JP6020688B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技盤に形成された遊技領域に対して遊技球が発射され、当該遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞した場合に遊技者に遊技球の払い出し等の特典が付与されるものがある。
近年では、遊技の興趣を高めるべく、図柄表示装置の表示画面に表示される表示内容を複雑なものにしたり、当該表示画面を大型化して表示画像の迫力を向上させたりする等、図柄表示に関して様々な工夫が施されてきている。また、例えば液晶表示装置等の図柄表示ユニットの周辺に可動部材を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)と可動部材の動作内容に所定の対応関係をもたせ、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技者の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1)。
特開2002−78904号公報
しかしながら、可動部材を用いて多様な演出を行うことによって遊技への注目度を向上する上では可動部材及びそれに関連する構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、可動部材を用いた演出を好適に行うことのできる遊技機を提供することを主たる目的とする。
本発明は、
表示画面を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示する絵柄表示装置と、
前記絵柄表示装置の表示画面よりも前側に配され、回動可能に設けられた第1表示部材及び第2表示部材と
を備え、
前記第1表示部材の外周部には、当該第1表示部材の回動方向に並設され、遊技機正面側を向くようにして配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面及び第2表示面が形成されており、
前記第2表示部材の外周部には、当該第2表示部材の回動方向に並設され、遊技機正面側を向くようにして配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第3表示面及び第4表示面が形成されており、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材を、第1位置と当該第1位置よりも前記第1表示部材及び前記第2表示部材の回動中心軸線間の距離が短い第2位置と移動させる位置変更手段と、
前記第1表示部材を回動させることにより遊技機正面側を向く前記表示面を切り替え、前記第2表示部材を回動させることにより遊技機正面側を向く前記表示面を切り替える表示面切替手段と、
前記位置変更手段及び前記表示面切替手段を駆動制御することにより、前記第1表示部材及び前記第2表示部材による表示態様を切り替える駆動制御手段と
を備え、
前記駆動制御手段は、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材が前記第1位置に配置される場合に、前記第1表示部材の前記第1表示面及び前記第2表示部材の前記第3表示面が遊技機正面側を向いた第1表示態様とする第1駆動制御モードと、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材が前記第2位置に配置される場合に、前記第1表示部材の前記第2表示面が遊技機正面側を向いた状態とし且つ前記第2表示部材の前記第3表示面又は前記第4表示面が遊技機正面側を向いた状態とし、前記第1表示部材及び前記第2表示部材において遊技機正面側を向いている前記表示面の組み合わせにより前記表示画面の前方にて連続面が形成された第2表示態様とする第2駆動制御モードと
を有していることを特徴とする。
可動部材を用いた演出を好適に行うことができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機の全体構成を示す斜視図。 遊技機本体の主要な構成を分解して示す分解斜視図。 内枠の構成を示す正面図。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図。 遊技盤ユニットの一部を分解して示す分解斜視図。 図4のA−A線部分断面図。 裏パックの構成を示す正面図。 遊技盤ユニット及び図柄表示装置の構成を示す斜視図。 表示領域可変機構の構成を示す分解斜視図。 図9のB−B線部分断面図。 (a)は遮蔽体をその軸線方向から見た概略図、(b)は遮蔽体の回動状態を示す概略図。 (a)は第1の状態を示す概略図、(b)は第2の状態を示す概略図、(c)は第3の状態を示す概略図。 (a)〜(d)は第1の状態と第2の状態との切替動作を示す動作説明図、(e)〜(g)は第1の状態と第3の状態との切替動作を示す動作説明図。 隣り合う遮蔽ユニットの相対関係を簡略化して示す図13(b)の拡大図。 図13(b)から図13(c)への動作をより細分化して示す動作説明図。 遊技機正面からみた表示領域可変機構と図柄表示装置の表示領域との関係を示す概略図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図。 表示制御装置のCPUにより実行されるコマンド判定処理を示すフローチャート。 特別演出処理を示すフローチャート。 第2の実施の形態における表示領域可変機構を正面から見た概略図。 図21のC−C線部分断面図。 図22の部分拡大図。 連結手段に関する構成を分解して示す一部破断斜視図。 図21の部分拡大図。 遮蔽ユニットの動作を示す概略図。 (a)は表示領域可変機構の主要な構成を示す概略図、(b)は上側レール部材の構成を示す概略図、(c)は下側レール部材の構成を示す概略図。 表示領域可変機構の変形例を説明するための説明図。 遮蔽ユニットの変形例を説明するための説明図。 遮蔽ユニットの変形例を説明するための説明図。
(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図2はパチンコ機10の遊技機本体12の分解斜視図である。なお、図2では便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能(開閉可能)に取り付けられた遊技機本体12とを有している。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
外枠11は、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場に設置される。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって形成することも可能である。
外枠11の一側部に遊技機本体12が回動可能に支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具21が設けられており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具22が設けられている。これら上側支持用金具21及び下側支持用金具22により支持機構が構成され、当該支持機構によって外枠11に対して遊技機本体12が回動可能に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2に示すように、その回動先端部に施錠装置23が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して閉鎖状態とした場合には施錠装置23の鉤部材24が外枠11の右枠部の内側面に設けられた鉤受け部にて受けられ、遊技機本体12の開放が阻止される。一方、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠25に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、外枠11の鉤受け部にて鉤部材24が受けられた状態が解除され、遊技機本体12の外枠11からの開放が可能となる。なお、施錠装置23は、後述する内枠13と前扉枠14との施錠を行う機能も有している。
遊技機本体12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能(開閉可能)に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。図3は内枠13の正面図である。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース28を主体として構成されている。樹脂ベース28の中央部には略楕円形状の窓孔29が形成されている。樹脂ベース28にはその後方から遊技盤ユニット100が着脱可能に取り付けられており、遊技盤ユニット100の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース28の窓孔29を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
遊技盤ユニット100の前面には、内レール101と外レール102とが取り付けられている。当該遊技盤ユニット100の前面は、これら内外のレール101,102により区画され、略円形状に区画された内側領域に遊技領域が形成されている。そして、これら内レール101と外レール102とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構50から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。
遊技球発射機構50は、同図3に示すように、樹脂ベース28における窓孔29の下方に取り付けられている。遊技球発射機構50は、電磁式のソレノイド51と、発射レール52と、球送り機構53とからなり、ソレノイド51への電気的な信号の入力により当該ソレノイド51の出力軸が伸縮方向に移動し、球送り機構53によって発射レール52上に置かれた遊技球を遊技領域に向けて打ち出す。
ここで、図4〜図6に基づき遊技盤ユニット100について詳細に説明する。図4は遊技盤ユニット100の正面図、図5は遊技盤ユニット100の一部を分解して示す分解斜視図、図6は図4のA−A線部分断面図である。
図4に示すように、遊技盤ユニット100は、窓孔29を塞ぐ略矩形状の遊技領域形成板103を有している。遊技領域形成板103は、無色透明のポリカーボネート樹脂からなり、その前面には上述した遊技領域104が形成されている。
遊技領域形成板103には、自身の板厚方向(前後方向)に貫通する大小複数の貫通孔が形成されており、各貫通孔には一般入賞口105,可変入賞装置106,作動口107,スルーゲート108及びセンターフレーム110がそれぞれ配設されている。各部材の配置について詳細に説明すれば、センターフレーム110が遊技領域104の略中央に配置され、その下方に作動口107が配置され、さらにその下方に可変入賞装置106が配置されている。また、センターフレーム110の左右両側にはスルーゲート108が配置され、遊技領域104の下部両側には一般入賞口105が複数配置されている(具体的には左側に3個配置され、右側に1個配置されている)。一般入賞口105、可変入賞装置106及び作動口107に遊技球が入ると検出スイッチ(図示略)により検出され、その検出結果に基づいて所定数の賞品球が払い出される。
その他に、遊技領域104の上部右側には第1特定ランプ部130及び第2特定ランプ部131が設けられており、遊技領域104の下部、詳しくは可変入賞装置106の下方にはアウト口132が形成されている。各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口132を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。また、遊技領域104には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘133が植設されているとともに、風車(役物)134等が配設されている。また、図6に示すように、可変入賞装置106や作動口107などを遊技領域形成板103に固定するためのネジの長さ寸法や、釘133における遊技領域形成板103内に打ち込まれている部位の長さ寸法は遊技領域形成板103の厚み寸法よりも十分に小さくなっており、これらネジ及び釘133は遊技領域形成板103の背面にまでは達していない。
第1特定ランプ部130には、その内側に赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが配設されている。そして、作動口107への入賞をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、作動口107への入賞をトリガとして、赤色光が点灯され、その状態で所定時間が経過すると緑色光に発光色が切り替えられる。そして、緑色光が点灯された状態で前記所定時間が経過すると青色光に発光色が切り替えられる。その後、発光色の切り替え停止時期がくるまで、赤色、緑色、青色という順序で発光色の切り替えが繰り返し行われる。これにより、第1特定ランプ部130には、赤色、緑色、青色が、この順序で繰り返し表示されることとなる。そして、最終的に赤色又は緑色が停止表示された場合には大当たりが発生し、青色が停止表示された場合には大当たりが発生しない。また、最終的に赤色で停止表示された場合と、最終的に緑色で停止表示された場合とで、大当たりの種類が異なり、前者の方が遊技者に有利な大当たりが発生することとなる。
一方、第2特定ランプ部131には、その内側に赤、緑の2色発光タイプのLEDランプが配設されている。この第2特定ランプ部131は、スルーゲート108の遊技球の通過をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、遊技球がスルーゲート108を通過すると、赤色光の点灯と緑色光の点灯とが交互に行われる。これにより、第2特定ランプ部131には、赤色、緑色が交互に表示されることとなる。そして、赤色が停止表示された場合には、作動口107に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。
可変入賞装置106は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り替えられるようになっている。より詳しくは、大当たりが発生すると、可変入賞装置106が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。可変入賞装置106の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置106内の継続入賞口への入賞を条件として次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置106が繰り返し開放されるものが一般的である。なお、可変入賞装置106の駆動制御は、後述する主制御装置により行われる。
センターフレーム110は、当該センターフレーム110の上部を構成する屋根フレーム111と、センターフレーム110の下部を構成するステージフレーム112とから構成されている。これら屋根フレーム111及びステージフレーム112は、アクリル樹脂などといった透明性を有する材料により形成されている。そして、これら各フレーム111,112が連結されることで、センターフレーム110は全体として枠状をなしている。
屋根フレーム111はその全体が後方に開放された溝形状をなしており、遊技領域形成板103に固定されることで後方への開放部分が塞がれ手前側球通路113が形成されている。手前側球通路113は、屋根フレーム111の上部に形成された開口114を入口として左右に形成されている。また、屋根フレーム111の左右の下端部115は後方へ延出しており、遊技領域形成板103に形成された貫通孔を貫通している。これら下端部115はステージフレーム112に連結されており、これにより手前側球通路113がステージフレーム112に連通されている。
ステージフレーム112は前側ステージ部材121と後側ステージ部材122とから構成されており、両者が遊技領域形成板103に形成された貫通孔を介して組み付けられている。前側ステージ部材121は前後に開口されているのに対して、後側ステージ部材122はその全体が前方に開放された溝形状をなしている。後側ステージ部材122における左右両側部の開放部分が遊技領域形成板103の背面により塞がれ奥側球通路123が形成されている。奥側球通路123は手前側球通路113に連通されている。また、前側ステージ部材121と後側ステージ部材122とにより、奥側球通路123を通過した遊技球が左右方向に転動するステージ124が形成されている。
ステージ124には、その中央に後方案内部125が形成されており、さらに後方案内部125を挟むようにして前方案内部126が形成されている。十分に減速されて後方案内部125に到達した遊技球は後側ステージ部材122に形成された誘導通路127に案内され、誘導通路127から遊技領域104内に排出される。この場合に、誘導通路127の出口は作動口107の鉛直上方に位置しており、両者の間に釘133などの障害となる部材が配設されていない。よって、誘導通路127を通過した遊技球は作動口107に入球し易くなっている。一方、十分に減速されて前方案内部126に到達した遊技球はそのまま遊技領域104内に排出される。
センターフレーム110における遊技球の動きを簡単に説明すると、屋根フレーム111の開口114に入った遊技球は左右いずれかの手前側球通路113を通過して、奥側球通路123に到達する。奥側球通路123に到達した遊技球は当該奥側球通路123を通過して、ステージ124に到達する。ステージ124に到達した遊技球は当該ステージ124上を左右に転動する。そして、転動の結果、後方案内部125に到達した遊技球は誘導通路127を通過することで作動口107に向けて誘導される。一方、前方案内部126に到達した遊技球は作動口107に向けて誘導されることなく、遊技領域104内に排出される。
また、図5等に示すように、遊技領域形成板103の背側の一部には絵柄等の装飾が付与されてなる第1シート材128及び第2シート材129(いわゆるセルシート)が取り付けられている。詳しくは、各シート材128,129は遊技領域形成板103の背面に対して貼り付けられている。これら各シート材128,129によって遊技領域形成板103の意匠性の向上が図られているとともに、当該遊技領域形成板103の背面の一部が後方から覆われた状態となっている。なお、シート材128,129をネジ等の固定手段によって固定することも可能である。
第1シート材128は、遊技領域形成板103におけるセンターフレーム110によって囲われた領域よりも上側の領域、詳しくは屋根フレーム111よりも上側の領域を覆っている。また、第2シート材129は、遊技領域形成板103におけるセンターフレーム110によって囲われた領域よりも下側の領域、詳しくはステージフレーム112よりも下側の領域を覆っている。両シート材128,129は遮光性を有しているため、遊技領域形成板103における中央領域においては遊技領域形成板103の後方の視認が許容されるとともに、中央領域を挟んだ両側(詳しくは上下両側)においては遊技領域形成板103の後方の視認が不可となっている。以下便宜上、後方の視認が許容されている領域を透過領域E1と称する。
図5等に示すように、遊技領域形成板103の背面には、両シート材128,129に対応して段差状に凹んだ収容段差部103a,103bが形成されている。これら収容段差部103a,103bに各シート材128,129が収容されることで、遊技領域形成板103の後方への両シート材128,129の突出が抑えられている。なお、第1シート材128に関しては、遊技領域形成板103の貫通孔に連通する開口が複数形成されており、上述した可変入賞装置106やセンターフレーム110等との干渉が回避されている。
以上詳述した遊技盤ユニット100の後方には、作動口107への入賞等をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置140が設けられている(図8等参照)。
図柄表示装置140は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されている。より具体的には、図柄の変動表示や各種演出を表示する表示画面(液晶ディスプレイ)141と、その表示画面141を囲う枠部142とを備えており、後述する表示制御装置によって表示画面141に表示される内容が制御される。
また、表示画面141はその面積が遊技領域104よりも広くなっており、前方から見て遊技領域104の全体が表示画面141に含まれるように図柄表示装置140が配置されている。
表示画面141には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
図柄表示装置140は、遊技盤ユニット100の奥側に、当該遊技盤ユニット100に対して所定の間隔を隔てて配置されており、枠部142が樹脂ベース28に対してネジ止めされることにより、内枠13に対して一体化されている。このため、内枠13が回動等した場合であっても、遊技盤ユニット100と図柄表示装置140とが相対位置の関係を維持したまま内枠13に追従して移動する。すなわち、上記所定の間隔が維持される構成となっている。このように図柄表示装置140と遊技盤ユニット100との間に所定の間隔を確保することにより、可変入賞装置106や作動口107等の遊技領域形成板103の背面からの突出を許容しつつ、それら可変入賞装置106等と図柄表示装置140との干渉が回避されている。
また、遊技領域104に打ち出され、一般入賞口105、可変入賞装置106及び作動口107等に入った遊技球は、遊技領域形成板103に形成された貫通孔を通って遊技盤ユニット100の奥側(すなわち図柄表示装置140側)へと導かれる。この場合に、図6等に示すように、遊技領域形成板103と図柄表示装置140との間に形成された空間には排出通路形成部材145が設けられており、奥側へと導かれた遊技球はこの排出通路形成部材145に形成された排出通路146を通過してパチンコ機10の外部へ排出される。
以上詳述したように遊技領域形成板103と図柄表示装置140との間に所定の空間を設けることにより、同空間への各種部材の配置を可能としている。これら各種部材に関する詳細については後述する。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1等に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部54が形成されている。窓部54は、略楕円形状をなし、透明性を有する窓パネル55が嵌め込まれている。窓部54の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。また、左上及び右上の位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ56が設けられている。
前扉枠14における窓部54の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部57と下側膨出部58とが上下に並設されている。上側膨出部57内側には上方に開口した上皿57aが設けられており、下側膨出部58内側には同じく上方に開口した下皿58aが設けられている。上皿57aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿58aは、上皿57a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部58の右方には、手前側へ突出するようにしてハンドル装置59が設けられている。ハンドル装置59が操作されることにより、遊技球発射機構から遊技球が発射される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。図7は裏パックユニット15の正面図である。
裏パックユニット15は、図7に示すように、裏パック71を備えており、当該裏パック71に対して、払出機構部72及び制御装置集合ユニット73が取り付けられている。裏パック71は透明性を有する合成樹脂により形成されており、払出機構部72などが取り付けられるベース部74と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部75とを有する。
ベース部74には、その右上部に外部端子板76が設けられている。外部端子板76には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技場側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。ベース部74には、保護カバー部75を迂回するようにして払出機構部72が配設されている。すなわち、裏パック71の最上部には上方に開口したタンク77が設けられており、タンク77には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク77の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置78が設けられている。払出装置78より払い出された遊技球は、当該払出装置78の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿57a又は下皿58aに排出される。
払出機構部72には、裏パック基板79が設置されている。裏パック基板79には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
ベース部74の下端部には、制御装置集合ユニット73が取り付けられている。制御装置集合ユニット73は、横長形状をなす取付台81を有し、取付台81に払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とが搭載されている。これら払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とは、払出制御装置82がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置82は、基板ボックス84内に払出装置78を制御する払出制御基板が収容されて構成されている。電源及び発射制御装置83は、基板ボックス85内に電源及び発射制御基板が収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者によるハンドル装置59の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
また、本実施の形態においては、遊技盤ユニット100を介して視認される表示領域の位置及びその範囲を変化させる表示領域可変機構150を備えている。そこで以下、その表示領域可変機構150及びそれに関連する構成について図9,図10に基づき詳細に説明する。図9は遊技盤ユニット100及び表示領域可変機構150を示す分解斜視図、図10は図9のB−B線部分断面図である。
図9等に示すように、表示領域可変機構150は、遊技盤ユニット100の背面側、詳しくは遊技盤ユニット100と図柄表示装置140とによって挟まれた前記空間内に配置されている。表示領域可変機構150は、表示画面141に対して重なる複数(本実施の形態においては6つ)の遮蔽ユニット151と、それら遮蔽ユニット151の移動方向を規定する一対のレール部材170,190(詳しくは下側レール部材170及び上側レール部材190)とによって構成されている。
遮蔽ユニット151は主として、表示領域の一部を遮蔽する遮蔽体152と、当該遮蔽体152を支持する支持部153とからなる。遮蔽体152は、遮光性を有する有色の合成樹脂材料によって形成されており、遊技領域形成板103の背面に沿って上下方向に延びる角柱状をなしている。遮蔽体152の長さ寸法は透過領域E1における上下方向の長さ寸法よりも大きく設定されており、同遮蔽体152の各端部が前後方向にて各シート材128,129と重なるように配置されている。なお、遮蔽体152を構成し、当該遮蔽体152の長手方向に延びる各周面には所定の絵柄等の各種装飾が付与(詳しくは印刷)されているが、これら各絵柄についての詳細は後述する。
遮蔽体152には、当該遮蔽体152の長手方向と同一方向(上下方向)に延びる貫通孔160が形成されており、当該貫通孔160にアルミニウム等の軽金属によって形成された円柱状の軸体161が挿通されている。この軸体161は貫通孔160に挿通された状態で遮蔽体152に接着されており、それら遮蔽体152及び軸体161が一体化されている。軸体161の中心軸線Xは、貫通孔160と同様に遮蔽体152の長手方向(上下方向)に延びており、遊技領域形成板103の背面に対して平行となっている。そして、この中心軸線Xを中心として遮蔽体152が回動可能となっている。軸体161における支持部153側の端部は当該支持部153に連結されている。支持部153が下側レール部材170に移動可能に支持されている。
下側レール部材170は、排出通路形成部材145の後方に配置されている。すなわち、下側レール部材170は排出通路形成部材145と図柄表示装置140との間に挟まれた位置に配されている。下側レール部材170は左右方向(水平方向)に延びており、その全長は遊技領域形成板103の幅寸法(左右方向における長さ寸法)とほぼ同等となるように形成されている。更に詳しくは、下側レール部材170は遊技領域形成板103の背面と平行となるように形成されている。
下側レール部材170には遊技領域形成板103に対する取付部材としてのスペーサ部材171,172が複数装着されており、これらスペーサ部材171,172を介することで遊技領域形成板103の背面に対して所定の間隔を隔てた状態で固定されている(スペーサ部材172に関しては図9参照)。つまり、スペーサ部材171,172によって遊技領域形成板103の背面から離間した状態で固定されている。スペーサ部材171,172による遊技領域形成板103からのオフセット量は、上述した排出通路形成部材145等の遊技領域形成板103からの突出量よりも大きく設定されており、それら排出通路形成部材145等と下側レール部材170(表示領域可変機構150)との干渉が回避されている。
また、下側レール部材170は、第2シート材129の後方に配置されており、その全域において同第2シート材129と重なっている。これにより、パチンコ機10の正面側からは、下側レール部材170を視認しにくくなっている。
ここで、図10に基づき下側レール部材170と支持部153との相互の関係について詳細に説明する。下側レール部材170は、遊技領域形成板103の背面と平行な前側板部175と、当該前側板部175に対し所定の間隔を隔てて対峙する後側板部176と、それら両板部175,176を繋ぐ底板部177とによって構成されており、これら各板部175,176,177の内面によって当該下側レール部材170の長手方向と同一方向に延びる溝部178が形成されている。溝部178は左方,右方及び上方に向けて開放されており、この溝部178に遮蔽ユニット151の支持部153が嵌まっている、詳しくは、支持部153は、その上部が溝部178から突出した状態で嵌まっている。
支持部153はその外殻を構成する本体154を備えている。本体154は全体として略直方体状をなしており、前側板部175に対向する前側壁部155と、後側板部176に対向する後側壁部156と、底板部177に対向する下側壁部157とを有している。
下側レール部材170の前側板部175及び後側板部176には、遮蔽ユニット151の移動方向を規制する規制部180が形成されている。規制部180は、前側板部175から溝部178内方(すなわち前側壁部155)側に起立するとともに相互に対向する2つの板状部181と、後側板部176から溝部178内方(すなわち後側壁部156)側に起立するとともに相互に対向する2つの板状部182とからなり、それら各板状部181,182の先端が支持部153の前側壁部155及び後側壁部156にそれぞれ接触している。これにより、遮蔽ユニット151の前後方向への位置ずれが抑えられている。より詳しくは、板状部181,182は、下側レール部材170の両端部に渡って形成されている。このため支持部153が移動した場合であっても板状部181,182と壁部155,156の接触が維持され、支持部153の移動方向が規制されることとなる。
また、規制部180は、相対向する前側の板状部181によって挟まれてなる前側ガイド溝183と、相対向する後側の板状部182によって挟まれてなる後側ガイド溝184とを有している。支持部153の壁部155,156には、ガイド溝183,184と同一方向に延びているとともに、それらガイド溝183,184に嵌まる突条部155a,156aが一体成形されており、当該突条部155a,156aの上下両面がガイド溝183,184に対して接触していることで、遮蔽ユニット151の浮き上がり等が抑えられている。これにより、支持部153の下側壁部157と、下側レール部材170の底板部177との位置関係が一定に保たれている。以上詳述した規制部180及び突条部155a,156aによって支持部153の移動方向が一の方向に規定されている。
すなわち、遮蔽ユニット151は、支持部153が溝部178の規制部180に沿って摺動することにより、左右方向へスライド移動可能となっている。換言すれば、遮蔽ユニット151は下側レール部材170によって規定された所定の方向への移動を許容された状態で支持されている。このように遮蔽ユニット151のスライド移動方向を規制する点に着目すれば、下側レール部材を「規制手段」又は「案内手段」と称することも可能である。
軸体161における支持部153側と反対の端部は遮蔽体152から上方に向けて延出しており(以下、この延出した部分を延出部162と称する)、この延出部162に対応して上述した上側レール部材190が設けられている。
上側レール部材190は、下側レール部材170の長手方向と同一の方向(水平方向)に延びており、その全長は下側レール部材170の全長と同等となっている。更には、下側レール部材170と同様に遊技領域形成板103の背面と平行となるように形成されている。また、下側レール部材170と同様に複数のスペーサ部材191,192を介して遊技領域形成板103に固定されていることにより、遊技領域形成板103に対して所定の隙間が確保されている。そして、上側レール部材190は第2シート材129の背面側に配置されており、その全体が第2シート材129と前後に重なっている。このため、上側レール部材190パチンコ機10前方から視認しづらくなっている。
上側レール部材190には、前記延出部162に対応するとともに、下側レール部材170側に開放され、当該下側レール部材170の溝部178に対向する陥欠部193が形成されている。換言すれば、陥欠部193は、パチンコ機10における前後位置(遊技領域形成板103に対する前後位置)が下側レール部材170の溝部178と同一且つ当該溝部178と平行となるように形成されている。
陥欠部193は、相互に対向するとともに軸体161の中心軸線方向と同一方向に延びる一対の対向板部194,195によって構成されており、それら両対向板部194,195の間に軸体161の延出部162が挟まれている。これにより、軸体161の先端側における位置ずれ(詳しくは前後方向への位置ずれ)が抑えられている。更に、両対向板部194,195は、上側レール部材190の両端部に渡って形成されており、遮蔽ユニット151が移動する際には、延出部162が陥欠部193内を摺動する。これにより上側レール部材190と遮蔽ユニット151との引っ掛かり状態が維持される。
また、軸体161の延出部162は陥欠部193よりも上方、すなわち上側レール部材190の内部空間側に突出しており、その先端には当該軸体161の放射方向に延びる円板状のストッパ163が一体成形されている。ストッパ163においては、自身の板面が対向板部194,195の先端に所定の間隔を隔てて対峙している。これにより、遮蔽ユニット151と上側レール部材190とを組み合わせる際に遮蔽ユニット151が上側レール部材190から抜け落ちるといった不都合が生じにくくなっている。また、対向板部194,195との間に所定の間隔が確保されていることで、遮蔽ユニット151が移動した際のストッパ163と対向板部194,195との支えが回避されている。
なお、上述の如く下側レール部材170及び上側レール部材190の両側の端部には、左右両側への開放部位が形成されており、これら開放部位を通じて支持部153を挿入することで、遮蔽ユニット151の組み付けがなされる。すなわち、前記開放部位は遮蔽ユニット151を挿入する挿入部186,196を構成している。下側レール部材170及び上側レール部材190にはそれら各部材に対して別体で形成され、挿入部186,196を塞ぐカバー部材187,197がネジ等の締結具によって取り付けられている。これにより、遮蔽ユニット151の抜け落ち等が回避されている。
以上詳述したように遮蔽ユニット151の上下に配された下側レール部材170及び上側レール部材190によって同遮蔽ユニット151の移動方向が規定されることで、遮蔽ユニット151の倒れや位置ずれ等が好適に抑えられている。
ここで、図10に基づき遮蔽ユニット151の駆動に関する構成について詳細に説明する。
支持部153の本体154内には、下側レール部材170により規定された所定方向へのスライド移動を実現する動力源として第1ステッピングモータ165が収容されている。より詳しくは、第1ステッピングモータ165に対応して本体154に形成された第1収容部154a内に当該第1ステッピングモータ165が嵌まった状態で固定されている。
第1ステッピングモータ165における回転軸としての鉄心165aは遊技領域形成板103に対して直交する方向(すなわち前後方向)に延びており、その先端部には円板状をなすとともにその外周に複数の歯が形成されたピニオン(歯車)165bが装着されている。ピニオン165bの外周部(詳しくは歯の部分)は、下側壁部157に形成された開口157aを介して底板部177側に突出しており、下側レール部材170側に設けられた長尺状のラック166に対して噛み合っている。より詳細には、ラック166は、下側レール部材170の長手方向寸法とほぼ同一の長さ寸法を有しており、その長手方向にピニオン165bに対応する複数の歯が配列されてなる。下側レール部材170の底板部177にはラック166を設置する設置部179が形成されており、ラック166は設置部179に嵌まった状態で接着材により固定されている。
第1ステッピングモータ165が動作し鉄心165aが回動することにより、ピニオン165bとラック166とが噛み合う。これにより、下側レール部材170に対して遮蔽ユニット151がスライド移動することとなる。すなわち、上述したピニオン165b及びラック166によって第1ステッピングモータ165に発生する動力を伝える動力伝達手段が構成されている。
また、本体154の後側壁部156には、第1収容部154aに連なる開口部156bが形成されており、当該開口部156bを介して図示せぬ配線が第1ステッピングモータ165に接続されている。更に、下側レール部材170の後側板部176には上記配線が通る長孔176aが形成されており、この配線を介して、第1ステッピングモータ165と下側レール部材170の外部に配置された図示せぬ中継基板とが電気的に接続されている。
同図10に示すように、本体154内には、遮蔽体152の回転移動を実現する動力源として第2ステッピングモータ167が収容されている。より詳しくは、第2ステッピングモータ167に対応して本体154に形成された第2収容部154b内に当該第2ステッピングモータ167が嵌まった状態で固定されている。
第2ステッピングモータ167における回転軸としての鉄心167aは前記軸体161の中心軸線方向と同一の方向(すなわち上下方向)に延びており、その先端部が本体154の上側壁部158に形成された貫通孔158aから突出している。軸体161には鉄心167aに対応する穴状の嵌合部164が形成されており、この嵌合部164に対して鉄心167aが嵌まることで、それら鉄心167aと軸体161とが連結されている。つまり、第2ステッピングモータ167の動作に伴って鉄心167aが回動することで軸体161が回動する。これにより、遮蔽体152が回動することとなる。
なお、本体154の後側壁部156には第2収容部154bに連通する連通孔156cが形成されている。この連通孔156cを介して図示せぬ配線が第2ステッピングモータ167に連なっている。この配線は前記長孔176aを介して前記中継基板に繋がっており、当該配線によって第2ステッピングモータ167と中継基板とが電気的に接続されている。
本実施の形態においては特に、駆動源としてステッピングモータ165,167を用いる構成とした。ステッピングモータ165,167においては、前記中継基板を介して入力されるパルス数に依存してその回転角度が決定される。このため、第1ステッピングモータ165においては下側レール部材170上でのスライド量を当該パルス数によって規定することができ、第2ステッピングモータ167においては遮蔽体152の回転状態(すなわち遮蔽体152の向き)を当該パルス数によって規定することができる。これにより、遮蔽ユニット151の位置決め制御を好適に実現可能となっている。
次に、図9〜図11に基づき上述した遮蔽体152について詳細に説明する。図11(a)は遮蔽体152をその軸線方向から見た概略図、図11(b)は遮蔽体152の回動状態を示す概略図である。
図9等に示すように、遮蔽体152は軸線方向に延びる複数の外周面を備えている。より詳しくは、遮蔽体152は三角柱状をなすとともに、3つの異なる外周面152a〜152cを備えている。すなわち、中心軸線と直交する断面がいずれの位置においても同様の三角形状をなしている。それら各外周面152a〜152cは、略長方形状をなすとともに、それぞれ異なる幅寸法(すなわち、外周面152a〜152c自身の短手方向における長さ寸法)を有している。換言すれば、回動方向(各外周面152a〜152cの並設方向)における長さ寸法が異なっている。更に言い換えれば、隣り合う外周面152a〜152cとの境界間の間隔寸法、すなわちそれら外周面152a〜152cに沿った長さ寸法が異なっている。以下説明の便宜上、幅寸法の小さな順に第1外周面152a,第2外周面152b,第3外周面152cと称する。
図9〜図11に示すように各外周面152a〜152cはそれぞれ平面状をなしている。そして、軸体161の中心軸線X(すなわち回転中心)からの第1外周面152aまでの最短距離寸法L1と、中心軸線Xからの第2外周面152bまでの最短距離寸法L2と、中心軸線Xから第3外周面152cまでの最短距離寸法L3とが同一となっている。このため、図11(b)に示すように各外周面152a〜152cが遊技領域形成板103(詳しくはその背面)に対して平行となった状態、すなわち所定の表示位置に配置された状態においては、それら各外周面152a〜152cが同一の仮想平面P上に位置することとなる。すなわち、各外周面152a〜152cが仮想平面P上に位置している状態においては、各外周面152a〜152cと遊技領域形成板103との間隔寸法DTは同一又は略同一となる。
仮想平面Pは、遊技領域形成板103の背面と平行となるように構成されており、各外周面152a〜152cが上述した回動中心軸線Xを中心として所定の表示位置に配置された場合には、それら各外周面152a〜152cの少なくとも一部が仮想平面P上で互いに重なり合う構成となっている。言い換えれば、回動中心軸線Xを中心に外周面152a〜152cの切り替えが行われた場合には、それら各外周面152a〜152cの少なくとも一部が上述した仮想平面Pの一部にそれぞれ重なるように、各外周面152a〜152cは形成されている。第1外周面152a及び第3外周面152cについては特に、回動中心軸線Xを中心に切り替えが行われた場合には、第1外周面152aは仮想平面Pにおける第3外周面152cの配置される領域にその全体が含まれる。なお、第2外周面152bについても同様に、回動中心軸線Xを中心に切り替えが行われた場合には、第1外周面152aは仮想平面Pにおける第2外周面152bの配置される領域にその全体が含まれる構成としてもよい。
また、間隔寸法DTは、遮蔽体152が回転した場合の第1外周面152aの移動範囲E2と遊技領域形成板103とが重ならないように設定されている。このため、遮蔽体152が回転した場合に第1外周面152aと遊技領域形成板103との干渉が好適に回避される。なお、図11(b)には移動範囲E2の一部のみを示す。
ここで、図11(b)に基づいて遮蔽体152の状態切替及びそれに関連する構成について詳細に説明する。遮蔽体152は上述した第2ステッピングモータ167によって3つの異なる状態に切替可能となっている。具体的には、第1外周面152aが遊技領域形成板103に対向する(平行となる)第1の状態を基準として、第2外周面152bが遊技領域形成板103に対向する(平行となる)第2の状態と、第3外周面152cが遊技領域形成板103に対向する(平行となる)第3の状態とに切替可能となっている。
また、これら外周面152a〜152c同士の内角は全て鋭角となっている。より詳しく説明すれば、第1外周面152a及び第2外周面152bの内角A1と、第2外周面152b及び第3外周面152cの内角A2と、第3外周面152c及び第1外周面152aの内角A3とはそれぞれ90°よりも小さく設定されている(図11(a)参照)。換言すれば、図11(b)に示すように、第1外周面152aが仮想平面P上に配置されている場合、当該第1外周面152aの面方向(すなわち前後方向)において第2外周面152b全体及び第3外周面152c全体がそれぞれ第1外周面152aに重なり、第2外周面152bが仮想平面P上に配置されている場合、当該第2外周面152bの面方向(すなわち前後方向)において第1外周面152a全体及び第3外周面152c全体がそれぞれ第2外周面152bに重なり、第3外周面152cが仮想平面P上に配置されている場合、当該第3外周面152cの面方向(すなわち前後方向)において第1外周面152a全体及び第2外周面152b全体がそれぞれ第3外周面152cに重なっている。
言い換えれば、第1外周面152aが仮想平面P上に配置されている場合、当該第1外周面152aのパチンコ機10の後方への投影範囲内に第2外周面152b及び第3外周面152cが含まれることとなり、第2外周面152bが仮想平面P上に配置されている場合、当該第2外周面152bのパチンコ機10の後方への投影範囲内に第1外周面152a及び第3外周面152cが含まれることとなり、第3外周面152cが仮想平面P上に配置されている場合、当該第3外周面152cのパチンコ機10の後方への投影範囲内に第1外周面152a及び第2外周面152bが含まれることとなる。
遮蔽体152の第1の状態から第2の状態への切り替えに際して、第2外周面152bは、自身の正面側(図11(b)における反時計回り方向)に向けて回転する。第2の状態から第1の状態に復帰する際には、上記回転方向と逆側(図11(b)における時計回り方向)に回転する。以下、前者の回転を正回転、そして前者の回転方向を正回転方向と称するとともに、後者の回転を逆回転、そして後者の回転方向を逆回転方向と称する。
第1の状態から第3の状態に切り替えられる際には、第3外周面の正面側(図11(b)における時計回り方向)に向けて回転する。すなわち逆回転する。第3の状態から第1の状態に復帰する際には、上記回転方向と逆側(図11(b)における反時計回り方向)に回転する。すなわち正回転する。
第2の状態及び第3の状態間での切り替えに関しては、第2の状態からの逆回転及び第3の状態からの正回転により状態の切り替えが行われることはなく、第2の状態及び第3の状態間での直接の切り替えは不可となっている。つまり、第2の状態及び第3の状態間の切り替えは、必ず第1の状態を経由するように遮蔽体152の回転範囲が制限されている。
より詳しく説明すれば、遮蔽体152が回転する際には、遮蔽体152における当該遮蔽体152の軸線から最も離れた部位、すなわち第2外周面152bと第3外周面152cとの境界部位B1(以下、第1境界部位B1と称する)は仮想平面Pよりも後側(図柄表示装置140側)にて移動することとなる。言い換えれば、第1境界部位B1が通過する軌道Tは仮想平面Pよりも前側に張り出すことが回避されている。このため、回動中心軸線Xと第1境界部位B1との距離寸法L4は前記間隔寸法DTよりも大きく設定されているものの、その第1境界部位B1と遊技領域形成板103との干渉が回避されている。
次に、図12に基づき複数の遮蔽ユニット151の相互関係について説明する。図12(a)は第1の状態を示す概略図、図12(b)は第2の状態を示す概略図、図12(c)は第3の状態を示す概略図である。なお、図12(a)〜(c)においては、3つの遮蔽ユニット151を用いて動作を簡略化して示すが、遮蔽ユニット151の個数は3つに限定されるものではない。
図12(a)に示すように、第1外周面152aが仮想平面P上に位置している状態では、各遮蔽ユニット151の第1外周面152aが、隣り合う遮蔽ユニット151の第1外周面152aと接触している(隙間無く連続している)。具体的には、各第1外周面152aの縁部同士が接触した状態となっている。換言すれば、各第1外周面152aが連なり一つの連続した遮蔽面が形成されるように、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間距離が規定されている。以下、第1外周面152aによって連続面が形成されるように規定された回動中心軸線間の距離を第1距離と称する。
このように各遮蔽ユニット151が隣接している場合であっても、第1外周面152a及び第2外周面152bの内角A1と、第1外周面152a及び第3外周面152cの内角A3とはそれぞれ90°よりも小さいため、遮蔽体152同士が縁部以外の部位で接触することを回避し、第1外周面152aの連続性が担保されている。すなわち各第1外周面152a間に隙間が生じにくくなっている。
図12(b)に示すように、第2外周面152bが仮想平面P上に位置している状態では、各遮蔽ユニット151の第2外周面152bが、隣り合う遮蔽ユニット151の第2外周面152bと接触している。具体的には、上述した第1外周面152aの場合と同様に、各第2外周面152bの縁部同士が接触した状態となっている。換言すれば、各第2外周面152bが連なり一つの連続した遮蔽面が形成されるように、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間距離が規定されている。このように規定された回動中心軸線間の距離(以下、第2距離D2と称する)は、第2外周面152bの幅が第1外周面152aの幅よりも大きいことに基づいて、前記第1距離D1よりも大きく設定されている。
このように各遮蔽ユニット151が隣接している場合であっても、第2外周面152b及び第1外周面152aの内角A1と、第2外周面152b及び第3外周面152cの内角A2とはそれぞれ90°よりも小さいため、遮蔽体152同士が縁部以外の部位で接触することを回避し、第2外周面152bの連続性が担保されている。すなわち各第2外周面152b間に隙間が生じにくくなっている。
図12(c)に示すように、第3外周面152cが仮想平面P上に位置している状態では、各遮蔽ユニット151の第3外周面152cが、隣り合う遮蔽ユニット151の第3外周面152cと接触している。具体的には、上述した第1外周面152aの場合と同様に、各第3外周面152cの縁部同士が接触した状態となっている。換言すれば、各第3外周面152cが連なり一つの連続した遮蔽面が形成されるように、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間距離が規定されている。このように規定された回動中心軸線間の距離(以下、第3距離D3と称する)は、第3外周面152cの幅が第1外周面152aの幅及び第2外周面152bの幅よりも大きいことに基づいて、第1距離D1及び第2距離D2よりも大きく設定されている。
このように各遮蔽ユニット151が隣接している場合であっても、第3外周面152c及び第1外周面152aの内角A3と、第3外周面152c及び第2外周面152bの内角A2とはそれぞれ90°よりも小さいため、遮蔽体152同士が縁部以外の部位で接触することを回避し、第3外周面152cの連続性が担保されている。すなわち各第3外周面152c間に隙間が生じにくくなっている。
以上詳述した、各遮蔽面は、遊技領域形成板103の背面に平行な平面状をなしており、その左右方向(すなわち各レール部材170,190の長手方向)の幅寸法がそれぞれ異なっている。具体的には、第1の状態における遮蔽面の幅寸法<第2の状態における遮蔽面の幅寸法<第3の状態における遮蔽面の幅寸法となっている。これにより、遊技領域形成板103に対する間隔を一定に保ちながら、遮蔽ユニット151の配列方向(左右方向)における遮蔽範囲を好適に変化させることが可能となっている。
ここで、図13に基づき表示領域可変機構150の動作について説明する。図13(a)〜(d)は第1の状態と第2の状態との切替動作を示す動作説明図であり、図13(e)〜(g)は第1の状態と第3の状態との切替動作を示す動作説明図である。
先ず、第1の状態と第2の状態との切替動作について説明する。第1の状態から第2の状態への切り替えに際しては、表示領域可変機構150は(a)→(b)→(c)→(d)の順に動作する。
図13(a)に示すように、第1外周面152aが仮想平面P上に位置している状態では、各遮蔽ユニット151(詳しくは第1外周面152a)が相互に連なっている。ここで、第2の状態への移行を促がす信号が中継基板を介して各遮蔽ユニットに伝わると、それら遮蔽ユニット151は下側レール部材170に沿ってスライド移動し、図13(b)に示す相互に離間した状態となる。このように遮蔽ユニット151が離間した状態にてそれぞれ正回転することにより、第1外周面152aが仮想平面Pから離れるとともに第2外周面152bが同仮想平面P上に配置される(図13(c)参照)。
図13(b)に示したスライド量は各遮蔽ユニット151が回転した際に相互干渉を回避できる程度に設定されている。これにより、図13(b)から図13(c)への移行が円滑に行われるため、切り替えに要する期間の短縮が可能となる。
図13(c)に示すように、各遮蔽ユニット151の回転が完了すると、第2外周面152b間の隙間を詰めるように遮蔽ユニット151が下側レール部材170に沿って再びスライド移動する。そして、第2外周面152bが集ることで一連の遮蔽面が形成され、第2の状態への切り替えが完了する(図13(d)参照)。
一方、第2の状態から第1の状態への切り替えに際しては、表示領域可変機構150は(d)→(c)→(b)→(a)の順に動作する。
具体的には、図13(d)に示すように各第2外周面152bが連なっている状態から、それら各第2外周面152bが分離するように、各遮蔽ユニット151がスライド移動する(図13(c)参照)。これにより、第2外周面152bから第1外周面152aへの切り替えが可能な作動隙が確保される。各遮蔽ユニット151が回転移動し、図13(b)に示す状態となった後には、遮蔽ユニット151が再びスライド移動する。そして、図13(a)に示すように、各第1外周面152aが集ることで一連の遮蔽面を形成され、第1の状態への切り替えが完了する。
次に、第1の状態と第3の状態との切替動作について説明する。第1の状態から第3の状態への切り替えに際しては、表示領域可変機構150は(e)→(f)→(g)の順に動作する。
第1の状態から第3の状態に移行する際には、図13(f)に示すように、遮蔽ユニット151が下側レール部材170に沿ってスライド移動する。かかるスライド移動においては、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間の距離が前記第1距離D1から前記第3距離D3となるように変更される。言い換えれば、回動中心軸線間の距離は、第1距離D1から徐々に増加し、第3距離D3に達すると、同第3距離D3を超えないように(上回らないように)、その増加が止まる。第3距離D3は、各遮蔽ユニット151の動作領域が重複しないように設定されている。このため、図13(f)に示す状態に移行されることにより、各遮蔽ユニット151間に所定の隙間が確保され、それら遮蔽ユニット151の回転移動が可能となる。回動中心軸線間の距離が第3距離D3となるように維持されたまま各遮蔽ユニット151が逆回転することにより、第1外周面152aが仮想平面Pから離れるとともに、第3外周面152cが仮想平面Pと重なる位置に移動する。上述の如く第3距離D3は、第3外周面152cによる連続面が形成されるように規定されている。このため、回転の終了とともに第3外周面152c同士が連なり、一連の遮蔽面が形成される、第3状態への切り替えが完了する(図13(g)参照)。すなわち、第1の状態から第2の状態への切り替えが行われる際には、回動中心軸線間の距離が第3距離を超えて変化することが回避されている。これにより、上述した第1の状態から第2の状態への切り替えよりも少ない手順で切り替えが完了することとなる。
また、図13(b),(f)に示すように、第1の状態から第3の状態への切り替えが行われる際に外周面の切り替えが行われる準備段階として変更される回動中心軸線間の距離(すなわち第3距離D3)と、上述した第1の状態から第2の状態への切り替えが行われる際に外周面の切り替えが行われる準備段階として変更される回動中心軸線間の距離D4と同一又は略同一となるように規定されている。このため、第1の状態から第2の状態又は第3の状態に切り替えられる場合には、各遮蔽ユニット151の動作領域を確保すべく、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間距離が変更された時点では、第2の状態及び第3の状態のいずれに切り替えられるかを判別することは困難なものとなっている。
一方、第3の状態から第1の状態への切り替えに際しては、表示領域可変機構150は(g)→(f)→(e)の順に動作する。
図13(g)に示すように各第3外周面152cが連なっている状態から、回動中心軸線間の距離が第3距離D3となるように維持されたまま各遮蔽ユニット151が回転移動する。本実施の形態においては特に、回動中心軸線間の距離が第3距離D3のまま各遮蔽ユニット151が回動した場合に、隣り合う遮蔽ユニット151の動作領域との干渉を回避するように各外周面152a〜152cが形成されている。
具体的には図13(g)の部分拡大図に示すように、隣り合う遮蔽ユニット151のうちそれら遮蔽ユニット151の回動中心軸線間を通過する第1境界B1の移動経路PLに対して、他方の遮蔽ユニット151における第1外周面152aが干渉しないように、詳しくは仮想平面P上以外では交差しないように構成されている。より詳細には、移動経路PLは回動中心軸線Xを中心とする弧状をなしており、第1外周面152aは前記移動経路PLにおいて仮想平面Pと交差する部位(すなわち仮想平面P上に位置する第1境界部位B1)を通過する接線TLとの干渉を回避するように形成されている。このため、仮に遮蔽ユニット151の動作開始タイミングが若干ずれた場合であっても、それら遮蔽ユニット151同士が干渉しにくくなっている。すなわち、動作開始タイミングのばらつきを許容しやすい構成となっている。
各遮蔽ユニット151が回転移動することにより、第3外周面152cと第1外周面152aとが入れ替わり、図13(f)に示すように第1外周面152aが仮想平面P上に配置された状態となる。かかる状態においては、回動中心軸線間の距離が第3距離D3のまま維持されており、各第1外周面152a間に所定の隙間が形成されることとなる。ここで、隣り合う遮蔽ユニット151の回動中心軸線間の距離が第3距離D3から第1距離D1となるように変更される。言い換えれば、回動中心軸線間の距離は、第3距離D3から徐々に減少し、第1距離D1に達すると、同第1距離D1を超えないように(下回らないように)、その減少が止まる。これにより、各遮蔽ユニット151の隙が詰まり、図13(e)に示す状態へと移行される。すなわち、第1外周面152a同士が接触し、一連の遮蔽面が形成される。これにより、第3の状態から第1の状態への切り替えが完了する。
それら各第2外周面152bが分離するように、各遮蔽ユニット151がスライド移動する(図13(c)参照)。これにより、第2外周面152bから第1外周面152aへの切り替えが可能な作動隙が確保される。各遮蔽ユニット151が回転移動し、図13(b)に示す状態となった後には、遮蔽ユニット151が再びスライド移動する。そして、図13(a)に示すように、各第1外周面152aが集ることで一連の遮蔽面が形成され、第1の状態への切り替えが完了する。
以上詳述したスライド移動の際には、上記所定の表示位置に配置されている各外周面152a〜152cが遊技領域形成板103の背面に対して平行な状態で維持される。すなわち、外周面152a〜152cと遊技領域形成板103との間隔が一定に保たれることとなる。これにより、スライド移動に伴って遮蔽体152と遊技領域形成板103とが近づくことが回避されている。
本実施の形態においては、一連の切替動作が行われる際の各遮蔽ユニット151の相対関係が特徴的なものとなっている。そこで以下、図14に基づきかかる相対関係についてより詳細に説明する。図14は図13(b)の部分拡大図である。なお、図14においては、2つの遮蔽ユニット151を用いることにより各遮蔽ユニット151の相対関係を簡略化して示すが、遮蔽ユニット151の個数は2つに限定されるものではない。また、便宜上、一方の遮蔽ユニット151を「第1遮蔽ユニット151A」、他方の遮蔽ユニット151を「第2遮蔽ユニット151B」として区別して説明する。
既に説明したように、第1の状態から第2の状態に切り替えられる際には、遮蔽ユニット151が下側レール部材170に沿ってスライド移動し、図14に示すように互いに離間した状態となる。但し、かかる状態においては、外周面の切り替え操作(回動)に基づいて第1遮蔽ユニット151Aが移動する領域と第2遮蔽ユニット151Bが移動する領域とが一部重なっている。具体的には、両遮蔽ユニット151A,151Bの回動中心軸線XA,XBの間を通過する部位の動作領域、すなわち第1遮蔽ユニット151Aにおける第1外周面152a及び第3外周面152cの動作領域E5の一部と、第2遮蔽ユニット151Bにおける第2外周面152b及び第3外周面152cの動作領域E6の一部とが重なり、重複領域E7が形成されている。このように、両動作領域E5,E6が一部重複するように各遮蔽ユニット151A,151Bを離間させる構成とすることにより、それら遮蔽ユニット151,151の離れ量(上述したスライド量)が増大することが抑制されている。
より詳しく説明すれば、第1遮蔽ユニット151Aにおいては、第1外周面152a及び第3外周面152cの境界部位B2(以下、第2境界部B2と称する)が第2遮蔽ユニット151B、すなわち第2遮蔽ユニット151Bの回動中心軸線XBに対して最も近い位置を移動する。つまり、この第2境界部位B2が移動する経路が動作領域E5において第2遮蔽ユニット151の動作領域E6に対して最も重なりが大きくなる部分となっている。また、第2遮蔽ユニット151Bにおいては、第1境界部位B1が第1遮蔽ユニット151A、すなわち第1遮蔽ユニット151Aの回動中心軸線XAに対して最も近い位置を移動する。つまり、この第1境界部位B1が移動する経路が動作領域E6において第2遮蔽ユニット151の動作領域E5に対して最も重なりが大きくなる部分となっている。上述した遮蔽ユニット151のスライド量は、両回動中心軸線XA,XBの距離D4が第1遮蔽ユニット151Aの境界部位B2及び回動中心軸線XAの距離L5と、第2遮蔽ユニット151Bの境界部位B1及び回動中心軸線XBの距離L6との和よりも小さくなるように設定されている。
第1遮蔽ユニット151Aにおける第2境界部位B2は、第1外周面152aが仮想平面P上に位置している状態においては同仮想平面P上に存在しており、外周面の切り替えに基づいて仮想平面Pから離間し、両回動中心軸線XA,XBの間を通過する。一方、第2遮蔽ユニット151Bにおける第2境界部位B1は、第1外周面152aが仮想平面P上に位置している状態においては仮想平面Pから離間した位置、詳しくは回動中心軸線Xに対して仮想平面Pの反対側に存在しており、外周面の切り替えに基づいて両回動中心軸線XA,XBの間を通過し仮想平面Pにおいて第1遮蔽ユニット151Aの第2境界部位B2が配置される位置へ移動する。このため、上述した重複領域E7は、回動中心軸線XA,XBによって挟まれた領域に対して前後に跨って存在しているとともに、その前側の境界が仮想平面P上に位置する構成となっている。
第1遮蔽ユニット151Aにおける第2境界部位B2(詳しくは第1外周面152a及び第2外周面152b)が上述した重複領域E7を通過し終えるのに要する回転角度A4(本実施の形態においては60°)は、第2遮蔽ユニット151Bにおける第1境界部位B1が重複領域E7に到達するのに要する回転角度A5(本実施の形態においては62°)よりも小さく設定されている。これにより、各遮蔽ユニット151A,151Bが外周面の切り替え動作に起因してつかえるといった不都合を回避しやすくしている。
ここで、図15を用いて、第1の状態から第2の状態への切り替え動作について詳しく説明する。図15は、図13(b)〜図13(c)の動作をより細分化して示す動作説明図であり、第1の状態から第2の状態への切り替え時には、図15(a)→図15(b)→図15(c)→図15(d)の順に動作する。
図15(a)に示すように、遮蔽ユニット151がスライド移動され、回動中心軸線XA,XBの距離が所定の値(距離D4)となることにより、各遮蔽ユニット151A,151Bにおける外周面の切り替えが許容された状態となる。かかる状態から、両遮蔽ユニット151は同タイミング且つ同速度で回動を開始し、回動が終了するまでそれら各遮蔽ユニット151の回転速度が一定に保たれたまま移動する。
図15(b)に示すように、第1遮蔽ユニット151Aの第2境界部位B2は、当該第1遮蔽ユニット151Aの回動に基づいて、仮想平面Pから離間し、両回動中心軸線XA,XBによって挟まれた領域に向けて重複領域E7内を移動する。また、第2遮蔽ユニット151Bの第1境界部位B1は、当該第2遮蔽ユニット151Bの回動に基づき重複領域E7に向けて移動する。
遮蔽ユニット151A,151Bの回転角度が上述した回転角度A4に達すると、図15(c)に示すように、第1遮蔽ユニット151Aの第2境界部位B2が重複領域E7における後側の境界に到達する。かかる状態においては、第2遮蔽ユニット151の第1境界部位B1は、重複領域E7に対して所定の間隔を隔てた位置に存在している。
各遮蔽ユニット151A,151Bが更に回動されると、先ず第1遮蔽ユニット151Aの第2境界部位B2、詳しくは第1外周面152a及び第3外周面152cが重複領域E7から離脱する。その後、遮蔽ユニット151A,151Bの回転角度が上述した回転角度A5に達すると、第2遮蔽ユニット151Bの第1境界部位B1が、重複領域E7に到達し、同重複領域E7内を移動することとなる(図15(d)参照)。
両遮蔽ユニット151A,151Bの回転角度が所定の回転角度A6に達すると、各第2外周面152bが同時に仮想平面Pに重なり、外周面の切り替えが完了する(図13(c)参照)。すなわち、各遮蔽ユニット151における回転移動の動作終了タイミングが同一となっている。
次に、以上詳述した表示領域可変機構150を演出として用いるために設定された各種駆動モードと、表示領域可変機構150及び図柄表示装置140の相互の関係とについて図16に基づき説明する。図16は遊技機正面からみた表示領域可変機構150と図柄表示装置140との関係を示す概略図である。図16(a)群は遮蔽ユニット151が左右両側に二分された状態、図16(b)群は遮蔽ユニット151が右側に偏倚された状態、図16(c)群は遮蔽ユニット151が左側に偏倚された状態、図16(d)群は遮蔽ユニット151が中央に集められた状態を示し、図16(1)群は第1外周面152aによる遮蔽状態、図16(2)群は第2外周面152bによる遮蔽状態、図16(3)群は第3外周面152cによる遮蔽状態を示す。
表示領域可変機構150の駆動モードとしては、標準モード(標準状態)に対して遮蔽位置を変更する第1種駆動モードと、標準モードに対して遮蔽量を変更する第2種駆動モードとが設定されている。すなわち、標準モードは各種駆動モードが実行される際の起点となっている。
標準モードにおいては、図16(a1)に示すように、遮蔽ユニット151が左右両側に二分して(それぞれ3つづつに分けて)配置されており、両シート材128,129及び遮蔽ユニット151(詳しくは遮蔽体152)によって区画された透過領域E1の一部(中央部分)を介して、図柄表示装置140の表示画面141が視認可能となっている。より具体的には、隣接する遮蔽体152同士が相互に接触し、それら遮蔽体152によって連続する二つの遮蔽面が形成されることとなる。この遮蔽面により透過領域E1を左右に6分割したうちの凡そ右側1/6の領域と左側1/6の領域とが覆われ、透過領域E1の凡そ中央4/6の領域を介して、図柄表示装置140の表示画面141が視認可能となる。この場合、表示画面141においてキャラクタや文字(例えば数字)等の所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽ユニット151との重なりを回避するように設定されており、具体的には、略長方形状をなす所定の領域に図柄が表示される。表示領域E3において上記図柄が変動表示され、予め定められた図柄が停止した場合や、予め定められた図柄の組合せが停止した場合に、遊技者に有利な大当たり状態に移行される。なお、標準モードにおける遮蔽ユニット151の位置を標準位置と称する。
以下、始めに第1種駆動モードについて説明し、後に第2種駆動モードについて説明する。
第1種駆動モードは、第1位置切替モードと、第2位置切替モードと、第3位置切替モードと、第4位置切替モードとからなる。
第1位置切替モードは、各遮蔽ユニット151を図16(a)に示す標準位置から図16(b)に示す所定位置にスライド移動させるモードである。具体的には、標準モードにて左側に配置されている遮蔽ユニット151を右方に移動させ、全ての遮蔽ユニット151を右側に集約するモードである。このように遮蔽ユニット151が右側に偏倚し、整列された状態においては、隣接する遮蔽体152同士が接触し、それら遮蔽体152によって連続する一の遮蔽面が形成されることとなる。この遮蔽面により透過領域E1を左右に3分割したうちの凡そ右側1/3の領域が覆われ、透過領域E1の左側2/3の領域を介してのみ、図柄表示装置140の表示画面141が視認可能となる。このように遮蔽される範囲が変更されることに伴って、図柄表示装置140の表示画面141において所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽ユニット151との重なりを回避するように変更される。詳しくは、略長方形状をなす所定の領域が表示領域E3として設定される。
第2位置切替モードは、各遮蔽ユニット151を図16(a)に示す標準位置から図16(c)に示す所定位置にスライド移動させるモードである。具体的には、標準モードにて右側に配置されている遮蔽ユニット151を左方に移動させ、全ての遮蔽ユニット151を左側に集約するモードである。このように遮蔽ユニット151が左側に偏倚し、整列された状態においては、隣接する遮蔽体152同士が接触し、それら遮蔽体152によって連続する一の遮蔽面が形成されることとなる。この遮蔽面により透過領域E1を左右に3分割したうちの凡そ左側1/3の領域が覆われ、透過領域E1の右側2/3の領域を介してのみ、図柄表示装置140の表示画面141が視認可能となる。このように遮蔽される範囲が変更されることに伴って、図柄表示装置140の表示画面141において所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽ユニット151との重なりを回避するように変更される。詳しくは、略長方形状をなす所定の領域が表示領域E3として設定される。
第3位置切替モードは、図16(a)から図16(d)に示す位置に、各遮蔽ユニット151をスライド移動させるモードである。具体的には、標準モードにて左右両側に配置されている各遮蔽ユニット151を中央に移動させ、全ての遮蔽ユニット151を中央に集約するモードである。このように遮蔽ユニット151が中央に集約されるとともに整列された状態においては、隣接する遮蔽体152同士が接触し、それら遮蔽体152によって連続する一の遮蔽面が形成されることとなる。この遮蔽面により透過領域E1を左右に3分割したうちの中央1/3の領域が覆われ、透過領域E1の左側1/3の領域及び右側1/3の領域を介して、図柄表示装置140の表示画面141が視認可能となる。すなわち、透過領域E1が遮蔽面によって左右に2分された状態となる。このように遮蔽される範囲が変更されることに伴って、図柄表示装置140の表示画面141において所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽ユニット151との重なりを回避するように変更される。すなわち、複数の遮蔽ユニット151によって形成された遮蔽面を挟んだ両側に表示領域E3が配置されることとなる。詳しくは、上述した左側1/3の領域及び右側1/3の領域にそれぞれ略長方形状をなす所定の領域が表示領域E3として設定される。
第4位置切替モードは、第1位置切替モード〜第3位置切替モードによって変更された遮蔽ユニット151の位置と表示領域E3とを、上記標準モード(標準状態)に復帰させるモードである。具体的には、図16(a1)に示すように、表示領域E3を挟んだ左右両側に遮蔽ユニット151をそれぞれ3つづつ配置させるモードである。換言すれば、遮蔽ユニット151によって形成された複数の遮蔽面の間に表示領域E3を配置させるモードである。
遊技状況に応じて、上述した各種モードの切替を行うことにより、表示領域E3と遮蔽領域との位置を変更し、多様な演出を行うことが可能となっている。
次に、第2種駆動モードについて説明する。第2種駆動モードは、第1表示切替モードと、第2表示切替モードと、第3表示切替モードとからなる。
先ず上述した標準モード(標準状態)についてより詳しく説明する。標準モードにおいては、図16(a1)に示すように、各遮蔽体152の第1外周面152aがパチンコ機10の正面側を向いた状態となっている。すなわち、上述した各遮蔽面は複数の第1外周面152aによって構成されている。
第1表示切替モードは、図16(1)に示す第1外周面152aによる遮蔽状態から図16(2)に示す第2外周面152bに示す遮蔽状態に移行するモードである。具体的には、各遮蔽ユニット151の遮蔽体152を回転させることで、第2外周面152bがパチンコ機10の正面側を向く状態(上記第2の状態)に切り替えるモードである。第2外周面152bによって一連の遮蔽面が構成されることで、その遮蔽される領域は通常状態よりも大きくなる。このように遮蔽される範囲が変更(拡大)されることに伴って、図柄表示装置140の表示画面141において所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽面との重なりを回避するように縮小される。第2外周面152bには上述したように所定の絵柄(具体的には「chance」の文字)が付与されている。第1外周面152aから第2外周面152bへの切り替えによって、上記絵柄がパチンコ機10前方から視認可能となり、遊技者に対して大当たり抽選に当選する可能性が高いことを示唆することができる。
第2表示切替モードは、図16(1)に示す第1外周面152aによる遮蔽状態から図16(3)に示す第3外周面152cに示す遮蔽状態に移行するモードである。具体的には、各遮蔽ユニット151の遮蔽体152を回転させることで、第3外周面152cがパチンコ機10の正面側を向く状態(上記第3の状態)に切り替えるモードである。第3外周面152cによって一連の遮蔽面が構成されることで、その遮蔽される領域は通常状態よりも大きくなる。このように遮蔽される範囲が変更(拡大)されることに伴って、図柄表示装置140の表示画面141において所定の図柄が表示される表示領域E3は、遮蔽面との重なりを回避するように縮小される。第3外周面152cには上述したように所定の絵柄(具体的には「big chance」の文字)が付与されている。第1外周面152aから第3外周面152cへの切り替えによって、上記絵柄がパチンコ機10前方から視認可能となり、遊技者に対して大当たり抽選に当選する可能性が上述した「chance」が表示される場合よりも更に高いことを示唆することができる。
なお、第1外周面152aには複数の絵柄(詳しくは星をモチーフとした絵柄)が付与されており、第1外周面152aがパチンコ機10の正面に向いた状態においては、それら星がパチンコ機10前方から視認可能となっている。
以上詳述した第1種駆動モード及び第2種駆動モードを複合して適用することで、図16(a1)〜(d3)に示す多様な演出が可能となっている。また、図柄表示装置140における表示領域E3の位置及び大きさは、上述した各駆動モードに対応して変化する構成となっているため、遊技者に対して注目すべき対象を明確に示すことができる。
次に、再び図9を参照して、表示領域可変機構150の組み付け作業について説明する。表示領域可変機構150を装着する際の準備段階として、先ず、遊技領域形成板103に対する各種構成の装着を行う。具体的には、可変入賞装置106やセンターフレーム110等を装着するとともに、シート材128,129の貼り付けを行う。
次に、排出通路形成部材145をネジ等の締結具によって遊技領域形成板103に固定し、遊技盤ユニット100が完成された状態とする。次に、排出通路形成部材145の後方から、当該排出通路形成部材145に一部重なるようにして、下側レール部材170が取り付けられる。具体的には、ネジ等の締結具によって固定される。下側レール部材170の固定と同様に、上側レール部材190の取付けを行う。上側レール部材190についてもネジ等の締結具によって遊技領域形成板103の背面側に固定する。
このように、下側レール部材170と上側レール部材190とを固定した後、遮蔽ユニット151を両レール部材170,190間に配置する。より詳しくは、下側レール部材170の溝部178に支持部153を嵌め込むとともに、軸体161の先端を上側レール部材190内に挿通する。全て(計6個)の遮蔽ユニット151を取り付けた後、両レール部材170,190の両端側にカバー部材187,197を装着する。なお、遮蔽ユニット151に接続された各種配線は、長孔176aからまとめて取り出し、前記中継基板に接続する。このように作業を行うことで、単独でも着脱作業を容易に行うことができる。このようにして形成された遊技盤ユニット100及び遮蔽ユニット151によって交換ユニットを構成することにより、遊技機固有となる構成を集約しリユース性の向上に貢献できる。具体的には、上述した交換ユニットを交換することで、機種変更を行うことにより、図柄表示装置140等の流用が可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
以上説明したパチンコ機10には、遊技機本体12の背面側に、遊技を統括管理する主制御装置90、スピーカ56等を制御する音声ランプ制御装置91、図柄表示装置140を制御する表示制御装置92等が設けられている。そこで、以下にこれらパチンコ機10の電気的構成について、図17のブロック図に基づいて説明する。図17では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置90に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。当該MPU202には、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置90に設けられた停電監視基板205、払出制御装置82及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置83に設けられた電源及び発射制御基板215が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口107及び可変入賞装置106などといった入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置90のMPU202において入球部への入球判定が行われる。また、MPU202では、入球部のうち作動口107への入球に基づいて大当たり発生抽選等を実行する。
ここで、MPU202にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について図18を用いて説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選,第1特定ランプ部130の発光色の設定,図柄表示装置140の図柄表示の設定等を行う。具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置140が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置140の変動パターン選択に使用する第1変動種別カウンタCS1と、第1特定ランプ部130に表示される色の切り替えを行う期間及び図柄表示装置140における図柄の変動表示時間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、外れ図柄の組み合わせの設定に使用する外れ図柄カウンタC4と、を用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタC4は、MPU202内のレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM204には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とからなる保留球格納バッファが設けられており、これら各エリアには、作動口107への遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1,大当たり種別カウンタC2,リーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻るループカウンタにより構成されている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的にはMPU202)は大当たり状態の発生の有無を抽選する大当たり発生抽選手段を備えている。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的にはMPU202)は大当たりの種別を抽選する大当たり種別抽選手段を備えている。
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値は2個で、その値は「337、673」であり、高確率状態時に大当たりとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67、131、199、269、337、401、463、523、601、661」である。
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置140に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納バッファに格納される。つまり、本パチンコ機10(具体的にはMPU202)はリーチ表示の発生の有無を抽選するリーチ発生抽選手段を備えている。
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、第2変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。
第1変動種別カウンタCS1によってリーチ表示に際して発生するリーチ演出の種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置140の表示態様が決定される。つまり、本パチンコ機10(具体的にはMPU202)はリーチ演出の種別を抽選する演出種別抽選手段を備えている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置140を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置140における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となりやすい変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置140の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置140の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることにより、リーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどの動画を表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
本パチンコ機10においては、各種リーチ演出の一部として、上述した表示モードの切り替えが行われる構成となっている。これらの詳細について、後に詳細に説明する。
第2変動種別カウンタCS2によって、第1特定ランプ部130に表示される色の切り替えを行う時間として表示切替時間が決定される。この切り替え表示時間は、図柄表示装置140の図柄変動表示時間に相当する。両変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1特定ランプ部130に表示される色の切り替え開始時及び図柄表示装置140による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して両変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
外れ図柄カウンタC4は、大当たり抽選が外れとなった時に左列図柄,中列図柄,右列図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、所定範囲のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタC4は通常処内で更新され、外れ図柄カウンタC4の値が、RAM204の前後外れリーチ図柄バッファ,前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ,前後外れ以外リーチ図柄バッファ,完全外れ図柄バッファのいずれかのバッファ値が取得される。
図17の説明に戻り、MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置82及び音声ランプ制御装置91が接続されている。払出制御装置82には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置91には、変動開始コマンド,種別コマンド,停止表示コマンド,大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドが出力される。ここで、変動開始コマンド及び種別コマンドは、第1特定ランプ部130における切替表示を開始する場合に、音声ランプ制御装置91に出力される。この場合、変動開始コマンドには、図柄の変動表示時間,大当たり発生の有無の情報,リーチ表示の有無の情報,リーチ種別の情報などが含まれており、種別コマンドには、停止表示させる図柄の種類の情報が含まれている。また、停止表示コマンドは、第1特定ランプ部130における切替表示を終了する場合に、音声ランプ制御装置91に出力される。また、大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、音声ランプ制御装置91に出力される。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置106に設けられた駆動部などが接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置106の開閉が実行される。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御基板215とを中継し、また電源及び発射制御基板215から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。また、払出制御装置82は、払出装置78により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御基板215は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置82等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御基板215は、遊技球発射機構50の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構50は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置91は、主制御基板201から入力した各種コマンドに基づいて前扉枠14に設けられたスピーカ56やランプ部等を駆動制御するとともに、表示制御装置92を制御するものである。
表示制御装置92に設けられた表示制御基板211には、MPU212が搭載されている。MPU212には、当該MPU212により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM213と、そのROM213内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM214と、割込み回路,タイマ回路,データ出力回路等の各種回路とが内蔵されている。
MPU212には入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU212の入力ポートには、音声ランプ制御装置91が接続されている。また、MPU212の出力ポートには、図柄表示装置140が接続されているとともに、中継基板を介して表示領域可変機構150が接続されている。
MPU212では、主制御装置90から出力され音声ランプ制御装置91を経由して出力されてくる演出用コマンド(変動開始コマンド,種別コマンド,停止表示コマンド,大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンド等)を取得するとともに、入力コマンドを解析し又は入力コマンドに基づき所定の演算処理を行って図柄表示装置140の表示制御を実行する。また、MPU212では、上記演出用コマンドに基づいて表示領域可変機構150の表示モード(駆動モード)の設定を行う。
ROM213には、遮蔽ユニット151の回動位置の情報及びスライド位置の情報が記憶されているとともに、それら各情報に1対1で対応させて表示領域の切り替えに関する情報が記憶されている。これら各種情報は、上述した演出用コマンドに対応付けがなされており、遊技状況に応じてそれら各種情報に基づいた演出モードの切り替えを行うことにより、多様な演出を実現可能となっている。
また、ROM213には、回転速度に関する情報及び各種動作の開始・終了タイミングに関するプログラムが記憶されている。具体的には、上述した第2種駆動モードの第1表示切替モードにおいて、各遮蔽ユニット151の回転速度を統一するとともに、各遮蔽ユニット151の回動開始タイミングと回動終了タイミングとを統一するように規定されたプログラムが記憶されており、このプログラムに基づいて各第2ステッピングモータ167の駆動制御がなされることで、第1表示切替モードが実行される際の各遮蔽ユニット151の回転動作が同期する構成となっている。
また、第2表示切替モードにおいて各遮蔽ユニット151の回転速度を統一するとともに、各遮蔽ユニット151の回動開始タイミングと回動終了タイミングとを統一するように規定されたプログラムと、第3表示切替モードにおいて各遮蔽ユニット151の回転速度を統一するとともに、各遮蔽ユニット151の回動開始タイミングと回動終了タイミングとを統一するように規定されたプログラムが記憶されている。これら各プログラムに基づいて各第2ステッピングモータ167の駆動制御がなされることで、第2表示切替モードが実行される際の各遮蔽ユニット151の回転動作が同期し、第3表示切替モードが実効される際の各遮蔽ユニット151の回転動作が同期する構成となっている。
MPU212において、図柄表示装置140の表示制御が実行される際、及び表示領域可変機構150の表示モードの設定を行う際には、上述した各種情報に加え表示制御装置92のRAM214に設けられた各種エリアが用いられる。
RAM214に設けられた各種エリアとしては、各種駆動フラグ格納エリア221,タイミング用カウンタエリア222,その他フラグ格納エリア223が設定されている。各駆動フラグ格納エリア221は、音声ランプ制御装置91から入力された変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に、その変動表示回において各種駆動モードの設定を行うことを特定するための情報を記憶するためのエリアである。タイミング用カウンタエリア222は、各種駆動モードの設定の開始タイミングを特定するためのカウンタエリアである。また、その他フラグ格納エリア223は、上記以外の各種情報を記憶するためのエリアである。
次に、表示制御装置92のMPU212における表示領域可変機構150の駆動モードの設定に関する各種処理を説明する。
MPU212では、動作電力が供給されている間、予め定められた複数種の処理を所定の順序で繰り返し実行するための通常処理が実行される。当該通常処理における駆動モードの設定に関する処理として、音声ランプ制御装置91から入力したコマンドの種類を特定し、その特定したコマンドに対応した処理を実行するコマンド判定処理と、上記表示領域可変機構150を伴った演出を行うための特定演出用処理とが少なくとも設定されている。以下、これら各処理について説明する。
先ず、コマンド判定処理について図19のフローチャートを参照しながら説明する。
コマンド判定処理では、始めにステップS101にて、変動開始コマンドが入力しているか否かを判定する。なお、音声ランプ制御装置91から入力した各種コマンドは、RAM214に設けられたコマンド格納エリアに格納され、次回用の変動コマンドが入力されることに基づいて消去される。
変動開始コマンドを入力している場合には、ステップS102にて、変動開始コマンドに駆動モードの特定を行うべき情報、すなわち前記位置切替モード及び前記表示切替モードの特定を行うべき情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、変動開始コマンドに含まれる第1変動種別カウンタCS1の値の情報が、ROM213に記憶された駆動モード用の値群の情報に含まれているか否かを判定する。駆動モードの特定を行うべき情報が含まれている場合には、ステップS103〜ステップS112の駆動モードの特定用処理を実行し、駆動モードの特定を行うべき情報が含まれていない場合にはそのままステップS113に進む。
駆動モードの特定用処理では、先ずステップS103にて、第1位置切替モードの情報が含まれているか否かを判定する。第1位置切替モードの情報が含まれている場合にはステップS104にて第1位置切替モード用の特定処理を実行した後に、ステップS109に進む。第1位置切替モード用特定処理では、RAM214の各種駆動フラグ格納エリア221のうち第1位置切替フラグ格納エリア(第1位置切替状態情報記憶手段)に第1位置切替フラグ(第1位置切替状態情報)を格納する。
ステップS103において、第1位置切替モードの情報が含まれていないと判定した場合には、ステップS105にて、第2位置切替モードの情報が含まれているか否かを判定する。第2位置切替モードの情報が含まれている場合には、ステップS106にて第2位置切替モード用の特定処理を実行した後に、ステップS109に進む。第2位置切替モード用の特定処理では、RAM214の各駆動フラグ格納エリア221のうち、第2位置切替フラグ格納エリア(第2位置切替状態情報記憶手段)に第2位置切替フラグ(第2位置切替状態情報)を格納する。
ステップS105において、第2位置切替モードの情報が含まれていないと判定した場合には、ステップS107にて、第3位置切替モードの情報が含まれているか否かを判定する。第3位置切替モードの情報が含まれている場合には、ステップS108にて第3位置切替モード用の特定処理を実行した後に、ステップS109に進む。第3位置切替モード用の特定処理では、RAM214の各駆動フラグ格納エリア221のうち、第3位置切替フラグ格納エリア(第3位置切替状態情報記憶手段)に第3位置切替フラグ(第3位置切替状態情報)を格納する。
一方、ステップS108にて第3位置切替モードの情報が含まれていないと判定した場合には、そのままステップS109に進む。
ステップS109では、第1表示切替モードの情報が含まれているか否かを判定する。第1表示切替モードの情報が含まれている場合には、ステップS110にて第1表示切替モード用の特定処理を実行した後に、ステップS113に進む。第1表示切替モード用の特定処理では、RAM214の各駆動フラグ格納エリア221のうち、第1表示切替フラグ格納エリア(第1表示切替状態情報記憶手段)に第1表示切替フラグ(第1表示切替状態情報)を格納する。
ステップS109において、第1表示切替モードの情報が含まれていないと判定した場合には、ステップS111にて、第2表示切替モードの情報が含まれているか否かを判定する。第2表示切替モードの情報が含まれている場合には、ステップS112にて第2表示切替モード用の特定処理を実行した後に、ステップS113に進む。第2表示切替モード用の特定処理では、RAM214の各種駆動フラグ格納エリア221のうち、第2表示切替フラグ格納エリア(第2表示切替状態情報記憶手段)に第2表示切替フラグ(第2表示切替状態情報)を格納する。
ステップS111において、第2表示切替モードの情報が含まれていないと判定した場合には、そのままステップS113に進む。
ステップS113では、変動表示用の特定処理を実行する。当該特定処理では、変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、図柄表示装置140における図柄の変動表示時間や、図柄の表示位置(画面表示範囲)、リーチ表示やリーチ演出を含めた図柄の変動表示態様及び最終的に停止表示させる図柄の種類を特定し、それら特定した情報をRAM214に記憶させる。その後、本コマンド判定処理を終了する。
一方、ステップS101において、変動開始コマンドを入力していないと判定した場合には、ステップS114に進み、その他の特定処理を実行した後に、本コマンド判定処理を終了する。その他の特定処理では、入力しているコマンドが停止表示コマンド,大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドである場合には、それぞれに対応した処理を実行する。また、その他の特定処理では、コマンドを入力していないと判定した場合には、そのまま処理を終了するとともに、入力したコマンドが解析できない場合にもそのまま処理を終了する。
次に特別演出用処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該特別演出用処理は、約4msec周期で実行される。
特別演出用処理では、先ずステップS201にて、特別演出が発生する変動表示回中であるか否かを判定する。当該変動表示回中で無い場合には、そのまま特別演出処理を終了し、当該変動表示回中である場合には、ステップS202に進む。
ステップS202では、RAM214の各種駆動フラグ格納エリア221に駆動モード用フラグ(詳しくは位置切替用フラグ)が格納されているか否かを判定する。位置切替モード用フラグが格納されていると判定された場合、ステップS203に進む。ステップS203では、表示領域可変機構150を駆動させる(詳しくは遮蔽ユニット151を下側レール部材170に沿ってスライド移動させる)タイミングか否かを判定する。当該開始タイミングは、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として表示制御装置92のROM213に予め記憶されている。そして、図柄の変動表示の開始後においてステップS201にて肯定判定される度にRAM214のタイミング用カウンタエリア222が更新され、当該タイミング用カウンタエリア222の値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS203にて肯定判定をする。そして、ステップS204に進み位置切替モードの開始処理を実行する。位置切替モードの開始処理では、表示領域可変機構150の第1ステッピングモータ165に対して駆動信号を出力する。この駆動信号に基づいて第1ステッピングモータ165が所定量回転し、既に説明したように、下側レール部材170に沿って左右方向にスライド移動する。これにより、遮蔽体152の位置が変化し、遮蔽される領域が変更される(図16参照)。
ステップS204の処理を実行した後、又はステップS203にて否定判定がなされた場合には、ステップS205において図柄表示装置140の表示画面(表示領域)の切り替えタイミングであるか否かを判定する。当該開始タイミングは、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として表示制御装置92のROM213に予め記憶されている。そして、上述の如く図柄の変動表示の開始後においてステップS201にて肯定判定される度にRAM214のタイミング用カウンタエリア222が更新され、当該タイミング用カウンタエリア222の値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS205にて肯定判定をする。そして、ステップS206に進み表示画面切替処理を実行する。具体的には、上述した表示領域可変機構150(詳しくは遮蔽体152)に対して重ならない位置に図柄表示装置140の表示範囲(表示領域)E3を移動させる(図16参照)。
ステップS206にて表示画面の切り替えを行った後は、ステップS207に進み、今回の変動表示回において表示領域可変機構150の表示モードを切り替えるか否か、すなわち遮蔽体152を回転させ外周面152a〜152cの位置を変更するか否かを判定する。具体的には、表示切替モード用フラグがRAM214の各種駆動フラグ格納エリア221に格納されているか否かを判定する。
表示切替モード用フラグが格納されている場合には、ステップS208に進み、ステップS208において表示モードの切り替え処理の開始タイミングであるか否かを判定する。当該開始タイミングは、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として表示制御装置92のROM213に予め記憶されている。そして、上述の如く図柄の変動表示の開始後においてステップS201にて肯定判定される度にRAM214のタイミング用カウンタエリア222が更新され、当該タイミング用カウンタエリア222の値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS208にて肯定判定をする。そして、ステップS209に進み表示切替モード処理を実行する。
表示切替モードの開始処理では、先ず表示領域可変機構150の第1ステッピングモータ165に対して駆動信号を出力する。この駆動信号に基づいて第1ステッピングモータが所定量回転することにより、各遮蔽ユニット151の回動中心軸線間の距離が変更される。すなわち、遮蔽ユニット151がスライド移動することにより、各遮蔽ユニット151が離間し、それら遮蔽ユニット151の回転動作が許容された状態となる。次に、表示領域可変機構150の第2ステッピングモータ167に対して駆動信号を出力する。この駆動信号に基づいて第2ステッピングモータ167が所定量回転することにより、遮蔽体152が軸体161を中心として回転する。かかる場合、既に説明したように各遮蔽体152の回転速度,回動開始タイミング及び回動終了タイミングが統一されており、パチンコ機10の正面側を向く外周面152a〜152cが同時に入れ替わることとなる。これにより、遮蔽体152によって遮蔽される領域が変更される(図16参照)。
ステップS209にて表示モードの切り替え処理を行った後、又はステップS208にて否定判定がなされた場合には、ステップS210に進む。このステップS210において表示画面の切り替え処理の開始タイミングであるか否かを判定する。当該開始タイミングは、図柄の変動表示の開始後における所定のカウント値の情報として表示制御装置92のROM213に予め記憶されている。そして、上述の如く図柄の変動表示の開始後においてステップS201にて肯定判定される度にRAM214のタイミング用カウンタエリア222が更新され、当該タイミング用カウンタエリア222の値が上記所定のカウント値に達した場合にステップS210にて肯定判定をする。そして、ステップS211に進み表示画面切替処理を実行する。表示画面切替処理においては、上述した表示領域可変機構150(詳しくは遮蔽体152)に対して重なりを回避するようにして表示領域E3を縮小する(図16参照)。表示領域可変機構150の状態に対応する表示画面141における表示領域E3のサイズ及びその位置に関する情報は、予め所定の情報として表示制御装置92のROM213に記憶されている。
ステップS207,S210において否定判定がなされた場合、又はステップS211において表示画切替処理が行われた場合には、ステップS212以降に進み、表示領域可変機構150を用いて行われた特別演出の終了に関する処理を実施する。
先ずステップS212においては、変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングでない場合には、そのまま本特別演出用処理を終了する。変動表示処理の終了タイミングである場合には、ステップS213に進み、第3表示切替モード開始処理(復帰処理)を実行する。これにより、遮蔽体152の状態を通常状態(第1の状態)に復帰させる。具体的には、第3表示切替モード開始処理では、表示領域可変機構150の第2ステッピングモータ167に対する駆動信号を出力する。これにより、第2ステッピングモータ167が所定量回転し、既に説明したように、遮蔽体152が軸体161を中心として回転する。このように遮蔽体152を回転させることで遮蔽体152の第1外周面152aがパチンコ機10の正面側を向き、遮蔽体152によって遮蔽される領域が変更される(図16参照)。
続くステップS214では、第4位置切替モード開始処理(復帰処理)を実行する。すなわち、遮蔽体152の状態を通常状態(通常状態)に復帰させる。具体的には、第4位置切替モード開始処理では、表示領域可変機構150の第1ステッピングモータ165に対して駆動信号を出力する。これにより、第1ステッピングモータ165が所定量回転し、既に説明したように、下側レール部材170に沿って左右方向にスライド移動する。このように遮蔽体152の位置を変化させることにより、遮蔽される領域が変更される。詳しくは、図16(a1)に示すように遮蔽ユニット151が左右両側に偏倚した通常状態となる。
そして、ステップS214の処理を実行した後は、ステップS215に進み、表示画面切替処理を実行する。具体的には、表示領域可変機構150の通常状態への復帰に基づいて、表示画面141における表示領域E3の大きさ及び位置を通常状態へと復帰させる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遮蔽ユニット151が回動することにより、所定の絵柄が付与された外周面152a〜152cが切り替る構成とした。これにより、パチンコ機10の正面側から視認される絵柄を各種演出に応じて変更することができ、演出の多様化を実現することができる。
また、これら外周面152a〜152cは正面側を向いた状態での遊技領域形成板103との間隔が統一されている。具体的には、外周面152a〜152cのうちいずれかが正面を向いた場合に、その外周面がパチンコ機10の奥側に移動することにより見づらくなるといった不都合の発生が回避されている。このため、各外周面152a〜152cの見やすさを担保し、演出の迫力が損なわれることを抑制している。
遮蔽体152を介してその後方が視認されることが回避されている。詳しくは、遮蔽体152が透明性を有さない構成となっている。これにより、図柄表示装置140における視認可能な範囲と視認不可な範囲を明確に差別化でき、演出時の表示領域の変化を明確なものとすることができる。故に、大型の表示画面141を有する構成であっても、遊技者に注目すべき部位を明確に示すことができ実用上好ましい構成を実現できる。
第1外周面152aと各外周面152b,152cの内角はそれぞれ鋭角となるように形成されており、第1外周面152aがパチンコ機10の正面側を向いた場合(第1の状態)、他の2つの外周面152b〜152cは、第1外周面152aの背後に隠れることとなる。故に、第1外周面152aが正面を向いた状態では、他の外周面152b,152cがパチンコ機10の正面側から視認されにくくなっている。これにより、第1外周面152aを用いた演出を明確なものとすることができ、複数の外周面を有する構成を採用したことに起因する演出の紛らわしさを低減することができる。なお、第2外周面152bがパチンコ機10の正面側を向いた場合(第2の状態)においても同様に、他の外周面152a,152cが第2外周面152bの背後に隠れることとなる。また、第3外周面152cがパチンコ機10の正面側を向いた場合(第3の状態)においても同様に、他の外周面152a,152bが第3外周面152cの背後に隠れることとなる。これにより、各外周面152a〜152cを用いた演出を明確に差別化することができる。
各外周面152a〜152cの幅寸法がそれぞれ異なるものとなっている。このため、それら各外周面152a〜152cによって遮蔽される範囲、すなわち図柄表示装置140の覆われる範囲が異なるものとなる。このように、遮蔽される範囲を変化させることで、斬新な演出の実現に貢献することができる。本実施の形態においては特に、遮蔽される範囲が変更されることに伴って、図柄表示装置140の表示範囲が変化する構成となっている。これにより、多様な表示形態を実現することができ、演出の多様化に貢献している。
表示領域可変機構150が遊技領域形成板103と図柄表示装置140との間に配置されているため、それら遊技領域形成板103と図柄表示装置140とに挟まれた領域を利用して、立体的な演出を可能としている。
遮蔽体152(詳しくその回動中心軸線X)が上下方向に延びる構成とした。このため、遮蔽体152を回動させる際の重力による影響を抑えることができ、円滑な回転操作を可能としている。また、第1の状態〜第3の状態のいずれの状態においても、遮蔽体152が自重により回転し、位置ずれが生じるといった不都合を生じにくくなっている。このため、第2ステッピングモータ167の駆動力を小さくし、当該第2ステッピングモータ167の小型化を促進できる。
また、複数の遮蔽ユニット151(詳しくは遮蔽体152)を用いることで、遮蔽の態様を多様化している。かかる場合、各遮蔽ユニット151間に隙間がされると、その隙間から図柄表示装置140が視認されることとなり、遮蔽機能が十分に発揮されなくなることが懸念される。この点、本実施の形態においては、複数の遮蔽体152の各外周面152a〜152cによって連続する遮蔽面が形成されるため、遮蔽機能が損なわれるといった不都合が生じにくくなっている。
更には、遮蔽体152が第1ステッピングモータ165によって正逆の両方向に回動する構成とした。これにより、遮蔽体152の回動中心軸線Xから最も遠い部位(詳しくは第2外周面152b及び第3外周面152cの境界部部位B)が回動中心軸線Xと遊技領域形成板103との間(詳しくは、仮想平面Pよりも前方の領域)を移動することなく、各外周面152a、〜152cの切替表示を可能としている。これにより、遊技領域形成板103と遮蔽体152(詳しくは回動中心軸線X)との間に第1境界部位B1の通過隙を設定する必要がなくなり、それら遊技領域形成板103と遮蔽体152との間隔を狭めることができる。故に、より遊技者に近い位置での演出が実現可能となり、演出の迫力向上を期待することができる。
各外周面152a〜152cを切り替える際には、第1外周面152aを基準として正逆回転するため、第1外周面152aにおける第2外周面152b及び第3外周面152cとの境界(端部)は仮想平面Pよりも前側の領域を移動することとなる。かかる場合、各外周面152a〜152cのうち第1外周面152aの幅寸法が他の外周面152b,152よりも小さくなるように遮蔽体152を形成したことで、すなわち、回動中心軸線Xから第1外周面152a及び第2外周面152bの境界部位までの距離寸法と、回動中心軸線Xから第1外周面152a及び第3外周面152cの境界部位までの距離寸法とが、回動中心軸線Xから第2外周面152b及び第3外周面152cの第1境界部位B1までの距離寸法よりも小さくなるように設定したことで、仮想平面Pよりも前側の領域における前記境界(端部)の動作スペースを小さくすることができる。これにより、外周面152a〜152cすなわち仮想平面Pを遊技領域形成板103の背面に近づけて配置することが可能となる。故に、遊技者に対して、より近い位置での演出(遮蔽体152を用いた演出)を実現でき、それら演出の迫力を向上することができる。
第1外周面152a及び第2外周面152bの切替動作と、第1外周面152a及び第3外周面152cの切替動作とを比較した場合、図13に示すように、後者の方が少ない手順で切替可能となっている。第3外周面152cを用いた演出においては、第2外周面152bを用いた演出よりも、大当たり抽選に当選する確率が高い旨を示唆しており、このような遊技者により大きな期待を与えることのできる演出へとよりすばやく移行することができる。これにより、大当たり期待度の高さと演出への移行速度の速さに相関関係を持たせることができ、遊技性の向上に貢献することができる。
外周面の切り替えに際して各遮蔽ユニット151をスライド移動させる場合に、回動中心軸線間距離を増加させた後に減少させたり、減少させた後に増加させたりするといった調整作業(具体的には反復運動)を伴うことなく動作を完結する構成とした。これにより、演出切り替えの軽快さを高めることが可能となっている。
第1外周面152aから第2外周面152b又は第3外周面152cに切り替える際に、遮蔽ユニット151をスライド移動させることにより各遮蔽ユニット151の動作領域を確保した後、それら遮蔽ユニット151を回動させる構成とした。このように段階的に遮蔽ユニット151を駆動することにより、段階的な演出を可能としている。特に、第2外周面152bに切り替えられる際の回動中心軸線間距離と、第3外周面152cに切り替えられる際の回動中心軸線間距離とを同一としたことで、動作領域確保のためのスライド移動が行われた時点では第2外周面152b及び第3外周面152cのいずれに切り替えられるかを判別することが困難なものとなっている。これにより、演出に対する注意が演出完了前に薄れることを抑制している。なお、スライド移動及び回転移動を段階的に行う構成とすることにより、制御負荷の低減に貢献している。
第1外周面152aから第2外周面152bに切り替えられる際に変更される回動中心軸線間距離を、隣り合う遮蔽ユニット151の動作領域同士が一部重なるように設定した。これにより、各遮蔽ユニット151の離れを抑制し、すなわち遮蔽ユニット151のスライド量の増加を抑え、演出切り替えの軽快さを更に向上している。
また、上述の如く隣り合う遮蔽ユニット151の動作領域が重なる構成において、その重複領域E7を通過するタイミングを各遮蔽ユニット151において相違させることにより、重複領域E7におけるそれら遮蔽ユニット151同士の干渉(例えばつかえ)を好適に回避している。
本実施の形態においては特に、各遮蔽ユニット151の回動方向を統一することにより、演出切り替え時の統一感の向上を図っている。かかる構成において、隣り合う遮蔽ユニット151のうち一方が重複領域E7を通過し終えるのに要する回転角度を、他方が重複領域E7に達するのに要する回転角度よりも小さく設定することにより、上述した遮蔽ユニット151同士の干渉を回避可能としている。確かに、各遮蔽ユニット151の回動速度や回動開始・終了タイミングを相違させることにより重複領域E7を通過するタイミングをずらすことは可能である。しかしながら、このような対応を行った場合、演出の統一感の低下や、制御負荷の増大を招来し得るため好ましくない。この点、上述の如く構造的な観点における工夫によって遮蔽ユニット151の相互干渉を回避する構成とすれば、前記各種不都合を好適に回避でき、実用上好ましい構成を実現できる。
第1外周面152aから第2外周面152bに切り替えを行う際の動作態様と、第1外周面152aから第3外周面152cに切り替えを行う際の動作態様とを異なるものとした。具体的には、後者の動作態様においては、回動中心軸線間の距離が一連の動作の中で増減することを回避することにより動作の簡素化を図り、前者の動作態様においては、隣り合う遮蔽ユニット151の動作領域が重ねることによりスライド量の増加を抑え、前者における回動中心軸線間の距離と同等とした。仮に、両動作態様を前者で統一した場合には、各外周面の幅等に対する制限が強まり、各演出の差別化を図りにくくなると想定される。このような不都合は、両動作態様を後者で統一した場合についても同様に発生すると想定される。この点、上述の如く、各動作態様(個々に軽快さを追求したもの)を採用することにより、演出の多様化とそれら各演出の切り替えの円滑化を好適に両立することが可能となっている。
下側レール部材170に沿って遮蔽ユニット151がスライド移動する構成となっており、このスライド方向が遊技領域形成板103の背面と平行になっている。このため、遮蔽ユニット151と遊技領域形成板103との間隔の広がりを抑制することが可能となっている。
表示領域可変機構150は、遊技領域形成板103に取り付けられている。これら表示領域可変機構150及び遊技領域形成板103は共に遊技機固有となる構成である。このように遊技機固有となる構成を一にまとめることにより、パチンコ機10のリユース性の向上、具体的にはリユース時の交換作業の容易化に貢献している。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、遊技盤ユニット100を介して視認される表示領域の位置及びその範囲を変化させる構成、すなわち表示領域可変機構400に関する構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで以下、表示領域可変機構400及びそれに付随する構成について詳細に説明する。なお、以下の説明では、図21〜図23に基づいて上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同一の構成については基本的に説明を省略する。図21は本実施の形態における表示領域可変機構400を正面から見た概略図、図22は図21のC−C線部分断面図、図23(a)及び図23(b)は図22の部分拡大図である。因みに、図21及び図22においては、表示領域可変機構400に関連する構成、例えば遊技盤ユニット100や図柄表示装置140等を二点鎖線で示している。
図21に示すように、本実施の形態における表示領域可変機構400は、上記第1の実施の形態と同様に、複数(本実施の形態においては6つ)の遮蔽ユニット410と、それら遮蔽ユニット410の移動方向を規定する一対のレール部材460,480(詳しくは下側レール部材460及び上側レール部材480)とを備えている。表示領域可変機構150は、図22に示すように遊技盤ユニット100の背面側、詳しくは遊技盤ユニット100と図柄表示装置140とによって挟まれた空間内に配置されているが、同表示領域可変機構150の配置に関しては第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
遮蔽ユニット410は、遮蔽体411と、その遮蔽体411を下側から支持する下側支持部材420と、同遮蔽体411を上側から支持する上側支持部材440とによって構成されている。すなわち、上記第1の実施の形態では遮蔽体を片側の端部にて支持する構成(片持ち支持する構成)としたのに対して、本実施の形態では遮蔽体を両側の端部にて支持する構成(両持ち支持する構成)とした点が相違している。先ず、各レール部材460,480及び各支持部材420,440について説明する。
図22及び図23(b)に示すように、下側支持部材420は遮蔽体411の下側の端部に設けられている。下側レール部材460は上記第1の実施の形態と同様に、前側板部461,後側板部462及び底板部463によって構成されており、それら各板部461,462,463の内面によって当該下側レール部材460の長手方向(すなわちレール方向)に延びる溝部464が形成されている。溝部464は、左方,右方及び上側レール部材480と対向する側に開放されており、その内部に遮蔽ユニット410の下側支持部材420が嵌まった状態となっている。
下側レール部材460の前側板部461及び後側板部462には、下側支持部材420の上下方向への移動を規制する第1規制部465が形成されている。第1規制部465は、前側板部461から溝部464の内側へ起立するとともに、所定の間隔を隔てて対向する一対の前側板状部466と、後側板部462から溝部464の内側へ起立するとともに、所定の間隔を隔てて対向する一対の後側板状部467とによって構成されている。より具体的には、これら各板状部466,467は下側レール部材460の長手方向(すなわちレール方向)に延びており、前側板状部466によって前側ガイド溝468が形成され、後側板状部467によって後側ガイド溝469が形成されている。
下側支持部材420は、第1の実施の形態と同様に本体421を有している。本体421の前側壁部422及び後側壁部423には、下側レール部材460の各ガイド溝468,469に嵌まる突条部424,425が形成されている。これら突条部424,425及びガイド溝468,469が当接した状態にて下側支持部材420が移動することにより(摺動することにより)、同下側支持部材420の上下方向への移動(例えば浮き上がり等)が規制されることとなる。これら突条部424,425におけるレール方向の長さ、すなわち突条部424,425における左右両端の距離(スパン)によって、レール部材460による下側支持部材420の支持長さHL1が規定されており、この支持長さHL1が所定の長さとなるように設定されていることで、下側支持部材420の左右への回動や倒れが回避されている。
これら各突条部424,425の長さは、遮蔽体411の外周面411a〜411cのうち最も幅寸法の小さい第1外周面411aによって連続面が形成された場合に、隣接する遮蔽体411の各突条部424,425と干渉しないように設定されている。詳しくは、第1外周面411aの幅よりも小さくなるように設定されている。
下側レール部材460の底板部463には、下側支持部材420の前後方向への移動を規制する第2規制部470が形成されている。第2規制部470は、底板部463から溝部464の内側へ起立するとともに、下側レール部材460の長手方向(すなわちレール方向)に延びる突条部471を有している。突条部471は長板状をなしており、その前側板面471a及び後側板面471bが底板部463に対して直交するように形成されている。
下側支持部材420における本体421の底側壁部426には、下側レール部材460の突条部471が嵌まる嵌合溝427が形成されている。嵌合溝427は、突条部471の各板面471a,471bと平行な内壁面427a,427bを有している。嵌合溝427の内壁面427a,427bと突条部471の板面471a,471bとが当接した状態にて下側支持部材420が移動することにより(摺動することにより)、下側支持部材420の前後方向への移動が規制されることとなる。
以上詳述した、第1規制部465及び第2規制部470によって下側支持部材420の移動方向が一の方向に規定されている。このように、下側支持部材420の移動方向を、複数の規制部465,470に付与された特定方向への移動を規制する機能を統合することにより規定する構成としたことにより、下側支持部材420の移動に起因して各規制部465,470に対して負荷が集中することを抑制している。これにより、実用上好ましい構成が実現されている。
次に、図22及び図23(a)に基づいて、上側支持部材440及び上側レール部材480について説明する。上側支持部材440は、遮蔽体411において下側支持部材420と反対側の端部(すなわち上側の端部)に設けられており、下側支持部材420とほぼ同様の構成を有している。具体的には、上側支持部材440の外殻を構成するとともに、遮蔽体411を回動可能に支持する本体441を有している。詳しくは、本体441には、遮蔽体411の軸体415が挿入される挿入部441aが形成されており、この挿入部441aに軸体415が嵌まることにより、軸体415の中心軸線における放射方向への遮蔽体411(詳しくは軸体415)の位置ばらつきが抑えられている。更に、挿入部441aの奥側には、段差状に拡径された拡径部441bが形成されており、軸体415の先端部分にはこの拡径部441bに嵌まる円板状のストッパ部416が形成されている。ストッパ部416の板面が拡径部441bに当接することにより、軸体415の中心軸線方向への遮蔽体411(詳しくは軸体415)の移動が規制されている。すなわち、遮蔽体411及び上側支持部材440が、遮蔽体411の回動を許容した状態で一体化されている。
上側レール部材480は、下側レール部材460とほぼ同様の構成を有している。具体的には、前側板部481,後側板部482及び底板部483を有してなり、それら各板部481,482,483の内面によって当該下側レール部材460の長手方向(すなわちレール方向)に延びる溝部484が形成されている。つまり、上側レール部材480には、下側レール部材460の溝部464と同一方向に延びる溝部484が形成されている。この溝部484に対して上側支持部材440の本体441が嵌まっている。
上側レール部材480の前側板部481及び後側板部482には、下側レール部材460と同様に、上側支持部材440の上下方向への移動を規制する第1規制部485が形成されている。第1規制部485は、前側板部481から溝部484の内側へ起立するとともに、所定の間隔を隔てて対向する一対の前側板状部486と、後側板部482から溝部484の内側へ起立するとともに、所定の間隔を隔てて対向する一対の後側板状部487とによって構成されている。より具体的には、これら各板状部486,487は上側レール部材480の長手方向(すなわちレール方向)に延びており、前側板状部486によって前側ガイド溝488が形成され、後側板状部487によって後側ガイド溝489が形成されている。
上側支持部材440の前側壁部422及び後側壁部423には、下側支持部材420と同様に、上側レール部材480の各ガイド溝488,489に嵌まる突条部444,445が形成されている。これら突条部444,445及びガイド溝488,489が当接した状態にて上側支持部材440が移動することにより、すなわち摺動することにより、同上側支持部材440の上下方向への移動(例えば浮き上がり等)が規制されることとなる。これら突条部444,445におけるレール方向の長さ、すなわち突条部444,445における左右両端の距離(スパン)によって、レール部材480による上側支持部材440の支持長さHL2を規定されており、この支持長さHL2が所定の長さとなるように設定されていることで、上側支持部材440の左右への回動や倒れが回避されている。
これら各突条部444,445の長さは、遮蔽体411の外周面411a〜411cのうち最も幅寸法の小さい第1外周面411aによって前記連続面が形成された場合に、隣接する遮蔽体411の各突条部444,445と干渉しないように設定されている。詳しくは、第1外周面411aの幅よりも小さくなるように設定されている。
上側レール部材480の底板部483には、下側レール部材460と同様に、上側支持部材440の前後方向への移動を規制する第2規制部490が形成されている。第2規制部490は、底板部483から溝部484の内側へ起立するとともに、上側レール部材480の長手方向(すなわちレール方向)に延びる突条部491を有している。突条部491は長板状をなしており、その前側板面491a及び後側板面491bが底板部483に対して直交するように形成されている。
上側支持部材440における本体441の底側壁部446には、上側レール部材480の突条部491が嵌まる嵌合溝447が形成されている。嵌合溝447は、突条部491の各板面491a,491bと平行な内壁面447a,447bを有している。嵌合溝447の内壁面447a,447b及び突条部491の板面491a,491bが当接した状態にて上側支持部材440が移動することにより、すなわち摺動することにより、上側支持部材440の前後方向への移動が規制されることとなる。
以上詳述した上側レール部材480の第1規制部485及び第2規制部490によって、上側支持部材440の移動方向が、下側レール部材460の第1規制部465及び第2規制部47によって規定された方向と同一となるように規定されている。
<駆動機構500の説明>
ここで、遮蔽ユニット410の駆動に関する構成について説明する。なお、遮蔽体411を回動させる構成(例えば回動用ステッピングモータ555)については、第1の実施の形態と同様の構成(例えば第1ステッピングモータ165)であるため詳細な説明は省略し、遮蔽ユニット410をスライド移動させる構成、具体的には駆動機構500について詳細に説明する。
駆動機構500は、遮蔽ユニット410に連結された連結手段510と、遮蔽ユニット410に対して別個独立して設けられた駆動源を有し、連結手段510を介して遮蔽ユニット410を移動させる駆動ユニット550とによって構成されている。
<連結手段510の構成>
連結手段510は、駆動ユニット550における一の駆動源に発生した駆動力を各支持部材420,440にそれぞれ伝達する動力伝達部材としてのベルト部材511,521と、それら支持部材420,440及びベルト部材511,521を連結する連結部材531,541とを備えている。上述した遮蔽ユニット410は、レール部材460,480の両端に配置されている。各ベルト部材511,521は、レール部材460,480(詳しくは支持部材420,440)と駆動ユニット550とに跨って設けられており、その長さ寸法が相違しているものの、基本的な構成は同様となっている。以下便宜上、下側支持部材420に取り付けられた「ベルト部材511」を「下側ベルト部材511」、上側支持部材440に取り付けられた「ベルト部材521」を「上側ベルト部材521」と称し、先ず下側ベルト部材511及びそれに付随する構成について図21〜図24に基づき説明する。その後、配置等に関する相違点を踏まえて上側ベルト部材521について詳細に説明する。なお、図24は連結手段に関する構成を分解して示す一部破断斜視図である。
図24等に示すように、下側ベルト部材511は、帯状をなすベース部512を有している。ベース部512の一側面には多数の歯部513が一体成形されている。歯部513は、下側ベルト部材511の長手方向に並ぶようにして等間隔で配置されており、この間隔寸法は上側ベルト部材521についても同様となるように設定されている。下側ベルト部材511は、それら歯部513が上側レール部材480側を向くようにして、下側レール部材460に組み付けられている。
下側レール部材460には、下側ベルト部材511を収容するベルト収容溝472が形成されている。ベルト収容溝472は、駆動ユニット550側の端部(詳しくは動力源が配置されている側の端部)が開放されており、この開放された部分を介して下側ベルト部材511が駆動ユニット550側に延びている。ベルト収容溝472の溝幅(幅寸法)及び溝深さ(深さ寸法)は、下側ベルト部材511の幅寸法及び厚さ寸法と同等となるように設定されている(図23(b)参照)。これにより、ベルト収容溝472内での下側ベルト部材511の撓み変形が発生しにくくなっている。一方、上述の如く下側ベルト部材511の歯部513をレール部材460,480の並設方向に向けることにより、ベルト収容溝472から延出している部分は前記並設方向に曲げやすくなっている。
また、ベルト収容溝472は、下側レール部材460における溝部464側に開放されており、この開放された部分(開放部473)を介して下側ベルト部材511の一部、具体的には歯部513が溝部464内に露出する構成となっている。言い換えれば、開放部473は、下側ベルト部材511の溝部464外への飛び出しを規制しつつ、歯部513を露出可能となるように形成されている。この開放部473を介して、下側ベルト部材511に取り付けられた前記連結部材541が溝部464の内側、すなわち下側支持部材420側に突出している。
図24に示すように、連結部材531は、下側ベルト部材511における駆動ユニット550側と反対の端部に取り付けられており、下側ベルト部材511の歯部513に係合する係合部532と、下側支持部材420に嵌合する嵌合部533とを有してなる。係合部532は、下側ベルト部材511の歯部513に対応して形成された複数の突起532aを有してなり、全体として櫛状をなしている。各突起532aが歯部513同士の隙間部分に挟まることにより、下側ベルト部材511と連結部材531とが連結されている。
嵌合部533は、係合部532が歯部513と係合している状態にて、ベルト収容溝472の開放部473を介して溝部464の内側に突出するように形成されている。下側支持部材420の前側壁部422には嵌合部533に対応する嵌合穴428が形成されている。嵌合穴428に対して嵌合部533が嵌まることにより、下側ベルト部材511と下側支持部材420とが連結部材531を介して一体化されている。このように下側ベルト部材511及び下側支持部材420が一体化されていることにより、下側ベルト部材511のベルト収容溝472に沿った移動に追従して下側支持部材420がスライド移動することとなる。
次に、図23(a)に基づき、上側ベルト部材521及びそれに付随する構成について説明する。上側ベルト部材521は、下側ベルト部材511と同様に、ベース部522及び歯部523によって構成されており、それら歯部523が下側レール部材460と反対側を向くようにして、すなわち下側ベルト部材511の歯部513と同一側を向くようにして上側レール部材480に組み付けられている。
上側レール部材480には、上側ベルト部材521を収容するベルト収容溝492が形成されている。ベルト収容溝492についても下側レール部材460のベルト収容溝472と同様に、駆動ユニット550側の端部(詳しくは動力源側の端部)に開放されており、その開放された部分を介して上側ベルト部材521が駆動ユニット550側に延びている。また、ベルト収容溝492は、溝部484の内側に開放されており、この開放された部分(開放部493)を介して連結部材541が取り付けられている。因みに、上述の如く上側ベルト部材521の歯部523をレール部材460,480の並設方向に向けることにより、上側ベルト部材521においてベルト収容溝492から延出している部分を前記並設方向に曲げやすくなっている。
連結部材541は、上述した連結部材531と同様に上側ベルト部材521の歯部513に係合する係合部542(詳しくは突起542a)と、上側支持部材440の嵌合穴448に嵌合する嵌合部とを備えている。上側ベルト部材521及び上側支持部材440が連結部材531を介して一体化されていることにより、上側ベルト部材521のベルト収容溝492に沿った移動に追従して上側支持部材440がスライド移動することとなる。
なお、各ベルト部材511,521と連結部材531,541とを別体で設ける必要は必ずしもなく、それらベルト部材及び連結部材を一体成形することも可能である。
<駆動ユニット550の構成>
次に、図21及び図25を参照し、駆動ユニット550について詳細に説明する。図25は図21の部分拡大図である。
駆動ユニット550は、前記動力源としてのスライド用ステッピングモータ560と、前記各ベルト部材511,521をスライド用ステッピングモータ560に導く案内手段570と、それらスライド用ステッピングモータ560及び案内手段570が設けられたハウジング580とによって構成されている。
ハウジング580は、上述したようにレール部材460,480の一側に配置されており、それら各レール部材460,480の端部に跨るように形成されている。より具体的には、ハウジング580はレール部材460,480の並設方向に延びる長板状をなしており、その両側の端部に各レール部材460,480に連結する連結部(図示略)が設けられている。ハウジング580は、それら連結部とレール部材460,480とが連結された状態にてネジ等の固定具を用いてそれら各レール部材460,480に対して固定され、両レール部材460,480と一体化されている。このようにハウジング580によって両レール部材460,480を繋ぐことにより、それらレール部材460,480の相対位置の変化を生じにくくしている。
ハウジング580において下側レール部材460よりも上側且つ上側レール部材480よりも下側となる位置に、前記スライド用ステッピングモータ560が配置されている。スライド用ステッピングモータ560は、ハウジング580の背面側に取り付けられており、その軸部561がハウジング580に形成された孔部を介して同ハウジング580の前面側に突出している。より詳しくは、スライド用ステッピングモータ560は、軸部561の回動中心軸線が前後方向を向いた状態で固定されている。軸部561の先端、すなわち前記孔部を介して突出している部分には、両ベルト部材511,521の歯部513,523に係合する歯車562が取り付けられている。
図25等に示すように、ハウジング580には、歯車562を収容する凹状の歯車収容部581が形成されており、この収容部581をレール方向両側(左右両側)から挟むようにして下側ベルト部材511と上側ベルト部材521とが配置されている。すなわち、下側ベルト部材511及び上側ベルト部材521は、各歯部513,523が歯車562を挟んで対向するように配置されている。
より具体的に説明すれば、下側ベルト部材511は、その歯部513が表示領域可変機構400の内側(レール部材460,480側)を向くように配されており、上側ベルト部材521は、その歯部523が表側領域可変機構の外側(レール部材460,480と反対側)を向くように配されている。つまり、両ベルト部材511,521は、下側ベルト部材511が歯車562よりも外側、且つ上側ベルト部材521が歯車562よりも内側となるように配置されている。
図21に示すように、各ベルト部材511,521においてレール部材460,480から延出している部位は、歯車562と係合している部位を除いた他の部位が包被部材によって覆われている。具体的には、下側ベルト部材511において歯車562と下側レール部材460との間に位置する部位を収容するインナーケーシング571と、下側ベルト部材511において歯車562を挟んで下側レール部材460と反対側となる部位を収容するアウターケーシング572とを備えている。
インナーケーシング571は中空状をなしており、その片側の端部が下側レール部材460のベルト収容溝472の端部(開放部分)に連なっている。インナーケーシング571の他方の端部は、スライド用ステッピングモータ560の歯車562側に開放されている。アウターケーシング572についてもインナーケーシング571と同様に中空状をなしており、その片側の端部がインナーケーシング571と所定の間隔を隔てて対峙している。詳しくは、歯車562と下側ベルト部材511との噛み合い部分を隔ててインナーケーシング571と対峙している。
これら各ケーシング571,572は、その内周面が下側ベルト部材511の外周に当接するように形成されている。これにより、ケーシング571,572内での下側ベルト部材511の移動経路のばらつき(すなわち位置ばらつき)が抑えられている。ハウジング580には、これらケーシング571,572を収容する凹状のケーシング収容部582,583が形成されている。
ケーシング収容部582,583は、ケーシング571,572を挟む一対の対向壁部582a,582b,583a,583bによって構成されている(図25参照)。対向壁部582a,582bの間隔寸法は、ケーシング571の厚み寸法(詳しくはベルト部材511が挿入された状態での同ベルト部材511の厚み方向と同じ方向における大きさ)と同等となるように形成されており、対向壁部583a,583bの間隔寸法は、ケーシング572の厚み寸法と同等となるように形成されている。これによりケーシング571,572の変位(移動や変形)を抑え、下側ベルト部材511の移動経路のばらつきを抑制することが可能となっている。なお、ケーシング収容部582,583を形成することによって、ハウジング580の剛性の向上が図られている。つまり、それらケーシング収容部582,582(詳しくは対向壁部582a,582b,583a,583b)は、ハウジング580の補強部としての機能を有している。
上側ベルト部材521についても同様に、インナーケーシング573及びアウターケーシング574によって上側レール部材480からの延出部分が覆われており、歯車562に係合していない部分の露出が抑えられる構成となっている。また、ハウジング580には、これら両ケーシング573,574に対応してケーシング収容部584,585(詳しくは対向壁部584a,584b,585a,585b)が形成されている。ケーシング573,574がケーシング収容部584,585に収容されることにより、上側ベルト部材521及びケーシング573,574の変形が抑えられている。これにより、上側ベルト部材521の移動経路のばらつきが抑制されている。
ケーシング収容部582〜585は歯車収容部581に連なっており、それらケーシング収容部582〜585と歯車収容部581との境界部位には、ケーシング571〜574の端部に形成された膨出部575〜578が嵌まる凹部586〜589が設けられている。凹部586〜589に対して膨出部575〜578が嵌まることにより、ケーシング571〜574の位置決めがなされ、ケーシング571〜574とベルト部材511,521との摩擦等により、ケーシング571〜574の位置がずれるといった不都合を生じにくくしている。なお、ケーシング571〜574の他方の端部においても同様に膨出部575〜578が形成されており、それら膨出部575〜578が凹部に嵌まることによって、上述した不都合を更に生じにくくしている。
また、図25等に示すように、ハウジング580において歯車562を挟んだ両側には、各ベルト部材511,521のベース部512,522に対して当接する当接部591,592が形成されている。このように、ベルト部材511,521に対して裏側から当接することにより、歯車562と歯部513,523との逃げを規制し、両者の噛み合いを担保しやすくしている。
以上詳述した、ケーシング571〜574及びケーシング収容部582〜585によって上述した案内手段570が構成されている。
なお、本実施の形態においては特に、ケーシング571〜574とハウジング580(詳しくはケーシング収容部582〜585)とを別体で設けることにより、それら各構成に対して異なる材料を適用することが可能となっている。詳しくは、ハウジング580に対しては、ガラス繊維等を含有する高強度の合成樹脂材料等を適用し、ベルト部材511,521と接触するケーシング571〜574に関しては、ガラス繊維等を含まない合成樹脂材料を適用している。ハウジング580はレール部材460,480を繋いでおり、このような構成に対して高強度の材料を適用することにより、表示領域可変機構400剛性向上を実現している。一方、ケーシング571〜574に対して、ガラス繊維等を含まない材料を適用することによって摩擦抵抗の低減を図り、ベルト部材511,521への攻撃性の低下や、摺動音(擦れ音)の低減を図ることが可能となっている。
<遮蔽ユニット410の動作説明>
ここで、図26に基づき遮蔽ユニット410の動作について説明する。図26は遮蔽ユニット410の動作を示す概略図である。
スライド用ステッピングモータ560が所定の方向(例えばパチンコ機10の正面視にて時計回り)に回転することにより、遮蔽ユニット410は図26(a)→図26(b)→図26(c)の順にスライド移動することとなる。詳しくは、スライド用ステッピングモータ560の所定方向への回転に基づいて、下側ベルト部材511が下側レール部材460と反対側に押される。これと同期して、上側ベルト部材521が上側レール部材480と反対側に押される。このようにベルト部材511,521がレール部材460,480と反対側、すなわちアウターケーシング572,574側に押されることによって、駆動ユニット550に近づく側に両支持部材420,440が同期して移動する。これにより、遮蔽ユニット410は、レール部材460,480に沿って駆動ユニット550に近づく側側にスライド移動することとなる。なお、アウターケーシング572,574の全長は、遮蔽ユニット410のスライド移動量Sを踏まえて設定されている。このため、図26(c)に示すように遮蔽ユニット410が駆動ユニット550側に最も近づいた状態であっても、アウターケーシングからベルト部材511,521が飛び出すことはない。
スライド用ステッピングモータ560が前記所定方向と反対(例えばパチンコ機10の正面視にて反時計回り)に回転することにより、遮蔽ユニット410は図26(c)→図26(b)→図26(a)の順にスライド移動することとなる。詳しくは、スライド用ステッピングモータ560の所定方向への回転に基づいて、下側ベルト部材511が下側レール部材460側に押される。これと同期して、上側ベルト部材521が上側レール部材480側に押される。このようにベルト部材511,521がレール部材460,480側、すなわちインナーケーシング571,573側に押されることによって、駆動ユニット550から離れる側に両支持部材420,440が同期して移動する。これにより、遮蔽ユニット410は、レール部材460,480に沿って駆動ユニット550と離れる側にスライド移動することとなる。
以上詳述したように、一のスライド用ステッピングモータ560の回動に基づいて、両支持部材420,460を駆動することにより、構成の簡素化を図りつつ、遮蔽ユニット410のスライド移動を好適なものとすることができる。つまり、駆動力の供給源を1に定め、その駆動力を複数のベルト部材511,521を用いて遮蔽体411の両端部に伝えることにより、遮蔽ユニット410のスライド移動に際して、遮蔽体411における一方の端部の移動が他方の端部の移動に対して遅れるといった不都合を生じにくくすることが可能となっている。
<複数の遮蔽ユニット410を駆動する構成の集約>
本実施の形態においては、遮蔽ユニット410を複数(詳しくは6つ)備えている。以下、図21,図23及び図27に基づきこれら各遮蔽ユニット410を個々に独立して駆動する構成について説明する。図27(a)は表示領域可変機構400の主要な構成を示す概略図、図27(b)は上側レール部材480の構成を示す概略図、図27(c)は下側レール部材460の構成を示す概略図である。
図21に示すように、前記駆動ユニット550は、レール部材460,480を挟んだ両側(詳しくは左右両側)に配置されており、それら各駆動ユニット550によって遮蔽ユニット410を2組に分けて駆動する構成となっている。詳しくは左側の駆動ユニット550によって左側の3つの遮蔽ユニットを駆動し、右側の駆動ユニット550によって右側の3つの遮蔽ユニットを駆動する構成となっている。以下便宜上、左側の「駆動ユニット550」を「左側駆動ユニット550L」と称し、右側の「駆動ユニット550」を「右側駆動ユニット550R」と称する。これら左側駆動ユニット550L及び右側駆動ユニット550Rは同様の構成を有するため、先ず、左側駆動ユニット550L及びそれに付随する構成について説明する。
左側駆動ユニット550Lは、当該左側駆動ユニット550L側に偏倚して配置された第1左側遮蔽ユニット410aを駆動する第1スライド用ステッピングモータ560aと、第1左側遮蔽ユニット410aよりも右側駆動ユニット550R側に偏倚して配置された第2左側遮蔽ユニット410bを駆動する第2スライド用ステッピングモータ560bと、第2左側遮蔽ユニット410bよりも右側駆動ユニット550R側に偏倚して配置された第3左側遮蔽ユニット410cを駆動する第3スライド用ステッピングモータ560cとを有している。
第1スライド用ステッピングモータ560aに対応する第1下側ベルト部材511aと、第2スライド用ステッピングモータ560bに対応する第2下側ベルト部材511bと、第3スライド用ステッピングモータ560cに対応する第3下側ベルト部材511cとは、下側ベルト部材511の厚み方向に並べて配置されている。詳しくは、第1下側ベルト部材511a→第2下側ベルト部材511b→第3下側ベルト部材511cの順に上側レール部材480から遠ざかるようにして配置されている。
ここで、図23(b)に基づき各ベルト部材511a〜511cを下側レール部材460に収容する構成について詳細に説明する。下側レール部材460(詳しくは前側板部461)には、複数のベルト収容溝472が上下に並設されている。具体的には、前側板部461の前側板状部466よりも下側には、同前側板状部466に対して所定の間隔を隔てて対向する第1区画壁部474が形成されている。これら前側板状部466及び第1区画壁部474によって第1下側ベルト部材511aを収容する第1ベルト収容溝472aが構成されている。また、第1区画壁部474よりも下側(第1下側ベルト部材511aのベース部512側)には、同第1区画壁部474に対して所定の間隔を隔てて対向する第2区画壁部475が形成されている。これら両区画壁部474,475によって第2下側ベルト部材511bを収容する第2ベルト収容溝472bが構成されている。そして、第2区画壁部475及び底板部463によって第3下側ベルト部材511cを収容する第3ベルト収容溝472cが構成されている。これら各ベルト収容溝472a〜472cに収容された下側ベルト部材511a〜511cは、下側レール部材460の前側板部461と平行な仮想平面上、すなわち遊技領域形成板103と平行な仮想平面上に配置された状態となっている。
この仮想平面上には、下側ベルト部材511a〜511cに加え、前記ハウジング580のケーシング収容部582,583や各ステッピングモータ560a〜560cの歯車562も配置されている。このように、各種構成を同一の仮想平面上に集約することにより、駆動ユニット550の薄型化を促進している。
上側ベルト部材521についても同様に、第1スライド用ステッピングモータ560aに対応する第1上側ベルト部材521aと、第2スライド用ステッピングモータ560bに対応する第2上側ベルト部材521bと、第3スライド用ステッピングモータ560cに対応する第3上側ベルト部材521cとは、上側ベルト部材521の厚み方向に並べて配置されている。詳しくは、第1上側ベルト部材521a→第2上側ベルト部材521b→第3上側ベルト部材521cの順に下側レール部材460から遠ざかるようにして配置されている。
ここで、図23(a)に基づき、各ベルト部材521a〜521cを上側レール部材480に収容する構成について詳細に説明する。上側レール部材480(詳しくは前側板部481)には、複数のベルト収容溝492が上下に並設されている。具体的には、前側板部481の前側板状部486よりも上側には、同前側板状部486に対して所定の間隔を隔てて対向する第1区画壁部494が形成されている。これら前側板状部486及び第1区画壁部494によって第1上側ベルト部材521aを収容する第1ベルト収容溝492aが構成されている。また、第1区画壁部494よりも上側(第1上側ベルト部材521aの歯部523a側)には、同第1区画壁部494に対して所定の間隔を隔てて対向する第2区画壁部495が形成されている。これら両区画壁部494,495によって第2上側ベルト部材521bを収容する第2ベルト収容溝492bが構成されている。そして、第2区画壁部495及び底板部483によって第3上側ベルト部材521cを収容する第3ベルト収容溝492cが構成されている。
また、上述した各スライド用ステッピングモータ560は、第1スライド用ステッピングモータ560a→第2スライド用ステッピングモータ560b→第3スライド用ステッピングモータ560cの順に内側から外側に並べて配置されている。
各下側ベルト部材511a〜511c,各上側ベルト部材521a〜521c及び各ステッピングモータ560a〜560cを上述したような配置とすることにより、それら各種構成を同一仮想平面上に配置しつつ、パチンコ機10の正面視において各下側ベルト部材511a〜511cや各上側ベルト部材521a〜521cが交差することを好適に回避している。これにより、下側ベルト部材511a〜511cや上側ベルト部材521a〜522aの捻れを回避することが可能となっている。
右側駆動ユニット550Rは、左側駆動ユニット550Lと対称となるように設けられている。以下、右側駆動ユニット550Rに関する構成について説明する。
右側駆動ユニット550Rは、当該右側駆動ユニット550R側に偏倚して配置された第1右側遮蔽ユニット410dを駆動する第4スライド用ステッピングモータ560dと、第1右側遮蔽ユニット410dよりも左側駆動ユニット550L側に偏倚して配置された第2右側遮蔽ユニット410eを駆動する第5スライド用ステッピングモータ560eと、第2右側遮蔽ユニット410eよりも左側駆動ユニット550L側に偏倚して配置された第3右側遮蔽ユニット410fを駆動する第6スライド用ステッピングモータ560fとを有している。
第4スライド用ステッピングモータ560dに対応する第4下側ベルト部材511dと、第5スライド用ステッピングモータ560eに対応する第5下側ベルト部材511eと、第6スライド用ステッピングモータ560fに対応する第6下側ベルト部材511fとは、第4下側ベルト部材511d→第5下側ベルト部材511e→第6下側ベルト部材511fの順に上側レール部材480から遠ざかるようにして配置されている。
ここで、図23(b)に基づき、下側レール部材460について説明する。下側レール部材460において前記ベルト収容溝472a〜472c群が形成されている側に対して下側支持部材420を挟んだ反対側には(詳しくは後側板部482)には、複数のベルト収容溝472が上下に並設されている。具体的には、前側板部461と同様に第3区画壁部476及び第4区画壁部477が形成されており、後側板状部467及び第3区画壁部476によって第4下側ベルト部材511dを収容する第4ベルト収容溝472dが構成され、両区画壁部476,477によって第5下側ベルト部材511eを収容する第5ベルト収容溝472eが構成され、第4区画壁部477及び底板部463によって第6下側ベルト部材511fを収容する第6ベルト収容溝472fが構成されている。
また、上述した各スライド用ステッピングモータ560d〜560fは、第4スライド用ステッピングモータ560d→第5スライド用ステッピングモータ560e→第6スライド用ステッピングモータ560fの順に内側から外側に並べて配置されている。
上側ベルト部材521についても同様に、第4スライド用ステッピングモータ560dに対応する第4上側ベルト部材521dと、第5スライド用ステッピングモータ560eに対応する第5上側ベルト部材521eと、第6スライド用ステッピングモータ560fに対応する第6上側ベルト部材521fとは、上側ベルト部材521の厚み方向に並べて配置されている。詳しくは、第4上側ベルト部材521d→第5上側ベルト部材521e→第6上側ベルト部材521fの順に下側レール部材460から遠ざかるようにして配置されている。
ここで、図23(a)に基づき、上側レール部材480について説明する。上側レール部材480において前記ベルト収容溝492a〜492c群が形成されている側に対して上側支持部材440を挟んだ反対側には(詳しくは後側板部482)には、複数のベルト収容溝492が上下に並設されている。具体的には、後側板部482には前側板部481と同様に第3区画壁部496及び第4区画壁部497が形成されており、後側板状部487及び第3区画壁部496によって第4上側ベルト部材521dを収容する第1ベルト収容溝492dが構成され、両区画壁部496,497によって第5上側ベルト部材521eを収容する第5ベルト収容溝492eが構成され、第4区画壁部497及び底板部483によって第6上側ベルト部材521fを収容する第6ベルト収容溝492fが構成されている。
これら各ステッピングモータ560d〜560f、各ベルト部材511d〜511f,521d〜521f等を下側レール部材460の後側板部462と平行な仮想平面上に配置することにより左側駆動ユニット550と同様に右側駆動ユニット550の薄型化を実現している。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遮蔽体411を両支持部材420,440によって支持し、それら両支持部材420,440が移動することに基づいて、遮蔽ユニット410がスライド移動する構成とした。これにより、遮蔽ユニット410のスライド移動の円滑化に貢献している。
1のスライド用ステッピングモータ560によって、両支持部材420,440を駆動することにより、両支持部材420,440の移動を同期しやすくしている。これにより、支持部材420,440のうちいずれか一方の動作に対して他方の動作が遅れるといった不都合が生じにくくなっている。
また、仮に両支持部材420,440の一方に駆動力を伝達し、他方がそれに追従して移動する構成とした場合、少なくとも他方の支持部材のレール部材による支持長さ(支持スパン)、詳しくはレール方向における支持長さを長くする等の対策を講じ、上述したような動作の遅れを抑える必要が生じる。しかしながら、このように支持長さを長くすることは、複数の遮蔽ユニットを有する構成においては、隣接する遮蔽ユニットの存在により制限される。確かに、各遮蔽ユニットの支持部分を前後にオフセットして配置することにより、支持長さを担保することは可能であるが、このような対策は表示領域可変機構の厚みを増加させる要因となり、限られたスペースへの配置を妨げることとなる。つまり、遊技領域形成板103と図柄表示装置140との離れが促進されやすくなる。これは、表示画面141の視認性を悪化させる要因となり得るため好ましくない。
この点、上述の如く下側支持部材420及び上側支持部材440の両者に駆動力を伝える構成とし、両支持部材420,440の動作にずれが生じることを抑制することにより、前記支持長さを短くすることが可能となる。これにより、複数の遮蔽ユニットを有する構成を採用したとしても、表示領域可変機構の厚みを増加させることなく、すなわち表示領域可変機構400の薄型化を図りつつ、演出の多様化を促進することができる。
特に、複数の遮蔽体411の外周面を組み合わせることにより、連続面を形成する構成としたことにより、各遮蔽ユニット410を近づける必要がある。この点、上述の如く支持長さを短くすることが可能であるため、遮蔽ユニット410を十分に近づけて配置することが可能となっている。
なお、上述の如く支持長さを長くすることにより、遮蔽ユニットの傾きを抑制したとしても、他の支持部材側に発生するモーメントを払拭することは困難であると考えられ、そのようなモーメントは遮蔽ユニットの動作を妨げる要因となり得るため好ましくない。この点、本実施の形態においては、遮蔽ユニット410の両支持部材420,440に駆動力を伝える構成とすることにより、上述したモーメントの発生を抑えることができ、遮蔽ユニット410の円滑な移動を実現できる。
更に、上述の如く支持長さを短くすることにより、遮蔽ユニットの移動範囲が支持長さの確保のために減縮されるといった不都合の発生を抑えることができる。これにより、遮蔽ユニットを用いた演出をより広範囲で行うことが可能となり、演出をよりダイナミックなものとすることができる。
各遮蔽体411は複数の外周面を有しており、これら各外周面を切り替えることにより多様な演出を可能とし、各外周面の幅寸法に差違を設けることにより演出の差別化を図っている。これら外周面の幅寸法のうち最小となるものは、上述の如くこれら外周面を組み合わせることにより連続面を形成する構成を採用したことに起因して、前記支持長さによる影響を受けやすくなっている。つまり、外周面の幅寸法は支持長さによって左右され易くなっている。これは、外周面の幅寸法の差を大きくすることを妨げる要因となり得るため好ましくない。この点、本実施の形態においては、支持長さによる影響を抑えることが可能となっており、各外周面の差別化、すなわちそれら外周面を用いた演出の差別化に貢献している。
駆動ユニット550(詳しくはハウジング580)をレール部材460,480の左右両側に配置し、表示領域可変機構400が環状をなす構成とした。これにより、表示領域可変機構400の剛性向上に貢献している。特に、ハウジング580によって両レール部材460,480を繋ぐことにより、下側レール部材460と上側レール部材480との相対位置のずれを生じにくくしている。ケーシング収容部582〜585を複数形成することにより、ハウジング580の剛性向上に貢献している。これにより、可変機構400の剛性を一層好適に向上することができる。
一の駆動ユニット550により、全ての遮蔽ユニット410を駆動する構成とした場合、ベルト部材511,521の全長が長くなりやすくなる。ベルト部材511,521の全長が長くなることは、ベルト部材511,521の伸縮による影響が大きくなると想定される。これは、スライド用ステッピングモータ560の回転に対する遮蔽ユニット410の追従性(応答性)を低下させる要因となり得るため好ましくない。この点、本実施の形態に示したように、左側駆動ユニット550L及び右側駆動ユニット550Rによって遮蔽ユニット410を2組に分けて駆動する構成とすることにより、ベルト部材511,521の全長を短くすることができ、上述したような不都合を生じにくくすることができる。これにより、スライド用ステッピングモータ560の回転に対する遮蔽ユニット410の追従性(応答性)を担保し、支持部材420,440のずれを抑制することが可能となる。
下側ベルト部材511の歯部513と上側ベルト部材521の歯部523とが、歯車562を挟んで対峙する構成とした。これにより、駆動ユニット550の薄型化に貢献している。特に、本実施の形態に示すように、遊技盤ユニット100と図柄表示装置140との間に表示領域可変機構400を配置する構成においては、同表示領域可変機構400の厚みが大きくなることに起因して、図柄表示装置140の視認性が低下し得るため好ましくない。この点、上述の如く駆動ユニット550(すなわち表示領域可変機構400)を薄型化に貢献することにより、図柄表示装置140の視認性を担保しやすくでき、実用上好ましい構成を実現できる。
なお、両ベルト部材511,521の歯部513,523が、歯車562を挟んで対峙する構成としたことにより、歯部513,523と歯車562との掛かり代が、スライド用ステッピングモータ560の軸部に発生する応力によって小さくなることを抑制している。詳しくは、スライド用ステッピングモータ560の軸部561と歯車562の歯部とが離れていることに起因して、歯車とベルト部材との噛み合い基づく応力が発生しやすくなると想定される。この応力によって軸部がベルト部材から離れる側に傾くと、歯部513,523と歯車562との掛かり代が小さくなり得る。この点、両ベルト部材511,521の歯部513,523が歯車562に対して同歯車562を挟んだ両側から噛み合う構成とすることにより、下側ベルト部材511との噛み合いに起因して発生する応力と、上側ベルト部材521との噛み合いに起因して発生する応力とが互いに打ち消しあうように作用することととなる。これにより、軸部561が一方のベルト部材から離れることを抑制でき、歯部513,523と歯車562との掛かり代の減少を抑えることが可能となっている。
下側ベルト部材511a〜511c及び上側ベルト部材521a〜521cを同一仮想平面上に配置し、互いに交差しない構成とした。これにより、駆動ユニット550の薄型化に貢献している。
一のスライド用ステッピングモータ560を用いて両支持部材420,440を駆動する構成とした。これにより、両支持部材420,440の移動を同期させやすくしている。例えば、各支持部材420,440をそれぞれ個別のモータによって駆動する構成とした場合には、それら各モータの動作を同期させる必要が生じる。これは、モータの回転制御を複雑化させる要因になると懸念される。また、複数のモータを必要とすることにより、表示領域可変機構400の大型化や重量の増加を招来し得るため好ましくない。この点、一のスライド用ステッピングモータ560によって遮蔽ユニット410のスライド移動を可能とすれば、上述した不都合を好適に回避することができ、実用上好ましい構成を実現できる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記第1の実施の形態では、遮蔽ユニット151を構成する軸体161の中心軸線から遮蔽体152の各外周面152a〜152cまでの距離寸法が同一となる構成としたが、これら各距離寸法がそれぞれ異なる構成としてもよい。
以下、図28に基づきその変形例について説明する。図28(a)は、表示領域可変機構の変形例を示す斜視図、図28(b)は遮蔽体の変形例を示す概略図、図28(c)は第1の状態から第2の状態への切り替えを示す動作説明図である。
表示領域可変機構250においては、上記表示領域可変機構150と同様の構成、詳しくは遮蔽ユニット251,保持部材252を備えている。保持部材252は、遊技領域形成板103の背面に固定された支持レール253によって支持されている。支持レール253は、遊技領域形成板103の背面と直交する方向に延びており、前記保持部材252が搭載される搭載面254が形成されている。搭載面254は、支持レール253の長手方向と同一方向に延びるとともに、保持部材252の底板部255と平行な平面状をなしている。底板部255における搭載面254と対向している部位には、それら搭載面254に当接する合成樹脂製の当接部256が装着されており、これら当接部256が搭載面254上を摺動可能となっている。
また、保持部材252における溝部257の両端側には、保持部材252を前記支持レール253に沿って移動させる動力源としての駆動部258が設けられている。駆動部258は上述した第1ステッピングモータ165と同様の構成、すなわちステッピングモータと、このステッピングモータに付随する鉄心及びピニオンとを備えている。保持部材252には駆動部258のピニオンに対応する(噛み合う)ラック259が装着されている。ラック259は支持レール253の長手方向に複数の歯が配列されてなる帯状をなしており、駆動部258のステッピングモータが回転することによって、保持部材252が支持レール253の長手方向(すなわち前後方向)にスライド移動する。より具体的には、遮蔽ユニット251と保持部材252とが一体となって前後方向にスライド移動する。これにより、遮蔽ユニット251と遊技領域形成板103との間隔を変化させることが可能となっている。
次に図28(b),(c)に基づき、遮蔽ユニット251の遮蔽体260について詳細に説明する。遮蔽体260を構成する各外周面260a,260b,260cと、軸部261の中心軸線との距離寸法L7,L8,L9はそれぞれ異なっている。具体的にはL7>L8>L9となっている。
遮蔽体260が回動することによって、遊技領域形成板103に対して第1外周面260aが対峙している状態から(第1の状態)から、遊技領域形成板103に対して第2外周面260bが対峙している状態(第2の状態)に移行された場合、遊技領域形成板103と遮蔽体260との距離が一時的に広がることとなる。すなわち、第2外周面260bが仮想平面Pから後退することとなる。このように第2外周面260bが仮想平面Pから離れた後、上述の如く支持レール253に沿って遮蔽ユニット251の前後位置を変更することにより、具体的には遮蔽ユニット251を前方に移動させることにより、第2外周面260bが再び仮想平面Pに重なる位置に復帰することとなる。これにより、第2外周面260bが後退することで視認性が悪化するといった不都合の発生を抑制することができる。
なお、第3外周面260cが遊技領域形成板103と対峙する場合においても、同様の位置合わせが行われる。これにより、第3外周面260cの視認性の担保が図られている。
以上、詳述したように、回動中心軸線Xから各外周面までの距離寸法がそれぞれ異なる構成とした場合であっても、その回動中心軸線X(詳しくは遮蔽ユニット251及び保持部材252)が前後にスライド移動する構成とすることにより、各外周面260a〜260cと遊技領域形成板103とが対峙した状態でのそれらの距離を一定に保つことが可能となる。
因みに、以上詳述した変形例を第2の実施の形態に適用することも可能である。このような変更を行う場合には、例えば表示領域可変機構400全体が前後にスライドする構成とすればよい。
(2)上記各実施の形態では遮蔽体152の回動中心軸線Xが上下に延びる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、図29(a)に示すように遮蔽体270の回動中心軸線Yが左右に延びる構成とすることも可能である。但し、かかる構成を採用した場合、重力に抗して遮蔽体270を回動させる必要が生じる。これにより各外周面の切り替え操作を機敏に行うことが困難となり得る。故に、望ましくは、回動中心軸線Yは上下に延びる構成とするとよい。なお、回動中心軸線が左右に延びる構成とした場合、シート材271,272を遊技領域形成板103の右部及び左部に配し、それらシート材271,272の後方に保持部材273やレール部材274を配置するとよい。
(3)上記各実施の形態では、遮蔽体152の回動方向に並設された外周面全てを「表示面」として利用したが、これに限定されるものではない。回動方向に並設された複数の外周面を有する構成にあっては、それら外周面のうち隣り合う2つの外周面を「表示面」として用いればよい。すなわち、外周面152a〜152cのうち2つのみを「表示面」として利用することも可能である。
また、遮蔽体が四角柱状をなす構成とし、回動方向に4つの異なる外周面が並設される構成とした場合、これら外周面のうち隣り合う2つの外周面を「表示面」として利用することも可能であるし、隣接する3つの外周面を「表示面」として利用することも可能である。特に図29(d)に示すように遮蔽体280の外周面280a〜280dを備え、回動中心軸線からの距離寸法が外周面280a,280c,280dで同一である場合には、これら3つの異なる外周面280a,280c,280dを表示面として利用することで実用上好ましい構成を実現できる。すなわち、上記実施の形態と同様に、回動中心軸線を前後方向に移動させることなく、同一の仮想平面P上に重なる構成とすることができる。更には、遮蔽体280の正逆回転により各外周面280a,280c,280dの切り替えを円滑に行うことができる。
なお、同図29(b)に示すように遮蔽体280を隣り合う外周面280a〜280d同士の内角が90°となる直方体状とした場合、いずれの外周面280a,280c,280dがパチンコ機10の正面側を向いた場合であっても残り全ての外周面全域がその後方投影領域内に含まれることとなる。これにより、複数の遮蔽体280を有する構成としても、隣り合う遮蔽体280同士を近づけやすくでき、連続面の形成を容易なものとすることができる。
また、図29(b)に示す遮蔽体280においては、外周面280dを挟んだ両側の外周面280a,280cのそれぞれの長さ寸法が同一となるように形成した。すなわち、回動中心軸線から外周面280aにおける外周面280b側の端部の距離寸法と、回動中心軸線から外周面280cにおける外周面280b側の端部までの距離寸法とが同一となるように遮蔽体280を形成した。これを以下のように変更することも可能である。外周面280aと外周面280cの長さ寸法を異なるものとし、上述した各端部までの距離寸法が異なるように遮蔽体280を形成することも可能である。かかる場合、回動中心軸線と遊技領域形成板103との距離寸法が、各外周面280a,280cのうち長さ寸法が短い側の外周面における外周面280b側の端部と回動中心軸線との距離寸法よりも小さくなるように遮蔽体280を形成することが望ましい。このように遮蔽体280を形成することにより、遊技領域形成板103に対して、仮想平面P(すなわち演出位置)を近づけつつ、演出範囲を広げることができる。すなわち、遊技者に対して近い位置での演出を可能としつつ、演出範囲を広げることが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
因みに、遮蔽体が五角柱以上の多角柱状をなす構成とすることも可能である。但し、遮蔽体が五角以上の多角柱状をなす構成とした場合、外周面同士の内角が90°よりも大きな部分が存在することとなる。かかる場合、一部の外周面は「表示面」として利用することが困難となり得る。故に、遮蔽体の外周面によって「表示面」を効率的に構成するには、三角柱状又は四角柱状とすることが好ましい。これにより、遮蔽体の外周面を無駄なく利用でき、実用上好ましい構成を実現できる。
更には、遮蔽体152が柱状をなす構成としたが、これを変更し、遮蔽体が板状をなす構成としたり、筒状をなす構成としたりすることも可能である。
(4)上記各実施の形態では、各外周面152a〜152c間の内角A1,A2,A3を全て鋭角としたが、これら各内角A1,A2,A3のうちいずれか1つを直角とすることも可能である。また、それら各内角A1,A2,A3のうちいずれか1つを鈍角とすることも可能である。但し、内角を鈍角とした場合、仮想平面P上に配置されていない他の外周面同士が干渉しやすくなることに起因して、隣り合う遮蔽体152同士を近づけにくくなると想定される。故に、好ましくは、角内角A1,A2,A3は、鋭角又は直角とするとよい。
(5)上記各実施の形態では、各外周面152a〜152cが平面状をなす構成としたが、これを変更し、各外周面152a〜152cが一定の曲率を有する曲面状をなす構成とすることも可能である。例えば、各外周面152a〜152cを回動中心軸線Xの放射方向外側に向けて凸となる湾曲状としてもよいし、放射方向内側に向けて凸となる湾曲状としてもよい。かかる場合、各外周面152a〜152cの曲率は、少なくともそれら各外周面152a〜152cにおける回動方向両側の縁部間で同一となるように形成することが望ましい。これにより、第1〜第3の状態において、各外周面152a〜152cを仮想曲面上に重ねることが可能となる。
また、各外周面152a〜152c間の境界部位を角状としが、これを変更し、各外周面152a〜152c間の境界部位にコーナーRを形成してもよい。
(6)上記各実施の形態では、演出の切り替えに伴って複数の遮蔽体152における同じ外周面152a〜152cを遊技領域形成板103側に向ける構成としたが、これを以下のように変更することも可能である。すなわち、各遮蔽体152が演出の切り替えに伴ってそれぞれ異なる外周面152a〜152cを遊技領域形成板103側に向ける構成としてもよい。例えば、図29(c)に示すように、中央の遮蔽体152の第1外周面152aが仮想平面P上に配置された状態で、左側の遮蔽体152の第2外周面152b及び右側の遮蔽体152の第3外周面152cも仮想平面P上に配置される構成とすることも可能である。上記実施の形態に示したように、個々の遮蔽体152は第1の状態〜第3の状態のいずれの状態であっても、その外周面152a〜152cは仮想平面P上に位置する(図11(b)参照)。このため、遮蔽体152間の外周面152a〜152cの繋りを維持しつつ、それら外周面152a〜152cによって形成される遮蔽面の幅、すなわち遮蔽領域の大きさを様々に変化させることが可能となる。すなわち、複数の遮蔽体152の異なる外周面152a〜152cの組み合わせによって遮蔽面を形成することで、上述したような遮蔽パターンの多様化を図ることができる。
(7)上記各実施の形態では、各遮蔽体152が同一の構成を有する構成としたが、これら各遮蔽体がそれぞれ異なる構成を有する構成とすることも可能である。例えば、図29(d)に示すように、三角柱状の遮蔽体290と直方体状の遮蔽体291とを組み合わせて(混在させて)用いることも可能である。
また、同図29(d)に示すように、それぞれの軸体292,293(詳しくは回動中心軸線)は、遊技領域形成板103の背面と平行な同一の仮想平面上に配置する必要は無く、前後方向にずらして配置することも可能である。但し、このように回動中心軸線を前後方向にずらす構成を採用した場合、表示領域可変機構の大型化や、保持部材の構造の複雑化を招来しやすくなると想定され好ましくない。故に、望ましくは、各遮蔽体の回動中心軸線は同一平面状に配置するとよい。
(8)上記第1の実施の形態では、遊技領域形成板103の上部、詳しくは第1シート材128の後方に上側レール部材190を配置し、遊技領域形成板103の下部、詳しくは第2シート材129の後方に下側レール部材170を配置したが、これら両レール部材170,190を相互に入れ替えることも可能である。
また、上側レール部材190に関しては、省略することも可能である。更には、上側レール部材190に代えて、下側レール部材170を配置し、遊技領域形成板103の上部及び下部にて、遮蔽ユニット151を駆動させる構成としてもよい。
上記実施の形態においては、下側レール部材170側に動力部としての第1ステッピングモータ165を設けたが、これと同様の構成を上側レール部材190側にも追加し、両レール部材170,190側のステッピングモータを同期して駆動することにより、各遮蔽体152をスライド移動させる構成としてもよい。
(9)上記各実施の形態では、ステッピングモータ165,167を用いる構成としたが、これを以下のように変更することも可能である。例えば、ステッピングモータ165,167に代えてDCモータ等の他のモータを用いることも可能である。但し、この場合、遮蔽体152の位置や向きを検出するセンサ等の検出手段を設け、これら検出手段を介して得られる遮蔽体152の位置情報及び向き情報を表示制御装置92(詳しくは表示制御基板211)に入力し、これら各情報に基づいて、遮蔽ユニット151の位置及び向きを制御するフィードバック制御を行うことが望ましい。
なお、下側レール部材170の長手方向への遮蔽ユニット151のスライド移動(直線移動)に関しては、第1ステッピングモータ165に代えてリニアモータを用いる構成とすることで、位置制御を容易化しつつ、より機敏な動作の実現に貢献できる。
(10)上記各実施の形態では、表示領域可変機構150(詳しくは下側レール部材170)を排出通路形成部材145の後方に配置したが、これに限定されるものではなく、排出通路形成部材145と並設することも可能である。例えば、排出通路形成部材145と下側レール部材170とを上下に並設するとよい。これにより、遊技領域形成板103と図柄表示装置140との間隔寸法を更に小さくすることが可能となるとともに、遮蔽体152の大型化に貢献できる。
(11)上記各実施の形態では、シート材128,129によって、下側レール部材170及び上側レール部材190を遮蔽する構成とし、パチンコ機10の前方からの下側レール部材170及び上側レール部材190の視認を困難なものとしたが、これらシート材128,129を省略することも可能である。
また、遊技領域形成板103と同等の大きさを有する図柄表示装置140(詳しくは表示画面141)を有する構成としたが、これを変更し、図柄表示装置140(詳しくは表示画面141)をシート材128,129間の透過領域E1に対応する大きさとしてもよい。但し、リユースを考慮すると、図柄表示装置140(詳しくは表示画面141)は上記実施の形態に示すように全面液晶とすることが好ましい。
なお、シート材128,129は遊技領域形成板103の背面側でなく正面側に配することも可能である。
(12)上記各実施の形態では、遮蔽体152が自身の後方の図柄表示装置140を遮蔽する構成としたが、遮蔽しない構成とすることも可能である。例えば、遮蔽体152を有色透明な合成樹脂材料によって形成し、後方の図柄表示装置140の視認が可能となる程度の透明性を付与してもよい。また、外周面152a〜152cに付与された各種絵柄についても同様に、それら絵柄を通して後方の図柄表示装置140の視認が可能となるように透明性を付与してもよい。
更には、各遮蔽体152を図柄表示装置140の前方以外の部分に配置することも可能である。すなわち、遮蔽体152は必ずしも図柄表示装置140の前側に重なるように配置する必要はない。例えば、図柄表示装置が遊技領域形成板103における中央に配置される構成においては、その図柄表示装置との重なりを回避した位置に配置することも可能である。より具体的には、図柄表示装置との重なりを回避し、且つ遊技領域形成板の遊技領域に対して重なる位置に遮蔽体152を配置してもよい。かかる構成においては、遮蔽体152の前方を遊技球が流下することとなるが、これら遊技球の流下経路に対する遮蔽体152の距離は、いずれの外周面152a〜152cが正面側を向いた場合であっても一定に保たれる。遊技領域を流下する遊技球の動きを見ながら、遮蔽体152を用いた演出を見た場合であっても、遮蔽体152の見え方に距離的な違和感が生じることを抑制できる。
(13)上記第1の実施の形態では、遮蔽ユニット151を構成する軸体161の先端部にストッパ163を形成したが、これを省略することも可能である。
また、ストッパ163を上側レール部材190の断面に対応させることで、レール方向以外の方向への移動を規制する構成としてもよい。なお、このような構成の変更を行った場合には、軸体161の成形が困難になると想定される。ストッパ部を軸体161に対して別体で形成することによりそのような不都合を好適に回避できる。
更には、ストッパ163に代えて上側レール部材190の溝部内をそのレール方向に転がる回転体(例えばローラ)を設けることも可能である。
(14)上記各実施の形態では、遮蔽体152が正回転及び逆回転の2つの方向に回転することで、各外周面152a〜152cの切り替えを行ったが、これに限定されるものではない。例えば、遮蔽体152の回転方向を1の方向に限定することも可能である。これにより、回転制御の簡略化を図ることができる。
(15)上記各実施の形態では、各遮蔽体152の外周面152aが個々に独立した絵柄を有する構成としたが、複数の遮蔽体152の外周面152aによって1つの連続した絵柄が形成される構成としてもよい。また、外周面152b,152cについても同様に、複数の外周面152bによって「chance」の文字を構成してもよいし、複数の外周面152cによって「big chance」の文字を構成してもよい。
(16)上記各実施の形態では、各遮蔽体152の端部同士(各外周面152a〜152c同士の境界部位)が接触する構成としたが、これを変更し、各遮蔽体152の端部同士が前後に重なる構成とすることも可能である。これにより、遮蔽体152間の隙間を介して図柄表示装置140が視認可能となることを回避し遮蔽機能を好適なものとすることができる。
(17)上記各実施の形態では、表示領域可変機構150を用いた演出により、表示画面141において遮蔽される領域が大きくなる構成としたが、これを変更し、表示領域可変機構150を用いた演出により、表示画面141において遮蔽される領域が小さくなる構成とすることも可能である。
具体的には、通常状態においては第3外周面152cがパチンコ機10の正面側を向く構成とし、演出によって、第1外周面152a,152bと切り替わる構成とすればよい。
(18)上記各実施の形態では、遮蔽体152と軸体161とを別体で設けたが、これらを一体で設けてもよい。
また、軸体161を遮蔽体152内に配置したが、これに代えて軸体161を遮蔽体152の外部に配置することも可能である。但しかかる変更を行った場合、遮蔽体152の各外周面152a〜152cの大型化と、遮蔽体152の動作隙の確保とを両立することは困難となり得る。更には、「表示面」の数を増やすことも困難となり得る。故に、望ましくは、軸体161を遮蔽体152内、例えば「表示面」によって挟まれた領域に配置するとよい。
(19)上記各実施の形態では、複数の遮蔽体152(具体的には3つ又は6つの遮蔽体152)によって連続面を形成する構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではない。連続面を形成する以外に、個々の遮蔽体152によって複数の異なる位置にて個別に遮蔽を行う構成としてもよい。かかる場合、各遮蔽体を挟んだ両側に表示領域を設定することにより、表示領域を複数に分けて設定することができ、更なる演出の多様化に貢献することができる。遮蔽体を少なくとも2つ有していれば、2つの遮蔽体を離間して配置することにより、複数の異なる部位での遮蔽を可能とし表示領域の分化を好適に促進できる。例えば、遮蔽体を4つ有する構成とした場合、それら遮蔽体をそれぞれ離間して配置し、各遮蔽体の両側に表示領域(5つに分化された表示領域)を設定するとよい。
また、連続面を形成する際には、隣接する遮蔽体が少なくとも2つあればよい。更には、複数の遮蔽体によって形成される連続面が複数設定され、それら各連続面が互いに離間して配置される構成とすることも可能である。かかる場合、それら各連続面を挟んだ両側に表示領域を設定することで、更なる演出の多様化に貢献することができる。例えば、6つの遮蔽体を有する構成とした場合、2つの遮蔽体によって形成される連続面(3つの連続面)を互いに離間して配置し、それら連続面の両側に表示領域(計4つ)を設定するとよい。
(20)上記各実施の形態では、遮蔽ユニット151の駆動モードとして、位置切り替えモードと表示切替モードとを個別に設定する構成としたが、これら各位置切り替えモードと表示切替モードとを統合する構成としてもよい。例えば、第1位置切替モードを第1駆動モード,第1位置切替モードと第1表示切替モードとの組み合わせを第2駆動モード,第1位置切替モードと第2表示切替モードとの組み合わせを第3駆動モード等とするとよい。これにより、複数の切替動作をまとめることができモード切替に要する動作の簡略化及び時間の短縮を実現することができる。
また、表示領域可変機構150を用いた演出終了後には必ず標準状態に復帰させる構成としたが、表示領域可変機構150を用いた演出が連続する場合には、駆動状態を維持する構成とすることも可能である。これにより、表示領域可変機構の動作が多発し表示領域が過度に切り替わることにより視認性が悪化することを抑制できる。
(21)上記各実施の形態では、上記実施の形態では、表示制御装置92から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置91により表示制御装置92が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置90から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置92が音声ランプ制御装置91を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置91と表示制御装置92とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置91,92が一の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、主制御装置90から音声ランプ制御装置91に出力されるコマンドの構成も任意である。
また、音声ランプ制御装置91は、主制御装置90からのコマンドを入力した場合に、当該コマンドをそのまま表示制御装置92に出力するのではなく、音声ランプ制御装置91において図柄の変動表示パターンなどを特定するとともに、その特定結果を含めた情報を表示制御装置92に出力する構成としてもよい。
更には、表示領域可変機構150と表示制御装置92とは図示せぬ中継基板を介して電気的に接続される構成としたが、この中継基板を省略することも可能である。
(22)上記各実施の形態では、リーチ演出に伴って表示領域可変機構150を駆動させる構成としたが、表示領域可変機構150を用いた演出をリーチ演出以外の場面で用いることも可能である。例えば、大当たり状態に移行された場合の演出等の他の演出に適用することも可能である。
(23)上記各実施の形態では、表示領域E3において図柄の変動表示を行う構成とし、表示画面141における上記表示領域E3以外の領域においては、画像の表示を行わない構成としたが、これを変更し、表示領域E3以外の領域にて背景等の画像の表示を行うことも可能である。但し、かかる場合には、遮蔽体152を透明又は半透明な材料により形成し、それら遮蔽体152を介してその背後に表示される画像が視認可能となるようにこうせいすることが望ましい。
また、表示領域E3においては、図柄等の表示を行う構成としたが、図柄以外の背景等の絵柄を表示することも可能である。更には、図柄の変動表示を行う構成に代えて、図柄等の静止表示を行う構成とすることも可能である。
(24)上記各実施の形態では、遮蔽体152の各外周面152a〜152cの幅寸法(隣接する外周面との境界部位間の長さ寸法)がそれぞれ異なる構成としたが、複数の「表示面」の切り替えを良好に行うことに着眼すれば、これら各外周面152a〜152cの幅寸法を同一とすることも可能である。すなわち、152a〜152cの幅寸法を同一とした場合であっても、演出の切り替え(具体的には遮蔽体の回転動作)の円滑化を図ることができる。かかる場合、各外周面152a〜152cに異なる装飾を付与することで、演出の多様化が達成される。
(25)上記各実施の形態においては、各外周面152a〜152cを平面状としたが、これら各外周面に凸状又は凹状のデザイン(例えば文字,数字,絵柄等)を付与することも可能である。この場合、ベースとなる平面部分又は隣合う外周面との境界部位が仮想平面P上に重なる構成とするとよい。
(26)上記第2の実施の形態では、駆動ユニット550をレール部材460,480の左右両側に配置する構成とした。すなわち、左側駆動ユニット550L及び右側駆動ユニット550Rを有する構成としたが、これに限定されるものではない。両駆動ユニット550L,550Rのうちいずれか一方を省略することも可能である。このような変更を行った場合には、遮蔽ユニット410a〜410fを駆動する構成を一の駆動ユニットにまとめるとよい。
(27)上記第2の実施の形態においては、駆動ユニット550をレール部材460,480の左右両側に配置する構成としが、各駆動ユニット550の配置は任意である。但し、駆動ユニット550はパチンコ機10の正面視において、表示領域E3との重なりを回避する位置に配置することが好ましい。例えば、駆動ユニット550をレール部材460の下方及びレール部材480の上方にそれぞれ配置し、それら各駆動ユニット550が各シート材128,129によって覆われる構成とするとよい。
(28)上記第2の実施の形態においては、スライド用ステッピングモータ560の歯車562よりも外側に下側ベルト部材511を配し、同歯車562よりも内側に上側ベルト部材521を配する構成としたが、この配置が逆となるようにベルト部材511,521を入れ替えてもよい。すなわち、歯車562よりも内側に下側ベルト部材511を配し、同歯車562よりも外側に上側ベルト部材521を配する構成としてもよい。
(29)上記第2の実施の形態においては、動力伝達部材としてベルト部材511,521を用いる構成とした。詳しくは、ベルト部材511,521を湾曲させることにより、同ベルト部材511,521とスライド用ステッピングモータ560とを直接繋ぐ構成とした。これを変更し、他のギア部材等を介してベルト部材511,521とスライド用ステッピングモータ560とを繋ぐ構成としてもよい。このようにギア部材等を中継させることにより、ベルト部材を湾曲させる必要が無くなる。これにより、ベルト部材の強度向上を図り、ベルト部材の撓み等の変形を抑えやすい構成を実現できる。
(30)上記第2の実施の形態においては、スライド用ステッピングモータ560を両レール部材460,480の中間位置に配置して、下側ベルト部材511の全長と上側ベルト部材521の全長との寸法差を生じにくくしたが、これに限定されるものではない、ステッピングモータ560の位置は任意である。例えば、ステッピングモータ560を両レール部材460,480の一方側に偏倚して配置することも可能である。但し、ベルト部材の全長が長くなると、支持部材の移動に関する応答性が低下しやすくなる。これは、両支持部材420,440を同期して移動させることを困難なものとする要因になり得るため好ましくない。故に、望ましくは、ステッピングモータは両レール部材の中間位置に偏倚して配置するとよい。
(31)上記第2の実施の形態においては、スライド用ステッピングモータ560を、軸部561の中心軸線が前後方向に延びるように配置したが、これに限定されるものではない。例えばスライド用ステッピングモータを、軸部の中心軸線が上下方向に延びるように配置してもよいし、軸部の中心軸線が左右方向に延びるように配置してもよい。但し、このような変更を行った場合には、併せてベルト部材の配置を変更する必要が生じる。これは駆動ユニット550の厚みを増加する要因となり得るため好ましくない。
(32)上記第2の実施の形態においては、ベルト部材511a〜511cをベルト部材511の厚み方向に並設する構成としたが、各ベルト部材511a〜511cの配置は任意である。例えば、ベルト部材511a〜511bをベルト部材511の幅方向に並設することも可能である。
また、ベルト部材511を歯部513が上方を向くように配置したが、これを以下のように変更することも可能である。すなわち、ベルト部材511を歯部513が下方を向くように配置することも可能であるし、ベルト部材511を歯部513が前方又は後方を向くように配置することも可能である。
なお、以上詳述した変更をベルト部材511d〜511f,521a〜521c,521d〜521fの各組みに適用してもよい。
(33)上記第2の実施の形態においては、ベルト収容溝472a〜472cを下側レール部材460の前側板部461に形成し、ベルト収容溝472d〜472fを下側レール部材460の後側板部462に形成した。すなわち、下側支持部材420を挟んでベルト部材511a〜511c及びベルト部材511d〜511fを配置した。これを変更し、ベルト部材511a〜511fを下側支持部材420の一側に、すなわち下側レール部材460の板部461〜463の何れかにまとめて配置することも可能である。
(34)上記第2の実施の形態においては、ベルト部材511,521をスライド用ステッピングモータ560の歯車562を挟んだ両側に配置したが、これに限定されるものではない。ベルト部材511,521を同一側に配置することも可能である。すなわち、下側ベルト部材511の歯部513と、上側ベルト部材521の歯部523とは必ずしも対峙している必要はなく、下側ベルト部材511の歯部513と、上側ベルト部材521の歯部523とが同一側を向くように各ベルト部材511,521を配置することも可能である。
(35)上記第2の実施の形態においては、下側支持部材420及び上側支持部材440を一つのスライド用ステッピングモータ560によって駆動する構成としたが、これを変更し、下側支持部材420を駆動するステッピングモータと、上側支持部材440を駆動するステッピングモータとを個別に設けてもよい。但し、このような変更を行う場合には、各支持部材420,440の位置を検知する検知手段を個別に設け、それら検知手段からの位置情報に基づいてそれら各支持部材420,440の移動が同期するようにフィードバック制御を行うことが好ましい。
(36)上記第2の実施の形態においては、「駆動力伝達部」として、ベルト部材511,521を有する構成としたが、ベルト部材511,521に代えてチェーン部材やケーブル部材を有する構成としてもよい。なお、ケーブル部材を有する構成とした場合には、ケーブルに段差等の引っ掛かりを設け、ステッピングモータ(詳しくは歯車)との噛み合いを可能とするとともに、噛み合いのずれを生じにくくするとよい。
なお、例えば遮蔽ユニットの移動方向を上下方向とした場合には、駆動力伝達部を紐等によって構成し、それら紐を巻き上げることにより、遮蔽ユニットを上昇させ、自重落下させることによって同遮蔽ユニットを下降させることも可能である。但し、このような構成を採用した場合には、遮蔽ユニットの自重に依存して移動するため、機敏な動きを実現することは困難になると考えられる。更には、遮蔽ユニットの移動方向が、自重による移動が困難な方向(例えば左右方向)に設定された場合、1のスライド用ステッピングモータによって遮蔽ユニットの往復移動をさせることが困難となる。例えば、往用のスライド用ステッピングモータと復用のスライド用ステッピングモータを設けることにより、これに対処することが可能ではあるが、構成が煩雑化すると考えられ、好ましくない。以上の理由から、スライド用ステッピングモータによる押し引きに対応できるもの(例えば上述したベルト等)を「駆動力伝達部」として用いることが好ましい。
(37)上記第2の実施の形態では、「規定手段」としてケーシング571〜574を有する構成としたが、これら各ケーシング571〜574を省略することも可能である。これらケーシング571〜574を省略する場合には、ハウジング580のケーシング収容部の溝幅や溝深さをベルト部材511,521に合わせて変更しケーシング収容部の内周面でベルト部材511,521を挟むことによって、それらベルト部材511,521の撓みや捻れを抑制するとよい。
(38)上記第2の実施の形態では、左側駆動ユニット550Lと右側駆動ユニット550Rとを対称となるように構成した。これにより、各駆動ユニット550L,550Rのスライド用ステッピングモータ555a〜555fの取付方向を揃えたり、ケーシング571〜574の取付方向を揃えたりすることが可能となり、メンテナンス等の容易化を図ったが、これを以下のように変更することも可能である。つまり、左側駆動ユニット550L及び右側駆動ユニット550Rを完全に同一のものを用いてもよい。言い換えれば、左側駆動ユニット550Lを反転して用いてもよい。この場合、部品点数の削減を図ることができるだけでなく、駆動ユニット550の更なる薄型化に貢献することが可能となる。具体的には、ハウジング580においては、スライド用ステッピングモータを装着することにより、同スライド用ステッピングモータのハウジングからの突出量に依存して、ハウジングの厚み寸法が決定されやすいと想定される。左側駆動ユニットをレール部材の前板部側に偏倚して配置し、ステッピングモータをハウジングの後側に配置することにより、ステッピングモータの突出量に依存して駆動ユニット550の厚み寸法が大きくなることを抑制できる。つまり、ステッピングモータを前側に配置する場合と比較して、レールの幅寸法と同程度のステッピングモータの突出量にいては駆動ユニットの実質的な厚み寸法としてカウントされることがなく、駆動ユニットの厚み寸法への影響を抑えることが可能となる。同様に、右側駆動ユニットをレール部材の後板部側に偏倚して配置し、ステッピングモータをハウジングの前側に配置することにより、ステッピングモータの突出量に依存して駆動ユニットの厚み寸法が大きくなることを抑制できる。これにより、駆動ユニットの薄型化を促進でき、実用上好ましい構成を実現できる。
(39)上記第2の実施の形態に示すように、遮蔽体411の両側の端部に支持部材420,440を有する構成においては、回動用ステッピングモータ555を上側支持部材440に設けることも可能である。
(40)上記第2の実施の形態では、下側ベルト部材511a〜511cの長さ、詳しくは各ステッピングモータ560a〜560cと各遮蔽ユニット410a〜410cとのを伝達経路の長さ(距離)を積極的に相違させることにより、それらベルト部材511a〜511cの誤組み付けを抑制したが、これを変更し、各ベルト部材511a〜511cの長さが同等となるように構成してもよい。これにより、各遮蔽ユニット410a〜410cにおける駆動力の伝達に伴うタイムラグを同等とすることができ、各遮蔽ユニット410a〜410cの動作を揃えることが可能となる。
例えば、ステッピングモータ560a〜560cの配列を逆とし、第1ステッピングモータ560aと第3ステッピングモータ560cとの位置を入れ替えるとよい。
なお、同様の変更を下側ベルト部材511d〜511f,上側ベルト部材521a〜521f及びステッピングモータ560d〜560fに対して適用することも可能である。
(41)上記第2の実施の形態では、各レール部材460,480の第1規制部465,485によって、全ての遮蔽ユニット410の移動を規制する構成とした。これを変更し、各遮蔽ユニット410の移動を個別に規制する第1規制部を、それら各遮蔽ユニット410に個々に対応して設けてもよい。
(42)上記各実施の形態では、第1の状態及び第2の状態の切り替え時に、各遮蔽ユニット151のスライド移動及び回転移動を段階的に行う構成としたが、これを変更し、それらスライド移動及び回転移動の動作が並行して行われる構成とすることも可能である。すなわち、第1ステッピングモータ165の動作期間と第2ステッピングモータ167の動作期間とが重なる構成としてもよい。例えば、スライド移動中に回転移動が行われる構成としてもよい。
同様に、第1の状態及び第3の状態の切り替え時にも、各遮蔽ユニット151のスライド移動及び回転移動が並行して行われる構成としてもよい。
(43)上記各実施の形態では、第1の状態から第2の状態に切り替えられる際に各遮蔽ユニット151の回転が同期する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、回転動作の開始タイミングや回転動作の終了タイミングが個々の遮蔽ユニット151において異なる構成とすることも可能である。
更には、各遮蔽ユニット151の回転速度を揃える構成としたが、これを変更し、個々の遮蔽ユニット151によって回転速度が異なる構成としてもよい。
(44)上記各実施の形態では、第1の状態から第2の状態に切り替えられる際の各遮蔽ユニット151の回動方向が同一となるように構成したが、これを変更し、各遮蔽ユニット151の回動方向が逆(互い違い)となるように構成してもよい。
かかる変更を行う場合には、併せて以下の変更を行うことが好ましい。すなわち、上記各実施の形態では、隣り合う遮蔽ユニット151のうち一方が、重複領域E7を通過し終えた後、他方が重複領域E7に達する構成とし、それら遮蔽ユニット151が干渉することを回避する構成とした。回動方向が逆となる構成を採用した場合には、隣り合う遮蔽ユニット151のうち一方に後続して他方の遮蔽ユニット151が重複領域E7を通過する構成とするとよい。すなわち、少なくとも重複領域E7を通過するタイミングが若干ずれる構成とすることにより、各遮蔽ユニット151が同時に重複領域E7内を移動する構成としてもよい。
(45)上記各実施の形態では、第1遮蔽ユニット151Aが重複領域E7を通過し終えるのに要する回転角度A4と、第2遮蔽ユニット151Bが重複領域E7に達するのに要する回転角度A5とを相違させることにより、両遮蔽ユニット151A,151Bが重複領域E7にて干渉することを回避した。これを以下のように変更してもよい。例えば、各遮蔽ユニットの回動速度を相違させる構成としたり、回転中に回動速度を変化させる構成としたりすることにより、すなわち表示制御装置92による駆動制御を変更することにより、両遮蔽ユニット151A,151Bが重複領域E7にて干渉することを回避してもよい。
(46)上記各実施の形態では、第1の状態から第2の状態への切り替え時の動作態様と、第1の状態から第3の状態への切り替え時の動作態様とを組み合わせることも可能である。以下、図30に基づきその具体例について説明する。図30は遮蔽ユニットの動作を簡略化して示す説明図であり、状態切り替え時には、図30(a)→図30(b)→図30(c)→図30(d)の順に動作する。
図30(a)に示すように、遮蔽ユニット700の第1表示面701aによって連続面が形成されるように、隣り合う遮蔽ユニット700における回動中心軸線間の距離D7(以下、第7距離D7と称する)が規定されている。かかる状態から、遮蔽ユニット700が互いに離れるようにスライド移動することにより、回動中心軸線間の距離が第8距離D8となる位置に各遮蔽ユニット700が配置される。第8距離D8は、各遮蔽ユニット700の動作領域の一部が重なり、重複領域E10が形成されるように規定されている(図30(b)参照)。この状態から相対距離を一定に維持しつつ各遮蔽ユニット700が回動することにより、上述した各実施の形態と同様、先ず隣り合う遮蔽ユニット700のうち一方が重複領域E10を通過し終える(図30(c)参照)。その後、他方が重複領域E10に達することにより、各遮蔽ユニット700が重複領域E10にて干渉することが回避される。各遮蔽ユニット700の回動角度が所定の値に達し、第2外周面702aが第1表示面701aと切り替わることにより連続面が形成されることとなる。つまり、各遮蔽ユニット700を再度スライド移動させることなく、連続面の切り替えが完了することとなる。
以上詳述したように、演出態様の切り替えを行う際に、動作領域を確保するための遮蔽ユニット同士の間隔の広がりを抑えつつ、各遮蔽ユニットの回動中心軸線間の距離が動作領域確保時の距離を超えて変化することを回避することにより、演出の切り替えを一層軽快なものとすることができる。但し、かかる変更を行った場合、各表示面の設計自由度が著しく低下することが懸念される。詳しくは、遮蔽ユニットにおける各外周面の大きさ等に制限が加わりやすくなり、複数の演出態様を有する構成を採用した場合に、各演出態様における差違を設定することが困難となり得る(例えば、図11及び図30参照)。故に、好ましくは上記各実施の形態に示したように、異なる動作態様を個別に用い、一方の動作態様においては遮蔽ユニットの往復運動を回避しつつ、他方の動作態様においては回動中心軸線間の広がりを抑える構成とするとよい。
(47)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
なお、下記の特徴群に記載された発明は、「遊技機として例えばパチンコ遊技機では、遊技盤に形成された遊技領域に対して遊技球が発射され、当該遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞されるとそれに伴い所定個数の遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機には例えば図柄表示ユニットが設けられ、この図柄表示ユニットにより複数列の図柄が変動表示される。図柄表示ユニットは、液晶表示装置等によって構成されることが多く、例えば左右方向又は上下方向に並ぶ3つの図柄列が設けられ、各図柄列毎に図柄が変動表示される。この場合、所定入賞口(始動入賞口)への入賞をトリガとして図柄表示ユニットによる図柄の変動表示が開始され、その後、所定の変動パターンによる変動表示を経て図柄の変動表示が停止される。そして、各図柄列の停止図柄が確定した際にその図柄が同一図柄であれば、特別遊技状態(大当たり状態)に移行し多量の遊技球が払い出される。特別遊技状態に移行する確率は比較的低確率で設定され、特別遊技状態に移行しない場合には通常状態のままとされる。また近年では、遊技の興趣を高めるべく、液晶表示装置の表示画面に表示される表示内容を複雑なものにしたり、当該表示画面を大型化して表示画像の迫力を向上させたりする等、図柄表示に関して様々な工夫が施されてきている。また、例えば液晶表示装置等の図柄表示ユニットの周辺に可動部材を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)と可動部材の動作内容に所定の対応関係をもたせ、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技者の興趣を高めるようにしている(例えば、特許文献1)。」という背景技術について、「しかし、可動部材を用いて多様な演出を行う場合には、演出を切り替える際の動作時間が長くなること等に起因して、演出の円滑な進行が阻害されやすくなると想定される。これは、可動部材を設けた主旨、すなわち興趣の向上に逆行するものであり好ましくない。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.個別に回動可能に設けられた第1表示部材(例えば遮蔽体152)及び第2表示部材(例えば遮蔽体152)を備え、
前記第1表示部材の外周部には、当該第1表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成され、
前記第1表示部材における前記複数の周面のいずれか2つは、少なくとも所定の第1表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面(例えば第1外周面152a)及び第2表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第2表示部材の外周部には、当該第2表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成され、
前記第2表示部材における前記複数の周面のいずれか2つは、少なくとも所定の第2表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第3表示面(例えば第1外周面152a)及び第4表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第1表示部材と前記第2表示部材とが隣り合うことにより、前記第1表示部材において前記第1表示位置に配置された前記表示面と前記第2表示部材において当該第2表示位置に配置された前記表示面とにより連続面が形成され、
前記連続面には、前記第1表示位置に配置されている前記第1表示部材の表示面と、前記第2表示位置に配置されている前記第2表示部材の表示面との組み合わせが変更されることに基づいて切り替えられる複数の表示態様が設定されており、
さらに、前記第1表示部材を回動させることにより、前記第1表示位置に配置される前記表示面を切り替える第1回動用駆動部(第2ステッピングモータ167)と、
前記第2表示部材を回動させることにより、前記第2表示位置に配置される前記表示面を切り替える第2回動用駆動部(第2ステッピングモータ167)と、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材の少なくともいずれかを移動させることにより、それら両表示部材の回動中心軸線間の距離を変更する軸間距離変更用駆動部(第1ステッピングモータ165)と、
前記第1回動用駆動部及び前記第2回動用駆動部の少なくとも一方を駆動制御する回動駆動制御と前記軸間距離変更用駆動部を駆動制御する距離変更駆動制御とを実行することにより、前記連続面の表示態様を切り替える駆動制御手段(表示制御装置92のMPU212)と
を備え、
前記表示態様として、前記回動中心軸線間の距離が第1距離となるように設定された第1表示態様と、前記回動中心軸線間の距離が前記第1距離と相違する第2距離となるように設定された第2表示態様とを有し、
前記駆動制御手段は、前記第1表示態様から前記第2表示態様への切り替えを行う場合に、前記両表示部材の回動中心軸線間の距離が前記第1距離から前記第2距離に同第2距離を超えることなく変化するように前記距離変更駆動制御を実行するとともに、前記距離変更駆動制御に前後して、又は前記距離変更駆動制御の最中に前記回動駆動制御を実行することにより前記切り替えを完了する駆動制御モードを有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1表示部材の第1表示面及び第2表示面と、第2表示部材の第3表示面及び第4表示面とを組み合わせることによって連続面が形成されている。各表示部材は、個別に回動することにより所定の表示位置に配置される表示面を変更することが可能となっており、それら各表示面の組み合わせを変更することによりその連続面の表示態様が切り替えられる。これにより、多様な演出の実現に貢献することができる。
このような演出の多様化により興趣の向上を図ることができる一方で、仮にそれら演出の切り替えに要する時間が大きくなると遊技の軽快さが損なわれ得ると想定される。この点、本特徴においては、連続面の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に切り替える場合に、第2距離を超えるように表示部材の相対位置が変化することが回避されている。つまり、表示態様の切り替え時に回動中心軸線間距離を増加させた後に減少させたり、減少させた後に増加させたりするといった調整作業(具体的には反復運動)を伴うことなく動作を完結することができる。これにより、連続面の切り替え、すなわち演出の切り替えを軽快なものとすることができ、演出切替時の応答性を向上することが可能となる。すなわち、演出の多様化を図りつつ、それに起因して演出切替の軽快さが損なわれることを抑制できる。
なお、「第2距離を超えることなく」とは、例えば第1距離よりも第2距離の方が大きく設定されている場合には回動中心軸線間の距離が第2距離を上回ることを回避し、第1距離よりも第2距離の方が小さく設定されている場合には回動中心軸線間の距離が第2距離を下回ることを回避することを示している。
特徴A2.前記駆動制御モードは、前記回動駆動制御と前記距離変更駆動制御とが段階的に行われるように設定されていることを特徴とするA1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、回動用駆動部と軸間距離変更用駆動部とを段階的に、(例えば所定の順序で)駆動制御する構成としたことにより、駆動制御手段に生じる制御負荷の増加を好適に抑制することが可能となる。
特徴A3.前記駆動制御モードは、前記距離変更駆動制御において、前記第1表示部材が回動する際に通過する通過領域(動作領域E5)に対して前記第2表示部材が回動する際に通過する通過領域(動作領域E6)の一部が重なるように前記軸線間距離を設定するとともに、前記回動駆動制御において、当該重なる領域を前記第1表示部材が通過するタイミング及び前記第2表示部材が通過するタイミングのうち一方が他方に対して遅れるように前記各回動用駆動部を駆動制御するものであることを特徴とするA1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、各表示部材の通過領域の一部を重ねるとともに、各表示部材がその重なった領域を通過するタイミングを相違させることで、両表示部材の離れを抑えつつ、連続面の表示態様の切り替えを行うことができる。表示態様切り替え時の表示部材同士の相対移動量(回動中心軸線間の距離の拡がり)を抑制することにより、演出の切り替えを軽快なものとすることができる。これにより、演出の多様化を図りつつ、それに起因して演出切替の軽快さが損なわれることを好適に抑制できる。
特徴A4.前記第1表示態様から前記第2表示態様に切り替えられる場合において前記重なる領域における任意の所定位置を通過するまでに要する回転角度が前記第1表示部材と前記第2表示部材とで異なるように、それら第1表示部材及び第2表示部材が形成されていることを特徴とするA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、各表示部材の回転速度をそれら表示部材が回動している最中に変化させるといった駆動制御を行うことなく、両表示部材の干渉を回避しやすくできる。すなわち、簡易な構造の採用によって両表示部材の干渉を回避することにより、駆動制御手段に生じる制御負荷の増大を回避することが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴A5.前記第1表示部材及び前記第2表示部材は、同第1表示部材の回動中心軸線と同第2表示部材の回動中心軸線とが所定の間隔を隔てて平行となるように並設されており、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材の少なくとも一方が前記軸間距離変更用駆動部によって移動される方向は、それら両表示部材の並設方向と同一となるように設定されていることを特徴とするA1乃至A4のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、軸間距離変更用駆動部による表示部材の移動方向と同表示部材の並設方向とを同一とすることにより、表示部材の動作隙を確保する際の回動中心軸線間距離の変化量を小さくすることができる。すなわち、表示部材の移動距離を短くすることができる。このように表示部材の移動を抑えることにより、連続面を用いた演出の迅速な切り替えを促進することができる。
特徴A6.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記第1表示部材の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されているとともに、
前記第3表示面及び前記第4表示面は、前記第2表示部材の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されていることを特徴とするA5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第1表示面及び第2表示面が隣り合っているとともに、第3表示面及び第4表示面が隣り合っている。このように、各表示面を隣り合う構成とすることにより、連続面の切り替えに際して表示部材を回動させる場合の同表示部材の回動量を小さくすることが可能となり、演出の迅速な切り替えに貢献できる。
また、表示面の切り替えを行う際の回動量を小さくすることにより、隣り合う表示部材の回動中心軸線の間を移動する部分を限定することができる。これにより、隣り合うの表示部材との動作隙が大きくなることを抑制しやすくでき、上述した演出の切り替えの軽快さを一層顕著なものとすることができる。
特徴A7.前記第1表示面及び前記第2表示面は、隣り合う周面との境界間の長さ寸法が相互に異なるように形成されており、
前記第3表示面及び前記第4表示面は、隣り合う周面との境界間の長さ寸法が相互に異なるように形成されていることを特徴とするA5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、各表示面の長さ寸法(詳しくは隣り合う周面との境界間の長さ寸法)が異なるため、それら各表示面を用いた演出範囲に差違を生じさせることができ、演出の差別化に貢献できる。
各表示面の長さ寸法が異なる構成を採用することにより演出の差別化を促進できる反面、連続面の切り替えを行う際の好ましい駆動順序が異なると想定される。この点、特徴A1に示した駆動制御モードを適用すれば、連続面切り替え時の無駄な動作を抑え、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴A8.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記第1表示部材の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されているとともに、前記第1表示面が前記第1表示位置に配置されている状態にてそれら両表示面の境界が前記第2表示部材側に位置するように形成されており、
前記第3表示面及び前記第4表示面は、前記第2表示部材の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されているとともに、前記第3表示面が前記第2表示位置に配置されている状態にてそれら両表示面の境界が前記第1表示部材側に位置するように形成されており、
前記第1表示部材の第1表示面及び前記第2表示部材の第3表示面によって連続面が形成されている状態から前記第2表示部材の回動に基づいて前記第3表示面及び前記第4表示面の境界が移動する移動経路との交差を回避するように前記第2表示面が形成されており、
前記第1表示部材の第1表示面及び前記第2表示部材の第3表示面によって連続面が形成されている状態から前記第1表示部材の回動に基づいて前記第1表示面及び前記第2表示面の境界が移動する移動経路との交差を回避するように前記第4表示面が形成されていることを特徴とするA1乃至A7のいずれか1つに記載の遊技機。
連続面が形成されている状態にて両表示部材が回動する場合には、仮にそれら表示部材の回動開始タイミングがばらつくとそれら表示部材同士が干渉しやすくなると想定される。この点、本特徴によれば、表示部材の回動タイミングのばらつきを許容しやすくでき、実用上好ましい構成を実現することができる。
特に、連続面を構成している各表示面が他方の表示部材に向けて回動する場合には、第1表示部材における両表示面の境界が第2表示部材の第4表示面に当ったり、第2表示部材における両表示面の境界が第1表示部材の第2表示面に当ったりしやすくなる。この点、本特徴によれば、各表示部材の逆側への回動を許容しやすくでき、各表示部材の動作の自由度を向上することができる。これにより演出の多様化を促進できる。
特徴B1.個別に回動可能に設けられている第1表示部材(例えば遮蔽体152)及び第2表示部材(例えば遮蔽体152)を備え、
前記第1表示部材の外周部には、当該第1表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成されており、
前記第1表示部材における前記複数の周面のいずれか2つは、少なくとも所定の第1表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面(例えば第1外周面152a)及び第2表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第2表示部材の外周部には、当該第2表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成されており、
前記第2表示部材における前記複数の周面のいずれか2つは、少なくとも所定の第2表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第3表示面(例えば第1外周面152a)及び第4表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第1表示部材と前記第2表示部材とが隣り合うことにより、前記第1表示部材において前記第1表示位置に配置された前記表示面と前記第2表示部材において当該第2表示位置に配置された前記表示面とによって連続面が形成され、
前記連続面には、前記第1表示位置に配置されている前記第1表示部材の表示面と、前記第2表示位置に配置されている前記第2表示部材の表示面との組み合わせが変更されることに基づいて切り替えられる複数の表示態様が設定されており、
さらに、前記第1表示部材を回動させることにより、前記第1表示位置に配置される前記表示面を切り替える第1回動用駆動部(第2ステッピングモータ167)と、
前記第2表示部材を回動させることにより、前記第2表示位置に配置される前記表示面を切り替える第2回動用駆動部(第2ステッピングモータ167)と、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材の少なくともいずれかを移動させることにより、それら両表示部材の軸間距離を変更する軸間距離変更用駆動部(第1ステッピングモータ165)と、
前記第1回動用駆動部及び前記第2回動用駆動部を駆動制御する回動駆動制御と前記軸間距離変更用駆動部を駆動制御する距離変更駆動制御とを実行することにより、前記連続面の表示態様を切り替える駆動制御手段(表示制御装置92のMPU212)と
を備え、
前記表示態様として、第1表示態様及び第2表示態様を有し、
前記駆動制御手段は、
前記距離変更駆動制御と前記回動駆動制御とを行うことにより前記第1表示態様から前記第2表示態様に切り替える駆動制御モードを有しており、
前記駆動制御モードでは、前記距離変更駆動制御において、前記第1表示部材が回動する際に通過する通過領域(動作領域E5)に対して前記第2表示部材が回動する際に通過する通過領域(動作領域E6)の一部が重なるように前記第1表示部材及び前記第2表示部材の軸線間距離を設定するとともに、前記回動駆動制御において、当該重なる領域(重複領域E7)を前記第1表示部材が通過するタイミング及び前記第2表示部材が通過するタイミングのうち一方が他方に対して遅れるように前記各回動用駆動部を制御するものであることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1表示部材の第1表示面及び第2表示面と、第2表示部材の第3表示面及び第4表示面とを組み合わせることによって連続面が形成されている。各表示部材は、個別に回動することにより所定の表示位置に配置される表示面を変更することが可能となっており、それら各表示面の組み合わせを変更することによりその連続面の表示態様が切り替えられる。これにより、多様な演出の実現に貢献することができる。
このような演出の多様化により興趣の向上を図ることができる一方で、仮にそれら演出の切り替えに要する時間が大きくなると遊技の軽快さが損なわれ得る。この点、本特徴においては、各表示部材の通過領域を重ねるとともに、各表示部材がその重なった領域を通過するタイミングを相違させることで、両表示部材の離れを抑えつつ、連続面の表示態様の切り替えを行うことができる。表示態様切り替え時の表示部材同士の相対移動量(回動中心軸線間の距離の拡がり)を抑制することにより、演出の切り替えを軽快なものとすることができる。これにより、演出の多様化を図りつつ、それに起因して演出切替の軽快さが損なわれることを好適に抑制できる。
特徴B2.前記第1表示態様から前記第2表示態様に切り替えられる場合において前記重なる領域における任意の所定位置を通過するまでに要する回転角度が前記第1表示部材と前記第2表示部材とで異なるように、それら第1表示部材及び第2表示部材が形成されていることを特徴とするB1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、各表示部材の回転速度をそれら表示部材が回動している最中に変化させるといった駆動制御を行うことなく、両表示部材の干渉を回避しやすくできる。すなわち、簡易な構造の採用によって両表示部材の干渉を回避することにより、駆動制御手段に生じる制御負荷の増大を回避することが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴B3.前記表示態様として、更に第3表示態様を有し、
前記駆動制御モードは、前記第1表示態様から前記第2表示態様に切り替える第1駆動制御モードであり、
前記駆動制御手段は、前記第1表示態様から前記第3表示態様に切り替える第2駆動制御モードを有し、
それら第1駆動制御モード及び第2駆動制御モードは、前記距離変更駆動制御によって位置が変更された状態における前記回動中心軸線間の距離が同一と認識される距離となるように設定されていることを特徴とするB1又はB2に記載の遊技機。
連続面の表示態様が切り替えられる場合に、変更される表示態様に応じて表示部材の離れ具合(すなわち回動中心軸線間の距離寸法)が設定されると、両表示部材の相対位置が変更された状態にて次の連続面の表示態様がどのようなものに切り替えられるのかを把握されやすくなる。これは演出のインパクトが薄れてしまう要因となり得るため好ましくない。このような不都合は、例えば各表示面の長さ寸法が異なる構成を採用し、表示部材を用いた演出の多様化を図った場合に、一層顕著なものとなり得る。
この点、第1表示態様から第2表示態様へ切り替えられる場合と、第1表示態様から第3表示態様へ切り替えられる場合とで、両表示部材の軸間距離(相対位置)が同一又は略同一となるように設定しておくことにより、いずれの表示態様に切り替えられるのかを把握しにくくしておくことができる。これにより、表示部材が回動するまで、遊技者の注意を引きやすくでき、表示部材を用いた演出を好適なものとすることができる。
特徴B4.前記第1表示部材の各周面のうち前記第1表示面に対して隣り合うとともに当該第1表示面を挟んで前記第2表示面の反対側に形成された周面は、第5表示面(例えば第3外周面152c)を構成し、
前記第2表示部材の各周面のうち前記第3表示面に対して隣り合うとともに当該第4表示面を挟んで前記第2表示面の反対側に形成された周面は、第6表示面(例えば第3外周面152c)を構成し、
前記駆動制御モードは、前記軸間距離変更用駆動部を駆動制御した後に、前記第1回動用駆動部及び前記第2回動用駆動部を駆動制御し、前記第1表示面及び前記第3表示面によって構成される前記第1表示態様から、前記第2表示面及び前記第4表示面によって構成される前記第2表示態様に切り替える第1種駆動制御モードであり、
前記駆動制御手段は、前記第1表示態様から、前記第5表示面及び前記第6表示面によって構成される第3表示態様に切り替えを行う場合に、前記両表示部材の回動中心軸線間の距離が前記第1表示態様における前記回動中心軸線間距離から前記第3表示態様における前記回動中心軸線間距離に当該第3表示態様における前記回動中心軸線間距離を超えることなく変化するように前記軸間距離変更用駆動部を駆動制御するとともに、前記軸間距離変更用駆動部の駆動制御が行われた後に、前記回動用駆動部を駆動制御することにより前記切り替えを完了する第2種駆動制御モードを備え、
それら第1駆動制御モード及び第2駆動制御モードは、前記距離変更駆動制御によって位置が変更された状態における前記回動中心軸線間の距離が同一と認識される距離となるように設定されていることを特徴とするB1又はB2に記載の遊技機。
特徴B4によれば、回動用駆動部と軸間距離変更用駆動部とを段階的に駆動制御する構成としたことにより、駆動制御手段に生じる制御負荷の増加を好適に抑制できる。また、段階的な動作を行うことにより、遊技演出の多様化に貢献することができる。
上述の如く連続面の切り替えに際して段階的な動作を行う構成においては、第1段階の動作(回動中心軸線間の距離寸法の変更)によって最終的な連続面のパターンの判別が容易となると、それ以降の動作(表示部材の回動)による演出に対しての注意が薄れやすくなると想定される。この点、本特徴においては、駆動制御手段が第1種駆動制御モード及び第2種駆動制御モードを有し、これら各種駆動制御モードにて最初に行われる回動中心軸線間距離の変更時には、回動中心軸線間の距離寸法が同等となるように設定している。これにより、次にどのような連続面に切り替えられるのかを判別することが困難なものとし、表示部材を用いた演出を好適なものとしている。
既に説明したように第1種駆動制御モードにおいては、回動中心軸線間の離れを抑えつつ両表示部材の回動を可能とすることにより、演出の切り替えを軽快なものとしている。一方で、第2種駆動制御モードにおいては、表示部材同士の位置合わせのために回動中心軸線間距離が増減することを回避し、連続面の切り替え動作の簡略化をはかることで演出の切り替えを軽快なものとしている。これら第1種駆動制御モード及び第2種駆動制御モードを併用することにより、第1表示態様から第2表示態様及び第3表示態様への切り替えを軽快なものとしつつ、各表示態様における連続面の大きさを相違させることが容易となっている。つまり、演出の多様化及び円滑化を促進しつつ、それに起因する表示態様や動作への制約を抑えることを可能とし、実用上好ましい構成を実現することができる。
特徴B5.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記第1表示部材における複数の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されているとともに、
前記第3表示面及び前記第4表示面は、前記第2表示部材における複数の周面のうち隣り合う1組の周面によって構成されており、
前記両表示部材は、正逆の両方向に回動可能に設けられていることを特徴とするB1乃至B4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B5によれば、第1表示部材における各表示面が隣り合っているとともに、同第1表示部材が正逆両方向に回動可能に設けられていることにより、それら表示面の切り替えに伴う第1表示部材の回動量を小さく抑えることが可能となる。また同様に、第2表示部材における各表示面が隣り合っているとともに、同第2表示部材が正逆両方向に回動可能に設けられていることにより、それら表示面の切り替えに伴う第2表示部材の回動量を小さく抑えることが可能となる。これにより、第1表示部材の表示面と第2表示部材の表示面との組み合わせの変更の円滑化、すなわち連続面の切り替えの円滑化に貢献できる。
また、隣り合う表示面を正逆の両回転によって切り替えることにより、表示面の切り替えに基づく回動量を小さくすることできる。このように表示面切り替え時の回動を抑えることにより、隣り合う表示部材において両回動中心軸線の間を通過する部分を限定することができる。故に、隣り合うの表示部材との動作隙が大きくなることを抑制しやすくでき、上述した演出の切り替えの軽快さを一層顕著なものとすることができる。
特徴B6.前記駆動制御モードは、前記連続面が切り替えられる際の前記第1表示部材の回動方向と前記第2表示部材の回動方向とが同一となるように設定されていることを特徴とするB1乃至B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、各表示部材の回動方向を統一することにより、表示面の切り替えに基づく演出の見栄えの向上に貢献できる。また、各表示部材の回動方向を逆とした場合と比較して、前記重なる領域における両表示部材の干渉を回避しやすくできる。これにより表示面の大きさや各表示面の切り替えに必要な回転角度の設定自由度を高めることができ実用上好ましい構成を実現できる。
特徴B7.前記第1表示部材及び前記第2表示部材は、前記第1表示部材が回動する際に通過する当該第1表示部材の通過領域(動作領域E5)と前記第2表示部材が回動する際に通過する当該第2表示部材の通過領域(動作領域E6)とが重なる領域(重複領域E7)を前記第1表示部材が通過した後、前記第2表示部材がその重なる領域に到達するように構成されていることを特徴とするB6に記載の遊技機。
特徴B6に示したように第1表示部材と第2表示部材の回動方向を同一とした構成においては、重なる領域を第1表示部材が通過するタイミングと第2表示部材が同重なる領域に到達するタイミングをずらすことにより両表示部材の干渉を回避しやすくすることができる。
特徴B8.前記第1表示部材が前記重なる領域を通過し終えるのに要する回転角度(回転角度A4)が、前記第2表示部材が同重なる領域に至る回転角度(回転角度A5)よりも小さくなるように、それら各表示部材が形成されていることを特徴とするB7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、各表示部材の回転速度等を変化させることなく、両表示部材の干渉を回避することができる。このように、簡易な構造の採用によって両表示部材の干渉を回避することで、駆動制御手段に生じる制御負荷の増大を回避することが可能となる。
特徴B9.前記駆動制御モードは、前記第1表示部材の回動と前記第2表示部材の回動とが同期するように設定されていることを特徴とするB1乃至B8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B9によれば、第1表示部材及び第2表示部材の動作開始タイミング及び動作終了タイミングを揃え、複数の表示部材を用いた演出の一体感の向上に貢献できる。
なお、例えば第1表示部材の第1表示面及び第2表示面の切り替えに要する回転角度と第1表示部材の回転速度との比が、第2表示部材の第3表示面及び第4表示面の切り替えに要する回転角度と第2表示部材の回転速度との比に対して同等となるように構成することにより、各表示部材の回動を同期させることが可能である。
特徴B10.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記第1表示位置に配置された状態にて遊技機正面側を向くように形成されているとともに、それら第1表示面と第2表示面との内角(例えば内角A1)が直角又は鋭角となるように形成されており、
前記第3表示面及び前記第4表示面は、前記第2表示位置に配置された状態にて遊技機正面側を向くように形成されているとともに、それら第3表示面と第4表示面との内角(例えば内角A1)が直角又は鋭角となるように形成されていることを特徴とするB1乃至B9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B10によれば、第1表示面と第2表示面との内角を直角又は鋭角とすることで、各表示部材の回動による表示面の切り替えを容易なものとしつつ、各表示面の境界部位同士が当接した状態を実現しやすくできる。これにより実用上好ましい構成を実現できる。
特徴C1.回動可能に設けられた表示部材(遮蔽体152)を備え、
前記表示部材の外周部には、当該表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成されており、
前記複数の周面のうち隣り合う1組の周面はそれぞれ、少なくとも所定の表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面(例えば第1外周面152a)及び第2表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第1表示面及び前記第2表示面は、隣り合う周面との境界間の長さ寸法が相互に異なるように形成されており、
さらに、前記表示部材は、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第2表示面が、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された場合の前記第1表示面を含む仮想面(仮想平面P)に重なるように形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、表示部材が回動することにより、遊技機前方から視認可能となる表示面(第1表示面及び第2表示面)が切り替えられる。このように一の表示部材の表示面を切り替えることにより、異なる複数種の演出を行うことができる。また、それら各表示面の長さ寸法(詳しくは隣り合う周面との境界間の長さ寸法)が異なるため、その演出範囲に差違を生じさせることができ、演出の多様化に貢献できる。
また、各表示面は隣接して設けられているため、所定の表示位置に配置される第1表示面と第2表示面とを切り替える際に、表示部材の回転量を小さくすることができ、円滑な切り替えの実現に貢献することができる。
表示部材が複数の表示面を有する構成とすれば、多様な演出を実現できる反面、それぞれの演出の見やすさに差違が生じることが懸念される。特に、表示面に対する遊技者からの距離が変化すると、表示面を用いた演出に対して違和感が生じやすくなると想定される。この点、本特徴においては、第1表示面と第2表示面とは、所定の表示位置に配置された状態にて仮想面と重なる構成となっている。これにより、第1表示面及び第2表示面との表示位置を揃えることができ、第1表示面を用いた演出及び第2表示面を用いた演出の切り替えに伴って発生する違和感を好適に抑えることができる。
なお、上述した「仮想面」は、例えば平面や一定の曲率の曲面によって構成するとよい。
また、「コーナー部分」は、周面間における折れ曲がり部分(角部分)や、両側の周面のいずれとも曲率の連続していない部分(すなわち曲率の異なる部分)等を示す。
本特徴に示す「さらに、前記表示部材は、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第2表示面が、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された場合の前記第1表示面を含む仮想面(仮想平面P)に重なるように形成されていることを特徴とする遊技機」を「さらに、前記表示部材は、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第2表示面の少なくとも一部が、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第1表示面と一致する仮想面に重なるように形成されていることを特徴とする遊技機」と置き換えることも可能である。
また、「さらに、前記表示部材は、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第2表示面が、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された場合の前記第1表示面を含む仮想面(仮想平面P)に重なるように形成されていることを特徴とする遊技機」を「さらに、前記表示部材は、前記所定の表示位置に前記第2表示面が配置された場合の当該第2表示面と隣り合う2つの周面との境界が、前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面と隣り合う2つの周面との各境界を含む仮想平面上に位置するように形成されていることを特徴とする遊技機」と置き換えてもよい。因みに、本構成における「仮想平面」は、上述した「仮想面」が第1表示面を含んでなる構成であるのに対して、第1表示面における隣り合う2つの周面との各境界を含んでなる構成である点で相違している。
特徴C2.前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置され前記仮想面に重なっている状態にて、前記表示部材の回動中心軸線を中心として回動することにより、前記第2表示面が前記所定の表示位置に配置されて前記仮想面に重なった状態となることを特徴とするC1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、表示部材を回動させることにより、第1表示面と第2表示面とが所定の表示位置、すなわち仮想面に重なる位置に配置される。詳しくは、回動中心軸線(表示部材)を仮想面に対して近づけたり遠ざけたりするといった別動作を必要とすることなく、表示面の切り替えを実現することができる。これにより、各表示面の切り替え操作に関する構成の煩雑化を抑えつつ、演出の多様化を実現することができる。
特徴C3.前記表示部材の回動中心軸線(中心軸線X)は、前記周面によって囲まれた領域の範囲内に設定されており、
前記第1表示面における隣り合う周面との境界間の所定の領域と、前記第2表示面における隣り合う周面との境界間の所定の領域とが、これら第1表示面と第2表示面とがそれぞれ前記所定の表示位置に配置された場合に前記仮想面上における同一の領域に重なるように、前記第1表示面及び前記第2表示面が形成されていることを特徴とするC1又はC2に記載の遊技機。
仮に中心軸線が表示部材の外部に配されている場合、表示部材を回動させた際の最大回転半径が大きくなり、表示部材の動作スペースを大きく設定する必要が生じる。また、表示部材における中心軸線側の周面(例えば中心軸線側を向いた周面)を表示面として活用することは困難になると想定される。この点、本特徴に示すように、回動中心軸線を前記周面によって囲まれた領域の範囲内に設定すれば、上述したような不都合を好適に回避し得る。詳しくは、表示部材の動作スペースを小さくすることができるとともに、表示部材における周面の利用を促進することができる。これにより、表示部材の動作スペースをコンパクトなものとし実用上好ましい構成を実現することができる。
特徴C4.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記第1表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記パネル部材に対して平行と認識される第1平行領域を有し、
前記第2表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記パネル部材に対して平行と認識される第2平行領域を有し、
前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面の前記第1平行領域及び前記パネル部材の距離寸法と、前記所定の表示位置に配置された前記第2表示面の前記第2平行領域及び前記パネル部材の距離寸法と、が同一であると認識されるように前記表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C4によれば、所定の表示位置に配置された表示面の平行領域とパネル部材との間隔が一定に保たれる。すなわち、パネル部材に対する各表示面の平行領域の位置ばらつきが抑えられる。これにより、パネル部材を介して視認される演出(各表示面を用いた演出)の切り替えに起因して違和感が発生することを好適に抑制できる。
なお、表示面の一部に凸状や凹状のデザイン(文字等を含む)が付与されている場合であっても、これらデザインのベースとなる部分、例えば一の表示面において隣り合う周面との境界部位同士を繋ぐ平面を有するのであれば、このベース部分によって「平行領域」を構成するとよい。また、「平行領域」は必ずしも面状をなす必要は無い。例えば表示面における隣り合う周面との境界部位によって「平行領域」を構成してもよい。
因みに「パネル部材」としては、例えば透明材料からなる遊技盤が挙げられる。遊技盤の前面側には遊技球が流下する遊技領域が形成されている。このようにパネル部材を遊技盤によって構成した場合には、本特徴に示した構成を「前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、遊技盤と対向するとともに、当該遊技盤を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、前記第1表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記遊技盤の前面に対して平行と認識される第1平行領域を有し、前記第2表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記遊技盤の前面に対して平行と認識される第2平行領域を有し、前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面の前記第1平行領域及び前記遊技盤の前面の距離寸法と、前記所定の表示位置に配置された前記第2表示面の前記第2平行領域及び前記遊技盤の前面の距離寸法と、が同一であると認識されるように前記表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機」に置き換えてもよい。
特徴C5.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記第1表示面及び前記第2表示面のそれぞれが前記所定の表示位置に配置された状態にて前記パネル部材と平行と認識されるとともに、前記パネル部材からの距離寸法が同一であると認識されるように前記表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定の表示位置に配置された表示面とパネル部材との間隔が一定に保たれる。すなわち、パネル部材に対する各表示面の位置のばらつきが抑えられる。これにより、パネル部材を介して視認される演出(各表示面を用いた演出)の切り替えに起因して違和感が発生することを好適に抑制できる。
特徴C6.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、画像を表示する表示画面(図柄表示装置140の表示画面141)の少なくとも一部を遮蔽するものであり、
前記第1表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記表示画面に対して平行と認識される第1平行領域を有し、
前記第2表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態において前記表示画面に対して平行と認識される第2平行領域を有し、
前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面の前記第1平行領域及び前記表示画面の距離寸法と、前記所定の表示位置に配置された前記第2表示面の前記第2平行領域及び前記表示画面の距離寸法と、が同一であると認識されるように前記表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C6によれば、所定の表示位置に配置された表示面の平行領域と表示画面との間隔が一定に保たれる。すなわち、表示画面に対する各表示面の平行領域の位置のばらつきが抑えられる。これにより、各表示面による遮蔽状態の切り替えに起因して違和感が発生することを好適に抑制できる。
なお、表示面の一部に凸状や凹状のデザイン(文字等を含む)が付与されている場合であっても、これらデザインのベースとなる部分、例えば一の表示面において隣り合う周面との境界部位同士を繋ぐ平面を有するのであれば、このベース部分によって「平行領域」を構成するとよい。また、「平行領域」は必ずしも面状をなす必要は無い。例えば表示面における隣り合う周面との境界部位によって「平行領域」を構成してもよい。
特徴C7.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、画像を表示する表示画面(図柄表示装置140の表示画面141)の少なくとも一部を遮蔽するものであり、
前記第1表示面及び前記第2表示面のそれぞれが前記所定の表示位置に配置された状態にて前記表示画面と平行と認識されるとともに、前記表示画面からの距離寸法が同一であると認識されるように前記表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C7によれば、所定の表示位置に配置された表示面と表示画面との間隔が一定に保たれる。すなわち、表示画面に対する各表示面の位置のばらつきが抑えられる。これにより、各表示面による遮蔽状態の切り替えに起因して違和感が発生することを好適に抑制できる。
特徴C8.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記第1表示面及び前記第2表示面が前記所定の表示位置に配置されている状態では、前記パネル部材の正面側から前記表示部材を見た場合に前記所定の表示位置に配置されていない側の表示面が視認不可となるように、前記第1表示面及び前記第2表示面の位置関係が設定されていることを特徴とするC1乃至C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8によれば、一方の表示面を用いて演出を行っている際には、演出に用いられている表示面についてはパネル部材を介しての視認が許容され、演出に用いられていない他方の表示面についてはパネル部材を介しての視認が不可とされる。これにより、各表示面が所定の表示位置に配置されている状態を明確に異なったものとすることができ、それら表示面を用いた演出の差違を認識しやすくすることができる。
また、特徴C7との組み合わせにおいては特に、表示画面の遮蔽範囲が所定の表示位置に配置された表示面に依存することとなり、他の表示面による遮蔽が回避される。これにより、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴C9.前記表示部材は、前記パネル部材の後方に配置されており、
更に、前記表示部材は、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置されている状態における前記パネル部材の正面側から遊技機後方への当該第1表示面の投影範囲内に前記第2表示面が含まれるとともに、前記第2表示面が前記所定の表示位置に配置されている状態における前記パネル部材の正面側から遊技機後方への当該第2表示面の投影範囲内に前記第1表示面が含まれるように形成されていることを特徴とするC8に記載の遊技機。
個々の表示面による演出を差別化するには、本特徴に示すように一方の表示面の後方への投影範囲内に他方の表示面が含まれるように、表示部材を形成するとよい。これにより、演出に用いられている表示面の背後に他方の表示面が隠れることとなり、パネル部材を介して視認される表示面を一方に限定しやすくできる。
特徴C10.前記回動中心軸線は、上下に延びるように配置されていることを特徴とするC1乃至C9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C10によれば、軸部が上下に延びるように配置されているため、表示部材は水平に回動する(左右方向に回動する)こととなる。これにより、表示部材を回動させる際に生じる負荷を低減することができる。より具体的に説明すれば、表示部材を縦(詳しくは上下)に回動させる構成とした場合、重力に抗して表示部材を動作させる必要があり、負荷が比較的大きくなりやすい。このため、所定の表示位置への配置精度を担保することが困難となったり、表示部材を駆動させるための構成が大型化したりするといった不都合が生じ得る。この点、表示部材が水平に回動する構成とすれば、上述した不都合の発生を抑えることができる。
特徴C11.前記回動中心軸線は、前記両表示面の境界から前記回動中心軸線までの距離寸法が、前記第1表示面における前記両表示面の境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法と、前記第2表示面における前記境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法との両距離寸法のうち大きいほうの距離寸法よりも、小さくなるように配置されているとともに、前記仮想面を挟んで二分された領域のうち片側の領域に配置されており、
前記仮想面を挟んで二分された各領域のうち前記回動中心軸線が配置された側と反対側の領域内で前記両表示面の境界が移動するように規定された方向へ前記表示部材が回動することにより、前記所定の表示位置に前記第1表示面が配置された状態から前記所定の表示位置に前記第2表示面が配置された状態への切り替えがなされるとともに、
前記規定された方向と反対に前記表示部材が回動することにより、前記所定の表示位置に前記第2表示面が配置された状態から、前記所定の表示位置に前記第1表示面が配置された状態への切り替えがなされることを特徴とするC1乃至C10のいずれか1つに記載の遊技機。
表示部材を用いた演出を行うには、表示部材の動作スペースの確保が必要となる。本特徴に示す構成を適用することで、表示部材が一の方向にのみ回動する場合と比較して、表示部材の動作スペースを小さくすることができる。
より具体的に説明すると、表示部材が一の方向にのみ回動する構成とし、この一の方向の回動により、第1表示面と第2表示面とが切り替えられる構成を採用した場合を想定すれば、それら各表示面の境界とは逆側の端部は、仮想面を挟んだ両側の領域にて移動することとなる。すなわち、仮想面を跨いで移動することとなる。かかる場合、表示面の動作スペースは、仮想面を挟んだ両側の領域において前記端部の移動経路に基づいて確保されることとなる。
この点、本特徴に示すように、相反する方向への回動に基づき、仮想面によって二分された各領域を前記端部が通過することを回避するように各表示面の切り替えを行えば、仮想面を挟んだ両側の領域うち片側の領域における表示部材の動作スペースを小さく抑えることができる。これにより、動作スペースが大きくなることを抑えつつ、多様な演出の実現に貢献することができる。
また、両表示面の境界から回動中心軸線までの距離寸法が、前記逆側の端部のうち距離寸法が大きい側の端部から回動中心軸線までの距離寸法よりも小さく設定されている。これにより、表示面による演出範囲を拡張しつつ、これに起因して仮想面によって二分された領域のうち両表示面の境界が移動する側での動作スペースの広がりを抑えることが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
特に特徴C4等に示すように、パネル部材が存在している場合には、パネル部材に近い側の領域における前記端部の移動を回避することにより、パネル部材に近い位置、すなわち遊技者に近い位置での演出を実現することができる。これにより、演出の迫力向上を期待することができる。
特徴C12.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記仮想面を挟んで二分された領域のうち片側の領域内に前記パネル部材が配置されているとともに、当該パネル部材が配置されている側と反対側の領域内に前記回動中心軸線が配置されていることを特徴とするC11に記載の遊技機。
特徴C12によれば、仮想面を挟んで二分された領域のうちパネル部材に近い側の領域における前記端部の移動を回避することで、パネル部材に対してより近い位置へ表示部材を近づけることができる。これにより、表示部材を用いた演出を遊技者に対してより近い位置で行うことが可能となり、パネル部材を介して視認される表示部材を用いた演出の迫力向上に貢献することができる。
特徴C13.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面及び前記第2表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記表示部材は、前記第1表示面における前記両表示面の境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法と、前記第2表示面における前記境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法との両距離寸法のうち大きいほうの距離寸法よりも、前記回動中心軸線と前記パネル部材との距離寸法が小さくなるように形成されていることを特徴とするC11又はC12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、パネル部材との干渉を回避しつつ、広範囲での演出を可能とすることができる。具体的には、第1表示面及び第2表示面の切り替えを行う場合に、両表示面との境界と逆側の端部のうち回動中心軸線からの距離寸法が大きい側の端部が、仮想面を超えてパネル部材に近づくことが回避される。これにより、パネル部材に対する動作隙の拡大を抑制しつつ各表示面の大型化を実現することができる。故に、遊技者と演出位置の離れを抑えつつ、広範囲での演出を可能とすることができる。
特徴C14.前記表示部材は、前記第1表示面における前記両表示面の境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法と、前記第2表示面における前記境界に対して反対側の端部及び前記回動中心軸線の距離寸法との両距離寸法のうち小さいほうの距離寸法よりも、前記回動中心軸線と前記パネル部材との距離寸法が小さくなるように形成されていることを特徴とするC13に記載の遊技機。
特徴C14によれば、特徴C13に示した効果を一層顕著なものとすることができる。すなわち、パネル部材に対する動作隙の拡大を抑制しつつ第1表示面及び第2表示面の大型化を実現することができる。故に、遊技者と演出位置の離れを抑えつつ、更に広範囲での演出を可能とすることができる。
なお、特徴C13又は特徴C14においては、表示部材が前記周面を4つ以上有する構成である場合、その効果を顕著なものとすることができる。
特徴C15.前記表示部材は、前記パネル部材と前記回動中心軸線との距離寸法が、前記第1表示面及び前記第2表示面の境界と前記回動中心軸線との距離寸法よりも大きく、前記第1表示面及び前記第2表示面における前記境界とは逆側の端部であって前記回動中心軸線からの距離寸法が大きい側の端部から前記回動中心軸線までの距離寸法よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするC11乃至C14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C15によれば、パネル部材に対して表示面(仮想面)を近づけつつ、広範囲での演出を可能とすることができる。具体的には、回動中心軸線と境界との距離寸法を、回動中心軸線と仮想面との距離寸法よりも小さくすることで、パネル部材との間を境界が移動すること、すなわち表示部材の切替機能を担保しつつ、両表示面の長さ寸法を大きくすることができる。これにより、遊技者に対して演出が行われる位置を近づけ、更には演出の規模を拡大でき、演出の迫力向上に貢献できる。
特徴C16.前記表示部材の各周面のうち前記第1表示面に対して隣り合うとともに当該第1表示面を挟んで前記第2表示面の反対側に形成された周面は、所定の表示位置に配置されることで遊技機前方から視認可能となる第3表示面(例えば第3外周面152c)を構成し、
前記表示部材は、前記所定の表示位置に配置された場合の前記第3表示面が、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された場合の前記第1表示面を含む仮想面(仮想平面P)に重なるように形成されており、
前記所定の表示位置に配置された前記第1表示面,前記第2表示面及び前記第3表示面は、パネル部材(遊技領域形成板103)と対向するとともに、当該パネル部材を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記第1表示面は、当該第1表示面における前記長さ寸法が前記第2表示面における前記長さ寸法及び前記第3表示面における前記長さ寸法よりも小さくなるように形成され、
前記規定された方向と反対に前記表示部材が回動することにより、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された状態から前記第3表示面が前記所定の表示位置に配置された状態への切り替えがなされるとともに、
前記規定された方向に前記表示部材が回動することにより、前記第3表示面が前記所定の表示位置に配置された状態から、前記第1表示面が前記所定の表示位置に配置された状態への切り替えがなされることを特徴とするC11乃至C15のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C16によれば、第1表示面(第2表示面と第3表示面に挟まれた表示面)の長さ寸法が他の表示面の長さ寸法よりも小さく設定されている。このように第1表示面の長さ寸法を小さくすれば、回動中心軸線をパネル部材に対して近づけることが可能となる。詳しくは、第1表示面における第2表示面及び第3表示面側の両端部は、それら表示面の切り替えに際して仮想面によって二分された領域のうちパネル部材側の領域を通過することとなる。かかる場合、回動中心軸線からの前記両端部までの距離寸法が大きくなると、表示部材のパネル部材に対する動作スペースを大きくする必要が生じ、仮想面をパネル部材に近づけることが困難となりやすい。この点、本特徴においては、第1表示面の長さ寸法が最も小さくなる構成としたことにより、第1表示面における両端部の回転半径を小さくし、ひいてはパネル部材の動作スペースを小さくすることができる。これにより、仮想面をパネル部材に近づけることが可能となり、より迫力のある演出の実現に貢献することができる。
特徴C17.前記表示部材として、個別に動作する第1表示部材及び第2表示部材が設けられており、
前記第1表示部材と前記第2表示部材とが隣り合うことにより、前記第1表示部材において当該第1表示部材の所定の表示位置に配置された前記表示面と前記第2表示部材において当該第2表示部材の所定の表示位置に配置された前記表示面とにより連続面が形成され、
前記連続面は、前記第1表示部材の前記各表示面と前記第2表示部材の前記各表示面との組み合わせによって、同連続面を形成する各表示面の隣り合う方向における当該連続面の長さ寸法が変更されるものであり、
前記第1表示部材の前記各表示面及び前記第2表示部材の各表示面の組み合わせのうち一の組み合わせにより形成される連続面を含む仮想面に、他の組み合わせにより形成される連続面が重なるように、前記第1表示部材及び前記第2表示部材が形成されていることを特徴とするC1乃至C16のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C17によれば、複数の表示部材によって連続する面が形成されることで、表示態様を多様化することができる。具体的には、各表示部材がそれぞれ異なる幅の表示面を有しているため、各表示面の組み合わせによって連続面の幅のバリエーションを増やすことができる。これにより、表示面を用いた演出の多様化を図ることができる。
また、複数の表示部材によって一の連続面、すなわち一の大きな表示面を形成する構成とすれば、単体の表示部材において表示面を拡大することにより演出範囲を拡張する場合と比較して、表示部材の動作スペースを小さくすることができる。これにより、省スペース化を図りつつ、演出範囲の拡張を実現することができる。
なお、「連続面」は、所定の表示位置に配置された第1表示部材の表示面と所定の表示位置に配置された第2表示部材の表示面とが隙間無く連続しているものを含む他、所定の表示位置に配置された連続面を遊技機前方より見た場合に、第1表示部材の各表示面と第2表示部材の各表示面との間に隙間が無いと認識されるように形成されているものを含む。例えば、前記所定の表示位置に配置された前記第1表示部材の前記表示面と、前記所定の表示位置に配置された前記第2表示部材の前記表示面とがそれら表示面の境界部位において段差なく連続するように構成するとよい。すなわち、第1表示部材の表示面の縁部と第2表示部材の表示面の縁部とが接する構成とすればよい。
因みに、第1表示部材における第1表示面と第2表示部材における第1表示面とは同一の形状を有していてもよいし、異なる形状を有していてもよい。同様に、第1表示部材における第2表示面と第2表示部材における第2表示面とは同一の形状を有していてもよいし、異なる形状を有していてもよい。
特徴C18.前記第1表示部材及び前記第2表示部材の回動中心軸線間の距離を変化させるべくそれら第1表示部材及び第2表示部材を移動させる可変機構(一対のレール部材170,190や遮蔽ユニット151の支持部153等)を有することを特徴とするC17に記載の遊技機。
特徴C1等に示すように各表示面が異なる長さ寸法(詳しくは回動方向における仮想面に沿った長さ寸法)を有する構成においては、表示部材の回動に伴って各表示面が所定の表示位置に配置された場合、各表示面の縁部の位置が異なることとなる。かかる場合、特徴C17に示した連続面を形成することは困難となり得る。そこで本特徴に示すように、各表示部材の相対距離を可変機構によって変化させる構成とすれば、上述したような不都合を好適に解消することができる。すなわち、表示面の間の隙間や重なり等を解消し上記連続面を好適に形成することが可能となる。特に、表示面の数の増加や表示部材の数の増加によって更なる演出の多様化を図る場合、回動中心軸線の位置を固定したまま各表示面の縁部を合わせることは困難である。この点、回動中心軸線間の距離を変化させる構成とすれば、上述したような演出の多様化を好適に促進することができる。
また、可変機構を備える構成とすることで、連続面を形成するだけでなく、連続面が形成されない状態、すなわち所定の表示位置に配置された第1表示部材の表示面と所定の表示位置に配置された第2表示部材の表示面とが分離した状態とすることもでき、表示面を用いた演出の多様化に貢献し得る。
特徴C19.前記所定の表示位置に配置された前記第1表示部材の前記各表示面と、前記所定の表示位置に配置された前記第2表示部材の前記各表示面とに対向するとともに、前記第1表示部材及び前記第2表示部材が視認可能となるように形成されたパネル部材(遊技領域形成板103)と、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材を、前記パネル部材と平行な所定の方向に移動可能な状態で支持するレール部材(例えば下側レール部材170)と、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材を前記所定の方向に個別に移動させる駆動部(第1ステッピングモータ165)と、
前記駆動部を制御する制御手段(表示制御装置92のMPU212)と
を備えていることを特徴とするC17に記載の遊技機。
特徴C19によれば、各表示部材をレール部材に沿ってスライド移動させることで、表示面とパネル部材との間隔寸法を保ったまま、回動中心軸線間の距離を変更することができる。これにより、表示面の切り替え操作に合わせて、連続面の態様を変化させた場合であっても、連続面の構成パターンによって表示画面と連続面との隙間が広がるといった不都合の発生を好適に回避することができる。
また、各表示部材をレール部材に沿ってスライド移動させることで、連続面の形態を維持しつつ、連続面の位置を変更することができるし、連続面だけでなく各表示面が分離した状態にすることもできる。これにより、演出の多様化を促進することができる。
特徴C20.前記両表示部材は、画像を表示する表示画面(図柄表示装置140の表示画面141)の前方に配置されているとともに、同表示画面の少なくとも一部を遮蔽し、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材を、前記表示画面と平行な所定の方向に移動可能な状態で支持するレール部材(例えば下側レール部材170)と、
前記第1表示部材及び前記第2表示部材を前記所定の方向に個別に移動させる駆動部(第1ステッピングモータ165)と、
前記駆動部を制御する制御手段(表示制御装置92のMPU212)と
を備えていることを特徴とするC17に記載の遊技機。
特徴C20によれば、各表示部材をレール部材に沿ってスライド移動させることで、表示面と仮想面との重なりを担保したまま、回動中心軸線間の距離を変更することができる。これにより、表示面の切り替え操作に合わせて、連続面の態様を好適に変化させることができる。
両表示部材によって、表示画面の少なくとも一部が遮蔽される構成にあっては、所定の表示位置に配置された両表示部材の各表示面(詳しくは連続面)と表示画面との間隔寸法が一定に保たれる。このため、連続面の構成パターンによって表示画面と連続面との隙間が広がり遮蔽機能が低下するといった不都合の発生を好適に回避することができる。
また、各表示部材をレール部材に沿ってスライド移動させることで、連続面の形態を維持しつつ、連続面の位置を変更することができるし、連続面だけでなく各表示面が分離した状態にすることもできる。これにより、表示画面の遮蔽のバリエーションを増やすことができる。
特徴C21.前記第1表示部材を回動させる第1駆動部(例えば第2ステッピングモータ167)と、
前記第2表示部材を回動させる第2駆動部(例えば第2ステッピングモータ167)と、
前記連続面を形成する各表示面の組み合わせを変更させる変更手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS209の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とするC17乃至C20のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C21によれば、各駆動部及び変更手段によって連続面の長さ寸法が変更される。連続面による演出が行われる範囲を変化させることによって当該演出の多様化に貢献することが可能となり、演出の単調化抑制に貢献することができる。
特徴C22.前記変更手段によって前記連続面における各表示面の組み合わせが変更され、当該連続面の前記長さ寸法が変更された場合に、その長さ寸法の変更に応じて前記表示画面における画像の表示領域(表示領域E3)を変更する表示領域可変手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とするC21に記載の遊技機。
特徴C22によれば、表示部材(表示面)が遮蔽機能を有しているため、連続面を表示画面の仕切りとして活用することができる。
連続面の長さ寸法が変更されることに伴って、表示画面における表示領域を変更することにより、表示部材と表示画面とを用いた演出を一体的なものとすることができる。
なお、「長さ寸法の変更に応じて前記表示画面における画像の表示領域を変更する」とは、連続面の長さ寸法が小さくなった場合、表示領域における長さ寸法(連続面を形成する各表示面の隣り合う方向における長さ寸法)が大きくなり、連続面の長さ寸法が大きくなった場合、表示領域における長さ寸法が小さくなることを示す。例えば、表示画面において連続面により遮蔽される範囲との重なりを回避するように前記表示領域の長さ寸法を変更するとよい。
特徴C23.前記各表示部材を前記レール部材に沿って移動させ、それら表示部材の位置を変更することにより、前記第1表示部材及び前記第2表示部材が離間されていて前記連続面が形成されていない離間状態と、前記第1表示部材及び前記第2表示部材によって連続面が形成されている連続状態との異なる二つの状態で前記表示画面の区画態様を切り替える表示画面区画切替手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS204の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とするC17乃至C22のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C23によれば、表示部材がレール部材に沿って移動することによりその位置を変えることで、表示画面が複数又は一の領域に区画される。このような表示画面の区画態様の切り替えに合わせて表示画面に画像を表示すれば、表示部材と表示画面とを用いた演出を好適なものとすることができる。
特徴C24.前記離間状態においては、前記両表示部材の間に当該表示画面における画像の表示領域(表示領域E3)を設定するとともに、前記連続状態においては、前記レール部材のレール方向における前記連続面を挟んだ両側のうち少なくとも一方の側に前記表示領域(表示領域E3)を設定する表示領域可変手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とするC23に記載の遊技機。
特徴C24によれば、表示画面が複数又は一の領域に区画され、これら区画された領域に対応して表示領域が設定される。これにより、表示態様の多様化を図ることができる。本特徴においては特に、表示部材が遮蔽機能を有しているため、表示画面の仕切りとして活用することができる。
複数の表示領域が設定された場合においては特に、それら表示領域の区別がしにくくなったり、表示領域間の境を認識しにくくなったりすると想定される。仮に、表示画面に区画線等を表す構成とした場合であっても、表示用域に表示された画像等と区画線との発光具合が同程度となることで、上述したような境の認識がしにくくなると想定される。この点、上述の如く表示部材を仕切りとして活用すれば、表示態様の多様化を実現しつつ、表示領域の視認性を担保しやすくすることができる。
特徴C25.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記回動中心軸線(中心軸線X)と平行な平面状をなし、
前記回動中心軸線は、当該回動中心軸線及び前記第1表示面間の間隔(例えば最短距離寸法L1)と、当該回動中心軸線及び前記第2表示面間の間隔(例えば最短距離寸法L2)とが同一となるように配置されていることを特徴とするC1乃至C24のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C25によれば、回動中心軸線と各表示面との間隔が同等であるため、表示部材を回転させた後に、回動中心軸線(すなわち表示部材)を遊技盤に近づけたり遠ざけたりすること無く、すなわち前後方向に移動させること無く、前記所定の表示位置における両表示面の重なりを実現することができる。これにより実用上好ましい構成を実現できる。
特徴C26.前記第1表示面及び前記第2表示面は、前記所定の表示位置に配置された状態にて遊技機正面側を向くように形成されており、
前記第1表示面と前記第2表示面との内角(例えば内角A1)が直角又は鋭角であることを特徴とするC25に記載の遊技機。
特徴C26によれば、第1表示面と第2表示面との内角が直角又は鋭角となっている。このため、一方の表示面が所定の表示位置に配置され、遊技盤と対向している状態においては、遊技機前方からの他方の表示面の視認が困難なものとなる。これにより、特徴C2に示す効果と同様の効果を奏することとなる。すなわち、各表示面が所定の表示位置に存在している状態を明確に異なったものとすることができ、各表示面を用いた演出の差違を認識しやすくすることができる。
また、特徴C17等(第1表示部材及び第2表示部材により連続面が形成される構成)との組み合わせにおいては、第1表示面と第2表示面との内角を直角又は鋭角とすることで、各表示部材の回転動作を許容しつつ、各表示面の縁部同士が当接した状態を実現しやすくできる。これにより実用上好ましい構成を実現できる。
特徴C27.前記表示部材は、当該表示部材の回動中心軸線と同一の方向に延びる多角柱状をなしていることを特徴とするC1乃至C26のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C27によれば、表示部材が多角柱状をなしている。この外周面を表示面として利用することで、簡易な構成によって複数の表示面を形成することができ、実用上好ましい構成を実現できる。
特に特徴C15(複数の表示部材を有する構成)等との組み合わせにおいては、外周面を構成する各構成面同士(詳しくは隣接する構成面同士)の内角を全て90°以下とすることで、連続面を形成しやすくすることができる。
なお例えば、表示部材を、軸線方向が前記表示部材の回動中心軸線の方向と同一の方向となるように形成された三角柱状、又は軸線方向が前記表示部材の回動中心軸線の方向と同一方向となるように形成された四角柱状とするとよい。これにより、回動中心軸線と平行な各外周面を表示面として利用でき、表示部材における構成の煩雑化を抑えつつ、複数の表示面を有する構成を好適に実現できる。
特徴C28.前記表示部材の後方に設けられ、画像を表示するとともに、前記表示部材によって少なくとも一部が遮蔽される表示画面(図柄表示装置140の表示画面141)と、
前記所定の表示位置に前記第1表示面が配置される場合に、前記表示部材によって遮蔽される遮蔽領域との重なりを回避するように表示画面に表示される画像の表示領域(表示領域E3)を変更し、前記所定の表示位置に前記第2表示面が配置される場合に、前記表示部材によって遮蔽される遮蔽領域との重なりを回避するように表示画面に表示される画像の表示領域(表示領域E3)を変更する表示領域可変手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS211の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とするC1乃至C27のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C28によれば、表示部材(詳しくは表示面)によって、同表示部材の後方に設けられた表示画面が遮蔽される。すなわち、表示部材は、自身の表示面を用いた演出機能に加え、表示画面を遮蔽する遮蔽機能を併せ有している。
各表示面の切り替え操作によって、表示画面における遮蔽される領域が変化することで、更なる演出の多様化に貢献することができる。
具体的には、所定の表示位置に第1表示面及び第2表示面の少なくともいずれかが配置されることに基づき、表示画面に表示される画像の表示領域が変更される。これにより、表示部材と表示画面との両者を合わせた演出を行うことが可能となり、演出の多様化を一層好適に促進することができる。
上述したように表示部材の各表示面においてはそれらの長さ寸法が異なっている。これら各表示面によって表示画面の一部が遮蔽される構成とすれば、表示画面における視認可能な範囲が変化することとなる。これに基づき表示領域が変化することで、表示部材と表示画面とを用いた演出の一体感を一層向上することができる。
例えば、表示面によって表示画面における視認可能な範囲を狭めることで、遊技者に対して注目すべき部位を示唆しやすくすることができる。特に表示画面の大型化により、演出規模を広げている場合には、注目すべき部位を限定することにより、遊技者の注意を所定の領域に向けやすくし、演出効果の向上に貢献することができる。
特徴C29.前記表示部材の後方に設けられ、画像を表示する表示画面(図柄表示装置140の表示画面141)と、
前記表示部材を回動させる駆動手段(第2ステッピングモータ167等)と、
遊技状況に応じて前記第1表示面又は前記第2表示面を前記所定の表示位置に配置するように前記駆動手段を駆動制御する駆動制御手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS209の処理を実行する機能)と、
前記駆動制御手段による表示面の切替に基づいて、前記表示画面における前記表示領域を変更する表示領域可変手段(表示制御装置92のMPU212におけるステップS211の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とするC1乃至C28のいずれか1つに記載の遊技機。
表示部材における各表示面の長さ寸法(回動方向における仮想面に沿った長さ寸法)が異なっており、所定の表示位置に配置された際の表示画面との重なり具合が異なることとなる。遊技状態に応じて各表示面が所定の表示位置に配置された際に、表示画面における画像の表示領域をそれら表示面の配置に合わせて変化させることにより、前後に並設された表示部材と表示画面とによる一体的な演出を実現できる。
特徴C30.遊技領域(遊技領域104)を形成するとともに、透明性を有する遊技盤(遊技領域形成板103)を備え、
前記表示部材は、前記遊技盤の背面側に配置されているとともに、同遊技盤に対して装着されていることを特徴とするC1乃至C29のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技盤はメンテナンス等の目的で露出される機会が多いと想定される。仮に遊技盤の前面側すなわち遊技領域側に表示部材を配置した場合、メンテナンス等の度に表示部材が露出しやすくなり得る。仮に作業者が表示部材に当る等することに起因して表示部材に位置ずれが生じると、演出が不完全な状態で行われることとなり好ましくない。そこで、本特徴においては、表示部材を遊技盤の背面側に配置することで、上述したメンテナンス等の際に表示部材が露出される機会を減らしている。これにより、表示部材の視認性を担保しつつ、表示部材に位置ずれ等の不都合が生じることを好適に回避している。
また、一般的に遊技盤は遊技機固有となる構成であり、機種変更等の際には交換の対象となりやすい。同様に、演出に係わる構成である表示部材についても遊技機固有の構成となりやすいと想定される。これら遊技機固有となり得る構成をまとめることで、機種変更時の部品交換作業の容易化に貢献できる。これにより、リユースの促進に貢献できる。
特徴D1.所定の間隔を隔てて対峙する第1レール部材(下側レール部材460)及び第2レール部材(上側レール部材480)を有する支持レールと、
前記第1レール部材及び前記第2レール部材の間に設けられ、それら第1レール部材及び第2レール部材によって定められた所定の方向に移動可能な状態で支持されている表示部材(遮蔽体411)と、
前記表示部材を前記所定の方向に移動させる駆動機構(駆動機構500)と
を備え、
前記第1レール部材は、前記所定の方向に延びるとともに、前記表示部材の一端を支持するように形成されており、
前記第2レール部材は、前記第1レール部材と並行となるように延びるとともに、前記表示部材の他端を支持するように形成されており、
前記駆動機構は、
駆動力を発生する駆動部(スライド用ステッピングモータ560)と、
前記駆動部及び前記表示部材の前記一端を繋ぐとともに、前記駆動部に発生した駆動力を同表示部材の一端に伝える第1駆動力伝達部(下側ベルト部材511)と、
前記駆動部及び前記表示部材の前記他端を繋ぐとともに、前記駆動部に発生した駆動力を同表示部材の他端に伝える第2駆動力伝達部(上側ベルト部材521)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、表示部材を支持レールに沿って移動させることにより演出を行うことができる。表示部材の両端にはレール部材が配されており、これらレール部材によってそれら両端が支持されている。1の駆動部に発生した駆動力は第1駆動力伝達部及び第2駆動力伝達部を介して表示部材の両端、すなわち上述の如く各レール部材によって支持されている部分に伝えられることとなる。このように表示部材の両端に駆動力が伝わることにより、表示部材が両レール部材に沿って所定の方向に移動する。
例えば表示部材の一端にのみ動力を伝え、他端がその一端の移動に対して従属的に移動する構成を想定した場合、他端の動作が一端の動作に対して遅れやすくなると考えられる。このような他端における動作の遅れは、表示部材に揺れや傾き等が生じる要因となり得る。このような揺れ等の発生を回避しようとすれば、表示部材を機敏に動かすことが難しくなると懸念される。更には、他端における動作の遅れ(両端における動作の不一致)は、表示部材が大きくなるに従って顕著なものとなり得る。表示部材を演出に用いることを想定すれば、表示部材の大型化によって迫力のある演出を実現したとしても、演出の流麗さ等が損なわれることは好ましくないと考えられる。この点、本特徴に示すように1の駆動部に発生する駆動力を表示部材の両端に伝える構成とすれば、表示部材の両端の動きがばらつくことを抑制でき、上述した不都合の発生を好適に抑制することができる。すなわち、1の動力部を用いることにより、構成の簡略化を図りつつ、両端の動きを同期させることが可能となる。これにより、上述した揺れ等の発生を好適に回避でき、表示部材の機敏で細やかな動きの実現に貢献することができる。また、表示部材の両端に駆動力を伝える構成とすることにより、両レール部材の間隔に基づく動作ばらつきを抑えることが可能となり、表示部材の大型化を促進することが可能となる。故に、表示部材を用いた演出を好適なものとすることができる。
特徴D2.前記表示部材は複数設けられていることを特徴とするD1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、表示部材を複数設けることにより、表示演出の多様化を図ることができる。しかしながら、表示部材を複数有する構成を採用した場合には、レール部材の大型化を回避しつつ、各表示部材において上述した支持長さを確保することが困難となり得る。つまり、表示部材以外の演出に関する構成をコンパクトなものとしつつ、演出の多様化及び円滑化を図ることは困難であると想定される。この点、特徴D1に示す構成を適用することにより、支持長さを短くすることができ、表示部材以外の演出に関する構成をコンパクトなものとすることができる。これにより、複数の表示部材を有する構成とすることにより演出の多様化を図りつつ、それに起因して演出の円滑さが損なわれたり、表示部材以外の演出に関わる構成の設置スペースが嵩んだりすることを好適に抑制でき、実用上好ましい構成を実現できる。
また、上述の如く表示部材の一端にのみ動力を伝える構成とし、他端がその一端の移動に対して従属的に移動する構成を想定した場合、一端を基端として表示部材が傾きやすくなると想定される。これを抑制するには、第1レール部材における所定の方向での支持長さ(支持スパン)を長くする等の対策が必要となり得る。しかしながら、このように支持長さが長くなることは、表示部材の移動範囲を狭める要因となるため好ましくない。更には、支持スパンを長くすることによって表示部材の傾きを抑制したとしても、他端に発生するモーメントを払拭することは困難であると考えられ、そのようなモーメントは表示部材の動作を妨げる要因となり得るため好ましくない。この点、本特徴においては、表示部材の両端に駆動力を伝える構成とすることにより、支持長さを短くすることができ、表示部材の移動範囲の拡張に貢献できる。また、上述したモーメントの発生を抑えることにより、表示部材の円滑な移動を実現できる。
特徴D3.パネル部(遊技領域形成板103)と、
前記パネル部の後方に所定の間隔を隔てて配置され、当該パネル部を通じて遊技機前方から視認可能となる表示部(図柄表示装置140の表示画面141)と
を備え、
前記表示部材,前記第1レール部材,前記第2レール部材及び前記駆動機構は、前記パネル部及び前記表示部によって挟まれた領域に配されており、
前記各表示部材は、前記パネル部を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、
前記第1レール部材及び前記第2レール部材は、前記パネル部に沿って配置されていることを特徴とするD1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、パネル部を介して表示部が視認可能となっており、この表示部を用いた演出が可能となっている。これら表示部とパネル部との間に、表示部材等を配することで、表示部及び表示部材を組み合わせた多様な演出を実現することができる。また、表示部材の前方にパネル部を設けることによって、表示部材へのアクセスを回避することが可能となっている。これにより、遊技者等によって可動物たる表示部材が触られることを抑制している。
このようにパネル部を有する構成を採用する場合には、表示部をパネル部に対して近づけて配置することにより表示部の見やすくすることが好ましい。つまり、表示部とパネル部との間に形成される隙間はできる限り小さくすることが好ましい。この点、本特徴においては、レール部材をパネル部に沿って配置しており、表示部材の動作領域がパネル部及び表示部の並設方向に大きくなることを抑制している。つまり、パネル部と表示部との隙間は、表示部材や駆動機構等の表示演出に関する構成の厚みに依存しやすくなっている。そこで、特徴D1等に示した構成を適用することにより、演出に関する構成の薄型化に貢献でき、表示部材や駆動機構等の演出に関する構成の設置スペース(厚み)を縮小している。故に、表示部材のパネル部からの離れを抑えることで表示部の見やすくしつつ、演出の多様化を促進することが可能となっている。
なお「パネル部」としては、例えば透明材料からなる遊技盤が挙げられる。遊技盤の前面側には遊技球が流下する遊技領域が形成されている。このようにパネル部を遊技盤によって構成した場合には、本特徴に示した構成を「遊技盤と、前記遊技盤の後方に所定の間隔を隔てて配置され、当該遊技盤を通じて遊技機前方から視認可能となる表示部とを備え、前記表示部材と前記第1レール部材と前記第2レール部材と前記駆動機構とは、前記パネル部及び前記表示部によって挟まれた領域に配されており、前記表示部材は前記遊技盤を通じて遊技機前方から視認可能となるものであり、前記第1レール部材及び前記第2レール部材は前記パネル部に沿って配置されていることを特徴とするD1又はD2に記載の遊技機。」に置き換えてもよい。
特徴D4.前記表示部材は、前記第1レール部材及び前記第2レール部材の並設方向に延びる軸線を中心として回動可能に支持されており、
前記表示部材の外周部には、当該表示部材の回動方向に並設され、境界にてコーナー部分が生じるようにして連続する複数の周面(例えば外周面152a〜152c)が形成されており、
前記複数の周面のうち隣り合う1組の周面はそれぞれ、少なくとも前記所定の表示位置に配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面(例えば第1外周面152a)及び第2表示面(例えば第2外周面152b)を構成し、
前記第1表示面及び前記第2表示面は、隣り合う周面との境界間の長さ寸法が相互に異なるように形成されており、
前記表示部材として、個別に動作する第1表示部材及び第2表示部材が設けられており、
前記第1表示部材と前記第2表示部材とが隣り合うことにより、前記第1表示部材において当該第1表示部材の所定の表示位置に配置された前記表示面と前記第2表示部材において当該第2表示部材の所定の表示位置に配置された前記表示面とにより連続面が形成され、
前記連続面は、前記第1表示部材の前記各表示面と前記第2表示部材の前記各表示面との組み合わせによって、同連続面を形成する各表示面の隣り合う方向における当該連続面の長さ寸法が変更されるものであることを特徴とするD1乃至D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D4によれば、連続面を形成するには、第1表示面及び第2表示面の前記長さ寸法の小さい方に合わせて支持長さが決定されやすくなる。言い換えれば、表示面の長さ寸法が制限を受けやすくなり上述した長さ寸法の差違を大きくすることが難しくなる。これは、各連続面を用いた演出の差別化を困難なものとする要因となり得るため好ましくない。確かに、各表示部材においてレール部材により支持されている部分をパネル部と表示部との並設方向にオフセットすることも可能であり、表示部材の支持長さと表示面の長さ寸法との相関を弱め、支持長さを大きくしつつ表示面を小さくすることも可能である。しかしながら、このような対応は、上述の如くパネル部及び表示部の離れを大きくする要因となり得るため好ましくない。
以上詳述したように、限られたスペースの中で多様な演出を実現するには、表示部材の支持長さによる表示部材の移動の安定化ではなく、そのような支持長さに依存する安定化手法ではなく、支持長さに依存しない安定化手法を採用することが好ましいと考えられる。この点、特徴D1等に示した構成を適用することにより、支持長さに対する依存を抑えることが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。すなわち、連続面を形成する各表示面の長さ寸法に対する制限を弱め、各表示面を用いた演出の差違を明確なものとしつつ、それに起因してパネル部と表示部との隙間が広がることを抑制できる。
特徴D5.前記駆動部は、前記第1レール部材及び前記第2レール部材の離間方向における中間位置又は中間位置付近に配置されていることを特徴とするD1乃至D4のいずれか1つに記載の遊技機。
駆動部に発生する駆動力を第1駆動力伝達部及び第2駆動力伝達部によって表示部材の両端に伝える構成においては、一端での移動と他端での移動とを同期しやすくできる反面、動力をダイレクトに伝える構成ではないことに起因して動力の伝達タイミングに遅れ(タイムラグ)が発生することが懸念される。具体的には、伝達経路の長さ(距離)によって動力の伝達タイミングに差が生じるおそれがある。この点、駆動部を両レール部材の離間方向における中間位置又は中間位置付近に配置することにより、第1駆動力伝達部における伝経経路の長さと、第2駆動力伝達部における伝達経路の長さとの差違を小さくすることができる。これにより、一端及び他端のうち一方での動作の遅れを好適に抑制することができる。例えば、第1駆動力伝達部の伝達経路の長さ及び第2駆動力伝達部の伝達経路の長さが同等となるように構成するとよい。
特徴D6.前記表示部材として個別に動作する第1表示部材及び第2表示部材が設けられているとともに、前記駆動部として前記第1表示部材に対応する第1駆動部及び前記第2表示部材に対応する第2駆動部が設けられており、
前記第1駆動部及び前記第2駆動部は、前記第1レール部材及び前記第2レール部材と同一面上に前記所定の方向にずらして配置されていることを特徴とするD1乃至D5のいずれか1つに記載の遊技機。
複数の表示部材を有する構成とすることにより演出の多様化を促進できる反面、そのように表示部材を複数設けることに起因して演出に関する構成の厚みが増加しやすくなることが懸念される。そこで、本特徴に示すように各駆動部と両レール部材とを同一面上に配置するとよい。これにより、上述した厚みの増加を抑制することが可能となり、実用上好ましい構成を実現できる。
各駆動部を同一面上に配置した場合、各駆動部に連なる駆動力伝達部の伝達経路が交差しやすくなると想定される。これを回避すべく駆動力伝達部を例えば前記同一面からオフセットして配置することは、演出に関する構成の厚みが増加する要因となり得るため好ましくない。この点、本特徴に示すように、第1駆動部及び前記第2駆動部を所定の方向にずらして配置することにより、駆動力伝達部同士の干渉を同一面上にて回避しやすくでき、上述したような不都合を好適に解消することができる。
特徴D7.前記駆動部は、前記支持レールが配置されている領域の外側に配されているとともに、前記所定の方向に同支持レールと並べて配置されており、
前記表示部材として個別に動作する第1表示部材及び第2表示部材が設けられているとともに、前記駆動部として前記第1表示部材に対応する第1駆動部及び前記第2表示部材に対応する第2駆動部が設けられており、
それら各駆動部及び各表示部材は、前記所定の方向に沿って、前記第1駆動部、前記第2駆動部、前記第1表示部材、前記第2表示部材の順に並べられていることを特徴とするD1乃至D6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D7によれば、複数の駆動部を集約して配置することにより、駆動力伝達部の伝達経路に関する構成を簡素化しやすくなっている。これにより駆動力の伝達効率を向上することが可能となり、更には演出に関する構成の煩雑化を好適に抑制することが可能となる。
また、第1駆動部及び第1表示部材を繋ぐ駆動力伝達部の伝達経路の長さと、第2駆動部及び第2表示部材を繋ぐ駆動力伝達部の伝達経路の長さとのうち一方が他方に対して極端に長くなることを回避しやすくできる。これにより、各表示部材をそれぞれ動作させる構成とした場合に、1の表示部材の動作が他の表示部材の動作に対して遅れるといった不都合を生じにくくすることができる。例えば、各表示部材に対応する駆動力伝達部の伝達経路の長さが同等となるように、各駆動部及び各表示部材を配置するとよい。
特徴D8.前記駆動部は、周方向に複数の歯部が形成された歯車(歯車562)を備え、
前記第1駆動力伝達部及び前記第2駆動力伝達部は、帯状をなす本体部(ベース部512,522)と、前記本体部の長手方向に配列され、前記歯部に係合する係合部(歯部513,523)とを有してなり、
更に、それら第1駆動力伝達部及び第2駆動力伝達部は、前記第1駆動力伝達部の係合部と前記第2駆動力伝達部の係合部とが前記歯車を挟んで対峙するように配置されていることを特徴とするD1乃至D7のいずれか1つに記載の遊技機。
表示部材を用いて表示演出を行う構成においては、表示部材の移動パターンを細かく設定したり、表示部材の移動速度を変化させたりすることにより、演出の多様化を図ることができる。しかしながらその反面、動きを細やかなものとしたり移動速度を高くしたりすることにより駆動部と駆動力伝達部との間に発生する負荷がおおきくなり、同駆動力伝達部の位置ずれ(滑り等)が生じやすくなると懸念される。仮にこのような位置ずれが生じると、演出が正常に行われなくなり、ひいては遊技意欲の減退を招くと想定される。この点、上述の如く歯部と係合部とを有する構成とすれば、上述した位置ずれを好適に抑制でき、実用上好ましい構成を実現できる。
また、両駆動力伝達部が歯車を挟んで対峙するように配置されている。これにより、構成の簡素化を図りつつ、表示部材における一端の移動と他端の移動とを同期しやすくできる。更には、両駆動力伝達部に伝わる駆動力に差が生じるといった不都合を好適に抑制できる。
特徴D9.前記第1駆動力伝達部及び前記第2駆動力伝達部は、それら両駆動力伝達部が前記駆動部によって移動されることによって前記表示部材を前記所定の方向に移動させるものであり、
前記第1駆動力伝達部の移動経路を規定する第1規定部(ベルト収容溝472、ケーシング571,572及びケーシング収容部582,583)と、
前記第2駆動力伝達部の移動経路を規定する第2規定部(ベルト収容溝492、ケーシング573,574及びケーシング収容部584,585)と
を備え、
前記駆動機構は、前記駆動部が搭載されているとともに前記両レール部材に跨って設けられたベース部(ハウジング580)を有し、
前記第1規定部及び前記第2規定部は、前記レール部材に設けられたレール側規定部(ベルト収容溝472,492)と、前記ベース部に設けられたベース側規定部(ケーシング571〜574及びケーシング収容部582〜585)とをそれぞれ有し、
少なくとも前記ベース側規定部は、前記ベルトが嵌まる溝状又は孔状をなすことを特徴とするD1乃至D8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D9では、駆動力伝達経路を規定する規定部を設けることによって、駆動力伝達部に意図せぬ変位(移動や変形)が生じることを抑制することができる。これにより、駆動力の伝達経路が変化することを回避することができる。
また、例えばベース部によって両レール部材を繋ぐことにより、両レール部材の相対位置のずれを生じにくくすることができる。特に、ベース部にベース側規定部を設け、同ベース側規定部を溝状又は孔状をなす構成とすることにより、ベース部自身の剛性の向上を図ることが可能であるため、ベース部による補強機能を好適なものとすることができる。
特徴D10.前記表示部材として個別に動作する第1表示部材及び第2表示部材が前記所定の方向に並べて設けられているとともに、前記駆動部として前記第1表示部材に対応する第1駆動部及び前記第2表示部材に対応する第2駆動部が設けられており、
前記第1駆動部及び前記第2駆動部は、前記支持レールが配置されている領域の外側であって前記所定の方向に前記支持レールと並ぶ領域において前記所定の方向に並べて配置されており、
それら両駆動部のうち前記支持レールの配置領域に近い側の一方に繋がる前記第1駆動力伝達部及び前記第2駆動力伝達部は、前記両駆動部のうち他方に繋がる前記第1駆動力伝達部及び前記第2駆動力伝達部よりも前記支持レールの配置領域側に配置されていることを特徴とするD1乃至D9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D10によれば、演出に関する構成の薄型化を図りつつ、駆動力伝達部の伝達経路が入り組むことを回避することができる。例えば、各駆動部を所定方向及び離間方向の両方向に直交する方向にずらして配置すれば、駆動力伝達部の伝達経路が交差することを回避し、伝達経路を簡素化することができる。これは駆動力の伝達効率の向上を図るという点から見れば好ましいと想定される反面、それら駆動部が前記直交する方向にずれていることに起因して演出に関する構成の薄型化が妨げられることが懸念される。一方、各駆動部を所定の方向に並設すれば、演出に関する構成の薄型化に貢献できる反面、各駆動部に連なる駆動力伝達部の伝達経路が交差しやすくなると想定される。これは、駆動力の伝達効率、ひいては駆動タイミングのずれを大きくする要因となり得るため好ましくない。
この点、本特徴に示すように、内側の駆動部に繋がる駆動力伝達部と、外側の駆動部に繋がる駆動力伝達部とを、前者が内側且つ後者が外側となるように配置することにより、演出に関する構成の薄型化と伝達経路の簡素化とを好適に両立することが可能となる。例えば各駆動部及び各駆動力伝達部を同一平面上に配置するとよい。
特徴D11.前記第1駆動力伝達部及び前記第2駆動力伝達部は、それら両駆動力伝達部が前記駆動部によって移動されることによって前記表示部材を前記所定の方向に移動させるものであり、
前記第1レール部材は、前記各表示部材が移動する第1通路部(溝部464)と、前記各表示部材に繋ながれている各第1駆動力伝達部に個々に対応しそれら各第1駆動力伝達部の移動経路を規定する複数の第1規定部(ベルト収容溝472)とを備え、
前記第2レール部材は、前記各表示部材が移動する第2通路部(溝部484)と、前記各表示部材に繋ながれている各第2駆動力伝達部に個々に対応しそれら各第2駆動力伝達部の移動経路を規定する複数の第2規定部(ベルト収容溝492)とを備え、
前記各第1規定部は、前記第1レール部材及び前記第2レール部材の離間方向に並べて入りされているとともに、前記各第2規定部は、同離間方向に並べて配置されており、
更に、前記第1通路部及び前記各第1規定部は前記第1レール部材の幅方向に並べて設けられているとともに、前記第2通路部及び前記各第2規定部は前記第2レール部材の幅方向に並べて設けられていることを特徴とするD10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、上記特徴D10に示した構成を好適に実現できる。複数の表示部材が所定の方向に並設されている構成においては、それら各表示部材が同一の通路部を通過する構成とすることにより、演出に関する構成の薄型化を図りつつ、演出の多様化に貢献できる。また、各駆動力伝達部に対応する規定部を設けることにより、駆動力伝達部に意図せぬ変位(移動や変形)が生じることを抑制することができる。これにより、駆動力の伝達経路が変化することを回避することができる。
複数の表示部材が同一の通路部を通過する構成においては、上述したような薄型化に貢献できる反面、表示部材の動作領域と駆動力伝達部の移動経路とが離れやすくなる。これは駆動力が表示部材に伝わる際に同表示部材に対してモーメントが生じる要因となり、このモーメントが大きくなることによって表示部材の円滑な移動が妨げられやすくなると懸念される。この点、本特徴に示すように通路部及び規定部をレール部材の幅方向に並べて設けることにより、特徴D10に示した構成を実現しつつ、複数の表示部材を有する構成においても表示部材の動作領域と駆動力伝達部の移動経路との離れを抑えることができる。これにより、上述したようなモーメントが大きくなることを抑制でき、表示部材の円滑な移動の実現に貢献できる。
また、各第1規定部を両レール部材の離間方向に並べて配置するとともに各第2規定部を同離間方向に並べて配置することにより、各駆動力伝達部を内外にずらして配置することで演出に関する構成の薄型化を実現することができる。また、表示部材は両レール部材に跨って設けられているため、上述した離間方向に規定部を並設することで、表示部材(詳しくは表示部材の動作領域)と駆動力伝達部(詳しくは駆動力伝達部の移動経路)との距離を同等にしやすくできる。これにより、各表示部材のうち1の表示部材に対して大きなモーメントが生じることを好適に抑制できる。
例えば、レール部材が、前記表示部材を挟んで対向する1組みの対向部と、それら対向部を繋ぐ連結部とを有する構成とし、それら両対向部の一方に各規定部を並べて形成するとよい。
なお、「第1レール部材の幅方向」及び「第2レール部材の幅方向」は、例えば第1レール部材及び第2レール部材の離間方向と前記所定の方向との両方向に直交する方向を示している。
因みに、特徴D1乃至特徴D11のいずれか1つを、上記特徴A1乃至特徴A8,上記特徴B1乃至特徴B10及び上記特徴C1乃至特徴C30に適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(ハンドル装置59)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構50)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(内レール101及び外レール102に挟まれた領域)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘133等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(作動口107等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
10…パチンコ機、13…内枠、90…主制御装置、91…音声ランプ制御装置、92…表示装置、100…遊技盤ユニット、103…遊技領域形成板、104…遊技領域、128,129…シート材、140…図柄表示装置、141…表示画面、150…表示領域可変機構、151…遮蔽ユニット、152…遮蔽体、152a〜152c…外周面、161…軸体、165,167…ステッピングモータ、170…保持部材、190…レール部材、211…表示制御基板、212…MPU、213…ROM、214…RAM。

Claims (1)

  1. 表示画面を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示する絵柄表示装置と、
    前記絵柄表示装置の表示画面よりも前側に配され、回動可能に設けられた第1表示部材及び第2表示部材と
    を備え、
    前記第1表示部材の外周部には、当該第1表示部材の回動方向に並設され、遊技機正面側を向くようにして配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第1表示面及び第2表示面が形成されており、
    前記第2表示部材の外周部には、当該第2表示部材の回動方向に並設され、遊技機正面側を向くようにして配置された場合に遊技機前方から視認可能となる第3表示面及び第4表示面が形成されており、
    前記第1表示部材及び前記第2表示部材を、第1位置と当該第1位置よりも前記第1表示部材及び前記第2表示部材の回動中心軸線間の距離が短い第2位置と移動させる位置変更手段と、
    前記第1表示部材を回動させることにより遊技機正面側を向く前記表示面を切り替え、前記第2表示部材を回動させることにより遊技機正面側を向く前記表示面を切り替える表示面切替手段と、
    前記位置変更手段及び前記表示面切替手段を駆動制御することにより、前記第1表示部材及び前記第2表示部材による表示態様を切り替える駆動制御手段と
    を備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記第1表示部材及び前記第2表示部材が前記第1位置に配置される場合に、前記第1表示部材の前記第1表示面及び前記第2表示部材の前記第3表示面が遊技機正面側を向いた第1表示態様とする第1駆動制御モードと、
    前記第1表示部材及び前記第2表示部材が前記第2位置に配置される場合に、前記第1表示部材の前記第2表示面が遊技機正面側を向いた状態とし且つ前記第2表示部材の前記第3表示面又は前記第4表示面が遊技機正面側を向いた状態とし、前記第1表示部材及び前記第2表示部材において遊技機正面側を向いている前記表示面の組み合わせにより前記表示画面の前方にて連続面が形成された第2表示態様とする第2駆動制御モードと
    を有していることを特徴とする遊技機。
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