JP6035741B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
図1および図2は、熱交換器100の概略構成を示す図である。図1は、熱交換器100の正面図である。熱交換器100は、図1に示す態様で使用される。図2は、図1の熱交換器100を、矢印II方向から見た図(下面視図)である。構成部材が組み立てられた熱交換器100は、図2に示す態様で、炉内に投入され、各構成部材がロウ材によりロウ付けされることにより一体化される。なお、図2の一点鎖線C1は、熱交換器100を水平面に寝かせた状態における、熱交換器100の高さ方向中心位置である。
扁平多穴管10は、冷媒を内部に通し、空気と冷媒との間で熱交換を行う伝熱管である。扁平多穴管10は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属部材を、押し出し成形をすることによって形成される。扁平多穴管10は、上述したように、ヘッダ30,40に連結されている。扁平多穴管10は、ヘッダ30,40の長手方向に交差する方向(具体的には、直交する方向)に延びる。
端部11は、扁平多穴管10の長手方向両端である。端部11は、連結部50を介してヘッダ30,40と接合される部分である。端部11は、端面13を有する。端面13は、扁平多穴管10の厚み方向および高さ方向に延びる面である。ここで、扁平多穴管10の高さ方向とは、後述する流路穴12a〜12iが並ぶ方向であり、端面13の長手方向である。また、扁平多穴管10の厚み方向とは、端面13の幅方向である。扁平多穴管10の厚み方向の寸法w13は、約1.4mmである。また、扁平多穴管10の高さ寸法h10は、約14mmである。
複数の流路穴12a〜12iは、端面13に並べて形成される。本実施形態では、端面13に、9つの流路穴12a〜12iが形成されている。具体的に、9つの流路穴12a〜12iは、扁平多穴管10の幅方向に沿って、端面13に並べて形成される。すなわち、炉内では、流路穴12a〜12iは、上下方向に並ぶ。流路穴12a〜12iの数は、9つに限定されるものではなく、9つ以上であっても、9つ以下であってもよい。複数の流路穴12a〜12iは、ヘッダ30からヘッダ40に冷媒を流すための冷媒流路を形成する。すなわち、複数の流路穴12a〜12iは、それぞれ、扁平多穴管10の一端側の端面から他端側の端面まで貫通する。各流路穴12a〜12iの直径は、約250μmである。
平面部14は、図3において、扁平多穴管10の幅方向および長手方向に延びる面である。扁平多穴管10の長手方向とは、水平面において扁平多穴管10の幅方向に直交する方向である。平面部14は、矩形である。上述したように、各扁平多穴管10は、互いの平面部14が平行になるように、ヘッダ30,40に接合される。扁平多穴管10の平面部14には、伝熱フィン20の山部21または谷部22が接合される。熱交換器100の使用時、平面部14は、図3における水平方向に生じる空気流れに対して略平行になる。なお、図1では、熱交換器100が、6つの扁平多穴管10を用いる例を示したが、ヘッダ30,40に接合される扁平多穴管10の数は、これに限定されるものではない。
伝熱フィン20は、図1および図3に示すように、ヘッダ30,40の長手方向に沿って積層される複数の扁平多穴管10の間に設けられる。言い換えると、伝熱フィン20は、二つの扁平多穴管10の平面部14によって挟まれる空間に配置される。伝熱フィン20は、送風機によって供給された空気と熱交換を行う。伝熱フィン20は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属部材から構成される。伝熱フィン20の板厚は、約0.1mmである。伝熱フィン20は、長尺の板状部材が長手方向に波形に折り曲げられることによって形成されるコルゲートフィンである。
ヘッダ30,40は、上述したように、複数の扁平多穴管10と連結されており、液状態の冷媒や気液二層状態の冷媒を各扁平多穴管10へ分流し、各扁平多穴管の内部を流れた冷媒を集合させる。具体的に、図1の左側に配置されたヘッダ30には、図1における方向R1から冷媒が送り込まれる。また、ヘッダ30は、当該冷媒を各扁平多穴管10へ分流する。また、図1の右側に配置されたヘッダ40は、各扁平多穴管10を流れ、複数の流路穴12a〜12iから流れ出た冷媒を合流させ、図1における方向R2(方向R1とは逆の方向)へ冷媒を送り出す。
円筒部31は、主として、主流路31aと流路壁31bとからなる。主流路31aは、ヘッダ30の内部に形成された冷媒の通路である。主流路31aは、流路壁31bによって囲われた空間である。主流路31aは、長軸に直交する方向の断面(横断面)が円形状である。主流路31aの直径は、約11〜12mmである。主流路31aは、ヘッダ30の長手方向に延びる。すなわち、主流路31aの軸方向と、ヘッダ30の長手方向とは、同一である。主流路31aは、後述する多数の連絡流路34aと連通している。流路壁31bの厚みは、4mm〜6mmである。すなわち、円筒部31の外径は、約19mm〜24mmである。
連通孔形成部32は、円筒部31の側壁と繋がる部分である。また、連通孔形成部32は、ヘッダ30の長手方向に延びる。連通孔形成部32の長手方向と、主流路31aの軸方向とは一致する。連通孔形成部32は、矩形の平面部を有する。平面部は、約1.5mm〜3mmの厚み寸法を有する。平面部の長手方向の寸法(長さ寸法)は、円筒部31の長さ寸法と同じである。平面部の高さ寸法は、円筒部31の直径よりわずかに短い。ここで、平面部の高さ方向とは、熱交換器100を水平面に対して寝かせた状態における連通孔形成部32の高さ方向である(図2参照)。すなわち、平面部の高さ方向は、使用時の熱交換器100では、幅方向と一致する。
連結部50は、ヘッダ30,40と扁平多穴管10とを連結する部材である。図5および図6に、連結部50の構成を示す。図5は、図2に示す熱交換器100の左側の構成の拡大図である。図6は、図2に示す熱交換器100のVI−VI断面の部分拡大図である。まず、図5および図6を参照して、ヘッダ30と扁平多穴管10とを連結する連結部50の全体構成を説明する。なお、ヘッダ40と扁平多穴管10とを連結する連結部50は、ヘッダ30と扁平多穴管10とを連結する連結部50の構成と同様である。
スペーサ51は、ヘッダ30と扁平多穴管10との間に、冷媒の集合空間AR1を形成する部材である(図5参照)。集合空間AR1とは、ヘッダ30を流れる冷媒を分配するための空間、または、各扁平多穴管10が有する複数の冷媒流路12a〜12iを流れた冷媒を集合させる空間である。以下、図5から図7および図10およびを図11用いて、スペーサ51を説明する。なお、図7は、図2のVII−VII断面の部分拡大図である。図7では、スペーサ51の長手方向が水平面に対して平行にされた状態を示す。図10は、図2のX−X断面の部分拡大図である。図11は、図5の部分拡大図であり、集合空間AR1およびその周辺領域の拡大図である。
管固定プレート52は、扁平多穴管10を固定する部材である。以下、図5、図6、図8、図10、図11を用いて、管固定プレート52を説明する。なお、図8は、図2のVIII−VIII断面の部分拡大図である。図8では、管固定プレート52の長手方向が水平面に対して平行にされた状態を示す。
接合部材53は、連通孔形成部32、スペーサ51、管固定プレート52、および扁平多穴管10の端部の外面に接合され、連通孔形成部32、スペーサ51、管固定プレート52、および扁平多穴管10を保持する部材である。以下、図5、図6、図9〜図11を用いて、接合部材53を説明する。なお、図9は、図2のIX−IX断面の部分拡大図である。図9では、接合部材53の長手方向が水平面に対して平行にされた状態を示す。
図7から図11のいずれかに示すように、連通孔形成部32の高さ方向中心と、スペーサ51の高さ方向中心と、管固定プレート52の高さ方向中心と、接合部材53の高さ方向中心と、扁平多穴管10の高さ方向中心とは、同一の中心位置C1に来るように接合される。また、連通孔34の中心位置、挿入孔521の高さ方向中心位置、および嵌入孔531の高さ方向中心位置は、熱交換器100の高さ方向中心位置C1と一致する。また、スペーサ孔511(集合空間AR1)の高さ方向中心位置は、熱交換器100の中心位置C1に対して下側にオフセットしている。したがって、熱交換器100(特に、ヘッダ30および連結部50)は、中心位置C1を基準に、非対称構造を有する。
次に、上記各構成部材が図2に示す態様で炉に投入されて接合される際のロウ材の流れについて、図11を用いて説明する。図11は、上述したように、図5に示された集合空間AR1およびその周辺領域の拡大図である。
(8−1)
上記実施形態に係る熱交換器100は、接合に使用されなかったロウ材を溜めるためのロウ材溜まり空間AR2を形成する。熱交換器100の各構成を接合する際は、図2に示すように、ヘッダ30,40が水平面に対して平行になるように、熱交換器100を平面に寝かせた状態で炉に投入される。また、上述したように、ロウ材は、水平面に対して高い位置から低い位置に流れながら、各部材の隙間に入り込んで各部材をロウ付けする。そのため、集合空間AR1の底面(下方に位置する対向面51a)に、余ったロウ材が溜まる場合がある。
上記実施形態に係る熱交換器100では、スペーサ51と接合部材53との間に管固定プレート52が配置される。上記実施形態に係る熱交換器100のように、スペーサ51に形成されるスペーサ孔511の高さ方向中心位置C2をスペーサ51の高さ方向中心位置C1の下側にずらすと、集合空間AR1の底となる部分(対向面51a)の高さ位置が低くなる。それによって、集合空間AR1の底に溜まったロウ材の上面位置を、最下に位置する流路穴12iの下端位置から遠ざけることができる。しかし、スペーサ孔511がスペーサ51の高さ方向下側に形成されることにより、扁平多穴管10の端面13の下方部分は、スペーサ51と接触できない。これによって、扁平多穴管10を接合させる部分が少なくなり、扁平多穴管10の水平面に対する姿勢を維持することが困難となる。
また、上記実施形態に係る熱交換器100では、集合空間AR1の下方空間をロウ材溜まり空間(AR2)としている。ここで、集合空間AR1の底の高さ位置から流路穴12iの下端位置までの距離L5を十分に確保できない場合、溜まったロウ材の上面位置と流路穴12iの下端位置とを十分に離すことができない。溜まったロウ材の上面位置と流路穴12iの下端位置との距離が十分に離れていない場合、毛細管現象により、ロウ材が流路穴12iに流入することもある。
(9−1)変形例A
上記実施形態において、連結部50が、スペーサ61と、管固定プレート62、接合部材53とからなってもよい。以下、変形例Aに係る熱交換器100を、図12〜図16を用いて説明する。図12は、変形例Aに係る熱交換器100の下面視図である。図13は、図12のXIII−XIII断面の部分拡大図である。図14は、図12のXIV−XIV断面の部分拡大図である。図15は、図12のXV−XV断面の部分拡大図である。図16は、変形例Aに係る熱交換器100の集合空間AR1およびその周辺領域の拡大図である。なお、接合部材53は、上記実施形態に係る接合部材53と同様の構成である。また、スペーサ61は、スペーサ孔611の大きさおよびが中心位置を除き、上記実施形態に係るスペーサ51と同様の構成である。管固定プレート62もまた、挿入孔621の大きさおよび中心位置を除き、上記実施形態に係る管固定プレート52と同様の構成である。したがって、以下の説明では、上記実施形態とは異なる構成についてのみ詳細に説明する。
スペーサ61には、図13に示すように、スペーサ孔611が形成されている。スペーサ孔611は、対向面61aによって形成される。
管固定プレート62には、図14に示すように、扁平多穴管10の端部11を挿入するための挿入孔621が形成されている。挿入孔621は、対向面62aによって形成される。
図13から図16のいずれかに示すように、変形例Aでも、上記実施形態と同様に、連通孔形成部32の高さ方向中心と、スペーサ61の高さ方向中心と、管固定プレート62の高さ方向中心と、接合部材53の高さ方向中心と、扁平多穴管10の高さ方向中心とは、同一の中心位置C1に来るように接合される。また、連通孔34の中心位置、スペーサ孔611の高さ方向中心位置、および嵌入孔531の高さ方向中心位置は、熱交換器100の高さ方向中心位置C1と一致する。一方、挿入孔621の高さ方向中心位置C3は、熱交換器100の中心位置C1に対して下側にオフセットしている。すなわち、中心位置C1を基準に、ヘッダ30および連結部50は、非対称構造を有する。
次に、ロウ材の流れについて、図16を用いて説明する。上述したように、炉内で溶け出したロウ材は、上方位置から下方位置に流れる過程で部材と部材との隙間に入り込んで、部材をロウ付けする。ロウ材は、最終的に、下方位置にある連通孔形成部32とスペーサ61との隙間CL1や、下方位置にある管固定プレート62とスペーサ61との隙間CL2、さらに、下方位置にある接合部材53と管固定プレート62との隙間CL3に流れ込む。
変形例Aに係る熱交換器100は、余ったロウ材を溜めるための空間(ロウ材溜まり空間)AR3を形成する。ロウ材溜まり空間AR3は、最下端の流路穴12iよりも下側に位置する。また、ロウ材溜まり空間AR3は、集合空間AR1と離れた場所に形成される。また、ロウ材溜まり空間AR3は、扁平多穴管10の端部11よりも下方に形成される。余ったロウ材は、重力方向に流れて、最終的にロウ材溜まり空間AR3に溜まる。したがって、余ったロウ材が流路穴12iに流入することを防止することができる。
上記実施形態において、連結部50が、スペーサ71と、管固定プレート52、接合部材53とからなってもよい。管固定プレート52および接合部材53は、上記実施形態に係る管固定プレート52および接合部材53と同様の構成である。また、スペーサ71は、平面形状を除き、変形例Aに係るスペーサ61と同様の構成である。すなわち、スペーサ71、管固定プレート52、および接合部材53の高さ方向中心位置は、熱交換器100の高さ方向中心位置C1に一致する。また、スペーサ71に形成されたスペーサ孔の高さ方向中心位置、管固定プレート52の挿入孔の高さ方向中止位置、および接合部材53の嵌入孔の高さ方向中心位置も、熱交換器100の高さ方向中心位置C1に一致する。以下の説明では、変形例Aに係るスペーサ61と異なる構成について詳細に説明する。
スペーサ71には、図17に示すように、連通孔形成部32の平面部に接触する第1面と、扁平多穴管10の端面13および管固定プレート52と接触する第2面とに、溝またはディンプル71bが形成されている。すなわち、第1面および第2面には、部分的に凹部が形成されている。特に、第1面および第2面のうち、高さ方向上側に位置する部分に溝またはディンプル71bが形成されることが好ましい。これによって、第1面と連通孔形成部32の平面部との間、および第2面と扁平多穴管10の端面13および管固定プレート52との間に、それぞれロウ材溜まり空間AR4が形成される。
次に、ロウ材の流れについて説明する。上述したように、炉内で溶け出したロウ材は、上方位置から下方位置に流れる過程で部材と部材との隙間に入り込んで、部材をロウ付けする。このとき、溶け出したロウ材の一部は、ロウ材溜まり空間AR4に留まる。その後、ロウ材溜まり空間AR4に入りきらなかったロウ材は、さらに下方に流れる。ロウ材は、最終的に、下方位置にある連通孔形成部32とスペーサ71との隙間CL1や、下方位置にある管固定プレート52とスペーサ71との隙間CL2、さらに、下方位置にある接合部材53と管固定プレート52との隙間CL3に流れ込む。
変形例Bに係る熱交換器では、スペーサ71の上方位置に余分なロウ材を溜めるロウ材溜まり空間AR4が形成されている。これにより、下方位置で溜まるロウ材の量を減らすことができる。その結果、余ったロウ材が流路穴12iに流入することを防止できる。
変形例Bに係る熱交換器の連通孔形成部32および管固定プレート52の構成に代えて、図18に示すように、平面部に溝またはディンプル32bを有する連通孔形成部または平面に溝またはディンプル32bを有する管固定プレート72が用いられてもよい。これによっても、下方位置で溜まるロウ材の量をさらに低減させることができる。
上記実施形態において、連結部50が、スペーサ61と、管固定プレート82、接合部材63とからなってもよい。以下、変形例Dに係る熱交換器100を、図19〜図23を用いて説明する。図19は、変形例Dに係る熱交換器100の下面視図である。図19は、図19のXIX−XIX断面の部分拡大図である。図20は、図19のXX−XX断面の部分拡大図である。図21は、図19のXXI−XXI断面の部分拡大図である。図22は、図19のXXII−XXII断面の部分拡大図である。図23は、変形例Dに係る熱交換器100の集合空間AR1およびその周辺領域の拡大図である。
管固定プレート82には、図20に示すように、扁平多穴管10の端部を挿入するための挿入孔821が形成されている。挿入孔821は、対向面82aによって形成される。挿入孔821の寸法は、スペーサ孔611の寸法よりも大きい。具体的に、図20に示すように、挿入孔821の幅寸法w821は、スペーサ孔611の幅寸法w611より若干大きく、挿入孔821の高さ寸法h821は、スペーサ孔611の高さ寸法h611より大きい。また、挿入孔821の寸法は、図22に示すように、扁平多穴管10の端部11を挿入した際、端部11の下方に所定の長さ寸法L23の隙間ができる程度の寸法である。言い換えると、図22に示すように、挿入孔821の高さ寸法h821は、扁平多穴管10の端面13の長手方向の寸法h10と比較して、所定の長さ寸法L23大きい。所定の長さ寸法L23は、図23に示すように、扁平多穴管10の端部11の下方側側面と、下方に位置する対向面82aとの間で、余ったロウ材を溜められる程度の隙間を形成しうる高さ寸法である。具体的に、所定の長さ寸法L23とは、約0.4mm〜0.5mmである。
接合部材63には、図21に示すように、扁平多穴管10の端部を嵌入するための嵌入孔631が形成されている。嵌入孔631は、対向面63aによって形成される。
図20から図23のいずれかに示すように、変形例Dでも、上記実施形態と同様に、連通孔形成部32の幅方向(長手方向に直交する方向)中心、スペーサ61の高さ方向中心、および管固定プレート82の高さ方向中心は、同一の中心位置C1に来るように接合される。一方、扁平多穴管10の幅方向中心位置C4は、熱交換器100の中心位置C1に対して上側にオフセットしている。
次に、ロウ材の流れについて、図23を用いて説明する。上述したように、炉内で溶け出したロウ材は、上方位置から下方位置に流れる過程で部材と部材との隙間に入り込んで、部材をロウ付けする。ロウ材は、最終的に、下方位置にある連通孔形成部32とスペーサ61との隙間CL1や、下方位置にある管固定プレート82とスペーサ61との隙間CL2、さらに、下方位置にある接合部材63と管固定プレート82との隙間CL3に流れ込む。
上記変形例Cに係る熱交換器100は、余ったロウ材を溜めるための空間(ロウ材溜まり空間)AR5を形成する。ロウ材溜まり空間AR5は、最下端の流路穴12iよりも下側に位置する。また、ロウ材溜まり空間AR5は、扁平多穴管10の端部11よりも下方に形成される。したがって、余ったロウ材がロウ材溜まり空間AR5に溜まった場合であっても、ロウ材溜まり空間AR5に溜まったロウ材の上面位置から、最下端の流路穴12iの下端の位置までの距離L23を確保することができる。これにより、余ったロウ材が流路穴12iに流入することを防止でき、熱交換器100の性能を維持することができる。
10 扁平多穴管
11 扁平多穴管の端部
12a〜12i 流路穴
13 扁平多穴管の端面
14 扁平多穴管の平面部
20 伝熱フィン
30,40 ヘッダ
31 円筒部
31a 主流路
31b 流路壁
32 連通孔形成部(第1部分)
50 連結部
51,61,71 スペーサ
52,62,72,82 管固定プレート(介在プレート)
53,63 接合部材(保持部材)
AR1 集合空間
AR2〜AR5 第1空間(ロウ材溜まり空間)
Claims (5)
- 冷媒を流す主流路(31a)と、前記主流路の軸方向に対して交差する方向から前記主流路に連通する連通孔(34)が形成された第1部分(32)と、を有するヘッダ(30)と、
前記冷媒を通す複数の流路穴(12a〜12i)が第1方向に並んで形成された多穴管(10)と、
前記ヘッダの第1部分および前記多穴管の間に配置され、前記ヘッダと前記多穴管との間に前記冷媒を集める集合空間(AR1)を形成するスペーサ(51,61,71)と、
前記ヘッダの前記第1部分、前記スペーサ、および前記多穴管の外面に接合され、前記ヘッダ、前記スペーサ、および前記多穴管を保持する保持部材(53,63)と、
を備え、
前記スペーサは、前記ヘッダ、前記スペーサ、および前記多穴管を接合するロウ材を溜めるための第1空間(AR2〜AR5)をさらに形成し、
炉内において前記複数の流路穴は上下方向に並び、前記複数の流路穴のうちの最も下方に位置する第1流路穴(12a)と、最も上方に位置する第2流路穴(12i)とを含み、
前記第1空間は、前記第1流路穴よりも下方に形成され、
前記集合空間の長手方向中心位置は、前記多穴管の高さ方向中心位置に対して下側にオフセットしている、
熱交換器。 - 前記第1空間は、前記主流路の軸方向から見た、前記ヘッダ、前記スペーサ、および前記多穴管の断面形状を非対称構造にする、
請求項1に記載の熱交換器。 - 前記複数の流路穴は、前記集合空間に対向する高さ位置にあり、
前記第1流路穴から第1端側の対向面までの距離は、前記第2流路穴から第2端側の対向面までの距離より長い、
請求項1または2に記載の熱交換器。 - 前記第1空間は、前記集合空間に含まれる空間であって、前記集合空間の下方空間である、
請求項3に記載の熱交換器。 - 冷媒を流す主流路(31a)と、前記主流路の軸方向に対して交差する方向から前記主流路に連通する連通孔(34)が形成された第1部分(32)と、を有するヘッダ(30)と、
前記冷媒を通す複数の流路穴(12a〜12i)が第1方向に並んで形成された多穴管(10)と、
前記ヘッダの第1部分および前記多穴管の間に配置され、前記ヘッダと前記多穴管との間に前記冷媒を集める集合空間(AR1)を形成するスペーサ(51,61,71)と、
前記ヘッダの前記第1部分、前記スペーサ、および前記多穴管の外面に接合され、前記ヘッダ、前記スペーサ、および前記多穴管を保持する保持部材(53,63)と、
を備え、
前記スペーサは、前記ヘッダ、前記スペーサ、および前記多穴管を接合するロウ材を溜めるための第1空間(AR2〜AR5)をさらに形成し、
炉内において前記複数の流路穴は上下方向に並び、前記複数の流路穴のうちの最も下方に位置する第1流路穴(12a)と、最も上方に位置する第2流路穴(12i)とを含み、
前記第1空間は、前記第1流路穴よりも下方に形成され、
前記多穴管を貫通させる貫通孔(621)を有し前記スペーサと前記保持部材との間に介在する介在プレート(62)
をさらに備え、
前記貫通孔の長手方向中心位置は、前記多穴管の高さ方向中心位置に対して下側にオフセットし、
前記第1空間は、前記スペーサ、前記介在プレート、および前記保持部材によって形成される、
熱交換器。
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