JP6024006B2 - Htlv−i関連脊髄症の予防または治療剤 - Google Patents

Htlv−i関連脊髄症の予防または治療剤 Download PDF

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Description

本発明は、HTLV−I関連脊髄症(HAM)の予防または治療剤に関する。本発明はまた、HAMに関連する運動障害の改善剤に関する。
成人T細胞白血病ウイルス(HTLV−I)関連脊髄症(以下、「HAM」とも呼ぶ)は、ヒトレトロウイルスであるHTLV−I感染によって惹起される慢性進行性の脊髄炎である。本疾患は致死性疾患ではないものの、一度発症すれば確実に進行性の歩行障害(最終的には寝たきり状態)および排尿障害等をきたし、日常生活における患者のADLおよびQOLは著しく制限される。このため、平成20年に厚生労働省によって本疾患は神経難病として認定され、早急なる治療法の確立が迫られている。
HAMに対する治療法としては従来、副腎皮質ホルモンやインターフェロン−αの投与といった免疫修飾療法が主体である。これは、HAMにより生じている慢性脊髄炎を標的とした対症療法であり、免疫修飾作用を持つ薬剤の効果によって臨床症状の改善を図ろうとするものである。しかしながら、これらの治療による効果は満足なものではなく、治療も長期にわたることから、副作用の出現や医療コストの問題等、種々の問題点が指摘されている(非特許文献1)。副腎皮質ホルモンやインターフェロン−αの投与量および投与期間の調節、あるいはビタミンC等の追加投与等によって、上記の問題点の改善が試みられているが、依然として解決には至っていない。また、免疫修飾療法としてはその他に、血漿交換療法(非特許文献2)等の様々な試みが為されているが、それらについても同様の問題を抱えている。
HAMに対する抗HTLV−I療法として、ジドブジン+ラミブジン療法が報告されているが、最近のケースコントロールスタディーではその有効性は証明されなかった(非特許文献3)。また、HDAC阻害剤であるバルプロ酸による抗HTLV−I療法は、一過性にHAMの病態における最大の危険因子である末梢血HTLV−Iプロウイルス量を著明に増加させるという大きな問題点を抱えている。
HAMの病態形成は、末梢血で著明に増加したHTLV−I感染細胞の脊髄への浸潤によって開始される。そのため、HTLV−I感染細胞自体の生体内からの排除が、本疾患の原因療法となると考えられるが、治療法は未だ確立されていない。
HTLV−Iの感染様式は、フリーのウイルス粒子が感染するのではなく細胞間伝播で感染を拡大させていくものである。具体的には、HTLV−Iは、標的細胞の受容体であるHSPG(Heparan sulfate proteoglycan)にHTLV−Iの外被タンパク質gp46が結合することによって細胞間伝播を開始する。従って、この結合を阻止し、HTLV−Iの細胞間伝播を阻害することにより、HTLV−Iの生体内における拡大を防ぐことが、原因療法の一つのターゲットとなる。
これに関連して、硫酸多糖体の一つであるヘパリンが、in vitro試験においてHTLV−I感染阻害作用を持っていること、および、in vivo試験においてHAM患者に対して臨床的に有効であることが本発明者の一人等により報告されている(非特許文献4および5)。しかしながら、注射剤による連日の静脈内投与が必要であること、およびヘパリンが持つ強い抗凝固作用のために安全性の面で問題があることから、ヘパリン療法は実用化に至っていない。
以上のように、これまで、実用化に耐え得るHAMの原因療法は見出されていない。また、特にHAMに伴う運動障害に関して、従来HAM治療で施行されてきた種々の薬剤では改善効果は認められておらず、医療上の大きな課題となっていた。
Nakagawa M. et al., J. Neurovirol., vol. 2, p. 345-55 (1996) Matsuo H. et al., Lancet, vol. 2, p. 1109-13 (1986) Graham P. Taylor et al., Retrovirology, vol. 3: 63 (2006) Nagasato K. et al., J. Neurol. Sci., vol. 115, p. 161-8 (1993) Ida H. et al., Antiviral Research, vol. 23, p. 143-59 (1994) 中村龍文ら., HAM/TSPにおけるHTLV-Iのcell to cell spreadに関与するsmall GTPasesの役割とpolysulfateによる新規治療法開発へ向けた基礎的検討. こころの健康科学研究事業 HTLV-Iの生体内感染拡大機序の解明とその制御によるHAM治療法の開発に関する研究 平成20年度総括・分担研究報告書2009. p. 26-30
本発明は、当該技術分野の上記の現状を鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、安全性が高く速やかに実用化され得る、HAMの根本的な予防および治療に有用なHAMの予防または治療剤を提供することである。本発明はまた、HAMに関連する運動障害の改善剤を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した。
本発明者等は先ず、HTLV−Iの外被タンパク質gp46と標的細胞の受容体であるHSPGとの結合を阻止し、HTLV−Iの細胞間伝播を阻害するメカニズムに着目し、重点的な研究を行った。その結果、in vitroの実験において硫酸多糖体の一つであるポリ硫酸ペントサンがヘパリンに比較し、低用量で非常に強いHTLV−I感染阻害作用を持っていることを確認した(上記非特許文献6)。ポリ硫酸ペントサンは、既に50年以上にわたり主に欧州において抗血栓薬および抗高脂血症薬として販売され、米国とカナダでは、間質性膀胱炎による疼痛や不快感の緩和を適応として販売されており、安全性が確立された薬剤である。日本においても変形性膝関節症患者に対する臨床研究(Kumagai K. et al., BMC Clinical Pharmacology, vol. 10: 7 (2010))、日本人健康成人男性を対象とした第I相臨床研究が既に実施されており、日本人に対する安全性も確認されている。このことから、ポリ硫酸ペントサンは、HAMに対する安全かつ有効な、原因療法としての新規予防・治療薬となる可能性があると期待された。そこで本発明者等は更に、HAM患者に対するポリ硫酸ペントサンの臨床効果の研究を実施した。その結果、ポリ硫酸ペントサン治療を受けたHAM患者において、末梢血におけるHTLV−Iプロウイルス量の減少傾向が認められた。更に、ポリ硫酸ペントサン治療により、HAM患者において下肢の痙縮の改善および歩行時間の短縮という臨床効果が有意に認められた。また今回新規に見出された知見として、観察された運動障害の改善効果は、HTLV−Iプロウイルス量の減少とは必ずしも相関しておらず、新たな作用メカニズムの可能性を示唆するものであった。
本発明者等は、かかる知見に基づき更に検討を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下を提供する。
[1]ポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩を有効成分として含有する、HTLV−I関連脊髄症の予防または治療剤。
[2]ポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩がポリ硫酸ペントサンナトリウムである、上記[1]に記載の剤。
[3]ポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩を有効成分として含有する、HTLV−I関連脊髄症に関連する下肢の運動障害の改善剤。
[4]運動障害が痙縮、または痙性対麻痺による歩行障害である、上記[3]に記載の剤。
[5]運動障害が痙性対麻痺による歩行障害である、上記[4]に記載の剤。
本発明の薬剤は、対象の体内においてHTLV−I感染細胞の拡大を阻止することで、感染細胞の寿命と共にHTLV−I感染細胞の減少を導くことができるため、HAMの原因療法のために使用され得る。また、HTLV−I感染細胞の減少効果とは別に、HAMの臨床症状、特に下肢の運動障害を改善し、またはその進行を防止することができる。現在までにHAMに対する治療で施行された種々の薬剤には、本発明で用いられる化合物のような薬効作用に基づく改善効果は認められておらず、HAMの臨床症状を改善し、またはその進行を防止することができる初めての薬剤となり得る。本発明の薬剤はまた、低い用量で効果が発現するため安全性が高く、また、週一回等の少ない投与頻度で効果が得られるため、HAM患者への負担が少なくQOLの向上に優れ、患者の経済的負担も軽減し得る。更に、ポリ硫酸ペントサンは他の用途で既に医薬品として市販されているため、本発明の薬剤は早期の実用化が期待できる。
また、本発明の薬剤による下肢の運動障害の改善効果はHTLV−Iプロウイルス量の低減とは別のメカニズムによるため、本発明の薬剤は、HAM以外の原因による下肢の運動障害の改善のためにも使用できる可能性がある。
ポリ硫酸ペントサンでの治療前、治療開始から8週間後、および12週間後のそれぞれについて、被験者のHTLV−Iプロウイルス量の平均値を示すグラフである。 ポリ硫酸ペントサンでの治療前、治療開始から8週間後、および12週間後のそれぞれについて、被験者の30m歩行時間の平均値を示すグラフである。 ポリ硫酸ペントサンでの治療開始時、開始から1週目、2週目、3週目、4週目、5週目、6週目、7週目(治療終了)、8週目、12週目における10m歩行(a)、30m歩行(b)、階段降り(c)の結果について、検査された症例にわたる平均値を示す。a)、b)、c)のそれぞれについて、左は所要時間を、右は時間短縮率を示している。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。以下では、上記のHAMの予防または治療剤を本発明の予防・治療剤と呼称し、上記のHAMに関連する下肢の運動障害の改善剤を本発明の改善剤と呼称する。また、これらを総称して、本発明の薬剤と呼称する。
なお、上述の通り、本発明の薬剤は、対象の体内においてHTLV−Iの拡大を阻止し、以ってHTLV−I感染細胞の減少を導くためHAMを予防または治療する効果を有する一方、ウイルス量の減少効果とは別に、対象におけるHAMに関連する症状を改善する効果も有する。即ち、上記の予防・治療剤と改善剤の区別は主に、本発明の薬剤の投与の目的ないし効果に着目したものであって、物としては必ずしも異なるものではない。
本発明の薬剤は、ポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩を有効成分として含有する。
本発明の薬剤において有効成分として含有されるポリ硫酸ペントサンは、植物から抽出され、半合成される硫酸多糖体であり、動物のほとんど全ての細胞表面および細胞外基質に存在する多糖類であるヘパラン硫酸と構造的に類似している。また本剤は、bene pharmaChem GmbH & Co., KG社(ドイツ国ミュンヘン)が世界に医薬品として供給しているポリ硫酸ペントサンナトリウムを好適に用いることもできる。ポリ硫酸ペントサンナトリウムの構造を以下に示す。
本発明の薬剤において使用されるポリ硫酸ペントサンの分子量としては、HAMの予防・治療または症状の改善の目的で対象に投与するために適当である限り特に制限されず、またその製法により変動するが、通常、約4000Da〜約6000Daである。
本発明の薬剤において有効成分として含有されるポリ硫酸ペントサンは、中性分子の形態で用いてもその医薬的に許容される塩の形態で用いてもよく、前記塩は、塩基付加塩であり得る。前記塩基付加塩を形成する塩基は、無機塩基でも有機塩基でもよい。無機塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等が挙げられ、より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。有機塩基も特に限定されないが、例えば、エタノールアミン、トリエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が挙げられる。上述したように、好適な例としては、これに限定されるものではないが、ポリ硫酸ペントサンと水酸化ナトリウムとの塩であるポリ硫酸ペントサンナトリウムが挙げられる。これらの塩は、自体公知の方法により製造することができる。
上述したように、ポリ硫酸ペントサンは、既に50年以上にわたって海外において販売されている薬剤であり、安全性が確立されている。また、日本においても変形性膝関節症患者に対する臨床研究、日本人健康成人男性を対象とした第I相臨床試験が既に実施されており、日本人に対する安全性も確認されている。このように、本発明の薬剤は安全に使用することができる。
本発明の薬剤は、哺乳動物(例、ヒト、サル、ウマ、ウシ、イヌ、マウス等)、好ましくはヒトに投与し、HTLV−I関連脊髄症の予防や治療、または症状の改善に用いることができる。HTLV−Iのキャリアは世界で1000万人〜2000万人いるといわれており、本発明の薬剤によるHAMの予防は例えば、HAMを発症していないHTLV−Iのキャリアに対して行うことができる。また、本発明の薬剤によるHAMの治療または症状の改善は、例えば、HAMに関連する臨床症状、検査データ等に基づく総合的判断によりHAMと診断された患者に対して行うことができる。なお、本明細書において症状の改善とは、当該症状の完全なまたは部分的な解消を達成することのみならず、当該症状の悪化を防止、軽減、もしくは遅延させることをも包含する。
本発明の改善剤が対象とするHTLV−I関連脊髄症(HAM)に関連する症状は、HAMの発症に関連して患者に発現した症状であれば特に限定されない。該症状の具体例としては、脊髄の慢性炎症;種々の身体部位(例、下肢、手、指等)における運動障害;しびれ感や痛みなどの感覚障害;排尿困難、頻尿、便秘を含む膀胱直腸障害;下半身の発汗障害;起立性低血圧;インポテンツ;軽度の痴呆等が挙げられる。これらの症状は相互に関連し得るものであり、特に限定されるものではないが、本発明の改善剤の好ましい対象症状としては、HAMに関連する下肢の運動障害である。HAMに関連する下肢の運動障害としては、例えば、下肢の痙縮、痙性対麻痺による歩行障害等が挙げられ、これらが本発明の改善剤のとりわけ好ましい対象症状となる。
痙縮は筋緊張亢進の一型であり、筋伸張反射の異常亢進によるものである。臨床的には、痙縮は、伸張に対する速度依存性の抵抗であって、中枢神経系からの抑制の欠如により筋肉が過度に収縮し、それが最終的に反射の亢進に繋がっている状態と定義される。痙縮の測定法としてAshworth scaleが良く知られており、Bohannonによるその修正版が臨床的に良く利用されている(modified Ashworth scale; Bohannon RW, Smith MB: Interrater reliability of a Modified Ashworth Scale of Muscle Spasticity. Phys Ther 67: 206-207, 1987)。これは、下記の6段階にて痙縮を評価する指標である。
0 − 筋緊張の増加はみられない。
1 − 筋緊張の軽度の増加が見られ、屈曲または伸張時に、可動域の最後において、引っかかりとその消失、あるいはわずかな抵抗がある。
1+ − 筋緊張の軽度の増加が見られ、可動域の半分未満を通じて、引っかかりとそれに続くわずかな抵抗がある。
2 − 可動域のほぼ全てでより顕著な筋緊張の増加が見られるが、動かすのは容易である。
3 − 筋緊張のかなりの増加が見られ、他動運動が難しい。
4 − 固まっていて、屈曲または伸張ができない。
本発明の改善剤は、HAMに関連する下肢の痙縮を伴う患者に投与されて、例えば上記のmodified Ashworth scaleにおいて、1段階以上の改善、あるいは段階に変化はなくても、適切な臨床家によって認められる有意な改善を与えることができ、あるいは、1段階以上の悪化、あるいは段階に変化はなくても、適切な臨床家によって認められる有意な悪化を防止、軽減、もしくは遅延させることができる。
一方、HAMに関連する痙性対麻痺による歩行障害に関して、本明細書において歩行障害とは、歩行時の障害のみならず、走ったり、階段の昇降の際の障害や、歩行機能の障害に起因する車椅子状態や寝たきり状態も含む意味である。歩行障害の指標として、下記の運動機能障害度が提案されている(Osame M. et al., HTLV-I-associated myelopathy (HAM) revisited. HTLV-I and the Nervous System, Alan R. Liss, Inc, p.213-223, 1989.):
0:歩行,走行とも異常を認めない
1:走るスピード遅い
2:歩行異常 (つまずき,膝のこわばり)
3:かけ足不能
4:階段昇降に手すり要
5:片手によるつたい歩き
6:片手によるつたい歩き不能,両手なら10 m 以上可
7:両手によるつたい歩き5 m 以上,10 m 以内可
8:両手によるつたい歩き5 m 以内可
9:両手によるつたい歩き不能,四つんばい移動可
10:四つんばい移動不可,いざり等移動可
11:自力では移動不能,寝返り可
12:寝返り不能
13:足の指も動かせない
本発明の改善剤は、HAMに関連する痙性対麻痺による歩行障害を伴う患者に投与されて、例えば上記の運動機能障害度において、1段階以上の改善、あるいは段階に変化はなくても、適切な臨床家によって認められる有意な改善を与えることができ、あるいは、1段階以上の悪化、あるいは段階に変化はなくても、適切な臨床家によって認められる有意な悪化を防止、軽減、もしくは遅延させることができる。
本発明の薬剤は、種々の剤形を取り得る。該剤形としては、経口投与製剤(例、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤等)、非経口投与製剤(例、注射剤等)等が挙げられる。
たとえば経口投与製剤にするには、自体公知の方法に従い、上記のポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩を、たとえば賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えば一般のフィルム形成コーティング剤(例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール等)、ツイーン80、プルロニックF68、腸溶性コーティング剤(例、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メチルメタクリレート・メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート・メタクリル酸共重合体等)、色素(例、酸化チタン、ベンガラ、タルク)等が用いられる。腸溶性コーティングを行う場合、活性成分を含む中心核と腸溶皮膜との間に、自体公知の方法に従い、上記フィルム形成コーティング剤で一層又は二層以上の中間層を設けることも有効である。
また、本発明の薬剤は、注射剤として非経口的に投与することも有効である。該注射剤としては、水性および非水性の等張な無菌の注射液剤があり、これには抗酸化剤、緩衝液、制菌剤、等張化剤等が含まれていてもよい。また、水性および非水性の無菌の懸濁液剤が挙げられ、これには懸濁剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤、防腐剤等が含まれていてもよい。当該製剤は、アンプルやバイアルのように単位投与量あるいは複数回投与量ずつ容器に封入することができる。本発明の薬剤は、連日の投与でなくても高い効果を奏し得るため、注射剤による投与であっても、患者のQOLを大きく損なうことなく好適に投与することができる。
本発明の薬剤の投与量および投与間隔等は特に限定されず、その目的に応じて適宜選択することができる。それらは、患者の年齢、罹患期間、体重、性別、病状、投与経路、患者の代謝・排泄機能のレベル、使用される剤形、投与される有効成分を含む種々の要素を考慮して、当業者によって決定され得る。具体的には例えば、本発明の薬剤は、成人(体重50kg)1人に対して有効成分の量として、約10mg〜約200mgの用量で1日〜7日に1回の投与間隔、好ましくは約25mg〜約150mgの用量で2日〜7日に1回の投与間隔、特に好ましくは約50mg〜約100mgの用量で3日〜7日に1回の投与間隔で投与される。投与により対象におけるウイルス量の減少や臨床症状の改善が得られるにつれて、投与の量および頻度を少なくしていくこともできるであろう。
本発明の薬剤は、他の薬剤と併用してもよく、かかる薬剤としては、従来HTLV−I関連脊髄症の対症療法として投与されてきたプレドニゾロン、副腎皮質ホルモン、インターフェロン−α、ビタミンC等が挙げられる。また、本発明の薬剤による効果が得られるにつれて、副作用が問題となっているこれらの薬剤の減量または中止も可能である。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.HTLV−I関連脊髄症(HAM)患者に対するポリ硫酸ペントサン治療の臨床試験
[研究目的]
ポリ硫酸ペントサンの皮下注射によるHAM患者に対する有効性および安全性を確認することを目標として、臨床研究を行った。主に下記2点を主な目標とした。
(1)下肢運動機能および排尿機能の面からの治療効果の検証
In vitroの試験において、ポリ硫酸ペントサンは、へパリンに比較して低い濃度で強力なHTLV−I感染阻害作用を有していることが本発明者の一人等により確認されている。しかし、ポリ硫酸ペントサンのHAM患者におけるHTLV−I感染阻害作用の強度と臨床効果との相関関係が明確に確認された試験はこれまで実施されていない。
HAMの主な症状として、運動・歩行障害等があり、これらの症状を臨床的に評価する項目として下肢運動機能(歩行時間、階段降時間、痙縮、運動機能障害度等)検査等がある。これらの項目をポリ硫酸ペントサンの投与前後で評価することにより、ポリ硫酸ペントサンの皮下注射によるHAMに対する治療効果を検証した。
投与方法としては、ポリ硫酸ペントサンを十分に体内に入れることのできる皮下注射を用いた。また、ポリ硫酸ペントサンの変形性膝関節症に対する臨床研究で日本人に対する安全性が確認されている投与量、投与期間を参考に投与方法を設定した。
(2)ウイルス(HTLV−I)量の面からの治療効果の検証
HAM患者末梢血ではHTLV−Iプロウイルス量の著明な増加がみられ、このウイルスの生体内からの除去が原因療法に繋がると期待されている。しかし、ウイルス量と臨床症状との相関関係を明確に確認した試験は実施されていないため、ウイルス量の減少の度合いと臨床効果との相関関係は不明であった。
そこで、ウイルス学的評価として末梢血HTLV−Iプロウイルス量をモニタリングするとともに、プロウイルスの減少によって変化することが予測される免疫学的マーカーも同時にモニタリングし、ポリ硫酸ペントサンのHTLV−Iに対する効果を検証した。また、ウイルス量の測定と同時に臨床効果(下肢運動機能等)についても評価し、ウイルス量の減少と臨床効果との相関について確認した。また、ポリ硫酸ペントサン投与前後のHTLV−Iプロウイルス量を測定し、ポリ硫酸ペントサンのウイルス量減少効果を確認し、原因療法となり得る可能性を検証した。
〔方法〕
実施場所:長崎大学病院
対象:12例のHAM患者(女性9例、男性3例、年齢;49-77歳、罹病期間;3-52年)(表1)。
試験方法:ポリ硫酸ペントサンナトリウムを初回(0週)25mg、1週後50mg、2週目以降7週目まで週1回100mgを上腕部に皮下投与した。試験薬剤としては、ドイツ国ベーネ社より供給されたポリ硫酸ペントサンナトリウム100mg/mlの1mlアンプルを用いた。
検査項目:スクリーニング時、0週目(初回投与)、治療開始8週目(治療終了1週目)および治療開始12週目(治療終了5週目)において自覚症状、神経学的所見(痙縮、歩行時間、階段降時間、運動機能障害度等を含む)をチェックした。同様に、一般臨床検査、免疫学的(血清可溶性IL−2レセプター(sIL−2R)、末梢血リンパ球幼若化試験)およびウイルス学的検査(末梢血HTLV−Iプロウイルス量(real-time quantitative PCR法)、抗HTLV−I抗体価)も行った。
(倫理面への配慮)
本臨床試験は長崎大学倫理委員会の承認を受け、また、施行時には研究の内容を十分に説明した上で、文書によるインフォームド・コンセントを得て行なった。
表1において、運動機能障害度は、0:歩行,走行とも異常を認めない; 1:走るスピード遅い; 2:歩行異常 (つまずき,膝のこわばり); 3:かけ足不能; 4:階段昇降に手すり要; 5:片手によるつたい歩き; 6:片手によるつたい歩き不能,両手なら10 m 以上可; 7:両手によるつたい歩き5 m 以上,10 m 以内可; 8:両手によるつたい歩き5 m 以内可; 9:両手によるつたい歩き不能,四つんばい移動可; 10:四つんばい移動不可,いざり等移動可; 11:自力では移動不能,寝返り可; 12:寝返り不能; 13:足の指も動かせない;としてスコア化した(Osame M. et al., HTLV-I-associated myelopathy (HAM) revisited. HTLV-I and the Nervous System, Alan R. Liss, Inc, p.213-223, 1989.参照)。
[結果]
リンパ球幼若化試験(表2)、可溶性IL−2レセプター(sIL−2R)検査(表3)、および抗HTLV−I抗体検査(表4)においては有意差は観察されなかった。HTLV−Iプロウイルス量について、治療開始8週目において12例全体では有意差は認められなかったものの平均で約9%の減少が見られ、投与終了後5週目(12週目)には治療開始時の量に戻る傾向がみられた(表5、図1)。
一方、上述の運動機能障害度で改善が見られたのは症例1のみ(8週目で6が5へ)で、それ以外の症例では変化は見られなかった。しかしながら、10m歩行(表6)、30m歩行(表7)および階段降り(表8)について殆どの症例において時間の短縮が見られ、これらの項目について検査された症例の平均値(表9、図2および図3)からも改善が確認された。歩行障害に対する効果の特徴として特に顕著であったことに、罹病期間も長く(平均24.1年)、運動機能障害も大きい患者に対しても、治療開始後のかなり早い段階から改善が見られた。また、痙縮の改善も見られた(表10)。歩行機能の改善は、痙性対麻痺の根幹をなす痙縮の改善に起因するものであると考えられる。なお、ポリ硫酸ペントサン投与に伴う有害事象はいずれの症例においても認められなかった。
以上より、ポリ硫酸ペントサンは、HAM患者においてプロウイルス量を減少させる効果とは別に、HAMの病態である下肢の痙縮を基盤とした痙性対麻痺による下肢運動障害の改善も達成できることが分かった。これらの結果は、HAMの根本療法としてのポリ硫酸ペントサンの可能性を示唆するものである。
本発明の薬剤は、対象の体内においてHTLV−Iの拡大を阻止することで、感染細胞の寿命と共にHTLV−I感染細胞の減少を導くことができるため、HAMの原因療法となり得る。また、HTLV−I感染細胞の減少効果とは別に、HAMの臨床症状、特に下肢の運動障害を改善し、またはその進行を防止することができる。現在までにHAMに対する治療で施行された種々の薬剤には、本発明で用いられる化合物のような薬効作用に基づく改善効果は認められておらず、HAMの臨床症状を改善し、またはその進行を防止することができる初めての薬剤となり得る。本発明の薬剤はまた、低い用量で効果が発現するため安全性が高く、また、週一回等の少ない投与頻度で効果が得られるため、HAM患者への負担が少なくQOLの向上に優れ、患者の経済的負担も軽減し得る。更に、ポリ硫酸ペントサンは他の用途で既に医薬品として市販されているため、本発明の薬剤は早期の実用化が期待できる。
本出願は日本で出願された特願2011−226209(出願日:2011年10月13日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (3)

  1. ポリ硫酸ペントサンまたはその医薬的に許容される塩を有効成分として含有する、HTLV−I関連脊髄症に関連する下肢の運動障害の改善剤。
  2. 運動障害が痙縮、または痙性対麻痺による歩行障害である、請求項に記載の剤。
  3. 運動障害が痙性対麻痺による歩行障害である、請求項に記載の剤。
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