JP6003240B2 - メダル識別装置およびメダル識別システム - Google Patents

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Description

本発明は、メダル識別装置およびメダル識別システムに関する。
遊技媒体としてコイン形状のメダルを用いるスロットマシンなどの遊技機が設置された遊技場では、メダルの枚数を迅速かつ正確に計数するためにメダル計数機が用いられている。また、メダル計数機には、他の遊技場のメダルなど、正規のメダルではない非正規のメダルを計数しないようにするため、投入されたメダルを識別する機能を有するものがある。
例えば、特許文献1では、メダルの大きさ(直径)に応じて、搬送路上を搬送されるメダルの種類を判別するメダル計数機が開示されている。また、例えば、特許文献2では、メダルに内蔵された非接触IDチップに記憶されている識別情報に基づいて、正規のメダルと非正規のメダルとを振分けるメダル計数機が開示されている。また、例えば、特許文献3では、メダルの表面模様を読み取り、読み取られた表面模様の画像と正規模様の画像とのパターンマッチングを行うことによって、異種模様のメダルを排除するメダル計数機が開示されている。
このようにして、搬送路上を搬送されるメダルが正規のメダルであるか否かを判定する手段を設けることによって、正規のメダルのみを計数することができる。
特開2010−69084号公報 特開2004−236742号公報 特開2006−4166号公報
しかしながら、特許文献1のメダル計数機では、高速で対象メダルを識別することができるものの、他の遊技場で用いられている同じ大きさのメダルを判別することができず、そのまま計数してしまう。また、特許文献2のメダル識別方法では、遊技場で用いるすべてのメダルに非接触IDチップを内蔵する必要があるため、導入コストや維持コストが大きい。また、特許文献3のメダル識別方法では、メダルの形状が円形であるため、輪郭から特徴点を抽出することができず、読み取られた表面模様の画像を順次回転させながらパターンマッチングを行う必要があり、高速で行うことができない。
前述した課題を解決する主たる本発明は、カメラによって撮像された識別対象メダルの画像において、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む判定対象データを出力する平均輝度算出部と、前記判定対象データを、前記カメラによって撮像された正規のメダルの画像において前記複数の領域ごとに予め算出された平均輝度を含む比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する判定部と、を備え、前記複数の領域は、それぞれメダルの中心を中心とする複数の同心円状の領域であり、隣り合う夫々の前記複数の領域は同心円状の半径方向において一部が重複し、前記判定部は、前記判定対象データが、前記比較用データと、前記複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、前記識別対象メダルが正規のメダルであると判定し、前記判定対象データが、前記比較用データと、前記複数の領域の何れかにおいて前記所定の許容範囲内で一致しない場合には、前記識別対象メダルが非正規のメダルであると判定する、ことを特徴とするメダル識別装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、メダルに変更を加えることなく、メダルの画像に基づいて、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。
本発明の第1ないし第4実施形態におけるメダル識別装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1ないし第4実施形態におけるメダル識別システム全体の構成を示す模式図である。 本発明の第1ないし第4実施形態における平均輝度算出部11の機能(平均輝度算出処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態における判定部12の機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態における比較用データおよび判定対象データの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の他の例を示す図である。 本発明の第2実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データの一例を示す図である。 本発明の第2および第3実施形態における判定部12の機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2および第3実施形態における判定対象データと比較用データとの比較方法を説明する図である。 本発明の第2および第3実施形態における比較用データおよび判定対象データの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の他の例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域のさらに他の例を示す図である。 図17に示した複数の領域ごとに平均輝度を算出する方法を説明する図である。 図18に示した複数の小領域に対して平均輝度算出処理を行った場合に算出される輝度データの一例を示す図である。 本発明の第4実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を示す図である。 本発明の第4実施形態において、比較情報データベース103に格納されている比較用データの一例を示す図である。 本発明の第4実施形態における判定部12の機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 本発明の第5実施形態におけるメダル識別システムの構成を示す図である。 単一光源および複数色光源を用いてそれぞれ撮像されたメダルの画像の一例を示す図である。 本発明の第6実施形態におけるメダル識別システムの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態におけるメダル識別システムの構成を示す図である。 異なる複数のメダル識別方法を組み合わせて用いた場合に、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を示す図である。 本発明の第8実施形態におけるメダル識別システムの構成を示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<第1実施形態>
===メダル識別装置およびメダル識別システムの構成===
以下、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施形態におけるメダル識別装置およびメダル識別システムの構成について説明する。
図2は、本実施形態におけるメダル識別システム全体の構成を示している。図2に示されているメダル識別システムは、計数センサ3(3a、3b)によってメダルの枚数を計数するメダル計数機の搬送路4上を搬送される識別対象メダルMを識別するためのシステムであり、カメラ2およびコンピュータ100を含んで構成されている。また、カメラ2は、搬送路4の上方に配置され、カメラ2によって撮像された識別対象メダルMの画像IMGは、コンピュータ100に入力されている。
例えばPCなどのコンピュータ100は、キーボード101などの入力装置、ディスプレイ102などの出力装置、および比較情報データベース103を格納する記憶装置を備えている。そして、コンピュータ100は、キーボード101からの入力などに応じて操作され、画像IMGに基づいて識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定し、その判定結果を含む出力をディスプレイ102に表示させる。すなわち、コンピュータ100は、図1に示すメダル識別装置1の機能を実現する。
図1に示されているメダル識別装置1は、平均輝度算出部11および判定部12を含んで構成されている。
平均輝度算出部11には、識別対象メダルMの画像IMGが入力され、平均輝度算出部11から出力される輝度データD1ないしDKは、判定部12に入力されている。また、判定部12は、比較情報データベース103を参照して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かの判定結果T/Fを出力している。なお、判定結果T/Fは、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定した場合に、T/F=Tとなり、識別対象メダルMが非正規のメダルである(正規のメダルでない)と判定した場合に、T/F=Fとなるものとする。
===メダル識別装置の動作===
以下、図3ないし図7を適宜参照して、本実施形態におけるメダル識別装置の動作について説明する。
前述したように、メダル識別装置1の機能は、コンピュータ100によって実現することができる。例えば、比較情報データベース103を格納する記憶装置を備えるコンピュータにメダル識別プログラムを実行させることによって、平均輝度算出部11および判定部12に相当する機能を実現することができる。図3および図6は、それぞれ平均輝度算出部11および判定部12に相当する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を示している。
平均輝度算出部11は、識別対象メダルMの画像IMGにおいて、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データD1ないしDKを出力する。ここで、平均輝度算出部11に相当する機能(平均輝度算出処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を図3に示す。また、本実施形態において、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の一例を図4に示す。図4に示すように、本実施形態における複数の領域は、それぞれ識別対象メダルMの中心を中心とする複数の同心円状の領域として定義され、輝度データD1ないしDK(図4においてはK=14)は、それぞれの領域における平均輝度として定義されている。
平均輝度算出処理が開始されると(S11)、まず、各領域の輝度データDkおよび各領域の画素数Nk(1≦k≦K)をいずれも0に初期化したうえで(S12)、画像IMGの画素n(全画素数N)に対して、S13およびS14の処理が行われる(ループ処理1)。
ループ処理1においては、画素nの座標(x,y)に応じて画素nが含まれる領域を決定し、その領域の輝度データDkに画素nのRGBごとの輝度値(画素値)Bnを加算するとともに(S13)、その領域の画素数Nkをインクリメント(画素数Nkに1を加算)する(S14)。そして、S13およびS14のループ処理1を画像IMGの各画素nに対して行うことによって、各領域に含まれる画素の輝度値の合計を示す輝度データDk、および各領域に含まれる画素数Nkが得られる。
なお、図4において、画素nが識別対象メダルMより外側にある場合や、各領域間の隙間の部分にある場合など、画素nがいずれの領域にも含まれない場合には、輝度データDkの加算および画素数Nkのインクリメントは行われない。そのため、画像IMGのすべての画素に対してではなく、何れかの領域に含まれる画素に対してのみループ処理1を行ってもよい。また、各領域間の隙間の部分にある画素をいずれの領域にも含まれないこととする代わりに、隣接する2つの領域のいずれにも含まれることとしてもよい。このような画素に対しては、2つの輝度データについての加算や、2つの画素数についてのインクリメントが行われる。
次に、輝度データDk(データ数K)に対して、S15の処理が行われる(ループ処理2)。
ループ処理2においては、各領域の輝度データDkをその領域の画素数Nkで除算する(S15)。そして、S15のループ処理2を各輝度データDkに対して行うことによって、各領域に含まれる画素の平均輝度(輝度値の平均)を示す輝度データDkが得られ、平均輝度算出処理を終了する(S16)。ここで、本実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データの一例を図5に示す。図5においては、各領域に含まれる画素の輝度値は、輝度データDkが示す平均輝度に置き換えられている。
判定部12は、平均輝度算出部11から出力される輝度データ(判定対象データ)D1ないしDKを、比較情報データベース103に格納されている輝度データ(比較用データ)R1ないしRKと比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定し、判定結果T/Fを出力する。なお、比較用データR1ないしRKは、カメラ2によって撮像された正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データである。ここで、判定部12に相当する機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を図6に示す。
判定処理が開始されると(S21)、まず、初期化処理を行い、k=0とする(S22)。次に、kをインクリメントしてk=1としたうえで(S23)、判定対象データD1を比較用データR1と比較する(S24)。
S24において、判定対象データD1が比較用データR1と±αの範囲内で一致している場合、すなわち、R1−α≦D1≦R1+αが成立する場合(S24:YES)には、S25に進む。また、S25において、k≠Kの場合(S25:NO)には、S23に戻り、kをインクリメントする。そして、すべての判定対象データDkおよび比較用データRk(1≦k≦K)において、Rk−α≦Dk≦Rk+αが成立する場合(S24:YES、S25:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S26)、判定処理を終了する(S28)。
一方、何れかの判定対象データDkおよび比較用データRk(1≦k≦K)において、Rk−α≦Dk≦Rk+αが成立しない場合(S24:NO)には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Fとし(S27)、判定処理を終了する(S28)。
このようにして、本実施形態のメダル識別装置1は、定義された複数の領域のすべてにおいて、判定対象データDkが比較用データRk(1≦k≦K)と±αの範囲内(所定の許容範囲内)で一致する場合には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定する。また、複数の領域の何れかにおいて、判定対象データDkが比較用データRk(1≦k≦K)と±αの範囲内で一致しない場合には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定する。例えば図7に示すように、判定対象データ1は、比較用データと大きく異なっているため、非正規のメダルであると判定され、判定対象データ2は、比較用データと略一致しているため、正規のメダルであると判定される。
前述したように、本実施形態では、平均輝度が算出される複数の領域は、それぞれ識別対象メダルMの中心を中心とする複数の同心円状の領域として定義されている。そのため、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。
なお、本実施形態では、比較情報データベース103には、正規のメダルの画像において予め算出された比較用データのみが格納されているが、これに限定されるものではない。比較情報データベース103には、比較用データとして、非正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データがさらに格納されていてもよい。この場合、判定対象データと当該非正規のメダルの比較用データとの比較結果を、正規のメダルの比較用データとの比較結果より優先して判定を行うことによって、既に知られている非正規のメダルを効率よく識別し、確実に排除することができる。
また、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義、具体的には、各同心円状の領域の半径方向における幅や同心円状の領域数を所定時間ごとに変更してもよい。これにより、正規のメダルであるか否かの判定基準が所定時間ごとに変更されることとなるため、不正行為の発見を回避する対策が行われた場合でも、所定時間ごとに当該対策を無効化することができる。
===複数の領域の他の例===
図4に示した複数の領域の一例では、それぞれの領域が隣接しており、それらの半径方向における幅がいずれも同一となっているが、これに限定されるものではない。例えば図8に示すように、各領域の一部を重複させたり、各領域の半径方向における幅を変化させたりしてもよい。
図8においては、短破線で示される同心円状の領域と実線で示される同心円状の領域とが互いに重複しており、また、中心に近づくほど各領域の半径方向における幅が大きくなっている。このように半径方向における幅を中心に近づくほど増加させることによって、最外周の領域に含まれる画素数と最内周の領域に含まれる画素数との差を緩和することができる一方、平均輝度を算出して比較するための領域数(データ数)は少なくなってしまう。そこで、各領域の一部を重複させることによって、各領域が隣接している場合より多くの領域数(データ数)を確保することができ、識別対象メダルMの識別精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
===メダル識別装置の動作===
以下、図9ないし図13を適宜参照して、本発明の第2の実施形態におけるメダル識別装置の動作について説明する。なお、本実施形態におけるメダル識別装置およびメダル識別システムの構成は、第1実施形態のメダル識別装置およびメダル識別システムの構成と同様である。
平均輝度算出部11は、第1実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGにおいて、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データD1ないしDKを出力する。しかしながら、本実施形態では、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義が第1実施形態とは異なっている。
図9に示すように、本実施形態における複数の領域は、メダルM(識別対象メダルまたは正規のメダル)の画像の全領域を格子状に分割した複数の分割領域(短破線)から予め選択された、メダルMの中心を中心とする所定半径の円周(長破線)上の画素を含む領域として定義されている。そして、判定対象データD1ないしDK、および比較用データR1ないしRK(図9においてはK=24)は、それぞれの領域における平均輝度を時計回り(または反時計回り)の順に並べたデータ列として定義されている。
ここで、本実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データ(判定対象データまたは比較用データ)の一例を図10に示す。図10においては、各領域に含まれる画素の輝度値は、判定対象データDkまたは比較用データRk(1≦k≦K)が示す平均輝度に置き換えられている。
判定部12は、第1実施形態と同様に、判定対象データD1ないしDKを比較用データR1ないしRKと比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定し、判定結果T/Fを出力する。しかしながら、本実施形態では、画像IMGにおける識別対象メダルMの回転角によって、算出される判定対象データが異なるため、判定対象データと比較用データとの比較方法が第1実施形態とは異なっている。ここで、判定部12に相当する機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を図11に示す。
判定処理が開始されると(S31)、まず、初期化処理を行い、j=0とする(S32)。次に、k=0とし、jをインクリメントしてj=1とする(S33)。そして、kをインクリメントしてk=1としたうえで(S34)、判定対象データD1を比較用データR1と比較する(S35)。
なお、jは、判定対象データと比較用データとの比較の開始位置を示し、判定対象データD1は、比較用データRjと比較され、一般に、判定対象データDkは、比較用データRiと比較される。ここで、1≦k+j−1≦Kの場合には、i=k+j−1であり、k+j−1>Kの場合には、i=k+j−1−Kである。すなわち、図12に示すように、jに応じて判定対象データと比較用データとの比較の開始位置がシフトされ、判定対象データD1ないしDKは、Rjを先頭として並べた比較用データと比較される。
S35において、R1−α≦D1≦R1+αが成立する場合(S35:YES)には、S36に進む。また、S36において、k≠Kの場合(S36:NO)には、S34に戻り、kをインクリメントする。そして、すべての判定対象データDkおよび比較用データRi(1≦k=i≦K)において、Ri−α≦Dk≦Ri+αが成立する場合(S35:YES、S36:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S37)、判定処理を終了する(S40)。
一方、何れかの判定対象データDkおよび比較用データRi(1≦k=i≦K)において、Ri−α≦Dk≦Ri+αが成立しない場合(S35:NO)には、S38に進む。また、S38において、j≠Kの場合(S38:NO)には、S33に戻り、k=0とし、jをインクリメントして、図12に示すように、開始位置j=2とする。そして、すべての判定対象データDk(k=1,…,K)および比較用データRi(i=2,…,K,1)において、Ri−α≦Dk≦Ri+αが成立する場合(S35:YES、S36:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S37)、判定処理を終了する(S40)。
以下同様に、開始位置jを順次インクリメントし、開始位置j(1≦j≦K)に対して、判定対象データDk(k=1,…,K)を比較用データRi(i=j,…,K,1,…,j−1)と比較する。そして、何れかの開始位置jに対して、すべての判定対象データDkおよび比較用データRiにおいて、Ri−α≦Dk≦Ri+αが成立する場合(S35:YES、S36:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S37)、判定処理を終了する(S40)。一方、いずれの開始位置jに対しても、何れかの判定対象データDkおよび比較用データRiにおいて、Ri−α≦Dk≦Ri+αが成立しない場合(S35:NO、S38:YES)には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Fとし(S39)、判定処理を終了する(S40)。
このようにして、本実施形態のメダル識別装置1は、比較の開始位置jを順次シフトさせ、判定対象データD1ないしDKを、Rjを先頭として並べた比較用データと比較する。そして、何れかの開始位置jに対して、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、定義された複数の領域のすべてにおいて±αの範囲内(所定の許容範囲内)で一致する場合には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定する。また、いずれの開始位置jに対しても、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、複数の領域の何れかにおいて±αの範囲内で一致しない場合には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定する。例えば図13に示すように、判定対象データは、1つの開始位置に対して比較用データと略一致しているため、正規のメダルであると判定される。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。また、比較用データとして、非正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データをさらに用いてもよい。さらに、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義、具体的には、複数の分割領域から領域を選択するための円周(図9の長破線)の所定半径を所定時間ごとに変更して、不正行為の発見を回避する対策を無効化することもできる。
<第3実施形態>
===メダル識別装置の動作===
以下、図14および図15を適宜参照して、本発明の第3の実施形態におけるメダル識別装置の動作について説明する。なお、本実施形態におけるメダル識別装置およびメダル識別システムの構成は、第1および第2実施形態のメダル識別装置およびメダル識別システムの構成と同様である。
平均輝度算出部11は、第1および第2実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGにおいて、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データD1ないしDKを出力する。しかしながら、本実施形態では、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義が第1および第2実施形態とは異なっている。
図14に示すように、本実施形態における複数の領域は、それぞれメダルM(識別対象メダルまたは正規のメダル)の中心を中心とする同心円状の領域を複数の半径(長破線)で分割した領域として定義されている。そして、判定対象データD1ないしDK、および比較用データR1ないしRK(図14においてはK=24)は、それぞれの領域における平均輝度を時計回り(または反時計回り)の順に並べたデータ列として定義されている。
ここで、本実施形態において、平均輝度算出処理によって算出された輝度データ(判定対象データまたは比較用データ)の一例を図15に示す。図15においては、各領域に含まれる画素の輝度値は、判定対象データDkまたは比較用データRk(1≦k≦K)が示す平均輝度に置き換えられている。
そして、判定部12は、第2実施形態と同様に、判定対象データD1ないしDKを、比較の開始位置jを順次シフトさせながら比較用データR1ないしRKと比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定し、判定結果T/Fを出力する。すなわち、本実施形態のメダル識別装置1は、何れかの開始位置jに対して、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、定義された複数の領域のすべてにおいて±αの範囲内(所定の許容範囲内)で一致する場合には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定する。また、いずれの開始位置jに対しても、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、複数の領域の何れかにおいて±αの範囲内で一致しない場合には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定する。
なお、本実施形態においても、第1および第2実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。また、比較用データとして、非正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データをさらに用いてもよい。さらに、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義、具体的には、同心円状の領域の半径方向における幅や同心円状の領域を分割する半径の数を所定時間ごとに変更して、不正行為の発見を回避する対策を無効化することもできる。
===複数の領域の他の例===
図14に示した複数の領域の一例では、第1実施形態と同様に定義された同心円状の領域の1つが複数の半径で分割されているが、これに限定されるものではない。例えば図16に示すように、複数の同心円状の領域それぞれを複数の半径で分割してもよい。
図16においては、実線で示される同心円状の領域と短破線で示される同心円状の領域とがそれぞれ複数の半径で分割されている。なお、これら2つの同心円状の領域は、図8と同様に、一部が重複しており、また、半径方向における幅が異なっている。このように、複数の同心円状の領域をそれぞれ複数の半径で分割した領域を用いる場合には、同心円状の領域の半径方向における幅や同心円状の領域を分割する半径の数だけでなく、同心円状の領域数を所定時間ごとに変更してもよい。
===複数の領域のさらに他の例===
図14に示した複数の領域の一例では、それぞれの領域が円周方向に隣接しているが、これに限定されるものではない。例えば図17に示すように、各領域の一部を円周方向に重複させてもよい。
図17において、実線で示される領域と短破線で示される領域とは、いずれも1つの同心円状の領域を複数の半径で分割したものであり、互いに1/2ずつ円周方向に重複している。このように各領域の一部を円周方向に重複させることによって、各領域が円周方向に隣接している場合より多くの領域数(データ数)を確保することができ、識別対象メダルMの識別精度を向上させることができる。
ところで、図14に示した複数の領域の一例では、15°ずつ回転させた24本の半径で同心円状の領域が分割されている。そのため、判定対象データと比較用データとの一致度は、正規のメダルである識別対象メダルMが比較用データの算出に用いられた正規のメダルに対して(15×m)°(0≦m≦23)回転している場合に最大となり、(15×m+7.5)°回転している場合に最小となる。そして、一致度が最小となる場合、判定対象データの算出に用いられた領域と比較用データの算出に用いられた領域とは、互いに1/2ずつ重複し、それぞれの領域に含まれる画素は、50%だけが一致している。
一方、図17に示す例では、判定対象データと比較用データとの一致度は、正規のメダルである識別対象メダルMが比較用データの算出に用いられた正規のメダルに対して(7.5×n)°(0≦n≦47)回転している場合に最大となり、(7.5×n+3.25)°回転している場合に最小となる。そして、各領域の大きさは図14の場合と同じであるため、一致度が最小となる場合、判定対象データの算出に用いられた領域と比較用データの算出に用いられた領域とは、互いに3/4ずつ重複し、それぞれの領域に含まれる画素は、75%が一致している。
したがって、このように各領域の一部を円周方向に重複させることによって、判定対象データを比較用データと比較する際の±αの範囲(所定の許容範囲)を、各領域が円周方向に隣接している場合より狭くすることができ、識別対象メダルMの識別精度を向上させることができる。
なお、図17に示す例では、同心円状の領域内の各画素は、実線で示される1つの領域と短破線で示される1つの領域とに含まれている。そのため、平均輝度算出処理のループ処理1において、2つの輝度データについての加算、および2つの画素数についてのインクリメントを行うことによって、判定対象データD1ないしDK(図17においてはK=48)を算出することができる。しかしながら、この場合には、加算回数およびインクリメント回数が図14の場合の2倍となり、判定対象データD1ないしDKを算出する際の計算量が大きくなる。
そこで、図18に示すように、図17に示した複数の領域がそれぞれ重複している、1/2の面積の複数の小領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データd1ないしdK(図18においてはK=48)を用いることによって、計算量を抑えることができる。ここで、図18に示した複数の小領域に対して平均輝度算出処理を行った場合に算出される輝度データd1ないしdKの一例を図19に示す。そして、隣接する2つの小領域の組ごとに、2つの輝度データの平均値を算出することによって、図17に示す判定対象データD1ないしDKが得られる。すなわち、判定対象データD1ないしDKは、Dk=dk+d(k+1)(1≦k≦K)と算出することができる。ただし、d(K+1)=d0とする。
このように、1/2の面積の小領域ごとに平均輝度を算出することによって、平均輝度算出処理のループ処理1における加算回数およびインクリメント回数が図14の場合と同じになるため、計算量は2つの輝度データの平均値の算出回数だけ増加することとなる。ここで、2つの輝度データの平均値の算出回数(隣接する2つの小領域の組の数)は、加算回数およびインクリメント回数(各小領域に含まれる画素数)に対して通常十分に小さいため、判定対象データD1ないしDKを算出する際の計算量を抑えることができる。
<第4実施形態>
===メダル識別装置の動作===
以下、図20ないし図22を適宜参照して、本発明の第4の実施形態におけるメダル識別装置の動作について説明する。なお、本実施形態におけるメダル識別装置およびメダル識別システムの構成は、第1ないし第3実施形態のメダル識別装置およびメダル識別システムの構成と同様である。
平均輝度算出部11は、第1ないし第3実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGにおいて、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データD1ないしDKを出力する。しかしながら、本実施形態では、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義が第1ないし第3実施形態とは異なっている。
図20に示すように、本実施形態における複数の領域は、メダルM(識別対象メダルまたは正規のメダル)の画像の全領域を格子状に分割した複数の分割領域(短破線)として定義されている。また、判定対象データD1ないしDK(図20においてはK=64)は、それぞれの領域における平均輝度として定義されている。
一方、本実施形態における比較用データは、図21に示すように、正規のメダルの画像を所定角度(図21においては90°)ずつ回転させた複数の画像R1ないしRJ(図21においてはJ=4)のそれぞれにおいて、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データである。図21においては、各領域に含まれる画素の輝度値は、比較用データRjk(1≦j≦J、1≦k≦K)が示す平均輝度に置き換えられている。なお、jは、正規のメダルの画像を所定角度ずつ回転させた複数の画像の画像番号を示し、比較用データRjkは、画像Rjにおいて算出された比較用データであることを示している。
判定部12は、判定対象データD1ないしDKを比較用データRj1ないしRjK(1≦j≦J)と比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定し、判定結果T/Fを出力する。ここで、判定部12に相当する機能(判定処理)をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を図22に示す。
判定処理が開始されると(S51)、まず、初期化処理を行い、j=0とする(S52)。次に、k=0とし、jをインクリメントして画像番号j=1とする(S53)。そして、kをインクリメントしてk=1としたうえで(S54)、判定対象データD1を比較用データR11と比較する(S55)。
S55において、R11−α≦D1≦R11+αが成立する場合(S55:YES)には、S56に進む。また、S56において、k≠Kの場合(S56:NO)には、S54に戻り、kをインクリメントする。そして、すべての判定対象データDkおよび比較用データR1k(1≦k≦K)において、R1k−α≦Dk≦R1k+αが成立する場合(S55:YES、S56:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S57)、判定処理を終了する(S60)。
一方、何れかの判定対象データDkおよび比較用データR1k(1≦k≦K)において、R1k−α≦Dk≦R1k+αが成立しない場合(S55:NO)には、S58に進む。また、S58において、j≠Jの場合(S58:NO)には、S53に戻り、k=0とし、jをインクリメントして画像番号j=2とする。そして、すべての判定対象データDkおよび比較用データR2k(1≦k≦K)において、R2k−α≦Dk≦R2k+αが成立する場合(S55:YES、S56:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S57)、判定処理を終了する(S60)。
以下同様に、画像番号jを順次インクリメントし、画像番号j(1≦j≦J)に対して、判定対象データDkを比較用データRjk(1≦j≦J、1≦k≦K)と比較する。そして、何れかの画像番号jに対して、すべての判定対象データDkおよび比較用データRjkにおいて、Rjk−α≦Dk≦Rjk+αが成立する場合(S55:YES、S56:YES)には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとし(S57)、判定処理を終了する(S60)。一方、いずれの画像番号jに対しても、何れかの判定対象データDkおよび比較用データRjkにおいて、Rjk−α≦Dk≦Rjk+αが成立しない場合(S55:NO、S58:YES)には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Fとし(S59)、判定処理を終了する(S60)。
このようにして、本実施形態のメダル識別装置1は、画像番号jを順次インクリメントし、判定対象データD1ないしDKを、画像Rjにおいて算出された比較用データRj1ないしRjKと比較する。そして、判定対象データD1ないしDKが、何れかの画像Rjにおいて算出された比較用データRj1ないしRjKと、定義された複数の領域のすべてにおいて±αの範囲内(所定の許容範囲内)で一致する場合には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定する。また、判定対象データD1ないしDKが、いずれの画像Rjにおいて算出された比較用データRj1ないしRjKとも、複数の領域の何れかにおいて±αの範囲内で一致しない場合には、識別対象メダルMが非正規のメダルであると判定する。
なお、本実施形態においても、第1ないし第3実施形態と同様に、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。また、比較用データとして、非正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データをさらに用いてもよい。
<第5実施形態>
===メダル識別システムの構成===
第4実施形態では、識別対象メダルMの画像IMGにおいて複数の領域ごとに算出された平均輝度に基づいて、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定している。しかしながら、遊技場で用いられているメダルは、そのほとんどが同色かつ同形状で特徴が少なく、遊技場ごとに異なるメダルの模様(識別マーク)も凹凸が小さい場合が多い。そのため、正規のメダルと類似する模様が描かれた非正規のメダルが混入した場合には、平均輝度に基づくメダルの識別は困難となる。
以下、図23を参照して、メダルに描かれた模様の特徴を明瞭にして、メダルごとの模様の違いをより正確に判別することができる、本発明の第5の実施形態におけるメダル識別システムの構成について説明する。
図23に示すように、本実施形態のメダル識別システムは、第4実施形態のメダル識別システムに対して、搬送路4上の識別対象メダルMを互いに異なる斜め方向から照明する少なくとも2つの照明光源5aおよび5bをさらに備えている。また、照明光源5aおよび5bは、識別対象メダルMを互いに異なる色光で照明する。
このような照明光源5aおよび5bで識別対象メダルMを照明することによって、識別対象メダルMの凹凸の異なる部分に異なる色が映り込み、メダルに描かれた模様の特徴が明瞭になる。したがって、メダルごとの模様の違いをより正確に判別することができるようになり、第4実施形態のメダル識別装置1は、カメラ2によって撮像された画像IMGに基づいて、識別対象メダルMをより正確に識別することができる。
ここで、識別対象メダルMを照明する光源として、単一光源を用いた場合と本実施形態の複数色光源を用いた場合とで、それぞれ撮像されたメダルの画像の一例を図24に示す。図24に示すように、複数色光源を用いた場合には、実線の矢印の部分に一方の照明光源(例えば5a)からの色(光)が映り込み、短破線の矢印の部分に他方の照明光源(例えば5b)からの色(光)が映り込んでいる。そして、これらの映り込み部分は、識別対象メダルMの明瞭な特徴として、平均輝度(判定対象データ)に反映される。
<第6実施形態>
===メダル識別システムの構成===
上記実施形態では、カメラ2は、搬送路4の上方から識別対象メダルMを撮像している。しかしながら、メダル計数機が用いられる遊技場での環境では、タバコの煙やヤニ、鉄粉などによって、撮像される画像IMGが影響を受けやすく、その影響が算出される平均輝度(判定対象データ)にも反映されてしまう。また、画像IMGは、室内の照明などの周囲光によっても影響を受ける。
以下、図25を参照して、煙、ヤニ、鉄粉、光などの影響を受けず、識別対象メダルMを安定して識別することができる、本発明の第6の実施形態におけるメダル識別システムの構成について説明する。
図25に示すように、本実施形態のメダル識別システムは、第1ないし第4実施形態のメダル識別システムに対して、搬送路4の搬送面の裏面側に隣接して配置され、カメラ2および照明光源5を密閉収納する収納部材6をさらに備えている。また、搬送路4は、透明樹脂などの透明部材で構成されている。
収納部材6のうち、搬送路4の搬送面の裏面側に隣接する部分は、透明樹脂などの透明部材61で構成されている。そのため、カメラ2は、透明部材61および透明な搬送路4を介して、搬送面の裏面側から識別対象メダルMを撮像することができる。同様に、照明光源5は、搬送面の裏面側から識別対象メダルMを照明することができる。
収納部材6のうち、搬送面の裏面側に隣接しない側面および底面は、遮光部材で構成され、それぞれ(遮光)塗料62および基板63が用いられている。なお、側面の遮光部材としては、塗料62に代えて、遮光性のテープなどを用いてもよい。また、カメラ2としては、例えばCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサなどが用いられ、照明光源5としては、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などが用いられ、これらは基板63に実装されている。
このような収納部材6でカメラ2および照明光源5を密閉収納し、透明な搬送路4の搬送面の裏面側に隣接して配置することによって、カメラ2および照明光源5と識別対象メダルMとの間に煙、ヤニ、鉄粉、光などが入り込むのを防止することができる。したがって、第1ないし第4実施形態のメダル識別装置1は、カメラ2によって撮像された画像IMGに基づいて、識別対象メダルMを安定して識別することができる。
さらに、図25に示すように、レンズ構造を有するように透明部材61を形成することによって、カメラ2の焦点距離および焦点位置を調整することができる。例えば、カメラ2と識別対象メダルMとの間の距離を短くし、収納部材6の設置スペースを抑えることができる。
<第7実施形態>
===メダル識別システムの構成===
上記第1ないし第4実施形態のメダル識別装置1は、複数組み合わせて用いることができる。以下、図26を参照して、第1ないし第4実施形態のうち異なる実施形態のメダル識別装置1(1a、1b)を組み合わせて用いる、本発明の第7の実施形態におけるメダル識別システムの構成について説明する。
図26に示すように、本実施形態のメダル識別システムは、メダル識別装置1aおよび1bのほか、カメラ2、総合判定部7、および比較情報データベース103を備えている。なお、カメラ2によって撮像された画像IMGは、メダル識別装置1aおよび1bに共通に入力され、比較情報データベース103は、メダル識別装置1aおよび1bから共通にアクセスされる。
メダル識別装置1aは、例えば図27の外周側に示すように、第1実施形態におけるメダル識別方法を用いて判定結果T/Faを出力する。また、メダル識別装置1bは、例えば図27の内周側に示すように、第3実施形態におけるメダル識別方法を用いて判定結果T/Fbを出力する。そして、総合判定部7は、それぞれの判定結果T/FaおよびT/Fbを総合して、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かの総合判定結果T/Fを出力する。
このように、異なる複数のメダル識別方法を組み合わせて用いることによって、識別対象メダルMの識別精度を向上させることができる。例えば、T/Fa=TかつT/Fb=Tの場合にのみ、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定し、判定結果T/F=Tとすることによって、1つのメダル識別方法では発見できない非正規のメダルを他のメダル識別方法によって発見できる可能性が高くなる。
<第8実施形態>
===メダル識別システムの構成===
上記実施形態では、搬送路4上を搬送される識別対象メダルMをカメラ2によって1枚ずつ撮像し、メダル識別装置1は、識別対象メダルMを1枚ずつ識別している。以下、図28を参照して、識別対象メダルを複数枚ずつ識別することができる、本発明の第8の実施形態におけるメダル識別システムの構成について説明する。
図28に示すように、本実施形態のメダル識別システムは、第7実施形態のメダル識別システムに対して、画像分割部8をさらに備えている。また、搬送路4には、識別対象メダルをカメラ2によって2枚ずつ撮像することができるよう、開閉制御可能なストッパー9が設けられている。なお、比較情報データベース103は、メダル識別装置1aおよび1bから共通にアクセスされる。
カメラ2は、識別対象メダルMaおよびMbを1つの画像IMGとして撮像する。また、当該画像IMGは、画像分割部8に入力され、識別対象メダルMaの画像IMGaと識別対象メダルMbの画像IMGbとに分割される。
メダル識別装置1aは、例えば第1実施形態におけるメダル識別方法を用いて、画像IMGaに基づいて、識別対象メダルMaが正規のメダルであるか否かの判定結果T/Faを出力する。また、メダル識別装置1bは、例えば第2実施形態におけるメダル識別方法を用いて、画像IMGbに基づいて、識別対象メダルMbが正規のメダルであるか否かの判定結果T/Fbを出力する。そして、総合判定部7は、それぞれの判定結果T/FaおよびT/Fbを総合して、識別対象メダルMaおよびMbが正規のメダルであるか否かの総合判定結果T/Fを出力する。
このように、識別対象メダルを複数枚ずつ識別することによって、識別対象メダルの識別速度を向上させることができる。
なお、不正行為を行う目的で意図的に非正規のメダルが持ち込まれる場合には、一度に大量に持ち込まれる場合が多い。そのため、T/Fa=FまたはT/Fb=Fの場合に、識別対象メダルMaおよびMbの両方を非正規のメダルであると判定することによって、このような不正行為を発見できる可能性が高くなる。また、メダル識別装置1aおよび1bにおいて異なるメダル識別方法を用いることによって、識別対象メダルMaおよびMbの識別精度を向上させることができ、不正行為を発見できる可能性がより高くなる。
さらに、メダル識別装置1aおよび1bにおいて、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義を所定時間ごとに変更して、不正行為の発見を回避する対策を無効化することもできる。例えば、第1実施形態におけるメダル識別方法を用いるメダル識別装置1aでは、同心円状の領域の幅や数を所定時間ごとに変更し、第2実施形態におけるメダル識別方法を用いるメダル識別装置1bでは、円周の所定半径を所定時間ごとに変更する。また、前述したように、第1ないし第4実施形態では、互いに領域の定義が異なるため、例えば、第1ないし第4実施形態におけるメダル識別方法を所定の順序で、またはランダムに切り替えて用いてもよい。
前述したように、メダル識別装置1において、識別対象メダルMの画像IMGにおいて平均輝度算出処理によって算出された判定対象データD1ないしDKを、正規のメダルの画像において判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された比較用データR1ないしRKと比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定することによって、メダルに変更を加えることなく、メダルの画像に基づいて、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。
また、それぞれメダルの中心を中心とする複数の同心円状の領域として定義される複数の領域ごとに判定対象データD1ないしDK、および比較用データR1ないしRKを算出し、定義された複数の領域のすべてにおいて、判定対象データDkが比較用データRk(1≦k≦K)と所定の許容範囲内で一致する場合に、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定することによって、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。さらに、各同心円状の領域の半径方向における幅や同心円状の領域数を所定時間ごとに変更することによって、不正行為の発見を回避する対策が行われた場合でも、所定時間ごとに当該対策を無効化することができる。
また、メダルの画像の全領域を格子状に分割した複数の分割領域から予め選択された、メダルの中心を中心とする所定半径の円周上の画素を含む領域として定義される複数の領域ごとに算出された平均輝度を時計回り(または反時計回り)の順に並べた判定対象データD1ないしDK、および比較用データR1ないしRKを算出し、比較の開始位置jを順次シフトさせて、何れかの開始位置jに対して、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、定義された複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合に、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定することによって、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。さらに、円周の所定半径を所定時間ごとに変更することによって、不正行為の発見を回避する対策が行われた場合でも、所定時間ごとに当該対策を無効化することができる。
また、それぞれメダルの中心を中心とする同心円状の領域を複数の半径で分割した領域として定義される複数の領域ごとに算出された平均輝度を時計回り(または反時計回り)の順に並べた判定対象データD1ないしDK、および比較用データR1ないしRKを算出し、比較の開始位置jを順次シフトさせて、何れかの開始位置jに対して、判定対象データD1ないしDKが、Rjを先頭として並べた比較用データと、定義された複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合に、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定することによって、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。さらに、同心円状の領域の半径方向における幅や同心円状の領域数、同心円状の領域を分割する半径の数などを所定時間ごとに変更することによって、不正行為の発見を回避する対策が行われた場合でも、所定時間ごとに当該対策を無効化することができる。
また、それぞれメダルの中心を中心とする同心円状の領域を複数の半径で分割した領域を1/2ずつ円周方向に重複させた複数の領域を用いることによって、多くの領域数(データ数)を確保することができるとともに、判定対象データを比較用データと比較する際の±αの範囲(所定の許容範囲)を狭くすることができ、識別対象メダルMの識別精度を向上させることができる。さらに、このような複数の領域がそれぞれ重複している1/2の面積の複数の小領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む輝度データd1ないしdKを用いることによって、隣接する2つの小領域の組ごとに2つの輝度データの平均値を算出する計算量だけの増加で、判定対象データD1ないしDKを算出することができ、その際の計算量を抑えることができる。
また、メダルの画像の全領域を格子状に分割した複数の分割領域として定義される複数の領域ごとに判定対象データD1ないしDKを算出するとともに、正規のメダルの画像を所定角度ずつ回転させた各画像Rjにおいて比較用データRj1ないしRjKを算出し、画像番号jを順次インクリメントして、判定対象データD1ないしDKが、何れかの画像Rjにおいて算出された比較用データRj1ないしRjKと、定義された複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、識別対象メダルMが正規のメダルであると判定することによって、識別対象メダルMの画像IMGを順次回転させながら比較や照合を行う必要がなく、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。
また、比較用データとして、非正規のメダルの画像において、判定対象データD1ないしDKと同様の平均輝度算出処理によって予め算出された輝度データをさらに用いて、判定対象データと当該非正規のメダルの比較用データとの比較結果を、正規のメダルの比較用データとの比較結果より優先して判定を行うことによって、既に知られている非正規のメダルを効率よく識別し、確実に排除することができる。
また、図2に示したメダル識別システムにおいて、メダル計数機の搬送路4上を搬送される識別対象メダルMをカメラ2によって撮像し、画像IMGにおいて算出された判定対象データD1ないしDKを、比較情報データベース103に格納されている比較用データR1ないしRKと比較して、識別対象メダルMが正規のメダルであるか否かを判定することによって、メダルに変更を加えることなく、メダルの画像に基づいて、識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを高速で判定することができる。
また、メダル識別方法が異なるメダル識別装置1を複数組み合わせて用いることによって、識別対象メダルMの識別精度を向上させ、1つのメダル識別方法では発見できない非正規のメダルを他のメダル識別方法によって発見できる可能性が高くなる。
また、メダル識別装置1を複数組み合わせて、識別対象メダルを複数枚ずつ識別することによって、識別対象メダルの識別速度を向上させることができる。
また、メダル識別装置1aによって識別対象メダルMaが非正規のメダルであると判定された場合、またはメダル識別装置1bによって識別対象メダルMbが非正規のメダルであると判定された場合に、識別対象メダルMaおよびMbの両方を非正規のメダルであると判定することによって、意図的に非正規のメダルを持ち込む不正行為を発見できる可能性が高くなる。
また、メダル識別装置1aおよび1bにおいて異なるメダル識別方法を用いることによって、識別対象メダルMaおよびMbの識別精度を向上させることができ、不正行為を発見できる可能性がより高くなる。
また、メダル識別装置1aおよび1bにおいて、それぞれ平均輝度が算出される複数の領域の定義を所定時間ごとに変更することによって、不正行為の発見を回避する対策が行われた場合でも、所定時間ごとに当該対策を無効化することができる。
また、搬送路4の搬送面の裏面側に隣接する部分が透明部材61で構成され、それ以外の側面および底面が遮光部材で構成された収納部材6でカメラ2および照明光源5を密閉収納し、透明な搬送路4の搬送面の裏面側に隣接して配置することによって、カメラ2および照明光源5と識別対象メダルMとの間に煙、ヤニ、鉄粉、光などが入り込むのを防止することができ、識別対象メダルMを安定して識別することができる。
また、レンズ構造を有するように収納部材6の透明部材61を形成することによって、カメラ2の焦点距離および焦点位置を調整して、カメラ2と識別対象メダルMとの間の距離を短くし、収納部材6の設置スペースを抑えることができる。
また、互いに異なる斜め方向から、互いに異なる色光で識別対象メダルMを照明することによって、メダルごとの模様の違いをより正確に判別することができるようになり、識別対象メダルMをより正確に識別することができる。
なお、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
上記実施形態では、メダル識別装置1(1a、1b)の機能は、コンピュータ100によって実現されているが、これに限定されるものではない。例えば、コンピュータ100に代えてDSP(Digital Signal Processor)にメダル識別プログラムを実行させることによって、メダル識別装置1の機能を実現することもできる。また、例えば、メダル識別装置1の機能をFPGA(Field Programmable Gate Array)などのPLD(Programmable Logic Device)に組み込むこともできる。
1(1a、1b) メダル識別装置
2 カメラ
3(3a、3b) 計数センサ
4 搬送路
5(5a、5b) 照明光源
6 収納部材
7 総合判定部
8 画像分割部
9 ストッパー
11 平均輝度算出部
12 判定部
61 透明部材
62 塗料(遮光部材)
63 基板(遮光部材)
100 コンピュータ
101 キーボード
102 ディスプレイ
103 比較情報データベース(記憶装置)
M メダル

Claims (15)

  1. カメラによって撮像された識別対象メダルの画像において、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む判定対象データを出力する平均輝度算出部と、
    前記判定対象データを、前記カメラによって撮像された正規のメダルの画像において前記複数の領域ごとに予め算出された平均輝度を含む比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記複数の領域は、それぞれメダルの中心を中心とする複数の同心円状の領域であり、隣り合う夫々の前記複数の領域は同心円状の半径方向において一部が重複し、
    前記判定部は、
    前記判定対象データが、前記比較用データと、前記複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、前記識別対象メダルが正規のメダルであると判定し、
    前記判定対象データが、前記比較用データと、前記複数の領域の何れかにおいて前記所定の許容範囲内で一致しない場合には、前記識別対象メダルが非正規のメダルであると判定する、
    ことを特徴とするメダル識別装置。
  2. カメラによって撮像された識別対象メダルの画像において、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに、平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む判定対象データを出力する平均輝度算出部と、
    前記判定対象データを、前記カメラによって撮像された正規のメダルの画像において前記複数の領域ごとに予め算出された平均輝度を含む比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記複数の領域は、メダルの画像の全領域を格子状に分割した複数の分割領域から予め選択された、メダルの中心を中心とする、所定時間ごとに変更される所定半径の円周上の画素を含む領域であり、
    前記判定対象データおよび前記比較用データは、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度を時計回りまたは反時計回りの順に並べたデータ列であり、
    前記判定部は、
    前記判定対象データが、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度の何れかを先頭として並べた前記比較用データと、前記複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、前記識別対象メダルが正規のメダルであると判定し、
    前記判定対象データが、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度のいずれを先頭として並べた前記比較用データとも、前記複数の領域の何れかにおいて前記所定の許容範囲内で一致しない場合には、前記識別対象メダルが非正規のメダルであると判定する、
    ことを特徴とするメダル識別装置
  3. カメラによって撮像された識別対象メダルの画像において、それぞれ複数の画素からなる複数の領域ごとに、平均輝度を算出し、算出された平均輝度を含む判定対象データを出力する平均輝度算出部と、
    前記判定対象データを、前記カメラによって撮像された正規のメダルの画像において前記複数の領域ごとに予め算出された平均輝度を含む比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記複数の領域は、それぞれメダルの中心を中心とする同心円状の領域を複数の半径で分割した領域であり、隣り合う夫々の前記分割した領域は同心円状の円周方向において一部が重複し、
    前記判定対象データおよび前記比較用データは、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度を時計回りまたは反時計回りの順に並べたデータ列であり、
    前記判定部は、
    前記判定対象データが、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度の何れかを先頭として並べた前記比較用データと、前記複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、前記識別対象メダルが正規のメダルであると判定し、
    前記判定対象データが、前記複数の領域ごとに算出された平均輝度のいずれを先頭として並べた前記比較用データとも、前記複数の領域の何れかにおいて前記所定の許容範囲内で一致しない場合には、前記識別対象メダルが非正規のメダルであると判定する、
    ことを特徴とするメダル識別装置
  4. 前記複数の同心円状の領域それぞれの半径方向における幅、および前記複数の同心円状の領域の数の少なくとも一方が、所定時間ごとに変更されることを特徴とする請求項に記載のメダル識別装置。
  5. 前記同心円状の領域の半径方向における幅、前記同心円状の領域の数、および前記同心円状の領域を分割する前記複数の半径の数の少なくとも1つが、所定時間ごとに変更されることを特徴とする請求項に記載のメダル識別装置。
  6. 前記複数の領域は、1/2ずつ円周方向に重複しており、
    前記平均輝度算出部は、前記複数の領域がそれぞれ重複している複数の小領域ごとに平均輝度を算出し、隣接する2つの小領域の組ごとに、当該2つの小領域の平均輝度の平均値を前記複数の領域ごとの平均輝度として算出することを特徴とする請求項に記載のメダル識別装置。
  7. 前記比較用データは、前記カメラによって撮像された非正規のメダルの画像において前記複数の領域ごとに予め算出された平均輝度をさらに含み、
    前記判定部は、前記判定対象データが、前記非正規のメダルの画像において算出された前記比較用データと、前記複数の領域のすべてにおいて所定の許容範囲内で一致する場合には、前記判定対象データと前記正規のメダルの画像において算出された前記比較用データとの比較結果によらず、前記識別対象メダルが非正規のメダルであると判定することを特徴とする請求項ないし請求項の何れかに記載のメダル識別装置。
  8. メダルの枚数を計数するメダル計数機の搬送路上を搬送される前記識別対象メダルを撮像する前記カメラと、
    前記比較用データを格納する記憶装置と、
    前記判定対象データを前記比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する請求項1ないし請求項の何れかに記載のメダル識別装置と、
    を備えることを特徴とするメダル識別システム。
  9. メダルの枚数を計数するメダル計数機の搬送路上を搬送される前記識別対象メダルを撮像する前記カメラと、
    前記比較用データを格納する記憶装置と、
    前記判定対象データを前記比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する請求項ないし請求項の何れかに記載の第1のメダル識別装置と、
    前記判定対象データを前記比較用データと比較して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する請求項ないし請求項の何れかに記載の、前記第1のメダル識別装置とは異なる第2のメダル識別装置と、
    を備え、
    前記第1および第2のメダル識別装置の判定結果を総合して、前記識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定することを特徴とするメダル識別システム。
  10. メダルの枚数を計数するメダル計数機の搬送路上を搬送される第1および第2の識別対象メダルを撮像する前記カメラと、
    前記比較用データを格納する記憶装置と、
    前記第1の識別対象メダルの画像において算出された前記判定対象データを前記比較用データと比較して、前記第1の識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する請求項ないし請求項の何れかに記載の第1のメダル識別装置と、
    前記第2の識別対象メダルの画像において算出された前記判定対象データを前記比較用データと比較して、前記第2の識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定する請求項ないし請求項の何れかに記載の第2のメダル識別装置と、
    を備え、
    前記第1および第2のメダル識別装置の判定結果を総合して、前記第1および第2の識別対象メダルが正規のメダルであるか否かを判定することを特徴とするメダル識別システム。
  11. 前記第1のメダル識別装置が、前記第1の識別対象メダルが正規のメダルであると判定し、かつ、前記第2のメダル識別装置が、前記第2の識別対象メダルが正規のメダルであると判定した場合には、前記第1および第2の識別対象メダルがいずれも正規のメダルであると判定し、
    前記第1のメダル識別装置が、前記第1の識別対象メダルが非正規のメダルであると判定した場合、または前記第2のメダル識別装置が、前記第2の識別対象メダルが非正規のメダルであると判定した場合には、前記第1および第2の識別対象メダルがいずれも非正規のメダルであると判定することを特徴とする請求項10に記載のメダル識別システム。
  12. 前記第2のメダル識別装置は、前記第1のメダル識別装置とは異なることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のメダル識別システム。
  13. 前記第1および第2のメダル識別装置は、それぞれ前記第1および第2の識別対象メダルの画像において所定時間ごとに変更される複数の領域ごとに算出された平均輝度を含む前記判定対象データを前記比較用データと比較することを特徴とする請求項10ないし請求項12の何れかに記載のメダル識別システム。
  14. 透明な前記搬送路の前記識別対象メダルが搬送される搬送面の裏面側から前記識別対象メダルを照明する照明光源と、
    前記搬送面の裏面側に隣接して配置され、前記搬送面の裏面側から前記識別対象メダルを撮像する前記カメラと前記照明光源とを密閉収納する収納部材と、
    をさらに備え、
    前記収納部材は、前記搬送面の裏面側に隣接する面が透明部材で構成され、前記搬送面の裏面側に隣接しない面がいずれも遮光部材で構成されていることを特徴とする請求項ないし請求項13の何れかに記載のメダル識別システム。
  15. 前記透明部材は、前記カメラの焦点を調整するレンズ構造を有することを特徴とする請求項14に記載のメダル識別システム。
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