JP6023996B2 - コラーゲン線維からなるコラーゲン人工皮膚およびそれを用いた紫外線ダメージの評価方法 - Google Patents

コラーゲン線維からなるコラーゲン人工皮膚およびそれを用いた紫外線ダメージの評価方法 Download PDF

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本発明は、可溶化コラーゲンから再構成されたコラーゲン線維からなるコラーゲン人工皮膚およびそれを用いた紫外線ダメージの評価方法に関する。
太陽光を長時間浴び続けると、様々な皮膚障害が引起され光老化と呼ばれるしわ、しみなどとなる。光老化によるこれらの現象は紫外線によるコラーゲンの量的・質的変化であるとされている。
これらの障害の発生を避けるために種々の紫外線遮蔽性を有するものを配合した化粧品などが開発されており、それらの紫外線遮蔽性を評価する方法としてUV-Bに起因する紫外線防御指数であるSPF(Sun Protection
Factor)値やUV-Aに起因する紫外線防御指数であるPA(Protection
grade of UV-A)値がある。この評価法は日本化粧品工業連合会が定め国際的にも広く使用されている(非特許文献1)が、これらの方法は被験者を用いた方法であり被験者の遺伝的、年齢的あるいは体調などなど個人差に起因する差が評価の妥当性に影響を与えることから、遺伝的な特徴も踏まえたサンクリーン剤などの正確な評価を行うには必ずしも好適な方法とは言えない。
一方、人工皮膚の作り方として可溶化コラーゲンを再構成する方法が知られている。(特許文献1、2)
特開2009−5814号公報 特開2012−1859号公報
ISO−24444
従来法では困難な、紫外線の遮蔽効果をより正確にまた、個人差なども考慮した遮蔽効果を調べるような目的にも好適に対応できるような紫外線ダメージの評価方法の開発が望まれる。
本発明者は、上記課題を解決する為に、鋭意検討したところ、特定のコラーゲンからなる人工皮膚を用いることで上記問題が解決できることを見出して本発明を完成した。
即ち本発明の前提となるコラーゲン人工皮膚は、可溶化コラーゲンを再構成して得たコラーゲン線維からなる不織布状多元構造体であるコラーゲン人工皮膚である。
本発明は、可溶化コラーゲンを再構成して得たコラーゲン線維に対して、ユーメラニンを0.01%〜70%(コラーゲン線維とユーメラミンの総和を100%として)添加した後に不織布状多元構造体にしてなるコラーゲン人工皮膚である。
本発明はさらに、可溶化コラーゲンを再構成して得たコラーゲン線維に対して、ユーメラニンを0.01%〜70%(コラーゲン線維とユーメラミンの総和を100%として)添加した後に不織布状多元構造体にしてなるコラーゲン人工皮膚0.005mM〜30mMの糖類の水溶液に浸漬した後、32.0℃〜40.0℃で反応させて糖化架橋させ、コラーゲン人工皮膚の製造方法である。
本発明はまた、前記コラーゲン人工皮膚を用いることを特徴とする紫外線ダメージの評価方法である。
本発明はまた、紫外線照射前後の前記コラーゲン人工皮膚の酢酸水溶液抽出液中の末端アミノ基濃度や総タンパク量の差により紫外線による障害の程度を評価する紫外線ダメージの評価方法である。
本発明の人工皮膚は紫外線ダメージの評価に好適に利用でき工業的に極めて有用である。特に、本発明の人工皮膚を用いることで個人差による紫外線ダメージへのサンクリーン剤等の効果も評価できる点で大きな価値がある。
実施例1で製造した人工皮膚の断面の走査型電子顕微鏡で撮影した写真図である。
本発明に於いて可溶化コラーゲンとは、豚足などI型コラーゲンを多量に含有しているものをペプシンのような蛋白質分解酵素を作用させてコラーゲン繊維を構成しているトロポコラーゲンのテロペプチド部を分解することでコラーゲン分子をバラバラの状態(アテロコラーゲン)にしたものであり、種々の由来のものが市場で入手できるのでそのようなものを入手して、例えばpH3の塩酸水に数重量%になるように溶解することでコラーゲンの均一な水溶液とするこができる。
上記、コラーゲンの水溶液は、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの0.1〜1モル/L程度の混合水溶液などの緩衝液を用いて低温で中和した後に温度を上げる(30℃程度以上)ことで繊維状のコラーゲンを再構成することができる(例えば、特許文献2)。
また、可溶化コラーゲンの水溶液は、リン酸緩衝生理食塩水で中和して加熱処理することでコラーゲン線維を再構成しさらに架橋あるいは堆積することで所望の構成の人工皮膚とすることができる。(例えば、特許文献1)
ここで、加熱処理によってコラーゲン線維を再構成するに際して、不織布状多元構造体とするための方法としては、コラーゲン線維の水分散体を攪拌翼で緩やかに撹拌して均一な分散液とし、次いでろ紙を装着したブフナー漏斗等で吸引ろ過することを繰り返すなどの積層方法が例示できる。こうして得られた不織布状の多元構造体のシートを乾燥あるいは凍結乾燥することで人工皮膚とすることができる。
さらに、特定の条件での紫外線ダメージを評価するために人工皮膚を製造するに際して対応する条件を設定することが行われる。例えば、メラミン色素の量の影響を確認するためにはユーメラミンを堆積の際に共存させることでユーメラミンの対コラーゲンの量比を変更することで人種などの差による紫外線ダメージの差を示すような人工皮膚とすることができる。
また、コラーゲン線維、あるいはコラーゲン細繊維相互の架橋の程度を変更するため堆積に際して、グリオキサールなどの架橋剤を所定のタイミングで所定量共存させて架橋の程度を所望のものとすることができる。こうすることで、皮膚の老化などに対応した人工皮膚とすることができる。
上述の方法で、種々の条件の人工皮膚を製造できるので、そのようなものを用いて紫外線を照射してその影響を観察することで紫外線性ダメージと人工皮膚の状態との関係を知ることができる。
本発明において皮膚の特性を際立たせるために添加するユーメラニンの量としては、コラーゲン線維とユーメラミンの総和を100%として、0.01%〜70%程度、好ましくは0.8%〜50%、さらに好ましくは3%〜20%を添加した後に不織布化するのが一般的である。
本発明においては、皮膚の老化の程度を際立たせるため、コラーゲン線維をグリオキサールを0.005mM〜30mM、好ましくは0.008mM〜12mM、さらに好ましくは0.5mM〜5.0mM溶解した糖類の水溶液に分散して、32.0℃〜40.0℃、好ましくは35.5℃〜38.5℃で6時間以上で反応させて糖化架橋させた後に不織布化するのが一般的である。
本発明において、人工皮膚の紫外線ダメージを評価する方法としては、紫外線照射前後の人工皮膚の抽出液の末端アミノ基の量を比較することで行うのが好ましい。
具体的には、評価に用いた人工皮膚を裁断したものを酢酸水溶液で抽出し、抽出液をニンヒドリン溶液と反応することで末端アミノ基を定量することができる、この末端アミノ基の変化で紫外線によるダメージの程度を評価できる。
また、抽出液をビューレット試薬と反応することでコラーゲン抽出液中の総タンパク量を定量し、抽出液中の総タンパク量の紫外線照射前後の変化で紫外線によるダメージの程度を評価することができる。
以下に実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
日焼け止めクリームの調整方法-1 (P3.高SPF用標準試料)
下記の「I部」を75〜80℃に加熱する。「II部」を80℃に加熱する。撹拌しながら「II部」に「I部」を添加する。「III部」は撹拌機で撹拌しながら水にカルボマーを分散させる。さらに、水酸化ナトリウム水溶液で中和する。「I部」と「II部」の混合液を撹拌しながら「III部」を添加し3分間乳化する。水酸化ナトリウムあるいは乳酸でpHを調整し、撹拌しながら完全に冷却する。水の重量補正後、乳化する。
成分 重量%
I部
セトステアリルアルコール*1 2.205
ポリオキシエチレンヒマシ油(4O E.O.)*2 0.63
セトステアリル硫酸ナトリウム*3 0.315
オレイン酸デシル 15.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0
4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン 0.5
パラオキシ安息香酸プロピル 0.1
注:Emulgate F =*1+*2+*3:3.15%

II部
精製水 53.57
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2.78
水酸化ナトリウム水溶液(45%) 0.9
パラオキシ安息香酸メチル 0.3
エデト酸二ナトリウム 0.1

III部
精製水 20.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
水酸化ナトリウム水溶液(45%) 0.3
日焼け止めクリームの調整方法-2 (P7.低SPF用標準試料)
「I部」、「II部」とも77℃から82℃に加熱し,完全溶解するまで撹拌する。撹拌しながら「I部」をゆっくりと「II部」に添加する。引き続き撹拌しながら室温まで冷却する。精製水を加え重量補正する。
成分 重量%
I部
ラノリン 5.0
サリチル酸ホモメンチル 8.0
ワセリン 2.5
ステアリン酸 4.0
パラオキシ安息香酸プロピル 0.05

II部
パラオキシ安息香酸メチル 0.10
エデト酸二ナトリウム 0.05
プロピレングリコール 5.0
トリエタノールアミン 1.0
精製水 74.3
日焼け止めクリームの塗布方法について
紫外線透過率の比較的高いポリエチレンラップフィルム(厚さ12.16μm)に日焼け止めクリームを均等に塗布し、コラーゲン人工皮膚に貼り付けるという方法を用いた。各々の日焼け止めクリームを約2.00mg/cm2となるように、ポリエチレンラップフィルムに指で均等に塗布した。その際、塗布する日焼け止めクリームを予め指に極微量を塗っておくことで、日焼け止めクリームが塗布する指の皮膚へ吸収され、塗布量が変化することを防いだ。30分間乾燥させた後、ポリエチレンラップフィルムを被せ、これをコラーゲン人工皮膚に重ねて貼り付けた。そして、紫外線照射や曝露実験を行った。
紫外線の照射方法
紫外線としては、島津製作所(株)製・卓上型キセノン促進曝露装置サンテストCPSを用いて、所定時間の紫外線照射を行った。その際、Ultraviolet Products社製デジタル式UVX紫外線強度計を用いて照射強度を測定したところ、波長ごとに4,120μW/cm2(365nm)、5,540μW/cm2(310nm)、2,580μW/cm2(254nm)であった。つまり、60分間の積算の紫外線エネルギー量は、365nmでは3.33×105
J/m2、310nmでは3.03×105 J/m2、254nmでは4.65×104 J/m2となる。
紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚の分析方法
25時間照射した後と照射前の人工皮膚について、以下に示す方法にて分析評価した。まず、紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚を3×3mm程度の大きさに細断して約0.1gを秤量瓶に入れ、その500倍量の50mM酢酸水溶液を加えて浸漬させた。秤量瓶の蓋をして、振盪器を用いて振盪速度120rpmで24時間振盪した。その後、上清のみを採取し、分析に用いるコラーゲンの抽出液を得た。
また、1.83×10-2
mol/lの硫酸銅水溶液42mlに9.49 mol/lの水酸化ナトリウム水溶液80mlを加えて撹拌し、ビューレット試薬を調整した。コラーゲン抽出液1,000μlに、作製したこのビューレット試薬500μlを加えて撹拌し、10分間放置した。分光光度計を用いて310nmの吸光度を測定し、コラーゲン抽出液中の総タンパク量を算出した。なお、総タンパク量の定量化には、異なるコラーゲン標準液(0.01〜0.1%)を使用した。
前述の方法で得られたコラーゲン抽出液0.1mlを試験管に入れ、和光純薬工業(株)製ニンヒドリン溶液(プロピレングリコールモノメチルエーテル、ニンヒドリン)を1ml、和光純薬工業(株)製緩衝液(プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸リチウム二水和物)を1ml加えた。撹拌した後、試験管の上にガラス球を置き、100℃で10分間加熱した。その後、室温下で3時間程度放置した。島津製作所株式会社製島津自記分光光度計UV-3100を用いて、波長570nmでの試料液の吸光度を測定した。また、コラーゲン分子鎖と同様に1分子中に1つの末端アミノ基を持つ牛血清アルブミンの異なる濃度の溶液も作製し、同様の処理をして吸光度を測定した。ニンヒドリンは末端アミノ基のみに反応すると仮定し、末端アミノ基濃度と吸光度の検量線を作成した。この検量線を用いて、試料液の吸光度より液中の末端アミノ基濃度を算出した。増加した末端アミノ基濃度が紫外線の障害を受けた箇所の数に相当するので呼照射前後の末端アミノ基濃度の差により紫外線による障害の程度が見積もられる。
(実施例1)
ブタ真皮由来ペプシン可溶化コラーゲン水溶液をリン酸緩衝生理食塩水で中和後、37℃で加温し、コラーゲン線維を再構成させた。次いで、緩やかに撹拌後、ユーメラニン(東洋インキ製造(株)製)を所定量加えて撹拌した。得られた線維分散体を内径50mmの定量濾紙(ADVANTEC製)にブフナーロートを用いて堆積させ、シート状になったコラーゲン線維を凍結乾燥し、コラーゲン人工皮膚を得た。こうして得た人工皮膚の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図面1に示す。その結果、3次元状の細かな線維構造が観察され、スポンジのような構造からなっていることがわかった。
こうして得た人工皮膚に、後述する2種類の日焼け止めクリームの標準試料を後述する方法によって塗布し、紫外線を照射した。なお、標準試料としては、P7低SPF用標準試料(SPF:5.1)と、P3高SPF用標準試料(SPF:16.2)を用いた。
(実施例2〜4)
人種による相違を想定して、ユーメラニンを所定量添加したコラーゲン人工皮膚を用いた。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚より得られた抽出液には、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量に相違が現れた。つまり、異なるメラニン量の皮膚(人種による相違)における日焼け止めクリームの皮膚への防御効果を評価することができた。
(実施例5)
ユーメラニンの添加量を増量した、コラーゲン人工皮膚を用いた他は、実施例1と同様にしたところ日焼け止めクリームの効果が見え難くなった。
(実施例6〜8)
年齢による相違を想定して、異なる濃度のグリオキサール溶液を用いて糖化架橋させたコラーゲン人工皮膚を用いた。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚より得られた抽出液には、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量に相違が現れた。つまり、異なる架橋度合いの皮膚(年齢による相違)における日焼け止めクリームの皮膚への防御効果を評価することができた。
(実施例9〜11)
糖化架橋の条件を変えて、コラーゲン人工皮膚を用いた。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚より得られた抽出液には、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量に相違が現れ難くなり評価が困難であった。
(実施例12〜13)
実施例1と同じコラーゲン人工皮膚を用いた。浴びる紫外線量の違いを考慮して、紫外線の照射時間を変化させた。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のコラーゲン人工皮膚より得られた抽出液には、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量に相違が現れた。つまり、紫外線照射量の相違による日焼け止めクリームの皮膚への防御効果を評価することができた。
図1は、走査型電子顕微鏡によるコラーゲン人工皮膚の断面構造の写真図(200倍)である。
(比較例1)
ウシ胎児皮膚組織より、剃刀、メスを用いて毛および表皮を除去し、組織片を準備した。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のウシ胎児皮膚の組織片からはコラーゲンの抽出液が得られず、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量を評価することができなかった。
(比較例2)
ウシ胎児皮膚組織より、剃刀、メスを用いて毛および表皮を除去し、組織片を準備した。さらに、その組織片を0.1mM〜30mMのグリオキサール水溶液に浸漬し、37℃で24時間反応させて糖化架橋させた。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後のウシ胎児皮膚の組織片からはコラーゲンの抽出液が得られず、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量を評価することができなかった。
(比較例3)
ヒト表皮細胞をプラスチックインターセル中のコラーゲンゲル上で培養した。浸漬培養工程の後、気液界面で培養することにより、正常な角化過程を経て、ヒト皮膚と同等の角層を持つ三次元培養皮膚の再生表皮が形成された。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後の培養皮膚の再生表皮からはコラーゲンの抽出液が得られず、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量を評価することができなかった。
(比較例4)
甲殻類(ベニズワイガニ)の殻から抽出精製した高純度のアミノ多糖類キチンを原料として微細繊維状のシート状の不織布を作製した。その他は、実施例1と同様である。
その結果、紫外線照射後の不織布からはコラーゲンの抽出液が得られず、日焼け止めクリームの塗布による末端アミノ基濃度や総タンパク量を評価することができなかった。

Claims (4)

  1. 可溶化コラーゲンを再構成して得たコラーゲン線維に対して、ユーメラニンを0.01%〜70%(コラーゲン線維とユーメラミンの総和を100%として)添加した後に不織布状多元構造体にしてなるコラーゲン人工皮膚。
  2. 可溶化コラーゲンを再構成して得たコラーゲン線維に対して、ユーメラニンを0.01%〜70%(コラーゲン線維とユーメラミンの総和を100%として)添加した後に不織布状多元構造体にしてなるコラーゲン人工皮膚を、0.005mM〜30mMの糖類の水溶液に浸漬した後、32.0℃〜40.0℃で反応させて糖化架橋させる、コラーゲン人工皮膚の製造方法
  3. 請求項1に記載のコラーゲン人工皮膚を用いることを特徴とする紫外線ダメージの評価方法。
  4. 紫外線照射前後のコラーゲン人工皮膚の酢酸水溶液抽出液中の末端アミノ基濃度や総タンパク量の差により紫外線による障害の程度を評価する請求項3に記載の紫外線ダメージの評価方法。
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