JP6022287B2 - 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器 - Google Patents

防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器 Download PDF

Info

Publication number
JP6022287B2
JP6022287B2 JP2012217511A JP2012217511A JP6022287B2 JP 6022287 B2 JP6022287 B2 JP 6022287B2 JP 2012217511 A JP2012217511 A JP 2012217511A JP 2012217511 A JP2012217511 A JP 2012217511A JP 6022287 B2 JP6022287 B2 JP 6022287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
output means
mover
force
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012217511A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014072998A (ja
Inventor
山田 博
博 山田
孝啓 可知
孝啓 可知
高田 友和
友和 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2012217511A priority Critical patent/JP6022287B2/ja
Publication of JP2014072998A publication Critical patent/JP2014072998A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6022287B2 publication Critical patent/JP6022287B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
  • Linear Motors (AREA)

Description

本発明は、例えば建築物の床や自動車の車体等といった制振対象部材や流体封入式防振装置の流体室等に能動的な加振力を及ぼすために用いられる防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器に係り、特に力を発生する出力手段として電磁式の出力手段を採用する防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器に関するものである。
従来から、制振対象部材に能動的に制御された加振力を及ぼすことで、制振対象部材の振動を相殺して低減する能動型制振器等には、固定子と可動子の間で電磁力に基づいた直線的な駆動力を発生する電磁式の防振用リニアアクチュエータが用いられている。この防振用リニアアクチュエータは、例えば特開2001−173715号公報(特許文献1)の能動型制振器にも示されており、相対変位可能に配設された固定子と可動子の何れか一方にコイルが配設されて、該コイルへの通電によって固定子と可動子の間に駆動力を発生する出力手段を備えている。
ところで、防振用リニアアクチュエータの出力手段としては、ソレノイド型やムービングマグネット型等の出力手段が一般的に知られている。これらソレノイド型やムービングマグネット型のアクチュエータでは、固定子と可動子の何れか他方に設けられた強磁性体が、コイルへの通電によって形成される磁極に対して磁気的に吸引されることで、小型のアクチュエータであっても大きな力を得ることが可能とされる。
しかし、ソレノイド型やムービングマグネット型の出力手段では、コイルへの通電から大きな力が発生するまでに時間がかかるという問題がある。蓋し、磁気的な吸引力を利用する上記の如き出力手段では、コイルへの通電によって形成される磁極と強磁性体との距離が大きい作動初期には、それら磁極と強磁性体の間に作用する磁気的な吸引力が小さく、固定子と可動子の間に発生する力も小さい。そして、磁極と強磁性体との距離が徐々に小さくなることで、磁極と強磁性体の間に作用する磁気的な吸引力が急激に大きくなって、固定子と可動子の間に発生する力も急激に大きくなるからである。このようなソレノイド型やムービングマグネット型等の出力手段を備えた防振用アクチュエータでは、例えば能動型制振器のアクチュエータとして採用する場合に、所定の出力を得るまでに比較的に長い時間が必要とされることから、振動の入力に即応して相殺することが難しい場合もある。
そこで、特許文献1では、防振用リニアアクチュエータの出力手段として、ボイスコイルモータ型の出力手段が採用されている。このボイスコイルモータ型の出力手段は、コイルへの通電に対する応答性に優れており、速やかに駆動力が発揮されることから、例えば能動型制振器のアクチュエータとして用いれば、入力振動に対して相殺的な制振作用を有効に得ることが可能である。
しかしながら、ボイスコイルモータ型の出力手段では、ソレノイド型やムービングマグネット型の出力手段に比して、発生駆動力の最大値を大きく設定することが難しく、要求される出力を充分には得難い場合がある。即ち、ボイスコイルモータ型の出力手段において発生加振力を大きくするためには、コイルの長さを長くして巻き数を増やしたり、コイルに通電される電流を大きくする等といった対応が必要であり、出力手段の大型化やエネルギー消費量の増大、製造コスト増等が生じて、現実的とは言い難かった。
特開2001−173715号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、コイルへの通電時に、大きな駆動力を可及的速やかに発生することができる、新規な構造の防振用リニアアクチュエータを提供することにある。
また、本発明は、大荷重の入力に対して、有効な制振作用を速やかに発揮することができる、新規な構造の能動型制振器を提供することも、目的とする。
すなわち、本発明の第1の態様は、固定子と可動子が相互に相対変位可能に設けられて、それら固定子と可動子の何れか一方に配設されたコイルへの通電によって該固定子と該可動子の間に相対的な駆動力を発生する出力手段を備えた電磁式の防振用リニアアクチュエータであって、前記出力手段が、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルの周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有していると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が強磁性体で形成されており、該コイルへの通電によって該ヨーク部材に形成される磁極と該強磁性体との間に作用する磁力によって該固定子と該可動子の間に駆動力が発生するようにされた第1の出力手段と、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルを備えていると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が永久磁石の周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有しており、該永久磁石の磁場に直交して電流が流れる該コイルに作用するローレンツ力によって該固定子と該可動子の間に駆動力が発生するようにされた第2の出力手段とを含んで構成されており、それら第1の出力手段と第2の出力手段の各該固定子が一体的に構成されていると共に各該可動子を相互に連結する連結部材が設けられて、該連結部材で連結されたそれら可動子が互いに連動するようにしたことを、特徴とする。
このような第1の態様に従う構造とされた防振用リニアアクチュエータによれば、磁力に基づいた大きな発生力を、コイルへの通電に対してより速やかに得ることができる。即ち、磁力に基づいた発生駆動力は磁力が作用する対向面間の距離の2乗に反比例することから、第1の出力手段では、固定子と可動子の間の距離が大きい作動初期には発生駆動力が小さく、固定子と可動子の間の距離が小さくなるに従って発生駆動力が急激に大きくなって、所定の発生力を得るまでに時間を要する。そこで、ローレンツ力や磁気的な斥力等に基づいてコイルへの通電から短時間で所定の駆動力を発生し得る第2の出力手段を設けて、それら第1の出力手段と第2の出力手段の固定子を一体的に構成すると共に可動子を連結部材で相互に連結することで、作動初期において第1の出力手段の可動子が第2の出力手段の発生駆動力で速やかに変位するようにした。これにより、本態様に係る防振用リニアアクチュエータでは、第1の出力手段において可動子と固定子が速やかに接近して、第1の出力手段の磁力に基づいた大きな発生力を短時間で得ることが可能とされている。また、本態様では、第1の出力手段において、磁力による駆動力を簡単な構造で得ることができる。さらに、本態様では、第2の出力手段がローレンツ力に基づいて駆動力を発生することから、第2の出力手段において可動子と固定子の相対的な位置の変化に対して発生する駆動力の変化は小さくなる。それ故、第2の出力手段においてコイルへの通電初期から所定の駆動力が発生されて、第1の出力手段の可動子を速やかに変位させることができる。その結果、防振用リニアアクチュエータにおいて、第1の出力手段の磁力に基づく大きな駆動力が速やかに発揮されて、高出力と高応答性とが両立して実現される。
本発明の第の態様は、第の態様に記載された防振用リニアアクチュエータであって、前記第1の出力手段において、前記強磁性体が永久磁石とされており、前記コイルへの通電方向に応じて前記ヨーク部材に形成される磁極と該永久磁石との間に吸引力と反発力が選択的に及ぼされるようにしたものである。
の態様によれば、第1の出力手段において、コイルへの通電方向を制御してヨーク部材の磁極を切り替えることにより、可動子と固定子の間に磁気的な吸引力と反発力を作用させることが可能であり、可動子と固定子の間で往復両方向の駆動力を発生させることができる。
本発明の第の態様は、第又は第の態様に記載された防振用リニアアクチュエータであって、前記第1の出力手段において、前記コイルの一対が何れも軸方向が前記可動子の駆動方向と一致するように並んで配置されていると共に、それら一対のコイルの少なくとも一方に通電することで何れか一方の該コイルに取り付けられた前記ヨーク部材と前記強磁性体との間に磁気的な吸引力が及ぼされるようにしたものである。
の態様によれば、第1の出力手段において、コイルへの通電を制御することで、可動子と固定子の間で往復両方向の駆動力を発生させることができる。なお、可動子が着磁されていない強磁性体で構成されている場合には、一対のコイルの何れかに選択的に通電して、何れかのヨーク部材と可動子の間に磁気的な吸引力を選択的に及ぼすことで、往復両方向の駆動力が実現される。一方、可動子が着磁された永久磁石で構成されている場合には、好適には、一対のコイルの両方に通電すると共に、それらコイルへの通電方向を制御することで、往復両方向の駆動力が実現される。
本発明の第の態様は、第1〜の何れか1つの態様に記載された防振用リニアアクチュエータにおいて、前記可動子の駆動方向に延びる出力軸に前記第1の出力手段の該可動子と前記第2の出力手段の該可動子とが取り付けられて、前記連結部材が該出力軸で構成されているものである。
の態様によれば、防振用リニアアクチュエータの発生駆動力を外部に出力するための出力軸が、第1の出力手段の可動子と第2の出力手段の可動子とを連結するための連結部材を兼ねていることから、それら可動子を連結するために特別な部品を要することがなく、部品点数の削減とそれに伴う構造の簡略化や軽量化が実現される。
本発明の第の態様は、固定子と可動子が相互に相対変位可能に設けられて、それら固定子と可動子の何れか一方に配設されたコイルへの通電によって該固定子と該可動子の間に加振力を発生する出力手段を備えた電磁式の防振用リニアアクチュエータを有しており、該固定子が制振対象部材に取り付けられていると共に、該固定子と該可動子が支持ゴム弾性体で弾性的に連結されている能動型制振器において、前記防振用リニアアクチュエータの前記出力手段が、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルの周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有していると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が強磁性体で形成されており、該コイルへの通電によって該ヨーク部材に形成される磁極と該強磁性体との間に作用する磁力によって該固定子と該可動子の間に加振力が発生するようにされた第1の出力手段と、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルを備えていると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が永久磁石の周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有しており、該永久磁石の磁場に直交して電流が流れる該コイルに作用するローレンツ力によって該固定子と該可動子の間に加振力が発生するようにされた第2の出力手段とを含んで構成されており、それら第1の出力手段と第2の出力手段の各該固定子が一体的に構成されていると共に各該可動子を相互に連結する連結部材が設けられて、該連結部材で連結されたそれら可動子が互いに連動するようにしたことを、特徴とする。
このような第の態様に従う構造とされた能動型制振器によれば、短い時間で大きな加振力を得ることができることから、特に、従来の能動型制振器では対応し難かった衝撃的な大荷重の入力に対しても、有効な制振作用が発揮される。
なお、第1の出力手段と第2の出力手段の制御は、特に限定されるものではないが、例えば、以下のようにすることができる。即ち、大荷重の入力に対して第1の出力手段と第2の出力手段の両方を作動させて、大きな制振作用を迅速に得ると共に、比較的に振幅が小さい通常振動の入力等に対しては、第1の出力手段の作動を停止して、第2の出力手段の加振力だけを利用する。これによれば、能動型制振器において、加振力を発揮するための消費電力量を抑えることができる。
本発明によれば、磁力に基づいて大きな駆動力を発生する第1の出力手段と、第1の出力手段に比して短時間で所定の駆動力を発生できる第2の出力手段とが、互いの可動子を連結部材で連結された状態で設けられている。それ故、第2の出力手段のコイルに通電することで、第2の出力手段の発生駆動力によって第1の出力手段の可動子が速やかに変位されて、第1の出力手段のコイルへの通電によって固定子と可動子の間に作用する磁力が速やかに大きくなる。その結果、第1の出力手段の磁力による大きな駆動力を短時間で発揮させることができて、高出力と優れた応答性が両立して実現される。
本発明の第1の実施形態としての能動型制振器を概略的に示す縦断面図。 本発明の第2の実施形態としての能動型制振器を概略的に示す縦断面図。 本発明の第3の実施形態としての能動型制振器を概略的に示す縦断面図。 本発明の第4の実施形態としての能動型制振器を概略的に示す縦断面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態としての能動型制振器10が概略的に示されている。能動型制振器10は、電磁式の防振用リニアアクチュエータ12を有しており、その防振用リニアアクチュエータ12が第1の出力手段14と第2の出力手段16とを備えている。なお、以下の説明において、特に説明がない限り、上下方向とは、加振方向である図1中の上下方向を言う。
より詳細には、第1の出力手段14は、ソレノイド型のアクチュエータであって、第1の固定子18と第1の可動子20とを備えており、それら第1の固定子18と第1の可動子20が上下方向の相対変位を許容されている。
第1の固定子18は、樹脂製のボビンに巻回された第1のコイル24に対して、磁路を形成する第1のヨーク部材26が取り付けられた構造を有している。第1のヨーク部材26は、鉄等の強磁性材料で形成された略円板形状を有する部材であって、第1のコイル24の上面に重ね合わされている。更に、第1のヨーク部材26の内周端部には、下方に突出する磁極形成部28が設けられて、第1のコイル24の内周面に重ね合わされており、第1のコイル24への通電によって磁極が形成されるようになっている。
第1の可動子20は、鉄等の強磁性材料で形成された略円環形状乃至は円筒形状の部材であって、第1のコイル24の内径寸法よりも小さな外径寸法を有している。なお、本実施形態では、第1の可動子20の全体が強磁性体とされている。
第1の可動子20は、第1の固定子18の第1のコイル24に下方から挿入されて、第1の固定子18に対する上下方向の相対変位を許容されていると共に、初期位置において第1のヨーク部材26の磁極形成部28に対して上下に対向して配置されている。これにより、第1の出力手段14が構成されている。そして、第1の出力手段14では、第1の固定子18の第1のコイル24への通電によって、磁極形成部28に磁極が形成されることで、第1の可動子20に対して磁極形成部28側への磁気的な吸引力が作用して、第1の固定子18と第1の可動子20の間に磁力に基づいた駆動力が発生するようになっている。
一方、第2の出力手段16は、ボイスコイルモータ型のアクチュエータであって、第2の固定子30と第2の可動子32を備えており、それら第2の固定子30と第2の可動子32が上下方向の相対変位を許容されている。
第2の固定子30は、合成樹脂製のボビンに巻回された第2のコイル36を備えている。なお、第2のコイル36が巻回されるボビンには、下端部において軸直角方向に広がる略円板形状の隔壁部が一体形成されている。
第2の可動子32は、上下に重ね合わされた2枚の永久磁石38,38に対して第2のヨーク部材40が取り付けられた構造を有している。永久磁石38は、フェライトや希土類コバルト等を用いた化合物磁石、KS鋼やMK鋼等の合金磁石等の一般的なものが何れも採用可能であり、小径の略円環板形状とされて、厚さ方向である上下に着磁されている。そして、2枚の永久磁石38,38が同じ着磁方向で上下に重ね合わされて、磁力によって相互に吸着されている。
さらに、第2のヨーク部材40は、第1のヨーク部材26と同様に強磁性材料で形成されており、上ヨーク部材42と下ヨーク部材44で構成されている。上ヨーク部材42は、逆向きの略有底円筒形状を有すると共に、その上底壁部の中央には上下に貫通する挿通孔が形成されている。下ヨーク部材44は、小径の略円筒形状とされており、上下に直線的に延びている。そして、上ヨーク部材42の上底壁部の内周端部が永久磁石38の上面に重ね合わされて固着されると共に、下ヨーク部材44が永久磁石38の下面に重ね合わされて固着されることにより、第2のヨーク部材40が永久磁石38,38に取り付けられて磁路が形成されている。なお、2枚の永久磁石38,38および第2のヨーク部材40は、永久磁石38の磁力のみによって固着されていても良いし、接着剤等で固着されていても良い。
この第2の可動子32は、上ヨーク部材42の周壁部が第2のコイル36の外周側に配置されていると共に、下ヨーク部材44が第2のコイル36に内挿されて、第2の出力手段16が構成されており、第2のコイル36に永久磁石38,38の磁場が及ぼされている。そして、第2の出力手段16では、第2のコイル36への通電により永久磁石38,38の磁場に直交して電流が流れることから、第2の固定子30と第2の可動子32の間には、ローレンツ力に基づいた上下方向の駆動力が、第2のコイル36への通電の向きに応じて発生して、第2の可動子32が第2の固定子30に対して上下方向で相対的に変位するようになっている。
このような構造とされた第1の出力手段14と第2の出力手段16は、上下に直列的に配置されて、第1の固定子18と第2の固定子30が相互に連結されていると共に、第1の可動子20と第2の可動子32が相互に連結されている。
すなわち、第1の固定子18と第2の固定子30は、何れもハウジング46に取り付けられている。ハウジング46は、逆向き有底円筒形状を有するハウジング本体48と、その開口部を閉鎖する円板形状の底板部材50とで形成されており、ハウジング本体48と底板部材50の間に外部から密閉された収容領域52が形成されて第1,第2の出力手段14,16が配設されている。そして、ハウジング本体48の周壁部に第1,第2の固定子18,30が挿入されて嵌着固定されており、それら第1,第2の出力手段14,16がハウジング本体48によって相互に連結されている。なお、図中には示されていないが、第1,第2の固定子18,30をハウジング本体48に対して位置決めするために、ハウジング本体48の内周面に凹凸を設けたり、固定用の金具等を取り付けても良い。
さらに、第1の可動子20と第2の可動子32は、何れも連結部材としての出力軸54に取り付けられている。出力軸54は、上下方向に直線的に延びる円柱ロッド状の部材であって、第1,第2の可動子20,32が外挿状態で固定されている。更に、本実施形態では、出力軸54に固定された第1,第2の可動子20,32が非磁性材料で形成された絶縁体56を介して上下に重ね合わされて固着されている。これにより、第1,第2の可動子20,32は、出力軸54と絶縁体56を介した相互の固着によって連結一体化されており、ハウジング46によって連結された第1,第2の固定子18,30に対して、連動して同時に相対変位するようになっている。
また、第1,第2の可動子20,32に固定された出力軸54は、その上端部が板ばね58によってハウジング46に連結されており、ハウジング46に対する相対変位が軸方向で許容されていると共に、ハウジング46に対して軸直角方向で位置決めされている。なお、図中において明らかではないが、板ばね58には厚さ方向に貫通する肉抜部が設けられており、厚さ方向での変形がより容易に許容されるようになっていると共に、板ばね58とハウジング本体48の上底壁部との間に密閉空間が形成されるのが回避されて、空気ばねによる第1,第2の可動子20,32の作動不良が防止されている。
さらに、出力軸54の下端部は、支持ゴム弾性体60によってハウジング46に弾性連結されている。支持ゴム弾性体60は、略円環板形状乃至は径方向に延びる腕状のゴム弾性体であって、その内周端部に出力軸54に固定される内周固定部材62が固着されていると共に、外周端部にハウジング46に固定される外周固定部材64が固着されている。
このような構造とされた能動型制振器10は、ハウジング46の底板部材50が家屋の床や自動車のボデー等の制振対象部材66に固定されて取り付けられるようになっている。そして、第1,第2の固定子18,30と第1,第2の可動子20,32との間に生じる駆動力が能動的な加振力として制振対象部材66に及ぼされることで、制振対象部材66の振動を相殺して低減するようになっている。
そこにおいて、防振用リニアアクチュエータ12は、互いに構造の異なる第1,第2の出力手段14,16を備えており、能動型制振器10において大きな加振力が速やかに発生して制振対象部材66に及ぼされるようになっている。
より詳細には、第1の出力手段14では、目的とする力が第1の固定子18と第1の可動子20の間に作用する磁力に基づいて発揮されるようになっている。それ故、第1の固定子18の磁極形成部28と第1の可動子20の対向面間距離が大きい第1のコイル24への通電初期において発生力が小さく、磁極形成部28と第1の可動子20の対向面間距離が縮まると、それら磁極形成部28と第1の可動子20の対向面間距離の2乗に反比例して発生力が著しく大きくなる。この磁力に基づく第1の出力手段14の発生力の最大値は、略同じサイズとされた第2の出力手段16の発生力(後述)の最大値に比して、充分に大きくされている。
一方、第2の出力手段16では、目的とする力が第2の固定子30と第2の可動子32の間に作用するローレンツ力に基づいて発揮されるようになっている。それ故、第2の出力手段16では、第2のコイル36への通電初期から速やかに最大の発生力が発揮されると共に、第2の可動子32の第2の固定子30に対する相対位置に関わらず発生力が略一定に維持される。
このような異なる出力特性を有する第1,第2の出力手段14,16において、第1,第2のコイル24,36に同時に通電されると、通電初期では第2の出力手段16の発生力が第1の出力手段14の発生力よりも大きくなる。一方、第1,第2のコイル24,36への通電状態を維持すると、第1の可動子20の第1の固定子18への接近変位に伴って、第1の出力手段14の発生力が第2の出力手段16の発生力よりも大きくなって、第1の出力手段14の発生力の最大値が第2の出力手段16の発生力の最大値よりも大きくなる。
ここにおいて、防振用リニアアクチュエータ12では、第1の出力手段14の第1の可動子20と第2の出力手段16の第2の可動子32が、出力軸54への固定および相互の固着によって連結一体化されていることにより、大きな発生力を速やかに得ることができる。
すなわち、第1,第2のコイル24,36に通電されると、第1の固定子18と第1の可動子20の間で発生力が生じると共に、第2の固定子30と第2の可動子32の間で発生力が生じて、第1,第2の可動子20,32が第1,第2の固定子18,30に対して上方に相対変位する。その際、第2の可動子32に連結された第1の可動子20は、コイル24,36への通電初期において、第2の固定子30と第2の可動子32の間で発生する比較的に大きな発生力によって、より速やかに第1の固定子18の磁極形成部28に接近せしめられる。その結果、第1の固定子18と第1の可動子20の間には、コイル24,36への通電開始からより短い時間で、磁気的な吸引力に基づいた大きな駆動力が発生することから、コイル24,36への通電に対する優れた応答性をもって、大きな発生力を得ることができるのである。
かくの如き防振用リニアアクチュエータ12を能動型制振器10に採用すれば、例えば、短時間に衝撃的な大荷重(大振幅の過渡振動)が入力される場合等において、大荷重を相殺し得る大きな加振力を、入力荷重から大きく遅れることなく、制振対象部材66に作用させることができる。それ故、本実施形態の能動型制振器10では、従来では対応することが難しかった不定期に入力される大振幅の振動荷重に対しても、有効な制振効果を得ることができる。
このように、大振幅の過渡振動に対しては、第1,第2のコイル24,36に通電して、第1,第2の出力手段14,16の発生力を複合的に利用することで、有効な制振作用が発揮される一方で、定常振動に対しては、第1のコイル24への通電を停止して、第2のコイル36への通電による第2の出力手段16の発生力だけを利用することもできる。尤も、大振幅の定常振動に対して、第1,第2の出力手段14,16の発生力による制振効果を得ることもできる。
図2には、本発明の第2の実施形態としての能動型制振器70が概略的に示されている。能動型制振器70は、電磁式の防振用リニアアクチュエータ72を有しており、その防振用リニアアクチュエータ72が第1の出力手段74と第2の出力手段16とを備えている。なお、以下の説明において、前記実施形態と実質的に同一の部材および部位については、図中に同一の符号を付すことで説明を省略する。
第1の出力手段74は、ムービングマグネット型のアクチュエータであって、第1の固定子76と第1の可動子78とを備えており、それら第1の固定子76と第1の可動子78が上下方向の相対変位を許容されている。
第1の固定子76は、それぞれ樹脂製のボビンに巻回された上コイル80と下コイル82を備えており、それら上下のコイル80,82が同一中心軸上に配置されて、軸方向上下に離隔している。更に、上コイル80には、鉄等の強磁性材料で形成された略円板形状を有する上ヨーク部材86が取り付けられており、上コイル80の上面に重ね合わされていると共に、内周端部には下方に突出する上磁極形成部88が一体で設けられて、上コイル80の内周面に重ね合わされている。そして、上コイル80への通電時には、上ヨーク部材86によって磁路が形成されると共に、上磁極形成部88に磁極が形成されるようになっている。更にまた、下コイル82には、鉄等の強磁性材料で形成された略円板形状を有する下ヨーク部材92が取り付けられており、下コイル82の下面に重ね合わされていると共に、内周端部には上方に突出する下磁極形成部94が一体で設けられて、下コイル82の内周面に重ね合わされている。そして、下コイル82への通電時には、下ヨーク部材92によって磁路が形成されると共に、下磁極形成部94に磁極が形成されるようになっている。なお、下ヨーク部材92の内周端部の下面には、環状の緩衝ゴム96が固着されており、後述する第1,第2の出力手段74,16の配設状態で第2の可動子32の下ヨーク部材92への打ち当たりが防止されている。
第1の可動子78は、小径円環板形状を呈する2つの永久磁石98,98が上下に重ね合わされていると共に、それら永久磁石98,98の上下両側には鉄等の強磁性体で形成された磁極部材100がそれぞれ重ね合わされて固着された構造を有している。
第1の可動子78は、第1の固定子76の上下の磁極形成部88,94の対向面間に配置されており、上下のコイル80,82の内周側で第1の固定子76に対する上下方向の相対変位を許容されている。そして、第1の固定子76の上下のコイル80,82への通電によって、上下の磁極形成部88,94に磁極が形成されることで、第1の可動子78に対して上下何れか一方への磁気的な吸引力および排斥力が作用して、第1の固定子76と第1の可動子78の間に駆動力が発生するようになっている。なお、2つの永久磁石98,98が同じ向きに着磁されていることから、上下のコイル80,82への通電によって上下の磁極形成部88,94に同じ磁極を形成することで、第1の固定子76と第1の可動子78の間で磁気的な吸引力と排斥力が同方向に作用して、上下何れか一方への駆動力が発揮される。
このような構造とされた第1の出力手段74は、第2の出力手段16の上方に直列的に配置されて、第1の固定子76と第2の固定子30がハウジング46によって相互に連結されていると共に、第1の可動子78と第2の可動子32が出力軸54によって相互に連結されている。そして、上下のコイル80,82および第2のコイル36への通電によって、第1,第2の可動子78,32が第1,第2の固定子76,30に対して一体で上下に相対変位するようになっている。
そこにおいて、能動型制振器70の防振用リニアアクチュエータ72は、磁力による大きな最大駆動力を得ることができる第1の出力手段74とローレンツ力による大きな初期駆動力を得ることができる第2の出力手段16とを備えており、能動型制振器70において大きな能動加振力が速やかに発生して制振対象部材66に及ぼされるようになっている。
本実施形態では、第1の出力手段74の第1の可動子78が上下に着磁された永久磁石98を含んで構成されていることから、前記実施形態の第1の可動子78に比して、磁気的な吸引力が上下のコイル80,82への通電初期から大きく発揮されるようになっている。しかも、上下のコイル80,82に通電することで、第1の固定子76と第1の可動子78の間には磁気的な吸引力に加えて排斥力も作用するようになっており、通電初期の駆動力がそれら吸引力と排斥力の和によって大きく発生するようになっている。従って、上下のコイル80,82および第2のコイル36への通電初期において、第1,第2の可動子78,32と第1,第2の固定子76,30の間での発生力を効率的に得ることで、第1の可動子78と上磁極形成部88又は下磁極形成部94をより迅速に接近させることができる。それ故、第1の出力手段74の磁力に基づいた大きな発生力を可及的速やかに得ることができて、より応答性に優れた防振用リニアアクチュエータ72を実現することが可能となる。
また、本実施形態の防振用リニアアクチュエータ72では、第2の出力手段16のみならず、第1の出力手段74においても上下コイル80,82への通電方向を制御することで、第1の固定子76と第1の可動子78の間に作用する吸引力と排斥力を切り替えて、上下両方向の駆動力を得ることが可能とされており、目的とする制振作用をより効率的に得ることができる。
なお、第1の出力手段74において、磁気的な吸引力と排斥力との何れか一方だけに基づいて駆動力を得ることも可能である。即ち、吸引力だけを利用する場合には、例えば、第2の出力手段16の発生駆動力によって第1の可動子78を上下の磁極形成部88,94の何れかに接近させながら、接近側のコイル80(82)に通電して、磁極形成部88(94)に第1の可動子78に対する磁気的な吸引力を及ぼす磁極を形成すれば良い。一方、排斥力だけを利用する場合には、例えば、コイル80,82への通電を停止した状態で第2の出力手段16の発生駆動力によって第1の可動子78を上下の磁極形成部88,94の何れかに接近させた後、第2の出力手段16の第2のコイル36への通電を停止すると共に、第1の可動子78に近い側のコイル88(94)に通電して、磁極形成部88(94)に第1の可動子78に対する磁気的な排斥力を及ぼす磁極を形成すれば良い。
また、図3には、本発明の第3の実施形態としての能動型制振器110が概略的に示されている。この能動型制振器110は、電磁式の防振用リニアアクチュエータ112を有しており、この防振用リニアアクチュエータ112が第1の出力手段114と第2の出力手段116を備えている。なお、第1の出力手段114が第1の実施形態に示された第1の出力手段14と略同じ構造とされていると共に、第2の出力手段116が第2の実施形態に示された第1の出力手段74と略同じ構造とされていることから、ここでは説明を省略する。
このような構造とされた能動型制振器110においても、第1の出力手段114の大出力が第2の出力手段116の高応答性によって速やかに引き出されるようになっており、目的とする発生力を第1のコイル24および上下のコイル80,82への通電開始から大幅な時間遅れなく迅速に発揮させることができる。
なお、本実施形態の防振用リニアアクチュエータ112では、第1,第2の出力手段114,116の両方が磁気的な吸引力を利用する高出力のアクチュエータとされていることから、最大発生力がより大きくなっている。それ故、より大振幅の衝撃荷重に対しても、有効な制振作用を得ることができる。
図4には、本発明の第4の実施形態としての能動型制振器120が概略的に示されている。能動型制振器120は、電磁式の防振用リニアアクチュエータ122を有しており、その防振用リニアアクチュエータ122が第1の出力手段124と第2の出力手段126を含んで構成されている。
第1の出力手段124は、第1の実施形態の第1の出力手段14と同様に、ソレノイド型のアクチュエータとされており、第1の固定子18がハウジング46に取り付けられていると共に、第1の可動子20が第1の出力軸128に取り付けられている。第1の出力軸128は上下方向に延びる小径ロッド状の部材であって、上端部が板ばね58によってハウジング46に連結されていると共に、下端部が第1の支持ゴム弾性体130によってハウジング46に弾性連結されている。
第2の出力手段126は、第1の実施形態の第2の出力手段16と同様に、ボイスコイルモータ型のアクチュエータとされており、第2の固定子30がハウジング46に取り付けられて、第1の固定子18とハウジング46で連結されていると共に、第2の可動子32が第2の出力軸132に取り付けられている。第2の出力軸132は、第1の出力軸128と略同一形状とされて、第1の出力軸128と所定の距離を隔てて略平行に配置されており、上端部が板ばね58によってハウジング46に連結されていると共に、下端部が第2の支持ゴム弾性体134によってハウジング46に弾性連結されている。
要するに、本実施形態では、第1,第2の出力手段124,126が何れもハウジング46の収容領域52に収容配置されていると共に、加振方向と直交する方向で隣り合って並列配置されており、第1,第2の可動子20,32がそれぞれ異なる出力軸128,132に取り付けられている。
そこにおいて、第1,第2の出力軸128,132は、連結部材136によって相互に連結されている。連結部材136は、軸直角方向に延びるロッド状や板状等の部材であって、本実施形態では鉄やアルミニウム合金、繊維補強された合成樹脂等で形成された高剛性の部材とされている。そして、連結部材136が第1,第2の出力軸128,132の上端部に取り付けられており、それら第1,第2の出力軸128,132が連結部材136によって相互に連結されている。これにより、第1,第2の出力軸128,132に取り付けられた第1,第2の可動子20,32が連結部材136によって互いに連結一体化されており、第1,第2の可動子20,32の第1,第2の固定子18,30に対して同一方向に向かって一体的に相対変位するようになっている。なお、連結部材136は、第1,第2の可動子20,32の第1,第2の固定子18,30に対する相対変位を同時に且つ一体的に生ぜしめ得る充分な変形剛性が確保されていることが望ましい。しかしながら、連結部材136を介して第1,第2の可動子20,32の間で充分に力が伝達されるようになっていれば、連結部材136が僅かに撓む等して、第1,第2の可動子20,32の変位が多少のずれをもって連動して生じるようになっていても良い。
このような本実施形態に従う構造とされた能動型制振器120においても、第1の可動子20と第2の可動子32が連結部材136で連結一体化されることにより、第1の出力手段124の大出力が、第2の出力手段126の高応答性によって速やかに発揮されるようになっている。
しかも、第1の出力手段124と第2の出力手段126が並列配置されていることから、加振方向である上下方向の寸法が小さくなって、能動型制振器120を配設するスペースの高さに制限がある場合にも配設し易い。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では2つの出力手段を組み合わせた防振用リニアアクチュエータが示されているが、3つ以上の複数の出力手段を組み合わせて、それら複数の出力手段の可動子を連結部材で連結することで、防振用リニアアクチュエータを構成することも可能である。
また、第1の出力手段の可動子と第2の出力手段の可動子は、互いに別体である必要はなく、一体形成された1つの部材で構成されていても良い。その場合には、前記実施形態の出力軸54や連結部材136のような別体の連結部材は不要であり、可動子自体が連結部材を兼ねる。
また、本発明に係る防振用リニアアクチュエータは、必ずしも能動型制振器のアクチュエータとしてのみ用いられるものではなく、例えば、能動型の流体封入式防振装置において、流体封入領域に能動的な加振力を及ぼすためのアクチュエータとして用いることもできる。
また、第2の態様に示された第1の出力手段74と、第3の態様に示された第2の出力手段116とを組み合わせて採用することも可能である。この場合には、第1,第2の出力手段74,116が何れもムービングマグネット型とされるが、互いに異なる出力特性を与えることで、優れた応答性と大きな発生力とが両立して実現され得る。
また、前記実施形態の能動型制振器を示す図1〜図4は、あくまでも構造の概略を示すものであって、具体的な構造はそれらの図に示された構造によって限定されるものではない。
10,70,110,120:能動型制振器、12,72,112,122:防振用リニアアクチュエータ、14,74,114,124:第1の出力手段、16,116,126:第2の出力手段、18,76:第1の固定子(固定子)、20,78:第1の可動子(可動子、強磁性体)、24:第1のコイル(コイル)、26:第1のヨーク部材(ヨーク部材)、30:第2の固定子(固定子)、32:第2の可動子(可動子)、36:第2のコイル(コイル)、38,98:永久磁石、40:第2のヨーク部材(ヨーク部材)、54:出力軸(連結部材)、60:支持ゴム弾性体、66:制振対象部材、136:連結部材

Claims (5)

  1. 固定子と可動子が相互に相対変位可能に設けられて、それら固定子と可動子の何れか一方に配設されたコイルへの通電によって該固定子と該可動子の間に相対的な駆動力を発生する出力手段を備えた電磁式の防振用リニアアクチュエータであって、
    前記出力手段が、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルの周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有していると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が強磁性体で形成されており、該コイルへの通電によって該ヨーク部材に形成される磁極と該強磁性体との間に作用する磁力によって該固定子と該可動子の間に駆動力が発生するようにされた第1の出力手段と、
    前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルを備えていると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が永久磁石の周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有しており、該永久磁石の磁場に直交して電流が流れる該コイルに作用するローレンツ力によって該固定子と該可動子の間に駆動力が発生するようにされた第2の出力手段と
    含んで構成されており、
    それら第1の出力手段と第2の出力手段の各該固定子が一体的に構成されていると共に各該可動子を相互に連結する連結部材が設けられて、該連結部材で連結されたそれら可動子が互いに連動するようにしたことを特徴とする防振用リニアアクチュエータ。
  2. 前記第1の出力手段において、前記強磁性体が永久磁石とされており、前記コイルへの通電方向に応じて前記ヨーク部材に形成される磁極と該永久磁石との間に吸引力と反発力が選択的に及ぼされるようにした請求項に記載の防振用リニアアクチュエータ。
  3. 前記第1の出力手段において、前記コイルの一対が何れも軸方向が前記可動子の駆動方向と一致するように並んで配置されていると共に、それら一対のコイルの少なくとも一方に通電することで何れか一方の該コイルに取り付けられた前記ヨーク部材と前記強磁性体との間に磁気的な吸引力が及ぼされるようにした請求項又はに記載の防振用リニアアクチュエータ。
  4. 前記可動子の駆動方向に延びる出力軸に前記第1の出力手段の該可動子と前記第2の出力手段の該可動子とが取り付けられて、前記連結部材が該出力軸で構成されている請求項1〜の何れか1項に記載の防振用リニアアクチュエータ。
  5. 固定子と可動子が相互に相対変位可能に設けられて、それら固定子と可動子の何れか一方に配設されたコイルへの通電によって該固定子と該可動子の間に加振力を発生する出力手段を備えた電磁式の防振用リニアアクチュエータを有しており、該固定子が制振対象部材に取り付けられていると共に、該固定子と該可動子が支持ゴム弾性体で弾性的に連結されている能動型制振器において、
    前記防振用リニアアクチュエータの前記出力手段が、前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルの周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有していると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が強磁性体で形成されており、該コイルへの通電によって該ヨーク部材に形成される磁極と該強磁性体との間に作用する磁力によって該固定子と該可動子の間に加振力が発生するようにされた第1の出力手段と、
    前記固定子と前記可動子の何れか一方が前記コイルを備えていると共に、該固定子と該可動子の何れか他方が永久磁石の周囲に磁路を形成するヨーク部材を組み付けた構造を有しており、該永久磁石の磁場に直交して電流が流れる該コイルに作用するローレンツ力によって該固定子と該可動子の間に加振力が発生するようにされた第2の出力手段と
    含んで構成されており、
    それら第1の出力手段と第2の出力手段の各該固定子が一体的に構成されていると共に各該可動子を相互に連結する連結部材が設けられて、該連結部材で連結されたそれら可動子が互いに連動するようにしたことを特徴とする能動型制振器。
JP2012217511A 2012-09-28 2012-09-28 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器 Active JP6022287B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012217511A JP6022287B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012217511A JP6022287B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014072998A JP2014072998A (ja) 2014-04-21
JP6022287B2 true JP6022287B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=50747732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012217511A Active JP6022287B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6022287B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160114313A (ko) * 2015-03-24 2016-10-05 주식회사 하이소닉 코어리스 햅틱 액추에이터
US9587699B1 (en) * 2015-08-30 2017-03-07 The Boeing Company Self-tuning tunable mass dampers

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50132469A (ja) * 1974-04-06 1975-10-20
JPH08205508A (ja) * 1995-01-26 1996-08-09 Matsushita Electric Works Ltd リニアソレノイド
JPH10306842A (ja) * 1997-05-06 1998-11-17 Tokai Rubber Ind Ltd 能動型制振器
JP3733745B2 (ja) * 1998-06-04 2006-01-11 東海ゴム工業株式会社 能動型制振器
JP4729915B2 (ja) * 2004-12-10 2011-07-20 シンフォニアテクノロジー株式会社 制振装置及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014072998A (ja) 2014-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6317822B2 (ja) 一自由度磁力防振装置
US7859144B1 (en) Low frequency electromagnetic motor to create or cancel a low frequency vibration
US6819209B2 (en) Magnetic damper and actuator having the same
EP2345140A2 (en) Electromagnetic motor to create a desired low frequency vibration or to cancel an undesired low frequency vibration
JP2002106633A (ja) 防振用アクチュエータおよびそれを用いた能動型防振装置
JPH11351322A (ja) 能動的防振用加振器
WO2016084558A1 (ja) 防振用電磁式アクチュエータと、それを用いた能動型流体封入式防振装置および能動型制振装置
JP3873538B2 (ja) 能動的防振装置用加振器およびそれを用いた能動的制振器
JP2012003954A (ja) 電磁リレー
US10284068B2 (en) Linear actuator
US20220221026A1 (en) Actuator device for actively reducing, damping and/or absorbing vibrations
JP6022287B2 (ja) 防振用リニアアクチュエータとそれを用いた能動型制振器
JP2003028232A (ja) 被動系における振動を抑制する装置
JP6873717B2 (ja) 能動型制振装置
JP2009273224A (ja) リニアアクチュエータ
JP2009240138A (ja) リニアアクチュエータ
TWI469475B (zh) 線性致動器
JP2018139479A (ja) 防振用アクチュエータ
JP2001132793A (ja) 建築構造物用の能動型動的吸振器
JP7383276B2 (ja) ソレノイド
JP3873618B2 (ja) 能動型防振用加振器およびそれを用いた能動型防振装置
JP2002057026A (ja) ベーシックファクタを用いたリニアアクチュエータ
WO2018142801A1 (ja) 能動型制振装置
JP3404139B2 (ja) 電磁アクチュエータ
JP2006180601A (ja) 電磁式アクチュエータと該電磁式アクチュエータを用いた能動型制振器および能動型防振用マウント

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6022287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150