JPH09305768A - 画像パターン識別装置 - Google Patents

画像パターン識別装置

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JPH09305768A
JPH09305768A JP8125173A JP12517396A JPH09305768A JP H09305768 A JPH09305768 A JP H09305768A JP 8125173 A JP8125173 A JP 8125173A JP 12517396 A JP12517396 A JP 12517396A JP H09305768 A JPH09305768 A JP H09305768A
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JP
Japan
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pattern
image
diameter
coin
identified
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Application number
JP8125173A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Tani
敏明 谷
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D5/00Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of coins, e.g. for segregating coins which are unacceptable or alien to a currency
    • G07D5/005Testing the surface pattern, e.g. relief

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Testing Of Coins (AREA)
  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】硬貨の画像の模様を識別する精度を下げずに模
様情報量を圧縮して演算量を減らし、識別を高速化す
る。 【解決手段】画像検出手段1で撮像しA/D変換して得
た硬貨の濃淡画像を手段2に記憶する一方、この画像か
ら手段3にて硬貨の直径を検出し手段4にてその金種を
判断する。2値化手段6は予め金種別白黒比記憶手段5
に記憶した当該金種の最適しきい値で濃淡画像から硬貨
表面の汚れや錆の影響の少ない2値化画像を取出す。2
値化画像から手段7は硬貨の回転に無関係の同心円パタ
−ンを、手段8は回転に関係するが直列データの円周パ
タ−ンを夫々切出す。手段11は手段9,10に予め記
憶した基準硬貨の同心円パタ−ンの平均値や分散・共分
散を用い類似度(相関係数やマハラノビス距離)を求め
て識別し、手段12と15は手段13,14に同じく記
憶した円周パタ−ンの平均値や分散・共分散を用い類似
度を求めて硬貨の回転角を補正し識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬貨などの円形物体
の画像パタ−ンから、その種別(金種),正偽等を識別
する装置、特にその演算量を削減し得るようにした画像
パターン識別装置に関する。なお以下各図等において同
一の符号は同一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】従来の硬貨識別機では、硬貨の直径,材
質,厚み等の特徴量をセンサで検出し、各特徴量が金種
に応じて定まる標準的な範囲に入っているか否かを判定
することにより、硬貨の金種と正偽を識別している。硬
貨の特徴量の検出にはコイル等の磁気センサを用いる方
法が知られているが、この方法では硬貨の金種と正偽を
決める大きな特徴である硬貨表面の模様を全く識別して
いない。
【0003】なお本出願人の先願になる特願平07−2
28686号では、硬貨表面の凹凸に応じて出力が変化
する磁気センサ部分を硬貨が通過するときのセンサ出力
波形データと、予め識別対象の特定金種の硬貨について
得たセンサ出力波形データとの類似度を、マハラノビス
距離の算出によって判定する技術が提案されているが、
磁気センサがその性質上、硬貨の材質の影響を大きく受
けるため、模様識別の精度が低い。
【0004】一方、硬貨の模様を識別する方法として
は、硬貨表面の模様をCCDカメラ等で2次元画像とし
て読込み、濃淡パタ−ン・マッチングを行う方法が最も
一般的である。濃淡パタ−ン・マッチングを行う場合、
硬貨が円形のために回転方向を求める必要がある。回転
方向を求めるには、検出した硬貨の画像を微小角度ずつ
回転させた画像をアフィン変換により求め、この変換画
像を、当該の被識別硬貨と外径の等しい基準の硬貨の平
均的な画像パタ−ンと比較し(相関値を求め)、最も良
く似ている角度を被識別硬貨の回転角度とする方法が良
く知られている。
【0005】図15は従来の濃淡パタ−ン・マッチング
の原理図である。同図において、CCDカメラで検出し
た被識別硬貨の画像(検出画像)F1上の画素の座標と
しての点(x,y)の濃淡値をP(x,y)とし、これ
を角度θだけアフィン変換で回転すると、点(x,y)
の画素が回転補正画像F2上の点(X,Y)に移動す
る。但しX,Yは下式(1)で与えられる。
【0006】
【数1】 X=xcosθ−ysinθ Y=xsinθ+ycosθ ・・・(1) ここで移動先、つまり回転補正画像F2上の点(X,
Y)の濃淡値をQ(X,Y)とし、予め検出画像F1か
ら求めた被識別硬貨の外径にほぼ等しい外径を持つ金種
の硬貨の平均的な画像としての図15の基準画像Fs上
の点(X,Y)の濃淡値をPs(X,Y)とすると、相
関値(相関係数ともいう)CR は次式(2)で求めるこ
とができる。
【0007】
【数2】 CR =Xn-1ΣX=X0 Yn-1ΣY=Y0( Q(X,Y) −* Q(X,Y)) (Ps(X,Y) −* Ps(X,Y)) /[{Xn-1ΣX=X0 Yn-1ΣY=Y0( Q(X,Y) −* Q(X,Y))2} ×{Xn-1ΣX=X0 Yn-1ΣY=Y0(Ps(X,Y) −* Ps(X,Y))2 }]1/2 但し * Q(X,Y)=(1/n2){Xn-1ΣX=X0 Yn-1ΣY=Y0 Q(X,Y) } * Ps(X,Y) =(1/n2){Xn-1ΣX=X0 Yn-1ΣY=Y0 Ps(X,Y)} ・・・(2) またX0とXn−1は硬貨の輪郭部が内接するn×nの
画素領域からなる画像F2,FsのX軸方向の両端画素
の座標点であり、Y0とYn−1は同じくY軸方向の両
端画素の座標点である。
【0008】この相関値CR が所定値以上であって、且
つ最も大きいθがあれば、被識別硬貨は基準画像Fsに
対応する硬貨で、このθの値が被識別硬貨の回転角と判
定される。なおこの時の相関値CRは被識別硬貨の模様が
基準の硬貨にどのくらい似ているかを表す値であり、1
に近いほど基準の硬貨の模様に近いことを表す。
【0009】
【発明が解決しようする課題】このように従来の技術で
は、硬貨表面の模様を識別する場合、硬貨の回転角度を
求める時に硬貨全面の画像を微小角度ずつ回転させる必
要があるため、回転処理と回転角度の判定に膨大な処理
が必要である。例えば相関値を求めるために1画素あた
り3回の積和計算が必要なため、300×300画素の
硬貨の画像を比較する場合、27万回の積和計算が必要
となる上に、微小角度毎に回転させて比較を行う必要が
ある。そのため、簡単な硬貨識別機では識別に膨大な時
間が掛かり、また識別時間を短縮しようとすれば、専用
の大規模LSIなどを利用する必要があるためコスト高
になってしまうという問題がある。
【0010】また硬貨表面の模様をCCDカメラ等の光
学式センサで読取るために、硬貨表面の汚れや錆による
画像の劣化が大きく、硬貨の金種・正偽判定の識別率を
低下させてしまうという問題もある。そこで本発明は、
硬貨の回転に対して有効で、硬貨表面の汚れや錆による
影響が小さく、高精度で高速な識別を行うことができ、
かつ安価な画像パタ−ン識別装置を提供することを課題
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに請求項1の画像パターン識別装置は、円形の輪郭を
持つ平面上に模様が有る未知の種類の被識別物体の模様
面を(画像検出手段1を介し)撮像しA/D変換して、
その濃淡画像を(模様記憶手段2へ)記憶し、この濃淡
画像又は2値化手段(6)を介してこの濃淡画像を所定
のしきい値で2値化してなる2値化画像から、(正偽判
断手段16を介し)被識別物体がこの物体と同様に模様
面を持つ特定の1又は複数の種類の基準物体の何れかに
該当するか否かを識別する画像パタ−ン識別装置におい
て、前記濃淡画像から前記円形の輪郭の径を検出する径
検出手段(直径検出手段3)、被識別物体の前記濃淡画
像又は2値化画像における円形の輪郭と同心の円周上の
画素値の平均値(er )を、この円周の径の大きさの順
に、径の所定区間にわたって(同心円パタ−ン切出し手
段7を介し)求めてなるデータ群としての同心円パタ−
ン(02)と、前記の検出された輪郭の径に最も近い径
の輪郭を持つ(識別金種判断手段4を介して特定され
た)基準物体としての同径基準物体の模様面の濃淡画像
又は2値化画像から予め求めた、(同心円パタ−ン平均
値記憶手段9に格納されてなる)対応する同心円パタ−
ンとの相関値(CRe)を算出する第1の識別演算手段
(同心円パタ−ン識別演算手段11)を備え、前記の識
別を行うようにする。
【0012】また請求項2の画像パターン識別装置は、
請求項1に記載の装置において、前記第1の識別演算手
段に代えて、被識別物体の前記同心円パタ−ンと、複数
の前記同径基準物体の対応する同心円パタ−ンの同径基
準物体間の平均値との間のマハラノビス距離(De2
を、同じく前記複数の同径基準物体について予め求め
た、(同心円パタ−ン分散・共分散記憶手段10にその
逆行列が格納されてなる)対応する同心円パタ−ンの分
散・共分散行列(Δe )を用いて算出する第2の識別演
算手段(同心円パタ−ン識別演算手段11)を備え、前
記の識別を行うようにする。
【0013】また請求項3の画像パターン識別装置で
は、請求項1又は2に記載の装置において、前記同心円
パタ−ンにおける円周上の画素値の平均値を、円周上の
画素値の総和に置き換える。また請求項4の画像パター
ン識別装置は、請求項1に記載の装置において、前記第
1の識別演算手段に代えて、被識別物体の前記濃淡画像
又は2値化画像における円形の輪郭と同心の所定の径の
範囲にあるリング状の画像領域の所定角度毎の画素値の
平均値(c1,j など)を、リング状画像領域の周に沿
い、順次1周分(円周パタ−ン切出し手段8を介し)求
めてなるデータ群としての円周パタ−ン(03)と、前
記同径基準物体の模様面の濃淡画像又は2値化画像から
予め求めた、(円周パタ−ン平均値記憶手段13に格納
されてなる)対応する円周パタ−ンとの相関値を算出し
て被識別物体の同径基準物体に対する回転角を検出し補
正する第1の回転角検出・識別演算手段(回転角検出手
段12及び円周パタ−ン識別演算手段15)を備え、こ
の補正後の相関値から前記の識別を行うようにする。
【0014】また請求項5の画像パターン識別装置は、
請求項4に記載の装置において、前記第1の回転角検出
・識別演算手段に代えて、被識別物体の前記円周パタ−
ンと、複数の前記同径基準物体の対応する円周パタ−ン
の同径基準物体間の平均値との間のマハラノビス距離
を、同じく前記複数の同径基準物体について予め求め
た、(円周パタ−ン分散・共分散記憶手段14にその逆
行列が格納されてなる)対応する円周パタ−ンの分散・
共分散行列を用いて算出し、被識別物体の同径基準物体
に対する回転角を検出し補正する第2の回転角検出・識
別演算手段(回転角検出手段12及び円周パタ−ン識別
演算手段15)を備え、この補正後のマハラノビス距離
から前記の識別を行うようにする。
【0015】また請求項6の画像パターン識別装置は、
請求項4に記載の装置において、前記第1の回転角検出
・識別演算手段に代えて、被識別物体の前記円周パタ−
ンと、複数の前記同径基準物体の対応する円周パタ−ン
の同径基準物体間の平均値との相関値((CRc)i 相当
値)を算出して被識別物体の同径基準物体に対する回転
角を検出し補正する回転角検出手段(12)、この補正
後の被識別物体の前記円周パタ−ンと、前記複数の同径
基準物体の円周パタ−ンの同径基準物体間の平均値との
間のマハラノビス距離(Dc2相当値)を、同じく前記複
数個の同径基準物体について予め求めた、(円周パタ−
ン分散・共分散記憶手段14にその逆行列が格納されて
なる)対応する円周パタ−ンの分散・共分散行列(Δc
相当行列)を用いて算出する第3の識別演算手段(円周
パタ−ン識別演算手段15)を備え、前記の識別を行う
ようにする。
【0016】また請求項7の画像パターン識別装置で
は、請求項4ないし6のいずれかに記載の装置におい
て、前記所定の径の範囲にあるリング状の画像領域から
得た円周パタ−ンを、所定の径の範囲を夫々異にする複
数の円周パタ−ンとする。また請求項8の画像パターン
識別装置では、請求項4ないし7のいずれかに記載の装
置において、前記円周パタ−ンにおける所定角度毎の画
素値の平均値を、所定角度毎の画素値の総和に置き換え
る。
【0017】また請求項9の画像パターン識別装置で
は、請求項1ないし8のいずれかに記載の装置におい
て、前記2値化手段が、前記同径基準物体の模様面の2
値化画像から予め得た最適の(金種別白黒比記憶手段5
に記憶された)白黒比となるしきい値(TH)で、被識
別物体の濃淡画像を2値化するようにする。また請求項
10の画像パターン識別装置では、請求項9に記載の装
置において、前記被識別物体及び基準物体を硬貨とし、
前記2値化手段が前記同径基準物体の表裏の模様面から
予め得た夫々のしきい値(TH1,TH2)で、被識別物体
の濃淡画像を2値化するようにする。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の1実施例としての
機能構成図である。次に図1を用いて本発明の概要を述
べる。 画像検出手段1で検出した、識別しようとする
未知の硬貨(被識別硬貨)の模様を多値の濃淡画像とし
て模様記憶手段2に濃淡画像として取り込む。また直径
検出手段3を介して画像検出手段1で検出した2次元の
濃淡画像から、その1ラインずつを調べて被識別硬貨の
直径を求める。
【0019】図2は硬貨の2次元画像の1ライン上の濃
度(画素値)の分布を示す。即ち1ライン上の画素値は
同図のように硬貨の輪郭部から外部(背景部)へかけて
急激に低下するので、2次元画像の画素値の最大値と最
小値の中間点となる2点間の距離を求めると硬貨の仮の
直径Dm’が得られる。この硬貨の仮の直径Dm’を全
てのラインについて調べた、最大の値Dmが硬貨の直径
に相当する。
【0020】金種により直径が異なるので、直径を求め
た時点で識別金種判断手段4を介して被識別硬貨の金種
を判断し、この後でその硬貨の正偽を識別する。次に2
値化手段6を介して濃淡画像を白と黒の2つの値しか取
らない2値化画像に変換する。金種によって硬貨の表面
の模様は異なるので、模様を画像として見た場合の白と
黒の比率は金種(と表裏)により異なる。そこで予め金
種別の模様に応じた最適の白黒比を金種別白黒比記憶手
段5に記憶しておき、2値化手段6で、この白黒比に最
も近くなるように、被識別硬貨の濃淡画像を白と黒の2
値化画像とする2値化しきい値を調整する。
【0021】このようにして得た2値化画像から同心円
パタ−ン切出し手段7,円周パタ−ン切出し手段8を介
して、夫々次に述べる同心円パタ−ン及び円周パタ−ン
を取出す。なお2値化画像から同心円パタ−ンや円周パ
タ−ンを取出すことは、硬貨の汚れの影響を小さくし識
別効果を高めるので、以下では2値化画像を利用する例
を説明するが、場合によっては濃淡画像から同心円パタ
−ンや円周パタ−ンを取出しても良い。
【0022】図3は同心円パタ−ンの説明図である。同
図(A)のように硬貨(画像)01の中心Oから距離r
にある、硬貨と同心の円上の画素値の総和Er を、この
同心円上の画素数nr で除した画素値の平均値(平均画
素値)er を距離rの大きさの順に、この例ではr=0
〜Rまで(但しRは硬貨の外周(輪郭部)までの距
離)、求めることにより、同図(B)のように平均画素
値er を縦軸とし、距離rを横軸とする、硬貨の回転に
無関係な模様の特徴量である平均画素値er のデータ群
としての同心円パタ−ン02を得ることができる。なお
以下では平均画素値er を、基準硬貨(の平均的な値)
ではεr として区別する。
【0023】同心円パタ−ン02としては、画素値の平
均値er の代わりに、画素値の総和Er を用いた同心円
パタ−ンも考えられる。この場合、硬貨の外周に近づく
程同心円パタ−ンの値が大きく、硬貨の模様の情報量が
多くなる。これは、外周に近づく程、模様の特色が良く
現れることを意味し、この同心円パタ−ンの特に外周部
に着目することにより硬貨の識別精度を高めることがで
きる。
【0024】図4は円周パタ−ンの説明図である。円周
パタ−ンも同心円パタ−ンと同様に濃淡画像又は2値化
画像から取出す。同図(A)のように硬貨01の中心O
から一定の距離r1とr2の間にあるリング状の画像領
域を一定角度(例えば10°)毎に分割した扇形部分の
画素値の総和C又は平均値c(以下の例では総和C)を
求めていくと、同図(B)のように各扇形の画素値の総
和Cを縦軸とし、角度θ(扇形の配列番号に対応)を横
軸とする、扇形の画素値からなるデータ群としての円周
パタ−ン03を切出すことができる。切出した円周パタ
−ンは、硬貨の回転方向に依存するが、直列(環状連
鎖)データであるため、平面画像を回転補正するよりも
遙かに短い処理時間で回転補正し、識別することができ
る。なお以下では前記画素値総和Cを一般にCh,j (但
し基準硬貨(の平均的な値)ではΓ h,j として区別、な
おh:リング番号、j:扇形の配列番号)の形で表す。
【0025】このように取出された被識別硬貨の同心円
パタ−ンと円周パタ−ンが夫々比較対象の特定金種の硬
貨(基準硬貨)の対応するパタ−ン(一般には当該金種
の複数の硬貨の対応する平均のパタ−ンを用いる)と、
どれだけ似ているかの類似度を、同心円パタ−ン識別演
算手段11と円周パタ−ン識別演算手段15を介して計
算し、模様の正偽の(仮の)識別を行う。
【0026】類似度の計算には、被識別硬貨から検出し
た同心円パタ−ンと同心円パタ−ン平均値記憶手段9に
記憶されている比較対象の基準硬貨の平均の同心円パタ
−ンとの相関係数、又は被識別硬貨から検出した円周パ
タ−ンと円周パタ−ン平均値記憶手段13に記憶されて
いる比較対象の基準硬貨の平均の円周パタ−ンとの相関
係数を求めるか、或いは、同心円パタ−ン分散・共分散
記憶手段10、又は円周パタ−ン分散・共分散記憶手段
14のデータを用いて、検出した同心円パタ−ンと対応
する平均の同心円パタ−ンとの間のマハラノビス距離、
又は検出した円周パタ−ンと対応する平均の円周パタ−
ンとの間のマハラノビス距離を求める。なお相関係数が
大きい程、またマハラノビス距離が小さい程、類似度が
大きい。
【0027】そして直径検出手段3で求めた硬貨の直径
と、同心円パタ−ン識別演算手段11及び円周パタ−ン
識別演算手段15で求めた類似度が、夫々特定の範囲に
あるかを正偽判断手段16で判断することにより、硬貨
の正式の識別を行う。図5は本発明の装置の一実施例と
してのハード構成を示すブロック図である。次に図5の
構成と動作を図1ないし図14を参照しつつ説明する。
【0028】硬貨の模様を検出する方法には、ライン・
イメージセンサを用いたり、変位計を用いて硬貨表面の
凹凸を読込むなどの様々な方法があるが、ここではCC
Dカメラ21で硬貨の模様を読取り、CCDカメラ21
の同期信号21bを同期回路22に入力して後述する各
種のタイミング信号を作ると共に、カメラ21の画像信
号21aをサンプル/ホールド回路23を介し、サンプ
リングして保持しつつ、8ビットのA/D変換器24で
A/D変換して、256階調の画像(濃淡画像)として
デュアル・ポート・ビデオRAM(以下DPVRAMと呼ぶ)
26に格納する方法を用いる。
【0029】同期回路22は、CCDカメラ21からの
画像信号21aを、手段23,24を介しサンプル/ホ
ールドしてA/D変換するタイミングを調整したり、DP
VRAM26へ画像データ(画素値)を格納するアドレスを
アドレスカウンタ25を介して生成したりする。次にC
PU27で計算することにより、硬貨の識別を行う。こ
のCPU27での識別のために、識別方法と識別基準デ
ータを格納したROM29と、作業データを格納してお
くRAM28が設けられている。また直径の算出と2値
化の際に、CPU27から硬貨の模様の画像を参照でき
るように、CPU27とDPVRAM26との間に、アドレス
バス30とデータバス31がつながっている。
【0030】なおここで図1の画像検出手段1は図5の
CCDカメラ,A/D変換器等からなる21〜25の手
段に相当し、図1の模様記憶手段2は図5のDPVRAM26
に相当する。また図1の金種別白黒比記憶手段5,同心
円パタ−ン平均値記憶手段9,同心円パタ−ン分散・共
分散記憶手段10,円周パタ−ン平均値記憶手段13,
円周パタ−ン分散・共分散記憶手段14は図5のROM
29に相当し、図1のその他の手段は図5のCPU27
及びROM29に格納された夫々該当するソフトウエア
手段(プログラム)に相当する。
【0031】図5では前述のようにCCDカメラ21,
A/D変換器24等からなる図1の画像検出手段1にて
硬貨の画像を撮像してA/D変換し、硬貨全面の濃淡画
像をDPVRAM26としての図1の模様記憶手段2に格納す
る。図6は硬貨の検出画像上の各画素の位置と、DPVRAM
26におけるその各画素の格納アドレスとの対応を示
す。即ち図6(A)のようにM行×N列の画素からなる
CCDカメラ21からの硬貨の検出画像F1上のm行n
列目の画素データを図6(B)のようにDPVRAM26のN
×m+n番目のアドレスに格納する。
【0032】CPU27としての図1の直径検出手段3
は、DPVRAM26に格納している被識別硬貨の画像を調べ
て、この硬貨の直径を求める。即ち最初にDPVRAM26に
格納している画素データの最大値(MAX とする)と最小
値(MIN とする)を求める。そして0行目から、その行
で最初に画素データが(MAX +MIN )/2となる点Pxu
と、最後に(MAX +MIN )/2となる点Pxd を求め、Px
d −Pxu を硬貨の仮の直径Dm’(図2参照)とする。
この仮の直径Dm’(=Pxd −Pxu )をM−1行目まで
求め、全ての行の仮の直径Dm’の中で最大となる値を
被識別硬貨の真の直径Dmとし、この時のPxu とPxd の
値をRAM28の中の一時記憶領域に記憶しておく。
【0033】また同様な方法で、DPVRAM26の0列目か
ら、その列で最初に(MAX +MIN )/2となる点Pyu
と、最後に(MAX +MIN )/2となる点Pyd を求め、全
ての列の中でPyd −Pyu が最大となる点Pyu とPyd を求
める。この時、座標点((Pxu+Pxd)/2,(Pyu+Pyd)/
2)が被識別硬貨の中心となる。直径Dmを検出すれ
ば、被識別硬貨の金種がわかる。即ち国内6金種を識別
するならば、被識別硬貨の直径Dmが、1円硬貨φ20
mm,5円硬貨φ22mm,10円硬貨φ23.5m
m,50円硬貨φ21mm,100円硬貨φ22.5m
m,500円硬貨φ26.5mmの何れに最も近いか
を、CPU27としての図1の識別金種判断手段4で調
べて被識別硬貨の金種を判断する。
【0034】次にCPU27としての図1の2値化手段
6は、模様が含まれるDPVRAM26の濃淡画像を2値化す
る。この2値化に当っては、予めROM29としての図
1の金種別白黒比記憶手段5に記憶している、各金種の
硬貨に最も適した2値化の白黒比のうち、識別金種判断
手段4で判断した金種に対応する白黒比を求める。図7
は金種別白黒比記憶手段5内のデータ構造の実施例を示
し、この金種別白黒比記憶手段5には各金種の表裏の夫
々の模様を画像として捉えた場合に最も適切な白の割合
が記憶されている。本発明では硬貨の表面の微小な凹凸
からなる全ての模様を正しく捉えるため、硬貨の中心軸
と同軸のリング状の光源を用い、硬貨の全周にわたって
一様に、外周斜め方向から硬貨の面に光を当て、これに
より模様の凹凸のエッジ部分が光るので、前記の白の割
合は硬貨表面の凹凸のエッジが占める割合となる。
【0035】図8は2値化手段6が濃淡画像をこのよう
な指定の白黒比で2値化する動作の説明図である。即ち
2値化手段6は最初に図8(A)に示すように、DPVRAM
26の硬貨の濃淡画像内の256階調の画素値毎の画素
数をヒストグラム04にする。そして図8(B)に示す
ようにヒストグラム04の全面積(全画素数)と白側の
面積(画素数)の割合が金種別白黒比記憶手段5から取
出した白黒比となるように、2値化のしきい値THを調
整する。
【0036】例えば1円硬貨の濃淡画像を2値化する場
合、図7から白の割合を表側なら0.15、裏側なら
0.12にする必要がある。そこで図8(A)の実施例
のように、全画素数が100000であれば、白の画素
数が15000または12000になるように2値化の
しきい値THを決める。即ち画素値が255(白の最大
値)の画素数から加算していき、加算値が15000ま
たは12000以上になる画素値をしきい値THにす
る。ここで求めたしきい値THを夫々、表側と仮定した
場合をTH1、裏側と仮定した場合をTH2とする。DPVRAM
26を調べて、求めたしきい値TH以上の画素値を持つ
画素の画素値を1に換え、同じくしきい値TH未満の画
素値を持つ画素の画素値を0に換えて2値化を行う。
【0037】2値化した画像は、被識別硬貨の画像が表
側とした場合(しきい値をTH1として2値化した場合)
の2値化画像と、裏側とした場合(しきい値をTH2とし
て2値化した場合)の2値化画像とを別々にRAM28
に格納する。そしてこの2値化画像をもとに模様の識別
を行う。 1)同心円パタ−ンによる識別方法 まず同心円パタ−ンを利用する識別方法を説明する。同
心円パタ−ン02はCPU27としての図1の同心円パ
タ−ン切出し手段7を介し、被識別硬貨の画像内の硬貨
の中心Oの前述した座標点((Pxu+Pxd)/2,(Pyu+Py
d)/2)から一定距離にある全ての画素の画素値を加算
して求める。被識別硬貨の2値化画像のx列y行目の画
素と硬貨の中心Oとの距離dは次式(3)の右辺の値を
越えない最大の整数とする。
【0038】
【数3】 d=〔{(Pxu+Pxd)/2−x}2 +{(Pyu+Pyd)/2−y}2 1/2 +0.5 ・・・(3) 図9はRAM28内での被識別硬貨の同心円パタ−ン0
2のデータ構造を示す。このデータは距離r(=0〜
R)毎の、画素値の総和(つまり硬貨の中心Oと同心の
半径rの円周上の全ての画素値の加算値)Er ,同じく
全画素数nr ,同じく平均画素値er =Er /nr から
なる。
【0039】同心円パタ−ン切出し手段7は、式(3)
の距離dが被識別硬貨の直径Dmの1/2以下ならば、
当該の画素は硬貨の面内の画素であるので、図9の同心
円パタ−ン記憶領域の画素値の総和Er のd(=r)行
目に加算する。中心Oからr=dだけ離れた画素の数n
r は常に一定なので、予め図9の同心円パタ−ン記憶領
域に設定しておく。
【0040】被識別硬貨の輪郭内の全ての画素につい
て、夫々、硬貨の中心Oとの距離dを求め、その画素値
を図9の同心円パタ−ン記憶領域の該当する画素値の総
和Erに加算したのち、この同心円パタ−ン記憶領域の
各行について、画素値の総和Er を画素数nr で割った
値Er /nr を平均画素値er の記憶領域に格納すれ
ば、同心円パタ−ンが完成する。
【0041】次にこのように被識別硬貨の画像から切出
した同心円パタ−ンと、基準硬貨の同心円パタ−ンの平
均値との類似度を調べて被識別硬貨の正偽の識別を行
う。この類似度は、予め同心円パタ−ン平均値記憶手段
9に記憶している複数の基準硬貨の同心円パタ−ンの平
均値と、図9のように切出した被識別硬貨の同心円パタ
−ンとの相関係数を求めるか、あるいは前記の基準硬貨
の同心円パタ−ンの平均値、及び予め同心円パタ−ン分
散・共分散記憶手段10に記憶している(複数の基準硬
貨の同心円パタ−ンから作られた)分散・共分散行列の
逆行列を用い、切出した同心円パタ−ンと前記同心円パ
タ−ンの平均値との間のマハラノビス距離を求めて、調
べることができる。
【0042】先ず切出した被識別硬貨の同心円パタ−ン
と、複数の基準硬貨の同心円パタ−ンの平均値との相関
係数CReを求める方法を説明する。ROM29としての
図1の同心円パタ−ン平均値記憶手段9には、予め識別
すべき全金種の硬貨(基準硬貨)の同心円パタ−ンの平
均値を記憶しておく。図10は同心円パタ−ン平均値記
憶手段9内の或る金種の硬貨の同心円パタ−ンの平均値
εr (但しr =0〜R)のデータ構造の例を示す。この
図に示すように同心円パタ−ンの平均値は硬貨の表側と
裏側に分けて記憶されている。
【0043】なお図10の同心円パタ−ン平均値を得る
のに用いた複数枚(NSとする)の基準硬貨のサンプル
の1枚(番号をkとする)について、予め図9と同様に
求めた距離rでの平均画素値er を改めて(er)k とす
ると、図10の同心円パタ−ン平均値における距離rで
の画素値εr は次式(4)で求められる。
【0044】
【数4】 εr =(1/NS) NSΣk=1 (er)k ・・・(4) CPU27としての図1の同心円パタ−ン識別演算手段
11は、切出した被識別硬貨の同心円パタ−ンとしての
データ群(e0,e1,・・er ・・eR )と、複数の基準
硬貨の同心円パタ−ン平均値としてのデータ群(ε0,ε
1,・・εr ・・εR )との相関係数CReを次式(5)で
求める。
【0045】
【数5】 CRe=(1/(R+1)) RΣr=0 { (er − *e) (εr − *ε) } /〔{(1/(R+1)) RΣr=0 (er − *e)2 } ×{(1/(R+1)) RΣr=0 ( εr − *ε)2 }〕1/2 但し *e=(1/(R+1)) RΣr=0 er *ε=(1/(R+1)) RΣr=0 εr ・・・(5) 同心円パタ−ン平均値(ε0,ε1,・・εr ・・εR )を
硬貨の表側の平均値とした場合と、裏側の平均値とした
場合の2回計算を行う。相関係数CReは大きくなればな
るほど良く似ている(類似度が大きい)ことを表すの
で、表側の相関係数CReと、裏側の相関係数CReの何れ
か大きい方を硬貨の類似度とする。求めた類似度が予め
ROM29に記憶している、しきい値THe1 以上であれ
ば、正貨と(仮に)判断する。
【0046】次に切出した被識別硬貨の同心円パタ−ン
と複数の基準硬貨の同心円パタ−ンの平均値との間のマ
ハラノビス距離を求めて、この2つの同心円パタ−ンの
類似度を調べる方法を説明する。ROM29としての図
1の同心円パタ−ン分散・共分散記憶手段10には予め
識別すべき全金種の硬貨(基準硬貨)の表側と裏側の同
心円パタ−ンの分散・共分散行列Δe の逆行列Δe -1
図11のように記憶しておく。
【0047】図11でi行j列目の項Sij -1は逆行列Δ
e -1のi行j列目の項を示す。なお分散・共分散行列Δ
e は次式(6)で定義する。
【0048】
【数6】 但し、 NS:基準硬貨のサンプル数、 k:基準硬
貨のサンプル番号 (ei)k ,(ej)k :基準硬貨のk番目のサンプルの同
心円パタ−ンの平均画素値(er)k の夫々r=i,r=
jに相当する値 εi,εj:基準硬貨の同心円パタ−ン平均値の画素値
εr の夫々r=i,r=jに相当する値 CPU27としての同心円パタ−ン識別演算手段11
は、この分散・共分散行列Δe の逆行列Δe -1と、切出
した被識別硬貨の同心円パタ−ンと、基準硬貨の同心円
パタ−ンの平均値とからマハラノビス距離De 2 を次式
(7)により計算する。
【0049】
【数7】 なお このマハラノビス距離De 2 を、硬貨の表側と裏側につ
いて計算する。De 2 が大きい程、同心円パタ−ンの平
均値から離れていることを表すので、表側の計算結果と
裏側の計算結果の小さい方を正貨に対する類似度を表す
値とする。そしてこの値が予めROM29に記憶してい
る、しきい値THe2 以下であれば、正貨と( 仮に) 判断
する。
【0050】また同心円パタ−ンとしては、平均画素値
(e0,e1,・・er ・・eR )の代わりに画素値総和
(E0,E1,・・Er ・・ER )を用いることもできる。
そして類似度を相関係数によっても、マハラノビス距離
によっても前記とほぼ同様に求めることができる。以下
ではマハラノビス距離を算出する実施例を説明する。こ
の場合、ROM29の同心円パタ−ン分散・共分散記憶
手段10には、図11と同様に、画素値総和を用いた同
心円パタ−ンに対応する分散・共分散行列Δ E の逆行列
ΔE -1の各項Sij -1を格納しておく。分散・共分散行列
ΔE は次式(8)で定義される。
【0051】
【数8】 但し、 NS:基準硬貨のサンプル数、 k:基準硬
貨のサンプル番号 (Ei)k ,(Ej)k :基準硬貨のk番目のサンプルの同
心円パタ−ンの画素値総和(Er)k の夫々r=i,r=
jに相当する値 εi ,εj :基準硬貨の同心円パタ−ン平均値の画素値
εr の夫々r=i,r=jに相当する値 ni ,nj :同心円パタ−ンの円周上の画素数nrの夫
々r=i,r=jに相当する値 またこの場合の被識別硬貨の同心円パタ−ンと基準硬貨
の同心円パタ−ンの平均値との間のマハラノビス距離D
E 2 は次式(9)によって計算される。
【0052】
【数9】 なお このマハラノビス距離DE 2 についても硬貨の表側と裏
側について求め、どちらか一方が、予めROM29に記
憶しているしきい値THE2 以下であれば、正貨と(仮
に)判断する。 2)円周パタ−ンによる識別方法 次に円周パタ−ン03を2値化画像から切出すCPU2
7としての図1の円周パタ−ン切出し手段8について説
明する。この場合、硬貨の中心Oからr1以上、r2未
満の距離にあるリング状の2値化画像を等角度に分割す
る。2値化画像の点(x,y)と硬貨の中心O((Pxu+
Pxd)/2,(Pyu+Pyd)/2)との距離d(式(3)参
照)が、r1≦d<r2の場合、点(x,y)はリング
状画像領域にあるので、点(x,y)の硬貨の中心Oに
対する角度θを次式(10)により計算する。
【0053】
【数10】 イ)(Pxu+Pxd)/2−x≧0,(Pyu+Pyd)/2−y≧0のとき: θ=tan -1〔{(Pyu+Pyd)/2−y}/{(Pxu+Pxd)/2−x}〕 ロ)(Pxu+Pxd)/2−x<0のとき: θ=tan -1〔{(Pyu+Pyd)/2−y}/{(Pxu+Pxd)/2−x}〕+π ハ)(Pxu+Pxd)/2−x<0,(Pyu+Pyd)/2−y<0 のとき: θ=tan -1〔{(Pyu+Pyd)/2−y}/{(Pxu+Pxd)/2−x}〕+2π ・・・(10) 図12はRAM28内の円周パタ−ン03のデータ構造
の例を示す。同図においては硬貨の中心Oから距離r1
〜r2(リング番号1),r2〜r3(リング番号
2),r3〜r4(リング番号3)の3つのリング状画
像領域についてのデータ格納領域が設けられているが、
ここでは距離r1〜r2(リング番号1)に対応するデ
ータ格納領域を例に取って説明する。
【0054】この例ではリング状の2値化画像領域を1
0°毎(36個の扇形)に分割するものとし、同図の配
列番号0の領域C1,0 (ここでCの2つの添字の前側は
リング番号の値(この場合“1”)を、後側の添字(こ
の場合“0”)は配列番号の値を夫々意味するものとす
る。従って一般にリング番号h,配列番号jの領域はC
h,j で示される。)は角度θが0〜2π/36〔ra
d〕の位置にある扇形の画素値の総和の格納領域であ
り、同じく配列番号1の領域C1,1 は角度が1×2π/
36〜2×2π/36〔rad〕の位置にある扇形の画
素値の総和の格納領域であり、順次、同様にして配列番
号35の領域C1,35は角度が35×2π/36〜36×
2π/36〔rad〕の位置にある扇形の画素値の総和
の格納領域である。
【0055】そしてリング状画像領域における前記の式
(10)で求めた角度θ〔rad〕の位置にある画素の
画素値を、18θ/πの値を越えない最大の整数を配列
番号の値とする上述した図12の円周パタ−ンの領域へ
加算する。このようにしてリング状画像領域の全ての画
素についての加算が終了すると、当該のリング状画像領
域の扇形画素値の各総和からなるデータ群としての円周
パタ−ン03が切出されたことになる。
【0056】このように円周パタ−ンを切出した後、C
PU27としての図1の回転角検出手段12によって被
識別硬貨の画像の回転角を検出する。この回転角検出方
法には被識別硬貨の円周パタ−ンと予め記憶した基準硬
貨の平均の円周パタ−ンとの相関係数を求めて検出する
方法や、この2つの円周パタ−ンの間のマハラノビス距
離を求めて検出する方法があるが、ここでは前者の相関
係数を求めて検出する方法を説明する。
【0057】ROM29としての図1の円周パタ−ン平
均値記憶手段13には予め識別対象の全金種の硬貨(基
準硬貨)の表側と裏側の円周パタ−ンの平均値を記憶し
ておく。図13はこの円周パタ−ン平均値記憶手段13
内のデータ構造を示し、この構造は図12と同様であ
る。即ち図13の例えばリング番号1(距離r1〜r
2)の配列番号0〜35までのデータΓ1,0 〜Γ1,35
夫々、模様が所定の姿勢にある(但し被識別硬貨の模様
の姿勢とは必ずしも一致しない)基準硬貨の、図12の
1,0 〜C1,35に対応する角度θの位置にある扇形画像
領域の画素値の総和を、同一姿勢の複数の基準硬貨の夫
々対応する画素値の総和について平均して得た画素値の
総和としての円周パタ−ン03のデータである。
【0058】なお図13の円周パタ−ン平均値を得るの
に用いた複数枚(NSとする)の基準硬貨のサンプルの
1枚(番号をkとする)について、予め図12と同様に
求めた配列番号jでの画素値の総和C1,j を改めて(C
1,j k とすると、図13の円周パタ−ン平均値の配列
番号jでの画素値の総和Γ1,j は次式(11)で求めら
れる。
【0059】
【数11】 Γ1,j =(1/NS) NSΣk=1 (C1,j k ・・・(11) 次にこの図13の円周パタ−ン平均値記憶手段13にあ
る基準硬貨の円周パタ−ン平均値と、円周パタ−ン切出
し手段8で切出した被識別硬貨の図12の円周パタ−ン
とを比較して最も似ている回転角を求め、且つ2つの円
周パタ−ンの類似度を判断する。このために次式(1
2)により切出した図12の円周パタ−ンの配列番号i
番目から順番に並ぶ円周1周分(この例では36個)の
各配列番号毎のデータ(C1,i 、C1,i+1 、C1,i+2
・C1,35、C1,0 、・・ C1,i-1)と、図13の配列
番号0から順番に並ぶ36個のデータ(Γ1,0
Γ1,35、なお一般的にはこのデータをΓ1,j 、(配列番
号j=0〜35)として表す)との相関係数(CRc)i
を次式(12)により求め、配列番号iを可変しつつ求
めた、この相関係数(CRc)i が最大となるiの値を被
識別硬貨の回転角とする。
【0060】
【数12】 (CRc ) i=(1/36)・35Σj=0 {(C1,n *1 )(Γ1,j *Γ1 )} /〔{(1/36)・35Σj=0 (C1,j *1 2 } ×{(1/36)・35Σj=0 (Γ1,j *Γ1 2 }〕1/2 但し、 *1 =(1/36)・35Σj=0 1,j *Γ1 =(1/36)・35Σj=0 Γ1,j n=i+j ・・・(i+j<36のとき) n=i+j−36 ・・・(i+j≧36のとき) ・・・(12) また最大の相関係数(CRc)i の値は、被識別硬貨の円
周パタ−ンと基準硬貨の円周パタ−ン平均値との類似度
を表すので、CPU27としての図1の円周パタ−ン識
別演算手段15は、この(CRc)i の値が予めROM2
9に格納しているしきい値THc1 以上であれば正貨と
(仮に)判断する。
【0061】なお回転角検出手段12は切出した被識別
硬貨の円周パタ−ンを、このiに相当する角度だけずら
して円周パタ−ンの回転補正を行う。回転補正後の円周
パタ−ンの類似度を相関係数(CRc)i に代わり、改め
てマハラノビス距離により判断することもできる。次に
回転補正した被識別硬貨の円周パタ−ンと基準硬貨の円
周パタ−ン平均値との間のマハラノビス距離を求め、類
似度を判断する方法を説明する。
【0062】ROM29としての図1の円周パタ−ン分
散・共分散記憶手段14は、識別対象の全金種の表裏毎
の、複数の基準硬貨から得た円周パタ−ンの分散・共分
散行列Δc の逆行列Δc -1を36×36の正方行列とし
て記憶している。図14はこの円周パタ−ン分散・共分
散記憶手段14内のデータ構造を示す。同図のi行j列
目の項Sij -1はこの逆行列Δc -1のi行j列目の項を示
す。なお分散・共分散行列Δc のi行j列目の項Sij
次式(13)で定義される。
【0063】
【数13】 Sij=(1/ NS)NSΣk=1 〔{(C1,i k −Γ1,i } ×{(C1,j k −Γ1,j }〕 ・・・(13) 但し、 NS:基準硬貨のサンプル数、 k:基準硬
貨のサンプル番号 (C1,i k ,(C1,j k :基準硬貨のk番目のサン
プルの円周パタ−ンの画素値総和の夫々配列番号i,j
に相当する値 Γ1,i ,Γ1,j :基準硬貨の円周パタ−ン平均値の画素
値総和の夫々配列番号i,jに相当する値 CPU27としての円周パタ−ン識別演算手段15はこ
の分散・共分散行列Δc の逆行列Δc -1を用いて、被識
別硬貨の回転補正した円周パタ−ン(C1,0 、C1,1
・・・ C1,35)と、基準硬貨の円周パタ−ン平均値
(Γ1,0 、Γ1,1、・・・Γ1,35)との間のマハラノビ
ス距離Dc 2 を、次式(14)により計算する。
【0064】
【数14】 なお このマハラノビス距離DC 2 の値が大きい程、被識別硬
貨の円周パタ−ンが基準硬貨の円周パタ−ン平均値から
離れていることを表すので、Dc 2 が予めROM29に
記憶しているしきい値THc2 以下であれば正貨と(仮
に)判断する。
【0065】式(12)での回転補正と、式(14)で
の正偽の判断は硬貨の表側と裏側に分けて計算しなくて
はならないが、始めに同心円パタ−ンでの識別を行って
いれば、被識別硬貨が表側に近いか裏側に近いか判って
いるので、近い方の円周パタ−ンの平均値と分散・共分
散行列の逆行列を使って式(12),(14)を計算す
ればよい。
【0066】硬貨からは複数の円周パタ−ンを取出すこ
とができる。次はこの方法で硬貨の回転角を求める実施
例を説明する。この例では被識別硬貨の2値化画像から
3つの円周パタ−ンを切出すものとし、図12及び図1
3は、夫々この時のRAM28内の切出された円周パタ
−ン及びROM29としての円周パタ−ン平均値記憶手
段13内の基準硬貨の円周パタ−ン平均値のデータ構造
を示している。
【0067】即ち図12では、前述のように硬貨の中心
Oからの距離r1〜r2(リング番号1)の円周パタ−
ンデータC1,0 〜C1,35と同様な方法で切出された、夫
々硬貨の中心Oからの距離r2〜r3(リング番号2)
の円周パタ−ンデータC2,0〜C2,35、及び距離r3〜
r4(リング番号3)の円周パタ−ンデータC3,0 〜C
3,35が示されている。また図13の円周パタ−ン平均値
記憶手段13にも、リング番号1の円周パタ−ンデータ
Γ1,0 〜Γ1,35と同様に、円周パタ−ンデータC2,0
2,35に対応するリング番号2の円周パタ−ン平均値デ
ータΓ2,0 〜Γ 2,35、及び円周パタ−ンデータC3,0
3,35に対応するリング番号3の円周パタ−ン平均値デ
ータΓ3,0 〜Γ3,35が格納されている。
【0068】次にこの場合の回転角検出手段12の動作
を説明する。この場合も回転角検出手段12は図12の
切出された3つの円周パタ−ンと、この3つの円周パタ
−ンに夫々対応する図13の3つの円周パタ−ン平均値
とを比較して最も似ている回転角を求めるが、この時、
図12の切出された3つの円周パタ−ンを同時に同じ角
度だけ回転させて、被識別硬貨の回転角を求める。
【0069】そのためには、前述した1つの(リング番
号1の)リング状画像領域による回転角検出の場合と同
様に、図12の切出された3つの円周パタ−ンの配列番
号i番目の各画素値総和からの円周1周分の各画素値総
和と、図13の3つの円周パタ−ン平均値の配列番号0
番目〜35番目の平均の各画素値総和との相関係数(C
Rc’) i を次式(15)で求め、配列番号iを順次変え
て相関係数(CRc’) i が最大となるiの値を被識別硬
貨の回転角とする。
【0070】
【数15】 (CRc’) i = (1/(3 ×36))・35Σj=0 3Σh=1 {(Ch,n *C) ( Γh,j *Γ)} /〔{(1/(3 ×36))・35Σj=0 3Σh=1 (Ch,j *C)2 } ×{(1/(3 ×36))・35Σj=0 3Σh=1 (Γh,j *Γ)2 }〕1/2 但し *C=(1/(3 ×36))・35Σj=0 3Σh=1 h,j *Γ=(1/(3 ×36))・35Σj=0 3Σh=1 Γh,j n=i+j ・・・(i+j<36のとき) n=i+j−36 ・・・(i+j≧36のとき) ・・・(15) なお、 n,i,j:配列番号、 h:リング番号 このように最大となった相関係数(CRc’) i が予めR
OM29に格納しているしきい値THc3 より大きければ
円周パタ−ン識別演算手段15が正貨と(仮に)判断す
る。
【0071】最後にCPU27としての図1の正偽判断
手段16は、硬貨の直径,同心円パタ−ンの類似度,円
周パタ−ンの類似度のいずれの判断も正貨であれば、当
該の被識別硬貨を正貨と正式に識別する。以上の実施例
では円周パタ−ンの扇形画像領域の画素値の総和を用い
て硬貨の識別を行ったが、画素値の総和の代わりに平均
値を用いても良い。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、硬貨の濃淡画像又は2
値化画像から、硬貨の回転に無関係の同心円パタ−ン
や、回転に関係するが直列データである円周パタ−ンを
切出して識別を行うようにしたので、硬貨の模様の特徴
を失うことなく、模様の情報量を大幅に減らして、識別
時間を大幅に短縮できる。
【0073】例えば300×300画素の硬貨の画像を
識別する場合、従来技術で1°ずつ回転補正すると約1
億回の積和演算が必要であるが、同心円パタ−ンを相関
係数で識別すると約500回の積和演算で識別でき、ま
た同心円パタ−ンをマハラノビス距離で識別しても、約
25,000回の積和演算で識別できる。円周パタ−ン
での識別でも、回転するデータの総量が従来技術で9万
個あったものが、前述した実施例の場合、10°ずつ分
割した3つのリングで108個になるため、およそ1/
8000程度の時間で識別できる。
【0074】また類似度を求めるのに相関係数のほか、
マハラノビス距離を用いるようにしたので、模様分布の
高精度な識別が可能となる。さらに硬貨の濃淡画像か
ら、識別対象の硬貨に最適なしきい値を求めて2値化画
像を取出すようにしたので、硬貨表面の汚れや錆の影響
の小さい安定な識別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像パタ−ン識別装置の一実施例とし
ての機能構成を示すブロック図
【図2】本発明における硬貨の直径を検出する方法の説
明図
【図3】本発明における同心円パタ−ンの説明図
【図4】本発明における円周パタ−ンの説明図
【図5】本発明の画像パタ−ン識別装置の一実施例とし
てのハード構成を示すブロック図
【図6】図5のDPVRAM内の硬貨画像記憶領域のデ
ータ構造の実施例を示す図
【図7】図1の金種別白黒比記憶手段内のデータ構造の
実施例を示す図
【図8】本発明に基づく2値化画像作成方法の説明図
【図9】本発明に基づいて被識別硬貨の画像から切出さ
れる同心円パタ−ンのデータ構造の実施例を示す図
【図10】図1の同心円パタ−ン平均値記憶手段内の同
心円パタ−ンの構造の実施例を示す図
【図11】図1の同心円パタ−ン分散・共分散記憶手段
内の同心円パタ−ンの分散・共分散行列の逆行列の構造
の実施例を示す図
【図12】本発明に基づいて被識別硬貨の画像から切出
される円周パタ−ンの構造の実施例を示す図
【図13】図1の円周パタ−ン平均値記憶手段内の円周
パタ−ンの構造の実施例を示す図
【図14】図1の円周パタ−ン分散・共分散記憶手段内
の円周パタ−ンの分散・共分散行列の逆行列の構造の実
施例を示す図
【図15】従来の硬貨画像識別方法の説明図
【符号の説明】
01 硬貨 02 同心円パタ−ン 03 円周パタ−ン 04 ヒストグラム 1 画像検出手段 2 模様記憶手段 3 直径検出手段 4 識別金種判断手段 5 金種別白黒比記憶手段 6 2値化手段 7 同心円パタ−ン切出し手段 8 円周パタ−ン切出し手段 9 同心円パタ−ン平均値記憶手段 10 同心円パタ−ン分散・共分散記憶手段 11 同心円パタ−ン識別演算手段 12 回転角検出手段 13 円周パタ−ン平均値記憶手段 14 円周パタ−ン分散・共分散記憶手段 15 円周パタ−ン識別演算手段 16 正偽判断手段 21 CCDカメラ 22 同期回路 23 サンプル/ホールド回路 24 A/D変換器 25 アドレスカウンタ 26 DPVRAPM 27 CPU 28 RAM 29 ROM 30 アドレスバス 31 データバス F1 硬貨の検出画像 Dm’ 仮の硬貨の直径 O 硬貨の中心 r,r1,r2,r3,r4 硬貨の中心からの距離 R 硬貨の中心から外径までの距離 TH(TH1, TH2) 2値化しきい値 Er 同心円パタ−ンの画素値総和 nr 同心円パタ−ンの画素数 er 同心円パタ−ンの平均画素値 εr 基準硬貨の同心円パタ−ン平均値の平均画素値 Ch,j 円周パタ−ンの扇形の画素値総和 Γh,j 基準硬貨の円周パタ−ン平均値の扇形の画素値
総和

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円形の輪郭を持つ平面上に模様が有る未知
    の種類の被識別物体の模様面を撮像しA/D変換して、
    その濃淡画像を記憶し、この濃淡画像又は2値化手段を
    介してこの濃淡画像を所定のしきい値で2値化してなる
    2値化画像から、被識別物体がこの物体と同様に模様面
    を持つ特定の1又は複数の種類の基準物体の何れかに該
    当するか否かを識別する画像パタ−ン識別装置におい
    て、 前記濃淡画像から前記円形の輪郭の径を検出する径検出
    手段、 被識別物体の前記濃淡画像又は2値化画像における円形
    の輪郭と同心の円周上の画素値の平均値を、この円周の
    径の大きさの順に、径の所定区間にわたって求めてなる
    データ群としての同心円パタ−ンと、前記の検出された
    輪郭の径に最も近い径の輪郭を持つ基準物体としての同
    径基準物体の模様面の濃淡画像又は2値化画像から予め
    求めた、対応する同心円パタ−ンとの相関値を算出する
    第1の識別演算手段を備え、前記の識別を行うようにし
    たことを特徴とする画像パターン識別装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、 前記第1の識別演算手段に代えて、被識別物体の前記同
    心円パタ−ンと、複数の前記同径基準物体の対応する同
    心円パタ−ンの同径基準物体間の平均値との間のマハラ
    ノビス距離を、同じく前記複数の同径基準物体について
    予め求めた、対応する同心円パタ−ンの分散・共分散行
    列を用いて算出する第2の識別演算手段を備え、前記の
    識別を行うようにしたことを特徴とする画像パターン識
    別装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の装置において、 前記同心円パタ−ンにおける円周上の画素値の平均値
    を、円周上の画素値の総和に置き換えたことを特徴とす
    る画像パターン識別装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の装置において、 前記第1の識別演算手段に代えて、被識別物体の前記濃
    淡画像又は2値化画像における円形の輪郭と同心の所定
    の径の範囲にあるリング状の画像領域の所定角度毎の画
    素値の平均値を、リング状画像領域の周に沿い、順次1
    周分求めてなるデータ群としての円周パタ−ンと、前記
    同径基準物体の模様面の濃淡画像又は2値化画像から予
    め求めた、対応する円周パタ−ンとの相関値を算出して
    被識別物体の同径基準物体に対する回転角を検出し補正
    する第1の回転角検出・識別演算手段を備え、この補正
    後の相関値から前記の識別を行うようにしたことを特徴
    とする画像パターン識別装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の装置において、 前記第1の回転角検出・識別演算手段に代えて、被識別
    物体の前記円周パタ−ンと、複数の前記同径基準物体の
    対応する円周パタ−ンの同径基準物体間の平均値との間
    のマハラノビス距離を、同じく前記複数の同径基準物体
    について予め求めた、対応する円周パタ−ンの分散・共
    分散行列を用いて算出し、被識別物体の同径基準物体に
    対する回転角を検出し補正する第2の回転角検出・識別
    演算手段を備え、この補正後のマハラノビス距離から前
    記の識別を行うようにしたことを特徴とする画像パター
    ン識別装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の装置において、 前記第1の回転角検出・識別演算手段に代えて、被識別
    物体の前記円周パタ−ンと、複数の前記同径基準物体の
    対応する円周パタ−ンの同径基準物体間の平均値との相
    関値を算出して被識別物体の同径基準物体に対する回転
    角を検出し補正する回転角検出手段、 この補正後の被識別物体の前記円周パタ−ンと、前記複
    数の同径基準物体の円周パタ−ンの同径基準物体間の平
    均値との間のマハラノビス距離を、同じく前記複数の同
    径基準物体について予め求めた、対応する円周パタ−ン
    の分散・共分散行列を用いて算出する第3の識別演算手
    段を備え、前記の識別を行うようにしたことを特徴とす
    る画像パターン識別装置。
  7. 【請求項7】請求項4ないし6のいずれかに記載の装置
    において、 前記所定の径の範囲にあるリング状の画像領域から得た
    円周パタ−ンを、所定の径の範囲を夫々異にする複数の
    円周パタ−ンとすることを特徴とする画像パターン識別
    装置。
  8. 【請求項8】請求項4ないし7のいずれかに記載の装置
    において、 前記円周パタ−ンにおける所定角度毎の画素値の平均値
    を、所定角度毎の画素値の総和に置き換えたことを特徴
    とする画像パターン識別装置。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載の装置
    において、 前記2値化手段が、前記同径基準物体の模様面の2値化
    画像から予め得た最適の白黒比となるしきい値で、被識
    別物体の濃淡画像を2値化するようにしたことを特徴と
    する画像パターン識別装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の装置において、 前記被識別物体及び基準物体を硬貨とし、前記2値化手
    段が前記同径基準物体の表裏の模様面から予め得た夫々
    のしきい値で、被識別物体の濃淡画像を2値化するよう
    にしたことを特徴とする画像パターン識別装置。
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