JP6004294B2 - インパクト回転工具 - Google Patents

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Description

本発明は、インパクト回転工具に関する。
従来、電動モータ等により回転駆動される駆動軸に連結されたハンマが、アンビルに打撃を加えることにより生じる衝撃トルクを利用してネジ締め等を行うインパクト工具がある。こうしたインパクト回転工具として、ハンマがアンビルに打撃を加えるインパクトモードと、アンビルを駆動軸と一体的に回転させるドリルモードとを切り替え可能なものが知られている(例えば、特許文献1)。
図7に示すように、特許文献1のインパクト回転工具81では、アンビル82は駆動軸83と同軸上で相対回転可能に配置されている。駆動軸83の外周には、アンビル82の腕部82aに対して周方向に係合する爪部84aを有するハンマ84が嵌合されており、ハンマバネ85によってアンビル82側に付勢されている。このハンマ84は、駆動軸83との相対回転によりアンビル82と反対側に移動するように、駆動軸83の外周にカム結合されている。これにより、駆動軸83からハンマ84を介してアンビル82に加わる負荷トルクが所定値を超え、駆動軸83がハンマ84(アンビル82)に対して相対回転すると、ハンマ84がハンマバネ85の付勢力に抗してアンビル82と反対側に移動する。そして、爪部84aが腕部82aを乗り越えると、ハンマ84は、ハンマバネ85の付勢力によってアンビル82側に移動しつつ回転してその爪部84aが腕部82aに打撃を加えることでアンビル82を回転させる。なお、こうした一連のインパクト動作は、駆動軸83の回転に伴って間欠的に繰り返される。
また、駆動軸83には、アンビル82側に開口した断面六角形状の駆動軸穴91が形成されるとともに、アンビル82には、駆動軸83側に開口した断面六角形状のアンビル穴92が形成されている。駆動軸穴91には、駆動軸穴91及びアンビル穴92に対して周方向に係合可能な六角柱状の連結部材93が軸方向移動可能に挿入されている。この連結部材93は、図示しない切替スイッチの操作に連動して軸方向移動する切替軸94に対して回転可能に嵌合されるとともに、切替軸94のアンビル82側端部に固定された規制部材95によって切替軸94に対する軸方向移動が規制されている。そして、切替スイッチ(切替軸94)の位置に応じて連結部材93が駆動軸穴91のみに係合することで、駆動軸83とアンビル82(ハンマ84)との相対回転が許容されてインパクトモードになる。一方、連結部材93が駆動軸穴91及びアンビル穴92の双方に係合することで、駆動軸83とアンビル82との相対回転が規制されてドリルモードになる。
特許第3911905号公報
ところで、規制部材95には、連結部材93から大きな力が繰り返し作用することで、該規制部材95の寿命が低下する虞があった。
本発明の目的は、規制部材の寿命の低下を抑制することのできるインパクト回転工具を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のインパクト回転工具は、回転動力源によって回転駆動される駆動軸と、前記駆動軸と同軸上で相対回転可能に配置されるアンビルと、前記アンビルと周方向に係合するとともに前記駆動軸との相対回転により前記アンビルと反対側に移動するように該駆動軸の外周に連結されるハンマと、前記ハンマを前記アンビル側に付勢する付勢部材と、を備え、前記ハンマが前記アンビルに打撃を加えるインパクトモードと、前記駆動軸と前記アンビルとが一体回転するドリルモードとを切り替える切替機構が設けられたインパクト回転工具において、前記切替機構は、前記駆動軸に形成された駆動軸穴、及び前記アンビルに形成されたアンビル穴のそれぞれに対して周方向に係合可能な連結部材と、前記連結部材が相対回転可能に嵌合される切替軸と、前記連結部材の前記切替軸に対する軸方向移動を規制する規制部材と、を備え、前記切替軸を移動させて前記連結部材を前記駆動軸穴のみに係合させることでインパクトモードとし、前記連結部材を前記駆動軸穴及び前記アンビル穴の双方に係合させることでドリルモードとするものであって、前記連結部材と前記規制部材との間には、弾性部材が設けられ、前記弾性部材は前記連結部材の前面に形成された凹部に設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、規制部材の寿命の低下を抑制することができる。
一実施形態のインパクト回転工具の斜視図。 (a)は一実施形態のインパクト回転工具におけるインパクトモード時の内部の概略構成を示す部分断面図、(b)は同じく連結部材近傍の拡大断面図。 (a)は一実施形態のインパクト回転工具におけるドリルモード時の内部の概略構成を示す一部断面図、(b)は同じく連結部材近傍の拡大断面図。 一実施形態のインパクト回転工具のインパクト発生部の断面図(図2のA−A断面図)。 駆動軸穴における逃がし部の断面図(図2のB−B断面図)。 別例の駆動軸穴における逃がし部の断面図。 従来のインパクト回転工具における内部の概略構成を示す部分断面図。
以下、インパクト回転工具の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すインパクト回転工具1は、片手で把持可能な手持ち式であり、例えばインパクトドライバー又はドリルドライバーとして、その用途に応じて機能を切り換えて使用されるものである。同図に示すように、インパクト回転工具1は、円筒状の胴部2aと、胴部2aの長手方向途中から下方に延出形成された把持部2bとを有するT字状の本体ケース2を備えている。把持部2bの下端には、電池パック装着部2cが形成され、この電池パック装着部2cには電池パック3が着脱可能に装着されている。また、把持部2bには、インパクト回転工具1のオンオフを切り換えるトリガスイッチ4が設けられている。なお、以下の説明では、胴部2aの長手方向を前後方向とする。
図2(a)及び図3(b)に示すように、胴部2a内には、その後方側(同図中、右側)の位置に回転動力源としての電動モータ5が収容され、その前方側(同図中、左側)の位置に電動モータ5の回転を減速して駆動軸6に伝達する動力伝達部7が収容されている。また、動力伝達部7の前方側には、駆動軸6に伝達された回転をパルス状のトルクに変換するインパクト発生部8が収容されている。なお、胴部2aの前端部には、先端工具(図示略)を着脱可能に保持するチャック9が設けられている。
先ず、動力伝達部の構成について説明する。
動力伝達部7は、胴部2a内に固定されるギアケース11と、ギアケース11内に収容される減速機構12と、減速機構12を介して駆動軸6に伝達される電動モータ5のトルクを調整するクラッチ機構13とを有している。ギアケース11は、後方側が開口した有底円筒状に形成されており、その底部11aには前方側に突出する筒状の支持筒部11bが形成されている。
減速機構12は、2段(電動モータ5(後方側)側から順に1,2段)の減速機構12a,12bを有する遊星歯車機構にて構成されている。電動モータ5の回転軸5aには、1段目の第1減速機構12aの第1太陽ギア21aが一体回転可能に設けられている。第1減速機構12aは、第1太陽ギア21aの周囲に配置されて噛合される複数の第1遊星ギア22aと、第1遊星ギア22aと噛合される第1リングギア23aと、第1遊星ギア22aを回転可能に支持する第1キャリア24aとを有している。第1リングギア23aは、ギアケース11に対して回転軸5aの軸線回りに回転不能に固定されている。第1遊星ギア22aは、第1連結ピン25aを介して第1キャリア24aに回転可能に支持されており、回転軸5aの回転に伴って第1連結ピン25aの軸線周りに自転しつつ、第1太陽ギア21aの周囲を公転(周回)する。
第1キャリア24aには、移動キャリア26が第1連結ピン25aを介して一体回転可能かつ軸方向移動可能に保持されている。移動キャリア26は、接続部材27を介して本体ケース2に前後方向にスライド可能に設けられた切替スイッチ28に連結されており、切替スイッチ28の操作に連動して前後方向(軸方向)に移動する。なお、本実施形態の接続部材27は、周方向に延びる円弧状の線バネにより構成されており、移動キャリア26の外周面に形成された環状溝29に連結されている。
移動キャリア26の前面には、2段目の第2減速機構12bの第2太陽ギア21bが一体的に設けられている。第2減速機構12bは、移動キャリア26(第2太陽ギア21b)が前方側に移動した状態(図3参照)で、第2太陽ギア21bの周囲に配置されて噛合される複数の第2遊星ギア22bを備えている。また、第2減速機構12bは、第2遊星ギア22bと噛合される第2リングギア23bと、第2連結ピン25bを介して第2遊星ギア22bを回転可能に支持する第2キャリア24bとを有している。第2太陽ギア21bには、前方側に突出した軸状の連結軸部31が一体的に設けられている。連結軸部31には、軸方向に貫通した貫通孔32が形成されるとともに、連結軸部31の前端部には、歯車状の直結部33が形成されている。第2キャリア24bには、前方側に突出した円筒状の連結筒部34が一体的に設けられており、連結筒部34の後端部には、連結軸部31の直結部33と一体回転可能に係合する直結部35が形成されている。また、連結筒部34の前方部は、駆動軸6の後端部と一体回転可能に連結されている。なお、第2リングギア23bは、ギアケース11内に回転可能に設けられるとともに、第2キャリア24bは、連結筒部34がギアケース11の支持筒部11b内に配置される態様で該ギアケース11に対して回転可能に支持されている。
このように構成された減速機構12では、図2(a)に示すように、移動キャリア26がギアケース11内の後方側に位置すると、第2太陽ギア21bの直結部33が第2キャリア24bの直結部35と係合し、第2太陽ギア21bと第2キャリア24bとが一体回転する。これにより、電動モータ5の回転が第1減速機構12aのみで減速されて駆動軸6に伝達される。一方、図3(b)に示すように、移動キャリア26がギアケース11内における前方側に位置すると、直結部33,35の係合が解除されるとともに、第2太陽ギア21bが第2遊星ギア22bと噛合する。これにより、電動モータ5の回転が第1及び第2減速機構12a,12bで減速されて駆動軸6側に伝達される。
クラッチ機構13は、図3に示す第2太陽ギア21bが第2遊星ギア22bと噛合した状態(後述するドリルモード時)において、第2リングギア23bに加わる負荷トルクが所定トルク以下の場合にはその回転を規制し、所定トルクを超える場合には第2リングギア23bを空転させるように構成されている。
詳しくは、第2リングギア23bの前面には、軸方向に突出する複数の突部(図示略)が周方向に等角度間隔で形成されており、ギアケース11の底部11aに形成された挿入孔(図示略)には、突部に係合するボール43が挿入されている。また、クラッチ機構13は、クラッチ板44を介してボール43を第2リングギア23b側に付勢するクラッチバネ45と、ギアケース11の支持筒部11bに螺着されてクラッチバネ45の圧縮量を調整可能な調整部材46とを有している。したがって、第2リングギア23bに加わる負荷トルクがクラッチバネ45にて付勢されるボール43と突部との間の係合力よりも低い状態では、クラッチ機構13によって第2リングギア23bの回転が規制される。これにより、第2キャリア24bが回転し、減速機構12の出力が駆動軸6側に伝達される。これに対し、第2リングギア23bに加わる負荷トルクがクラッチバネ45にて付勢されるボール43と突部との間の係合力よりも高くなると、第2リングギア23bがボール43を押し戻して空転する。これにより、第2キャリア24bが回転せず、減速機構12の出力が駆動軸6側に伝達されなくなる。
次に、インパクト発生部の構成について説明する。
インパクト発生部8は、上記駆動軸6と、駆動軸6と同軸上で相対回転可能に配置されるアンビル51と、駆動軸6の外周に嵌合されるハンマ52と、ハンマ52をアンビル51側に付勢する付勢部材としてのハンマバネ53とを備えている。駆動軸6は、前後方向に延びる軸状に形成されている。図2(b)及び図3(b)に示すように、駆動軸6には、アンビル51側(前方側)に開口した駆動軸穴54が形成されるとともに、駆動軸穴54の底面に開口して前後方向(軸方向)に貫通した挿通孔55が形成されている。
アンビル51は、前後方向に延びる軸状に形成されており、アンビル51の前端部には先端工具が一体回転可能に連結されるようになっている。図4に示すように、アンビル51の後端部には、径方向外側に延出された複数(本実施形態では、2本)の腕部51aが形成されている。なお、腕部51aは180°間隔で形成されている。また、図2(b)及び図3(b)に示すように、アンビル51には、駆動軸6側(後方側)に開口する支持穴57が駆動軸6と同軸上に形成されている。さらに、アンビル51には、支持穴57の底面に開口したアンビル穴58が駆動軸穴54と同軸上に形成されている。そして、駆動軸6は、その前端部が支持穴57内に挿入されることで、アンビル51によって回転可能に支持されている。また、駆動軸6とアンビル51との間には、軸方向のガタ(隙間)が設けられており、駆動軸6は僅かに軸方向移動可能となっている。
ハンマ52は、円環状に形成されている。図4に示すように、ハンマ52の前面には、前方側に突出してアンビル51の腕部51aと周方向に係合する複数(本実施形態では、2つ)の爪部52aが形成されている。なお、本実施形態の爪部52aは、扇形状に形成されており、180°間隔で設けられている。また、図2(a)及び図3(a)に示すように、ハンマバネ53は、駆動軸6に固定された円環状のバネ受け62との間で圧縮された状態で配置されている。なお、本実施形態のハンマバネ53は、コイルスプリングにより構成されている。そして、ハンマ52は、駆動軸6との相対回転によりアンビル51と反対側(後方側)に移動するようにカム結合されている。具体的には、駆動軸6の外周面には、その軸線に対して所定の傾斜角(リード角)を有するカム溝63が形成されるとともに、ハンマ52の内周面には、直線状のカム溝64が形成されている。そして、ハンマ52は、カム溝63,64間に挟み込まれるボール65を介して駆動軸6の外周に嵌合している。
これにより、インパクト発生部8では、ハンマ52は、駆動軸6が相対回転すると、ボール65がカム溝63,64間で転動することでハンマバネ53の付勢力に抗してアンビル51と反対側に移動する。そして、爪部52aが腕部51aを乗り越えると、ハンマバネ53の付勢力によってアンビル51側に移動しつつ回転してその爪部52aが腕部51aに打撃を加える。なお、こうした一連のインパクト動作は、駆動軸6の回転に伴って間欠的に繰り返される。
また、インパクト発生部8には、ハンマ52がアンビル51に打撃を加えるインパクトモードと、アンビル51を駆動軸6と一体的に回転させるドリルモードとを切り替える切替機構71が設けられている。切替機構71は、駆動軸穴54及びアンビル穴58のそれぞれに対して周方向に係合可能な連結部材72と、連結部材72が相対回転可能に嵌合されるとともに切替スイッチ28の操作に連動して軸方向移動する切替軸73とを備えている。そして、切替機構71は、切替スイッチ28の操作に応じて切替軸73を移動させ、連結部材72を駆動軸穴54のみに係合させることで、駆動軸6とアンビル51(ハンマ52)との相対回転を許容し、インパクトモードとする。一方、連結部材72を駆動軸穴54及びアンビル穴58の双方に係合させることで、駆動軸6とアンビル51(ハンマ52)との相対回転を規制し、ドリルモードとする。
詳述すると、図2(b)及び図3(b)に示すように、連結部材72は前後方向に延びる六角柱状に形成されており、連結部材72には前後方向(軸方向)に貫通した嵌合孔74が形成されている。連結部材72の軸方向長さは駆動軸穴54の軸方向長さよりも短く設定されており、連結部材72は駆動軸穴54内に完全に収容可能となっている。
図2(b)に示すように、駆動軸穴54は、インパクトモード時において、連結部材72と周方向に係合する係合部75及び連結部材72が非接触となる逃がし部76を有している。より具体的には、図4に示すように、係合部75の断面は、連結部材72の外径(連結部材72の断面がなす六角形の内接円の直径)と略同じ内径を有する断面六角形状に形成されている。図5に示すように、逃がし部76の断面は、連結部材72の外径よりも大きな内径を有する断面六角形状に形成されている。換言すると、逃がし部76は、駆動軸6の周方向に延びる環状の溝状とされ、係合部75の内周面における後方側部分に形成されている。そして、係合部75は、インパクトモード時に連結部材72の前端部が挿入されるとともに、ドリルモード時に連結部材72の後端部が逃がし部76内に突出しないような軸方向範囲には亘って形成されている。また、アンビル穴58の断面は、その軸方向の略全体に亘って連結部材72の外径と略同じ内径を有する六角形状に形成されている。
図2(b)及び図3(b)に示すように、切替軸73の前端部には、その後方側の部分よりも小径の小径部73aが形成されるとともに、小径部73aの外周には、連結部材72が回転可能に嵌合されている。そして、小径部73aの前端部(アンビル51側端部)には、連結部材72の前面と隣接するように規制部材としての規制ピン77が固定されている。なお、規制ピン77は、切替軸73と直交する方向に延びる棒状に形成されている。これにより、連結部材72は、切替軸73の段差部73bと規制ピン77との間で挟まれることで、切替軸73に対する軸方向移動が規制されている。
また、連結部材72の前面には、凹部78が形成されており、凹部78にはゴム等の弾性部材79が設置されている。図4に示すように、凹部78は、規制ピン77の軸方向長さよりも大きな内径を有する丸穴状に形成されている。つまり、連結部材72は、規制ピン77に直接接触しておらず、規制ピン77との間には弾性部材79が介在されている。
図2(a)及び図3(a)に示すように、切替軸73は、駆動軸6の挿通孔55内に挿通されており、その後端部が駆動軸6の後方側に突出している。そして、切替軸73の後端部は第2太陽ギア21bの貫通孔32に圧入されることで、第2太陽ギア21bと一体回転可能かつ軸方向移動不能に固定されている。これにより、切替軸73は、切替スイッチ28の操作に連動して、第2太陽ギア21b(移動キャリア26)と一体で軸方向移動するようになっている。
次に、本実施形態のインパクト回転工具の作用について説明する。
インパクト回転工具1をインパクトドライバーとして使用する際には、切替スイッチ28を後方側に移動させることで、切替軸73とともに連結部材72を後方側に移動させる。これにより、図2に示すように、連結部材72が駆動軸穴54のみに係合してインパクトモードとなる。このインパクトモード時には、インパクト動作により生じる衝撃トルクによってアンビル51が回転してネジ締め等が行われる。
一方、インパクト回転工具1をドリルドライバーとして使用する際には、切替スイッチ28を前方側に移動させることで、切替軸73とともに連結部材72を前方側に移動させる。これにより、図3に示すように、連結部材72が駆動軸穴54及びアンビル穴58の双方に係合してドリルモードとなる。このドリルモード時には、減速機構12a,12bによって減速して駆動軸6に伝達される電動モータ5のトルクによってアンビル51が回転してネジ締め等が行われる。
ここで、上記のように駆動軸6とアンビル51との間には、軸方向のガタが存在するため、インパクト動作が行われる度に、駆動軸6がアンビル51側に移動する。このとき、連結部材72は、駆動軸6との接触部分で生じる摩擦力によって規制ピン77側に押圧されるため、この摩擦力に応じた力が連結部材72から規制ピン77に加わることになる。そして、駆動軸6と連結部材72との間で生じる摩擦力は、各部品の組み立て誤差等に起因して、連結部材72の一部が駆動軸穴54の内周面に対して強く接触することで大きくなる。
この点、本実施形態の駆動軸穴54には、逃がし部76が形成されているため、逃がし部76を設けない場合に比べ、連結部材72の駆動軸穴54に対する接触面積が小さくなる。そのため、各部品の組み立て誤差等が存在しても、インパクト動作の際に駆動軸6と連結部材72との間で生じる摩擦力によって、該連結部材72が強く押圧されることが抑制される。その結果、連結部材72から規制ピン77に大きな力が作用することが抑制される。さらに、連結部材72から規制ピン77に加わる力は、連結部材72と規制ピン77との間に設けられた弾性部材79が弾性変形することで吸収される。また、駆動軸穴54には、係合部75が形成されているため、駆動軸穴54の内径を軸方向全体に亘って連結部材72の外径よりも大きくした場合と異なり、連結部材72が駆動軸穴54で駆動軸6に対して相対回転することが抑制される。そのため、連結部材72の角部が駆動軸穴54の内周面に接触して、駆動軸6に過度な負荷が加わることが抑制される。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)駆動軸穴54に、インパクトモード時に連結部材72の一部が非接触となる逃がし部76を形成することで、上記のように連結部材72から規制ピン77に大きな力が加わることが抑制されるため、規制ピン77の寿命が低下することを抑制できる。また、駆動軸穴54に係合部75を形成することで、駆動軸6に過度な負荷が加わることが抑制されるため、駆動軸6の寿命が低下することを抑制できる。
(2)連結部材72と規制ピン77との間に弾性部材79を設けることで、弾性部材79によって連結部材72から規制ピン77に加わる力が吸収されるため、規制ピン77に加わる力を低減でき、その寿命が低下することをより抑制できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ハンマ52をアンビル51側に付勢する付勢部材としてコイルスプリングからなるハンマバネ53を用いたが、例えば皿バネ等を用いてもよい。
・上記実施形態では、連結部材72の切替軸73に対する軸方向移動を規制する規制部材として棒状の規制ピン77を用いたが、これに限らず、例えばスナップリング等を用いてもよい。
・上記実施形態では、逃がし部76を駆動軸6の周方向に延びる環状の溝状とし、係合部75の内周面における後方側部分に形成することで、連結部材72の後端部における外周面が全周に亘って接触しないようにした。しかし、これに限らず、例えば図6に示すように、逃がし部76を軸方向に延びる線状の溝状としてもよい。なお、図6に示す例では、複数(6つ)の逃がし部76が周方向に等角度間隔で形成されている。
・上記実施形態では、駆動軸穴54、アンビル穴58及び連結部材72の断面を六角形状に形成した。しかし、これに限らず、これらの断面は、駆動軸穴54及びアンビル穴58のそれぞれに対して連結部材72が周方向に係合することができる非円形状であればよく、例えば四角形状や楕円形状等、適宜変更可能である。
・上記実施形態では、本発明を電動モータ5を回転動力源とするインパクト回転工具1に適用したが、これに限らず、例えば油圧式や空圧式のモータ等を回転動力源とするインパクト回転工具に適用してもよい。
1…インパクト回転工具、5…電動モータ、6…駆動軸、7…動力伝達部、8…インパクト発生部、12…減速機構、13…クラッチ機構、26…移動キャリア、27…接続部材、28…切替スイッチ、51…アンビル、52…ハンマ、53…ハンマバネ、54…駆動軸穴、58…アンビル穴、71…切替機構、72…連結部材、73…切替軸、75…係合部、76…逃がし部、77…規制ピン、79…弾性部材。

Claims (1)

  1. 回転動力源によって回転駆動される駆動軸と、前記駆動軸と同軸上で相対回転可能に配置されるアンビルと、前記アンビルと周方向に係合するとともに前記駆動軸との相対回転により前記アンビルと反対側に移動するように該駆動軸の外周に連結されるハンマと、前記ハンマを前記アンビル側に付勢する付勢部材と、を備え、
    前記ハンマが前記アンビルに打撃を加えるインパクトモードと、前記駆動軸と前記アンビルとが一体回転するドリルモードとを切り替える切替機構が設けられたインパクト回転工具において、
    前記切替機構は、前記駆動軸に形成された駆動軸穴、及び前記アンビルに形成されたアンビル穴のそれぞれに対して周方向に係合可能な連結部材と、
    前記連結部材が相対回転可能に嵌合される切替軸と、
    前記連結部材の前記切替軸に対する軸方向移動を規制する規制部材と、を備え、
    前記切替軸を移動させて前記連結部材を前記駆動軸穴のみに係合させることでインパクトモードとし、前記連結部材を前記駆動軸穴及び前記アンビル穴の双方に係合させることでドリルモードとするものであって、
    前記連結部材と前記規制部材との間には、弾性部材が設けられ、前記弾性部材は前記連結部材の前面に形成された凹部に設置されていることを特徴とするインパクト回転工具。
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