JP6032694B2 - 加圧工具およびロッキングボルト - Google Patents

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Description

この発明は、作業内容に対応して、交換工具を工具本体部に設けた取付部にロッキングボルトによって着脱交換可能に保持し、前記工具本体部側から前記交換工具に向かって突出する加圧部材によって前記交換工具を作動させる加圧工具と、この加圧工具に前記交換工具を着脱するためのロッキングボルトとに関するものである。
ワイヤーケーブルに圧着端子を固定するための加圧工具が公知である。この場合に、ケーブル径や圧着端子が異なる場合には工具ヘッド(交換工具)を適切な仕様のものに交換する必要が生じることがある。またワイヤー、ケーブル、鋼線などをカットする工具など、圧着端子以外の対象を加工する工具も広く用いられ、これらにおいても加工対象の径などが異なる場合には工具ヘッド(交換工具)を交換する必要が生じる。
ここに加圧圧力は、手動レバーによるもの、空気圧や油圧によるものなど種々有るが、油圧式のものが大きい圧力を発生させるために都合がよい。油圧式や空気圧式では通常、作業用の工具とは別に油圧ポンプや空気圧ポンプが必要になり、装置全体が大きくなる。そこで工具自身に設けた電動機で油圧ポンプを駆動し、生成した油圧によって加圧工具を駆動するもの(電動油圧式)が有る。
この電動油圧式のものは比較的小型かつ軽量であって油圧式により大きい加圧圧力を得ることができることから、携帯工具に用いられている。この場合に、交換工具は工具本体側に突設した二股状の取付部の間に装填し、この交換工具と取付部を貫通するロッキングボルトにより固定するものが有る。
特許文献1に示されたロッキングボルト(5)は、断面円形のシャンクと、その一端に設けたボルト頭(13)とからなり、シャンクには保持凹部(securing recess 10)と、シャンクの長手方向に延びる長溝(longitudinal groove 11)と、長溝11を保持凹部10から分けるブロック面(blocking surface 18)を形成している。保持凹部10の深さは少なくとも長溝11の深さに等しい。
工具本体に二股状に設けた足部(leg2、3)の一方(leg2)には、保持ピン係止部(securing element captivity)が設けられる。ここに保持した保持ピン(securing element 7)は、長溝11と保持凹部10の一方に常に係合した状態で(by constant engagement)保持ピン係止部(captive)に保持される。ロッキングボルト5は、ロック位置とリリース位置の範囲内で、足部2に設けた貫通孔であるボルト受け部(bolt receptacle 4)で可動である。圧縮バネ15は、足部2とボルト頭との間に縮装されてロッキングボルト5をリリース位置に向かって付勢する。
ロッキングボルト5をロックする時には、保持ピン7が保持凹部10に係合する。この保持凹部10は、ロッキングボルト5の表面に形成される。ロッキングボルト5をリリース位置に移動させるためには、保持ピン7を縦長の溝11に移動させる。ロッキングボルト5を移動開始させる際には、保持凹部に係合(fix)された保持ピン7が長溝11にガイドされる。ここに長溝11の端はロッキングボルト5の自由端12から離れた位置で終わる。その結果長溝11は、保持ピン7と協働してアンロック位置(リリース位置)に休止位置(a stop)を形成する。この結果、ロッキングボルト5は工具のネック(receiving neck)1に保持される( 明細書の第6欄、54〜67行)。
このようにこの特許文献1に示された発明には、ロッキングボルト5のリリース時には、長溝11の端(ボルトの自由端側の端)に保持ピン7が当たって保持され、ボルトの抜け止めとされている。
特許文献2は、この特許文献1に先行技術としてあげられたものである。この特許文献2には、ロッキングボルト7の一端に押し込み側に付勢されたシリンダ状のセキュリティセクタ17を設け、このセキュリティセクタ17に、先端を半球形にした保持ピン(locking pin 10)を環状の保持溝(security sector 27)から追い出すための斜面(bevelled part 29、running-up slope)を形成したもの(本件特許第1欄第33〜61行 BACKGROUND OF THE INVENTION)。すなわち、セキュリティセクタ17をプル側(押し込み側と反対側)に引っ張ることによって、セキュリティセクタ17の斜面29が保持ピン10を外側(環状溝から外側へ押す方向)に押し出してロックを解除し、ロックボルト7をセキュリティセクタ17と共にリリースするものである。
ここではボルト7の他端(自由端側)外周に環状の溝(recessed part 33)を設け、ここに保持ピン10を係入させてボルトの抜け止めとしている。この溝33の保持溝27側の側面は斜面(bevelled part 34)とされ、ボルト7をロックするために押し込む際には、保持ピン10はこの溝33から自動で脱出するようにしている。前記特許文献1の発明はこの先行技術である特許文献2に対してハンドリングをシンプルにするためになされたものである、と記載されている(第1欄第57〜61行)。
米国特許第7814827号公報 ドイツ公開特許第10110882号公報
特許文献1の発明によればボルト5のシャンクに、長溝11が形成されるが、保持ピン7はこの長溝11と係止凹部10の範囲内だけで移動可能であるから、ボルト5は足部2、3の貫通孔(ボルト受け部4、4)の中でロック位置では係止凹部10の範囲内だけで、またリリース位置では長溝11の幅内だけで周方向に回動可能である。
このためボルト5のロック位置では、ボルト5の交換工具に対する固定位置が常にほぼ同一になる。このためボルト5の摩耗位置が限定され、ボルト5の耐久性に制約が生じるという問題がある。またボルト5と貫通孔の間には通常少量の潤滑オイルを供給しておくが、ボルト5が回転しないのでオイルをボルト5の外周面に均等に供給することが困難である。
特許文献2の発明によれば、ボルト頭側にセキュリティセクタを組み込む必要があり、構造が複雑であり、特にボルトをリリース位置にする場合にはこのセキュリティセクタを引き出さなければならず、操作が面倒であった。
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ロッキングボルトを工具本体側の取付部にある貫通孔に対して回動可能とすることにより、ボルトの摩耗位置を変化させることを可能にし、ボルトの耐久性を向上させ、潤滑オイルの供給を容易にすることができ、さらに部品点数を少なくし構造を簡単にし、操作を簡単にすることができる加圧工具を提供することを第1の目的とする。またこの加圧工具に用いるロッキングボルトを提供することを第2の目的とする。
この発明によれば第1の目的は、作業内容に対応して、交換工具を工具本体部に設けた取付部を貫通するロッキングボルトによって着脱交換可能に保持し、前記工具本体部側から前記交換工具に向かって突出する加圧部材によって前記交換工具を作動させる加圧工具において;
前記ロッキングボルトのシャンク外周に、ボルト頭側にあって一部を不連続としたロッキング用環状溝と、この環状溝の周方向の角から環状溝に連続してシャンクに沿ってボルト先端側に延びつつ浅くなる斜面となったリリース溝と、このリリース溝よりもシャンクのボルト先端側に形成されそのボルト頭側の内壁がテーパ状斜面に形成された抜け止め用環状溝とを備え;
前記取付部には前記ロッキングボルトのロッキング用環状溝、リリース溝、抜け止め用環状溝のいずれかに係入してこれらの間で移動可能としたロッキングピンを備え;
ロッキングボルトには、前記ボルト頭と前記取付部との間に縮装されてボルトをボルト頭方向に付勢するリリース用コイルバネを備える;ことを特徴とする加圧工具、により達成される。
また第2の目的は、請求項1の加圧工具に用いるロッキングボルトであって、シャンクの一端に設けたボルト頭と、このボルト頭側にあって一部を不連続としたロッキング用環状溝と、この環状溝の周方向の角から環状溝に連続してシャンクに沿ってボルト先端側に延びつつ浅くなる斜面となったリリース溝と、このリリース溝よりもシャンクの先端側に形成されそのボルト頭側の内壁がテーパ状斜面に形成された抜け止め用環状溝と、を備えることを特徴とするロッキングボルト、により達成される。
この発明によれば、ボルト頭側のロッキング用環状溝にロッキングピン(係止ピン)を係入させたロック位置では、ボルトはこの環状溝の範囲で回動可能であり、交換工具の作動時にボルトに圧力が加わる位置をボルトの回動位置を変化させることにより変えることができる。このためボルトの摩耗位置を変えてその耐久性を向上させることができる。またボルト外周への潤滑オイルの供給を容易にすることができる。さらに、部品点数が少なく、構造が簡単であり、ボルトのロック、リリース操作が簡単である。第2の発明によれば、この加圧工具に用いるロッキングボルトが得られる。
本発明の一実施例である端子圧着工具の外観を示す正面図 図1における非加圧時を示す一部断面図 同じく図1における加圧動作時を示す一部断面図 交換工具を省いた着脱部のロック時を示す側面図(A)と正面図(B) 同じく着脱部のリリース開始時を示す側面図(A)と正面図(B)とリリース完了時を示す側面図(C) ロッキングボルトの斜視図 同じくロッキングボルトの正面図(A)と、そのB−B線断面図(B)と、C矢視図(C)と、D−D線断面図
ここに用いる加圧工具は、手動式、油圧式、空気圧式、電動式など、種々の駆動源を用いるものが可能である。しかし電動モータによって油圧ポンプを駆動し、この油圧によって加圧工具を加圧する電動油圧方式のものは、小型で大きな加圧力を得ることができ、携帯工具に適するものである(請求項2)。加圧部材は突出方向に加圧工具を加圧するものに限られず、回転方向に加圧するものなどを含む。
ロッキングボルトのボルト頭側に設けるロッキング用の環状溝には複数の不連続部を設け、各不連続部に交わる環状溝の角から環状溝に連続してそれぞれシャンクに沿って延びる複数のリリース溝を形成することも可能であり、この場合にはボルトをロック位置からリリースする時に必要なボルトの回転量を少なくすることができ、リリース操作が一層簡単になる(請求項3)。
ロッキング用環状溝に、ロッキングピンがロッキング用環状溝からリリース溝に移動する時に乗り越える抵抗付与部を形成しておけば、ロッキングピンが環状溝からリリース溝に意に反して移動することを防ぐことができる(請求項4)。この抵抗付与部は、ロッキング用環状溝のボルト先端側の側壁に設けることができるが、ロッキング用環状溝の底に設けてロッキングピンに摺動抵抗を付与する進退出によって抵抗を付与するものものでも良い。
抵抗付与部は、ロッキング用の環状溝とリリース溝が交わる折曲部内角側に設けた凸部であっても良い。この場合は、ロッキング用環状溝からリリース溝にロッキングピンが移動する際にロッキングピンがこの凸部を乗り越えることにより抵抗を付与する(請求項5)。すなわちロッキングボルトにはリリース用コイルバネによってボルト頭方向への復帰習性が付与されているから、ロッキングピンはこのリリース用コイルバネの復帰力の抗してこの凸部を乗り越える時にロッキングボルトの回動に抵抗を付与し、ロッキングピンが意に反して環状溝からリリース溝に入るのを防ぐものである。
図1〜3に示す加圧工具100は、ケーブル端などに圧着端子を圧着するために用いる圧着工具である。この圧着工具(加圧工具)100は、グリップ可能な棒状の本体部12と、その先端に固定された取付部14と、この取付部14に装着された交換工具16とを有する。
取付部14は、本体部12の先端方向に平行かつ間隙を空けて延びる前後一対の足部18(18a、18b)を備える(図4(A))。これらの足部18の間に加圧用の交換工具16を後記するロッキングボルト20により着脱可能としたものである。すなわちロッキングボルト20は、足部18a、18bと交換工具16とを貫通して交換工具16を固定するロック位置(図4)と、一方(背面側)の足部18bと交換工具16から脱出して他方(正面側)の足部18aに保持されたリリース位置(図5)との間で移動可能である。
工具本体部12には、充電可能な電池と、電動モータと、この電動モータにより駆動される油圧ポンプと、制御回路(いずれも図示せず)と、この油圧ポンプの油圧により突出方向に駆動される加圧部材22(図2、3)とが組み込まれている。ここに本体部12の上端にはシリンダケース24が固定され、ここに収納されたシリンダ26が前記足部18a、18bの間から上方へシリンダロッドを突出させる。このシリンダロッドが前記加圧部材22となっている。
この実施例の交換工具16は圧着端子の加圧工具であり、ロッキングボルト20を中心にして鋏状に揺動可能な一対の顎部材28、28と備える。各顎部材28にはロッキングボルト20の貫通孔30が形成され、両顎部材28がこの貫通孔30を中心にして回動するように保持されている。すなわち両顎部材28は、下方が互いに近接するようにコイルバネ(図示せず)により付勢されて組み立てられている。
これら顎部材28の下部には図2に示す解放時(非加圧時)に、外側に下降する下斜面32と、この下斜面32の内側に連続して上方に延びる上斜面34が形成されている。前記加圧部材22の上端にはこれら下斜面32と上斜面34に転接する一対のローラ36、36が取り付けられている。このため加圧部材22が上昇すると、ローラ36、36は図2に示すように下斜面32、32を外側に押し広げ、さらに上昇すると上斜面34をさらに押し広げる。
顎部材28、28の上部対向面には、圧着端子を挟む凹部38がそれぞれ形成されている。前記のように顎部材28、28の下部が加圧部材(ピストンロッド)22によって外側に押し開かれることによって、それぞれの凹部38が接近しこの間に挟まれた圧着端子(図示せず)を加圧し、圧着する。
次にロッキングボルト20を説明する。ロッキングボルト20は、ロッド状のシャンク40と、この一端に取り付けられたボルト頭42とを有する。シャンク40は図6、7に示すように、そのボルト頭42が取り付けられる端部外周が切削され、この切削部44には図4、5に示すようにボルト頭42が嵌合され、さらにボルト頭42と切削部44を貫通する小孔46にピン48が圧入されて固定されている。
シャンク40の外周には、ボルト頭42側(切削部44側)にロッキング用の環状溝50が一対対称に形成されている。これらの環状溝50は図7(B)に示すように、シャンク40の中心軸回りに対称位置に形成された不連続部52、52を挟んで対称に形成されている。シャンク40の中心軸回りの対称位置であって各環状溝50の周方向の角には、シャンク40の他端(ボルト先端)側に向かって延びるリリース溝54、54が連続して形成されている。
ロッキング用環状溝50とリリース溝54とが交わる折曲部の内角側、すなわち環状溝50のボルト先端側の側壁からリリース溝54につながる角部には、環状溝50のボルト先端側の側壁からボルト頭42側に凸となる凸部56が形成されている(図7)。この凸部56は本発明の抵抗付与部となる。
これらリリース溝54、54の底はボルト先端側に向かって次第に浅くなる斜面となっている。このリリース溝54よりもシャンク40のボルト先端側には、抜け止め用環状溝58が形成されている。この環状溝58は、そのボルト頭42側の内壁がテーパ状の斜面60となっている。
このロッキングボルト20は、その先端側からリリース用のコイルバネ62装着して、正面側の足部18aの貫通孔30に正面側から挿入される。この時に貫通孔30の内面に突出するロッキングピン64が環状溝50、56、リリース溝54のいずれかに係入する。このロッキングピン64は、図4(A)、図5(A)、(C)に示すように、足部18aの先端から貫通孔30を横断して穿削した小孔66に、ピン付勢用のコイルバネ68と共に装填され、貫通孔30内に突出するように付勢されている。ここにロッキングピン64の先端付近は、環状溝50、56、リリース溝54に係入可能となるようにその径が設定されている。
ロッキングボルト20を装着すると、リリース用のコイルバネ62は、一端がシャンク40とボルト頭42との間の間隙に保持され、他端が足部18a側の外面に保持され、ロッキングボルト20に正面方向への復帰習性が付与される。この時足部18aの小孔70に先端から細いロッド(図示せず)を挿入し、シャンク40の抜け止め用環状溝58に開口する小孔70を通してロッキングピン64を押し込みつつシャンク40を挿入する。この結果ロッキングピン64は抜け止め用環状溝58に係入する。この状態は図5(C)に示すリリース時の状態である。なおこの小孔70はロッキングピン64よりも小径で、このピン64が小孔70内に進入することはない。
この状態から取付部14の足部18a、18bの間に交換工具16をセットして、交換工具16の貫通孔30を足部18の貫通孔30に位置合わせし、ロッキングボルト20をリリース用のコイルバネ62を圧縮しつつさらに押し込むと、ロッキングピン64は環状溝58のテーパー状斜面60によって環状溝58から押し出される。このためロッキングピン64はシャンク40の外周面に乗り上げる。この状態ではロッキングボルト20は回動自在である。
ロッキングボルト20をさらに押し込み、図4(B)に示すように反時計方向に回せば、ロッキングピン64がロッキング用環状溝50に係入する。この時、ロッキングボルトの角度位置がロッキングピン64がすでに環状溝50に係入する角度にある時は、ロッキングボルト20は回動することは必要ないことになる。
この状態でロッキングボルト20は、ロッキング用環状溝50がロッキングピン64に係合して、リリース方向への移動が規制される。すなわち図4に示すロック位置となる。この状態ではロッキングボルト20は、環状溝50の凸部56にロッキングピン64が当接するまでの範囲内で回動可能である。すなわちロッキングボルト20はロック状態でもこの範囲内で回動可能である。
交換工具16を交換する際には、ロッキングボルト20を押し込んでロッキングピン64と凸部56の干渉を防ぎつつ図5(B)で時計方向(RELEASE方向)に回動すれば、ロッキングピン64は凸部56を乗り越えてリリース溝54に入る。この位置でロッキングボルト20から指を離しフリーにすれば、ロッキングボルト20はリリース用コイルバネ62によって正面方向に押し戻される。
このためリリース溝54に係合したロッキングピン64は、リリース溝54の底面の斜面によって押し上げられ、ロッキングピン64はこのリリース溝54から脱出してシャンク40の外周面に接触する。そしてロッキングピン64は抜け止め用環状溝58に係合して、図5(C)に示すリリース位置に戻る。この状態ではロッキングボルト20は交換工具16から脱出するから、交換工具16の交換が可能である。
100 加圧工具
14 取付部
16 交換工具
18 足部
20 ロッキングボルト
22 加圧部材(ピストンロッド)
28 顎部材
30 貫通孔
40 シャンク
42 ボルト頭
50 ロッキング用環状溝
52 不連続部
54 リリース溝
56 凸部(抵抗付与部)
58 抜け止め用環状溝
60 斜面
62 リリース用コイルバネ
64 ロッキングピン
68 ピン付勢用コイルバネ

Claims (6)

  1. 作業内容に対応して、交換工具を工具本体部に設けた取付部を貫通するロッキングボルトによって着脱交換可能に保持し、前記工具本体部側から前記交換工具に向かって突出する加圧部材によって前記交換工具を作動させる加圧工具において;
    前記ロッキングボルトのシャンク外周に、ボルト頭側にあって一部を不連続としたロッキング用環状溝と、この環状溝の周方向の角から環状溝に連続してシャンクに沿ってボルト先端側に延びつつ浅くなる斜面となったリリース溝と、このリリース溝よりもシャンクのボルト先端側に形成されそのボルト頭側の内壁がテーパ状斜面に形成された抜け止め用環状溝とを備え;
    前記取付部には前記ロッキングボルトのロッキング用環状溝、リリース溝、抜け止め用環状溝のいずれかに係入してこれらの間で移動可能としたロッキングピンを備え;
    ロッキングボルトには、前記ボルト頭と前記取付部との間に縮装されてボルトをボルト頭方向に付勢するリリース用コイルバネを備える;
    ことを特徴とする加圧工具。
  2. 加圧工具は、電動ポンプにより生成される油圧により加圧部材を駆動する電動油圧方式のものである請求項1の加圧工具。
  3. ロッキング用環状溝には複数の不連続部が設けられ、各不連続部に交わる環状溝の周方向の角から環状溝に連続してシャンクに沿って延びる複数のリリース溝が形成されている請求項1の加圧工具。
  4. ロッキング用環状溝に、ロッキングピンがロッキング用環状溝からリリース溝に移動する時に乗り越える抵抗付与部が形成されている請求項1の加圧工具。
  5. 抵抗付与部は、ロッキング用環状溝とリリース溝が交わる折曲部内角側に形成され、ロッキングピンが環状溝からリリース溝に移動する時に乗り越える凸部である請求項4の加圧工具。
  6. 請求項1の加圧工具に用いるロッキングボルトであって、シャンクの一端に設けたボルト頭と、このボルト頭側にあって一部を不連続としたロッキング用環状溝と、この環状溝の周方向の角から環状溝に連続してシャンクに沿ってボルト先端側に延びつつ浅くなる斜面となったリリース溝と、このリリース溝よりもシャンクの先端側に形成されそのボルト頭側の内壁がテーパ状斜面に形成された抜け止め用環状溝と、を備えることを特徴とするロッキングボルト。
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