本明細書において使用される場合、以下の用語は、文脈がほかに明示しなければ指定の定義を有する。用語「殺菌剤」は、ある場所で微生物を死滅させ、増殖を阻止し、または増殖を抑制することができる化合物を指し、殺菌剤には、殺細菌剤、殺真菌薬および殺藻薬が含まれる。用語「微生物」には、例えば、真菌類(酵母およびかびなど)、細菌および藻が含まれる。以下の短縮形が明細書の全体にわたって使用される:mL=ミリリットル、ATCC=アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、およびMBC=最小生物致死濃度。別段の定めがない限り、温度は摂氏(℃)であり、パーセントへの言及は重量による(重量%)。
本発明の組成物は、予想外にも、個々の殺菌剤の活性成分レベルよりも低いレベルで組み合わされた活性成分により、より増強された殺菌剤の効果を提供することが分かった。特許請求の範囲に列挙されたもの以外にも、追加の殺菌剤が組成物中に存在し得る。
本発明は、フェノール化合物および抗菌性アルコール、好ましくはテルペンアルコールを含む相乗効果のある抗菌性組成物を提供する。フェノール化合物は、好ましくはイソプロピルメチルフェノールおよび一置換フェノールからなる種類から選択される。抗菌性アルコールは、好ましくはメンタジエンアルコール、プロペン−2−イル−メチル−シクロヘキサノールおよび置換シクロヘキシルプロピル−1,3−ジオールからなる種類から選択される。
本発明において組み合わせとして請求される化合物、およびそれらが属する部類は以下の通りである。
プロペン−2−イル−メチルシクロヘキサノールの部類:
2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(ジヒドロカルベオール)
5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(イソプレゴール)
置換シクロヘキシルプロピル−1,3−ジオールの部類:
2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
メンタジエンアルコールの部類:
2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール(カルベオール)
イソプロピルメチルフェノールの部類:
5−イソプロピル−2−メチルフェノール
3−イソプロピル−5−メチルフェノール
4−イソプロピル−3−メチルフェノール
一置換フェノールの部類:
(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール、
4−プロピルフェノール、
2−tert−ブチルフェノール、
2−sec−ブチルフェノール、
2−n−プロピルフェノール、
3−n−プロピルフェノール、
4−n−ブチルフェノール、
4−ペンチルフェノール
4−sec−ブチルフェノール、
3−tert−ブチルフェノール。
ここで、置換基R1は、
直鎖C3−C5アルキル、
イソプロピル
分岐C4アルキル、
直鎖C3−C5アルケニル、
直鎖C4またはC5アルカジエニル、
分岐C4アルケニル、
シクロペンチル、
シクロペンテニル、
シクロヘキシル、
シクロヘキセニル、
フェニル、および
ベンジルからなる群から選択される。
イソプロピルメチルフェノールは、一般に以下の構造を有する。
フェノール化合物の中で、2−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールは、消費者製品における使用においてより安全であることが本発明者らによって評価されており、特に好ましい。抗菌性アルコールの中でも、2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(ジヒドロカルベオール)、5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(イソプレゴール)および2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール(カルベオール)は、消費者製品における使用においてより安全であることが本発明者らによって評価されており、好ましい。
好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(a)2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、および5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤ならびに(b)2−nプロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む。
別の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(a)2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール、ならびに(b)2−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノール(カルバクロールとしても知られる)および2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(ジヒドロカルベオールとしても知られる)を含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は約1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.06〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.08〜1/5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は約1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.05〜1/3.13、好ましくは1/0.05〜1/0.13または1/0.17〜1/3.13、好ましくは1/0.17〜1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.08〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は1/1〜1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は1/0.38〜1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.06〜1/2.5、好ましくは1/0.25〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−イソプロピル−3−メチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.5〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.13〜1/1.25である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は1/0.5〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は1/0.17〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−sec−ブチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、2−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は1/0.05〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.05〜1/1.25、好ましくは1/0.25〜1/1.25である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.06〜1/2.5、好ましくは1/0.06〜1/0.013または1/0.25〜1/2.5、好ましくは1/0.25〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−n−ブチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−n−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.13〜1/2.5、好ましくは1/0.38〜1/2.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は約1/3.13である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの重量比は、1/0.13〜1/0.5、好ましくは1/0.38〜1/0.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールおよび4−プロピルフェノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの重量比は、1/0.06〜1/0.4、好ましくは1/0.06〜1/0.08または1/0.25〜1/0.4である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールおよび2−n−プロピルフェノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの重量比は、1/0.13〜1/3、好ましくは1/0.13〜1/0.19または1/0.33〜1/3である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールおよび3−n−プロピルフェノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの重量比は、1/0.25〜1/3、好ましくは1/0.33〜1/3である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールおよび3−n−プロピルフェノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの重量比は、1/0.8〜1/1.7、好ましくは1/1〜1/1.7である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール(カルベオールとしても知られる)を含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は約1/4.4である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−イソプロピル−5−メチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.38〜1/4.38である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−イソプロピル−3−メチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.25〜1/5.8である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.17〜1/1.75である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.08〜1/4.4である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は、1/0.38〜1/4.38である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−sec−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、2−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.38〜1/4.38である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は、1/0.19〜1/3.5、好ましくは1/0.25〜1/3.5である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は、1/0.05〜1/4.38、好ましくは1/0.05〜1/0.19または1/0.25〜1/4.38、好ましくは1/0.25〜1/4.38である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−n−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、4−n−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/1〜1/11.7である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/4.4〜1/7である。
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの重量比は1/0.38〜1/5.8である。
本発明による組み合わせは非常に速い抗菌作用を実現可能である。例えば、我々は、本発明による組成物を用いて、ほとんどの場合、わずか15秒の接触時間後に完全な微生物の不活性化を達成することができることを見いだした。
本発明の組成物中の殺菌剤は、「そのまま」で使用されてもよく、または、まず溶媒または固体担体と調合されてもよい。適切な溶媒は、例えば、水;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどのグリコール;グリコールエーテル;メタノール、エタノール、プロパノール、フェネチルアルコールおよびフェノキシプロパノールなどのアルコール;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸ブチル、クエン酸トリアセチルおよびトリ酢酸グリセリンなどのエステル;炭酸プロピレンおよび炭酸ジメチルなどの炭酸エステル;無機粒子材料、デンプン、空気、およびこれらの混合物を含む。特定の好ましい実施形態において、適切な溶媒は、例えば水、グリコール、グリコールエーテル、エステル、およびこれら混合物を含む。適切な固体の担体は、例えば、シクロデキストリン、シリカ、粘土、タルク、方解石、ドロマイト、アルミノケイ酸塩、ケイソウ土、ワックス、セルロース系材料、アルカリおよびアルカリ土類(例えば、ナトリウム、マグネシウム、カリウム)金属塩(例えば、塩化物、硝酸塩、臭化物、硫酸塩)および木炭を含む。
特に好ましい担体は水または油/溶媒であり、さらに好ましいものは、水と油の混合物である担体である。油の例は、鉱油、生物起源(例えば植物油)の油、および石油由来の油およびワックスを含む。生物起源の油としてはトリグリセリド系が好ましい。好ましくは担体油は香油ではない。したがって、担体油は、好ましくは組成物の匂いに実質的に寄付せず、より好ましくは、その匂いに寄与しない。溶媒の例は、アルコール、エーテルおよびアセトンを含む。デンプンは、食糧穀物から得られた天然のデンプンであってもよく、または、加工デンプンであってもよい。
例えば、本発明による成分および/またはテルピネオールを霧あるいは微細ミストとして分散する場合、空気を、担体として使用することができる。
特に好ましい担体は水または油/溶媒であり、さらに好ましいものは、水と油の混合物である担体である。したがってパーソナルケア/洗浄、口腔ケアおよび硬質表面浄化のような想定される用途の多くにおいて、抗菌性組成物は、水性基剤または油/溶媒基剤のいずれかと共に調合されてもよい。水性基剤(水が担体である)を用いる組成物は、例えばゲル型の製品であってもよい。油/溶媒基剤を用いる組成物は、例えば、無水の棒形製品または噴射剤含有製品であり得る。
したがって、抗菌性組成物は、好ましくは例えば、油/溶媒基剤に基づいた、抗菌性の無水の棒状パーソナルケア組成物であってもよく、ここで、組成物は0.01重量%未満の水含有率を有し、好ましくは組成物は水を含まない。代替として、抗菌性組成物は、例えば、好ましくは噴射剤も含む、噴射剤で駆動される抗菌性パーソナルケア組成物であってもよい。空気も噴射剤として、例えば、圧縮空気または液化空気の形状で使用することができる。
しかし、最も好ましい製品型は、乳剤基剤(水および/または油が担体である)を有するか、または、希釈すると乳剤を形成することができ、例えば手洗浄、顔洗浄、身体洗浄またはひげ剃りの用途のための、液体、固体、ローションまたは半固体の形状の石鹸製品;口腔ケア用途の練歯磨き/歯磨剤、または棒状または液体形状の硬質表面浄化のための製品である。製品が乳剤基剤を含む場合、好ましくはまた、下記のような1種または複数の界面活性剤を含む。
「実質的に含まない」は、例えば活性成分の重量(すなわち、請求される成分a)およびb)に、この段落に列挙される追加成分を加えた重量)に対して、5重量%未満、好ましくは3重量%未満、好ましくは1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、好ましくは0.2重量%未満を有することを意味する。
殺菌剤成分が溶媒中に調合される場合、調合物は界面活性剤を含んでいてもよい。そのような調合物が界面活性剤を含んでいる場合、それらは、乳剤濃縮物、乳剤、マイクロエマルジョン濃縮物、またはマイクロエマルジョンの形状をとることができる。乳剤濃縮物は十分な量の水を添加することで乳剤を形成する。マイクロエマルジョン濃縮物は、十分な量の水を添加することでマイクロエマルジョンを形成する。そのような乳剤およびマイクロエマルジョンの濃縮物は一般に、当業界で周知である。様々なマイクロエマルジョンおよびマイクロエマルジョン濃縮物の調製についてのさらに一般的および特定の詳細については、米国特許第5,444,078号明細書を参考にしてもよい。
好ましい製品型は、乳剤基剤(水および/または油が担体である)を有するか、または、希釈により乳剤を形成することができ、例えば、手洗浄、顔洗浄、身体洗浄またはひげ剃りの用途のための液体、固体、ローションまたは半固体の形状の石鹸製品;口腔ケア用途の練歯磨き/歯磨剤、または硬質表面浄化のための、棒状または液体形状の製品である。製品が乳剤基剤を含む場合、好ましくはまた、下記のような1種または複数の界面活性剤を含む。
特に好ましくは、殺菌剤組成物は、本発明において請求される、相乗効果のある殺菌剤の組み合わせに加えて、1〜80重量%の1種または複数の界面活性剤を含む。
一般に、界面活性剤は、「Surface Active Agents」Vol.1,by Schwartz & Perry,Interscience 1949,Vol.2 by Schwartz,Perry & Berch,Interscience 1958,および/または「McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents」published by Manufacturing Confectioners Companyの現行版のような周知の教科書、または「Tenside Taschenbuch」,H.Stache,2nd Edn.,Carl Hauser Verlag,1981;「Handbook of Industrial Surfactants」(4th Edn.)by Michael Ash and Irene Ash;Synapse Information Resources,2008.に記載されている界面活性剤から選択されてもよい。陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、双性イオンまたは両性、いずれのタイプの界面活性剤も使用することができる。好ましくは、1種または複数の界面活性剤は、陰イオン性、非イオン性界面活性剤、または陰イオン性および非イオン性界面活性剤の組み合わせである。より好ましくは、1種または複数の界面活性剤は陰イオン性である。
特に好ましい界面活性剤は石鹸である。石鹸は、本発明の抗菌性組成物のパーソナル洗浄用途に適する界面活性剤である。石鹸は、好ましくはC8−C24の石鹸、より好ましくはC10−C20の石鹸、最も好ましくはC12−C16の石鹸である。石鹸は、1個または複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を有しても、有していなくてもよい。石鹸の陽イオンは、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムである。好ましくは、石鹸の陽イオンは、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムから選択される。より好ましくは、石鹸の陽イオンはナトリウムまたはカリウムである。
石鹸は、脂肪および/または脂肪酸を鹸化することにより得ることができる。この脂肪または油は、獣脂、獣脂ステアリン、パーム油、パームステアリン、大豆油、魚油、ヒマシ油、米ぬか油、ひまわり油、やし油、ババスー油、パーム核油、他などの一般に石鹸の製造に使用される脂肪または油であってもよい。上記プロセスにおいて、脂肪酸は、ココナッツ、米糠、落花生、獣脂、パーム、パーム核、綿実、大豆、ヒマなどから選択される油/脂肪に由来する。脂肪酸石鹸はまた、合成的に調製することができる(例えば石油の酸化、またはフィッシャー−トロプシュプロセスによる一酸化炭素の水素化によって)。トール油中に存在するものなどの樹脂酸が使用されてもよい。ナフテン酸もまた適切である。
獣脂脂肪酸は様々な動物源に由来してよい。他の同様の混合物、例えばパーム油や、ラードや様々な動物獣脂に由来するものなども含まれる。
典型的な脂肪酸のブレンドは、5〜30重量%のココナッツ脂肪酸および、70〜95重量%の脂肪酸硬化米ぬか油からなる。例えば落花生、大豆、獣脂、パーム、パーム核などの他の適切な油/脂肪に由来する脂肪酸もまた他の所望の比率で使用されてもよい。本発明の固体形状で存在する場合、石鹸は、好ましくは組成物の30〜80重量%、より好ましくは50〜80重量%、一層好ましくは55〜75重量%の量で存在する。石鹸は、組成物の液状形状で存在する場合、好ましくは組成物の0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%で存在する。
他の好ましい界面活性剤は、脂肪酸グリシナートおよび脂肪族両性カルボン酸塩である。これらの界面活性剤は、皮膚および毛髪の浄化組成物において穏やかな洗浄力および高い発泡性のために特に好まれる。脂肪酸グリシナートは、例えばココイル・グリシン・ナトリウムを含む、グリシンの脂肪酸アミドの塩である。脂肪族両性カルボン酸塩は、例えばラウロ両性酢酸ナトリウム(すなわち2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ウンデシル−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イウム−1−イル]酢酸ナトリウム)を含む両性界面活性剤である。適切な界面活性剤のまた別の例は、アシルイセチオン酸塩を含むイセチオン酸塩の誘導体である。
本発明の抗菌性組成物はまた、硬質表面の浄化用途に有用である。そのような用途において、好ましい界面活性剤は、製品が液状形状である場合、C8−C22、好ましくはC8−C16脂肪族アルコールエトキシラートなどの、1〜8個のエチレンオキシド基を含む非イオン性界面活性剤である。硬質表面の浄化用途のための製品が固体の形状の場合、界面活性剤は、好ましくは第一級アルキル硫酸塩、第二級アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、エトキシ化アルキル硫酸塩、またはアルコールエトキシラート非イオン性界面活性剤から選択される。本組成物は、アルキルエーテル硫酸塩、好ましくは天然または合成供給源からの1〜3個のエチレンオキシド基を有するものなどの陰イオン界面活性剤、および/またはスルホン酸をさらに含んでよい。特に、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。アルキルポリグルコシド、好ましくはC6からC16の間の炭素鎖長を有するものもまた、組成物中に存在してもよい。他の種類の有用な界面活性剤は、長鎖第四級アンモニウム化合物など陽イオン界面活性剤、並びにベタインおよびアルキルジメチルアミンオキシドなどの両性界面活性剤を含む。液状形状の硬質表面の浄化用途の適切な界面活性剤濃度は、一般に組成物の約0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。固体組成物においては、界面活性剤は、好ましくは組成物の5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%で存在する。
本発明の抗菌性組成物は、口腔ケア組成物、例えば歯磨き/練歯磨きまたは口すすぎ製品に有用である。そのような用途において、好ましい界面活性剤は、性質が陰イオン性、非イオン性または両性であるが、好ましくは陰イオン性または両性である。陰イオン界面活性剤は、好ましくはアルカリ金属アルキル硫酸塩、より好ましくはラウリル硫酸ナトリウム(SLS)である。陰イオン界面活性剤の混合物も用いられてよい。両性界面活性剤は、好ましくはベタイン、より好ましくはアルキルアミドプロピルベタイン(ここで、アルキル基は直鎖状のC10−C18鎖である。)、最も好ましくは、コカミドプロピルベタイン(CAPB)である。両性界面活性剤の混合物も用いられてよい。口腔ケア用途において適切な界面活性剤濃度は、一般に全組成物の約2重量%〜約15重量%、好ましくは約2.2重量%〜約10重量%、より好ましくは約2.5〜約5重量%である。
したがって、抗菌性組成物は、界面活性剤として石鹸、アルキル硫酸塩または直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含むことが非常に好ましい。より好ましくは、1種または複数の界面活性剤は、石鹸、アルキル硫酸塩および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選択される。殺菌剤成分はまた分散液の形状で調合することができる。分散液の溶媒成分は、有機溶媒または水、好ましくは水であってもよい。そのような分散液は、アジュバント、例えば、共溶媒、増粘剤、抗凍結剤、分散剤、充填剤、顔料、界面活性剤、バイオ分散剤、ポリカチオン、安定剤、スケール防止剤および防食添加剤を含むことができる。
両方の殺菌剤がそれぞれ最初に溶媒と共に調合される場合、第1の殺菌剤に使用される溶媒は、他方の市販の殺菌剤を調合するために使用される溶媒と同じでも異なっていてもよいが、水がほとんどの産業用殺生剤用途に好ましい。2種の溶媒が混和性であることが好ましい。
本組成物は、当業者に公知の様々な追加の成分をさらに含んでよい。そのような追加の成分は、香料、顔料、防腐剤、皮膚軟化薬、日焼け止め、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤、湿潤剤(例えばグリセリン、ソルビトール)、金属イオン封鎖剤(例えばEDTA)またはポリマー(例えばメチルセルロースなどを構成するためのセルロース誘導体)を含むがこれらに限定されない。
抗菌性組成物は、固体、液体、ゲルまたはペーストの形状をしていてもよい。当業者は、1種または複数の担体材料および/または界面活性剤を選択することにより様々な型の組成物を調製することができる。本発明の抗菌性組成物は、清浄化およびケア、特に皮膚清浄化および皮膚のケアに有用である。抗菌性組成物は、洗い流さない製品または洗い流す製品、好ましくは洗い流す製品として使用されることが予想される。本発明の抗菌性組成物は、例えば、ガラス、金属、プラスチックなどの硬質表面の清浄化およびケアにも使用することができる。
当業者は、本発明の殺菌剤成分を、ひとつの場所に連続して、または同時に添加してもよく、若しくはその場所に添加する前に組み合わせてもよいことを認識するであろう。第1の殺菌剤および第2の殺菌剤成分は、ひとつの場所に同時にまたは連続して添加されることが好ましい。殺菌剤が同時にまたは連続して添加される場合、個々の成分は、アジュバント、例えば、溶媒、増粘剤、抗凍結剤、着色剤、金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、イミノ二コハク酸およびその塩など)、分散剤、界面活性剤、バイオ分散剤、ポリカチオン、安定剤、スケール防止剤および防食添加剤などを含んでいてもよい。
本発明の殺菌薬組成物は、攻撃を受ける場所の上へ、その中にまたはそこに殺菌に効果的な量の組成物を導入することによって微生物の繁殖を阻止または死滅させるために使用することができる。
適切な場所は、例えば以下を含む。電子素子被膜(electrocoat)堆積システム、冷却塔および空気洗浄器を含む、工業プロセス用水;ガス洗浄塔;排水処理;装飾用噴水;逆浸透濾過;限外濾過;バラスト水;蒸発凝縮器および熱交換器;パルプおよび紙の処理液ならびに添加剤;無機質スラリー;デンプン;プラスチック;乳剤;分散液;塗料;ラテックス;ニス剤などの被膜;マスチック、コーキングおよびシーラントなどの建築製品;セラミック接着剤、カーペット裏地接着剤および積層接着剤などの建築接着剤;産業用または消費者接着剤;写真用化学薬品;印刷液;掃除器、衛生用品、消毒剤、ワイパー、石鹸、清浄剤、床磨き剤および洗濯所洗浄水といった、レストラン、ヘルスケア施設、学校、食品加工施設および農場において使用される家庭用および施設用の製品;化粧品;トイレタリー;シャンプー;金属加工液;コンベヤー潤滑剤;作動液;革および革の加工製品;織物;織物および織物の加工製品;合板、ボール紙、壁板、チップボード、積層ビーム、配向させたストランドボード(strandboard)、ハードボード、およびパーティクルボードなどの木材ならびに木材加工製品;注入液、破砕液、掘削泥水および生じた水などの石油ならびにガスの加工液;燃料輸送および貯蔵システム;農業用アジュバント保存;界面活性剤の保存;医療用具;診断薬の保存;プラスチックまたは紙食品ラップなどの食品の保存;食品、飲料、および工業プロセス用低温殺菌器;便器;レクリエーション用水;プール;および温泉。
好ましい実施形態において、本組成物は、皮膚への適用に特に適している。例えば、手、顔、身体または口腔のような表面を、発明の組成物と適切に接触させることができる。他の好ましい実施形態において、表面は何らかの硬質表面である。通常、そのような硬質表面は、一般に浄化を必要とし、またしばしば衛生化または消毒を必要とする表面である。そのような表面は多くの家庭または産業環境において見つけることができ、例えば、台所および浴室表面、食卓面、床、壁、窓、器具、食卓用金物および陶器を含むことができる。そのような表面は、多くの様々な材料、例えばプラスチック、木材、金属、セラミック、ガラス、コンクリート、大理石および塗料表面から作製することができる。好ましい実施形態において、本組成物は、本明細書にて上記された表面以外の場所において、上記のような消毒、微生物数の低減または衛生の改善のために使用することができる。
好ましい実施形態において、本発明は、ホームケア製品およびパーソナルケア製品中での使用の、またはそこへ組み込むための、本発明による組成物に関する。より好ましくは、本発明のこの実施形態は、ホームケア製品またはパーソナルケア製品である、本発明による組成物に関する。
「ホームケア製品」は、家または家庭内のあらゆるものを処理、浄化、手入れまたは調整するために使用される製品である。これらには、家、ならびに衣服、織物および/または布繊維などの家庭内のものの表面、備品および空気の処理、浄化、清浄化、手入れまたは調整する際の、ならびに前述の製品のすべてを製作する際の使用または適用に関する組成物、またはその使用もしくは適用を有する組成物、製品またはその組み合わせを含むが、これらに限定されない。「パーソナルケア製品」は、人の処理、浄化、手入れまたは調整のための製品である。前述のものは、人(特に皮膚、毛髪および口腔を含む)を処理、浄化、清浄化または調整する際の、ならびに前述のすべてを製作する際の使用または適用に関する、またはその使用もしくは適用を有する化学薬品、組成物、製品またはその組み合わせを含むがこれらに限定されない。ホームケア製品およびパーソナルケア製品は、例えば大量販売銘柄の下に市場に出される製品であり、非限定的な例は、棒状石鹸、脱臭剤、シャンプー、および家の表面衛生剤/消毒薬である。
本発明の別の態様によると、表面を消毒する方法であって、
a.本発明による組成物を表面に適用するステップ;および
b.表面から組成物を除去するステップ
を含む方法が提供される。
本発明による方法はまた、表面から組成物を除去するステップを含む。ここに、組成物の除去とは、組成物を部分的に除去することも包含する。というのは、微量の組成物が表面に残存し得るからである。皮膚の洗浄または硬質表面の浄化などの多くの典型的な状況において、組成物の一部(特に特定の活性成分)が表面に残存する場合、それは許容されるか、または時には望ましいことさえある。そのため、ステップbは、好ましくは組成物重量の少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、さらに好ましくは少なくとも25%、なお好ましくは少なくとも50%、しかしもっと好ましくは少なくとも75%を除去することを伴う。好ましくは、本組成物を除去するステップは、適切な溶媒で表面をすすぎ、または適切なワイパーで表面を拭くことを含み、より好ましくは、このステップは、適切な溶媒で表面をすすぐこと、または適切なワイパーで表面を拭くことからなる。代替として除去ステップはまた、例えば組成物が揮発性成分、例えば溶媒を含む場合、組成物の一部の蒸発を含むことができる。
その表面がヒトまたは動物の身体の表面である場合、好ましくは、本方法は表面を消毒する非治療的方法である。
表面をすすぐのに適する媒体は水であるが、また例えば水とアルコールの混合物であってもよい。次いで、所定の時間後、その表面は、好ましくは十分な量の水ですすがれ、何らかの可視または知覚できる残渣は除去される。代替として、アルコール拭きまたは水/アルコール含浸ワイパーで拭うことにより、抗細菌組成物が目視できないようにしてもよい。本発明による組成物の驚くほど速い抗菌作用のために、組成物を除去するステップ(例えば表面をすすぐまたは拭くことによる)は、表面に組成物を適用するステップの開始後、好ましくは5分未満、より好ましくは2分未満、一層好ましくは1分未満、なお好ましくは30秒未満、しかしより好ましくは20秒未満に開始される。部分的な微生物の死滅は本発明による組成物を適用してからほぼ瞬間的に起こるであろうが、最適な抗菌作用を達成するためには、本組成物を表面から除去するステップは、表面に組成物を適用するステップの開始後、少なくとも5秒後、好ましくは少なくとも10秒後、より好ましくは少なくとも15秒後に開始されることが好ましい。これらの時間に時間間隔を含めた組み合わせも好ましい。そのため、表面から組成物を除去するステップ(すなわちステップb)は、表面へ組成物を適用するステップ(すなわちステップa)の開始後、特に2分〜5秒の間、より好ましくは1分〜10秒の間、さらに好ましくは30〜10秒の間、なお好ましくは20〜15秒の間に開始されることが好ましい。
消毒時間
表面の最適な清浄化および衛生化を保証するためには、組成物の適用からすすぎまたは拭きの間の時間は、好ましくは消毒時間と関係する。したがって、本発明は、好ましくは、前記方法の消毒時間Tが、300秒未満、好ましくは60秒未満、より好ましくは15秒未満である方法に関係し;ここで、Tは、組成物を微生物培養物に添加する瞬間から、培養物の単位体積当たりの微生物の数が、100000分の1に減少するまでの経過時間として定義され;ここで、初期の微生物数は、好ましくは1ミリリットル当たり約100000000を超え、ここで、組成物は好ましくは液状組成物である。
本方法の消毒作用(消毒時間Tとして表してもよい)は、好ましくは以下に記載される実施例1のプロトコルに従って求められる。この試験は、微生物培養物が懸濁液中に維持される、標準化された試験環境に関係する。同様に適切な試験は、欧州標準EN1276に記載されている標準懸濁液法であるが、ただし、上記判定基準に適合するように消毒時間を適応させることが条件となることは、当業者に明らかであろう。代替として、消毒作用を確認するために、例えば国際公開第2010/046238号に記載されている試験法の1つを適用してもよい。
そのような試験法はまた、好ましくは、本発明による抗菌性組成物中の1種または複数の成分の最適な濃度を求めるために、当業者によって使用されてもよい。
代替として、本方法が表面消毒を対象としているので、表面を含む試験法によって、消毒時間を求めてもよい。したがって、本発明は、好ましくは本発明による方法に関し、ここで、前記方法の表面消毒時間T2は、60秒未満、好ましくは15秒未満であり、ここでT2は、消毒される表面に組成物を適用する瞬間から始まる時間として定義され、その後、単位面積当たりの微生物の数は、10000分の1に減少し(すなわち4桁の減少)、ここで、単位あたりの初期細菌数は、1平方センチメートル当たり、好ましくは103、より好ましくは105、一層好ましくは107を超える。そのような試験は、例えば国際公開第2010/046238号に記載されているように、または欧州標準EN13697:2001およびEN1500:1997に記載されているように遂行されてもよい。
本発明の別の好ましい実施形態は、産業用および/または施設用の製品中での使用の、またはそこへ組み込むための、本発明による組成物に関する。より好ましくは、本発明のこの実施形態は、産業用および/または施設用の製品である、本発明による組成物に関する。産業用および施設用の製品は、例えばプロフェッショナルブランドの下に市場に出されている製品であり、非限定的な例としては、産業用浄化、施設浄化、清掃業浄化、および医療用浄化、非分解清掃(Cleaning in place)、食品事業、畜産および農産物である。産業用および/または施設用の製品はまた、診療所、病院および/または他の施設向けの人(手の衛生剤など)の浄化のための製品を含む。
別の好ましい実施形態において、本発明はまた、ホームケア製品またはパーソナルケア製品を含む本発明による方法または使用に関する。例えば、本発明による方法は、本発明による組成物の適用をステップaに含み、組成物が、上記のホームケア製品およびパーソナルケア製品中での使用の、またはそこへ組み込まれるための組成物である方法であってもよい。同様に、別の好ましい実施形態において、本発明はまた、産業用および/もしくは施設用の製品を含む方法または本発明による使用に関する。例えば、本発明による方法は、本発明による組成物の適用をステップaに含み、組成物が、上記の産業用および/もしくは施設用の製品中での使用の、またはそこへ組み込まれるための組成物である方法であってもよい。
ホームケアまたはパーソナルケア分野で使用される製品および/または方法は、産業用および/または施設用の分野で使用される製品および/または方法とは一般に異なる。したがって、例えば、ホームまたはパーソナルケア製品として市場に出される製品は、一般に、産業用および/または施設用の使用向け製品としては市場に出されず、逆もまた同じである。したがって、本発明の特定の好ましい実施形態は、実施に移される場合は1つの分野に関連し、他方には関連しない。
ひとつの場所での微生物の繁殖を阻止または抑制するのに必要な本発明の組成物の特定の量は、保護される特定の場所に依存する。通常、ひとつの場所での微生物の繁殖を抑制する本発明の組成物の量は、それがその場所で組成物の殺菌剤成分の合計0.02から4%を供給する場合、十分である。好ましくは、組成物の殺菌剤成分がその場所に少なくとも0.05%、好ましくは少なくとも0.1%、好ましくは少なくとも0.2%、好ましくは少なくとも0.3%、好ましくは少なくとも0.4%の量で存在する。好ましくは、組成物の殺菌剤成分は、4%以下、好ましくは2%以下、好ましくは1%以下の合計量でその場所に存在する。
[実施例]
材料および方法
本発明の組み合わせの相乗効果は、注目する生命体に対して広範囲の濃度および比で化合物を試験することにより示した。特定の組み合わせに対する他の微生物の感度は変動し、その結果、複数の化合物のそれぞれの、またはその両方の濃度または比は、これらの実施例において詳述されたものから変動し得ることを当業者は認識する。濃度および比は、異なった試験条件下、または異なった試験法でも変動し得る。
相乗効果の1つの尺度は、Kull,F.C.;Eisman,P.C.;Sylwestrowicz,H.D.およびMayer,R.L.,in Applied Microbiology 9:538−541(1961)によって記載されている、産業界で容認された方法であり、式:
Qa/QA+Qb/QB=相乗効果指数(「SI」)
によって求めた比を使用する。
ここで、QA=終点(化合物AのMBC)を生じた、単独で作用する化合物A(第1の成分)のパーセント濃度
Qa=終点を生じた、混合物中の化合物Aのパーセント濃度
QB=終点(化合物BのMBC)を生じた、単独で作用する化合物B(第2の成分)のパーセント濃度
Qb=終点を生じた、混合物中の化合物Bのパーセント濃度。
Qa/QAとQb/QBの和が1より大きい場合、対立関係を示す。和が1と等しい場合、相加効果を示し、1未満の場合、相乗効果を示す。SIが低いほど、その特定の混合物が示す相乗効果は大きい。殺菌剤の最小生物致死濃度(MBC)は、特定の一組の条件下で試験した場合に、試験する微生物の完全な死滅をもたらす最低濃度である。
相乗効果試験は、35%ジプロピレングリコール(DPG)を含有するリン酸緩衝液を用いて標準マイクロタイタープレートアッセイを使用して行った。この方法では、様々な濃度の成分(B)の存在下で、成分(A)の高分解能MBCアッセイを行うことによって、広範囲の化学薬品の組み合わせを試験した。高分解能MBCは、マイクロタイタープレートの1つのカラムに様々な量の殺菌剤を添加し、続いて自動液体取扱いシステムを使用して以降の10倍希釈を行うことにより、密な間隔を有する一連の終点を得ることにより求めた。MBCプレートには、試験微生物を一度に1カラムずつ接種した。15秒後に接種したウェルのアリコートを、中和剤(D/E中和培養液)含有プレートに移動させ、混合して5分間保持した後に、トリプチケースソイ培養液(TSB)を含有する繁殖プレートに移動させた。TSBプレートを37℃でインキュベートし、24時間の時点で繁殖の有無を読み取った。15秒で試験生物の完全な死滅(マイクロタイタープレート中の繁殖がないことによって証明される)をもたらした、試験した中で最低のレベルが、最小生物致死濃度(MBC)である。
本発明の組み合わせの相乗効果は、大腸菌(Escherichia coli)(E.coli−ATCC#10536)に対して、1mL当たりおよそ1×108の細菌の濃度で求めた。この微生物は、多くの消費者および産業用途における自然汚染を代表する。プレートは、37℃で24時間のインキュベーション時間後、微生物の増殖(濁度)について目視で評価してMBCを求めた。
本発明の組み合わせの相乗効果の実証のための試験結果は、以下の表1〜表38に示される。各表は、特定の微生物に対する、2種の成分の特定の組み合わせ;試験した微生物に対する結果;第1の成分単独(QA)、第2の成分単独(QB)、第1の成分の混合物中(Qa)および第2の成分の混合物中(Qb)のMBCによって測定した終点活性(重量%);算定SI値;および試験した各組み合わせの相乗効果の比(第1の成分対第2の成分すなわちA/B)の範囲を示す。
以下の表のデータは、相乗効果があると分かった比の範囲を含む(収集したデータのうち、濃度がQAまたはQB以上であった組み合わせについては報告しない。)。これらのデータは、いくつかの成分AおよびBの特定の組み合わせは、その組み合わせが相乗効果ではなく、相加的効果を有する場合に予想されるよりも増強された制御を、微生物に対して示すことを証明している。
表1
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は1/3.13である。
表2
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.06〜1/2.5の範囲である。
表3
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は1/0.08〜1/5の範囲である。
表4
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は1/3.13である。
表5
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は1/0.05〜1/3.13の範囲である。
表6
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.08〜1/2.5の範囲である。
表7
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/1〜1/3.13の範囲である。
表8
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.38〜1/3.13の範囲である。
表9
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.06〜1/2.5の範囲である。
表10
第1の成分(A)=4−イソプロピル−3−メチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.5〜1/2.5の範囲である。
表11
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/1.25の範囲である。
表12
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.5〜1/2.5の範囲である。
表13
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した2−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.17〜1/2.5の範囲である。
表14
第1の成分(A)=2−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した2−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.5〜1/2.5の範囲である。
表15
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した2−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.05〜1/1.25の範囲である。
表16
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した3−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.06〜1/2.5の範囲である。
表17
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−n−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル) シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/2.5の範囲である。
表18
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した4−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は1/3.13である。
表19
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール
試験した3−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/0.5の範囲である。
表20
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/4.4である。
表21
第1の成分(A)=3−イソプロピル−5−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.38〜1/4.4の範囲である。
表22
第1の成分(A)=4−イソプロピル−3−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.25〜1/5.8の範囲である。
表23
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.17〜1/1.75の範囲である。
表24
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。4−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.08〜1/4.4の範囲である。
表25
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.38〜1/4.4の範囲である。
表26
第1の成分(A)=2−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した2−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。2−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.38〜1/4.4の範囲である。
表27
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.19〜1/3.5の範囲である。
表28
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.05〜1/4.4の範囲である。
表29
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した4−n−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/1〜1/11.7の範囲である。
表30
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/4.4〜1/7の範囲である。
表31
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール
試験した3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの比は、1/0.025〜1/450の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノールの相乗効果比は、1/0.38〜1/5.8の範囲である。
表32
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート
試験した2−n−プロピルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタートの比は、1/0.025〜1/1100の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタートの相乗効果比は、1/1.7であった。
表33
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート
試験した2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラートの比は、1/0.025〜1/1100の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラートの相乗効果比は、1/1であった。
表34
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート
試験した4−n−ブチルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタートの比は、1/0.025〜1/1100の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタートの相乗効果比は、1/2.5であった。
表35
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
試験した4−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの比は、1/0.025〜1/400の範囲であった。4−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの相乗効果比は、1/0.06〜1/0.4の範囲である。
表36
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
試験した2−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの比は、1/0.025〜1/400の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの相乗効果比は、1/0.13〜1/3の範囲である。
表37
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
試験した3−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの比は、1/0.025〜1/400の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2−(trans−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの相乗効果比は、1/0.25〜1/3の範囲である。
表38
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール
試験した3−n−プロピルフェノールと2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの比は、1/0.025〜1/1100の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2−((1S,4R)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールの相乗効果比は、1/0.8〜1/1.7の範囲である。
以下の殺菌剤の組成物は、試験により相乗効果がないことが分かった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−tert−ブチル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−tert−ブチル−5−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;2−tert−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−sec−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−sec−ブチルフェノールと(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール、1/0.025〜1/300の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール、1/0.025〜1/450の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールとcis−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−((1s,4r)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−ヒドロキシジフェニルメタンと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−シクロペンチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;および4−ペンチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/250の重量比で試験。
本発明において請求される2種類の有効成分間の相乗的相互作用を求めるために、さらなる実験を行った。この一連の実験で考慮された、慣用名を有する有効成分は次の通りである。
2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(ジヒドロカルベオールとしても知られる)
2−メチル−5−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘキセン−1−オールまたは2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール(カルベオールとしても知られる)
5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール(イソプレゴールとしても知られる)
5−イソプロピル−2−メチルフェノール(カルバクロールとしても知られる)
測定に使用した実験法は、下記の通りである。
実験法
抗菌効果は、代表的な病原性細菌生物、グラム陰性菌大腸菌(Escherichia coli)に対して試験する。有効成分の濃度は、以下の実施例の全体にわたってパーセント重量/体積(%w/v)で表す。
選択した物質はまた、代表的なグラム陽性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対して試験した。
大腸菌のストック
大腸菌(10536菌株)の終夜培養物を合計体積50mlのTSB培養液中で調製し、150rpmで振盪し37℃で約18時間増殖させた。この大腸菌終夜培養物1mlを50mlの新鮮なTSB培養液に移し、150rpmで37℃で約4時間インキュベートした。この培養物を等量に分割し、15分間4000rpmで遠心分離機にかけ、無菌食塩水(0.85%NaCl)で洗浄し、もう一度遠心分離機にかけ、食塩水に再懸濁して、この特定の生物の1ミリリットル当たり約108個の細胞に相当する、0.8OD620の最終濃度が得られた。ここに、OD620は、620nmの波長で1.0cmの路長のキュベット中の試料の吸光度を示す。この細菌のストックは、抗菌性有効成分についてアッセイ(3回反復)するために使用した。
プロトコル
以下のアッセイでは、96ウェルのマイクロタイタープレート(MTP)の半分にわたる、6回の希釈を使用した、8種の物質の試験を記載する。この手法を使用すると、プレートカラム1−6および7−12の半分ずつでこの組を繰り返すことで、1つの希釈プレート全体で16の有効成分(反復なしで)をアッセイすることが可能である。
試験する有効成分の1M溶液をジメチルスルホキシド(DMSO)中に調製した。下記のように細菌懸濁液を添加する場合、有効成分のさらなる希釈を可能にするために(270μlから300μlへの希釈)、DMSO溶液を水で希釈することにより、所望の最終濃度の1.11倍の有効成分のストック溶液を調製した。例えば、0.8%w/vの所望の「試験内」濃度に調製されるように、0.89%w/v溶液を調製した。
最終濃度の1.11倍の物質のアリコート(270μl)を、カラム1(A1−H1)に沿ってMTPのウェルへ分注した。このMTPは「選別プレート」として標識付けした。
「希釈プレート」と標識付けした別のMTPにおいて、ディフコ(DIFCO)組成物からのD/E中和溶液270μlを、カラム1に添加した。中和溶液の組成は以下の通りであった。カゼインの膵臓消化物5.0g/L;酵母エキス2.5g/L;デキストロース10g/L、チオグリコール酸ナトリウム1.0g/L、チオ硫酸ナトリウム6.0g/L;重亜硫酸ナトリウム2.5g/L;ポリソルベート80、5.0g/L;レシチン7.0g/L;ブロモクレゾールパープル0.02g/L;7.6±0.2の範囲のpH。
トリプトン希釈溶液270μlを希釈MTP(カラム2−6)の残りすべてのウェルに添加した。
次いで、8チップある多チャネルピペットを使用して、同一体積の細菌ストックを同時に吸引、分注し、細菌のストック(30μl)を、選別プレート中の列A−Hの8ウェルに調製した有効成分の溶液270μl中に添加し混合した。15秒の接触時間の後、調製した希釈プレート中のD/E中和溶液270μl中へ混合物30μl量を移し、吸引を利用して混合することにより、混合物をクエンチした。D/E中和溶液中に正確に5分置いた後、30μl量を希釈MTPのカラム1からカラム2に移して混合し、次に30μl量をさらにカラム2からカラム3に移した。このプロセスを、プレートにわたってカラム6まで繰り返して細菌を連続的に希釈した。
最低細菌濃度(最大希釈、カラム6)から開始し、最大細菌濃度(カラム1)まで、希釈MTPの各ウェルから30μlを、トリプトンソイ寒天(Tryptone Soya Agar)(TSA)プレート上の前もって標識付けした区画に移した。30μl接種物のスポットが乾燥できるように、TSAプレートを約2時間置き、次いで、プレートを裏返して、37℃で終夜インキュベートし、次に標識された希釈濃度における細菌コロニーを数えて、細菌増殖に対する有効成分の影響を求めた。
結果の算定
細菌コロニーの数が数えられるTSAプレートの区分をまず求めることによって、平均細菌生存数NMBS(Log CFU/mlで表される)が得られる。この区分のコロニー数から、NMBSは式:
NMBS=log{Ncol・10DF・100/3}
によって算定される。ここに、Ncolはコロニーの計数であり、DFは、TSAプレート区分に対応するMTPウェルから得られた希釈係数である。(すなわち、DFはクエンチの1から最大希釈の6までの範囲であってよい)。係数100/3は、接種物スポットの体積から1ミリリットルへの変換係数である。
すべてのアッセイ試験は3回反復して行った。報告した平均生存細菌の結果はそのような3回の実験の平均であり、その誤差は対応する標準偏差である。
したがって約7のNMBSの値は、第5の希釈ウェル、すなわちDF=5の約3コロニーの計数に対応する。細菌が生物致死性でない物質にさらされる場合、一般にそのような約7の計数が観察される。TSAプレートのどの区分にも生存コロニーが観察されない場合、これは完全な死滅として解釈され、NMBS=0の値が報告される。
表39から表41のデータは、本発明による好ましい有効成分のうちの2つである2−イソプロピルフェノールとイソプレゴールの間の相乗的相互作用を示す。
界面活性剤基剤中での効果を自動評価するためのモデル界面活性剤媒体の試験方法における本発明による有効成分の殺菌作用
これらの実施例において、有効成分の組み合わせの効果を、2.85%のココイル・グリシン・ナトリウムおよび1.85%のラウロ両性酢酸ナトリウムを含む界面活性剤清浄化調合物中で試験した。
これは、原液で5.7%のココイルグリシナートおよび3.7%の%ラウロ両性酢酸ナトリウムを含有する組成物が、手洗浄中に水で50%に希釈された状態に対応する。
細菌接種物による希釈を可能にするために、界面活性剤成分および試験する有効成分の濃度が所望の最終濃度の1.1倍になるように溶液を調製した。溶液は、環境温度でpHメータを用いて測定し、水酸化ナトリウム溶液の滴下によってpH10.0に手作業で調節した。
本発明の組み合わせの効果は、大腸菌(E.coli−ATCC #10536)に対してmL当たりおよそ1×108個の細菌の濃度で求めた。
試験は、自動液体取扱いシステムを使用し、標準マイクロタイタープレートアッセイを使用して行った。界面活性剤試験液の270μlをマイクロタイタープレートの各ウェルへピペットで移し、次いで細菌懸濁液30μlを添加した。細菌曝露の正確に15秒後、細菌の細胞の30μl量を抜き取り、D/Eクエンチ溶液270μlに移した。D/Eクエンチの5分後、次には光学濃度(OD)を2つの特定波長(450nmおよび590nm)で各プレートについて測定した。これによって、OD450の読取りは、細菌増殖が観察される場合のD/Eクエンチの黄色に特異的であり、OD590は、細菌増殖が観察されない場合に保持されるD/Eクエンチの初期の紫色に対して特異的であるので、抗菌活性の二重の照合となる。時間0でのOD測定後、次いで、プレートを、37℃で終夜(16時間)インキュベートした後、再度OD測定を行った。時間0での初期OD値から16時間でのOD値を減じることにより、デルタOD値を算定した。細菌増殖は、OD450の増加およびΔOD590の減少として観察される。抗菌に効果的なシステム(インキュベーション後かなりの細菌増殖を防止するもの)を特定するために、以下のOD読み取り値変化の閾値を採用した:(1)インキュベーションによるOD450の上昇は0.2吸光度単位未満であり、(2)インキュベーションによるOD590の減少は0.35単位未満である。反対に、インキュベーション後、紫から黄色の色推移に対応して、OD450が0.2AUを超えて上昇し、OD590が0.35単位を超えて減少する場合には、試験システムは細菌増殖を可能にし、効果的であると見なされない。各試験システムについて、同一のプレートに対して4回の反復測定を行った。細菌の増殖を示すか、増殖を示さない反復ウェルの数はまた、色変化を追うことによって眼で容易に評価される。
有効成分の個々の成分および固定濃度比での二成分混合物についての用量応答は、溶液をさらに界面活性剤溶液により連続希釈して、一連の終点を得ることで生成した。
各事例において、二成分混合物は、1:2.5のフェノールとテルペンアルコールの重量比で評価した。幾つかの選択した事例においては、重量比1:1でも試験した。
下表に、大腸菌に対するモデル界面活性剤溶液中のフェノールおよびテルペンアルコール単独および組み合わせの抗菌活性についてのデータを要約する。
以下の表で特定のフェノール化合物とのカルベオールの相乗的相互作用を示す。使用する方法は上表内と同じであった。
水中の黄色ブドウ球菌に対する有効成分の抗菌効果
以下に示すように黄色ブドウ球菌のストックを調製し、大腸菌について前に説明したように有効成分の抗菌効果を求めた。
黄色ブドウ球菌(菌株10788)の終夜培養物を、トリプチケースソイ寒天(TSA)プレート上に接種し、37℃で約18時間増殖させた。黄色ブドウ球菌の培養物は、無菌食塩水(0.85%NaCl)溶液および無菌スプレッダーを使用してプレートから洗い出し、50mlの食塩水に懸濁した。この懸濁液を等量に分割し、4000rpmで15分間遠心分離機にかけた。遠心分離に続いて、ペレットを食塩水に再懸濁して、この特定の生命体については1ミリリットル当たり約108個の細胞に相当する、0.35OD620の最終濃度が得られた。ここに、OD620は、620nmの波長で路長1.0cmのキュベット中の試料の吸光度を示す。この細菌ストックは、抗菌性有効成分(3回反復して)に対してアッセイするために使用した。
表45
2−プロピルフェノール単独の、およびジヒドロカルベオールまたはカルベオールと組み合わせた、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性を測定し、データを以下に要約する。上記の表44のデータは、高耐性の細菌である黄色ブドウ球菌に対する有効成分間の相乗的相互作用を示す。
完全な細菌の死滅は、0.25%2−プロピルフェノール単独によっておよび0.25%ジヒドロカルベオールと組み合わせて達成される。より低濃度のフェノールでは完全な死滅は達成されないが、0.125%2−プロピルフェノールへ0.125%ジヒドロカルベオールを添加することによって、殺菌性能が増強されることは明らかである。
黄色ブドウ球菌に対する水中でのフェノール化合物とのテルピニルアルコールの相乗効果
使用した手順は以下の通りであった。
有効成分:
液状有効成分を直接使用した。固体有効成分はアルコールに溶解し50%のストックを作製した。
試験培養物の調製:
培養物は、トリプトンソイ寒天中で終夜増殖させた。これを1.5×108−5×108個の細胞/mlの濃度に食塩水(0.85%のNaCl)中で懸濁した。
アッセイ:
9mlの水に有効成分を添加して所望の濃度にした。1mlの培養物を添加し混合した。15秒の接触後、1mlのアリコートを取り出し、中和剤に添加し、5分間維持した。未処理の細胞の対照を同様に処理した。次いで、これを希釈しプレート培養した。プレートは37℃で24時間インキュベートした。プレート上のコロニーを数えた。その計数をlog
10に変換した。生存物のlog数を求め、減少したlogを算定した。データを下表に要約する。