JP6034205B2 - 風車 - Google Patents

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Description

本発明は、風車に関する。
特許文献1には従来の風車が開示されている。この特許文献1記載の風車は、回転軸と、この回転軸の周囲に固定された複数のブレードとを備えており、いわゆるプロペラ型の風車を構成する。
プロペラのブレードは、回転軸に対して略直交するように回転軸の径方向に長く形成されている。各ブレードは、回転軸の径方向の内側の端部が回転軸の周囲に固定されており、径方向の外側の端部が自由端となっている。このブレードは、気体の流れに対して迎角を有している。この迎角は、固定端から自由端にかけて、螺旋状に捩じられることで形成されている。
特開2006−257886号公報
しかしながら、この特許文献1記載のプロペラ型風車では、ブレードを製造するに当たり、迎角を形成するための捩じりを作る必要がある。このプロペラ型風車のブレードの捩じりは、形状が複雑なだけでなく、最適な揚力を得るために迎角を精度よく形成する必要がある。このため、プロペラ型風車は製造が難しいという問題を有する。
この問題を解消するため、本発明者は、ブレードを流れ方向の下流側に向かって傾倒すると共に、このブレードの下流側の端部を径方向の外側に拡がるように折曲形成し、これにより迎角を形成することを発明した(特願2012−008435号参照)。これにより、簡単に迎角を形成できるだけでなく、低風速領域でも効率よく風車を回転させることができるようになった。
しかしながら、このブレードを備えた風車は、低風速領域では効率よく回転できるものの、高風速領域では、回転効率が低下してしまうことが判明した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低風速領域だけではなく、高風速領域においても回転効率を高めることができる風車を提供することにある。
本発明の風車は、回転軸と、一端が前記回転軸に固定された固定端部であると共に他端が自由端部である複数のブレードとを備え、前記各ブレードは、前記固定端部から前記回転軸の径方向の外側に向かうほど気体の流れ方向の下流側に位置するように傾斜し、前記自由端部が前記回転軸の径方向の外側に向かって折曲形成され、且つ当該ブレードは迎角を有するものであり、前記回転軸方向に流れる気体を前記ブレードで受けることで前記回転軸が回転する風車であって、前記各ブレードは、弾性変形可能に構成されており、これにより前記回転軸が回転すると、遠心力を受けて起立するように弾性変形するものであることを特徴とする。
本発明の風車によれば、低風速領域だけではなく、高風速領域においても回転効率を高めることができる。
実施形態1の風車の斜視図である。 実施形態1の風車であり(a)は側面図であり(b)は平面図であり(c)は正面図である。 実施形態1の風車のブレードの迎角のつけ方を説明する図である。 実施形態1の風車を回転軸に直角な断面で切断した断面図である。 実施形態1の風車の回転軸が回転した状態を示す平面図である。 ブレード周りの気流を説明するための図であり(a)はロータの回転数が小さい場合の図であり(b)はロータの回転数が大きい場合の図である。 実施形態2の風車であり(a)は要部の平面図であり(b)は要部の側面図である。 実施例の実験装置を説明するための図であり(a)は全体の概略図であり(b)は整流器の出口の開口の図である。 (a)は実施例1,2のブレードであり(b)は実施例3,4のブレードである。 ブレードの先端の位置を説明するための図である。 実施例1と比較例1の風速と回転数との関係を示すグラフである。 実施例2と比較例2の風速と回転数との関係を示すグラフである。 実施例3と比較例3の風速と回転数との関係を示すグラフである。 実施例4と比較例4の風速と回転数との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
実施形態1の風車は、水平な回転軸2を有している。回転軸2は、空気(気体)の流れ(風)に対して平行になるように形成されている。言い換えると、本実施形態の風車は、いわゆる水平軸風車である。風車は、小型の風車であり、例えば、家庭用として使用される。
風車は、図1に示すように、ロータ1と、このロータ1を回転自在に軸支するナセル4と、ナセル4を下方から支持する支柱5とを備えている。ナセル4の内部には、図2に示すように、発電機6が収容配置されている。発電機6は、ロータ1の回転軸2に回転自在に接続されている。発電機6は、ロータ1が回転することで発電し、この発電した電力を外部に出力する。
ロータ1は、回転軸2と、ブレード3とを備えている。ロータ1は、回転軸2方向に流れる空気をブレード3で受けることができるように構成されている。ロータ1は、空気を受けることで回転軸2廻りに回転する。言い換えると、風車は、回転軸2方向に流れる気体をブレード3で受けることで、回転軸2が回転するものである。
回転軸2は、図2(a)に示すように、水平方向に長さを有している。回転軸2は、気体の流れ方向に沿って配置される。回転軸2は、第1端21と、第2端22とを有している。第1端21は、気体の流れ方向において回転軸2の上流側の端部である。第2端22は、第1端21に対し、回転軸2の長さ方向の反対側の端部である。
ここで、第1端21から第2端22に向かう方向は、第1の方向23として定義される。また第1の方向23とは反対側に向かう方向は、第2の方向24として定義される。なお、第1の方向23と気体の流れ方向とは同一方向に向かっている。
回転軸2は、ハブ25を備えている。ブレード3は、ハブ25を介して回転軸2に固定される。ハブ25は、回転軸2に固定されている。ハブ25は、回転軸2よりも直径が大きな円筒形状に形成されている。ハブ25の第1端21側の端面(第2の方向24の先端面)にはブレード取付部26が設けられている。
ブレード取付部26には、ブレード3が取り付けられる。ブレード取付部26は、ブレード3と同じ数だけ設けられている。ブレード取付部26は、雄ねじ部261と、ナット262とを備えている。雄ねじ部261は、ハブ25の第1端21側の端面から第2の方向24に向かって突出している。ナット262は、雄ねじ部261に螺合される。ブレード取付部26は、例えば、正面視において3等配されている。
なお、本実施形態のハブ25は円筒形状をしているが、角柱であってもよい。またブレード3の取付枚数は、120°毎に配置されているが、180°毎や90°毎に配置されていてもよい。
ブレード3は、帯状の板材により構成されている。ブレード3は、長さと幅とを有している。ブレード3は、長さ方向の全長に亙って同じ厚さで形成されている。ブレード3は、弾性変形可能な板材により構成されている。ブレード3は、例えば、形状記憶樹脂シートや薄板状(例えば、0.5mm)のアルミニウム等の金属板などにより構成される。
ブレード3は、固定端部31と、本体部32と、折曲部33とを備えている。ブレード3は、一端(第一の端部34)に固定端部31を有し、且つ他端(第二の端部35)に折曲部33を有する。固定端部31および本体部32および折曲部33は、ブレード3の長さ方向に連続している。固定端部31および本体部32および折曲部33は、弾性変形可能な板材を、曲げ加工により塑性変形させることで形成されている。
固定端部31は、本体部32の第一の端部34側の先端から延出している。固定端部31は、ブレード3の第一の端部34に屈曲形成されている。固定端部31には、雄ねじ部261が挿通される挿通孔が穿設されている。固定端部31は、この挿通孔に雄ねじ部261が挿通された状態でナット262が螺合されることにより、ハブ25に固定される。
折曲部33は、本体部32の第二の端部35側の先端から回転軸2の径方向の外側に向かって延出している。折曲部33は、本体部32よりも延出した部分を、回転軸2の径方向の外側に拡げるように折曲形成することで形成された部分である。すなわち、折曲部33は、ブレード3の自由端側の端部(自由端部)に設けられている。つまり、ブレード3の自由端部は、折曲部33により構成されている。折曲部33の先端は、気体の流れ方向とは反対側に臨んでおり、すなわち、折曲部33は本体部32の先端を折り返すことで形成されている。
なお、折曲部33の先端は、気体の流れ方向とは反対側に臨んでいなくてもよい。つまり、折曲部33の先端は、回転軸2の径方向の外側に臨んでいてもよい。また、折曲部33と本体部32との間の曲率は特に限定されない。折曲部33と本体部32との間の曲げ部分は、例えば、湾曲(つまり、曲率が小)していてもよいし、屈曲(つまり、曲率が大)していてもよい。
ブレード3は、回転方向の前側(つまり、回転方向の下流側)の端縁において、気体の流れ方向の最も下流側の部位36が、その反対側の端縁(つまり、回転方向の上流側)において、気体の流れ方向の最も下流側の部位37よりも、気体の流れ方向の上流側に位置している。
ブレード3が回転軸2に取り付けられると、ブレード3は、固定端部31から回転軸2の径方向の外側に向かうほど、気体の流れ方向の下流側に位置するように傾斜する。ブレード3は、本体部32の回転軸2に対する勾配として、例えば、第1の方向23に向かって約60mm進むと、径方向の外側に約60mm拡がるようになっている。
なお、本体部32は、直線状であってもよいし、緩やかに湾曲していてもよい。本実施形態において本体部32は、気体の上流側に面する面が凹となり、且つその反対側の面が凸となるようにやや湾曲している。
ブレード3は、図3に示すように、固定端部31を中心として自由端部側を回転方向に沿うようにして僅かにずらして塑性変形させることで、角度が付けられている。言い換えると、ブレード3の回転方向への回転軸2に対する角度θは、固定端部31で付けられている。これにより、ブレード3は、図4に示すように、回転軸2方向に直角な断面において、迎角αを有している。
また、ブレード3は、折曲部33によっても迎角βが形成される。つまり、ブレード3は、上述のように、回転方向の前側(つまり、回転方向の下流側)の端縁において、気体の流れ方向の最も下流側の部位36が、その反対側の端縁(つまり、回転方向の上流側)において、気体の流れ方向の最も下流側の部位37よりも、気体の流れ方向の上流側に位置している。このため、図6に示すように、気体がブレード3に衝突すると、Fsinθの回転力が発生する。なお、θは、平面視における回転軸2に対するブレード3の傾きであり、Fは気流がブレード3に与える力である。
ブレード3は迎角α,βを有しているため、風車の回転軸2に沿って気体が流れると、その気体はブレード3に抗力を生じさせる。ブレード3に発生した抗力は、ロータ1の回転方向の初動を生じさせる。この結果、ロータ1は回転する。
ロータ1が回転すると、ブレード3は弾性変形可能に形成されたものであるため、図5に示すように、ブレード3に遠心力が発生し、ブレード3は遠心力を受けて起立するように弾性変形する。ブレード3は、回転数が大きくなるのに従って、回転軸2に直角な角度に近づくように変形する。
回転軸2に直角な角度に近づいたブレード3は、気体を受ける面積が増大し、また、後述のようにブレード3が回転移動することにより発生する揚力も増大するため、風車は大きな回転数を得ることができる。
なお、ブレード3周りの気流により発生する揚力・抗力については、次のように考えることができる。
ロータ1が回転すると、回転方向に移動するブレード3には、第1の方向23に向かう気体の流れ(以下「上流側から吹き込む気流71」という)により発生する力に加えてブレード3の移動による相対的な空気流れ(以下、「相対的な気流72」という)が生じる。風速が小さい場合には(図6(a)参照)、ロータ1の回転数も小さいため、このときのブレード3周りの気流は、上流側から吹き込む気流71が支配的となり、このため、ブレード3の上流側の面に沿って流れる気体が層流になると共に、下流側の面では乱流になりやすい。従って、圧力差により、ブレード3には回転を抑制する方向に働く力F(揚力)が生じる。
このとき、ブレード3には回転を抑制する方向に働く力Fが作用するが、上流側から吹き込む気流71が、相対的な気流72よりも大きいから、F>Fとなり、Fによる力が支配的となる。よって、ロータ1は回転する。
風速が大きい場合には(図6(b)参照)、ロータ1の回転数が大きくなるため、このときのブレード3周りの気流は、相対的な気流72の影響が大きくなる。これに加え、上流側から吹き込む気流71も、ブレード3に激しく衝突するため、気流が乱れ易くなる。これにより、ブレード3周りの気流は、ブレード3の上流側の面では乱流になりやすく、下流側の面では層流になりやすい。従って、圧力差により、ブレード3には回転方向に働く力F(揚力)が生じる。
また、ブレード3には、上流側から吹き込む気流71により、抗力Fが生じるため、回転数がより増大する。
さらに、ブレード3は、回転数が大きくなるに従って、回転軸2に直角な方向に近付くため、ブレード3の上流側の面では一層流れが乱れ易い。この結果、力Fがより大きくなり、回転数が増大する。
このような構成のロータ1は、図2に示すように、内部に発電機6を有するナセル4に回転自在に支持されている。ロータ1の回転軸2は、発電機6に回転自在に接続されている。発電機6は、回転子61と、固定子62とを備えている。
固定子62は、回転子61を囲むようにして回転子61の径方向外側に配置されている。固定子62には、コイル(図示せず)が巻回されている。これにより固定子62は、一定の向きの磁界を生じさせる。このコイルは、外部に電機的に接続されている。
回転子61は、ロータ1の回転軸2に連結されている。回転子61は、永久磁石を備える。つまり、回転子61は、N極とS極とを有する。回転子61の永久磁石は、固定子62が作る磁界内に配置される。
ロータ1が回転すると、これに追従して回転子61が回転する。回転子61が回転すると、固定子62との間で電磁誘導が生ずる。この電磁誘導により、固定子62に巻回されたコイルに誘導電流が生ずる。コイルに生じた電流は、外部に出力される。
ナセル4は支柱5の上端に設けられている。支柱5は、上下方向に長く形成されている。支柱5は、載置台51に取り付けられている。支柱5の下端部は、載置台51に固定されている。なお、ナセル4は、支柱5に対してヨー軸廻りに回転自在に取り付けられていてもよい。
以上、説明したように、本実施形態の風車は、回転軸2と、複数のブレード3とを備えている。ブレード3は、一端が回転軸2に固定された固定端部31であると共に、他端が自由端部である。各ブレード3は、固定端から回転軸2の径方向の外側に向かうほど気体の流れ方向の下流側に位置するように傾斜している。また、ブレード3は、自由端部が回転軸2の径方向の外側に向かって(ブレード3の自由端部が拡がるように)折曲形成されている。さらに、ブレード3は迎角を有する。そして、本実施形態の風車は、回転軸2方向に流れる気体をブレード3で受けることで回転軸2が回転する。各ブレード3は、弾性変形可能に構成されており、これにより、回転軸2が回転すると、遠心力を受けて起立するように弾性変形するものである。
このため、本実施形態の風車によれば、低風速領域において、回転効率を高めることができるだけでなく、高風速領域においても、ブレード3を起立させることで回転数を増大することができ、低風速時および高風速時のいずれにおいても、効率よく回転数を得ることができる。
しかも、本実施形態のブレード3は、弾性変形可能となっているため、風速が大き過ぎる場合には、回転により遠心力を受けていたとしても気体の流れ方向の下流側に傾倒する。このため、本実施形態の風車によれば、例えば、暴風時などに支柱に負荷が掛かり過ぎるのを防ぐことができる。
また、ブレード3は、弾性変形可能となっているため、回転数が小さくなって、遠心力が小さくなると、先端に向かうほど後方に位置するように傾斜した基本姿勢(傾倒姿勢)に復元する。このため、本実施形態の風車によれば、風速に応じて、効果的に回転数を得ることができる適度なブレードの姿勢にすることができる。
なお、本実施形態の風車は、アップウインド型の風車であったが、ダウンウインド型の風車としてもよい。また、ブレード3の形状は、枚数は特に限定されない。
次に、実施形態2について図7に基づいて説明する。なお、本実施形態は、実施形態1と大部分において同じであるため、同じ部分においては同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の風車は、ブレード3が、回転軸2の第2の方向24の端面に設けられているのではなく、回転軸2の外周面に固定されている。
ブレード取付部26は、回転軸2の第1端21側の端部に設けられている。本実施形態のブレード取付部26は、ねじ孔とビスとにより構成されている。なお、ブレード取付部26は、雄ねじ部が、回転軸2の外周面から径方向の外側に向かって突出し、この雄ねじ部にナットが螺合される構造であってもよい。
ブレード3は、実施形態1のブレード3と同じ構造である。ブレード3の固定端部31の幅は、本体部32の幅よりも幅狭に形成されている。これにより、ブレード3は、固定端部31のほうが、本体部32よりも撓みやすくなっている。
ブレード3は、回転軸2のブレード取付部26に取り付けられる。ブレード3は、自然状態では、回転軸2の径方向の外側に向かうほど流体の流れ方向の下流側に位置するように傾斜している。また、ブレード3は、固定端部31がブレード取付部26に固定された状態で、自由端部側を回転方向にずらすことで迎角βが形成されている。
ブレード3は、気体が回転軸2方向に流れると、気流を受け、これにより回転軸2を回転させる。回転軸2が回転すると、ブレード3は、幅狭の固定端部31の一部で弾性変形して、回転軸2の径方向の外側に向かって拡がるように弾性変形する。これにより、本実施形態の風車は、回転軸2が回転すると、遠心力を受けて起立するように弾性変形する。このような構造であっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施例)
実施形態2の風車において、従来の風車(つまり、ブレードが回転により弾性変形しない風車)に対する効果を確認するため、次のような実験を行った。
実験には図8に示すような風洞を用いた。風洞は、ブロワー80と、整流器81と、風車とを備えている。整流器81は、ブロワー80の下流側に配置された。風車は、整流器81の下流側に配置された。整流器81の出口の開口は、ブレードの外径よりも大きくなるよう形成された。整流器81の出口の開口811は、図8(b)に示すように、内側面の対向間の長さが14cm×14cmであった。
風車は、上記実施形態2で説明した風車を使用した。この風車の回転軸のハブに取り付けられたブレードの形状と材質とを、実施例ごとに変えた。
ブレードの大きさは、受風面積に基づいて決定した。受風面積は、風向きに対して直角な面へのブレードの投影面積である。ブレードは、0.5mmのアルミニウムを使用したもの(実施例1,3)と、厚み1mmの形状記憶樹脂シート(青芳製作所(株)製)を使用したもの(実施例2,4)とで実験を行った。
実施例1には、図9(a)に示すように、矩形状のブレードを使用した。実施例1に使用したブレードは、幅20mm,回転軸方向の長さが60mm,回転軸2の径方向の長さが70mmであった。また、実施例1のブレードには、0.5mmのアルミニウムを使用した。
実施例2には、実施例1と同じ形状のブレードを使用した。実施例2のブレードには、厚み1mmの形状記憶樹脂シート(青芳製作所(株)製)を使用した。
実施例3には、図9(b)に示すように、末広がり状のブレードを使用した。つまり、実施例3のブレードは、先端側に向かうほど、幅広となるよう形成されていた。実施例3に使用したブレードは、固定端部31の幅20mm,延設部33の幅50mm,回転軸方向の長さが50mm,回転軸2の径方向の長さが70mmであった。また、実施例3のブレードには、0.5mmのアルミニウムを使用した。
実施例4には、実施例2と同じ形状のブレードを使用した。実施例4のブレードには、厚み1mmの形状記憶樹脂シート(青芳製作所(株)製)を使用した。
各実施例1〜4においては、回転軸に対するブレードの回転方向の角度θ(図6参照)として、θ=10°,20°,30°,40°のときのロータの回転数を測定した。
また、各実施例1〜4に対して、比較実験(比較例)を行った。この比較例としては、ブレードが高風速時に起立しないように、ブレードの先端から固定端部側に向かって3mmで、且つ幅方向の中央の位置に貫通孔を設け、この貫通孔と回転軸との間にφ0.5mmのワイヤーを挿通して、ブレードが起立しないようにして、回転数を測定した。
実験に使用する風速は、2.8[m/s],3.3[m/s],3.8[m/s],4.3[m/s],4.8[m/s]であった。
ブレードの起立状態の目安として、「広がらない」「少し広がる」「中くらい広がる」「大きく広がる」の4段階で評価した。各段階におけるブレードの固定端部から先端までの寸法関係は、図10と表1に示す。
Figure 0006034205
実験結果を図11〜14に示す。この図11〜14のグラフは、風速[ms]と回転数[rps]との関係を示している。
図11には、実施例1と比較例1との実験結果を示す。図12には、実施例2と比較例2との実験結果を示す。図13には、実施例3と比較例3との実験結果を示す。図14には、実施例4と比較例4との実験結果を示す。
図11〜14からも分かるように、比較例ではブレードの立ち上がりが抑制されるので、高風速領域に近づく程、実施例に比べて回転数が小さくなり、つまり、実施例1〜4の風車は、高風速領域に近づく程、比較例に比べて高い効率で回転数が得られることが分かった。この傾向は、アルミニウムのブレードでも、形状記憶樹脂シートのブレードでも同様であった。また、ブレードの形状が変わっても、上記傾向に変化はなかった。また、角度θによって、回転数の大きさに差は生じるが、上記傾向に変化はなかった。
1 ロータ
2 回転軸
21 第1端
22 第2端
23 第1の方向
24 第2の方向
25 ハブ
26 ブレード取付部
3 ブレード
31 固定端部
32 本体部
33 折曲部
34 第一の端部
35 第二の端部
4 ナセル
5 支柱
51 載置台
6 発電機
61 回転子
62 固定子
71 上流側から吹き込む気流
72 相対的な気流

Claims (1)

  1. 回転軸と、
    一端が前記回転軸に固定された固定端部であると共に他端が自由端部である複数のブレードとを備え、
    前記各ブレードは、前記固定端部から前記回転軸の径方向の外側に向かうほど気体の流れ方向の下流側に位置するように傾斜し、前記自由端部が前記回転軸の径方向の外側に向かって折曲形成され、且つ当該ブレードは迎角を有するものであり、
    前記回転軸方向に流れる気体を前記ブレードで受けることで前記回転軸が回転する風車であって、
    前記各ブレードは、弾性変形可能に構成されており、これにより前記回転軸が回転すると、遠心力を受けて起立するように弾性変形するものである
    ことを特徴とする風車。
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