JP6021034B1 - 熱光起電力発電装置用の輻射ユニットおよびこれを用いた熱光起電力発電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この装置では、燃焼室の一側にエミッタを配置すると共に燃焼室の他側に光電変換素子を配置して燃焼室に対面するエミッタ表面と光電変換素子とを互いに対面せしめ、燃焼室によりエミッタの温度を上昇させると共にエミッタからの輻射光を光電変換素子に入射させて光電変換素子から電気エネルギを取り出している。
ところが、エミッタを用いていない熱光起電力発電装置は、選択輻射性が良くない。例えば、上記の燃焼輝力発電装置(特許文献4参照)では、輻射エネルギ源である光輝炎を発生させる燃料について具体的な説明がない。
また、上記の燃焼光発電装置(特許文献5参照)では、実現性や発電効率を評価する際、燃焼炎と光電変換体の間に配置されたガラスフィルタの耐熱性、耐久性及び透光率が重要であるが、実施例や運転データは開示されていない。
また、フォトニック結晶エミッタ(特許文献6参照)は、十分な輻射放射特性が得られていない上に低コストで大面積に微細構造を形成することが難しいため、実用化に至っていない。
さらに、希土類を混入したガラスを用いたエミッタの場合(特許文献7参照)、希土類元素の耐久性が低く高コストであることに加え、波長のチューニングが難しい。
一方、従来から、金属表面に酸化物多層膜による反射防止膜を形成することによって、特定の波長の光の放出効率が向上することが報告されている。しかし、通常の干渉フィルタに用いられる材料では、反射率を低くするために多数の層を積層する必要があり、製造コスト、耐久性の点で問題があった。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたものであり、耐久性に優れており、しかも高い選択輻射性を有する輻射源を備えた、熱光起電力発電装置用の輻射ユニットおよびこれを用いた熱光起電力発電装置を提供することを課題としている。
前記選択輻射性元素は、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、フッ素(F)、ネオン(Ne)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、セレン(Se)、臭素(Br)、クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)のうちの少なくともいずれか一つである。
前記加熱部は、燃料の燃焼により、前記加熱対象物に与える燃焼熱を発生させるものであり、当該加熱部の下流側に連なる燃焼ガス流路部と、前記輝線輻射ガスを配置するための輝線輻射ガス配置部とを、さらに備えており、前記燃焼ガス流路部からの燃焼熱エネルギによって、前記輝線輻射ガスを加熱するようになっており、前記輝線輻射ガス配置部は、加熱された前記輝線輻射ガスから放出される前記輝線輻射エネルギを前記光電変換手段に向けて放出する輝線輻射エネルギ放出部を備えている。
前記燃焼熱エネルギは、前記燃焼ガス流路部内の燃焼ガスから放出される燃焼ガス輻射エネルギである。
前記輝線輻射ガス配置部は、前記燃焼ガス流路部に対向配置された被加熱部を備えている。
前記輝線輻射ガス配置部は、前記燃焼ガス流路部に接する被加熱部を備えている。
前記輝線輻射ガス配置部の前記被加熱部は、前記燃焼ガス流路部に内包されている。
前記輝線輻射ガス配置部の前記被加熱部は、少なくともその一部として、加熱されたときに輝線輻射ガス内に熱電子を放出する陰極部材を含むものであり、さらに、前記輝線輻射ガス配置部は、前記陰極部材から放出された熱電子が流入する陽極部材を備えている。
前記輝線輻射ガス配置部を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記燃焼熱エネルギを放出させる燃焼ガス輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる輻射切替部とを、さらに備えており、前記燃焼ガス輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、前記輻射切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能である。
前記燃焼ガス輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、前記輻射切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記輝線輻射ガス配置部及び前記光電変換手段を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記燃焼熱エネルギを放出させる燃焼ガス輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させ且つ複数の光電変換手段から選択された1つ以上の光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる受光切替部とを、さらに備えており、前記燃焼ガス輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、前記受光切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部及び光電変換手段を変更可能である。
前記燃焼ガス輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記太陽光吸収体は気体であり、当該太陽光吸収体を配置するための太陽光吸収体配置部を、さらに備えている。
前記輝線輻射ガス配置部を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記吸収体輻射エネルギを放出させる吸収体輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる輻射切替部とを、さらに備えており、前記吸収体輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、前記輻射切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能である。
前記吸収体輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、前記輻射切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記輝線輻射ガス配置部及び前記光電変換手段を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記吸収体輻射エネルギを放出させる吸収体輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させ且つ複数の光電変換手段から選択された1つ以上の光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる受光切替部とを、さらに備えており、前記吸収体輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、前記受光切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部及び光電変換手段を変更可能である。
前記吸収体輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記燃焼熱エネルギ反射体は再帰性反射を行う再帰反射体である。
前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている。
前記給気流路部に、前記加熱部に圧縮された酸素含有ガスを供給するための給気用圧縮機が設置されている。
前記加熱部に酸素含有ガスを供給する給気流路部に設置された酸素を透過する膜と、当該酸素を透過する膜の上流側の給気流路部に接続された分岐ガス流路部とを、さらに備えている。
前記酸素含有ガス圧縮機の上流側で酸素含有ガスを冷却して圧縮動力を低減させる。
3,3a,3b…光電変換セル(光電変換手段)、4…フィルタ、
10…加熱部、10a…燃焼室、10b…混合加熱部、11…バーナ、12…給気流路部、
20…燃焼ガス流路部、20a…輝線輻射エネルギ放出部、20b…燃焼熱エネルギ放出部、
30…排気ガス流路部、30a…排気口、
40…輝線輻射ガス配置部、40a…被加熱部、40b…輝線輻射エネルギ放出部、
40c,40d…連通部、40m…陰極部材、40p…陽極部材、e…熱電子、
41,42…輝線輻射ガス配置部、
50…燃焼ガス輻射対象選択部、51…選択反射体、51a…回転軸、52…輻射切替部、
53…選択反射体、53a…回転軸、59…受光切替部(輻射切替部の役割を兼ねる)、
40e…長方形外周面、40f…断面円弧形状の外周面、
54…反射体(燃焼熱エネルギ反射体)、54a…再帰反射体、
Eain…入射光、Eaout…反射光、
22…輻射部材、13…分岐ガス流路部、
60…再生熱交換器、61…排気ガス熱回収部、62…再生加熱部、63…分岐ガス熱回収部、
71…給気用圧縮機、73…排気用圧縮機、74…酸素含有ガス圧縮機、
75…排ガス用タービン、81…酸素を透過する膜、
25…太陽光吸収体、55a,55b…斜め反射体、57a,57b…反射体、
58…赤外線反射膜、
A…空気(酸素)、Ao…高酸素空気、C…燃焼ガス、
Ea…燃焼熱エネルギ(燃焼ガス輻射エネルギ、燃焼熱輻射エネルギ、電磁波)、
Eb…輻射エネルギ(輝線輻射エネルギ)、Ec…輻射エネルギ(吸収体輻射エネルギ)
F…燃料、G…加熱対象物(輝線輻射ガス、ナトリウム蒸気)、
G0…燃焼ガス中のナトリウム(ナトリウム原子)、S…集光太陽光。
なお、熱光起電力発電装置の基本構成は周知であるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
輝線輻射ガス配置部40は、燃焼ガス流路部20に隣接する位置に配置されている。したがって、輝線輻射ガス配置部40に封入された輝線輻射ガスGは、燃焼ガス流路部20に流入した燃焼ガスCが放出する燃焼熱エネルギ(燃焼ガス輻射エネルギ、電磁波)Eaによって加熱される。加熱された輝線輻射ガスGは、輝線スペクトルの波長の光を放って輻射エネルギ(輝線輻射エネルギ)Ebを放出する。
また、ここでは、加熱された輝線輻射ガスGが放出する輻射エネルギのことを輝線輻射エネルギEbと称する。
さらに、選択輻射性原子(元素)としては、例えば、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、フッ素(F)、ネオン(Ne)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、セレン(Se)、臭素(Br)、クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)を挙げることができる。
さらに、輝線輻射ガス配置部40は、光電変換セル3に対抗配置された輝線輻射エネルギ放出部40bを備えている。輝線輻射ガス配置部40内の加熱された輝線輻射ガスGの輝線輻射エネルギEbは、輝線輻射エネルギ放出部40bから光電変換セル3に向けて放出される。
輝線ガス配置部40内にナトリウム蒸気Gを封入する構成にすると、加熱対象物中における窒素や酸素や二酸化炭素や水蒸気など輝線輻射ガス以外の成分の含有量を可及的少量にすることができる。輝線輻射ガス配置部40内のガスが不純物が含まないナトリウム蒸気Gや不純物が少ないナトリウム蒸気Gであると、輝線ガス配置部40から光電変換セル3に放出される輝線輻射エネルギEbの選択輻射性が極めて高い状態を達成でき、発電効率の向上に寄与する。
なお、上述したナトリウム化合物としては、例えば、メチルナトリウム(NaCH3)やエチルナトリウム(NaC2H5)等の有機金属化合物やナトリウムメトキシド(CH3ONa)、ナトリウムエトキシド(C2H5ONa)等を挙げることができる。
上述したように、本実施例の装置の輝線輻射ガスGはNa蒸気である。Na蒸気(Na原子)は、輝線スペクトルであるD線(D1:589.6nm、D2:589.0nm)を有し、当該波長の光を放出するものであり、当該波長(D線)の光のエネルギは約2.12eVである。
そこで、光電変換セル3は、トップセルの禁制帯幅が2.12eV以下(例えば、2eV以上かつ2.12eV未満) になるように、InP(禁制帯幅=1.35eV)とGaP(禁制帯幅=2,26eV)の成分比率が調整されたものである。禁制帯幅の調整については、発電装置使用時の光電変換セル温度における禁制帯幅が2.12eVになる調整がより好ましい。なお、光電変換セルの構成については周知であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
より具体的に説明すると、フィルタ4は、その内側に赤外線反射膜の塗膜を有する。この反射膜により、ナトリウム蒸気Gから発生する赤外線の一部が反射し、ナトリウム蒸気Gにもどすことでナトリウム蒸気Gの輝線スペクトルであるD線の割合を増加させることができる。
本実施例の装置の輻射ユニット2aは、実施例1(図2参照)とは異なり、図3に示されるように輝線輻射ガス配置部40の被加熱部40aが燃焼ガス流路部20に接している。
具体的に説明すると、図3に示されるように、輝線輻射ガス配置部40は、燃焼ガス流路部20に内包された被加熱部40aと、燃焼ガス流路部20の外側であって、光電変換セル3と対向する位置に配置された輝線輻射エネルギ放出部40bとを備えている。そして、被加熱部40aと輝線輻射エネルギ放出部40bは、連通部40c,40dを介して連通している。
これ以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略することがある。
本実施例の装置の輻射ユニット2cは、実施例2とは異なり、図5に示されるように、輝線輻射ガス配置部40の被加熱部40aは、少なくともその一部として、加熱されたときに輝線輻射ガス配置部40内に熱電子eを放出する陰極部材40mを備えている。そして、輝線輻射ガス配置部40は、陰極部材40mから放出された熱電子eが流入する陽極部材40pを備えている。
この構成以外の構成は、実施例2と同様であるので、ここではその説明を省略することがある。
このような構成では、燃焼ガス流路部20内の燃焼ガスCの熱で陰極部材40mが加熱されると、加熱された陰極部材40mから、ナトリウム蒸気Gが封入されている輝線輻射ガス配置部40内に、熱電子eが放出され、放出された熱電子eが陽極部材40pに流入し、陽極部材40pが加熱される。したがって、加熱された陰極部材40m及び陽極部材40pによって、輝線ガス配置部40内のナトリウム蒸気Gが加熱され、加熱されたナトリウム蒸気Gから放出される輝線輻射エネルギEbによって、光電変換セル3により発電をすることができる。
また、本実施例の場合、熱電子eの移動(電流)によって生じる抵抗発熱によって電極から離れた位置のナトリウム蒸気Gをも加熱できるという利点がある。
本実施例の装置の輻射ユニット2dは、実施例1と異なり、図6に示されるように、実施例1の加熱部10の位置に、輝線輻射ガスGに混在させた燃焼ガスCの燃焼熱によって当該輝線輻射ガスGを加熱する混合加熱部10bを備えている。そして、混合加熱部10bの下流側に燃焼ガス流路部20が連なっており、この燃焼ガス流路部20に、加熱された輝線輻射ガスGの輝線輻射エネルギEbを光電変換セル3に向けて放出させる輝線輻射エネルギ放出部20aが設けられている。
これらの構成以外の構成は、実施例1と同様であり、ここではその説明を省略することがある。
また、実施例1で用いている輝線輻射ガス配置部40(図2参照)が不要であるので、高温になる部材(領域)を輻射ユニット2d側(加熱部や燃焼ガス流路部)に限定することが容易な構造であり、より耐久性に優れた装置にすることができる。
本実施例の装置の輻射ユニット2eは、実施例1と異なり、図7に示されるように、輝線輻射ガス配置部41,42を複数備えている。
さらに、本実施例の装置は、複数の輝線輻射ガス配置部41,42から選択された1つ以上の輻射ガス配置部に向けて燃焼熱エネルギEaを放出させる燃焼ガス輻射対象選択部50と、複数の輻射ガス配置部41,42から選択された1つ以上の輻射ガス配置部から光電変換セル3に向けて輝線輻射エネルギEbを放出させる輻射切替部52とを備えている。これらの構成以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略する。
選択反射体51は、輝線輻射ガス配置部41,42に隣接する位置であって、燃焼ガス流路部20側に配置されている。また、選択反射体51は、両面反射体であり、一方の反射面が燃焼ガス流路部20に対向する状態に向けられていると共に他方の反射面が輝線輻射ガス配置部41,42に対向する状態に向けられている。したがって、燃焼ガス流路部20から放出された燃焼熱エネルギEaのうち、一方の反射面に向けて放出された燃焼熱エネルギEaは燃焼ガス流路部20側に反射される。また、輝線輻射ガス配置部41,42から他方の反射面に向けて放出された輝線輻射エネルギEbを輝線輻射ガス配置部41,42に反射させることができる。
そして、選択反射体51は、燃焼ガス流路部20から放出された燃焼熱エネルギEaを一方の輝線輻射ガス配置部41に向けて放出させる第1位置(図7(a)参照)と、他方の輝線輻射ガス配置部42に向けて放出させる第2位置(図7(b)参照)とに移動可能に取り付けられている。
したがって、選択反射体51を第1位置に位置させると、燃焼ガス流路部20からの燃焼熱エネルギEaは、一方の輝線輻射ガス配置部41に向けて効率よく放出される(図7(a)参照)。他方、選択反射体51を第2位置に位置させると、燃焼ガス流路部20からの燃焼熱エネルギEaは、他方の輝線輻射ガス配置部42に向けて効率よく放出される(図7(b)参照)。
なお、選択反射体51の移動可能に設置する構造としては、周知の構造を用いることができるので、ここではその詳細な説明を省略する。
選択反射体53は、輝線輻射ガス配置部41,42に隣接する位置であって、光電変換セル3側に配置されており、輝線輻射ガス配置部41,42と対向する面が反射面になっている。したがって、輝線輻射ガス配置部41,42から放出された輝線輻射エネルギEbのうち選択反射体53に向けて放出された輝線輻射エネルギEbは、輝線輻射ガス配置部側に反射される。
そして、選択反射体53は、一方の輝線輻射ガス配置部41から放出された輝線輻射エネルギEbを光電変換セル3に向けて放出させる第1位置(図7(b)参照)と、他方の輝線輻射ガス配置部42から放出された輝線輻射エネルギEbを光電変換セル3に向けて放出させる第2位置(図7(a)参照)とに移動可能に取り付けられている。
したがって、選択反射体53を第1位置に位置させると、一方の輝線輻射ガス配置部41から放出の輝線輻射エネルギEbを光電変換セル3に向けて効率よく放出することができる。他方、選択反射体53を第2位置に位置させると、他方の輝線輻射ガス配置部42からの輝線輻射エネルギEbを光電変換セル3に向けて効率よく放出することができる。
選択反射体53としては両面が反射面であるものを用いてもよい。また、選択反射体53の移動可能に設置する構造としては、周知の構造を用いることができるので、ここではその詳細な説明を省略する。
図8(a)及び(b)に示される輻射ユニット2fの選択反射体51は、相互に対向する輝線輻射ガス配置部41,42及び燃焼ガス流路部20の対向面と直交する方向の回転軸51aまわりに回転可能に設置されている。また、選択反射体51は、半円形の板状部材であり、回転動作によって第1位置(図8(a)参照)と第2位置(図8(b)参照)とに移動されるようになっている。したがって、選択反射体51を回転させることにより、選択反射体51を、第1位置及び第2位置に移動させることができる。
同様に、輻射切替部52の選択反射体53として、相互に対向する輝線輻射ガス配置部41,42及び光電変換セル3の対向面と直交する方向の回転軸53aまわりに回転可能に設置された半円形で板状の選択反射体53を設置し、回転動作によって第1位置(図8(b)参照)及び第2位置(図8(a)参照)に移動させてもよい。
このような構成であれば、受光切替部59の位置を切り替えて、輝線輻射エネルギEbを受ける光電変換セル3を切替え、各光電変換セル3に対して光を当てたり当てなかったりすることで、電流のON/OFFを繰り返させ、それにより交流電流を容易に作ることができる。そして、切替の速度を調整制御することで所望の周波数に設定することも可能である。また、変圧器等を用いれば電圧の変換も可能である。なお、受光切替部59の動作は、輻射切替部52の選択反射体53と同様、スライド移動動作であってもよいし、回転動作や揺動動作であってもよい。
また、輻射切替部と受光切替部59を併用する構成(不図示)を用いてもよい。この場合、受光切替部59の動きを燃焼ガス輻射対象選択部50と連動させずに独立させることができるので、より簡単に切替の速度を調整することができるという利点がある。他方、輻射切替部を用いない構成では構造を簡単にできるという利点がある。
本実施例の装置の輻射ユニット2gは、実施例5とは反射体の構成が異なり、図10(a)に示されるように、燃焼ガス流路部20の燃焼熱エネルギ放出部20bから放出された燃焼熱エネルギEaを、輝線輻射ガス配置部40に向けて反射する反射体(燃焼熱エネルギ反射体)54を備えている。
反射体54は、半円柱形状の輝線輻射ガス配置部40の断面円弧形状の外周面40fを取り囲むように配置されている。したがって、反射体54は、輝線輻射ガス配置部40を燃焼ガス流路部20と当該反射体54とで挟む位置に配置されているということができる。
これ以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略することがある。なお、図10(a)は、本実施例の装置の燃焼ガス流路部20、輝線輻射ガス配置部40及び光電変換セル3を燃焼ガスCの流動方向(図2の矢印Bの方向)から見た状態を示す断面図である。
また、一部の燃焼熱エネルギEaは、輝線輻射ガス配置部40を通過するが、通過した燃焼熱エネルギEaは、反射体54によって輝線輻射ガス配置部40に向けて反射される。つまり、輝線輻射ガス配置部40を一度通過した燃焼熱エネルギEaは、反射体54で反射されて、再度、輝線輻射ガス配置部40を通過して、ナトリウム蒸気Gの加熱に再利用される。また、輝線輻射ガス配置部40を再通過した燃焼熱エネルギEaは、燃焼ガス流路部20に向かうため、燃焼ガス流路部20の温度維持に貢献する。つまり、本実施例の反射体54を設置すると、輝線輻射ガス配置部40内のナトリウム蒸気Gをより効率よく加熱することができ、しかも燃焼ガス流路部20をより高温に維持することができる。燃焼ガス流路部20をより高温に維持できれば、輝線輻射ガス配置部40内のナトリウム蒸気Gの加熱効率がより向上する。
なお、反射体54,54aを設けない構成も可能である。例えば、装置を小型化するのであれば、反射体を用いない構成が有利である。他方、本実施例のように、反射体54,54aを設置すれば、熱の利用効率を向上させることがより容易であるという利点がある。
本実施例の装置の輻射ユニット2hは、実施例1とは異なり、図11に示されるように、燃焼ガス流路部20の一部として、加熱されたときに輻射エネルギを発生させる輻射部材22が用いられている。そして、輻射部材22は、輝線輻射ガス配置部40の被加熱部40aに対向する位置に配置されている。なお、輻射部材22としては、周知の素材を用いることが可能であるが、好ましい材料としては、例えば、タングステン材などの耐熱性材料を挙げることができる。これ以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略する。
このような構成の装置では、燃焼ガス流路部20の燃焼ガスCが発生する燃焼熱によって輻射部材22が加熱される。加熱された輻射部材22は燃焼熱輻射エネルギEaを放出し、放出された燃焼熱輻射エネルギEaによって、輝線輻射ガス配置部40の輝線輻射ガスGを加熱する。
また、輝線輻射ガス配置部40の被加熱部40aの構造や、輝線輻射ガス配置部40の構成などについては、上述した実施例の構成と同じ構成であってもよい。
本実施例の装置の輻射ユニット2iは、実施例1(図2参照)の装置と異なり、図12に示されるように、再生熱交換器60と、加熱部10に圧縮された空気(酸素含有ガス)Aを供給するための給気用圧縮機71と、排気ガスの運動エネルギ及び圧力エネルギのうちの少なくともいずれか一方を回収する排ガス用タービン75とを備えている。これらの構成以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略することがある。
このような再生熱交換器60を設置すると、燃焼ガスCの熱エネルギの利用効率を向上させることができ、発電効率を向上させることができる。
本実施例の装置の輻射ユニット2jは、実施例1(図2参照)の装置と異なり、図13に示されるように、加熱部10に圧縮された空気(酸素含有ガス)Aを供給するための給気用圧縮機71と、再生熱交換器60と、加熱部10に空気Aを供給する給気流路部12に設置された酸素を透過する膜81と、酸素を透過する膜81の上流側の給気流路部12に接続された分岐ガス流路部13と、後述の排気ガス熱回収部61よりも下流側の排気ガス流路部30に設置された排気用圧縮機73と、酸素を透過する膜81より下流側であってバーナ11よりも上流側に設置された酸素含有ガス圧縮機74とを備えている。これらの構成以外の構成は、実施例1と同様であるので、ここではその説明を省略することがある。
なお、再生熱交換器60は、実施例8と同様、回収した熱エネルギを加熱部10の上流側の給気流路部12を通過する空気(酸素含有ガス)Aに付与する再生加熱部62を備えている。
酸素含有ガス圧縮機74は、酸素を透過する膜81を通過して酸素濃度が高められた高酸素空気Aoを燃焼室10a内に効率よく供給するものである。これにより、燃焼室10aにおいて燃料Fを効率良く燃焼させることができる。なお、酸素含有ガス圧縮機74の上流側(特に、酸素を透過する膜81の下流側)に、酸素含有ガスを冷却する冷却部を設置すると、冷却により酸素含有ガスの容積を縮少させることができるので、圧縮動力を低減させることができ好ましい。
そして、集光太陽光Sを吸収する太陽光吸収体25と、輝線輻射ガスを配置するための輝線輻射ガス配置部40とを用いる構成がより好ましい。この場合、太陽光集光部から放出された集光太陽光Sによって太陽光吸収体25を加熱する。加熱された太陽光吸収体25は、輻射エネルギ(吸収体輻射エネルギ)Ecを放出する。この輻射エネルギEcによって、輝線輻射ガス配置部40内の輝線輻射ガスGを加熱する。加熱された輝線輻射ガスGから放出される輝線輻射エネルギEbは、輝線ガス配置部40の輝線輻射エネルギ放出部40bから光電変換セル3に向けて放出される。
太陽光吸収体としては、耐熱性の問題がほぼ生じることがないことから、気体が好ましい。この場合、太陽光吸収体を封入するなどして配置するための太陽光吸収体配置部を用いる構成が好ましい。また、太陽光吸収体として用いる気体としては、幅広い波長の光エネルギ(輻射エネルギ)を吸収できるものが好ましいことから、多様な吸収スペクトルを有する多種類(複数種類)の物質の気体が混合された混合気体が好ましい。具体的に挙げると、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガス、ナトリウム蒸気、水銀蒸気のうちの複数が混合された混合気体が好ましく、混合される気体中に輝線輻射ガス配置部内に封入された輝線輻射ガスと同じ気体が含まれた混合気体がより好ましい。太陽光吸収体に輝線輻射ガスと同じ気体が含まれていれば、太陽光吸収体から放出される吸収体輻射エネルギに、輝線輻射ガスが吸収しやすい波長のエネルギがふくまれていることになるからである。さらに、輝線輻射ガス配置部を複数備えている構成(図7に示される輝線輻射ガス配置部41,42の構成及び配置を参照)でもよい。
図15(a)は、本実施例の装置の燃焼ガス流路部20、輝線輻射ガス配置部40及び光電変換セル3を燃焼ガスCの流動方向(図2の矢印Bの方向)から見た状態を示す断面図であり、図15(a)における上方の位置に輝線輻射ガス配置部40、下方に反射体57a、左方に斜め反射体55b、右方に反射体57bが四角形を取り囲む形で配置されている。さらに輝線輻射ガス配置部40と斜め反射体55bが直角に、そして輝線輻射ガス配置部40と反射体57aが平行に、尚且つ斜め反射体55bと反射体57bが平行に配置されている。つまり、輝線輻射ガス配置部40、反射体57a、斜め反射体55b、反射体57bは長方形を取り囲む形で配置されている。
さらに輝線輻射ガス配置部40に対して上方向に斜め反射体55a及び当該燃焼ガス流路部20が平行に配置されており、尚且つ斜め反射体55aは輝線輻射ガス配置部40と燃焼ガス流路部20の間に配置されている。また、斜め反射体55bに対して左方向に赤外線反射膜58と当該光電変換セル3が平行に配置されており、尚且つ赤外線反射膜58は斜め反射体55bと光電変換セル3の間に配置されている。
このような構成にすると、燃焼輻射エネルギEaが光電変換セル3に照射される割合を減少し、輝線輻射ガス配置部40からの輝線輻射エネルギEbが光電変換セル3に照射される割合を増加させることができる。なお、入射角が大きいほど反射率が高くなる反射体としては、例えばガラス等の高屈折率材料を挙げることができる。
つまり、図15(b)に示されるように、反射体57aの代わりに輝線輻射ガス配置部40を設置し、当該輝線輻射ガス配置部40に対して下方向に斜め反射体55a及び燃焼ガス流路部20を平行に配置し、尚且つ斜め反射体55aは輝線輻射ガス配置部40と燃焼ガス流路部20の間に配置する。さらに、反射体57bの代わりに斜め反射体55bを設置し、当該斜め反射体55bに対して右方向に赤外線反射膜58と光電変換セル3が平行に配置されており、尚且つ当該赤外線反射膜58は斜め反射体55bと光電変換セル3の間に配置する。このような構成にすることで、発電ユニットの大きさはほとんど変えないまま、燃焼ガスCからの燃焼輻射エネルギEaと輝線輻射ガスGからの輝線輻射エネルギEbと光電変換セル3の面積をそれぞれ2倍に出来るので、出力密度の向上が期待できる。また、図15(a)の構成であれば、メインテナンスの手間や製造コストを低減できるという利点がある。
Claims (22)
- 輻射エネルギを発生させる輻射ユニットと、当該輻射ユニットから放出された輻射エネルギを電気エネルギに変換する光電変換手段とを備えている熱光起電力発電装置で用いられる前記輻射ユニットであって、
加熱対象物に与える熱を発生させる加熱部を備えており、
前記加熱対象物は、少なくとも、輝線スペクトルを有する選択輻射性元素又は当該選択輻射性元素を含む化合物を含む輝線輻射ガスであり、
加熱された前記輝線輻射ガスから放出される輻射エネルギは、輝線スペクトルの波長の光である輝線輻射エネルギを含んでおり、
前記加熱部は、燃料の燃焼により、前記加熱対象物に与える燃焼熱を発生させるものであり、
当該加熱部の下流側に連なる燃焼ガス流路部と、前記輝線輻射ガスを配置するための輝線輻射ガス配置部とを、さらに備えており、
前記燃焼ガス流路部からの燃焼熱エネルギによって、前記輝線輻射ガスを加熱するようになっており、
前記輝線輻射ガス配置部は、加熱された前記輝線輻射ガスから放出される前記輝線輻射エネルギを前記光電変換手段に向けて放出する輝線輻射エネルギ放出部を備えており、
前記燃焼熱エネルギは、前記燃焼ガス流路部内の燃焼ガスから放出される燃焼ガス輻射エネルギである、熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガスには、前記選択輻射性元素又は前記選択輻射性元素を含む化合物が含まれている、請求項1に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記輝線輻射ガス配置部は、前記燃焼ガス流路部に対向配置された被加熱部を備えている、請求項1又は請求項2に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記輝線輻射ガス配置部を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記燃焼熱エネルギを放出させる燃焼ガス輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる輻射切替部とを、さらに備えており、
前記燃焼ガス輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、
前記輻射切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能である、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガス輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、
前記輻射切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている、請求項4に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記輝線輻射ガス配置部及び前記光電変換手段を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記燃焼熱エネルギを放出させる燃焼ガス輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させ且つ複数の光電変換手段から選択された1つ以上の光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる受光切替部とを、さらに備えており、
前記燃焼ガス輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、
前記受光切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部及び光電変換手段を変更可能である、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガス輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、
前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている、請求項6に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガスから放出された前記燃焼ガス輻射エネルギのうち前記輝線輻射ガス配置部を通過した前記燃焼ガス輻射エネルギを、当該輝線輻射ガス配置部に向けて反射する燃焼ガス輻射エネルギ反射体をさらに備えている、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記燃焼熱エネルギ反射体は再帰性反射を行う再帰反射体である、請求項8に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記燃焼ガス流路部と輝線輻射ガス配置部との間に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が大きいほど反射率が高い性質を持つ反射体が配置されており、
前記輝線輻射ガス配置部の、前記光電変換セル側に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が大きいほど反射率が高い性質を持つ反射体が前記燃焼ガス輻射反射体の鏡面に対して0度を超え且つ90度以下となる角度で配置されている、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガス流路部と輝線輻射ガス配置部との間に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が大きいほど反射率が高い性質を持つ反射体が配置されており、
前記輝線輻射ガス配置部の、前記光電変換セル側に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が小さいほど反射率が高い性質を持つ反射体が前記燃焼ガス輻射反射体の鏡面に対して0度以上且つ90度未満となる角度で配置されている、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガス流路部と輝線輻射ガス配置部との間に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が小さいほど反射率が高い性質を持つ反射体が配置されており、
前記輝線輻射ガス配置部の、前記光電変換セル側に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が小さいほど反射率が高い性質を持つ反射体が前記燃焼ガス輻射反射体の鏡面に対して0度を超え且つ90度以下となる角度で配置されている、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記燃焼ガス流路部と輝線輻射ガス配置部との間に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が小さいほど反射率が高い性質を持つ反射体が配置されており、
前記輝線輻射ガス配置部の、前記光電変換セル側に、少なくとも入射角の一部の範囲において入射角が大きいほど反射率が高い性質を持つ反射体が前記燃焼ガス輻射反射体の鏡面に対して0度以上且つ90度未満となる角度で配置されている、請求項3に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記輝線輻射ガス配置部は、前記燃焼ガス流路部に接する被加熱部を備えており、
前記輝線輻射ガス配置部の前記被加熱部は、少なくともその一部として、加熱されたときに輝線輻射ガス内に熱電子を放出する陰極部材を含むものであり、さらに、
前記輝線輻射ガス配置部は、前記陰極部材から放出された熱電子が流入する陽極部材を備えている、請求項1又は請求項2に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 輻射エネルギを発生させる輻射ユニットと、当該輻射ユニットから放出された輻射エネルギを電気エネルギに変換する光電変換手段とを備えている熱光起電力発電装置で用いられる前記輻射ユニットであって、
加熱対象物に与える熱を発生させる加熱部を備えており、
前記加熱対象物は、少なくとも、輝線スペクトルを有する選択輻射性元素又は当該選択輻射性元素を含む化合物を含む輝線輻射ガスであり、
加熱された前記輝線輻射ガスから放出される輻射エネルギは、輝線スペクトルの波長の光である輝線輻射エネルギを含んでおり、
前記加熱部は、太陽光が集光されており、集光太陽光によって前記加熱対象物に与える熱を発生させるものであり、
太陽光を集光する太陽光集光部と、前記集光太陽光を吸収する太陽光吸収体と、前記輝線輻射ガスを配置するための輝線輻射ガス配置部とを、さらに備えており、
前記太陽光集光部から放出された前記集光太陽光によって前記太陽光吸収体を加熱するようになっており、
加熱された前記太陽光吸収体は、前記輝線輻射ガスに向けて吸収体輻射エネルギを放出して、当該輝線輻射ガスを加熱するものであり、
前記輝線輻射ガス配置部は、加熱された前記輝線輻射ガスが放出する輝線輻射エネルギを前記光電変換手段に向けて放出させる輝線輻射エネルギ放出部を備えており、
前記輝線輻射ガス配置部を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記吸収体輻射エネルギを放出させる吸収体輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる輻射切替部とを、さらに備えており、
前記吸収体輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、
前記輻射切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能である、熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記太陽光吸収体は気体であり、当該太陽光吸収体を配置するための太陽光吸収体配置部を、さらに備えている、請求項15に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記吸収体輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、
前記輻射切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている、請求項15又は請求項16に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 輻射エネルギを発生させる輻射ユニットと、当該輻射ユニットから放出された輻射エネルギを電気エネルギに変換する光電変換手段とを備えている熱光起電力発電装置で用いられる前記輻射ユニットであって、
加熱対象物に与える熱を発生させる加熱部を備えており、
前記加熱対象物は、少なくとも、輝線スペクトルを有する選択輻射性元素又は当該選択輻射性元素を含む化合物を含む輝線輻射ガスであり、
加熱された前記輝線輻射ガスから放出される輻射エネルギは、輝線スペクトルの波長の光である輝線輻射エネルギを含んでおり、
前記加熱部は、太陽光が集光されており、集光太陽光によって前記加熱対象物に与える熱を発生させるものであり、
太陽光を集光する太陽光集光部と、前記集光太陽光を吸収する太陽光吸収体と、前記輝線輻射ガスを配置するための輝線輻射ガス配置部とを、さらに備えており、
前記太陽光集光部から放出された前記集光太陽光によって前記太陽光吸収体を加熱するようになっており、
加熱された前記太陽光吸収体は、前記輝線輻射ガスに向けて吸収体輻射エネルギを放出して、当該輝線輻射ガスを加熱するものであり、
前記輝線輻射ガス配置部は、加熱された前記輝線輻射ガスが放出する輝線輻射エネルギを前記光電変換手段に向けて放出させる輝線輻射エネルギ放出部を備えており、
前記輝線輻射ガス配置部及び前記光電変換手段を複数備えていると共に、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部に向けて前記吸収体輻射エネルギを放出させる吸収体輻射対象選択部と、複数の輝線輻射ガス配置部から選択された1つ以上の輝線輻射ガス配置部から前記光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させ且つ複数の光電変換手段から選択された1つ以上の光電変換手段へ前記輝線輻射エネルギを放出させる受光切替部とを、さらに備えており、
前記吸収体輻射対象選択部は、選択する輝線輻射ガス配置部を変更可能であり、
前記受光切替部は、選択する輝線輻射ガス配置部及び光電変換手段を変更可能である、熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記太陽光吸収体は気体であり、当該太陽光吸収体を配置するための太陽光吸収体配置部を、さらに備えている、請求項18に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 前記吸収体輻射対象選択部は、移動可能に設置された選択反射体を備えており、
前記受光切替部は、移動可能に設置された選択反射体を備えている、請求項18又は請求項19に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。 - 前記選択輻射性元素は、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、フッ素(F)、ネオン(Ne)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、セレン(Se)、臭素(Br)、クリプトン(Kr)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、ヨウ素(I)、キセノン(Xe)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)のうちの少なくともいずれか一つである、請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の熱光起電力発電装置用の輻射ユニット。
- 請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の前記輻射ユニットを用いた熱光起電力発電装置。
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