JPH04505805A - インビトロにおける皮膚毒性の試験 - Google Patents
インビトロにおける皮膚毒性の試験Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
インビトロにおける の試
1亙立旦
本発明は、ヒトの皮膚を刺激する物質の能力を試験する分野に関する。特に、本
発明は、ヒトの皮膚と接触させると、一時的または永久的な損傷を与えるような
特定の物質の能力を、予想し得るインビトロにおける試験のための装置および方
法に関する。
11芝工
米国および技術先進国では、一般大衆によって取り扱われる化粧品、洗剤または
他の物質のような消費音間けの製品の、ヒトの皮膚に一時的または永久的な損傷
を与える能力を評価することが習慣的およびしばしば法律的に要求されている。
侵食性皮膚刺激物を適切に表示し、皮膚に著しい損傷を与える成分を含む生産物
の商品化を制限することが所望され、必要とされている。米国では、様々な化粧
品および家庭用製品の、ヒトの皮膚に対する潜在的な有害性を調べるために、1
年に2百万回より多くの試験が実施されていると見られている。特定の特性をス
クリーニングするために多くの試験を実施しなければならない場合には、迅速で
、低コストで、信頼のおける試験手順が所望される。インビトロにおける試験は
、最も適切であろう。
皮膚を刺激するような物質のための、このようなインビトロにおける試験は、現
在のところ得られていない。最も通常使用されるスクリーニング手順は、ドレー
ズラビット皮膚試験(Draize rabbit 5kfn test) (
Draiza、J、)!、ら、J Pharmu弧」」ビl旺B (1944)
■:377)である。この試験の欠点は多数ある。(例えば、Weil、 C,
S、および5cala、 R,A、、 ToxicoI A ] Pharma
col (1971) u:276−360; Ph1llips、L、ら、1
oxjcol A IヱharmacoI (1972) 21:369−38
2を参照のこと)。
第1に、インビボにおける手順であるため、試験動物をある程度酷使することと
、かなりの費用がかかることである。第2に、時間がかかることである。この手
順は、試験される物質を小さな正方形のガーゼに塗り、これをウサギの毛を刈り
取った胴体にあてがうことから構成される。24時間後、刺激の程度を主観的に
測定する。
異なる適用条件、適用時間および異なる動物モデルを使用してこの方法を精錬お
よび改善するために多くの試みがなされてきた。 (例えば、Roudabus
h、 R,L、ら、Toxicol A I Pharmacol (1965
)ヱ:559; Wooding、 W、M、および0pdyke、 D、L、
。
J Soc Cosmet Chem (1967) 18:809+ Kli
gmann、 A、M、およびWooding、 W、M、、 J Inves
t Dermatol (1967) 49ニア8−94; Marzulli
、F、N、、丁oxicol A ] Pharmacol (1965) に
ジ止z込1ニー主+79−85を参照のこと)。しかし、このインビボにおける
試験アプローチでは、その本質的欠点のために低コストで迅速な再現性のよい、
そして予測できる皮膚刺激特性を予想する試験を成し遂げることはできない。
すべての動物試験と同じく、ヒト被検者における物質の効力との相関関係は不完
全であるが、ドレーズ皮膚試験は、標準になっており、インビトロにおけるすべ
ての新しい試験は、ドレーズと同様の結果を生み出さなければならない。従って
、ドレーズ皮膚試験の結果との相関関係は、このような新しい試験の効力を評価
するのに使用され得る。
インビトロにおける手順が所望されたことから、多くの研究者が動物自体に対抗
するものとして細胞および器官培養物を含む試験を考案するに至った。例えば、
Banoit、 J、ら、nxic in Vitro (1987) 1:9
1の方法は、培養されたヒト繊維芽細胞を使用し、皮膚刺激潜在力を測定するも
のとして、細胞毒性効力を生みだす物質の能力を使用する。皮膚刺激を測定する
ものとしての細胞培養物での細胞毒性効力についてはまた、Borenfreu
nd、 E、およびBorrero、 O,、Ce1l Bfol Torfc
。
上(1984) j+55−65; Cho+man、 B、R,、J Inv
est Dermat (1984)undおよびA I Toxieol (
19114)ヱ:94−100は、マウスの皮膚の培養されたディスクにおける
細胞酵素の漏れを測定し、様々な化学薬品に潜在する皮膚刺激を評価した。さら
に、Edmond、J、ら、FundおよびA I Toxicol (198
6) ?:444−453によって開発された方法では、皮膚刺激の測定に、単
離され潅流した皮膚弁を使用している。
これら上記の方法では、組織培養物における生きた細胞または組織培養物におけ
る生きた器官が必要である。これらの方法は、再現性、客観性、およびドレープ
性との十分な相関関係を欠如している。
界面活性剤による皮膚刺激を研究するために、生きた細胞を使用しない、いくつ
かの他のインビトロにおける方法が開発されている。これらの方法のいくつかは
、膨張および浸透のような角質層の生物物理的特性を評価する。他の方法は、界
面活性剤による潜在的な皮膚刺激の指標として、タンパクの変性を決定する。B
lake4aSkins、 J、C,ら、J Soc Cosmet≧(198
6) 37:199−210は、界面活性剤による刺激を、コラーゲンマトリッ
クスを膨張させたり、これに水を含ませたりする能力と関連づけた。Ern5t
、 R,、J Am Chen+ Soc (1980)旺:93は、酵素活性
の変化(すなわち、変性)を測定し、活性の低下を界面活性剤の潜在的皮膚刺激
に関連させた。この方法が、い(っかの界面活性剤について関連した結果をもた
らしたのに対して、多くの刺激性の溶剤および防腐剤は、酵素活性を変化させな
かった。アニオン界面活性剤によって引き起こされた皮膚の荒れは、それらのタ
ンパク物質を変性させる能力に関連していることが発見された(Imokawa
、 G、ら、止Am Ojl Chem Sac (1975) 52:175
>。この方法は、アニオン界面活性剤に対しては関連した結果をもたらしたが、
カチオンおよび非イオン界面活性剤に対しては関係した結果をもたらさなかった
ため、すべての界面活性剤の皮膚刺激特性を予想するものではなかった。最後に
、Kligmanら、J Soc Cosmet Chem (198g> 3
9:267は、界面活性剤で処理されたウシ血清アルブミン溶液のpI(が皮膚
刺激と相関関係していることを示した。しかし、この関係は、アニオン界面活性
剤においては適用されたが、非イオンまたはカチオン界面活性剤においては適用
されなかった。
これらの方法は、従来技術で認識された皮膚刺激のモデルである、簡単な3区分
モデルと正確に対応しない。繊維状ケラチンおよびコラーゲン分子の網状組織で
ある外皮または角質層である区分1は、化学的攻撃から表皮および真皮を保護し
、皮膚に的確な水和作用を提供する役割を果たす。角質層の膨張のような、この
層の変化は、単にこの区分1の乱れとして示される。細胞および内細胞成分を有
する表皮である区、 分2は、外皮に侵入して外皮を損傷させる化学刺激剤に反
応する。真皮である区分3は、表皮の下に存在し、血管化および代謝活動を提供
して、区分1および2に栄養を与え、角質層および表皮を破壊する著しく侵食性
の強い物質を除いてめったに刺激には関与しない。紅斑および浮腫として表され
ている皮膚刺激は、化学刺激剤に刺激されると、区分1および/または2に典型
的な高分子の構造および組織が変化することが必要である。
上記のインビトロにおける手順は、ドレーズ試験の完全なインビボアプローチに
とって代わるものであるが、これらからは新しいインビトロ試験として、期待さ
れるような容易性と標準化は達成されない。本発明による方法は、このような試
験を提供する。本発明の方法は、ヒトの皮膚に刺激を与えるすべての物質の能力
を迅速に、標準的に、再現性をもって、そして客観的に測定する。この方法では
、動物を使用しないため、動物を維持し、拘束し、飼育する費用も必要ではない
。
l丑二阻丞
本発明は、膜支持体、試薬およびヒトの皮膚に一時的または永久的な刺激を与え
る物質の能力を評価する方法を提供する。本発明における膜/試薬試験システム
によって得られたすべての反応の程度は、ヒトの皮膚に対する試験物質によって
引き起こされる皮膚の刺激の程度と相関関係にある。膜支持体および試薬は、標
準的な化学試薬の利点および特性を有する物質の限定的または半限定的な組合せ
である。手順は、簡単で迅速である。試験物質は、膜支持体に直接付与される。
インキ二ベーション後、その結果は、器具を使用せずに視覚的に評価され得、ま
たは所望されるなら、分析実験室において通常得られる様々な実験器具を使用し
て定量され得る。
従って、1つの局面において、本発明は、試験物質を膜/試薬システムに付与す
る工程を含む、試験物質の皮膚毒性を決定する方法に関する。膜/試薬システム
は、架橋されたコラーゲンおよび/またはケラチンが結合し得る膜支持体を含む
。さらに、指示色素が膜支持体に共有結合し得る。本発明の膜/試薬システムに
おいて、沈澱剤および安定剤を含有し得る試薬は、試験物質が付与される膜支持
体と接触する。試験されるサンプルは、試薬が接触しているのと反対側の膜支持
体上に付与される。皮膚刺激剤である試験サンプルは、膜支持体から色素を遊離
させおよび/または試薬に沈澱物を生じさせる。色素が遊離される場合には、皮
膚または膜刺激剤は、膜に結合したコラーゲンおよび/またはケラチンの網状組
織を攻撃する。色素が、コラーゲンおよび/またはケラチンに結合しない膜支持
体に直接結合される場合には、色素は、その膜支持体への結合が破壊された場合
に遊離される。沈澱物が形成されるとするならば、それは、試験物質が膜支持体
に浸透し、沈澱剤を含む高次タンパクの乱れを引き起こす場合である。次いで、
色素の遊離および/または試薬中の沈澱物から生じる複合吸収度が測定される。
他の局面において、本発明は、試験物質のサンプルに光を照射し、次いでこのサ
ンプルを膜/試薬システムに付与する工程を含む、試験物質の光毒性を決定する
方法に関する。あるいは、サンプルは、膜/試薬システムに付与され、システム
全体が照射される。
他の局面において、本発明は、共存結合指示色素を含み得る、本発明の方法に使
用される膜/試薬システムに関する。
11ユ見皇呈翌皿
図1は、本発明の膜/試薬システムの分解、部分切欠図である。
図2は、膜支持体ウェルの部分切欠斜視図である。
図3は、インビトロにおける皮膚毒性を示す、図工に示す装置の動作を示す5つ
の一連の断面図である。
図4は、ドレーズラビット皮膚試験に関連した、本発明の方法の結果を示す。
Bを るための〉熊
A0足五
本願で使用されるように、ヒトの皮膚に対する物質の毒性、すなわち「皮膚毒性
」とは、組織に対する一時的または永久的な損傷という形態をとり、ヒトの皮膚
において良好でない反応を起こさせる物質の能力をさしていう。この毒性は、皮
膚の痛み、腫れまたは浮腫、および皮膚の赤みまたは紅斑を引き起こすことによ
って証明される。腐食(corrosion)と呼ばれる深刻な刺激は、ひびの
入うたまたはあかぎれになった皮膚、および水ぶくれによって証明される。従っ
て、本願における用語、毒性または「有毒なJとは、ヒトの皮膚に接触する物質
から生じるすべての不快感または創傷を含むものとして広く定義されている。
本願で使用されるように、ヒトの皮膚に対する物質の「光毒性」すなわち「光皮
膚毒性」とは、適量の、光によい活性される化学薬品にさらすと共に、十分な強
度の光に皮膚をさらすことによって引き起こされる「皮膚毒性」で説明したよう
な、皮膚における毒性反応を引き起こす物質の能力をさしていう。この反応の2
つの必須条件は、皮膚に毒性反応を引き起こさない320 nmの光と光毒性試
薬である。
本願で使用されるように、「抗刺激剤」は、皮膚刺激剤または光皮膚刺激剤によ
る「皮膚毒性」または「光皮膚毒性」から器官または組織を保護するのに使用さ
れ得る物質のことである。「抗刺激剤」は、刺激剤と錯体を形成するが反応する
かしてその「毒性」を変化させ、および/または分子、細胞または器官の反応部
位を物理的および/または化学的に妨害することによって、その効力を発揮し得
る。
「透明の水様液」とは、実質的に水であり、可視範囲において機能的に光を透過
する、液体、通常は混合物のことをさしていう。「可視範囲において機能的に光
を透過する」とは、十分な光がサンプルを通過して、示数が十分に測定できるこ
手 とを意味する。
本願で使用されている、「膜支持体」とは、試験サンプルが付与される調製され
た膜をさしていう。膜支持体は、結合ケラチン、コラーゲンおよび/またはこれ
らのタンパクの混合物と共にまたはそれらの非存在下でベース支持体膜から調製
され得、指示色素をそれに結合させ得るまたはさせ得ない。
部分的に加工された天然膜または動物の皮膚もまた、膜支持体として使用され得
る。
「試薬」とは、サンプルが付与される膜に接触させる反応混合物のことをさして
いう。
pHおよび/またはイオン強度の「適合性j条件とは、皮膚刺激剤が存在すると
きに色素分子のみを遊離する膜支持体の特性と皮膚刺激剤が存在するときにのみ
沈澱する試薬の特性とが一致するこれらのパラメーターの範囲をさしていう。
「皮膚刺激剤」とは、ヒトの皮膚に接触すると、皮膚に毒性をもたらす能力があ
り、ヒトの皮膚のおいて観察される紅斑および浮腫の程度によって測定される物
質のことをさしていう。
本発明は、皮膚毒性が試験される物質にさらされると、試験されるサンプルの皮
膚毒性に比例して質的にまたは量的に測定可能な反応を引き起こす膜/試薬シス
テムを提供する。
サンプルを膜/試薬システムに付与したときの直接的な反応は、試験物質が膜支
持体を実質的に攻撃することによってすべての結合している色素分子を試薬中に
遊離させること、および/または膜支持体に浸透して試薬中に沈澱物を生じさせ
ることのいずれかによる試薬の着色および/または沈澱である。反応の程度は、
以下に詳述される様々な方法を用いて評価され得る。色の形成は、広い意味で、
皮膚に紅斑が形成される反応に対応する。沈澱物の形成は、広い意味で、皮膚に
浮腫が形成される反応に対応する。従って、試験される物質に対する膜/試薬シ
ステムのすべての反応は、皮膚組織または他の膜の反応を予想するものとして使
用され得る。
B、2.鼠
図1および図2に示されるように、膜支持体10は、着色または未着色の柔軟な
膜から形成される。膜は、刺激剤によって刺激される特定の皮膚または膜を模倣
するように選択される。膜支持体は、リング20によって保持される個別の小さ
なウェルの形に形成され、これによりこの膜ウェル内部に付与される試験物質が
、試薬を含む牛ユベノト3oに挿入され得る。止め栓40は、キニベy)の頂部
に挿入され得、試鎗物質を含む膜支持体ウェルを密閉する。
膜それ自身は、例えば、ジメチルスベルイ! f’−) (Dような二個性架橋
試薬を使用して、ケラチンおよび/またはコラーゲンが任意に結合され得るセル
ロースまたはニトロセルロースのような半透性支持膜の組合せである。次いで、
カルボキシル基をもつ色素は、エステルまたは他の適切な結合を介してケラチン
および/またはコラーゲンまたは露出したベース支持膜に任意に共有結合され得
る。得られた膜支持体は、皮膚の角質層バリアーを模倣している。
本発明によると、膜支持体はまた、結合ケラチン/コラーゲンを使用しないで、
口内の、膣の、または陰茎の膜のような粘膜を模倣するように構築され得る。
上記の合成膜に加えて、ヘビまたはブタの皮膚のような動物の膜および/または
皮膚は、ベース支持膜として使用され得、所望される場合、色素が共有付着され
得る。
本発明の使用に適する色素には、膜支持体に共有結合し得るカルボキシル基をも
つ色素が含まれる。その例としては、サフラニンQ、カルミン、エリトロンンB
およびマラカイトグリーンオキサレート(Aldrjch)があり、これらはす
べて、例えば二価性試薬を使用することによって、エステルまたは他の適切な結
合を介して膜支持体に共有結合され得る。例えば、蛍光色素であるローズベンガ
ルはまた、膜支持体に共有結合され得る。このように膜支持体に結合した色素は
また、腐食性皮膚刺激剤と接触後遊離され得る。なぜなら、高次マトリックスそ
してケラチンおよび/またはコラーゲンマトリックスの完全性が刺激剤のために
破壊されたり分解されたりして、別々の量のコラーゲンおよび/またはケラチン
および付随色素分子が遊離されるからである。膜支持体がセルロースのようなベ
ース支持膜のみを含む場合には、皮膚刺激剤と接触するとセルロースの共有結合
が壊され、すべての付随色素分子が遊離され得る。
脂質成分もまた、架橋された膜支持体に脂肪酸またはコレステロールまたはアシ
ルセラミドを共有付着、カップリングおよび/または結合させることによって、
ケラチン/コラーゲンが架橋された合成膜支持体に付加され得る。すべてのヒト
の皮膚に存在するこの付加成分は、合成膜支持体の浸透特性を変化させる。ヒト
の皮膚における脂質の量および種類は、体の位置、食事、民族の可変性および他
のパラメーターに応じてかなり異なる。従って、すべての脂質は、皮膚における
この成分の重要性が評価されている場合に、基本的な単純な合成膜中においての
み含めるようにすべきである。
本発明の方法によって評価され得る皮膚刺激剤が膜支持体ウェルに付与されると
きには(図3c、図36)、刺激剤は、膜支持体を通じて放散し得、刺激が十分
である場合には、膜または架橋されたすべての色素ケラチン/フラーゲンマトリ
ノクスを分解させて、膜物質の一部をすべての共有結合された溶解性色素分子と
共に試薬に遊離させ得る。膜の分解が大きければ、カルボ牛シル基をもつ色素の
試薬への遊離も多くなり、試験物質によって生じた皮膚刺激性も大きくなる。
B、31区基
膜支持体に試験物質が浸透する場合には、試薬は、膜支持体ウェル内に含まれる
試験物質にさらされ得る透明な水様液の形態で使用される。このような場合には
、試薬の活性成分が、皮膚刺激剤の存在下で沈澱する。
試薬混合物それ自体は、試験される物質と接触されるときに生じるヒトの皮膚組
織の表皮層の反応を模倣するような、タンパク物質、アミノ酸、炭水化物および
イオン化合物の組成物である。
本発明の透明な水様液試薬には、皮膚刺激剤が溶液中に膜を通して分散し、沈澱
物を形成するまで、溶液中に残存する溶質またはコロイド状の粒子が含まれる。
これを成し遂げるために、試薬は、少なくとも1種の沈澱剤および少なくとも1
種の安定剤を含み、融和するpHおよびイオン強度で維持される。
沈澱および/または膜からt!離された色は、皮膚刺激剤に対する膜/試薬シス
テムの望ましい反応を示す。
効果的な沈澱剤として有用な物質には、球状タンパクが含まれ、G1、G2およ
びG3のようないくつかの異なるグロブリンの混合物として最適に使用される。
完全な試薬中のグロブリンの総量は、好ましくはグロブリンの由来およびクラス
に応じて約0.001%から10%の範囲内である。例えば、他の沈澱剤には、
マクログロブリン、グリコサミノグリカンおよびムコタンパク質が含まれる。
安定剤は、沈澱剤の未成熟凝集を防止し、程度および形態を沈澱剤より再現可能
にし得る。例えば、適切な安定剤には、グリシン、グルタミン、プロリン、ペプ
チドおよびアルブミンのような非グロブリンタンパクなどのアミノ酸が含まれる
。
広範囲な濃度および組合せの安定剤が、本発明と共に使用され得る。一般に、安
定剤の全濃度は、好ましくは約0.001%から10%の範囲内である。
融和するpHの範囲およびイオン強度は、使用される沈澱剤および安定剤の緩衝
能力およびイオン強度を調整することによって維持され得る。融和するpHおよ
びイオン強度はまた、イオン化合物または緩衝液を使用して成し遂げられ得る。
融和するpHの範囲は、約2と9との間である。この範囲の適切な緩衝液には、
リン酸塩、酢酸塩、Tris−CI、ホウ酸塩および当該技術において既知の様
々なその他の化合物が含まれる。
イオン強度は、約0.05 Mから0.5Mの広い範囲にわたって変化し得る。
必ずしも必要ではないが、沈澱剤の分子と作用して皮膚刺激剤の存在下でその集
合を高めるエンハンサ−が試薬に含まれることが望ましい。このようなエンハン
サ−は、通常、糖タンパク、ムコ多糖類、炭水化物および脂質である。これらの
エンハンサ−の望ましい範囲は、通常約0から約10%である。
上記までのバラグラフにおいて、出願人は、膜支持体および所定量の市販の物質
を使用する試薬の材料を定義するために必要なパラメーターを提示した。試薬を
調製するのに使用され得る2つの天然物質は、卵白およびタチナタマメである。
これらの物質からの試薬の調製物は、希釈液として塩溶液を使用して作成され得
る。このような天然物質が使用されるな場合、抽出溶液には、安定剤の沈澱剤を
含む必要がない。なぜなら、これらは天然物質自体に含まれているからである。
また、天然源からの膜を使用することによって動作可能なシステムの結果を達成
することも可能である。皮膚膜は、ヘビから剥いだ皮膚を染色することによって
製造され得、このような皮膚膜は、上記のように染色され調製された膜と非常に
類似した働きをする。この場合、天然に存在するケラチンタンパクを架橋する必
要がない。なぜなら、これはすでに天然の状態で広い範囲にわたって架橋されて
いるからである。
さらに、角質層における皮膚刺激剤の効力を評価するために、沈澱剤および安定
剤を使用せずに試薬を調製することも可能であり、また所望されることもある。
B、4.甚
本発明の方法の最大の利点はその容易性である。この手順の最重要点は、試験さ
れる物質を合成または天然膜支持体に付与することと、化学刺激剤に敏感な試薬
に膜支持体をさらすことである。その結果は、遊離された色素および/または形
成された沈澱物の量を直接測定することによって量的に読み取ることが可能であ
る。
遊離された着色色素の量および/または形成された沈澱物の雪は、可視光源35
0および710 nmとの間での比色計または分光光度計により得られた標準吸
光度水数を使用して測定され得る。試薬およびサンプルの「ブランク」は、試薬
それ自体またはサンプルそれ自体の存在によってもたらされた吸光度を補正する
ために使用され得る。サンプルおよび試薬ブランクの吸光度は、試験サンプルの
吸光度から引算される。
混濁による光の分散は、340から710 nnの吸光度として定量され得る。
350から710 nmの波長は、ケラチン化された膜に付着された色素の波長
強度分布と一致するように選択された。
遊離された色素は、この波長領域において最良に定量される。
膜支持体が染色され、試薬が沈澱剤を含む場合には、膜からの色素の遊離は、形
成された沈澱物の量から個別に定量され得る。340 nmの吸光度は、試薬の
混濁または沈澱のみを測定するが色の変化は測定しない。一方580 nmにお
ける吸光度は、試薬の全体の混濁と、膜から遊離された色のおよそ60%を測定
する。340 nmおよび610 nmの両方における吸光度を測定し、610
nmの吸光度(混濁および染色)から340 nmの吸光度(混濁)を差し引
くことによって、膜から遊離される色素が定量され得る。あるいは、試薬が沈澱
剤および安定剤を使用せずに調製される場合には、遊離された色素は直接測定さ
れ得る。
沈澱物の量は、遠心分離によって、または色が混濁の水数に貢献しない比濁分析
によって直接沈澱物の体積を測定することにより遊離された色素の量から個別に
定量され得る。あ子 るいは、沈澱物を形成する成分は、放射性同位元素または
蛍光体で標識され得、沈澱物が分離された後、沈澱物の量が標識の特性に適切な
手段によって定量される。さらに、色素を含まない膜支持体が使用される場合に
は、沈澱物は直接測定され得る。
遊離された色素の量はまた、放射性同位元素または蛍光標l 識によって標識さ
れた色素を使用して定量的に評価され得る。
士 蛍光色素もまた、この目的のために使用され得る。上澄み液および沈澱物は
分離され得、標識の量は、標識の特性に適切な手段によって所望の画分において
読み取られる。
本発明の方法はまた、光毒性物質の皮膚刺激を決定するのにも使用され得る。光
毒性の効力を決定するのには、2つのアプローチがある。第1のアプローチでは
、まず試験物質を本発明の膜/試薬システム外で特定の強度および特定の間隔で
紫外線にさらす。次いで、露光された物質は、本発明の膜/試薬システムを使用
して、色および/または沈澱物の生成で評価される。露光されなかった光毒性物
質によって引き起こされた刺激もまた測定される。紫外線にさらされた物質が刺
激または光毒性を増加させるのは、試験サンプルの、光による分解された生成物
に起因する。
光毒性物質の皮膚刺激を測定する第2のアプローチでは、光毒性物質のサンプル
は膜/試薬システムに付与され、次いでシステム全体が異なる量の紫外線にさら
され、色および/または沈澱物の生成の変化が定量される。露光されなかったサ
ンプルの刺激もまた測定され、色の形成および/または沈澱物の生成が定量され
る。露光されなかった場合の刺激反応に比べて、露光された場合の刺激反応の増
加的な変化は、試験物質の「光毒性皮膚刺激」として定義される。
本発明の方法はまた、物質の抗刺激性を同定し定量するのにも使用され得る。抗
刺激剤は、組職、器官または分子を試験物質の刺激効力から保護する。膜/試薬
システムの膜支持体は、未知の潜在性抗刺激剤質により前処理され得る。次いで
、既知の刺激剤は、膜支持体ウェルに付与され、色および/または沈澱物が定量
される。膜支持体の処理に抗刺激剤を使用しなかった場合の試験物質の反応と比
較して、刺激剤によってもたらされた反応が減少していることは、潜在性抗刺激
性物質による保護およびその抗刺激性を示している。物質の抗刺激性はまた、潜
在性抗刺激剤および既知の刺激剤を含有するサンプルを予め混合し、次いで得ら
れた混合物を膜/試薬システムに付与することによって決定され得る。刺激剤/
抗刺激剤によってもたらされた反応が、刺激剤のみによってもたらされた反応に
比べて減少していることは、抗刺激剤の潜在性抗刺激剤を示している。抗刺激剤
および刺激剤の最適な組合せは、これらの物質の配合割合を変化させることによ
って決定され得る。
粘膜の刺激を引き起こす試験物質の潜在力もまた、本発明の方法によって決定さ
れ得る。膜は、皮膚角質層とは構造的に異なるため、ベース支持体膜は、それに
結合したケラチン/コラーゲンまたは色素を用いないで使用される。この膜は、
試験サンプルを試薬に分散させ、混濁の形成は刺激の程度を示す。
B、5.結1」11価
上記のように、本発明の方法によって行われた試験結果と、ヒトの皮膚を刺激す
る物質の能力との間に直接的な相関関係をもたせることが所望される。しかし、
試験が所望される多くの刺激剤に対するヒトの体験結果を得ることはできない。
多くの物質に対するドレーズ試験の結果は、容易に得ることができる。従って、
本発明の試験手順の予想される有効性のしきい値標準は、その結果が同一の物質
に対するドレーズ試験結果と相関関係があることである。
従って、図4の標準曲線は、本発明の膜/試薬システムおよび5gOn+aの光
を使用して、試験物質によって生じた色および混濁を評価し、得られた吸光度小
数と、ドレーズ試験の結果との関連を示すために用意された。同様の手順が、他
の波長、比濁水数、放射能および蛍光における吸光度のような標準を用いて、他
の主要な結果を測定するのに使用され得る。
通常、膜/試薬システムに付与される試験物質の反応による580 nraにお
ける吸光度は、試験物質の濃度を増加させるにつれて吸光度が増加するという用
量応答パターンをとる。各試験物質に特徴的なレベルにおいて、吸光度測定値の
安定状態が観察される。これは、吸光度測定値において予想される性質であるた
め、各試験物質について読み取られた吸光度曲線に参照点を設けることが可能で
ある。本発明の方法を使用する試験は、希釈がドレーズラビットパッチ試験にお
いて研究されていないならば、希釈されていない物質を使用して行われる。
各試験物質は、例えば30μm、50μmおよび100μlのサンプルサイズに
ついての吸光度水数を測定することによっていくつかのレベルにおいて試験され
る。これらのサンプルサイズにおいて得られた吸光度は、確立された皮膚刺激に
関して、既知の刺激剤の吸光度と比較することによって分類され得る。
これらの分類は、得られた結果をドレーズラビ’y )パッチ試験の結果と相関
関係づけるために使用され得る。
C−L立見
以下の実施例は、本発明を例示することを目的としており本発明を限定するもの
ではない。
C113区111島二且1
脱イオン水から再結晶化され凍結乾燥されたククルビタビボ(cueurbjt
a pepo)から抽出されたグロブリンを、試薬の開始源として使用した。こ
の粉末を、氷酢酸で緩衝されpHが8.0になるようにした、10%の塩化ナト
リウム、3%のホウ酸ナトリウムおよび0.1%のエチレンジアミン四酢酸を含
有する緩衝食塩水中に溶解させた。得られた溶液を、Whatman #1濾紙
を通して濾過し、貯蔵溶液として使用した。使用する直前に、pHを7.0に調
製し、この溶液を試薬混合物として使用した。
その他、タチナタマメ粉から得られた試薬混合物の調製は、表1に示される。
その他、卵白から得られた試薬混合物の調製は、表2に示される。
(以下余白)
艮主
C・ 2・ 膿ヌ遇」L逼!製
最初に、12.000から14.000 MWより大きい分子を除く膜透析シー
トを、0.1%のグルタルアルデヒドを含むブタの皮膚から抽出した20%のケ
ラチン溶液に浸水させる。次いで、膜ンートを、25°Cで2時間インキュベー
トして脱イオン水ですすぐ。得られたケラチン化膜支持体を、0.1%のグルタ
ルアルデヒドまたはジメチルスペルイミデートのような二価性の架橋試薬を含む
5%のサフラニン○溶液に浸水する。膜支持体を20分間染色し、蒸留水で一晩
すすぐ。次いで、染色されケラチン化された膜支持体を、4’Cの防湿コンテナ
ー中で乾燥および貯蔵する。2 cmX2 cmの正方形を切取り、図工および
図2に示されるような高さ1 amのプラスチックリングを通して挿入する。
試験サンプルを図3(C)に示されるように膜支持体ウェルの頂部開口部を通し
て挿入する。
粘膜の反応を模倣するように使用される膜支持体は、上記のようにケラチンまた
は色素で処理せずに膜透析シートから直接調製され得る。
0.36 扛呈
C,3,a、乱虱延笈旦亙!
1つのプロトコールでは、全j11mlの試薬に懸濁された1つの膜に100μ
】の試験サンプルを使用した。2時間後に580μmでの光学密度をベックマン
DU−8B分光光度計にて測定し、皮膚毒性のための基準として使用した。図4
に示す結果はドレーズ試験結果との直線的な相関関係を示している。
十分に確立されまた十分に研究された皮膚刺激剤である、ラウリル硫酸ナトリウ
ムの希釈液(Wood、 D、 C,FおよびBettley、 F、R,、B
r1t)、 Dermatol (2971)旦:320)により生成される吸
光度に基づき、試験物質を以下のカテゴリーに分類した。
刺激性なしおよび僅かな刺激性 <0.80.D。
緩やかな刺激性 0.8−1.20.D。
中位の刺激性 1.2−1.890.D。
激しい刺激性 >1.90.D、
3%のラウリル硫酸ナトリウムは、インビボにおいては中位の/激しい皮膚刺激
、および本発明の方法によれば1.90.D。
の吸光度数を示した。0.5%のラウリル硫酸ナトリウムは、インビボにおいて
は穏やかな/中位の皮膚刺激、および本発明の方法によれば1.20.D、の吸
光度数を示した。0.3%のラウリル硫酸ナトリウムは、インビボにおいては僅
かな/穏やかな皮膚刺激、および本発明の方法によれば0.80.D、の吸光度
数を示した。
下記の表3の結果は、100μm(液体)または100 mg (固体)の大き
さのサンプルに対する吸光度値、およびその結果を上記に示した測定方法を使用
して分類した区分を示す。これらの区分は、インビボにおけるドレーズラビ・ノ
ドパッチ試験を使用した様々な研究により報告された区分と比較される。調製し
た希釈液をサンプル名の次に示している。
容易に分かるように、これらの32のサンプルのうち29サンプルにおいて、本
発明の方法により得られた結果は、インビボ試験により得られた結果と実質的に
は同じであった。残りの3サンプルのうち2サンプルにおいては、結果は1区分
段階の相違だけであった。ただ1例において2区分段階の相違は、ドレーズ皮膚
試験により得られた結果と相関すると共に、ヒトのデータとも相関することが示
される。
(以千奮峠
轟立
C,3,c、±1」11窓王口り里
上述の着色膜/試薬システムにコールタールを塗布し、24時間紫外線にさらし
た。580 nu+で生成された光学密度を測定した。また、紫外線にさらされ
ていない着色膜/試薬システムにもコールタールを塗布し、580 nmでの光
学密度を測定した。この実験はメトキシサレン、クロルプロマジン、およびNa
C]に対しても繰り返した。最初の3試験物質は露光に対して反応を強めた。光
毒性物質ではないNaC1は光の存在に対して反応を強めることはなかった。
表4に見られるように、この方法により3つの光毒性物質と光毒性ではない材料
とが区分された。
玉」−
C,3,(+、 束1激剤研7の結果
5%のペンゾイルペルオ牛シト、5%のPE0400.および90%の水を含有
する調製物Aを、抗刺激剤であると思われる二量体酸エステルを混入したものと
、混入しないもの2種類調製した。調製物Aに混入された二量体酸エステル抗刺
激剤は、ドレーズラビノト皮膚試験においてm型物Aの刺激を減少させた。両調
製物を膜/試薬システムに直接付与した。試験は上述のように行われ、24時間
のインキニベーション後、580 nmでの光学密度を測定した。表5に見られ
るように、抗刺激剤を混入しない場合の刺激は穏やかであった。調製物Aに抗刺
激剤を添加した後の刺激は僅かであった。
表」−
ブン7うし QユQユ 落 父
gm四s A −ch、56111rp−7’;’x孕JE&tJすtio、s
ltMA 0.084 fL*、第2の実験は、穏やかな刺激から僅かな刺激へ
と低減させるために必要な抗刺激剤の量を決定するために行った。二量体酸エス
テル抗刺激剤を調製物Aに、全量の0.11%から0.2%、0.4%、0.8
%、および1.0%の量を混入した。表6に示すように、0.8%の抗刺激剤が
調製物の刺激を実質的に減少させた。
紅
A + 0.2% f’n、i’J未到 0.433 縁pty〜A + 0.
4% ?Sl’Jlλkr o 、212 イI9、A + 0.8% 9七纜
1番り511*J O,1064%b。
A + 1.0% 7’nJ’J”、ILJlrJ O,0914%#1 。
要約すれば、本発明は、物質の皮膚刺激に関する予備データを得るための簡便で
安価なスクリーニング方法を提供する。
得られた結果は、動物全身に関わる方法により得られた結果に比較し得るもので
あった。
FIG、I
FIG、3A FIG、38 FIG、:3CFIG、3D国際調査報告
Claims (12)
- 1.ヒトの皮膚または膜に対する物質の毒性を決定する方法であって、 (a)試験される皮膚または他の膜を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを任意に含有するベース膜支持体を含む膜支持体の一方の面に該 物質を付与する工程であって、核膜または該任意の架橋されたケラチンおよび/ またはコラーゲンに、色素が共有結合され、該膜支持体は、その反対側の面にお いて、皮膚刺激剤の存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも1種の沈澱剤と、融 和するpHおよびイオン強度を有する水様媒体中に皮膚刺激剤が存在しない場合 は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少なくとも1種の安定剤とを含有する試薬と接 触している、工程; (b)該試薬へ遊離される色素の量および/または該試薬中に形成される沈澱物 の量を測定する工程;および(c)色素および/または沈澱物の量を、同等量の 既知の皮膚刺激剤を使用した場合に遊離される色素および沈澱物の量と比較する 工程; を包含する方法。
- 2.ヒトの皮膚または膜に対する物質の毒性を決定する方法であって、 (a)試験される皮膚または他の膜を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを含有し、色素が共有結合されるベース膜支持体を含む膜支持体 の一方の面に、該物質を付与する工程であって、核膜支持体はその反対側の面に おいて、融和するpHおよびイオン強度を有する水様媒体中の試薬と接触してい る工程と; (b)該試薬に遊離される色素の量を測定する工程;および (c)遊離される色素の量を、同等量の既知の皮膚刺激剤を使用した場合に遊離 される色素の量と比較する工程;を包含する方法。
- 3.ヒトの皮膚または膜に対する物質の毒性を決定する方法であって、 (a)試験される皮膚または他の腹を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを含有するベース膜支持体を含む膜支持体の一方の面に該物質を 付与する工程であって、核膜支持体は、その反対側の面において、皮膚刺激剤の 存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも1種の沈澱剤と、融和するpHおよびイ オン強度を有する水様媒体中に皮膚刺激剤が存在しない場合は沈澱剤の沈澱を妨 げ得る濃度の少なくとも1種の安定剤とを含有する試薬と接触している、工程; (b)該試薬中に形成される沈澱物の量を測定する工程;および (c)形成される沈澱物の量を、同等量の既知の皮膚刺激剤を使用した場合に遊 離される沈澱物の量と比較する工程;を包含する方法。
- 4.ヒトの皮膚または膜に対する物質の光毒性を決定する方法であって、 (a)該物質を紫外線にさらす工程; (b)試験される皮膚または他の膜を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを含有し、カチオン色素が共有結合されるベース膜支持体を含む 膜支持体の一方の面に該物質を付与する工程であって、該膜支持体は、その反対 側の面において、皮膚刺激剤の存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも1種の沈 澱剤と、融和するpHおよびイオン強度を有する水様媒体中に皮膚刺激剤が存在 しない場合は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少なくとも1種の安定剤とを含有す る試薬と接触している、工程; (c)該試薬へ遊離される色素の量および/または該試薬中に形成される沈澱物 の量を測定する工程;および(d)色素および/または沈澱物の量を、同等量の 既知の皮膚刺激剤を使用した場合に遊離される色素および沈澱物の量と比較する 工程; を包含する方法。
- 5.ヒトの皮膚または膜に対する物質の毒性を決定する方法であって、 (a)試験される皮膚または他の膜を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを含有し、カチオン色素が共有結合されるベース膜支持体を含む 膜支持体の一方の面に該物質を付与する工程であって、該支持体はその反対側の 面において、皮膚刺激剤の存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも1種の沈澱剤 と、融和するpHおよびイオン強度を有する水様媒体中に皮膚刺激剤が存在しな い場合は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少なくとも1種の安定剤を含有する試薬 と接触している、工程; (b)該処理された膜支持体を紫外線にさらす工程;(c)該試薬へ遊離される 色素の量および/または該試薬中に形成される沈澱物の量を測定する工程;およ び(d)色素および沈澱物の量を、同等量の既知の皮膚刺激剤を使用した場合に 遊離される色素および/または沈澱物の量と比較する工程; を包含する方法。
- 6.皮膚毒性を示す刺激剤の能力に対する試験物質の効力を決定する方法であっ て、 (a)該試験物質を該刺激剤と組み合わせて混合物を得る工程; (b)試験される皮膚または他の膜を模倣する、架橋されたケラチンおよび/ま たはコラーゲンを含有し、色素が共有結合されるベース膜支持体を含む膜支持体 の一方の面に該混合物を付与する工程であって、核膜支持体はその反対側の面に おいて、皮膚刺激剤の存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも工種の沈澱剤と、 融和するpHおよびイオン強度を有する水様媒体中に皮膚刺激剤が存在しない場 合は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少なくとも1種の安定剤とを含有する試薬と 接触している、工程; (c)核試薬へ遊離される色素の量および/または該試薬中に形成される沈澱物 の量を測定する工程;および(d)色素および沈澱物の量を、同等量の既知の皮 膚刺激剤を使用した場合に遊離される色素および/または沈澱物の量と比較する 工程; を包含する方法。
- 7.ヒトの粘膜に対する物質の毒性を決定する方法であって、 (a)該物質を膜試薬システムに付与する工程であって、該システムが、 試験される皮膚または他の膜を模倣した腹支持体であり、これを通して該物質が 拡散または透過し得、またはこれを通して試薬の成分が拡散し該試験物質と相互 作用し得る膜支持体と、 粘膜に対する刺激剤の存在の下で沈澱し得る濃度の少なくとも1種の沈澱剤と、 粘膜刺激剤が存在しない場合は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少なくとも1種の 安定剤、とを含んでいる、工程;および (b)生成される沈澱物の量を測定し、これを既知の刺激剤により形成される沈 澱物の量と比較する工程、を包含する方法。
- 8.膜/試薬システムであって、 試験される皮膚または他の膜を模倣した、架橋されたケラチンおよび/またはコ ラーゲンを任意に含む膜支持体であって、リングにより固定されたウェルの形態 とされ、該ウオルに皮膚刺激性または抗刺激性を試験するサンプルが付与される 膜支持体、および 核膜支持体ウェルを受容する試薬容器、とを含む、システム。
- 9.色素が前記膜に、または前記膜支持体内に含有されるケラチンおよび/また はコラーゲンに共有結合される、請求項8に記載の膜/試薬システム。
- 10.請求項8に記載の膜/試薬システムであって、試薬をさらに含み、該試薬 が、前記膜支持体に皮膚刺激剤が付与されると沈澱し得る濃度の少なくとも1種 の沈澱剤と、皮膚刺激剤が存在しない場合は沈澱剤の沈澱を妨げ得る濃度の少な くとも1種の安定剤、および融和するpHおよびイオン強度を有する透明な水様 液を提供するための水様媒体とを含有する、膜/試薬システム。
- 11.前記沈澱剤が球状タンパクである、請求項10に記載の膜/試薬システム 。
- 12.試験物質の皮膚毒性をインビトロにおいて決定する装置であって、互いに 接触し、そして膜支持体により互いに隔てられた2つのチャンバーを備え、第1 のチャンバーは試験物質のサンプルを受容するために備えられ、腹は架橋結合さ れたコラーゲンまたは架橋結合されたケラチンを含有しまたサンプルと接触する ことにより生成される該コラーゲンまたはケラチンの分解産物を透過させ、また 第2のチャンバーは該分解産物が該膜を通って該第2のチャンバーへ至ったこと を示し得る試薬を含有する、装置。
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