JP6028485B2 - 画像生成装置、画像生成方法及びプログラム - Google Patents
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Description
この特許文献1乃至3に記載の技術では、画像処理を施して、撮像画像を絵画又はイラスト調に変換することが種々の手法により行われている。
しかしながら、質感を与えるために別途テクスチャ画像を用意しておかなければならず、テクスチャ画像により記憶容量が増加してしまったり、与えたい質感に対応したテクスチャ画像を用いるために、同一のテクスチャ画像により質感を与えられた画像は、似通った印象を与えてしまったりする虞があった。
対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成手段と、
前記画像マップ作成手段により作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生手段と、
前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成手段と、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成手段と、
を備え、
前記テクスチャ生成手段は、前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成する
ことを特徴とする。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラして構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部17の出力信号として出力される。
このような撮像部17の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11や画像処理部14等に適宜供給される。
出力部19は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部20は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部21は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
紙質感イラスト調画像生成処理とは、撮像部17から取得した画像のデータに基づいて、イラスト調(以下「絵画調」ともいう)の画像であるイラスト調画像のデータと紙の風合いを醸し出すためのテクスチャ画像のデータを生成し、当該生成したイラスト調画像にテクスチャ画像を合成して、紙の質感を持ち、かつ、イラスト調の画像である紙質感イラスト調画像のデータを生成するまでの一連の処理をいう。
ただし、図2は例示であり、CPU11の機能の少なくとも一部を画像処理部14に委譲してもよいし、逆に、画像処理部14の機能の少なくとも一部をCPU11に委譲してもよい。
具体的には、テクスチャ選択部51は、ユーザ操作により、生成する画像の質感を紙の質感のうち、画用紙の質感か、キャンバス地の質感かを選択する。
また、イラスト調画像生成処理部72は、εフィルタ処理部101と、減色処理部102と、Y成分抽出処理部103と、第1微分フィルタ処理部104と、Y成分加算合成処理部105と、を備える。なお、εフィルタ処理部101、減色処理部102、Y成分抽出処理部103、第1微分フィルタ処理部104及びY成分加算合成処理部105の詳細は、後述する。
また、テクスチャ画像生成処理部73は、画像マップ取得部121と、ノイズ生成処理部122と、キャンバス地生成処理部123と、LPF(Low−pass filter)処理部124と、第2微分フィルタ処理部125とを備える。なお、画像マップ取得部121、ノイズ生成処理部122、キャンバス地生成処理部123、LPF処理部124及び第2微分フィルタ処理部125の詳細については後述する。
また、合成画像生成処理部74は、Y成分乗算合成処理部141と、明度彩度増加処理部142と、を備える。なお、Y成分乗算合成処理部141及び明度彩度増加処理部142の詳細については後述する。
合成画像記憶部92には、例えば、合成画像生成処理部74によって生成された紙質感イラスト調画像のデータ等の各種合成画像のデータが記憶されている。
具体的には、第1微分フィルタ処理部104は、例えば、図4に示すようなフィルタ係数とし、X方向の微分とY方向の微分を使って注目画素の値を出力することで、エンボスの効果を付与する。図4の例では、3×3のブロック分けした場合に、左上をフィルタ係数「−0.5」とし、右下をフィルタ係数「0.5」とし、左上から右下を微分フィルタの方向としているが、微分フィルタの方向は縦、横、斜め等いずれの方向でもよい。
なお、図4は、微分フィルタ処理におけるフィルタ係数の一例について示す模式図である。
キャンバス地生成処理では、画像内にオフセットな間隔でランダムにキャンバス地線を作成する。また、ランダムなキャンバス地線を用いることで、生成の度に異なるテクスチャ画像を生成することができる。
キャンバス地線Lは、MAPを模式的に画像に対応して表すると、図6に示すように、画像P内において横断的に所定の間隔で引かれた黒線となる。
キャンバス地線は、まず、画像内においてキャンバス地線L1を作成する画素を選択し、その後、当該画素を含む縦方向(或いは横方向)に所定の画素値(本実施形態においては、画素値の値120)となるような線状の形状となる。キャンバス地線が作成された画像を基準にして次の画素が選定され、次のキャンバス地線L2が引かれる。画素は、所定のオフセット間隔があり、さらに乱数で決定されたものが選定される。これを縦方向及び横方向の全てに対して行うことで、キャンバス地線Lが生成されることとなる。
具体的には、第2微分フィルタ処理部125は、図4に示すフィルタ係数で微分フィルタ処理を行う。
図8は、本実施形態の撮像装置1において生成される紙質感イラスト調画像の表示例について説明するための図である。
具体的には、撮像装置1においては、例えば、図8(a)に示すような、撮像画像のデータを、撮像部17において撮像処理を行うことで取得する。
図8(a)の例では、道の両側に街路樹が立ち並ぶ風景を撮影した撮像画像g1である。当該撮像画像においては、風景が鮮明に映し出されている。
これに対して、撮像装置1において紙質感イラスト調画像生成処理を実行して得た、図8(b)の例では、あたかも画用紙に描いた風景画のスケッチを撮影した画像g1−1が映し出されている。
また、撮像装置1において紙質感イラスト調画像生成処理を実行して得た、図8(c)の例でも、あたかもキャンバス地に描いた風景画のスケッチを撮影した画像g1−2が映し出されている。
つまり、本実施形態の撮像装置1においては、紙の質感を醸し出しながらイラストタッチに描かれて陰影が強調されているイラスト調の表示となる画像を提供することができる。
図9は、図2の機能構成を有する図1の撮像装置1が実行する紙質感イラスト調画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
その後、紙質感イラスト調画像のデータは、合成画像記憶部92に記憶されて、出力制御部52により、例えば、図8(b)や(c)に示すような紙の質感を持ちイラスト調に描かれた画像として出力部19により表示出力される。
これにより、紙質感イラスト調画像生成処理は終了する。
以下、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、イラスト調画像生成処理の詳細な流れについて説明する。
図10は、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、イラスト調画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
これにより、イラスト調画像生成処理が終了し、図9のステップS4に進む。
以下、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、テクスチャ画像生成処理の詳細な流れについて説明する。
図11は、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、テクスチャ画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
選択されたテクスチャがキャンバス地でない場合、即ち、選択されたテクスチャが画用紙であった場合には、ステップS43においてNOと判断されて、処理はステップS45に進む。ステップS45以降の処理について後述する。
これに対して、選択されたテクスチャがキャンバス地である場合には、ステップS43においてYESと判断されて、処理はステップS44に進む。
これにより、テクスチャ画像生成処理が終了し、図9のステップS5に進む。
以下、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、合成画像生成処理の詳細な流れについて説明する。
図12は、紙質感イラスト調画像生成処理のうち、合成画像生成処理の流れを示すフローチャートである。
これにより合成画像生成処理は終了し、図9の紙質感イラスト調画像生成処理が終了する。
画像マップ取得部121は、画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にしたMAPデータを作成する。
テクスチャ画像生成処理部73のノイズ生成処理部122は、画像マップ取得部121により作成されたMAPデータの各画素にノイズを発生させる。
テクスチャ画像生成処理部73のLPF処理部124は、ノイズ生成処理部122により各画素にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成する。
合成画像生成処理部74は、テクスチャ画像生成処理部73により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、画像に所定の質感を付与した画像を生成する。
撮像装置1においては、取得された画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にしたMAPデータを作成し、当該MAPデータの各画素にノイズを発生させて、平滑化処理を行ってテクスチャ画像のデータを生成し、当該テクスチャ画像のデータに基づいて、画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する。
従って、撮像装置1においては、質感を付与する対象となる対象画像として撮像画像のデータから、紙(画用紙)の質感を醸し出すテクスチャ画像を生成するために、別途テクスチャ画像を保持しておく必要がない。また、撮像装置1においては、ランダムなノイズが付与された場合には、より再現性の低いテクスチャ画像を生成することができる。
第2微分フィルタ処理部125は、LPF処理の後にエンボス効果を狙って第2微分フィルタ処理を行う。
従って、エンボスの効果が付与されているために、より質感を醸し出すテクスチャ画像を生成することができる。
キャンバス地生成処理部123は、ノイズ生成処理部122により各画素にノイズが発生させられたMAPデータに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成する。
これにより、撮像装置1においては、紙の質感のうちキャンバス地の質感を醸し出すテクスチャ画像を生成することができる。
イラスト調画像生成処理部72は、対象画像を絵画調にした絵画調画像を生成する。
合成画像生成処理部74は、テクスチャ画像生成処理部73により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、イラスト調画像生成処理部72によって生成されたイラスト調(絵画調)画像に所定の質感を付与する。
従って、撮像装置1においては、撮像画像のデータからイラスト調(絵画調)画像のデータを生成することができる。
例えば、本発明は、紙質感イラスト調画像生成処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
[付記1]
対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成手段と、
前記画像マップ作成手段により作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生手段と、
前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成手段と、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成手段と、
を備えることを特徴とする画像生成装置。
[付記2]
前記テクスチャ生成手段は、前記平滑化処理の後にエンボス処理を行うこと、
を特徴とする付記1に記載の画像生成装置。
[付記3]
前記テクスチャ生成手段は、前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成すること、
を特徴とする付記1又は2に記載の画像生成装置。
[付記4]
前記対象画像を絵画調にした絵画調画像を生成する絵画調画像生成手段を更に備え、
前記画像生成手段は、前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記絵画調画像生成手段によって生成された絵画調画像に所定の質感を付与すること、
を特徴とする付記1乃至3の何れか1つに記載の画像生成装置。
[付記5]
対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成ステップと、
前記画像マップ作成ステップにより作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生ステップと、
前記ノイズ発生ステップにより前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成ステップと、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成ステップと、
を含むことを特徴とする画像生成方法。
[付記6]
コンピュータを、
対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成手段、
前記画像マップ作成手段により作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生手段、
前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成手段、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に前記所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
Claims (5)
- 対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成手段と、
前記画像マップ作成手段により作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生手段と、
前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成手段と、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成手段と、
を備え、
前記テクスチャ生成手段は、前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成する
ことを特徴とする画像生成装置。 - 前記テクスチャ生成手段は、前記平滑化処理の後にエンボス処理を行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。 - 前記対象画像を絵画調にした絵画調画像を生成する絵画調画像生成手段を更に備え、
前記画像生成手段は、前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記絵画調画像生成手段によって生成された絵画調画像に所定の質感を付与すること、
を特徴とする請求項1または2に記載の画像生成装置。 - 対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成ステップと、
前記画像マップ作成ステップにより作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生ステップと、
前記ノイズ発生ステップにより前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成ステップと、
前記テクスチャ生成ステップにより生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成ステップと、
を含み、
前記テクスチャ生成ステップは、前記ノイズ発生ステップで前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成する
ことを特徴とする画像生成方法。 - コンピュータを、
対象画像のデータから当該画像の画素値を所定の値にした画像マップを作成する画像マップ作成手段、
前記画像マップ作成手段により作成された前記画像マップの画素の各々にノイズを発生させるノイズ発生手段、
前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して平滑化処理を行って、前記対象画像に質感を与えるテクスチャ画像のデータを生成するテクスチャ生成手段、
前記テクスチャ生成手段により生成されたテクスチャ画像のデータに基づいて、前記対象画像に前記所定の質感を付与した画像のデータを生成する画像生成手段、
として機能させ、
前記テクスチャ生成手段は、前記ノイズ発生手段により前記画素の各々にノイズが発生させられた前記画像マップに対して縦方向及び横方向に横断する直線状の領域であり、当該領域が所定の画素値となる領域を複数形成する
ることを特徴とするプログラム。
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