JP6034950B2 - ガラス製造プロセスにおける成形本体の熱分離装置 - Google Patents

ガラス製造プロセスにおける成形本体の熱分離装置 Download PDF

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Description

関連出願の説明
本出願は、その内容が引用されその全体が参照することにより本書に組み込まれる、2012年3月27日に出願された米国特許出願第13/431340号の優先権の利益を米国特許法第120条の下で主張するものである。
本発明は、板ガラスを製造するフュージョンプロセスに関し、特にエンクロージャ内部に配置された耐火性成形本体を採用したフュージョンプロセスに関する。
フュージョンプロセスは、板ガラスを製造するガラス製造技術において使用される基本技術の1つである。当技術で公知の、例えばフロートプロセスおよびスロットドロープロセスなどの他のプロセスと比較すると、フュージョンプロセスは成形後の表面の研削または研磨を必要とせずに、優れた表面平坦度および平滑度のガラスシートを製造する。結果としてフュージョンプロセスは、液晶ディスプレイ(LCD)の製造に使用されるガラス基板の生産において特に重要なものとなった。
例示的なフュージョンダウンドロープロセスでは、一旦定常状態の動作が得られると、溶融ガラスが成形本体のトラフの上部から両面上に溢れ出て、成形本体の外側合流面に沿って下向きかつ内側に向けて流れる2つの溶融ガラスの流れを形成する。この2つの流れは成形本体の下部すなわち底部で交わり、ここで融合して単一のガラスリボンになる。ガラスリボンは次いで、ガラスリボンを成形本体の底部から延伸する延伸設備に供給される。リボンが延伸される速度はリボンの最終的な厚さに影響を与える。
溶融ガラスを成形本体から平坦で平滑な表面を有する連続したリボンとして延伸する能力には、ガラスが成形本体に供給されるとき、また成形本体から延伸されるときの、溶融ガラスの正確な温度制御が要求される。この温度制御は、典型的には、成形本体を包囲するエンクロージャによって形成されたプレナム内に配置された加熱素子により実現される。加熱素子と成形本体との間に位置付けられるエンクロージャの内壁は、加熱素子から成形本体に効果的に熱エネルギーを移動させるため、典型的には優れた熱の導体である。これらの内壁は、熱エネルギーを一様にさせてホットスポットを排除するのにも役立つ。それでも内壁の熱伝導率は、下方加熱素子の電力変化によってエンクロージャ上部での温度が増加することになり得るよう熱を上向きに伝導するようにも働いて、上方温度を下方エンクロージャでの変化に事実上結び付ける。従って、成形本体上部でのガラスの温度に影響を与えずに、底部での温度を制御することは困難になる。
一態様において、ガラスシートを成形するための装置が開示され、この装置は、上方内壁部分と、下方内壁部分と、外壁とを備えたエンクロージャであって、外壁と上方内壁部分および下方内壁部分との間にプレナムを形成するように、外壁が上方内壁部分および下方内壁部分から間隔を空けて配置されている、エンクロージャ、エンクロージャ内に位置付けられた、トラフと合流成形面とを備えている成形本体、プレナム内に位置付けられた複数の加熱素子、プレナムを横切って延在し、かつ最も下方の加熱素子と鉛直に隣接する加熱素子との間に位置付けられた、熱バリアであって、断熱層と構造部材とを備えている熱バリア、および、上方内壁部分と下方内壁部分との間に位置付けられ、かつ上方内壁部分を下方内壁部分から分離する、断熱ブロック、を備えている。いくつかの実施形態の断熱層は約2.5cm以上である。いくつかの例において、断熱ブロックの最低部は構造部材の上面より上側に位置付けられている。他の例において、構造部材は断熱ブロックで支持されている。さらに他の例において、断熱ブロックの上面は構造部材より下に位置付けられている。下方内壁部分を耐火性断熱部材で支持してもよい。
別の態様において、ガラスシートを成形するための装置が記載され、この装置は、上方内壁部分と、下方内壁部分と、外壁とを備えたエンクロージャであって、外壁と上方内壁部分および下方内壁部分との間にプレナムを形成するように、外壁が上方内壁部分および下方内壁部分から間隔を空けて配置されている、エンクロージャ、エンクロージャ内に位置付けられた、トラフと合流成形面とを備えている成形本体、プレナム内に位置付けられた複数の加熱素子、プレナムを横切って延在し、かつ最も下方の加熱素子と鉛直に隣接する加熱素子との間に位置付けられた、熱バリアであって、断熱層と構造部材とを備えている熱バリア、上方内壁部分と下方内壁部分との間に位置付けられ、かつ上方内壁部分を下方内壁部分から分離する、断熱ブロック、および、下方内壁部分を支持している耐火性断熱部材、を備えている。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、本発明の実施形態を示していること、そして請求される本発明の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供するよう意図されていることを理解されたい。添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれかつその一部を構成する。図面は本発明の例示的な実施形態を示し、そしてその説明とともに、本発明の原理および動作の説明に役立つ。
ガラスシートを製造するための例示的なフュージョンダウンドロープロセスで使用される成形本体の断面端面図 下方加熱素子の電力変化を上方エンクロージャ温度の温度変化から切り離すよう、断熱ブロックが上方内壁部分と下方内壁部分との間に位置付けられている本開示の一実施の形態の断面端面図であって、断熱ブロックが、プレナムを横切って内壁と外壁との間に延在している熱バリアより上側に位置している図 下方加熱素子の電力変化を上方エンクロージャ温度の温度変化から切り離すよう、断熱ブロックが上方内壁部分と下方内壁部分との間に位置付けられている本開示の別の実施形態の断面端面図であって、プレナムを横切って内壁と外壁との間に延在している熱バリアが、断熱ブロックで支持されている図 下方加熱素子の電力変化を上方エンクロージャ温度の温度変化から切り離すよう、断熱ブロックが上方内壁部分と下方内壁部分との間に位置付けられている本開示のさらに別の実施形態の断面端面図であって、断熱ブロックが、プレナムを横切って内壁と外壁との間に延在している熱バリアより下に位置している図
以下の詳細な説明においては、説明のためであって限定するものではないが、具体的詳細を開示する実施形態例を明記して本発明の完全な理解を提供する。しかしながら、本開示の利益を得たことのある通常の当業者には、本発明をここで開示される具体的詳細とは異なる他の実施形態で実施し得ることは明らかであろう。さらに、周知の装置、方法、および材料に関する説明は、本発明の説明を不明瞭にしないよう省略することがある。最後に、適用できる限り、同じ参照番号は同様の要素を示す。
図1に、典型的なフュージョンプロセスで使用される成形本体10を備えた一例のガラス製造装置30が示されている。成形本体10は、成形本体の上面に形成され壁14で囲まれたトラフ12と、以下底部18と称する成形本体の下方先端で、直線に沿って交わる合流外側成形面16とを備えている。溶融ガラス20がトラフ12に供給されると、これが壁14から溢れ出て、合流成形面16を含めた成形本体の外側表面上を下向きに流れる溶融ガラスの分離流22を形成する。溶融ガラスの分離流は底部で合流すなわち融合して溶融ガラスの連続リボン24を形成し、このリボン24は底部18から下降するにつれて粘性液体から弾性固体に冷却される。逆回りに回転する対向したロール26が、下降しているリボンのエッジ部分に係合し、リボンを成形本体から延伸方向28に延伸するのを助ける。延伸方向28は典型的には鉛直方向であるが、いくつかの実施形態では延伸方向を非鉛直方向に逸らしてもよい。
成形本体10を流れる溶融ガラスから並外れた平坦度および表面平滑度のガラスシートを製造する能力は、溶融ガラスの延伸速度、温度、および粘度を含む、いくつかの様々なプロセス変数の制御に依存する。例えば、溶融ガラスを底部からうまく延伸するためには、溶融ガラスの粘度は最小であるべきである。粘度が低すぎる場合、リボンは加えられる延伸力を支持できない可能性がある。例えば典型的な最小粘度はおよそ100,000ポアズであるが、いくつかの構成では50,000ポアズ程度の低い粘度を有するガラスを延伸することができる。
例えばガラス組成の中には、所与の延伸温度での粘度が低く、ガラスの粘度を適切な延伸粘度に増加させるために成形本体底部でより低い温度を必要とし得るものもある。逆に他のガラス組成は、所与の延伸温度での粘度がより高く、適切な延伸粘度を達成するために底部でより高い温度を必要とすることがある。例外なく全ての適用を許容できるガラス組成は存在しない。従って、成形本体の熱環境は制御する必要があり、特に成形本体上部での温度とは実質的に無関係に、成形本体底部での温度を制御することが必要である。
考慮され得るガラスの別の属性は、ガラスの液相温度である。液相温度とは、かなりの時間その温度以下で維持された場合にガラスが結晶化し始める温度である。
最後に、成形本体は一般に耐火性セラミック材料から形成され、また溶融ガラスは溶融状態で腐食特性を呈するため、成形本体を構成しているセラミック材料が成形本体の表面上を流れている溶融ガラス内に溶解し、多くの場合成形本体の底部または他の下方表面で、後に凝結することがある。凝結した材料が溶融ガラスの流れを妨害し、それによりリボン表面の平滑度に影響を与えることがある。従って種々の因子が、成形本体の高さに亘る温度プロファイルの制御を必要としている。例えば上述したように、ガラスをフュージョンドローするために、溶融ガラスの粘度を底部で増加させることが必要になり得る。これには、底部付近に位置付けられた加熱素子に対する電力を増加させることによる、底部近傍の温度の増加が必要になるであろう。しかしながら、熱風は上昇し、つまり成形本体の下部で温度が増加すると成形本体の上部でも温度を増加させ、それにより溶融ガラス内に溶解する成形本体材料の量を増加させるという望ましくない結果をもたらす可能性がある。
図1は、エンクロージャ32内部に位置付けられた成形本体10をさらに示している。エンクロージャ32は、内壁と外壁との間に空間すなわちプレナム38が存在するように、内壁34と、内壁34から間隔を空けて配置された外壁36とを備えた、多重壁構造である。外壁36は、耐火性れんがなどのれんが材料でもよい。内壁34は、Hexaloyなどの焼結炭化ケイ素材料でもよいし、または優れた熱伝導率を有する任意の他の適切な高温耐性材料でもよい。図1に描かれている実施形態では、内壁34および外壁36の両方が支持部材40で支持されている。支持部材40は、例えば、少なくとも内壁および外壁の重量を動作温度で変形せずに支持することができる、構造用鋼部材でもよい。
エンクロージャ32は、成形本体10の周囲に制御可能な環境を形成するのを助け、それにより溶融ガラスをできる限り外的影響から隔離する。成形本体と、成形本体に含有されている溶融ガラスとを加熱するために、エンクロージャ32は典型的には、プレナム38内部に位置付けられた加熱素子42を含む。加熱素子42は典型的には、ワイヤコイルまたはより一般的には金属棒を利用した、電気抵抗ヒータである。多数の加熱素子を例えば鉛直アレイで配置してもよく、またいくつかの実施形態では、エンクロージャの長さに沿って延在する水平アレイをさらに含んでもよい。複数の加熱素子の夫々を、適切な公知の加熱制御方法および設備を用いて個々に制御することが好ましい。加熱素子42は、例えば手動で制御してもよいし、またはサーモスタットで制御してもよく、あるいはエンクロージャ32内部で適切な温度プロファイルをより容易に維持できるよう、コンピュータ制御することが好ましいであろう。いくつかの加熱素子を列で、すなわち一纏めにして制御してもよく、このとき加熱素子郡は一緒に制御される。すなわち、このとき1つの加熱素子郡の全ての加熱素子は同じ大きさの電流を受ける。伝導棒が加熱素子として採用されるいくつかの実施形態では、断面直径または他の断面属性を棒の長さに沿って変化させて、特定の温度分布に適した所定のプロファイルを提供してもよい。加熱素子の抵抗、従って所与の電流の流れで得られる温度は、導体の断面積に依存するため、加熱素子の断面形状を適切に形成し、加熱素子の長さに応じて様々な温度を生成することによって、調整された温度プロファイルを成形本体の長さに水平方向に沿って提供することができる。
遮るものがない通常のプレナム38において、プレナムおよびエンクロージャ32の上方部分は、通常のプレナム内部のすべての加熱素子による寄与により放射および対流の両方で加熱される。遮るものがないにより意味されることは、プレナムの下部部分がプレナムの上部部分に対して開口していないようにプレナムが完全には遮断されていないことである。遮るものがあれば成形本体10の合流成形面16に向かって、特に最も下方の加熱素子42aから底部18に向かって導かれていたかもしれない熱エネルギーは、通常のプレナムでは代わりにエンクロージャ32および成形本体10の上方部分へと失われる。従って、成形本体の上方部分と、さらに上方部分をから溢れ出る溶融ガラスは、意図されているより多くの熱を受け、一方成形本体の下方部分は意図されているより少ない熱を受ける。従って、所望の底部温度に到達させるために、成形本体の上方部分(およびその中に含有されている溶融ガラス)は所望の温度を超える可能性がある。この加熱のずれは、成形本体の上方部分と下方部分との間の許容できないほど大きい温度差ΔTに繋がり得る。
成形本体の表面上を流れる溶融ガラス内に溶解され得、溶融ガラスの温度が過度に低下した場合に結晶化可能となる成形本体材料の量を低減するために、成形本体の上部でのガラスと成形本体の下部でのガラスの間の温度差は最小限に抑えられるべきである。
溶解された成形本体材料の量が、溶融ガラスの温度での所与のガラスの条件に対する飽和レベルを超えたとき、溶融ガラス内に含有物が生じる可能性がある。例えば、成形本体がジルコンから形成されている場合、成形本体の下部でジルコン結晶の成長が促進され得る。溶解された材料が溶液中から出てきて、これが結晶として成形本体の表面に堆積され得る。十分に大きく成長することができた場合、これらの結晶が砕けて、ガラスの流れに取り込まれる可能性がある。これは品質の観点から許容できるものではない。
成形本体の溶解に関連する2つの重要な要因は時間と温度であるため、成形本体の構成材料の再成長を排除するための1つの手法は、成形本体内または成形本体上のガラスの最大温度を、特により高温の上方部分で低下させることである。同時に、流れているガラスの温度は、ガラスの失透を防ぐために、成形本体の下方端−底部領域−ではガラスの液相温度を超えて維持されなければならない。従って、成形本体の下部でガラスの温度を増加させると同時に成形本体の上部を流れるガラスの温度を低下させること、すなわち言い換えれば、成形本体の上部と成形本体の下部との間の温度差すなわち温度勾配を減少させることが望ましいであろう。
成形本体の高さに亘って温度差を制御する別の理由は、装置の始動を助けることである。すなわち、例えば修理時の運転停止後に、成形本体を適切な動作温度に加熱することである。成形本体は一般に、耐火性(セラミック)材料の一枚岩のブロックであり、これは実質的に均一に加熱されないと加熱中の熱応力によって割れる可能性がある。従来のフュージョンプロセスでは、底部領域の温度を上昇させるために最も下方の加熱素子に供給する電力を増加させると、成形本体の上部での温度も増加させることになり、潜在的に成形本体の上部と成形本体の下部との間の温度差を増加させてしまう。従って、成形本体の上部での温度は成形本体加熱中の制御因子になる。成形本体の上部での温度と成形本体の下部での温度との間の結び付きを小さくすることによって、成形本体の上部と下部との間の温度差を、そして不均等な加熱により生じる応力を減少させることができる。ここで結び付きとは、ある位置(例えば成形本体の下部)における温度の、別の位置(例えば成形本体の上部)における温度に対する影響を称する。
最も下方の加熱素子へと導かれる電力を増加させて底部の温度を上昇させると、前述したように典型的には成形本体の上部での温度も増加させるため、成形本体の上部と底部との間の温度差を減少させようとする試みは困難になり得る。このように、底部での温度は成形本体の上部での温度に事実上結び付けられ、一方の位置での温度変化は、もう一方の位置での温度変化をもたらす。
いくつかの事例では、プレナム38を横切って延在し、最も下方の加熱素子42aをプレナム38内部でエンクロージャ32の残りの加熱素子から隔離する、熱バリア50がエンクロージャ32内部に提供され、それによりバリアより上側のプレナムの放射加熱を制御する。
熱バリア50は1以上の層から構成され得る。例えば、1つの層はバリアに構造的完全性または強度を与える層でもよく、一方1以上の追加の層が熱バリアの断熱特性の大半を提供する。例えばSiCバリアは、必要な強度と高温劣化に対する耐性を提供するが、それ自体では必要とされる熱的特性を提供するには不十分であろうことが見出された。従って、いくつかの実施形態において、熱バリア50は構造部材52(例えばSiC)と1以上の断熱層54とを含む。断熱層は例えば、Duraboard(登録商標)2600などの高温セラミックファイバボードを含んでもよい。構造部材52は断熱層54を支持する。従って熱バリア50は、成形本体の上部部分での温度を成形本体の下部部分での温度から切り離すのを助ける。さらに、加熱素子は時折壊れて落下するため、熱バリア50の下の最も下方の加熱素子42aとフュージョン装置の構成要素とに、構造部材52は機械的保護を有益に提供する。
隣接する加熱素子間に位置付けられた前述の熱バリアは、エンクロージャ内部の放射加熱を減少させるのに効果的であるが、エンクロージャの伝導加熱を減少させる効果はほんの最小限しかない。すなわち、加熱素子42がエンクロージャ32の内部を効果的に加熱するよう、内壁34は優れた熱導体である材料から意図的に形成されるが、これにより内壁は確実に、内壁の下方部分から内壁の上方部分、すなわち成形本体の上部付近に、熱を伝導するのにも効果的なものとなる。
従って、図2に示されているように、断熱ブロック60を上方内壁部分62と下方内壁部分64との間に設けて、エンクロージャの上部での温度をエンクロージャの下部での温度からさらに切り離す。断熱ブロック60は、上方壁部分と下方壁部分とが互いに接触しないように上方内壁部分62を下方内壁部分64から分離し、それによりこれらの内壁部分間の熱伝導を著しく減少させる熱遮断を内壁内に効果的に挿入する。断熱ブロック60は、例えばジルコン(例えば、ジルコン1390)などのセラミック耐火性材料から形成してもよい。図2に示した実施形態では、各断熱ブロックは構造部材52より上側に位置付けられている。さらにいくつかの実施形態では、下方内壁部分64を支持する断熱足場70を下方内壁部分64と支持部材40との間に設けて、それにより下方内壁部分を支持部材から断熱してもよい。
種々の断熱オプションの影響をより理解するために、数学的モデリングを行った。これらのオプションの有効性を、以下の表で概説する6つの条件に対して評価した。このモデルは、最も下方の加熱素子42(加熱素子42a)からの熱出力変化工程後の、成形本体に面している上方内壁部分の上方領域の所定位置での温度変化(MSU)に対する、成形本体の底部での温度変化の比率を調べたものである。
Figure 0006034950
上記表のデータは、上方内壁部分を下方内壁部分から分離する断熱ブロック60を、最も下方の加熱素子と鉛直に隣接する加熱素子との間に位置付けた熱バリア50と組み合わせると、上方エンクロージャの温度を下方加熱素子で作り出された温度変化から効果的に切り離すことが可能になり得ることを示している。
図3に示されている別の実施形態では、断熱ブロック60は、各構造部材52が断熱ブロックで支持されるように位置付けられている。例えば、構造部材が上方内壁部分62および下方内壁部分64の両方から熱的に隔離されるように、構造部材52の片側を断熱ブロック60内に埋め込んでもよい。
図4に描かれているさらに別の実施形態では、断熱ブロック60は各構造部材52の下に位置付けられる。従って、例えば上方内壁部分62は下方内壁部分64から分離され、下方内壁部分64と接触していない。しかしながら構造部材52は上方内壁部分62と接触していてもよく、また構造部材52は優れた熱導体であり得るため、図2および3の実施形態よりも構造部材52から上方内壁部分62に多くの熱移動が生じ得る。従って図4の実施形態は、図2および3の実施形態に比べると効果が小さい。
上述した本発明の実施形態、特に任意の「好ましい」実施形態は、単に実施可能な例であって、本発明の原理を明確に理解するための単なる説明であることを強調したい。本発明の精神および原理から実質的に逸脱することなく、上述の本発明の実施形態に対して多くの変形および改変を作製することができる。全てのこのような改変および変形は、本書において本開示および本発明の範囲内に含まれ、かつ以下の請求項によって保護されると意図されている。
10 成形本体
12 トラフ
16 合流成形面
18 底部
20 溶融ガラス
30 ガラス製造装置
36 外壁
38 プレナム
40 支持部材
42 加熱素子
50 熱バリア
52 構造部材
54 断熱層
60 断熱ブロック
62 上方内壁部分
64 下方内壁部分
70 断熱足場

Claims (7)

  1. ガラスシートを成形するための装置において、
    上方内壁部分と、下方内壁部分と、外壁とを備えたエンクロージャであって、前記外壁と、前記上方内壁部分および前記下方内壁部分との間にプレナムを形成するように、前記外壁が前記上方内壁部分および前記下方内壁部分から間隔を空けて配置されている、エンクロージャ、
    前記エンクロージャ内に位置付けられた、トラフと合流成形面とを備えている成形本体、
    前記プレナム内に位置付けられた複数の加熱素子、
    前記プレナムを横切って延在し、かつ最も下方の加熱素子と鉛直に隣接する加熱素子との間に位置付けられた、前記成形本体の上部部分での温度を前記成形本体の下部部分での温度から切り離す熱バリアであって、断熱層と構造部材とを備えている熱バリア、および、
    前記上方内壁部分と前記下方内壁部分との間に位置付けられ、かつ前記上方内壁部分を前記下方内壁部分から分離する、断熱ブロックを備え、
    前記構造部材が前記上方内壁部分および前記下方内壁部分の両方から熱的に隔離されるように、前記構造部材の片側が該断熱ブロック内に埋め込まれていることを特徴とする装置。
  2. 前記構造部材が前記断熱ブロックで支持されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記下方内壁部分が耐火性断熱部材で支持されていることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
  4. 前記熱バリアの前記断熱層の厚さが、2cm以上であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の装置。
  5. ガラスシートを成形するための装置において、
    上方内壁部分と、下方内壁部分と、外壁とを備えたエンクロージャであって、前記外壁と前記上方内壁部分および前記下方内壁部分との間にプレナムを形成するように、前記外壁が前記上方内壁部分および前記下方内壁部分から間隔を空けて配置されている、エンクロージャ、
    前記エンクロージャ内に位置付けられた、トラフと合流成形面とを備えている成形本体、
    前記プレナム内に位置付けられた複数の加熱素子、
    前記プレナムを横切って延在し、かつ前記複数の加熱素子のうち最も下方の加熱素子と鉛直に隣接する加熱素子との間に位置付けられた、前記成形本体の上部部分での温度を前記成形本体の下部部分での温度から切り離す熱バリアであって、断熱層と構造部材とを備えている熱バリア、
    前記上方内壁部分と前記下方内壁部分との間に位置付けられ、かつ前記上方内壁部分を前記下方内壁部分から分離する、断熱ブロック、および、
    前記下方内壁部分より下に位置付けられ、かつ該下方内壁部分を支持している、耐火性断熱部材、を備え、
    前記構造部材が前記上方内壁部分および前記下方内壁部分の両方から熱的に隔離されるように、前記構造部材の片側が前記断熱ブロック内に埋め込まれていることを特徴とする装置。
  6. 前記断熱ブロックが前記下方内壁部分と直接接触していることを特徴とする請求項5記載の装置。
  7. 前記耐火性断熱部材が前記下方内壁部分と直接接触していることを特徴とする請求項5または6記載の装置。
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