JP6026696B1 - ルーズリーフ綴具 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1、2に記載されたルーズリーフ綴具はいずれも、表面側に延びる複数対の半リング部分がそれぞれ形成された二枚の基板を具えるものであり、少なくとも一方の基板の裏面に両端固定シャフトを一体に設けるとともに、他方の基板の裏面に、両端固定シャフトを把持するシャフト把持部を一体に設けることによって、シャフト把持部で把持させた両端固定シャフトの周りでの二枚の基板の回動変位を可能とし、それにより、半リング部分の開閉動作を実現したものである。
そして、使用者は、そのようにして綴じ込んだ紙葉を半リング部分に沿って180°にわたって捲り、綴じ込んだ紙葉の間に基板が挟み込まれた状態、たとえば、表紙の表面と裏表紙の表面とが互いに接触し、それらの表紙と裏表紙との間に基板が挟み込まれた状態で、用紙に文字等を書き込むことがある。
以上に述べたロック機構はすべて設けることが特に好適である。
その結果として、半リング部分の良好な開閉動作を可能にしつつ、使用に際して基板を間に挟み込んだ紙葉の浮き上がりを防止して、使用者の利便性の向上に寄与することができる。
図1に示す実施形態のルーズリーフ綴具1は、図2及び3のそれぞれに示すような一方の綴具構成部材1aおよび他方の綴具構成部材1bを組み合せてなるものであり、綴具構成部材1a、1bはそれぞれ、主として、一方向に延びる二枚の基板2a、2bと、その基板2a、2bの側面に一体に形成されて、その側面から表面F側に向けてほぼ半円環状に延びる半リング部分3a、3bとを具える。
このような使用に際し、基板の長手方向に直交する向きの幅が広いルーズリーフ綴具では、広幅の基板が、それを挟む表紙と裏表紙を浮き上がらせて、それらの表紙と裏表紙の間に大きな隙間を形成することから、基板近傍の用紙部分への書き込みが困難になる。
そして、二枚の基板2a、2bの長手方向に沿う相対変位は、半リング部分3a、3bを、対をなす半リング部分3a、3bの先端部が互いに整合する閉鎖位置(整合位置)と、先端部が前記長手方向に互いにずれる不整合位置との間で移動可能にするので、半リング部分3a、3bは、図1に示す閉鎖位置から、二枚の基板2a、2bの長手方向に沿う相対変位に伴い、図5(a)に示す不整合位置に移動させた後、二枚の基板2a、2bの回動変位に基き、図5(b)に示す開放位置に移動させることで、閉じた状態を開いた状態とすることができる。これとは逆に、半リング部分3a、3bが開いた状態を閉じた状態にするには、半リング部分3a、3bを開放位置から不整合位置、その後に整合位置に移動させることにより行うことができる。
軸部ロック機構は、図7に示すところから解かるように、半リング部分3a、3bを不整合位置から整合位置に移動させた際に軸受け突起部9の少なくとも一部が位置するシャフト形成孔8の端部(図7では右側の端部)に、シャフト形成孔8の内面から盛り上がらせて形成した孔内隆起部10で構成されるものである。
ここでは、シャフト形成孔8の孔内隆起部10の形成箇所では、その高さ方向の寸法を軸受け突起部9の同様の寸法よりも若干小さくし、孔内隆起部10の存在しない箇所では、同様の寸法を軸受け突起部9のそれよりも若干大きくしている。なお、孔内隆起部10に挟み込まれない軸受け突起部9の端部には、孔内隆起部10を設けたシャフト形成孔8の内面側にやや突出する凸部を設けている。
そして、両端固定シャフト4の横断面形状は真円形ではなく、孔内隆起部10に挟み込まれない部分では、図10(a)に示すように、上記のシャフト把持部5内で回動できるように、シャフト把持部5の外側(同図では右側)に向けて凸となる曲面を有する異形の円形、いわゆるカム形状とし、そして、孔内隆起部10に挟み込まれ得る箇所では、軸受け突起部9の突出端の、裏面側フランジ7bとの間の隙間(同図では間隔が最小になる最も右側の隙間)であるシャフト把持部5の外側開口部に整合して嵌合する平面を有する多角形状をなす。
シャフト把持部5と両端固定シャフト4のこのような構成により、半リング部分3a、3bの開放位置で分解しないように綴具構成部材1a、1bの相互を強固に連結しつつ、不整合位置でのシャフト把持部5内での両端固定シャフト4のより円滑な回動、および、整合位置での変位の確実な拘束を実現することができる。
より詳細には、このプレートロック機構として、たとえば、この実施形態のルーズリーフ綴具1では、図7及び8に示すように、一方の基板2aの基板本体6aと他方の基板2bの裏面側フランジ7bとの、閉鎖位置で互いに対向する内面のそれぞれに、それらの内面から突出する一対以上の係合凸部11a、11bのそれぞれを設ける。
それにより、使用者が意図的に基板2a、2bを長手方向に相対変位させない限り、半リング部分3a、3bの閉鎖位置での基板2a、2bの長手方向の相対変位が拘束されることになる。
なお、図示の例では、一方の基板2aの基板本体6aの係合凸部11aは、その基板本体6aの内面を部分的に窪ませた箇所に設けている。また、他方の基板2bの裏面側フランジ7bに設けた係合凸部11bの背後の基板本体7aには、図8に示すように、基板2bの長手方向に延びるほぼ半長円形の貫通孔を設けており、この貫通孔により、この部分にたわみを生じさせ、係合凸部11bの摩耗を抑制することができる。
図1に示すように半リング部分3a、3bが閉鎖位置にあるときは、軸部ロック機構では、シャフト形成孔8内で孔内隆起部10の間に軸受け突起部9の少なくとも一部を挟み込み、また、プレートロック機構は、対をなす係合凸部11a、11bが相互に係合し、また、フレームロック機構は、突出部分12aが引掛け壁部12bに係合し、また、端部ロック機構は、突出端部13b、13aが受容凹部15a、15b内に入り込むことにより、それぞれ基板2a、2bの長手方向に沿う相対変位および回動変位を拘束するロック状態となっている。
この際に、フレームロック機構では、突出部分12aがL字溝12c内を摺動して、引掛け壁部12bとの係合位置からずれるとともに、半リング部分3a、3bは、図5(a)に示すように不整合位置へと移動する。
半リング部分3a、3bを開放位置から閉鎖位置へ移動させるには、上述したところと逆に動かし、ロック解除状態にある各ロック機構をロック状態とする。
この場合、半リング部分3a、3bが閉鎖位置にあるときに、使用者は、両手のそれぞれで各摘み部分14a、14bを把持し、それぞれを長手方向の反対側に引くことにより、ロック機構によるロックの解除を伴いながら、半リング部分3a、3bを不整合位置に移動させることができる。その後、各摘み部分14a、14bを、シャフト把持部5に把持された両端固定シャフトの周りで反対側に捩ることにより、基板2a、2bが回動変位して半リング部分3a、3bを開放位置に移動させることができる。
これにより、部品点数および材料費を低減でき、また容易な組立が実現可能になる他、コイルスプリングの誤飲事故等のおそれを取り除くとともに、廃棄時の分別が不要となる。
このような形状の先端部16a、16b、36a、36bは、閉鎖位置にて相互の引っ掛かりなしで整合してリング形状を形成する。
1a、1b、21a、21b 綴具構成部材
2a、2b、22a、22b 基板
3a、3b、23a、23b 半リング部分
4、24 両端固定シャフト
4a、4b 両端固定シャフトの端部
5、25 シャフト把持部
6a、7a、26a、27a 基板本体
6b、26b 表面側フランジ
7b、27b 裏面側フランジ
8 シャフト形成孔
9 軸受け突起部
10 孔内隆起部
10a 傾斜面
11a、11b 係合凸部
12a 突出部分
12b 引掛け壁部
12c L字溝
13a、13b 突出端部
14a、14b、34a、34b 摘み部分
15a、15b 受容凹部
16a、16b、36a、36b 半リング部分の先端部
17、37 先端凹部
18、38 受け板
F 表面
B 裏面
Wf 二枚の基板の全幅
Claims (12)
- 互いに平行な向きで隣り合わせに配置した二枚の基板と、それらの基板のそれぞれに一体に形成されて、該基板の表面側に延びる複数対の半リング部分と、少なくとも一方の基板に両端部で固定されて一体に設けられた一本以上の両端固定シャフトと、他方の基板に一体に設けられ、前記両端固定シャフトを把持する一個以上のシャフト把持部とを具えてなり、各基板が、シャフト把持部に把持させた両端固定シャフトの周りで回動変位することにより、複数対の半リング部分を、対をなす該半リング部分のそれぞれの先端部が互いに近接してリング形状を形成する閉鎖位置と、対をなす該半リング部分のそれぞれの先端部が互いに離隔する開放位置との間で移動可能としたルーズリーフ綴具であって、
一方の基板が、基板の表面側で基板本体から他方の基板に向けて突出して、基板の回動変位による前記閉鎖位置で前記他方の基板上に覆い被さる表面側フランジを有するとともに、前記他方の基板が、基板の裏面側で基板本体から前記一方の基板に向けて突出して、基板の回動変位による前記閉鎖位置で前記一方の基板上に覆い被さる裏面側フランジを有するルーズリーフ綴具。 - 前記表面側フランジを有する前記一方の基板および、前記裏面側フランジを有する前記他方の基板のそれぞれがともに、基板の横断面視でL字状をなす横断面形状を有する請求項1に記載のルーズリーフ綴具。
- 正面視で、半リング部分の前記閉鎖位置で互いに整合する二枚の前記基板の、長手方向に直交する方向の全幅を、最も幅の広い部分で3mm未満としてなる請求項1又は2に記載のルーズリーフ綴具。
- 二枚の基板の長手方向に沿う相対変位により、対をなす半リング部分の先端部が互いに整合する整合位置である前記閉鎖位置と、当該先端部が前記長手方向に互いにずれる不整合位置との間で半リング部分が移動可能で、かつ、基板の前記回動変位により、半リング部分が前記不整合位置から前記開放位置に移動可能に構成されてなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- 基板に、半リング部分の前記整合位置で二枚の基板の変位を拘束する一個以上のロック機構を設けてなる請求項4に記載のルーズリーフ綴具。
- 少なくとも一方の基板の基板本体に、基板の長手方向に延びるシャフト形成孔を設け、該基板の表面側フランジもしくは裏面側フランジを設けた端部とは逆側の端部と、前記シャフト形成孔との間に、当該基板本体の一部をなすとともに両端部で該基板本体に一体に固定された前記両端固定シャフトを形成し、
他方の基板の基板本体に、前記一方の基板側に向けて側方に突出して形成され、前記不整合位置および前記整合位置でシャフト形成孔に入り込んで該シャフト形成孔内を摺動し、前記表面側フランジもしくは裏面側フランジとの間で両端固定シャフトを挟み込んで把持して前記シャフト把持部の一部をなす軸受け突起部を設けてなる請求項4又は5に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記整合位置で前記軸受け突起部の少なくとも一部が位置する前記シャフト形成孔の端部に、該シャフト形成孔の内面から盛り上がって形成されて、前記整合位置にてシャフト形成孔の前記内面に対向する内面との間で前記軸受け突起部の少なくとも一部を挟み込む孔内隆起部を設け、前記孔内隆起部を、半リング部分の整合位置で二枚の基板の変位を拘束するロック機構としてなる請求項6に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記一方の基板の表面側フランジと前記他方の基板の基板本体の、前記閉鎖位置で互いに対向する内面のそれぞれ、並びに/あるいは、前記他方の基板の裏面側フランジと前記一方の基板の基板本体の、前記閉鎖位置で互いに対向する内面のそれぞれに、半リング部分が整合位置と不整合位置との間を移動する基板の相対変位に際して互いに乗り越えて、半リング部分の閉鎖位置で相互に係合する一対以上の係合凸部を設け、
前記係合凸部を、半リング部分の整合位置で二枚の基板の変位を拘束するロック機構としてなる請求項4〜7のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。 - 前記一方の基板の表面側フランジと前記他方の基板の基板本体の、前記閉鎖位置で互いに対向する内面、並びに/あるいは、前記他方の基板の裏面側フランジと前記一方の基板の基板本体の、前記閉鎖位置で互いに対向する内面の一方に、該内面から突出する突出部分を設けるとともに、前記内面の他方に、半リング部分の整合位置で突出部分が引っ掛かって係合して、半リング部分の閉鎖位置での基板の回動変位を拘束する引掛け壁部を設け、
前記突出部分および引掛け壁部を、半リング部分の整合位置で二枚の基板の変位を拘束するロック機構としてなる請求項4〜8のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- 各基板の長手方向の少なくとも一端部に、半リング部分が前記不整合位置から前記整合位置に移動するに伴い互いに引っ掛かって係合して、半リング部分の閉鎖位置での基板の回動変位を拘束する端部ロック機構を設けてなる請求項4〜9のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- 全体が樹脂材料で形成されてなる請求項1〜10のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
- 前記一方の基板、半リング部分ならびに両端固定シャフト及び/又はシャフト把持部を有する一方の綴具構成部材と、前記他方の基板、半リング部分ならびにシャフト把持部及び/又は両端固定シャフトを有する他方の綴具構成部材とを組み合せて構成されてなり、前記一方の綴具構成部材と前記他方の綴具構成部材とが異なる形状を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載のルーズリーフ綴具。
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