JP6034788B2 - フロー電池用金属電極組立品 - Google Patents

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Description

本発明は、電気化学システムおよびその使用方法を対象とする。
関連出願
本願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている、2010年9月8日に出願された米国特許出願第12/877,852号(特許文献1)および2010年9月8日に出願された米国特許出願第12/877,884号(特許文献2)の優先権を主張するものである。
再生可能エネルギー源の開発は、オフピーク時のエネルギー貯蔵のために大規模電池の必要性を再活性化するものであった。かかる用途の要件は、鉛蓄電池などの別のタイプの充電式電池の要件とは異なる。電力網におけるオフピーク時のエネルギー貯蔵用電池は、一般に、低資本費、長サイクル寿命、高効率であり、保守整備の少ないことが要求される。
かかるエネルギー貯蔵に適切な電気化学エネルギーシステムの一タイプは、いわゆる「フロー電池」である。これは、通常は正極における還元のためのハロゲン成分と、電気化学システムの通常動作中に通常は負極で酸化されるように成された酸化可能な金属とを使用する。ハロゲン成分が正極で還元されると、金属ハロゲン化物電解質水溶液を使用してハロゲン成分を補給する。電解質は、電極領域と貯蔵領域の間を循環する。かかるシステムの一例は、金属として亜鉛を、ハロゲンとして塩素を使用する。
かかる電気化学エネルギーシステムは、例えば、その全体が本願明細書において参照により援用されている、米国特許第3,713,888号(特許文献3)、第3,993,502号(特許文献4)、第4,001,036号(特許文献5)、第4,072,540号(特許文献6)、第4,146,680号(特許文献7)および第4,414,292号(特許文献8)、並びにEPRI Report EM-I051 (Parts 1-3) dated April 1979, published by the Electric Power Research Institute(非特許文献1)に記載されている。
米国特許出願第12/877,852号 米国特許出願第12/877,884号 米国特許第3,713,888号 米国特許第3,993,502号 米国特許第4,001,036号 米国特許第4,072,540号 米国特許第4,146,680号 米国特許第4,414,292号 米国特許第3,940,283号 米国特許出願第12/523,146号 米国特許出願第11/654,380号 国際公開第2008/89205号 米国特許第3,939,118号
EPRI Report EM-I051 (Parts 1-3) dated April 1979, published by the Electric Power Research Institute
一実施形態は、第1の不透過性の実質的に金属の電極と、第2の透過性の実質的に金属の電極と、少なくとも1個の導電性スペーサとを有するフロー電池電極組立品に関する。導電性スペーサは、第1の不透過性の実質的に金属の電極と第2の透過性の実質的に金属の電極が電解質流路によって互いに離隔されるように、第1の不透過性の実質的に金属の電極と第2の透過性の実質的に金属の電極を連結する。
別の一実施形態は、圧力容器内にある複数の前述した電極組立品を含む電気化学セルの積層体を含む圧力容器を有するフロー電池に関する。フロー電池は、圧力容器内にある貯蔵所も含む。貯蔵所は、金属ハロゲン化物電解質成分および液化ハロゲン反応物を蓄積するように構成することができる。フロー電池は、圧力容器内にある流れ回路も含む。流れ回路は、ハロゲン反応物および金属ハロゲン化物電解質を貯蔵所と電気化学セルの積層体の間に送達するように構成することができる。
別の一実施形態は、圧力容器と、圧力容器内にある電気化学セルの積層体と、圧力容器内にある貯蔵所とを有するフロー電池に関する。貯蔵所は、金属ハロゲン化物電解質成分および液化ハロゲン反応物を蓄積するように構成することができる。フロー電池は、圧力容器内にある流れ回路も含む。流れ回路は、ハロゲン反応物および金属ハロゲン化物電解質を貯蔵所と電気化学セルの積層体の間に送達するように構成することができる。電気化学セルの積層体は、第1の電気化学セル、および隣接する第2の電気化学セルを含む。さらに、第1の電気化学セルのカソード電極は、第1の不透過性の実質的に金属の電極を含む。第2の電気化学セルのアノード電極は、第2の透過性の実質的に金属の電極を含む。少なくとも1個の導電性スペーサは、第1の電気化学セルのカソード電極と第2の電気化学セルのアノード電極がハロゲン反応物と金属ハロゲン化物電解質の流路によって互いに離隔されるように、第1の電気化学セルのカソード電極を第2の電気化学セルのアノード電極に連結する。第1の電気化学セルのアノード電極は、第1の電気化学セルの反応域によって第1の電気化学セルのカソード電極から分離される。さらに、第2の電気化学セルのカソード電極は、第2の電気化学セルの反応域によって第2の電気化学セルのアノード電極から分離される。
電気化学セルの積層体を含む密封コンテナを有する電気化学システムの一実施形態の側断面図である。 水平配置セルの積層体中の流路の側断面図である。 電気化学システムのある実施形態で使用することができるセル枠の3次元図である。 米国特許第3,940,283号(特許文献9)に記載された分子塩素の従来技術の状態図である。 放電モードにおいて下降流を有する電気化学システムにおける流路の3次元図を模式的に示したものである。 放電モードにおいて上昇流を有する電気化学システムにおける流路の3次元図を模式的に示したものである。 孔板分離装置および邪魔板を有する貯蔵所の側断面図を模式的に示したものである。 電気化学システムの放電動作における分離装置を有する貯蔵所の側断面図を模式的に示したものである。 電気化学システムの充電動作における分離装置を有する貯蔵所の側断面図を模式的に示したものである。 電極組立品の一実施形態の側断面図である。 図9aに示した実施形態の分解組立図である。 電極組立品の別の一実施形態の分解組立図である。 図10aの電極組立品の断面の一部である。 図10aの電極組立品の断面の一部の分解組立図である。 電極組立品の別の一実施形態の斜視図である。 図11aの電極組立品の一部の斜視図である。 図11aの電極組立品の側断面図である。 電極組立品の別の一実施形態の斜視図である。 図12aの電極組立品の切断図である。 図12aの電極組立品の側断面図である。 電解質バイパス開口のないフローセルの実施形態の側断面図である。 電解質バイパス開口を有するフローセルの実施形態の側断面図である。
その全体が本願明細書において参照により援用されている、米国特許出願第12/523,146号(特許文献10)は、本願明細書記載の実施形態を理解し、実施するのに有用であり得る。この出願は、2007年1月16日に出願された米国特許出願第11/654,380号(特許文献11)の優先権の利益を主張する2008年1月11日に出願された国際出願第PCT/US2008/051111号(国際公開第2008/89205号)(特許文献12)の米国国内段階移行されたものである。
本願明細書に開示する実施形態は、(「フロー電池」とも時折称する)電気化学システムに関する。電気化学システムは、金属ハロゲン化物電解質および分子塩素などのハロゲン反応物を利用することができる。金属ハロゲン化物電解質とハロゲン反応物中のハロゲン化物は同じタイプとすることができる。例えば、ハロゲン反応物が分子塩素のときには、金属ハロゲン化物電解質は少なくとも1個の金属塩化物を含むことができる。
電気化学システムは、その内部に電気化学セルを含む密封容器、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物、並びに金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物を電気化学セルに送達するように構成された流れ回路を含むことができる。密封容器は、電気化学セルを含む圧力容器とすることができる。ハロゲン反応物は、例えば、分子塩素反応物とすることができる。
多くの実施形態において、ハロゲン反応物は液化された形態で使用することができる。密封容器は、所与の周囲温度におけるハロゲン反応物の液化圧力を超える内圧を維持することができるようなものである。特定のハロゲン反応物の所与の温度での液化圧力は、ハロゲン反応物の状態図から求めることができる。例えば、図4は、元素塩素の状態図である。これから、所与の温度での液化圧力を求めることができる。密封コンテナ中の液化ハロゲン反応物を利用するシステムは、圧縮機が不要である。圧縮機は、別の電気化学システムにおいて、ガス状ハロゲン反応物の圧縮に使用されることが多い。液化ハロゲン反応物を利用するシステムは、密封容器内部の外側に置かれ得る別個のハロゲン反応物貯蔵庫が不要である。「液化ハロゲン反応物」という用語は、湿性ハロゲン(wet halogen)またはハロゲン水溶液としても知られる水に溶解した分子ハロゲン、および水に溶解していない「乾性」液体分子ハロゲンの少なくとも1つを指す。同様に、「液化塩素」という用語は、湿性塩素または塩素水溶液としても知られる水に溶解した分子塩素、および水に溶解していない「乾性」液体塩素の少なくとも1つを指すことができる。
多くの実施形態において、システムは、液化分子塩素をハロゲン反応物として利用する。液化分子塩素の重量は、水の約2倍である。
密封コンテナに含まれる流れ回路は、好ましくは液化または液体状態の、ハロゲン反応物、および少なくとも1種類の電解質をセル(単数または複数)に、さらに、セル(単数または複数)から送達するように構成された閉ループ回路とすることができる。多くの実施形態において、ループ回路を密閉ループ回路とすることができる。閉ループを循環するハロゲン反応物、金属ハロゲン化物電解質などの成分は、好ましくは液化状態であるが、閉ループは、塩素ガスなどの幾らかのガスをその中に含むことができる。
好ましくは、ループ回路は、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物が、セル(単数または複数)中で分岐せずに、同じ流路を循環するようなものである。
電気化学セル(単数または複数)の各々は、通常放電モードにおいて正極として役立ち得る第1の電極、および通常放電モードにおいて負極として役立ち得る第2の電極、および電極間の反応域を含むことができる。
多くの実施形態において、反応域は、電解質溶液の水中に溶解したハロゲン反応物またはイオン化ハロゲン反応物などのハロゲン反応物の分離が反応域で起きないようなものとすることができる。例えば、ハロゲン反応物が液化塩素反応物であるときには、反応域は、電解質溶液の水中に溶解した塩素反応物または塩素イオンなどの塩素反応物の分離が反応域で起きないようなものとすることができる。反応域は、電解質溶液の水中に溶解したハロゲン反応物またはイオン化ハロゲン反応物などのハロゲン反応物に対して不透過性である膜またはセパレータを同一セルの正極と負極の間に含まないようなものとすることができる。例えば、反応域は、電解質溶液の水中に溶解した塩素反応物または塩素イオンなどの液化塩素反応物に対して不透過性である膜またはセパレータを同一セルの正極と負極の間に含まないようなものとすることができる。
多くの実施形態において、反応域は、電極の一方でハロゲン反応物を還元することによって形成されたハロゲンイオンなどのハロゲンイオンが反応域で流れの残りの部分から分離しないようなものとすることができる。換言すれば、反応域は、塩素イオンなどのハロゲンイオンに対して不透過性である膜またはセパレータを同一セルの正極と負極の間に含まないようなものとすることができる。さらに、セルは、レドックスフロー電池セルではなく、ハイブリッドフロー電池セルとすることができる。したがって、ハイブリッドフロー電池セルにおいて、亜鉛などの金属が電極の一方にめっきされ、反応域はイオンを通過させるイオン交換膜を持たず(すなわち、カソード電極とアノード電極の間にイオン交換膜がない)、電解質はイオン交換膜によって陰極液と陽極液に分離されない。
ある実施形態において、第1の電極は、多孔質電極とすることができ、または少なくとも1個の多孔質要素を含むことができる。例えば、第1の電極は、以下により詳細に記述するように、多孔質または透過性金属電極を含むことができる。放電モードにおいて、第1の電極は、ハロゲンをハロゲンイオンに還元することができる正極として役立ち得る。第1の電極で多孔質材料を使用することによって、ハロゲン反応物の還元効率を高めることができる。
多くの実施形態において、第2の電極は、酸化可能な金属、すなわち、放電モード中に酸化されて陽イオンを形成することができる金属を含むことができる。多くの実施形態において、第2の電極は、金属ハロゲン化物電解質の成分の一つにおける金属イオンと同じタイプである金属を含むことができる。例えば、金属ハロゲン化物電解質が塩化亜鉛などのハロゲン化亜鉛を含むときには、第2の電極は、金属亜鉛を含むことができる。あるいは、電極は、亜鉛めっきされたルテニウム化チタン(すなわち、ルテニウムが酸化されて酸化ルテニウムを形成したルテニウム被覆チタン)などの別の材料を含むことができる。そのような場合、電気化学システムは、可逆システムとして機能することができる。
したがって、一部の実施形態において、電気化学システムは可逆的とすることができ、すなわち充電と放電動作モードの両方で作動することができ、または不可逆的とすることができ、すなわち放電動作モードにおいてのみ作動することができる。可逆的電気化学システムは、通常、電解質中の少なくとも1種類の金属ハロゲン化物を利用し、金属ハロゲン化物の金属は、その還元形態で十分に強く安定であり、電極を形成することができる。可逆システムに使用することができる金属ハロゲン化物として、ハロゲン化亜鉛が挙げられる。元素亜鉛は十分に安定であり、電極を形成することができる。一方、不可逆的電気化学システムは、前述した要件を満足する金属ハロゲン化物を利用しない。不可逆システムに使用される金属ハロゲン化物の金属は通常、不安定であり、その還元された元素形態で強く、電極を形成することができる。かかる不安定な金属とその対応する金属ハロゲン化物の例として、カリウム(K)とハロゲン化カリウム、およびナトリウム(Na)とハロゲン化ナトリウムが挙げられる。
金属ハロゲン化物電解質は、電解水溶液とすることができる。電解質は、ZnClなどの少なくとも1種類の金属ハロゲン化物電解質化合物の水溶液とすることができる。例えば、溶液は、25%ZnCl溶液などの15〜50%ZnCl水溶液とすることができる。ある実施形態において、電解質は、電解液の導電率を高めることができる1種類以上の添加剤を含むことができる。例えば、電解質がZnClを含むときには、かかる添加剤は、NaCl、KClなどのナトリウムまたはカリウムの1種類以上の塩とすることができる。
図1は、密封コンテナ101に入れられた少なくとも1個の電気化学セル、電解質およびハロゲン反応物を含む電気化学システム100を示す。密封コンテナ101は、その内部102に1気圧を超える圧力を維持するように構成された圧力封じ込め容器であるのが好ましい。好ましくは、密封コンテナ101は、元素塩素などのハロゲン反応物の液化圧力を超える圧力をその内部に維持するように構成される。10〜40℃などの常温で機能するために、密封コンテナは、75〜650psiまたは75〜400psiおよび以下のすべての部分範囲など、少なくとも75psiまたは少なくとも100psiまたは少なくとも125psiまたは少なくとも150psiまたは少なくとも175psiまたは少なくとも200psiまたは少なくとも250psiまたは少なくとも300psiまたは少なくとも350psiまたは少なくとも400psiまたは少なくとも450psiまたは少なくとも500psiまたは少なくとも550psiまたは少なくとも600psiの内圧を維持するように構成することができる。密封コンテナの壁は、必要な圧力に耐え得る構造材料で構成することができる。かかる材料の非限定的一例はステンレス鋼である。
密封コンテナ101内に含まれる少なくとも1個の電気化学セルは、好ましくは、間隙によって分離された水平方向の正極と水平方向の負極を含むことができる水平配置セルである。水平配置セルは、例えば排出または投入ポンプ停止のために、液体循環が停止したときに、幾らかの量の液体(電解質および/またはハロゲン反応物)がセルの反応域に残り得るので、有利な場合がある。液体の量は、同一セルの正極と負極を電気的に接触させるようなものとすることができる。反応域に液体が存在すると、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応剤(halogen reagent) の循環が回復したときに、垂直配置セル(単数または複数)を利用したシステムに比較して、短絡不通に備えつつ、電気化学システムの再始動を速くすることができる。反応域に電解質が存在すると、循環の非存在下でセルが電荷を保持することができ、したがって、システムが確実に無停電電源(UPS)を提供することができる。ハロゲン反応物として使用される液化塩素反応物と組み合わせた水平配置セル(単数または複数)は、動作中の塩素気泡の形成を防止または減少させることもできる。
多くの実施形態において、密封コンテナは、1個を超える電気化学セルを含むことができる。ある実施形態において、密封コンテナは、直列に接続することができる複数の電気化学セルを含むことができる。一部の実施形態において、直列に接続された複数の電気化学セルを積層体として配置することができる。例えば、図1の要素103は、直列に接続された水平配置電気化学セルの垂直積層体である。水平配置セルの積層体は、その全体が本願明細書において参照により援用されている、国際公開第2008/089205号(特許文献12)の7〜11ページおよび図1〜3に開示されたものに類似していてもよい。単一の水平配置セルの利点は、積層体にも当てはまる。
電気化学システムは、通常放電動作モードにおいて金属ハロゲン化物電解質と液化ハロゲン反応物を含む混合物を少なくとも1個のセルに送達するように構成することができる供給管または多岐管を含むことができる。電気化学システムは、放電モードにおいて少なくとも1個の電気化学セルから電気化学反応の生成物を収集するように構成することができる戻り管または多岐管を含むこともできる。かかる生成物は、金属ハロゲン化物電解質および/または液化ハロゲン反応物を含む混合物とすることができるが、混合物中のハロゲン反応物の濃度は、放電モードにおいてハロゲン反応物を消費するために、セルに入る混合物と比較して低下することがある。
例えば、図1において、供給管または多岐管115は、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を含む混合物を積層体103の水平配置セルに送達するように構成される。戻り管または多岐管120は、積層体のセルから電気化学反応の生成物を収集するように構成される。さらに考察されるように、一部の実施形態において、供給管もしくは多岐管および/または戻り管もしくは多岐管は、水平配置セルの積層体のための積層体組立品の一部とすることができる。一部の実施形態において、積層体103は、容器101の壁によって直接支持することができる。さらに一部の実施形態において、積層体103は、容器101および/または貯蔵所119の壁に連結された1本以上の管、支柱またはひもによって支持することができる。
供給管または多岐管および戻り管または多岐管は、液化、例えば液体、ハロゲン反応物および/または金属ハロゲン化物反応物を含むことができる貯蔵所119に連結することができる。かかる貯蔵所は、密封コンテナ101内に位置することができる。貯蔵所、供給管または多岐管、戻り管または多岐管、および少なくとも1個のセルは、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を循環させるループ回路を形成することができる。
金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物は、充電モードと放電モードにおいてループ回路が反対方向に流れることができる。放電モードにおいて、供給管または多岐管115は、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を貯蔵所119から少なくとも1個のセル103に送達するのに使用することができ、戻り管または多岐管120は、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を少なくとも1個のセルから貯蔵所に戻すのに使用することができる。充電モードにおいて、戻り管または多岐管120は、金属ハロゲン化物電解質および/または液化ハロゲン反応物を貯蔵所119から少なくとも1個のセル103に送達するのに使用することができ、供給管または多岐管115は、金属ハロゲン化物電解質および/または液化ハロゲン反応物を少なくとも1個のセル103から貯蔵所119に戻すのに使用することができる。
一部の実施形態において、システムが水平配置セルの垂直積層体を利用するときには、戻り管または多岐管120は、上向きに流れる戻り管または多岐管とすることができる。管120は、上向流域121および下向流域122を含む。金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン電解質の流れは、放電モードにおいて積層体103のセルから流域121を通って上方に向かい、次いで流域122を通って下方の貯蔵所に向かう。上向きに流れる戻り管または多岐管は、流れが主に積層体103の最下部セルから進むのを防止し、それによって、積層体のセル間でより均一な流路抵抗を与えることができる。
電気化学システムは、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物をポンプ輸送するための1個以上のポンプを含むことができる。かかるポンプは、密封容器の内部にあっても、なくてもよい。例えば、図1は、排出ポンプ123を示す。排出ポンプ123は、貯蔵所119と供給管または多岐管115を流体的に連結し、放電モードにおいて金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を供給管または多岐管115を通して電気化学セル(単数または複数)103に送達するように構成される。一部の実施形態において、電気化学的生成システムは、図1に要素124として示された投入ポンプを含むことができる。投入ポンプは、戻り管または多岐管120と貯蔵所119を流体的に連結し、充電モードにおいて金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を戻り管または多岐管を通して電気化学セル(単数または複数)に送達するのに使用することができる。一部の実施形態において、電気化学システムは、投入ポンプと排出ポンプの両方を含むことができる。投入ポンプと排出ポンプは、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を供給管または多岐管および戻り管または多岐管を含むループ回路を通して反対方向にポンプ輸送するように構成することができる。好ましくは、投入および排出ポンプは、1台のみのポンプが所与の時間作動するように構成される。かかる取り合わせは、システムの信頼性を改善し、システムの寿命を延長することができる。正反対のポンプ配列によって、システムにおいて充電モードと放電モードの切り換え弁を不要にすることもできる。かかる切り換え弁は、追加のポンプよりもコストがかかることが多いかもしれない。したがって、正反対のポンプ配列によって、システムの総コストを削減することができる。
システムに使用されるポンプは、求心ポンプとすることができる。一部の実施形態において、少なくとも30L/分のポンプ輸送速度を与え得るポンプを使用することが好ましいことがある。
図1に貯蔵所を要素119として示す。貯蔵所119は、ハロゲン反応物に不活性である材料で作製することができる。かかる不活性材料の非限定的一例は、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリマー材料とすることができる。貯蔵所119は、金属ハロゲン化物電解質を貯蔵することもできる。そのような場合、液化塩素を液化ハロゲン反応物として使用すると、塩素のほうが密度(比重)が高いため、および/または図7および8に関して以下に示すように分離装置によって、塩素を金属ハロゲン化物電解質から分離することができる。図1は、貯蔵所下部の液化塩素(要素126)を示す。金属ハロゲン化物電解質は、貯蔵所中の液化塩素の上にある(要素125)。
貯蔵所119は、液化ハロゲン反応物の供給路を含むことができる。供給路は、ハロゲン反応物126をシステムの供給管または多岐管115に供給することができる。システムのハロゲン反応物供給路と供給多岐管は、排出ポンプ123の前で、排出ポンプ123において、または排出ポンプ123の後で、連結することができる。一部の実施形態において、システムのハロゲン反応物供給路と供給多岐管の連結は、混合ベンチュリ管を含むことができる。図1は、液化ハロゲン反応物供給路を要素127として示す。管、導管などの供給路127の入口は、液化塩素反応物などの液化ハロゲン反応物を貯蔵することができる貯蔵所119の下部126まで延在することができる。供給路127の出口は、排出ポンプ123の入口に連結される。管、導管132などの電解質取り入れ供給路は、金属ハロゲン化物電解質がある上部125まで延在することができる。
一部の実施形態において、貯蔵所119は、1枚以上の孔板を含むことができる。孔板は、例えば、その中に穴を有する水平板とすることができる。孔板は、液化ハロゲン反応物が、例えば放電モードにおいて戻り管または多岐管120から貯蔵所119に戻るときに、貯蔵所の下部126で、液化塩素反応物などの液化ハロゲン反応物の沈降を促進することができる。貯蔵所119は、好ましくは、ただし必須ではないが、セル103の積層体の下に位置する。
一部の実施形態において、貯蔵所119は、1個以上の邪魔板を含むことができる。かかる邪魔板は、貯蔵所の最上部および最下部に位置する垂直板とすることができる。邪魔板は、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物の戻り流における渦電流を減少および/または防止することができ、それによって貯蔵所における金属ハロゲン化物電解質からの液化ハロゲンの分離を向上させる。
ある実施形態において、排出ポンプは、その出入口が貯蔵所における金属ハロゲン化物電解質の上限レベルよりも下に位置するように、貯蔵所に対して位置することができる。ある実施形態において、排出ポンプの出入口は、水平または本質的に水平に位置することができる。かかる配置において、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物の流れは、排出ポンプにおいて、入口における水平方向から供給多岐管または管115における垂直方向に90度向きを変えることができる。一部の実施形態において、排出ポンプ123の入口は、ラッパ口部を含むことができる。ラッパ口部は、流れを減速させ、それによって貯蔵所における乱流の形成を防止/減少させることができる。
投入ポンプも、その出入口が貯蔵所における金属ハロゲン化物電解質の上限レベルよりも下の位置にすることができる。ある実施形態において、投入ポンプの出入口は、排出ポンプの出入口よりも低いレベルに位置することができる。投入ポンプの出入口も、ラッパ口部を有することができる。ラッパ口部は、流れを減速させ、それによって貯蔵所における乱流の形成を防止/減少させることができる。
図6は、液化分子塩素反応物などの液化ハロゲン反応物を含むことができる下部126、金属ハロゲン化物反応物を含むことができる上部125、水平孔板603、垂直邪魔板604、排出ポンプの水平入口605、投入ポンプの水平出口606、および液化ハロゲン反応物用供給路607を有する貯蔵所119を示す。供給路607は、貯蔵所の下部126に入口を有し、排出ポンプ入口605に連結される。孔板603は、金属ハロゲン化物電解質とハロゲン反応物の境界が位置すると予想されるレベルにほぼ位置する。線608は、貯蔵所における金属ハロゲン化物電解質の上限レベルを模式的に示す。排出ポンプ入口605および投入ポンプ出口606は、貯蔵所の壁から突出することができる。
一部の実施形態において、電気化学システムは、例えば、排出ポンプの速度、投入ポンプの速度、および/またはハロゲン反応物を電解質に供給する速度を制御するのに使用することができる制御要素を含むことができる。かかる制御要素は、アナログ回路とすることができる。図1は、要素128として制御要素を示す。要素128は、以下のパラメータ、すなわち投入ポンプ124および排出ポンプ123の速度並びに供給路127を通る液化塩素反応物の供給速度の1つ以上を制御することができる。
密封コンテナの内部は、各々圧力の異なるいくつかの加圧区域を有することができる。例えば、内部は、第1の区域、および第1の区域よりも圧力が高い第2の区域を含むことができる。一部の実施形態において、第1の区域は、第2のより高い圧力域で包囲され、または取り囲まれることができる。第1の区域は、電解質/液化ハロゲン反応物ループ、すなわち貯蔵所119、セル(単数または複数)103、ポンプ(単数または複数)123および124、多岐管(単数または複数)115、120を含むことができ、第2の周囲または包囲区域は、第1の区域と密封容器101の壁の間の空間とすることができる。図1において、セル103、供給多岐管または管115、貯蔵所の上部125の金属ハロゲン化物反応物およびその下部126の液化ハロゲン反応物を含む貯蔵所119、並びに戻り多岐管または管120はすべて、第1の圧力域内とすることができ、より高圧の第2の区域は、容器101の内部の領域129、130および131とすることができる。
かかる配置において、第1の区域の圧力は、ハロゲン反応物を所与の温度で液化するのに十分な圧力とすることができる。かかる圧力は、75〜450psiまたは75〜400psiおよびその間のすべての部分範囲など、少なくとも75psiまたは少なくとも100psiまたは少なくとも125psiまたは少なくとも150psiまたは少なくとも175psiまたは少なくとも200psiまたは少なくとも250psiまたは少なくとも300psiまたは少なくとも350psiまたは少なくとも400psiとすることができる。同時に、第2の圧力域の周囲圧力は、第1の区域の最大運転圧力よりも高くすることができる。かかる周囲圧力は、75〜650psiまたは200〜650psiまたは400〜650psiおよびその間のすべての部分範囲など、少なくとも75psiまたは少なくとも100psiまたは少なくとも125psiまたは少なくとも150psiまたは少なくとも175psiまたは少なくとも200psiまたは少なくとも250psiまたは少なくとも300psiまたは少なくとも350psiまたは少なくとも400psiまたは少なくとも450psiまたは少なくとも500psiまたは少なくとも550psiまたは少なくとも600psiとすることができる。
包囲配置は、いくつかの利点を提供することができる。例えば、第1の区域/ループ回路から万一漏出した場合には、周囲の第2の区域のより高い圧力によって、漏出成分(単数または複数)が第1の区域の外側でなく内側に流れるようにすることができる。さらに、周囲のより高い圧力域は、多岐管、貯蔵所の壁などのプラスチック製部品を含めて、第1の区域/ループ回路の部品に疲労亀裂が伝播するのを軽減/防止することができる。加圧包囲配置によって、より薄い外壁(単数または複数)を密封コンテナ/容器に使用することもでき、それでも、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物の内部流れ形状に悪影響を及ぼし得る変形(単数または複数)を防止することができる。第2の圧力域がない場合、内部のより高い圧力の膨張力に対して構造が支持されないために、かかる変形(単数または複数)を防止するためのより厚い外壁(単数または複数)が必要になることがある。
ある実施形態において、密封コンテナ/容器の外壁は、円柱状部品および2枚の環状端板で形成することができる。環状端板の一方は、円柱状部品の最上部に、他方は容器を密閉するために最下部に配置することができる。かかる外壁に加圧包囲配置を使用すると、システムの動作中に生じる多様な圧力に外壁が露出される場合と比較して金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物の内部流れ形状が露出されずに、より薄い端板を使用することができる。
第2の圧力域は、アルゴン、窒素などの不活性ガスを充填することができる。一部の実施形態において、第2の圧力域は、ハロゲン反応物などの第1の区域から漏出する反応剤を中和することができるし、および/または第1の区域/ループ回路の壁を修復するための、追加の成分を含むこともできる。かかる追加の材料は、例えば、ソーダ灰とすることができる。すなわち、空間129、130および131にソーダ灰を充填することができる。
加圧包囲配置の電気化学システムは、以下のように製作することができる。まず、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応剤の密閉ループ回路を製作することができる。密閉ループ回路は、液化ハロゲンの液化圧力を超える内圧を所与の温度で維持できるようにすることができる。密閉ループ回路は、1個以上の電気化学セル、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を貯蔵する貯蔵所、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を貯蔵所から1個以上のセルに送達する供給多岐管または管、金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物を1個以上のセルから貯蔵所に戻す戻り多岐管、並びに1個以上のポンプのうちの1個以上を含むことができる。ループ回路を製作した後、それを容器またはコンテナの内部に配置し、密封することができる。容器またはコンテナは、その後、ループ回路の最大作動圧力よりも高い圧力に加圧することができる。容器の加圧は、アルゴン、窒素などの不活性ガスおよび場合によっては、1個以上の追加の成分中で、ポンピングによって実施することができる。容器の壁が、円柱状部品および2枚の端板で形成されるときには、密封手順は、円柱状部品の最上部および最下部に端板を含むことができる。
図2は、放電モードにおける図1の積層体103などの積層体の水平配置セルを通る金属ハロゲン化物電解質および液化ハロゲン反応物の流路を示す。図2における電解質流路は、矢印で示される。積層体のセルの各々では、流れは、供給管または多岐管21(図1の要素115)から、分配域22中に進み、多孔質「塩素」電極23を通り、基質、例えばチタン基質またはルテニウム化チタン基質、および基質上の酸化可能な金属、例えば亜鉛を含むことができる金属電極25上に進み、収集域26に進み、上向きの戻り多岐管27(図1の要素121)を通り、戻り管29(図1の要素122)に進む。
一部の実施形態において、要素24を金属電極25の最下部に配置することができる。さらにいくつかの別の実施形態において、かかる要素を省略することができる。要素24の目的は、下にある隣接セルの多孔質電極を通過するときに、金属ハロゲン化物電解質の流れが活性金属電極に接触するのを防止することであり得る。換言すれば、要素24は、電解質が各金属電極25の片側(例えば、最下部側)に接触するのを防止して、金属(例えば、亜鉛)が金属電極25の反対側(例えば、最上部側)のみに付着する(plate)ようにする。ある場合には、要素24は、ポリマーまたはプラスチック材料を含むことができる。
図2は、障壁30も示す。各障壁30は、以下で詳細に考察するセル枠の一部とすることができる。障壁30は、正極を同一セルの負極から分離することができる。障壁30は、電気絶縁材料を含むことができる。電気絶縁材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリマー材料とすることができる。
図2に示した構造において、金属ハロゲン化物電解質は、強制的に多孔質電極を通って下方に流れ、次いで上方に流れて、セルから流出することができる。かかる下方と上方の流路によって、各セルの多孔質電極および金属電極は、電解質の流れが停止したときの各セル並びに供給多岐管、分配域、収集域および戻り多岐管排出管に残留する金属ハロゲン化物電解質のプールと電気的に接触することができる。かかる接触によって、流れが停止したときにセルの積層体における導通を維持することができ、連続ポンプ動作なしに無停電電源(UPS)の適用に備えることができる。各セル内の下方と上方の流路は、電解質の流れが停止したときにさもなければ生じる分流を遮断することもできる。分流は、システムに貯蔵されたエネルギーの望ましくない自己放電、および積層体全体にわたってZnなどの酸化可能な金属などの1種類以上の活性材料の不都合な不均一分布をもたらし得るので、望ましくない。
図5aは、さらに、例示的な金属ハロゲン化物電解質としてZnCl2 および例示的なハロゲン反応物としてCl2 を使用した積層セルを通る流路を示す。図5aの積層体は、正極504、例えば多孔質または透過性金属「塩素」電極と負極502、例えば亜鉛電極との間に反応域506を有する第1のセル521、および正極505と負極503の間に反応域507を有する第2のセル522を含む。セル521の負極502は、セル522の正極505に電気的に接続され、それによって積層体のセル間が導通状態になる。負極の各々は、チタン板などの導電性不透過要素を含むことができる。かかる要素は、電極502では要素509、電極503では要素510として示される。
図5aは、セル521の正極504の上にある電極501、すなわち終端板(terminal plate)も示す。セル521が最上部終端セルであるときには、電極501を積層体の終端正極にすることができる。セル521が終端セルではない場合、電極501は、積層体の隣接セルの負極とすることができる。正極504および505は、好ましくは、透過性金属電極などの多孔質電極である。
セルは、セル間距離が、積層体の特定のセルの正極と負極の距離(電極間距離)よりもかなり大きくできるように、積層体中に配列することができる。電極間距離は、例えば、1〜2mmなどの0.5〜5mmとすることができる。一部の実施形態において、セル間距離は、電極間距離の3〜15倍などの少なくとも3倍または少なくとも5倍または少なくとも8倍または少なくとも10倍とすることができる。セル間距離は、2個の隣接セルにおける2つの同類表面(analogous surfaces)間として定義することができる。例えば、セル間距離は、セル521の負極502の上部表面とセル522の負極503の上部表面の距離とすることができる。セル間距離は、10〜15mmなどの5〜20mmとすることができる。図5aにおける特定のセルの正極と負極の距離は、セル521の正極504の下部表面と同一セルの負極502の上部表面の距離である。
正極または負極の少なくとも一方は、特定のセルでセル間距離と電極間距離の大きな差を得るために、1個以上の導電性スペーサを含むことができる。導電性スペーサは、(i)電極間距離と比較してセル間距離を増加させ、(ii)隣接セルの正極と負極の電気的接触をもたらし、(iii)電解質の流路で流路溝(flow channel)を生成する。
図5aにおいて、セル522の正極505は、多孔質部分525、並びに隣接セル521の負極502に電気的に接続された2個の導電性スペーサ523および524を有する。導電性スペーサ523および524は、多孔質材料でできていてもいなくてもよい。ある実施形態において、スペーサ523および524などの導電性スペーサは、後述する不透過性金属でできていてもよい。電極505と同様に、セル521の電極504は、多孔質部分520並びに2個の導電性スペーサ518および519を含む。電解質流路526、527は、隣接セルの隣接するアノード電極とカソード電極の間に存在する。導電性スペーサ518、519は、流路526、527を後述する流路溝に分割する。同一セルのアノード電極とカソード電極は、(図9Bで要素529として示された)1個以上の絶縁スペーサによって、および/またはセル枠(図3に示された要素301)によって、互いに分離されて、それぞれのセル521、522で反応域506、507の流路を生成する。
セル521および522に加えて、図5aは、貯蔵所119、ポンプ123を含む供給路115、並びに上向きに流れる部分121、および貯蔵所119に連結された部分122を含む戻り多岐管120を示す。貯蔵所119、供給路115、戻り多岐管120、流路526、527および反応域506、507の流路は一緒に、図5aではZnCl2 として示された金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物(図5aではCl2 )の閉ループ(例えば、流れの環)を形成する。
放電モードにおいて、金属ハロゲン化物電解質と液化ハロゲン反応物の混合物は、貯蔵所119から、セル521の電極504、セル522の電極505などのセルのそれぞれの正極の最上部におけるスペーサ518/519、523、524の間の溝形状の流路526、527中に達する。ハロゲン反応物は、正極で還元される。混合物は、正極の多孔質部分(セル521の部分520およびセル522の部分525)を通過した後、ハロゲン陰イオン(ハロゲン反応物として使用される分子塩素の場合にはCl−)が多くなる。
セル521の区域506、セル522の区域507などのセルの反応域は、Cl−などのハロゲン陰イオンを金属ハロゲン化物電解質から分離するように構成された膜もセパレータも含まない流路溝でもある。したがって、正極からは、ハロゲン陰イオンの多い混合物が、セル521の電極502、セル522の電極503などの負極に向かって下降する。放電モードにおいて、負極の金属が酸化されて、陽イオンを形成し、ハロゲン陰イオンの多い混合物中に放出される。
例えば、負極が図5aに示すように金属Znを含む場合、金属亜鉛は酸化されて亜鉛イオンになり、2個の電子を放出する。電解質混合物は、負極に接触後、ハロゲン陰イオンと金属陽イオンの両方が増加し、(図3に関して記述したように)セル枠中の経路および上向きに流れる戻り多岐管を通ってセルから流出して、貯蔵所に戻り、そこで新たな量の液化ハロゲン反応物を混合物に補給することができる。要約すると、図5aに示したシステムにおいて、以下の化学反応が放電モードにおいて起こり得る。
Cl2 (Aq) + 2e− → 2Cl− (正極)
Zn(単数または複数) → Zn2++ 2e− (負極)
これらの反応の結果として、セル1個当たり2.02Vを生成することができる。
放電モードにおいて、電気化学システムは、ハロゲン反応物および負極を構成する金属を消費し、電気化学ポテンシャルを生成することができる。充電モードにおいて、積層体の終端電極に電位を印加することによって、ハロゲン反応物および電極の金属を補給することができる。充電モードにおいて、貯蔵所からの電解質は、放電モードとは逆方向に移動する。
図5aの場合、かかる逆方向の移動は、電解質が反時計回りに移動することを意味する。充電モードにおいて、電解質は、戻り多岐管120を通過した後、電極において、セル521、522などのセルに入る。電極は、放電モードにおいて負極として作用するが、充電モードにおいて正極として作用する。図5aのかかる電極は、セル521の電極502およびセル522の電極503である。この電極において、電解質の金属イオンは、元素金属に還元され、電極に再び堆積することができる。亜鉛は、各電極502、503の上に付着する。例えば、図5aのシステムの場合、亜鉛イオンは、電極502または503で還元され、堆積することができる(Zn2+ + 2e− → Zn)。次いで、電解質は、図5aの電極505、504などの多孔質電極を上方に通過し、電解質のハロゲンイオンが酸化されて、分子ハロゲン反応物を形成することができる。
図5aに示した例の場合、金属ハロゲン化物電解質の塩素イオンが電極505および504で酸化して分子塩素を形成する。図5aに示したシステムは、ハロゲン反応物の液化圧力を超える圧力下にあるので、電極505および504で形成されたハロゲン反応物は、水溶液が溶解塩素で飽和した後は液体である。
電解質は、形成されたハロゲン反応物との混合物の形で、流路526、527を通り、次いで管または多岐管115を通って、セル521または522などのセルから流出する。混合物中の金属ハロゲン化物電解質の濃度は、管120からセルに入った電解質の濃度よりも低くなり得る。管115から、混合物は貯蔵所に入り、そこで、例えば、重力および任意選択の孔板、またはあるタイプの分離膜を使用して、ハロゲン反応物と金属電解質自体に分離することができる。
図5bは、電気化学セルの垂直積層体103を通る別の流れ構造である。この実施形態において、電気化学セルは、図5aに示した実施形態とは逆(すなわち、上下反対)である。すなわち、電気化学セルは、放電モードにおいて、電解質が、各セル521、522の最下部から、流路526、527を通り、次いで電極504、505の多孔質部分520、525を通り、反応域506、507に流入し、次いで貯蔵所119に戻るように構成される。充電モードにおいて、電解質は、逆方向に流れる(すなわち、反応域506、507から電極504、505を通って下降し、流路526、527に入る)。この実施形態において、亜鉛は、充電モードにおいて負の金属電極501、502、503の最下部に付着する。このようにして、電着した亜鉛層は、充電モードにおいて下方に成長する。
放電モードにおいて、亜鉛は酸化し、それによって負の金属電極502、503から溶解する。亜鉛イオンZn2+は、亜鉛が溶解して電解質に入る。分子塩素は多孔質電極で還元されて塩素イオンを形成する。
前の実施形態と同様に、貯蔵所119は、容器101の最下部に置かれる。貯蔵所119に動作可能なように取り付けられた排出ポンプ123も含まれる。電解質は、貯蔵所119から供給管または多岐管115を経由して、導電性スペーサ518/519、523/524の間の流路526、527に、さらに電極504、505の多孔質領域520、525を通してポンプ輸送される。電解質は、反応域506、507を出て、戻り管または多岐管120を経由して貯蔵所119に戻る。
セルに送達される前に、液化ハロゲン反応物と混合された金属ハロゲン化物電解質は、1つ以上の流れに分岐し、多孔質電極への複数の流路を形成し得る。これらの流路は、同じ流れ抵抗を有し得る。1つ以上の分岐の各々は、流れを2つに分割することができる。例えば、図3は、供給多岐管331を通して供給される金属ハロゲン化物電解質と液化ハロゲン反応物の流れを部分流341および342に分裂する第1レベルの分岐節340を有する一つの考えられるセル設計を示す。部分流341および342の各々は、さらに、それぞれ第2レベルの分岐節343および344で2つの次のレベルの部分流に分裂することができる。第2レベルの節で形成された4つの部分流345、346、347および348の各々は、さらに、それぞれ第3レベルの節349、350、351および352で2つの第3レベルの部分流に分裂する。
3つのレベルの分岐の結果、金属ハロゲン化物電解質と液化ハロゲン反応物の流れは、8つの別々の経路353、354、355、356、357、358、359、360を通してセルに入ることができる。8つの別々の経路の各々は、同じ流れ抵抗を有する。というのは、それらは、同じ長さおよび同数の屈曲部を有し、屈曲部は同じ半径、すなわち同じ形状を有するからである。分岐節は、積層体の各セルで電解質とハロゲン反応物の流れを分裂することができる。電解質および液化ハロゲン反応物は、複数の流路または単一流路を通ってセルから流出することができる。
一部の実施形態において、複数の流路は、戻り多岐管または管に達する前に、合流してより少数の流れになることができる。例えば、図3によれば、電解質および液化ハロゲン反応物は、セルの最下部から8個の流路361〜368を通って流出することができる。流れはセルの最下部を通って出て行くので、経路361〜368は、図3に示した図においてセルの最上部に直接の結合部を持たない。隣接する流路361と362、363と364、365と366、367と368は、第1レベルの合流節369〜372で合流して、それぞれ第2レベルの流路373、374、375および376になる。第2レベルの流路は、さらに、2つの第2レベルの合流節377および378で合流して2つの第3レベルの流路381および382を形成する。第3レベルの流路381および382は、さらに、第3レベルの節383で合流して、単一流384を形成し、戻り多岐管338に入る。流路361〜368の各々は、同じ流れ抵抗を有する。というのは、それらは、戻り多岐管に向かう途中で、同じ長さおよび同数の屈曲部を有し、屈曲部は同じ半径を有するからである。
図3は、セル枠301を含む電気化学セルを示す。かかる電気化学セルを使用して、図2に示す構造および流れを得ることができる。セル枠301は、供給多岐管要素331、分配溝、分岐節、スペーサ台335、合流節、収集溝、戻り多岐管要素338、およびバイパス導管要素334を含むことができる。
一部の実施形態において、図3に示した枠301と各々同一または類似した複数のセル枠301が、垂直に積層され、所定の位置に電極を有し、図2に示した積層体を形成することができる。かかる積層体を形成するために、複数のセル枠301の各々において図3における要素331などの供給多岐管要素は、別のセル枠301の供給多岐管要素と一列に並び、それによってシステムの供給多岐管を形成することができる。セル枠301の各々における分配溝および分岐節は、別のセル枠301における分配溝および分岐節と一列に並び、それによってシステムの分配域を形成することができる。セルの各々の正極(放電モード)は、セル枠301のスペーサ台上で各セルの負極(放電モード)の上または下にあり、それによって正極と負極の交互の層を形成する。
複数のセル枠301の各々における合流節および収集溝は、別のセル枠301における合流節および収集溝と一列に並び、それによってシステムの収集域を形成することができる。セル枠301の各々における図3の要素338などの戻り多岐管要素は、別のセル枠301における戻り多岐管要素と一列に並び、それによってシステムの戻り多岐管を形成することができる。セル枠301の各々における図3の要素334などのバイパス導管要素は、別のセル枠301におけるバイパス導管要素と一列に並び、それによってシステムのバイパス導管要素を形成することができる。バイパス導管は、流体の流れおよび/または電線もしくは電気ケーブルに使用することができる。
一部の実施形態において、セル枠301は、環状とすることができる。かかる形状は、複数のセルを円柱状の圧力封じ込め容器に挿入するのを容易にし、それによってシステムの製造コストを削減することができる。枠301は、PVCなどのポリマー材料とすることができる電気絶縁材料を含むことができる。
セル枠301を使用した設計は、電解質およびハロゲン反応物の分布が均一な低損失の流れ、二極式の電気設計、製造の容易さ、内部バイパス経路、および(後述する)動作静止モードを実現することができる要素を容易にすることができる。
セル枠301の利点として、図3の流路溝における1次、2次および3次の分岐などの複数の次数の分岐を含むことができる分配域における分岐設計が挙げられるが、それだけに限定されない。この複数の次数の分岐は、溝の各々が同じ長さ、屈曲数および屈曲半径を有するので、各々同じ流れ抵抗を有する複数の溝をもたらす。図3は、セル1個当たり8個の供給溝を示し、各々同じ流れ抵抗を有する。複数の分岐を有するこの設計は、複数の溝の各々を通る層流の維持を可能にすることができる。この設計は、電解質における流速、粘度の均一性、または密度の均一性とは無関係に、複数の溝間の流量の等分割を可能にすることができる。
動作モード
オフモードは、電気化学システムの貯蔵または輸送に使用することができる。オフモード中、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物はセルに送達されない。水平な位置で残存し得る少量のハロゲン反応物は、還元され、金属イオンと化合して、金属ハロゲン化物を形成することができる。例えば、残りの液化塩素反応物は、ハロゲン陰イオンに還元され、亜鉛イオンと化合して、塩化亜鉛を形成することができる。
オフモードにおいて、システムの1個以上のセルの終端電極は、短絡抵抗器を介して接続することができ、システムのセルに0Vの電位を生成することができる。一部の実施形態において、好ましくは、ブロッキングダイオードを使用して、任意の外部電圧源を介してシステムを通る逆電流を防止することができる。
放電モード中、排出ポンプをオンにすることができ、金属ハロゲン化物電解質とハロゲン反応物の混合物は、システムのセル(単数または複数)を循環することができる。負極を構成する酸化可能な金属から金属陽イオンが形成されると電子を放出することができる。放出された電子は、ハロゲン反応物によって捕獲され、それによって反応物をハロゲン陰イオンに還元し、システムのセル(単数または複数)の終端電極に電位を生成することができる。システムから電力が要求されると、ハロゲン反応物を消費し、追加の量の液化ハロゲン反応物をシステムの貯蔵所から供給管または多岐管に放出することができる。
静止または待機モード中には、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物の流れがほとんどまたは全くないこともある。システムの有効性は、平衡電圧によって維持することができる。この平衡電圧は、システムのセル(単数または複数)上の正確な電位を維持して、金属ハロゲン化物電解質およびハロゲン反応物の循環がないときに生じ得る電気化学的反力を相殺することによって、システムの自己放電を防止することができる。開示された特別な設計のセル板は、セル間の導通を維持しながら、さもなければ供給および戻り多岐管を通して流れる分流を遮断することができる。
図9aおよび9bは、一実施形態による全金属電極組立品900を示す。全金属電極組立品900は、不透過性(例えば、非多孔性)金属カソード25、透過性金属アノード23、および好ましくは不透過性金属スペーサ518、519を含む。不透過性カソードは、電解質を通過させず、透過性アノードは電解質を通過させ、多孔質とすることができる。
不透過性金属カソード25は、めっき可能な遷移金属でできていてもよい。不透過性金属カソード25は、例えば、亜鉛、チタン、アルミニウムめっきチタンまたはタンタルとすることができる。透過性金属アノード23は、貴金属アノード電極の堆積またはアロイ表面コーティングを有する遷移金属でできていてもよい。透過性金属アノード23は、ルテニウムまたはイリジウム被覆チタンまたはタンタル(例えば、酸化ルテニウム被覆チタン)でできていてもよい。さらに、透過性金属アノード23は、金属フェルト、金属発泡体、金網、金属メッシュ、穴の開いた金属板、金属織物、金属ウール、透過性焼結金属粉末、充填金属粉末、または多孔質コンテナ中の充填金属粉末の少なくとも1つでできていてもよい。透過性金属電極23は、電解質が通過することができる任意の他の多孔質構造とすることもできる。
不透過性金属カソード25は、シート金属から製作することができ、金属粉末から鋳造、鍛造、圧縮成形することができ、または不透過性金属電極を形成するのに適切な任意の他の技術によって製作することができる。図9a、9bに示すように、不透過性金属カソードは平坦である。しかし、別の実施形態において、不透過性電極25は、波形、突出部、溝、または不透過性電極25を平坦でなくする他のフィーチャを有することができる。透過性金属電極23は、多層金属メッシュ、多層発泡体などの複数の層を含むことができる。全金属電極組立品900において、金属スペーサ518、519は、電解質流路526を異なる数の電解質流路溝526a、526bなどに分離する複数の流れ誘導部(flow director) として働くことができる。
この実施形態の全金属電極組立品900において、1個のセル(例えば、図5aのセル521)の不透過性金属カソード25、隣接セル(例えば、図5aのセル522)の透過性金属アノード23、および金属スペーサ518、519を互いに結合させる。結合は、溶接、焼結、または別様に単一体が形成されるような機械的結合によって実施することができる。結合は、好ましくは、不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および金属スペーサ518、519が接触する接合部901において成される。この実施形態の一態様において、金属スペーサ518、519は、連結要素528によって連結される。連結要素528は、電解質に透過性アノード23を通過させ、流路526を介した導管115と120の間の直接的な流れを防止する障壁としても作用する。不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23を分離することに加えて、金属スペーサ518、519は、不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23の間の流路溝を画定して、透過性金属アノード23の表面全体に電解質が流れるように誘導するのを補助する。金属スペーサ518、519は、平行とすることができ、したがって、平行な流路溝を形成することができる。
不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および金属スペーサ518、519はすべて、金属または実質的に金属でできているので、不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23は電気的に接続される。しかし、全金属電極組立品900の不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23は、同じ電気化学セルの一部ではない。組立品900は、例えば、図5aに示した負極501、導電性スペーサ518、519および透過性電極504に対応する。しかし、図5aに示すように、電気化学セル521は、反応域506によって分離された透過性または多孔質電極504と不透過性負極502を含む。電気化学セル521の不透過性電極502と透過性電極504の間の反応域506の流路間隙を維持するのは、絶縁(すなわち、非導電)セル枠301、およびセル枠の部分間に延在する任意選択の絶縁スペーサ529である。絶縁スペーサ529は、枠301と同じ材料でできていてもよく、枠の一体成形部分を含むことができる。
本発明者らは、個々の部品を積み重ねるのではなく、全金属電極組立品900を製作することによって、電気化学積層体103の製造効率が改善することを見いだした。さらに、以下により詳細に考察するように、本発明の実施形態は、従来のフローセルでは見られない組立品の許容積層要件に対応するように組み立てることができる。さらなる利点として、低セルインピーダンス、より良好な性能、より長い耐用年数、より少ない故障メカニズム、セル形状および積層許容度のより良好な制御、より良好な改装および/または再利用特性、並びにシート金属成形、溶接、ろう付け、焼結などの一般技術を使用して部品材料を組み立てる能力の1つ以上が挙げられる。
図10a〜10cは、電極組立品900Aの別の一実施形態を示す。この実施形態は、図9a、9bに示した実施形態に類似しているが、この実施形態における導電性スペーサ518、519は柔軟である。すなわち、導電性スペーサ518、519は、収縮して(例えば、その高さを少なくとも20%などの少なくとも10%変化させ)、電気化学セルに対する圧縮応力を吸収するように構成される。このようにして、電気化学セルの積層体103における各全金属電極組立品900中の1個のセルの不透過性金属カソード25と隣接セルの透過性金属アノード23の間の間隙1001を調節することができる。このようにして、特に電気化学セルの大きい積層体103において、より大きい積層許容度を得ることができる。導電性スペーサ518、519は、扇形(すなわち、波形またはジグザグ形)とすることができ、シート金属から製作することができる。導電性スペーサ518、519の設計および材料は、圧縮応力が除去されたときに導電性スペーサ518、519がバネのように弾性回復することができるように選択することができる。あるいは、導電性スペーサ518、519は、圧縮されたときに、可塑的に変形するように設計することもできる。前の実施形態と同様に、全金属電極組立品900Aは、溶接、ろう付け、焼結、または任意の他の適切な連結技術によって組み立てることができる。
図11a〜11cは、電極組立品900Bの別の一実施形態を示す。この実施形態において、不透過性金属カソード25は、一体型導電性スペーサ518、519を含む。この実施形態の不透過性金属カソード25は、例えば、シート金属に型押しすることによって製作することができる。あるいは、この実施形態の不透過性金属カソード25は、鋳造によって製作することができる。他の製作技術を使用することもできる。導電性スペーサ518、519は不透過性金属カソード25と一体であるので、全金属電極組立品901の製作は、より少ない連結操作によって実施することができる。製作は、一体型不透過性金属カソード25/導電性スペーサ518、519を透過性金属アノード23に連結するだけでよい。例えば、複数の導電性スペーサ518、519は、狭間胸壁状不透過性カソード25中の型押しされた突出部を含み、型押しされた突出部は、図11cに示すように透過性アノード23に接続される。図11aおよび11bに示すように、不透過性電極25は、透過性電極23の縁部(単数または複数)(すなわち、副表面(minor surfaces))上に延在し、それを覆う。セル枠からの電解質入口353〜360は、電極25の縁部に位置する。入口353〜360は、図11cに示すように、それぞれの流路溝526a、526bなどに流体的に接続する。
別の一実施形態において、導電性スペーサ518、519は、透過性金属アノード23と一体で作製することができる。例えば、導電性スペーサは、一体成形された突出部をアノード中に含むことができ、突出部はカソードに接続される。突出部は、カソードを所望の形状に型押しもしくは鋳造することによって、または線状スペーサに対応する溝を有する型の中で金属粉末を焼結させることによって、作製することができる。
図9〜11の実施形態において、電極23、25は、矩形であり、複数の導電性スペーサ518、519が実質的に平行な方向に延在して、複数の実質的に平行な電解質流路溝526a、526bなどを形成する。電極は、円盤形または多角形の枠301内の矩形開口中に位置することができる。
図12a〜12cは、電極組立品900Cの別の一実施形態を示す。この実施形態において、透過性金属アノード23における不透過性金属カソード25は、円盤形であり、その主表面から見て正確にまたは概略環状構造を有することができる(例えば、図12aのカソード25は、正確に環状または円盤構造であり、アノード23は「ホタテガイ状」概略環状構造を有する)。電極は、円盤形または多角形の枠301内の環状または概略環状開口中に位置することができる。導電性スペーサ518、519は、電極の中央から外縁までの放射状パターンで配列して、複数の実質的に放射状の電解質流路溝526a、526bなどを形成する。不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23の両方の中心は、セルの積層体を通して延在する中央多岐管、開口または穴1201である。図12cに示すように、任意選択の環状絶縁スペーサ529aは、中央多岐管1201中に位置することができる。不透過性金属カソード25と透過性金属アノード23の両方の外縁は、一連の外縁開口または穴1202である。開口1202は、場合によってはセル枠およびカソードを通して延在してホタテガイ状アノードの縁部に隣接する多岐管として、積層体を通して延在することができる。この実施形態の一態様において、中央多岐管1201は供給多岐管331として使用することができ、外縁開口1202は戻り多岐管338として使用することができる。別の一態様において、中央多岐管1201は戻り多岐管338として使用することができ、外縁開口1202の1個以上は供給多岐管331として使用することができる。
この実施形態は、前の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができる。例えば、導電性スペーサ518、519は、圧縮可能に構成することができる。導電性スペーサ518、519は、弾性圧縮または可塑的に圧搾できるように構成することができる。あるいは、導電性スペーサ518、519は、不透過性金属カソード25または透過性金属アノード23と一体で作製することができる。前の実施形態と同様に、この実施形態の全金属電極組立品900は、非導電枠301を用いて組み立てて、電気化学セルの積層を容易にするように構成することができる。
前の実施形態において、電極組立品900は、金属または金属アロイでできた全金属電極組立品900として記述された。しかし、別の実施形態において、不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および導電性スペーサ518、519の1個またはすべては、全体的に金属である必要はない。すなわち、別の実施形態において、不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および導電性スペーサ518、519の1個以上は、体積で50%を超える、好ましくは75%を超える金属または金属アロイなどの実質的に金属であればよい。不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および導電性スペーサ518、519の1個以上は、非金属材料を含むことができる。例えば、酸化ルテニウムなどの導電性酸化金属は、「実質的に金属」と考えられる。別の一例において、不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および導電性スペーサ518、519の1個以上は、金属マトリックス中に非金属含有物(inclusions)または金属含有物を含む金属マトリックス複合体でできていてもよい。あるいは、不透過性金属カソード25、透過性金属アノード23および導電性スペーサ518、519の1個以上は、サーメット(すなわち、混合金属セラミック相材料)でできていてもよい。
流体バイパス開口
図13bは、流体バイパス開口1501を有するフローセルの一実施形態の側断面図である。セルは、前の実施形態の多角形または円盤形の電極を有することができる。本発明者らは、図13aに模式的に示したバイパス開口のないフローセル設計が、セル枠301に隣接した流路526の最後に停滞流域1502をもたらし得ることを発見した。電解質は、供給多岐管331から経路353〜360を通り、隣接セルの電極23と25bの間の流路または溝526に流れる。図13aにおいて、電解質のすべてが、溝526から多孔質電極23を通り、セルの電極23と25aの間の反応域506の流路溝に流れ、次いで出口経路361〜368を介してフローセルから流出して戻り多岐管338に向かわなければならない。しかし、フローセルの流体力学は、流路526の出口端におけるセル枠301に隣接した停滞区域1502の形成を招き、電解質は電極23を通過しない。
本発明者らは、セル枠301における流体バイパス開口1501の追加によってフローセルの流体力学が改善され得ることを発見した。流体バイパス開口1501は、セル枠を通り流路溝526または反応域流路溝506から戻り多岐管338に入る開口である。開口1501は、0〜100%、例えば10〜20体積%などの電解質の一部が、多孔質電極23を通過しないで、流路または溝526から戻り多岐管338に直接流れるように構成される。このようにして、停滞区域1502を除去することができるが、それでも電解質の大部分(例えば、少なくとも80%)は多孔質電極23を通過する。全体的な結果として、フローセルの性能が改善される。必要に応じて、流路溝526は、少なくとも1個のバイパス開口に隣接して漸減して(すなわち、次第に狭くなり)、停滞域をさらに減少または除去することができる。
分離装置
図7は、分離装置703を有する貯蔵所119の別の一実施形態を示す。図7の実施形態の貯蔵所119は、前述した実施形態のいずれかのシステムおよび方法によって使用することができる。図6の実施形態の邪魔板604は、任意選択であり、理解しやすいように貯蔵所119の最下部には示されていない。分離装置703は、例えば、分子ふるい、選択膜、または電解質混合物の一成分を電解質の別の成分から分離可能な別の装置とすることができ、それによってフロー電池の動作モード(例えば、充電および放電)を容易にすることができる。分離装置703は、所望の成分を分離するために適切な形状および諸性質を有し、好ましくは、供給路607の入口とポンプの出入口605および606の間の貯蔵所119に配置され、フロー電池動作中に貯蔵所119中の電解質混合物を2つの体積705、707に分離する。分離装置によって提供されるハロゲン含有量または濃度勾配は、塩化物イオンと液体塩素タイプのハロゲン反応物の両方に望ましい。
第1の体積705は、選択的な電解質成分蓄積のために用意され、第2の体積707は、選択的な(塩素水溶液などの)液化ハロゲン蓄積のために用意される。第2の体積707は、第1の体積の下に位置することができ、それによって残りの電解質成分よりも密度の高い液化ハロゲンを利用することができる。したがって、体積705から体積707へのハロゲン透過は、重力によって助けられることがある。しかし、分離装置703並びに特定の電解質およびハロゲン成分のタイプおよび動作に応じて、体積707は体積705の上または横に位置することができる。適切な分子ふるいまたは膜703は、所望の分子を選択的に通過させることができる。選択性は、例えば、成分の分子サイズおよび/または電荷に基づくことができる。
分子ふるいまたは膜の透過性は、圧力、温度、化学濃度などのパラメータの関数として変動し得る。分子ふるいの一例は、それを通して拡散することができる分子のサイズに基づく選択性を与えるメソポーラス炭素膜を含む。大きい分子ほど孔を貫通することが困難になる。そのため、液化ハロゲン反応物(例えば、塩素水溶液)は金属ハロゲン化物電解質成分(例えば、塩化亜鉛)よりも透過性が高くなる。さらに、分離装置は、膜または分子ふるいに電場を印加するように構成された装置をさらに含むことができる。外部から印加された電場は、膜を通した分子拡散を促進し、電荷に基づく選択的拡散を助けることができる。
使用する特定の液化ハロゲンおよび金属ハロゲン化物電解質に応じて、分子ふるいは、所定の分子を通すのに適切な孔径を有するように選択することができる。分子ふるいのいくつかの例が、例えば、米国特許第3,939,118号(特許文献13)に記載されている。分子ふるいとして、細孔幅2Å〜10Åのゼオライトタイプの格子構造を有することができる顆粒状の天然または合成シリカ−アルミナ材料(例えば、O. Grubner, P. Jiro and M. Ralek, VEB- Verlag der Wissenschafte, Berlin 1968のモノグラフ分子篩(Molekularsiebe)を参照されたい)(例えば、Grace Davison のSYLOSIVという登録商標のもとで市販されている粉体などのゼオライト粉体またはビーズふるい(bead sieves) )、場合によってはガラスビーズに吸収された、細孔幅40Å〜100Åのシリカゲル、およびW. Haller (J. Chem. Phys. 42, 686, (1965) )による細孔幅75Å〜2,400Åの変性ホウケイ酸ガラスが挙げられる。有機生成物に基づく分子ふるいを使用することもできる。これらの生成物として、場合によってはアルキル化することができる(Sephadex-LH grades(GE Healthcare Life Sciences によって市販されている製品))デキストランゲル(Sephadex grades (GE Healthcare Life Sciences によって市販されている製品))、アガロースゲル(Sepharose (GE Healthcare Life Sciences によって市販されている製品))、セルロースゲル、寒天ゲルなどの3次元架橋多糖が挙げられる。合成有機ゲルの別の例として、架橋ポリアクリルアミド、およびアクリラート基を介して架橋されたポリエチレンオキシド(商品名:Merckogel OR)が挙げられる。スルホン酸基を備える3次元架橋ポリスチレンなどのイオン交換ゲル、およびイオン交換に必要な酸基またはアンモニウム基を有する前述したデキストランゲル(デキストランゲルイオン交換体)を使用することもできる。
分離装置は、膜または分子ふるい材料を保持する多孔質コンテナまたはトレイを含むことができる。分子ふるい材料は、顆粒または粉体とすることができる。コンテナは、膜または分子ふるい材料に電場を印加するための電極または導電性板を含むことができる。電圧は、フロー電池の電圧出力から、または異なる電源(例えば、グリッド電源、フロー電池容器101の内部または外部に位置する小型電池など)から、電極または導電性板に印加することができる。分離装置に印加された電圧は、分離装置を通る液化ハロゲン反応物の選択的拡散を促進する。分離装置は、貯蔵所の壁119に持続的に連結することができ(例えば、溶接、接着など)、または取り外し可能に連結することができる(例えば、ボルト締め、クランプ留めなど)。あるいは、顆粒状分子ふるい材料または膜のみを多孔質コンテナまたはトレイから除去することができ、コンテナまたはトレイを貯蔵所の壁に持続的に連結することができる。
第1の体積705は、残りの電解質成分のみを専ら含む必要はなく、第2の体積707は、(塩素水溶液などの)液化ハロゲンのみを専ら含む必要はないことに留意すべきである。分離装置703全体にわたってハロゲン反応物または残りの電解質成分の実質的濃度差があれば十分である。したがって、体積705よりも体積707の液化ハロゲン濃度が高い限り、および/または体積707よりも体積705の残りの電解質成分濃度が高い限り、第1の体積705は、残りの電解質成分に加えて液化ハロゲンを含むことができ、第2の体積707は、液化ハロゲンに加えて残りの電解質成分を含むことができる。濃度差は、例えば、少なくとも200%差などの、少なくとも100%差などの、少なくとも50%差などの、第1と第2の体積の少なくとも10%のハロゲン反応物濃度差、例えば、10〜500%差とすることができる。分離装置703は、所望の濃度差を与えるように選択することができ(例えば、特定の孔径を選択することができる)、および/または(例えば、特定の電圧を印加することによって)操作することができる。
図7に示したフロー電池動作の放電モードにおいて、供給路607は、分離装置703の下の貯蔵所119の第2の体積707中に入口を有し、より高濃度のハロゲン反応物を含む流体(すなわち、排出流機能(discharge flow function) のためのより高濃度の所望の要素を含む流体)を体積707から流れループに供給する。排出ポンプの入口605は、体積707よりも残りの電解質成分濃度の高い第1の体積705から流体を取り込む。場合によっては、排出ポンプの入口605は、十分な電解質が第2の体積707に存在する場合、省略することができ、または放電モード中に停止したままにすることができる。電解質と液体ハロゲンは流れループ中で混合され、セルを流れ、その中で反応した後、流体混合物は貯蔵所119に戻る。好ましくは、混合物は、投入ポンプの出入口606から第1の体積705中に排出される。しかし、異なる別個の出口を使用して、混合物を流れループから体積705中に排出することができる。未使用のハロゲン反応物は、分離装置703を選択的または優先的に透過し(すなわち、ハロゲン反応物は装置703を残りの電解質成分よりも高速で透過する)、第2の体積707に選択的または優先的に蓄積する。他の電解質成分は、ハロゲンよりも分離装置703への透過性が低く、第1の体積705に優先的に残る。前述した濃度差は、こうして生じ、分離装置703の助けによって維持される。
図8に示した充電モードにおいて、第1の体積705中の残りの電解質成分は、分離装置703の上の第1の体積705中に位置する投入ポンプ入口606によって流れループに供給される。第2の体積707中の濃縮ハロゲンは、好ましくは、流れループに取り込まれるのを阻止または最小化される。セルを流れ、その中で反応した後、流体は貯蔵所119に戻る。好ましくは、流体は、排出ポンプの出入口605から第1の体積705中に排出される。しかし、異なる別個の出口を使用して、流体を流れループから体積705中に排出することができる。排出された流体は、分離装置703によって分離され、ハロゲン反応物は第2の体積707中に選択的に透過し、第2の体積707よりも第1の体積705により高濃度の電解質成分(単数または複数)が残る。
有利なことに、分離装置は、簡略化された単一の流れループ配管、バルブ、ポンプ配置などを含む構造を可能にする。別のフロー電池設計は、典型的には、2個の独立した流れシステムを必要とし、より複雑であり、より高価であり、よりクロスリークし易い。
前の記述は特定の好ましい実施形態に言及してきたが、本発明はそのように限定されないことを理解すべきである。当業者であれば、開示された実施形態に種々の改変を成すことができ、かかる改変が本発明の範囲内であることが意図されていることに気付くはずである。本願明細書で引用する刊行物、特許出願および特許のすべてを、その全体が本願明細書において参照により援用している。

Claims (14)

  1. フロー電池電極組立品であって、
    第1の不透過性の金属を含む素材の電極と、
    第2の透過性の金属を含む素材の電極と、
    前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極と前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が電解質流路によって互いに垂直方向に離隔されるように、前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極と前記第2の透過性の金属を含む素材の電極を機械的および電気的に連結する、少なくとも一個の導電性スペーサと、
    を備えるフロー電池電極組立品。
  2. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極および前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が、50体積%を超える金属を含み、
    前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が、純粋な金属、金属アロイまたはサーメット電極を含むフロー電池電極組立品。
  3. 請求項2記載のフロー電池電極組立品において、
    前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極が、めっき可能な遷移金属を含むカソード電極であり
    前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が、貴金属の堆積またはアロイ表面コーティングを有する遷移金属を含むアノード電極であるフロー電池電極組立品。
  4. 請求項3記載のフロー電池電極組立品において、
    前記カソード電極が、亜鉛、アルミニウムめっきチタン、チタンまたはタンタル電極を含み、
    前記アノード電極が、ルテニウムまたはイリジウム被覆チタンまたはタンタル電極を含むフロー電池電極組立品。
  5. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が、金属フェルト、金属発泡体、金網、金属メッシュ、穴の開いた金属板、金属織物、金属ウール、透過性焼結金属粉末、充填金属粉末、または多孔質コンテナ中の充填金属粉末のうちの少なくとも1つを含むフロー電池電極組立品。
  6. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    少なくとも1個の導電性スペーサが、圧縮されるように構成されたバネを含むか、あるいは
    少なくとも1個の導電性スペーサが、前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極または前記第2の透過性の金属を含む素材の電極の少なくとも1個と一体になったフロー電池電極組立品。
  7. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    少なくとも1個の導電性スペーサが、前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極および前記第2の透過性の金属を含む素材の電極の少なくとも1個に溶接、ろう付けまたは焼結されたフロー電池電極組立品。
  8. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    少なくとも1個の導電性スペーサが、複数の導電性スペーサを含むフロー電池電極組立品。
  9. 請求項8記載のフロー電池電極組立品において、
    複数の導電性スペーサが、前記電解質流路を複数の電解質流路溝に分離する複数の流れ誘導部を含むフロー電池電極組立品。
  10. 請求項9記載のフロー電池電極組立品において、
    前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極および前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が矩形であり、複数の導電性スペーサが実質的に平行な方向に延在して、複数の実質的に平行な電解質流路溝を形成するか、あるいは
    前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極および前記第2の透過性の金属を含む素材の電極が円盤形であり、複数の導電性スペーサが半径方向に延在して、複数の実質的に放射状の電解質流路溝を形成するフロー電池電極組立品。
  11. 請求項9記載のフロー電池電極組立品において、
    複数の導電性スペーサが、型押しされた突出部が前記第2の透過性の金属を含む素材の電極に連結されるように、狭間胸壁状の第1の不透過性の金属を含む素材の電極中に前記型押しされた突出部を含むか、あるいは
    複数の導電性スペーサが、一体成形された突出部が前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極に連結されるように、前記第2の透過性の金属を含む素材の電極中に前記一体成形された突出部を含むフロー電池電極組立品。
  12. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    前記電極組立品が、前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極および前記第2の透過性の金属を含む素材の電極を支持する電気絶縁枠の中心開口中に位置し、
    前記枠が、
    少なくとも第1および第2の電解質流れ多岐管と、
    前記第1の電解質流れ多岐管を中心開口に連結する前記枠の第1の表面上の第1の組の流路溝と、
    前記第2の電解質流れ多岐管を中心開口に連結する前記枠の反対側の第2の表面上の第2の組の流路溝と、を備える円盤形または多角形板状の枠を含むフロー電池電極組立品。
  13. フロー電池であって、
    容器と、
    前記容器内にある請求項1記載の複数の電極組立品を含む電気化学セルの積層体と、
    前記容器内にある貯蔵所であって、金属ハロゲン化物電解質成分および液化ハロゲン反応物を蓄積するように構成された貯蔵所と、
    前記容器内にある流れ回路であって、ハロゲン反応物および金属ハロゲン化物電解質を前記貯蔵所と前記電気化学セルの積層体の間に送達するように構成された流れ回路と、を備え、
    前記電気化学セルの積層体が、第1の電気化学セルおよび隣接する第2の電気化学セルを含み、
    前記第1の電気化学セルのカソード電極が、前記第1の不透過性の金属を含む素材の電極であり
    前記第2の電気化学セルのアノード電極が、前記第2の透過性の金属を含む素材の電極であり
    前記少なくとも1個の導電性スペーサが、前記第1の電気化学セルのカソード電極を前記第2の電気化学セルのアノード電極に連結し、
    前記第1の電気化学セルのカソード電極が、前記第1の電気化学セルの反応域によって前記第1の電気化学セルのアノード電極から分離され、
    前記第2の電気化学セルのアノード電極が、前記第2の電気化学セルの反応域によって前記第2の電気化学セルのカソード電極から分離されるフロー電池。
  14. 請求項1記載のフロー電池電極組立品において、
    前記第2の透過性の金属を含む素材の電極の第1の側と隣接するセルの不透過性電極の第1の側の間に位置する反応域電解質流路溝と、
    前記第2の透過性の金属を含む素材の電極の第2の側に隣接する少なくとも1個の電解質流路溝と、
    少なくとも1個の電解質流路溝の末端に位置する少なくとも1個の電解質バイパス開口であって、前記電解質の一部が前記第2の透過性の金属を含む素材の電極を通過する必要なしに電解質入口とバイパス開口の間を流れるように構成されたバイパス開口と、をさらに備え、
    少なくとも1個のバイパス開口が、前記隣接するセルを支持する枠内に少なくとも1個の開口を含み、
    前記枠内の少なくとも1個の開口が、前記枠内の出口多岐管または導管に流体的に接続されるフロー電池電極組立品。
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