JP6034110B2 - 酸化チタンゾル及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、酸化チタン粒子が水性溶媒に分散した酸化チタンゾルと、この酸化チタンゾルの製造方法に関するものである。
酸化チタンを用いた光触媒は、安価で化学的安定性に優れ、高い光触媒活性(有機化合物分解性、抗菌性等)を有し、人体に無害であること等により、光触媒等として広く用いられている。そして、酸化チタン粒子を溶媒に分散させてなる酸化チタンゾルは、有機化合物分解、抗菌、紫外線吸収、汚れ防止、親水、防曇等の各種機能性コーティング剤原料として好適に利用される。
酸化チタンゾルは、種々の方法によって製造される。例えば、酸化チタンゾルは、イルメナイト鉱石を硫酸に溶解し、溶解した硫酸チタニアゾルを濃縮後、種結晶を入れて加水分解させ、酸化チタンゾルを得る硫酸法、ルチル鉱にコークスと塩素を加え塩素化し、生成した四塩化チタンを酸化させ、酸化チタンゾルを得る塩素法によって製造することができる(以下、それぞれ「硫酸法」及び「塩素法」ということがある)。また、酸化チタンゾルは、特許文献1に記載されているように、四塩化チタン水溶液の加水分解によっても製造することができる(以下、「液相法」ということがある)。
硫酸法や塩素法によって得られた酸化チタンゾルは、ゾル中に硫酸又は塩酸が含まれるために、一般にpHは1〜4程度と低い。また、液相法によって得られた酸化チタンゾルも、四塩化チタンの加水分解により生成する塩酸のために、一般にpHは1〜4程度と低い。そのため、中性又はアルカリ性の酸化チタンゾルを製造する場合には、アルカリ溶液でpHを調製することが考えられる。しかしながら、このようにアルカリ溶液で中和していくと、酸化チタン粒子の等電点付近において酸化チタン粒子が強く凝集してしまうという問題がある。この問題を解決するために、種々の技術が検討されている。
例えば、特許文献2には、ヒドロキシカルボン酸で分散安定化されたアナターゼ型結晶性酸化チタンゾルが記載されている。
特許文献3には、加水分解性シラン、チタン化合物、及び金属酸化物微粒子が混合されたコーティング用組成物が記載されている。
また、高分子分散剤を用い、その立体的な障害で分散性を維持する手法も広く知られている(非特許文献1)。
特許文献2のように、酸化チタン粒子をヒドロキシカルボン酸で分散させた酸化チタンゾルは、製造プロセスが煩雑である上に、分散性が十分ではなく、さらに水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物でpHを調整するとゾルが不安定化しゲル化や沈殿を生じる。また、アルカリ溶液で中和して中性やアルカリ性にする際に、ヒドロキシカルボン酸の分だけアルカリ溶液量の必要量が多くなる。
特許文献3のように、酸化チタン粒子を加水分解性シラン等で分散させる場合、分散性が十分ではなく、特に、高濃度ゾルにすると凝集し易い。
pHを調整する際に高分子分散剤を用い、その立体的な障害で分散性を維持しようとすると、数百nm程度の粒子からなるゾルにはある程度の効果が期待できるものの、数十nm程度の粒子からなる高分散ゾルに対しては、理由は定かではないが高分子系分散剤を高分散ゾル中に添加した段階で激しく凝集してしまい、再分散化が非常に困難である。
このため、上記のヒドロキシカルボン酸、シラン化合物や高分子系分散剤を用いることなく酸化チタンゾルの分散性を向上させる技術が望まれている。
特開平11−43327号公報 特開2001−206720号公報 特開2004−99879号公報
佐籐達雄、他著「新しい分散・乳化の科学と応用技術の新展開」、株式会社テクノシステム、2006年、p114
本発明は、このような状況下になされたものであり、酸性領域及びアルカリ領域のいずれにおいても酸化チタン粒子の凝集が少なく分散性の高い酸化チタンゾル及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、酸化チタンゾルに特定の糖類を含有することにより、酸性領域及びアルカリ領域のいずれにおいても分散性の高い酸化チタンゾルを得ることができることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は次の[1]〜[13]を提供するものである。
[1]酸化チタン粒子(A)、水性溶媒(B)、並びに単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を含有する酸化チタンゾル。
[2]前記糖類(C)が還元性を有する糖類である、[1]に記載の酸化チタンゾル。
[3]糖類(C)がグルコースである、請求項[1]又は[2]に記載の酸化チタンゾル。
[4]酸化チタン粒子(A)100質量部に対する糖類(C)の割合が5〜50質量部である、[1]〜[3]のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
[5]助触媒(D)を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
[6]助触媒(D)が銅化合物である、[5]に記載の酸化チタンゾル。
[7]酸化チタン粒子(A)100質量部に対する助触媒(D)の割合が0.01〜10質量部である、[5]又は[6]に記載の酸化チタンゾル。
[8]前記酸化チタン粒子(A)が、ブルッカイト型酸化チタンである、[1]〜[7]のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
[9]酸化チタン粒子(A)の平均粒径が5〜150nmである、[1]〜[8]のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
[10]pHが9〜13である、[1]〜[9]のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
[11]酸化チタン粒子(A)及び水性溶媒(B)を含む原料ゾルに、単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を添加する糖類添加工程を含む酸化チタンゾルの製造方法。
[12]前記糖類添加工程の後に、アルカリ又は酸を添加してpHを調製するpH調整工程を含む、[11]に記載の酸化チタンゾルの製造方法。
[13]前記原料ゾルのpHが1〜5であり、前記pH調整工程で酸化チタンゾルのpHを9〜13に調製する、[12]に記載の酸化チタンゾルの製造方法。
本発明によれば、酸性領域及びアルカリ領域のいずれにおいても分散性の高い酸化チタンゾル及びその製造方法を提供することができる。
[酸化チタンゾル]
本発明の酸化チタンゾルは、酸化チタン粒子(A)、水性溶媒(B)、並びに単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を含有するものである。
本発明の酸化チタンゾルは、酸性領域及びアルカリ領域のいずれにおいても分散性に優れ、また糖類(C)を添加した後であれば酸性領域及びアルカリ性領域の一方から他方にpH調製しても、分散性が維持される。その理由は明らかではないが、次のとおりであると推測される。
酸化チタンゾル中において、糖類(C)が酸化チタン粒子(A)の表面に吸着して水和層を形成し、酸化チタン粒子(A)同士の凝集を防止又は抑制することにより、酸化チタン粒子(A)が良好に分散するものと考えられる。
また、酸性領域及びアルカリ性領域の一方から他方にpH調製を行う過程で、酸化チタンの等電点を経由するが、糖類(C)が存在しない状態で等電点に至ると、酸化チタン粒子(A)同士が強く凝集するため、等電点の経由後においても、この凝集状態が維持され、十分に再分散することができない。また、ボールミル処理等を行ったとしても再分散化は非常に困難である。一方、本発明によると、酸化チタン粒子(A)の表面に糖類(C)が存在するため、等電点に至ったときに、酸化チタン粒子(A)同士は凝集することが無いか又は凝集するにしてもその凝集力は弱い。従って、等電点の経由後において、酸化チタン粒子(A)は、良好な分散が維持されるか又は弱い凝集状態が解除されて十分に再分散するものと考えられる。
次に、酸化チタンゾルの各成分について説明する。
<酸化チタン粒子(A)>
酸化チタン粒子(A)の結晶型は、ブルッカイト型、アナターゼ型及びルチル型の1種でも2種以上であってもよい。
酸化チタン粒子(A)の平均粒径(散乱強度分布における50%累積粒子径:D50)は、5〜150nmであることが好ましい。5nm以上であると、凝集することなく良好に分散する。150nm以下であると、沈降することなく良好に分散する。この観点から、平均粒径は、7〜125nmであることがより好ましく、10〜100nmであることが更に好ましい。なお、平均粒径(D50)は、レーザードップラー式粒度分布計や動的光散乱式粒度分布計等によって測定することができる。
酸化チタン粒子(A)の比表面積は、10〜300m2/gであることが好ましい。10m2/g以上であると、沈降することなく良好に分散する。300m2/g以下であると、凝集することなく良好に分散する。この観点から、比表面積は、15〜250m2/gであることがより好ましく、20〜200m2/gであることが更に好ましい。ここで、比表面積とは、BET法によって測定された比表面積のことである。
酸化チタンゾル中における酸化チタン粒子(A)の含有量は、3〜30質量%が好ましい。3質量%以上であると、相対的に水性溶媒の量が少なくなり、酸化チタンゾルの使用時に水性溶媒を乾燥等によって除去する時間が短くてすみ、また、酸化チタンゾルの容量を小さくすることができる。30質量%以下であると、分散性が良好になる。この観点から、酸化チタンゾル中における酸化チタン粒子(A)の含有量は、4〜25質量%がより好ましく、5〜20質量%が更に好ましい。
酸化チタン粒子(A)の製造方法は、特に限定は無く、前述した公知の硫酸法、塩酸法、液相法等によって製造すればよい。なお、液相法の詳細は、特許文献1に記載されているとおりである。
<水性溶媒(B)>
水性溶媒(B)は、水及び水と相溶する有機溶媒の少なくとも1種であり、糖類(C)、アルカリ、酸が溶解するものが好ましい。具体的には水、アルコール、ケトン類等が挙げられる。なかでも、水又はアルコール類を用いることが環境面から好ましい。有機溶媒の中では、アルコール類を用いることが好ましい。例えば、アルコールとしては、メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。ケトンとしては、メチルエチルケトン、アセトン(ジメチルケトン)、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。水とこれらの混合物であっても良い。
<糖類(C)>
糖類(C)は、単糖類及び二糖類の少なくとも1種である。これら単糖類及び二糖類によると、酸化チタンゾル中において、糖類(C)が酸化チタン粒子(A)の表面に吸着して水和層を形成し、酸化チタン粒子(A)同士の凝集を防止又は抑制すると考えられ、その結果酸化チタン粒子(A)を良好に分散できる。
また糖類を含むため、酸化チタンの凝集を抑制する以外に、後述する助触媒等の金属化合物も高分散化できる。その反応機構として、糖類と金属イオンとが錯体を形成し、その後金属化合物を加水分解等で酸化チタン上に析出させると、反応が緩やかに進行し又は金属化合物同士の凝集が抑制されることが考えられる。これにより、糖類(C)は、酸化チタンのみならず金属助触媒の高分散化にも寄与する。
単糖類には特に制限はないが、価格や入手の容易性の観点から、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、アロース、タロース、グロース、アルトロース、イドース、プシコース、ソルボース及びタガトースのような六炭糖並びにリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アピオース、リブロース及びキシルロースのような五炭糖からなる群から選択される1種又は2種以上が好ましく、グルコース、フルクトース、ガラクトース及びキシロースがより好ましく、グルコースが更に好ましい。これら単糖類は還元性を有するために酸化防止剤としても機能する。したがって、酸化チタン粒子の光触媒作用を向上させるために酸化チタンゾル中に任意に添加される助触媒(D)が、酸化して劣化したり変色したりすることが防止又は抑制される。
二糖類にも特に制限はないが、価格や入手の容易性の観点から、ラクトース(乳糖)、スクロース(ショ糖)、マルトース(麦芽糖)、セロビオース及びトレハロースの1種又は2種以上が好ましく、ラクトース(乳糖)、スクロース(ショ糖)及びマルトース(麦芽糖)の1種又は2種以上がより好ましい。ラクトース(乳糖)、マルトース(麦芽糖)、セロビオース及びトレハロースは還元性を有するために酸化防止剤としても機能する。したがって、酸化チタン粒子の光触媒作用を向上させるために酸化チタンゾル中に任意に添加される助触媒(D)が、酸化して劣化したり変色したりすることが防止又は抑制される。スクロース(ショ糖)は、安価で、人体に無害であるという優れた特徴を有し、また、還元性を有しないため、助触媒中の金属原子の価数変化を起こさないという優れた効果を有する。
単糖類と二糖類は組み合わせて使用することも出来る。
酸化チタン粒子(A)100質量部に対する糖類(C)の割合は、その合計量が好ましくは5〜50質量部である。5質量部以上であると、酸化チタンゾルが十分に分散し、50質量部以下であると経済的である。この観点から、糖類(C)の割合は、より好ましくは7〜40質量部であり、更に好ましくは10〜30質量部である。
<任意成分>
本発明の酸化チタンゾルは、上記の酸化チタン粒子(A)、水性溶媒(B)及び糖類(C)の3成分のみからなっていてもよいが、本発明の効果を阻害しない範囲において、他の任意成分を含有してもよい。この任意成分の含有量は、酸化チタン100質量部に対して、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは4質量部以下であり、更に好ましくは3質量部以下である。
次に、任意成分の具体例について説明する。
(助触媒(D))
酸化チタンゾルは、主触媒である酸化チタン粒子(A)の光触媒作用を向上させる助触媒(D)を含んでいてもよい。
助触媒(D)としては、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、インジウム、スズ、イリジウム、白金、金、ビスマス等の金属、これらの金属イオン、これらの金属化合物等が挙げられ、これらは、1種で用いても2種以上で用いてもよい。金属化合物としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物等が挙げられる。
金属化合物としては、具体的には、酸化クロム、水酸化クロム、塩化クロム、硫化クロム、硫酸クロム、硝酸クロム、炭酸クロム、ヨウ化クロム、臭化クロム、酸化マンガン、水酸化マンガン、塩化マンガン、硫化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、ヨウ化マンガン、臭化マンガン、酸化鉄、水酸化鉄、塩化鉄、硫化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、炭酸鉄、フッ化鉄、臭化鉄、酸化コバルト、水酸化コバルト、塩化コバルト、硫化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、塩化ニッケル、硫化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、ヨウ化ニッケル、臭化ニッケル、酸化銅、亜酸化銅、水酸化銅、塩化銅、硫化銅、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、ヨウ化銅、臭化銅、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、フッ化亜鉛、臭化亜鉛、酸化ルテニウム、水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、硫化ルテニウム、硫酸ルテニウム、硝酸ルテニウム、ヨウ化ルテニウム、臭化ルテニウム、酸化ロジウム、水酸化ロジウム、塩化ロジウム、硫化ロジウム、硫酸ロジウム、硝酸ロジウム、ヨウ化ロジウム、臭化ロジウム、酸化パラジウム、水酸化パラジウム、塩化パラジウム、硫化パラジウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、ヨウ化パラジウム、臭化パラジウム、酸化銀、塩化銀、硫化銀、硫酸銀、硝酸銀、炭酸銀、ヨウ化銀、臭化銀、酸化スズ、水酸化スズ、塩化スズ、硫化スズ、硫酸スズ、硝酸スズ、炭酸スズ、ヨウ化スズ、臭化スズ、酸化イリジウム、水酸化イリジウム、塩化イリジウム、硫化イリジウム、硫酸イリジウム、硝酸イリジウム、ヨウ化イリジウム、臭化イリジウムの少なくとも1種が好ましいが、酸化銅、水酸化銅、塩化銅、硫化銅、硫酸銅、ヨウ化銅、臭化銅がより好ましい。上記記載の金属化合物無水物であっても水和物であってもよく、また各金属イオンは任意の価数状態とすることができる。
本発明の酸化チタンゾルは、糖類(C)を含むため、酸化チタン粒子(A)のみならず上記助触媒(D)の高分散化にも寄与する。その理由は、前述のとおりであると推測される。
2価銅化合物は、光照射下での助触媒作用に優れる。また、安定であるために酸化等による変色が防止される。1価銅化合物は、光照射下での助触媒作用に優れると共に光の存在しない暗所下において抗菌性、抗ウイルス性を有する。1価銅化合物を用いる場合には、糖類(C)として還元性を有するものを用いることが望ましい。これにより、1価銅化合物の酸化が防止又は抑制される。
酸化チタン粒子(A)100質量部に対する助触媒(D)の割合は、好ましくは0.01〜10質量部である。0.01質量部以上であると助触媒作用に優れ、10質量部以下であると分散性に優れ、かつ経済的である。この観点から、助触媒(D)の割合は、より好ましくは0.1〜8質量部であり、更に好ましくは0.5〜7質量部である。
ここで、例えば、この酸化チタン100質量部に対する2価銅化合物の銅換算含有量は、2価銅化合物の原料と酸化チタンの原料との仕込み量から算出することができる。また、この銅換算含有量は、後述するICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析により銅及びチタン含有組成物を測定することで特定することもできる。
(塩素成分(E))
酸化チタンゾルは、塩素成分(E)を含んでいてもよい。この塩素成分(E)としては、前述の塩素法又は液相法による酸化チタンの製造方法において使用又は生成される塩酸、この塩酸を水酸化ナトリウムで中和して生成される塩化ナトリウム等が挙げられる。
塩素成分(E)を含む場合、酸化チタンゾル中における塩素成分(E)の含有量は、塩素元素換算で、50〜10,000質量ppmが好ましい。50質量ppm以上であると、塩素イオンの作用は明らかではないが、基材に形成した酸化チタン薄膜の基材との密着性が十分となり、特に薄膜を焼成した場合に密着性が良くなる。10,000ppm以下であると、酸化チタンゾルを塗布する対象物の劣化が防止又は抑制され、また薄膜の透明性に優れる。この観点から、塩素成分(E)の含有量は、75〜6,000質量ppmがより好ましく、100〜4,000質量ppmが更に好ましい。
(還元剤)
酸化チタンゾルは、還元剤を含有してもよい。還元剤により、酸化チタンゾル中に任意に添加される助触媒(D)を任意の価数状態に調整することができる。
還元剤としては、例えば、低酸化状態の金属塩、硫化水素、硫化物、チオ硫酸塩、シュウ酸、ギ酸、アスコルビン酸、アルデヒド結合を有する物質、及びフェノールを含むアルコール化合物などからなる群より選択される少なくとも1種の物質を用いることができる。
<pH>
酸化チタンゾルとしては、用途により、酸性、中性、及びアルカリ性のいずれの領域のものも必要とされており、そのpHは1〜13が望ましい。
本発明の酸化チタンゾルは、糖類(C)を含むために酸化チタン粒子(A)の分散性に優れ、酸性、中性、及びアルカリ性のいずれの領域においても適用できるが、酸性及びアルカリ性であることが好ましい。
酸性の酸化チタンゾルは、酸性用途としてそのまま使用することができ、また、酸性の状態で保管しておき、アルカリ性用途として使用するときにはアルカリを添加してアルカリ性に調整することもできる。酸性の酸化チタンゾルのpHは、1〜5であることが好ましい。1以上であると、酸化チタンゾルを塗布等した対象物の酸による腐食が防止又は抑制される。5以下であると、分散性に優れる。この観点から、酸性の酸化チタンゾルのpHは、1.5〜4.5がより好ましく、2〜4が更に好ましい。
アルカリ性の酸化チタンゾルのpHは、9〜13であることが好ましい。9以上であると分散性に優れ、13以下であると酸化チタンゾルを塗布等した対象物のアルカリによる腐食が防止又は抑制される。この観点から、アルカリ性の酸化チタンゾルのpHは、9.5〜12.5がより好ましく、10〜12が更に好ましい。
酸化チタンゾルのpHは、pHメーター(株式会社堀場製作所製 D−51)を用いて、
25℃で測定すればよい。
[酸化チタンゾルの製造方法]
本発明の酸化チタンゾルの製造方法は、酸化チタン粒子(A)及び水性溶媒(B)を含む原料ゾルに、単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を添加する糖類添加工程を含むものである。前記糖類添加工程の後に、アルカリを添加してpHを調製するpH調整工程を実施してもよい。
<糖類添加工程>
本工程では、酸化チタン粒子(A)及び水性溶媒(B)を含む原料酸化チタンゾルに、単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を添加する。
(原料酸化チタンゾル)
原料酸化チタンゾルとしては、液相法、塩素法、及び硫酸法によって製造された酸化チタンゾルを用いることが好ましい。
液相法により製造された原料酸化チタンゾルの市販品としては、昭和電工株式会社製のブルッカイト型酸化チタン分散液「商品名:NTB−1」等が挙げられる。このように、本発明の酸化チタンゾルの製造方法によると、既存の酸化チタンゾルを用いて容易に本発明の酸化チタンゾルを製造することができる。
(糖類(C)の添加)
上記の原料酸化チタンゾルに対して、糖類(C)を添加することにより、酸化チタンゾルを得ることができる。この原料酸化チタンゾルに、更に助触媒(D)及び還元剤の一方又は双方を添加してもよい。これら助触媒(D)及び還元剤の詳細は、前述のとおりである。
これら糖類(C)と、助触媒(D)又は助触媒(D)の原料化合物とは、同時に添加してもよく、1種又は2種以上を順次添加してもよい。また、糖類は水溶液で添加しても良い。
糖類(C)を撹拌しながら添加した後、撹拌することが好ましい。攪拌時間には特に制限はなく、例えば5〜120分間、好ましくは10〜60分程度である。また、攪拌温度には特に制限はないが、例えば室温〜90℃程度である。
<pH調整工程>
前記糖類添加工程の後に、アルカリを添加してpHを調製するpH調整工程を実施してもよい。測定は、pHメーターで行う。
例えば、前記原料酸化チタンゾルが、液相法、塩酸法、及び硫酸法によって製造された原料酸化チタンゾルである場合、pHが1〜5程度である。この原料酸化チタンゾルにアルカリを添加して酸化チタンゾルのpHを9〜13に調製してもよい。このpHの調整工程において、酸化チタン粒子が等電点を経由することになるが、酸化チタンゾル中において、糖類(C)が酸化チタン粒子(A)の表面に吸着して水和層を形成し、酸化チタン粒子(A)同士の凝集を防止又は抑制すると考えられ、その結果酸化チタン粒子(A)を良好に分散できる。
また糖類を含むため、酸化チタンの凝集を抑制する以外に、金属化合物も高分散化できる。その反応機構として、糖類と金属イオンとが錯体を形成し、その後金属化合物を加水分解等で酸化チタン上に析出させると、反応が緩やかに進行し又は金属化合物同士の凝集が抑制されることが考えられる。これにより、糖類(C)は、酸化チタンのみならず金属助触媒の高分散化にも寄与する。
(アルカリ)
前記pH調整に用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、トリメチルアミン、アンモニア、塩基性界面活性剤等が挙げられるが、水酸化ナトリウムが好ましい。
上記のアルカリを含有するアルカリ溶液の濃度は、好ましくは0.04〜20質量%、より好ましくは0.12〜16質量%、更に好ましくは0.2〜12質量%である。0.04質量%以上であるとpH調整効果に優れ、20質量%以下であると均一にpH調整することができる。
アルカリを添加した後、撹拌することが好ましい。攪拌時間には特に制限はなく、例えば5〜120分間、好ましくは10〜60分程度である。また、攪拌温度には特に制限はないが、例えば室温〜90℃程度である。
[酸化チタンゾルの使用形態]
本発明の酸化チタンゾルを各種の材料、成形体等の基材に塗布し、基材の表面に酸化チタン薄膜を形成することができる。基材としてはセラミックス、ガラス、金属、プラスチック、木材、紙等殆ど制限なく対象とすることができる。基材をアルミナ、ジルコニア等からなる触媒担体とし、これに酸化チタン薄膜の触媒を担持して触媒として使用することもできる。また蛍光ランプ等の照明器具のガラスやそのプラスチックカバー等を基材としてこれに酸化チタン薄膜を形成すれば薄膜は透明であり、かつ光触媒作用を有するので光を遮蔽することなく油煙等の有機物を分解することができ、ガラスやカバーの汚れを防止するのに有効である。また建築用ガラスや壁材に酸化チタン薄膜を形成すれば同様に汚れを防止することが可能になるので、高層ビルなどの窓材や壁材に用いることができ、清掃作業を必要としなくなるためビル管理コスト削減に役立つ。酸化チタンゾルを基材に塗布するには基材をゾル中に浸漬する方法、基材にゾルをスプレーする方法、ゾルを刷毛で基材に塗布する方法などが採用される。ゾルの塗布量は液状の厚さにして0.01〜0.2mmが適当である。塗布後乾燥して水分を除去すれば薄膜が得られ、このままでも触媒等の用途に供することができる。
基材が金属やセラミックス、例えばガラス等の耐熱性である場合は酸化チタン薄膜を形成後焼成することができ、これによって薄膜は一層強く基材に密着し、薄膜の硬度も上る。この焼成温度は200℃以上が好ましい。焼成温度の上限には特に制限はなく、基材の耐熱性に応じて定めればよいが、あまり温度を高くしても薄膜の硬度や基材との密着性は増さないので800℃位迄が適当である。また、ブルッカイト型酸化チタンの場合は、その結晶形を維持するには700℃以下の温度で焼成するのがよい。焼成の雰囲気は特に制限されず、大気中でよい。焼成時間は特に制限はなく、例えば1〜60分の範囲で行えばよい。焼成によって得られる酸化チタン薄膜の厚さは、前記の塗布量の場合0.05〜1.0μm位である。ブルッカイト型酸化チタンは、塗布性、密着性、製膜性等に優れ、また白色度が高いという特徴を有している。
また、本発明の透明薄膜をより強固で基材に対する接着力を高めるために、適当な接着剤(バインダー)を、本発明の酸化チタンゾルに添加することもできる。
例えば、アルキルシリケートなどの有機シリカ化合物が好適である。添加量は、本発明の酸化チタンゾル中の酸化チタンに対しSiO2換算にして1〜50質量%が好ましい。添加量が1重量%以上であると、接着剤の添加効果が高い。また、50質量%以下であると、基材に対する接着強度は非常に強固であると共に、酸化チタン粒子が接着剤に被覆されて光触媒能が低下することが防止又は抑制される。この場合の接着剤は、接着剤の性質により成膜直前に混入するかあらかじめゾルに混合した状態にするか選択すればよく、どちらでも本発明の効果には何ら問題はない。この接着剤を含む薄膜は焼成しなくてもよいが焼成することもできる。
以下、本発明を実施例、比較例、及び参考例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、諸特性は以下に示す方法に従って求めた。
(1)平均粒径(散乱強度分布における50%通過粒子径:D50)の測定
大塚電子(株)製のゼータ電位・粒径測定システム(機種名「ELSZ−2」)を用い、レーザードップラー法によりD50を測定した。その際、試料(酸化チタンゾル)は、固形分濃度を0.1質量%にイオン交換水で調整したものを用い、超音波振動による撹拌を行うことなく、ハンドシェイクのみを行った後に、当該装置を用いて平均粒径(散乱強度分布における50%通過粒子径:D50)の測定を行った。
(2)同定
X線回折測定により、試料の同定を行った。測定装置としてPANalytical社製「X’pertPRO」を用い、銅ターゲットを用い、Cu−Kα1線を用いて、管電圧45kV、管電流40mA、測定範囲2θ=20〜100deg、サンプリング幅0.0167deg、走査速度3.3deg/minの条件でX線回折測定を行った。
ルチル型結晶に対応する最大ピークのピーク高さ(Hr)、ブルッカイト型結晶に対応する最大ピークのピーク高さ(Hb)、及びアナターゼ型結晶に対応する最大ピークのピーク高さ(Ha)を求め、以下の計算式により、酸化チタン中におけるブルッカイト型酸化チタンの含有量(ブルッカイト含有量)を求めた。
ブルッカイト含有量(モル%)={Hb/(Ha+Hb+Hr))}×100
ブルッカイト含有量が、50%以上のものが好ましく、60%以上がより好ましく
70%以上が更に好ましい。
<実施例1>
原料酸化チタンゾルとして、液相法によって製造された市販のブルッカイト型酸化チタンゾル(昭和電工(株)製、商品名「NTB−1」、酸化チタン濃度:20質量%、酸化チタン粒子の平均粒径(D50):50nm、ブルッカイト含有率60%、pH:3、分散媒:水、塩素元素濃度:0.126質量%)を用いた。
この原料酸化チタンゾル25gに、糖類としてスクロース1gを添加し、その後74gの水を投入し、酸化チタン粒子100質量部に対する糖類の割合が20質量部の酸性酸化チタンゾルを得た。この酸性酸化チタンゾル100gに、アルカリとして4質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液4gを1分間かけて撹拌しながら滴下し、pHを12に調整して、アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<実施例2>
原料酸化チタンゾルとして、液相法によって製造されたアナターゼ型酸化チタンゾル(酸化チタン濃度:20質量%、酸化チタン粒子の平均粒径(D50):51nm、pH:2、分散媒:水、塩素元素濃度:0.040質量%)を用いた。
この原料酸化チタンゾル25gに、糖類としてスクロース1gを添加し、その後74gの水を投入し、酸化チタン粒子100質量部に対する糖類の割合が20質量部の酸性酸化チタンゾルを得た。この酸性酸化チタンゾル100gに、アルカリとして4質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液6gを1分間かけて撹拌しながら滴下し、pHを12に調整して、アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<実施例3>
糖類として、スクロースに代えてグルコースを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<実施例4>
糖類としてグルコースを1g添加し、助触媒成分の原料として、CuCl2・2H2O(関東化学製)を0.134g(酸化チタンゾル中の酸化チタン粒子100質量部に対するCuCl2・2H2Oの銅金属換算割合:1質量部)を添加し、アルカリとして4質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液5.5gを1分間かけて撹拌しながら滴下し、pHを12に調整し、CuCl2・2H2O:N24のモル比が1:0.25となるように0.01mol/L、79μlヒドラジン(関東化学株式会社製)水溶液を加え、30分間攪拌混合を行ったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、亜酸化銅担持アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られた亜酸化銅担持アルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<比較例1>
糖類を添加しなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<比較例2>
糖類を添加しなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行い、アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られたアルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
<比較例3>
糖類を添加しなかったこと以外は実施例4と同様の操作を行い、亜酸化銅担持アルカリ性酸化チタンゾルを得た。得られた亜酸化銅担持アルカリ性酸化チタンゾルの諸特性の測定結果を表1に示す。
Figure 0006034110
表1に示すとおり、実施例1〜4のアルカリ性酸化チタンゾルは、糖類を含むために、平均粒径が小さく、分散性に優れている。一方、比較例1及び2のアルカリ性酸化チタンゾルは、糖類を含まないために、平均粒径が大きく、酸化チタン粒子が凝集して凝集粒子を形成しており、分散性が悪い。
また、実施例4及び比較例3では、共に助触媒(Cu2O)を用いているが、糖類を含む実施例4の方が糖類を含まない比較例3と比べて、平均粒径が著しく小さく、分散性が著しく優れている。その理由は次のとおりであると推測される。
すなわち、実施例4では、糖類を含むため、酸化チタンの凝集を抑制する以外に、Cu2Oも高分散化したものと考えられる。その反応機構として、原料(CuCl2・2H2O)投入時(pH=3)において糖類と銅イオンが錯体を形成し、その後水酸化ナトリウムを加えることにより(pH=12)、加水分解が緩やかに進行し又は銅化合物の凝集が抑制される。その結果として、比較例3に比べ実施例4の方が圧倒的に平均粒径が小さくなったものと推測される。このように糖類は、酸化チタンのみならず金属助触媒の高分散化にも寄与する。

Claims (10)

  1. 酸化チタン粒子(A)、水性溶媒(B)、並びに単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を含有しており、pHが9〜13である、酸化チタンゾル。
  2. 前記糖類(C)が還元性を有する糖類である、請求項1に記載の酸化チタンゾル。
  3. 糖類(C)がグルコースである、請求項1又は2に記載の酸化チタンゾル。
  4. 酸化チタン粒子(A)100質量部に対する糖類(C)の割合が5〜50質量部である、請求項1〜3のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
  5. 助触媒(D)を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
  6. 助触媒(D)が銅化合物である、請求項5に記載の酸化チタンゾル。
  7. 酸化チタン粒子(A)100質量部に対する助触媒(D)の割合が0.01〜10質量部である、請求項5又は6に記載の酸化チタンゾル。
  8. 前記酸化チタン粒子(A)が、ブルッカイト型酸化チタンである、請求項1〜7のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
  9. 酸化チタン粒子(A)の平均粒径D50が5〜150nmである、請求項1〜8のいずれかに記載の酸化チタンゾル。
  10. 酸化チタン粒子(A)及び水性溶媒(B)を含む原料ゾルに、単糖類及び二糖類の少なくとも1種からなる糖類(C)を添加する糖類添加工程と、
    前記糖類添加工程の後に、アルカリ又は酸を添加してpHを調製するpH調整工程と、
    を含んでおり、
    前記原料ゾルのpHが1〜5であり、前記pH調整工程で酸化チタンゾルのpHを9〜13に調製する、酸化チタンゾルの製造方法。
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