JP6015526B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
請求項1に記載の発明は、機体を走行させる走行装置(2)と、圃場の穀稈を刈り取る刈取装置(4)と、該刈取装置(4)で刈取られた穀稈を脱穀する脱穀装置(3)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)によって搬送された穀稈を脱穀装置(3)に供給するフィードチェン(12B)を備えたコンバインにおいて、エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速して前記走行装置(2)及び前記刈取装置(4)へ向けて出力する第1無段変速装置(66)と、前記エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速してフィードチェン(12B)へ向けて出力する第2無段変速装置(10)と、前記第1無段変速装置(66)から前記刈取装置(4)へ伝達される回転の速度を検出する速度センサ(34S)と、該速度センサ(34S)により検出される回転速度に基づいて前記第2無段変速装置(10)を変速制御する制御装置(85)を備え、前記刈取装置(4)を支持する刈取後フレーム(28)の基部に横伝動筒(36)を取付け、機体フレーム(1)から立設した右側の懸架台(35)の上下方向中間部と機体フレーム(1)から立設した左側の懸架台(35)の上下方向中間部との間に連結フレーム(35E)を架設し、前記右側の懸架台(35)の上端部に、前記横伝動筒(36)の右側の部位を係合および係合解除自在に軸支する支持部材(35D)を設け、前記左側の懸架台(35)の左側前部には、前記横伝動筒(36)の左側の部位を軸支する横伝動筒軸支フレーム(35C)の基部を上下方向の刈取・搬送回動軸(35B)で回動可能に支持し、前記支持部材(35D)による係合を外して横伝動筒(36)を前方に引き出すことで、前記刈取装置(4)が前記刈取・搬送回動軸(35B)を中心として左側方へ回動する構成とし、前記フィードチェン(12B)を支持する支持フレーム(19)の前端部を、前記刈取・搬送回動軸(35B)の上端部および下端部に回動自在に取付け、該刈取・搬送回動軸(35B)を中心としてフィードチェン(12B)が回動する構成としたことを特徴とするコンバインとする。
また、刈取装置(4)を支持する右側の懸架台(35)の上下方向中間部と左側の懸架台(35)の上下方向中間部の間に連結フレーム(35E)を架設することで、右側および左側の懸架台(35)の剛性が高まる。
そして、刈取装置(4)を、刈取・搬送回動軸(35B)を中心として左側方へ回動させることができる。
また、刈取・搬送回動軸(35B)を中心として支持フレーム(19)を回動させ、フィードチェン(12B)の後部を脱穀装置(3)の本体から離間させることにより、フィードチェン(12B)や第2無段変速装置(10)の保守・点検を容易に行なうことができる。
(全体構成)
コンバインは、図1,2に示すように、機体フレーム1の下方には土壌面を走行するための左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の上方左側には脱穀・選別を行う脱穀装置3が設けられ、脱穀装置3の前方には圃場の穀桿を収穫する刈取装置4が設けられている。脱穀装置3で脱穀・選別された穀粒は脱穀装置3の右側に設けられたグレンタンク5に貯留され、貯留された穀粒は排出筒7により外部へ排出される。また、機体フレーム1の上方右側には操作者が搭乗する操作席6が設けられ、操作席6の下側にはエンジン62を搭載するエンジンルーム8が設けられている。
刈取装置4は、刈取後フレーム28と、刈取後フレーム28の先端部に左右方向に横設された刈取伝動ケース29とによって形成された主枠となる刈取フレーム30に取付けられている。刈取後フレーム28の基部は、機体フレーム1に立設された左右一対の懸架台35,35の上部に回動可能に軸支された横伝動筒36の右側に偏倚した部位に取付けられている。
(脱穀装置)
脱穀装置3は、図4に示すように、前側の上部に穀稈の脱穀を行う扱室50を備え、扱室50の下側に脱穀された穀粒の選別を行なう選別室(選別部)51を備えている。
脱穀部搬送装置12は、図3,6等に示すように、上側に位置する挟持杆12Aと、下側に位置するフィードチェン12Bを備えている。挟持杆12Aは、扱室50の上部カバー50Dに対してスプリング等の付勢手段14によってフィードチェン12B側に付勢されている。フィードチェン12Bは、上側チェンレール18Aの前後端部にそれぞれ回転自在に支持された張設輪17B,17Bと、張設輪17B,17Bの間に設けられた駆動スプロケット17Aに巻回されて駆動される無端のチェンである。上側チェンレール18Aに上載された作用側のフィードチェン12Bは、前側から後方に向かって移動する過程で挟持杆12Aと穀稈の株元を挟持する。
次に、本実施形態の伝動機構について説明する。エンジン62の回転は、図9に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1伝動経路Aと、刈取油圧式無段変速装置66に伝動される第2伝動経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
また、図5と図10に示す如く、刈取油圧式無段変速装置66からトランスミッション65内の副変速装置72を介して伝動されるセンターギヤ65Gの左右両側部には、左右のサイドクラッチギヤ65Hを係合および離脱自在に軸支している。このセンターギヤ65Gと左右のサイドクラッチギヤ65Hの間には、爪クラッチ式の左右のサイドクラッチ65Iを夫々形成している。この左右のサイドクラッチ65Iには、左右の車軸65Aにギヤ連結する車軸ギヤ65Jを噛み合わせている。
次に、別実施例の伝動機構を図11で説明する。エンジン62の回転は、図9に示すように、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に伝動される第1伝動経路Aと、刈取油圧式無段変速装置66に伝動される第2伝動経路Bと、グレンタンク5の前方のギヤボックス39に伝動される第3経路Cに分岐して伝動される。
この実施例の動力伝動経路では、ギヤケース21を挟んでフィードチェン用油圧式無段変速装置10を刈取駆動軸23側に設け、刈取油圧式無段変速装置66をその反対側に設けることで、両油圧式無段変速装置10、66の入力軸を共用化出来て、重量の重い刈取油圧式無段変速装置66を出力側と反対側にしていることで、出力軸の配置が適正である。
図2に示す操作席6の左側には、刈取油圧式無段変速装置66を遠隔操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には植立穀桿の倒伏状態に応じてトランスミッション65内の伝動機構に備えた有段式の副変速装置を切換操作する副変速レバー15が設けられている。変速制御は、図12において、主変速レバー16には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10を遠隔操作する増速スイッチ16Aと、減速スイッチ16Bが設けられている。増速スイッチ16Aを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最高回転速度に変更することができ、増速スイッチ16Aを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に高速にすることができる。同様に、減速スイッチ16Bを約2秒以上長押しすると、フィードチェン用油圧式無段変速装置10の出力軸10Bの回転を最低回転速度に変更することができ、減速スイッチ16Bを約1秒短押しすると、出力軸10Bの回転を段階的に低速にすることができる。上記増速スイッチ16Aおよび減速スイッチ16Bを、変速スイッチSと総称する。また、主変速レバー16の下部には、主変速レバー16の変移位置を測定する主変速レバー位置センサ16Sが設けられ、副変速レバー15の下部には、副変速レバー15の変移位置を測定する副変速レバー位置センサ15S設けられている。
フィードチェン用油圧式無段変速装置10の油圧閉回路に高圧側と低圧側を連通する連通バルブを設け、刈取搬送装置34の引継チェンからフィードチェン12Bへの引継部に設ける詰りセンサが穀稈の詰りを検出すると前記連通バルブを自動で開いてフィードチェン12Bを直ちに停止すると、詰った穀稈の除去が容易になる。
次に、本実施形態のフィードチェンの駆動方法について説明する。操作席6内に設けられた制御装置85の入力側には、図12に示すように、走行装置2の速度Vを検出するする走行速度センサ66Sと、刈取装置4の刈取搬送装置34の速度VHを検出するする搬送速度センサ34Sと、脱穀部搬送装置12のフィードチェン12Bの速度VFを検出するするフィードチェン速度センサ10Sと、副変速レバー15のレバー位置を検出する副変速レバー位置センサ15Sと、主変速レバー16に設けられたフィードチェン12Bの速度VFの増減速を行なう増減速スイッチ16A,16Bと、手扱モードへの切り換えを行なうモードスイッチ6Bが接続されている。一方、出力側には、フィードチェン用油圧式無段変速装置10に設けられた変速モータ10Cが接続されている。
図11には、フィードチェン12Bの速度VFの第1駆動方法が図示されている。横軸は走行速度センサ66Sで検出された走行装置2の走行速度Vを示し、V1,2は走行速度Vの第1,2設定値である。左側の縦軸はフィードチェン速度センサ10Sで検出されたフィードチェン12Bの速度VFを示し、VF1,2はフィードチェン12Bの速度VFの第1,2設定値であり、右側の縦軸は刈取搬送速度センサ34Sで検出された刈取搬送装置34の速度VHを示し、VH1,2は搬送速度VHの第1,2設定値であり、VH1,2は走行装置2の走行速度Vが第1,2設定値V1,2時の速度に対応する。
先ず、制御装置85は、モードスイッチ6Bの入力があったか否か判断し、モードスイッチ6Bの入力が無いと判断された場合には、制御装置85は、刈取搬送装置34の速度VH(搬送速度センサ34Sからの入力値)が第1設定値VH1よりも低速か否か判断する。
但し K=VH1/V1
一方、刈取搬送装置34の速度VHが第1設定値VF1よりも等速以上と判断された場合には、第2状態に示すように、フィードチェン12Bの速度VFを下式2で演算される速度に制御する。
但し K=(VH2―VH1)/(V2―V1)
次に、制御装置85は、フィードチェン12Bの速度VF(フィードチェン速度センサ10Sの入力値)が刈取搬送装置34の第2設定値VH2よりも低速か否か判断する。
図12には、フィードチェン12Bの速度VFの第2駆動方法が図示されている。実線はフィードチェン12Bの速度VFを示し、破線は刈取搬送装置34の速度VHを示し、第1駆動方法と同一部材には同一符号を付して重複した記載を省略する。
2 走行装置
3 脱穀装置
4 刈取装置
10 フィードチェン用油圧式無段変速装置(第2無段変速装置)
10A 入力軸
10B 出力軸
11A 前側プレート
11B 後側プレート
12B フィードチェン
17A 駆動スプロケット
19 支持フレーム
28 刈取後フレーム
34 刈取搬送装置(搬送装置)
34S 搬送速度センサ(速度センサ)
35 懸架台
35B 刈取・搬送回動軸
35C 横伝動フレーム(横伝動筒軸支フレーム)
35D 支持部材
35E 連結フレーム
36 横伝動筒
50A 前壁
62 エンジン
66 刈取油圧式無段変速装置(第1無段変速装置)
68 ギヤボックス
68B 出力軸(第1出力軸)
68C カップリング
71 カウンタ軸
93 ベルト
Claims (3)
- 機体を走行させる走行装置(2)と、圃場の穀稈を刈り取る刈取装置(4)と、該刈取装置(4)で刈取られた穀稈を脱穀する脱穀装置(3)と、刈取装置(4)の搬送装置(34)によって搬送された穀稈を脱穀装置(3)に供給するフィードチェン(12B)を備えたコンバインにおいて、エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速して前記走行装置(2)及び前記刈取装置(4)へ向けて出力する第1無段変速装置(66)と、前記エンジン(62)から入力された回転を無段階に変速してフィードチェン(12B)へ向けて出力する第2無段変速装置(10)と、前記第1無段変速装置(66)から前記刈取装置(4)へ伝達される回転の速度を検出する速度センサ(34S)と、該速度センサ(34S)により検出される回転速度に基づいて前記第2無段変速装置(10)を変速制御する制御装置(85)を備え、前記刈取装置(4)を支持する刈取後フレーム(28)の基部に横伝動筒(36)を取付け、機体フレーム(1)から立設した右側の懸架台(35)の上下方向中間部と機体フレーム(1)から立設した左側の懸架台(35)の上下方向中間部との間に連結フレーム(35E)を架設し、前記右側の懸架台(35)の上端部に、前記横伝動筒(36)の右側の部位を係合および係合解除自在に軸支する支持部材(35D)を設け、前記左側の懸架台(35)の左側前部には、前記横伝動筒(36)の左側の部位を軸支する横伝動筒軸支フレーム(35C)の基部を上下方向の刈取・搬送回動軸(35B)で回動可能に支持し、前記支持部材(35D)による係合を外して横伝動筒(36)を前方に引き出すことで、前記刈取装置(4)が前記刈取・搬送回動軸(35B)を中心として左側方へ回動する構成とし、前記フィードチェン(12B)を支持する支持フレーム(19)の前端部を、前記刈取・搬送回動軸(35B)の上端部および下端部に回動自在に取付け、該刈取・搬送回動軸(35B)を中心としてフィードチェン(12B)が回動する構成としたことを特徴とするコンバイン。
- 前記脱穀装置(3)の前壁(50A)の下部から前方に向けて立設した後側プレート(11B)の前端部と、前記連結フレーム(35E)に備えた前側プレート(11A)の後端部を接続し、前記後側プレート(11B)の右側面にギヤボックス(68)を取付け、該後側プレート(11B)の左側面には前記第2無段変速装置(10)を取付け、該第2無段変速装置(10)の入力軸(10A)と前記第2無段変速装置(10)の出力軸(10B)と前記ギヤボックス(68)の第1出力軸(68B)を機体側面視で垂直線上に配置し、前記エンジン(62)の動力が入力されるカウンタ軸(71)からベルト(93)を介して前記入力軸(10A)に伝動し、前記第1出力軸(68B)からカップリング(68C)を介してフィードチェン(12B)駆動用の駆動スプロケット(17A)に伝動する構成とした請求項1に記載のコンバイン。
- 前記刈取・搬送回動軸(35B)を第2無段変速装置(10)よりも前側に立設し、前記横伝動筒軸支フレーム(35C)を機体正面視で下方向に凸部を形成する円弧状に構成した請求項1または請求項2に記載のコンバイン。
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