以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である通信システムの概略を示す図である。この図において、1は本実施形態の通信システムであり、この通信システム1は、通信装置2と情報処理装置3とルータ4とサーバ装置7とを備える。
通信装置2は、いわゆるスマートフォン等であり、移動体通信網5を介して音声通話が可能であり、さらに、この移動体通信網5を介してインターネット6に接続可能である。さらに、本実施形態の通信装置2は、無線LAN(Local Area Network)を介して、ルータ4を含む他の無線端末と無線通信可能である。NASに代表される情報処理装置3は、本実施形態ではHDD(Hard Disk Drive)部を備えたものであり、有線または無線LANを介してルータ4を含む他の端末と通信可能である。ルータ4はWANとしてのインターネット6に接続され、通信装置2や情報処理装置3とインターネット6との間の通信を中継する。サーバ装置7はインターネット6に接続されており、このインターネット6及びルータ4を介して情報処理装置3と通信可能であるとともに、インターネット6、移動体通信網5を介して通信装置2と通信可能である。
(通信装置の概略構成)
図2は、本実施形態の通信システム1に用いられる通信装置2の概略構成を示すブロック図である。図2において、通信装置2は、CPU(Central Processing Unit)20、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22、液晶ドライバ230、液晶パネル231、無線LANモジュール240、アンテナ241、移動体通信モジュール250、音声インタフェース(I/F)251、マイクロフォン252、スピーカ253、アンテナ254、入力インタフェース(I/F)260、タッチパネル261、内部ストレージ部27、USB(Universal Serial Bus)コントローラ280及びUSBコネクタ281を備え、CPU20、ROM21、RAM22、液晶ドライバ230、無線LANモジュール240、移動体通信モジュール250、入力インタフェース260、内部ストレージ部27及びUSBコントローラ280はそれぞれ共通のバスにより接続されている。
CPU20は、ROM21内に格納されたファームウェア等のプログラムがRAM22において展開された後で実行されることで、通信装置2全体の動作制御を行うとともに、図6に示す各機能部に示す機能を実行する。図6に示す各機能部については後述する。ROM21には、上述のファームウェア等のプログラムや、各種設定データが格納されている。RAM22は、通信装置2のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
液晶パネル231は、その表示面が通信装置2の表面に露出して設けられている。液晶ドライバ230は、表示画面を構成するデータがCPU20からこの液晶ドライバ230に供給されると、液晶パネル231の表示面に所望の表示画面を表示するようにこの液晶パネル231を駆動する。
無線LANモジュール240は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格に準拠して、アンテナ241を介して無線通信を行う。この無線モジュール240は、通信装置2を、無線LANアクセスポイント(中継装置)を経由して通信を行うクライアント装置として動作させることが可能である。
移動体通信モジュール250は、例えばIMT(International Mobile Telecommunication)−2000規格に準拠して、アンテナ254を介して移動体通信網5との間で移動体無線通信を行う。すなわち、移動体通信モジュール250は、移動体通信網5の基地局から受信した電波をデコードして得られた音声信号を、音声インタフェース251を介してスピーカ253から発音させ、音声インタフェース251を介してマイクロフォン252が集音した音声をエンコードして、アンテナ254を介して電波として移動体通信網5の基地局に送信する。なお、この移動体通信モジュール250が対応する規格には、3G/HSDPA(3rd Generation/High-Speed Downlink Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の少なくとも一つが含まれうる。
タッチパネル261は、本実施形態では液晶パネル231の表示面の上面に重畳されて設けられ、この液晶パネル231の表示面と略同一の大きさを有する。ユーザによりタッチパネル261の表面がタッチされ、すなわち、タッチパネル261の表面上の特定位置がユーザにより触れられたら、タッチパネル261の表面上の特定位置が2次元の座標位置として検出され、この座標位置は入力インタフェース260を介して出力される。
内部ストレージ部27は、内部ストレージ270と内部ストレージインタフェース(I/F)271とを備える。内部ストレージ270は、例えばフラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリであり、通信装置2において用いられるアプリケーションプログラム、音楽・写真・動画データ等が格納される。内部ストレージインタフェース271は、この内部ストレージ270に対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、内部ストレージ270全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。なお、内部ストレージ270は、例えばmicroSDのような挿脱可能な不揮発性メモリカードであってもよく、この場合、内部ストレージインタフェース271は、このメモリカードが装着されるメモリカードスロットをさらに備える。
USBコントローラ280は、例えばUSB2.0またはUSB3.0規格に沿って、USBコネクタ281を介して接続されたUSBデバイスとの間でデータの送受信を行う。USBコネクタ281は、いわゆるメス型USBコネクタ(USBレセプタクル)であって、いずれも図略のUSBケーブルのオス型USBコネクタ(USBプラグ)が挿入可能に構成されている。
(情報処理装置の概略構成)
次に、図3は、本実施形態の通信システム1に用いられる情報処理装置3の概略構成を示すブロック図である。図3において、情報処理装置3は、CPU30、ROM31、RAM32、HDD部33、有線LANモジュール34、USBコントローラ350、USBコネクタ351及び操作入力部36を備え、CPU30、ROM31、RAM32、HDD部33、有線LANモジュール34、USBコントローラ350及び操作入力部36はそれぞれ共通のバスにより接続されている。
CPU30は、ROM31内に格納されたファームウェア等のプログラムがRAM32において展開された後で実行されることで、情報処理装置3全体の動作制御を行うとともに、図6に示す各機能部に示す機能を実行する。図6に示す各機能部については後述する。ROM31には、上述のファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM32は、情報処理装置3のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
HDD部33は、HDD330とHDDインタフェース(I/F)331とを備える。HDD330は、記録媒体であるディスクと、このディスクの回転を行う回転部と、ディスクに対してデータの読み出し/書き込みを行うヘッド部とを備える(いずれも不図示)。HDDインタフェース331は、このHDD330に対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、HDD330全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。HDD330にはアプリケーションプログラム、音楽・写真・動画データ等が適宜格納されている。
有線LANモジュール34は、例えばIEEE802.3規格に準拠して、ルータ4との間で有線による通信を行う。USBコントローラ350は、例えばUSB2.0またはUSB3.0規格に沿って、USBコネクタ351を介して接続されたUSBデバイスとの間でデータ(含むコンテンツデータ)の送受信を行う。USBコネクタ351は、いわゆるメス型USBコネクタ(USBレセプタクル)であって、USBケーブルのオス型USBコネクタ(USBプラグ)が挿入可能に構成されている。
操作入力部36は、図3において図示を省略した操作入力スイッチを備えている。操作入力スイッチの操作部は情報処理装置3の外部に露出するように設けられており、この操作部がユーザにより操作されると、ユーザによる操作部の操作に応じて操作入力信号を出力する。好ましくは、操作入力部36に備えられた操作入力スイッチは、モーメンタリスイッチのような自動復帰型のスイッチであり、操作入力スイッチの操作部がユーザにより操作されている間だけ操作入力部36が操作入力信号を出力し、操作部がユーザにより操作されなくなったら操作入力部36は操作入力信号の出力を中止する。また、操作入力部36は図略の光源部を備え、この操作入力部36の操作や制御部20からの指令に基づいて光源部が点滅、点灯、消灯動作を行う。
図4はこの情報処理装置3の外観を示す図であり、より詳細には、図4(a)は情報処理装置3を前方から見た正面図、図4(b)は情報処理装置3を背面から見た背面図である。図4(a)に示すように、情報処理装置3の筐体3aの前面には、情報処理装置3全体の電源の入/切動作を指示するための電源ボタン3bと、上述した操作入力部36の操作入力スイッチであるファンクション(function)ボタン3cの操作部が設けられている。また、図4(b)に示すように、情報処理装置3の筐体3aの背面には、この情報処理装置3の固有識別情報であるMACアドレス3dが表示されたラベル3eが貼付されている。
(サーバ装置の概略構成)
次に、図5は、本実施形態の通信システム1に用いられるサーバ装置7の概略構成を示すブロック図である。図5において、サーバ装置7は、CPU70、ROM71、RAM72、HDD部73、及び有線LANモジュール74、USBコントローラ750及びUSBコネクタ751を備え、CPU70、ROM71、RAM72、HDD部73、有線LANモジュール74、及びUSBコントローラ750はそれぞれ共通のバスにより接続されている。
CPU70は、ROM71内に格納されたファームウェア等のプログラムがRAM72において展開された後で実行されることで、サーバ装置7全体の動作制御を行うとともに、図6に示す各機能部に示す機能を実行する。図6に示す各機能部については後述する。ROM71には、上述のファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM72は、サーバ装置7のワークメモリとして動作し、各種プログラム及びデータが一時的に格納される。
HDD部73は、HDD730とHDDインタフェース(I/F)731とを備える。HDD730は、記録媒体であるディスクと、このディスクの回転を行う回転部と、ディスクに対してデータの読み出し/書き込みを行うヘッド部とを備える(いずれも不図示)。HDDインタフェース731は、このHDD730に対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、HDD730全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。HDD730にはアプリケーションプログラム及びサーバ装置7による通信装置2、情報処理装置3の登録結果である登録テーブル124等が適宜格納されている。登録テーブル124の詳細については後述する。
有線LANモジュール74は、例えばIEEE802.3規格に準拠して、インターネット6との間で有線による通信を行う。USBコントローラ750は、例えばUSB2.0またはUSB3.0規格に沿って、USBコネクタ751を介して接続されたUSBデバイスとの間でデータの送受信を行う。USBコネクタ751は、いわゆるメス型USBコネクタ(USBレセプタクル)であって、USBケーブルのオス型USBコネクタ(USBプラグ)が挿入可能に構成されている。
本実施形態のサーバ装置7は、通信装置2、情報処理装置3を含むインターネット6上の他の装置との間の通信を行う際、インターネット6での通信に用いられるプロトコルであるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用い、また、ルータ4等のファイアウォール機能を有する装置に対して、HTTP用に設けられたポート(例えばポート番号80番のポート)を用いて通信を行っている。
(通信システムの機能構成)
次に、図6は、本実施形態の通信システムの機能構成を示す機能ブロック図である。図6において、本実施形態の通信システム1は通信装置2、情報処理装置3及びサーバ装置7を備え、通信装置2は制御部100、通信部101、記憶部102、入力部103及び表示部104を備え、情報処理装置3は制御部110、通信部111、記憶部112及び操作部113を備え、サーバ装置7は制御部120、通信部121及び記憶部122を備える。
通信装置2の制御部100は通信装置2全体の制御を行う。この制御部100は第2の固有識別情報送信部105を備える。第2の固有識別情報送信部105は、入力部103を介してユーザが入力した情報処理装置3の固有識別情報、すなわち情報処理装置3のMACアドレス3dの一部である部分固有識別情報を、通信部101を介してサーバ装置7に送信する。
通信部101は、第2の通信回線131を介してサーバ装置7の通信部121に接続可能にされている。この通信部101は、制御部100の指示に基づいて、第2の固有識別情報送信部105が送信指示をする部分固有識別情報を含む各種データの送受信を行う。記憶部102は制御部100等の動作に必要な各種データ、プログラムを少なくとも一時的に格納するものである。入力部103は、ユーザによる入力指示に基づいて、この入力指示に対応する入力信号を出力する。表示部104は、制御部100の指示に基づいて、この表示部104に入力された表示信号に対応する画面を生成して、表示部104が備える表示画面上にこの画面を表示する。
情報処理装置3の制御部110は情報処理装置3全体の制御を行う。この制御部110は接続要求部114及び第1の固有識別情報送信部115を備える。接続要求部114は、後述する操作部113から操作入力信号が出力されると、サーバ装置7への接続要求情報を生成し、この接続要求情報を通信部111を介してサーバ装置7に送信する。第1の固有識別情報送信部115は、接続要求部114が接続要求情報を送信して情報処理装置3とサーバ装置7との接続が成立すると、自身の固有識別情報であるMACアドレス3dを通信部111を介してサーバ装置7に送信する。
通信部111は、第1の通信回線130を介してサーバ装置7の通信部121に接続可能にされている。この通信部111は、制御部110の指示に基づいて、接続要求部114が送信指示をする接続要求情報や第1の固有識別情報送信部115が送信指示をする固有識別情報を含む各種データの送受信を行う。記憶部112は制御部110等の動作に必要な各種データ、プログラムを少なくとも一時的に格納するものである。操作部113は、ユーザによる操作入力に基づいて、この操作入力に対応する操作入力信号を出力する。この操作部113は、ユーザによる操作入力や制御部からの指示に基づいて点滅、点灯、消灯動作を行う不図示の光源部を備える。
サーバ装置7の制御部120はサーバ装置7全体の制御を行う。この制御部120は登録処理部123を備える。登録処理部123は、情報処理装置3の第1の固有識別情報送信部115が送信し、通信部121が受信した固有識別情報と、通信装置2の第2の固有識別情報送信部105が送信し、通信部121が同様に受信した部分固有識別情報とを比較し、部分固有識別情報が固有識別情報の一部に合致したら、通信装置2と情報処理装置3とを組として登録する。
また、登録処理部123は、通信装置2の第2の固有識別情報送信部105が送信した前記部分固有識別情報が、他の通信装置が送信した部分固有識別情報と一致したら、通信装置2及び情報処理装置3の登録作業を中止する。さらに、登録処理部123は、通信装置2及び情報処理装置3の登録作業を中止した後、通信部121を介して通信装置2に部分固有識別情報の送信を要求するとともに、通信部121を介して情報処理装置3に固有識別情報の送信を再度要求する。
さらに、登録処理部123は、情報処理装置3の接続要求部114が送信した接続要求情報を通信部121が受信してから一定時間だけ、通信装置2と情報処理装置3との登録作業を許容する。
さらに、また、あるいは、登録処理部123は、通信装置2の第2の固有識別情報送信部105が送信した部分固有識別情報が、他の通信装置から送信された部分固有識別情報と一致したら、通信装置2に対して、情報処理装置3の固有識別情報であるMACアドレス3dの一部であり、部分固有識別情報とは異なる第2の部分固有識別情報の送信を要求し、通信装置2の第2の固有識別情報送信部105が送信した部分固有識別情報及び第2の部分固有識別情報のいずれもが、情報処理装置3の第1の固有識別情報送信部115が送信した固有識別情報の一部に合致したら、通信装置2と情報処理装置3とを組として登録する。
ここで、上述のように、固有識別情報たるMACアドレス3dが16進数で12桁の数字及びA〜Fの英文字からなるものである場合、部分固有識別情報は、例えばこのMACアドレス3dのうち最後の4桁の数字及びA〜Fの英文字からなるものとされる。また、第2の部分固有識別情報は、例えば、部分固有識別情報と異なる桁である少なくとも1桁の数字またはA〜Fの英文字からなるものとされる。
通信部121は、第1の通信回線130及び第2の通信回線131を介して通信装置2及び情報処理装置3の通信部101、111に接続可能にされている。この通信部121は、制御部120の指示に基づいて、通信装置2及び情報処理装置3が送信する接続要求情報、固有識別情報、部分固有識別情報、及び第2の部分固有識別情報を含む各種データの送受信を行う。
記憶部122は制御部120等の動作に必要な各種データ、プログラムを少なくとも一時的に格納するものである。また、この記憶部122には、登録処理部123による記憶装置2と情報処理装置3とを組として登録する作業の結果である登録テーブル124が格納されている。
サーバ装置7の記憶部122に格納されている登録テーブル124の概要について、図7を参照して説明する。この登録テーブル124には、番号欄124a、ID(Identification)欄124b、パスワード欄124c、MACアドレス欄124d、IPアドレス欄124e、ローカルアドレス欄124fが設けられている。
番号欄124aの個々のセルには、記憶装置2と情報処理装置3との組を個々に識別するための番号が格納される。ID欄124bの個々のセルには、通信装置2及び情報処理装置3を使用するユーザが設定したIDが格納される。図7に示す例では、ユーザが設定したユーザ所有のメールアドレスがID欄124bに格納されている。パスワード欄124cの個々のセルには、ユーザが設定したパスワードが格納される。MACアドレス欄124dの個々のセルには、ユーザが所有する情報処理装置3のMACアドレスが格納される。
IPアドレス欄124eの個々のセルには、第1の通信回路130を含むWANなどのネットワークにおいて、情報処理装置3を特定するIPアドレスが格納される。本実施形態においては、情報処理装置3とサーバ装置7とはルータ4及びインターネット6を介して接続され、また、通常、ルータ4はDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能及びグローバルIPアドレスとローカルIPアドレスとのネットワークアドレス変換(NAT:Network Address Translation)機能を有することが多いので、IPアドレス欄124eに格納されるIPアドレスはルータ4のグローバルIPアドレスであることが多い。本明細書において、ルータはDHCPサーバ機能及びネットワークアドレス変換機能を有するものとして説明を行う。あるいは、情報処理装置3が固定かつ固有のIPアドレスを所有している場合は、IPアドレス欄124eに格納されるIPアドレスは情報処理装置3のIPアドレスである。
ローカルアドレス欄124fの個々のセルには、DHCPサーバとしてのルータ4が情報処理装置3に付与したローカルIPアドレスが格納される。なお、上述のように情報処理装置3が固有かつ固定のIPアドレスを所有している場合は、このローカルアドレス欄124fの個々のセルは空欄としてもよいし、IPアドレス欄124eと同一の内容が記述されてもよい。
そして、この登録テーブル124の個々のカラム(図7においてセルを横方向に並べた一列)には、一組として登録される通信装置2と情報処理装置3を特定するためのデータが格納される。
以上の構成において、第2の固有識別情報送信部105を含む制御部100は主にCPU20により構成され、通信部101は主に無線LANモジュール240、移動体通信モジュール250、アンテナ241、254、USBコントローラ280及びUSBコネクタ281により構成され、記憶部102は主にROM21、RAM22及び内部ストレージ部27により構成され、入力部103は主に入力インタフェース260及びタッチパネル261により構成され、表示部104は主に液晶ドライバ230、液晶パネル231により構成され、接続要求部114及び第1の固有識別情報送信部115を含む制御部110は主にCPU30により構成され、通信部111は主に有線LANモジュール34、USBコントローラ350及びUSBコネクタ351により構成され、記憶部112は主にROM31、RAM32及びHDD部33により構成され、操作部113は主に操作入力部36により構成され、登録処理部123を含む制御部120は主にCPU70により構成され、通信部121は主に有線LANモジュール74、USBコントローラ750及びUSBコネクタ751により構成され、記憶部122は主にROM71、RAM72及びHDD部73により構成され、そして、第1の通信回線130は主にインターネット6から構成され、第2の通信回線131は主にインターネット6及び移動体通信網5から構成される。
(通信システムの動作)
次に、図8〜図12のシーケンス図及び図13〜図20を参照して、本実施形態の通信システムの動作について説明する。
まず、図8は、本実施形態の通信システムにおけるユーザ登録の動作を説明するためのシーケンス図である。図8のシーケンス図に示す動作は、ステップS10において、通信装置2の記憶部102に格納されたWebブラウザプログラムが起動されることで開始する。ステップS11では、通信装置2の制御部100が、予め定められたサーバ装置7のユーザ登録用URLへのアクセス要求を送信することで、このサーバ装置7に対して接続要求情報を送信する。接続要求信号は、通信装置2の通信部101及び第2の通信回線131を介してサーバ装置7に送信され、サーバ装置7の通信部121により受信される。ステップS12では、サーバ装置7の制御部120が、通信装置2から送信されてきた接続要求情報に基づいて、ユーザに対してIDの入力を要求する情報を送信する。
サーバ装置7から送信され、第2の通信回線131及び通信部101を介して接続要求情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS13において、ユーザに対してIDの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS14において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対してIDの入力を要求する画面の一例を図13に示す。この画面において、ユーザは入力部103を用いてID入力欄200に自らが設定したID(この画面の例ではユーザ所有のメールアドレス)を入力し、さらに、入力部103を操作して設定ボタン201を選択入力する。
ユーザによる設定ボタン201の選択入力があると、シーケンスはステップS15に移行し、制御部100は、ユーザにより入力されたIDをサーバ装置7に送信する。ステップS16では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、通信装置2から送信されてきたユーザのIDを登録テーブル124のID欄124bに記述することで、ユーザIDの仮登録を行う。ステップS17では、サーバ装置7の登録処理部123が、本登録用の認証キーを生成し、ステップS16で仮登録したIDであるユーザのメールアドレスに対して、認証キーを記述したメールを生成して送信する。
通信装置2の制御部は、ステップS15においてサーバ装置7にIDを送信した後、ステップS18において、サーバ装置7から送信される認証キーの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS19において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対して認証キーの入力を要求する画面の一例を図15に示す。図15に示す画面が表示されると、ユーザは、まず、通信装置2が備えるメール送受信プログラムを起動し、サーバ装置7が送信し、自身が有するメールアドレスを送信先とするメールの受信を確認する。図14に示すように、サーバ装置7から認証キーが記述されたメールを受信したことを確認したら、ユーザは入力部103等を用いて、表示部104に図15に示す画面を再度表示させる。図15に示す画面において、ユーザは、入力部103を用いてサーバ装置7から送信されてきた認証キーを認証キー入力欄202に入力し、さらに、入力部103を用いてパスワード入力欄203に自らが設定したパスワードを入力し、さらに、入力部103を操作して設定ボタン204を選択入力する。
ユーザによる設定ボタン204の選択入力があると、シーケンスはステップS20に移行し、制御部100は、ユーザにより入力された認証キー及びパスワードをサーバ装置7に送信する。ステップS21では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、通信装置2から送信されてきた認証キーがステップS17で送信した認証キーと一致するか否かを判定し、一致した場合は、通信装置2から送信されてきたユーザのパスワードを登録テーブル124のパスワード欄124cに記述することで、ユーザIDの本登録を行って図8に示すシーケンスを終了する。
なお、ステップS21において、ユーザが送信した認証キーとサーバ装置7が送信した認証キーとが一致しない場合は、サーバ装置7の登録処理部123はユーザIDの本登録を行わない。その後のサーバ装置7の動作は任意であり、ステップS17で生成した認証キーと異なる認証キーを新たに生成し、ユーザ所有のメールアドレスに新たに生成した認証キーを記述したメールを送信するとともに、通信装置2に対して新たな認証キーの入力を要求し、ステップS21に戻ってユーザIDの本登録作業を再度行ってもよい。あるいは、ユーザが送信した認証キーとサーバ装置7が送信した認証キーとが一致しないと判定したら、図8に示すユーザ登録シーケンスを終了してもよい。この場合、ユーザが送信したID等は全て消去されるので、ユーザは再度ステップS10から始まるユーザ登録シーケンスを行う。
次に、図9は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。図9のシーケンス図に示す動作は、ステップS30において、通信装置2の記憶部102に格納されたWebブラウザプログラムの指令により、制御部100が情報処理装置登録要求情報をサーバ装置7に送信することで開始する。なお、ステップS30に先立って、通信装置2とサーバ装置7との間の接続は確立されているものとする。ステップS31では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123が、通信装置2から送信された情報処理装置登録要求情報に基づいて、通信部121を介してMACアドレス入力要求情報をこの通信装置2に送信する。
サーバ装置7から送信され、第2の通信回線131及び通信部101を介してMACアドレス入力要求情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS32において、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS33において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対してMACアドレス3dの入力を要求する画面の一例を図16に示す。この画面において、ユーザは自身が所有する情報処理装置3のMACアドレス3dを構成する12桁の数字及びA〜Fの英文字のうち、下4桁の数字及びA〜Fの英文字、すなわち部分固有識別情報を、入力部103を用いてMACアドレス入力欄205に入力し、さらに、入力部103を操作して設定ボタン206を選択入力する。
ユーザによる設定ボタン206の選択入力があると、シーケンスはステップS34に移行し、制御部100は、ユーザにより入力された部分固有識別情報であるMACアドレス3dの下4桁の数字及びA〜Fの英文字をサーバ装置7に送信する。ステップS34において通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報は、サーバ装置7の記憶部122に一時的に格納される。ステップS35では、登録処理部123が、ファンクションボタン操作要求情報を通信装置2に送信する。
サーバ装置7から送信され、第2の通信回線131及び通信部101を介してファンクションボタン操作要求情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS36において、ユーザに対して情報処理装置3のファンクションボタン3cの操作を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS37において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対してファンクションボタン3cの操作を要求する画面の一例を図17に示す。ユーザは、図16に示す画面が表示されたら、情報処理装置3の操作部113であるファンクションボタン3cを操作し、さらに、入力部103を操作して設定ボタン207を選択入力する。ユーザによる設定ボタン207の選択入力があると、通信装置2の制御部100は、サーバ装置7から情報が送信されるまで待機する。
ステップS38においてユーザが情報処理装置3のファンクションボタン3cを操作すると、情報処理装置3の操作部113は、この操作入力に対応する操作入力信号を出力する。そして、情報処理装置3の制御部110の接続要求部114は、操作部113から操作入力信号が出力されると、サーバ装置7への接続要求情報を生成し、ステップS39において、この接続要求情報を通信部111を介してサーバ装置7に送信する。なお、本実施形態では、情報処理装置3の制御部110は、サーバ装置7からの解除指令がない限り、サーバ装置7との間の通信はファンクションボタン3cが操作されてから所定時間、一例として3分以上継続して行わない。このように、ファンクションボタン3cが操作されてからのサーバ装置7との通信時間を所定時間に限定することにより、ユーザが所有する情報処理装置3が他のユーザの通信装置2に誤って紐付けられてしまう可能性を制限している。
情報処理装置3から送信され、第1の通信回線130及び通信部121を介して接続要求情報を受信したサーバ装置7の制御部120は、ステップS40において、接続要求情報を送信した情報処理装置3に対して、MACアドレスの送信を要求する情報を送信する。サーバ装置7から送信され、第1の通信回線130及び通信部111を介してMACアドレス送信要求情報を受信した情報処理装置3の第1の固有識別情報送信部115は、ステップS41において、サーバ装置7に対して自身の固有識別情報であるMACアドレス3dを送信する。ステップS41において情報処理装置3から送信されてきた固有識別情報は、サーバ装置7の記憶部122に一時的に格納される。
ステップS42では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、ステップS34において通信装置2から送信され、サーバ装置7の記憶部122に一時的に格納されている部分固有識別情報が、同様に記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置3の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致するか否かを判定する。
本実施形態では、情報処理装置3の登録作業を行うに当たり、ユーザに対して、情報処理装置3の固有識別情報であるMACアドレス3dの全てである12桁の数字及びA〜Fの英文字を入力させるのではなく、部分固有識別情報、すなわちMACアドレス3dを構成する12桁の数字及びA〜Fの英文字のうち下4桁を構成する数字及びA〜Fの英文字のみの入力を要求し、通信装置2からこの部分固有識別情報をサーバ装置7に送信させている。4桁の数字及びA〜Fの英文字のみを入力要求したことにより、ほぼ同時に他のユーザが他の通信装置及び情報処理装置の紐付け登録作業を行っていた場合に、他のユーザが部分固有識別情報を誤って入力したことにより、ユーザが所有する情報処理装置3が他のユーザの通信装置2に誤って紐付けられてしまう可能性が高まる。また、悪意のある他のユーザが、ユーザが所有する情報処理装置3を他のユーザが所有する通信装置2に意図的に紐付けて登録しようとすることも考えられる。そこで、本実施形態では、情報処理装置3の登録作業をほぼ同時に行っている通信装置2が複数ある場合、これら通信装置2から送信された部分固有識別情報を比較し、一致する部分固有識別情報が存在する場合は、この部分固有識別情報に対応する固有識別情報を有する情報処理装置3に対する登録作業を中止している。中止した場合の動作については後述する。
図9に示す例では、ステップS42において、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2がユーザ所有の通信装置2のみであるか、あるいは、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致しないと判定されたので、引き続き、情報処理装置の登録作業に移行する。
登録処理部123は、さらに、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報と下4桁が一致する固有識別情報であるMACアドレス3dを記憶部122から検索する。そして、部分固有識別情報が下4桁に一致する固有識別情報を検索できたら、登録処理部123は、固有識別情報の下4桁に一致する部分固有識別情報を送信した通信装置2のユーザIDに対応する、登録テーブル124のMACアドレス欄124dに、ステップS41で送信されたMACアドレス3dを記述する。すなわち、固有識別情報の下4桁に一致する部分固有識別情報を送信した通信装置2のユーザID、パスワードがID欄124b、パスワード欄124cにそれぞれ記述された登録テーブル124の同一カラムのMACアドレス欄124dに、ステップS41で送信されたMACアドレス3dを記述する。これにより、通信装置2と情報処理装置3とを紐付けて登録することができる。この際、MACアドレス3dを送信した情報処理装置3のグローバルIPアドレス(正確にはルータ4のグローバルIPアドレス)は、情報処理装置3から送信されてきたパケットに通常記述されているので、登録処理部123は、このグローバルIPアドレスをIPアドレス欄124eに記述する。
通信装置2と情報処理装置3とを紐付けて登録した登録処理部123は、ステップS43において、登録処理完了通知として、情報処理装置3に対して、上述した、サーバ装置7との接続を所定時間のみに制限する動作の解除を指令する。これに基づいて、情報処理装置3は、サーバ装置7との通信時間制限の解除を行う。また、登録処理部123は、ステップS44において、同様に登録完了通知として、登録処理を行った通信装置2に対して紐付け登録された情報処理装置3にアクセスするためのUI(User Interface)画面情報を送信する。サーバ装置7からUI画面情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS45において、このUI画面情報を表示部104に送出し、表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。表示部104の表示画面に表示される、登録処理が完了した情報処理装置3にアクセスするためのUI画面の一例を図18に示す。
次に、図10は、本実施形態の通信システムにおける通信装置から情報処理装置にアクセスする動作の一例を説明するためのシーケンス図である。
本実施形態の通信システム1では、上述のように、ルータ4はDHCPサーバ機能とネットワークアドレス変換機能とを有するので、情報処理装置3にはローカルIPのみがルータから付与され、情報処理装置3からサーバ装置7にアクセスした場合、サーバ装置7はルータ4のグローバルIPアドレスを知るに止まる。また、ルータ4と情報処理装置3とを含むローカルなネットワークにおいてネットワーク構成が変更されると、情報処理装置3に付与されるローカルIPアドレスも変更する可能性がある。従って、サーバ装置7から情報処理装置3にアクセスする際に、ルータ4のグローバルIPアドレスと情報処理装置3のローカルIPアドレスとをサーバ装置7が事前に知っておくことが好ましい。
このため、本実施形態の通信システム1では、ステップS50において情報処理装置3の制御部110が一定時間(一例として30分)計時したら、制御部110はルータ4のグローバルIPアドレスと情報処理装置3のローカルIPアドレスとを含むパケットであるポーリング信号を、通信部111を介してサーバ装置7に送信している。ポーリング信号を受信したサーバ装置7の登録処理部123は、ルータ4のグローバルIPアドレスと情報処理装置3のローカルIPアドレスとを登録テーブル124のIPアドレス欄124eとローカルアドレス欄124fとにそれぞれ格納する。そして、ステップS50〜ステップS52が、上述した一定時間毎に実行されることで、ポーリング信号が情報処理装置3からサーバ装置7に定期的に送信される。
通信装置2から自身が登録した情報処理装置3にアクセスして、その記憶部112に格納された動画コンテンツデータ、音楽コンテンツデータを通信装置2で再生することを希望するユーザは、通信装置2を操作して情報処理装置3のアクセスを指令する。
ユーザからのアクセス指令に基づいて、ステップS53では、通信装置2の制御部100が、登録済の情報処理装置3へのアクセス要求情報をサーバ装置7に送信する。情報処理装置3へのアクセス要求情報を受信したサーバ装置7の制御部は、ステップS54において、アクセス要求情報を送信した通信装置2に対して、ID、パスワードの入力を要求する情報を送信する。
サーバ装置7からのID、パスワード入力要求情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS55において、ユーザに対してID、パスワードの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS56において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
ユーザによるID、パスワードの入力及び不図示の設定ボタンの選択入力があると、シーケンスはステップS57に移行し、制御部100は、ユーザにより入力されたID及びパスワードをサーバ装置7に送信する。通信装置2からのID及びパスワードを受信したサーバ装置7の登録処理部123は、ステップS58において、通信装置2から送信されたIDを登録テーブル124のID欄124bから検索し、検索されたID欄124bのカラムにあるパスワード欄124cに記述されているパスワードと通信装置2から送信されたパスワードとが一致するか否かを判定する。すなわち、ユーザIDの認証処理を行う。図10に示す例では、パスワード欄124cに記述されているパスワードと通信装置2から送信されたパスワードとが一致したので、以降のシーケンスに進む。
ステップS59では、登録処理部123が登録テーブル124を参照し、認証されたユーザIDのカラムにあるIPアドレス欄124eに記述されているグローバルIPアドレス及びローカルアドレス欄124fに記述されているローカルIPアドレスを抽出し、これらグローバルIPアドレス及びローカルIPアドレスで特定される情報処理装置3に対して、アクセス要求情報を送信する。この情報処理装置3は、図8及び図9に示す登録処理動作において、アクセスを要求している通信装置2と組になって登録された情報処理装置3である。サーバ装置7からアクセス要求情報を受信した情報処理装置3の制御部110は、ステップS60において、記憶部112にアクセスしてこの記憶部112内に格納されているファイル、データのリスト情報を入手し、このリスト情報とともにアクセス応答情報をサーバ装置7に送信する。
情報処理装置3からのアクセス応答情報を受信したサーバ装置7の制御部120は、ステップS61において、通信装置2の表示画面において情報処理装置3の記憶部112に格納されているファイル、データのリストを表示するためのUI画面情報を、情報処理装置3から送信されたリスト情報に基づいて生成し、ステップS62において、このUI画面情報を通信装置2に送信する。サーバ装置7からUI画面情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS63において、このUI画面情報を表示部104に送出し、表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。表示部104の表示画面に表示される、情報処理装置3のファイル、データにアクセスするためのUI画面の一例を図19に示す。
以降は、図19に示すような画面を見て、ユーザが入力部103を用いてアクセスを希望するファイルの選択入力を行うと、選択入力情報が通信装置2からサーバ装置7に送信される。サーバ装置7は、通信装置2から送信された選択入力情報を参照し、ユーザが選択入力を行った情報処理装置3の記憶部112内のファイル、データを特定し、情報処理装置3に対して特定されたファイル、データへのアクセス要求を送信する。サーバ装置7からのアクセス要求を受信した情報処理装置3は、記憶部112にアクセスしてアクセス要求のあったファイル、データを読み出し、アクセス応答として読み出されたファイル、データを転送する。サーバ装置7は、情報処理装置3から転送されたファイル、データを一時的に記憶部122に格納し、次いで、このファイル、データを通信装置2に転送する。このようにして、通信装置2は、情報処理装置3の記憶部112内に格納されているファイル、データにアクセスし、通信装置2において再生等の処理を行うことができる。
次に、図11及び図12は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の他の例を説明するためのシーケンス図である。
図11のステップS70〜ステップS82に示す動作は、図9のステップS30〜ステップS42に示す動作と同様であるので、その説明を省略する。図11に示す例では、ステップS82において、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致すると判定されたので、ステップS83では、サーバ装置7の登録処理部123は、記憶部122に一時的に格納されている部分固有識別情報のうち、一致すると判定された、通信装置2から送信された部分固有識別情報と他の通信装置から送信された部分固有識別情報とを破棄し、ステップS70〜ステップS82で行われていた情報処理装置3の登録作業を中止、解除する。
以降は、図12のステップS84〜ステップS87において、ステップS71〜ステップS74とほぼ同様の動作が行われる。但し、ステップS84において、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの再入力を要求する画面を表示するためのデータは、ステップS72における、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータの一部を変更したものである。具体的には、ユーザに対して情報処理装置3の登録作業にエラーが生じていること、及び、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの再入力を要求する内容が追加されたデータである。ステップS84において送信されたデータに基づいて、ステップS78で通信装置2の表示部104で表示される画面の一例を図20に示す。
そして、ステップS88において、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2がユーザ所有の通信装置2のみであるか、あるいは、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致しないと判定された場合は、図9のステップS42における情報処理装置3と通信装置2との紐付け動作及びステップS43以降の動作が実行される。
一方、ステップS88において、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致すると判定された場合は、ステップS84〜ステップS88の動作を繰り返す。ステップS84〜ステップS88の動作を繰り返す回数は任意である。あるいは、図11〜図12に示すシーケンスが開始されてからの時間をサーバ装置7が計時し、一定時間以上経過した時点で図11〜図12に示すシーケンスを強制的に終了させてもよい。あるいは、ステップS84〜ステップS87の動作を行わず、ステップS83において情報処理装置3の登録作業を解除したら、図11〜図12に示すシーケンスを強制的に終了させてもよい。
以上詳細に説明したように、本実施形態の通信システム1では、サーバ装置7における情報処理装置3の登録作業の際に、通信装置2から送信されてきた、情報処理装置3が有する固有識別情報の一部である部分固有識別情報が、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致するとサーバ装置7が判定した場合、通信装置2から送信された部分固有識別情報と他の通信装置から送信された部分固有識別情報とを破棄し、情報処理装置3の登録作業を中止している。これにより、情報処理装置3が誤って他のユーザが所有する通信装置2と組になって登録される事態を制限することができ、情報処理装置3と通信装置2との登録作業を確実に行うことができる。
特に、上述のように、本実施形態では、ユーザが通信装置2に入力させる情報を、情報処理装置3の固有識別情報であるMACアドレス3dの下4桁にしており、MACアドレス3dの全て、すなわち12桁をユーザが通信装置2に入力させる場合に比較して、ユーザの入力作業を簡略化して情報処理装置3と通信装置2との登録作業を簡易に行うことができる。しかも、ユーザの入力作業の簡略化に伴って生じる可能性がある、ユーザの部分固有識別情報の誤入力があっても、誤入力に起因して情報処理装置3が誤って他のユーザが所有する通信装置2と組になって登録される事態を制限することができ、情報処理装置3と通信装置2との登録作業を確実に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、図21及び図22は、本発明の第2実施形態である通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。本実施形態の通信システムは、その構成が上述の第1実施形態の通信システムと略同一であり、動作に相違点がある。すなわち、上述の第1実施形態においては、通信装置2から部分固有識別情報を送信してサーバ装置7で他の通信装置から送信された部分固有識別情報との一致、不一致を判定した後に、情報処理装置3のファンクションボタン3cの操作を要求していたが、本実施形態では、通信装置2から部分固有識別情報を送信する動作と情報処理装置3のファンクションボタン3cの操作とをほぼ同時に要求する点が相違する。従って、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
図21は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。図21のステップS90〜ステップS92に示す動作は、図9のステップS30〜ステップS32に示す動作とほぼ同様であるので、その説明を省略する。但し、ステップS92において、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータは、ステップS32において、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータの一部を変更したものである。具体的には、ユーザに対して、情報処理装置3の固有識別情報であるMACアドレス3dの入力を要求する内容に、情報処理装置3の操作部113であるファンクションボタン3cの操作を要求する内容が追加されたデータである。ステップS91において送信されたデータに基づいて、ステップS92で通信装置2の表示部104で表示される画面の一例を図23に示す。
次いで、図21のステップS93〜ステップS96に示す動作は、図9のステップS38〜ステップS41に示す動作と同様である。ここで、情報処理装置3の制御部110は、ステップS93において操作部113が操作される、すなわちファンクションボタン3cが操作されると、操作部113に付属する光源部を点滅動作させ、さらに、ステップS96においてサーバ装置7に対して固有識別情報であるMACアドレスの送信作業を終了したら、操作部113に付属する光源部を一定時間(例えば30秒)点灯動作させる。そして、ステップS97において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
ユーザは、図23に示す画面が表示されたら、情報処理装置3の操作部113であるファンクションボタン3cを操作して、操作部113の光源部が点滅動作することを確認する。さらに、ユーザは、操作部113の光源部が点灯動作するのを待ち、操作部113の光源部が点灯動作したら、入力部103を操作して設定ボタン206を選択入力する。ユーザによる設定ボタン206の選択入力があると、通信装置2の制御部100は、ステップS98において、ユーザにより入力された部分固有識別情報であるMACアドレス3dの下4桁の数字又は及びA〜Fの英文字をサーバ装置7に送信する。
ステップS99では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123が、ステップS94において通信装置2が送信した部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致するか否かを判定する。
図21に示す例では、ステップS99において、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2がユーザ所有の通信装置2のみであるか、あるいは、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致しないと判定されたので、情報処理装置3から送信されたMACアドレス3dを受信したサーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、ステップS99において、情報処理装置3から送信されてきた固有識別情報であるMACアドレス3dの下4桁に一致する部分固有識別情報を記憶部122から検索する。
そして、固有識別情報の下4桁に一致する部分固有識別情報が検索できたら、登録処理部123は、固有識別情報の下4桁に一致する部分固有識別情報を送信した通信装置2のユーザIDに対応する、登録テーブル124のMACアドレス欄124dに、ステップS98で送信されたMACアドレス3dを記述する。これにより、通信装置2と情報処理装置3とを紐付けて登録することができる。この際、MACアドレス3dを送信した情報処理装置3のグローバルIPアドレス(正確にはルータ4のグローバルIPアドレス)は、情報処理装置3から送信されてきたパケットに通常記述されているので、登録処理部123は、このグローバルIPアドレスをIPアドレス欄124eに記述する。
さらに、図21のステップS100〜ステップS102に示す動作は、図9のステップS43〜ステップS45に示す動作と同様である。
次に、図22は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の他の例を説明するためのシーケンス図である。図22のステップS110〜ステップS119に示す動作は、図21のステップS90〜ステップS99に示す動作と同様であるので、その説明を省略する。
図22に示す例では、ステップS119において、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致すると判定されたので、ステップS120では、サーバ装置7の登録処理部123は、記憶部122に一時的に格納されている部分固有識別情報のうち、一致すると判定された、通信装置2から送信された部分固有識別情報と他の通信装置から送信された部分固有識別情報とを破棄し、ステップS110〜ステップS119で行われていた情報処理装置3の登録作業を中止、解除する。
以降は、ステップS121〜ステップS125において、図12のステップS84〜ステップS88と同様の動作が行われる。そして、ステップS125において、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2がユーザ所有の通信装置2のみであるか、あるいは、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致しないと判定された場合は、図21のステップS100以降の動作が実行される。
一方、ステップS125において、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致すると判定された場合は、ステップS120〜ステップS125の動作を繰り返す。ステップS120〜ステップS125の動作を繰り返す回数は任意である。あるいは、図22に示すシーケンスが開始されてからの時間をサーバ装置7が計時し、一定時間以上経過した時点で図22に示すシーケンスを強制的に終了させてもよい。あるいは、ステップS121〜ステップS125の動作を行わず、ステップS120において情報処理装置3の登録作業を解除したら、図22に示すシーケンスを強制的に終了させてもよい。
従って、本実施形態によっても、上述の第1実施形態と同様に、情報処理装置3が誤って他のユーザが所有する通信装置2と組になって登録される事態を制限することができるとともに、ユーザの入力作業を簡略化して情報処理装置3と通信装置2との登録作業を簡易かつ確実に行うことができる、という効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に、図24〜図25は、本発明の第3実施形態である通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。本実施形態の通信システムは、その構成が上述の第1実施形態及び第2実施形態の通信システムと略同一であり、動作に相違点がある。すなわち、上述の第1実施形態及び第2実施形態においては、通信装置2から送信した部分固有識別情報が他の通信装置から送信された部分固有識別情報と一致した場合、サーバ装置7が再度通信装置2に部分固有識別情報の送信を要求していたが、本実施形態では、通信装置2から送信した部分固有識別情報が他の通信装置から送信された部分固有識別情報と一致した場合、サーバ装置7が通信装置2に対して部分固有識別情報と異なる第2の部分固有識別情報、すなわち、MACアドレス3dの下4桁と異なる桁、より詳細には下4桁以外の特定の1桁の数字またはA〜Fの英文字の送信を要求する点が相違する。従って、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
図24のステップS130〜ステップS142に示す動作は、図11のステップS70〜ステップS82に示す動作と同様であるので、その説明を省略する。図24に示す例では、図11と同様に、ステップS142において、通信装置2から送信されてきた部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在情報処理装置の登録作業を行っている通信装置2以外の他の通信装置から送信された部分固有識別情報に一致すると判定されたものとする。本実施形態では、第1実施形態の図11に示すシーケンスと異なり、ステップS142の判定に基づいて直ちに情報処理装置3の登録作業を中止、解除するのではなく、ステップS143において、通信装置2に対してMACアドレスの追加入力要求情報、すなわち、MACアドレス3dの下4桁以外の特定の1桁の数字またはA〜Fの英文字の送信を要求する情報を送信する。第2の部分固有識別情報をMACアドレス3dのいずれの1桁にするかは、下4桁以外であればいずれの桁であってもよく、特定の桁に固定してもよいし、ランダムに定めた1桁であってもよい。
サーバ装置7から送信されたMACアドレス追加入力要求情報を受信した通信装置2の制御部100は、図25のステップS144において、ユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの追加入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS145において、制御部100はユーザからの入力を待つ。
表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対してMACアドレス3dの追加入力を要求する画面の一例を図26に示す。この画面において、ユーザは自身が所有する情報処理装置3のMACアドレス3dを構成する12桁の数字及びA〜Fの英文字のうち、最初から7桁目の1桁の数字またはA〜Fの英文字、すなわち第2の部分固有識別情報を、入力部103を用いてMACアドレス入力欄208に入力し、さらに、入力部103を操作して設定ボタン209を選択入力する。
ユーザによる設定ボタン209の選択入力があると、シーケンスはステップS146に移行し、制御部100は、ユーザにより入力された第2の部分固有識別情報であるMACアドレス3dの最初から7桁目である1桁の数字またはA〜Fの英文字をサーバ装置7に送信する。ステップS147では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、通信装置2から送信されてきた第2の部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在登録作業を行っている情報処理装置3の固有識別情報の当該桁(この実施形態では最初から7桁目の1桁)の数字またはA〜Fの英文字に一致するか否かを判定する。
そして、ステップS147において、通信装置2から送信されてきた第2の部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在登録作業を行っている情報処理装置3の固有識別情報の当該桁の数字またはA〜Fの英文字に一致すると判定された場合は、図9のステップS43以降の動作が実行される。
一方、ステップS147において、通信装置2から送信されてきた第2の部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在登録作業を行っている情報処理装置3の固有識別情報の当該桁の数字またはA〜Fの英文字に一致しないと判定された場合は、ステップS143〜ステップS147の動作を繰り返す。この場合、サーバ装置7の登録処理部123は、ステップS143を実行する毎に異なる位置の桁のMACアドレス追加入力を要求することが好ましい。ステップS143〜ステップS147の動作を繰り返す回数は任意である。あるいは、図24〜図25に示すシーケンスが開始されてからの時間をサーバ装置7が計時し、一定時間以上経過した時点で図24〜図25に示すシーケンスを強制的に終了させてもよい。あるいは、ステップS143〜ステップS147の動作を一度のみ行い、ステップS142において、通信装置2から送信されてきた第2の部分固有識別情報が、記憶部122に一時的に格納されている、現在登録作業を行っている情報処理装置3の固有識別情報の当該桁の数字またはA〜Fの英文字に一致しないと判定された場合、図24に示すシーケンスを終了させてもよい。
従って、本実施形態によっても、上述の第1実施形態及び第2実施形態と同様に、情報処理装置3が誤って他のユーザが所有する通信装置2と組になって登録される事態を制限することができるとともに、ユーザの入力作業を簡略化して情報処理装置3と通信装置2との登録作業を簡易かつ確実に行うことができる、という効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次に、図27〜図31は、本発明の第4実施形態である通信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。本実施形態の通信システムは、その構成が上述の第1実施形態の通信システムと略同一であり、動作に相違点がある。すなわち、上述の第1実施形態においては、通信装置2において起動されるプログラムがWebブラウザプログラムであり、通信装置2は、サーバ装置7から送信された情報に基づいて各種表示動作等を行っていたが、本実施形態では、通信装置2において起動されるプログラムはアプリケーションプログラムであり、第1実施形態と比較して動作をより自律的に行える点が相違する。従って、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
まず、図27は、本実施形態の通信システムにおけるユーザ登録の動作を説明するためのシーケンス図である。図27のシーケンス図に示す動作は、ステップS150において、通信装置2の記憶部102に格納されたアプリケーションプログラムが起動されることで開始する。ステップS151では、通信装置2の制御部100が、ユーザに対してID及びパスワードの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。そして、ステップS152において、制御部100はユーザからの入力を待つ。表示部104の表示画面に表示される、ユーザに対してID等の入力を要求する画面の一例は図13と同様であるが、図13に示す画面と比較して、ID及びパスワードの双方の入力を要求する欄が設けられている点が異なる。
ユーザによる設定ボタンの選択入力があると、シーケンスはステップS153に移行し、制御部100は、ユーザにより入力されたID、パスワード及び接続要求情報をサーバ装置7に送信する。ステップS154では、サーバ装置7の制御部120の登録処理部123は、通信装置2から送信されてきたユーザのIDを登録テーブル124のID欄124bに記述し、パスワードを登録テーブル124のパスワード欄124cに記述することで、ユーザIDの登録を行う。
次に、図28は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。図28のシーケンス図に示す動作は、第1実施形態の図9のシーケンス図に示す動作と比較して、通信装置2の制御部100による情報処理装置登録要求情報の送信動作、及びサーバ装置7の制御部120によるMACアドレス入力要求情報の送信動作を待たずに、通信装置2の制御部100において起動されているアプリケーションプログラムの動作に基づき、ステップS160において、この制御部100がユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。以降、ステップS161〜ステップS173の動作は、図9のステップS33〜ステップS45の動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図29は、本実施形態の通信システムにおける通信装置から情報処理装置にアクセスする動作の一例を説明するためのシーケンス図である。図29において、ステップS180〜ステップS182の動作は、図10のステップS50〜ステップS52の動作と同様であるので、その説明を省略する。通信装置2から自身が登録した情報処理装置3にアクセスして、その記憶部112に格納された動画コンテンツデータ、音楽コンテンツデータを通信装置2で再生することを希望するユーザは、通信装置2を操作して情報処理装置3のアクセスを指令する。
ユーザからのアクセス指令に基づいて、ステップS183では、通信装置2の制御部100において起動されているアプリケーションプログラムの動作に基づき、この制御部100がユーザに対してID、パスワードの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。以降、ステップS184〜ステップS191の動作は、図10のステップS56〜ステップS63と同様であるので、その説明を省略する。
但し、本実施形態では、ステップS188以降の動作が第1実施形態の動作と若干異なる。すなわち、ステップS188において、情報処理装置3の制御部110は、記憶部112内に格納されているファイル、データのリスト情報のみを入手し、このリスト情報のみをサーバ装置7に送信する。情報処理装置3からのリスト情報を受信したサーバ装置7の制御部120は、ステップS189において、情報処理装置3の記憶部112に格納されているファイル、データのリストを生成し、ステップS190において、制御部120は
このリスト情報を通信装置2に送信する。サーバ装置7からリスト情報を受信した通信装置2の制御部100は、ステップS191において、このリスト情報に基づいてUI画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出し、表示部104は、表示画面に画面を表示する。
次に、図30及び図31は、本実施形態の通信システムにおける情報処理装置登録の動作の他の例を説明するためのシーケンス図である。図30〜図31のシーケンス図に示す動作は、第1実施形態の図11〜図12のシーケンス図に示す動作と比較して、通信装置2の制御部100による情報処理装置登録要求情報の送信動作、及びサーバ装置7の制御部120によるMACアドレス入力要求情報の送信動作を待たずに、通信装置2の制御部100において起動されているアプリケーションプログラムの動作に基づき、ステップS200において、この制御部100がユーザに対して情報処理装置3のMACアドレス3dの入力を要求する画面を表示するためのデータを生成し、このデータを表示部104に送出する。表示部104は、このデータに基づいて、表示画面に画面を表示する。以降、ステップS201〜ステップS216の動作は、図11〜図12のステップS73〜ステップS88の動作と同様であるので、その説明を省略する。
従って、本実施形態によっても、上述の第1実施形態〜第3実施形態と同様に、情報処理装置3が誤って他のユーザが所有する通信装置2と組になって登録される事態を制限することができるとともに、ユーザの入力作業を簡略化して情報処理装置3と通信装置2との登録作業を簡易かつ確実に行うことができる、という効果を奏することができる。特に、本実施形態では、通信装置2の制御部100においてアプリケーションプログラムを起動し、このアプリケーションプログラムによって各種動作を制御、実行しているので、Webブラウザプログラムによって各種動作を制御、実行している第1実施形態と比較して、サーバ装置7と通信装置2との間の動作を簡略化でき、送受信すべきデータ量も削減できて、動作の高速化を図ることができる。
(変形例)
なお、本発明の通信システムは、その細部が上述した第1〜第3実施形態に限定されず、種々の変形例が可能である。一例として、上述の各実施形態において、情報処理装置3はNASに代表されるものであったが、これに限定されず、通信装置2からのアクセスを許容する情報処理装置であれば好適に適用可能である。一例として、上述の第1実施形態におけるルータ4も本発明における情報処理装置に含まれる。ルータ4と通信装置2とを紐付けて登録した場合、このルータ4の設定を通信装置2から行うことが可能になる。
また、上述の各実施形態において、サーバ装置7から情報処理装置3にアクセスする際に、ルータ4のグローバルIPアドレスと情報処理装置3のローカルIPアドレスとをサーバ装置7が事前に知っておくことが好ましいとの目的から、情報処理装置3がサーバ装置7に対して定期的にポーリング動作を行っていた(例えば第1実施形態ではステップS50〜ステップS52の動作)が、上述したように、サーバ装置7は情報処理装置3等とHTTPプロトコルを用いて通信を行っているので、サーバ装置7と情報処理装置3との間のセッションが切れない、つまりサーバ装置7においてタイムアウトと判断されない程度(例えば30秒)の時間内であれば、情報処理装置3は定期的にポーリング動作をする必要はない。同様に、サーバ装置7と情報処理装置3との間のセッションが切れない程度の時間間隔で、情報処理装置3がサーバ装置7に何らかの形で定期的にアクセスしていれば、各実施形態において説明したポーリング動作のように、ルータ4のグローバルIPアドレスと情報処理装置3のローカルIPアドレスとを含むパケットであるポーリング信号を、通信部111を介してサーバ装置7に送信する必要はない。
また、上述の第3実施形態では、ステップS143において、通信装置2に対して第2の部分固有識別情報の送信を要求する際に、サーバ装置7は特定の桁またはランダムに定めた桁の入力を要求していたが、第2の部分固有識別情報をMACアドレスのいずれの桁にするかについては、他の手法を適用することが可能である。一例として、サーバ装置7は、この時点で情報処理装置3から既に固有識別情報であるMACアドレスを受信し、通信装置2から既に部分固有識別情報であるMACアドレスの下4桁を受信しているので、自身の記憶部122、あるいはインターネット6上のサーバにアクセスし、既に出荷されている製品のMACアドレス一覧を参照する。そして、サーバ装置7は、部分固有識別情報と下4桁が一致するMACアドレスのリストを抽出し、これらMACアドレスリストの中で重複しない桁を検索してこれを第2の部分固有識別情報としてもよい。あるいは、情報処理装置3と同一の型番の製品の中でMACアドレスのリストを抽出してもよい。なお、MACアドレスのうち上位数桁はいわゆるベンダーIDであり、このベンダーIDに対応するMACアドレスの桁を第2の部分固有識別情報として送信を要求した場合、再度第2の部分固有識別情報が一致する確率が高くなる可能性があるので、このベンダーIDを避けて第2の部分固有識別情報を設定してもよい。
さらに、上述の各実施形態では、サーバ装置7はいわゆるリレーサーバとして動作していたが、サーバ装置7は他の動作を行うサーバ装置であってもよい。より詳細には、サーバ装置7が、通信装置2から情報処理装置3へのアクセスの度に異なる時限的なURLを発行し、通信装置2からサーバ装置7へアクセスする際にはこの時限的なURLを用い、サーバ装置7が情報処理装置3にリダイレクトする、いわゆる名前解決サーバとして動作してもよい。あるいは、いわゆるP2P技術を用いて通信装置2が情報処理装置3に直接アクセスする際に、互いのP2P通信を補助するようなサーバとして動作してもよい。
そして、上述の一実施形態において、通信装置2、情報処理装置3等を動作させるプログラムはROM21、31、71等に格納されて提供されていたが、不図示の光学ディスクドライブ、USBコネクタ281、351及びUSBコントローラ280、350等を用いて、プログラムが格納されたDVD(Digital Versatile Disc)、USBフラッシュメモリ装置等を接続し、このDVD等からプログラムを通信装置2等に読み込んでこれら通信装置2等を動作させてもよい。また、インターネット6上の装置内にプログラムを格納しておき、無線LANモジュール240、移動体通信モジュール250、有線LANモジュール34、74等を介してこのプログラムを通信装置2等に読み込んでこれら通信装置2等を動作させてもよい。さらに、上述の一実施形態において、通信装置2等は複数のハードウェア要素により構成されていたが、これらハードウェア要素の一部の動作をCPU20、30、70等がプログラムの動作により実現することも可能である。