JP6022236B2 - コーティング剤、電気・電子機器、および電気・電子機器の金属部の保護方法 - Google Patents

コーティング剤、電気・電子機器、および電気・電子機器の金属部の保護方法 Download PDF

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Description

本発明は、コーティング剤、該コーティング剤の硬化物により金属部が保護された電気・電子機器、および前記コーティング剤による電気・電子機器の金属部の保護方法に関する。
電気・電子機器を湿気や埃から保護するため、硬化性シリコーン組成物からなるコーティング剤が使用される。しかし、電気・電子機器の電極や回路基板上の電気回路等の金属部が腐食性物質による腐食を起こしやすい材質である場合には、これらをコーティング剤の硬化物で保護しても、雰囲気中に存在している腐食性物質により、前記金属部が腐食してしまうという問題があった。
このため、特開2005−120155号公報では無機イオン交換体の配合が提案されているが、耐久性や透明性に欠けるなどの課題がある。また、特開2004−149611号公報では室温硬化性シリコーンゴム組成物からなるコーティング剤が提案されているが、金属部の腐食を十分に抑制できないという課題がある。
特開2005−120155号公報 特開2004−149611号公報
本発明の目的は、電気・電子機器の金属部の腐食性物質による腐食を抑制するコーティング剤、腐食性物質による金属部の腐食が抑制された電気・電子機器、および電気・電子機器の金属部の腐食性物質による腐食を抑制する方法を提供することにある。
本発明のコーティング剤は、縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するオルガノポリシロキサンを含有することを特徴とする。
本発明の電気・電子部品は、上記のコーティング剤の硬化物で被覆されてなることを特徴とする。
本発明の電気・電子機器の金属部の保護方法は、腐食性物質に曝される電気・電子機器の該金属部に、上記のコーティング剤を塗布した後、該コーティング剤を硬化することを特徴とする。
本発明のコーティング剤は、電気・電子機器の金属部の腐食性物質による腐食を抑制できるという特徴がある。また、本発明の電気・電子機器は、腐食性物質による金属部の腐食が抑制されるという特徴がある。さらに、本発明の保護方法は、電気・電子機器の金属部の腐食性物質による腐食を抑制できるという特徴がある。
腐食試験前の銅板(A)、比較例1で調製したコーティング剤で被覆した銅板(B)、および実施例3で調製したコーティング剤で被覆した銅板(C)の外観を示す写真である。 腐食試験後の銅板(A)、比較例1で調製したコーティング剤で被覆した銅板(B)、および実施例3で調製したコーティング剤で被覆した銅板(C)の外観を示す写真である。 腐食試験における、実施例1で作製したLEDの外観の経時変化を示す写真である。 腐食試験における、実施例2で作製したLEDの外観の経時変化を示す写真である。 腐食試験における、実施例3で作製したLEDの外観の経時変化を示す写真である。 腐食試験における、比較例1で作製したLEDの外観の経時変化を示す写真である。
はじめに、本発明のコーティング剤について詳細に説明する。
本発明のコーティング剤は、縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するオルガノポリシロキサンを含有する硬化性シリコーン組成物からなる。このオルガノポリシロキサンは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するものであれば特にその分子構造は限定されない。この縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、ナフチル基である。また、縮合多環芳香族基含有基としては、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、アントラセニルエチル基、フェナントリルエチル基、ピレニルエチル基等の縮合多環芳香族基含有アルキル基、およびこれらの縮合多環芳香族基中の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、縮合多環芳香族基含有アルキル基であり、特に好ましくは、ナフチルエチル基である。特に、縮合多環芳香族基含有アルキル基を有するオルガノポリシロキサンは、その粘度が比較的低く、本コーティング剤の粘度を低くできるという特徴がある。
このオルガノポリシロキサン中のケイ素原子に結合するその他の基としては、ルキル基、アルケニル基、フェニル基、水素原子、水酸基、アルコキシ基が挙げられる。このアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示され、好ましくは、メチル基である。また、このアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基が例示され、好ましくは、ビニル基である。また、このアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が例示される。
このようなオルガノポリシロキサンとしては、平均単位式:
(R SiO1/2)(R SiO2/2)(RSiO3/2)(SiO4/2)
で表されるものが好ましい。式中、Rは、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、または水素原子である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示され、好ましくは、メチル基である。Rのアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基が例示され、好ましくは、ビニル基である。
また、式中、Rは、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、水素原子、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基である。Rのアルキル基としては、前記Rで表される基が例示される。Rのアルケニル基としては、前記Rで表される基が例示される。Rの縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、ナフチル基である。Rの縮合多環芳香族基含有基としては、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、アントラセニルエチル基、フェナントリルエチル基、ピレニルエチル基等の縮合多環芳香族基含有アルキル基、およびこれらの縮合多環芳香族基中の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、縮合多環芳香族基含有アルキル基であり、特に好ましくは、ナフチルエチル基である。特に、Rが縮合多環芳香族基含有アルキル基であるオルガノポリシロキサンは、その粘度が比較的低く、本コーティング剤の粘度を低くできるという特徴がある。
なお、式中、一分子中の少なくとも1個のRもしくはRはアルケニル基または水素原子である。また、式中、一分子中の少なくとも1個のRは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、好ましくは、一分子中、Rの少なくとも50モル%が縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である。
また、式中、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、好ましくは、0.05≦a≦0.7、0≦b≦0.4、0.3≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、特に好ましくは、0.1≦a≦0.6、0≦b≦0.3、0.4≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。これは、aが上記範囲の下限未満であると、得られるオルガノポリシロキサンが液体状から固体状に変化し、本コーティング剤の取扱作業性が低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化物の透明性が低下するからである。また、bが上記範囲の上限を超えると、硬化物にべたつきが生じるようになるからである。また、cが上記範囲の下限未満であると、硬化物の屈折率が著しく低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化物が硬く、脆くなりすぎるからである。さらに、dが上記範囲の上限を超えると、硬化物が非常に硬く、脆くなるからである。
このオルガノポリシロキサンは上記平均単位式で表されるが、分子中のケイ素原子に少量の水酸基、あるいはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基を結合していてもよい。ケイ素原子結合水酸基やケイ素原子結合アルコキシ基を有するオルガノポリシロキサンは、本コーティング剤の接着性を向上させたり、その硬化物の基材に対する密着性を向上させたり、あるいは本コーティング剤に含有される他の成分との親和性が向上させる場合がある。
このようなオルガノポリシロキサンを調製する方法としては、例えば、一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(I)、一般式:
SiOSiR
で表されるジシロキサン(II)および/または一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(III)を、酸もしくはアルカリの存在下、加水分解・縮合反応させる方法が挙げられる。
上記の一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(I)は、得られるオルガノポリシロキサンに縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を導入するための原料である。式中、Rは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である。Rの縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、ナフチル基である。また、Rの縮合多環芳香族基含有基としては、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、アントラセニルエチル基、フェナントリルエチル基、ピレニルエチル基等の縮合多環芳香族基含有アルキル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、縮合多環芳香族基含有アルキル基であり、特に好ましくは、ナフチルエチル基である。また、式中、Xはアルコキシ基、アシロキシ基、ハロゲン原子、または水酸基である。Xのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が例示される。また、Xのアシロキシ基としては、アセトキシ基が例示される。また、Xのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が例示される。
このようなシラン化合物(I)としては、ナフチルトリメトキシシラン、アントラセニルトリメトキシシラン、フェナントリルトリメトキシシラン、ピレニルトリメトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、アントラセニルトリエトキシシラン、フェナントリルトリエトキシシラン、ピレニルトリエトキシシラン、ナフチルエチルトリメトキシシラン、ナフチルプロピルトリメトキシシラン、アントラセニルエチルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン;ナフチルトリアセトキシシラン、アントラセニルトリアセトキシシラン、フェナントリルトリアセトキシシラン、ピレニルトリアセトキシシシラン等のアシロキシシラン;ナフチルトリクロロシラン、アントラセニルトリクロロシラン、フェナントリルトリクロロシラン、ピレニルトリクロロシラン等のハロシラン;ナフチルトリヒドロキシシラン、アントラセニルトリヒドロキシシラン、フェナントリルトリヒドロキシシラン、ピレニルトリヒドロキシシラン等のヒドロキシシランが例示される。
また、上記の一般式:
SiOSiR
で表されるジシロキサン(II)は、得られるオルガノポリシロキサンにM単位のシロキサンを導入するための原料である。式中、Rは、アルキル基、アルケニル基、またはフェニル基である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基が例示され、好ましくは、メチル基である。また、Rのアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基が例示され、好ましくは、ビニル基である。
このようなジシロキサン(II)としては、1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジフェニル−ジメチルジシロキサン、1−ビニル−ペンタメチルジシロキサン、1−ビニル−1,3−ジフェニル−トリメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンが例示され、好ましくは、アルケニル基を有するジシロキサンである。
また、上記の一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(III)も、得られるオルガノポリシロキサンにM単位のシロキサンを導入するための原料である。式中、Rは前記と同様の基である。また、式中、Xも前記と同様の基である。
このようなシラン化合物(III)としては、ジメチルビニルメトキシシラン、メチルフェニルビニルメトキシシラン、ジフェニルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、メチルフェニルビニルエトキシシラン、ジフェニルビニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルフェニルメトキシシラン等のアルコキシシラン;ジメチルビニルアセトキシシラン、メチルフェニルビニルアセトキシシラン、ジフェニルビニルアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、ジメチルフェニルアセトキシシラン等のアシロキシシラン;ジメチルビニルクロロシラン、メチルフェニルビニルクロロシラン、ジフェニルビニルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン等のハロシラン;ジメチルビニルシラノール、メチルフェニルビニルシラノール、ジフェニルビニルシラノール等のシラノールが例示され、好ましくは、アルケニル基を有するシラン化合物である。
上記の調製方法では、必要に応じて、一般式:
(4−n)SiX
で表されるシラン化合物(IV)を反応させることができる。式中、Rは前記と同様の基である。また、式中、Xも前記と同様の基である。また、式中、nは2〜4の整数である。
このようなシラン化合物(IV)としては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルジフェニルメトキシシラン、メチルジフェニルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン;トリメチルアセトキシシラン、メチルジフェニルアセトキシシラン、メチルジフェニルアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン等のアセトキシシラン;トリメチルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、テトラクロロシラン等のハロシラン;トリメチルシラノール、メチルジフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、ジメチルジヒドロキシシラン、メチルフェニルジヒドロキシシラン、ジフェニルジヒドロキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、フェニルトリヒドロキシシラン等のヒドロキシシランが例示される。
なお、上記の調製方法において、反応に供される成分(II)〜成分(IV)のいずれか一つはアルケニル基を有することが必要である。
上記の調製方法では、シラン化合物(I)とジシロキサン(II)および/またはシラン化合物(III)、必要に応じてシラン化合物(IV)を、酸もしくはアルカリの存在下、加水分解・縮合反応させることを特徴とする。各成分の仕込み割合は、得られるオルガノポリシロキサンが、平均単位式:
(R SiO1/2)(R SiO2/2)(RSiO3/2)(SiO4/2)
で表されるようになる量である。すなわち、式中、Rは前記と同様の基であり、Rは前記Rで表される基または前記Rで表される基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のRまたはRはアルケニル基であり、一分子中の少なくとも1個のRは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である。また、式中、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、好ましくは、0.05≦a≦0.7、0≦b≦0.4、0.3≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、特に好ましくは、0.1≦a≦0.6、0≦b≦0.3、0.4≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。
使用できる酸としては、塩酸、酢酸、蟻酸、硝酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、多価カルボン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、イオン交換樹脂が例示される。また、使用できるアルカリとしては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ;トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、アミノ基を有するアルコキシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン等の有機塩基化合物が例示される。
また、上記の調製方法において、有機溶剤を使用することができる。使用できる有機溶剤としては、エーテル類、ケトン類、アセテート類、芳香族あるいは脂肪族炭化水素、γ−ブチロラクトン等を、およびこれらの2種以上の混合物が例示される。好ましい有機溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、γ−ブチロラクトン、トルエン、キシレンが例示される。
上記の調製方法では、上記各成分の加水分解・縮合反応を促進するため、水、あるいは水とアルコールの混合液を添加することが好ましい。このアルコールとしては、メタノール、エタノールが好ましい。この反応は、加熱により促進され、有機溶媒を使用する場合には、その還流温度で反応を行うことが好ましい。
また、上記オルガノポリシロキサンの他の調製方法としては、一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(I)と一般式:
SiOSiR
で表されるジシロキサン(V)および/または一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(VI)を、酸の存在下、加水分解・縮合反応させることを特徴とする。
上記の一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(I)は、得られるオルガノポリシロキサンに縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を導入するための原料である。式中、Rは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、前記と同様の基が例示される。また、Xはアルコキシ基、アシロキシ基、ハロゲン原子、または水酸基であり、前記と同様の基が例示される。このようなシラン化合物(I)としては、前記と同様の化合物が例示される。
また、上記の一般式:
SiOSiR
で表されるジシロキサン(V)は、得られるオルガノポリシロキサン中にM単位のシロキサンを導入するための原料である。式中、Rは、アルキル基、フェニル基、または水素原子である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基が例示される。
このようなジシロキサン(V)としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンが例示され、好ましくは、ケイ素原子結合水素原子を有するジシロキサンである。
また、上記の一般式:
SiX
で表されるシラン化合物(VI)も、得られるオルガノポリシロキサンにM単位のシロキサンを導入するための原料である。式中、Rは前記と同様の基である。また、式中、Xも前記と同様の基である。
このようなシラン化合物(VI)としては、ジメチルメトキシシラン、メチルフェニルメトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチルフェニルエトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルフェニルメトキシシラン等のアルコキシシラン;ジメチルアセトキシシラン、メチルフェニルアセトキシシラン、ジフェニルアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、ジメチルフェニルアセトキシシラン等のアシロキシシラン;ジメチルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルフェニルクロロシラン等のハロシラン;ジメチルシラノール、メチルフェニルシラノール、ジフェニルシラノール等のシラノールが例示され、好ましくは、ケイ素原子結合水素原子を有するシラン化合物である。
上記の調製方法では、必要に応じて、一般式:
(4−n)SiX
で表されるシラン化合物(VII)を反応させることができる。式中、Rは前記と同様の基である。また、式中、Xも前記と同様の基である。また、式中、nは2〜4の整数である。
このようなシラン化合物(VII)としては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルジフェニルメトキシシラン、メチルジフェニルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン;トリメチルアセトキシシラン、メチルジフェニルアセトキシシラン、メチルジフェニルアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン等のアセトキシシラン;トリメチルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、テトラクロロシラン等のハロシラン;トリメチルシラノール、メチルジフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、ジメチルジヒドロキシシラン、メチルフェニルジヒドロキシシラン、ジフェニルジヒドロキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、フェニルトリヒドロキシシラン等のヒドロキシシランが例示される。
なお、上記の調製方法において、反応に供される成分(V)〜成分(VII)のいずれか一つはケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。
上記の調製方法では、シラン化合物(I)とジシロキサン(V)および/またはシラン化合物(VI)、必要に応じてシラン化合物(VII)を、酸の存在下、加水分解・縮合反応させることを特徴とする。各成分の仕込み割合は、得られるオルガノポリシロキサンが、平均単位式:
(R SiO1/2)(R SiO2/2)(RSiO3/2)(SiO4/2)
で表されるようになる量である。すなわち、式中、Rは前記と同様の基であり、Rは前記Rで表される基または前記Rで表される基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のRまたはRは水素原子であり、一分子中の少なくとも1個のRは縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である、また、式中、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、好ましくは、0.05≦a≦0.7、0≦b≦0.4、0.3≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、特に好ましくは、0.1≦a≦0.6、0≦b≦0.3、0.4≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。
使用できる酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の強酸;酢酸、蟻酸、シュウ酸、多価カルボン酸等のカルボン酸;無水酢酸等のカルボン酸無水物が例示される。
また、上記の調製方法において、有機溶剤を使用することができる。使用できる有機溶剤としては、上記と同様の溶剤が挙げられる。
上記の調製方法では、上記各成分の加水分解・縮合反応を促進するため、水、あるいは水とアルコールの混合液を添加することが好ましい。このアルコールとしては、メタノール、エタノールが好ましい。この反応は、加熱により促進され、有機溶媒を使用する場合には、その還流温度で反応を行うことが好ましい。
本コーティング剤は、上記のオルガノポリシロキサンを含有する硬化性シリコーン組成物からなり、その硬化機構は限定されないが、ヒドロシリル化反応、縮合反応、あるいは有機過酸化物によるラジカル反応が例示され、硬化反応が速やかに進行することから、ヒドロシリル化反応であることが好ましい。
このヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物からなるコーティング剤としては、例えば、縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するオルガノポリシロキサンがアルケニル基を有する場合には、
(A)平均単位式:
(R11 SiO1/2)(R11 SiO2/2)(R21SiO3/2)(SiO4/2)
(式中、R11は、アルキル基、アルケニル基、またはフェニル基であり、R21は前記R11で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR11またはR21はアルケニル基であり、一分子中の少なくとも1個のR21は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、および
(C)ヒドロシリル化反応用触媒
から少なくともなるコーティング剤が挙げられる。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、平均単位式:
(R11 SiO1/2)(R11 SiO2/2)(R21SiO3/2)(SiO4/2)
で表される。式中、R11は、アルキル基、アルケニル基、またはフェニル基である。R11のアルキル基としては、前記Rと同様の基が例示され、好ましくは、メチル基である。R11のアルケニル基としては、前記Rと同様の基が例示され、好ましくは、ビニル基である。
また、式中、R21は前記R11で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基である。R21のアルキル基としては、前記Rと同様の基が例示される。R21のアルケニル基としては、前記Rと同様の基が例示される。R21の縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、ナフチル基である。R21の縮合多環芳香族基含有基としては、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、アントラセニルエチル基、フェナントリルエチル基、ピレニルエチル基等の縮合多環芳香族基含有アルキル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、縮合多環芳香族基含有アルキル基であり、特に好ましくは、ナフチルエチル基である。特に、R21が縮合多環芳香族基含有アルキル基であるオルガノポリシロキサンは、その粘度が比較的低く、本コーティング剤の粘度を低くできるという効果がある。
なお、式中、一分子中の少なくとも1個のR11またはR21はアルケニル基である。また、式中、一分子中の少なくとも1個のR21は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、好ましくは、一分子中、R21の少なくとも50モル%が縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である。
また、式中、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、好ましくは、0.05≦a≦0.7、0≦b≦0.4、0.3≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、特に好ましくは、0.1≦a≦0.6、0≦b≦0.3、0.4≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。これは、aが上記範囲の下限未満であると、得られる組成物の取扱作業性が低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物の透明性が低下するからである。また、bが上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物にべたつきが生じるようになるからである。また、cが上記範囲の下限未満であると、硬化物の屈折率が著しく低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化物が硬く、脆くなりすぎるからである。さらに、dが上記範囲の上限を超えると、硬化物が非常に硬く、脆くなるからである。
(A)成分は上記平均単位式で表されるが、分子中のケイ素原子に少量の水酸基、あるいはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基を結合していてもよい。(A)成分がケイ素原子結合水酸基やケイ素原子結合アルコキシ基を有する場合には、本コーティング剤の接着性が向上したり、その硬化物の基材に対する密着性を向上したり、あるいは本コーティング剤に含有される他の成分との親和性が向上する場合がある。
また、(B)成分のオルガノポリシロキサンは、ケイ素原子結合水素原子を有するものであれば特に限定されない。(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の結合位置としては、分子鎖末端のケイ素原子および/または分子鎖中のケイ素原子が例示される。(B)成分中のケイ素原子に結合するその他の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくは、メチル基、フェニル基である。このような(B)成分の分子構造としては、直鎖状、分岐状、環状、網状、一部分岐を有する直鎖状が例示される。
このような(B)成分のオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、一般式:R'SiO1/2で表されるシロキサン単位と一般式:R'HSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、一般式:R'HSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、一般式:R'HSiO2/2で表されるシロキサン単位と一般式:R'SiO3/2で表されるシロキサン単位または式:HSiO3/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、およびこれらのオルガノポリシロキサンの二種以上の混合物が例示される。なお、式中のR'は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基である。
また、(C)成分のヒドロシリル化反応用触媒としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示され、本コーティング剤の硬化を著しく促進できることから白金系触媒が好ましい。この白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−アルケニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体が例示され、好ましくは、白金−アルケニルシロキサン錯体である。
また、他の本発明のコーティング剤として、例えば、縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するオルガノポリシロキサンがケイ素原子結合水素原子を有する場合には、
(D)平均単位式:
(R12 SiO1/2)(R12 SiO2/2)(R22SiO3/2)(SiO4/2)
(式中、R12は、アルキル基、フェニル基、または水素原子であり、R22は前記R12で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR12またはR22は水素原子であり、一分子中の少なくとも1個のR22は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン
(E)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、および
(C)ヒドロシリル化反応用触媒
から少なくともなるコーティング剤が挙げられる。
(D)成分のオルガノポリシロキサンは、平均単位式:
(R12 SiO1/2)(R12 SiO2/2)(R22SiO3/2)(SiO4/2)
で表される。式中、R12は、アルキル基、フェニル基、または水素原子である。R12のアルキル基としては、前記Rと同様の基が例示され、好ましくは、メチル基である。
また、式中、R22は前記R12で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基である。R22のアルキル基としては、前記Rと同様の基が例示される。R22の縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ピレニル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、ナフチル基である。R22の縮合多環芳香族基含有基としては、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、アントラセニルエチル基、フェナントリルエチル基、ピレニルエチル基等の縮合多環芳香族基含有アルキル基、およびこれらの縮合多環芳香族基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換した基が例示され、好ましくは、縮合多環芳香族基含有アルキル基であり、特に好ましくは、ナフチルエチル基である。特に、R22が縮合多環芳香族基含有アルキル基であるオルガノポリシロキサンは、その粘度が比較的低く、本コーティング剤の粘度を低くできるという効果がある。
なお、式中、一分子中の少なくとも1個のR12またはR22は水素原子である。また、式中、一分子中の少なくとも1個のR22は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、好ましくは、一分子中、R22の少なくとも50モル%が縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である。
また、式中、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、好ましくは、0.05≦a≦0.7、0≦b≦0.4、0.3≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数であり、特に好ましくは、0.1≦a≦0.6、0≦b≦0.3、0.4≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。これは、aが上記範囲の下限未満であると、本コーティング剤の取扱作業性が低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化物の透明性が低下するからである。また、bが上記範囲の上限を超えると、硬化物にべたつきが生じるようになるからである。また、cが上記範囲の下限未満であると、硬化物の屈折率が著しく低下するからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、硬化物が硬く、脆くなりすぎるからである。さらに、dが上記範囲の上限を超えると、硬化物が非常に硬く、脆くなるからである。
(D)成分は上記平均単位式で表されるが、分子中のケイ素原子に少量の水酸基、あるいはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基を結合していてもよい。(D)成分がケイ素原子結合水酸基やケイ素原子結合アルコキシ基を有する場合には、本コーティング剤の接着性が向上したり、その硬化物の基材に対する密着性を向上したり、あるいは本コーティング剤に含有される他の成分との親和性が向上する場合がある。
また、(E)成分のオルガノポリシロキサンはアルケニル基を有するものであれば特に限定されない。(E)成分中のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基が例示され、好ましくは、ビニル基である。(E)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子に結合する基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくは、メチル基、フェニル基である。このような(E)成分の分子構造としては、直鎖状、分岐状、環状、網状、一部分岐を有する直鎖状が例示される。
このような(E)成分のオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、一般式:R'SiO1/2で表されるシロキサン単位と一般式:R'R''SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、一般式:R'R''SiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、一般式:R'R''SiO2/2で表されるシロキサン単位と式:R'SiO3/2で表されるシロキサン単位または一般式:R''SiO3/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、およびこれらのオルガノポリシロキサンの二種以上の混合物が例示される。なお、式中のR'は前記と同様の基である。また、式中のR''はアルケニル基であり、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基が例示される。
また、ヒドロシリル化反応用触媒としては、前記と同様の触媒が例示される。
また、上記(A)成分、(D)成分、および(C)成分から少なくともなるコーティング剤を調製することもできる。なお、上記(A)成分、(D)成分、および(C)成分については前記のとおりである。
ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンの含有量は特に限定されないが、本コーティング剤中のアルケニル基に対して、ケイ素原子結合水素原子がモル比で0.1〜5となる範囲内の量であり、特に、0.5〜2となる範囲内の量であることが好ましい。
また、(C)成分の含有量は本コーティング剤の硬化を促進する量であれば特に限定されないが、具体的には、本コーティング剤に対して、重量単位で、(C)成分中の触媒金属が0.01〜500ppmの範囲内となる量、さらには、0.01〜100ppmの範囲内となる量、特には、0.01〜50ppmの範囲内となる量であることが好ましい。
また、本コーティング剤には、その接着性を向上させるための接着付与剤を含有してもよい。この接着付与剤としては、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を一分子中に少なくとも1個有する有機ケイ素化合物が好ましい。このアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基が例示され、特に、メトキシ基が好ましい。また、この有機ケイ素化合物のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基;3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキシルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基等のエポキシ基含有一価有機基;3−メタクリロキシプロピル基等のアクリル基含有一価有機基;水素原子が例示される。この有機ケイ素化合物はケイ素原子結合アルケニル基またはケイ素原子結合水素原子を有することが好ましい。また、各種の基材に対して良好な接着性を付与できることから、この有機ケイ素化合物は一分子中に少なくとも1個のエポキシ基含有一価有機基を有するものであることが好ましい。このような有機ケイ素化合物としては、オルガノシラン化合物、オルガノシロキサンオリゴマー、アルキルシリケートが例示される。このオルガノシロキサンオリゴマーあるいはアルキルシリケートの分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、網状が例示され、特に、直鎖状、分枝鎖状、網状であることが好ましい。このような有機ケイ素化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物;一分子中にケイ素原子結合アルケニル基もしくはケイ素原子結合水素原子、およびケイ素原子結合アルコキシ基をそれぞれ少なくとも1個ずつ有するシロキサン化合物、ケイ素原子結合アルコキシ基を少なくとも1個有するシラン化合物またはシロキサン化合物と一分子中にケイ素原子結合ヒドロキシ基とケイ素原子結合アルケニル基をそれぞれ少なくとも1個ずつ有するシロキサン化合物との混合物、メチルポリシリケート、エチルポリシリケート、エポキシ基含有エチルポリシリケートが例示される。
この接着付与剤の含有量は限定されないが、本コーティング剤の合計100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲内であることが好ましい。
また、本コーティング剤には、その他任意の成分として、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の反応抑制剤を含有してもよい。
この反応抑制剤の含有量は限定されないが、本コーティング剤100重量部に対して、0.0001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
また、本コーティング剤には、その他任意の成分として、蛍光材を含有することができる。この蛍光体としては、例えば、発光ダイオード(LED)に広く利用されている、酸化物系蛍光体、酸窒化物系蛍光体、窒化物系蛍光体、硫化物系蛍光体、酸硫化物系蛍光体等からなる黄色、赤色、緑色、青色発光蛍光体が挙げられる。酸化物系蛍光体としては、セリウムイオンを包含するイットリウム、アルミニウム、ガーネット系のYAG系緑色〜黄色発光蛍光体、セリウムイオンを包含するテルビウム、アルミニウム、ガーネット系のTAG系黄色発光蛍光体、および、セリウムやユーロピウムイオンを包含するシリケート系緑色〜黄色発光蛍光体が例示される。酸窒化物蛍光体としては、ユーロピウムイオンを包含するケイ素、アルミニウム、酸素、窒素系のサイアロン系赤色〜緑色発光蛍光体が例示される。窒化物系蛍光体としては、ユーロピウムイオンを包含するカルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、ケイ素、窒素系のカズン系赤色発光蛍光体が例示される。硫化物系としては、銅イオンやアルミニウムイオンを包含するZnS系緑色発色蛍光体が例示される。酸硫化物系蛍光体としては、ユーロピウムイオンを包含するYS系赤色発光蛍光体が例示される。これらの蛍光材は、1種もしくは2種以上の混合物を用いてもよい。
この蛍光材の含有量は特に限定されないが、本コーティング剤中、0.1〜70重量%の範囲内であり、さらには、1〜20重量%の範囲内であることが好ましい。
また、本コーティング剤には、本発明の目的を損なわない限り、その他任意の成分として、シリカ、ガラス、アルミナ、酸化亜鉛等の無機質充填剤;ポリメタクリレート樹脂等の有機樹脂微粉末;耐熱剤、染料、顔料、難燃性付与剤、溶剤等を含有してもよい。
本コーティング剤は室温もしくは加熱により硬化が進行するが、迅速に硬化させるためには加熱することが好ましい。この加熱温度としては、50〜200℃の範囲内であることが好ましい。
次に、本発明の電気・電子機器について詳細に説明する。
本発明の電気・電子機器は、上記のコーティング剤の硬化物で被覆されていることを特徴とし、特に、電気・電子機器の金属部が上記のコーティング剤の硬化物で被覆されていることを特徴とする。このような電気・電子機器としては、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、LEDが例示される。このような電気・電子機器における金属部としては、例えば、電極、回路基板上の電気回路、LEDの反射板が挙げられる。このような腐食性物質による腐食が懸念される金属部の金属としては、銀、銅、アルミニウム、またはそれらの合金が例示される。
次に、本発明の電気・電子機器の金属部の保護方法を詳細に説明する。
本発明の方法は、腐食性物質に曝される電気・電子機器の金属部に、上記のコーティング剤を塗布した後、硬化することにより、前記金属部の腐食性物質による腐食を抑制する方法である。この電気・電子機器としては、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、LEDが例示される。これらの電気・電子機器の金属部としては、電極、回路基板上の電気回路、LEDの反射板が例示される。このような腐食性物質による腐食が懸念される金属部の金属としては、銀、銅、アルミニウム、またはそれらの合金が例示される。
また、この腐食性物質としては、硫黄、または含硫黄化合物が例示され、この含硫黄化合物としては、硫化水素、亜硫酸ガス、硫酸ミスト、メルカプタンガスが例示される。これらの腐食性物質は、電気・電子機器やそれらの部品の製造時や使用時に雰囲気中に存在していることが多く、また、電気・電子機器の使用時に、それらの内部の部品や材料から発生することもある。
本発明の方法では、まずはじめに、腐食性物質に曝される電気・電子機器の金属部にコーティング剤を塗布する。コーティング剤を塗布する前に、必要に応じて導電部を洗浄してもよい。また、コーティング剤の塗布方法は限定されず、ディスペンサーによる塗布、スクレーパによる塗布、はけによる塗布が例示される。
本発明の方法では、金属部に塗布するコーティング剤の厚さは限定されないが、100μm〜5mmの範囲内であることが好ましい。これは、金属部に塗布するコーティング剤の厚さが上記下限未満であると、得られる硬化物により、金属部の腐食性物質による腐食を十分に抑制できなくなるからであり、一方、上記範囲の上限をこえても、金属部の腐食性物質による腐食を抑制する効果の著しい向上が見られないからである。
本発明の方法では、次に、コーティング剤を硬化させる。この硬化条件は限定されないが、室温で硬化するため、電気・電子機器を加熱したくない場合に好適である。もちろん、コーティング剤は加熱により硬化が促進される。上記のコーティング剤を室温で硬化させる場合には、数分間〜1週間程度静置することが好ましい。
本発明のコーティング剤、電気・電子機器、および電気・電子機器の金属部の保護方法を実施例により詳細に説明する。なお、式中、Me、Ph、Vi、Naphはそれぞれ、メチル基、フェニル基、ビニル基、1−ナフチル基を表す。また、銅板の腐食試験、およびLEDの腐食試験を次のようにして行った。
[銅板の腐食試験]
表面をサンドペーパーで磨き、アセトンで洗浄した銅板の表面にコーティング剤を1mm厚で塗布した後、150℃オーブンで60分間加熱して硬化させて試験体を作製した。この試験体を硫黄0.3±0.03gの入った450mlの密栓できるガラス容器に入れ、80℃、51時間放置した後、ガラス容器から取り出し、キシレンで硬化皮膜を除去して、試験体の銅板の腐食状況を観察した。腐食試験後の銅板の変色度合いを目視により観察し、変色がない場合を○、少し変色している場合を△、激しく変色している場合を×として評価した。
[LEDの腐食試験]
ポリフタルアミド(PPA)樹脂ケースによって周囲を囲まれた一辺5mm×5mmのI−Chiun Precision Industry社製のTTI−5074のLEDリードフレームの中央ダイ搭載部に、BridgeLux社製のMKO4545Cの1辺1mm×1mmのLEDチップを搭載し、次いで、LEDチップとインナーリードを1.5mil太さの金ボンディングワイヤにより電気的に接続してLEDを作製した。
このLEDのポリフタルアミド(PPA)樹脂ケース内に、コーティング剤を14.5mg注入し、150℃、1時間保持して硬化させることにより、インナーリード部とLEDチップを被覆したLEDを作製した。
次に、このLEDを硫黄1.2gの入った450mlの密栓できるガラス容器に入れ、80℃、116時間あるいは428時間放置後、Keithley社製2600 Sourcemeterにて150mAをLEDに通電した。LEDの光量をInstrumental Systems社製ISP250(250mm積分球)とCAS−140CT(スペクトロメーター)を用いて測定した。なお、試験前の発光輝度を100%として比較した。さらに、腐食試験におけるLEDの外観を顕微鏡により観察した。
[参考例1]
反応容器に、1−ナフチルトリメトキシシラン 10g(40.3mmol)、メチルジフェニルシラノール 1.2g(5.6mmol)、1,3−ジビニル−1,3−ジフェニルジメチルジシロキサン 3.3g(10.6mmol)、およびトルエン 20gを投入し、予め混合した後、水 2.2g(122.1mmol)、およびメタノール 10gを投入し、撹拌下、トリフルオロメタンスルホン酸 0.069g(0.46mmol)を投入し、2時間加熱還流を行った。その後、85℃になるまで加熱常圧留去を行い、この温度で1時間反応させた。次いで、水酸化カリウム 0.06g(1.1mmol)を投入し、反応温度が120℃になるまで加熱常圧留去を行い、この温度で1時間反応させた。室温まで冷却し、酢酸 0.07g(1.2mmol)を投入し、中和反応を行った。生成した塩を濾別した後、得られた透明な溶液から低沸点物を加熱減圧除去し、無色透明なガム状粘稠液体 10.0g(収率:85.5%)を得た。
NMR分析の結果、この液体は、平均単位式:
(MePhSiO1/2)0.08(MePhViSiO1/2)0.32(NaphSiO3/2)0.60
で表されるオルガノポリシロキサンであることがわかった。このオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は1,000であり、分散度(Mw/Mn)は1.11であり、屈折率は1.623であった。
[参考例2]
反応容器に、1−ナフチルトリメトキシシラン 50g(201.3mmol)、1,3−ジビニル−1,3−ジフェニルジメチルジシロキサン 20.9g(67.3mmol)、およびトルエン 100gを投入し、予め混合した後、水 12.0g(666.1mmol)、およびメタノール 50gを投入し、撹拌下、トリフルオロメタンスルホン酸 0.345g(2.3mmol)を投入し、2時間加熱還流を行った。その後、85℃になるまで加熱常圧留去を行い、この温度で1時間反応させた。次いで、水酸化カリウム 0.30g(5.4mmol)を投入し、反応温度が120℃になるまで加熱常圧留去を行い、この温度で1時間反応させた。室温まで冷却し、酢酸 0.40g(6.7mmol)を投入し、中和反応を行った。生成した塩を濾別した後、得られた透明な溶液から低沸点物を加熱減圧除去し、無色透明な粘稠液体 56.7g(収率:99.3%)を得た。
NMR分析の結果、この粘稠液体は、平均単位式:
(MeViPhSiO1/2)0.40(NaphSiO3/2)0.60
で表されるオルガノポリシロキサンであることがわかった。このオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は1,100であり、分散度(Mw/Mn)は1.12であり、屈折率は1.622であった。
[参考例3]
反応容器に、1−ナフチルトリメトキシシラン 50g(201mmol)を投入し、加熱溶融させた後、トリフルオロメタンスルホン酸 0.06g(0.4mmol)を添加した。45〜50℃に加熱しながら、酢酸 9.3g(154.9mmol)を滴下した。滴下終了後、50℃で30分間加熱撹拌した。反応温度が80℃になるまで低沸点物を加熱常圧留去した。その後、室温まで冷却し、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン 24.4g(181.6mmol)を滴下し、反応温度が45℃になるまで加熱した。次いで、酢酸 18gを45℃〜50℃で滴下した。滴下終了後、50℃で30分間加熱撹拌した。空冷または水冷にて60℃以下を保ちながら、無水酢酸 15.5g(151.8mmol)を滴下し、滴下終了後、50℃で30分間加熱撹拌を行った。次に、トルエンと水を投入し、撹拌、静置及び下層抜き出しを繰り返し、水洗を行った。下層のpHが7であることを確認した後、上層であるトルエン層から低沸点物を加熱減圧留去し、無色透明な液体 43g(収率76.0%)を得た。
NMR分析の結果、この液体は、平均単位式:
(HMeSiO1/2)0.59(NaphSiO3/2)0.41
で表されるオルガノポリシロキサンであることがわかった。このオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は660であり、分散度(Mw/Mn)は1.05であり、屈折率は1.548であった。
[実施例1]
参考例1で調製した、平均単位式:
(MePhSiO1/2)0.08(MePhViSiO1/2)0.32(NaphSiO3/2)0.60
で表されるオルガノポリシロキサン 4.01g、平均式:
HMeSiO(PhSiO)2.5SiMe
で表されるオルガノポリシロキサン 1.77g、参考例3で調製した、平均単位式:
(HMeSiO1/2)0.59(NaphSiO3/2)0.41
で表されるオルガノポリシロキサン 0.33g、環状メチルビニルシロキサン 0.038g、および白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン溶液(本組成物中に白金が重量単位で2ppmとなる量)を均一に混合してコーティング剤を調製した。
このコーティング剤を用いて上記のように作製した銅板について腐食試験を行った。また、このコーティング剤を用いて上記のように作製したLEDについて腐食試験を行った。その結果を表1に示した。また、腐食試験における経時でのLEDの外観の変化を図3に示した。
[実施例2]
参考例2で調製した、平均単位式:
(MeViPhSiO1/2)0.40(NaphSiO3/2)0.60
で表されるオルガノポリシロキサン 12g、平均式:
HMeSiO(PhSiO)2.5SiMe
で表されるオルガノポリシロキサン 5.34g、参考例3で調製した、平均単位式:
(HMeSiO1/2)0.59(NaphSiO3/2)0.41
で表されるオルガノポリシロキサン 1.8g、環状メチルビニルシロキサン 0.06g、および白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン溶液(本組成物中に白金が重量単位で2ppmとなる量)を均一に混合してコーティング剤を調製した。
このコーティング剤を用いて上記のように作製した銅板について腐食試験を行った。また、このコーティング剤を用いて上記のように作製したLEDについて腐食試験を行った。その結果を表1に示した。また、腐食試験における経時でのLEDの外観の変化を図4に示した。
[実施例3]
平均式:
ViMeSiO(MePhSiO)25SiMeVi
で表されるオルガノポリシロキサン 9g、参考例3で調製した、平均単位式:
(HMeSiO1/2)0.59(NaphSiO3/2)0.41
で表されるオルガノポリシロキサン 1.02g、環状メチルビニルシロキサン 0.06g、および白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン溶液(本組成物中に白金が重量単位で2ppmとなる量)を均一に混合してコーティング剤を調製した。
このコーティング剤を用いて上記のように作製した銅板について腐食試験を行った。腐食試験前の試験体の写真を図1の(C)で示し、腐食試験後の試験体の写真を図2の(C)で示した。また、このコーティング剤を用いて上記のように作製したLEDについて腐食試験を行った。その結果を表1に示した。また、腐食試験における経時でのLEDの外観の変化を図5に示した。
[比較例1]
平均単位式:
(MeViSiO1/2)0.25(PhSiO3/2)0.75
で表されるオルガノポリシロキサン 4.9g、平均単位式:
(MeViSiO1/2)0.10(MeSiO1/2)0.15(PhSiO3/2)0.75
で表されるオルガノポリシロキサン 0.65g、平均式:
HMeSiO(PhSiO)SiMe
で表されるオルガノポリシロキサン 1.5g、平均単位式:
(HMe2SiO1/2)0.60(PhSiO3/2)0.40
で表されるオルガノポリシロキサン 0.16g、環状メチルビニルシロキサン 0.02g、および白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン溶液(本組成物中に白金が重量単位で2ppmとなる量)を均一に混合してコーティング剤を調製した。
このコーティング剤を用いて上記のように作製した銅板について腐食試験を行った。腐食試験前の試験体の写真を図1の(B)で示し、腐食試験後の試験体の写真を図2の(B)で示した。また、このコーティング剤を用いて上記のように作製したLEDについて腐食試験を行った。その結果を表1に示した。また、腐食試験における経時でのLEDの外観の変化を図6に示した。
[比較例2]
銅板の腐食試験において、比較のため、表面をサンドペーパーで磨き、アセトンで洗浄した銅板を上記と同様に試験した。腐食試験前の試験体の写真を図1の(A)で示し、腐食試験後の試験体の写真を図2の(A)で示した。また、LEDの腐食試験において、比較のため、コーティング剤を塗布しないLEDを上記と同様に試験した。その結果を表1に示した。
Figure 0006022236
本発明のコーティング剤は、電気・電子機器の金属部の腐食性物質による腐食を抑制できるので、銅、銀、アルミニウム等の腐食しやすい金属を使用しているLED等の電気・電子機器のコーティング剤として好適である。

Claims (12)

  1. 平均単位式:
    (R SiO 1/2 ) (R SiO 2/2 ) (R SiO 3/2 ) (SiO 4/2 )
    (式中、R は、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、または水素原子であり、R は前記R で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR もしくはR はアルケニル基または水素原子であり、一分子中の少なくとも1個のR は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
    で表される、縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基を有するオルガノポリシロキサンを含有する硬化性シリコーン組成物からなるコーティング剤。
  2. 一分子中、Rの少なくとも50モル%が縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基である、請求項記載のコーティング剤。
  3. 縮合多環芳香族基がナフチル基である、請求項1または2記載のコーティング剤。
  4. 硬化性シリコーン組成物がヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物である、請求項1記載のコーティング剤。
  5. ヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物が、
    (A)平均単位式:
    (R11 SiO1/2)(R11 SiO2/2)(R21SiO3/2)(SiO4/2)
    (式中、R11は、アルキル基、アルケニル基、またはフェニル基であり、R21は前記R11で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR11またはR21はアルケニル基であり、一分子中の少なくとも1個のR21は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、
    (B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、および
    (C)ヒドロシリル化反応用触媒
    から少なくともなる、請求項記載のコーティング剤。
  6. ヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物が、
    (D)平均単位式:
    (R12 SiO1/2)(R12 SiO2/2)(R22SiO3/2)(SiO4/2)
    (式中、R12は、アルキル基、フェニル基、または水素原子であり、R22は前記R12で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR12またはR22は水素原子であり、一分子中の少なくとも1個のR22は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、
    (E)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、および
    (C)ヒドロシリル化反応用触媒
    から少なくともなる、請求項記載のコーティング剤。
  7. ヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物が、
    (A)平均単位式:
    (R11 SiO1/2)(R11 SiO2/2)(R21SiO3/2)(SiO4/2)
    (式中、R11は、アルキル基、アルケニル基、またはフェニル基であり、R21は前記R11で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR11またはR21はアルケニル基であり、一分子中の少なくとも1個のR21は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、
    (D)平均単位式:
    (R12 SiO1/2)(R12 SiO2/2)(R22SiO3/2)(SiO4/2)
    (式中、R12は、アルキル基、フェニル基、または水素原子であり、R22は前記R12で表される基、または縮合多環芳香族基もしくは縮合多環芳香族基含有基であり、ただし、一分子中の少なくとも1個のR12またはR22は水素原子であり、一分子中の少なくとも1個のR22は縮合多環芳香族基または縮合多環芳香族基含有基であり、a、b、c、およびdは、それぞれ、0.01≦a≦0.8、0≦b≦0.5、0.2≦c≦0.9、0≦d<0.2、かつ、a+b+c+d=1を満たす数である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、および
    (C)ヒドロシリル化反応用触媒
    から少なくともなる、請求項記載のコーティング剤。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項記載のコーティング剤の硬化物で被覆されてなる電気・電子機器。
  9. 電気・電子機器が金属部を有する、請求項記載の電気・電子機器。
  10. 金属部が銀、銅、アルミニウム、またはそれらの合金により形成されている、請求項記載の電気・電子機器。
  11. 腐食性物質や湿気に曝される電気・電子機器の金属部に、請求項1乃至のいずれか1項記載のコーティング剤を塗布した後、該コーティング剤を硬化する、電気・電子機器の金属部の保護方法。
  12. 金属部が銀、銅、アルミニウム、またはそれらの合金により形成されている、請求項11記載の保護方法。
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