JP6021409B2 - サトウキビの加工方法と加工装置 - Google Patents
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Description
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、いろいろな味付きで、見た目も美しい、新鮮なサトウキビジュースを容易に搾汁可能とすることにある。
しかも、前記カッター対の外側に連結され、サトウキビ入口がらっぱ状に拡がったサトウキビガイド対が、前記サトウキビの左右側や上下側の外皮の凸曲面に凹曲面が弾圧してガイドし、前記サトウキビの太さよりカッター対の上下方向と左右方向の間隔を小さくした状態で、カッター対を移動させる。
前記カッター対の外側に連結され、サトウキビ入口がらっぱ状に拡がり、前記サトウキビの左右側や上下側の凸曲外表面に弾圧してガイドすべく凹曲面になったサトウキビガイド対を設けてあり、
前記カッター対の上下方向と左右方向とが前記繊維の方向にずらして配置してあり、しかも前記サトウキビの太さよりカッター対の間隔が小さくなるように前記サトウキビガイド対を前記サトウキビの表面に弾圧させるバネ手段を設けると共に押し出し棒で前記サトウキビを前記カッター対の方向に押して移動させる構造であるサトウキビの固い皮を剥ぐ装置である。
しかも、前記カッター対の外側に連結され、サトウキビ入口がらっぱ状に拡がったサトウキビガイド対が、前記サトウキビの左右側や上下側の外皮の凸曲面に凹曲面が弾圧してガイドし、前記サトウキビの太さよりカッター対の上下方向と左右方向の間隔を小さくした状態で、カッター対を移動させるので、剥ぐ表皮を一定厚に維持できる。
しかも前記サトウキビの太さよりカッター対の間隔が小さくなるように前記サトウキビの表面に弾圧させるバネ手段を設けるので、外皮は一定厚に剥ける。押し出し棒で前記サトウキビを前記カッター対の方向に押して移動させるので、
外面を利用して送る構造と違って、簡単な構造で確実に皮むきできる。
使用に際しては、図2(1)のように、1本のサトウキビCを凹刃1の中に載せて、サトウキビCの上に上刃4を載せた状態で、把手6を押す。把手6を押して、サトウキビCが途中まで切れている状態が(2)であり、サトウキビCが完全に切れた状態が(3)である。このように、凹刃1中に入れた1本のサトウキビCが転動して離脱する恐れが無いので、安全であり、しかも上刃4が凸円弧状のため、軽い力で切ることができる。また、装置が小型なため、持ち運びや保管も簡便である。
図3の丸印は、凹刃1と凸円弧状刃5との接点が、切断操作に伴って移動していく様子を示している。
図5は、この皮剥き器の斜視図であり、(1) は全体を、(2) は連結部を示している。左右用も上下用も、節を切除されたサトウキビCの先端が入り易いようにらっぱ状に拡がった入口7・7とサトウキビCの左右側や上下側の凸曲面をガイドすべく凹曲面になったガイド部8・8を有している。また、通過するサトウキビCの外面に押し付けるスプリングS・Sを背部に有している。
そして、ガイド部8・8の後寄りに連結板9・9を介して円弧状の皮剥きカッター10・10を一体に備えている。このカッター10・10は、サトウキビCの先端が到来したときに、相対的に先端に食い込めるように先端10e・10eが尖っており、また連結板9・9の先端9e・9eは、剥いた皮を2分割し易いように尖っている。従って、これらは左右対の状態で対向している。
図のように、左右用の皮剥き器と、上下用の皮剥き器は全く同じ構造である。ただし、上下用は90度回転して、サトウキビの上側と下側に対の状態で、ガイド部8・8やカッター10・10、連結板9・9が位置する。従って、図4、図6、図7の左半分は水平断面図であるのに対し、右半分は鉛直断面を示している。
され、(6)のように、ガイド8・8の凹曲面でガイドされながら、(7)のように、カッター10・10の尖った先端10e・10eがサトウキビCの上下の先端に食い込んで、皮の上下部分が剥かれ、次いで前記の連結板9・9の尖った先端9e・9eが食い込んで、(8)の剥いた皮Pを2分割してから排出すると共に、(9)のように上下の皮剥きも完了した剥きサトウキビcも皮剥き器から排出される。
以上の説明とは逆に、サトウキビの上下の皮を先に剥きたい場合は、上から排出される皮のガイド手段を設ければよく、前記のように上から落下して来た皮が次の工程の障害となる問題は解消される。
なお、サトウキビCにガイド8・8やカッター10・10を弾圧するスプリングS・Sは、板バネでもよいし、バネ以外の弾性体でも足りる。
この結果から判断すると、直径が35〜45mmのサトウキビCだと、ほぼ真円の剥き身となるが、細くなると皮の剥き残りが生じる。従って、最も多いサトウキビの太さの曲率とカッター10の曲率とが同等であることが望ましい。
次いで、図10のように、合成樹脂のパック12に入れて封止すると共に、冷蔵庫に入れて保存する。ユーザは、このパック12を開けて、中身の漬け汁つきの剥きサトウキビcを取り出して搾汁機にかけると、サトウキビの汁と漬け汁が混ざることで、漬け汁の味のするサトウキビジュースとなる。従って、これを新鮮な絞りたてのジュースとして、消費者に提供することができる。
また、菌を加えて発酵させる際に浸出する、ハエの付きやすい液体を集めて供給すると、蜂に代えてハエを集め、受粉の役目を果たすこともできる。
1.サトウキビはジュースにするとわずか数分で酸化変色するため、ジュースにしてから流通に乗せるのが難しい。酸化防止のための加工を施してから流通に乗せる方法もあるが、風味が損なわれ、新鮮な絞りたてジュースとはならない。剥き身のままだとそれが無く、流通しやすい形態なので、絞りたてのサトウキビジュースを手軽に広範囲に展開していくことができる。
2.剥き身のサトウキビcは小さいので、店舗での保管が容易である。
3.衛生管理された加工場で剥き身・包装されるので衛生的に安全である。
4.店頭で皮を剥く煩わしさが無く、開封してそのままジューサーにかけられるので、素早くお客様にジュースを提供できる。
5.ジュース1杯分の剥き身本数をジューサーにかけ、そのままコップに入れてお客様に出すので、中間的な容器が不要となる。糖蜜を含むサトウキビジュースは、カビや微生物の繁殖が早いので、容器や装置を3〜4時間おきに洗浄する必要がある。そのため、なるべく容器や装置を汚さないようにすることや、ジュースに触れる物を少なくするなど、全体的にシンプルにすることが衛生管理上良く、店舗側のコスト抑制にも繋がる。
6.小型化されたジューサーと衛生管理された剥き身パックであれば、ホテルのラウンジや都心のジューススタンド等、提供できる範囲が広がる。
7.節や皮が付いた状態の搾りかすは、細かい粉状のごみがぽろぽろと落下しやすく、また長いため搾汁後の処理も大変である。しかし剥き身にすることで、中の繊維だけとなった搾りかすからは、ごみの落下等はほとんど発生しない。また小さいので、処理も簡単である。
8.加工場でシークァーサーやパッションフルーツ等の果汁に漬けこむことで、店頭で果汁を加える手間が省ける。サトウキビを剥き身にすることで、素早く全体に果汁を付着・浸透させることができ、剥き身c表面の変色防止や風味付けが可能となる。例えばサトウキビ剥き身cをシークァーサー果汁に漬けこむことで、店頭で簡単にシークァーサー風味のサトウキビジュースが出来る。また、ゴーヤーやケールといった、そのままでは飲みにくい青汁系ジュースに甘みと酸味を加える場合にも便利で、本物志向の高い現代社会で白糖に代わる天然甘味料としての付加価値は高い。
9、サトウキビのみのジュースは数分で酸化し色が悪くなるが、パッションフルーツやシークァーサー等、酸味のある果汁を全面に付着させるだけで、搾汁したジュースの酸化変色を防ぐことが出来る。そのため、サトウキビジュース単品より、果汁を付着させたサトウキビジュースの方が、商品価値が高い。
このようにサトウキビの節や皮を取り除き、剥き身にすることで果汁の浸み込みを促し、果汁を浸み込ませることで、出てくるジュースの酸化・変色を防ぐことができ、更にジュースの風味が良くなり、絞りたて生ジュースを簡単にお客様に提供できるようになる。また店舗側での衛生管理がしやすく、絞りカスの処理も簡単なので、ホテルや都心のジューススタンド等でも提供可能となる。
1回のロットの工程で左右・上下のカッター刃を通過し、合計8枚の皮が剥ける。この皮むき機に投入できるサトウキビの外径は25mm〜45mmであるが、皮の厚みを2.0mmと仮定した場合、サトウキビに一番多い、外径35mm〜40mmできれいに皮が剥けるように設定した。
この設定はカッターやガイドの曲面のR:曲率を変えることで変更できる。最初のカッターを左右にすることで、皮が落下しやすく、次の上下の皮むきの障害とならないようにした。また、最初に剥かれる左右の皮が、次の工程で干渉しないように、カッターの後尾に外向きの曲面を付け、排出される皮が外側にガイドされるようにした。
c サトウキビの剥き身
1 凹刃
3 回動支点
5 凸円弧状の刃
7 入口
8 ガイド部
S スプリング
9 連結板
9e 先端
10 皮剥きカッター
10e 先端
11 押し出し棒
P サトウキビの固い皮
12 合成樹脂のパック
Claims (7)
- 搾汁を砂糖の原料とするサトウキビの節を予め除いてから、固い皮より内側に円弧状のカッター対が食い込んで繊維の方向に相対移動して前記皮を剥いで除去する方法であって、
前記カッター対の外側に連結され、サトウキビ入口がらっぱ状に拡がったサトウキビガイド対が、前記サトウキビの左右側や上下側の外皮の凸曲面に凹曲面が弾圧してガイドし、前記サトウキビの太さよりカッター対の上下方向と左右方向の間隔を小さくした状態で、
押し出し棒で前記サトウキビを前記カッター対の方向に押して移動させることを特徴とするサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。 - 前記の左右のカッター対で左右側の皮を除去した後に、上下のカッター対が上下側の皮を除去するように前記繊維方向にカッター対をずらして配置することを特徴とする請求項1に記載のサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。
- 剥いた皮を2分し易いように、前記のカッターとサトウキビガイドとの間に配設された連結手段の先端を尖った形状にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。
- 前記サトウキビの固い節を予め切除するために、1本のサトウキビが入るサイズの凹刃を有する下刃と、前記下刃の一端に回動支点を有する上刃を設け、この上刃を凸円弧状とすることで、サトウキビの節を切除して、サトウキビの繊維の方向に前記カッターの刃先が入り易くすることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。
- 予め節を除いた後に、サトウキビの表面に沢山の凹凸ができるように前記方法で皮を剥いて搾汁を容易にした剥きサトウキビを漬け汁に漬けて味付けすると共に、表面を前記漬け汁で覆って酸化変色を防ぐことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。
- 前記の方法で硬い皮を除いて搾汁を容易にした剥きサトウキビを漬け汁に漬けて味付けすると共に、表面を前記漬け汁で覆って酸化変色を防いである剥きサトウキビを搾汁してサトウキビジュースにすることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のサトウキビの固い皮を剥ぐ方法。
- 予め節を除いてあるサトウキビの繊維の方向に相対移動して固い皮より内側に食い込んで前記皮を剥いで除去する円弧状のカッター対を有しており、
前記カッター対の外側に連結され、サトウキビ入口がらっぱ状に拡がり、前記サトウキビの左右側や上下側の凸曲外表面に弾圧してガイドすべく凹曲面になったサトウキビガイド対を設けてあり、
前記カッター対の上下方向と左右方向とを前記繊維の方向にずらして配置してあり、しかも前記サトウキビの太さよりカッター対の間隔が小さくなるように前記サトウキビガイド対を前記サトウキビの表面に弾圧させるバネ手段を設けると共に押し出し棒で前記サトウキビを前記カッター対の方向に押して移動させる構造であることを特徴とするサトウキビの固い皮を剥ぐ装置。
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