JP6035333B2 - 圧縮釘システム用の標的組立体 - Google Patents

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Description

(関連出願の参照)
この出願は、2011年8月15日に出願された米国仮特許出願番号第61/523,814号の優先権を主張し、その全文をここに参照として援用する。
開示の実施態様は、一般的には、医療装置技術に関し、より具体的には、圧縮釘システムのための標的組立体に関する。
圧縮釘システムは、関節の固定を含む数多くの医療用途において使用されている。関節固定は、足首のような関節を形成する骨を融合させる処置である。関節固定処置を用いて、関節炎、変形、骨折、又は関節若しくは他の骨に影響を与える他の外傷を治療し得る。関節を融合させるために、ピン、プレート、ネジ、ワイヤ、又はロッドを骨内に移植して、骨が融合するまで骨を圧縮し得る。
本発明の課題は従来技術の課題を解決することである。
ここに開示されているのは、長手軸を定める接続シャフトを含む標的組立体である。標的組立体は、近位部分とベース部分とを有する第1のアームも含み得る。第1のアームのベース部分は接続シャフトに接続される。標的組立体は、近位部分とベース部分とを有する第2のアームを更に含み得る。第2のアームのベース部分は接続シャフトに回転可能に結合され、第2のアームの近位部分は長手軸について回転するよう動作可能である。ある実施態様において、第1のアームは、第1のアームの近位部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、第2のアームは、第2のアームの近位部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含む。
ここに同様に開示されているのは、長手軸を定める接続シャフトを含む釘圧縮システムである。開示の釘圧縮システムは、近位部分とベース部分とを有する第1のアーム、及び近位部分とベース部分とを有する第2のアームを含み得る。第1のアームのベース部分は接続シャフトに接続される。第2のアームのベース部分は接続シャフトに回転可能に結合され、第2のアームの近位部分は長手軸について回転するよう動作可能である。開示の釘圧縮システムは、接続シャフトにネジ止め式に結合される圧縮素子や、圧縮素子に隣接するカップも含み得る。接続シャフトはカップの中心開口を通じて配置され、圧縮素子の回転がカップを長手軸に沿って並進させる動作可能である。その上、開示の釘圧縮システムは、接続シャフトの端部分に位置付けられる釘を含み得る。釘は実質的に長手軸に沿って整列させられる。ある実施態様において、第1のアームは、第1のアームの近位部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、第2のアームは、第2のアームの近位部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含む。
ここに更に開示されているのは、圧縮釘を移植する方法である。例示的な方法は、釘圧縮システムを提供することを含み、釘圧縮システムは、1)長手軸を定める接続シャフト、2)近位部分とベース部分とを有する第1のアーム、及び3)近位部分とベース部分とを有する第2のアームを含む。第1のアームのベース部分は接続シャフトに接続される。第2のアームのベース部分は接続シャフトに回転可能に結合され、第2のアームの近位部分は長手軸について回転するよう動作可能である。釘圧縮システムは、接続シャフトの端部分に位置付けられるネジを更に含み得る。釘は実質的に長手軸に沿って整列させられ、釘を通じて定められる複数のネジ孔を含み、第2のアームが第1の回転位置にあるときに、釘の第1のネジ孔が第2のアームの近位部分を通じて定められる第1の整列孔と横方向に整列する。例示的な実施態様は、釘を挿入すること、第2のアームを第1の回転位置まで回転させること、第2のアームが第1の回転位置にある状態で、第1の締結具を第2のアームの第1の整列孔を通じて第1のネジ孔内に挿入すること、及び第2の締結具を第1のアームの近位部分内に定められる整列孔を通じて釘の第2のネジ孔内に挿入することを更に含み得る。
添付図面中の実施例によって実施態様を例示する。図面中、同等の参照番号は類似の部品を示している。
本開示に従った第1の回転位置にある回転アームを有する標的組立体の例示的な実施態様を示す斜視図である。 本開示に従った第2の回転位置にある回転アームを有する図1に示す標的組立体を示す斜視図である。 図1に示す標的組立体を示す断面図である。 図1に示す標的組立体を示す分解図である。 本開示に従った圧縮システムの例示的な実施態様を示す斜視図である。 図5の圧縮システムの接続シャフトに位置付けられた圧縮釘を示す断面図である。 釘を足首内に挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。 ネジを距骨内に挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。 ネジを脛骨内に挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。 外側から内側方向においてネジを踝骨内に挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。 前方から後方の方向においてネジを踝骨内に挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。 斜め方向において脛骨−距骨圧縮ネジを挿入するための図5における圧縮システムの使用を示す概略図である。
図1は、圧縮釘を足首又は他の適切な人間の組織内に移植するために使用し得る標的組立体100の例示的な実施態様を示している。標的組立体100は、第1のアーム104と第2のアーム106とを接続するための接続シャフト102を含み得る。ある実施態様では、第1及び第2のアーム104,106を放射線透過性材料で作製し得る。第1のアーム104は、近位部分110と、ベース部分112とを含み得る。第1のアーム104のベース部分112は、接続シャフト102に接続される。例示的な実施態様では、安定性の向上をもたらすよう、第1のアーム104及び接続シャフト102を互いに回転的に固定し得る。他の例示的な実施態様では、第1のアーム104を接続シャフト102に回転可能に結合させ得る。よって、第1のアーム104は接続シャフト102について回転するよう動作可能である。第2のアーム106は、近位部分114と、ベース部分116とを含み得る。第2のアーム106のベース部分116は、接続シャフト102に回転可能に結合させられる。例示的な実施態様では、第2のアーム106の近位部分114は、接続シャフト102によって定められる長手軸108について回転するよう動作可能であり得る。例えば、第2のアーム106は、図1に示すような第1の回転位置から所定の角変位だけ分離される第2の回転位置まで回転し得る。
図2は、標的組立体100のある例示的な実施態様を示しており、第2のアーム106は例示的な第2の回転位置まで回転させられている。図1及び2に例示する実施態様において、第1及び第2の回転位置は、90度の角変位を有する。他の実施態様では、ネジを挿入する所望のアプローチを可能にするために、第2のアーム106を必要に応じて任意の回転位置まで回転させ得る。例示的な実施態様において、第2のアーム106は、30度、45度、60度、90度、又は180度のような所望の角変位の増分において、長手軸108について回転するよう動作可能である。当業者は、増分が同じである必要がないこと、並びに外科医の手術の好みを満足させるために各増分のための所定の角変位の量をカスタマイズし得ることを理解するであろう。
図1及び2を参照すると、第1のアーム104は、その近位部分114を通じて定められる少なくとも1つの整列孔118を含み得る。第2のアーム106は、その近位部分114を通じて定められる少なくとも1つの整列孔120を含み得る。以下により詳細に議論するように、整列孔118,120は、外科医が標的を定め、穿孔し、且つネジを所望の向きにおいて骨を通じて圧縮釘(図示せず)内に挿入することを可能にする。例示の実施態様において、第1のアーム104及び第2のアーム106の各々は、それぞれ、複数の整列孔118及び120を含む。他の実施態様では、外科的必要及び所望の選択肢の数又はあらゆる関連するインプラント(移植片)の相対的な幾何学的形状に依存して1個、2個、3個、4個、又は5個以上であり得る、同じ数又は異なる数の整列孔118及び120をそれぞれ有するよう、第1及び第2のアーム104,106を構成し得る。
図3は、第1のアーム104の1つの整列孔118と第1のアーム104のベース部分112との間の距離D1を例示する標的組立体100の断面図である。図3に同様に例示されているのは、第2のアーム106の1つの整列孔120と第2のアーム106のベース部分116との間の距離D2である。第1のアーム104が接続シャフト102に対して回転的に固定される例示的な実施態様では、第2のアーム106の回転に起因する整列孔120の如何なる不整列をも減少させるよう、D1をD2よりも大きく構成し得る。整列孔120が回転地点から遠く離れて配置されるほど、結果として生じる不整列の大きさがより大きいことが理解されるべきである。よって、回転する第2のアーム106は固定的な第1のアーム104のD1よりも小さいD2を有するように構成されるのが望ましい。D1及びD2の端点を数多くの方法において定め得ることが理解されるべきである。例示の実施態様において、D1の端点は、整列孔118の中心及びベース部分112内で長手軸108に沿う地点にある。ある実施態様において、長手軸108に沿う端点は、第1のアーム104又は第2のアーム106の回転の中心に近似し得る。他の実施態様において、D1及びD2の端点は、整列孔118,120及び長手軸108に近似し得る。
図4は、第1及び第2のアーム104,106を接続シャフト102に接続するための例示的な機構を示す標的組立体100の分解図である。当業者が図4から理解し得るように、第1のアームを接続シャフト102に接続するために、様々の機構を使用し得る。ある実施態様において、接続シャフト102及び第1のアーム104は、当該技術分野において既知の任意の適切な結合機構を使用して解放可能に結合されるモジュール式の構成部品であり得る。他の実施態様では、接続シャフト102及び第1のアーム104を1つの部品に事前組立てし或いは一体形成し得る。
当該技術分野によいて既知の任意の適切な結合機構を使用して、接続シャフト102及び第2のアーム106も解放可能に結合し得る。図3及び4に開示する例示的な実施態様に示すように、1つの適切な機構はラッチ機構である。例えば、接続シャフト102は、ラッチ124と、接続シャフト102の円周表面に定められる複数の凹部領域122とを含み得る。ラッチ124は、複数の凹部領域122のうちの1つの凹部領域内に受け入れられ、第2のアーム106のベース部分116と係合し、それによって、第2のアーム106を長手軸108について回転位置に維持するよう動作可能である。ある実施態様では、複数の凹部領域122を円周方向に所定の角変位だけ離間させ得る。第2のアーム106は、所定の角変位と実質的に等しい増分において長手軸108について回転し得る。例えば、所定の角変位に達するまで第2のアーム106を回転させるよう、ラッチ124を凹部領域122から解放させ得る。その所定の角変位の地点で、ラッチ124は他の凹部領域122内に受け入れられ、第2のアーム106を新しい角位置に位置付ける。ある実施態様では、外科医がラッチ124を凹部領域122から取り外して第2のアーム106の回転を可能にするためにスイッチを使用し得るよう、ラッチ124を手動スイッチ126又は手動スイッチ126の一部に機械的に結合させ得る。例えば、ラッチ124は、スイッチ126を押圧することによって取り外し可能なバネ荷重ピンであり得る。上記で議論したように、30度、45度、60度、90度、又は180度のような、所定の角変位の様々の増分を使用し得る。当業者は、増分が同じである必要がないこと、並びに外科医の手術の好みを満足させるよう各増分のための所定の角変位の量をカスタマイズし得ることを理解するであろう。
図1−4を参照すると、標的組立体100の一部の実施態様は、圧縮素子128と、圧縮素子128に隣接するカップ130とを更に含む。圧縮素子128を接続シャフト102にネジ止め(螺合)式に結合し、カップ130の中心開口を通じて接続シャフト102を配置し得る。圧縮素子128は、接続シャフト102の外ネジ山付き部分132と噛み合うよう動作可能な内ネジ山付き表面を含み得る。よって、圧縮素子128の回転がカップ130を長手軸108に沿って並進(平行移動)させる。一部の実施態様では、その調節の容易さの故に、例示の圧縮素子128が望ましいが、他の実施態様では、カップ130を並進させるために他の種類の圧縮素子を使用し得る。
標的組立体100の一部の実施態様は、ロッド140を更に含み得る。接続シャフト102は、ロッド140をその中に受け入れる中心ボアを有し得る。ロッド140は、接続シャフト102の端部に配置される複数のタブ144に隣接して接続シャフト102の頂部開口の外側で上向きに延びる先端142を含み得る。釘(図示せず)の端部の相補的なネジ山と係合し、且つ釘を回転させてタブに対して係止させるよう、先端142はネジ山付きであり得る。
一部の実施態様において、第2のアーム106は、長手軸108から偏心した傾斜軸(図示せず)に沿って傾斜照準ガイド(図示せず)を固定するよう動作可能な角度調節機構134を更に含み得る。よって、以下に更に議論するように、釘(図示せず)で標的が向けられていない間に、ネジ(図示せず)を斜め向きに挿入し得る。
標的組立体の使用は、図5に示す圧縮釘システム200の例示的な実施態様を参照して議論するように、数多くの利点を可能にし得る。圧縮釘システム200は、図1−4に示す標的組立体100と実質的に類似する標的組立体201を含む。標的組立体201は、第1のアームと第2のアーム206とを接続するための接続シャフト202を含み、第1のアーム204及び第2のアーム206の各々は、それぞれ、複数の整列孔218及び220を含み得る。第1のアーム204は、近位部分210と、接続シャフト202に接続されるベース部分212とを含み得る。ある実施態様では、第1のアーム204及び第2のアーム206を互いに回転的に固定し得る。他の例示的な実施態様では、第1のアーム204を接続シャフト202に回転可能に結合させ、それによって、第1のアーム204は接続シャフト202について回転するよう動作可能である。第2のアーム206は、近位部分214と、接続シャフト202に回転可能に結合させられるベース部分216とを含み得る。ある実施態様において、第2のアーム206の近位部分214は、接続シャフト202によって定められる長手軸208について回転するよう動作可能であり得る。例示的な実施態様において、第2のアーム206は、30度、45度、60度、90度、又は180度のような所定の角変位の増分において、長手軸208について回転するよう動作可能である。第2のアーム206の増分回転を可能にするよう本開示に開示される原理に従って、第2のアーム206を接続シャフト202に解放可能に結合させ得る。
標的組立体100と同様に、標的組立体201は、圧縮素子228と、圧縮素子228に隣接するカップ230とを更に含み得る。圧縮素子228を接続シャフト202にネジ止め式に結合させ、カップ230の中心開口を通じて接続シャフト202を配置し得る。よって、圧縮素子228の回転は、カップ230を長手軸208に沿って並進(平行移動)させる。ある実施例において、圧縮素子228は、接続シャフト202の外ネジ山付き部分232と噛み合うbよう動作可能な内ネジ山付き表面を含み得る。
図5及び図6を次に参照すると、標的組立体201に加えて、圧縮釘システム200は、接続シャフト202の端部分に近接して位置付けられる釘240も含み得る。ある実施態様において、標的組立体201は、ロッド290を含み得る。接続シャフト202は、ロッド290をその中に受け入れる中心ボアを有し得る。ロッド290は、接続シャフト202の端部分に配置される複数のタブ294に隣接して、接続シャフト202の頂部開口の外側で上向きに延びる先端292を含み得る。釘240の端部分の相補的なネジ山と係合するよう、先端292はネジ山付きであり得る。ロッド290の回転が釘240を回転させ、釘240をタブ294に対して係止させる。よって、実質的に長手軸208に沿って釘240を整列させ得る。
釘240が接続シャフト202の端部分260に位置付けられるときに、ロッド290の長手孔262が釘240の内部孔264と接し得る。よって、釘240の内部孔264は、ロッド290の長手孔262を通じて標的組立体201の外部からアクセス可能である。
図5に戻ると、ある実施態様において、釘240は、釘を通じて定められる複数のネジ孔242,244,246,248,250を含み得る。ある実施態様において、第1及び第2のネジ孔242,244は、各々、長手軸に対して直交する横軸(図示せず)を定める。ある実施態様において、第1及び第2のネジ孔242,244は、互いに直交し合う横軸(図示せず)を定め得る。第2のアーム206が第1の回転位置にあるときに第1のネジ孔242が第1の整列孔220aと横方向に整列するよう、第1のネジ孔242を方向付け得る。第2のアーム206が第2の回転位置にあるときに第2のネジ孔244が第2の整列孔220bと横方向に整列するよう、第2のネジ孔244を方向付け得る。ある実施態様において、第1の回転位置は、図5に示すような第2のアーム206の回転位置であり得る。その回転位置において、第2のアーム206は、第1のアーム204の角位置から約90度だけ角変位させられる。ある実施態様では、第2のアーム206を第2の回転位置に回転させ得る。その回転位置において、第2のアーム206は第1のアーム204の回転位置から約180度だけ角変位させられる。第1及び第2の回転位置のための90度及び180度の角変位は、それぞれ、例示的な実施態様であるに過ぎず、当業者は、第2のアーム206の第1及び第2の回転位置が第1のアーム204からの様々の角変位であり得ることを本開示から理解するであろう。釘240の第1及び第2のネジ孔242,244の向きに依存して、第2のアーム206の第1及び第2の回転位置を相応して調節し得る。
釘240は、足首関節固定又は1つ又はそれよりも多くの骨の圧縮を必要とする他の整形外科処置のための釘を含む、当該技術分野において既知の如何なる圧縮釘であってもよい。様々の長さ及び直径の釘240を接続シャフト202に取り付け得ることが理解されるべきである。標的組立体201の第1及び第2のアーム204,206の整列孔を通じて標的に向けられた状態で、釘240の様々のネジ孔を通じて骨ネジ(図示せず)を挿入し、それによって、患者の解剖学的構造に釘240を係止し得る。足首関節固定処置では、関連する骨(この場合には、脛骨、距骨、及び踵骨)内に挿入される幾つかのネジがあるのが典型的であり、これらのネジは時には内側−外側(M/L)又は前方−後方(A/P)方向に配置される。このM/L及びA/Pネジ配置の変動は、それが外科医の好みに大いに関係するのと同様に解剖学的構造に大いに関係し、釘システム200の標的組立体201は、外科医が患者の好み及び外科的好みに基づき最良の最適な選択肢を選ぶことを可能にし得る。ある実施態様では、釘240を通じて脛骨ネジ、距骨ネジ、及び上方踝骨ネジをM/L構造内に移植し得る。他の実施態様において、外科医は外側−内側(L/M)構造においてアプローチするかもしれない。
従来的な標的組立体は、ネジのM/L又はA/P配置のいずれかに適用するよう釘について回転する標的アームを含み得る。しかしながら、従来的な標的組立体に関連する問題は、アームが回転させられるときに、釘の孔に対する標的アームの孔の整列が妥協される危険性があることである。これは標的アーム及び釘の最も近位の孔にとって特に懸念事項である。何故ならば、それらは、典型的には、回転の最も遠く離れた地点であり、従って、普通には、拡大される不整列によって最も影響を受けるからである。この点に関して、標的組立体201の利点は、互いに回転的に固定される第1のアーム204と接続シャフト202とによってもたらされる安定性を含み得る。よって、標的組立体201の最も近位の整列孔であり得る整列孔218が、釘240に対して回転的に固定され、それによって、第1のアーム204の回転に起因する不整列の危険性を減少させ或いは排除し、高い標的制度をもたらす。第2のアーム206は、関節(例えば、距骨、踵骨のM/L、及び踵骨のA/P)の周りの遠位ネジを含む、本開示において議論したような様々のネジ選択肢に適合するよう釘240の周りで回転することが可能にされ得る。第2のアーム206の孔220は第2のアーム206の回転地点により近接するので、第2のアーム206の孔220が受け易い回転に起因する標的の不正確性の影響は、第1のアーム204の孔218が受け易い回転に起因する標的の不正確性の影響よりも少ない。
標的組立体100と同様に、標的組立体201は、長手軸208から偏心する傾斜軸(図示せず)に沿って傾斜照準ガイド(図示せず)を固定するよう動作可能な角度調節機構234を含み得る。一部の実施態様では、ネジ(図示せず)を踝骨の背後から上向きに距骨に向かって後方−前方(P/A)に挿入し得る。そのようにする1つの理由は、この関節に亘る追加的な固定及び圧縮をもたらすことであるが、このような方法において固定ネジを挿入することの困難が標的であり得る。釘及び関連するネジが挿入された後、そのようなネジを利用するために少量の「自由空間」だけが残される。既存の釘240及び関連するネジ(図示せず)のような既存の金属に穿孔することを回避するのが望ましい。この点に関して、角度調節機構は、長手軸208から偏心する傾斜軸に沿ってネジを標的にするよう動作可能であり、それによって、釘240を標的にするのを回避し、代わりに釘240の両側を標的にする。
図7A−Fを参照して、釘圧縮システム200を使用する例示的な実施態様を議論する。図7Aに示されているのは、釘240を受け入れるために踝骨、距骨、及び脛骨を通じて定められる孔302を含むよう外科的に準備された患者の足首である。図7Aに例示する実施態様では、第1及び第2のアーム204,206が同じ平面内に整列させられた状態で、釘240が標的組立体201に取り付けられる。接続シャフト202の長手孔(図6に示されている)を通じて配置されるガイドワイヤ304を通じて釘240を通すことによって、釘240を孔302内に挿入し得る。ある実施態様では、釘240が挿入されるときに、第1及び第2のアーム204,206を互いに角度的に変位させ得る(図示せず)。ある実施態様では、ガイドワイヤ304の助けを伴わずに釘240を挿入し得る。
釘240が挿入された後、脛骨ネジ(図示せず)のためのM/Lアプローチのために第1のアーム204を位置付け、そして、図7Bに示すように、距骨ネジ260のためのL/Mアプローチのために第2のアーム206を第1の回転位置まで回転させ得る。他の実施態様では、L/Mアプローチのために第1のアーム204を位置付け、そして、M/Lアプローチのために第2のアーム206を回転位置まで回転させ得る。第2のアーム206が所望の回転位置にある状態で、ネジガイド262が第2のアーム206と協働して、距骨ネジ260を標的に向け、釘240の対応するネジ孔を通じて距骨内に距骨ネジ260を挿入する。距骨260が挿入されるや否や、患者の解剖学的構造に対する釘240の向き及び深さが構築される。
図7Cを参照すると、例示的な実施態様において、2つのネジガイド266が第1のアーム204と協働して、脛骨ネジ280を標的に向け、脛骨ネジ280を釘240の対応するネジ孔を通じて脛骨内に挿入する。上述のように、脛骨ネジ280を図7Cに示すようなM/Lアプローチにおいて又はL/Mアプローチにおいて移植し得る。脛骨ネジ280の挿入の後、釘240の適切な内部機構(図示せず)を活性化させることによって、脛骨−距骨関節の内部圧縮をもたらし得る。圧縮ネジシステム200内に内部圧縮をもたらすために、様々の内部機構を使用し得る。これらの内部機構は当該技術分野において周知であり、よって、ここには記載しない。所望の内部圧縮がもたらされた後、所望の圧縮が達成されるまでカップ230を近位方向に前進させるよう圧縮素子228を調節することによって、距骨下関節の外部圧縮をもたらし得る。
図7D及び7Eを参照すると、内部及び外部圧縮が達成された後に2つの踝骨ネジ268の挿入を可能にするために、第2のアーム206を所望の回転位置まで回転させ得る。例示の実施態様において、第2のアーム206は、L/Mアプローチにおける第1の踝骨ネジ268の挿入のために、図7Dに示すような第1の回転位置まで回転させられ、次に、第2のアーム206は、P/Aアプローチにおける第2の踝骨ネジ268の挿入のために、図7Eに示すような第2の回転位置まで回転させられる。ネジガイド270の案内を受けて踝骨ネジ268の標的化及び挿入を達成し得る。他の実施態様では、第1及び第2の踝骨ネジ268の挿入の順序を変更し得ること、及び挿入のアプローチを変更し得ることが理解されるべきである。
図7Fを参照すると、構造の剛性の増大を得るために、並びに外部圧縮の解放前に圧縮を維持するために、傾斜ネジ272を移植し得る。上記で議論したように、傾斜ネジ272を標的にし、長手軸208(図示せず)から偏心した傾斜軸(図示せず)に沿って挿入し、それによって、釘240を標的にするのを回避し、代わりに釘240の両側を標的にするために、角度調節機構234に結合させられる傾斜照準ガイド274を使用し得る。ある実施態様において、角度調節機構234は、傾斜照準ガイド274の角向きを調節するよう動作可能なガイドノブを含み得る。
ここに開示する原理に従った様々の実施態様を上述したが、それらは一例としてだけ提示されており、限定的でないことが理解されなければならない。よって、本発明の広さ及び範囲は上述の例示的な実施態様のいずれによっても限定されるべきでなく、この開示から出る請求項及びそれらの均等物に従ってのみ定められるべきである。更に、上記の利点及び機能は既述の実施態様においてもたらされるが、そのように発せられる請求項の適用を上記の利点の一部又は全部を達成するプロセス及び構成に限定するべきでない。
本開示の範囲から逸脱することなく、この開示の主要な機能を様々の実施態様において利用し得ることが理解されよう。当業者は、日常的な実験だけを使用して、ここに記載される特定の手続きに対する数多くの均等物を認識し、或いは確認し得るであろう。そのような均等物は、この開示の範囲内にあり、請求項によってカバーされると考えられる。
追加的に、ここにおける区画の標題は、一貫性のために或いはさもなければ組織化の役割をもたらすために提供される。これらの標題は、この開示から発し得るあらゆる請求項中に示される発明を限定せず或いは特徴付けない。具体的には、一例として、標題は「技術分野」に言及するが、そのような請求項は、所謂技術分野を記載するこの標題の下の言語によって限定されてはならない。更に、「背景技術」区画における技術の記載は、技術がこの開示中の如何なる発明に対する従来技術であることの自白として解釈されてはならない。「要約」も請求項中に示される発明の特徴であると考えられてはならない。更に、この開示における単数形の「発明」への言及は、この開示中に単一の新規な点のみがあることを議論するために使用されてはならない。多数の発明が、この開示から出る多数の請求項の限定に従って示され、従って、そのような請求項は、それらによって保護される発明(複数の発明)及びそれらの均等物を定める。全ての場合において、そのような請求項の範囲は、この開示の観点からそれらの独自の価値で考えられるべきであり、ここに示される標題によって制約されてはならない。

Claims (23)

  1. 標的組立体であって、
    当該標的組立体の長手軸を定める接続シャフトと、
    ベース部分と、該ベース部分の反対側の端部分とを有する、第1のアームと、
    ベース部分と、該ベース部分の反対側の端部分とを有する、第2のアームとを含み、
    前記第1のアームの前記ベース部分は、前記接続シャフトに接続され、
    前記第2のアームの前記ベース部分は、前記接続シャフトに回転可能に結合され、前記第2のアームの前記部分は、前記長手軸について回転するよう動作可能であり、
    前記第1のアームは、前記第1のアームの前記部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、前記第2のアームは、前記第2のアームの前記部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、
    前記第1のアームの前記端部分及び前記第2のアームの前記端部分は、前記接続シャフトの前記長手軸と平行であり、
    前記第1のアームの前記ベース部分は、前記第2のアームの前記ベース部分に近接し、
    前記第1のアームの前記端部分及び第2のアームの前記端部分は、前記長手軸から離間する
    標的組立体。
  2. 前記接続シャフト及び前記第2のアームは、ラッチ機構によって解放可能に結合される、請求項1に記載の標的組立体。
  3. 前記ラッチ機構は、前記接続シャフトの円周表面に定められる複数の凹部領域と、前記第2のアームの前記ベース部分から延びるラッチとを含み、該ラッチは、前記複数の凹部領域のうちの1つの凹部領域内に受け入れられるよう動作可能である、請求項2に記載の標的組立体。
  4. 前記複数の凹部領域は、所定の角変位だけ円周方向に離間させられ、前記第2のアームは、前記所定の角変位と実質的に等しい増分において前記長手軸について回転するよう動作可能である、請求項3に記載の標的組立体。
  5. 前記第2のアームは、90度の増分において前記長手軸について回転するよう動作可能である、請求項4に記載の標的組立体。
  6. 前記第2のアームは、45度の増分において前記長手軸について回転するよう動作可能である、
    請求項4に記載の標的組立体。
  7. 前記第2のアームは、30度の増分において前記長手軸について回転するよう動作可能である、
    請求項4に記載の標的組立体。
  8. 前記接続シャフト及び前記第1のアームは、解放可能に結合される、請求項1に記載の標的組立体。
  9. 前記接続シャフト及び前記第1のアームは、一体的に形成される、請求項1に記載の標的組立体。
  10. 圧縮素子と、該圧縮素子に隣接するカップとを更に含み、前記圧縮素子は、前記接続シャフトにネジ止め式に結合され、前記接続シャフトは、前記カップの中心開口を通じて配置され、前記圧縮素子の回転が前記カップを前記長手軸に沿って並進させるよう動作可能である、請求項1に記載の標的組立体。
  11. 前記第2のアームは、傾斜照準ガイドを受け入れるよう動作可能な角度調節機構を含み、該角度調節機構は、前記長手軸から偏心する傾斜軸に沿って前記傾斜照準ガイドを方向付けるよう動作可能である、請求項1に記載の標的組立体。
  12. 前記第1のアームの前記少なくとも1つの整列孔と前記第1のアームの前記ベース部分との間の距離が、前記第2のアームの前記少なくとも1つの整列孔と前記第2のアームの前記ベース部分との間の距離よりも大きい、請求項1に記載の標的組立体。
  13. 前記第1のアーム及び前記接続シャフトは、互いに回転しないように固定される、請求項1に記載の標的組立体。
  14. 前記第1のアーム及び前記接続シャフトは、回転可能に結合される、請求項1に記載の標的組立体。
  15. 前記接続シャフトの端部分に位置付けられるよう動作可能な釘を更に含み、該釘は、前記長手軸に実質的に沿って整列させられる、請求項1に記載の標的組立体。
  16. 前記第2のアームは、前記部分に定められる複数の整列孔を含み、前記釘は、前記釘を通じて定められる複数のネジ孔を含み、更に、前記第2のアームが第1の回転位置にあるときに、第1のネジ孔が第1の整列孔と横方向に整列し、前記第2のアームが第2の回転位置にあるときに、第2のネジ孔が第2の整列孔と横方向に整列する、請求項15に記載の標的組立体。
  17. 前記第1及び第2のネジ孔は、各々、前記長手軸に対して直交する横軸を定める、請求項16に記載の標的組立体。
  18. 前記釘は、前記接続シャフトの長手孔が前記の内部孔と接するよう、前記接続シャフトの前記端部分に位置付けられるよう動作可能であり、それによって、前記釘の前記内部孔が前記接続シャフトの前記長手軸を通じて当該標的組立体の外部からアクセス可能である、請求項15に記載の標的組立体。
  19. 釘圧縮システムであって、
    当該釘圧縮システムの長手軸を定める接続シャフトと、
    ベース部分と、該ベース部分の反対側の端部分とを有する、第1のアームと、
    ベース部分と、該ベース部分の反対側の端部分とを有する、第2のアームと、
    前記接続シャフトにネジ止め式に結合される圧縮素子と、
    該圧縮素子に隣接するカップと、
    前記接続シャフトの端部分に位置付けられる釘とを含み、
    前記第1のアームの前記ベース部分は、前記接続シャフトに接続され、前記第1のアーム及び前記接続シャフトは、互いに回転しないように固定され、
    前記第2のアームの前記ベース部分は、前記接続シャフトに回転可能に結合され、前記第2のアームの前記部分は、前記長手軸について回転するよう動作可能であり、
    前記第1のアームは、前記第1のアームの前記部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、前記第2のアームは、前記第2のアームの前記部分を通じて定められる少なくとも1つの整列孔を含み、
    前記接続シャフトは、前記カップの中心開口を通じて配置され、前記圧縮素子の回転が前記カップを前記長手軸に沿って並進させるよう動作可能であり、
    前記釘は、実質的に前記長手軸に沿って整列させられ
    前記第1のアームの前記端部分及び第2のアームの前記端部分は、前記長手軸から離間する
    釘圧縮システム。
  20. 前記第2のアームは、前記部分を通じて定められる複数の整列孔を含み、前記釘は、前記釘を通じて定められる複数のネジ孔を含み、更に、前記第2のアームが第1の回転位置にあるときに、第1のネジ孔が第1の整列孔と横方向に整列し、前記第2のアームが第2の回転位置にあるときに、第2のネジ孔が第2の整列孔と横方向に整列する、請求項19に記載の釘圧縮システム。
  21. 前記第1及び第2のネジ孔は、各々、前記長手軸に対して直交する横軸を定める、請求項20に記載の釘圧縮システム。
  22. 前記第1及び第2のネジ孔は、各々、横軸を定め、前記第1及び第2のネジ孔の前記横軸は、互いに直交し合う、請求項20に記載の釘圧縮システム。
  23. 前記釘の内部孔が、前記接続シャフトを通じる長手孔を通じて当該釘圧縮システムの外部からアクセス可能である、請求項19に記載の釘圧縮システム。
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