JP6007474B2 - 音声信号処理装置、音声信号処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

音声信号処理装置、音声信号処理方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本技術は、音声信号処理装置、音声信号処理方法、プログラムおよび記録媒体に関し、特に、2チャネルステレオ音声信号を再生するヘッドホン装置、スピーカ装置等に適用できる音声信号処理装置に関する。
オーディオ信号をスピーカに供給して再生した場合、その音像はリスナの前方に定位する。これに対して同じオーディオ信号をヘッドホン装置に供給して再生した場合、音像はリスナの頭内に定位し、これにより極めて不自然な音場を構成してしまう。このようなヘッドホン装置における音像定位の不自然さを改善するため、任意のスピーカ位置からリスナの両耳までのインパルス応答を測定あるいは計算しておき、デジタルフィルタ等を用いて当該インパルス応答をオーディオ信号に畳み込んで再生し、あたかも実際のスピーカから再生したような自然な音像の頭外定位を得られるようにしたヘッドホン装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ヘッドホン装置における音像定位のためのインパルス応答について説明する。図28に示すように、定位させようとする音源SPがリスナMの正面に位置しているとする。この音源SPから出力された音は伝達関数HLおよびHRを有する経路を介してリスナMの左耳および右耳に到達する。このような伝達関数HLおよびHRを時間軸に変換したものが左チャンネルおよび右チャンネルのインパルス応答である。
特開2006−14218号公報
マルチチャネル再生では、圧縮音声ストリームのフォーマットに応じて、想定チャネル配置が異なる場合がある。例えば、7.1チャネルの音声信号に、通常の5.1チャネルの他に、フロント・ハイの左右の2チャネルの音声信号が含まれる場合もあれば、バック・サラウンドの左右の2チャネルの音声信号が含まれる場合もある。
本技術の目的は、音像定位処理を良好に行うこと、メモリ容量の削減を図ることにある。
本技術の概念は、
圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、 上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記信号処理部の上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定部をさらに備える
音声信号処理装置にある。
本技術において、デコード部により、圧縮音声ストリームがデコードされて所定数のチャネルの音声信号が得られる。例えば、2チャネルの音声信号、5.1チャネルの音声信号、7.1チャネルの音声信号などである。そして、信号処理部により、この所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号が生成される。
この場合、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて左チャネル音声信号が生成される。同様に、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて右チャネル音声信号が生成される。
係数設定部により、圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、信号処理部のデジタルフィルタにインパルス応答に応じたフィルタ係数が設定される。例えば、デコードモード情報で示されるチャネルに対応したデジタルフィルタに、フォーマット情報で決まる想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される。
例えば、フォーマット情報が5.1チャネルの音声信号であることを示していれば、6チャネルの音声信号に対応したデジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される。また、例えば、フォーマット情報が7.1チャネルの音声信号(フロント・ハイあるいはバック・サラウンドのチャネルの音声信号を含む)であることを示していれば、8チャネルの音声信号に対応したデジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される。
このように本技術においては、圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、信号処理部のデジタルフィルタにインパルス応答に応じたフィルタ係数が設定されるものである。そのため、圧縮音声ストリームのフォーマットが変更になった場合にあっても、所定数のチャネルの音声信号から各チャネルの音像定位が良好に行われる2チャネルステレオ音声信号を得ることが可能になる。
なお、本技術において、例えば、信号処理部は、複数のチャネルの音声信号の処理に兼用されるデジタルフィルタを含む、ようにされてもよい。例えば、兼用されるデジタルフィルタは、7.1チャネルの音声信号を構成するフロント・ハイの音声信号または7.1チャネルの音声信号を構成するバック・サラウンドの音声信号を処理する、ものとされる。このようにデジタルフィルタが兼用されることで、信号処理部の回路規模を低減できる。
また、本技術の他の概念は、
圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理部の少なくとも低域増強チャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタをIIRフィルタで構成する
音声信号処理装置にある。
本技術において、デコード部により、圧縮音声ストリームがデコードされて所定数のチャネルの音声信号が得られる。例えば、2チャネルの音声信号、5.1チャネルの音声信号、7.1チャネルの音声信号などである。そして、信号処理部により、この所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号が生成される。
この場合、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて左音声信号が生成される。同様に、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて右音声信号が生成される。
そして、信号処理部の少なくとも低域増強チャネルの音声信号(サブウーファー信号)を処理するデジタルフィルタは、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタで構成される。この場合、例えば、その他のチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタは、FIR(Finite Impulse Response)フィルタで構成される。
このように本技術においては、信号処理部の少なくとも低域増強チャネルの音声信号(サブウーファー信号)を処理するデジタルフィルタは、IIRフィルタで構成されるものである。そのため、低音増強チャネルの音声信号の処理のためのメモリ、演算量の削減が可能となる。
また、本技術の他の概念は、
圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理部のフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータである
音声信号処理装置にある。
本技術において、デコード部により、圧縮音声ストリームがデコードされて所定数のチャネルの音声信号が得られる。例えば、2チャネルの音声信号、5.1チャネルの音声信号、7.1チャネルの音声信号などである。そして、信号処理部により、この所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号が生成される。
この場合、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて左チャネル音声信号が生成される。同様に、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて右チャネル音声信号が生成される。
ここで、信号処理部のフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータとされる。例えば、実音場データには、フロントチャネルのスピーカ特性とこのフロントチャネルの残響部分のデータが含まれる、ようにされる。
このように本技術においては、信号処理部のフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータとされるものである。そのため、例えば、実音場に通常の5.1チャネルの配置しかない場合であっても、7.1チャネルのフロント・ハイのフィルタ係数を容易に取得可能となる。
また、本技術の他の概念は、
圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記信号処理部のデジタルフィルタは、上記音声信号に対して上記インパルス応答を周波数領域で畳み込み、
上記インパルス応答に対応したフィルタ係数として時系列係数データを保持する係数保持部と、
上記係数保持部に保持されている時系列係数データを読み出し、周波数領域データに変換して上記デジタルフィルタに設定する係数設定部とをさらに備える
音声信号処理装置にある。
本技術において、デコード部により、圧縮音声ストリームがデコードされて所定数のチャネルの音声信号が得られる。例えば、2チャネルの音声信号、5.1チャネルの音声信号、7.1チャネルの音声信号などである。そして、信号処理部により、この所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号が生成される。
この場合、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて左チャネル音声信号が生成される。同様に、信号処理部では、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルにおけるこの畳み込み結果が加算されて右チャネル音声信号が生成される。
この場合、信号処理部のデジタルフィルタでは、音声信号に対してインパルス応答が周波数領域で畳み込まれる。係数保持部には、インパルス応答に対応したフィルタ係数として実時間係数データが保持される。そして、係数設定部により、係数保持部から実時間データが読み出され、周波数領域データに変換されて、デジタルフィルタに設定される。
このように本技術においては、インパルス応答に対応したフィルタ係数として時系列係数データが保持され、この時系列係数データが周波数領域データに変換されてデジタルフィルタに設定されるものである。そのため、フィルタ係数を保持するメモリの容量の削減が可能となる。
本技術によれば、音像定位処理を良好に行うことができ、メモリ容量の削減を図ることができる。
実施の形態としての音声信号処理装置の構成例を示すブロック図である。 音声信号処理装置を構成する信号処理部の構成例を示すブロック図である。 低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEを処理するデジタルフィルタがIIRフィルタで構成されることを説明するための図である。 低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEを処理するデジタルフィルタがFIRフィルタで構成可能であることを説明するための図である。 信号処理部における低域増強チャネル(LFE)の音声信号に対する処理手順を概略的に示すフローチャートである。 FIRフィルタの構成例を示すブロック図である。 IIRフィルタの構成例を示すブロック図である。 係数保持部が保持する実時間係数データ(フィルタ係数)の一例を示す図である。 圧縮音声ストリームAstのフォーマットが5.1チャネルである場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示す図である。 圧縮音声ストリームAstのフォーマットが7.1チャネルで、フロント・ハイチャネルの音声信号が存在する場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示す図である。 圧縮音声ストリームAstのフォーマットが7.1チャネルで、バック・サラウンドチャネルの音声信号が存在する場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示す図である。 信号処理部の、フロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)の音声信号を処理するFIRフィルタに着目したブロック図である。 係数設定部における、フロント・ハイチャネルあるいはバック・サラウンドチャネルの音声信号を処理するFIRフィルタへのフィルタ係数設定の処理手順の一例を示すフローチャートである。 係数設定部におけるフロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)の音声信号を処理するFIRフィルタに対するフィルタ係数設定の処理手順の一例を示すフローチャートである。 係数設定部の係数保持部にインパルス応答に対応したフィルタ係数として時系列係数データが保持されていることを示す図である。 係数保持部に周波数領域データを保持しておくことも可能であることを示す図である。 係数設定部におけるデジタルフィルタへのフィルタ係数設定の処理手順の一例を示すフローチャートである。 係数保持部が複数のチャネルで共有すべき時系列係数データを持つ一例を示す図である。 直接音部分のデータのみを周波数領域データに変換してデジタルフィルタに設定する際における係数設定部の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実音場データの取得を説明するための図である。 実音場データを説明するための図である。 無響室データの取得を説明するための図である。 無響室データを説明するための図である。 時系列係数データが実音場データと無響室データとを組み合わせたものとなることを説明するための図である。 「直接音L」、「直接音R」、「Reverb L」、「Reverb R」、「伝達関数La」、「伝達関数Ra」および「スピーカ特性SPr」に対応したインパルス応答の一例を示す図である。 実音場データと無響室データとを組み合わせた時系列係数データの変形例を示す図である。 音声信号処理装置における制御部の制御手順を概略的に示すフローチャートである。 ヘッドホン装置における音像定位を説明するための図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[音声信号処理装置の構成例]
図1は、実施の形態としての音声信号処理装置100の構成例を示している。この音声信号処理装置100は、制御部101と、入力端子102と、デコード部103と、係数設定部104と、信号処理部105と、出力端子106L,106Rを有している。
制御部101は、マイクロコンピュータを備え、音声信号処理装置100の各部の動作を制御する。入力端子102は、圧縮音声ストリームAstを入力するための端子である。デコード部103は、圧縮音声ストリームAstをデコードして、所定数のチャネルの音声信号を得る。例えば、2チャネルの音声信号、5.1チャネルの音声信号、7.1チャネルの音声信号などである。
デコード部103は、図示のように、例えば、デコーダ103aとポストデコーダ103bにより構成されている。デコーダ103aは、圧縮音声ストリームAstのデコード処理を行う。この場合、圧縮音声ストリームAstのフォーマットに応じて、例えば、2チャネルの音声信号、あるいは5.1、または7.1チャネルの音声信号が得られる。
デコード部103のデコーダ103aでは、圧縮音声ストリームAstのフォーマットに応じたモードによりデコード処理が行われる。デコード部103は、このフォーマット情報(デコードモード情報)を、制御部101に送る。ポストデコーダ103bは、制御部101のフォーマット情報に基づいた制御により、デコーダ103aから得られる音声信号を、例えば2チャネルから5.1、または7.1チャネルに、5.1チャネルから7.1チャネルに拡張する。
ここで、2チャネルの音声信号には、左フロントチャネル(FL)および右フロントチャネル(FR)の2チャネルの音声信号が含まれる。また、5.1チャネルの音声信号には、左フロントチャネル(FL)、右フロントチャネル(FR)、センタチャネル(C)、左リアチャネル(SL)、右リアチャネル(SR)および低域増強チャネル(LFE)の6チャネルの音声信号が含まれる。
また、7.1チャネルの音声信号には、上述の5.1チャネルの音声信号と同様の6チャネルの音声信号の他に、2チャネルの音声信号が含まれる。この2チャネルの音声信号は、圧縮音声ストリームAstのフォーマット、またはポストデコーダ103bの処理により、以下のような2チャネルの音声信号となる。例えば、5.1チャネルの音声信号と同様の6チャネルの音声信号の他に、左フロント・ハイチャネル(HL)および右フロント・ハイチャネル(HR)の2チャネルの音声信号が含まれる。また、例えば、5.1チャネルの音声信号と同様の6チャネルの音声信号の他に、左バック・サラウンドチャネル(BL)および右バック・サラウンド(BR)の2チャネルの音声信号が含まれる。
信号処理部105は、例えばDSP(Digital Signal Processor)で構成され、デコード部103で得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて、ヘッドホン装置200に供給する左チャネル音声信号SLおよび右チャネル音声信号SRを生成する。デコード部103の出力側から信号処理部105の入力側には、上述した7.1チャネルの8チャネルの音声信号のそれぞれに対応した信号ラインが用意されている。
ここで、デコード部103から2チャネルあるいは6チャネルの音声信号が出力される場合には、それらのチャネルに対応した信号ラインのみが使用されて、デコード部103から信号処理部105に音声信号が送られる。
圧縮音声ストリームAstのフォーマットが7.1チャネルであってデコード部103から8チャネルの音声信号が出力される場合には、全ての信号ラインが使用されて、デコード部103から信号処理部105に音声信号が送られる。この場合、左フロント・ハイチャネル(HL)および右フロント・ハイチャネル(HR)の2チャネルの音声信号と、左バック・サラウンドチャネル(BL)および右バック・サラウンドチャネル(BR)の2チャネルの音声信号は、同一の信号ラインにより送られる。
信号処理部105は、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルの畳み込み結果を加算して、左チャネル音声信号SLを生成する。同様に、信号処理部105は、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルの畳み込み結果を加算して、右チャネル音声信号SRを生成する。
図2は、信号処理部105の構成例を示している。FIRフィルタ51-1L,51-1Rは、左フロントチャネル(FL)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-1Lは、左フロントチャネル(FL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-1Rは、左フロントチャネル(FL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-2L,51-2Rは、右フロントチャネル(FR)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-2Lは、右フロントチャネル(FR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-2Rは、右フロントチャネル(FR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-3L,51-3Rは、センタチャネル(C)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-3Lは、センタチャネル(C)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-3Rは、センタチャネル(C)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-4L,51-4Rは、左リアチャネル(SL)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-4Lは、左リアチャネル(SL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-4Rは、左リアチャネル(SL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-5L,51-5Rは、右リアチャネル(SR)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-5Lは、右リアチャネル(SR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-5Rは、右リアチャネル(SR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-6L,51-6Rは、左フロント・ハイチャネル(HL)あるいは左バック・サラウンドチャネル(BL)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-6Lは、左フロント・ハイチャネル(HL)あるいは左バック・サラウンドチャネル(BL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-6Rは、左フロント・ハイチャネル(HL)あるいは左バック・サラウンドチャネル(BL)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、FIRフィルタ51-7L,51-7Rは、右フロント・ハイチャネル(HR)あるいは右バック・サラウンドチャネル(BR)の音声信号を処理するデジタルフィルタである。FIRフィルタ51-7Lは、右フロント・ハイチャネル(HR)あるいは右バック・サラウンドチャネル(BR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。FIRフィルタ51-7Rは、右フロント・ハイチャネル(HR)あるいは右バック・サラウンドチャネル(BR)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、IIRフィルタ51-8L,51-8Rは、低域増強チャネル(LFE)の音声信号(サブウーファー信号)を処理するデジタルフィルタである。IIRフィルタ51-8Lは、低域増強チャネル(LFE)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。IIRフィルタ51-8Rは、低域増強チャネル(LFE)の音声信号に、このチャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答を畳み込む。
また、加算器52Lは、FIRフィルタ51-1L,51-2L,51-3L,51-4L,51-5L,51-6L,51-7Lの出力信号およびIIRフィルタ51-8Lの出力信号を加算して、左チャネル音声信号SLを生成し、出力端子106Lに出力する。また、加算器52Rは、FIRフィルタ51-1R,51-2R,51-3R,51-4R,51-5R,51-6R,51-7Rの出力信号およびIIRフィルタ51-8Rの出力信号を加算して、右チャネル音声信号SRを生成し、出力端子106Rに出力する。
図3に示すように、上述の信号処理部105においては、低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEを処理するデジタルフィルタはIIRフィルタ51-8L,51-8Rで構成され、その他のチャネルの音声信号SAを処理するデジタルフィルタはFIRフィルタ51-L,51-Rで構成されている。図4に示すように、低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEを処理するデジタルフィルタもFIRフィルタ51-8L′,51-8R′で構成することも考えられる
しかし、低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEを処理するデジタルフィルタをIIRフィルタ51-8L′,51-8R′で構成するのは、以下の理由からである。すなわち、低域増強チャネル(LFE)の音声信号S-LFEは周波数が低く、FIRフィルタで処理を行うと、タップ長が長くなり、メモリ容量および演算量が大きくなるからである。IIRフィルタで実現することで、高精度に低域増強を行うことができ、メモリ、演算量削減が可能となる。
図5のフローチャートは、信号処理部105における低域増強チャネル(LFE)の音声信号に対する処理手順を概略的に示している。まず、信号処理部105は、ステップST1において、低域増強チャネル(LFE)の音声信号をデコード部103から取得する。そして、信号処理部105は、ステップST2において、低域増強チャネル(LFE)の音声信号を、IIRフィルタ51-8L,51-8Rでインパルス応答の畳み込み処理を行う。そして、信号処理部105は、ステップST3において、IIRフィルタ51-8L,51-8Rで得られた畳み込み処理の結果を、他のチャネルの左右の畳み込み処理結果に混合(加算)する。
図6は、FIRフィルタの構成例を示している。入力端子111に得られる信号は、複数段連続して接続された遅延回路112a,112b,‥‥112m,112nの直列回路に供給される。また、入力端子111に得られる信号と、各遅延回路112a〜112nの出力信号とは、それぞれ別の係数乗算器113a,113b,‥‥113n,113oに供給され、それぞれ個別に設定された係数値が乗算される。そして、各乗算信号が加算器114a,114b‥‥114m,114nで順に加算され、全ての係数乗算信号の加算出力が出力端子115に導出される。
図7は、IIRフィルタの構成例を示している。入力端子81に得られる入力信号は、係数乗算器82aを介して加算器84に供給される。また、この入力信号は、遅延回路83aで遅延された後、係数乗算器82bを介して加算器84に供給される。また、この遅延回路83aの出力は遅延回路83bで遅延された後、係数乗算器82cを介して加算器84に供給される。
また、加算器84の加算出力は出力端子87に供給される。また、この加算出力は遅延回路85aで遅延された後、係数乗算器86aを介して加算器84に供給される。また、この遅延回路85aの出力は遅延回路85bで遅延された後、係数乗算器86bを介して加算器84に供給される。そして、加算器84では、供給される各信号が加算処理されて加算出力が得られる。
図1に戻って、係数設定部104は、制御部101の制御のもと、圧縮音声ストリームAstのフォーマット情報、およびポストデコーダ103bのデコードモード情報に基づいて、上述の信号処理部105の各デジタルフィルタに、インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する。この場合、係数設定部104は、デコーダ部103のデコードモード情報で示されるチャネルに対応したデジタルフィルタに、このフォーマット情報で決まる想定チャネル位置に応じたフィルタ係数を設定する。
この係数設定部104は、係数保持部104aと、FFT部104bとを有している。係数保持部104aは、インパルス応答に対応したフィルタ係数として、実時間係数データを保持する。FFT部104bは、係数保持部104aに保持されている実時間係数データを読み出し、周波数領域データに変換して、信号処理部105のデジタルフィルタに設定する。上述していないが、信号処理部105の各デジタルフィルタでは、インパルス応答の畳み込みが、周波数領域で行われる。
図8は、係数保持部104aが保持する実時間係数データ(フィルタ係数)を示している。すなわち、係数データ52-1L,52-1Rは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-1L,51-1Rに設定すべき係数データFL-L,FL-Rを示している。なお、この係数データFL-L,FL-Rには、入力端子102に入力される圧縮音声ストリームAstの予想されるフォーマットのそれぞれに対応した係数データが含まれているものとする。詳細説明は省略するが、このことは、信号処理部105のその他のデジタルフィルタに設定すべき係数データに関しても同様である。
また、係数データ52-2L,52-2Rは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-2L,51-2Rに設定すべき係数データFR-L,FR-Rを示している。また、係数データ52-3L,52-3Rは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-3L,51-3Rに設定すべき係数データC-L,C-Rを示している。また、係数データ52-4L,52-4Rは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-4L,51-4Rに設定すべき係数データSL-L,SL-Rを示している。
また、係数データ52-5L,52-5Rは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-5L,51-5Rに設定すべき係数データSR-L,SR-Rを示している。また、係数データ52-6La,52-6Raは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-6L,51-6Rに設定すべき係数データHL-L,HL-Rを示している。また、係数データ52-7La,52-7Raは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-7L,51-7Rに設定すべき係数データHR-L,HR-Rを示している。
また、係数データ52-6Lb,52-6Rbは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-6L,51-6Rに設定すべき係数データBL-L,BL-Rを示している。また、係数データ52-7Lb,52-7Rbは、それぞれ、信号処理部105のFIRフィルタ51-7L,51-7Rに設定すべき係数データBR-L,BR-Rを示している。さらに、係数データ52-8L,52-8Rは、それぞれ、信号処理部105のIIRフィルタ51-8L,51-8Rに設定すべき係数データLF-L,LF-Rを示している。
図9(a)は、デコーダ部103のデコードモードが5.1チャネルである場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示している。この場合、信号処理部105の、フロントチャネル(FL,FR)、センタチャネル(C),リアチャネル(SL,SR)および低域増強チャネル(LFE)に対応したデジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される(図9(b)参照)。
また、図10(a)は、デコーダ部103のデコードモードが7.1チャネルで、フロント・ハイチャネルの音声信号が存在する場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示している。この場合、信号処理部105の、フロントチャネル(FL,FR)、センタチャネル(C),リアチャネル(SL,SR)、フロント・ハイチャネル(HL,HR)および低域増強チャネル(LFE)に対応したデジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される(図10(b)参照)。
また、図11(a)は、デコーダ部103のデコードモードが7.1チャネルで、バック・サラウンドチャネルの音声信号が存在する場合の、リスナMと想定チャネル配置の関係の一例を示している。この場合、信号処理部105の、フロントチャネル(FL,FR)、センタチャネル(C),リアチャネル(SL,SR)、バック・サラウンドチャネル(BL,BR)および低域増強チャネル(LFE)に対応したデジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される(図11(b)参照)。
図12は、信号処理部105の、フロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)の音声信号を処理するFIRフィルタ51-6L,51-6R,51-7L,51-7Rに着目したブロック図である。係数設定部104は、これらのFIRフィルタに、デコーダ部103のデコードモードが7.1チャネルで、フロント・ハイチャネルの音声信号が存在する場合には、フロント・ハイチャネルに係るフィルタ係数を設定する。一方、係数設定部104は、これらのFIRフィルタに、デコーダ部103のデコードモードが7.1チャネルで、バック・サラウンドチャネルの音声信号が存在する場合には、バック・サラウンドチャネルに係るフィルタ係数を設定する。
図13のフローチャートは、係数設定部104における、フロント・ハイチャネルあるいはバック・サラウンドチャネルの音声信号を処理するFIRフィルタへのフィルタ係数設定の処理手順の一例を示している。係数設定部104は、ステップST11において、入力ソース(7.1チャネルのデコーダ部103出力)の切り替えがあると、ステップST12の処理に移る。
このステップST12において、係数設定部104は、バック・サラウンドチャネルの音声信号(音声データ)が存在するか否かを判断する。バック・サラウンドチャネルの音声信号が存在するとき、係数設定部104は、ステップST13において、バック・サラウンドチャネルの係数セットを対応するデジタルフィルタ(FIRフィルタ)に設定する。その後、係数設定部104は、ステップST14において、信号処理部(DSP)105のミュートを解除する。
ステップST12でバック・サラウンドチャネルの音声信号が存在しないとき、つまりフロント・ハイチャネルの音声信号が存在するとき、係数設定部104は、ステップST15において、フロント・ハイチャネルの係数セットを対応するデジタルフィルタ(FIRフィルタ)に設定する。その後、係数設定部104は、ステップST14において、信号処理部(DSP)105のミュートを解除する。
図14のフローチャートは、係数設定部104におけるフロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)の音声信号を処理するFIRフィルタ51-6L,51-6R,51-7L,51-7Rに対するフィルタ係数設定の処理手順の一例を示している。係数設定部104は、ステップST21において、入力ソース(デコーダ部103出力)の切り替えがあると、ステップST22の処理に移る。
このステップST22において、係数設定部104は、フロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)の音声信号を処理するFIRフィルタへのフィルタ係数設定が必要か否かを判断する。デコーダ部103出力が7.1チャネルのフォーマットであって、必要と判断するとき、係数設定部104は、ステップST23において、フロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)を含む各チャネルを処理するデジタルフィルタにフィルタ係数を設定する。その後、係数設定部104は、ステップST24において、信号処理部(DSP)105のミュートを解除する。
ステップST22で、デコーダ部103出力が5.1チャネルのフォーマットであって、必要と判断しないとき、係数設定部104は、ステップST25において、フロント・ハイチャネル(HL,HR)あるいはバック・サラウンドチャネル(BL,BR)を除く通常の5.1チャネルの各チャネルを処理するデジタルフィルタにフィルタ係数を設定する。その後、係数設定部104は、ステップST24において、信号処理部(DSP)105のミュートを解除する。
図15に示すように、上述の係数設定部104においては、係数保持部104aにはインパルス応答に対応したフィルタ係数として時系列係数データが保持されている。そして、この実時間係数データが周波数領域データに変換されて、信号処理部105の各チャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタ51-L,51-Rに設定される。図16に示すように、係数保持部104aに周波数領域データを保持しておき、係数設定部104が、この周波数領域データをそのまま、信号処理部105の各チャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタ51-L,51-Rに設定することも考えられる。
しかし、係数保持部104aにフィルタ係数を時系列係数データで保持し、この時系列係数データを周波数領域データに変換してデジタルフィルタ51-L,51-Rに設定する構成とするのは、以下の理由からである。すなわち、フィルタ係数を時系列係数データで保持することで、フィルタ係数を周波数領域データとして保持する場合に比べて、係数保持部104aにおけるメモリ容量の削減が可能となるからである。
図17のフローチャートは、係数設定部104におけるデジタルフィルタ51-L,51-Rへのフィルタ係数設定の処理手順の一例を示している。まず、係数設定部104は、ステップST31において、係数保持部104aから時系列データを取得する。そして、係数設定部104は、ステップST32において、この時系列データをFFT部104bで周波数領域データに変換し、デジタルフィルタ51-L,51-Rに設定する。これにより、ステップST33において、デジタルフィルタ51-L,51-Rでは、インパルス応答を周波数領域で畳み込むことが可能となる。
また、係数保持部104aにフィルタ係数を時系列係数データで保持しておくことで、複数のチャネルにおいて時系列係数データの一部を共有することが可能となり、係数保持部104aにおけるメモリ容量のさらなる削減が可能となる。図18は、例えば、係数保持部104aが、複数のチャネルで共有すべき時系列係数データを持つ一例を示している。
時系列係数データAは、あるチャネル、例えばフロントチャネル(フロント・ローチャネル)の直接音部分のデータであり、時系列係数データBは、他のチャネル、例えばフロント・ハイチャネルの直接音部分のデータである。また、時系列係数データCは、これら2つのチャネルで共有すべき残響部分(間接音部分)のデータである。
係数設定部104は、あるチャネルのフィルタ係数をデジタルフィルタ51-L,51-Rに設定する際には、係数保持部104aから時系列係数データAおよび時系列データCを取得し、FFT部104bで周波数領域データに変換して、設定する。一方、係数設定部104は、デジタルフィルタ51-L,51-Rに設定する際には、係数保持部104aから時系列係数データBおよび時系列データCを取得し、FFT部104bで周波数領域データに変換して、設定する。
なお、上述では複数のチャネルで共有すべき時系列係数データを持つ例を説明したが、ある1つのチャネルにおいても、圧縮音声ストリームAstの複数のフォーマットに対応して、直接音部分のデータは別々に保持するが、残響部分(間接音部分)のデータは共通データとすることも考えられる。この場合、圧縮音声ストリームAstのフォーマットが変更になった際に、係数設定部104は、変更後の圧縮音声ストリームAstのフォーマットに対応した直接音部分のデータのみを周波数領域データに変換してデジタルフィルタに設定することで対処できる。
図19のフローチャートは、その際における係数設定部104の処理手順の一例を示している。係数設定部104は、ステップST41において、制御部101からフィルタ係数の切換要求を受け取る。そして、係数設定部104は、ステップST42において、変更要求に対応した時系列係数データのうち、先頭である直接音部分のデータのみを変更するため、そのデータのみを係数保持部104aから取得する。
そして、係数設定部104は、ステップST43において、この直接音部分のデータをFFT部104bで周波数領域データに変換し、デジタルフィルタ51-L,51-Rに設定する。これにより、ステップST44において、デジタルフィルタ51-L,51-Rでは、変更後のインパルス応答を周波数領域で畳み込むことが可能となる。
ここで、フロント・ハイチャネルの時系列係数データの作成手法の一例を説明する。この手法では、フロントチャネル(フロント・ローチャネル)の実測データを利用するものである。まず、図20に示すように、例えば、ある残響を有する視聴室において、フロントチャネル位置のスピーカSPからリスナMの耳介の外耳道入口に設置したマイクロホンまでのインパルス応答を取得する。このインパルス応答は、初期データと後期データに分け、初期データは直接音係数データとなり、後期データは間接音係数データとなる。
この測定により、図21(a)に示すように、フロントチャネル(フロント・ローチャネル)の音声信号S-FLを処理するためのデジタルフィルタ(FIRフィルタ)51-LL,51-LRに設定すべき、インパルス応答に対応した時系列係数データを得ることができる。図21において、「直接音L」、「直接音R」は、直接音部分のデータを示し、「Reverb L」、「Reverb R」は残響部分(間接音部分)のデータを示している。ここで、「直接音L」、「直接音R」には、スピーカ特性SPrと、伝達関数Lr,Rrが含まれるので、図21(a)は、図21(b)に示すように書き換えることができる。
次に、図22に示すように、残響を有しない無響室において、フロント・ハイチャネル位置のスピーカSPからリスナMの耳介の外耳道入口に設置したマイクロホンまでのインパルス応答を取得する。このインパルス応答は直接音係数データとなる。この測定により、図23(a)に示すように、フロント・ハイチャネルの音声信号S-FHを処理するためのデジタルフィルタ(FIRフィルタ)51-HL,51-HRに設定すべき、直接音係数データを得ることができる。
この直接音係数データは、スピーカ特性SPaと、伝達関数La,Raからなっている。スピーカ特性SPaは既知であることから、測定された直接音係数データから伝達関数La,Raを得ることができる。ここで、スピーカ特性SPaを正規化すると、図23(b)に示すようになる。スピーカ特性SPaは、スピーカSPの直前で測定することで得ることができる。
上述の実測データおよび無響室データとから、フロント・ハイチャネルの音声信号S-FHを処理するためのデジタルフィルタ(FIRフィルタ)51-HL,51-HRに設定すべき最終的な時系列係数データが生成される。このように、生成される時系列係数データは、実音場データと無響室データとを組み合わせたものとなる。
この場合、図24に示すように、デジタルフィルタ51-HLに設定すべき最終的な時系列係数データは、スピーカ特性SPrと、伝達関数Laと、残響部分(間接音部分)データ「Reverb L」を含むものとなる。この時系列係数データは、フロントチャネル(フロント・ローチャネル)の音声信号S-FLを処理するデジタルフィルタ51-LLに設定すべき時系列係数データ(図21(b)参照)のうち、伝達関数Lrを伝達関数Laに置き換えることで得ることができる。
同様に、図24に示すように、デジタルフィルタ51-HRに設定すべき最終的な時系列係数データは、スピーカ特性SPrと、伝達関数Raと、残響部分(間接音部分)データ「Reverb R」を含むものとなる。この時系列係数データは、フロントチャネル(フロント・ローチャネル)の音声信号S-FRを処理するデジタルフィルタ51-LRに設定すべき時系列係数データ(図21(b)参照)のうち、伝達関数Rrを伝達関数Raに置き換えることで得ることができる。
なお、図25は、「直接音L」、「直接音R」、「Reverb L」、「Reverb R」、「伝達関数La」、「伝達関数Ra」および「スピーカ特性SPr」に対応したインパルス応答の一例を示している。
上述したような手法でフロント・ハイチャネルの時系列係数データを作成することで、例えば、実音場に通常の5.1チャネルの配置しかない場合であっても、7.1チャネルのフロント・ハイのフィルタ係数(時系列係数データ)を容易に取得可能となる。この場合、再現したい音場の条件を維持し、左右のチャネルの関係は無響室の関係となる。そのため、音像定位に関してはピュアなものとなり、残響に関しては再現したい音場の残響を再現できるものとなる。
また、上述したような手法でフロント・ハイチャネルの時系列係数データを作成することで、デジタルフィルタ51-HL,51-HRに設定すべき時系列係数データのうちスピーカ特性SPrが共有されるので、左右チャネル間の音の相違を低減でき、音像定位の違和感をなくすことができる。なお、左右のチャネル間で残響部分(間接音部分)データを共有することも考えられ、その場合には、係数保持部104aのメモリ容量の削減が可能になる。
なお、図24に示すデジタルフィルタ51-HL,51-HRに設定すべき時系列係数データを変形して、図26にすることも考えられる。この場合においても、左右チャネル間の伝達関数の相対的な関係は維持される。
図1に示す音声信号処理装置100の動作を簡単に説明する。入力端子102に圧縮音声ストリームAstが入力される。この圧縮音声ストリームAstは、デコード部103に供給される。このデコード部103では、圧縮音声ストリームAstのフォーマットに応じたモードによりデコード処理が行われる。この際、圧縮音声ストリームAstのフォーマット情報(デコードモード情報)が、制御部101に送られる。
デコード部103で得られる所定数のチャネル(2チャネル、6チャネル、8チャネルなど)の音声信号は、それぞれ、専用の信号ラインにより、信号処理部105に供給される。ここで、信号処理部105の各デジタルフィルタには、制御部101の制御のもと、係数設定部104により、デコーダ部103のデコードモード情報に基づいて、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される。つまり、デコードモード情報で示されるチャネルに対応したデジタルフィルタに、このデコードモード情報で決まる想定チャネル位置に応じたフィルタ係数が設定される。
信号処理部105では、デコード部103で得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて、ヘッドホン装置200に供給する左チャネル音声信号SLおよび右チャネル音声信号SRが生成される。この場合、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルの畳み込み結果が加算されて、左チャネル音声信号SLが生成される。同様に、所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答がデジタルフィルタにより畳み込まれ、各チャネルの畳み込み結果が加算されて、右チャネル音声信号SRが生成される。
信号処理部105で生成された左チャネル音声信号SLは、出力端子106Lに導出される。また、この信号処理部105で生成された右チャネル音声信号SRは、出力端子106Rに導出される。これらの音声信号SL,SRは、ヘッドホン装置200に供給されて再生される。
図27のフローチャートは、図1に示す音声信号処理装置100における制御部101の制御手順を概略的に示している。制御部101は、ステップST51において、圧縮音声ストリームAstが入力されると、ステップST52において、圧縮音声ストリームAstのフォーマット情報およびデコーダ部103のデコードモード情報に基づいて、信号処理部105に設定すべきフィルタ係数を選択し、係数設定部104に設定させる。このステップST52の後、制御部101は、ステップST53において、制御のメインルーチンをスタートする。
上述したように、図1に示す音声信号処理装置100においては、デコーダ部103のデコードモード情報に基づいて、信号処理部105の各デジタルフィルタに、想定チャネル配置に応じたフィルタ係数が設定される。そのため、圧縮音声ストリームAstのフォーマットが変更になった場合にあっても、所定数のチャネルの音声信号から各チャネルの音像定位が良好に行われる2チャネルステレオ音声信号を得ることが可能になる。
また、図1に示す音声信号処理装置100においては、信号処理部105の低域増強チャネル(LFE)の音声信号(サブウーファー信号)を処理するデジタルフィルタは、IIRフィルタで構成される。そのため、低域増強チャネル(LFE)の音声信号の処理のためのメモリ、演算量の削減が可能となる。
また、図1に示す音声信号処理装置100においては、信号処理部105のフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータとされる。そのため、例えば、実音場に通常の5.1チャネルの配置しかない場合であっても、7.1チャネルのフロント・ハイのフィルタ係数を容易に取得可能となる。
また、図1に示す音声信号処理装置100においては、係数設定部104の係数保持部104aには、インパルス応答に対応したフィルタ係数として、時系列係数データが保持される。そして、係数設定時には、この時系列係数データがFFT部104bで周波数領域データに変換されてデジタルフィルタに設定される。そのため、フィルタ係数を保持する係数保持部104aのメモリ容量の削減が可能となる。
本技術によれば、圧縮音声ストリームのフォーマットが変更になった場合にあっても、所定数のチャネルの音声信号から各チャネルの音像定位が良好に行われる2チャネルステレオ音声信号を得ることができる。また、本技術によれば、低音域専用チャネルの音声信号の処理のためのメモリ、演算量の削減を図ることができる。また、本技術によれば、例えば、実音場に通常の5.1チャネルの配置しかない場合であっても、7.1チャネルのフロント・ハイのフィルタ係数を容易に取得できる。本技術によれば、フィルタ係数を保持するメモリの容量の削減を図ることができる。
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、マルチチャネル音声信号からヘッドホン装置を駆動するための2チャネルの音声信号を生成する例を示した。ヘッドホン装置ではなく、例えば、リスナの側に配置される2チャネルスピーカを駆動する2チャネルの音声信号を生成する場合にも、本技術を同様に適用できることは勿論である。
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記信号処理部の上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定部をさらに備える
音声信号処理装置。
(2)上記係数設定部は、
上記デコードモード情報で示されるチャネルに対応したデジタルフィルタに、上記フォーマット情報で決まる想定チャネル配置に応じたフィルタ係数を設定する
前記(1)に記載の音声信号処理装置。
(3)上記信号処理部は、
複数のチャネルの音声信号の処理に兼用される上記デジタルフィルタを含む
前記(1)または(2)に記載の音声信号処理装置。
(4)上記兼用されるデジタルフィルタは、7.1チャネルの音声信号を構成するフロント・ハイの音声信号または7.1チャネルの音声信号を構成するバック・サラウンドの音声信号を処理する
前記(3)に記載の音声信号処理装置。
(5)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法。
(6)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(7)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
(8)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理部の少なくとも低域増強チャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタをIIRフィルタで構成する
音声信号処理装置。
(9)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
少なくとも低域増強チャネルの音声信号を上記デジタルフィルタとしてのIIRフィルタで処理する
音声信号処理方法。
(10)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
少なくとも低域増強チャネルの音声信号を上記デジタルフィルタとしてのIIRフィルタで処理する
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(11)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
少なくとも低域増強チャネルの音声信号を上記デジタルフィルタとしてのIIRフィルタで処理する
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
(12)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理部のフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータである
音声信号処理装置。
(13)上記実音場データには、フロントチャネルのスピーカ特性と該フロントチャネルの残響部分のデータが含まれる
前記(12)に記載の音声信号処理装置。
(14)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理ステップでフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータである
音声信号処理方法。
(15)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理ステップでフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータである
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(16)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
上記信号処理ステップでフロント・ハイのチャネルの音声信号を処理するデジタルフィルタに設定されるフィルタ係数は、実音場データと無響室データとを組み合わせて得られたデータである
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
(17)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記信号処理部のデジタルフィルタは、上記音声信号に対して、上記インパルス応答を周波数領域で畳み込み、
上記インパルス応答に対応したフィルタ係数として時系列係数データを保持する係数保持部と、
上記係数保持部に保持されている時系列係数データを読み出し、周波数領域データに変換して上記デジタルフィルタに設定する係数設定部とをさらに備える
音声信号処理装置。
(18)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記デジタルフィルタは、上記音声信号に対して、上記インパルス応答を周波数領域で畳み込み、
係数保持部に保持されている時系列係数データを読み出し、周波数領域データに変換して上記デジタルフィルタに設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法。
(19)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記デジタルフィルタは、上記音声信号に対して、上記インパルス応答を周波数領域で畳み込み、
係数保持部に保持されている時系列係数データ実時間データを読み出し、周波数領域データに変換して上記デジタルフィルタに設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(20)圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
上記デコードステップで得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップとを備え、
上記信号処理ステップでは、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
上記デジタルフィルタは、上記音声信号に対して、上記インパルス応答を周波数領域で畳み込み、
係数保持部に保持されている時系列係数データ実時間データを読み出し、周波数領域データに変換して上記デジタルフィルタに設定する係数設定ステップをさらに備える
音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
100・・・音声信号処理装置
101・・・制御部
102・・・入力端子
103・・・デコード部
103a・・・デコーダ
103b・・・ポストデコーダ
104・・・係数設定部
104a・・・係数保持部
104b・・・FFT部
105・・・信号処理部
106L,106R・・・出力端子

Claims (4)

  1. 圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコード部と、
    上記デコード部で得られた所定数のチャネルの音声信号に基づいて左チャネル音声信号および右チャネル音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理部とを備え、
    上記信号処理部は、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左チャネル音声信号を生成し、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右チャネル音声信号を生成し、
    上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記信号処理部の上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定部をさらに備え、
    上記信号処理部は、複数のチャネルの音声信号の処理に兼用される上記デジタルフィルタを含み、
    上記所定数のチャネルの音声信号は7.1チャネルの音声信号であり、上記兼用されるデジタルフィルタは、上記7.1チャネルの音声信号フロント・ハイの音声信号が含まれるときは当該フロント・ハイの音声信号を処理し、上記7.1チャネルの音声信号にバック・サラウンドの音声信号が含まれるときは当該バック・サラウンドの音声信号を処理する
    音声信号処理装置。
  2. 圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
    上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを有し、
    上記信号処理ステップでは、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
    上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに有し、
    上記所定数のチャネルの音声信号は7.1チャネルの音声信号であり、上記信号処理ステップでは、複数のチャネルの音声信号の処理に兼用される上記デジタルフィルタにより、上記7.1チャネルの音声信号フロント・ハイの音声信号が含まれるときは当該フロント・ハイの音声信号を処理し、上記7.1チャネルの音声信号にバック・サラウンドの音声信号が含まれるときは当該バック・サラウンドの音声信号を処理する
    音声信号処理方法。
  3. 圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
    上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを有し、
    上記信号処理ステップでは、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
    上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに有し、
    上記所定数のチャネルの音声信号は7.1チャネルの音声信号であり、上記信号処理ステップでは、複数のチャネルの音声信号の処理に兼用される上記デジタルフィルタにより、上記7.1チャネルの音声信号フロント・ハイの音声信号が含まれるときは当該フロント・ハイの音声信号を処理し、上記7.1チャネルの音声信号にバック・サラウンドの音声信号が含まれるときは当該バック・サラウンドの音声信号を処理する
    音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 圧縮音声ストリームをデコードして所定数のチャネルの音声信号を得るデコードステップと、
    上記デコードステップで得られる所定数のチャネルの音声信号に基づいて左音声信号および右音声信号の2チャネルの音声信号を生成する信号処理ステップを有し、
    上記信号処理ステップでは、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの左耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記左音声信号を生成し、
    上記所定数のチャネルの音声信号のそれぞれに対して各チャネルの音源位置からリスナの右耳までの経路に応じたインパルス応答をデジタルフィルタにより畳み込み、各チャネルにおける該畳み込み結果を加算して上記右音声信号を生成し、
    上記圧縮音声ストリームのフォーマット情報に基づいて、上記デジタルフィルタに上記インパルス応答に応じたフィルタ係数を設定する係数設定ステップをさらに有し、
    上記所定数のチャネルの音声信号は7.1チャネルの音声信号であり、上記信号処理ステップでは、複数のチャネルの音声信号の処理に兼用される上記デジタルフィルタにより、上記7.1チャネルの音声信号フロント・ハイの音声信号が含まれるときは当該フロント・ハイの音声信号を処理し、上記7.1チャネルの音声信号にバック・サラウンドの音声信号が含まれるときは当該バック・サラウンドの音声信号を処理する
    音声信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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