組合せのうち、払出し枚数の最も多い役に係る図柄の組合せを構成する図柄を優先して有効ラインに停止させる(引き込む)ように、リール31の停止位置を定めている。
一方、「個数優先」とは、リール31の停止時に、その図柄を有効ラインに停止させたときに、入賞可能となる図柄の組合せの数が最も多くなるように、リール31の停止位置を定めている。
他のベル当選時においても、8枚役のベル01と、1枚役の3種類のベルとの重複当選になることは、同様である。
図27及び図28では、「名称」の欄に、かっこ書きで正解押し順を表示している。さらに、「備考」欄に、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を示している。
たとえばベルA1において、「備考」中、「213」とは、中左右の押し順を示し、「231」とは、中右左の押し順を示す(「1」=左、「2」=中、「3」=右)。
また、「1−−」とは、左第一停止(第二及び第三停止の押し順は任意)を意味し、「3−−」とは、右第一停止(第二及び第三停止の押し順は任意)を意味する。
さらに、「231:1枚(ベル03)」とは、「231」すなわち中右左の不正解押し順時には、「PB=1」で1枚役であるベル03が入賞することを意味する。
「備考」欄に記載した他の内容についても上記と同様に解釈する。
また、図22に示すように、全リール31ともに、「ベル」図柄は、「PB=1」の配列である。よって、ベルA1当選時に、正解押し順である中左右でストップスイッチ42が操作されたときは、有効ラインに、ベル01である「ベル」−「ベル」−「リプレイ」が停止する。
なお、16コマのリール31上に4図柄間隔で均等に配置すれば、「PB=1」の図柄に設定することができる。
中第一停止時には、この時点では正解押し順であるので、リール制御手段62cは、中リール31の停止時に中段に「ベル」を停止させる。この時点では、押し順正解であるので、枚数優先により中リール31を停止させている。
次に、右第二停止時には、この時点で押し順不正解となるので、リール制御手段62cは、個数優先制御を行うことにより、右リール31の停止時に中段に「リプレイ」を停止させない。
なお、中リール31の停止時には「ベル」図柄が停止しているので、中リール31の図柄が「ベル」である図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する必要がある。
「リプレイ」−「赤7」−「赤7」(ベル02a)
「リプレイ」−「赤7」−「BAR」(ベル02a)
「スイカ」−「ベル」−「スイカ」(ベル03)
「スイカ」−「ベル」−「チェリー」(ベル03)
「チェリー」−「ベル」−「スイカ」(ベル03)
「チェリー」−「ベル」−「チェリー」(ベル03)
「赤7」−「スイカ」−「ベル」(ベル04a)
「BAR」−「スイカ」−「ベル」(ベル04a)
である。
同様に、右リール31の停止時に「チェリー」図柄を有効ラインに停止させたときは、その時点で、「スイカ」−「ベル」−「チェリー」又は「チェリー」−「ベル」−「チェリー」の2種類の図柄の組合せが停止可能な状態となる。
一方、右リール31の停止時に「リプレイ」図柄を停止させたときは、その時点で入賞可能となる図柄の組合せは、「ベル」−「ベル」−「リプレイ」(ベル01)の1種類となる。
よって、個数優先により、右リール31の停止時には、「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄を優先して停止させることが可能となる。
なお、左及び中リール31においても、右リール31のように、「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄のいずれかは、4図柄間隔配置となっている。たとえば左リール31では、「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄は、01番、05番、09番、13番に配置されている。また、中リール31では、「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄は、01番、05番、09番、13番に配置されている。
よって、ベルA1当選時に、中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、「PB=1」(1/1の確率)でベル03を入賞させることができる。
左第一停止時は、第一停止時に押し順不正解が確定する。したがって、第一停止時から、個数優先によってリール31を停止制御する。
ベルA1当選時における左第一停止時に、有効ラインに「リプレイ」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「リプレイ」−「赤7」−「赤7」
「リプレイ」−「赤7」−「BAR」
である(合計2種類)。
また、左第一停止時に、有効ラインに「スイカ」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「スイカ」−「ベル」−「スイカ」
「スイカ」−「ベル」−「チェリー」
である(合計2種類)。
「チェリー」−「ベル」−「スイカ」
「チェリー」−「ベル」−「チェリー」
である(合計2種類)。
さらに、左第一停止時に、有効ラインに「赤7」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、「赤7」−「スイカ」−「ベル」である(1種類)。
同様に、左第一停止時に、有効ラインに「BAR」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、「BAR」−「スイカ」−「ベル」である(1種類)。
このように、個数が同一となる図柄の組合せを複数有する場合には、いずれを採用してもよく、事前に決定しておけばよい。本実施形態では、ベルA1当選時の左第一停止時は、「リプレイ」図柄を有効ラインに停止させると定めている。なお、左リール31の停止時に、「リプレイ」図柄を「PB=1」で有効ラインに停止させることができる。
よって、左第一停止時に「リプレイ」図柄を有効ラインに停止させたとき、その時点で有効ラインに停止可能となるのは、
「リプレイ」−「赤7」−「赤7」
「リプレイ」−「赤7」−「BAR」
の2種類である。
図5に示すように、中リール31において、「赤7」図柄は、02番にのみ設けられている。したがって、15番〜16番又は01番〜02番が有効ラインを通過する瞬間(直前)に中ストップスイッチ42が操作されたときは「赤7」図柄を有効ラインに停止させることができる。それ以外の位置で中ストップスイッチ42が操作されたときは、「赤7」図柄を有効ラインに停止させることができない。このため、中リール31の停止時に「赤7」図柄を有効ラインに停止させることができる確率は「1/4」となる。
1/1(左リール31)×1/4(中リール31)×1/2(右リール31)
=1/8
となる。
よって、「備考」欄に記載した通り、「1/8」の確率で1枚ベルが入賞する。
となる。
右第一停止時は、第一停止時に押し順不正解が確定する。したがって、第一停止時から、個数優先によってリール31を停止制御する。
ベルA1当選時における右第一停止時に、有効ラインに「赤7」図柄を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、「リプレイ」−「赤7」−「赤7」である(1種類)。
さらにまた、右第一停止時に、有効ラインに「スイカ」図柄を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「スイカ」−「ベル」−「スイカ」
「チェリー」−「ベル」−「スイカ」
である(2種類)。
「スイカ」−「ベル」−「チェリー」
「チェリー」−「ベル」−「チェリー」
である(2種類)。
また、右第一停止時に、有効ラインに「ベル」図柄を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「赤7」−「スイカ」−「ベル」
「BAR」−「スイカ」−「ベル」
である(2種類)。
よって、本実施形態では、個数2種類となる場合のうち、有効ラインに「ベル」図柄を停止させ、「赤7」−「スイカ」−「ベル」又は「BAR」−「スイカ」−「ベル」を停止させるように定める。
また、左停止時には、有効ラインに「赤7」又は「BAR」図柄を停止可能であるときは「赤7」又は「BAR」図柄を停止させる。図22に示すように、「赤7」又は「BAR」図柄は、06番及び14番に配置されている。したがって、上述と同様に計算すれば、1/2の確率で、「赤7」又は「BAR」図柄を有効ラインに停止させることができる。
さらにまた、中停止時には、有効ラインに「スイカ」図柄を停止可能であるときは「スイカ」図柄を停止させる。図22に示すように、「スイカ」図柄は、05番及び13番に配置されている。したがって、上記と同様に、1/2の確率で、「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができる。
1/2(左リール31)×1/2(中リール31)×1/1(右リール31)
=1/4
となる。
よって、「備考」欄に記載した通りとなる。
さらにまた、左第一停止の押し順では、「1/8」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらに、右第一停止の押し順では、「1/4」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらにまた、左第一停止の押し順では、「1/8」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらに、右第一停止の押し順では、「1/4」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらにまた、左第一停止の押し順では、「1/8」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらに、中第一停止の押し順では、「1/4」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらにまた、左第一停止の押し順では、「1/8」の確率で1枚ベルが入賞する。
さらに、中第一停止の押し順では、「1/4」の確率で1枚ベルが入賞する。
ベルB1当選時には、正解押し順は、123(左中右;順押し)である。したがって、左中右の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、ベル01が入賞し、8枚の払出しとなる。ベル01の図柄の組合せは、「ベル」−「ベル」−「リプレイ」であり、上述したように、左及び中リール31の「ベル」図柄、並びに右リール31の「リプレイ」図柄は、いずれも、「PB=1」配置であるから、常に、有効ラインに停止させることができる。
よって、ベルB1当選時に、正解押し順である左中右でストップスイッチ42が操作されたときは、有効ラインに、ベル01である「ベル」−「ベル」−「リプレイ」が停止する。
左第一停止時には、この時点では正解押し順であるので、リール制御手段62cは、左リール31の停止時に中段に「ベル」を停止させる。この時点では、押し順正解であるので、枚数優先により左リール31を停止させている。
次に、右第二停止時には、この時点で押し順不正解となるので、リール制御手段62cは、個数優先制御を行うことにより、右リール31の停止時に中段に「ベル」を停止させない。
「ベル」−「スイカ」−「スイカ」(ベル07)
「ベル」−「スイカ」−「チェリー」(ベル07)
「ベル」−「チェリー」−「スイカ」(ベル07)
「ベル」−「チェリー」−「チェリー」(ベル07)
「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」(ベル08)
「赤7」−「リプレイ」−「ベル」(ベル09a)
である。
ここで、図22に示すように、右リール31の「スイカ」又は「チェリー」図柄のいずれかの図柄は、4図柄間隔、すなわち「PB=1」で配置されている。したがって、右リール31の停止時に、「スイカ」又は「チェリー」図柄のいずれかの図柄を有効ラインに停止させることができる。
以上より、ベルB1当選時に、左右中の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、
左リール(1/1)×中リール(1/1)×右リール(1/1)
=1/1(PB=1)
の確率で、1枚ベル(ベル07)を停止させることができる。
中第一停止時は、第一停止時に押し順不正解が確定する。したがって、第一停止時から、個数優先制御によってリール31を停止制御する。
ベルB1当選時における中第一停止時に、有効ラインに「スイカ」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「ベル」−「スイカ」−「スイカ」
「ベル」−「スイカ」−「チェリー」
である(2種類)。
「ベル」−「チェリー」−「スイカ」
「ベル」−「チェリー」−「チェリー」
である(2種類)。
さらにまた、中第一停止時に、有効ラインに「リプレイ」を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」
「赤7」−「リプレイ」−「ベル」
である(2種類)。
また、左リール31の停止時には、有効ラインに「赤7」図柄を停止可能であるときは「赤7」図柄を有効ラインに停止させる。なお、左リール31の「赤7」図柄は「PB≠1」配置である。一方、「赤7」図柄を停止させることができないときは、「リプレイ」図柄を有効ラインに停止させる。左リール31の「リプレイ」図柄は「PB=1」配置であるから、「リプレイ」図柄を常に有効ラインに停止させることができる。
1/1(左リール31)×1/1(中リール31)×1/1(右リール31)
=1/1(PB=1)
となる。
右第一停止時は、第一停止時に押し順不正解が確定する。したがって、第一停止時から、個数優先制御によってリール31を停止制御する。
ベルB1当選時における右第一停止時に、有効ラインに「ベル」図柄を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「リプレイ」−「リプレイ」−「ベル」
「赤7」−「リプレイ」−「ベル」
である(2種類)。
「ベル」−「スイカ」−「スイカ」
「ベル」−「チェリー」−「スイカ」
である(2種類)。
さらにまた、右第一停止時に、有効ラインに「チェリー」図柄を停止させると、この時点で入賞可能となる図柄の組合せは、
「ベル」−「スイカ」−「チェリー」
「ベル」−「チェリー」−「チェリー」
である(2種類)。
したがって、右リール31の「ベル」図柄、左リール31の「赤7」又は「リプレイ」図柄、及び中リール31の「リプレイ」図柄は、いずれも、当該リール31において「PB=1」配置であるから、常に、これらの図柄を有効ラインに停止させることができる。
以上より、ベルB1当選時に、右第一停止であるとき、1枚ベルを有効ラインに停止させることができる確率は、
1/1(左リール31)×1/1(中リール31)×1/1(右リール31)
=1/1(PB=1)
となる。
同様に、ベルB3又はB4の当選時においては、132(左右中)が正解押し順となり、その押し順でストップスイッチ42を操作したときは、「PB=1」でベル01が入賞する。また、123(左中右)の押し順、中第一停止、及び右第一停止時には、いずれも、「PB=1」で1枚ベルが入賞する。
図30に示すように、ベルA1〜B4当選時のうち、ベルA1〜A8当選時については、置数が「1260」に設定されており、ベルB1〜B4当選については、置数が「1620」に設定されている。これにより、ベル当選の合計置数は「16560」となり、合算の当選確率は、「16560/65536」≒「1/4」である。
さらにまた、左第一停止時は、「1/8」の確率で1枚役が入賞する。したがって、押し順「123」及び「132」のいずれであっても、メダル獲得期待値は、「0.125」となる。
さらに、右第一停止時は、「1/4」の確率で1枚役が入賞する。したがって、押し順「312」及び「321」のいずれであっても、メダル獲得期待値は、「0.25」となる。
(1260×0.125)×8+1620×8×2+1620×1×2
=30420
となる。
この値を「65536」で割ると、
30420/65536
≒0.46(枚)(ベル当選に基づくメダル獲得期待値)
となる。
以上より、ずっと同一押し順で遊技を消化したとき(ペナルティ押し順を含む)、押し順による優劣はなく、ベル当選によるメダル獲得期待値は、1遊技あたり、「0.46(枚)」となる。
さらに、いずれの押し順であってもベル当選に基づくメダル獲得期待値は同一であるので、押し順をランダムにして遊技を進行したとき(ペナルティ押し順を含む)と、上記のようにずっと同一押し順(たとえば左中右の順押し)で遊技を消化したときとで、メダル獲得期待値は同一となる。
従来技術において、順押し時の正解(出率)が低くなり、変則押し時の正解(出率)が高くなるように押し順ベルの当選比率を割り当てたスロットマシンが知られている。具体的には、順押し時には押し順ベルの正解押し順となる確率を低く設定し、変則押し時には押し順ベルの正解押し順となる確率を高く設定したものである。
そこで、本実施形態では、図30に示したように、どの押し順に固定して遊技を消化しても、ベル当選に基づくメダル獲得期待値は、
30420/65536≒0.46(枚)
となるように設定した。
ただし、本実施形態では、変則押しをすると、リプレイ重複当選時に特殊リプレイ1が入賞する可能性があり、特殊リプレイ1が入賞すると、リプレイ当選確率が高いRT2に移行するおそれがある。そこで、リプレイ当選確率が高いRT2に移行してしまうことを防止するためには、ペナルティの設定が必要となる可能性もある。
図26に示すように、チェリー01〜04の左リール31の図柄は、いずれも「チェリー」図柄である。そして、図22に示すように、左リール31では、05番及び13番に「チェリー」図柄が配置されている。したがって、「チェリー」図柄は、「PB≠1」配置である。ただし、チェリー重複当選時にその旨が遊技者に報知され、遊技者が「チェリー」図柄が有効ラインに停止するように左リール31を目押しすれば、「チェリー」図柄を有効ラインに停止させることができる。また、左リール31を任意の位置で停止させたとき、「1/2」の確率で「チェリー」図柄が有効ラインに停止する。
さらにまた、右リール31の停止時には、「赤7」、「BAR」、「青7」、又は「白7」図柄のいずれかを有効ラインに停止させる。これら4つのうちのいずれかの図柄を有効ラインに停止させれば、いずれかのチェリー01〜04が入賞可能となるからである。
これにより、チェリー当選時には、左リール31のみ、目押しが必要となる。また、チェリー重複当選時に、全く目押しを行うことなく全リール31を停止させたときに、いずれかのチェリーが入賞する確率は、「1/2」となる。
先ず、内部中遊技のリプレイ当選時は、リプレイの入賞を優先するが、リプレイは、常に入賞可能(PB=1)である。したがって、当該遊技で1BBが入賞する場合はない。
さらにまた、内部中遊技のベル当選時は、ベルの入賞を優先するが、順押し時に、1枚ベルに係る図柄を有効ラインに停止させることができないが、1BBに係る「BAR」図柄を停止可能であるときは、「BAR」図柄を停止させ、1BBを入賞可能な停止形とする。
図31は、遊技状態(内部状態を含む)の移行を説明する図である。以下、図31を参照しつつ、状態制御手段62fついて説明する。
遊技状態制御手段62fは、非内部中遊技(RT1及びRT2)において1BBに当選し、当該遊技で1BBが入賞しなかったときは、次遊技から、内部中遊技に移行させるように制御する。さらに、内部中遊技において、1BBが入賞したときは、次遊技から、1BB遊技に移行させるように制御する。そして、1BB遊技において1BB遊技の終了条件を満たすときは、次遊技から、非内部中遊技(RT1)に移行させるように制御する。
なお、ART(RT2)中に1BBに当選したときは、1BBが非入賞であれば、ARTを継続し(内部中ARTとする)、ARTの終了後に1BBを入賞させてもよい。
図31に示すように、非ARTは、内部状態として、ARTに当選する確率が異なる低確率、通常確率、及び高確率と、ART当選後の前兆とを備える。ここで、「内部状態」とは、遊技状態とは異なる概念であって、一つの遊技状態中に、複数の内部状態を備えるものである。本実施形態では、RT1(非ART)において、上記4つの内部状態を備える。
また、前兆の終了後、リプレイ重複当選となったときに、特殊リプレイ1を入賞させる押し順を報知する。当該遊技で特殊リプレイ1が入賞すると、RT1からRT2(ART)への移行条件を満たし、次遊技からRT2を開始する。
さらにまた、RT2(ART)は、内部状態として、ARTの遊技回数が上乗せされる期待値が異なる通常確率と高確率とを備える。
本実施形態では、前兆に移行することに決定したときが、ARTの当選に相当する。したがって、ARTを実行するか否かの抽選は、遊技状態制御手段62fによって実行される。このため、遊技状態制御手段62fは、ART(報知遊技)制御手段を兼ねるものである。
(1)低確率中
チェリー当選時、40%の確率で通常確率に移行し、5%の確率で高確率に移行し、1%の確率で前兆に移行する(54%の確率で移行なし)。
(2)通常確率中
a)チェリー当選時、50%の確率で高確率に移行し、10%の確率で前兆に移行する(40%の確率で移行なし)。
b)リプレイ当選時、5%の確率で低確率に移行する(95%の確率で移行なし)。
(3)高確率中
a)チェリー当選時、100%の確率で前兆に移行する。
d)リプレイ当選時、5%の確率で通常確率に移行し、3%の確率で低確率に移行する(92%の確率で移行なし)。
以上のことは、ART中も同様に設定可能である。ART中は、一切、ペナルティ状態に設定しないようにしてもよい。一方、たとえば、報知した押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作した場合には、ペナルティ状態に設定し、内部状態が高確率であるときは、(所定確率で)低確率に移行させるか、あるいは内部状態はそのままにしてARTの遊技回数の上乗せ抽選を行わない(あるいは、極めて低確率でしか上乗せされない特殊な状態とする)ことが挙げられる。
遊技状態制御手段69は、上記のような抽選において前兆に移行することに決定したときは、前兆の遊技回数を、「1」〜「32」の範囲内において抽選で決定し、カウンターにその値をセットする。そして、カウンター値を毎遊技「1」ずつ減算し、「0」となったときは、前兆を終了する。また、前兆中のいずれかの時点で、ARTの当選報知を行う。なお、一旦前兆に移行したときは、前兆から、低確率、通常確率、又は高確率に移行する場合はない。また、ARTに当選したときは、その時点でART確定である旨を報知し、前兆を経由しなくてもよい(前兆の遊技回数を「0」にする)。
なお、RT1において、非ART中は、順押しで遊技が消化されるので、リプレイ重複当選となった遊技では、特殊リプレイ2が入賞する。そして、RT1において特殊リプレイ2が入賞してもRT移行はない。
RT2(ART)では、ARTの終了条件を満たすまで、ベル当選時に正解押し順が報知される。また、リプレイ重複当選時に特殊リプレイ1を入賞させる押し順を報知する。なお、RT2において特殊リプレイ2が入賞するとRT1に移行するが、特殊リプレイ1が入賞してもRT移行はない。
ただし、RT1において特殊リプレイ1が入賞すると、次遊技からRT2に移行する。しかし、偶然にRT1からRT2に移行しても、そのRT2で順押しを継続していれば、リプレイ重複当選時に特殊リプレイ2が入賞してRT1に戻る。
(1)遊技回数が所定回数(たとえば初期遊技回数を「50」とし、この「50」に「N」が上乗せされた場合には、「50+N」)に到達したとき
(2)払出し枚数又は差枚数(払出し枚数から投入枚数を引いた枚数)が所定枚数(たとえば、300枚)に到達したとき
(2)ベル当選回数(正解押し順時)が所定回数(たとえば40回)に到達したとき
が挙げられる。
たとえば、ARTの終了条件を遊技回数とし、遊技回数の初期値を「50」に設定する。そして、チェリー当選時に、遊技回数を上乗せするか否か、及び上乗せ遊技回数を抽選で決定する。上乗せ遊技回数を決定したときは、その時点でのARTの残り遊技回数に上乗せ遊技回数を加算する処理を行う。
(1)通常確率中
チェリー当選時、上乗せ数は、「10」(30%)、「30」(50%)、「50」(20%)の中から抽選で決定する。
(2)高確率中
チェリー当選時、上乗せ数は、「30」(30%)、「50」(40%)、「100」(30%)の中から抽選で決定する。
役抽選結果に基づいて内部状態を移行する場合、たとえば、通常確率中は、チェリー当選時の50%で高確率に移行することが挙げられる。
また、高確率中は、リプレイ当選時の10%で通常確率に移行することが挙げられる。
これに対し、RT2においてARTを終了したときは、次遊技から、リプレイ重複当選時に特殊リプレイ1を入賞させる押し順や、ベル当選時の正解押し順を報知しない。したがって、遊技状態の移行(RT2からRT1への移行)と、ARTの終了のタイミングとは必ずしも一致するものではない。
たとえば、ATにおけるリプレイの当選確率を、非ATにおけるリプレイの当選確率(約1/7.3)と同一に設定することが挙げられる。
また、非ATとATとで、リプレイの当選確率を、たとえば1/2程度の確率(1/7.3よりも高い確率)に設定してもよい。
メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板60のメインCPU62内にあるシリアル通信回路により、サブ制御基板80に一方向で演出等に必要な情報(信号、データ、制御コマンド等)を送信する。
なお、メイン制御基板60とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、シリアル通信に限らず、パラレル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
ここで、サブ制御基板80上には、RWM81、サブCPU82、及びROMを含むMPUが搭載される。さらに、MPU内蔵のRWMとは別個に、MPUの外部(サブ制御基板80上)にRWMが搭載される。また、MPUの外部にROMを設けることも可能である。このため、RWM81というときは、MPU内蔵のRWM、外部RWM、ROM(内部/外部)を含む意味で使用する。
RWM(サブメモリ)81は、サブCPU82が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM(サブROM)は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓13から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10のフロントカバー11前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ21(図1参照)等が含まれる。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(フリーズ中の演出画像、ART中の押し順、役の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報(ART中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
スロットマシン10におけるスピーカ22及び画像表示装置23の配置は、図1等で説明した通りである。
また、プッシュボタン24及び十字キー25は、遊技者が意図する情報を表示させたりするときや、ホール管理者(店長等)が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
演出出力制御手段82aは、当選役及び遊技状態等に応じて、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を抽選によって決定する。
そして、演出出力制御手段82aは、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。また、ART中は、ストップスイッチ42の押し順等を報知し、ART中や1BB遊技中は、それぞれART中や1BB遊技中の獲得枚数、残り遊技回数等を画像表示する。
本実施形態において説明するメイン制御基板60による情報処理は、以下の図32〜図72である。以下に、各図の処理概要を示す。
図32;プログラム開始(M_PRG_START )
図33;設定変更処理(M_RANK_SET)
図34;制御コマンドセット1(S_CMD_SET )
図35;制御コマンドセット2(SS_CMD_SET)
図36;電源復帰処理(M_POWER_ON)
図37;入力ポート0〜2読み込み(SS_IN_READ)
図38;復帰不可能エラー処理(SS_ERROR_STOP )
図39;メイン処理(M_MAIN)
図40;遊技開始セット(MS_GAME_SET )
図41;遊技状態セット(MS_ACTION_SET )
図42;遊技状態出力(MS_STATUS_SET )
図43;メダル受付け開始(MS_MEDAL_START)
図44;メダルの読み込み(S_PLAYM_READ)
図45;貯留枚数読み込み(S_CREDIT_READ )
図46;ブロッカオン(MS_BLOCKER_ON )
図47;メダル1枚の加算(MS_MEDAL_INC)
図48;メダル限界枚数のセット(MS_MMAX_SET )
図49;メダル投入待ち(MS_STANDBY_DSP)
図50;メダル管理(MS_MEDAL_CHK)
図51及び図52;メダルの手入れ時のチェック(MS_INSERT_CHK )
図53;ブロッカオフ(MS_BLOCKER_OFF)
図54;貯留枚数1枚加算(MS_CREDIT_ADD )
図55;貯留ベット処理(MS_BET_IN )
図56;貯留枚数から1枚を減算する処理(MS_CREDIT_DEC )
図57;精算処理(MS_MEDAL_RET)
図58;貯留メダルの精算処理(MS_CREDIT_RET )
図59及び図60;メダル1枚の払出し処理(MS_1MEDAL_PAY )
図61;エラー表示(MS_ERROR_DSP)
図62;スタートスイッチ受付け(MS_START_CTL)
図63;入賞によるメダル払出し(MS_WIN_PAY)
図64;割込み処理(I_INTR)
図65:電源断処理(IS_POWER_DOWN )
図66及び図67;入力エラーチェック(IS_ERROR_CHK)
図69;入力エラーセット(IS_ERROR_SET)
図70;制御コマンド送信(IS_CMD_SET)
図71;外部信号出力データ管理(IS_INF_CTL)
図72;外部信号出力(IS_COUNTER_OUT)
図32において、ステップS11でプログラムが開始されると、次のステップS12において、メイン制御基板60は、レジスタを初期化する。具体的処理としては、たとえば、メインCPU62に設けられているシリアル通信回路の通信速度の設定、割込みの種類の設定(たとえば、マスカブル割込みに設定すること等)、送信する制御コマンドに付与するパリティビットの設定(たとえば、偶数パリティに設定すること等)が挙げられる。
いいかえれば、スロットマシン10を正常に動作させるために必要な初期値を各種レジスタに設定する。
なお、本実施形態では、レジスタは複数(たとえばAレジスタ〜Lレジスタや及び送信用レジスタ等)設けられている。
ステップS15では、チェックサムを算出するRWM61の範囲が完了したか否かを判定する。具体的には、現時点でのチェックサムを算出したRWM61のアドレスから次のアドレスを指定し、次のアドレスがチェックサムを算出するアドレスであるか否かを判断する。チェックサムの算出が終了していないと判断したときはステップS14に進む。一方、チェックサムを算出するRWM61の範囲が完了したと判断したときはステップS16に進む。
なお、ステップS13において電源断処理済フラグが正常値でないと判断されたときは、RWM61のチェックサム算出を実行せずに、電源断復帰データとして異常値をセットする。
つまり、ドアスイッチ(16)信号がオフのとき(フロントカバー11が閉じられているとき)や、設定ドアスイッチ(54)信号がオフのとき(設定ドアが閉じられているとき)にもかかわらず、設定キースイッチ(52)信号がオンになることはあり得ず、不正の可能性が高いことから、設定変更処理への移行を許可しない。
ステップS19では、メイン制御基板60は、電源断復帰データが異常であるか否かを判断する。この電源断復帰データは、ステップS16でレジスタに記憶したデータである。
なお、本実施形態では、設定変更不可フラグを設けたが、常時設定変更が可能に構成されている場合には、設定変更不可フラグを設けなくてもよい。その場合、ステップS20に相当する処理は不要となる。
先ず、ステップS801において、RWM61の初期化範囲として、「所定範囲」をレジスタに記憶する。ここでは、電源断処理が正常に実行されたと判断した場合に備えるためのセットであり、設定値データ、遊技状態(たとえば、RT状態)、当選フラグを初期化しないようにした初期化範囲を「所定範囲」とする。
本実施形態では、制御コマンドデータは、第1制御コマンドデータ及び第2制御コマンドデータからなり、出力要求に応じて、異なる第1制御コマンドデータ及び第2制御コマンドデータが送信される。
これにより、1割込みあたり、上述したように「2.235ms」であるので、「2.235ms×224回=500.64ms(約0.5秒)」のウェイト処理が行われることとなる。
以降、「ウェイト処理」とは、所定の時間が経過するまで次の処理(ステップ)を実行しないように待機する処理を指す。ただし、後述する図64の割込み処理は実行される。
具体的には、メイン制御基板60のRWM61のクリア範囲(設定変更に伴いクリアされる範囲)は、たとえばアドレス「F000(H)〜F1FF(H)」(バイト数で512バイト)であり、サブ制御基板80のRWM81のクリア範囲は、たとえばアドレス「000000(H)〜800000(H)」(バイト数で約12〜13ギガバイト)である。
また、設定変更開始時の出力要求セット及び制御コマンドセット1の実行後、サブ制御基板80がRWM81の初期化を開始するが、RWM81の初期化が終了するために十分な時間をウェイト時間として設定する。これにより、サブ制御基板80側でRWM81の初期化処理を終了した後に、メイン制御基板60側でステップS41以降の処理に進むようにする。
これに対し、ステップS810のウェイト処理を実行しなかった場合には、メイン制御基板60の処理が先に実行されてしまう。その結果、たとえばスタートスイッチ41の操作に基づき役抽選結果Aとなり、リール31の回転開始時に演出aを出力したいとき、リール31の回転開始のタイミングで演出aが出力されず、少し遅れて演出aが出力されてしまう。
なお、上記の各値は、ステップS804において初期化されているので、更新前は「0」である。
ステップS815では、設定値を更新する。具体的には、設定値をRWM61の所定領域に記憶(更新)する。また、設定値が更新された後に割込み処理が実行されることにより、設定値表示LED63には更新された値を表示する。
スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS817に進み、操作されていないと判断したときはステップS814に戻る。
これにより、当該処理以降に割込み処理が実行されたとき、設定値表示LED63が消灯し、貯留数表示LED71及び獲得数表示LED72の点灯が可能となる。
RWM61内には、複数アドレスが設けられ、各アドレスごとに、制御コマンドバッファの記憶領域が設定されており、これらの記憶領域には、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドデータ(本実施形態では、32コマンド(64バイト))が記憶される。なお、RWM61内に制御コマンドバッファの記憶領域のみが複数アドレス設けられているという意味ではない。
RWM61内には、複数のアドレスが設けられ、各アドレスごとに、制御コマンドバッファの記憶領域が設定されており、これらの記憶領域には、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドデータ(本実施形態では、32コマンド(64バイト))が記憶される。なお、RWM61内に制御コマンドバッファの記憶領域のみが複数アドレス設けられているという意味ではない。
そして、制御コマンドセット2では、以下に示すように、制御コマンドの書き込みを行うが、制御コマンドセット2の実行中は、上述したように割込み処理が禁止されている。したがって、制御コマンドの書き込み処理中に割込み処理が実行されることによる誤作動(正常の書き込み番地とは異なる番地に書き込んでしまうこと等)を防止することができる。
メイン制御基板60は、割込み処理を実行するタイミングが到来したときは、割込みフラグのオン/オフを判断し、割込み処理の禁止/許可を判断する。
まず、ステップS511では、制御コマンドバッファのアドレスをセットする。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスをセットする処理である。
次のステップS512では、書き込みポインタの取得を行う。書き込みポインタとは、制御コマンドのデータを、RWM61のどのアドレスに書き込むかを指定するためのものであり、現時点での書き込みポインタが記憶されているので、その書き込みポインタを読み込む処理を行う。
次にステップS514に進み、指定アドレスのデータを取得する。この処理は、前処理のステップS513で求めたアドレスのRWM61の記憶領域に保存されているデータを読み込む処理である。
RWM指定であると判断されたときはステップS517に進み、RWM指定でないと判断されたときはステップS518に進む。
ステップS518では第1制御コマンドを示すデータをRWM61に記憶する。ここでは、ステップS513における「指定アドレス取得」で取得したアドレスに、第1制御コマンドを記憶する処理である。具体的には、制御コマンドセット2処理の前に記憶したDレジスタの値を記憶する処理である(RWM指定の場合は、Dレジスタの値に80(H)を加算した値を記憶している。)。
そしてステップS520に進み、書き込みポインタの値を「+1」更新する処理を行う。なお、第1制御コマンド及び第2制御コマンドを示すデータを、2か所のRWM61の記憶領域に書き込むが、ステップS513における「指定アドレス取得」処理の演算において、書き込みポインタのデータを2倍にして演算を行うので、書き込みポインタの値としては「1」だけインクリメントする。
先ず、ステップS831では、スタックポインタを復帰させる。ここで、スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM61の領域を指す。
次のステップS832では、設定値を読み込み、設定値の範囲が正常範囲であるか(「1」〜「6」であるか)否かを判断する。設定値が正常範囲であると判断したときはステップS833に進み、設定値が正常範囲でないと判断したときはステップS842に進み、復帰不可能エラー処理(SS_ERROR_STOP )に移行する。この場合のエラーは、本実施形態では「E6」エラーと称し、「E6」である旨を獲得数表示LED72に表示する。
次のステップS835では、RWM61の初期化を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS836に進む。ステップS836では、入力ポート0〜2のデータをセットし、次のステップS837で入力ポート0〜2の読み込みを行う。この処理は、電源断前の入力ポートの各データ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を最新のデータに更新するための処理である。
次のステップS840では、割込みを起動させる。この処理は、たとえばタイマ割込みの周期を設定する処理等であり、上述したステップS806と同様である。
次にステップS841に進み、電源断処理済フラグ(_FL_POWER_OFF )をクリア、すなわち「0」にする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
後述するように、遊技待機中に、設定キーを挿入して、設定値の確認ができるように構成されている。ここで、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「1」になったときに、設定値の確認を終了したと判断している。
しかし、たとえば設定確認中に電源断が生じ、この電源断中に設定キースイッチ52をオフにして(設定キーを抜いて)電源を立ち上げたと仮定する。
その結果、電源断復帰時の状態と、電源断前の状態とで、異なる状態となってしまう。具体的には、電源断前の状態では、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「0」であるのに対し、電源断復帰時に、設定キースイッチ52の立ち下がり信号が「1」となる。
よって、このように、電源断前後で異なる状態となってしまうことを回避するため、電源断復帰時には、入力ポート0〜2のRWM61の値を最新の状態に更新するため、入力ポート0〜2読み込み処理を実行した後、割込み処理を起動させている。
まず、ステップS851では、前回の入力ポート0レベルデータをセットする。この処理では、RWM61に記憶されている入力ポート0レベルデータ(_PT_IN0_OLD )のアドレス(F008)をHLレジスタに記憶する(HL=F008)。そして、HLレジスタが示すアドレスのデータを、Bレジスタに記憶する。
次のステップS852では、今回の入力ポート0レベルデータをセットする。この処理では、入力ポート0に入力されているデータをAレジスタに記憶する。
次にステップS853に進み、今回の入力データを正論理に変化する。この処理は、Aレジスタに記憶されているデータと、上述した入力ポート0負論理ビット(00001011)とのXOR演算によりデータを正論理に変化し、その変換後の値をAレジスタに記憶する。
次にステップS855に進み、今回と前回の変化ビットデータを生成する。この処理では、今回の入力ポート0レベルデータ(Aレジスタ値)と、前回の入力ポート0レベルデータ(Bレジスタ値)とをXOR演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
1)ステップS855で生成した変化ビット値(Aレジスタ値)と、ステップS854でセットした入力ポート0レベルデータ(「_PT_IN0_OLD 」に記憶されている値)とをAND演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
2)次に、Lレジスタ値を「1」加算する。これにより、「HL=F009」となる。
3)次に、Aレジスタに記憶した値を、HLレジスタが示すアドレス、すなわち「F009」(入力ポート0立ち上がりデータ)(_PT_IN0_UP)に記憶する。
ステップS863では、ステップS862でセットした入力ポート1レベルデータに基づいて、ドアスイッチ信号(D1ビット)及び設定ドアスイッチ信号(D2ビット)を読み込む。次のステップS864では、これらのデータがオン(「1」)であるか否かを判断する。双方がオンであるときはステップS866に進み、双方がオンでないと判断したときはステップS865に進む。ステップS865では、設定キースイッチ信号(D3ビット)及び設定変更/リセットスイッチ信号(D4ビット)をクリアする(「0」にする)。そしてステップS866に進む。
ステップS866〜ステップS868では、入力ポート1について、ステップS855〜ステップS857と同様の処理を行う。この処理については説明を省略する。
ステップS869では、入力ポート1立ち上がりデータのRWM61のアドレスをセットする。この処理は、Lレジスタ値を「1」加算し(この時点におけるLレジスタ値は「0B」である。)「L=0C」とする。これにより、「HL=F00C」となり、入力ポート1立ち下がりデータを示すアドレスとなる。
次にステップS871に進み、ステップS870で生成した入力ポート1立ち下がりデータをセットする。この処理は、生成した立ち下がりデータを、入力ポート1立ち下がりデータ(_PT_IN1_DOWN)に記憶する。すなわちこの処理により、入力ポート1立ち下がりデータの値が更新される。
次のステップS873〜ステップS875は、ステップS852〜ステップS854と同様であり、入力ポート2のレベルデータをセットする処理を実行する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
先ず、ステップS881において、メイン制御基板60は、割込み処理を禁止する。この処理は、上述したステップS502と同様である。割込み要求信号(INT信号)が入力されても割込みが発生しないように制御するものである。いいかえれば、タイマ割り込みの周期(2.235ms)が到来してもタイマ割込み処理を実行しない。これにより、割込み処理によってRWM61に記憶された各種データの更新、入力/出力等は実行されないようにするとともに、誤った情報をサブ制御基板80に送信したり、ホールコンピュータに送信したりすることを防止している。
次にステップS884に進み、全出力ポートが終了したか否か、すなわち出力ポート6まで終了したか否かを判断する。終了していないと判断したときはステップS882に戻り、終了したと判断したときはステップS885に進む。
また、モータ32がφ1を出力している状況において電源断が起こった場合、当該処理を実行しないとリセット信号が入力されるまでφ1を出力し続けることとなる。本来であればリセット信号が入力されるまでの時間は短いが、瞬間的に電源電圧が低下したことにより電源断処理が実行され、その後通常の電源電圧が供給されてしまうと、リセット信号が入力されることなくリセット待ちを繰り返すことになる。このため、φ1が出力され続ける状況も起こり得る。
次にステップS887に進み、LEDをオフにする。この処理は、出力ポート0を示すアドレスに「00000000」を出力する処理である。したがって、ステップS887の時点では、全LEDの出力が「0」(消灯)となる。これにより、LEDのちらつきを防止することができる。
そして、次のステップS888の「エラー表示出力」処理は、出力ポート1を示すアドレスに所定値を出力する処理を行う。ここでは、エラー表示内容として、「E1」、「E5」、「E6」、「E7」等が表示されるようにする処理である。
「1/内部システムクロック(16MHz)」×256×8(命令)+α(その他命令)≒0.128ms
の時間で、Bレジスタが「255」→「0」になるように設定されている。
これにより、同一のプログラム処理により下位桁の表示から上位桁の表示に切り替えることができる。また、上位桁/下位桁の切替え周期は、約0.128msとなる。したがって、上位桁を0.128msの間点灯させたら、次に下位桁を0.128msの間点灯させる処理を繰り返す。
いいかえれば、LEDを用いてエラー表示を行う場合に、復帰不可能エラーの方が通常エラーよりも輝度が高いので、サブ制御基板80側の機器(演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23)を用いたエラー報知を行わなくても(行えなくても)、ホール店員が気づきやすくなる。
以上の通り、タイマ割込み処理が実行されない(実行したくない)期間においてエラーが発生した場合であっても、レジスタを用いた演算処理、及びハード構成により適切にLEDを用いてエラーの表示を実行することができる。
そして、このメイン処理中に、2.235msごとに割込み処理(図64)を行う。
次のステップS52では、遊技開始セット処理(MS_GAME_SET )を行う。ステップS52に進むと、後述する図40の処理に移行する。
次のステップS54では、ステップS53で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
次のステップS57では、ソフト乱数の更新処理を行う。この処理は、役抽選手段62bで使用する乱数(ハード乱数、又は内蔵乱数)に加工(演算処理)するための加工用乱数を更新(たとえば「1」ずつ加算)する処理である。ソフト乱数は、0〜65535の範囲を有する16ビット乱数である。なお、更新方法として、更新前の値に、割込みカウント値(割込み時にインクリメントされるカウント値(変数))を加算する処理を実行してもよい。
ステップS60では、役抽選手段62bは、スタートスイッチ41が操作されたタイミングで、すなわちスタートスイッチ41の操作信号の受信時に、役の抽選を実行する。なお、役抽選時の乱数値はステップS59で取得する。そして、ステップS60において、取得した乱数値が、いずれかの当選役に該当する乱数値であるか否かを役抽選テーブルを用いて判定する処理を行う。
また、ステップS65では、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )の値を更新する。たとえば1枚役が入賞し、それまでのメダル払出し枚数データが「0」であるとき、「0」から「1」に更新する。
次にステップS66に進み、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断する。図柄の表示エラーが発生したと判断したときはステップS71に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS67に進む。
一方、後述する満杯エラー等の復帰可能エラーの発生時は、エラー内容を表示して処理を停止するが(たとえば後述する図51のステップS239等)、ホール店員がエラー解除操作を実行し(エラー要因を除去し)、リセットスイッチ53を操作すると、エラーが解除されたか否かを判断して、エラーが解除されたと判断したときは、処理を再開する。
次にステップS70に進み、メイン制御基板60は、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、制御コマンドバッファ(RWM61)に、サブ制御基板80に送信する制御コマンドデータを記憶する処理である。
そして、ステップS70の処理を終了すると、再度、ステップS50に戻る。
まず、ステップS120では、遊技待機表示時間をセットする。本実施形態では、遊技待機表示時間としては、「26846」割込み(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))をセットする。このステップS121で遊技待機表示時間がセットされると、この時点から割込み回数がカウント(減算)される。
遊技待機表示時間が「0」となると、図39のステップS55においてメダル払出し枚数データをクリアする(「_NB_PAY_MEDAL 」を「0」にする処理)。つまり、獲得数表示LED72に「00」が表示される。たとえば、前回遊技に払い出されたメダル枚数が「8」枚であり、かつ、遊技者が精算スイッチ43の操作により精算し、遊技を終了したとしても、約1分後には「00」が表示される。これにより、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できることにより空き台を減少させることができるという効果を有する。
次のステップS121では、メイン制御基板60は、遊技状態のセット処理(MS_ACTION_SET )を行う(図41)。
まず、ステップS122では、図柄組合せ表示フラグのデータを取得する。この処理では、前遊技でのリール31の停止後における有効ライン上の図柄組合せ、すなわち入賞役に関するデータをRWM61(図柄組合せ表示フラグ;_FL_WIN )からレジスタに記憶する処理である。
次のステップS123では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)を生成する。たとえばリプレイの入賞時には、ステップS122で記憶したデータに基づいてリプレイに係る作動状態フラグを生成する。次のステップS124では、作動状態フラグの更新及び保存を行う。すなわち、それまでの作動状態フラグに代えて、ステップS124で生成した作動状態フラグに置き換える(たとえばリプレイの入賞時は、「_FL_ACTION」のD0ビットを「1」にする)。そして、その作動状態フラグを保存(記憶)する。
まず、ステップS129では、作動状態の出力要求をセットする。次のステップS130では、制御コマンドセット1を実行する。具体的には、リプレイが作動したことや1BBが作動したことを示す情報をサブ制御基板80に送信する。なお、図示していないが、今回遊技の設定値に関する情報や、今回遊技のRT状態に関する情報等も送信している。そして、ステップS131のメダル受付け開始処理(MS_MEDAL_START)に移行する。
まず、ステップS134では、ベットダル枚数のデータをクリアする。すなわち、前遊技におけるベット枚数をクリアする処理であり、具体的には、メダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を「0」にする処理を行う。
次にステップS135に進み、投入表示LED(73e〜73g)を消灯する処理を行う。具体的には、投入表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )のD5〜D7ビットを「0」にする処理を行う。
次のステップS136では、メダル管理フラグの初期化を行う。具体的には、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD0、D2〜D4、D6、及びD7ビットを「0」にする処理を行う。
リプレイ作動時でないと判断され、ステップS149に進むと、ブロッカ47をオンにする処理を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、リプレイ非作動時には、一律に、メダルの手入れ投入を許可する。
したがって、本フローチャートのメダル受け付け開始処理において、ステップS139以降の処理は、リプレイ作動時のメダルの自動ベット処理に相当する。
さらにまた、入賞したリプレイの種類に応じてウェイト時間を異ならせることが可能である。たとえば特殊リプレイ1入賞時(すなわち、ART開始時)には、1秒以上のウェイト時間を設定してもよい。
以上より、第1に、リプレイ作動時でないときは、常にブロッカ47をオンにし、メダルの受付けを許可する。リプレイ作動時でないときは、前回遊技で貯留枚数が上限枚数(50枚)であったとしても、ベットメダル(通常遊技では3枚)については消費しており、その分についてはベット可能だからである。
さらにまた第3に、リプレイ作動時において、貯留メダル枚数が限界枚数であるときは、ブロッカ47をオンにしない(それまでのブロッカ47のオフ状態を維持する)。リプレイ作動時かつ貯留メダル枚数が上限枚数であるときは、メダルをベットできず、かつ貯留メダル枚数の追加ができないので、メダルの受付けを行わないためである。
なお、リプレイ表示LED73aを実際に点灯させる処理は、後述する割込み処理(図64)におけるステップS606のLED表示制御にて行う。
次のステップS147では、メダルを1枚加算する処理(ここでは、自動ベット処理を意味する)、すなわち、リプレイの入賞に基づき、自動ベットを行うために、1枚ずつメダルの自動ベット(加算)処理を行う。なお、メダル1枚加算処理の詳細については後述する(図47;MS_MEDAL_INC)。次のステップS148では、メダル限界枚数になったか否か(たとえば通常遊技時では、3枚)を判断し、メダル限界枚数となったと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、メダル限界枚数になっていないと判断したときはステップS147に戻り、メダル1枚加算(自動ベット)処理を再度実行する。
このようにウェイト処理を設けた場合には、後述するメダル1枚加算処理が所定時間経過するごとに実行されるため、投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )は所定時間経過するごとに更新される。これにより、投入表示LED73e〜73gが順次点灯するように遊技者に見せることができる。
次にステップS152において、メイン制御基板60は、ステップS151で読み込んだメダル枚数のチェックを行う。具体的には、Aレジスタの値が「0」を示す値となっているときに、ゼロフラグ(フラグレジスタ)を「1」にする。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
先ず、ステップS161において、メイン制御基板60は、ブロッカ監視時間の経過をチェックする。ブロッカ監視時間は、予め所定値(46割り込み:約102ms)に設定されており、通路センサ46がオンとなったとき(メダルを検知したとき)に計時を開始する。次にステップS162に進み、タイマによる所定時間が経過したか否かを判断する。経過したと判断したときはステップS163に進み、経過していないと判断したときはステップS161に戻る。
このように制御するのは、ブロッカ47によりメダルを挟み込んでしまうことを防止するためである。具体的には、通路センサ46によりメダルを検知してから約102ms経過していれば、通路センサ46により検知されたメダルはブロッカ47を既に通り過ぎていると判断できるからである。換言すれば、通路センサ46がオンとなってから約102ms以内にブロッカ47を駆動すると、通路センサ46により検知したメダルをブロッカ47が挟み込んでしまうおそれがあるためである。
なお、本実施形態では、出力ポート3に限らず各出力ポートに対して最大8つのデータを出力することが可能である。また、割込み処理により出力を実行している。つまり、このタイミングにおいて、出力ポート3のD6ビットをオンにするのではなく、一度RWM61に記憶した後、出力ポート3を出力する処理時にRWM61に記憶されたデータに基づいて出力している。
本実施形態では、ステップS164において、ブロッカ信号をオンにし、ステップS166において、ブロッカ状態信号をオンにする処理を行う。この場合、ステップS164とステップS166との間に割込みが入ると、一方がオン、他方がオフの状態になってしまう。具体的には、途中で入った割込み処理により、ブロッカ47に対してはオンを出力するのにもかかわらず、投入可表示LED73bにはオンを出力しない(非点灯)という不整合が生じることとなる。つまり、そのような状態を避け、双方の値を一気に更新するために、割込み処理を禁止することにより、遊技者に混乱を与えないように制御することを可能としている。なお、本実施形態でステップS164、S165、S166の順で処理を実行しているが、これらの順序は本実施形態と同様の処理順序ではなくてもよい。たとえば、ステップSS166、S165、S164の順序でもよい。
なお、この図47におけるメダル1枚の加算処理は、メダルの手入れベット時、リプレイの表示に基づく自動ベット時、及びベットスイッチ40の操作に基づく貯留ベット時に、共通して用いられる処理である。このように、実行するベット処理が異なる場合であっても、共通する処理(プログラム)を用いることにより、プログラム容量を削減することができる。
先ず、ステップS171では、メイン制御基板60は、ベットされたメダルの読み込みを行う(図44;S_PLAYM_READ)。次のステップS172では、ベットメダル枚数を「1」加算する処理(「+1」)を行う。そして、その演算結果をCレジスタに記憶する。たとえば、それまでのベットメダル枚数が「0」枚であったときは、「1」を加算することにより、
Cレジスタ値=00000001
となる。
たとえば、読み込んだベットメダル枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)が「0」であったときは、
_NB_PLAY_MEDAL=0
Aレジスタ値=00000000
Aレジスタ値=00000001(「1」加算後)
_NB_PLAY_MEDAL=1
となる。
この処理は、Aレジスタの値が「0」となるように演算(たとえば、Aレジスタ値とAレジスタ値との排他的論理和を演算)し、演算後のAレジスタ値を獲得枚数表示データに記憶(更新)する処理を実行する。
なお、獲得数表示LED72を実際に表示する処理は、割込み処理でのLED表示制御(ステップS606)にて行われる。
先ず、Aレジスタの値に「1」を加算する。加算前のAレジスタ値は、ステップS175の処理により「0」であるため、
Aレジスタ値(加算前):00000000
Aレジスタ値(加算後):00000001
となる。
次に、Aレジスタ値を右に一桁シフトする。本シフト処理は、単に右シフトを行うだけでなく、D0ビット目の値をD7にする循環的なシフト命令であるため、ローテートシフトとも呼ばれる。この処理により、
Aレジスタ値(シフト前):00000001
Aレジスタ値(シフト後):10000000
となる。
先ず、Cレジスタ値から「1」を減算する。Cレジスタ値は、上記のように、「1」であるので、
Cレジスタ値(演算前):00000001
Cレジスタ値(演算後):00000000
となる。
そして、Cレジスタ値が「0」でないときは、ステップS177で「No」となり、「0」であるときは「Yes」となる。
実際に投入枚数表示LED信号データを用いて点灯制御を実行するのは、後述する割込み処理にて実行される。
ステップS178の処理は、具体的には、以下の通りである。
先ず、Aレジスタ値を、投入枚数表示LED信号データ(_PT_MEDAL_LED )に記憶する。したがって、
投入表示LED信号データ:10000000
となる。
ステップS172では、
Cレジスタ値=00000010
となる。
また、ステップS176では、
Aレジスタ値(加算前):00000000
Aレジスタ値(加算後):00000001
となる。
さらに、
Aレジスタ値(シフト前):00000001
Aレジスタ値(シフト後):10000000
となる。
Cレジスタ値(演算前):00000010
Cレジスタ値(演算後):00000001
となる。
したがって、Cレジスタ値≠「0」であるので、ステップS176に戻る。
そして、ステップS176では、
Aレジスタ値(加算前):10000000
Aレジスタ値(加算後):10000001
となる。
さらに、
Aレジスタ値(シフト前):10000001
Aレジスタ値(シフト後):11000000
となる。
Cレジスタ値(演算前):00000001
Cレジスタ値(演算後):00000000
となる。
そして、Cレジスタ値=「0」であるので、ステップS177で「Yes」となり、ステップS178に進む。
これにより、ステップS178では、
投入枚数表示LED信号データ:11000000
となる。
このようにして、レジスタ(Cレジスタ、Aレジスタ)とシフト処理を用いることで、少ないプログラム処理(簡素なプログラム)で対応したデータに投入枚数表示LED信号データを記憶することができる。
メダル限界枚数とは、当該遊技においてベット可能なメダル枚数の最大値(又はその遊技でベットしなければいけないメダル枚数)を意味する。具体的には、本実施形態ではベット可能な最大メダル枚数が遊技状態で異なっているので、その遊技状態でベット可能な最大メダル枚数を意味する。特に本実施形態では、通常遊技では、最大3枚のメダルがベット可能であり、MBゲーム中では、最大で2枚のメダルをベット可能である。よって、MBゲーム中を除くメダル限界枚数は3枚となり、MBゲーム中のメダル限界枚数は2枚となる。
そして、次のステップS181において、メイン制御基板60は、ベット枚数が限界枚数であるか否かを判断する。具体的には、メダル限界枚数(Aレジスタの値)からベット枚数(Cレジスタの値)を減算することにより、「0」であればベット枚数が限界枚数であると判断する。ベット枚数が限界枚数でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、限界枚数であると判断したときはステップS182に進む。ステップS182では、メダル限界フラグをセットする。ここでは、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD7ビットを「1」にする処理を実行する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
次のステップS202では、作動状態フラグ(_FL_ACTION)の値を読み込む。
一方、ステップS204に進むと、メダルの限界枚数として、Cレジスタに「2」を記憶する。
先ず、ステップS411では、メイン制御基板60は、設定キースイッチ52の信号がオンであるか否かを判断する。ここでは、入力ポート1立ち上がりデータにおいて、D3ビットが「1」であるか否かを判断する。設定キースイッチ52の立ち上がりデータがオンであるときはステップS412に進み、オンでないと判断したときはステップS421に進む。すなわち、メダル投入待ち状態において、設定キースイッチ52がオンにされると(設定キー挿入口から設定キーが挿入されると)、設定確認モードとなり、ステップS412〜ステップS420の処理が実行される。設定確認モードは、現設定値を確認(管理者が目視にて確認)するモードであり、設定値の変更はできない。
次のステップS413では、メイン制御基板60は、設定値表示開始時の出力要求をセットする。そして、次のステップS414で、サブ制御基板80に対して送信する、設定値表示開始時の制御コマンドデータをセットする。
次のステップS420では、メイン制御基板60は、ブロッカをオンにする処理(MS_BLOCKER_ON ;図46)を行う。次にステップS421に進み、メイン制御基板60は、遊技待機表示時間が、ステップS120(図40)でセットした「26846」割込み(約60秒)を経過したか否かを判断する。
つまり、本実施形態では、所定時間、遊技が行われなかった場合には、獲得数表示LED72の表示をクリアするが、リプレイ表示LED73a、貯留数表示LED71、投入表示LED73e〜73gはクリアしないように構成している。これにより、ベットされていること、再遊技が可能なこと、又は精算可能な貯留枚数は、表示され続けているため、遊技者が一旦離席しようとしたときに、他の遊技者やホール関係者に対してその遊技者が遊技を終了したとは感じさせないことが可能となる。これにより、遊技者が不利益を被ることを少なくすることができる。
これにより、たとえば、リール31の回転中や、全リール31の停止時における役の非入賞時(役の当選を有無を問わない)には、獲得数表示LED72には「00」が表示された状態である。また、たとえば全リール31の停止時にベル01が入賞したとき(通常遊技中)は、獲得数表示LED72の表示が「00」から「08」となる。
なお、上記の制御は一例であるので、たとえば、リール31の回転中、全リール31の停止時における役の非入賞時、メダル投入時には、獲得数表示LED72には何も表示しないようにしてもよい。
具体的には、「通常モード」と「省電力(エコノミー)モード」とを有し、これらのモードに応じて、遊技待機中や遊技中の演出ランプ21の点灯の種類や輝度の低下、通常時の音量(ボリューム)の低下等が異なるように制御する。
本実施形態では、設定キースイッチ52をオフにしたときに、左及び右ストップスイッチ42のオン/オフにより、通常モードを省電力モードとを設定する。
具体的には、以下の通りである。
1)左ストップスイッチ42オフ、右ストップスイッチ42オフ:モード移行なし
2)左ストップスイッチ42オン、右ストップスイッチ42オフ:通常モードに移行
3)左ストップスイッチ42オフ、右ストップスイッチ42オン:省電力モードに移行
4)左ストップスイッチ42オン、右ストップスイッチ42オン:モード移行なし
ステップS416において、設定キースイッチ52がオフであると判断されたときは、入力ポート0のレベルデータを取得する。そして、入力ポート0のレベルデータをAレジスタに記憶する。
次に、入力ポート0のレベルデータ(Aレジスタに記憶したデータ)と、「10100000」とをAND(論理積)演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。
入力ポート0のD5ビットが左ストップスイッチ42の信号であり、D7ビットが右ストップスイッチ42の信号である。よって、入力ポート0のレベルデータと、「10100000」とをAND演算すれば、左又は右ストップスイッチ42がオンであるか否かのデータを作成することができる。
1)01000000(40(H))(右ストップスイッチ42オン時)
2)00010000(10(H))(左ストップスイッチ42オン時)
3)01010000(50(H))(左及び右ストップスイッチ42オン時)
4)00000000(0(H))(左及び右ストップスイッチ42オフ時)
のいずれかとなる。
そして、これらのデータがサブ制御基板80に送信されると、サブ制御基板80は、通常モードであるか省電力モードであるかに応じて、それぞれ所定のパターンで、遊技待機中の演出ランプ21の点灯を制御する。
図50において、ステップS211では、メイン制御基板60は、ブロッカ信号がオンであるか否かを検知する。ブロッカ信号がオンであるときはステップS212に進み、ブロッカ信号がオンでないときはステップS213に進む。ここで、「ブロッカ信号がオン」であるというのは、ブロッカ47によりメダル通路が形成されている場合に相当する。本実施形態では、メダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )のD2ビットのデータがオンであるか否かを検知する。
次にステップS215に進み、メイン制御基板60は、操作受付けが可能であるか否かを判断する。可能であると判断したときはステップS216に進み、可能でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、メイン処理に戻る。
ステップS216では、ベットスイッチ信号及び精算スイッチ信号の確認要求をセットする。ここでは、入力ポート0立ち上がりデータ(_PT_IN0_UP)を読み込む。
具体的には、たとえば読み込んだ入力ポート0立ち上がりデータと、「00000111」(定義データ)とをAND演算し、D3〜D7ビットをクリアする。そして、演算結果が「0」であるか否かを判断する。
演算結果が「0」であるときは、いずれの信号の立ち上がりもないと判断し(すなわち、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b及び精算スイッチ43のいずれも操作の変化がないと判断し)、本フローチャートによる処理を終了してメイン処理に戻る。
なお、スタートスイッチ41に基づく処理(たとえば役抽選処理等)は、メイン処理で実行され、精算処理や貯留ベット処理もメイン処理で実行されることから、たとえば精算処理中にスタートスイッチ41に基づく処理が実行されないように構成されている。
そして、次のステップS220で、メイン制御基板60は、ステップS219での確認に基づき、精算スイッチ43信号の立ち上がりがあるか否かを判断する。ここでの処理は、たとえばD0ビットが「0」であるときは、精算スイッチ43信号に係る立ち上がりデータがないと判断し、D0ビットが「1」であるときは、精算スイッチ43信号に係る立ち上がりデータを有すると判断する。
したがって、ベットスイッチ40や精算スイッチ43よりも、物理的なメダルの投入を優先的にチェックするので、メダルの飲み込みを防止することができる。
この理由の1つとして、本実施形態では貯留ベット処理を実行するためのスイッチとして1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40bの2つのスイッチを備えているのに対し、精算処理を実行するためのスイッチとしては精算スイッチ43の1つしか備えていない。そのため、入力ポート0立ち上がりデータのうち、D0ビット(特定ビット)がオンか否かを判断するだけで、精算処理又は貯留ベット処理の判断が可能となる。換言すると、「D1ビット又はD2ビットがオン?」と判定するより処理が簡素化され、プログラム容量が削減される。
図51において、ステップS231では、メイン制御基板60は、スタートスイッチ41の受付け許可フラグ(上述したように、メダル管理フラグのD0ビット)をクリアする。
次にステップS232に進み、メイン制御基板60は、投入センサ1(48a)信号に係るデータがオンであるか否かを判断する。
ステップS237では、メイン制御基板60は、投入センサ1の通過チェック時間が経過したか否かを判断する。すなわち、ステップS233でセットした時間が所定時間を経過したか否かを判断する。通過チェック時間を経過したと判断したときはステップS248に進み、通過チェック時間を経過していないと判断したときはステップS234に戻る。
また、当該カウンタの値が「+4」となるのは、通路センサ46を通過したメダルが投入センサ1、2を通過する前に滞留している場合が挙げられる。
次のステップS254では、貯留枚数の読み込みを実行する(S_CREDIT_READ :図45)。
「現在のベット枚数」+「現在の貯留枚数」−49=「メダル限界枚数」
という式が成立するか否かを演算する。
ここで、「現在のベット枚数」とは、現在通過したメダルを加算する前のメダル枚数を指す。たとえば、現在のベット数が「2」であり、現在の貯留数が「50」であるとき、メダル限界枚数は「3」となり、この式が成立するので、現在通過したメダルの投入後は、その後のメダル投入は不可能であると判断する。
そして、ブロッカ信号がオンであるときは、投入センサ1及び2を通過するメダル通路を形成させ、オフであるときは、メダル投入口44から投入されたメダルを払出し口14から返却するメダル通路を形成する。
次のステップS260では、メイン制御基板60は、現時点でメダルのベット枚数が限界枚数(上限枚数)であるか否かを判断する。ベット枚数が限界値であると判断したときはステップS262に進み、貯留(クレジット)枚数の加算処理(MS_CREDIT_ADD :図54)を実行する。これに対し、ベット枚数が限界枚数でないと判断したときはステップS261に進み、メダル1枚のベット加算処理を行う(MS_MEDAL_INC:図47)。
そしてステップS276に進み、メイン制御基板60は、投入センサ2の異常入力の検出時間をセットする。
ステップS276で投入センサ異常入力の検出時間をセットすると、ステップS277に進み、ステップS273で設定した割込み禁止の解除、すなわち割込みを許可する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
すなわち、ブロッカ信号をオフにする処理、及びブロッカ状態信号をオフにする処理との間に割込みが入ると、一方がオフ、他方がオンの状態になってしまうが、そのような状態を避け、双方の値を一気に更新するために、割込み処理を禁止している。
ステップS274でブロッカ信号をオフにした後、ステップS276の処理が実行される前に割込み処理が実行されると、後述する図64のステップS607において入力ポート読込み処理が行われ、図66の入力エラーチェック処理に進んで、投入センサ2がメダルを検知したときはエラーを検出してしまう。そこで、ステップS276の処理の実行後に、ステップS277で割込み処理を許可している。
ステップS278では、貯留枚数の読み込みを実行する(S_CREDIT_READ ;図45)。すなわち、貯留枚数表示データ「_NB_CREDIT_LED」から貯留枚数表示データを読み込み、Aレジスタに記憶する。
次のステップS279では、貯留枚数に「1」を加算する処理(「+1」)を行う。この処理は、Aレジスタ値に「1」を加算する処理である。次のステップS280では、貯留枚数データを保存、すなわち演算後のAレジスタ値を貯留枚数表示データ「_NB_CREDIT_LED」に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップS280では、貯留枚数データを10進数データに変換した値を貯留枚数表示データとして保存する。
先ず、ステップS281において、メイン制御基板60は、メダル管理フラグのD7ビットを読み込むことにより、メダル限界フラグがオン(「1」)であるか否かを判断する。メダル限界フラグがオンであるときは、ベット枚数が既に最大枚数であることを意味するので、本フローチャートによるベット処理を終了する。すなわち、図50のステップS220においてベットスイッチ40の操作を検知し、「MS_BET_IN 」の処理に移行したとしても、ベット枚数が既に最大枚数であるときは、貯留ベット処理を行わない。
Bレジスタ値=1
となる。
次にステップS283に進み、入力ポート0立ち上がりデータのD1ビットが「1」であるか否か、すなわち1ベットスイッチ40aが操作されたか否かを判断する。1ベットスイッチ40aが操作されたと判断したときはステップS288に進み、1ベットスイッチ40aが操作されていないと判断したときはステップS284に進む。
なお、ステップS283以前の処理(図50のステップS217、ステップS220)において、いずれかのベットスイッチ40の操作を検知しているので、ステップS283において「No」となったときは、3ベットスイッチ40bが操作されたことを意味する。
Cレジスタ値=3
となる。
次のステップS285では、(ベット)メダルの読み込み処理を行う(S_PLAYM_READ;図44)。したがって、上述したように、メダルベット枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の値を読み込み、読み込んだベットメダル枚数データをAレジスタに記憶する処理である。また、メダルベット枚数データの番地「F06D」をHLレジスタに記憶する。これにより、
HLレジスタ値=F06D
となる。
上述したステップS282では、初期値として、ベット要求枚数を「1」(Bレジスタ値=「1」)にセットしたが、1ベットスイッチ40aの操作時にはそのままとし、3ベットスイッチ40bの操作時には、ステップS282でセットした「1」に代えて、ステップS286で演算した値を再セットするものである。
次のステップS289では、メイン制御基板60は、メダルの貯留の有無を判断する。ステップS288で記憶したAレジスタ値が「0」であるときはメダルの貯留なしと判断し、Aレジスタ値が「0」でないときはメダルの貯留ありと判断する。
そして、メダルの貯留なしと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、メダルの貯留有りと判断したときはステップS290に進む。
一方、ベット処理を実行する場合には、割込み処理によって生成・記憶した1ベットスイッチ40aに係る立ち上がりデータを、メイン処理内でクリアする処理を実行する。
ここで、1ベットスイッチ40aに係る立ち上がりデータをクリアしなかった場合には、再度割込み処理が実行されるまで、1ベットスイッチ40aに係る立ち上がりデータ「1」が維持される。
このような不都合を回避するために、メダルの貯留がある場合には、ベット処理の開始前に、1ベットスイッチ40aに係る立ち上がりデータをクリアしている。
3ベットスイッチ40bの操作に基づき3枚が貯留ベットされたときは、その後、ステップS296のメダル1枚加算において、メダル限界フラグがセットされる(図47のステップS182)。
これにより、仮に、上記と同様に、次に割込み処理が実行されるまで、3ベットスイッチ40b信号の立ち上がりデータ「1」が維持され、図50のメダル管理(MS_MEDAL_CHK)からステップS217で「Yes」となり、図55の貯留ベット処理(MS_BET_IN )が再度実行されると、ステップS281で「Yes」となり、貯留ベット処理は実行されないからである。
この状態において、3ベットスイッチ40b信号の立ち上がりデータがクリアされておらず、次の割込み処理が実行される前に、再度、貯留ベット処理が実行されると、ステップS281では、「No」となるが、ステップS289で「No」となるので、ステップS290以降の処理が実行されることはない。
このため、3ベットスイッチ40bに係る立ち上がりデータのクリアは、必ずしも必要でない(少なくとも1ベットスイッチ40aに係る立ち上がりデータをクリアすればよい)。
そして、メダル貯留枚数がベット要求枚数以上であると判断したときはステップS294に進み、メダル貯留枚数がベット要求枚数以上でないと判断したときはステップS293に進む。
一方、ステップS287においてたとえばベット要求枚数として「3」がセットされ、ステップS292で「Yes」であるときは、ベット要求枚数「3」がベット加算枚数とされ、その値がBレジスタに記憶される(Bレジスタ値=「00000011」)。
また、ステップS287においてベット要求枚数として「3」がセットされたが、貯留枚数が「2」であるときは、ステップS292で「No」となり、ステップS293で「2」がベット加算枚数とされ、その値がBレジスタに記憶される(Bレジスタ値=「00000010」)。
このように、ベット加算枚数(ベット要求枚数)とは、ベットスイッチ40が操作されたときに演算結果に基づいて実際にベットされる枚数を指す。
次にステップS295に進み、制御コマンドセット1を実行する。ここでの処理は、制御コマンドバッファに制御コマンドデータ(DEレジスタ値)を書き込む処理である。
次のステップS296では、メダル1枚の加算(ベット)処理を行う(図47;MS_MEDAL_INC)。このメダル1枚加算処理が実行されると、メダルメット枚数データ「_NB_PLAY_MEDAL」の値に「1」を加算する処理が行われる。
そして、演算後のBレジスタ値が「0」であると判断したときは要求枚数のベットが終了したと判断し、演算後のBレジスタ値が「0」でないと判断したときは要求枚数のベットが終了していないと判断する。
要求枚数のベットが終了したと判断したときはステップS302に進み、終了していないと判断したときはステップSステップS299に進む。
上記の処理において、ステップS299でブロッカ47をオフにするのは、メダル1枚加算処理を繰り返すときに、ウェイト処理を設けているので、この間にメダルが手入れ投入されてしまい、メダルの飲み込みが発生してしまうことを避けるためである。
なお、上記のようにウェイト処理を設ければ、たとえば3ベットスイッチ40bに基づいて3枚をベットするときに、一瞬で3枚がベットされてしまう(一瞬で投入表示LED73e〜73gが点灯してしまう)ことをなくすことができる。
これにより、貯留ベット処理の終了後は、ブロッカ47がオンとなるので、メダルの手入れ投入が可能となる。
具体的には、メダル1枚加算処理をベット加算枚数が「0」になるまで繰り返した後、ステップS302のブロッカオンの前又は後に、ステップS291における立ち上がりデータのクリア処理を実行してもよい。
本実施形態では、次のベット処理(再度、図55の処理)が実行される前までに、ベットスイッチ40(特に、1ベットスイッチ40a)の立ち上がりデータのクリア処理を実行すればよい。
ステップS305では、貯留枚数の読み込みを実行する(図45;S_CREDIT_READ )。すなわち、貯留枚数表示データ「_NB_CREDIT_LED」から貯留枚数表示データを読み込み、Aレジスタに記憶する。
次のステップS306では、貯留枚数から「1」を減算する処理(「−1」)を行う。この処理は、図54のステップS279と逆の処理であり、Aレジスタ値から「1」を減算する。次のステップS307において、貯留枚数データを保存、すなわち演算後のAレジスタ値を貯留枚数表示データ「_NB_CREDIT_LED」に記憶する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップS307では、ステップS280と同様に、貯留枚数データを10進数データに変換した値を貯留枚数表示データとして保存する。
先ず、ステップS311では、メイン制御基板60は、貯留枚数の読み込み処理(図45;S_CREDIT_READ )を行う。次のステップS312では、メイン制御基板60は、(ベット)メダルの読み込み処理(図44;S_PLAYM_READ)を行う。
ステップS314においてリプレイ作動時でないときはステップS316に進み、リプレイ作動時であるときはステップS315に進む。
なお、本フローチャートに示すように、リプレイの作動による自動ベットを有するときであっても、その自動ベットを維持した状態で、貯留メダルの精算が可能である。
ステップS316において精算可能なメダルありと判断したときはステップS317以降の処理に進むが、精算可能なメダルなしと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
次に、ステップS318に進み、メインCPU62は、精算開始時の出力要求をセットし、次のステップS319では制御コマンドセット1を実行する。
次のステップS320及びステップS321の処理は、上述したステップS313及びステップS314の処理と同一である。
ステップS322では、メダル(現在ベットされているメダル枚数)の読み込み処理(S_PLAYM_READ)(ステップS312と同じ)を行う。
ここで、ベットメダルありの場合には、ステップS327以降の処理を行うことによって、ベットメダルの精算処理を行う。これに対し、ベットメダルなしの場合には、ステップS324以降の処理を行うことによって、貯留メダル、すなわちクレジットされているメダルの精算処理を行う。
したがって、ベットメダル及び貯留メダルの双方を有する場合には、ベットメダルの精算を先に行う。
ステップS324では、上述したステップS146と同様の処理を行う。具体的には、RWM61に記憶されているメダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )中、D4ビット(精算処理中であるときに「1」)をオンにする処理である。
なお、精算表示LED73cを実際に点灯させる処理は、割込み処理でのLED表示制御(ステップS606)にて行う。
たとえば、現時点で3枚のメダルがベットされているときは、投入表示LED73e〜73gの3個全てが点灯状態にある。そして、この状態でステップS328に進んだときは、3枚投入表示LED73gのみを消灯する(1枚投入表示LED73e及び2枚投入表示LED73fの点灯は維持)するように制御する。
さらにまた、1枚投入表示LED73eのみが点灯している状態でステップS328に進んだときは、1枚投入表示LED73eを消灯する(これにより、投入表示LED73e〜73gが全消灯となる)ように制御する。
投入枚数表示LED信号データ(1枚投入時):10000000
投入枚数表示LED信号データ(2枚投入時):11000000
投入枚数表示LED信号データ(3枚投入時):11100000
となっている。
したがって、ステップS328の直前で、投入枚数表示LED信号データが3枚投入時の「11100000」であるときは、2枚投入時の投入枚数表示LED信号データとなるように、演算を行って「11000000」とする。
つまり、左にシフトする命令を出すことで、「11100000」→「11000000」となる(先述したローテート式ではない命令を用いている。)。
次のステップS331では、メダル枚数表示の出力要求をセットする。この処理は、1枚のメダルを減算した後のメダル枚数の表示の要求である。次のステップS332では、メイン制御基板60は、制御コマンドセット1を実行する。
さらに、次のステップS333で(ベット)メダルの読み込みを行う(S_PLAYM_READ;図44)。このステップS333では、1枚減算後のメダル枚数が読み込まれる。
また、ステップS336及びステップS337では、精算を終了したことをサブ制御基板80に送信するため、制御コマンドデータのセットを行う。
図58において、まず、ステップS341では、メインCPU62は、現時点における貯留枚数の読み込み処理(S_CREDIT_READ ;図45)を行う。次にステップS342に進み、メイン制御基板60は、ステップS341で読み込んだ結果に基づいて、貯留メダル、すなわちクレジットの有無を判断する。貯留メダルあり(ゼロフラグが「0」)と判断したときはステップS343に進み、貯留メダルなし(ゼロフラグが「1」)と判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
図59のステップS351では、メイン制御基板60は、エラー未検出をセットする。すなわち、初期状態ではエラーを検出していない状態をセットする。次のステップS352では、メイン制御基板60は、メダル詰まりエラー表示要求をセットする。
なお、メダル詰まりエラーは、本実施形態では「HPエラー」と称し、このメダル詰まりエラーが発生したときは、獲得数表示LED72に「HP」と表示する処理を実行する。
ステップS361では、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにするための処理を行う。具体的には、上述したホッパモータ駆動信号データを「0」にすることにより、次の割込み処理時に出力ポート3のD7ビットが「0」となる。そして、次のステップS362では、払出しセンサ1の検出時間(たとえば27割り込み、約60ms)をセットし、検出時間の計時を開始する。次にステップS363に進み、メイン制御基板60は、払出しセンサ1信号に係るデータがオンであるか否かを判断する。オンであると判断したときはステップS355に進み、オンでないと判断したときはステップS364に進む。
一方、ステップS364において払出しセンサ1の検出時間が所定時間を経過していないと判断したときはステップS363に戻る。
ステップS367では、メイン制御基板60は、払出しセンサ1信号に係るデータがオンであるか否かを判断する。オンであると判断されたときはステップS368に進み、オンでないと判断されたときはステップSステップS357に進む。
ステップS369では、メイン制御基板60は、払出しセンサ2の検出時間をセットする。次に、図60のステップS370に進み、メイン制御基板60は、メダル詰まりを検出したか否かを判断する。メダル詰まりを検出したと判断したときはステップS352に進み、検出していないと判断したときはステップS371に進む。
ステップS372では、メイン制御基板60は、メダル払出しが無効であるか否かを判断する。無効であると判断したときはステップS357に進み、無効でないと判断したときはステップS373に進む。ステップS373では、メイン制御基板60は、払出しセンサ1信号に係るデータがオフであるか否かを判断する。オフであると判断したときはステップS374に進み、オフでないと判断したときはステップS370に戻る。
これに対し、上述した「復帰不可能エラー」時には、図61の処理は行われない。復帰不可能エラーの発生時には、上述した図38の処理が行われる(割込みが禁止される)。
なお、復帰可能エラーは、本実施形態で挙げたエラーに限られるものではなく、他にも種類があるが、本実施形態では説明を省略する。
次に、ステップS383に進み、ホッパーモータ(36)駆動信号をオフにする。具体的には、ホッパモータ駆動信号データを「0」にする。これにより、ホッパーモータ36が駆動中であるときは、次の割込み処理からその駆動が停止する。
次のステップS387では、獲得数表示LED72にエラー情報を表示する処理を行う。具体的には、図61が実行される前に記憶されたDレジスタの値を記憶する。たとえばステップS381において、保存したエラーがCPエラーであるときは、獲得数表示LED72に「CP」と表示するための獲得枚数表示データ値を記憶する。
なお、エラー情報のLED表示は、後述する割込み処理(ステップS606)によって行われる。
ステップS394では、払出しセンサ37a及び37bの検査データをセットする。この処理は、払出しセンサ37a及び37bに係る異常を検知したか否かを判断するための検査データをセットする処理である。
ステップS396では、投入センサ48a及び48b並びに通路センサ46の検査データをセットする。この処理は、これらのセンサに係る異常であるか否かを判断するための検査データをセットする処理である。
次にステップS398に進み、ステップS397のエラーチェック結果に基づいて、エラー要因が除去されたか否かを判断する。除去されたと判断したときはステップS399に進み、除去されていないと判断したときはステップS390に戻る。ステップS399では、ステップS381でRWM61に保存したエラー番号データをクリアする。次にステップS400に進み、ステップS386で退避した(Bレジスタに一時記憶していた)獲得枚数を、RWM61の所定の記憶領域である獲得枚数表示データに復帰する。したがって、当該処理の以降に実行される割込み処理により、獲得数表示LED72の表示内容がエラー発生前に戻る。
ステップS431では、内蔵乱数をMPUのレジスタ(乱数ソフトラッチレジスタ)に記憶する。ここでは、乱数のラッチ(取得)を行うものであり、取得した乱数が当選役に相当する乱数であるか否かを判定するのは、図39のステップS60である。
次のステップS432では、スタートスイッチ受付け許可フラグをクリアする。すなわち、メダル管理フラグのD0ビットをクリアする(「0」にする)。
次にステップS433に進み、設定変更許可フラグをクリアする。この処理は、ステップS432と同じメダル管理フラグのD6ビットを「1」にする。これにより、設定変更が不可となる。
次にステップS437に進み、ステップS435で読み込んだベットメダル枚数(Aレジスタ値)をEレジスタにセットする。
次にステップS439に進み、メイン制御基板60は、RWM61に記憶されている設定値が正常範囲(1〜6)であるか否かを判断する。正常範囲であると判断したときはステップS440に進み、正常範囲でないと判断したときはステップS445に進んで復帰不可能エラー処理(E6エラー)を実行する。
まず、ステップS451では、メダル払出し開始時の出力要求をセットする。この処理は、獲得(払出し)枚数を示すコマンドをレジスタに記憶する処理である。次のステップS452では、制御コマンドセット1(S_CMD_SET )を実行する。この処理は、RWM61のコマンドバッファにコマンドを記憶する処理である。
次にステップS453に進み、メダル枚数セットを実行する。この処理は、以下の2つに分けられる。この処理の1つ目として、Dレジスタに、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )を記憶する。2つ目として、Eレジスタに、メダル投入枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)を記憶する。次のステップS454では、作動フラグをチェックする。この処理は、作動状態フラグ(_FL_ACTION)の各ビットのオン/オフを判断する処理である。
ステップS456では、1BB作動時の処理を行う。この処理は、1BB作動時(1BB遊技)での獲得枚数のデータを更新する処理や、1BB作動時(1BB遊技)の獲得枚数のデータを取得し、1BB作動時(1BB遊技)での獲得枚数が上限値を超えたか否かを判断し、上限値を超えたと判断したときは、1BB作動時の獲得枚数の情報をクリアする処理等が挙げられる。
次にステップS458に進み、リプレイが表示されたか否かを判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )のD0ビットが「1」であるか否かを判断する処理である。そして、リプレイ表示時であると判断したときはステップS460に進み、リプレイ表示時でないと判断したときはステップS459に進む。
以上のステップS458及びステップS459の処理により、リプレイ入賞時には、Aレジスタ値は、ステップS457でセットしたメダル投入枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)値となり、リプレイの入賞時でないとき(すなわち小役入賞時)には、Aレジスタ値は、ステップS459でセットしたメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )値となる。
次にステップS460に進み、Aレジスタに記憶されたメダル枚数を2倍にする処理を実行する。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とを加算し、加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。また、HLレジスタに、メダル払出し信号出力回数(_CT_MEDAL_OUT )のアドレスを記憶する。
以上の処理により、メダル払出し信号出力回数の値の更新前後で割込み処理が禁止される。
この割込み禁止により、上述した図19(A)に示すように、メダル払出し信号の更新途中に割込み処理が実行され、メダル払出し信号出力回数を更新する処理が実行されてしまうことを防止することができる。すなわち、メダル払出し信号出力回数を更新する処理の終了後、割込み処理を許可してメダル払出し信号の更新を許可するものである。
ステップS465では、貯留枚数読み込み(S_CREDIT_READ )を行う。次にステップS466に進み、メダル貯留枚数が限界値となっているか否かを判断する。貯留枚数が「50」であるときは貯留枚数が限界値になっていると判断してステップS470に進み、貯留枚数が限界になっていないと判断したときはステップS467に進む。
ステップS466からステップS470に進むと、メダル1枚払出し処理(MS_1MEDAL_PAY )を実行する。以上の処理により、貯留枚数が限界値になるまでは貯留枚数を加算し、貯留枚数が限界であるときは、実際のメダルをホッパーから払い出す処理を実行する。
次のステップS472では、メダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )から「1」を減算する処理を行う。次にステップS473に進み、メダル払出しが終了したか否かを判断する。この処理は、更新後のメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )が「0」となったか否かを判断する。メダル払出し枚数が「0」であると判断したときはステップS474に進み、メダル払出し枚数が「0」でないと判断したときはステップS465に進む。
先ず、ステップS601の割込み処理に移行すると、ステップS602では、初期処理として、レジスタ値の退避及び重複割込みの禁止処理を行う。ここでは、メイン処理で使用しているメインCPU62のレジスタを割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRWM61のスタック領域に退避する。さらに、割込み処理中に次の割込み処理が開始されないように、割込み禁止フラグをオンにする。このようにするのは、たとえば電源断処理の実行中に割込み処理の実行要求が行われるときがあるからである。
そして、電源断を検知したときはステップS618の電源断処理(IS_POWER_DOWN ;後述する図65)に進み、電源断を検知していないと判断したときはステップS604に進む。
次のステップS605では、タイマ計測を行う。この計測は、前回の遊技開始時から今回の遊技開始時までに4.1秒を経過したか否か(ウェイト処理)の計測や、図51中、ステップS237の処理で投入センサ1の所定時間を経過したか否か等の計測である。いいかえれば、メイン処理でセットした時間を減算する処理を実行する。
次に、ステップS606に進み、LED表示制御を行う。ここでは、スロットマシン10の状態に応じて、設定値、貯留枚数、獲得枚数、エラー表示内容(エラーコード)等をLED71〜73を用いて点灯する処理である。
さらに、割込み処理ごとに、サブ制御基板80に未送信の制御コマンドがコマンドバッファに記憶されているときは、その送信処理が行われる。
さらに、復帰不可能エラーの発生時に、制御コマンドのバッファに未送信のコマンドが格納されていた場合は、当該コマンドをサブ制御基板80に送信しない。バッファに格納されている制御コマンドが正しくないおそれがあるからである。
先ず、ステップS651では、全出力ポート(0〜6)の出力をオフにする。次にステップS652に進み、電源断処理済フラグ(図32のステップS13等を参照)をRWM61に記憶する。この処理は、電源断割込み処理が正常に実行されていることを示すデータ(「1」)を、RWM61に記憶する処理である。
そして、次のステップS655で、チェックサムの全範囲の算出が終了したか否かを判断し、終了していないと判断したときはステップS654に戻ってチェックサムの算出を継続する。一方、チェックサムの算出が終了したと判断したときはステップS656に進む。
図66及び図67において、ステップS901〜ステップS906は、C0エラーの有無を判断し、ステップS907〜ステップS912は、CHエラーの有無を判断し、ステップS914〜ステップSステップS927は、H0エラーの有無を判断している。
ステップS901では、以下の処理を実行する。
(1)「_NB_ERR_** 」の値をAレジスタに記憶する。
(2)CレジスタにAレジスタ値を記憶する。
(3)Aレジスタから「_NB_ERR_CE」(=「4」)を減算し、減算結果をAレジスタに記憶する。
(4)Aレジスタ値から「5」を減算し、演算結果が「0」未満のときは、「C(キャリーフラグ)=1」とする。
(5)「C=1」であるとき、投入関連エラーであると判断する。
Aレジスタ値=1
「1」−「4」=「253」(=「−3」)
「253」−「5」>0
よって、C≠1
となる。
また、CEエラー時には、
Aレジスタ値=4
「4」−「4」=「0」
「0」−「5」<0
よって、C=1
となる。
ブロッカ信号オン時:「01000000」
ブロッカ信号オフ時:「00000000」
のいずれかとなる。
ここで、投入センサ異常入力検出開始時間データ(_TM1_MDL_SENS )は、上述したように、ブロッカ47がオフになったときに初期値として「224」をセットし、この値を一割込みごとに「1」ずつ減算し、「0」となったときに投入センサ48がメダルを検知しているときはエラーとする。
このように処理するのは、ブロッカ47がオフになった後、「224」割込み(約500ms)間は、投入センサ48がメダルを検知する可能性があるので、ブロッカ47がオフになった後、「224」割込み時間の経過後に、投入センサ48の入力を判断するようにしている。
ステップS904で「Yes」であるときはステップS905に進み、ステップS904で「No」であるときはステップS907に進む。
ここで、ステップS904で「Yes」であるときは、Eレジスタに「00100000」を記憶する。このEレジスタ値は、ステップS906における入力エラーセット処理で使用する。
ここで、ステップS905において「Yes」ということは、ブロッカ47がオフ、かつ投入センサ異常入力検出開始時間データが「0」であるにもかかわらず、投入センサ48bがメダルを検知したこと(すなわち、不正等の異常であること)を意味する。
ステップS906では、入力エラーセット処理(IS_ERROR_SET;後述する図69)を行う。そしてステップS907に進む。
ステップS908では、投入監視カウンタを「+1」にする。この処理は、投入監視カウンタ(_CT_SEN_CHK )の値に「1」を加算する処理である。次にステップS909に進み、通路センサ滞留時間及びブロッカオフ時監視時間をセットする。この処理は、通路センサ滞留時間(_TM1_CH_CHK )に初期値「200」をセットし、かつ、ブロッカオフ時監視時間(_TM1_BLOFF_CHK)に初期値「45」をセットする処理である。これらの値は、割込み処理時ごとに「1」ずつ減算される。
ステップS911では、通路センサ46の滞留時間を経過したか否かを判断する。この処理は、通路センサ滞留時間(_TM1_CH_CHK )の値をAレジスタに記憶し、Aレジスタ値が「0」であるとき、「Yes」と判断する。ステップS911で「Yes」と判断したときはステップS912に進み、「No」と判断したときはステップS913に進む。
ステップS912では、入力エラーセット処理(IS_ERROR_SET)を行う。そしてステップS913に進む。
HPエラー時であると判断したときは図67のステップS928に進み、HPエラー時でないと判断したときはステップS914に進む。
次のステップS915における「払出しセンサ2(37b)異常検出データRWM下位アドレスセット」では、払出しセンサ2異常検出データ(_WK_H0_CHK2 )をDEレジスタに記憶する処理を行う。
次のステップS916における「払出しセンサ1マスクデータ及び払出しセンサ1ビットセット」では、Bレジスタ及びCレジスタに「00001000」を記憶する処理を実行する。
次のステップS919では、払出しセンサチェック用データを生成する。この処理は、具体的には、以下の処理からなる。
(1)入力ポート2レベルデータ(_PT_IN2_OLD )をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値とBレジスタ値とをAND演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
具体的には、ステップS917で「Yes」のときは、Bレジスタ値は「00011000」であるので、この値と入力ポート2レベルデータ値とAND演算すると、D3及びD4ビット以外が「0」となる。
一方、ステップS917で「No」のときは、Bレジスタ値は、ステップS916でセットした値(00001000)になるので、この値と入力ポート2レベルデータ値とAND演算すると、D3ビット以外が「0」となる。
(3)Aレジスタ値からCレジスタ値を減算し、Aレジスタ値とCレジスタ値とが一致すると判断したとき、すなわち減算結果が「0」であるとき、ゼロフラグを「1」にする。このゼロフラグは後の処理で用いられる。
具体的には、ステップS917で「Yes」のときは、Aレジスタ値は、D3及びD4ビット以外が「0」であるので、この値からCレジスタ値(00010000)を減算し、減算結果が「0」であるとき(すなわちゼロフラグが「1」となるとき)は、払出しセンサ1(37a)がオフ、かつ払出しセンサ2(37b)がオンであるときを意味する。
また、ステップS917で「No」のときは、Aレジスタ値はD3ビット以外が「0」であるので、この値からCレジスタ値(00001000)を減算し、減算結果が「0」であるとき(すなわちゼロフラグが「1」となるとき)は、払出しセンサ1(37a)がオンであるときを意味する。
次にステップS922に進み、払出しセンサ(1又は2)の異常を検出したか否かを判断する。ここでは、上述のゼロフラグが「1」であるか否かを判断する。ゼロフラグが「1」であるときは異常を検出したと判断してステップS923に進む。一方、ゼロフラグが「1」でないときは異常を検出しないと判断してステップS925(図67)に進む。
上述したように、ゼロフラグが「1」となるのは、ステップS917で「Yes」のときは払出しセンサ1(37a)がオフ、かつ払出しセンサ2(37b)がオンであるときであり、ステップS917で「No」のときは、払出しセンサ1(37a)がオンであるときである。
たとえば、Aレジスタ値=「1」のとき、
1−4<0
となるので、C(キャリーフラグ)=「1」となり、「No」と判断する。
また、たとえばAレジスタ値=「4」のとき、
4−4=0
となるので、C(キャリーフラグ)≠「1」となり、「Yes」と判断する。
ステップS924における「払出しセンサ1又は2異常検出データ+1データ生成」では、Aレジスタ値を「1」加算する処理を実行する。
次のステップS925における「払出しセンサ1又は2異常検出データ更新」では、Aレジスタ値をHLレジスタが示す番地に記憶する。そして、Aレジスタ値から「4」を減算し、その演算結果が「0」未満であるときは、C(キャリーフラグ)=「1」とする。また、Eレジスタに「01000000」を記憶する。このEレジスタ値は、ステップS927における入力エラーセット処理で使用する。
ステップS926で「Yes」と判断したときはステップS927に進み、ステップS926で「No」と判断したときはステップS928に進む。ステップS927では、入力エラーセット処理(IS_ERROR_SET)を実行する。そしてステップS928に進む。
次にステップS929に進み、ドアスイッチ情報、設定ドアスイッチ情報、設定キースイッチ情報、及び設定/リセットスイッチ情報をセットする。ここでは、入力ポート1レベルデータ(_PT_IN1_OLD )のデータをAレジスタに記憶し、Aレジスタ値と「00011110」とをAND演算し(D0及びD5〜D7ビットを「0」にするため)、その演算結果をAレジスタに記憶する処理を実行する。
そして、ステップS932では、電源断からの復帰時であるか否かを判断する。この処理は、CレジスタのD6ビットが「0」であるか否かを判断する処理である。なお、Cレジスタ値は、ステップS928において、前回の特定情報が記憶されている。そして、そのD6ビットが「1」であるときとは、電源断復帰時送信ビットが「1」であることを意味する。
ステップS933では、電源断復帰時の特定情報の出力要求セットを行う。この処理は、Eレジスタ値のD6ビットを「1」にする処理である。なお、Eレジスタには、ステップSステップS930において、最新の特定情報が保存されている。そしてステップS934に進む。
次にステップS935に進み、特定情報を送信すべきか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは「No」(特定情報を送信しない)、「0」でないときは「Yes」(特定情報を送信する)と判断する。「No」であると判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。「Yes」と判断されたときはステップS936に進む。ステップS936では、制御コマンドセット2(SS_CMD_SET)を実行する。これにより、特定情報が第1制御コマンドデータ及び第2制御コマンドデータとしてRWM61に記憶される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
また、ステップS934及びS935では、前回の特定情報フラグと最新の特定情報フラグとで変化ビットを有する場合には、特定情報を送信することに決定されるので、たとえばドアスイッチ16がオフからオンになったような場合であっても、特定情報を必ずサブ制御基板80に送信することができる。また、変化ビットを有するときのみ特定情報をサブ制御基板80に送信するので、コマンドバッファが満杯になることを防止することができる。
また、第2制御コマンドデータは、特定情報フラグを表す1バイトデータである。
たとえば第2制御コマンドデータが「01001000」であるとき、電源断復帰時に(D6ビットが「1」)、設定キーは回っているものの(D3ビットが「1」)、ドアスイッチ及び設定ドアスイッチはオフ(D1及びD2ビットが「0」)であることを示すコマンドとなる。
なお、上記のような特定情報は、電断復帰時に限らず、特定情報に変化があった場合に送信するように構成されている。たとえば、設定変更時に、設定キーは回っているものの、ドアスイッチ及び設定ドアスイッチはオフであるとき、特定情報フラグは「00001000」となるので、この情報を送信することができる。
サブ制御基板80は、上記コマンドを受信したときは、受信したコマンドに応じて、エラー報知を行う。この点については後述する。
ステップS941における「異常入力フラグ更新」では、以下の処理を実行する。
(1)異常入力フラグ(_FL_IN_ABNML)に記憶されているデータをAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値をDレジスタに記憶(退避)する。
(3)Aレジスタ値とEレジスタ値とをOR演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。なお、上述したように、入力エラーセット処理がたとえばステップS906の処理であるときは、ステップS904で「Yes」となったときにEレジスタに「00100000」が記憶される。
(4)Aレジスタ値を、異常入力フラグ(_FL_IN_ABNML)に記憶(更新)する。
(5)Dレジスタ値をAレジスタに記憶する。
(6)Aレジスタ値とEレジスタ値(ステップS904、S910、又はS925で設定された値)とをAND演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
たとえば、ステップS910でEレジスタに「00010000」が記憶され、ステップS912で入力エラーセット処理を実行する場合を例に挙げると、Aレジスタ値が「01000000」であるとき、
Aレジスタ値:01000000
Eレジスタ値:00010000
Aレジスタ値:00000000(AND演算後)
となる。
また、たとえば、ステップS925でEレジスタに「01000000」が記憶され、ステップS927で入力エラーセット処理を実行する場合を例に挙げると、Aレジスタ値が「01010000」であるとき、
Aレジスタ値:01010000
Eレジスタ値:01000000
Aレジスタ値:01000000(AND演算後)
となる。
たとえば、
Aレジスタ値:00000000
Eレジスタ値:00010000
Aレジスタ値:00010000(XOR演算後)
となる。
また、たとえば、
Aレジスタ値:01000000
Eレジスタ値:01000000
Aレジスタ値:00000000(XOR演算後)
となる。
以上の処理により、ステップS941における異常入力フラグの更新前後で変化があった場合にのみ、ステップS942で異常入力エラーが検出される。
ステップS943では、エラー表示開始時の出力要求セット処理を行う。この処理は、Dレジスタに「00000001」を記憶する処理である。そして、ステップS944に進み、制御コマンドセット2(SS_CMD_SET)を実行する。これにより、制御コマンドデータがRWM61に記憶され、エラーコマンドがサブ制御基板80に送信される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
換言すると、メイン制御基板60は、入力エラーチェック処理においてエラーコマンドを送信した後、すぐに遊技を停止させることはないものの、後述するように、サブ制御基板80は、すぐにエラー報知を行う。このように構成することにより、遊技者による遊技については特定の処理が実行されるまでは進行することができるとともに、エラー報知についてはすぐに実行されるため、ホール店員等はすぐにエラーが発生したことを知ることができる。これにより、エラー発生に伴う不利益を遊技者やホールに与えることがない効率的なプログラムを実現できる。
先ず、ステップS661では、制御コマンドバッファのアドレスをセットする。メイン制御基板60からサブ制御基板80に送信する制御コマンドのデータは、RWM61内において、アドレスに対応付けられたバッファに記憶されている。また、どのアドレスの制御コマンドデータを読み込むかを指定する読み込みポインタを示すデータについても、アドレスに対応付けられてRWM61に記憶されている。このため、ステップS661では、制御コマンドバッファの先頭アドレスと、RWM61に記憶されている読み込みポインタを記憶しているアドレスを取得する。
次のステップS663では、送信対象となる制御コマンドバッファのアドレスをセットする。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスと、読み込みポインタとから、次に読み込みを行うRWM61の制御コマンドバッファのアドレスを算出する処理である。
次にステップS666に進み、ステップS665でセットしたアドレス(SCU3データレジスタ)に、第1制御コマンドデータを書き込む。これにより、その第1制御コマンドデータがサブ制御基板80に送信される。また、送信対象となる制御コマンドバッファのアドレスのデータを「+1」にする。これにより、第2制御コマンドデータが記憶されているアドレスがセットされる。
次のステップS668では、制御コマンドの送信が完了したか否かを判断する。ここでは、読み込みポインタのデータが奇数であるか否かを判断する。奇数であるときは、2回目の送信であることを示し、偶数であるときは、1回目の送信であることを示す。
このような処理を行うのは、本実施形態では、同一の制御コマンド(第1制御コマンド及び第2制御コマンド)を、2回続けて(2割込みで)サブ制御基板80に送信するためである。
ステップS669では、送信済みの制御コマンドデータをクリアする。すなわち、制御コマンドバッファに記憶されているデータを消去し、RWM61の領域を空にする。
次にステップS670に進み、読み込みポインタのデータを「+1」更新する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
まず、ステップS951では、外部信号出力フラグ(_FL_INF_OUT ;図17)を取得する。ここで取得した値をBレジスタに記憶する。ここで取得されるビットは、8ビットのうち、D2〜D4ビット(外部信号1〜3)である。これらのD2〜D4ビット(外部信号1〜3)は、出力ポート6に対応している。
また、本実施形態において、Bレジスタは、外部信号出力データを記憶するレジスタに用いている。
ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がオンであると判断したときはステップS953に進み、オンでないと判断したときはステップS954に進む。
ステップS953では、外部信号5出力データのセット処理を行う。この処理は、Bレジスタ値に「1」を加算する。ここで、それまでのBレジスタ値のD0ビットは「0」であるが、この処理によりBレジスタのD0ビットが「1」にされる。そしてステップS954に進む。このD0ビットは、出力ポート6のD0ビットに対応している。
次のステップS955における「異常入力フラグ及び電源断復帰時外部信号4出力時間データチェック」では、異常入力フラグ(_FL_IN_ABNML)のデータをAレジスタに記憶する。なお、異常入力フラグは、入力エラーチェック処理(IS_ERROR_CHK)時に生成されている(より具体的には、ステップS941)。さらに電源断復帰時外部信号4出力時間(_TM1_POWER_ON )の値とAレジスタ値とをOR演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
これに対し、ステップS956で「No」と判断されたときはステップS957に進み、BレジスタのD1ビットを「1」にする。このD1ビットは、出力ポート6のD1ビットに対応している。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の「外部信号出力データ管理(IS_INF_CTL)」により、BレジスタのD0〜D4ビットが所定値に設定される。
まず、ステップS961における「外部信号出力時間終了?」では、以下の処理を実行する。
(1)メダル信号データ(_PT_MEDAL_IO)を記憶しているRWM61のアドレス(F027)を、DEレジスタに記憶する。
(2)外部信号出力時間(_TM1_OUT_CNT)(F02A)をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」であるとき(ゼロフラグ=1のとき)、「Yes」と判断する。「Yes」と判断したときはステップS962に進み、「No」と判断したときはステップS971に進む。
次のステップS963における「メダル投入信号出力回数有?」では、以下の処理を実行する。
(1)メダル投入信号出力回数(_CT_MEDAL_IN)を記憶しているRWM61のアドレス(F06F)を、HLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタが示すアドレスに記憶された値をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」であるとき(TZフラグ=0であるとき)、「No」と判断する。ステップS963で「Yes」であると判断されたときはステップS964に進み、「No」であると判断されたときはステップS966に進む。
次のステップS965における「メダル投入信号出力データビットオン」では、CレジスタのD6ビットを「1」にする。なお、このD6ビットは、出力ポート6のD6ビット(メダル投入信号)に対応している。
(1)HLレジスタに記憶されたアドレス値を「+1」にする。これにより、HLレジスタ値は、「F06F」から「F070」となる。
(2)HLレジスタが示すアドレスに記憶された値(メダル払出し信号出力回数(_CT_MEDAL_OUT ))をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」でないとき(TZフラグ≠0であるとき)、「Yes」と判断する。ステップS966で「Yes」と判断したときはステップS967に進み、「No」と判断したときはステップS969に進む。
次のステップS968における「メダル払出し信号出力データビットオン」では、CレジスタのD5ビットを「1」にする。なお、このD5ビットは、出力ポート6のD5ビット(メダル払出し信号)に対応している。そしてステップS969に進む。
(1)DEレジスタが示すアドレス(F027)に記憶された値(メダル信号データ(_PT_MEDAL_IO))をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値とCレジスタ値とをXOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値を、DEレジスタが示すアドレス(F027;メダル信号データ(_PT_MEDAL_IO))に記憶する。
一方、Aレジスタ値であるメダル信号データ(F027)では、メダル払出し信号がオンのときはD5ビットが「1」であり、オフのときはD5ビットは「0」である。同様に、メダル信号データでは、メダル投入信号がオンのときはD6ビットが「1」であり、オフのときはD6ビットは「0」である。
Aレジスタ値:00100000
Cレジスタ値:00100000
XOR演算後:00000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「0」となる。
また、メダル払出し信号が「0」であり、メダル払出し信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:00000000
Cレジスタ値:00100000
XOR演算後:00100000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「1」となる。
Aレジスタ値:01000000
Cレジスタ値:01100000
XOR演算後:00100000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「1」、メダル投入信号は「0」となる。
同様に、たとえばメダル払出し信号が「1」、メダル投入信号が「0」、メダル払出し信号出力回数が「0」でなく、メダル投入信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:00100000
Cレジスタ値:01100000
XOR演算後:01000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「0」、メダル投入信号は「1」となる。
この処理により、メダル投入信号がオンであるときは、AレジスタのD6ビットが「1」となり、メダル投入信号がオンであるときは、AレジスタのD5ビットが「1」となる。
また、Aレジスタには、本フローチャートにより、メダル投入信号及びメダル払出し信号データが記憶されている。したがって、Bレジスタ値とAレジスタ値とをOR演算することにより、外部信号1〜5のデータと、メダル投入信号及びメダル払出し信号データがAレジスタ(1バイト)に合成される。さらに、Aレジスタ値を出力ポート6に記憶する。これにより、出力ポート6から外部信号が送信される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図73は、サブ制御基板80のプログラム開始処理及びサブ側のメイン処理を示すフローチャートである。
図73において、ステップS700で電源が投入され、サブ制御基板80のプログラムが開始されると、先ず、ステップS701において、サブ制御基板80は、割込み処理を禁止する。次のステップS702では、サブ制御基板80は、各種初期化処理を実行する。初期化処理としては、サブCPU82やRWM81の初期化が挙げられる。
チェックサムが一致すると判断したときはステップS704に進み、チェックサムが一致しないと判断したときはステップS705に進む。
まず、ステップS706では、サブ制御基板80は、実装されているウォッチドッグタイマをクリアする。次にステップS707に進み、ウォッチドッグタイマの動作処理(計測)を開始する。ウォッチドッグタイマは、サブCPU82の暴走判定用のパルスを出力するとともに、このパルスの出力数をカウントし続ける。そして、後述するようにウォッチドッグタイマがクリアされるまでにパルス数のカウント値(時間値)が所定値(たとえば「500ms」)となったときは、サブCPU82が暴走していると判定し、サブ制御基板80の処理を電源投入時の処理に移行する。
16ms毎処理としては、画像表示装置23(液晶ディスプレイ)が正常に動作しているか否かの監視、スピーカ22の音源アンプが正常に動作しているか否かの監視、電源投入時間の計測、プッシュボタン24や十字キー25の操作に基づくレベルデータや立ち上がりデータ等の生成、エラー時間やリール31の駆動時間の計測等を実行する。
たとえば、ステップS388及びS389(図61)により送信されたエラー表示開始のコマンドを受信すると、受信したコマンドに従い、演出ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23によってエラーを検出した旨やエラー内容を報知する。
上述したように、たとえば第1制御コマンドデータが「B4(H)」、第2制御コマンドデータが「01001000」(電源断検知及び設定キースイッチのオンを検知時)であるときは、設定変更異常である旨を報知する。具体的には、スピーカ22から警告音の出力、演出ランプ21の高速点滅、及び画像表示装置23による設定変更操作エラーである旨の画像表示が挙げられる。
また、第1制御コマンドデータが「B4(H)」、第2制御コマンドデータが「00001000」(設定キースイッチのオンを検知時)であるときは、設定キー異常である旨を報知する、具体的には、スピーカ22から警告音の出力、演出ランプ21の高速点滅、及び画像表示装置23による設定キーが異常である旨の画像表示が挙げられる。
さらにまた、ステップS943及びS944(図69)により送信された異常検出時のコマンドを受信したときも同様に、エラー報知を行う。
なお、ART中の押し順報知を行う遊技でエラーが発生した場合には、遊技者に有利な押し順を報知しないようにしてもよく、あるいは、エラーの報知に使用しない他の演出ランプ(たとえば、ストップスイッチ42に設けられたストップスイッチLED等)によって報知を行うようにしてもよい。
たとえば、第1系統コマンドとして、遊技の進行をスムーズに行うために必要なコマンド(役抽選結果を示すコマンド、エラー番号のコマンド、設定変更の開始のコマンド等)とし、第2系統コマンドとして、遊技の進行に直接影響を与えないコマンド(役抽選を行わないときのスタートスイッチ41が操作されたコマンド、リール31の停止制御を行わないときのストップスイッチ42が操作されたコマンド等の入力ポートに入力された情報)としている。
そのような場合、1コマンド処理では、第1系統コマンド→第2系統コマンドのように一連の順序でコマンド処理を実行している。
一方、1コマンド処理中以外で電断が生じたときは、通常復帰処理を行う。通常復帰処理では、サブCPU82及びRWM81を初期化し、サブ処理の最初から処理を実行する。
16msを経過していないと判断したときはステップS710に戻り、1コマンド処理を継続する。一方、ステップS711において16msを経過したと判断したときは、16msをカウントするカウンタ値をリセットし、ステップS706に戻り、ステップS707で開始したウォッチドッグタイマをクリアする。したがって、この時点で、カウントしていたウォッチドッグタイマのパルス数(時間)がクリアされる。
なお、本実施形態のスロットマシン10では、メイン制御基板60とサブ制御基板80とには、それぞれ電源が供給されており、電源断が発生すると、サブ制御基板80の方がメイン制御基板60よりも遅れて検知するように構成されている。たとえば、サブ制御基板80は、8V電圧が供給されたときに電源復帰処理を行い、メイン制御基板60は、9V電圧が供給されたときに電源復帰処理を行う。このように構成することにより、メイン制御基板60から送信されてくる制御コマンドの受信漏れを防止することができる。
ステップS726では、電源から復帰したか否かを判断する。復帰したと判断したときは、ステップS727に進んで瞬断処理に移行し、復帰していないと判断したときはステップS725に戻る。
この記憶領域は、設定変更処理においても消去されない記憶領域である。これにより、サブ制御基板80の初期化時にメイン制御基板60から制御コマンドが送信された場合であっても、当該コマンドに基づく処理が正常に実行されるようになっている。
図75において、ステップS750で設定変更処理が開始されると、ステップS751で、割込み処理を禁止する。なお、メイン制御基板60からサブ制御基板80に送信される制御コマンドの割込み(2.235msごと)は禁止されない。また、制御コマンド受信処理は、制御コマンドの取りこぼし防止のため、割込み禁止としない。
次にステップS753に進み、サブ制御基板80は、RWM81の初期化を開始するアドレスを指定する。ここでは、初期化を行うアドレスの範囲を指定する。次にステップS754に進んで、当該範囲の初期化処理を実行する。
ステップS756では、ステップS752で停止したウォッチドッグタイマの停止を解除する。停止の解除とは、ウォッチドッグタイマが停止した途中から計時を開始することを採用する場合と、ウォッチドッグタイマが停止した途中からの計時ではなく、初期値から計時を開始する場合とが考えられる。
次のステップS757では、ステップS751で禁止した割込みを許可する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
また、上記処理において、ウォッチドッグタイマを停止させてからRWM81の初期化処理に移行するので、初期化処理中にウォッチドッグタイマによる再起動処理が実行しないようにすることができる。
なお、本実施形態では、設定変更開始処理時には、ステップS752においてウォッチドッグタイマを停止したが、これに代えて、ウォッチドッグタイマをクリアする処理とすることも可能である。
(1)フリーズ及び擬似遊技
スロットマシン10において、フリーズを実行することが可能である。
ここで「フリーズ」とは、遊技の進行を、所定期間一時停止状態にして、遅延させることであり、たとえば、メダルの受付け、ベットスイッチ40の操作の受付け、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42の操作の受付け(リール31の停止操作の受付け)に関する機能を一時停止状態にすることである。このようなフリーズを実行するとともに、このフリーズ期間中に、各種の演出を出力することが挙げられる。
ここで、本遊技と擬似遊技とについて説明する。
「本遊技」とは、操作スイッチの本来の機能(ベットスイッチ40は遊技を開始するためにメダルを投入する機能、スタートスイッチ41は遊技を開始するためにリール31の回転を開始する機能、ストップスイッチ42は、回転中のリール31を役の抽選結果に基づいて最大移動コマ数の範囲内において停止させる機能)が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっている遊技を指す。
遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると、役の抽選を行うとともに、擬似遊技を開始する。一方、スタートスイッチ41が操作されると、リール31の回転を開始する。スタートスイッチ41が操作されたことによりリール31を回転させる場合において、当該遊技で、本遊技の前に擬似遊技を実行する場合には、そのスタートスイッチ41の操作によるリール31の回転開始時は擬似遊技となる。
このときに、ストップスイッチ42の操作を契機として上述したART作動図柄を表示させることで、ART実行の演出とする。また、ART作動図柄を表示した時に、外部信号を送信してもよい。
ここで、「揺れ変動」とは、図柄が一定の振幅(揺れ幅)をもって上下移動を繰り返すものであり、常に上下移動を繰り返す場合や、静止及び移動を繰り返す場合、たとえば有効ラインを基準として上寄りの位置で所定時間静止した後、下寄りに移動してその位置で所定時間静止した後、再度上寄りに移動して所定時間静止することを繰り返す等の動作である。
なお、最初のとどまる時間を約390msに設定したのは、とどまる時間を500ms未満とすることで、遊技結果を表示する停止と区別するためである。
このため、擬似遊技中の図柄の表示状態は、役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したこと、すなわち役の入賞を意味するものではない。よって、小役入賞時のようなメダルの払出しや、リプレイ入賞時のようなメダルの自動投入が行われることはない。
スロットマシン10を利用して、マイスロ遊技を実行することも可能である。
ここで、「マイスロ遊技」とは、以下の内容である。
スロットマシン10は、遊技者の遊技履歴(遊技回数、ART当選回数等)を記憶しておく。遊技終了時に、スロットマシン10は、遊技履歴を二次元コードとして画像表示装置23に画像表示する。
また、設定変更を開始した場合の初期化時には、遊技履歴を含めて消去する。
また、電源のオフからオンになったときに遊技履歴を一律に消去してしまうと、遊技中に意図しない電源断が生じた場合に遊技者に不利益を与えてしまう。そこで、電源のオフから時間を計時し、所定時間(例えば2時間)経過した場合は電源のオン時に遊技履歴を消去し、所定時間経過前の場合には、電源オン時に遊技履歴を保持するようにしてもよい。
これに対し、以下のように遊技状態を制御することも可能である。
まず、当選を持ち越すMB(特別役)を設け、MBに当選したときであってもMBが入賞しにくいように制御する。たとえば、MBは、押し順が右中左であることを条件として入賞可能とし、かつ、当該押し順をペナルティ押し順に設定する。これにより、遊技者が意図的に逆押ししたり操作ミスをしない限り、当該押し順でストップスイッチ42が操作されることはない。このため、MBが入賞することはない。したがって、MBの当選後は、MBが入賞しない状態、すなわちMB内部中遊技がずっと継続することとなる。よって、当選したMBが入賞することは稀であるから、MB遊技が実行されることも稀である。このため、MB内部中遊技は、ずっと継続される。
さらに、非ATは、ATに当選する確率が異なる低確率、通常確率、及び高確率を備える。これらの低確率、通常確率、高確率中にATに当選すると、ATに当選しているがATの開始前の遊技期間である前兆に移行する。この前兆中において、ATに当選していることが遊技者に報知される。
また、前兆の終了後、AT開始時までの間の期間は、AT準備中となる。さらにまた、ATは、ATの遊技回数が上乗せされる期待値が異なる通常確率と高確率とを備える。
本実施形態では、内部状態のうち、前兆に移行することに決定したときが、ATの当選に相当する。
以上のような遊技状態及び内部状態からなるものであってもよい。
本実施形態では、メイン制御基板60は、1つとしたが、これに限らず、複数個の別体から構成してもよい(メイン制御基板60A、60B、・・・)。各メイン制御基板は、独立してCPU及びRWMを備える。また、メイン制御基板60をたとえば2個設けたときは、両者は、双方向通信で情報の送受信が可能に構成する。そして、いずれか1つのメイン制御基板60とサブ制御基板80とを、メイン制御基板60からサブ制御基板80への一方向通信となるように接続する。
さらに、メイン制御基板60を複数個設ける場合には、すべてのメイン制御基板60について基板ケース内に収容し、かしめ等を行う。
本実施形態では、非ART中に変則押しを行った場合には、ペナルティ状態に設定したが、このペナルティ状態を解除可能に設定してもよい。
たとえば、電源のオン/オフによってペナルティ状態が解除されるように設定することが挙げられる。非ART中の変則押しによってペナルティ状態に設定されたときは、ペナルティフラグをオンにする(RWM61に記憶する)。そして、電源のオフ時又はオン時のいずれか一方において、RWM61に記憶したペナルティフラグのオンをオフにする(クリアする)ことが挙げられる。
さらに、たとえば1回目の変則押し時には、10秒間のペナルティ状態を設定し(タイマにより10秒をカウントしたときはペナルティ状態を解除する)、2回目の変則押し時には30秒間のペナルティ状態を設定し、3回目の変則押し時には電源をオン/オフしなければペナルティ状態を解除できないように設定してもよい。
さらにまた、たとえばスロットマシン10のフロントカバー11を開放し、ドアスイッチ16のオン/オフを検知したこと、及びリセットスイッチ53がオンにされたことを条件として、ペナルティ状態を解除してもよい。これにより、ホール店員が容易にペナルティ状態を解除することができる。
これにより、ホール側では、どの台がペナルティ状態に設定されたかを容易に把握することができ、店員に対し、その台のペナルティ状態を解除するように指示を出すことも可能となる。
特に、頻繁にペナルティ押し順を繰り返せば、それだけその旨の信号がホールコンピュータに送信される。これにより、ホール側は、挙動不審な遊技者を容易に特定することが可能となる。
そして、ペナルティ状態の解除条件を満たしたときに、フリーズを解除し、そのペナルティ状態を解除するように制御する。
さらに、メイン制御基板60と電気的に接続された(メイン側の)報知手段を設け、その報知手段を用いてペナルティ状態であることを報知してもよい(メイン側によるペナルティ状態の報知)。
なお、ペナルティ状態が解除されたときは、ペナルティ状態である旨の報知、表示を終了するように制御する。
第1に、ベル01(8枚役)を入賞させたときのみ、ペナルティ状態に設定し、その旨を報知することが挙げられる。
たとえば非ART中にベル当選A1となった場合において、中第一停止で操作されたときは、8枚役が入賞する可能性を有するので、この時点で、ペナルティ予備状態に設定する。これに対し、右第一停止時には、8枚役の入賞可能性を有さないので、ペナルティ状態に設定しない。
なお、ベルB1〜B4当選時に、順押し又は順挟み押しによりベル01(8枚)を入賞させたとしても、変則押し(ペナルティ押し順)ではないので、当然、ペナルティ状態に設定しない。
たとえばベル当選A1となったときに、中第一停止時には、ベル01(8枚ベル)又は1枚ベルの入賞が確定するので、この時点でペナルティ状態に設定する。なお、これに限らず、第三停止が行われ、全リール31が停止し、かつ1枚又は8枚ベルが入賞したと判断した後にペナルティ状態に設定してもよい。
これに対し、左第一停止時には、「1/8」の確率で1枚役が入賞する可能性があるが、その押し順はペナルティ押し順ではないので、仮に順押しで1枚役が入賞してもペナルティ状態には設定しない。
他のベル当選A2〜A8も同様に、ベル01(8枚)又は1枚ベルが入賞したときはペナルティ状態に設定し、ベルコボシ時にはペナルティ状態に設定しない。
たとえば、ベル当選A1時に、ベル01(8枚役)を入賞させたときのみ、ペナルティ状態に設定するものとする。
この場合、左又は右第一停止時には、ペナルティ状態に設定しないので、ペナルティ状態に関する報知は一切行わないか、又は右第一停止時には「変則押し注意!」のような報知を行う。
一方、中第一停止時には、ベル01の入賞可能性を有し、ペナルティ予備状態に設定されるので、この時点で、たとえば画像表示装置23による画像表示状態を暗転させる等して注意を促す。すなわち、ペナルティ状態に設定される可能性を有すること(ペナルティ予備状態であること)を報知する。
これに対し、遊技者が第二停止として右ストップスイッチ42を操作したときは、その時点で、ペナルティ状態に設定されないことが確定するので、上述した画像表示状態の暗転等(ペナルティ予備状態である旨の報知)を元の状態に戻す制御を実行する。
1BBに当選していない非内部中遊技と、1BBの当選を持ち越している内部中遊技とでは、当該遊技における当選フラグが異なる。このため、当該遊技で当選を持ち越さない小役やリプレイに当選したときに、非内部中遊技と内部中遊技とで、リール31の停止制御を異ならせることができる。
そこで、RT状態に応じて、押し順により遊技結果が異なる役に当選したときに、リール31の停止制御を異ならせる。
1BB等の特別役の当選は「役物作動」であるが、RT状態の変更が役物作動に類似するものととらえると、RT状態に応じてリール31の停止制御を異ならせることが可能となる。
これに対し、RT2においてベル当選となったときは、6択の押し順を、3択に変更することが挙げられる。
たとえばベルA1当選時について説明すると、中左右時には、上記実施形態と同様に中左右時(押し順正解時)の停止位置決定テーブルを用い、中右左時にも、中左右時(押し順正解時)の停止位置決定テーブルを用いることが挙げられる。これにより、中第一停止時には、押し順正解となり、ベル01(8枚)が入賞する。
さらに、左第一停止時には、上記実施形態の中右左時の停止位置決定テーブルを用いる。これにより、左第一停止時には、「PB=1」でベル03を入賞させる。
また、右第一停止時には、上記実施形態と同様に、右第一停止時の停止位置決定テーブルを用いる。これにより、右第一停止時には、「1/4」の確率でベル04aを入賞させる。
以上のような停止制御の変更は、他のベル当選についても適用する。
遊技者に対し、確実に順押しで遊技を消化させるためには、たとえば左中右の押し順が最も有利となる(出率が最も高くなる)ように設定することが挙げられる。
具体的には、ベルB1及びB2当選の置数を高めることにより、左中右の押し順時の出率を高めるようにする。
(1260×0.125)×8+1890×8×2+1260×1×2
=30420(メダル獲得期待値=約0.46枚)
となり、上記実施形態と同一となる。
(1260×0.125)×8+1890×1×2+1260×8×2
=25200(メダル獲得期待値=約0.38枚)
となる。
このように設定すれば、左中右の押し順が最も有利となるので、遊技者は、左中右の押し順で遊技を消化するはずである。したがって、変則押し時のペナルティ状態が不要になる可能性がある。
たとえば、ベルA1〜A8当選のいずれであっても、左第一停止時は、「PB=1」で1枚ベルが入賞するように設定する。これにより、左第一停止で遊技を消化すれば、ベル当選時に取りこぼすことがない。なお、ベルB1〜B4当選時は、上記実施形態においても、ベルの取りこぼしがないように設定されている。
しかし、これに限らず、精算スイッチ43を一定時間操作し続けること(押しっぱなし)により精算処理を開始するようにしてもよい。
たとえば、精算スイッチ43に係るレベルデータが、500回の割込み(≒約1100ms)の間、連続でオンであるときに精算処理を開始することが挙げられる。
しかし、これに限らず、1回の精算スイッチ43の操作で、ベットメダルと貯留メダルの双方を精算できるように制御してもよい(ただし、リプレイ非作動時に限る)。
さらに、これらのデータは、立ち上がりデータに基づいてメイン処理内で制御処理が実行されるものであることから、一括で立ち上がりデータを生成することも可能となり、処理の簡素化をより図ることができる。
ここで、1回の割込み処理においてデータを複数回取得したときに、複数回取得したデータのうち、一部のビットの信号は一致しているが、他の一部のビットの信号は一致していない場合が考えられる。
また、設定変更中は、貯留数表示LED71を表示せず、かつ獲得数表示LED72に「−−」を表示したが、設定確認中と同じ表示を行ってもよい。
さらにまた、設定値表示LED63を設けずに、貯留数表示LED71又は獲得数表示LED72のいずれかを、設定値表示LEDと兼用してもよい。たとえば、獲得数表示LED72を設定値表示LEDと兼用する場合には、設定変更中又は設定確認中となったときは、上位桁を消灯にし、下位桁を点灯かつ設定値表示とすればよい。
(15)メダルがベットされているとき(リプレイの入賞に基づく自動ベットを含む)には、設定確認ができないように構成してもよい。
(19)メダル払出し信号の出力は、メダル払出し処理後に実行してもよく、あるいは、メダル払出し処理と同時に行ってもよい。
(20)払出しセンサ1、2は、本実施形態では2個設けたが、1個であってもよい。
(22)本実施形態では、遊技機の一例としてスロットマシン10を例に挙げたが、弾球遊技機や封入式遊技機等にも適用可能である。
(23)本実施形態及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来の技術において、外部に送信するメダルの払出し信号は、単に、払出し枚数だけオンとオフとを繰り返す信号であり、ある程度のプログラム容量を必要としていた。このため、プログラム容量の削減が望まれていた。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技媒体の払出し信号を外部に送信する遊技機において、簡素な演算処理により、正確な払出し数を外部信号として出力可能にすることである。
当初発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
当初発明は、
遊技の進行を制御するメイン処理(M_MAIN)と、
前記メイン処理の実行中に、前記メイン処理とは異なる処理を割込みによって実行する割込み処理(I_INTR)と
を有し、
入賞役に応じた遊技媒体の払出し数に対応する払出し信号を外部に出力する遊技機であって、
払出し数データを記憶する払出し数データ記憶手段(F06E;メダル払出し枚数データ)と、
前記払出し信号を外部に出力するか否かを定めるデータを記憶する払出し信号データ記憶手段(F027;メダル信号データのD5ビット)と、
前記払出し信号を外部に出力する回数を記憶する払出し信号出力回数記憶手段と(F070;メダル払出し信号出力回数)と
を備え、
前記メイン処理では、
前記払出し数データ記憶手段に記憶された払出し数データを読み込み(ステップS453、S457、S459)、読み込んだ払出し数データを2倍にする演算aを実行し(ステップS460)、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数に、演算aにより求めた値を加算することにより、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数を更新し(ステップS462)、
前記割込み処理では、
所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS961)、
前記所定時間が経過したと判断したときは、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないか否かを判断し(ステップS966)、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないと判断したときは、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数の減算処理(ステップS967)と、前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータの更新処理(ステップS968)とを実行し、
前記払出し信号データ記憶手段に記憶されたデータが前記払出し信号を外部に出力することを示すデータであるときに、前記払出し信号を外部に出力する(ステップS970)
ことを特徴とする。
当初発明によれば、簡素な演算処理により、払出し数に対応する数の払出し信号を外部に正しく送信することができる。
11 フロントカバー
12 基体部
13 表示窓
14 払出し口
15 メダル受け皿
16 ドアスイッチ
21 演出ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
24 プッシュボタン
25 十字キー
31 リール
32 モータ
35 メダル払出し装置
35a ホッパー
35b サブタンク
36 ホッパーモータ
37a、37b 払出しセンサ
38 満杯センサ
39 リールセンサ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 精算スイッチ
44 メダル投入口
45 メダルセレクタ
46 通路センサ
47 ブロッカ
48a、48b 投入センサ
50 電源ユニット
51 電源スイッチ
52 設定キースイッチ
53 設定変更/リセットスイッチ
54 設定ドアスイッチ
60 メイン制御基板(メイン制御手段、遊技制御手段(基板)、主制御手段(基板))
61 RWM
62 メインCPU
62a 設定変更手段
62b 役抽選手段
62c リール制御手段
62d 入賞判定手段
62e 払出し手段
62f 遊技状態制御手段
62g コマンド制御手段
63 設定値表示LED
70 表示基板
71 貯留数表示LED
72 獲得数表示LED
73 状態表示LED
73a リプレイ表示LED
73b 投入可表示LED
73c 精算表示LED
73d 遊技開始LED
73e 1枚投入表示LED
73f 2枚投入表示LED
73g 3枚投入表示LED
80 サブ制御基板(サブ制御手段、演出制御手段(基板)、副制御手段(基板))
81 RWM
82 サブCPU
82a 演出出力制御手段
100 外部集中端子板
Claims (1)
- 遊技の進行を制御するメイン処理と、
前記メイン処理の実行中に、前記メイン処理とは異なる処理を割込みによって実行する割込み処理と
を有し、
入賞役に応じた遊技媒体の払出し数に対応する払出し信号を外部に出力する遊技機であって、
払出し数データを記憶する払出し数データ記憶手段と、
前記払出し信号を外部に出力するか否かを定めるデータを記憶する払出し信号データ記憶手段と、
前記払出し信号を外部に出力する回数を記憶する払出し信号出力回数記憶手段と
を備え、
前記メイン処理では、
前記払出し数データ記憶手段に記憶された払出し数データを読み込み、読み込んだ払出し数データを2倍にする演算aを実行し、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数に、演算aにより求めた値を加算することにより、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数を更新し、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数を更新した後、遊技媒体の払出しがあるときは払出し処理を実行し、
前記割込み処理では、
所定時間が経過したか否かを判断し、
前記所定時間が経過したと判断したときは、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないか否かを判断し、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」でないと判断したときは、A)前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数の減算処理と、B)前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータの更新処理であって、前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータが前記払出し信号を外部に出力することを示すデータであるときは前記払出し信号を外部に出力しないことを示すデータに更新し、前記払出し信号を外部に出力しないことを示すデータであるときは前記払出し信号を外部に出力することを示すデータに更新する処理とを実行し、
前記払出し信号データ記憶手段に記憶されたデータが前記払出し信号を外部に出力することを示すデータであるときに、前記払出し信号を外部に出力する処理を実行し、
前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数が「0」になるまで、前記払出し信号出力回数記憶手段に記憶されている回数の減算処理と、前記払出し信号データ記憶手段に記憶されているデータの更新処理とを、繰り返し実行する
ことを特徴とする遊技機。
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