JP6011115B2 - 被水防止装置 - Google Patents
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この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、半導体製造装置等の被水対策において迅速性とメンテナンス性を確保することを目的とする。
また、実施形態の別の観点によれば、シートと、前記シートを収容する容器と、前記容器内に配置され、前記シートの端部に取り付けられた錘と、制御装置からの指令を受けて前記錘を前記容器から放出し、前記シートを展開させる展開制御装置とを含む被水防止装置であって、前記展開制御装置は、前記錘を前記容器に固定する保持部と、前記シートが保護対象装置上で広がるように前記錘を放出する放出制御部とを含み、前記保持部は、前記錘を機械的に保持するリンク機構を有し、前記放出制御部は、前記リンク機構による前記錘の係止が解除されたときに、前記錘に対して前記容器の外に放出する力を付与するように構成されていることを特徴とする被水防止装置が提供される。
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、典型例及び説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
図1に被水防止装置を設置した半導体製造工場の概略図を示す。半導体製造工場では、クリーンルーム内などの床面1に半導体製造装置2、例えばスパッタリング装置が設置される。保護対象装置は、半導体製造装置2の代わりに、試験装置や検査装置でも良い。さらに、天井3の裏には、クリーンルーム内で使用する工業用水や純水、薬液の配管4が通されている。配管4は、半導体製造装置2の上方、又はその近傍に設置されている。さらに、半導体製造装置2の直上の天井3には、被水防止装置10の本体ユニット11が取り付けられている。被水防止装置10は、本体ユニット11と、本体ユニット11を制御する制御装置12と、漏水を検出する漏水センサ13とを含んで構成されている。
保持部29は、アッパーケース21の外縁部21Aと、ロアーケースの外縁部22Aを用いて形成されており、外縁部21A,22Aで錘28の上面及び下面をスライド移動可能に支持することによって錘28を収容容器23に固定させている。さらに、保持部29には、不図示の接着剤をさらに用いても良い。接着剤を用いると、収容容器23の開口部20に錘28をさらに確実に支持できる。
地震や腐食によって配管4が破損して、クリーンルーム内に漏水が発生すると、漏水センサ13が漏水の発生を検出する。制御装置12は、例えば、漏水センサ13の電流値が予め定められた閾値を越えたら、漏水が発生したと判定し、本体ユニット11の展開制御装置25の点火装置26Bに点火信号を出力する。点火装置26Bは点火信号を受けて火薬26Aに点火する。
図7に平面形状を示す本体ユニット31のように、収容容器23Aを円形にしても良い。収容容器23Aの開口部20Aは、収容容器23Aの円周に沿ったリング形状になっており、開口部20Aに配置される錘28Aは円弧形の棒になっている。図7の例では、錘28Aは同形状のものが4つ配置されている。しかしながら、錘28Aは、2つ又は3つ、5つ以上の複数でも良い。また、少なくとも1つの錘28Aの長さを他に比べて変化させても良い。
本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。第1の実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
図9に示すように、被水防止装置40の本体ユニット11は、収容容器23に展開制御装置25Aが設けられている。展開制御装置25Aは、放出制御部26と、保持部である支持機構41とを有する。図9の一部を拡大すると共に、一部を破断させた図10に拡大して示すように、支持機構41は、ロアーケース22の外周部分に設けられ、錘28を収容容器23に機械的に保持するリンク機構である。
図9に示す漏水センサ13が漏水を検知すると、制御装置12が点火信号を出力する。収容容器23内の火薬26Aが燃焼して内部領域30の内圧が上昇する。ロッド45のエンド部45Aの面積が例えば4cm2で、コイルバネ47が20kgfの外力で圧縮可能である場合、収容容器23の内圧が5気圧を超えると、コイルバネ47が圧縮してロッド45が錘28に向かって押し込まれる。
本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。前記の各実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、前記の各実施の形態と重複する説明は省略する。
図12に示すように、被水防止装置50は、展開制御装置25Cとして、保持部29と、放出制御部である高圧ボンベ51を有する。高圧ボンベ51は、ロアーケース22に少なくとも1つ取り付けられ、窒素や二酸化炭素などの不活性ガスが例えば9気圧の圧力で充填されると共に、放出口51Aが電磁弁52で開閉可能になっている。
漏水センサ13が漏水を検知し、制御装置12が指令信号を出力すると、制御装置12からの指令信号に応じて電磁弁52が開く。これによって、高圧ボンベ51に充填されていた高圧ガスが放出される。高圧ガスは、図12に示す収容容器23と仕切り板54、錘28によって形成される小さい領域RA1に最初に放出される。その結果、領域RA1の圧力が急激に上昇し、速やかに高圧、例えば5気圧になる。
本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。前記の各実施の形態と同じ構成要素には同一の符号を付してある。また、前記の各実施の形態と重複する説明は省略する。
図15に示すように、被水防止装置60は、展開制御装置25Dの保持部として、錘28を機械的に保持する支持機構61(リンク機構)を有する。さらに、展開制御装置25Dは、放出制御部として、アッパーケース21に設けられた板材71と錘28の間に挿入されたコイルバネ72を有する。
漏水センサ13が漏水を検知し、制御装置12が指令信号を出力すると、図16に示すように、アクチュエータ65が駆動してプッシャ66を錘28に向けて突出させる。プッシャ66に連結されている一対のアーム部43がピン46を支点にして回動して開く。錘28は、2つのコイルバネ72によって均等に、斜め下方の外側に向けて付勢されているので、支持機構61による支持が解除されることによって、錘28が収容容器23の外側に、例えば375kgfの力で勢い良く放出される。錘28には、シート27が取り付けられているので、錘28に引っ張られるようにして、シート27が急速に展開し、半導体製造装置2を覆う。その結果、漏水による半導体製造装置2の被水が防止される。
(付記1) シートと、前記シートを収容する容器と、前記容器内に配置され、前記シートの端部に取り付けられた錘と、制御装置からの指令を受けて前記錘を前記容器から放出し、前記シートを展開させる展開制御装置と、を含むことを特徴とする被水防止装置。
(付記2) 前記展開制御装置は、前記錘を前記容器に固定する保持部と、前記シートが保護対象装置上で広がるように前記錘を放出する放出制御部とを含むことを特徴とする付記1に記載の被水防止装置。
(付記3) 前記保持部は、前記容器内の圧力を高める高圧発生装置であることを特徴とする付記2に記載の被水防止装置。
(付記4) 前記高圧発生装置は、高圧ボンベ又は火薬を含むことを特徴とする付記3に記載の被水防止装置。
(付記5) 前記保持部は、前記錘を機械的に保持するリンク機構を有し、前記放出制御部は、前記リンク機構による前記錘の係止を解除するように構成されていることを特徴とする付記2に記載の被水防止装置。
(付記6) 前記保持部は、前記錘を機械的に保持するリンク機構を有し、前記放出制御部は、前記リンク機構による前記錘の係止が解除されたときに、前記錘に対して前記容器の外に放出する力を付与するように構成されていることを特徴とする付記2に記載の被水防止装置。
(付記7) 水を検知する漏水センサを更に有し、前記制御装置は、前記漏水センサが水を検知したときに、前記展開制御装置に指令を出力することを特徴とする付記1乃至付記6のいずれか一項に記載の被水防止装置。
(付記8) 前記制御装置は、前記シートの展開時に警報を発令するように構成されていることを特徴とする付記7に記載の被水防止装置。
10 被水防止装置
12 制御装置
13 漏水センサ
23,23A,23B 収容容器
25、25A、25C、25D 展開制御装置
26B 火薬
26 放出制御部
27 シート
28 錘
29 保持部
41、61 支持機構(リンク機構)
51 高圧ボンベ
Claims (5)
- シートと、
前記シートを収容する容器と、
前記容器内に配置され、前記シートの端部に取り付けられた錘と、
制御装置からの指令を受けて前記錘を前記容器から放出し、前記シートを展開させる展開制御装置とを含む被水防止装置であって、
前記展開制御装置は、前記錘を前記容器に固定する保持部と、前記シートが保護対象装置上で広がるように前記錘を放出する放出制御部とを含み、
前記保持部は、前記容器内の圧力を高める高圧発生装置である
ことを特徴とする被水防止装置。 - 前記高圧発生装置は、高圧ボンベ又は火薬を含むことを特徴とする請求項1に記載の被水防止装置。
- シートと、
前記シートを収容する容器と、
前記容器内に配置され、前記シートの端部に取り付けられた錘と、
制御装置からの指令を受けて前記錘を前記容器から放出し、前記シートを展開させる展開制御装置とを含む被水防止装置であって、
前記展開制御装置は、前記錘を前記容器に固定する保持部と、前記シートが保護対象装置上で広がるように前記錘を放出する放出制御部とを含み、
前記保持部は、前記錘を機械的に保持するリンク機構を有し、前記放出制御部は、前記リンク機構による前記錘の係止が解除されたときに、前記錘に対して前記容器の外に放出する力を付与するように構成されている
ことを特徴とする被水防止装置。 - 水を検知する漏水センサを更に有し、前記制御装置は、前記漏水センサが水を検知したときに、前記展開制御装置に指令を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の被水防止装置。
- 前記制御装置は、前記シートの展開時に警報を発令するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の被水防止装置。
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