JP6012444B2 - 定着装置 - Google Patents

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本発明は、現像剤像を記録材上に加熱定着する定着装置に関するものである。
従来、図11に示すような、定着ヒータ121が内面に接触して設けられるエンドレスの耐熱性フィルムと、弾性層を有する加圧ローラ109とでトナー像が形成された紙等の記録材を挟持搬送して、トナー像を記録材に加熱定着する定着手段200が知られている。この定着ヒータ121にAC電圧を給電することによって加熱定着機能を実現する画像形成装置において、AC入力部とGND116間に過大なサージ電圧が印加された際に、定着ヒータ121とGND116間にリーク放電が発生する場合がある。このようにリーク放電が発生した後、AC入力部とGND116間の絶縁耐圧が満足しなくなる、いわゆる絶縁耐圧破壊が生じてしまう問題があった。このように、絶縁耐圧破壊が生じてしまうのは、リーク放電により、定着手段200を構成する部品(具体的には、加圧ローラの金属軸110を支持する軸受部材111等)に炭化路が形成されてしまうためである。
このように絶縁耐圧破壊を抑制するために、特許文献1には、図12に示すような加圧ローラの金属軸110とGND116との間に抵抗301を設ける構成が開示されている。しかしながら、特許文献1のような構成においては、金属軸110とGND116の間に十分な沿面、空間距離をとらなければ絶縁耐圧破壊を抑制できない場合があった。そのため、金属軸110とGND116の間に沿面、空間距離を十分にとることによる定着手段317の大型化、さらには、画像形成装置の大型化を招いてしまうという問題があった。
装置の大型化を招くことなく絶縁耐圧破壊を抑制するために、特許文献2には、図13に示すように金属軸110とGND116をコンデンサ302を介して接続する構成が開示されている。このようにコンデンサ302を用いることで、AC電源に雷サージのような過大な高サージ電圧が印加されても、コンデンサ302の容量の比によって、高サージ電圧が分圧されるので、金属軸110にかかる電圧を下げることができる。その結果、金属軸110とGND116の間の沿面、空間距離を短くして、かつ絶縁耐圧破壊の発生を抑制することができる。
特開平06−51659号公報 特開2010−164636号公報
しかしながら、特許文献2に示すコンデンサ302を用いた構成によると、二次転写バイアスの抜けによる二次転写不良という課題が発生してしまう場合があった。具体的には、二次転写部223において二次転写バイアス印加手段226から二次転写ローラ225に印加された二次転写バイアスが、記録材221、加圧ローラ109、コンデンサ302、というルートを辿ってGND116で抜けてしまう。このような二次転写バイアスの抜けが著しく生じてしまうと、画像不良が発生することとなってしまう。コンデンサ302の容量を大きくすればするほど、二次転写バイアスは抜け、画像不良が発生しやすくなる。
そこで、本発明は、装置の大型化及び画像不良を招くことなく、絶縁耐圧破壊を抑制す
ることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムの内部に配置されているヒータと、前記定着フィルムの内面と接触しており、前記定着フィルムの回転を案内するガイド部材と、前記定着フィルムの内部に配置されており、前記ガイド部材に圧力を加えるための金属製のステーと、金属製の回転軸と、前記回転軸と接地電位部との間に設けられ前記回転軸を軸受けする樹脂製の軸受部材と、前記回転軸に設けられており前記定着フィルムとの間で現像剤像が形成された記録材を挟持搬送する回転部材と、を備える加圧手段と、を有し、前記ヒータの熱で記録材に現像剤像を加熱定着する定着装置において、前記ステーと前記回転軸は電気的に接続されており、放電素子が、前記ステーと前記回転軸を電気的に接続する部分と、前記接地電位部と、の間に接続ていることを特徴とする。
本発明によれば、装置の大型化及び画像不良を招くことなく、絶縁耐圧破壊を抑制することができる。
実施例1に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図 実施例1に係る加熱定着手段、及び二次転写部を模式的に示した図 定着ヒータと商用電源としてのAC電源との電気的接続を模式的に示した図 定着ヒータと商用電源としてのAC電源との電気的接続を模式的に示した図 サージ電圧の波形を模式的に表す図 サージ電圧をAC電源とGND間に印加した際の波形を模式的に表す図 VsergeとVprb2の関係をサージ波形で示す図 実施例1におけるサージ電圧の波形を模式的に表す図 実施例1に係る加熱定着手段を示す図であって、放電経路を表す概略断面図 実施例2に係る加熱定着手段と基板ユニットを示す概略断面図 従来例に係る加熱定着手段の構成を示す概略断面図 従来例に係る加熱定着手段の構成を示す概略断面図 従来例に係る加熱定着手段の構成を示す概略断面図
(画像形成装置の構成と動作)
まず、図1を参照して、実施例1に係る、トナー画像を記録材上に加熱定着する定着手段としての加熱定着手段117を備える画像形成装置201の構成について説明する。図1は、実施例1に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。実施例1に係る画像形成装置201は、4色(イエローy、マゼンタm、シアンc、ブラックk)の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するために4つの画像形成部を備えている。なお、実施例1においては、画像形成装置の一例として、4色フルカラーのレーザビームプリンタを用いて説明するが、これに限られるものではない。なお、以下、特に区別を要しない場合、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字y、m、c、kは省略して説明を行う。
実施例1に係る画像形成装置201は、印字画像生成部204、CPU209等の演算手段を有する画像形成制御部206、を備えている。実施例1に係る画像形成装置201は、ホストコンピュータ202から画像データ203を受け取り、印字画像生成部204において画像データ203を所望のビデオ信号形式データに展開し、像形成用のビデオ信号205を生成する。画像形成制御部206は、印字画像生成部204において生成され
たビデオ信号205を受信し、受信したビデオ信号205に基づいてスキャナユニット210内に複数設けられるレーザ発光素子としてのレーザダイオード211を駆動する。
さらに、実施例1に係る画像形成装置201は、像担持体としての感光ドラム215、帯電手段216、現像手段217、一次転写手段としての一次転写ローラ218、中間転写体としての中間転写ベルト219、加熱定着手段117を備えている。
レーザダイオード211から出射されたレーザビーム212は、ポリゴンミラー207、レンズ213、折り返しミラー214を介して、感光ドラム215上に照射される。ここで、感光ドラム215の表面は、帯電手段216によって所望の電荷量に帯電されている。表面が帯電された感光ドラム215にレーザビーム212が照射されることで表面電位が部分的に下げられることにより、感光ドラム215の表面に静電潜像が形成される。
さらに、現像手段217から現像剤としてのトナーが供給されることにより感光ドラム215の表面に形成された静電潜像が可視化され、現像剤像としてのトナー画像が形成される。そして、トナー画像は、一次転写ローラ218に適当なバイアス電圧が印加されることによって、無端状の中間転写ベルト219上に一次転写される。一次転写は、まずイエローyの画像が中間転写ベルト219に転写され、その上に、マゼンタm、シアンc、ブラックkの画像が順次重ね合わされてカラー画像が形成されることとなる。なお、中間転写ベルト219は、中間転写ベルト駆動ローラ227によって、図1中の矢印R1方向に回転可能に制御されている。
一方、給紙カセット220内に収容される記録材221が、給紙ローラ222によって給紙され、中間転写ベルト219上に一次転写されたトナー画像に同期するように二次転写部材としての二次転写部223へと搬送される。そして、二次転写部223に設けられる二次転写ローラ225(図2参照)によってカラーのトナー画像が記録材221上に二次転写される。この際、二次転写ローラ225には、二次転写バイアス印加手段226によって、適当な二次転写バイアスが印加されることにより、二次転写効率が高められている。カラー画像が二次転写された記録材221は、加熱定着手段117において、熱と圧力により熱定着される。その後、カラー画像が定着された記録材221は、排紙部から画像形成装置201の外部へと排紙され、一連の画像形成動作が終了する。
(加熱定着手段の構成)
さらに、図2〜図4を参照して、実施例1に係る画像形成装置201が備える加熱定着手段117について説明する。図2は、実施例1に係る加熱定着手段、及び二次転写部を模式的に表した図である。図3は、定着ヒータを図2中の上方から見た図であり、定着ヒータと商用電源としてのAC電源との電気的接続を模式的に示した図である。図4は、図3中の定着ヒータ121を横から見た図であり、定着ヒータとAC電源との電気的接続を模式的に示した図である。なお、図3、図4において、説明の便宜上、サーモスイッチ102等を定着ヒータ121から透けるように描いたが、定着ヒータ121を上方や横から見た際、これらの部材が見えることはない。また、説明の便宜上、AC電源403とコネクタ402とが直接接続されるように描いたが、実際は、直接に接続されているわけではない。
加熱定着手段117は、筒状の定着フィルム100と、定着フィルム100の内面に接触する定着ヒータ121と、加圧手段と、を有する。加圧手段は、回転軸としての金属軸110と、金属軸110を軸受けする軸受部材111と、定着フィルム100と共に定着ニップ部を形成し、金属軸110を回転中心として図2中矢印R2方向に回転可能な回転部材としての加圧ローラ109と、で構成される。未定着トナー画像を担持する記録材は、定着フィルム100と加圧ローラ109とが当接する定着ニップ部において、挟持搬送
されつつ加熱されて定着処理される。
受部材111は、金属軸110と接地電位部としてのGND116との間に設けられている。
定着フィルム100のベースとなる層の材質は、主に、ポリイミド等の耐熱樹脂やステンレス等の金属である。加圧ローラ109は、金属軸110と、金属軸110を中心に外周に設けられるシリコーンゴム等の材質の弾性層と、からなる。加圧ローラ109は、不図示の動力源から動力を受けて図2中の矢印R2方向に回転し、加圧ローラ109が回転することによって、定着フィルム100は従動して回転する。定着ヒータ121は、耐熱樹脂で作られた定着ヒータホルダ120で保持されている。定着ヒータ121は、定着フィルム100の回転を案内するガイド機能有している。
また、定着ヒータ121は、セラミック製の定着ヒータ基材107と、定着ヒータ基材107上に発熱抵抗体を用いて形成された導電パターン105、106と、導電パターン105、106を覆い表面保護の役割も持つ絶縁ガラス104を有する。図3、図4に示すように、導電パターン105と導電パターン106は、それぞれ異なる極(一般的にはホット、ニュートラルと呼ばれる)のAC電源403と接続されており、AC電源403から電力が供給されることにより発熱する。この導電パターン105、106は、定着フィルム100を介して、記録材を加熱可能に設けられる。
また、導電部材108によって、Tステー103と定着フィルム100が電気的に接続されている。Tステー103は、定着ヒータホルダ120に図示しないバネの圧力を加えるための金属製のステーである。また、定着ヒータ基材107の導電パターン105、106が設けられる反対側の面には、定着ヒータ121が異常昇温した時に作動して、導電パターン105、106への給電ラインを遮断するサーモスイッチ102が当接して設けられている。サーモスイッチ102は、定着ヒータ基材107の絶縁ガラス104が無い面に当接するように配置されている。
図3、図4に示すように、AC電源403の一方の極は、コネクタ402、ケーブル401、サーモスイッチ本体部102aへと繋がっている。AC電源403の他方の極は、コネクタ402、ケーブル400、導電パターン105、導電パターン106、ケーブル404、サーモスイッチ本体部102aへと繋がっている。
(課題:絶縁耐圧破壊)
ここで、図2〜図6、図11を参照して、従来からの課題である絶縁耐圧破壊について説明する。図5は、サージ電圧の波形を模式的に表す図である。図6は、サージ電圧をAC電源とGND間に印加した際の波形を模式的に表す図である。図11は、従来例の加熱定着手段の構成を示す概略断面図である。
ここで、図2、図11において、コンデンサ成分114は、導電パターン105と金属軸110間の容量成分を指し、コンデンサ成分115は、加圧ローラの金属軸110とGND116間の容量成分を指す。また、コンデンサ成分114の容量(静電容量)をC114とし、コンデンサ成分115の容量(静電容量)をC115とする。
図11に示すような構成の加熱定着手段200においては、AC電源403とGND116の間に、雷サージのような高サージ電圧が加わり、放電(リーク放電)が発生した場合、AC電源403とGND116の間の絶縁耐圧が満足しなくなる。絶縁耐圧が満足できなくなる理由の詳細について以下説明する。
AC電源403から供給されるサージ電圧をVserge、加圧ローラの金属軸110とGND116間の電圧をVprとした場合、VsergeとVprは概ね以下の数式1で表せるような関係となる。
Figure 0006012444
図6は、電圧Vprが電圧Vprdとなった時、GND116に対して放電していることを表している。この放電は、図11で示す放電経路2に起こる放電のことである。この放電経路2に放電する際に、金属軸110とGND116間に存在する部品である加圧ローラの軸受部材111に炭化路が形成されることとなる。
さらに、この放電に伴い、VsergeとVprの電圧差が開き、電圧Vsergeが電圧Vsergedとなった時点で、サーモスイッチの通電端子部分101やサーモスイッチ本体部102a内部のAC配線部分からTステー103を介して放電が開始する。そして、加圧ローラの金属軸110、軸受部材111に形成された炭化路を介して、GND116へと放電する。この放電は、図11で示した放電経路1と放電経路2を通って放電する。
図11に示す構成の加熱定着手段200においては、これらの2ヶ所の放電により、2ヶ所の炭化路が形成される。以下に、放電経路と形成される炭化路についてまとめておく。
<放電経路1>
サーモスイッチの通電端子部分101や、サーモスイッチの本体部102a内部のAC配線部分からTステー103までの経路。
<放電経路1の放電により発生する炭化路>
サーモスイッチの本体部102のモールド部に発生。
<放電経路2>
加圧ローラの金属軸110からGND116までの経路。
<放電経路2の放電により発生する炭化路>
加圧ローラの軸受部材111に発生。
このように2ヶ所の炭化路が形成された図11の加熱定着手段200は、AC電源403とGND116間の絶縁耐圧が満足できなくなる。このように絶縁耐圧が満足できなくなるような過度のサージ電圧が印加された時の問題に対しては、背景技術でも説明したように、図12、図13に示すような構成を採用することで解決することができる。図12、図13は、従来例に係る加熱定着手段を示す概略断面図である。
まず、図12に示す加熱定着手段317について説明する。なお、図12に示す加熱定着手段317は、図11に示す加熱定着手段200に抵抗301を追加した構成であって、他の構成については同様であるため、同一の構成については同一の符号を用いてその説明は省略する。
抵抗301は、加圧ローラの金属軸110とGND116との間に電気的に接続されて設けられる。このように抵抗301を設けることによって、AC電源403とGND116間に印加される雷サージ等の過大なサージ電圧による絶縁層の絶縁耐圧破壊防止や、AC電源ラインから放射されるノイズレベルを低減させることができる。AC電源ラインに過大な高サージ電圧が印加された際、絶縁ガラス104にかかる電圧を印加電圧より下げることができるためである。
(課題:加熱定着手段の大型化)
以上述べたように、図12に示すような構成によると、図11の構成と比較して、定着ヒータ121の絶縁ガラス104の絶縁耐圧破壊を抑制をすることができる。しかしながら、図12に示す構成のもとでは、放電経路1、2の沿面、空間距離を十分にとらなければ、絶縁耐圧破壊の抑制を十分にすることができない。すなわち、図12に示す加熱定着手段317においては、放電経路の沿面、空間距離を確保するために加熱定着手段の大型化、さらには画像形成装置の大型化を招いてしまうという課題がある。
そこで、図12に示す構成における課題を解決するため、図13に示す構成を採用することができる。図13に示す加熱定着手段318は、図11に示す構成に、抵抗113、コンデンサ302、中間転写ベルト219、二次転写部223を追加した構成であって、他の構成については同様であるため、同一の構成については同一の符号を用いてその説明は省略する。図13に示すように、二次転写部223には、二次転写ローラ225と、二次転写ローラ225に二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス印加手段226が設けられている。
加熱定着手段318は、加圧ローラの金属軸110とGND116をコンデンサ302を介して接続する構成をとることを特徴とする。このような構成をとるとこにより、過大な高サージ電圧が印加されても、コンデンサ成分114、コンデンサ成分115、及びコンデンサ302の容量の比により高サージ電圧が分圧されるので、加圧ローラの金属軸110にかかる電位を下げることができる。AC電源403から供給されるサージ電圧をVsergeとすると、加圧ローラの金属軸110にかかる電位Vprb2は、概ね下記の数式2のように計算することができる。
Figure 0006012444
すなわち、コンデンサ成分114、115の容量を調べたうえで、コンデンサ302の容量を設定することで、加圧ローラの金属軸110にかかる電位Vprb2を調整することができる。図7にVsergeとVprb2の関係をサージ波形で比較したものを示す。図7より、Vprb2をVsergeよりも十分に低く抑えることができることが分かる。そのため、図13に示す構成の加熱定着手段318においては、図12に示す構成に比較して、放電経路1、2における沿面、空間距離を短くしつつ絶縁耐圧破壊の発生を抑制することが可能となる。
(課題:二次転写バイアスの抜け)
ここで、画像形成装置201の二次転写プロセスを行う二次転写部223においては、中間転写ベルト219上に形成されたトナー画像を記録材へ二次転写するために、二次転写ローラ225に適当な二次転写バイアスを印加して転写効率を高めることを行っている。また、通常の画像形成時に加圧ローラ109の電圧を安定させるために、加圧ローラの金属軸110をGND電圧にしている。
しかしながら、図13に示す構成の加熱定着手段318においては、二次転写部223において印加された二次転写バイアスが、二次転写ローラ225、記録材、加圧ローラ109、コンデンサ302を通過し、GND116から抜けてしまうという課題が生じ得る。これは二次転写ローラ225と加圧ローラ109が導電性であるため生じ得る課題である。このように二次転写バイアスが著しく抜けてしまうと、画像不良が生じることとなってしまう。この傾向は、コンデンサ302の容量を大きくすればするほど、顕著に現れて
しまう。
(実施例1に係る加熱定着手段の特徴的構成)
そこで、実施例1に係る加熱定着手段117は、図2、図9に示すように、加圧ローラの金属軸110とGND116をガスアレスタ112を介して接続する構成をとることを特徴とする。図9は、実施例1に係る加熱定着手段の構成を示す図であって、放電経路を表す概略断面図である。図9に示すように、ガスアレスタ112は、AC電源403から供給される電力の流れの方向における加圧ローラの金属軸110よりも上流側に設けられる。このガスアレスタ112は、金属軸110においてGND116に対して放電が起こる電圧よりも小さい電圧でGND116に対して放電する素子である。また、ガスアレスタ112は、上述したコンデンサ302よりも容量が小さい。
図8は、実施例1におけるサージ電圧の波形を模式的に示す図である。また、図8のVpr1は、加圧ローラの金属軸110の電圧を示している。この電圧Vpr1が、ガスアレスタ112の放電開始電圧Varになった時、GND116に対して放電が起こる。この放電は、図9で示した放電経路2で起こる放電であって、実施例1の構成においてはガスアレスタ112を介して起こる。
実施例1の構成においては、AC電源403とGND116間に雷サージのような過度に高いサージ電圧が印加された場合、概ね下記の数式3に表されるようなVpr1の電圧が、加圧ローラの金属軸110に印加される。
Figure 0006012444
また、電圧Vsergeと電圧Vpr1間に電圧差が開き、電圧Vsergeが、Vserged1になった時点で、Tステー103を介して、GND116への放電が起こる。この放電は、図9で示す放電経路1と放電経路2での放電のことである。放電経路1の放電により、放電経路1上に存在する部品には、炭化路が形成される。一方、放電経路2の放電によっては、いずれの部材にも炭化路は形成されない。放電経路2上には、加熱定着手段117の部品が存在しないためである。
このように、実施例1の加熱定着手段117においては、高サージ電圧印加時に、加圧ローラの金属軸110に誘起された電圧Vpr1が、加圧ローラの金属軸110とGND116間に設けられたガスアレスタ112によって放電する。ガスアレスタ112の放電開始電圧Varの決定については、以下の2つのポイントから決定すると良い。
<POINT1:上限電圧の見極め>
金属軸110、軸受部材111、GND116を通る放電が発生する電圧を下回るように、すなわち、金属軸110においてGND116に対して放電が起こる電圧よりも小さい電圧でガスアレスタ112で放電するようにVarを決定する。これは、加圧ローラの軸受部材111に炭化路を発生させないためである。
<POINT2:下限電圧の見極め>
通常動作時にAC電源403から供給される電圧のピーク電圧よりも高く決定する。これは、通常動作時に、AC電源403から供給される電圧でガスアレスタ112が動作しないようにするためである。
以上述べたように、実施例1に掛る加熱定着手段117においては、AC電源403とGND116間に図5に示すようなサージ電圧が印加された場合、図9に示すような2つ
の放電経路で放電が起こる。放電経路1には炭化路が発生する場合があるものの、放電経路2においては炭化路は発生しない。したがって、AC電源403とGND116間に絶縁耐圧破壊は起こらない。さらに、実施例1の構成においては、ガスアレスタ112の容量はコンデンサ302に比較して小さいため、二次転写バイアスの抜けが発生しにくい。
(実施例2)
図10を用いて実施例2に係る加熱定着手段について説明する。図10は、実施例2に係る加熱定着手段と基板ユニットを示す概略断面図である。実施例2においては、ガスアレスタ112と抵抗113が、加熱定着手段117内(定着手段内)に設けられる実施例1と異なり、加熱定着手段117の構成部品外(定着手段外)に構成されていることである。すなわち、実施例2においては、ガスアレスタ112と抵抗113は、加熱定着手段117と別部材として設けられる基板ユニット123の基板上に実装されている。また、ガスアレスタ112が接地される接地電位部としてのGND116も同様に、基板ユニット123に実装されている。このような構成をとることにより、実施例1においては加熱定着手段内に構成されていたガスアレスタ112と抵抗113の接続や固定に関わる部品を設けるためのスペースを削減することができる。その結果、加熱定着手段117、画像形成装置201の小型化、低コスト化を図ることが可能となる。なお、その他の構成及び回路的な動作については、図2で示した実施例1で説明したものと同様であるため、その説明は省略する。
定着フィルム…100、発熱抵抗体…105、106、加圧ローラ109、金属軸…110、軸受部材…111、ガスアレスタ…112、GND(接地電位部)…116、加熱定着手段…117、定着ヒータ…121、画像形成装置…201、記録材…221、AC電源(商用電源)…403

Claims (5)

  1. 筒状の定着フィルムと、
    前記定着フィルムの内部に配置されているヒータと、
    前記定着フィルムの内面と接触しており、前記定着フィルムの回転を案内するガイド部材と、
    前記定着フィルムの内部に配置されており、前記ガイド部材に圧力を加えるための金属製のステーと、
    金属製の回転軸と、前記回転軸と接地電位部との間に設けられ前記回転軸を軸受けする樹脂製の軸受部材と、前記回転軸に設けられており前記定着フィルムとの間で現像剤像が形成された記録材を挟持搬送する回転部材と、を備える加圧手段と
    を有し、前記ヒータの熱で記録材に現像剤像を加熱定着する定着装置において、
    前記ステーと前記回転軸は電気的に接続されており、
    放電素子が、前記ステーと前記回転軸を電気的に接続する部分と、前記接地電位部と、の間に接続ていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記素子は、ガスアレスタであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ステーと前記回転軸を電気的に接続する部分と、前記接地電位部と、の間に、前記素子と並列に抵抗素子が接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記素子と前記抵抗素子は、一つの基板ユニットに実装されていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  5. 前記ヒータは前記定着フィルムの内面に接触していることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の定着装置。
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