JP6004360B1 - 腹部用マッサージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被施療部を効果的にマッサージできる腹部用マッサージ装置を提供する。【解決手段】振動体13は、腹部の被施療部に接触させる作用面61を有するケース54に、超音波振動子と偏心モータとを収容する。超音波振動子と偏心モータとを制御部17により交互に駆動させる。超音波振動子による超音波振動によって被施療部の深部の患部に対するマッサージ効果を得ることができ、かつ、偏心モータによる低周波振動によって被施療部の表面に対するマッサージ効果を得ることができ、被施療部を効果的にマッサージできる。腹部でも知覚しやすい低周波振動を腹部では知覚しにくい超音波振動と交互に付与することで被験者にマッサージを実感させやすくなり、被験者にマッサージの充足感を与えることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、被験者の腹部をマッサージする腹部用マッサージ装置に関する。
従来、腹部の前面と両わき腹とに作用面を当接させた状態で偏心モータなどにより低周波振動を付与することで腹部の振動マッサージ効果を得るマッサージ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2014−42731号公報
しかしながら、上記のようなマッサージ装置は、低周波振動によるマッサージ効果を腹部に対して表面的に付与するに過ぎず、腹部の深部に位置する患部に対するマッサージ効果に乏しい。そのため、例えばがん治療の副作用や後遺症に起因する痛みなどを緩和するための、いわゆる支持療法に用いることができない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被施療部を効果的にマッサージできる腹部用マッサージ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の腹部用マッサージ装置は、腹部の被施療部に接触させる作用面を有するケース、このケースに収容され、前記作用面に対して超音波振動を生じさせる超音波振動子、前記ケースに収容され、前記作用面に対して低周波振動を生じさせる低周波振動子、及び前記ケースに着脱可能に設けられ前記作用面を構成する接触子を備えた振動体と、前記超音波振動子と前記低周波振動子とを交互に駆動させる制御部とを具備したものである。
請求項2記載の腹部用マッサージ装置は、腹部の被施療部に接触させる作用面を有するケース、このケースに収容されて前記作用面の背面側に取り付けられ、前記作用面に対して超音波振動を生じさせる超音波振動子、及び前記ケースに収容されて前記超音波振動子に対して絶縁された状態で前記超音波振動子に取り付けられ、前記作用面に対して低周波振動を生じさせる低周波振動子を備えた振動体と、前記超音波振動子と前記低周波振動子とを交互に駆動させる制御部とを具備したものである。
請求項3記載の腹部用マッサージ装置は、請求項記載の腹部用マッサージ装置において、振動体は、ケースに着脱可能に設けられ作用面を構成する接触子を備えたものである。
請求項4記載の腹部用マッサージ装置は、請求項1ないし3いずれか一記載の腹部用マッサージ装置において、制御部は、超音波が変調波により立ち上がりと立ち下がりが緩和されるように変調された超音波駆動信号により超音波振動子を駆動させるものである。
請求項5記載の腹部用マッサージ装置は、請求項1ないし4いずれか一記載の腹部用マッサージ装置において、振動体は、対をなして設けられ、制御部は、一の前記振動体の超音波振動子及び低周波振動子と、他の前記振動体の超音波振動子及び低周波振動子とを交互に駆動させるものである。
請求項6記載の腹部用マッサージ装置は、請求項1ないし5いずれか一記載の腹部用マッサージ装置において、低周波振動子は、偏心モータであるものである。
請求項1記載の腹部用マッサージ装置によれば、超音波振動子による超音波振動によって被施療部の深部の患部に対するマッサージ効果を得ることができ、かつ、低周波振動子による低周波振動によって被施療部の表面に対するマッサージ効果を得ることができ、被施療部を効果的にマッサージできるとともに、腹部でも知覚しやすい低周波振動を腹部では知覚しにくい超音波振動と交互に付与することで被験者にマッサージを実感させやすくなり、被験者にマッサージの充足感を与えることができ、かつ、ケースに着脱可能な接触子により作用面を構成することで、接触子をケースに対して着脱することにより必要に応じて交換し、振動体を衛生的に使用できる
請求項2記載の腹部用マッサージ装置によれば、超音波振動子による超音波振動によって被施療部の深部の患部に対するマッサージ効果を得ることができ、かつ、低周波振動子による低周波振動によって被施療部の表面に対するマッサージ効果を得ることができ、被施療部を効果的にマッサージできるとともに、腹部でも知覚しやすい低周波振動を腹部では知覚しにくい超音波振動と交互に付与することで被験者にマッサージを実感させやすくなり、被験者にマッサージの充足感を与えることができ、かつ、ケース内に超音波振動子と低周波振動子とをコンパクトに収容できるとともに、高電圧が加えられる超音波振動子に対して低周波振動子を確実に保護できる。
請求項3記載の腹部用マッサージ装置によれば、請求項記載の腹部用マッサージ装置の効果に加えて、ケースに着脱可能な接触子により作用面を構成することで、接触子をケースに対して着脱することにより必要に応じて交換し、振動体を衛生的に使用できる。
請求項4記載の腹部用マッサージ装置によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の腹部用マッサージ装置の効果に加えて、超音波を変調波により立ち上がりと立ち下がりが緩和されるように変調した超音波駆動信号によって超音波振動子を駆動させることで、被施療部をソフトで、なだらかかつ効果的にマッサージできる。
請求項5記載の腹部用マッサージ装置によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の腹部用マッサージ装置の効果に加えて、一の振動体の超音波振動子及び低周波振動子と、他の振動体の超音波振動子及び低周波振動子とを交互に駆動するので、被施療部となる腹部の互いに異なる複数位置に対をなす振動体のケースの作用面を接触させて使用することで、マッサージ効果をより高めることができる。
請求項6記載の腹部用マッサージ装置によれば、請求項1ないし5いずれか一記載の腹部用マッサージ装置の効果に加えて、低周波振動子を偏心モータとすることで、低周波振動を出力可能な低周波振動子を安価に、かつ、容易に構成できる。
(a)は本発明の一実施の形態の腹部用マッサージ装置を模式的に示す説明平面図、(b)はその説明側面図である。 (a)は同上腹部用マッサージ装置の振動体の分解断面図、(b)は振動体を作用面側から示す正面図、(c)は低周波振動子である偏心モータを示す正面図である。 同上腹部用マッサージ装置の内部構造を示すブロック図である。 (a)は同上腹部用マッサージ装置の制御部により生成される超音波信号を模式的に示す説明図、(b)は同上制御部により生成される変調波を模式的に示す説明図、(c)は同上制御部により生成される超音波駆動信号を模式的に示す説明図、(d)は同上制御部により生成される低周波信号を模式的に示す説明図、(e)は各振動体から出力される振動波形を模式的に示す説明図である。 同上腹部用マッサージ装置の振動体を配置する人体を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
図1ないし図3において、11は腹部用マッサージ装置(以下、単にマッサージ装置11という)を示し、このマッサージ装置11は、超音波を用いて人体の腹部をマッサージするものである。そして、このマッサージ装置11は、装置本体12と、この装置本体12に対して着脱可能で腹部に装着されてマッサージ振動を与える振動体13を保持する1以上、本実施の形態では対をなす(1対の)装着部15,15とを備えている。
装置本体12は、筐体16と、この筐体16の内部に収容された制御部17とを備え、例えば支持台やテーブルなどに据え置かれる据え置き型となっている。
筐体16は、密閉された四角形箱状に形成されており、使用者によって視認される前面に、例えば電源スイッチ、マッサージ時間の残り時間やマッサージの出力レベルなどを表示する各種表示部、マッサージの出力レベルを調整する複数のレベル調整手段、及び、マッサージの開始/中断(終了)を指示するスタート/ストップスイッチなどが配置されているとともに、装着部15が接続される1以上の接続端子部23が設けられている。
接続端子部23は、例えば丸型コネクタなどであり、制御部17と電気的に接続されている。
制御部17は、例えばマイコンなどの第1の制御部本体である第1の処理モジュール25と、第2の制御部本体である第2の処理モジュール26とを備え、図示しないコンセントを介して商用電源に接続される。なお、この制御部17には、音楽信号を出力するための音楽制御部である音楽モジュールなどをさらに備えていてもよい。また、処理モジュール25,26などに対しては、バッテリにより電源を供給してもよい。
第1の処理モジュール25は、図示しないタイマを内蔵してマッサージ時間を管理するとともに、各種信号を生成するものであり、信号線28と駆動信号線29a,29bとを介して、変調器31a,31bに電気的に接続されているとともに、制御信号線33a,33bを介して第1の増幅手段としての第1の増幅器34a,34bに電気的に接続され、かつ、制御信号線35を介して第2の処理モジュール26に電気的に接続されている。そして、第1の処理モジュール25は、例えば20kHz乃至200kHz、好ましくは30kHz程度の体内で長波長となる超音波の振動エネルギーであるキャリア波36(図4(a))を、信号線28を介して変調器31a,31bに出力し、このキャリア波36を、駆動信号線29a,29bを介して制御した変調器31a,31bでのパルス状の変調波37(図4(b))により変調して、その立ち上がり及び立ち下がりを緩和し、さらに、制御信号線33a,33bを介して制御した第1の増幅器34a,34bによって増幅(昇圧)した超音波駆動信号39a,39b(図4(c))をそれぞれ生成して出力可能となっている。なお、この超音波駆動信号39a,39bの出力は、レベル調整手段の操作によって外部から設定可能となっている。
ここで、変調波37は、0Vから徐々に出力が増加し、傾斜が徐々に増加した後、最大値近傍で保持し、その後徐々に減少してなだらかに0Vに減少する、滑らかな曲線状に形成されている。したがって、この変調波37によりキャリア波36が変調された超音波駆動信号39a,39bにより生じる超音波振動は、例えば矩形波やパルス波などの変節点を有する変調波により変調した場合のように衝撃波が生じることがなく、強い違和感を与えない、穏やかな振動となる。
また、超音波駆動信号39a,39bは、変調された穏やかな超音波振動を交互に所定間隔T1(例えば1.5秒)で、この所定間隔T1よりも短い所定継続時間T2(例えば0.3〜0.5秒)ずつ出力するように生成されている。
第2の処理モジュール26は、信号線41及び制御信号線42a,42bを介して第2の増幅手段としての第2の増幅器43a,43bと電気的に接続されている。そして、第2の処理モジュール26は、直流パルス信号を制御信号線42a,42bを介して制御した第2の増幅器43a,43bによって増幅(昇圧)した低周波駆動信号44a,44b(図4(d))をそれぞれ生成して出力可能となっている。この低周波駆動信号44a,44bにより後述する偏心モータ56で低周波振動が生じる。なお、第1の処理モジュール25と第2の処理モジュール26とは一体に設けられていてもよい。
低周波駆動信号44a,44bは、パルス波を交互に所定間隔T1(例えば1.5秒)で、この所定間隔T1よりも短い所定継続時間T3ずつ出力するように生成されている。この所定継続時間T3は、超音波駆動信号39a,39bの所定継続時間T2と同一でもよいし、異なっていてもよい。また、この所定継続時間T3は、固定としてもよいし、使用者(施療者)が図示しないボリュームなどの設定手段により、例えば0〜0.5秒などの間で複数段階、あるいは無段階に設定可能としてもよい。この場合、0秒に設定したときには、低周波振動が出力されなくなる。
そして、第1の処理モジュール25と第2の処理モジュール26とは、制御信号線35を介して互いにタイミングを同期して動作され、振動体13毎には、超音波振動と低周波振動とが互いに駆動期間が重ならないように交互に、換言すれば超音波を出力しているときには低周波を出力しないように、低周波を出力しているときには超音波を出力しないように駆動され、対をなす振動体13,13については、一方が超音波及び低周波を出力する期間と他方が超音波及び低周波を出力する期間とが重ならないように、換言すれば一方が超音波、低周波と順次出力した後に他方が超音波、低周波と順次出力するように制御部17により交互駆動される。
一方、各装着部15は、接続端子部23と接続されるコネクタ部45を一端部に有するケーブル部46と、このケーブル部46の他端部に接続された装着部本体48と、この装着部本体48を保持する保持部49とを備えている。
コネクタ部45は、装置本体12の接続端子部23に着脱されることでこの接続端子部23側と電気的に接離されるようになっている。
ケーブル部46は、振動体13から導出された図示しないリード線と電気的に接続された図示しない各種配線が互いに絶縁された状態で被覆されて構成されており、これら配線がコネクタ部45と電気的に接続されている。
装着部本体48は、上記振動体13と、クッション性を有しこの振動体13を保持する直方体状の保持部としてのパッド部51とを備えている。
装着部本体48を構成する振動体13は、ケース54と、このケース54に収容された1つの超音波振動子55と、ケース54に収容された1つの低周波振動子である偏心モータ56とを備えている。
ケース54は、例えば中空な略円柱状に形成されている。このケース54には、被施療部に対して接触される作用面61が設定されており、本実施の形態では、作用面61は、ケース54に対して着脱可能、すなわち交換可能な接触子である接触盤62によって構成されている。また、このケース54には、パッド部51に対して振動体13を抜け止めするためのフランジ部64が設けられている。そして、このケース54は、例えばフランジ部64の位置において、作用面61を備える前ケース66とこの前ケース66よりも容積が大きい後ケース67とに2分割されて構成され、これら前ケース66と後ケース67とが接着剤などにより互いに固定されることで超音波振動子55及び偏心モータ56を内部に収容した状態で閉塞されるようになっている。また、このケース54には、超音波振動子55及び偏心モータ56と電気的に接続された図示しないリード線を外部に導出するための図示しない導出孔が開口されている。そして、振動体13は、ケース54の前ケース66側、すなわち作用面61(接触盤62)がパッド部51の外部に露出するようにパッド部51に取り付けられ、ケース54の後ケース67側がパッド部51に埋め込まれフランジ部64により抜け止めされている。
接触盤62は、本実施の形態において、ケース54(前ケース66)に設けられた凹部69に嵌着され、略面一な作用面61を構成するようになっている。
超音波振動子55は、制御部17から出力された超音波駆動信号39a,39bにより動作されて超音波周波数で振動するもので、例えばバイモルフ型のセラミック圧電振動子が用いられる。すなわち、この超音波振動子55は、複数、例えば2枚の(一方及び他方の)圧電素子71a,71bと3枚の電極である電極72a,72b,72cとが順次積層され、これら圧電素子71a,71bが剛体である(一方及び他方の)振動部材73a,73bにより挟まれ、かつ、これら振動部材73a,73bがボルト74によって締め付け固定された、既知の構造を有している。また、この超音波振動子55は、ケース54に対して作用面61の背面側に接着剤75を介して固定されている。したがって、この超音波振動子55は、ケース54全体(作用面61(接触盤62))に対して直接超音波振動を伝達するように配置されている。
偏心モータ56は、直流駆動されるモータ本体77と、このモータ本体77の回転軸77aの先端に偏心して取り付けられた偏心錘78とを備える既知の構造を有している。また、この偏心モータ56は、例えばシート状の絶縁体79を介して超音波振動子55に固定されている。すなわち、この偏心モータ56は、超音波振動子55に印加される高圧に対して絶縁された状態で配置されている。このため、偏心モータ56は、ケース54に対して非接触状態でこのケース54に収容されている。したがって、この偏心モータ56は、ケース54全体(作用面61(接触盤62))に対して超音波振動子55を介して間接的に例えばサイン波による低周波振動を伝達するように配置されている。この低周波振動の振幅は、例えば超音波振動子55による超音波振動の振幅の半分程度となっている。
また、パッド部51は、振動体を弾性的に保持するもので、例えば直方体状に形成されている。このパッド部51の内部には、ケーブル部46が引き込まれており、振動体13から導出されたリード線がケーブル部46に接続されている。
保持部49は、例えば布などによって薄板状に形成されており、パッド部51に対して振動体13と反対側に固着されている。この保持部49は、例えば被験者に対して巻き付けることで装着部15を被験者に固定する帯状などに形成することもできる。
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
使用者は、予め装着部15のケーブル部46の先端部のコネクタ部45を装置本体12の接続端子部23に装着しておく。そして、装着部15,15は、例えば被験者Bの腹部を前後に挟む位置P1,P2に装着される(図5)。
この状態で、スタート/ストップスイッチを操作することにより、商用電源、あるいはバッテリにより供給された電力によって、制御部17の処理モジュール25,26が、振動体13,13を交互駆動させ、超音波振動及び低周波振動を所定のマッサージ時間、例えば20分間または10分間、出力する。
超音波振動は、制御部17の第1の処理モジュール25から、信号線28を介して変調器31a,31bへと出力されたキャリア波36が変調波37により変調されて、立ち上がりと立ち下がりとが緩和されるとともに、第1の増幅器34a,34bにより増幅された超音波駆動信号39a,39bにより超音波振動子55,55から作用面61(接触盤62)を介して被験者Bへと出力される。また、低周波振動は、制御部17の第2の処理モジュール26から、信号線41を介して出力され第2の増幅器43a,43bにより増幅されたパルス信号である低周波駆動信号44a,44bにより偏心モータ56が偏心回転されて作用面61(接触盤62)を介して被験者Bへと出力される。
すなわち、一方の振動体13において、例えば約10000〜15000回ずつ程度の超音波振動が所定間隔T1(例えば1.5秒)より短い所定継続時間T2(例えば0.3〜0.5秒)出力された後、低周波振動が所定間隔T1より短い所定継続時間T3(例えば0.3〜0.5秒)出力され、一方の振動体13の超音波振動の開始から所定間隔T1後に、他方の振動体13において、超音波振動が所定継続時間T2出力された後、低周波振動が所定継続時間T3出力される。したがって、装着部15,15は、超音波振動子55による超音波振動と偏心モータ56による低周波振動とが順次出力される振動Ba,Bbを、所定間隔T1毎に一方の振動体13と他方の振動体13とで交互に間欠的に、互いに駆動期間が重ならないように繰り返す(図4(e))ことで、超音波振動により被験者Bの腹部の内部がマッサージされ、低周波振動により被験者Bの腹部の表面がマッサージされる。なお、各振動体13において、超音波振動の出力タイミングと低周波振動の出力タイミングとの間隔T4は、超音波振動と低周波振動とが重ならないようにすれば任意に設定できるが、例えば所定間隔T1の1/2(例えば0.75秒)とする。この場合、振動体13,13全体として見ると、被験者Bに対しては、超音波振動と低周波振動とが間隔T4で交互に出力される。
上記の振動の出力は、それぞれ使用者などがレベル調整手段により所望のレベルに設定する。
マッサージ時間が終了した場合、あるいは、スタート/ストップスイッチが再度操作された場合には、電源供給、あるいは処理モジュール25,26からの信号を停止信号としたり、制御信号の出力を停止したりして、マッサージを停止する。
このように、超音波振動子55による超音波振動によって被施療部の深部の臓器などの血行を促進して患部に対するマッサージ効果を得ることができ、かつ、偏心モータ56による低周波振動によって被施療部の表面に対するマッサージ効果を得ることができ、被施療部を効果的にマッサージできる。したがって、例えばがん治療に伴う副作用や後遺症を緩和するための支持療法に適用できる。また、腹部では知覚しにくい超音波振動単独でのマッサージの場合には被験者Bがマッサージを実感しにくく物足りなさを覚えるおそれがあるのに対して、本実施の形態では、被験者Bの腹部でも知覚しやすい低周波振動を超音波振動と交互に付与することで、被験者Bにマッサージを実感させやすくなり、被験者にマッサージの充足感を与えることができる。
また、振動体13は、作用面61の背面側に超音波振動子55を取り付け、偏心モータ56を超音波振動子55に対して絶縁された状態で超音波振動子55に取り付けるため、ケース54内に超音波振動子55と偏心モータ56とをコンパクトに収容できるとともに、高電圧が加えられる超音波振動子55に対して偏心モータ56を確実に保護できる。
さらに、ケース54に着脱可能な接触盤62により作用面61を構成することで、接触盤62をケース54に対して着脱することにより、例えば定期メンテナンス時などに必要に応じて交換し、振動体13を衛生的に使用できる。
また、超音波を変調波により立ち上がりと立ち下がりが緩和されるように変調した超音波駆動信号によって超音波振動子55を駆動させることで、被施療部をソフトで、なだらかかつ効果的にマッサージできる。
さらに、一の振動体13の超音波振動子55及び偏心モータ56と、他の振動体13の超音波振動子55及び偏心モータ56とを交互に駆動するので、被施療部となる腹部の互いに異なる複数位置(例えば位置P1,P2)に対をなす振動体13,13のケース54の作用面61を接触させて使用することで、マッサージ効果をより高めることができる。
そして、低周波振動子として偏心モータ56を用いることで、低周波振動を出力可能な低周波振動子を安価に、かつ、容易に構成できる。
なお、上記一実施の形態において、超音波振動子55による超音波振動の後に偏心モータ56による低周波振動を出力するように構成したが、偏心モータ56による低周波振動の後に超音波振動子55による超音波振動を出力するように構成してもよい。すなわち、各振動子13において、超音波振動子55による超音波振動と偏心モータ56による低周波振動とは、いずれか一方の後に他方が、互いの駆動期間が重ならないように順次出力されるように制御部17により超音波振動子55と偏心モータ56との駆動を制御すればよい。
また、装着部15は、1つでもよいし、3つ以上でもよい。装着部15が1つの場合には、振動体13は、所定間隔毎に超音波振動と低周波振動とが交互に間欠的に出力されるように制御部17が超音波振動子55と偏心モータ56とをそれぞれ駆動させればよい。
さらに、低周波振動子としては、偏心モータ56以外の任意の振動子を用いることができる。
本発明は、例えばがん治療に伴う副作用や後遺症を緩和する支持療法に好適に用いることができる。
11 腹部用マッサージ装置
13 振動体
17 制御部
36 超音波であるキャリア波
37 変調波
39a,39b 超音波駆動信号
54 ケース
55 超音波振動子
56 低周波振動子である偏心モータ
61 作用面
62 接触子である接触盤

Claims (6)

  1. 腹部の被施療部に接触させる作用面を有するケース、このケースに収容され、前記作用面に対して超音波振動を生じさせる超音波振動子、前記ケースに収容され、前記作用面に対して低周波振動を生じさせる低周波振動子、及び前記ケースに着脱可能に設けられ前記作用面を構成する接触子を備えた振動体と、
    前記超音波振動子と前記低周波振動子とを交互に駆動させる制御部と
    を具備したことを特徴とする腹部用マッサージ装置。
  2. 腹部の被施療部に接触させる作用面を有するケース、このケースに収容されて前記作用面の背面側に取り付けられ、前記作用面に対して超音波振動を生じさせる超音波振動子、及び前記ケースに収容されて前記超音波振動子に対して絶縁された状態で前記超音波振動子に取り付けられ、前記作用面に対して低周波振動を生じさせる低周波振動子を備えた振動体と、
    前記超音波振動子と前記低周波振動子とを交互に駆動させる制御部と
    を具備したことを特徴とする腹部用マッサージ装置。
  3. 振動体は、ケースに着脱可能に設けられ作用面を構成する接触子を備えた
    ことを特徴とする請求項記載の腹部用マッサージ装置。
  4. 制御部は、超音波が変調波により立ち上がりと立ち下がりが緩和されるように変調された超音波駆動信号により超音波振動子を駆動させる
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の腹部用マッサージ装置。
  5. 振動体は、対をなして設けられ、
    制御部は、一の前記振動体の超音波振動子及び低周波振動子と、他の前記振動体の超音波振動子及び低周波振動子とを交互に駆動させる
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の腹部用マッサージ装置。
  6. 低周波振動子は、偏心モータである
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一記載の腹部用マッサージ装置。
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